JP2009036151A - 内燃機関の始動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】カーボンを発生させることなく、アルコール燃料を使用する内燃機関の始動性を向上させることができる始動装置を提供する。
【解決手段】内燃機関の吸気管に第1燃料噴射弁を設けると共に、該第1燃料噴射弁の上流側の吸気管に、第2燃料噴射弁,空気供給装置及び点火装置(グロープラグ)を備えた燃焼ガス発生チャンバーを設け、前記燃焼ガス発生チャンバーにおけるアルコール燃料の燃焼で発生した燃焼ガスの熱によって、前記第1燃料噴射弁から噴射されたアルコール燃料を気化させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の始動装置に関し、特に、エタノールなどのアルコールを燃料として使用する内燃機関に好適な始動装置に関する。
特許文献1には、アルコール燃料を理論空燃比以下の空燃比で燃焼させ、アルコール燃料から可燃性でかつ始動性の良好なガス(COガス、H2ガス)を生成させることで、アルコールエンジンの始動性を向上させることが記載されている。
特開平05−126019号公報
ところで、上記のように、アルコール燃料から可燃性でかつ始動性の良好なガスを生成させるために、アルコールリッチの理論空燃比以下の空燃比で燃焼させると、副生成物としてカーボンが発生してしまう。
そして、前記カーボンが吸気バルブや燃料噴射弁の噴孔などに付着することで、燃料詰まりなどの不具合が生じる可能性があった。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、カーボンを発生させることなく、アルコール燃料を使用する内燃機関の始動性を向上させることができる始動装置を提供することを目的とする。
このため、本発明では、内燃機関の吸気管に第1燃料噴射弁を設けると共に、該第1燃料噴射弁の上流側の吸気管に、第2燃料噴射弁,空気供給装置及び点火装置を備えた燃焼ガス発生チャンバーを設け、前記燃焼ガス発生チャンバーにおける燃料の燃焼で発生した燃焼ガスの熱によって、前記第1燃料噴射弁から噴射された燃料を気化させるようにした。
上記発明によると、燃焼ガス発生チャンバーにおける燃料の燃焼で発生した燃焼ガスの熱によって、燃焼ガス発生チャンバーの下流側に設けられる第1燃料噴射弁から噴射される燃料を気化させる。
従って、第1燃料噴射弁から噴射される燃料の燃焼性が向上し、低温でも高い始動性を実現できる。
ここで、燃焼ガス発生チャンバーでの燃焼は、熱の発生を目的とし、可燃性でかつ始動性の良好なガスを生成させることを目的としないので、理論空燃比以上の空燃比で燃焼させることが可能であり、カーボンの発生を抑制しつつ、始動性の向上を図れる。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態における内燃機関のシステム図である。
内燃機関1は、アルコール燃料を点火プラグ2による火花点火で燃焼させるアルコールエンジンである。
前記内燃機関1の吸気管3には、前記アルコール燃料を噴射する第1燃料噴射弁4が設けられており、この第1燃料噴射弁4には、燃料タンク5内のアルコール燃料が燃料ポンプ6及び燃料ライン7を介して圧送される。
前記第1燃料噴射弁4が設けられる部分よりも上流側の吸気管3には、燃焼ガス発生チャンバー8が設けられている。
前記燃焼ガス発生チャンバー8は、吸気管3内に一端が臨む容積室であり、他端に第2燃料噴射弁9が設けられると共に、他端側からチャンバー8内に空気を供給するための空気供給装置(吸気絞り装置)10が設けられている。
前記第2燃料噴射弁9には、前記燃料ライン7から分岐延設される分岐燃料ライン7aが接続され、前記第1燃料噴射弁4と同じく、燃料タンク5内のアルコール燃料を噴射する。
更に、燃焼ガス発生チャンバー8には、前記第2燃料噴射弁9から噴射されるアルコール燃料を燃焼させるための点火装置としてのグロープラグ11、及び、チャンバー8内の温度を検出する温度センサ12が設けられている。
前記第1燃料噴射弁4,第2燃料噴射弁9及び空気供給装置10は、マイクロコンピュータを内蔵するコントロールユニット15によって制御され、このコントロールユニット15には、前記温度センサ12の信号の他、キースイッチ16の信号などが入力される。
尚、前記温度センサ12は、チャンバー8の異常温度上昇時に、第2燃料噴射弁9による噴射を停止させたり、グロープラグ11の温度が点火可能な温度にまで上昇したか否かの判別に用いたりされる。
上記内燃機関1の燃料であるメタノールやエタノールなどのアルコール燃料は、図2に示すように、ガソリンに比べて蒸気圧が小さく、始動時に内燃機関1に対して液体のまま供給すると、完全に気化せずに内燃機関1の始動性を悪化させる。
また、メタノールやエタノールなどのアルコールは、図3に示すように、気化させるために必要な熱量がガソリンに比べて大きく、気化させるためにガソリンの2倍以上の熱量を必要とする。
上記のアルコールの低い蒸気圧と大きい気化熱が、アルコール燃料を使用する内燃機関1の始動性を悪化させる要因となるが、本実施形態では、前記燃焼ガス発生チャンバー8を備えることで、前記内燃機関1の始動性を改善する。
具体的には、内燃機関1の始動時には、前記第1燃料噴射弁4及び前記第2燃料噴射弁9で同時にアルコール燃料を噴射させる。
前記第2燃料噴射弁9から噴射されたアルコール燃料は、チャンバー8内部で空気供給装置10によって供給された空気の下で、高温に昇温されているグロープラグ11により着火燃焼する。
前記チャンバー8内での燃焼で発生した燃焼ガスは、吸気管3内に流入して下流側の第1燃料噴射弁4に至り、ここで、第1燃料噴射弁4から噴射されたアルコール燃料を気化させることになり、この気化したアルコール燃料は、内燃機関1の燃焼室内で、点火プラグ2による火花点火で燃焼して、エンジントルクを発生させる。
前述のように、アルコール燃料は、蒸気圧が小さく、かつ、気化熱が大きく、始動時の低温条件では完全に気化させることが困難であるが、チャンバー8内での燃焼で発生した燃焼ガスの熱を利用することで、完全に気化させることが可能となり、低温始動時であっても高い燃焼安定性を確保でき、内燃機関1の始動性を改善できる。
しかも、前記チャンバー8内での燃焼は熱の発生を目的としており、可燃性でかつ始動性の良好なガスを生成させるために理論空燃比以下のアルコールリッチの空燃比で燃焼させる必要がない。従って、理論空燃比以上の空燃比で燃焼させることで、カーボンの発生を抑制することができる。
ここで、第1燃料噴射弁4から噴射される燃料を気化させるのに充分な熱量を、チャンバー8内での燃焼で発生させる必要があり、例えば、エタノール燃料を使用する場合、図4に示すエタノールの気化熱(潜熱)と第1燃料噴射弁4から噴射される燃料量とから必要熱量を求めることができる。
一方、チャンバー8内での燃焼による発熱量は、空気供給装置10によって供給される空気量と、第2燃料噴射弁9から噴射される燃料量との比率A/Fによって変化し、アルコール燃料としてエタノールを使用する場合には、図5に示すように、比率A/Fによって燃焼ガスの温度が変化する。
従って、全燃料量のうちの第2燃料噴射弁9から噴射される燃料量の比率を変化させる場合、図6に示すように、第2燃料噴射弁9から噴射される燃料量の比率が高くなるに従って(第1燃料噴射弁4から噴射される燃料量が少なくなるに従って)、第1燃料噴射弁4から噴射される燃料を気化させるために必要な熱量は低くなり、前記比率A/Fを一定とすると、第2燃料噴射弁9から噴射される燃料量の比率が高くなるに従ってチャンバー8内での燃焼による発熱量が多くなる。
このため、第1燃料噴射弁4から噴射される燃料の気化に必要な熱量を、チャンバー8内での発熱量が上回る燃料量の比率以上で、第2燃料噴射弁9から燃料を噴射させることで、第1燃料噴射弁4から噴射される燃料を完全に気化させることが可能となる。
図6に示す例では、全燃料量のうちの10%以上の割合を第2燃料噴射弁9から噴射させればよいことを示し、換言すれば、第1燃料噴射弁4から噴射される燃料量の1/9以上の量を第2燃料噴射弁9から噴射させれば、第1燃料噴射弁4から噴射される燃料を気化できることになる。
図7は、上記第1実施形態における機関始動の流れを示すフローチャートである。
まず、燃料ポンプ6を起動して燃料ライン7にアルコール燃料を送り出す(ステップS101)。
次いで、第1燃料噴射弁4から噴射される燃料を気化させるのに必要な熱量をチャンバー8内での燃焼で発生させるべく、第2燃料噴射弁9から噴射させる燃料量を決定し、両燃料噴射弁4,9から燃料を噴射させる(ステップS102)。
そして、前記第2燃料噴射弁9から噴射された燃料量に対して、理論空燃比以上の空燃比となる空気を空気供給装置10によって供給し、グロープラグ11の熱で着火燃焼させる(ステップS103)。
チャンバー8内で燃焼ガスが下流側に流れることで、第1燃料噴射弁4から噴射された燃料が前記燃焼ガスの熱で気化する(ステップS104)。
前記気化した燃料は、内燃機関1の燃焼室内に吸引され、点火プラグ2による火花点火で燃焼し、機関1が始動される(ステップS105)。
始動完了後で、第1燃料噴射弁4から噴射された燃料が充分に気化される機関温度になった後は、第2燃料噴射弁9からの燃料噴射を停止させ、第1燃料噴射弁4のみから燃料を噴射させる。
上記の始動装置を、改質ガスを燃料として使用する内燃機関に適用した第2実施形態を図8に示す。
図8に示す内燃機関1には、アルコール燃料(エタノール等)を蓄える燃料タンク5と共に、水を蓄える水タンク21を個別に備える。
そして、アルコール燃料タンク5内のアルコール燃料を輸送する燃料ライン7は、前記第1,第2燃料噴射弁4,9に接続される一方、途中から分岐してアルコール・水の混合器22に接続される。
また、水タンク21内の水もポンプ23によって前記混合器22に供給されるようになっており、混合器22に対する水及びアルコール燃料の供給口には、それぞれ電磁式のストップバルブ25,26が介装され、アルコール燃料タンク5から前記第1,第2燃料噴射弁4,9に向けたアルコール燃料の輸送経路にも、電磁式のストップバルブ27が介装されている。
前記混合器22で混合されたアルコールと水との混合燃料(アルコール水溶液)は、改質器28に供給され、ここで、内燃機関1の排気熱を利用した水蒸気改質が行われる。
前記改質器28で生成された改質ガス(水素、二酸化炭素)は、前記第1燃料噴射弁4よりも更に下流側の吸気管3に設けられた第3燃料噴射弁30に対して、改質ガスライン31を介して送られ、第3燃料噴射弁30から内燃機関1に供給される。
内燃機関1の始動時には、前記ストップバルブ25,26を閉じる一方、ストップバルブ27を開き、前記第1実施形態と同様にして、内燃機関1を始動させる。
始動後、内燃機関1の排気熱によって改質器28の温度が改質温度に達すると、前記ストップバルブ27を閉じる一方、前記ストップバルブ25,26を開いて、水及びアルコール燃料を混合器22に送り、更に、混合器22で混合された混合燃料を改質器28に供給して、水蒸気改質によって改質ガスを生成させる。
前記改質器28で生成された改質ガスは、前記第3燃料噴射弁30によって内燃機関1に供給される。
尚、水タンク21の代わりに、アルコール燃料と水とを予め混合させた混合燃料を蓄えるタンクを備え、混合器22を省略して、タンク内の混合燃料を直接改質器28に供給させることができる。
アルコール燃料と水とを予め混合させた混合燃料としては、例えば、エタノール70%、水30%の混合燃料を使用することができる。
また、前記第1燃料噴射弁4が、液体燃料及び気体燃料の双方を噴射可能であれば、改質器28で生成された改質ガスを、第1燃料噴射弁4から噴射させる構成とし、第3燃料噴射弁30を省略することが可能である。
図9は、上記第2実施形態における機関始動の流れを示すフローチャートである。
まず、混合器22への水・アルコール燃料の供給口をストップバルブ25,26で閉じ、前記第1,第2燃料噴射弁4,9へのアルコール燃料の供給経路に介装されるストップバルブ27を開き、前記第1,第2燃料噴射弁4,9へアルコール燃料を圧送する(ステップS201)。
次いで、第1燃料噴射弁4から噴射される燃料を気化させるのに必要な熱量をチャンバー8内での燃焼で発生させるべく、第2燃料噴射弁9から噴射させる燃料量を決定し、両燃料噴射弁4,9から燃料を噴射させる(ステップS202)。
そして、前記第2燃料噴射弁9から噴射された燃料量に対して、理論空燃比以上の空燃比となる空気を空気供給装置10によって供給し、グロープラグ11の熱で着火燃焼させる(ステップS203)。
チャンバー8内で燃焼ガスが下流側に流れることで、第1燃料噴射弁4から噴射されたアルコール燃料が前記燃焼ガスの熱で気化する(ステップS204)。
前記気化したアルコール燃料は、内燃機関1の燃焼室内に吸引され、点火プラグ2による火花点火で燃焼し、機関1が始動される(ステップS205)。
機関1が始動されると、改質器28の温度が改質温度に達してから、ストップバルブ27を閉じる一方、ストップバルブ25,26を開いて、水及びアルコール燃料を混合器22に送る(ステップS206)。
混合器22で混合された混合燃料は、改質器28における水蒸気改質によって改質されて改質ガスが生成され、該改質ガスを第3燃料噴射弁30によって内燃機関1に供給する、通常運転状態に移行する(ステップS207)。
上記の第2実施形態では、水蒸気改質で得た改質ガスを燃焼させる内燃機関において、始動時にアルコール燃料を第2燃料噴射弁9から噴射させるために、アルコール燃料を蓄えるアルコール燃料タンク5を備える構成としたが、アルコール燃料と水との混合燃料を蓄えるタンクのみを備え、始動時には、前記混合燃料からアルコール燃料を抽出し、抽出したアルコール燃料を第2燃料噴射弁9から噴射させることができる。
図10は、上記構成とした第3実施形態の内燃機関1を示す。
図10において、混合燃料タンク41は、アルコール燃料と水との混合燃料を蓄えるタンクであり、該混合燃料タンク41内の混合燃料は、燃料ポンプ42によって燃料ライン7を介して第1燃料噴射弁4及び第2燃料噴射弁9に供給されるが、第1燃料噴射弁4に向かう経路と第2燃料噴射弁9に向かう経路との分岐点にアルコール抽出器43を設けてある。
前記アルコール抽出器43は、前記混合燃料タンク41から送られる混合燃料中からアルコール燃料を抽出し、該抽出したアルコール燃料を第2燃料噴射弁9に供給し、残りのアルコール燃料と水との混合燃料を第1燃料噴射弁4に供給する。
また、前記混合燃料タンク41内の混合燃料を、内燃機関1の排熱を利用した水蒸気改質によって改質して改質ガスを生成する改質器28が設けられ、該改質器28での改質で得られた改質ガスは、改質ガスライン31を介して、第1燃料噴射弁4よりも下流側の吸気管3に介装される第3燃料噴射弁30から内燃機関1に供給される。
前記改質器28に対する混合燃料の供給経路と、前記アルコール抽出器43に対する混合燃料の供給経路とには、それぞれストップバルブ44,45が介装される。
そして、始動時には、ストップバルブ44を閉じストップバルブ45を開くことで、第2燃料噴射弁9からはアルコール燃料を噴射させ、第1燃料噴射弁4からはアルコール燃料と水との混合燃料を噴射させ、第2燃料噴射弁9から噴射されたアルコール燃料の燃焼ガスの熱で、第1燃料噴射弁4から噴射されるアルコール燃料と水との混合燃料を気化させて、内燃機関1に供給させる。
一方、始動後に排気温度が改質温度に達すると、ストップバルブ44を開きストップバルブ45を閉じることで、アルコール燃料と水との混合燃料を改質器28に送り、改質器28で生成された改質ガスを第3燃料噴射弁30から内燃機関1に供給させる。
前記アルコール抽出器43での抽出処理は、膜分離法によって行わせることができ、膜分離法としては、逆浸透法、膜蒸留法、蒸気透過法、ベーパレーション法などの公知の方法を適宜選択できる。
膜分離法に用いられる膜としては、ゼオライト膜、シリコーンゴム膜、トリメチルシリルプロピレンなどの高分子膜などが用いられるが、特に、ゼオライト膜が好ましい。
ゼオライト膜が疎水性のゼオライトを含む場合、水よりも優先的にアルコール燃料がゼオライトの孔内に吸着してゼオライト膜を透過するため、ゼオライト膜の供給側には、水が溜まり、膜を通して反対側の透過側にはアルコール燃料が溜まって、結果、アルコール燃料を抽出することができる。
従って、ゼオライト膜の透過側から第2燃料噴射弁9に向けて燃料を供給し、ゼオライト膜の供給側から第1燃料噴射弁4に向けて燃料を供給させるようにすることで、第2燃料噴射弁9からは高濃度のアルコール燃料を噴射させ、第1燃料噴射弁4からはアルコール燃料と水との混合燃料を噴射させることができる。
尚、ゼオライト膜が親水性のゼオライトを含む場合には、アルコール燃料よりも優先的に水がゼオライトの孔内に吸着してゼオライト膜を透過するため、水を抽出することが可能となる。
上記のように、第1燃料噴射弁4から水とアルコール燃料との混合燃料を噴射させる場合には、第2燃料噴射弁9から噴射させる燃料量の要求が、第1燃料噴射弁4からアルコール燃料を噴射させる場合とは異なってくる。
アルコール燃料がエタノールである場合には、図11に示すエタノール・水の気化熱・潜熱から、第2燃料噴射弁9から噴射させる燃料量の要求を計算することができ、例えば、エタノールと水との比率が5:5の混合燃料の場合、図12に示すように、2gの混合燃料のうちの略0.2gを第2燃料噴射弁9から噴射させて燃焼させることで、残りの第1燃料噴射弁4から噴射される混合燃料を気化させることができる。
ここで、アルコール燃料のみに着目すると、総量のうちの略2割以上をチャンバー8内で燃焼させればよいことになる。
図13は、上記第3実施形態における機関始動の流れを示すフローチャートである。
まず、改質器28への混合燃料の供給経路に介装されるストップバルブ44を閉じ、前記抽出器43への混合燃料の供給経路に介装されるストップバルブ45を開く(ステップS301)。
そして、抽出器43で分離抽出された高濃度のアルコール燃料を第2燃料噴射弁9から噴射させ、残りのアルコール燃料と水との混合燃料を第1燃料噴射弁4から噴射させる(ステップS302)。
ここで、前記第2燃料噴射弁9から噴射された燃料量に対して、理論空燃比以上の空燃比となる空気を空気供給装置10によって供給し、グロープラグ11の熱で着火燃焼させる(ステップS303)。
チャンバー8内で燃焼ガスが下流側に流れることで、第1燃料噴射弁4から噴射された混合燃料が前記燃焼ガスの熱で気化する(ステップS304)。
前記気化した燃料は、内燃機関1の燃焼室内に吸引され、点火プラグ2による火花点火で燃焼し、機関1が始動される(ステップS305)。
機関1が始動されると、改質器28の温度が改質温度に達してから、ストップバルブ45を閉じる一方、ストップバルブ44を開いて、水とアルコールとの混合燃料を改質器28に送る(ステップS306)。
改質器28における水蒸気改質によって改質ガスが生成され、該改質ガスを第3燃料噴射弁30によって内燃機関1に供給する通常運転状態に移行する(ステップS307)。
上記第3実施形態では、抽出器43でアルコール燃料を抽出させたが、図14に示す第4実施形態のように、同時に混合燃料から水を抽出させ、抽出されたアルコール燃料を第1燃料噴射弁4及び第2燃料噴射弁9の双方に供給し、抽出された水を車両装備品の作動用液として使用させることができる。
即ち、水蒸気改質を行わない始動時には水は不要であるので、混合燃料から抽出した水を、例えば、ウインドシールドガラスやヘッドライトを洗浄する洗浄装置の洗浄液(ウオッシャ液)として使用すべく、洗浄液タンク48に供給させることができる。
上記第4実施形態では、高濃度のアルコール燃料が第1燃料噴射弁4及び第2燃料噴射弁9の双方に供給されるから、始動は第2実施形態と同様に行わせることができる。
また、図15に示す第5実施形態のように、抽出器43において混合燃料から抽出した水を、戻し管71を介して混合燃料タンク41に戻すようにすることができる。
この場合、抽出器43から混合燃料タンク41に戻される水によって、タンク41中のアルコール濃度が減少変化することになる。そこで、混合燃料タンク41の混合燃料におけるアルコール濃度を検出するアルコール濃度検出器51を設けると共に、該アルコール濃度検出器51の検出結果を表示するアルコール濃度表示計52を例えば車両の運転席付近などに設け、タンク41中のアルコール濃度が閾値以下にまで減少したときには、高濃度アルコールをタンク41内に補給させるようにする。
この場合、タンクに対する水補給の必要性を減らし、高濃度アルコールを補給するだけで、水蒸気改質を実現できる。
尚、前記抽出器43で抽出された水を混合燃料タンク41に戻すか、洗浄液タンク48に供給するかを、洗浄液タンク48内の液量及び/又は混合燃料タンク41内のアルコール濃度に応じて切り換えることができる。
例えば、洗浄液タンク48内の液量が最小量を下回っている場合に、洗浄液タンク48へ水を供給し、前記最小量以上あるときに、混合燃料タンク41へ水を戻すようにしたり、混合燃料タンク41内のアルコール濃度が閾値を超えるときに、混合燃料タンク41へ水を戻し、アルコール濃度が閾値以下であれば洗浄液タンク48へ水を供給させたりすることができる。
本願発明の第1実施形態における内燃機関を示すシステム図。 ガソリンとアルコール燃料との蒸気圧の違いを示す図。 ガソリン及びアルコール燃料の蒸発熱等を示す図。 エタノールの比熱・気化熱等を示す図。 チャンバー内での空燃比と燃焼ガス温度との相関を示す線図。 燃料量比に対する必要熱量及び発生熱量を示す線図。 前記第1実施形態における始動の流れを示すフローチャート。 本願発明の第2実施形態における内燃機関を示すシステム図。 前記第2実施形態における始動の流れを示すフローチャート。 本願発明の第3実施形態における内燃機関を示すシステム図。 エタノール・水の比熱等を示す図。 チャンバーへの噴射量に対する必要熱量及び発生熱量を示す線図。 前記第3実施形態における始動の流れを示すフローチャート。 本願発明の第4実施形態における内燃機関を示すシステム図。 本願発明の第5実施形態における内燃機関を示すシステム図。
符号の説明
1…内燃機関、2…点火プラグ、3…吸気管、4…第1燃料噴射弁、5…燃料タンク、6…燃料ポンプ、7…燃料ライン、8…燃焼ガス発生チャンバー、9…第2燃料噴射弁、10…空気供給装置、11…グロープラグ、12…温度センサ、15…コントロールユニット、16…キースイッチ、22…混合器、28…改質器、30…第3燃料噴射弁、443…抽出器

Claims (11)

  1. 内燃機関の吸気管に第1燃料噴射弁を設けると共に、該第1燃料噴射弁の上流側の吸気管に、第2燃料噴射弁,空気供給装置及び点火装置を備えた燃焼ガス発生チャンバーを設け、前記燃焼ガス発生チャンバーにおける燃料の燃焼で発生した燃焼ガスの熱によって、前記第1燃料噴射弁から噴射された燃料を気化させることを特徴とする内燃機関の始動装置。
  2. 前記第2燃料噴射弁から噴射される燃料に対して、理論空燃比以上の空燃比となる空気を前記空気供給装置によって前記燃焼ガス発生チャンバー内に供給することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の始動装置。
  3. 前記第1燃料噴射弁から噴射される燃料の気化に必要な熱量を前記燃焼ガス発生チャンバー内での燃焼で発生させるべく、前記第1燃料噴射弁の燃料噴射量と前記第2燃料噴射弁の燃料噴射量との比率が設定されることを特徴とする請求項1又は2記載の内燃機関の始動装置。
  4. 水とアルコールとの混合燃料を、前記内燃機関の排熱を利用して改質する改質器を備え、該改質器で得られた改質燃料を前記内燃機関の燃焼室に供給する第3燃料噴射弁を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の内燃機関の始動装置。
  5. 水とアルコールとの混合燃料からアルコール又は水を抽出する抽出器を備え、該抽出器による抽出で得られたアルコール燃料を、少なくとも前記第2燃料噴射弁に供給することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の内燃機関の始動装置。
  6. 前記抽出器が混合燃料からアルコールを抽出し、該抽出されたアルコール燃料を前記第2燃料噴射弁から噴射させ、残りの混合燃料を前記第1燃料噴射弁から噴射させることを特徴とする請求項5記載の内燃機関の始動装置。
  7. 前記抽出器が混合燃料から水を抽出し、残りのアルコール燃料を前記第1燃料噴射弁及び前記第2燃料噴射弁から噴射させることを特徴とする請求項5記載の内燃機関の始動装置。
  8. 前記抽出器で抽出された水を、前記内燃機関が搭載される車両の装備品の作動用液として使用することを特徴とする請求項7記載の内燃機関の始動装置。
  9. 前記抽出器で抽出された水を、前記混合燃料のタンクに戻すことを特徴とする請求項7記載の内燃機関の始動装置。
  10. 前記タンク内のアルコール濃度を検出するアルコール濃度検出器と、該アルコール濃度検出器の検出結果を表示するアルコール濃度表示計とを備えることを特徴とする請求項9記載の内燃機関の始動装置。
  11. 前記抽出器が、膜分離によって混合燃料からアルコール又は水を抽出することを特徴とする請求項5〜10のいずれか1つに記載の内燃機関の始動装置。
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