JP2009036307A - 配管の接続方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 通水中の配管の末端部(下流側の端部)に水分が達するのを防止して、配管の端部の電気融着による接続作業を行った場合に、接続部からの漏れを確実に防止できる配管の接続方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 ポリエチレンからなる配管1の内部2を止水して端部5を電気融着する配管の接続方法である。配管1に、サドル付き分水栓9を取り付ける。そして、膨張可能な遮断袋6と、水分吸収部材7とを、水分吸収部材7が遮断袋6の下流側となるように、サドル付き分水栓9を介して配管1の内部2に挿入する。遮断袋6に気体を供給して膨張させて配管1の内部2を密封して、配管1の内面4と遮断袋6との隙間から下流側に漏れた水分を水分吸収部材7に吸収させる。そして、配管1の端部5を電気融着し、電気融着作業が完了後に、遮断袋6と水分吸収部材7を、サドル付き分水栓9を介して配管1の内部2から取り出す。
【選択図】 図3
【解決手段】 ポリエチレンからなる配管1の内部2を止水して端部5を電気融着する配管の接続方法である。配管1に、サドル付き分水栓9を取り付ける。そして、膨張可能な遮断袋6と、水分吸収部材7とを、水分吸収部材7が遮断袋6の下流側となるように、サドル付き分水栓9を介して配管1の内部2に挿入する。遮断袋6に気体を供給して膨張させて配管1の内部2を密封して、配管1の内面4と遮断袋6との隙間から下流側に漏れた水分を水分吸収部材7に吸収させる。そして、配管1の端部5を電気融着し、電気融着作業が完了後に、遮断袋6と水分吸収部材7を、サドル付き分水栓9を介して配管1の内部2から取り出す。
【選択図】 図3
Description
本発明は、ポリエチレン樹脂製配管の接続方法と止水装置に関する。
ポリエチレン製配管の端部に別の配管を接続する場合、電気融着用継手(ソケット)を用いて接続するのであるが、止水用の仕切り弁が錆びる等して配管内に水分が流れると、電気融着をする部分(融着界面)の温度が低下してしまい、融着を適正に行えない。そこで、仕切り弁がうまく機能しない場合等に配管の内部を止水するために、配管に穿孔し、穿孔部分に分水栓を取り付けて、分水栓から配管の内部に膨張可能な袋を挿入し、袋内に気体を供給して膨張させて配管の内部の止水を行う方法がある(例えば、特許文献1参照)。
しかし、配管に穿孔できる孔部の径はそれほど大きく形成できないので、挿入される袋は柔軟で薄い材質のものでなければならず、このような袋を配管の内部で膨張させて密封する場合、膨張袋と配管の内周面との間には多少の隙間が形成されてしまうことがある。そして、袋による止水部の上流側の流水が隙間から下流側に漏れ出て配管の端部にまで達すると、融着界面温度が低下したり、あるいは、水分が蒸発して融着界面(配管と継手の接合面)にボイド(気泡)が生じてしまい、融着作業を適切に行うことができない。そして、融着作業が完全に行えないため、接続力が弱く、漏水の虞がある。
そこで、本発明は、通水中の配管の末端部(下流側の端部)に水分が達するのを防止して、配管の端部の電気融着による接続作業を行った場合に、接続部からの漏れを確実に防止できる配管の接続方法を提供することを目的とする。
本発明に係る配管の接続方法は、ポリエチレンからなる配管の内部を止水して端部を電気融着する配管の接続方法であって、上記配管に、サドル付き分水栓を取り付けて、膨張可能な遮断袋と、水分吸収部材とを、水分吸収部材が遮断袋の下流側となるように、上記サドル付き分水栓を介して配管の内部に挿入し、遮断袋に気体を供給して膨張させて配管の内部を密封して、配管の内面と遮断袋との隙間から下流側に漏れた水分を水分吸収部材に吸収させて、配管の端部を電気融着し、電気融着作業が完了後に、遮断袋と水分吸収部材を、サドル付き分水栓を介して配管の内部から取り出す方法である。
また、本発明に係るポリエチレン製樹脂配管の止水装置は、ポリエチレンからなる配管に取り付けたサドル付き分水栓を介して膨張可能な遮断袋が挿入され、配管の端部を電気融着するために、遮断袋を膨張して配管の内部を止水する止水装置であって、遮断袋の下流側となるように配管の内部に挿入される水分吸収部材を備え、該水分吸収部材が、膨張した遮断袋と配管の内面との隙間から下流側に漏れた水分を吸収するように構成されたものである。
本発明によれば、配管の内部で遮断袋の上流側に溜まった水分が、配管の内面と遮断袋との隙間から下流側に漏れ出てしまっても、水分を、水分吸収部材により全て(あるいは、ほぼ全て)吸収させることができる。従って、配管の端部(融着界面)には水分が到達せず、配管の端部の温度の低下を防ぐことができ、別の配管の端部との電気融着を適正に行うことができる。よって、漏水等を確実に防ぐことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図3は本発明に係る配管の接続方法の実施の一形態を示し、ポリエチレンからなる配管1の内部2を止水して端部5を電気融着する配管の接続方法である。配管1は、(図2,図3の左側にある)図示省略の仕切り弁が介装されており、仕切り弁を閉めて止水して、配管1の端部5に電気融着するのが通常である。しかし、経年により仕切り弁が錆びて漏れを生ずると、漏れた水が配管1の端部5へ達してしまい、電気融着する端部5(融着界面)に水分が浸入して融着界面温度が低下したり、水分が蒸発して融着界面にボイドが発生してしまうので、本発明の接続方法はこれを防ぐものである。
図1〜図3は本発明に係る配管の接続方法の実施の一形態を示し、ポリエチレンからなる配管1の内部2を止水して端部5を電気融着する配管の接続方法である。配管1は、(図2,図3の左側にある)図示省略の仕切り弁が介装されており、仕切り弁を閉めて止水して、配管1の端部5に電気融着するのが通常である。しかし、経年により仕切り弁が錆びて漏れを生ずると、漏れた水が配管1の端部5へ達してしまい、電気融着する端部5(融着界面)に水分が浸入して融着界面温度が低下したり、水分が蒸発して融着界面にボイドが発生してしまうので、本発明の接続方法はこれを防ぐものである。
9は、配管1に電気融着により取り付けられる電気融着サドル付き分水栓である。サドル付き分水栓9は、配管1の外周面に嵌められる弯曲状取付部(サドル部)18と、サドル部18に突設された略円筒状栓本体19とを有する。また、栓本体19には、分岐管接続口が突設されると共に、栓本体19内部には、分岐管接続口への給水量を調整するボール弁が設けられている。栓本体19の上部開口20には、開閉キャップが施蓋されている。
また、6は、サドル付き分水栓9を介して配管1の内部2へと挿入される膨張可能な遮断袋であり、遮断袋6は、例えば、ゴム又は軟質プラスチック製等の気密性・柔軟性を有する内側袋部と、繊維入り不織布等の外側袋部とを積層したものであり、柔軟性を有するパイプが遮断袋6に接続されて気体(空気)が供給されて膨張して、配管1の内部2を密封して止水するものである。
かつ、遮断袋6には、柔軟性を有する紐部材13により水分吸収部材7が接続されている。水分吸収部材7は、水分を吸収する性質を有するものであればよく、例えば、微細孔を有する柔軟な布やナイロン等、例えば、女性用パンスト等の内部に脱脂綿等の吸収性を有する部材を封入したものが挙げられる。吸収性を有する部材としては、脱脂綿の他にも、布、吸収紙、綿状パルプ、高分子吸水材、又は、スポンジ等が挙げられ、多くの量の水を吸水できるほうが電気融着を行うための時間に余裕があるが、通常の融着工程は、スクレイプ、清掃、通電を合わせても30分以内であるため、吸収後の体積膨張を考慮して吸収体を選定する。
なお、遮断袋6と水分吸収部材7とを連結する紐部材13を、配管1の端部5に接続される別の配管10の内径寸法以上となるように形成することで、紐部材13と遮断袋6の接続部が上方に位置する場合であっても、水分吸収部材7が確実に配管1の内面4のうち下方に接するため、水分を吸収できる。
そして、本発明の作業手順について説明すると、先ず、配管1の外表面に、止水しようとする箇所(水分吸収部材7を配置して膨張させる箇所)よりも僅かに上流側において、サドル付き分水栓9のポリエチレンサドルを電気融着にて取り付ける。そして、サドル付き分水栓9の上部のキャップを外して、上部開口からホールソー等の穿孔治具を装着し、配管1に挿入用の孔部8を開口する。この孔部8と、(接続部分である)配管1の端部5の距離は、遮断袋6と水分吸収部材7を一体にして並べたものよりも長く設定される。
そして、遮断袋6と遮断袋6に連結された水分吸収部材7とを、サドル付き分水栓9の上部開口20、配管1の孔部8を介して、水分吸収部材7が遮断袋6の(矢印15で示す)下流側となるように配管1の内部2に挿入する。挿入する際に、遮断袋6と水分吸収部材7を、一旦、配管1の端部5の方へ深く押し込んだ後、パイプ12を(矢印14で示した)上流側へ引っ張ることにより、水分吸収部材7が遮断袋6の下流側に確実に配置される。遮断袋6に接続されたパイプ12は、サドル付き分水栓9のパイプ出口から延びて、自転車のタイヤへの空気供給器等の図示省略の空気供給装置に接続されている。
そして、遮断袋6内に、パイプ12から空気を供給膨張させて、配管1の内部2を密封させる(図3参照)。配管1の内部2で、遮断袋6の上流側に水が溜まるが、配管1の内面4と遮断袋6との隙間から水が下流側に漏れることがある。特に、サドル付き分水栓9の細い(狭い)挿通部を通して挿入される遮断袋6は、薄く柔軟性を有する材料から形成されるものなので、完全に水の漏れを防ぐことは困難であり、多くの場合、多少の水分が隙間から漏れてしまう。
そして、配管1の内面4と遮断袋6との隙間から水分16が下流側に漏れた場合、水分16は、下流側に載置されている水分吸収部材7により全て(あるいは、ほぼ全て)吸収される。よって、配管1の端部5には、水分が流れるのが防がれて、配管1の端部5と、別の配管10の端部とを電気融着継手11に差込み、電気融着をする。このとき、融着界面には水が浸入しないため、界面温度が低下することがなく、適正な融着性能を得ることができる。
そして、電気融着作業が完了したら、遮断袋6内から空気を抜いて萎め、遮断袋6と水分吸収部材7を、サドル付き分水栓9の上部開口20から取り出して上部開口20にキャップを施蓋すれば、作業は完了である。なお、上水道用配管の接続作業に限定されず、下水道用配管の接続作業にも適用することができる。
また、本発明の止水装置は上述のものに限定されず、設計変更自由である。具体的には、図1〜図3のものとの相違点は、水分吸収部材7を、遮断袋6に紐部材13で連結せず、水分吸収部材7に針金や紐を繋げて遮断袋6とは別途で配管1の内部2に挿入する点である。作業手順としては、空気供給用のパイプ12に接続された遮断袋6を、配管1の内部2に挿入すると共に、水分吸収部材7を、遮断袋6の下流側となるように配管1の内部2に挿入する。水分吸収部材7に繋いだ針金等は、作業後に取り出し易くするために、サドル付き分水栓9の上部開口20から延伸している。この止水装置は、仕切り弁からの漏水量が多い場合は遮断袋6に大きな水圧が負荷される可能性があり適さないが、この止水装置は、漏水量が少なく電気融着中に内圧の作用が小さければ、簡素な構成であり施工が容易である点で好ましい。
また、図示省略するが、上述のような上部にキャップ付きのサドル付き分水栓9に替えて、キャップ無しタイプの分水サドル継手でもよい。具体的には、配管1に電気融着される断面円弧状のサドル部を有し、サドル部から突設された円筒部内に、配管1に穿孔するためのホールソー部材が上下に螺進退自在に保持される。円筒部には、分岐管接続口が突設されている。
また、図示省略するが、上述のような上部にキャップ付きのサドル付き分水栓9に替えて、キャップ無しタイプの分水サドル継手でもよい。具体的には、配管1に電気融着される断面円弧状のサドル部を有し、サドル部から突設された円筒部内に、配管1に穿孔するためのホールソー部材が上下に螺進退自在に保持される。円筒部には、分岐管接続口が突設されている。
以上のように、本発明に係る配管の接続方法は、ポリエチレンからなる配管1の内部2を止水して端部5を電気融着する配管の接続方法であって、配管1に、サドル付き分水栓9を取り付けて、膨張可能な遮断袋6と、水分吸収部材7とを、水分吸収部材7が遮断袋6の下流側となるように、サドル付き分水栓9を介して配管1の内部2に挿入し、遮断袋6に気体を供給して膨張させて配管1の内部2を密封して、配管1の内面4と遮断袋6との隙間から下流側に漏れた水分を水分吸収部材7に吸収させて、配管1の端部5を電気融着し、電気融着作業が完了後に、遮断袋6と水分吸収部材7を、サドル付き分水栓9を介して配管1の内部2から取り出す方法であるため、配管1の内部2で遮断袋6の上流側に溜まった水分が、配管1の内面4と遮断袋6との隙間から下流側に漏れ出てしまっても、水分を、水分吸収部材7により全て(あるいは、ほぼ全て)吸収させることができる。従って、配管1の端部5(融着界面)には水分が到達せず、配管1の端部の温度の低下を防ぐことができ、別の配管10の端部との電気融着を適正に行うことができる。よって、漏水等を確実に防ぐことができる。
また、電気融着作業が完了後に、遮断袋6と水分吸収部材7を配管1の内部2から取り出すことで、配管1の内部2に流水させることができ、そのまま通水作業を行うことが出来る。
また、電気融着作業が完了後に、遮断袋6と水分吸収部材7を配管1の内部2から取り出すことで、配管1の内部2に流水させることができ、そのまま通水作業を行うことが出来る。
また、本発明に係る止水装置は、ポリエチレンからなる配管1に取り付けたサドル付き分水栓9を介して膨張可能な遮断袋6が挿入され、配管1の端部5を電気融着するために、遮断袋6を膨張して配管1の内部2を止水する止水装置であって、遮断袋6の下流側となるように配管1の内部2に挿入される水分吸収部材7を備え、水分吸収部材7が、膨張した遮断袋6と配管1の内面4との隙間から下流側に漏れた水分を吸収するように構成されているため、配管1の内部2で遮断袋6の上流側に溜まった水分が、配管1の内面4と遮断袋6との隙間から下流側に漏れ出てしまっても、水分を、水分吸収部材7により全て(あるいは、ほぼ全て)吸収させることができる。従って、配管1の端部5(融着界面)には水分が到達せず、配管1の端部の温度の低下を防ぐことができ、別の配管10の端部との電気融着を適正に行うことができる。よって、漏水等を確実に防ぐことができる。
また、電気融着作業が完了後に、遮断袋6と水分吸収部材7を配管1の内部2から取り出すことで、配管1の内部2に流水させることができ、そのまま通水作業を行うことが出来る。
また、電気融着作業が完了後に、遮断袋6と水分吸収部材7を配管1の内部2から取り出すことで、配管1の内部2に流水させることができ、そのまま通水作業を行うことが出来る。
1 配管
2 内部
3 止水部
4 内面
5 端部
6 遮断袋
7 水分吸収部材
9 サドル付き分水栓
2 内部
3 止水部
4 内面
5 端部
6 遮断袋
7 水分吸収部材
9 サドル付き分水栓
Claims (2)
- ポリエチレンからなる配管の内部を止水して端部を電気融着する配管の接続方法であって、
上記配管に、サドル付き分水栓を取り付けて、膨張可能な遮断袋と、水分吸収部材とを、水分吸収部材が遮断袋の下流側となるように、上記サドル付き分水栓を介して配管の内部に挿入し、遮断袋に気体を供給して膨張させて配管の内部を密封して、配管の内面と遮断袋との隙間から下流側に漏れた水分を水分吸収部材に吸収させて、配管の端部を電気融着し、電気融着作業が完了後に、遮断袋と水分吸収部材を、サドル付き分水栓を介して配管の内部から取り出すことを特徴とする配管の接続方法。 - ポリエチレンからなる配管に取り付けたサドル付き分水栓を介して膨張可能な遮断袋が挿入され、配管の端部を電気融着するために、遮断袋を膨張して配管の内部を止水する止水装置であって、
遮断袋の下流側となるように配管の内部に挿入される水分吸収部材を備え、該水分吸収部材が、膨張した遮断袋と配管の内面との隙間から下流側に漏れた水分を吸収するように構成されたことを特徴とする止水装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015083852A (ja) * | 2013-10-25 | 2015-04-30 | 積水化学工業株式会社 | 不断水分岐方法 |
CN106996497A (zh) * | 2017-04-21 | 2017-08-01 | 佛山林稷机电科技有限公司 | 一种输油管堵截装置 |
CN107435782A (zh) * | 2017-04-21 | 2017-12-05 | 佛山林稷机电科技有限公司 | 一种原油输油管堵截装置 |
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2007
- 2007-08-01 JP JP2007201142A patent/JP2009036307A/ja active Pending
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