JP2009032859A - ビーム照射装置、及び、ビーム照射方法 - Google Patents

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  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
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Abstract

【課題】 高品質の加工を行う。
【解決手段】 第1の波長、及び第1の波長とは異なる第2の波長のレーザビームを出射するレーザ光源と、第1面及び第1面と反対側の第2面を有する加工対象物を保持するステージと、第1の波長のレーザビームを、ステージに保持された加工対象物の第1面に入射させる第1の光学系と、第2の波長のレーザビームを、ステージに保持された加工対象物の第2面に入射させる第2の光学系と、第1の波長のレーザビームが、ステージに保持された加工対象物の第1面に入射した後に、第2の波長のレーザビームが、第2面に入射するように、レーザ光源によるレーザビームの出射を制御する制御装置とを有するビーム照射装置を提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、加工対象物にレーザビームを照射して加工、特にレーザアニール加工を行うビーム照射装置、及び、ビーム照射方法に関する。
図5〜図7を参照して、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)の製造方法について説明する。
図5(A)を参照する。シリコン基板50の表面上にレジスト51aを塗布し、エッチングを行ってシリコン基板50にトレンチ52を形成する。
図5(B)を参照する。トレンチ52にシリコン絶縁膜を埋め込み、STI(Shallow Trench Isolation)構造の素子分離領域53を形成する。
図5(C)を参照する。レジスト51bをマスクとしてp型不純物、たとえばB(ボロン)をイオン注入し、pウエル54を形成する。
図5(D)を参照する。レジスト51cをマスクとしてn型不純物、たとえばP(リン)をイオン注入し、nウエル55を形成する。
図5(E)を参照する。シリコン基板50表面を酸化して絶縁膜56を形成し、絶縁膜56上にポリシリコン膜57を堆積する。
図6(A)を参照する。ポリシリコン膜57上にレジスト51dを形成し、リソグラフィ工程及びエッチング工程によりポリシリコン膜57を加工し、ゲート電極57a、57bを形成する。エッチング工程においては、たとえば反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching: RIE)を用いる。
図6(B)を参照する。レジスト51e及びゲート電極57aをマスクとしてn型不純物、たとえばP(リン)をイオン注入し、n型エクステンション領域58を形成する。
図6(C)を参照する。レジスト51f及びゲート電極57bをマスクとしてp型不純物、たとえばB(ボロン)をイオン注入し、p型エクステンション領域59を形成する。
図6(D)を参照する。シリコン基板50表面に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法でシリコン窒化膜60を堆積する。
図6(E)を参照する。RIEを用い、ゲート電極57a、57bの側壁部を残してシリコン窒化膜60を除去し、ゲート電極57a、57bの側壁部にサイドウォール61a、61bを形成する。また、ゲート電極57a、57b及びサイドウォール61a、61bの下部以外の絶縁膜56を除去する。
図7(A)を参照する。レジスト51g及びゲート電極57aをマスクとして、n型不純物、たとえばP(リン)をイオン注入し、n型ソース・ドレイン拡散層62を形成する。
図7(B)を参照する。レジスト51h及びゲート電極57bをマスクとして、p型不純物、たとえばB(ボロン)をイオン注入し、p型ソース・ドレイン拡散層63を形成する。
この後、レジスト51hを除去し、表面側からシリコン基板50にレーザビームを照射し、n型及びp型ソース・ドレイン拡散層62、63内の不純物を活性化させる活性化アニールを行う。
図7(C)を参照する。シリコン基板50表面にニッケル膜及びチタンナイトライド膜を成膜し、熱処理を行った後、チタンナイトライド膜及び未反応のニッケル膜をエッチング除去して、n型及びp型ソース・ドレイン拡散層62、63、及びゲート電極57a、57b上にのみ選択的にニッケルシリサイド膜64a、64bを形成する。
図7(D)を参照する。シリコン基板50表面上に、保護膜65を介して層間絶縁膜66を形成する。
図7(E)を参照する。層間絶縁膜66内にコンタクトプラグ67を形成する。
図7(F)を参照する。コンタクトプラグ67に電気的に接続する配線68を形成する。
上述したように、レーザビームを照射して、n型及びp型ソース・ドレイン拡散層62、63内の不純物を活性化させる活性化アニール(図7(B)参照。)は、ゲート電極57a、57b形成後に行われる。
このため活性化アニール工程で照射するレーザビームにより、たとえばゲート電極57a、57bが溶融するという問題が生じていた。
室温で吸収されない放射線と予熱を使ったアニール手法が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載されている実施例においては、レーザダイオードを用いて予熱を行い、炭酸ガスレーザにより活性化を行っている。しかしこの方法ではゲート部分にも炭酸ガスレーザビームが吸収されてしまう。
特開2005−210129号公報
本発明の目的は、高品質の加工を行うことができるビーム照射装置を提供することである。
また、高品質の加工を行うことができるビーム照射方法を提供することである。
本発明の一観点によれば、第1の波長、及び前記第1の波長とは異なる第2の波長のレーザビームを出射するレーザ光源と、第1面及び前記第1面と反対側の第2面を有する加工対象物を保持するステージと、前記第1の波長のレーザビームを、前記ステージに保持された加工対象物の前記第1面に入射させる第1の光学系と、前記第2の波長のレーザビームを、前記ステージに保持された加工対象物の前記第2面に入射させる第2の光学系と、前記第1の波長のレーザビームが、前記ステージに保持された加工対象物の前記第1面に入射した後に、前記第2の波長のレーザビームが、前記第2面に入射するように、前記レーザ光源によるレーザビームの出射を制御する制御装置とを有するビーム照射装置が提供される。
また、本発明の他の観点によれば、(a)第1面及び前記第1面と反対側の第2面を有する加工対象物を準備する工程と、(b)第1の波長のレーザビームを、前記加工対象物に前記第1面から入射させ、前記加工対象物を加熱し、前記加工対象物の加熱された領域に、前記第1の波長とは異なる第2の波長のレーザビームを、前記第2面から入射させる工程とを有し、前記加工対象物を形成する物質の前記第2の波長のレーザビームに対する吸収係数は、前記第1の波長のレーザビームに対する吸収係数よりも小さいビーム照射方法が提供される。
本発明によれば、高品質の加工を行うことが可能なビーム照射装置を提供することができる。
また、高品質の加工を行うことが可能なビーム照射方法を提供することができる。
図1は、実施例によるビーム照射装置を示す概略図である。
実施例によるビーム照射装置は、パルスレーザビームを出射するレーザ光源11a、11b、レーザ光源11a、11bに電力を供給するレーザ電源12a、12b、レーザ光源11a、11bからパルスレーザビームが相互に異なるタイミングで出射されるようにトリガ信号を送出するパルスディレイコントローラ24、レーザ光源11a、11bから出射されるレーザビームの光路上に配置されたシャッタ13a、13b、バリアブルアッテネータ15a、15b、テレスコープ17a、17b、ホモジナイザ18a、18b、及び、加工対象物、たとえばシリコンウエハ26を移動可能に保持するステージ22を内部に備える気密性のプロセスチャンバ20を含んで構成される。プロセスチャンバ20は、内部の雰囲気を制御することができる。また実施例によるビーム照射装置は、ステージ22によるシリコンウエハ26の移動を制御するステージコントローラ23、及び、シリコンウエハ26の移動とレーザ光源11a、11bからのレーザビームの出射を同期させる等の制御を行う制御用コンピュータ25を備える。
レーザ光源11aは、Nd:YAGレーザ発振器及びSHG(Second Harmonic Generator)を含み、パルスディレイコントローラ24から送られるトリガ信号に応じて、パルスレーザビーム10a(Nd:YAGレーザの2倍高調波(波長532nmのグリーン光))を出射する。
パルスレーザビーム10aは、シャッタ13aを透過し、照射面におけるビーム強度を調整するバリアブルアッテネータ15a、ビーム径を適当なサイズに拡大するテレスコープ17a、照射面におけるビーム断面内の強度分布(エネルギ密度)を均一に近づけて加工対象物にレーザビームを長尺形状に入射させるホモジナイザ18a、及び、折り返しミラー19aを経て、たとえば内部が窒素雰囲気に制御されているプロセスチャンバ20内に導入される。
なお、プロセスチャンバ20内は、ヘリウム、アルゴン、水素などの雰囲気に制御されていてもよい。
プロセスチャンバ20内には、ステージ22が設置されている。ステージ22は、加工対象物であるシリコンウエハ26を保持している。シリコンウエハ26は、ウエハの面内方向(図1においては、左右及び紙面垂直方向で画定される2次元方向)に移動可能に保持されている。
シリコンウエハ26は、たとえば 図7(B)を参照して説明したCMOS製造工程途中のシリコンウエハである。シリコンウエハ26の表面(図1においては上側の面)には、ゲート電極やp型及びn型ソース・ドレイン拡散層が形成されている。図1に示すビーム照射装置を用いてシリコンウエハ26にレーザビームを照射し、p型及びn型ソース・ドレイン拡散層内の不純物を活性化させる活性化アニールを行う。
パルスレーザビーム10aは、ウィンドウ21aからプロセスチャンバ20に導入され、シリコンウエハ26の表面に、たとえば0.6J/cmのエネルギ密度で照射される。
レーザ光源11bは、Nd:YAGレーザ発振器を含み、パルスディレイコントローラ24から送られるトリガ信号に応じて、パルスレーザビーム10b(Nd:YAGレーザの基本波(波長1064nmの赤外光))を出射する。
パルスレーザビーム10bは、シャッタ13bを透過し、折り返しミラー14、バリアブルアッテネータ15b、折り返しミラー16、テレスコープ17b、ホモジナイザ18b、及び、折り返しミラー19bを経て、ウィンドウ21bからプロセスチャンバ20内に導入され、シリコンウエハ26の裏面に照射される。
パルスレーザビーム10bも、長尺形状の入射領域を形成してシリコンウエハ26の裏面に入射する。照射面におけるエネルギ密度は、たとえば10J/cmである。パルスレーザビーム10a及び10bは、シリコンウエハ26の表裏から同じ入射位置に、等しいサイズの長尺状の入射領域を形成して入射する。
パルスディレイコントローラ24は、たとえばシリコンウエハ26の表面にパルスレーザビーム10aが入射した100ns後に、パルスレーザビーム10bがシリコンウエハ26の裏面に入射するように、トリガ信号をレーザ光源11a、11bに送信する。
ステージコントローラ23によってステージ22を一定の速度で駆動し、パルスレーザビーム10a及び10bの短尺方向にシリコンウエハ26を移動しながら、パルスレーザビームを断続的に前回照射された位置に一部重複するように照射し、レーザアニール(不純物の活性化)が行われる。
なお、シャッタ13a、13bは、必要に応じて制御用コンピュータ25から送出される制御信号を受け、パルスレーザビーム10a、10bの透過、遮蔽を切り替えることができる。
図2は、シリコンのNd:YAGレーザの基本波(波長1064nm)に対する吸収係数の温度依存性を示すグラフである(S.Theppakuttai , D.B.Shao, and S.C.Chen, “Localized Laser Transmission Bonding for Microsystem Fabrication and Packaging”, “Journal of Manufacturing Processes Vol.6 No.1, pp24-31, 2004”)。
グラフの横軸は、シリコンの温度を単位「ケルビン(K)」で示し、縦軸は、シリコンのNd:YAGレーザの基本波(波長1064nm)に対する吸収係数(α)を単位「m−1」で示す。横軸をリニアな目盛り、縦軸を対数目盛りで表す。
シリコンの温度が上昇するにつれ、吸収係数αが増加するのがわかる。また、たとえば1000Kにおける吸収係数αは、室温(たとえば300K)におけるそれの100倍以上であることがわかる。したがって、Nd:YAGレーザの基本波(波長1064nm)を内部温度差の著しいシリコン基板に入射させたとき、低温部分における吸収割合は小さいため、基本波の多くは高温部分で吸収されることが理解される。
図3(A)〜(D)を参照して、図1に示した実施例によるビーム照射装置を用いて行うレーザアニールの原理及び効果を説明する。
図3(A)を参照する。図1を参照して説明したように、実施例によるビーム照射装置を用いると、ゲート電極やp型及びn型ソース・ドレイン拡散層が形成されているシリコンウエハ26の表面(図3(A)においては上側の面)に、たとえばNd:YAGレーザの2倍高調波(波長532nm)10aを照射し、その後、Nd:YAGレーザの基本波(波長1064nm)10bをシリコンウエハ26の裏面から入射させるレーザアニール(不純物活性化アニール)を行うことができる。
パルスレーザビーム10aの照射により、シリコンウエハ26の表面近傍が予熱される。シリコンウエハ26の内部には、表面側が高温で裏面側が低温となる温度分布が形成される。
このような温度分布が形成されたシリコンウエハ26の裏面からパルスレーザビーム10bを入射させる。Nd:YAGレーザの基本波(波長1064nm)であるパレスレーザビーム10bは、吸収係数の小さい低温のウエハ裏面側では多くは吸収されず、予熱により吸収係数が大きくなった高温のウエハ表面側で多く吸収される。こうしてシリコンウエハ26表面近傍を不純物の活性化に必要な温度まで加熱する。
図3(B)〜(D)を参照してより詳しく説明する。
図3(B)は、パルスレーザビーム10aを入射させたとき、シリコンウエハ26の深さ方向に生じる温度変化を示す概略的なグラフである。
グラフの横軸は、シリコンウエハ26表面からの深さを示し、縦軸は、シリコンウエハ26に生じる温度変化を示す。
パルスレーザビーム10aの照射により、シリコンウエハ26の内部には、表面近傍が高温で、裏面に近づくに従い低温となる温度分布が形成される。
図3(C)は、シリコンウエハ26の裏面からパルスレーザビーム10bを入射させたとき、パルスレーザビーム10bの入射によって、シリコンウエハ26の深さ方向に生じる温度変化を示す概略的なグラフである。
グラフの横軸は、シリコンウエハ26表面からの深さを示し、縦軸は、シリコンウエハ26に生じる温度変化を示す。
グラフ中の「予熱領域」は、パルスレーザビーム10aの照射によって、パルスレーザビーム10b(Nd:YAGレーザの基本波)が十分吸収されるほどに予熱され、吸収係数αが大きくなった領域を示す。
パルスレーザビーム10bは、吸収係数αが大きくなった予熱領域内で主に吸収され、予熱領域におけるシリコンウエハ26の温度を上昇させる。ただしパルスレーザビーム10bは、予熱領域の途中までですべて吸収され、シリコンウエハ26の最表面までは到達しない。このため、パルスレーザビーム10bの照射によっては、シリコンウエハ26の最表面の温度は変化しない。
図3(D)は、パルスレーザビーム10a及び10bを入射させたとき、シリコンウエハ26の深さ方向に形成される温度分布を示す概略的なグラフである。
グラフの横軸は、シリコンウエハ26表面からの深さを示し、縦軸は、シリコンウエハ26の温度を示す。
パルスレーザビーム10a及び10bの照射により、シリコンウエハ26の表面側には、深さ方向に沿って温度差の小さい温度分布が形成される。
このため、シリコンウエハ26の最表面に形成されているゲート電極を溶融することなく、n型及びp型ソース・ドレイン拡散層内の不純物を活性化させる活性化アニールを行うことができる。
図4は、シリコンウエハにパルスレーザビーム10a(Nd:YAGレーザの2倍高調波)及び10b(Nd:YAGレーザの基本波)を照射した場合、並びに、パルスレーザビーム10aのみを照射した場合におけるシリコンウエハの温度の経時変化を示すシミュレーション結果である。
横軸は、パルスレーザビーム10aがシリコンウエハに入射してからの経過時間を単位「ns」で示し、縦軸は、シリコンウエハの温度を単位「ケルビン(K)」で示す。
曲線xは、シリコンウエハ表面に、パルスレーザビーム10a(Nd:YAGレーザの2倍高調波)を照射した場合におけるシリコンウエハ最表面(表面からの深さが0μm)の温度の経時変化を示す。
曲線yは、シリコンウエハ表面に、パルスレーザビーム10a(Nd:YAGレーザの2倍高調波)を照射した場合におけるシリコンウエハ表面からの深さが0.5μmの位置の温度の経時変化を示す。
曲線zは、シリコンウエハ表面に、パルスレーザビーム10a(Nd:YAGレーザの2倍高調波)を照射した場合におけるシリコンウエハ表面からの深さが1μmの位置の温度の経時変化を示す。
曲線sは、シリコンウエハ表面にパルスレーザビーム10a(Nd:YAGレーザの2倍高調波)を照射し、シリコンウエハ裏面にパルスレーザビーム10b(Nd:YAGレーザの基本波)を照射した場合におけるシリコンウエハ最表面(表面からの深さが0μm)の温度の経時変化を示す。
曲線tは、シリコンウエハ表面にパルスレーザビーム10a(Nd:YAGレーザの2倍高調波)を照射し、シリコンウエハ裏面にパルスレーザビーム10b(Nd:YAGレーザの基本波)を照射した場合におけるシリコンウエハ表面からの深さが0.5μmの位置の温度の経時変化を示す。
曲線uは、シリコンウエハ表面にパルスレーザビーム10a(Nd:YAGレーザの2倍高調波)を照射し、シリコンウエハ裏面にパルスレーザビーム10b(Nd:YAGレーザの基本波)を照射した場合におけるシリコンウエハ表面からの深さが1μmの位置の温度の経時変化を示す。
図4に結果を示すシミュレーションは、シリコンウエハの厚さを0.72mmとし、ウエハ表面から0.1mmを計算範囲として行った、ウエハの厚さ方向に沿う一次元シミュレーションである。計算範囲の両端は断熱されているとしたが、パルスレーザビーム10b(Nd:YAGレーザの基本波)のシリコンウエハによる吸収は、計算範囲外の領域におけるものも考慮した。
パルスレーザビーム10a(Nd:YAGレーザの2倍高調波)のみを照射するとしたシミュレーション(曲線x、y、及びz)においては、照射面でのエネルギ密度が1.4J/cmとなる、パルス幅100nsのパルスレーザビーム10aがシリコンウエハ表面に入射するものとした。
パルスレーザビーム10a(Nd:YAGレーザの2倍高調波)及び10b(Nd:YAGレーザの基本波)を照射するとしたシミュレーション(曲線s、t、及びu)においては、照射面でのエネルギ密度が0.6J/cmとなる、パルス幅100nsのパルスレーザビーム10aがシリコンウエハ表面に入射し、照射面でのエネルギ密度が10J/cmとなる、パルス幅100nsのパルスレーザビーム10bがシリコンウエハ裏面に入射するものとした。パルスレーザビーム10aがシリコンウエハ表面に入射してから、パルスレーザビーム10bがシリコンウエハ裏面に入射するまでの時間(遅延時間)は100nsとした。
なお、シリコンの融点は約1685Kである。
曲線x〜zを参照する。パルスレーザビーム10aだけを照射した場合、シリコンウエハの深さ方向に沿って形成される温度差が大きく、シリコンウエハ表面からの深さが深くなると急激に温度が低下する。このため不純物注入領域(n型及びp型ソース・ドレイン拡散層)の温度をシリコンの融点付近まで上昇させようとすると、たとえばウエハ表面にあるゲート電極は融点を越えてしまうと考えられる。
曲線s〜uを参照する。パルスレーザビーム10a及び10bを照射した場合は、パルスレーザビーム10aだけを照射した場合(曲線x〜z)に比べて、シリコンウエハ内部の、深さ方向に沿った温度差が小さい。このためウエハ表面にたとえばゲート電極が形成されている場合であっても、ゲート電極を溶融することなく、不純物注入領域(n型及びp型ソース・ドレイン拡散層)の温度を融点付近まで上昇させ、不純物注入領域内の不純物を活性化させることができる。
また、パルスレーザビーム10a及び10bを照射した場合(曲線s〜u)には、時間の経過によるシリコンウエハの温度の減衰が小さい。このため活性化アニールを、高効率で、高品質に行うことができる。
なお、シリコンウエハの温度は、パルスレーザビーム10a(Nd:YAGレーザの2倍高調波)やパルスレーザビーム10b(Nd:YAGレーザの基本波)の照射面におけるエネルギ密度、両パルスレーザビーム10a、10bの照射タイミング(遅延時間)等でコントロールが可能である。
以上、実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例においては、予熱を与えるパルスレーザビーム10aとしてNd:YAGレーザの2倍高調波(波長532nm)を用いたが、Nd:YAGレーザの2倍高調波に限らず、室温(たとえば300K)でシリコンに吸収される波長のレーザビームを使用することができる。シリコンの吸収係数が、パルスレーザビーム10bに対するものより大きいパルスレーザビームを用いるのが好ましい。
また、実施例においては、パルスレーザビーム10bとしてNd:YAGレーザの基本波(波長1064nm)を用いたが、シリコンウエハの裏面からは室温(たとえば300K)での吸収係数が十分に小さなレーザビーム、たとえば室温(たとえば300K)での侵入長(吸収係数の逆数で、入射光の強度が1/e(eは自然対数の底)になる距離)がシリコンウエハの厚さ以上となるレーザビームを好ましく照射することができる。Nd:YAGレーザの基本波と同程度、もしくはNd:YAGレーザの基本波より長波長のレーザビーム、たとえばNd:YLFレーザの基本波、Nd:YVOレーザの基本波、波長約1.5μmのエルビウムレーザ、波長約10μmの炭酸ガスレーザの出射光を用いることも可能である。
更に、実施例においては、表裏からのビーム照射に遅延時間を設けたが、表裏からのビーム照射が同時に行われる場合も効果は得られる。
その他、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者には自明であろう。
レーザアニールに好適に利用することができる。
実施例によるビーム照射装置を示す概略図である。 シリコンのNd:YAGレーザの基本波(波長1064nm)に対する吸収係数の温度依存性を示すグラフである。 実施例によるビーム照射装置を用いて行うレーザアニールの原理及び効果を説明するための図である。 シリコンウエハにパルスレーザビーム10a(Nd:YAGレーザの2倍高調波)及び10b(Nd:YAGレーザの基本波)を照射した場合、並びに、パルスレーザビーム10aのみを照射した場合におけるシリコンウエハの温度の経時変化を示すシミュレーション結果である。 CMOSの製造方法について説明するための図である。 CMOSの製造方法について説明するための図である。 CMOSの製造方法について説明するための図である。
符号の説明
10a、10b パルスレーザビーム
11a、11b レーザ光源
12a、12b レーザ電源
13a、13b シャッタ
14、16、19a、19b 折り返しミラー
15a、15b バリアブルアッテネータ
17a、17b テレスコープ
18a、18b ホモジナイザ
20 プロセスチャンバ
21a、21b ウィンドウ
22 ステージ
23 ステージコントローラ
24 パルスディレイコントローラ
25 制御用コンピュータ
26 シリコンウエハ
50 シリコン基板
51a〜51h レジスト
52 トレンチ
53 素子分離領域
54 pウエル
55 nウエル
56 絶縁膜
57 ポリシリコン膜
57a、57b ゲート電極
58 n型エクステンション領域
59 p型エクステンション領域
60 シリコン窒化膜
61a、61b サイドウォール
62 n型ソース・ドレイン拡散層
63 p型ソース・ドレイン拡散層
64a、64b シリサイド膜
65 保護膜
66 層間絶縁膜
67 コンタクトプラグ
68 配線

Claims (7)

  1. 第1の波長、及び前記第1の波長とは異なる第2の波長のレーザビームを出射するレーザ光源と、
    第1面及び前記第1面と反対側の第2面を有する加工対象物を保持するステージと、
    前記第1の波長のレーザビームを、前記ステージに保持された加工対象物の前記第1面に入射させる第1の光学系と、
    前記第2の波長のレーザビームを、前記ステージに保持された加工対象物の前記第2面に入射させる第2の光学系と、
    前記第1の波長のレーザビームが、前記ステージに保持された加工対象物の前記第1面に入射した後に、前記第2の波長のレーザビームが、前記第2面に入射するように、前記レーザ光源によるレーザビームの出射を制御する制御装置と
    を有するビーム照射装置。
  2. シリコンの前記第2の波長のレーザビームに対する吸収係数は、前記第1の波長のレーザビームに対する吸収係数よりも小さい請求項1に記載のビーム照射装置。
  3. シリコンの前記第2の波長のレーザビームに対する吸収係数は、シリコンの温度が上昇すると上昇する請求項1または2に記載のビーム照射装置。
  4. (a)第1面及び前記第1面と反対側の第2面を有する加工対象物を準備する工程と、
    (b)第1の波長のレーザビームを、前記加工対象物に前記第1面から入射させ、前記加工対象物を加熱し、前記加工対象物の加熱された領域に、前記第1の波長とは異なる第2の波長のレーザビームを、前記第2面から入射させる工程と
    を有し、
    前記加工対象物を形成する物質の前記第2の波長のレーザビームに対する吸収係数は、前記第1の波長のレーザビームに対する吸収係数よりも小さいビーム照射方法。
  5. 前記工程(b)において、前記第1の波長のレーザビームを、前記加工対象物に前記第1面から入射させた後に、前記第2の波長のレーザビームを、前記第2面から入射させる請求項4に記載のビーム照射方法。
  6. シリコンの前記第2の波長のレーザビームに対する吸収係数は、シリコンの温度が上昇すると上昇する請求項4または5に記載のビーム照射方法。
  7. 更に、前記工程(a)の後に、前記加工対象物の前記第1面に凸状のパタンを形成する工程、及び、前記凸状のパタンの両側の表層部に不純物を注入する工程を含み、
    前記工程(b)において、前記注入された不純物を活性化させる請求項4〜6のいずれか1項に記載のビーム照射方法。
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