JP2009028165A - 遊技機、遊技機に用いられるメダルセレクタ装置及びメダル検出方法 - Google Patents

遊技機、遊技機に用いられるメダルセレクタ装置及びメダル検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】不正器具を使ってクレジットを増加させるような不正行為を困難にし、またそのような不正行為の発見も容易・迅速に行える等の遊技機及びメダルセレクタ装置を提供する。
【解決手段】スロットマシン1内のメダルセレクタ100の本体を上下方向に移動可能に設ける。例えば主制御基板21に備えられるセレクタ制御手段200は、メダルセレクタ本体の設置位置を随時ランダムに変更する。これにより、不正器具を使った不正なクレジットアップを防止し、また不正器具の挿入をフォトセンサ161、162で発見し易くする。
【選択図】図4

Description

本発明は、メダルを投入して遊技を行う遊技機及び遊技機に用いられるメダルセレクタ装置及びメダル検出方法に関し、特に不正防止を目的とするものに関する。
従来、遊技メダル(以下単に「メダル」という)を用いて遊技を行うスロットマシン等の遊技機においては、例えば特許文献1に記載されるメダルセレクタが筐体内部に設けられている。かかるメダルセレクタは、遊技機が待機状態等において遊技者がメダル投入部より投入したメダルの適否を選別し振り分ける装置であり、適正のものとして振り分けられたメダルが2つのフォトセンサからなるメダルセンサにより検知されたとき、内部に貯留するクレジットが増加するように形成されている。
ところで、近年、図14に示されるように、不正行為者が遊技機のメダル投入部から俗に「クレマン君」と称される不正器具Fをメダルセレクタ900へ挿入し、その先端に設けた発光素子Fl、Flを順に発光させることにより、メダルの通過を擬似的に再現してセンサ901、902を誤作動させる不正行為が問題となっている。かかる不正器具Fが使用されると、クレジットを短時間で大幅に増加させることができてしまい、遊技を提供するホールにとっては大きな損害を被る場合があった。
このような問題に対処し、最近では所定の信号で変調したパルス状の光を用い、その信号と同期する反射光をフォトセンサが受光した場合のみメダルの投入を受け付ける、いわゆるパルス変調によるメダル検出方式が遊技機に採用されている。
特開2005−58492
しかし、このようなメダルセレクタにおける不正対策の進歩に追随して上述の不正器具も巧妙化してきている。例えば、上述したパルス変調方式で検知するメダルセンサに対しては、発光パルスに同期して偽のパルス光を発生させ誤作動させる新たな不正器具も闇に出回っている。
また、不正器具の形状も上述のメダル投入部の形状に似せて形成されることが多く、この場合不正器具がメダル投入部に挿入されたとしても、一見して不正行為の事実を判別するのが難しい。
本発明は、こうした従来の問題に鑑みてなされたものであり、不正器具を使ってクレジットを増加させるような不正行為の実行を困難にし、またそのような不正行為の発見も容易または迅速に行える等の遊技機、遊技機に用いられるメダルセレクタ装置及びメダル検出方法を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するためになされた請求項1に記載の発明は、投入された遊技メダルの適否を選別し適正なものとして選別した遊技メダルを検知するメダルセレクタ装置と、該メダルセレクタ装置が検知して出力した検知信号の整合性に基づいて当該遊技メダルの投入を受け付けるセレクタ制御手段と、を備えている遊技機であって、前記メダルセレクタ装置の本体は遊技メダルの投入方向と一致する方向において移動可能に設けられ、前記メダルセレクタ装置の本体を前記方向に往復移動させて当該遊技機における設置位置を変更させる駆動手段と、前記セレクタ制御手段に前記駆動手段を制御して前記メダルセレクタ装置の本体の位置を設定変更するセレクタ移動手段と、が備えられていることを特徴とする。
請求項1に記載の遊技機は、例えばスロットマシン1であり、投入された適正な遊技メダルを検知するメダルセレクタ装置(例えばメダルセレクタ100)と、メダルセレクタ装置が検知した検知信号に基づいて遊技メダルの投入を受け付ける処理を行うセレクタ制御手段(例えばセレクタ制御手段200)とが備えられている。メダルセレクタ装置の本体は、当該遊技機の例えば前扉3の裏面において、遊技メダルの投入方向と一致する例えば上下方向に移動可能に設けられるとともに、当該本体の設置位置を変更させる駆動手段(例えば回動モータ155)が備えられている。
セレクタ移動手段(例えばセレクタ昇降手段206)は、随時、駆動手段を制御してメダルセレクタ装置の本体の位置をランダムに設定変更する。これにより、メダルセレクタ装置に侵入させた不正器具をセンサの位置に合わせて誤作動させることは困難となる。また、メダルセレクタ装置の本体位置を比較的高い位置に設置すれば、侵入させた不正器具の端部を外部に露出させ、不正行為を発見し易くすることもできる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機であって、遊技メダルの投入経路上に固定して設けられ、投入される遊技メダルを検知可能な第1センサと、前記メダルセレクタ装置のメダル入口付近に設けられて当該メダルセレクタ装置の本体に付随して連動し、遊技メダルを検知可能な第2センサと、を少なくとも備え、前記セレクタ制御手段には、前記第1センサ及び第2センサからの各検知信号の順序及び時間差を測定し、測定した前記時間差と、設定されている前記メダルセレクタ装置の本体の位置とが所定の対応関係を有しているか否か判別し、所定の対応関係を有していないときに異常と判別する投入メダル判別手段が更に備えられていることを特徴とする。
請求項2に記載の遊技機によれば、例えばメダル投入部11の内部に第1センサである例えばフォトセンサ161が固定され、メダルセレクタ装置のメダル入口131付近に第2センサである例えばフォトセンサ162が設けられる。
投入メダル判別手段(例えば投入メダル判別手段208)は、第1センサ及び第2センサからの各検知信号の順序及び時間差を測定し、測定した前記時間差と、設定されているメダルセレクタ装置の本体の位置とが所定の対応関係を有しているか否か判別する。そして、所定の対応関係を有していないときに異常と判別する。これにより、不正器具の挿入を迅速に発見するとともに、不正な誤作動(クレジットアップ)を未然に防止する。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の遊技機であって、前記セレクタ制御手段には、前記駆動手段を制御して前記メダルセレクタ装置の本体の設置位置をランダムに変更するためのランダム量発生手段が更に備えられていることを特徴とする。
かかるランダム量発生手段(例えばランダム量発生手段207)を備えた請求項3に記載の遊技機によれば、メダルセレクタ装置の本体の位置を随時ランダムに変更することにより、侵入させた不正器具を用いては、第1及び第2センサ(例えばフォトセンサ161、162)の相対距離に対応したタイミング間隔でセンサを誤作動させることが極めて困難となる。したがって、かかる不正行為の実行を確実に防止することができる。
また、請求項4に記載の発明は、投入された遊技メダルの適否を選別し適正なものとして選別した遊技メダルを検知するメダルセレクタ装置であって、当該メダルセレクタ装置の本体を遊技メダルの投入方向と一致する方向において往復移動させて任意の位置に設置する駆動手段を備えていることを特徴とする。
請求項4に記載のメダルセレクタ装置によれば、当該装置本体の設置位置を駆動手段が例えば随時ランダムに変更することにより、仮に不正器具を侵入させてもセンサの位置に合わせて誤作動させることは困難となる。また、メダルセレクタ装置の本体位置を比較的高い位置に設置すれば、侵入させた不正器具の端部を外部に露出させ、不正行為を発見し易くすることもできる。
また、請求項5に記載の発明は、遊技メダルを投入して遊技を行う遊技機に搭載され、投入された遊技メダルの適否を選別し適正なものとして選別した遊技メダルを検知するメダルセレクタ装置に用いられるメダル検出方法であって、前記メダルセレクタ装置の本体の位置をランダムな何れかの位置に設定変更する工程と、遊技メダルの投入経路上に固定して設けられ、投入される遊技メダルを検知可能な第1センサと、前記メダルセレクタ装置のメダル入口付近に設けられて当該メダルセレクタ装置の本体に付随して連動し、遊技メダルを検知可能な第2センサの各検知信号の順序及び時間差を測定する工程と、測定した前記時間差と、設定されている前記メダルセレクタ装置の本体の位置とが所定の対応関係を有しているか否か判別する工程と、所定の対応関係を有していないときに異常と判別する工程と、が備えられていることを特徴とする。
請求項5に記載のメダル検出方法によれば、メダルセレクタ装置の本体の位置を随時ランダムに変更することにより、侵入させた不正器具を用いては、設定されている位置に対応したタイミング間隔で第1及び第2センサ(例えばフォトセンサ161、162)を誤作動させることが極めて困難となる。したがって、かかる不正行為の実行を確実に防止することができる。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のメダル検出方法であって、前記所定の対応関係を有していないときに異常と判別してこれを報知する工程が更に備えられていることを特徴とする。
請求項6に記載のメダル検出方法によれば、設定されているメダルセレクタ装置の本体の位置と所定の対応関係を有しない検知信号に基づいて直ちに異常を検出し報知するので、例えば不正器具を用いた不正行為の事実を迅速に発見することができるとともに、不正行為を未然に防止して被害を抑制することができる。
上述した遊技機、メダルセレクタ装置及びメダル検出方法によれば、メダルセレクタ装置の本体の設置位置を駆動手段が例えば随時ランダムに変更することにより、仮に不正器具を侵入させても誤ってメダルとして検出することはなくなる。また、第1及び第2センサにより、挿入された不正器具を迅速に検出し、不正を未然に防止することができる。また、メダルセレクタ装置の本体位置を比較的高い位置に設置すれば、侵入させた不正器具の端部を外部に露出させ、不正行為を発見し易くすることもできる。また、メダルセレクタ装置の設置位置を随時変更することで、不正器具の挿入を困難にすることもできる。
これにより、不正器具を使ってクレジットを増加させるような不正行為を効果的に防止することができる。
以下、本発明に係る遊技機の好適な実施形態としてスロットマシン1を図面を参照しながら説明する。ここで、図1は、スロットマシン1の外観構造を表した斜視図である。スロットマシン1は、矩形箱状のキャビネット2と、当該キャビネット2に開閉可能に取り付けられる前扉3とからなる筐体を備えている。通常時においては、図1に示されるように、前扉3がキャビネット2に対し閉塞した状態で施錠されている。
前扉3の前面側には、遊技者に面する化粧板としてのいわゆるフロントマスクが形成されている。フロントマスクの上段部には、高輝度のLEDを内蔵する上部ランプ5やコーナーランプ6a、6b、また、左右の放音部7a、7bなどが配設されている。スロットマシン1がリーチや大当たり等の際には、上部ランプ5やコーナーランプ6a、6b等が点灯または点滅して遊技者の視覚に訴える演出を行い、放音部7a、7b等に内蔵されるスピーカが効果音や楽音等を出力して遊技者の聴覚に訴える演出を行う。
また、フロントマスク上段部で各放音部7a、7bに挟まれる中央位置には、演出画像表示用の液晶表示ユニット8が、前扉3の背後からその画面を臨ませて取り付けられている。液晶表示ユニット8は、ゲームの進行に応じて適宜選択される動画像を表示して当該ゲームにストーリー性を与えたり、また、ボーナスゲーム等の大当たりの際には、よりダイナミックな画像を表示して、遊技者に高配当の期待感を引き起こしたりするような視覚演出を行う。
フロントマスクの中段部には、平坦な樹脂板からなる中パネル9が設けられ、中パネル9の中央に形成された四角形の透明領域である表示窓9aを介して、キャビネット2内部の3個のリール10a、10b、10cが視認可能とされている。なお、各リール10a、10b、10cは、それぞれ独立して回転可能であり、それぞれの外周面に描かれた縦3個、横3列の図柄(図示略)が表示窓9aを介して変動表示されるようになっている。
中パネル9の下方には、前方に若干突出する卓状のコンパネ部18が形成されている。このコンパネ部18には、ゲームに賭けるメダルを投入するためのメダル投入部11と、ゲーム開始を操作指示するためのベットボタン12と、リール10a、10b、10cの回転開始操作をするためのスタートレバー13と、各リール10a、10b、10cの回転停止操作をするためのストップボタン14a、14b、14c等がそれぞれ所定の位置に配設されている。
フロントマスクの下段部には、スロットマシン1のモデルタイプ等を遊技者へ認識させるための、例えば登場キャラクターの絵柄(図示略)などが印刷された略四角形のプラスチック板である下パネル15が取り付けられている。
フロントマスクの最下部には、入賞等の際にメダルを払い出すためのメダル払出口16と、メダル払出口16から払い出されたメダルを貯留するための受け皿4aが形成された下皿部材4が取り付けられている。また、下皿部材4には、スピーカを内蔵する放音部17a、17bがそれぞれ左右位置に形成されている。
次に、図2を参照して、スロットマシン1の筐体内部の構造を説明する。ここで、図2は、前扉3を開いた状態でスロットマシン1の筐体内部の構造を表した正面図である。上述したようにキャビネット2は、矩形の箱体として主に合成木板から形成され、その内部の上部位置には、スロットマシン1の全体を統括制御するマイコンベースの主制御基板21が互いに対向する透明なケース部材に収容されて設けられている。なお、主制御基板21を収容するケース部材は、カシメと呼ばれる特殊な封止手段を介して閉塞され、キャビネット2の背板の内側面に離脱不能に固定されている。
また、キャビネット2内のほぼ中央に架け渡されて設けられたフレーム22には、3個のリール10a、10b、10cを軸方向に並べてユニット化したリールユニット10が固定されている。なお、リールユニット10の天板部には、回胴装置基板40(図3参照)が取り付けられ、主制御基板21からの駆動パルス信号を中継し電流増幅して、各リール10a、10b、10cに直結するステッピングモータ41a、41b、41cに出力している(図3参照)。これにより、リール10a、10b、10cの回転及び停止の動作が主制御基板21によって制御される。
リールユニット10の下方には、ホッパーユニット23が設置されている。ホッパーユニット23は、複数枚のメダルを貯留可能な概略椀状のホッパー部231と、ホッパー部231の下方に連結する払出機構部232を備えている。払出機構部232の板金ケース内には、ホッパー部231に貯留したメダルを保持する穴が円周に沿って形成された図示しない払出プレートが備えられている。ホッパーユニット23は、払出プレートを回転させることで、保持したメダルをスリット23aから付勢して外部に放出し、これにより受け皿4aにメダルを払い出すようにしている。
また、ホッパーユニット23に隣接して、ホッパー部231から溢れたメダルを貯留するためのオーバーフロータンク24と、スロットマシン1に内蔵される各機器へ所要の電力を配電するための主電源装置25が設置されている。
次に、前扉3の裏面側構造を説明する。前扉3は、比較的硬質のプラスチックで一体成形された前面枠301をメインフレームとし、前面枠301の裏面側で上端部及び左右の両端部に、それぞれ補強用の板金部材である横フレーム302と縦フレーム303、304がネジ止め固定されている。
右側の縦フレーム304及びキャビネット2の開口端部にそれぞれ端部が固定されるヒンジ機構(図示略)を介して、前扉3がキャビネット2に対して回動開閉可能に支持されている。また、左側の縦フレーム303には、施錠機構320が設けられている。前扉3をキャビネット2側に閉じたとき、この施錠機構320により自動的に前扉3がキャビネット2に施錠される。
前扉3の上部、つまり液晶表示ユニット8(図1参照)の裏面側にあたる位置には、画像制御基板81(図3参照)が設けられ、当該画像制御基板81の後方にサブ制御基板31が離脱不能に設けられている。なお、これらの基板も透明なケース部材に収容されている。また、前面側の放音部7a、7bに対向してスピーカ32a、32bがそれぞれ取り付けられている。
なお、サブ制御基板31は、主制御基板21の制御下で、ゲームの進行に応じて上部ランプ5やコーナーランプ6b、6c等を点灯・点滅させるとともに、スピーカ32a、32b等に効果音や楽音等を鳴動させる等の光や音によるゲームの演出制御を主に行っている。また、サブ制御基板31は、後述するように液晶表示ユニット8に画像を表示させる表示制御コマンドを画像制御基板81に対して出力する。
表示窓9aを有する中パネル9(図1参照)を前面に取り付けた中パネルユニットの下方部には、スロットマシン1のベットボタン12、スタートレバー13、ストップボタン14a、14b、14c等の操作スイッチ類の出力信号を主制御基板21へ転送する中継基板としての中央表示基板33が配置されている。
更に中央表示基板33の下方には、前面のメダル投入部11から投入されたメダルの適否を判別して振り分ける、本発明に係るメダルセレクタ装置の実施例であるメダルセレクタ100が取り付けられている。メダルセレクタ100は、メダル投入部11に投入されたメダルが適正なものであると選別すると、メダルガイド部34側にメダルを通過させるとともに、内部のメダルセンサ部150(図4等参照)がメダルを検知して主制御基板21へ検知信号(受光パルス信号R1、R2)を出力する。後述するように主制御基板21に備えられるメダル投入検知手段204は、適正なメダルが投入されたか若しくは不正行為によるものかを検知信号の整合性に基づいて判別する。
なお、メダルセレクタ100を通過した正規のメダルは、メダルガイド部34に案内されて、ホッパーユニット23のホッパー部231に貯留される。
また、メダルセレクタ100の本体は、前扉3の裏面において上下方向に移動可能に設けられ、後述するように回動モータ155により往復移動し設置位置が変更可能となっている。
前扉3の裏面側下方部には、前面の下パネル15をユニット化した下パネルユニット35が取り付けられている。そして、下パネルユニット35の裏面に、キャンセルシュート36、払出シュート37及び前面の放音部17a、17bに対向するスピーカ38a、38bが取り付けられている。
キャンセルシュート36は、メダルセレクタ100の下方に位置し、メダルセレクタ100がメダルの投入受付を拒否したメダルや異物をメダル払出口16に案内する。一方、払出シュート37には、ホッパーユニット23の放出スリット232aと位置整合する開口37aが形成されている。すなわち、ホッパーユニット23は、放出スリット232aからこれに対向する開口37aを介して払出シュート37内へメダルを放出し、そのメダルが払出シュート37に導かれて前面のメダル払出口16より外部へ払い出されるように形成されている。
次に、かかる構成のスロットマシン1の制御システムについて、図3のブロック図を参照しながら説明する。スロットマシン1の制御システムは、主制御基板21を中央に、サブ制御基板31と、中央表示基板33と、回胴装置基板40と、電源装置基板50等の電気回路基板が、外部データバス、外部コントロールバスを含む配線ケーブルで相互に接続されている。
主制御基板21は、CPU211と、ROM212及びRAM213である半導体メモリと、I/Oと、周辺機器に接続するためのインタフェース回路などが形成された電子回路基板である。なお、CPU211は、上記半導体メモリの他に、割込コントローラ、外部バスインタフェース、クロックジェネレータ等のチップセットとともに1つのICパッケージ内に集約されたゲーム機専用マイコンとして主制御基板21に実装されている。
ROM212には、スロットマシン1の全体動作を制御するシステムプログラムの他に、入賞の抽選確率等を定めるテーブルデータなどが記憶されている。また、CPU211の作業記憶領域として用いられるRAM213には、図示しないバックアップ電源から駆動電流が供給され、スロットマシン1の主電源装置25が電源オフの状態のときでもその記憶内容が保持されるように構成されている。
また、CPU211に接続されている乱数発生器215は、発振素子及び当該発振素子で生成される短周期のパルス信号をカウントするカウンタを備えてなるハードウエア回路であり、CPU211は、所定の遊技操作に係るタイミングで乱数発生器215のカウンタが示す値をサンプリング回路216が乱数値として取得し、その乱数値に基づいて入賞役及び演出パターン等のテーブル抽選を行っている。
クロック割込信号生成部214は、一定周期(数ミリsec程度)のクロック信号を出力する。主制御基板21のCPU211は、このクロック信号毎に起動される割込処理において、中央表示基板33を中継して、スタートレバー13、ストップボタン14a、14b、14c、ベットボタン12等のスイッチ出力を読み取っている。
また、主制御基板21は、各リール10a、10b、10cの軸に直結したステッピングモータ41a、41b、41cの制御を回胴装置基板40を介して行っている。すなわち、主制御基板21は、回転指令信号としてのパルスデータを回胴装置基板40へ出力し、回胴装置基板40が電流増幅した4相の駆動パルス信号を各ステッピングモータ41a、41b、41cに供給することで、各リール10a、10b、10cの回転及び停止の制御をそれぞれ独立して行っている。また、CPU211は、各基準位置センサ42a、42b、42cからの基準位置信号を受信する毎に回転位置データを校正し、これを基準に送出したパルスデータに基づいて正確に各リール10a、10b、10cの回転位置制御を行っている。
電源装置基板50は、主制御基板21、主電源装置25及びホッパーユニット23と間の制御信号及び電源ラインを中継している。ホッパーユニット23によりメダルを払い出すに際し、主制御基板21は、ホッパーユニット23の払出モータ43を駆動して払出プレートを回転させ、これによりメダルを連続して放出させる。そして、ホッパーユニット23の放出スリット232a(図2参照)に設けられている払出センサ44の作動回数をカウントした払出枚数が予定の払出枚数に到達した時、払い出しが完了とみなして払出モータ43の駆動を停止させる。また、メダルの貸し出し操作があったときにも同様の制御が行われ、ホッパーユニット23により所定貸出枚数のメダルがメダル払出口16を介して遊技者に払い出される。
次に、主制御基板21の制御の下で動作するサブ制御基板31には、上部ランプ5及びコーナーランプ6a、6b等の光源であるLEDランプ、放音部7a、7b、17a、17bに内蔵されるスピーカ32a、32b、38a、38b及び画像制御基板81を介して液晶表示ユニット8などの演出に用いられる機器ユニットが接続されている。
サブ制御基板31に備えられる照明制御部311は、主制御基板21からの演出指令に従って上述のLEDランプを点灯または点滅駆動させる。
また、サブ制御基板31には、演出に用いるための楽音等の音源データを記憶する音源データメモリ313と、選択された音源データを復号してシーケンスの音信号に再生するAMMデコーダ(Amusement Music Decoder with Sequencer)からなる音響制御部312とが備えられている。音響制御部312は、主制御基板21からの演出指令に従って音源データメモリ313から音源データを読み取り、音信号に再生してスピーカ32a、32b、38a、38bから出力させる。
また、サブ制御基板31には、画像処理用LSI(DSP)からなる画像データ処理部314を備えている。画像データ処理部314は、主制御基板21からの演出制御コマンドに基づいて表示制御コマンドを生成し画像制御基板81へ出力する。画像制御基板81は、表示制御コマンドに従って画像データメモリ82から画像データを取得し、データの解凍及び画像再生処理を行ってビデオ信号を液晶表示ユニット8へ出力して演出画像を表示させている。
かかる構成のスロットマシン1は、先のゲームにおいて入賞しメダルの払い出しを完了させた時、または先のゲームにおいてハズレが確定すると待機状態となる。この状態において、遊技者がベットボタン12を押圧操作することにより、内部に貯留したメダル(クレジット)から当該ゲームにメダルが賭けられゲームが開始する。このゲーム開始の状態でスタートレバー13が傾倒操作されると、主制御基板21は、リール10a、10b、10cを一斉に回転させると同時に、表示窓9aに設定される有効ラインに引き込み停止制御可能な図柄の組み合せ、すなわち入賞を内部抽選する。
この内部抽選により何れかの入賞を当選したとき、その結果が主制御基板21のRAM213の所定記憶領域に設定される内部当選フラグにセットされる。なお、この内部当選フラグがセットされ入賞が内定している状態を「内部当選状態」という。
次に、主制御基板21は、ストップボタン14a、14b、14cが押圧操作されるに応じて対応するリールを順に停止させる。そして、主制御基板21は、全てのリール10a、10b、10cが停止したのを検知した後、各リールが有効ラインに表示する図柄の組み合せと、上述の内部当選フラグで参照される当選した入賞に係る図柄の組み合せとが一致するか否か判定する。そして、何れかの有効ラインにおいて図柄が一致したとき当該入賞が確定し、配当されるメダルの数だけクレジットが加算される。また、配当された結果、クレジットがその上限を超える場合には、主制御基板21はホッパーユニット23を作動させ、クレジットの上限を超える枚数分のメダルをメダル払出口16より下皿部材4へ払い出している。
このように、スロットマシン1の遊技者は、リール10a、10b、10cを回転・停止させる遊技操作を行って変動表示した図柄が揃わなければ賭けたメダルを失うが、内部当選した組み合せで図柄を揃えることにより入賞が成立し賭けた以上のメダルを獲得し得るので、技量と運によりメダルを増やすという興趣を伴ったゲームを楽しむことができる。
次に、上記スロットマシン1に搭載されるメダルセレクタ装置としてのメダルセレクタ100をより詳細に説明する。図4は、メダルセレクタ100の前面カバー101cを一部破断してその内部構造を表した正面図である。同図において、メダルセレクタ100の本体は、硬質プラスチック等の合成樹脂で一体的に形成された矩形状のケース101と、当該ケース101に対して開閉可能に取り付けられケース101の略上半分を覆う金属板から形成されるベースプレート102と、合成樹脂で形成されケース101の略下半分を開閉可能に覆う前面カバー101cとを備え構成されている。図4においては、前面カバー101cの上部を略斜めに破断して表している。また、図5は、上述のベースプレート102を取り外した状態でケース101を正面から見た場合の図である。
まず、メダル投入部11のスリットの下方位置には、投入されたメダルを検知する反射型のフォトセンサ161が内部で固定されている。これに対応して、メダルセレクタ100のメダル入口131付近のケース101に、同じく投入されたメダルを検知する反射型のフォトセンサ162が設けられている。これらフォトセンサ161、162は一対にしてそれぞれが検知する時間差に基づいて、センサ間の相対距離を測定可能に設けられている。
メダルセレクタ100のケース101の側壁部には、上下方向に歯を配列したラックギア154が一体形成され、前扉3の裏面に固定されている回動モータ155のピニオンギア156がラックギア154に噛合している。回動モータ155は、電気的に回動位置が制御される例えばステッピングモータであり、メダルセレクタ100本体の上下方向の設置位置を変更させる駆動手段として用いられる。
ベースプレート102は、前面視右方端部においてケース101に軸支され、この軸部に巻回されたトーションバネ103によって、常時、ケース101側へ閉じる方向に付勢されている。ベースプレート102には、規定の直径以上のメダルの投入を規制するようにメダルの最大直径だけ離間する一対の外径規制爪104a、104bと、規定の直径以下のメダルを脱落させる切欠き部105と、投入されたメダルの落下速度を制限する速度制限手段106が設けられている。
速度制限手段106は、所定のストローク範囲で回動可能に軸支されたスイングバー107と、スイングバー107を回動方向に付勢し落下するメダルに抗力を作用させるバネ部材108とから形成されている。
また、ベースプレート102には、切欠き部105を開閉するように回動可能に軸支されたゲート部材110を備えている。ゲート部材110は、常時、切欠き部105を閉じる側にトーションバネ111により付勢されている。
切欠き部105の下側には、ベースプレート102の斜め直線状の下端部分がケース101側にL字に折り曲げられることで、メダルの外周面を載せて自重により下方へ転動移送させる傾斜レール部109aが形成されている。傾斜レール部109aの上側壁は、図面手前側(メダルの移動方向に対しては開く側)に所定角度傾斜する切起し部109が形成されている。
図5において、ケース101の前方側の壁面は、ケース101の略上半分の領域を占め、転送されるメダルとの摩擦抵抗を低減させるための案内溝122が形成された平坦面部121と、平坦面部121の下方の斜めの縁端である屈折部123を境界線として所定角度で奧方へ屈折する傾斜面部124とを有して形成されている。
図4に示されたベースプレート102がケース101の平坦面部121と所定の距離をおいて対向することで、これらの間隙に、メダル入口131から右下方のメダル出口132へ向かうメダル案内通路133が形成される。
また、図4に示されたようにベースプレート102がケース101に対向した状態では、傾斜レール部109aがケース101の屈折部123と平行し、かつ、屈折部123よりも若干下方に位置する。これにより生じる傾斜レール部109aと傾斜面部124との間の間隙は、不適なメダルを落下排除させるためのメダル排除口134となっている。
図5に戻り、ケース101のメダル入口131付近には、上述したフォトセンサ162と、規定以上の厚みを有するメダルを排除するためにベースプレート102側へ突出するシックネススクリュ125とが設けられている。また、シックネススクリュ125の下方には、回動自在に軸支された合成樹脂製の押付けレバー126が設けられている。押付けレバー126は、ケース101の背後に設けられる圧縮されたコイルバネ127(図7参照)によって、ケース101に形成された開口128を通して平坦面部121からメダル案内通路133側へ突出するように付勢されている。
なお、図4に示した切欠き部105は、傾斜レール部109aからの高さが正規のメダルの最小外径に形成されている。このため、後述するように、規定以下の直径を有するメダルが投入されると、押付けレバー126により切起し部109側へメダルが倒され、メダルをメダル排除口134へ脱落させる最小径規制手段を構成している。
また、ケース101のメダル案内通路133のほぼ中間位置には、メダルをメダル出口132側へ転送させ若しくはメダル排除口134へ落下させるブロッカ機構部140が形成されている。ブロッカ機構部140は、図4に示したゲート部材110と、ケース101に設けられる金属製のブロッカプレート141と、ブロッカプレート141を動作させるブロッカソレノイド145とから主に形成されている。
ブロッカプレート141は、ケース101の背面側でその後端が軸ピン142により揺動自在に軸支され、コイルバネ143の引張り力によりその先端のブロッカ爪141aがメダル案内通路133側へ突出するように付勢されている。また、ブロッカソレノイド145は、ブロッカプレート141の背後に設けられ、ブロッカソレノイド145が励磁してオンすることにより、その磁力でブロッカプレート141を引き付け、ブロッカ爪141aをメダル案内通路133から退避させるように配設されている。
次に、かかる構成のメダルセレクタ100の動作を説明する。ここで、図6は、主制御基板21においてプログラムによる演算実行可能に備えられる、メダルセレクタ100を制御するセレクタ制御手段200の構成図である。また、図7は、メダルセレクタ100の機械的な動作を説明するための正面図である。
まず、セレクタ制御手段200に含まれるセレクタ昇降手段206は、毎回のゲームごと或いは所定時間ごとにランダム量発生手段207からランダム値を取得する。ランダム量発生手段207は、例えばソフトウエア乱数発生処理によりランダム値を発生させ、セレクタ昇降手段206の指令に応じてその1つを選択する。そして、セレクタ昇降手段206は、取得したランダム値に応じた回動量だけ回動モータ155のピニオンギア156の位置を制御する。これにより、メダルセレクタ100の本体は、当該ランダム値に応じた上下位置に設置される。
なお、セレクタ昇降手段206は、メダルの所定枚数投入ごと、例えば最大クレジット枚数(50枚)よりも少ない枚数(例えば5枚や10枚程度)が投入されるごとにメダルセレクタ100の本体の位置を変更させてもよい。また、内部的な抽選を契機にメダルセレクタ100本体の設置位置を変更してもよい。
また、投入メダル判別手段208は、各フォトセンサ161、162に常時、発光パルス信号SS1、SS2を出力して周期的なパルス光を各フォトセンサ161、162に発光させている。スロットマシン1のメダル投入部11にメダルが投入されると、当該メダルはメダルセレクタ100のメダル入口131へ案内される。このとき、フォトセンサ161、162はそれぞれメダルを検知し、順次、受光パルス信号RS1、RS2をセレクタ制御手段200へ出力する。
そして、投入メダル判別手段208は、フォトセンサ161、162からの受光パルス信号RS1、RS2が正規の順序であり、かつ、これら検知信号の時間差が、上述の設定されたメダルセレクタ100本体の位置に対応する場合にメダルの投入を一応認定する。具体的には、投入メダル判別手段208は、予めROM212に記憶された対照テーブルを参照して、受光パルス信号RS1、RS2の時間差が、メダルセレクタ100本体の当該設定位置で定まるフォトセンサ161、162の相対距離に対応する許容時間差内にあるか否かを調べる。この対照テーブルにおける上記対応関係は、予め実験的・統計学的にチューニングされている。
投入メダル判別手段208は、2つの受光パルス信号RS1、RS2の時間差が、メダルセレクタ100本体の設定位置に対応する許容時間差内にない場合、また受光パルス信号RS1、RS2の何れか一方のみを検知した場合、また受光パルス信号RS1、RS2の順序が逆の場合、また受光パルス信号RS1、RS2の双方が一定時間以上継続して検出された場合などにおいてはエラーと判別する。これらのエラーの発生原因は、俗に「クレマン君」といわれている不正器具が挿入されて検出された可能性が高く、こうしたエラーが判別された場合には、異常処理手段210が起動される。この場合、異常処理手段210は、サブ制御基板31へエラー信号を出力して、液晶表示ユニット8やスピーカ等の演出装置に警報を出力させる。また、異常処理手段210は、エラー信号を外部出力集中端子板60を介してホールコンピュータ等へ外部出力してもよい。
また、後述するブロッカ駆動手段140を起動して、ブロッカソレノイド145をオフし、ブロッカプレート141を突出させることで、メダルの投入を受け付けない状態にする。
メダル入口131から内部へ案内されたメダルは、図4に示された一対の外径規制爪104a、104b及びシックネススクリュ125の間を通る一定以下の外径及び厚みを有するメダルM1のみが次段の最小径規制手段へと落下する。このとき、速度制限手段106のスイングバー107の先端がメダルM1に当接しながら回動することで、落下するメダルM1の速度が制限される。
図8は、図7において示すA−A線に沿う最小径規制手段の部分の断面図であり、図8(a)は正規のメダルが投入された場合、図8(b)は、正規のメダルよりも小さな外径のメダルが投入された場合の動作図である。最小径規制手段では、上述したように回動自在な押付けレバー126がコイルバネ127により付勢され、投入されたメダルが押付けレバー126により切欠き部105側に押し付けられる。
図8(a)に示されるように、ベースプレート102の傾斜レール部109aから切欠き部105の上縁までの高さは正規のメダルの外径よりも若干短く形成されているので、正規の外径を有するメダルM2は、押付けレバー126と切欠き部105の上縁に挟まれながら傾斜レール部109a上を自重で転動し落下する。
他方、図8(b)に示されるように、正規のメダルよりも小さい外径のメダルM3は、押付けレバー126により切欠き部105を抜けて切起し部109にまで倒され、傾斜レール部109aから脱落する。これにより、メダルM3はメダル排除口134を介して下方へ排除される。
上述のセレクト手段で選別され通過した正規のメダルM2は、傾斜レール部109aを転動落下してブロッカ機構部140へ移動する。主制御基板21に備えられるブロッカ駆動手段201は、スロットマシン1がメダルの投入を受け付けることが可能な状態(これを「メダル投入可能状態」という)のときだけ、ブロッカソレノイド145へ励磁電流を供給する。
図9は、図7に示したB−B線に沿う断面図であって、メダル投入可能状態にあるブロッカ機構部140の主要構造を表している。この状態では、ブロッカソレノイド145はブロッカ駆動手段201が励磁電流を供給することでオン(励磁)しており、その磁力によってブロッカプレート141が引き付けられ、ブロッカプレート141の先端のブロッカ爪141aがメダル案内通路133から退避している。同時に、ゲート部材110は、トーションバネ111によりベースプレート102を閉じる方向に付勢されるが、ゲート部材110のストッパピン110aがケース101の平坦面部121に当接することにより、ベースプレート102に対してほぼ平行する回動位置に静止している。すなわち、メダル投入可能状態においては、ベースプレート102の切欠き部がゲート部材110によって概ね閉塞されるので、図9に示したようにブロッカ機構部140に進入したメダルM4は、ケース101の平坦面部121とゲート部材110との間隙を通って次段のメダルセンサ部150へ通過する。
一方、スロットマシン1がメダルの投入受け付けを禁止する状態(これを「メダル投入禁止状態」という)のときには、ブロッカ駆動手段201は電流供給をせず、ブロッカソレノイド145はオフとなる。ここで、図10は、メダル投入禁止状態にあるブロッカ機構部140の主要構造を表している。この状態では、ブロッカソレノイド145はオフ(非励磁)の状態にあるため、図10に示されるようにコイルバネ143の引張り力によってブロッカプレート141が回動し、その先端のブロッカ爪141aがメダル案内通路133内へ突出する位置に保持される。このとき、ブロッカプレート141は、トーションバネ111の付勢力に抗してゲート部材110の押圧ピン110bを押し上げ、これによりゲート部材110をベースプレート102の切欠き部を開放する回動位置に静止させる。
このため、メダル案内通路133を移動するメダルM5は、突出するブロッカ爪141aに衝突し、ベースプレート102の開放された切起し部109側へ倒される。そして、図10に示されるように、メダルM5は傾斜レール部109aから脱落し、メダル排除口134から下方へ落下する。
次に、ブロッカ機構部140を通過した正規のメダルM4は、メダルセンサ部150に送られ、その通過がメダル検出手段202により検出される。ここで、図11は、メダルセレクタ100の主に動作を表した正面図であり、図12は、フォトセンサ151、152の各検知信号及びコマンド受付信号のタイムチャートであり、併せてメダルの移動状態を時間帯で表している。
メダルを検出するに際しフォトセンサ発光手段203は、例えば図12に示す一定周期の発光パルス信号S1、S2をフォトセンサ151、152のそれぞれの発光素子に出力することで、これに同期するパルス光を発光させる。
時刻T1において正規のメダルM4がフォトセンサ151にさしかかると、メダル投入検知手段204は、当該メダルM4に反射したパルス光をフォトセンサ151の受光素子が受光することで得られる同位相の受光パルス信号R1(第1検知信号)を受信する。また、メダルM5がセンサの間隔だけ移動し時刻T2においてフォトセンサ152にさしかかると、当該メダルM4に反射したパルス光をフォトセンサ152の受光素子が検知した受光パルス信号R2(第2検知信号)を受信する。そして、これら検知信号の立ち上がりエッジの時間差tを測定して求める。
メダル投入検知手段204は、フォトセンサ151、152からの受光パルス信号R1、R2の検知が正規の順序であり、かつ、これら検知信号の時間差t(t=T2−T1)が傾斜レール部109aを転動するメダルの速度とフォトセンサ151、152の間隔から定まる所定の許容時間差内にあるか否かを調べる。そして、上述の測定した時間差tが所定の許容時間差内にあると判別すると、適正なメダルが投入されたと認定する。そして、メダル受付処理手段205は、メダルM4がフォトセンサ152を通過した時刻T3の後にメダル受付コマンド信号をアクティブにすることで、メダルM4の投入を受け付ける処理を行う。
また、メダル投入検知手段204は、受光パルス信号R1と受光パルス信号R2との立ち上がりエッジの時間差tが、所定の許容時間差内にない場合、また受光パルス信号R1と受光パルス信号R2の何れか一方のみを検知した場合、また受光パルス信号R1と受光パルス信号R2の順序が逆の場合などにおいてはエラーと判別する。こうしたエラーが判別された場合には、異常処理手段210は、サブ制御基板31へエラー信号を出力して、液晶表示ユニット8やスピーカ等の演出装置に警報を出力させる。また、エラー信号を外部出力集中端子板を介してホールコンピュータ等へ外部出力してもよい。
このように、本実施形態のスロットマシン1によれば、メダルセレクタ100の本体の位置を随時変更させることで、前面のメダル投入部11から内部へ侵入させた不正器具を用いてクレジットをアップさせるような不正行為(ゴト行為)を効果的に防止することができる。
すなわち、メダルセレクタ100の本体の設定されている位置に対応する許容時間差から外れたタイミングまたは順序で、フォトセンサ161、162による受光パルス信号RS1、RS2が検知された場合には、直ちにエラーが判別され、不正行為の事実を迅速に発見することができる。また、メダルセレクタ100本体位置をランダムに変更することで、これに対応したタイミングでフォトセンサ161、162を誤作動させることも極めて困難となる。したがって、不正なクレジットアップを確実に防ぐことができる。
また、例えば図13(a)は、メダルセレクタ100の本体を比較的高い位置に設置した場合を示しているが、この状態では、メダル投入部11とメダルセレクタ100の距離が比較的短くなるため、標準的な長さの不正器具Fを奧まで挿入させたとしてもその端部がメダル投入部11から露出するので、不正行為の発見が容易となる。
その一方で、図13(b)は、メダルセレクタ100の本体を比較的低い位置に設置した場合を示しているが、この状態では、メダル投入部11とメダルセレクタ100の距離が比較的長くなるため、標準的な長さの不正器具Fを奧まで挿入させたとしてもメダルセンサ部150に届かず不正行為ができなくなる。
更には、メダルセレクタ100本体の位置を随時、ランダムに変動させることで、不正器具Fをメダルセンサ部150に位置合わせすることも困難となり、これによっても不正行為を防止することができる。
本実施形態においては、駆動手段としての回動モータ155によりメダルセレクタ100の本体の上下位置を変更させる例を説明したが、例えば揺動モータにカムを介してまたはソレノイドを用いてメダルセレクタ100の設置位置を変更してもよい。また、メダルセレクタ100の本体の移動方向をメダルの投入方向である上下方向(鉛直方向)を例に実施形態を説明したが、例えばメダル案内通路133の方向または傾斜レール部109aの傾斜方向に沿ってメダルセレクタ100を往復動させてもよい。この場合には、上述の作用効果に加え、不正器具をメダルセレクタ100内へ挿入し難くするといった効果も得られる。
また、本実施形態においては、メダルを検知するセンサとして反射型のフォトセンサ151、152、161、162について説明したが、遮光型のフォトセンサその他検知方式のセンサを用いてもよい。また、メダルを検知する手段としてはセンサでなくても機械接点スイッチであっても本発明を適用することができる。
また、メダルセレクタ100を制御するセレクタ制御手段200をスロットマシン1の主制御基板21でなく専用の制御基板(例えばセレクタ制御基板)に搭載してもよい。更にはメダルセレクタ100の本体と回動モータ155をユニット化させてもよい。こうすることで、既存の遊技機に改造を加えなくても本発明に係るメダルセレクタ装置をオプションとして容易に取り付けることができる。
本発明は、スロットマシンに限らず、雀球遊技機等のメダルを用いてゲームを行う一般的な遊技機に広く応用が可能である。
遊技機の一例であるスロットマシンの外観構造を表した斜視図である。 図1に示したスロットマシンの前扉を開いた状態でその内部の構造を表した正面図である。 図1に示したスロットマシンの制御システムを表したブロック図である。 メダルセレクタ装置の一例であるメダルセレクタの前面カバーを一部破断してその内部構造を表した正面図である。 図4に示したメダルセレクタのベースプレートを取り外した状態での正面図である。 メダルセレクタを制御するセレクタ制御手段の構成例を表した図である。 メダルセレクタの機械的な動作を説明するための正面図である。 図7において示すA−A線に沿う最小径規制手段の部分の断面図であり、動作を説明するための図である。 図7において示すB−B線に沿うブロッカ機構部の断面図であり、動作を説明するための図である。 図7において示すB−B線に沿うブロッカ機構部の断面図であり、動作を説明するための図である。 メダルセレクタの動作を更に説明するための正面図である。 メダルセレクタに備えられるフォトセンサの各検知信号及びコマンド受付信号等の波形等を表したタイムチャートである。 実施形態によるメダルセレクタの作用効果を説明するための比較した正面図である。 従来のメダルセレクタの構成及び課題を説明するための図である。
符号の説明
1 スロットマシン(遊技機)
2 キャビネット 3 前扉
4 下皿部材 4a 受け皿
5 上部ランプ 6a、6b コーナーランプ
7a、7b 放音部 8 液晶表示ユニット
9 中パネル 9a 表示窓
10a、10b、10c リール 11 メダル投入部
12 ベットボタン 13 スタートレバー
14a、14b、14c ストップボタン 15 下パネル
16 メダル払出口 17a、17b 放音部
18 コンパネ部 21 主制御基板
23 ホッパーユニット 24 オーバーフロータンク
25 主電源装置 31 サブ制御基板
32a、32b スピーカ 33 中央表示基板
34 メダルガイド部 35 下パネルユニット
36 キャンセルシュート 37 払出シュート
38a、38b スピーカ 40 回胴装置基板
41a、41b、41c ステッピングモータ
42a、42b、42c 基準位置センサ
50 電源装置基板 60 外部出力集中端子板
81 画像制御基板 82 画像データメモリ
100 メダルセレクタ(メダルセレクタ装置)
101 ケース 101b ブラケット
102 ベースプレート 103 トーションバネ
104a、104b 外径規制爪 105 切欠き部
106 速度制限手段 107 スイングバー
108 バネ部材 109 切起し部
109a 傾斜レール部 110 ゲート部材
110a ストッパピン 110b 押圧ピン
111 トーションバネ 121 平坦面部
122 案内溝 123 屈折部
124 傾斜面部 125 シックネススクリュ
126 押付けレバー 127 コイルバネ
128 開口 129 支軸
131 メダル入口 132 メダル出口
133 メダル案内通路 134 メダル排除口
140 ブロッカ機構部 141 ブロッカプレート
143 コイルバネ 145 ブロッカソレノイド
150 メダルセンサ部 151、152 フォトセンサ
154 ラックギア 155 回動モータ(駆動手段)
156 ピニオンギア 161、162 フォトセンサ
200 セレクタ制御手段 201 ブロッカ駆動手段
202 メダル検出手段 203 フォトセンサ発光手段
204 メダル投入検知手段 205 メダル受付処理手段
206 セレクタ昇降手段 207 ランダム量発生手段
208 投入メダル判別手段 210 異常処理手段
211 CPU 212 ROM
213 RAM 214 クロック割込信号生成部
215 乱数発生器 216 サンプリング回路
231 ホッパー部 232 払出機構部
301 前面枠 302 横フレーム
303、304 縦フレーム 311 照明制御部
312 音響制御部 313 音源データメモリ
314 画像データ処理部 320 施錠機構
S1、S2、SS1、SS2 発光パルス信号
R1、R2、RS1、RS2 受光パルス信号

Claims (6)

  1. 投入された遊技メダルの適否を選別し適正なものとして選別した遊技メダルを検知するメダルセレクタ装置と、該メダルセレクタ装置が検知して出力した検知信号の整合性に基づいて当該遊技メダルの投入を受け付けるセレクタ制御手段と、を備えている遊技機であって、
    前記メダルセレクタ装置の本体は遊技メダルの投入方向と一致する方向において移動可能に設けられ、
    前記メダルセレクタ装置の本体を前記方向に往復移動させて当該遊技機における設置位置を変更させる駆動手段と、
    前記セレクタ制御手段に前記駆動手段を制御して前記メダルセレクタ装置の本体の位置を設定変更するセレクタ移動手段と、が備えられていることを特徴とする遊技機。
  2. 遊技メダルの投入経路上に固定して設けられ、投入される遊技メダルを検知可能な第1センサと、前記メダルセレクタ装置のメダル入口付近に設けられて当該メダルセレクタ装置の本体に付随して連動し、遊技メダルを検知可能な第2センサと、を少なくとも備え、
    前記セレクタ制御手段には、
    前記第1センサ及び第2センサからの各検知信号の順序及び時間差を測定し、測定した前記時間差と、設定されている前記メダルセレクタ装置の本体の位置とが所定の対応関係を有しているか否か判別し、所定の対応関係を有していないときに異常と判別する投入メダル判別手段が更に備えられていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記セレクタ制御手段には、前記駆動手段を制御して前記メダルセレクタ装置の本体の設置位置をランダムに変更するためのランダム量発生手段が更に備えられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 投入された遊技メダルの適否を選別し適正なものとして選別した遊技メダルを検知するメダルセレクタ装置であって、当該メダルセレクタ装置の本体を遊技メダルの投入方向と一致する方向において往復移動させて任意の位置に設置する駆動手段を備えていることを特徴とするメダルセレクタ装置。
  5. 遊技メダルを投入して遊技を行う遊技機に搭載され、投入された遊技メダルの適否を選別し適正なものとして選別した遊技メダルを検知するメダルセレクタ装置に用いられるメダル検出方法であって、
    前記メダルセレクタ装置の本体の位置をランダムな何れかの位置に設定変更する工程と、
    遊技メダルの投入経路上に固定して設けられ、投入される遊技メダルを検知可能な第1センサと、前記メダルセレクタ装置のメダル入口付近に設けられて当該メダルセレクタ装置の本体に付随して連動し、遊技メダルを検知可能な第2センサの各検知信号の順序及び時間差を測定する工程と、
    測定した前記時間差と、設定されている前記メダルセレクタ装置の本体の位置とが所定の対応関係を有しているか否か判別する工程と、
    所定の対応関係を有していないときに異常と判別する工程と、が備えられていることを特徴とするメダル検出方法。
  6. 前記所定の対応関係を有していないときに異常と判別してこれを報知する工程が更に備えられていることを特徴とする請求項5に記載のメダル検出方法。
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