JP2009036389A - ホイール乾燥装置及びホイール乾燥方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、表面に水分が付着した未塗装のホイールを短時間で均一に乾燥可能なホイール乾燥装置を提供することを課題とする。
【解決手段】ホイール乾燥装置1は、略円環状のリム部102と、略円環状のリム部102における一方の端面である第1端面120側に偏って配置されるハブ取付部101と、ハブ取付部101の外周から放射状に延びるように形成されると共に端部が前記リム部の第1端面120における第1円周部102a近傍に接続されるスポーク部103と、を有するホイールであって表面に水分が付着した未塗装のホイール100を乾燥するホイール乾燥装置1であって、ホイール100における第1端面120に対向するように近接配置される第1誘導加熱部2と、第1誘導加熱部に対する第1端面の相対位置を変更可能な相対位置変更手段と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ホイール乾燥装置及びホイール乾燥方法に関する。
従来、水洗されたホイールを乾燥する場合、長い時間と大きな乾燥装置が必要であった。これは、ホイールが、熱容量が大きく形状が複雑な金属製品であるためである。ここで、塗装工程等の前処理である水洗後の乾燥処理のため、長い時間と大きな乾燥装置を使用することは、製造時間が長くなると共にコストの低減を阻害する要因の一つになっている。
また、塗装工程の直前に行われる乾燥は、塗装工程で使用される塗装の種類によっては、塗装時の被塗物の好ましい温度が異なっており、被塗物であるホイールの表面温度が所定の温度範囲に入るよう微調整する必要があった。しかしながら従来の乾燥装置では、かかる温度の微調整は困難であった。
このような現状で、水洗されたホイールを乾燥する場合、短時間で乾燥可能であると共に、乾燥後の温度を調整できるホイール乾燥装置及び乾燥方法が求められていた。
これに対し、熱容量の大きな部品等を短時間で加熱させる装置として、誘導加熱を利用した加熱装置が提案されている。例えば、部品の形状に応じ、加熱対象面に沿うように変形可能な螺旋状誘導コイルを備える誘導加熱装置が発明されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−124512号公報
特許文献1の誘導加熱装置は、加熱対象を全体的に均一に加熱するために、螺旋状誘導コイルが加熱対象の形状に応じて変形可能となっているが、この特許文献1の装置では構造が複雑になりすぎるという問題がある。また、加熱対象の形状が変わるたびに調整が必要となるため、複数の加熱対象を連続的に加熱することができないという問題があった。
本発明は、ホイールにおける熱容量が大きい部位に近接して配置される誘導加熱部を有すると共に、該誘導加熱部により加熱された状態のホイールを移動可能に構成することで、表面に水分が付着した未塗装のホイールを短時間で均一に乾燥可能なホイール乾燥装置を提供することを課題とする。
また、本発明は、表面に水分が付着した未塗装のホイールを短時間で均一に加熱する加熱方法を提供することを課題とする。
(1) 略円環状のリム部と、前記略円環状のリム部における一方の端面である第1端面側に偏って配置されるハブ取付部と、前記ハブ取付部の外周から放射状に延びるように形成されると共に端部が前記リム部の第1端面における第1円周部近傍に接続されるスポーク部と、を有するホイールであって表面に水分が付着した未塗装のホイールを乾燥するホイール乾燥装置であって、前記ホイールにおける前記第1端面に対向するように近接配置される第1誘導加熱部と、前記第1誘導加熱部に対する前記第1端面の相対位置を変更可能な相対位置変更手段と、を備えるホイール乾燥装置。
(2) 前記相対位置変更手段は、前記第1誘導加熱部が加熱状態である場合に、前記相対位置を変更可能である(1)に記載ホイールの乾燥装置。
(3) 前記相対位置変更手段は、前記ホイールを、円環軸を中心に回転可能である(1)又は(2)に記載のホイール乾燥装置。
(4) 前記リム部における前記第1端面と反対側の端面である第2端面に対向するように近接配置される第2誘導加熱部と、を更に備える(1)から(3)のいずれかに記載のホイール乾燥装置。
(5) 前記第1誘導加熱部が加熱状態である場合における前記ホイールが前記相対位置変更手段により移動される領域を覆うように形成される加熱炉部と、前記加熱炉部の内部空間に所定温度の熱風を送風し前記内部空間の空気を入れ替えるための送熱風部と、を更に備える(1)から(4)のいずれかに記載のホイール乾燥装置。
(6) 略円環状のリム部と、前記略円環状のリム部における一方の端面である第1端面側に偏って配置されるハブ取付部と、前記ハブ取付部の外周から放射状に延びるように形成されると共に端部が前記リム部の第1端面における第1円周部近傍に接続されるスポーク部と、を有するホイールであって表面に水分が付着した未塗装のホイールを乾燥するホイール乾燥方法であって、前記ホイールを前記第1端面に対向するように近接配置される第1誘導加熱部により加熱すると共に、前記第1誘導加熱部による加熱状態において該第1誘導加熱部に対する前記第1端面の相対位置を変更可能な相対位置変更手段により前記相対位置を変更する加熱工程と、を含むホイール乾燥方法。
(7) 前記加熱工程において、前記ホイールは、前記相対位置変更手段により円環軸を中心に回転される(6)に記載のホイール乾燥方法。
(8) 前記加熱工程において、前記リム部における前記第1端面と反対側の端面である第2端面に対向するように近接配置される第2誘導加熱部により更に加熱される(6)又は(7)に記載のホイール乾燥方法。
(9) 前記加熱工程において、前記ホイールが配置される空間内に送熱風口から所定温度の熱風を吹き入れて前記ホイールにおける周囲の温度を下げることなく湿度の低い空気に置き換え(6)から(8)のいずれかに記載のホイール乾燥方法。
(10) 略円環状のリム部と、前記略円環状のリム部における一方の端面である第1端面側に偏って配置されるハブ取付部と、前記ハブ取付部の外周から放射状に延びるように形成されると共に端部が前記リム部の第1端面における第1円周部近傍に接続されるスポーク部と、を有する未塗装のホイールを水洗するホイール水洗装置と、前記ホイール水洗装置により水洗され表面に水分が付着した前記ホイールを乾燥させるホイール乾燥装置と、前記ホイール乾燥装置により乾燥された前記ホイールに塗膜を形成する塗膜形成装置と、を備える塗装ホイールの製造システムであって、前記ホイール乾燥装置は、前記ホイールにおける前記第1端面に対向するように近接配置される第1誘導加熱部と、前記第1誘導加熱部に対する前記第1端面の相対位置を変更可能な相対位置変更手段と、を備える塗装ホイールの製造システム。
(11) 略円環状のリム部と、前記略円環状のリム部における一方の端面である第1端面側に偏って配置されるハブ取付部と、前記ハブ取付部の外周から放射状に延びるように形成されると共に端部が前記リム部の第1端面における第1円周部近傍に接続されるスポーク部と、を有する未塗装のホイールを水洗する水洗工程と、前記水洗工程により水洗され表面に水分が付着した前記ホイールを乾燥させる乾燥工程と、前記乾燥工程により乾燥された前記ホイールに塗膜を形成する塗膜形成工程と、を備えるホイールの製造方法であって、前記乾燥工程において、前記水洗工程で水洗されたホイールは、前記第1端面に対向するように近接配置される第1誘導加熱部により加熱されると共に、前記第1誘導加熱部による加熱状態において該第1誘導加熱部に対する前記第1端面の相対位置を変更可能な相対位置変更手段により前記相対位置を変更して加熱される塗装ホイールの製造方法。
本発明によれば、ホイールにおける熱容量が大きい部位に近接して配置される誘導加熱部を有すると共に、該誘導加熱部により加熱された状態のホイールを移動可能に構成することで、表面に水分が付着した未塗装のホイールを短時間で均一に乾燥可能なホイール乾燥装置を提供することができる。
また、本発明は、表面に水分が付着した未塗装のホイールを短時間で均一に加熱する加熱方法を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は、本発明の第1実施形態におけるホイール乾燥装置を説明する斜視図である。図2は、本発明の第1実施形態におけるホイール乾燥装置を説明する側面図である。図3は、本発明の第1実施形態におけるホイール乾燥装置を説明する平面図である。図4は、本発明の第2実施形態におけるホイール乾燥装置を説明する平面図である。図5は、本発明の第3実施形態におけるホイール乾燥装置を説明する平面図である。図6は、本発明の第4実施形態におけるホイール乾燥装置を説明する平面図である。図7は、本発明の応用実施形態におけるホイール乾燥装置を説明する斜視図である。図8は、ホイールの平面斜視図である。図9は、温度測定点を説明するホイールの平面斜視図である。図10は、ホイールの塗装例を示す表である。
[1]ホイール乾燥装置
図1から図8により、本発明におけるホイール乾燥装置について説明する。
[1.1]
第1実施形態におけるホイール乾燥装置により、本発明のホイール乾燥装置の全体構成について説明する。
[1.1.1]ホイール
図1に示すように、本発明のホイール乾燥装置の乾燥対象は、ホイール100である。具体的には、表面に塗膜等が形成されていない未塗装であって、水洗処理等を経て表面に水分が付着した状態のホイール100である。ホイール100は、略円環状のリム部102と、略円環状のリム部102における一方の端面である第1端面120側に偏って配置されるハブ取付部101と、ハブ取付部101の外周から放射状に延びるように形成されると共に端部がリム部102の第1端面120における第1円周部102a近傍に接続されるスポーク部103とを有する。ホイール100の金属材質は特に限定されないが、鉄、アルミニウム、マグネシウム、又はそれらの合金を例示することができる。
ホイール100が製品化されるためには、化成処理、研磨や鏡面加工等の処理がなされる必要がある。このような処理がされた場合には、処理に使用された薬剤や処理によって生じた金属粉等を除去するため水洗処理をする必要がある。ここで、水洗処理の後工程である塗膜形成工程で適正な塗膜を形成するためには、水洗処理で表面に付着した水滴等の水分を乾燥させ除去する必要がある。本実施形態のホイール乾燥装置1の主な加熱対象は、水洗処理されて表面に水分が付着した未塗装のホイール100である。
[1.1.2]ホイール乾燥装置1の概要
ホイール乾燥装置1は、第1誘導加熱部2と、相対位置変更手段である不図示の水平移動部及び回転移動部511とを備える。この第1誘導加熱部2は、ホイール100における第1端面120に対向するように近接配置される。
ホイール乾燥装置1によれば、未塗装のホイール100における表面に付着した水分を短時間で均一に乾燥させることができる。また、ホイール乾燥装置1によれば、乾燥後におけるホイール100の温度が所定範囲内に入るよう微調整することができる。これにより、乾燥後に連続して所定の塗料をホイール100に塗布する場合、ホイール100に付着した水分を蒸発させるだけでなく、所定の塗料を塗布するのに適した温度にホイール100を調整した状態で乾燥を終えることができる。
[1.1.3]誘導加熱部
図1から図3に示すように、第1誘導加熱部2は、ハブ取付部101の中心を挟んで配置される第1帯状誘導加熱部2aと、第2帯状誘導加熱部2bとを備える。第1誘導加熱部2は、所定の中空状の銅線を平坦状に巻回して形成される誘導加熱部である。銅線に形成される中空部には、該銅線の昇温を抑制するための冷却水等を通液することができる。第1帯状誘導加熱部2aと第2帯状誘導加熱部2bとはそれぞれ同一の中空状の銅線によって形成される。該第1誘導加熱部2は、不図示の電源から供給される電力に応じてホイール100を加熱する。
第1誘導加熱部2は、例えば、中空状の銅線を連続的に渦巻状又は螺旋状に巻回しながら略平坦状に形成することができる。また、二本以上の中空状の銅線により形成することもできる。この場合、第1の中空状の銅線に出力する電力と、第2の中空状の銅線に出力する電力を別々に制御することができる。
本実施形態におけるホイール乾燥装置1は、リム部102における第1端面120と反対側の端面である第2端面130に対向するように近接配置される第2誘導加熱部3とを更に備える。第2誘導加熱部3は、第1誘導加熱部2と同様に、所定の中空状の銅線を平坦状に巻回して形成される誘導加熱部である。また、第2誘導加熱部3は、ハブ取付部101の中心を挟んで配置される第3帯状誘導加熱部3aと、第4帯状誘導加熱部3bとを備える。第3帯状誘導加熱部3aと第4帯状誘導加熱部3bとはそれぞれ同一の中空状の銅線によって形成される。該第3帯状誘導加熱部3aと第4帯状誘導加熱部3bとは、開口部10を形成するために第2誘導加熱部3と略直交する方向に略コ状を形成するように巻回される連結部23を介して連続している。
第1誘導加熱部2は、熱容量が大きな部位が集中して配置される第1端面120に近接して配置される。熱容量が大きな部位とは、具体的には、ハブ取付部101、スポーク部103及びリム部102における第1円周部102aである。ここで、近接配置とは、第1誘導加熱部2が、加熱対象である第1端面120を誘導加熱可能な位置に配置されていることをいう。例えば、第1誘導加熱部2から第1端面120の距離として5mmから20mmを例示できるが、この条件に限定されるわけではない。
第1誘導加熱部2により第1端面120側を加熱することで、該熱容量の高いハブ取付部101、スポーク部103及びリム部102における第1円周部102aを重点的に加熱できると共に、該第1端面120に連続するリム部102の側面部等を熱伝導により加熱できる。その結果、第1誘導加熱部2は、ホイール100全体を均一に加熱することができる。
図1から図3に示すように、本実施形態において、第1誘導加熱部2は、第1端面120と略平行に配置される。これにより、ホイール100における第1端面120側を均一に加熱することができる。
また、図1及び図3に示すように、本実施形態において、第1誘導加熱部2は、少なくともハブ取付部101の一部と、スポーク部103の一部と、リム部102における第1円周部102aの一部と、を覆うように配置される。これにより、例えば、後述する相対位置変更手段により、第1誘導加熱部2と第1端面120との相対位置を変更させることにより第1端面120側を均一に加熱することができる。具体的には、第1誘導加熱部2の形状や配置に応じてホイール100を水平移動や回転移動させることで、第1端面120側を均一に加熱することができる。
例えば、第1誘導加熱部2は、誘導加熱の原理を利用することにより短時間でホイールの表面を90から140度(363.15Kから413.15K)に加熱することが可能である。
更に、熱容量が大きい部位に近接して配置された第1誘導加熱部2よって、上述の通り、ホイールの熱容量が大きいハブ取付部101、スポーク部103及びリム部102における第1円周部102aを集中的に加熱することにより、全体を均一に加熱することができる。また、第1誘導加熱部2で加熱された部分からの熱伝導により、前記第1誘導加熱部2及び第2誘導加熱部3で直接加熱されていないリム部102の側面等を昇温させることができる。これにより、短時間でホイール100全体を均一に昇温させることができる。
[1.1.4]相対位置変更手段
図1及び図3に示すように、相対位置変更手段により、未塗装であって表面に水分が付着したホイール100は、矢印Tの方向に移動されると共に、矢印Rの方向に回転される。具体的には、相対位置変更手段である不図示の水平方向移動部により矢印Tの方向に水平移動されると共に、回転移動部511によりリム部102の円環軸を中心に矢印Rの方向に回転移動される。この回転移動部511による回転は、例えば0.5から20rpm、特に0.5から10rpmである場合好ましい。ここで、本実施形態においては、ホイール100は、回転移動部511により円環軸を中心にして矢印Rの方向に回転移動されるが、これに限定されず、矢印Rと反対の方向に回転移動されてもよい。
更に具体的には、まず、ホイール100は、保持部材513のホイール100側に形成される不図示の配置部に位置決めされた状態で配置される。ホイール100を位置決め保持した保持部材513は、不図示の水平移動部により矢印Tの方向に移動される。
本実施形態において、不図示の水平移動部は、ホイール100をリム部102における円環軸と略直交する方向に移動させる。更には、不図示の水平移動部は、ホイール100を第1端面120から第1誘導加熱部2までの距離を略同一に保った状態で矢印Tの方向に移動させる。つまり、不図示の水平移動部は、ホイール100を第1誘導加熱部2に沿うようにして水平移動させる。
本実施形態において、回転移動部511は、ホイール100をリム部102における円環軸を中心に回転させる。更に、上述した不図示の水平移動部により、ホイール100を矢印Tの方向に水平移動させながら、回転移動部511によりホイール100をリム部102の円環軸を中心に回転させることができる。
ここで、本実施形態において、相対位置変更手段である不図示の水平部による水平移動及び回転移動部511による回転移動は、第1誘導加熱部2による加熱状態においても好適に行うことができる。
本実施形態において、開口部10から保持部材513に保持された複数のホイール100を第1誘導加熱部2が第1端面120に近接配置されるよう連続的に挿入することができる。該開口部10から挿入されたホイール100を、不図示の水平移動部により所定速度で矢印Tの方向に移動させると共に回転移動部511により回転移動させる。これにより、本実施形態におけるホイール乾燥装置1は、複数のホイールを連続的に乾燥することができる。
上述の通り、相対位置変更手段は、第1誘導加熱部2に対する第1端面120の相対位置を変更することができる。このように前記相対位置を変更可能にすることで、第1誘導加熱部2により第1端面120の所定部が偏って加熱されることを抑制することができる。つまり、相対位置変更手段により、前記相対位置を変更することで、第1端面120側に配置される部位を均一に加熱することができる。
[1.2]第2実施形態
図4により、本発明の第2実施形態におけるホイール乾燥装置1Aについて説明する。図4に示すように、第2実施形態におけるホイール乾燥装置1Aは第1実施形態1のホイール乾燥装置1における第1誘導加熱部2の形態が異なる乾燥装置である。
具体的には、ホイール乾燥装置1Aは、ホイール100の第1端面120に対する第1誘導加熱部2の配置が異なる。つまり、第1誘導加熱部2はハブ取付部101の中心に対する一方側に配置される。詳細には、第1帯状誘導加熱部2a及び第2帯状誘導加熱部2bが、ハブ取付部101の中心に対する一方側に配置される。
このように、第1誘導加熱部2がホイール100の第1端面120における径方向の一方側にのみ配置されていても、相対位置変更手段である不図示の回転移動部によりリム部102の円環軸を中心に矢印R方向に回転させることで、第1端面120の全面を均一に加熱することができる。また、第1誘導加熱部2による加熱状態において、ホイール100を不図示の水平移動部により矢印T方向に移動させることで、上述の第1実施形態と同様に、複数のホイールを連続的に乾燥することができる。
[1.3]第3実施形態
図5により、本発明の第3実施形態におけるホイール乾燥装置1Bについて説明する。図5に示すように、第3実施形態におけるホイール乾燥装置1Bは第1実施形態のホイール乾燥装置1における相対位置変更手段の態様が異なる乾燥装置である。
具体的には、ホイール乾燥装置1Bは、相対位置変更手段である水平移動部を有しない乾燥装置である。つまり、第1誘導加熱部2による加熱状態において、ホイール100は不図示の回転移動部によりリム部102の円環軸を中心に回転移動するが、水平方向に移動しない。言い換えると、ホイール100は、第1誘導加熱部2の加熱状態において、囲い部300の略中央に位置決めされた状態で不図示の回転移動部により回転移動される。
このように、相対位置変更手段である不図示の回転移動部によりリム部102の円環軸を中心に矢印R方向に回転させることで、第1端面120の全面を均一に加熱することができる。また、第1誘導加熱部2による加熱状態において、ホイール100を不図示の水平移動部により矢印T方向に移動させることができないので、上述の第1実施形態と同様に複数のホイールを連続的に乾燥することはできないが、いわゆるバッチ連続方式により、半連続的にホイールを乾燥することができる。すなわち、未塗装であって表面に水分が付着したホイール100を矢印S1の方向に移動させて開口部15から囲い部300の略中央に位置決めさせる。そして、第1誘導加熱部2による加熱状態において、位置決めされたホイール100を不図示の回転移動部により矢印R方向に回転させて表面に付着した水分を加熱乾燥する。加熱乾燥後、ホイール100を矢印S2の方向に移動させることでホイール100を乾燥することができる。この一連の動作を連続して行うことで、ホイール100を半連続的に乾燥することができる。
[1.4]第4実施形態
図6により、本発明の第4実施形態におけるホイール乾燥装置1Cについて説明する。図6に示すように、第4実施形態におけるホイール乾燥装置1Cは第3実施形態のホイール乾燥装置1Bにおける第1誘導加熱部2の形態が異なる乾燥装置である。
具体的には、ホイール100の第1端面120に対する第1誘導加熱部2の配置が異なる。つまり、第1誘導加熱部2はホイール100の径方向において一方側の端部しかカバーしていない。しかし、不図示の回転移動部により矢印Rの方向にリム部102の円環軸を中心に回転させることで、第1誘導加熱部2は第1端面120全体を加熱することができる。また、第3実施形態の場合と同様にいわゆるバッチ連続方式により半連続的にホイールを乾燥することができる。
[1.5]応用実施形態
図7より、応用実施形態におけるホイール乾燥装置1Dについて説明する。図7に示すように、ホイール乾燥装置1Dは、第1誘導加熱部2と、第2誘導加熱部3と、相対位置変更手段である水平移動部500及び回転移動部511と、保持部材513と、配置部515と、第1誘導加熱部2及び第2誘導加熱部3に電力を供給する電源301と、を備える。
第1誘導加熱部2及び第2誘導加熱部3は、それぞれ複数の中空状の銅線により所定方向の長い平坦状に形成された加熱部である。該第1誘導加熱部2及び第2誘導加熱部3は電源301に電気的に接続され、該電源301から供給される電力により、ホイール100を誘導加熱する。
ホイール100は、一端側が回転移動部511に回転可能に連結される保持部材513における他端側に形成される配置部515により位置決めされる。ホイール100は回転移動部511により、保持部材513を介して、リム部102の円環軸を中心に回転移動される。
更に、回転移動部511は、水平移動部500の上側に配置されているので、該回転移動部511及び保持部材513を介してホイール100を矢印T方向に移動させる。つまり、水平移動部500は、ホイール100を第1誘導加熱部2及び第2誘導加熱部3に沿って矢印T方向に水平移動させる。これにより、表面に水分が付着したホイール100は好適に加熱乾燥される。
例えば、保持部材513及び配置部515は、水平移動部500により矢印T、矢印T1、矢印T2、矢印T3の順で循環するように移動される。ここで、ホイール100を第1誘導加熱部2の一端側の手前で配置部515に配置し(矢印K1)、第1誘導加熱部2の他端側で配置部515から取り去る(矢印K2)ことを連続的に繰り返すことで、ホイールを連続的に乾燥することができる。
また、上述した実施形態における各ホイール乾燥装置によれば、誘導加熱部により加熱されると共に、加熱された状態において移動可能に構成されるので、ホイールを短時間で均一に乾燥させることができる。
ここで、上述した実施形態における各ホイール乾燥装置において、第1誘導加熱部2が加熱状態である場合におけるホイール100が相対位置変更手段により移動される領域を覆うように形成される加熱炉部を有してもよい。この場合、第1誘導加熱部2等により加熱されたホイール100から生じる熱が有効に利用されるため好ましい。加熱炉部として、その形状は特に限定されないが、例えば、水洗後で表面に水分が付着したホイール100が搬入される搬入口と、乾燥されたホイール100が搬出される搬出口を備える構造物であればよい。
ここで、加熱炉部の内部空間は、上述のように熱を有効に利用できる反面、内部空間における湿度が上昇して乾燥効率が低下する場合がある。これを改善するため、各ホイール乾燥装置は、加熱炉部の内部空間に所定温度の熱風を送風し、内部空間の空気を入れ替えるための送熱風口を更に有してもよい。
また、上述した実施形態における各ホイール乾燥装置において、ホイール100の表面に空気を強く噴きあてることで水切りを行ってもよい。これにより、乾燥効率が更に向上する。ここで、上記加熱炉部に送風する熱風を強く噴出させることで、水切りと加熱炉部内における空気の入れ替えとの両方を兼ねさせるようにしてもよい。
[2]ホイール乾燥方法
ホイール乾燥方法は、略円環状のリム部102と、略円環状のリム部102における一方の端面である第1端面120側に偏って配置されるハブ取付部101と、ハブ取付部101の外周から放射状に延びるように形成されると共に端部がリム部102の第1端面120における第1円周部102a近傍に接続されるスポーク部103と、を有するホイールであって表面に水分が付着した未塗装のホイール100を乾燥するホイール乾燥方法であって、ホイール100を、第1端面120に対向するように近接配置される第1誘導加熱部2により加熱する共に、第1誘導加熱部2による加熱状態において該第1誘導加熱部2に対する第1端面120の相対位置を変更可能な相対位置変更手段により相対位置を変更する加熱工程と、を含む。
第1誘導加熱部2は、熱容量が大きな部位が集中して配置される第1端面120に近接して配置される。第1誘導加熱部2により第1端面120側を加熱することで、該熱容量の高い部位を重点的に加熱できると共に、該第1端面120に連結するリム部102等を熱伝導により加熱できるので、ホイール100全体を均一に加熱することができる。第1誘導加熱部2の形状は、特に限定されないが、全体として略平坦状になるよう電線や中空状の銅線等を配置して形成することができる。例えば、所定の中空状の銅線を平坦状に巻回した誘導加熱部等を例示できる。
相対位置変更手段は、第1誘導加熱部2が加熱状態において、第1誘導加熱部2に対する第1端面120の相対位置を変更することができる。具体的には、後述のように、ホイール100を第1誘導加熱部2に沿って移動させることや、ホイール100を該ホイール100におけるリム部102の円環軸を中心に回転させることができる。また、ホイールではなく、第1誘導加熱部2が移動するように構成してもよい。
このように、第1誘導加熱部2による加熱状態において前記相対位置を変更可能にすることで、第1誘導加熱部2により第1端面120の所定部が偏って加熱されることを抑制する。つまり、相対位置変更手段により加熱状態において前記相対位置を変更することで、第1端面120側に配置される部位を均一に加熱する。
ここで、近接配置とは、第1誘導加熱部2で加熱対象である第1端面120を誘導加熱可能な位置に配置されていることをいう。好ましくは、所望の加熱条件に適した距離に調整して配置される。
ホイール乾燥方法によれば、ホイール100の表面に付着した水分を短時間で均一に乾燥させることができる。これにより、ホイールの乾燥時間を短縮させことができるため、作業効率が向上すると共にコスト面でもメリットが生じる。
ホイール乾燥方法は、加熱工程において、相対位置変更手段により、ホイール100がリム部102における円環軸と略直交する方向に移動される。これにより、例えば、略平平坦状に形成された第1誘導加熱部2に沿ってホイール100を移動させることができる。例えば、固定された第1誘導加熱部2に沿うように、複数のホイール100を所定間隔で連続的に移動させることで、ホイールを連続的に乾燥することができる。
ホイール乾燥方法は、加熱工程において、相対位置変更手段により、ホイール100が第1端面120から第1誘導加熱部2までの距離を略同一に保った状態で所定方向に移動される。これにより、加熱状態を略同一に保つことができるので、ホイール100における第1端面120側を均一に加熱することができる。
ホイール乾燥方法は、相対位置変更手段より、加熱工程において、ホイール100が円環軸を中心に回転される。これにより、ホイール100における第1端面120側を均一に加熱することができる。また、第1端面120の全体を覆うような大きさや形状でない第1誘導加熱部2により、ホイール100の第1端面120側を均一に加熱することができる。例えば、コンパクトな第1誘導加熱部2を用いることが可能である。また、例えば、ホイール100を回転させながら所定方向に移動させる場合には、コンパクトな第1誘導加熱部2でホイールを連続的に乾燥することができる。
ここで、上述した実施形態における各ホイール乾燥方法において、ホイール100が配置される空間内に送熱風口から所定温度の熱風を吹き入れてホイール100における周囲の温度を下げることなく湿度の低い空気に置き換えるようにしてもよい。
具体的には、上述した加熱炉及び送熱風口を備えるホイール加熱装置により、加熱炉部の内部空間に所定温度の熱風を送風し、内部空間の空気を入れ替えることで、ホイール100周辺の温度を下げることなく、湿度を下げることができる。これにより、ホイール100の乾燥効率を向上させることができる。
また、上述した実施形態における各ホイール乾燥方法において、ホイール100の表面に空気を強く噴きあてることで水切りを行ってもよい。これにより、乾燥効率が更に向上する。ここで、上記加熱炉部に送風する熱風を強く噴出させることで、水切りと加熱炉部内における空気の入れ替えとの両方を兼ねさせるようにしてもよい。
[3]塗装ホイール製造システム
塗装ホイール製造システムは、ホイール100を水洗するホイール水洗装置と、水洗装置により水洗され表面に水分が付着したホイール100を乾燥させる上述のホイール乾燥装置1と、ホイール乾燥装置1により乾燥されたホイール100に塗膜を形成する塗膜形成装置と、を備える。
ホイール100は、略円環状のリム部と、前記略円環状のリム部における一方の端面である第1端面側に偏って配置されるハブ取付部と、前記ハブ取付部の外周から放射状に延びるように形成されると共に端部が前記リム部の第1端面における第1円周部近傍に接続されるスポーク部と、を有する。
ホイール水洗装置における水洗の対象は、未塗装のホイール100である。水洗処理は、上述のように、化成処理、研磨や鏡面加工等の処理がなされる度に行われる。このような処理をした場合、処理に使用された薬剤や処理によって生じた金属粉等を除去するため水洗処理をする必要がある。水洗処理の後工程である塗膜形成工程で適正な塗膜を形成するためには、水洗処理で表面に付着した水滴等の水分を乾燥させ除去する必要がある。本実施形態のホイール乾燥装置1の主な加熱対象は、水洗処理されて表面に水分が付着した未塗装のホイール100である。ここで、ホイール水洗装置は、公知の水洗装置が用いられる。
ホイール乾燥装置1の乾燥対象は、水洗処理されて表面に水分が付着したホイール100である。そして、水洗されるホイール100は塗装前のホイール100であるため、主な加熱対象は、表面に水分が付着したホイール100であって未塗装のホイール100である。ホイール乾燥装置1の構成等は、上述で説明した通りである。
塗膜形成装置の塗膜形成対象は、ホイール乾燥装置1により乾燥され水分が除去されたと共に、所定温度に調整されたホイール100である。塗膜形成装置としては公知の装置を用いることができる。塗膜形成における手順や条件等は、塗布する塗料等に応じて適宜調整できる。以下に、塗膜形成における一例について説明する。
塗膜は、所定の塗料を所定の手順により塗布及び焼付け(加熱)することで形成される。言い換えると、塗布処理は、ホイールの表面に第1熱硬化性塗料を塗布するプライマー塗布処理と、プライマー塗布処理で塗布された第1熱硬化性塗料の表面に第2熱硬化性塗料を塗布するベース塗布処理と、ベース塗布処理で塗布された前記第2熱硬化性塗料の表面に第3熱硬化性塗料を塗布するクリヤー塗布処理とを含む。そして、加熱処理である焼付け処理は、プライマー塗布処理、ベース塗布処理又はクリヤー塗布処理における1以上の塗布処理により表面に塗料が塗布されたホイールを加熱する。焼付け処理は、各塗布処理ごとに行っても良く、また、複数の塗布処理により複数の塗料が塗布された後に行ってもよい。図10に、その塗料、加熱条件及び手順について例示する。
図10により、例えば、有色仕様における粉体塗料系の場合、
前処理(脱脂剤による脱脂→酸洗い→化成剤による処理)
→第1熱硬化性塗料であるアクリル系粉体塗料によるプライマー塗布処理
→焼付け処理(160℃×10分間)
→第2熱硬化性塗料であるアクリルメラミン塗料によるベース塗布処理
→焼付け処理(140℃×10分間)
→第3熱硬化性塗料であるアクリルメラミン塗料によるクリヤー塗布処理
→焼付け処理(140℃×10分間)
という塗膜形成ための条件及び手順を例示することができる。塗膜形成は上記矢印の順序で行われる。
また、図10により、例えば、メッキ調仕様における粉体塗料系の場合、
前処理(脱脂剤による脱脂→酸洗い→化成剤による処理)
→第1熱硬化性塗料であるアクリル系粉体塗料によるプライマー塗布処理
→焼付け処理(160℃×10分間)
→第2A熱硬化性塗料であるアクリルメラミン塗料による第1ベース塗布処理
→焼付け処理(140℃×10分間)
→第2B熱硬化性塗料であるアクリルメラミン塗料(メタリック色系)である第2ベース塗布処理
→第3熱硬化性塗料であるアクリルメラミン塗料によるクリヤー塗布処理
→焼付け処理(140℃×10分間)
という塗膜形成ための条件及び手順を例示することができる。塗膜形成は上記矢印の順序で行われる。
[4]塗装ホイール製造方法
塗装ホイール製造方法は、ホイール100を水洗するホイール水洗工程と、水洗工程により水洗され表面に水分が付着したホイール100を乾燥させるホイール乾燥工程と、乾燥工程により乾燥されたホイール100に塗膜を形成する塗膜形成工程と、を備える。
ホイール100は、略円環状のリム部と、前記略円環状のリム部における一方の端面である第1端面側に偏って配置されるハブ取付部と、前記ハブ取付部の外周から放射状に延びるように形成されると共に端部が前記リム部の第1端面における第1円周部近傍に接続されるスポーク部と、を有する。
ホイール水洗工程における水洗の対象は、未塗装のホイール100である。水洗処理は、上述のように、化成処理、研磨や鏡面加工等の処理がなされた場合に行われる。ホイール水洗工程におけるホイール水洗装置は、公知の水洗装置が用いられる。
ホイール乾燥工程の乾燥対象は、所定の水洗工程で水洗処理されて表面に水分が付着したホイール100である。そして、水洗工程で水洗されるホイール100は塗装前のホイール100であるため、主な加熱対象は、表面に水分が付着したホイール100であって未塗装のホイール100である。乾燥工程に用いられるホイール乾燥装置1の構成等は、上述で説明した通りである。
塗膜形成工程の塗膜形成対象は、ホイール乾燥工程により乾燥され水分が除去されると共に、所定温度に調整されたホイール100である。塗膜形成工程における塗膜形成装置としては公知の装置を用いることができる。塗膜形成における手順や条件等は、塗布する塗料等に応じて適宜調整できる。塗膜形成における一例についての説明は上述の通りである。
<実施例>
次に、本発明を実施例及び比較例を挙げて更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
<実施例1>
ホイール乾燥装置1を用いて下記条件によりホイールを乾燥した。
<条件>
「ホイール」
九州ホイール社製(材質:アルミニウム)
直径:ハブ中央部(図9のDの部分) φ170mm
第1円周部(外端部) φ475mm
第2円周部(内端部) φ475mm
高さ:205mm
質量:10kg
スポーク:7本
「第1誘導加熱部及び第2誘導加熱部」
電線等:中空状の銅線
直径 φ10mm(導水用の中空部:φ6mm)
配置
第1誘導加熱部2から第1端面120までの距離 15mm
第2誘導加熱部3から第2端面130までの距離 10mm
「移動」
回転移動: 1rpm
水平移動: 開口部10から図1に示す位置まで進入(その後は回転移動のみ)
「各部」
電源・発信部・操作部(島田理化工業社製)
出力 200KW、10KHz
<比較例>
実施例1と同一のホイールを下記条件で乾燥炉により熱風乾燥した。
<条件>
上記実施例と同様の条件におけるホイールを、熱風炉内の雰囲気温度を140度(413.15K)に保った状態にして加熱した。
ホイールの表面に水滴を付して加熱した場合における乾燥時間を測定した。具体的には、ホイールの表面に付した水滴が蒸発して完全に消えるまでの時間を測定した。
まず、第1実施例において、ホイールにおけるハブの部分にスポイトにより0.5mlの水滴を付して、上述の条件で加熱し、水滴が消えるまでの時間を測定した。
測定の結果、ホイールの平均温度が90度(363.15K)になってから、3分間から4分間で水滴が消滅することがわかった。加熱開始からは、9分間後に水滴が消滅することが分かった。
次いで、比較例において、ホイールにおけるハブの部分にスポイトにより0.5mlの水滴を付して、上述の条件で加熱し、水滴が消えるまでの時間を同様に測定した。
測定の結果、ホイールの温度が90度(363.15K)になってから、3分間から4分間で水滴が消滅することがわかった。加熱開始からは、20分間後に水滴が消滅することが分かった。
本発明の第1実施形態におけるホイール乾燥装置を説明する斜視図である。 本発明の第1実施形態におけるホイール乾燥装置を説明する側面図である。 本発明の第1実施形態におけるホイール乾燥装置を説明する平面図である。 本発明の第2実施形態におけるホイール乾燥装置を説明する平面図である。 本発明の第3実施形態におけるホイール乾燥装置を説明する平面図である。 本発明の第4実施形態におけるホイール乾燥装置を説明する平面図である。 本発明の応用実施形態におけるホイール乾燥装置を説明する斜視図である。 ホイールの平面斜視図である。 温度測定点を説明するホイールの平面斜視図である。 ホイールの塗装例を示す表である。
符号の説明
1 ホイール乾燥装置
2 第1誘導加熱部
3 第2誘導加熱部
100 ホイール
101 ハブ取付部
102 リム部
102a 第1円周部
102b 第2円周部
103 スポーク部
120 第1端面
130 第2端面

Claims (11)

  1. 略円環状のリム部と、前記略円環状のリム部における一方の端面である第1端面側に偏って配置されるハブ取付部と、前記ハブ取付部の外周から放射状に延びるように形成されると共に端部が前記リム部の第1端面における第1円周部近傍に接続されるスポーク部と、を有するホイールであって表面に水分が付着した未塗装のホイールを乾燥するホイール乾燥装置であって、
    前記ホイールにおける前記第1端面に対向するように近接配置される第1誘導加熱部と、
    前記第1誘導加熱部に対する前記第1端面の相対位置を変更可能な相対位置変更手段と、を備えるホイール乾燥装置。
  2. 前記相対位置変更手段は、前記第1誘導加熱部が加熱状態である場合に、前記相対位置を変更可能である請求項1に記載ホイールの乾燥装置。
  3. 前記相対位置変更手段は、前記ホイールを、リム部における円環軸を中心に回転することができる相対位置変更手段である、請求項1又は2に記載のホイール乾燥装置。
  4. 前記リム部における前記第1端面と反対側の端面である第2端面に対向するように近接配置される第2誘導加熱部と、を更に備える請求項1から3のいずれかに記載のホイール乾燥装置。
  5. 前記第1誘導加熱部が加熱状態である場合における前記ホイールが前記相対位置変更手段により移動される領域を覆うように形成される加熱炉部と、
    前記加熱炉部の内部空間に所定温度の熱風を送風し前記内部空間の空気を入れ替えるための送熱風部と、を更に備える請求項1から4のいずれかに記載のホイール乾燥装置。
  6. 略円環状のリム部と、前記略円環状のリム部における一方の端面である第1端面側に偏って配置されるハブ取付部と、前記ハブ取付部の外周から放射状に延びるように形成されると共に端部が前記リム部の第1端面における第1円周部近傍に接続されるスポーク部と、を有するホイールであって表面に水分が付着した未塗装のホイールを乾燥するホイール乾燥方法であって、
    前記ホイールを前記第1端面に対向するように近接配置される第1誘導加熱部により加熱すると共に、
    前記第1誘導加熱部による加熱状態において該第1誘導加熱部に対する前記第1端面の相対位置を変更可能な相対位置変更手段により前記相対位置を変更する加熱工程と、を含むホイール乾燥方法。
  7. 前記加熱工程において、前記ホイールは、前記相対位置変更手段により円環軸を中心に回転される請求項6に記載のホイール乾燥方法。
  8. 前記加熱工程において、前記リム部における前記第1端面と反対側の端面である第2端面に対向するように近接配置される第2誘導加熱部により更に加熱される請求項6又は7に記載のホイール乾燥方法。
  9. 前記加熱工程において、前記ホイールが配置される空間内に送熱風口から所定温度の熱風を吹き入れて前記ホイールにおける周囲の温度を下げることなく湿度の低い空気に置き換える請求項6から8のいずれかに記載のホイール乾燥方法。
  10. 略円環状のリム部と、前記略円環状のリム部における一方の端面である第1端面側に偏って配置されるハブ取付部と、前記ハブ取付部の外周から放射状に延びるように形成されると共に端部が前記リム部の第1端面における第1円周部近傍に接続されるスポーク部と、を有する未塗装のホイールを水洗するホイール水洗装置と、
    前記ホイール水洗装置により水洗され表面に水分が付着した前記ホイールを乾燥させるホイール乾燥装置と、
    前記ホイール乾燥装置により乾燥された前記ホイールに塗膜を形成する塗膜形成装置と、
    を備える塗装ホイールの製造システムであって、
    前記ホイール乾燥装置は、
    前記ホイールにおける前記第1端面に対向するように近接配置される第1誘導加熱部と、
    前記第1誘導加熱部に対する前記第1端面の相対位置を変更可能な相対位置変更手段と、を備える塗装ホイールの製造システム。
  11. 略円環状のリム部と、前記略円環状のリム部における一方の端面である第1端面側に偏って配置されるハブ取付部と、前記ハブ取付部の外周から放射状に延びるように形成されると共に端部が前記リム部の第1端面における第1円周部近傍に接続されるスポーク部と、を有する未塗装のホイールを水洗する水洗工程と、
    前記水洗工程により水洗され表面に水分が付着した前記ホイールを乾燥させる乾燥工程と、
    前記乾燥工程により乾燥された前記ホイールに塗膜を形成する塗膜形成工程と、
    を備えるホイールの製造方法であって、
    前記乾燥工程において、
    前記水洗工程で水洗されたホイールは、前記第1端面に対向するように近接配置される第1誘導加熱部により加熱されると共に、前記第1誘導加熱部による加熱状態において該第1誘導加熱部に対する前記第1端面の相対位置を変更可能な相対位置変更手段により前記相対位置を変更して加熱される塗装ホイールの製造方法。
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