JP2009029742A - 角質剥離用粘着剤組成物および角質剥離用粘着シート - Google Patents

角質剥離用粘着剤組成物および角質剥離用粘着シート Download PDF

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Abstract

【課題】角質層の剥離部位を視認することができる角質剥離用粘着シート、およびそれに用いられる角質剥離用粘着剤組成物を提供する。
【解決手段】支持体と、支持体の片面に積層された粘着剤層とからなる角質剥離用粘着シートにおいて、粘着剤層を、粘着成分(A)と、数平均分子量(Mn)4,000未満の液状成分(B)と、液状成分(B)に溶解する色素(C)とを含有する粘着剤組成物を使用して形成する。
【選択図】なし

Description

本発明は、皮膚に対する貼付・剥離により角質層を剥離することのできる角質剥離用粘着シート、およびかかる角質剥離用粘着シートの粘着剤層に用いることのできる角質剥離用粘着剤組成物に関するものである。
従来より、角質層を剥離することにより、表皮細胞の増殖速度を高め、新たな正常機能を持った角質層を新生させ、皮膚表面の性状を改善することが行われている。
角質層を含む表皮表層を剥離する方法として、ケミカルピーリングが知られている(特許文献1参照)。ケミカルピーリングは、皮膚に侵食性のある化学物質を塗布し、一定の時間が経過した後に化学物質を拭き取り、併せて表皮表層の剥奪を誘導し、数日後に新生表皮の出現を期待するものである。
このようなケミカルピーリングでは、表皮に侵食性のある化学物質を一定時間塗布するため、刺激感、発赤、ただれなどの副作用がしばしば生じ、後に色素沈着、瘢痕などを残すことがある。
一方、化学物質を皮膚に塗布することなく、物理的に角質層を剥離する方法として、酸化アルミの微粒子を強い力で皮膚表面に吹き付ける方法がある。しかし、この方法では、角質層が何層剥離したか、また均一に剥離したかといった剥離の程度が不明であり、制御も困難である。
そこで、上記のような欠点を解決したフィジカルピーリング用角層剥離粘着シートが提案されている(特許文献2)。このフィジカルピーリング用角層剥離粘着シートは、皮膚への貼付および剥離を繰り返すことにより、角質層を剥離するものである。なお、角質層を除去した部分には薬物が塗布されることがあり、角質層が除去されることによって薬物の透過性が高くなるため、分子サイズまたは分子量が大きい薬物であっても効果的に投与することができる。
特許第3907659号公報 特開2005−200391号公報
しかしながら、上記フィジカルピーリング用角層剥離粘着シートを使用して同一部位の角質層を繰り返し剥離するとき、前回の剥離部位を視認することができないため、目的とする部位の角質層を正確な位置にて均一に剥離することが困難である。また、角質層を剥離した部分に薬物を塗布する場合にも、剥離部位を視認することができないため、薬物を剥離部位に正確に塗布することが困難である。したがって、角層剥離粘着シートを皮膚に貼付した際に、角層剥離粘着シートの貼付位置にペンなどで印を付けることが必要となっている。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、角質層の剥離部位を視認することができる角質剥離用粘着シート、およびそれに用いられる角質剥離用粘着剤組成物を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1に本発明は、粘着成分(A)と、数平均分子量(Mn)4,000未満の液状成分(B)と、前記液状成分(B)に溶解する色素(C)とを含有することを特徴とする角質剥離用粘着剤組成物を提供する(請求項1)。
上記発明(請求項1)に係る角質剥離用粘着剤組成物を使用した角質剥離用粘着シートを皮膚に対して貼付・剥離すると、色素(C)が溶解した液状成分(B)が皮膚に移行し、それによって皮膚が着色される。そのため、角質層の剥離部位を視認することができるようになる。また、分子量の小さい液状成分(B)は、角質に浸透することにより、角質を膨潤、軟化させる。これによって、皮膚から角質層を剥離する時の痛みを軽減することができる。
上記発明(請求項1)において、前記液状成分(B)は、20℃における蒸気圧が10Pa未満である成分を主成分とすることが好ましい(請求項2)。
また、上記発明(請求項1,2)において、前記液状成分(B)は、多価アルコールであることが好ましい(請求項3)。多価アルコールは、色素(C)が溶解し易く、また皮膚への浸透性にも優れる。
上記発明(請求項1〜3)において、角質剥離用粘着剤組成物全体に含まれる液状成分(B)の含有量をW[質量%]、角質剥離用粘着剤組成物全体に含まれる色素(C)の含有量をW[質量%]としたとき、これらの成分比W/Wが、1/100〜30/100の範囲であることが好ましい(請求項4)。
第2に本発明は、支持体と、前記支持体上に積層された前記角質剥離用粘着剤組成物(請求項1〜4)を使用して形成された粘着剤層とを備えたことを特徴とする角質剥離用粘着シートを提供する(請求項5)。なお、本明細書において「シート」にはテープ状のものも含まれるものとする。
上記発明(請求項5)に係る角質剥離用粘着シートを皮膚に対して貼付・剥離すると、色素(C)が溶解した液状成分(B)が皮膚に移行し、それによって皮膚が着色されるため、角質層の剥離部位を視認することができるようになる。また、液状成分(B)が角質に浸透することにより、角質が膨潤、軟化するため、皮膚から角質層を剥離する時の痛みが軽減される。
本発明の角質剥離用粘着剤組成物または角質剥離用粘着シートによれば、角質層の剥離部位を視認することができる。したがって、同一部位の角質層を繰り返し剥離するときに、前回の剥離部位を視認することができ、目的とする部位の角質層を正確な位置にて均一に剥離することができる。また、角質層を剥離した部分に薬物を塗布する場合にも、剥離部位を視認することができるため、薬物を剥離部位に正確に塗布することができる。
また、本発明の角質剥離用粘着剤組成物または角質剥離用粘着シートによれば、皮膚から角質層を剥離する時の痛みを軽減することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
〔角質剥離用粘着剤組成物〕
本実施形態に係る角質剥離用粘着剤組成物は、粘着成分(A)と、数平均分子量(Mn)4,000未満の液状成分(B)と、その液状成分(B)に溶解する色素(C)とを含有する。
(A)粘着成分
粘着成分としては、その粘着力により角質層を剥離することができるものであればよく、例えば、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤等を使用することができる。中でも、角質層を剥離する粘着力、皮膚に対する刺激等を考慮すると、アクリル系粘着剤が好ましく、特に、架橋可能な官能基を有する(メタ)アクリル系ポリマー(a)と、ラクタム環を有する(メタ)アクリル系オリゴマー(b)と、架橋剤(c)とを含有するアクリル系粘着剤が好ましい。かかるアクリル系粘着剤を使用することにより、好適な角質層剥離力が得られ、角質層を均一に剥離することが可能となる。以下、各成分について詳述する。
(a)(メタ)アクリル系ポリマー
(メタ)アクリル系ポリマー(a)は、少なくとも架橋可能な官能基を有する(メタ)アクリル系ポリマー(a1)を含み、架橋可能な官能基を有する(メタ)アクリル系ポリマー(a1)および架橋可能な官能基を有しない(メタ)アクリル系ポリマー(a2)の両者を含んでいてもよい。
架橋可能な官能基を有する(メタ)アクリル系ポリマー(a1)は、架橋可能な官能基を有するビニルモノマーと(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合体であることが好ましい。また、架橋可能な官能基を有しない(メタ)アクリル系ポリマー(a2)は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの単独重合体、またはビニルモノマーと(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合体であることが好ましく、特にビニルモノマーと(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合体であることが好ましく、さらにビニルモノマーはラクタム環を有するものであることが好ましい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、アルキル基の炭素数が1〜14のものが好ましく、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸ラウリル等が挙げられ、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記架橋可能な官能基を有するビニルモノマーの架橋可能な官能基としては、カルボキシル基、ヒドロキシル基等が挙げられる。かかる架橋可能な官能基を有するビニルモノマーとしては、例えば、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸や、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル等が挙げられ、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
架橋可能な官能基を有する(メタ)アクリル系ポリマー(a1)における架橋可能な官能基を有するビニルモノマーの配合量は、2〜35モル%とすることが好ましい。架橋可能な官能基を有するビニルモノマーの配合量が2モル%未満では、架橋が不十分になり、35モル%を超えると、十分な角質剥離効果が得られなくなる場合がある。
ラクタム環を有するビニルモノマーとしては、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピペリドン、N−ビニル−ε−カプロラクタム等が好ましく、中でも特に、皮膚親和性の高いN−ビニル−2−ピロリドンが好ましい。
架橋可能な官能基を有しない(メタ)アクリル系ポリマー(a2)におけるラクタム環を有するビニルモノマーの配合量は、1〜40モル%とすることが好ましい。
(メタ)アクリル系ポリマー(a)(架橋可能な官能基を有する(メタ)アクリル系ポリマー(a1)および架橋可能な官能基を有しない(メタ)アクリル系ポリマー(a2)のそれぞれ)の数平均分子量(Mn)は、300,000〜1,500,000であることが好ましく、特に350,000〜1,200,000であることが好ましく、さらに400,000〜1,000,000であることが好ましい。なお、本明細書における数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC分析)法によって測定し、標準ポリスチレンで換算した値とする。
(メタ)アクリル系ポリマー(a)の数平均分子量(Mn)が300,000未満では、得られる粘着剤の凝集力が不十分となり、糊残りが生じる場合があり、(メタ)アクリル系ポリマー(a)の数平均分子量(Mn)が1,500,000を超えると、高粘度となるため他の成分との均一な混合が困難となり、安定した物性の粘着剤が得られなくなるおそれがある。
なお、(メタ)アクリル系ポリマー(a)が架橋可能な官能基を有する(メタ)アクリル系ポリマー(a1)および架橋可能な官能基を有しない(メタ)アクリル系ポリマー(a2)の両者を含む場合、それらの配合量は、架橋可能な官能基を有する(メタ)アクリル系ポリマー(a1)100質量部に対して架橋可能な官能基を有しない(メタ)アクリル系ポリマー(a2)が50〜400質量部であることが好ましく、特に100〜300質量部であることが好ましい。
(b)ラクタム環を有する(メタ)アクリル系オリゴマー
ラクタム環を有する(メタ)アクリル系オリゴマー(b)は、ラクタム環を有するビニルモノマーと(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合体であることが好ましい。
ラクタム環を有するビニルモノマーとしては、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピペリドン、N−ビニル−ε−カプロラクタム等が好ましく、中でも特に、皮膚親和性の高いN−ビニル−2−ピロリドンが好ましい。
ラクタム環を有する(メタ)アクリル系オリゴマー(b)におけるラクタム環を有するビニルモノマーの配合量は、5〜45モル%とすることが好ましく、特に10〜40モル%とすることが好ましい。ラクタム環を有するビニルモノマーの配合量が5モル%未満では、皮膚に対する濡れ性が不十分で皮膚密着性、ひいては角質層剥離力が低くなるおそれがある。一方、ラクタム環を有するビニルモノマーの配合量が45モル%を超えると、得られる粘着剤がゲル化してしまい、角質剥離用粘着シートの製造または取り扱いが困難になるおそれがある。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、アルキル基の炭素数が2〜14のものが好ましく、例えば、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸ラウリル等が挙げられ、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ラクタム環を有するビニルモノマーと(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの好ましい組み合わせとしては、N−ビニル−2−ピロリドンと(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルとの組み合わせが挙げられる。
ラクタム環を有する(メタ)アクリル系オリゴマー(b)の数平均分子量(Mn)は、4,000〜10,000であることが好ましく、特に5,000〜9,000であることが好ましい。数平均分子量(Mn)が4,000未満では、組成物が過度に可塑化されて、角質剥離性能が低下してしまう場合があり、数平均分子量(Mn)が10,000を超えると、ラクタム環を有する(メタ)アクリル系オリゴマー(b)の粘度が過度に上昇して、(メタ)アクリル系ポリマー(a)と均一に混合することが困難になったり、皮膚に対する濡れ性が低下したりする場合がある。
本実施形態に係る角質剥離用粘着剤組成物においては、上記ラクタム環を有する(メタ)アクリル系オリゴマー(b)を使用することにより、皮膚に対する濡れ性を向上させて皮膚密着性を高めることができ、それによって好適な角質層剥離力を得ることが可能となる。また、ラクタム環を有する(メタ)アクリル系オリゴマー(b)は、(メタ)アクリル系ポリマー(a)との相溶性が高く、さらに粘着剤組成物に添加剤を添加した場合にも、それらの成分を分散させ易い。
ラクタム環を有する(メタ)アクリル系オリゴマー(b)の配合量は、(メタ)アクリル系ポリマー(a)100質量部に対して、50〜700質量部であることが好ましく、特に80〜500質量部であることが好ましい。ラクタム環を有する(メタ)アクリル系オリゴマー(b)の配合量が50質量部未満であると、粘着剤の皮膚に対する濡れ性が著しく低下して、必要な粘着力が得られないおそれがあり、ラクタム環を有する(メタ)アクリル系オリゴマー(b)の配合量が700質量部を超えると、粘着剤の凝集力が過度に低下して、皮膚に糊残りが生じたり、必要な粘着力が得られないおそれがある。
(c)架橋剤
架橋剤(c)としては、架橋可能な官能基を有する(メタ)アクリル系ポリマー(a1)の架橋可能な官能基と反応性を有する多官能性化合物を使用することができる。かかる多官能性化合物としては、例えば、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物、金属キレート化合物等が挙げられ、中でもイソシアネート化合物が好ましい。
イソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアナート等の脂肪族イソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂環族イソシアネート、およびそれらイソシアネート化合物に、グリセロール、トリメチロールプロパン等のポリオールを反応せしめたアダクト体などが挙げられ、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
架橋剤(c)の添加量は、架橋可能な官能基を有する(メタ)アクリル系ポリマー(a1)100質量部に対して0.01〜15質量部であることが好ましく、特に0.1〜5質量部であることが好ましい。架橋剤(c)の添加量が0.01質量部未満では、十分に架橋させることができず、架橋剤(c)の添加量が15質量部を超えると、粘着剤の架橋密度が過度に高くなり、粘着剤の皮膚に対する濡れ性が著しく低下する場合がある。
(B)液状成分
液状成分(B)は、色素(C)が溶解し、そして、皮膚に浸透するものである。したがって、液状成分(B)は、色素(C)と共に皮膚に浸透し、それによって皮膚を着色する。そのため、本角質剥離用粘着剤組成物を使用した角質剥離用粘着シートを貼付・剥離した皮膚においては、角質層の剥離部位を視認することができるようになる。また、液状成分(B)は、角質に浸透することにより、角質を膨潤、軟化させる。これによって、皮膚から角質層を剥離する時の痛みを軽減することができる。
角質への浸透性を確保するために、液状成分(B)の数平均分子量(Mn)は、4,000未満であることを必要とし、好ましくは90〜3,000である。液状成分(B)の数平均分子量(Mn)が90未満になると、揮発性が高くなり、後述する20℃における蒸気圧を好ましい範囲に調節することが困難になるおそれがある。
また、液状成分(B)のpHは6〜8であるのが好ましい。pHがこの範囲を外れると、例えば有機酸のように皮膚を腐食するおそれが生じ、皮膚に対する安全性が低下する。
液状成分(B)は、常温常圧下で揮発しないものであることが好ましく、したがって、20℃における蒸気圧が1000Pa未満、特に10Pa未満であることが好ましい。液状成分(B)が揮発性のものであると、角質剥離用粘着シートの保管時等に粘着剤層から液状成分(B)が揮発しないように、角質剥離用粘着シートを密封する等の対処が必要になる。
液状成分(B)としては、例えば、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、エチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の多価アルコール;カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレン酸等の脂肪酸;オリーブ油、ツバキ油、ひまし油、ベニバナ油、コーン油等の脂肪油;カプリン酸メチル、カプロン酸メチル、ラウリン酸メチル、ミリスチン酸メチル、ステアリン酸メチル、パルミチン酸イソプロピル、ラウリン酸、イソプロピル、パルミチン酸イソオクチル、ステアリン酸イソオクチル、セバシン酸ジエチル等の脂肪酸エステル;流動パラフィン、スクワレン、スクワラン等の炭化水素油;液状界面活性剤等が挙げられ、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。上記の中でも、色素(C)が溶解し易く、また皮膚への浸透性に優れる多価アルコールが好ましく、特に保湿性、安全性等に優れたグリセリン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の多価アルコールを使用することが好ましい。
液状成分(B)の配合量は、角質剥離用粘着剤組成物中、2.5〜40質量%であることが好ましく、特に5〜30質量%であることが好ましい。液状成分(B)の配合量が2.5質量%未満であると、皮膚の着色度合が低くなるとともに、角質の剥離時に痛みが発生するおそれがあり、液状成分(B)の配合量が40質量%を超えると、粘着剤の凝集力が低下して、糊残りが生じるおそれがある。
(C)色素
色素(C)は、液状成分(B)に溶解し、液状成分(B)と共に皮膚に浸透し、それによって皮膚を着色する。したがって、本角質剥離用粘着剤組成物を使用した角質剥離用粘着シートを皮膚に対し貼付・剥離して角質層を剥離したときに、角質層を剥離した部位が色素(C)によって着色され、それにより角質層の剥離部位を視認することができる。
色素(C)の材料としては、一般的には染料または顔料を使用することができるが、液状成分(B)に溶解するものとしては、主に染料が使用される。
染料としては、例えば、メチレンブルー、アクリジンオレンジ、ゲンチアナバイオレット、クマシーブリリアントブルー、ブリリアントグリーン、アクリジンイエロー、キナクリン、トリパンブルー、トリパンレッド、硫酸銅、硫酸鉄、水溶性スルホポリエステル、ローダミン、カラメル、食用赤色2号、食用赤色3号、食用赤色40号、食用赤色102号、食用赤色104号、食用赤色105号、食用赤色106号、食用黄色4号、食用青色1号、食用青色2号、ルチン、アルカネット色素、アントシアニン色素、アントラキノン系色素、カロチノイド色素、クサギ色素、クチナシ青色素、クチナシ赤色素、クチナシ黄色素、ベニバナ黄色素、ベニバナ赤色素、ビートレッド、クーロー色素、コウリャン色素、シコン色素、シタン色素、フラボノイド色素、ベニコウジ黄色素、ベニコウジ色素、コチニール色素、ラック色素、シソ色素、アカキャベツ色素、アカダイコン色素、ムラサキイモ色素、ムラサキトウモロコシ色素、ブドウ果皮色素、ブドウ果汁色素、ブルーベリー色素、エルダーベリー色素、スピルリナ色素基礎、カカオ色素、カキ色素、タマリンド色素、鉄クロロフィリンナトリウム、銅クロロフィリンナトリウム、クロロフィリンナトリウム等の水溶性染料;スダンレッド、DC Red 17、DC Green6、β−カロテン、ダイズ油、スダンブラウン、DC Yellow 11、DC Violet 2、DC Orange 5、キノリンイエロー、アナットー、カルテノイド誘導体、ビキシン、カプサンチン等の脂溶性染料が挙げられ、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
色素(C)の配合量は、当該色素(C)による皮膚の着色が視認できる程度であればよいが、通常は、角質剥離用粘着剤組成物全体に含まれる液状成分(B)の含有量をW[質量%]、角質剥離用粘着剤組成物全体に含まれる色素(C)の含有量をW[質量%]としたとき、これらの成分比W/Wが、1/100〜30/100の範囲であることが好ましく、特に成分比W/Wが、2/100〜25/100の範囲であることが好ましい。成分比W/Wが1/100未満であると、皮膚の着色を視認することが困難となり、成分比W/Wが30/100を超えると、過度に皮膚を着色することになり、不経済であるとともに、皮膚から色素を除去する労力が大きくなる。
(D)第三成分
本実施形態に係る角質剥離用粘着剤組成物は、上記成分(A)〜(C)以外の第三成分(D)を含有してもよい。かかる第三成分(D)としては、薬剤、酸化防止剤、粘度調整剤、紫外線吸収剤、隠蔽剤、可塑剤、ワックス、無機フィラー、有機フィラー等の各種添加剤等が挙げられ、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
以上説明した成分を含有する本実施形態に係る角質剥離用粘着剤組成物は、常法によって製造することができ、各成分を適宜混合すればよい。ただし、色素(C)をあらかじめ液状成分(B)に溶解させてから、各成分を混合することが好ましい。
本実施形態に係る角質剥離用粘着剤組成物を使用して形成した粘着剤層は、皮膚から角質層を剥離するのに好適な粘着力を有することが好ましい。
本実施形態に係る角質剥離用粘着剤組成物を使用した粘着剤層を厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに厚さ40μmで形成した粘着シートをベークライトに貼付して5分後のJIS Z0237に準拠した粘着力(モード:180°剥離,剥離速度:300mm/min,貼付時間:5分)は、2〜20N/25mmであることが好ましく、特に3〜12N/25mmであることが好ましい。上記粘着力が2N/25mm未満であると、効果的に角質層を剥離することができない。一方、上記粘着力が20N/25mmを超えると、皮膚からの剥離時に痛みが発生し、また皮膚に糊残りが生じるおそれがある。
なお、本発明では、粘着剤組成物を使用した粘着剤層を厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに厚さ40μmで形成した粘着シートの粘着力を測定し、その測定値を基準としたが、支持体・粘着剤層の厚さが上記以外の粘着剤組成物および粘着シートであっても、上記の測定方法により測定した結果によって評価を行うことができる。
〔角質剥離用粘着シート〕
本実施形態に係る角質剥離用粘着シートは、支持体と、支持体の片面に積層された粘着剤層とから構成される。なお、粘着剤層の露出面には、別途剥離材を積層してもよい。
粘着剤層は、前述した角質剥離用粘着剤組成物を支持体に塗布・形成してなる層である。例えば、トルエン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、アセトン等の有機溶剤に溶解している角質剥離用粘着剤組成物を、常法により支持体に塗布した後、乾燥させる(架橋可能な組成物は架橋させる)ことにより、粘着剤層を形成することができる。
角質剥離用粘着剤組成物を塗布する方法としては、既存の塗布装置を用いることができ、例えば、グラビアコーター、マイヤーバーコーター、ロールコーター、ナイフコーター、ダイコーター、スクリーンコーター等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
粘着剤層の厚さは、効果的に角質層を剥離するために、5〜300μmであることが好ましく、特に10〜200μmであることが好ましい。
支持体の材料としては、角質剥離用粘着シートの使い易さを考慮して適宜選択すればよく、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系フィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/メタクリル酸共重合体、エチレン/メタクリル酸メチル等のポリオレフィン系フィルム、ポリウレタン系フィルム、ポリスチレン系の熱可塑性エラストマーフィルムなどの樹脂フィルム;各種の合成繊維および/または天然繊維からなる織布、編布、不織布;上質紙、グラシン紙、コート紙等の紙;それらの積層体などを用いることができる。
なお、支持体の粘着剤層側の面には、粘着剤層との密着性を高めるために、プライマー処理、コロナ処理、プラズマ処理等の表面処理を施してもよいし、角質剥離用粘着シートを巻取体にする場合には、支持体の表面をシリコーン系剥離剤や長鎖アルキル化合物等によって剥離処理してもよい。
支持体の厚さは、通常、フィルムを支持体とする場合には5〜250μm、好ましくは10〜100μm程度とし、織布、不織布、紙等を支持体とする場合には10〜1000μm、好ましくは20〜500μm程度とする。
粘着剤層に剥離材を積層する場合、剥離材としては、上質紙、グラシン紙、コート紙、ポリエチレンラミネート紙、ポリプロピレンラミネート紙等の紙;ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系フィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系フィルム等の合成樹脂フィルムなどの材料を使用することができ、必要によりそれら材料の片面または両面に剥離処理を行ってもよい。
本実施形態に係る角質剥離用粘着シートを使用して角質層を剥離するには、粘着剤層を皮膚に対して貼付し、剥離することを適当な回数繰り返す。このとき、角質剥離用粘着シートを貼付した部位が、粘着剤層に含まれる色素によって着色されるため、それにより角質層の剥離部位を視認することができる。したがって、角質剥離用粘着シートによって同一部位の角質層を繰り返し剥離するときに、前回の剥離部位を視認することができ、目的とする部位の角質層を正確な位置にて均一に剥離することができる。また、角質層を剥離した部分に薬物を塗布する場合にも、剥離部位を視認することができるため、薬物を剥離部位に正確に塗布することができる。
また、本実施形態に係る角質剥離用粘着シートの粘着剤層は、液状成分を含有し、その液状成分が角質に浸透して角質を膨潤、軟化させるため、皮膚から角質層を剥離する時の痛みはほとんどない。
さらに、本実施形態に係る角質剥離用粘着シートの粘着剤層が、架橋可能な官能基を有する(メタ)アクリル系ポリマー(a)と、ラクタム環を有する(メタ)アクリル系オリゴマー(b)と、架橋剤(c)とを含有するアクリル系粘着剤を使用するものである場合には、皮膚から角質層を剥離するのに優れた粘着力を示し、角質層を均一に剥離することが可能である。具体的には、皮膚に対する短時間(例えば3〜5分)の貼付・剥離を1〜3回程度繰り返すことで、簡便にかつ均一に角質層を剥離することができる。
以下、実施例等により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例等に限定されるものではない。
〔実施例1〕
架橋可能な官能基(カルボキシル基)を有するアクリル系ポリマー(アクリル酸2−エチルヘキシル/アクリル酸共重合体:82/18モル%,数平均分子量:約850,000,固形分:36質量%)28.6質量部と、架橋可能な官能基を有しないアクリル系ポリマー(アクリル酸2−エチルヘキシル/N−ビニル−2−ピロリドン共重合体:88/12モル%,数平均分子量:約850,000,固形分:45質量%)44.4質量部と、ラクタム環を有するアクリル系オリゴマー(アクリル酸2−エチルヘキシル/N−ビニル−2−ピロリドン共重合体:80/20モル%,数平均分子量:約6000,固形分:98質量%)30.6質量部と、酢酸エチル70質量部とを混合した。
上記混合物に、色素としてのゲンチアナバイオレッド0.4質量部を液状成分としての濃グリセリン(鹿島ケミカル社製,分子量92.1,pH7.4,蒸気圧0.1Pa未満(20℃))20.0質量部に溶解させた混合液を加え、さらにイソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン工業社製,コロネートHL,固形分:75質量%)0.2質量部を加え、混合した。
得られた粘着剤組成物の溶液を、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ社製,ルミラーT60)上に、乾燥後の塗布量が50g/m(厚さ40μm)となるようにアプリケーターによって塗布し、100℃で3分間乾燥させて粘着剤層を形成し、これを粘着シートとした。
〔実施例2〕
ゲンチアナバイオレッドの添加量を0.8質量部に変更する以外、実施例1と同様にして粘着剤組成物を調製し、当該粘着剤組成物を使用して実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
〔実施例3〕
ゲンチアナバイオレッドの添加量を4.2質量部に変更する以外、実施例1と同様にして粘着剤組成物を調製し、当該粘着剤組成物を使用して実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
〔実施例4〕
液状成分を濃グリセリンに代えてポリエチレングリコール(数平均分子量400,pH7.1,蒸気圧10Pa未満(20℃))に変更する以外、実施例2と同様にして粘着剤組成物を調製し、当該粘着剤組成物を使用して実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
〔実施例5〕
液状成分を濃グリセリンに代えてポリプロピレングリコール(数平均分子量400,pH7.2,蒸気圧10Pa未満(20℃))に変更する以外、実施例2と同様にして粘着剤組成物を調製し、当該粘着剤組成物を使用して実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
〔実施例6〕
色素をゲンチアナバイオレッドに代えてクマシーブリリアントブルーに変更する以外、実施例2と同様にして粘着剤組成物を調製し、当該粘着剤組成物を使用して実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
〔実施例7〕
色素をゲンチアナバイオレッドに代えてブリリアントグリーンに変更する以外、実施例2と同様にして粘着剤組成物を調製し、当該粘着剤組成物を使用して実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
〔比較例1〕
ゲンチアナバイオレッドを用いなかった以外は、実施例1と同様にして粘着剤組成物を調製し、当該粘着剤組成物を使用して実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
〔比較例2〕
濃グリセリンを用いなかった以外は、実施例1と同様にして粘着剤組成物を調製し、当該粘着剤組成物を使用して実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
〔比較例3〕
色素をゲンチアナバイオレッドに代えて酸化チタン(濃グリセリンに不溶)に変更する以外、実施例2と同様にして粘着剤組成物を調製し、当該粘着剤組成物を使用して実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
ここで、上記実施例および比較例で調製した粘着剤組成物における各成分の配合比を表1に示す。
Figure 2009029742
〔試験例1〕(皮膚着色評価−目視)
実施例および比較例で得られた粘着シートを幅30mm×長さ50mmに裁断してサンプルとした。
測定部位である人の下腕内側を水で濡らしたタオルで軽く拭き、20分放置した。次いで、測定部位にサンプルを5分間貼付した後、人の手によって約2000mm/minの速度でサンプルを剥離した。その後、剥離部位の皮膚表面を目視観察し、色素による皮膚着色度合を下記の基準により評価した。結果を表2に示す。
◎:剥離部位が明瞭に着色されている
○:剥離部位が着色されている
△:剥離部位が薄く着色されている
×:剥離部位が認識できない(着色されていない)
〔試験例2〕(皮膚着色評価−拡大スコープ)
実施例および比較例で得られた粘着シートを幅30mm×長さ50mmに裁断してサンプルとした。
測定部位である人の下腕内側を水で濡らしたタオルで軽く拭き、20分放置した。次いで、測定部位にサンプルを5分間貼付した後、人の手によって約2000mm/minの速度でサンプルを剥離した。その後、剥離部位の皮膚表面を拡大スコープ(モリテックス社製,iスコープ,倍率50倍)により観察し、色素による皮膚着色度合を下記の基準により評価した。結果を表2に示す。
◎:剥離部位が明瞭に着色されている
○:剥離部位が着色されている
△:剥離部位が薄く着色されている
×:剥離部位が認識できない(着色されていない)
〔試験例3〕(角質膜残存率測定)
実施例および比較例で得られた粘着シートを幅25mm×長さ40mmに裁断してサンプルとした。
測定部位である人の下腕内側を水で濡らしたタオルで軽く拭き、20分放置した。そして、高感度角質膜厚・水分計(アサヒバイオメッド社製,高感度角質膜厚・水分計ASA−MX)を使用して、未処理時における測定部位の角質膜の厚さを測定した(5回測定の平均値)。
上記測定部位を水で濡らしたタオルで軽く拭き、20分放置した。次いで、測定部位にサンプルを5分間貼付した後、人の手によって約2000mm/minの速度でサンプルを剥離した。その後、測定部位を水で濡らしたタオルで軽く拭き、20分放置した。そして、上記高感度角質膜厚・水分計を使用して、第1回処理時における測定部位の角質膜の厚さを測定した(5回測定の平均値)。その測定結果から、未処理時における角質膜の厚さを基準(100)とする角質膜の残存率(%)を算出した。結果を表2に示す。
〔試験例4〕(角質剥離時の官能試験)
実施例および比較例で得られた粘着シートを幅25mm×長さ40mmに裁断してサンプルとした。
測定部位である人の上腕内側部を水で濡らしたタオルで軽く拭き、20分放置した。次いで、測定部位にサンプルを5分間貼付した後、人の手によって約2000mm/minの速度でサンプルを剥離した。そのときの痛みを下記の基準に従って官能評価した。結果を表2に示す。
◎:痛みがない
○:わずかに痛みを感じた
△:痛みを感じた(我慢できる)
×:非常に痛みを感じた
Figure 2009029742
表2より、実施例で得られた粘着シートによれば、剥離部位を明瞭に視認することができるとともに、角質層を効果的に剥離することができ、また剥離時の痛みもないことが分る。
本発明の角質剥離用粘着剤組成物および角質剥離用粘着シートは、ピーリングの他、ピーリングした後の皮膚から薬剤を投与する場合に有用である。

Claims (5)

  1. 粘着成分(A)と、
    数平均分子量(Mn)4,000未満の液状成分(B)と、
    前記液状成分(B)に溶解する色素(C)と
    を含有することを特徴とする角質剥離用粘着剤組成物。
  2. 前記液状成分(B)は、20℃における蒸気圧が10Pa未満である成分を主成分とすることを特徴とする請求項1に記載の角質剥離用粘着剤組成物。
  3. 前記液状成分(B)は、多価アルコールであることを特徴とする請求項1または2に記載の角質剥離用粘着剤組成物。
  4. 角質剥離用粘着剤組成物全体に含まれる液状成分(B)の含有量をW[質量%]、角質剥離用粘着剤組成物全体に含まれる色素(C)の含有量をW[質量%]としたとき、これらの成分比W/Wが、1/100〜30/100の範囲であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の角質剥離用粘着剤組成物
  5. 支持体と、前記支持体上に積層された、請求項1〜4のいずれかに記載の角質剥離用粘着剤組成物を使用して形成された粘着剤層とを備えたことを特徴とする角質剥離用粘着シート。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011006352A (ja) * 2009-06-25 2011-01-13 Lintec Corp 皮膚貼付用粘着剤組成物及び皮膚貼付剤
JP2011219391A (ja) * 2010-04-06 2011-11-04 Lintec Corp 角質剥離用シートおよび角質剥離方法

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