JP2009030814A - 熱交換器用チューブおよび熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】ろう付時の熱処理条件に影響されにくい防食構成で長期的な腐食寿命を有する熱交換器用チューブを提供する。
【解決手段】心材(2)の一面側に内皮層(3)としてのAl−Si系合金ろう材がクラッドされるとともに、他面側に外皮層(4)としての犠牲腐食材がクラッドされてなるチューブ製造用板状体を折り曲げて成形した扁平多穴型のろう付用の熱交換器用チューブ(1)である。チューブ製造用板状体は、対向する2つの平坦壁形成部(11)(12)と、これらを連結しかつ一方の側壁を形成する連結部(13)と、前記平坦壁形成部(11)(12)の側縁に連続して形成され他方の側壁を形成する側壁形成部(19)(20)(22)と、前記平坦壁形成部(11)の内皮層(3)側の面を隆起させて形成され補強壁を形成する補強壁形成部(15)(17)とを有し、補強壁形成部(15)(17)の外皮層(5)が平坦部分よりも厚く形成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】心材(2)の一面側に内皮層(3)としてのAl−Si系合金ろう材がクラッドされるとともに、他面側に外皮層(4)としての犠牲腐食材がクラッドされてなるチューブ製造用板状体を折り曲げて成形した扁平多穴型のろう付用の熱交換器用チューブ(1)である。チューブ製造用板状体は、対向する2つの平坦壁形成部(11)(12)と、これらを連結しかつ一方の側壁を形成する連結部(13)と、前記平坦壁形成部(11)(12)の側縁に連続して形成され他方の側壁を形成する側壁形成部(19)(20)(22)と、前記平坦壁形成部(11)の内皮層(3)側の面を隆起させて形成され補強壁を形成する補強壁形成部(15)(17)とを有し、補強壁形成部(15)(17)の外皮層(5)が平坦部分よりも厚く形成されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ろう付によって製作される熱交換器の構成部材として用いられ、特に高強度、高耐食性を要求される熱交換器の構成部材として用いられる熱交換器用チューブおよびこのチューブを用いた熱交換器に関する。
水または水系の熱交換媒体を用いるアルミニウム熱交換器において、チューブの内面にZnによる犠牲腐食層を形成したチューブを用いることが周知である(特許文献1、2)。
これらの文献に記載されたチューブは、心材の一面側にAl−Si系合金ろう材をクラッドし、他面側にZn添加アルミニウム合金をクラッドした複合材を用いたチューブであり、ろう材を外側に、Zn添加アルミニウム合金を内側にして成形されている。
特開平8−260085号公報
特許第3189517号公報
しかしながら、上述した材料構成の熱交換器では、ロードスプラッシュを受けるような腐食環境(高濃度塩素イオン主体の腐食環境)における防食については、腐食しろを低減できるような構成ではなかった。
また、クラッドのAl−Si系合金ろう材を外側にして成形する従来のチューブは、Zn拡散層による防食設計であり、Zn拡散層の薄層化が腐食しろの低減に繋がる。熱交換器は一般的にチューブ、フィン、ヘッダータンクを組み付けて一括ろう付を行うことが一般的であり、ろう付相当の熱処理が加わるためにZn拡散層の薄層化にも限界があった。
本発明の熱交換器用チューブは、上述した技術背景に鑑み、Zn拡散層による防食設計ではなく、ろう付時の熱処理条件に影響されにくい防食構成で長期的な腐食寿命を有する熱交換器用チューブ、およびこのチューブを用いた熱交換器の提供を目的とする。
即ち、本発明の熱交換器用チューブおよび熱交換器は下記[1]〜[9]に記載の構成を有する。
[1]心材の一面側に内皮層としてのAl−Si系合金ろう材がクラッドされ、他面側に外皮層としての犠牲腐食材がクラッドされてなる帯状のチューブ製造用板状体を用いて製造された扁平多穴型のろう付用熱交換器用チューブであって、
前記チューブ製造用板状体は、対向する平坦壁を形成する2つの平坦壁形成部と、これらを連結しかつ一方の側壁を形成する連結部と、前記平坦壁形成部の側縁に連続して形成され他方の側壁を形成する側壁形成部と、前記平坦壁形成部の内皮層側の面を隆起させて形成された補強壁を形成する補強壁形成部とを有し、前記補強壁形成部の外皮層が補強壁形成部を除く平坦部分の外皮層よりも厚く形成されてなり、
前記熱交換器用チューブは、前記チューブ製造用板状体を連結部でヘアピン状に曲げ、前記側壁形成部においてチューブ状に閉じられるとともに、前記補強壁形成部がチューブ内を仕切ることによって複数の穴が形成されてなり、
前記心材が、Mn:1.0〜1.6質量%、Cu:0.03〜0.2質量%、Si:1.1〜1.5質量%、Fe:0.05〜0.4質量%およびTi:0.03〜0.25質量%を含有し、残部Alおよび不可避不純物からなるアルミニウム合金で構成され、前記外皮層が、Zn:0.6〜1.5質量%、Fe:0.05〜0.4質量%およびSi:0.05〜0.4質量%を含有し、かつMgが0.2質量%以下に規制され、残部Alおよび不可避不純物からなるアルミニウム合金で構成されていることを特徴とする熱交換器用チューブ。
前記チューブ製造用板状体は、対向する平坦壁を形成する2つの平坦壁形成部と、これらを連結しかつ一方の側壁を形成する連結部と、前記平坦壁形成部の側縁に連続して形成され他方の側壁を形成する側壁形成部と、前記平坦壁形成部の内皮層側の面を隆起させて形成された補強壁を形成する補強壁形成部とを有し、前記補強壁形成部の外皮層が補強壁形成部を除く平坦部分の外皮層よりも厚く形成されてなり、
前記熱交換器用チューブは、前記チューブ製造用板状体を連結部でヘアピン状に曲げ、前記側壁形成部においてチューブ状に閉じられるとともに、前記補強壁形成部がチューブ内を仕切ることによって複数の穴が形成されてなり、
前記心材が、Mn:1.0〜1.6質量%、Cu:0.03〜0.2質量%、Si:1.1〜1.5質量%、Fe:0.05〜0.4質量%およびTi:0.03〜0.25質量%を含有し、残部Alおよび不可避不純物からなるアルミニウム合金で構成され、前記外皮層が、Zn:0.6〜1.5質量%、Fe:0.05〜0.4質量%およびSi:0.05〜0.4質量%を含有し、かつMgが0.2質量%以下に規制され、残部Alおよび不可避不純物からなるアルミニウム合金で構成されていることを特徴とする熱交換器用チューブ。
[2]前記外皮層を構成するアルミニウム合金組成において、さらに0.03〜0.3質量%のTiを含有する前項1に記載の熱交換器用チューブ。
[3]前記外皮層を構成するアルミニウム合金組成において、Cuが0.05質量%以下に規制されている前項1または2に記載の熱交換器用チューブ。
[4]前記外皮層を構成するアルミニウム合金組成において、Mnが0.3質量%以下に規制されている前項1〜3のいずれかに記載の熱交換器用チューブ。
[5]前記外皮層を構成するアルミニウム合金組成において、Mn/Feの質量比が2以上である前項4に記載の熱交換器用チューブ。
[6]前記チューブ製造用板状体において、平坦壁形成部の補強壁形成部を除く平坦部分の外皮層の厚さが20〜60μmである前項1〜5のいずれかに記載の熱交換器用チューブ。
[7]前記チューブ製造用板状体において、平坦壁形成部の補強壁形成部を除く平坦部分の厚さが250μm以下である前項1〜6のいずれかに記載の熱交換器用チューブ。
[8]複数の扁平チューブと、これらの扁平チューブの間に介設されたフィンとがろう付され、前記複数の扁平チューブと、これらの扁平チューブの端部にヘッダーが連結された熱交換器において、
前記扁平チューブとして前項1〜7のいずれかに記載された熱交換器用チューブが用いられていることを特徴とする熱交換器。
前記扁平チューブとして前項1〜7のいずれかに記載された熱交換器用チューブが用いられていることを特徴とする熱交換器。
[9]前記熱交換器は、ロードスプラッシュを受け高濃度塩化物イオン主体の腐食環境で用いられる熱交換器である前項8に記載の熱交換器。
上記[1]に記載の熱交換器用チューブは、外皮層として犠牲腐食材をクラッドしたことで外側からの腐食に対して確実に高い耐食性を得ることができる。また、補強壁形成部を隆起形成したことで外皮層の厚さが平坦部分よりも厚くなり、平坦壁の平坦部分よりも厚肉の補強壁部分を優先的に犠牲腐食させることで長期的な防食が可能となる。また、前記外皮層の厚肉部はチューブ製造用板状体の製作時に形成されるものであるから、ろう付時の熱処理条件に左右されることなく高い耐食性を得ることができる。
上記[2][3][4][5]に記載の熱交換器用チューブは、外皮層合金の組成により高い耐食性を得ることができる。
上記[6]に記載の熱交換器用チューブは、外皮層の厚さにより高い耐食性を得ることができる。
上記[7]に記載の熱交換器用チューブは、ろう材中のSi拡散により高い強度が得られる。
上記[8]に記載の熱交換器は、[1]〜[7]のいずれかに記載の熱交換器用チューブを用いたことにより、外側からの腐食に対して長期的に防食されるものである。
上記[9]に記載の熱交換器は、ロードスプラッシュを受け高濃度塩化物イオン主体の腐食環境で用いられる熱交換器として長期的に防食されるものである。
図1に、本発明の熱交換器用チューブ(1)の一例を示す。この熱交換器用チューブ(1)は対向する2つの平坦壁(11)(12)と左右の側壁(13)、(19)(22)(20)によってチューブ状に形成され、内部が多数の補強壁(15)(17)によって仕切られた扁平多穴型のチューブであって、図2に示すように、帯状のチューブ製造用板状体(10)を曲げ加工することにより成形したものである。また、前記熱交換器用チューブ(1)は、図1の拡大図に示されるように、心材(2)の一面側に内皮層(3)としてろう材がクラッドされ、他面側に外皮層(4)として犠牲腐食材がクラッドされた3層構造である。
前記チューブ製造用板状体(10)は、2つの平坦壁形成部(11)(12)が一方の側壁となる厚肉の連結部(13)で一体に連結された略板状体である。各平坦壁形成部(11)(12)の一面側には、断面半円形の先端部(14)を有する凸型補強壁形成部(15)と、前記先端部(14)が係合される断面U字形の溝(16)を有する凹型補強壁形成部(17)とが交互に突設されている。また、一方の平坦壁形成部(11)の側縁には、先端面に小突起(18)を有する凸型内側壁形成部(19)が突設され、他方の平坦壁形成部(12)の側縁部の先端部分は外側壁形成部(20)となされ、この外側壁形成部(20)の基端部に先端面に溝(21)を有する凹型内側壁形成部(22)が突設されている。
前記チューブ製造用板状体(10)は、心材(2)の一面側にチューブの内皮層(3)となるろう材がクラッドされ、他面側には外皮層(4)となる犠牲腐食材がクラッドされてなるクラッド平板を素材とし、内皮層(3)側の面を隆起させて、前記連結部(13)、凸型補強壁形成部(15)、凹型補強壁形成部(17)、凸型内側壁形成部(19)、凹型内側壁形成部(22)(以下、これらを「凸部」と総称する)を形成することにより製作される。
前記凸部を成形する方法として、上下一組の圧延ロールを複数組直列に配列した圧延装置を用い、素材を圧延しながら凸部を形成するロールフォーミング加工を例示できる。
図3は、圧延装置における一組の圧延ロール(30)(31)による成形中の状態を模式的に示すものであり、図面の左右方向が素材(32)の幅方向を示している。各組の圧延ロール(30)(31)間の隙間間隔は、素材(32)の挿入側から出側に向けて素材(32)の厚さよりも狭くなるように設定されている。また、各組の圧延ロールは、平坦周面を有してチューブの外面側を成形する下側ロール(30)に対し、チューブの内面側を成形する上側ロール(31)には凸部形成用の複数種の環状溝(33)(34)が形成されている(2つの環状溝のみ図示)。前記環状溝(33)(34)の形状は成形する凸部に応じて異なり、例えば、凸型補強壁形成部(15)を成形するための環状溝は断面U字形である。また、凹型補強壁形成部(17)はある程度隆起させた後に溝(16)を成形するので、加工の初期段階では断面U字形の環状溝であり、後段では底部に溝(16)形成用の突起を有する環状溝となされている。前記連結部(13)、内側壁形成部(19)(22)を成形するための環状溝もそれぞれの断面形状に対応する形状となされている。配列した複数の上側ロール(31)は成形する凸部に応じた複数種の環状溝を有するが、いずれの環状溝も素材(32)の挿入側から出側に向けて溝幅が徐々に狭くかつ深くなるように設計されている。
そして、上記構成の圧延装置に素材(32)を通すことにより、素材(32)は圧延作用によって肉厚が徐々に減じられるとともに、減肉分の金属が徐々に環状溝(33)(34)側に寄せられて隆起し、素材(32)の3層構造が維持された状態で凸部が形成される。このようにして成形されたチューブ製造用板状体(10)において、平坦壁形成部(11)(12)および連結部(13)の外表面は平坦であるが、凸部の隆起により外皮層(4)も隆起して、凸部の高さに応じて厚くなった厚肉部(5)が形成される(図1参照)。
上述したロールフォーミング加工によれば、多数の凸部を同時に形成でき、かつ外皮層(4)の厚肉部(5)の形成も容易である。ただし、本発明に用いるチューブ製造用板状体の製造方法はロールフォーミング加工に限定されるものではない。
そして、前記チューブ製作用板状体(10)の連結部(13)を中心にして折り曲げていき、最後にヘアピン状に折り曲げて、各凸型補強壁形成部(15)の先端部(14)を対向する凹型補強壁形成部(17)の溝(16)に嵌め入れて補強壁を形成するとともに、凸型内側壁形成部(19)の小突起(18)を凹型内側壁形成部(22)の溝(21)に嵌め入れ、さらに外側壁部(20)を内側に折り曲げて他方の側壁を形成する。この曲げ加工により、帯状のチューブ製造用板状体(10)が扁平チューブ状に閉じられ、かつチューブ内が多数の補強壁(15)(17)によって仕切られる。このように曲げ加工された扁平多穴型の熱交換器用チューブ(1)は、ろう付加熱により、凸型内側壁用形成部(19)と凹型内側壁用形成部(22)と外側壁形成部(20)が接合されて厚肉の側壁となり、係合させた凸型補強壁形成部(15)と凹型補強壁形成部(17)を接合されて1つの補強壁となる。そして、対向する平坦壁(11)(12)と厚肉の両側壁(13)、(19)(22)(20)とが外壁となり、チューブ内が補強壁(15)(17)によって多数の冷媒通路に仕切られた扁平多穴型の熱交換器用チューブが(1)が製作される。
前記チューブ製造用板状体(10)の各層を構成するアルミニウム合金組成、合金中の各元素の添加意義および好ましい濃度は以下のとおりである。
〔心材〕
心材(2)は、Mn:1.0〜1.6質量%、Cu:0.03〜0.2質量%、Si:1.1〜1.5質量%、Fe:0.05〜0.4質量%おおびTi:0.03〜0.25質量%を含有し、残部Alおよび不可避不純物からなるアルミニウム合金以下、「心材合金」と称する)で構成される。
心材(2)は、Mn:1.0〜1.6質量%、Cu:0.03〜0.2質量%、Si:1.1〜1.5質量%、Fe:0.05〜0.4質量%おおびTi:0.03〜0.25質量%を含有し、残部Alおよび不可避不純物からなるアルミニウム合金以下、「心材合金」と称する)で構成される。
Mnは、強度に影響を及ぼす元素であり、心材合金中のMn濃度を1〜1.6質量%とする。Mn濃度が1質量%未満では強度が不足し、1.6質量%を超えると粗大な金属間化合物が生成するために加工性が悪くなる。心材合金中の好ましいMn濃度は1.4〜1.6質量%である。
Cuは、耐食性および強度に影響を及ぼす元素であり、心材合金中のCu濃度を0.03〜0.2質量%とする。Cu濃度が0.03質量%未満では強度向上効果を見込めず、0.2質量%を超えると耐食性が低下する。心材合金中の好ましいCu濃度は0.1〜0.2質量%である。
Siは、強度に影響を及ぼす元素であり、心材合金中のSi濃度を1.1〜1.5質量%とする。Si濃度が1.1質量%未満では十分な強度向上効果を得られず、1.5質量%を超えると融点が低下してろう付性が低下する。心材合金中の好ましいSi濃度は1.2〜1.5質量%である。
Feは、耐食性に影響を及ぼす元素であり、心材合金中のFe濃度を0.05〜0.45質量%とする。Fe濃度を0.05質量%未満に低減しようとすれば材料合金が高価となってコスト面で不利であり、0.4質量%を超えると長期的な耐食性が低下する。心材合金中の好ましいFe濃度は0.08〜0.3質量%である。
Tiは、耐食性に影響を及ぼす元素であり、心材合金中のTi濃度を0.03〜0.25質量%とする。Ti濃度が0.03質量%未満であれば結晶粒を層状にする効果がなく耐食性向上効果が乏しく、0.25質量%を超える範囲では材料合金が高価となってコスト面で不利である。心材合金中の好ましいTi濃度は0.07〜0.15質量%である。
また、心材合金において、他の元素は耐食性に影響を及ぼさない範囲で含有が許容される。
〔外皮層〕
外皮層(4)は、Zn:0.6〜1.5質量%、Fe:0.05〜0.4質量%およびSi:0.05〜0.4質量%を含有し、残部Alおよび不可避不純物からなるアルミニウム合金(以下、「外皮層合金」と称する)で構成され。
外皮層(4)は、Zn:0.6〜1.5質量%、Fe:0.05〜0.4質量%およびSi:0.05〜0.4質量%を含有し、残部Alおよび不可避不純物からなるアルミニウム合金(以下、「外皮層合金」と称する)で構成され。
Znは、心材(2)と外皮層(4)の電位差に差を設けて外皮層(4)を犠牲腐食層として機能させるために添加される元素であり、外皮層合金中のZn濃度を0.6〜1.5質量%とする。Zn濃度が0.06質量%未満では犠牲腐食層としての機能を果たさず、1.5質量%を超えると早期に腐食して長期的な耐食性が低下する。好ましいZn濃度は0.8〜1.2質量%である。
FeおよびSiは、耐食性に影響を及ぼす元素であり、外皮層合金中のFe濃度およびSi濃度をそれぞれ0.05〜0.45質量%とする。Fe濃度およびSi濃度を0.05質量%未満に低減しようとすれば材料合金が高価となってコスト面で不利であり、Fe濃度およびSi濃度が0.4質量%を超えると長期的な耐食性が低下する。外皮層合金中の好ましいFe濃度は0.07〜0.3質量%、好ましいSi濃度は0.07〜0.3質量%である。
Mgはろう付性と耐食性に影響を及ぼす元素である。外皮層合金中のMg濃度が、0.2質量%を超える範囲ではろう付性が低下するため、0.2質量%以下とする。特に良好なろう付性を得るためには0.05質量%以下が好ましい。また、良好な耐食性を得るためには0.05〜0.1質量%が好ましい。
さらに、外皮層合金においては、耐食性を低下させない範囲で他の元素の含有が許容される。特に、Ti、Cu、Mnは次の(1)〜(4)の条件で含有が許容される。これらの条件は少なくとも1つ満たせば良く、複数の条件を満たしても良い。
(1)Tiは、結晶粒を層状に形成して外皮層(4)の層状腐食に効果のある元素であり、外皮層合金中のTi濃度を0.03〜0.3質量%とすることが好ましい。外皮層合金中の特に好ましいTi濃度は0.07〜0.15質量%である。
(2)Cu濃度は、外皮層(4)と心材(2)との電位差を設けるために、0.05質量%以下に制限することが好ましい。0.05質量%を超えると電位差を設ける効果が低下する。外皮層合金中の好ましいCu濃度は0.03質量%以下である。
(3)Mn濃度は、外皮層(4)と心材(2)との電位差を設けるために、0.3質量%以下に制限することが好ましい。0.3質量%を超えると電位差を設ける効果が低下する。外皮層合金中の特に好ましいMn濃度は0.2質量%以下である。
(4)Mn濃度が0.3質量%以下でかつFeとの濃度比(Mn濃度/Fe濃度)が2以上であることが好ましい。Mn/Fe濃度比が2未満では外皮層(4)による長期的な防食効果が低下するためである。外皮層合金中の特に好ましいMn/Fe濃度比は2〜3である。
〔内皮層〕
内皮層は、Al−Si系合金ろう材(以下、「内皮層合金」と称する)で構成される。
内皮層合金は、Al−Si系合金であれば特に限定されるものではなく、Si:6〜15質量%を含有するAl−Si系合金を例示できる。具体的には、JIS A4343やJIS A4045を例示できる。
内皮層は、Al−Si系合金ろう材(以下、「内皮層合金」と称する)で構成される。
内皮層合金は、Al−Si系合金であれば特に限定されるものではなく、Si:6〜15質量%を含有するAl−Si系合金を例示できる。具体的には、JIS A4343やJIS A4045を例示できる。
以下に、上記熱交換器用チューブ(1)を用いた熱交換器の製造について、図4を参照しつつ説明する。
前記熱交換器(6)は、複数の熱交換器用チューブ(1)が相互間にフィン(7)を介在させた状態で積層されるとともに、熱交換器用チューブ(1)の両端がヘッダー(8)に連通接続され、熱交換器用チューブ(1)、フィン(7)、ヘッダー(8)がろう付けにより接合一体化されたコア部を有するものである。図中、(9)はサイドプレートである。
曲げ加工により成形した熱交換器用チューブ(1)とブレージンシートからなるフィン(7)とを交互に積み重ねるとともに、熱交換器用チューブ(1)の両端をブレージングシートからなるヘッダー(8)の扁平孔に差し込んで仮組みする。この仮組物にフラックスを塗布し、加熱する。この加熱により、熱交換器用チューブ(1)の内皮層(3)が溶融し、凸型内側壁用形成部(19)、凹型内側壁用形成部(21)および外側壁形成部(20)が互いにろう付接合されるとともに、凸型補強壁形成部(15)と凹型補強壁形成部(17)とがろう付接合される。かつ、熱交換器用チューブ(1)の内皮層(3)およびヘッダー(8)のろう材層によって熱交換器用チューブ(1)とヘッダー(8)がろう付接合され、フィン(7)のろう材層によって、熱交換器用チューブ(1)とフィン(7)がろう付接合される。
本発明の熱交換器用チューブ(1)は、外皮層(4)として犠牲腐食材をクラッドしたことで外側からの腐食に対して確実に高い耐食性を得ることができる。しかも、チューブ製造用板状体(10)の製作において、フラットなクラッド素材を隆起させて補強壁形成部(15)(17)を形成したことで外皮層(4)の厚さが平坦部分よりも厚くなっている(図1中の厚肉部(5))。このため、平坦壁(11)(12)の平坦部分よりも厚肉の補強壁(15)(17)部分を優先的に犠牲腐食させることで長期的な防食が可能となる。また、前記外皮層(4)の厚肉部(5)はチューブ製造用板状体(10)製作時に形成されるものであるから、ろう付時の熱処理条件に左右されることなく高い耐食性を得ることができる。以上の点で、本発明の熱交換器用チューブは高い耐食性を有し、特にロードスプラッシュを受け、高濃度塩化物イオン主体の環境下で用いられる熱交換器構成部材として好適である。
かかる耐食性を得るために、外皮層(4)の厚さ(T1)は20〜60μmの範囲に設定することが好ましい(図1参照)。ここでいう外皮層(4)の厚さ(T1)とは、補強壁等の凸部の厚肉部(5)ではなく、平坦壁形成部(11)(12)の補強壁形成部(15)(17)を除く平坦部分における厚さである。前記厚さ(T1)が20μm未満では長期的な心材(2)の防食が困難となり、60μmを超えると犠牲腐食層が厚くなりすぎてコスト的に不利である。外皮層(4)の特に好ましい厚さ(T1)は30〜50μmである。また、外皮層(4)の厚肉部(5)はロールフォーミング加工によって形成されるので、その厚さ(T2)は凸部の高さに対応する厚さとなるが、前記平坦部分の厚さ(T1)の1.2〜2倍が好ましい。
また、内皮層(3)の厚さはろう材量を確保するために、5〜20μmが好ましく、特に10〜15μmが好ましい。前記厚さもまた、平坦壁形成部(11)(12)の補強壁形成部(15)(17)を除く平坦部分における厚さである。
熱交換器チューブ(1)の板厚(T3)は250μm以下が好ましい。ここでいう板厚(T3)とは平坦壁形成部(11)(12)の補強壁形成部(15)(17)を除く平坦部分における厚さである(図1参照)。ろう付によって内皮層(3)を構成するろう材中のSiが心材(2)および外皮層(4)中に拡散することでチューブの強度向上効果が得られる。しかし、板厚(T3)が厚すぎるとSi拡散による強度向上効果を十分に得ることが困難であるため、250μm以下の板厚(T3)を推奨できる。
ここで、図5にろう付前とろう付後のSiプロファイルを示す。図示例における各層の厚さおよびSi濃度は以下のとおりである。
内皮層(3):Si濃度が10質量%、厚さが5〜20μm
心材層(2):Si濃度が1.5質量%、厚さが板厚−(内皮層+外皮層)
外皮層(4):Si濃度が0.4質量%、厚さが20〜60μm
心材層(2):Si濃度が1.5質量%、厚さが板厚−(内皮層+外皮層)
外皮層(4):Si濃度が0.4質量%、厚さが20〜60μm
図5に示すように、板厚(T3)が250μm以下のチューブでは、ろう付によって内皮層(3)中のSiが心材(2)に拡散し、さらに心材(2)中Siが外皮層(4)に拡散し、Si濃度は内皮層(3)側から外皮層(4)側へとなだらかに低くくなる。このように、Siがなだらかな濃度勾配をもって外皮層(4)まで拡散することにより、チューブ強度を向上させることができる。一方、板厚(T3)の厚いチューブ、即ち心材(2)の厚いチューブではSiが外皮層(4)まで十分に拡散しないため、Si濃度は心材(2)中で急激に変化する。このようんSi濃度の急激な変化は板厚(T3)が厚くなるほど顕著になり、板厚(T3)が250μm超のチューブでは十分な強度向上効果が得られない。なお、チューブ強度を確保する上で、前記板厚(T3)は150μm以上が好ましく、特に150〜230μmが好ましい。
なお、本発明の熱交換器用チューブおよびチューブ製造用板状体の形状は図示例のものに限定されない。板状体をチューブ状に成形できれば良いので、側壁形成部は平坦壁形成部を隆起させることなく折り曲げるだけのものであっても良いし、一方の側壁形成部だけを隆起形成しても良い。ただし、図示例のように、側壁形成部を隆起形成しかつ外側壁形成部を折り曲げることによって、薄板素材から厚い側壁を有する高強度チューブを製造できるメリットがある。また、補強壁はチューブ内を仕切ることができれば良いので、対向する補強壁形成部の高さを同程度にして高さ方向の中間部で当接させても良いし、補強壁形成部を他方の平坦壁形成部の平坦部分に当接させるようにしてもよい。後者の場合、両方の平坦壁形成部に補強壁形成部を形成し、互いの補強壁形成部を交互にかみ合わせるようにして対向する平坦壁形成部の平坦部分に当接させれば、両方の平坦壁形成部において外皮層の厚肉部を均等に形成できるので、両方の平坦壁の耐食性も均等になる。
表1の心材合金、表2の外皮層合金、内皮層合金としてAl−10質量%Si合金を用い、表3に示す組合せで心材(2)に内皮層(3)および外皮層(4)をクラッドし、3層のフラットな素材を製作し、さらにロールフォーミング加工により図2に示す形状のチューブ製造用板状体(10)を製作した。このチューブ製造用板状体(10)は、フラットな素材に対して、内皮層(3)側の面を隆起させて連結部(13)、凸型補強壁形成部(15)、凹型補強壁形成部(17)、凸型内側壁形成部(19)および凹型内側壁形成部(22)を形成し、2つの平坦壁形成部(11)(12)を連結部(13)で一体に連結したものである。また、一方の平坦壁形成部(12)の側縁部は外側壁形成部(20)となされている。前記チューブ製造用板状体(10)の平坦壁形成部(11)(12)の平坦部分における板厚(T3)および外皮層(4)の厚さ(T1)を表3に示す。また、内皮層(3)の厚さはいずれも10μmである。また、連結部(13)、凸型補強壁形成部(15)、凹型補強壁形成部(17)および凹型内側壁形成部(22)における外皮層(4)はロールフォーミング加工によって厚くなっており、その厚肉部(5)の厚さは平坦部分の厚さ(T1)の1.2〜2倍である。
次いで、図2に示すように、製作したチューブ製造用板状体(10)を連結部(13)でヘアピン状に折り曲げ、凸型補強壁形成部(15)と凹型補強壁形成部(17)、凸型内側壁形成部(19)と凹型内側壁形成部(22)を係合させ、さらに外側壁形成部(20)を折り曲げて熱交換器用チューブ(1)とした。
次いで、図4に示すように、製作した各熱交換器用チューブ(1)はフィン(7)と交互に重ねるとともに、両端をヘッダー(8)に差し込んで仮組みした。そして、この仮組物にフッ化物系フラックスを塗布し、600℃の窒素ガス雰囲気中で5分間加熱してろう付した。
ろう付後の熱交換器用チューブについて、ろう付性、耐食性、強度について、以下の試験方法により評価した。
〔ろう付性〕
ろう付部分を目視観察し、以下の基準で評価した。
○:ろう付性が良好でフィレットが大きいもの
△:ろう付不良が発生したもの
×:ろう付不可のもの
ろう付部分を目視観察し、以下の基準で評価した。
○:ろう付性が良好でフィレットが大きいもの
△:ろう付不良が発生したもの
×:ろう付不可のもの
〔耐食性〕
製作した各熱交換器に対し、ASTM−G85−A3に規定されたSWAAT試験を実施した。腐食試験液は、ASTM D1141による人工海水を作製し、この人工海水に酢酸を添加してpH3に調製した腐食試験液を用いた。また、試験条件は0.5時間噴霧−湿潤1.5時間を1サイクルとし、このサイクルを480時間実施して以下の基準で評価した。
○:外皮層(犠牲腐食層)内で腐食が止まっているもの
△:外皮層を超えて腐食したもの
×:深さ300μm以上の腐食が発生したもの
製作した各熱交換器に対し、ASTM−G85−A3に規定されたSWAAT試験を実施した。腐食試験液は、ASTM D1141による人工海水を作製し、この人工海水に酢酸を添加してpH3に調製した腐食試験液を用いた。また、試験条件は0.5時間噴霧−湿潤1.5時間を1サイクルとし、このサイクルを480時間実施して以下の基準で評価した。
○:外皮層(犠牲腐食層)内で腐食が止まっているもの
△:外皮層を超えて腐食したもの
×:深さ300μm以上の腐食が発生したもの
〔強度〕
引張試験による引張強さを測定し、JIS A3003を基準として下記の基準で評価した。
◎:JIS A3003の1.2倍以上
○:JIS A3003の1.1倍以上1.2倍未満
△:JIS A3003の1.0倍を超え1.1倍未満
×:JIS A3003と同等
表3の結果より、本発明にかかる熱交換器用チューブはろう付性が良好であることはもとより、外側からの腐食に対して優れた耐食性および強度を有することを確認し得た。
引張試験による引張強さを測定し、JIS A3003を基準として下記の基準で評価した。
◎:JIS A3003の1.2倍以上
○:JIS A3003の1.1倍以上1.2倍未満
△:JIS A3003の1.0倍を超え1.1倍未満
×:JIS A3003と同等
表3の結果より、本発明にかかる熱交換器用チューブはろう付性が良好であることはもとより、外側からの腐食に対して優れた耐食性および強度を有することを確認し得た。
本発明の熱交換器用チューブは外側からの腐食に対して優れた耐食性を有するものであるから、ロードスプラッシュを受けるような腐食環境で使用される熱交換器構成部材として好適である。
1…熱交換器用チューブ
2…心材
3…内皮層(ろう材)
4…外皮層(犠牲腐食材)
5…外皮層の厚肉部
10…チューブ製造用板状体
11、12…平坦壁形成部(平坦壁)
13…連結部(一方の側壁)
15…凸型補強壁形成部(補強壁、補強壁形成部)
17…凹型補強壁形成部(補強壁、補強壁形成部)
19…凸型内側壁形成部(他方の側壁、側壁形成部)
20…外側壁形成部(他方の側壁、側壁形成部)
22…凹型内側壁形成部(他方の側壁、側壁形成部)
2…心材
3…内皮層(ろう材)
4…外皮層(犠牲腐食材)
5…外皮層の厚肉部
10…チューブ製造用板状体
11、12…平坦壁形成部(平坦壁)
13…連結部(一方の側壁)
15…凸型補強壁形成部(補強壁、補強壁形成部)
17…凹型補強壁形成部(補強壁、補強壁形成部)
19…凸型内側壁形成部(他方の側壁、側壁形成部)
20…外側壁形成部(他方の側壁、側壁形成部)
22…凹型内側壁形成部(他方の側壁、側壁形成部)
Claims (9)
- 心材の一面側に内皮層としてのAl−Si系合金ろう材がクラッドされ、他面側に外皮層としての犠牲腐食材がクラッドされてなる帯状のチューブ製造用板状体を用いて製造された扁平多穴型のろう付用熱交換器用チューブであって、
前記チューブ製造用板状体は、対向する平坦壁を形成する2つの平坦壁形成部と、これらを連結しかつ一方の側壁を形成する連結部と、前記平坦壁形成部の側縁に連続して形成され他方の側壁を形成する側壁形成部と、前記平坦壁形成部の内皮層側の面を隆起させて形成された補強壁を形成する補強壁形成部とを有し、前記補強壁形成部の外皮層が補強壁形成部を除く平坦部分の外皮層よりも厚く形成されてなり、
前記熱交換器用チューブは、前記チューブ製造用板状体を連結部でヘアピン状に曲げ、前記側壁形成部においてチューブ状に閉じられるとともに、前記補強壁形成部がチューブ内を仕切ることによって複数の穴が形成されてなり、
前記心材が、Mn:1.0〜1.6質量%、Cu:0.03〜0.2質量%、Si:1.1〜1.5質量%、Fe:0.05〜0.4質量%およびTi:0.03〜0.25質量%を含有し、残部Alおよび不可避不純物からなるアルミニウム合金で構成され、前記外皮層が、Zn:0.6〜1.5質量%、Fe:0.05〜0.4質量%およびSi:0.05〜0.4質量%を含有し、かつMgが0.2質量%以下に規制され、残部Alおよび不可避不純物からなるアルミニウム合金で構成されていることを特徴とする熱交換器用チューブ。 - 前記外皮層を構成するアルミニウム合金組成において、さらに0.03〜0.3質量%のTiを含有する請求項1に記載の熱交換器用チューブ。
- 前記外皮層を構成するアルミニウム合金組成において、Cuが0.05質量%以下に規制されている請求項1または2に記載の熱交換器用チューブ。
- 前記外皮層を構成するアルミニウム合金組成において、Mnが0.3質量%以下に規制されている請求項1〜3のいずれかに記載の熱交換器用チューブ。
- 前記外皮層を構成するアルミニウム合金組成において、Mn/Feの質量比が2以上である請求項4に記載の熱交換器用チューブ。
- 前記チューブ製造用板状体において、平坦壁形成部の補強壁形成部を除く平坦部分の外皮層の厚さが20〜60μmである請求項1〜5のいずれかに記載の熱交換器用チューブ。
- 前記チューブ製造用板状体において、平坦壁形成部の補強壁形成部を除く平坦部分の厚さが250μm以下である請求項1〜6のいずれかに記載の熱交換器用チューブ。
- 複数の扁平チューブと、これらの扁平チューブの間に介設されたフィンとがろう付され、前記複数の扁平チューブと、これらの扁平チューブの端部にヘッダーが連結された熱交換器において、
前記扁平チューブとして請求項1〜7のいずれかに記載された熱交換器用チューブが用いられていることを特徴とする熱交換器。 - 前記熱交換器は、ロードスプラッシュを受け高濃度塩化物イオン主体の腐食環境で用いられる熱交換器である請求項8に記載の熱交換器。
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---|---|---|---|---|
JP2010203640A (ja) * | 2009-03-02 | 2010-09-16 | Showa Denko Kk | チューブ製造用板状体 |
JP2018071946A (ja) * | 2016-11-04 | 2018-05-10 | 株式会社Uacj押出加工 | オープンラック式気化器用アルミニウム合金伝熱管およびその製造方法並びにオープンラック式気化器 |
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2007
- 2007-07-24 JP JP2007191861A patent/JP2009030814A/ja active Pending
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