以下、本発明の最良形態を説明する。尚、以下の最良形態は、従来の一般電役と称されるパチンコ遊技機であるが、これに限定されず、例えば複数の識別情報が同時に変動可能な機能を有する他の遊技機{例えば、従来の第一種の機能を二つ有する遊技機や、従来の第一種の機能と従来の第二種の機能を一つ有する遊技機}に応用された場合も本発明の範囲内である。尚、あくまで最良の形態であり、各手段が存在する場所や機能等、各種処理に関しての各ステップの順序、フラグのオン・オフのタイミング、各ステップの処理を担う手段名等に関し、以下の態様に限定されるものではない。また、以下の説明中で登場する「大当たり」、「特別遊技」及び「電動役物の連続作動」は、いずれも同義である。
まず、図1を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の前面側の基本構造を説明する。パチンコ遊技機は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。以下、これらを順に説明する。
はじめに、パチンコ遊技機の遊技機枠は、外枠102、前枠104、透明板106、扉108、上球皿110、下球皿112及び発射ハンドル116を含む。まず、外枠102は、パチンコ遊技機を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠104は、外枠102の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構を介して外枠102に開閉可能に取り付けられる。前枠104は、遊技球を発射する機構、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導又は回収するための機構等を含む。透明板106は、ガラス等により形成され、扉108により支持される。扉108は、図示しないヒンジ機構を介して前枠104に開閉可能に取り付けられる。上球皿110は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿112への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿112は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。また、上球皿110と下球皿112の間にはスピーカ114が設けられており、遊技状態等に応じた効果音が出力される。
次に、遊技盤は、外レール122と内レール124とにより区画された遊技領域120が形成されている。そして、当該遊技領域120には、複数の遊技釘及び風車等の機構や各種一般入賞口の他、第1始動入賞口2110、第2始動入賞口2210、第3始動入賞口2120、第4始動入賞口2220、第1電動役物2130、第2電動役物2230、第3電動役物2310、第4電動役物2320、第1普通図柄表示装置2140、第2普通図柄表示装置2240、第3普通図柄表示装置2330、第4普通図柄表示装置2340、演出表示装置2350、センター飾り192及びアウト口142が設置されている。以下、各要素を順番に詳述する。
まず、第1始動入賞口2110は、アウト口142の上方に位置した、主遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第1始動入賞口2110は、第1始動入賞口2110への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1始動入賞口入球情報を生成する第1入賞検出装置2111を備える。
次に、第2始動入賞口2210は、演出表示装置2350の右方に位置した、主遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第2始動入賞口2210は、第2始動入賞口2210への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2始動入賞口入球情報を生成する第2入賞検出装置2211を備える。尚、第2始動入賞口2210は、第1始動入賞口2110と比較すると、遊技球が著しく入賞困難な釘配置構成となっている。
次に、第3始動入賞口2120は、演出表示装置2350の右方に位置した、主遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第3始動入賞口2120は、第3始動入賞口2120への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第3始動入賞口入球情報を生成する第3入賞検出装置2121を備える。尚、第3始動入賞口2120も、第1始動入賞口2110と比較すると、遊技球が著しく入賞困難な釘配置構成となっている。
次に、第4始動入賞口2220は、第1始動入賞口2110の上方にあるステージ部出口中央に配された、主遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第4始動入賞口2220は、第4始動入賞口2220への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第4始動入賞口入球情報を生成する第4入賞検出装置2221を備える。尚、前述のように、第4始動入賞口2220は、ステージ部出口に配置されている。ここで、ステージ部へは通常打ちで入球するもののその頻度は高くなく、更に当該ステージ部で振分けられる結果、ステージ部出口中央まで誘導される遊技球は更に少ない。この結果、第2始動入賞口2210と比較すると、機構物を介して遊技球が著しく入賞困難となっている。
尚、本最良形態においては、第1始動入賞口2110及び第4始動入賞口2220を狙って遊技を行う場合と、第2始動入賞口2210及び第3始動入賞口2120を狙って遊技を行う場合とを比較すると、前者の方が出玉率(第1始動入賞口2110、第2始動入賞口2210、第3始動入賞口2120及び第4始動入賞口2220の入賞率並びに第1普通図柄及び第2普通図柄の当選確率等から算出)が高いように構成されている。
また、本最良形態では、第1始動口〜第4始動口までの4個の始動口が存在しているが、例えば、第1始動入賞口2110と第2始動入賞口2210しか存在していない形態の場合には、第1始動入賞口2110を狙って遊技を行う場合と、第2始動入賞口2210を狙って遊技を行う場合とを比較すると、前者の方が出玉率(第1始動入賞口2110及び第2始動入賞口2210の入賞率並びに第1普通図柄及び第2普通図柄の当選確率等から算出)が高いように構成されている。更に、第1始動入賞口2110、第2始動入賞口2210及び第3始動入賞口2120しか存在していない形態の場合には、第1始動入賞口2110を狙って遊技を行う場合と、第2始動入賞口2210及び第3始動入賞口2120を狙って遊技を行う場合とを比較すると、前者の方が出玉率(第1始動入賞口2110、第2始動入賞口2210及び第3始動入賞口2120の入賞率並びに第1普通図柄及び第2普通図柄の当選確率等から算出)が高いように構成されている。また、第1始動入賞口2110、第2始動入賞口2210及び第4始動入賞口2220しか存在していない形態の場合には、第1始動入賞口2110及び第4始動入賞口2220を狙って遊技を行う場合と、第2始動入賞口2210を狙って遊技を行う場合とを比較すると、前者の方が出玉率(第1始動入賞口2110、第2始動入賞口2210及び第4始動入賞口2220の入賞率並びに第1普通図柄及び第2普通図柄の当選確率等から算出)が高いように構成されている。
次に、第1電動役物2130は、第2始動入賞口2210の下方に位置しており、第1普通図柄が所定態様で停止した場合、開状態となる、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、遊技球の入球を検出するための第1入球検出装置2131と、第1電動役物2130(開閉アーム)を開閉させるための第1電動役物ソレノイド2132とを備える。ここで、第1入球検出装置2131は、第1電動役物2130への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1電動役物入球情報を生成する。第1電動役物ソレノイド2132は、第1電動役物2130に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態(閉鎖状態)と遊技球が入賞し易い開放状態に第1電動役物2130を可変させる。
次に、第2電動役物2230は、第2始動入賞口2210の下方に位置しており、第2普通図柄が所定態様で停止した場合、開状態となる、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、遊技球の入球を検出するための第2入球検出装置2231と、第2電動役物2230(開閉アーム)を開閉させるための第2電動役物ソレノイド2232とを備える。ここで、第2入球検出装置2231は、第2電動役物2230への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2電動役物入球情報を生成する。第2電動役物ソレノイド2232は、第2電動役物2230に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態(閉鎖状態)と遊技球が入賞し易い開放状態に第2電動役物2230を可変させる。
次に、第3電動役物2310は、第1電動役物2130(第2電動役物2230)の左下方に位置しており、第3普通図柄が所定態様で停止した場合、開状態となる、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、遊技球の入球を検出するための第3入球検出装置2311と、第3電動役物2310(開閉アーム)を開閉させるための第3電動役物ソレノイド2312とを備える。ここで、第3入球検出装置2311は、第3電動役物2310への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第3電動役物入球情報を生成する。第3電動役物ソレノイド2312は、第3電動役物2310に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態(閉鎖状態)と遊技球が入賞し易い開放状態に第3電動役物2310を可変させる。
次に、第4電動役物2320は、第3電動役物2310の左下方に位置しており、第4普通図柄が所定態様で停止した場合、開状態となる、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、遊技球の入球を検出するための第4入球検出装置2321と、第4電動役物2320(開閉アーム)を開閉させるための第4電動役物ソレノイド2322とを備える。ここで、第4入球検出装置2321は、第4電動役物2320への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第4電動役物入球情報を生成する。第4電動役物ソレノイド2322は、第4電動役物2320に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態(閉鎖状態)と遊技球が入賞し易い開放状態に第4電動役物2320を可変させる。
次に、第1普通図柄表示装置2140は、主遊技に対応する第1普通図柄の変動表示及び停止表示を行う。具体的構成としては、第1普通図柄表示装置2140は、第1普図表示部2141と、第1普図保留表示部2142とを備える。ここで、第1普図保留表示部2142は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、第1普通図柄変動の保留数(実行されていない第1普通図柄の変動数)に相当する。
次に、第2普通図柄表示装置2240は、主遊技に対応する第2普通図柄の変動表示及び停止表示を行う。具体的構成としては、第2普通図柄表示装置2240は、第2普図表示部2241と、第2普図保留表示部2242とを備える。ここで、第2普図保留表示部2242は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、第2普通図柄変動の保留数(実行されていない第2普通図柄の変動数)に相当する。
次に、第3普通図柄表示装置2330は、主遊技に対応する第3普通図柄の変動表示及び停止表示を行う。具体的構成としては、第3普通図柄表示装置2330は、第3普図表示部2331と、第3普図保留表示部2332とを備える。ここで、第3普図保留表示部2332は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、第3普通図柄変動の保留数(実行されていない第3普通図柄の変動数)に相当する。
次に、第4普通図柄表示装置2340は、主遊技に対応する第4普通図柄の変動表示及び停止表示を行う。具体的構成としては、第4普通図柄表示装置2340は、第4普図表示部2341と、第4普図保留表示部2342とを備える。ここで、第4普図保留表示部2342は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、第4普通図柄変動の保留数(実行されていない第4普通図柄の変動数)に相当する。
尚、普通図柄(第1〜第4)は必ずしも演出的な役割を持つ必要が無いため、本最良形態では、第1普通図柄表示装置2140、第2普通図柄表示装置2240、第3普通図柄表示装置2330及び第4普通図柄表示装置2340の大きさは、目立たない程度に設定されている。
次に、演出表示装置2350は、主として、第1普通図柄及び第2普通図柄と連動して変動・停止する装飾図柄を含む演出画像の変動表示及び停止表示が行われる。具体的構成としては、演出表示装置2350は、装図表示部2351と、装図保留表示部2352とを備える。ここで、装図表示部2351は、後述するように、第1普通図柄及び第2普通図柄の共用の演出表示部として機能する。即ち、第1普通図柄と第2普通図柄が同時に変動表示している場合であっても、装図表示部2351上では一つの(共通の)演出表示が行われる。尚、演出表示装置2350は、本最良形態では液晶ディスプレーで構成されているが、機械式のドラムやLED等の他の表示手段で構成されていてもよい。次に、装図保留表示部2352は、4個のランプから構成され、当該ランプは、普通図柄の保留ランプと連動している。具体的には、第1普通図柄のみが保留されている場合には「黄色」、第2普通図柄のみが保留されている場合には「青色」、第1普通図柄と第2普通図柄の両方が保留されている場合には「赤色」が点灯する。
最後に、センター飾り192は、演出表示装置2350の周囲に設置され、遊技球の流路、演出表示装置2350の保護、装飾等の機能を有する。また、遊技効果ランプ190は、遊技領域120又は遊技領域外に設けられ、点滅等することで演出及びエラー報知の役割を果たす。
次に、図2を参照しながら、パチンコ遊技機の背面側における基本構造を説明する。パチンコ遊技機は、パチンコ遊技機の全体動作を制御し、特に普通図柄に係る各始動口へ入球したときの抽選等、遊技動作全般の制御(即ち、遊技者の利益と直接関係する制御)を行う主制御装置1000と、遊技内容に興趣性を付与する装図表示部2351上での各種演出に係る表示制御を行う演出表示制御手段2360と、遊技の興趣性を高める演出が表示される演出表示装置2350と、賞球タンク212、賞球レール214及び各入賞口への入賞に応じて賞球タンク212から供給される遊技球を上球皿110へ払い出す払出ユニット216等を備える賞球払出機構(セット基盤)210と、払出ユニット216による払出動作を制御する賞球払出装置3000と、上球皿110の遊技球(貯留球)を遊技領域120へ1球ずつ発射する発射装置232と、発射装置232の発射動作を制御する発射制御基板230と、パチンコ遊技機の各部へ電力を供給する電源ユニット290と、パチンコ遊技機の電源をオンオフするスイッチである電源スイッチ292等が、前枠104裏面(遊技側と反対側)に設けられている。
次に、図3のブロック図を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の各種機能について説明する。はじめに、主制御装置1000は、遊技に係る遊技周辺機器2000と、主制御装置1000からの払出指示に基づき所定数の賞球の払出制御を行う賞球払出装置3000と、情報伝達可能に接続されている。尚、主制御装置1000は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子等から構成される。尚、以下で主制御装置1000に含まれるとする各手段を周辺機器(例えば、賞球払出装置3000)に搭載される形で構成してもよい。例えば、本最良形態では、主制御装置1000に払出制御機能を持たせているが、例えば賞球払出装置3000内に持たせるように構成してもよい。同様に、周辺機器に含まれるとする各手段を主制御装置1000に搭載される形で構成してもよい。以下、上記各手段(装置)の詳細を説明する。
まず、主制御装置1000は、主遊技に関する主たる制御を司る遊技制御手段1100と、遊技周辺機器2000側への各種情報{例えば、停止図柄情報、停止図柄の属性情報(例えば、当たり、ハズレ)、変動態様に関する情報(例えば、変動時間)、特別遊技(各種電動役物の連続開放)の開始信号・状態情報・終了信号、保留情報、エラー情報等}の送信制御を司る情報送信手段1200と、各種入賞口への遊技球の入賞に基づき所定の賞球の払出を行うように賞球払出装置3000を制御する賞球払出決定手段1300と、を有している。
ここで、遊技制御手段1100は、各入球口(始動口等)への遊技球の流入を判定するための入球判定手段1110と、各乱数の取得可否を判定し、当該判定結果に基づき当該各乱数を取得するための乱数取得判定実行手段1120と、新たに取得した乱数に係る普通図柄が変動中である場合、上限個数以内で保留球として一時記憶するための保留制御手段1130と、各乱数に基づき、各普通図柄の停止図柄及び変動態様(変動時間等)を決定するための図柄内容決定手段1140と、各普通図柄の変動及び停止表示する制御を行うための表示制御手段1150と、各電動役物の開閉決定及び開閉実行に関する制御を行うための電動役物開閉制御手段1170と、普通図柄に係る停止図柄及び変動態様情報、各種フラグのオンオフ状況、電動役物の入賞個数情報等を一時記憶するための遊技状態一時記憶手段1190とを有している。以下、各手段について詳述する。
まず、入球判定手段1110は、第1始動入賞口2110へ遊技球が入球したか否かを判定する第1始動入賞口入球判定手段1111と、第2始動入賞口2210へ遊技球が入球したか否かを判定する第2始動入賞口入球判定手段1112と、第3始動入賞口2120へ遊技球が入球したか否かを判定する第3始動入賞口入球判定手段1113と、第4始動入賞口2220へ遊技球が入球したか否かを判定する第4始動入賞口入球判定手段1118と、第1電動役物2130へ遊技球が入球したか否かを判定する第1電動役物入球判定手段1114と、第2電動役物2230へ遊技球が入球したか否かを判定する第2電動役物入球判定手段1115と、第3電動役物2310へ遊技球が入球したか否かを判定する第3電動役物入球判定手段1116と、第4電動役物2320へ遊技球が入球したか否かを判定する第4電動役物入球判定手段1117と、を有している。
次に、乱数取得判定実行手段1120は、第1始動入賞口2110又は第3始動入賞口2120への遊技球の入球に基づき第1遊技内容決定乱数を取得するか否かを判定すると共に、判定結果に応じて当該乱数(例えば、当選乱数、変動態様決定乱数等)を取得する第1普図乱数取得判定実行手段1121と、第2始動入賞口2210又は第4始動入賞口2220への遊技球の入球に基づき第2遊技内容決定乱数を取得するか否かを判定すると共に、判定結果に応じて当該乱数(例えば、当選乱数、変動態様決定乱数等)を取得する第2普図乱数取得判定実行手段1122と、第1電動役物2130又は第2電動役物2230への遊技球の入球に基づき第3遊技内容決定乱数を取得するか否かを判定すると共に、判定結果に応じて当該乱数(例えば、当選乱数、変動態様決定乱数等)を取得する第3普図乱数取得判定実行手段1123と、第3電動役物2310への遊技球の入球に基づき第4遊技内容決定乱数を取得するか否かを判定すると共に、判定結果に応じて当該乱数(例えば、当選乱数、変動態様決定乱数等)を取得する第4普図乱数取得判定実行手段1124と、を有している。
ここで、上記を含め本特許請求の範囲及び本明細書における「乱数」は、例えば、乱数の種類により割り振られた「0」〜「65535」(当選乱数)や「0」〜「255」(変動態様決定乱数)といった所定範囲からランダムに選択された値である。また、乱数としては、数学的に発生させる乱数でなくともよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数等により発生させる擬似乱数でもよい。例えば、乱数にある夫々の値の発現方式が、乱数の数列に沿って順々に値を発現させる方式(プラスワン方式)、乱数の数列の最終値が発現したときの次の値(初期値)を偶然性のある値によって定める方式(初期値更新方式)、これらの組み合わせ等を挙げることができる。
次に、保留制御手段1130は、取得した第1遊技内容決定乱数に基づく第1普通図柄の変動が許可されていない場合に当該乱数を第1普図保留情報一時記憶手段1131aに記憶するための第1普図保留手段1131と、取得した第2遊技内容決定乱数に基づく第2普通図柄の変動が許可されていない場合に当該乱数を第2普図保留情報一時記憶手段1132aに記憶するための第2普図保留手段1132と、取得した第3遊技内容決定乱数に基づく第3普通図柄の変動が許可されていない場合に当該乱数を第3普図保留情報一時記憶手段1133aに記憶するための第3普図保留手段1133と、取得した第4遊技内容決定乱数に基づく第4普通図柄の変動が許可されていない場合に当該乱数を第4普図保留情報一時記憶手段1134aに記憶するための第4普図保留手段1134と、を有している。ここで、第1普図保留手段1131、第2普図保留手段1132、第3普図保留手段1133及び第4普図保留手段1134は、最大4個まで記憶可能な、前記乱数を保留順序と結合した形で一時記憶するための、第1普図保留情報一時記憶手段1131a、第2普図保留情報一時記憶手段1132a、第3普図保留情報一時記憶手段1133a及び第4普図保留情報一時記憶手段1134aを夫々有している。
次に、図柄内容決定手段1140は、取得した第1遊技内容決定乱数に基づき、第1普通図柄の停止図柄と変動態様(変動時間等)を決定する第1普図内容決定手段1141と、取得した第2遊技内容決定乱数に基づき、第2普通図柄の停止図柄と変動態様(変動時間等)を決定する第2普図内容決定手段1142と、取得した第3遊技内容決定乱数に基づき、第3普通図柄の停止図柄と変動態様(変動時間等)を決定する第3普図内容決定手段1143と、取得した第4遊技内容決定乱数に基づき、第4普通図柄の停止図柄と変動態様(変動時間等)を決定する第4普図内容決定手段1144と、を有している。尚、本最良形態においては、第3普通図柄と第4普通図柄に関しても、変動態様を決定するよう構成したが、停止図柄のみを決定するよう構成してもよい(変動時間は当否にかかわらず一定)。
ここで、第1普図内容決定手段1141〜第4普図内容決定手段1144は、第1普通図柄〜第4普通図柄に係る停止図柄や変動態様を決定する際に参照される第1普図内容決定用抽選テーブル1141a〜第4普図内容決定用抽選テーブル1144aを当たり・ハズレ毎に別テーブルとしてそれぞれ有している。更に、当該各テーブル(当たり用、ハズレ用)に関しては、変動態様を決定するに際し、夫々が複数の抽選テーブルを有するよう構成してもよい。具体的には、所定条件を充足した場合(例えば保留球が所定数以上)では、短い変動態様が選択され易い抽選テーブルが選択され、他方、所定条件を充足しない場合(例えば保留球が所定数未満)では、長い変動態様が選択され易い抽選テーブルが選択されるように構成してもよい。
ここで、表1は、第1普図内容決定用抽選テーブル1141a及び第2普図内容決定用抽選テーブル1142aの当否抽選用テーブルの一例である。表1から分かるように、本最良形態においては、第2普通図柄の当選確率は、第1普通図柄の当選確率よりも高く設定されている(第1普通図柄の当選確率は「1/250」、第2普通図柄の当選確率は「1/9」)。
次に、表2は、第1普図内容決定用抽選テーブル1141a及び第2普図内容決定用抽選テーブル1142aの変動態様決定用抽選テーブルの一例である。表2から分かるように、本最良形態での変動時間の特徴は、第2普通図柄においては当たり時には常に長い変動時間が選択される点である。即ち、大当たり時に第2普通図柄の始動口に遊技球が入球した場合であっても、当該入球結果が当たりであるときには、当該大当たりが終了するまでは当該始動口に基づく図柄変動が終了しないような時間が選択される。具体的には、本最良形態では、大当たり(電動役物の連続作動)中においては、電動役物が開状態のときには図柄変動を一時停止し、電動役物が閉状態であるときには図柄変動を再開するよう構成されている。このような構成下では、大当たり中、図柄変動し得る時間は、大当たり中における電動役物が閉状態にある時間の合計(本例では約16秒)である。そして、第2普通図柄の当たり変動時間(本例では20秒又は30秒)を当該合計時間(本例では約16秒)以上とすることにより、第1普通図柄に係る大当たり(電動役物の連動作動)中に第2普通図柄が変動を開始した場合であっても、第2普通図柄に係る電動役物の連動作動の発生を回避できる。
次に、表示制御手段1150は、第1普通図柄表示装置2140の第1普図表示部2141上で、所定時間第1普通図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う第1普図制御手段1151と、第2普通図柄表示装置2240の第2普図表示部2241上で、所定時間第2普通図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う第2普図制御手段1152と、第3普通図柄表示装置2330の第3普図表示部2331上で、所定時間第3普通図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う第3普図制御手段1153と、第4普通図柄表示装置2340の第4普図表示部2341上で、所定時間第4普通図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う第4普図制御手段1154と、を有している。
ここで、第1普図制御手段1151は、前記第1普図内容決定手段1141により決定された変動態様に係る変動時間を管理するための第1普図変動時間管理手段1151aを更に有している。また、第1普図変動時間管理手段1151aは、ゼロクリア可能な第1普図変動管理用タイマ1151a−1(デクリメントカウンタ)を更に有している。第2普図制御手段1152は、前記第2普図内容決定手段1142により決定された変動態様に係る変動時間を管理するための第2普図変動時間管理手段1152aを更に有している。また、第2普図変動時間管理手段1152aは、ゼロクリア可能な第2普図変動管理用タイマ1152a−1(デクリメントカウンタ)を更に有している。第3普図制御手段1153は、所定の変動時間(例えば1秒)を管理するための第3普図変動時間管理手段1153aを更に有している。また、第3普図変動時間管理手段1153aは、ゼロクリア可能な第3普図変動管理用タイマ1153a−1(デクリメントカウンタ)を更に有している。第4普図制御手段1154は、所定の変動時間(例えば1秒)を管理するための第4普図変動時間管理手段1154aを更に有している。また、第4普図変動時間管理手段1154aは、ゼロクリア可能な第4普図変動管理用タイマ1154a−1(デクリメントカウンタ)を更に有している。
次に、電動役物開閉制御手段1170は、第1電動役物2130の開閉決定及び開閉制御に直接関連する各種処理を行うための第1電動役物開閉制御手段1171と、第2電動役物2230の開閉決定及び開閉制御に直接関連する各種処理を行うための第2電動役物開閉制御手段1172と、第3電動役物2310の開閉決定及び開閉制御に直接関連する各種処理を行うための第3電動役物開閉制御手段1173と、第4電動役物2320の開閉決定及び開閉制御に直接関連する各種処理を行うための第4電動役物開閉制御手段1174と、を有している。ここで、第1電動役物開閉制御手段1171は、第1電動役物2130を開閉する処理を行うための条件を充足しているか否かを判定するための第1条件判定手段1171aと、前記条件を充足している場合に、第1電動役物2130の第1電動役物ソレノイド2132を駆動して第1電動役物2130を開閉する処理を実行するための第1電動役物開閉実行手段1171bと、第1電動役物2130の開閉処理に関する時間管理を行うための第1電動役物開閉時間管理手段1171cと、を有している。更に、この第1電動役物開閉時間管理手段1171cは、時間を計測可能な第1電動役物開閉用タイマ1171c−1を有している。また、第2電動役物開閉制御手段1172は、第2電動役物2230を開閉する処理を行うための条件を充足しているか否かを判定するための第2条件判定手段1172aと、前記条件を充足している場合に、第2電動役物2230の第2電動役物ソレノイド2232を駆動して第2電動役物2230を開閉する処理を実行するための第2電動役物開閉実行手段1172bと、第2電動役物2230の開閉処理に関する時間管理を行うための第2電動役物開閉時間管理手段1172cと、を有している。更に、この第2電動役物開閉時間管理手段1172cは、時間を計測可能な第2電動役物開閉用タイマ1172c−1を有している。更に、第3電動役物開閉制御手段1173は、第3電動役物2310を開閉する処理を行うための条件を充足しているか否かを判定するための第3条件判定手段1173aと、前記条件を充足している場合に、第3電動役物2310の第3電動役物ソレノイド2312を駆動して第3電動役物2310を開閉する処理を実行するための第3電動役物開閉実行手段1173bと、第3電動役物2310の開閉処理に関する時間管理を行うための第3電動役物開閉時間管理手段1173cと、を有している。更に、この第3電動役物開閉時間管理手段1173cは、時間を計測可能な第3電動役物開閉用タイマ1173c−1を有している。そして、第4電動役物開閉制御手段1174は、第4電動役物2320を開閉する処理を行うための条件を充足しているか否かを判定するための第4条件判定手段1174aと、前記条件を充足している場合に、第4電動役物2320の第4電動役物ソレノイド2322を駆動して第4電動役物2320を開閉する処理を実行するための第4電動役物開閉実行手段1174bと、第4電動役物2320の開閉処理に関する時間管理を行うための第4電動役物開閉時間管理手段1174cと、を有している。更に、この第4電動役物開閉時間管理手段1174cは、時間を計測可能な第4電動役物開閉用タイマ1174c−1を有している。
次に、遊技状態一時記憶手段1190は、主遊技における各種フラグのオンオフ情報を一時記憶するためのフラグ一時記憶手段1191と、現在変動中の普通図柄(変動開始条件が成立した普通図柄)に係る停止図柄及び変動態様情報並びに電動役物に関する情報(遊技球の入賞個数等)を一時記憶するための普図・電動役物関連情報一時記憶手段1192と、を有している。
次に、遊技周辺機器2000は、第1遊技に関する周辺機器である第1遊技周辺機器2100と、第2遊技に関する周辺機器である第2遊技周辺機器2200と、第1遊技及び第2遊技共通の周辺機器である第1・第2遊技共用周辺機器2300とを有している。以下、これらの周辺機器を順番に説明する。
まず、第1遊技周辺機器2100は、第1電動役物2130の開放の契機となる第1始動入賞口2110と、第1電動役物2130の開放の契機となる第3始動入賞口2120と、所定条件下で開状態となり、第3電動役物2310の開放の契機となる第1電動役物2130と、第1普通図柄の停止表示及び変動表示が可能な第1普通図柄表示装置2140とを有している。
次に、第2遊技周辺機器2200は、第2電動役物2230の開放の契機となる第2始動入賞口2210と、第2電動役物2230の開放の契機となる第4始動入賞口2220と、所定条件下で開状態となり、第3電動役物2310の開放の契機となる第2電動役物2230と、第2普通図柄の停止表示及び変動表示が可能な第2普通図柄表示装置2240とを有している。
次に、第1・第2遊技共用周辺機器2300は、所定条件下で開状態となり、第4電動役物2320の開放の契機となる第3電動役物2310と、所定条件下で開状態となる第4電動役物2320と、第3普通図柄の停止表示及び変動表示が可能な第3普通図柄表示装置2330と、第4普通図柄の停止表示及び変動表示が可能な第4普通図柄表示装置2340と、装飾図柄の停止表示及び変動表示を含め、演出に係る表示を行う演出表示装置2350と、演出に係る一切の表示制御を司る演出表示制御手段2360とを有している。
ここで、演出表示制御手段2360は、主制御装置1000側からの各種情報を受信するための表示情報受信手段2361と、主制御装置1000側からの前記情報に基づき、演出表示装置2350での演出表示制御を行う表示制御手段2362とを有している。以下、上記各手段を詳述する。
まず、表示情報受信手段2361は、主制御装置1000側からの主遊技に関する図柄情報を一時記憶するためのメイン側情報一時記憶手段2361aを有している。尚、メイン側情報一時記憶手段2361aに一時記憶された図柄情報は、以下で説明する各処理において、後述の各種手段により必要に応じ適宜参照される。
次に、表示制御手段2362は、演出表示装置2350の装図表示部2351上での装飾図柄の変動表示や停止表示に関する制御を司る装飾図柄表示制御手段2362aと、演出表示装置2350の装図保留表示部2352上での保留情報の表示処理に関する一切の制御を司る装図保留情報表示制御手段2362bと、当該演出の際に当該演出に関連する情報を一時記憶する演出表示関連情報一時記憶手段2362dとを有している。
ここで、装飾図柄表示制御手段2362aは、メイン側情報一時記憶手段2361a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報に基づき、装飾図柄の停止図柄と変動態様を決定するための装図表示内容決定手段2362a−1と、装飾図柄や装飾図柄の変動態様に関するデータ(各種オブジェクトデータ、動画像データ、音声データ等)を含め演出に関する一切のデータを記憶するための装図変動態様記憶手段2362a−2とを更に有している。ここで、装図表示内容決定手段2362a−1は、装飾図柄の変動態様を決定する際に参照するための装図変動内容決定用抽選テーブル2362a−1−1と、後述する残変動時間算出用タイマ2362a−1−2−1を参照し、装飾図柄変動(先の変動)の残変動時間を算出するための残変動時間算出手段2362a−1−2とを有しており、残変動時間算出手段2362a−1−2は、更に、装飾図柄の図柄変動時間(残変動時間)を計時(算出)可能な残変動時間算出用タイマ2362a−1−2−1を有している。
ここで、表3は、装図変動内容決定用抽選テーブル2362a−1−1の一例である。当該テーブルは、メイン側からの図柄情報(当否に関する情報、変動時間)等に基づき装飾図柄の変動態様を決定する際に参照されるテーブルである。そこで、変動パターン50を例に採り説明すると、当該変動パターンは総変動時間が40秒の演出である。そして、当該変動パターンは、通常変動段階(10秒間)、リーチ変動段階(10秒間)、スーパーリーチ変動A段階(10秒間)、スーパーリーチ変動B段階(10秒間)から構成されている。尚、このスーパーリーチ変動Bは、(1)第1普通図柄及び第2普通図柄が単独の変動の場合には、前掲の表2及び表3から分かるようにハズレ時には表示されず、(2)作用の欄で説明するように、第1普通図柄及び第2普通図柄の複合変動(更新後の変動態様)に関しては、これらの図柄がいずれもハズレであった場合でも表示され得る(作用に関する説明における「タイプ1(タイプ1−2)」参照)。
次に、装図保留情報表示制御手段2362bは、現在の保留球数を一時記憶するための装図保留情報一時記憶手段2362b−1を更に有している。ここで、装図保留情報一時記憶手段2362b−1は、図示しないが、第1普通図柄の保留に対応した保留領域と、第2普通図柄の保留に対応した保留領域と、を有している。
尚、演出表示制御手段2360は、その他にも、遊技効果ランプ190の点灯及び消灯や、スピーカ114からの音声出力等の演出処理といった、画像表示以外の演出に係る一切の制御を更に制御する。また、本最良形態においては、演出表示制御手段2360が、装飾図柄、遊技ランプ及び音声の制御を一体的に行なうように構成しているが、機能的に別個の周辺機器として分離するように構成してもよい。この場合、当該周辺機器同士を基板対基板コネクタで接続するように構成してもよい。
尚、第1普通図柄表示装置2140、第2普通図柄表示装置2240、第3普通図柄表示装置2330及び第4普通図柄表示装置2340が、主制御装置1000と情報伝達可能に接続されており、残る演出表示装置2350が、演出表示制御手段2360と情報伝達可能に接続されている。即ち、第1普通図柄表示装置2140、第2普通図柄表示装置2240、第3普通図柄表示装置2330及び第4普通図柄表示装置2340は、主制御装置1000により制御され、演出表示装置2350は、演出表示制御手段2360により夫々制御されることを意味する。尚、主制御装置1000と片方向通信により制御される他の周辺機器を介して、別の周辺機器を制御するように構成してもよい。
次に、図4〜図25のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の処理の流れを説明する。はじめに、図4〜図20のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機のメイン基板側での処理の流れを説明する。まず、図4は、主制御装置1000が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。はじめに、ステップ1000Aで、主制御装置1000は、後述の第1電動役物開閉制御処理を実行する。次に、ステップ1000Bで、主制御装置1000は、後述の第2電動役物開閉制御処理を実行する。次に、ステップ1000Cで、主制御装置1000は、後述の第3電動役物開閉制御処理を実行する。次に、ステップ1000Dで、主制御装置1000は、後述の第4電動役物開閉制御処理を実行する。そして、ステップ1800で、主制御装置1000(特に賞球払出決定手段1300)は、遊技球が入賞した入賞口に基づき、賞球払出装置3000を駆動して所定の賞球数の払出処理を行い、再びステップ1000Aに戻る。以下、各サブルーチンに係る処理について詳述する。
まず、図5は、図4におけるステップ1000Aのサブルーチンに係る、第1電動役物開閉制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1100Aで、主制御装置1000は、後述の第1乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1200Aで、主制御装置1000は、後述の第1普通図柄表示処理を実行する。そして、ステップ1300Aで、主制御装置1000は、後述の第1電動役物開閉処理を実行し、次の処理(第2電動役物開閉制御処理1000B)に移行する。
次に、図6は、図5におけるステップ1100Aのサブルーチンに係る、第1乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1102Aで、第1始動入賞口入球判定手段1111(第3始動入賞口入球判定手段1113)は、第1始動入賞口2110の第1入賞検出装置2111(第3始動入賞口2120の第3入賞検出装置2121)から第1始動入賞口入球情報(第3始動入賞口入球情報)を受信したか否かを判定する。ステップ1102AでYesの場合、ステップ1104Aで、第1普図乱数取得判定実行手段1121は、第1普図保留情報一時記憶手段1131aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1104AでYesの場合、ステップ1106Aで、第1普図乱数取得判定実行手段1121は、第1遊技内容決定乱数(当選乱数、変動態様決定乱数等)を取得し、第1普図保留手段1131が、何個目の保留であるかという情報と共に当該乱数を第1普図保留情報一時記憶手段1131aにセットする。次に、ステップ1108Aで、情報送信手段1200は、第1普図保留情報一時記憶手段1131aを参照し、当該乱数が何個目の保留として記憶されたのかの情報を取得すると共に、当該情報を演出表示制御手段2360側に送信し、次の処理(第1普通図柄表示処理1200A)に移行する。尚、ステップ1102A及びステップ1104AでNoの場合も、次の処理(第1普通図柄表示処理1200A)に移行する。
次に、図7は、図5におけるステップ1200Aのサブルーチンに係る、第1普通図柄表示処理のフローチャートである。ここで、ステップ1202A〜ステップ1216Aで、第1普通図柄の内容決定等を含む図柄変動前の処理を実行し、ステップ1218A〜ステップ1246Aで、第1普通図柄の変動・停止を含む図柄変動後の処理を実行する。
まず、図柄変動前の処理を説明すると、ステップ1202Aで、第1普図内容決定手段1141は、変動開始条件{第1普通図柄が変動中でないこと、全ての電動役物が作動中(開放中)でないこと}が成立しているか否かを判定する。ステップ1202AでYesの場合、ステップ1204Aで、第1普図内容決定手段1141は、第1普図保留情報一時記憶手段1131aに一時記憶されている、今回の図柄変動に係る第1遊技内容決定乱数を読み出す。次に、ステップ1206Aで、第1普図内容決定手段1141は、第1普図内容決定用抽選テーブル1141aの当否抽選用テーブルを参照し、第1遊技内容決定乱数(当選乱数)に基づき、第1普通図柄当否抽選を実行する。次に、ステップ1208Aで、第1普図内容決定手段1141は、前記抽選結果に踏まえ、第1普図内容決定用抽選テーブル1141aの対応する変動態様決定用抽選テーブル(当たり用又はハズレ用のいずれか)を参照し、第1遊技内容決定乱数(変動態様決定乱数)に基づいて第1普通図柄の変動態様を決定し、これを普図・電動役物関連情報一時記憶手段1192に一時記憶する。次に、ステップ1210Aで、遊技制御手段1100は、抽選結果が当たりか否かを判定する。ステップ1210AでYesの場合、ステップ1212Aで、遊技制御手段1100は、フラグ一時記憶手段1191中の「第1普通図柄当たりフラグ」をオンにする。他方、ステップ1210AでNoの場合には、ステップ1212Aをスキップする。次に、ステップ1214Aで、情報送信手段1200は、ステップ1208Aで決定した第1普通図柄に関する図柄情報(停止図柄の属性情報、変動態様情報等)を演出表示制御手段2360側に送信する。次に、ステップ1216Aで、第1普図変動時間管理手段1151aは、所定時間(前記ステップ1208Aで決定した変動態様に係る変動時間)を第1普図変動管理用タイマ1151a−1にセットする。以上で、図柄変動前処理が完了する。
次に、図柄変動後の処理を説明すると、まず、ステップ1218Aで、第1普図制御手段1151は、第1普通図柄表示装置2140の第1普図表示部2141上で、普図・電動役物関連情報一時記憶手段1192に記憶された変動態様に従い、第1普通図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1220Aで、第1普図制御手段1151は、フラグ一時記憶手段1191中の「第1普通図柄変動中フラグ」をオンにする。
ここで、ステップ1222A〜ステップ1234Aにかけて、図柄変動中にいずれかの電動役物が開状態となった場合、当該図柄変動を一時停止する処理を実行し、他方、一時停止中にいずれの電動役物も閉状態となった場合、当該一時停止を解除する処理を実行する。以下、詳述する。
まず、ステップ1222Aで、第1普図制御手段1151は、普図・電動役物関連情報一時記憶手段1192を参照することにより、現在電動役物関連フラグ(例えば、「第1電動役物開放中フラグ」、「第2電動役物開放中フラグ」、「第3電動役物開放中フラグ」、「第4電動役物開放中フラグ」)がオフであるか否か、即ち、現在全ての電動役物が閉鎖中であるか否かを判定する。ステップ1222AでYesの場合、ステップ1224Aで、第1普図制御手段1151は、第1普図変動管理用タイマ1151a−1を更に参照することにより、現在第1普通図柄変動タイマが停止中であるか否かを確認する。ステップ1224AでYesの場合、ステップ1226Aで、第1普図制御手段1151は、一時停止中であった第1普図変動管理用タイマ1151a−1をオンにする。そして、ステップ1228Aで、情報送信手段1200は、演出表示制御手段2360側に図柄変動の再開信号を送信し、ステップ1236Aに移行する。他方、ステップ1222AでNoの場合、即ち、いずれかの電動役物が開状態である場合には、ステップ1230Aで、第1普図制御手段1151は、第1普図変動管理用タイマ1151a−1を更に参照することにより、現在第1普通図柄変動タイマが動作中であるか否かを確認する。ステップ1230AでYesの場合、ステップ1232Aで、第1普図制御手段1151は、動作中の第1普図変動管理用タイマ1151a−1を一時停止状態にする。そして、ステップ1234Aで、情報送信手段1200は、演出表示制御手段2360側に図柄変動の一時停止信号を送信し、ステップ1236Aに移行する。尚、ステップ1224A及びステップ1230AでNoの場合にもステップ1236Aに移行する。以上で、図柄一時停止処理及び一時停止解除処理が完了する。
そして、ステップ1236Aで、第1普図変動時間管理手段1151aが、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ここで、ステップ1236AでNoの場合には、次の処理(ステップ1300Aの第1電動役物開閉処理)に移行する。他方、ステップ1236AでYesの場合、ステップ1238Aで、情報送信手段1200は、所定時間に到達した旨のコマンドを演出表示制御手段2360側に送信する。次に、ステップ1240Aで、第1普図制御手段1151は、第1普通図柄表示装置2140の第1普図表示部2141上での第1普通図柄の変動表示を停止し、当たりの場合には「○」、ハズレの場合には「×」を確定停止図柄として表示制御する。次に、ステップ1242Aで、第1普図制御手段1151は、フラグ一時記憶手段1191中の「第1普通図柄変動中フラグ」をオフにする。そして、ステップ1244Aで、第1普図変動時間管理手段1151aは、第1普図変動管理用タイマ1151a−1をリセットし、次の処理(ステップ1300Aの第1電動役物開閉処理)に移行する。
尚、ステップ1202AでNoの場合には、ステップ1246Aで、第1普図制御手段1151は、フラグ一時記憶手段1191を参照し、「第1普通図柄変動中フラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ1246AでYesの場合にはステップ1222Aに移行し、Noの場合には次の処理(ステップ1300Aの第1電動役物開閉処理)に移行する。
次に、図8は、図5におけるステップ1300Aのサブルーチンに係る、第1電動役物開閉処理のフローチャートである。まず、ステップ1302Aで、第1条件判定手段1171aは、フラグ一時記憶手段1191を参照し、「第1電動役物開放中フラグ」がオフであるか否かを判定する。ステップ1302AでYesの場合、ステップ1304Aで、第1条件判定手段1171aは、フラグ一時記憶手段1191を参照し、「第1普通図柄当たりフラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ1304AでYesの場合、ステップ1306Aで、第1条件判定手段1171aは、第1普通図柄表示装置2140の第1普図表示部2141上に表示された第1普通図柄が所定態様(「○」)で停止したか否かを判定する。ステップ1306AでYesの場合、ステップ1308Aで、第1電動役物開閉実行手段1171bは、第1電動役物開閉用タイマ1171c−1をゼロクリアすると共に所定値(例えば「5.9秒」)をセットする。次に、ステップ1310Aで、第1電動役物開閉実行手段1171bは、フラグ一時記憶手段1191中の「第1電動役物開放中フラグ」をオンにする。次に、ステップ1312Aで、第1電動役物開閉実行手段1171bは、第1電動役物2130の第1電動役物ソレノイド2132を駆動して第1電動役物2130を開放する。次に、ステップ1314Aで、情報送信手段1200は、演出表示制御手段2360側に第1電動役物開放信号を送信する。次に、ステップ1316Aで、第1電動役物開閉実行手段1171bは、普図・電動役物関連情報一時記憶手段1192を参照して第1電動役物2130内に所定球(例えば「4球」)の入賞球があったか否かを判定する。ステップ1316AでYesの場合、ステップ1320Aに移行する。他方、ステップ1316AでNoの場合、ステップ1318Aで、第1電動役物開閉実行手段1171bは、第1電動役物開閉用タイマ1171c−1を参照して所定時間が経過したか否かを判定する。ステップ1318AでYesの場合、ステップ1320Aに移行する。
そして、ステップ1320Aで、第1電動役物開閉実行手段1171bは、第1電動役物2130の第1電動役物ソレノイド2132の駆動を停止して第1電動役物2130を閉鎖する。次に、ステップ1322Aで、情報送信手段1200は、演出表示制御手段2360側に第1電動役物閉鎖信号を送信する。次に、ステップ1324Aで、第1電動役物開閉実行手段1171bは、第1電動役物開閉用タイマ1171c−1をリセットする。そして、ステップ1326A及びステップ1328Aで、第1電動役物開閉実行手段1171bは、フラグ一時記憶手段1191中の「第1電動役物開放中フラグ」及び「第1普通図柄当たりフラグ」を夫々オフにし、次の処理{第2電動役物開閉制御処理1000B(第2乱数取得処理1100B)}に移行する。尚、ステップ1302AでNoの場合は、ステップ1316Aに移行し、ステップ1304A、ステップ1306A及びステップ1318AでNoの場合は、次の処理{第2電動役物開閉制御処理1000B(第2乱数取得処理1100B)}に移行する。
以上が、S1000Aに係る第1電動役物開閉制御処理の説明であるが、それ以後のS1000Bに係る第2電動役物開閉制御処理(図9〜図12)、S1000Cに係る第3電動役物開閉制御処理(図13〜図16)、S1000Dに係る第4電動役物開閉制御処理(図17〜図20)の処理は、基本的にはS1000Aと同一である。尚、処理主体は、例えば、S1000Aでは、(乱数取得処理)第1始動入賞口入球判定手段1111、第3始動入賞口入球判定手段1113、第1普図乱数取得判定実行手段1121、第1普図保留手段1131、(普通図柄表示処理)第1普図内容決定手段1141、第1普図制御手段1151、(電動役物開閉処理)第1電動役物開閉制御手段1171、であったが、S1000Bでは、(乱数取得処理)第2始動入賞口入球判定手段1112、第4始動入賞口入球判定手段1118、第2普図乱数取得判定実行手段1122、第2普図保留手段1132、(普通図柄表示処理)第2普図内容決定手段1142、第2普図制御手段1152、(電動役物開閉処理)第2電動役物開閉制御手段1172、であり、S1000Cでは、(乱数取得処理)第3始動入賞口入球判定手段1113、第3普図乱数取得判定実行手段1123、第3普図保留手段1133、(普通図柄表示処理)第3普図内容決定手段1143、第3普図制御手段1153、(電動役物開閉処理)第3電動役物開閉制御手段1173、であり、S1000Dでは、(乱数取得処理)第4普図乱数取得判定実行手段1124、第4普図保留手段1134、(普通図柄表示処理)第4普図内容決定手段1144、第4普図制御手段1154、(電動役物開閉処理)第4電動役物開閉制御手段1174、である。
尚、追加説明としては、図11のステップ1202Bでは、第2普図内容決定手段1142は、変動開始条件{第2普通図柄が変動中でないこと、全ての電動役物が作動中(開放中)でないこと}が成立しているか否かを判定する。また、図15のステップ1202Cでは、第3普図内容決定手段1143は、変動開始条件{第3普通図柄及び第4普通図柄が変動中でないこと、全ての電動役物が作動中(開放中)でないこと}が成立しているか否かを判定する。更に、図19のステップ1202Dでは、第4普図内容決定手段1144は、変動開始条件{第4普通図柄が変動中でないこと、全ての電動役物が作動中(開放中)でないこと}が成立しているか否かを判定する。
次に、図21〜図25のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機のサブ基板側での処理の流れを説明する。まず、図21は、演出表示制御手段2360が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。図21に示すように、まず、ステップ6100で、演出表示制御手段2360は、後述する装飾図柄表示内容決定処理を実行する。次に、ステップ6200で、演出表示制御手段2360は、後述する保留表示制御処理6200を実行する。次に、ステップ6300で、演出表示制御手段2360は、後述する装飾図柄表示制御処理を実行する。そして、ステップ6400で、演出表示制御手段2360は、後述する電動役物開放表示制御処理を実行し、ステップ6100に戻る処理を繰り返す。以下、各サブルーチンに係る処理について詳述する。
図22は、図21でのステップ6100のサブルーチンに係る、本発明の特徴的処理の一つである装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ6102で、装飾図柄表示制御手段2362aは、メイン側情報一時記憶手段2361aを参照し、主制御装置1000側から新たな図柄情報を受信したか否かを判定する。ステップ6102でYesの場合、ステップ6103で、装飾図柄表示制御手段2362aは、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブルを参照し、「図柄変動中フラグ」がオフであるか否かを判定する。ステップ6103でYesの場合、ステップ6104で、装図表示内容決定手段2362a−1は、メイン側情報一時記憶手段2361a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報に基づき、装図変動内容決定用抽選テーブル2362a−1−1を参照して、装飾図柄の変動態様と停止図柄を決定すると共に、表示制御手段2362は、当該決定情報を演出表示関連情報一時記憶手段2362dの図柄関連領域(当該変動内容記憶領域)に一時記憶する。尚、主制御装置1000側からの停止図柄・変動態様(即ち、普通図柄の停止図柄・変動態様)と演出表示制御手段2360側で決定する停止図柄・変動態様(即ち、装飾図柄の停止図柄・変動態様)とは1対1対応でなくともよく、例えば、演出表示制御手段2360側での変動態様の比率を主制御装置1000側からの一変動態様に対して複数パターン持っていてもよい。次に、ステップ6106で、装飾図柄表示制御手段2362aは、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブル中の「図柄内容決定フラグ」をオンにし、次の処理(保留表示制御処理6200)に移行する。
他方、ステップ6103でNoの場合、即ち、装飾図柄が変動中に新たな図柄情報をメイン側から受信した場合には、ステップ6108で、残変動時間算出手段2362a−1−2は、残変動時間算出用タイマ2362a−1−2−1を参照し、先の変動(現在変動中の装飾図柄変動)の残変動時間を算出する。次に、ステップ6110で、装飾図柄表示制御手段2362aは、メイン側情報一時記憶手段2361a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報を参照し、前記残変動時間が前記新たな図柄情報の変動時間よりも長いか否かを判定する。ステップ6110でYesの場合、ステップ6112で、装飾図柄表示制御手段2362aは、メイン側情報一時記憶手段2361a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報を参照し、前記新たな図柄情報の変動結果が当たりであるか否かを判定する。ステップ6112でYesの場合、ステップ6114で、装図表示内容決定手段2362a−1は、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブルに記憶されている情報(現在表示されている変動態様情報)及びメイン側情報一時記憶手段2361a内に一時記憶された主制御装置1000側からの前記新たな図柄情報に基づき、装図変動内容決定用抽選テーブル2362a−1−1を参照して、先の変動の更新変動態様及び更新停止図柄を決定すると共に、表示制御手段2362は、当該決定情報を演出表示関連情報一時記憶手段2362dの図柄関連領域(更新内容記憶領域)に一時記憶する。次に、ステップ6116で、装飾図柄表示制御手段2362aは、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブル内の「変動態様等更新決定フラグ」をオンにする。次に、ステップ6118で、装図表示内容決定手段2362a−1は、前記残変動時間及び先の変動の変動結果に基づき、装図変動内容決定用抽選テーブル2362a−1−1を参照して、後の変動の変動態様及び停止図柄を決定すると共に、表示制御手段2362は、当該決定情報を演出表示関連情報一時記憶手段2362dの図柄関連領域(後変動内容記憶領域)に一時記憶する。次に、ステップ6120で、装飾図柄表示制御手段2362aは、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブル内の「後変動図柄内容決定フラグ」をオンにし、次の処理(保留表示制御処理6200)に移行する。
ここで、ステップ6112〜ステップ6120の処理を具体的に説明すると、現在変動αが、残変動時間A/変動結果Xであり、新変動βが、変動時間B/変動結果Yである場合、(1)(残変動時間A−変動時間B)の時間分だけ現在変動αを短くした変動態様を再構築すると共にその変動結果をYとする、更新変動γを作成する、(2)更新変動γの終了後、(残変動時間A−変動時間B)の時間分だけ変動すると共にその変動結果をXとする、更新変動δを作成する、という処理を実行することになる。
尚、(2)の更新変動δの変動時間は、前述のように(残変動時間A−変動時間B)の時間としてもよいが、更新変動γが終了してただちに更新変動δが開始されると、遊技者は更新変動γの結果(変動結果Y)を十分に確認できないため、例えば、更新変動γと更新変動δとの間に図柄停止時間Δを設けてもよい。この場合には、更新変動δの変動時間を、前述の(残変動時間A−変動時間B)の時間から図柄停止時間Δを差し引いた時間とする(以下の処理でも同様)。このように構成する場合、後述の図24における装飾図柄表示制御処理においては、先変動(上記例では更新変動γ)が終了した後、一定時間(上記例では図柄停止時間Δ)図柄変動を禁止する処理を実行し、しかる後に後変動(上記例では更新変動δ)を実行することになる。
他方、ステップ6112でNoの場合、即ち、装飾図柄が変動中に新たな図柄情報をメイン側から受信した場合であって当該新たな図柄情報に係る変動結果がハズレである場合には、ステップ6122で、装飾図柄表示制御手段2362aは、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブル内の「確定表示コマンド破棄フラグ」をオンにし、次の処理(保留表示制御処理6200)に移行する。即ち、この場合には、メイン側からの新たな図柄情報は完全に無視される。
他方、ステップ6110でNoの場合、即ち、前記残変動時間が前記新たな図柄情報の変動時間より長くない場合には、ステップ6124で、装飾図柄表示制御手段2362aは、メイン側情報一時記憶手段2361a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報を参照し、前記新たな図柄情報の変動時間が前記残変動時間よりも長いか否かを判定する。ステップ6124でYesの場合、ステップ6126で、装飾図柄表示制御手段2362aは、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブルを参照し、先の変動の変動結果はハズレであるか否かを判定する。ステップ6126でYesの場合、ステップ6128で、装飾図柄表示制御手段2362aは、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブル内の「確定表示コマンド破棄フラグ」をオンにする。次に、ステップ6130で、装図表示内容決定手段2362a−1は、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブルに記憶されている先の変動の変動態様情報及びメイン側情報一時記憶手段2361a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報に基づき、装図変動内容決定用抽選テーブル2362a−1−1を参照して、先の変動の更新変動態様及び更新停止図柄を決定すると共に、表示制御手段2362は、当該決定情報を演出表示関連情報一時記憶手段2362dの図柄関連領域(更新内容記憶領域)に一時記憶する。次に、ステップ6132で、装飾図柄表示制御手段2362aは、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブル内の「変動態様等更新決定フラグ」をオンにし、次の処理(保留表示制御処理6200)に移行する。
ここで、ステップ6126〜ステップ6132の処理を具体的に説明すると、現在変動αが、残変動時間A/変動結果Xであり、新変動βが、変動時間B/変動結果Yである場合、(1)(変動時間B−残変動時間A)の時間分だけ現在変動αの時間を長くすると共にその変動結果をYとする、更新変動γを作成する、という処理を実行することになる。即ち、現在変動αの変動結果Xは完全に無視される。
他方、ステップ6126でNoの場合、即ち、前記残変動時間が前記新たな図柄情報の変動時間より大きくなくかつ前記先の変動の変動結果が当たりである場合には、ステップ6134で、装図表示内容決定手段2362a−1は、前記新たな図柄情報及び前記残変動時間に基づき、装図変動内容決定用抽選テーブル2362a−1−1を参照して、後の変動の変動態様及び停止図柄を決定すると共に、表示制御手段2362は、当該決定情報を演出表示関連情報一時記憶手段2362dの図柄関連領域(後変動内容記憶領域)に一時記憶する。次に、ステップ6136で、装飾図柄表示制御手段2362aは、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブル内の「後変動図柄内容決定フラグ」をオンにし、次の処理(保留表示制御処理6200)に移行する。
ここで、ステップ6134〜ステップ6136の処理を具体的に説明すると、現在変動αが、残変動時間A/変動結果Xであり、新変動βが、変動時間B/変動結果Yである場合、(1)現在変動αは変更しない(即ち、残変動時間A/変動結果X)、(2)(変動時間B−残変動時間A)の時間分だけ新変動βの変動時間が短縮された変動態様とした、更新変動γ(変動結果Y)を作成する、という処理を実行することになる。
他方、ステップ6124でNoの場合、即ち、前記新たな図柄情報の変動時間と前記残変動時間が同一である場合には、ステップ6138で、装飾図柄表示制御手段2362aは、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブル及びメイン側情報一時記憶手段2361a内に一時記憶された主制御装置1000側からの新たな図柄情報を参照し、前記先の変動の変動結果がハズレ且つ前記新たな図柄情報の変動結果が当たりであるか否かを判定する。ステップ6138でYesの場合、ステップ6140で、装図表示内容決定手段2362a−1は、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブルに記憶されている先の変動の変動態様情報及びメイン側情報一時記憶手段2361a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報に基づき、装図変動内容決定用抽選テーブル2362a−1−1を参照して、先の変動の更新変動態様及び更新停止図柄を決定すると共に、表示制御手段2362は、当該決定情報を演出表示関連情報一時記憶手段2362dの図柄関連領域(更新内容記憶領域)に一時記憶する。次に、ステップ6142で、装飾図柄表示制御手段2362aは、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブル内の「変動態様等更新決定フラグ」をオンにし、次の処理(保留表示制御処理6200)に移行する。尚、ステップ6102及びステップ6138でNoの場合にも、次の処理(保留表示制御処理6200)に移行する。
ここで、ステップ6138〜ステップ6142の処理を具体的に説明すると、現在変動αがハズレであり新変動βが当たりである場合にのみ、現在変動αの残変動時間は同一としつつ、変動結果を当たりに差し替えた、更新変動γを作成する。そして、これ以外(現在変動αと新変動βがいずれも当たり又はハズレ、現在変動αが当たりで新変動βがハズレ)の場合には、当該新変動βは完全に無視される(当該新変動βに基づく装飾図柄変動決定は実行しない)。
図23は、図21でのステップ6200のサブルーチンに係る、本発明の特徴的処理の一つである保留表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6202で、装図保留情報表示制御手段2362bは、メイン側情報一時記憶手段2361aに一時記憶されている保留情報及び確定表示コマンドに基づき、装図保留情報一時記憶手段2362b−1の第1普通図柄保留領域及び第2普通図柄保留領域に一時記憶されている情報を更新する。次に、ステップ6204で、装図保留情報表示制御手段2362bは、n値に「1」をセットする。次に、ステップ6206で、装図保留情報表示制御手段2362bは、装図保留情報一時記憶手段2362b−1(第1普通図柄保留領域及び第2普通図柄保留領域)を参照し、n個目の保留が存在するか否かを判定する。ステップ6206でYesの場合、ステップ6208で、装図保留情報表示制御手段2362bは、装図保留情報一時記憶手段2362b−1の第1普通図柄保留領域及び第2普通図柄保留領域を参照し、n個目の保留が第1普通図柄保留領域にのみ存在するか否かを判定する。ステップ6208でYesの場合、ステップ6210で、装図保留情報表示制御手段2362bは、演出表示装置2350の装図保留表示部2352のn個目を黄色表示し、ステップ6220に移行する。他方、ステップ6208でNoの場合、ステップ6212で、装図保留情報表示制御手段2362bは、装図保留情報一時記憶手段2362b−1の第1普通図柄保留領域及び第2普通図柄保留領域を参照し、n個目の保留が第2普通図柄保留領域にのみ存在するか否かを判定する。ステップ6212でYesの場合、ステップ6214で、装図保留情報表示制御手段2362bは、演出表示装置2350の装図保留表示部2352のn個目を青色表示し、ステップ6220に移行する。他方、ステップ6212でNoの場合、即ち、n個目の保留が第1普通図柄保留領域及び第2普通図柄保留領域の両方に存在する場合には、ステップ6216で、装図保留情報表示制御手段2362bは、演出表示装置2350の装図保留表示部2352のn個目を赤色表示し、ステップ6220に移行する。次に、ステップ6220で、装図保留情報表示制御手段2362bは、n値に「1」を加算する。そして、ステップ6222で、装図保留情報表示制御手段2362bは、n値が「5」以上であるか否かを判定し、Yesの場合は次の処理(装飾図柄表示制御処理6300)に移行し、Noの場合にはステップ6206に移行する。他方、ステップ6206でNoの場合、即ち、n個目に保留が無い場合には、ステップ6218で、装図保留情報表示制御手段2362bは、演出表示装置2350の装図保留表示部2352のn個目を消灯し、次の処理(装飾図柄表示制御処理6300)に移行する。
図24は、図21でのステップ6300のサブルーチンに係る、本発明の特徴的処理の一つである装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6302で、装飾図柄表示制御手段2362aは、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブルを参照し、「図柄変動中フラグ」がオフであるか否かを判定する。ステップ6302でYesの場合、ステップ6304で、装飾図柄表示制御手段2362aは、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブルを参照し、「図柄内容決定フラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ6304でYesの場合、ステップ6306及びステップ6308で、装飾図柄表示制御手段2362aは、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブル内の「図柄変動中フラグ」をオンにすると共に、「図柄内容決定フラグ」をオフにする。次に、ステップ6310で、装飾図柄表示制御手段2362aは、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブル内に一時記憶された決定内容に従い、演出表示装置2350上で装飾図柄の変動表示を開始する。
次に、ステップ6312〜ステップ6318にかけて、装飾図柄変動中に新たな図柄情報がメイン側から送信されてきた場合における、当該変動中の装飾図柄の変動態様等の更新処理を実行する。具体的には、まず、ステップ6312で、装飾図柄表示制御手段2362aは、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブルを参照し、「変動態様等更新決定フラグ」がオフであるか否かを判定する。ステップ6312でYesの場合、ステップ6320に移行する。他方、ステップ6312でNoの場合、ステップ6314で、装飾図柄表示制御手段2362aは、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブルを参照し、「変動態様等更新完了フラグ」がオフであるか否かを判定する。ステップ6314でYesの場合、ステップ6316で、装飾図柄表示制御手段2362aは、現在変動中の図柄変動の変動態様及び停止図柄を更新する。具体的には、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブルの図柄関連領域の更新用欄に一時記憶されている情報を、当該変動用の欄にセットする。次に、ステップ6318で、装飾図柄表示制御手段2362aは、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブル内の「変動態様等更新完了フラグ」をオンにし、ステップ6320に移行する。他方、ステップ6314でNoの場合にも、ステップ6320に移行する。
そして、ステップ6320で、装飾図柄表示制御手段2362aは、メイン側情報一時記憶手段2361aを参照し、主制御装置1000側から確定表示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ6320でYesの場合、ステップ6322で、装飾図柄表示制御手段2362aは、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブルを参照し、「変動態様等更新決定フラグ」がオフであるか否かを判定する。ステップ6322でYesの場合、ステップ6328に移行する。他方、ステップ6322でNoの場合、ステップ6324及びステップ6326で、装飾図柄表示制御手段2362aは、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブル内の「変動態様等更新決定フラグ」及び「変動態様等更新完了フラグ」を夫々オフにし、ステップ6328に移行する。
次に、ステップ6328〜ステップ6332及びステップ6342にかけて、装飾図柄変動中に新たな図柄情報がメイン側から送信されてきた場合における、当該変動中の装飾図柄の確定表示を無視する処理を実行する。具体的には、まず、ステップ6328で、装飾図柄表示制御手段2362aは、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブルを参照し、「確定表示コマンド破棄フラグ」がオフであるか否かを判定する。ステップ6328でYesの場合、即ち、当該変動中の装飾図柄の確定表示を実行すべき場合には、ステップ6330で、装飾図柄表示制御手段2362aは、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブル内に一時記憶された決定内容(停止図柄)に従い、装飾図柄の停止図柄を確定表示する。次に、ステップ6332で、装飾図柄表示制御手段2362aは、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブル内の「図柄変動中フラグ」をオフにする。他方、ステップ6328でNoの場合、即ち、当該変動中の装飾図柄の確定表示を無視すべき場合には、前述の確定表示に係るステップ6330をスキップした上で、ステップ6342で、装飾図柄表示制御手段2362aは、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブル内の「確定表示コマンド破棄フラグ」をオフにし、次の処理(電動役物開放表示制御処理6400)に移行する。
次に、ステップ6334〜ステップ6340にかけて、装飾図柄変動中に新たな図柄情報がメイン側から送信されてきた場合における、当該変動終了後の後変動処理を実行する。具体的には、まず、ステップ6334で、装飾図柄表示制御手段2362aは、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブルを参照し、「後変動図柄内容決定フラグ」がオフであるか否か、即ち、後変動処理を実行する必要が無いか否かを判定する。ステップ6334でYesの場合、次の処理(電動役物開放表示制御処理6400)に移行する。他方、ステップ6334でNoの場合、即ち、後変動処理を実行する場合には、ステップ6336で、装飾図柄表示制御手段2362aは、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブル内の「後変動図柄内容決定フラグ」をオフにする。次に、ステップ6338で、表示制御手段2362は、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの図柄関連領域の後変動用欄に一時記憶されている決定内容を当該変動用欄にセットする。次に、ステップ6340で、装飾図柄表示制御手段2362aは、前述のステップ6308で一旦オフにされた、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブル内の「図柄内容決定フラグ」を再びオンにし、次の処理(電動役物開放表示制御処理6400)に移行する。
尚、ステップ6302でNoの場合はステップ6312に移行し、ステップ6304及びステップ6320でNoの場合には次の処理(電動役物開放表示制御処理6400)に移行する。
図25は、図21でのステップ6400のサブルーチンに係る、電動役物開放表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6402で、表示制御手段2362は、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブルを参照し、「電動役物開放表示中フラグ」がオフであるか否かを判定する。ステップ6402でYesの場合、ステップ6404で、表示制御手段2362は、メイン側情報一時記憶手段2361aを参照し、主制御装置1000側から第1電動役物開放信号(又は第2電動役物開放信号)を受信したか否かを判定する。ステップ6404でYesの場合、ステップ6406で、表示制御手段2362は、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブル内の「電動役物開放表示中フラグ」をオンにする。次に、ステップ6408で、表示制御手段2362は、演出表示装置2350上に「右打ちしてね!」を表示する。次に、ステップ6410で、表示制御手段2362は、メイン側情報一時記憶手段2361aを参照し、主制御装置1000側から第1電動役物閉鎖信号(又は第2電動役物閉鎖信号)を受診したか否かを判定する。そして、ステップ6410でYesの場合、ステップ6412で、表示制御手段2362は、演出表示関連情報一時記憶手段2362dの装飾図柄管理テーブル内の「電動役物開放表示中フラグ」をオフにし、次の処理(装飾図柄表示内容決定処理6100)に移行する。尚、ステップ6402でNoの場合は、ステップ6410に移行し、ステップ6404及びステップ6410でNoの場合は、次の処理(装飾図柄表示内容決定処理6100)に移行する。
次に、図26〜図31を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の作用について説明する。まず、図26は、本最良形態に係るパチンコ遊技機における作用を示すタイミングチャートである。まず、第1始動入賞口2110に遊技球が入賞すると、第1普図表示部2141上で第1普通図柄が変動を開始する。そして所定時間経過後{例えば「10秒」(表2上段の変動パターン1参照)}、第1普図表示部2141上でハズレ図柄が停止する。次に、第1始動入賞口2110に遊技球が入賞すると、第1普図表示部2141上で第1普通図柄が変動を開始する。そして所定時間経過後{例えば「20秒」(表2の変動パターン3参照)}、第1普図表示部2141上で当たり図柄が停止する。そして、第1電動役物2130が所定時間(例えば「5.9秒」)開放し、第1電動役物2130に所定球(例えば「4球」)の遊技球が入球する。すると、第3電動役物2310と第4電動役物2320が連動して開状態となり遊技球が増加する、遊技者にとって有利な状態に移行する。次に、第2始動入賞口2210に遊技球が入球すると、所定条件を充足時に、第2普図表示部2241上で第2普通図柄が変動を開始する。そして所定時間経過後{例えば「1秒」(表2下段の変動パターン1参照)}、第2普図表示部2241上でハズレ図柄が停止する。次に、第2始動入賞口2210に遊技球が入球すると、所定条件を充足時に、第2普図表示部2241上で第2普通図柄が変動を開始する。そして、第2普通図柄の変動時間の計時と計時中断を繰り返した後[{例えば20秒(表2下段の変動パターン6)+計時を中断した時間}を経過した後]、第2普図表示部2241上で当たり図柄が停止する。そして、第2電動役物2230が所定時間(例えば「5.9秒」)開放する。
次に、図27は、本最良形態に係るパチンコ遊技機における作用(第1普図表示部、第2普図表示部及び装図表示部の作用)を示すタイミングチャートである。ここで、いずれも第1普通図柄が変動中に第2普通図柄が変動した場合における装飾図柄の表示内容を示したものであるが、複数タイプに分類できる。具体的には、(タイプ1)第1普通図柄の変動に対応した装飾図柄変動と第2普通図柄の変動に対応した装飾図柄変動とを連結させる場合{(1)、(2)}、(タイプ2)第1普通図柄の変動に対応した装飾図柄変動を優先し、第1普通図柄の変動に対応した装飾図柄変動が終了した後に、第2普通図柄の変動の残り時間だけ、当該第2普通図柄に対応した第2装飾図柄変動を実行する場合{(4)、(5)}、(タイプ3)第1普通図柄の変動に対応した装飾図柄変動を優先し、第2普通図柄の変動に対応した装飾図柄変動をキャンセルする場合{(3)、(6)、(8)、(10)、(12)}、(タイプ4)第2普通図柄の確定表示のタイミングを境として、第1普通図柄の変動に対応した装飾図柄変動を二分割し、その前半部の確定表示を第2普通図柄に対応したものとすると共に、その後半部の確定表示を第1普通図柄に対応したものとする場合{(7)、(11)}、(タイプ5)第2普通図柄の変動に対応した装飾図柄変動を優先し、第1普通図柄の変動に対応した装飾図柄変動をキャンセルする場合{(9)}、である。以下、各タイプについて具体的に説明する。
{タイプ1(タイプ1−1)}
図28及び図29を参照しながら、標記タイプである図27(1)の場合を例に採り、具体的に説明する。まず、第1始動入賞口2110に遊技球が入賞すると、第1普図表示部2141上で第1普通図柄が変動を開始する。サブ側では、メイン側からの図柄情報に基づき、装図表示部2351上で装飾図柄が変動を開始する(A)。尚、図29(a)は、「A」における演出表示関連情報一時記憶手段2362dの一時記憶内容である。次に、第2始動入賞口2210に遊技球が入賞すると、第2普図表示部2241上で第2普通図柄が変動を開始する。サブ側では、メイン側からの図柄情報を新たに受信すると、先の変動の(現在変動中の)変動態様及び当該新たな図柄情報に基づき、現在変動中の変動態様及び停止態様を更新する(B)。尚、図29(b)は、「B」における演出表示関連情報一時記憶手段2362dの一時記憶内容である。次に、第1普通図柄に係る所定時間経過後、第1普図表示部2141上で第1普通図柄を確定表示すると共に、サブ側に確定表示コマンドを送信する。サブ側では、第1普通図柄に係る確定表示コマンドを受信するが、当該コマンドを破棄し、装飾図柄の変動を継続する(C)。尚、図29(c)は、「C」における演出表示関連情報一時記憶手段2362dの一時記憶内容である。ここで、図28(一段目)〜(六段目)は、「A」〜「C」における演出表示装置2350上での表示内容の一例である(通常変動〜スーパーリーチ変動A)。そして、第2普通図柄に係る所定時間経過後、第2普図表示部2241上で第2普通図柄を確定表示すると共に、サブ側に確定表示コマンドを送信する。サブ側では、第2普通図柄に係る確定表示コマンドを受信すると、装図表示部2351上で更新後の停止態様で装飾図柄を確定表示する(D)。尚、図29(d)は、「D」における演出表示関連情報一時記憶手段2362dの一時記憶内容である。ここで、図28(七段目)〜(八段目)は、「C」〜「D」における演出表示装置2350上での表示内容の一例である(スーパーリーチ変動B)。このように、第1普通図柄と第2普通図柄が夫々変動している場合であっても、装図表示部2351上では、一の変動のように表示制御される。
{タイプ1(タイプ1−2)}
図28及び図29を参照しながら、標記タイプである図27(2)の場合を例に採り、具体的に説明する。まず、第1始動入賞口2110に遊技球が入賞すると、第1普図表示部2141上で第1普通図柄が変動を開始する。サブ側では、メイン側からの図柄情報に基づき、装図表示部2351上で装飾図柄が変動を開始する(A)。尚、図29(e)は、「A」における演出表示関連情報一時記憶手段2362dの一時記憶内容である。次に、第2始動入賞口2210に遊技球が入賞すると、第2普図表示部2241上で第2普通図柄が変動を開始する。サブ側では、メイン側からの図柄情報を新たに受信すると、先の変動の(現在変動中の)変動態様及び当該新たな図柄情報に基づき、現在変動中の変動態様及び停止態様を更新する(B)。尚、図29(f)は、「B」における演出表示関連情報一時記憶手段2362dの一時記憶内容である。次に、第1普通図柄に係る所定時間経過後、第1普図表示部2141上で第1普通図柄を確定表示すると共に、サブ側に確定表示コマンドを送信する。サブ側では、第1普通図柄に係る確定表示コマンドを受信するが、当該コマンドを破棄し、装飾図柄の変動を継続する(C)。尚、図29(g)は、「C」における演出表示関連情報一時記憶手段2362dの一時記憶内容である。ここで、図28(一段目)〜(六段目)は、「A」〜「C」における演出表示装置2350上での表示内容の一例である(通常変動〜スーパーリーチ変動A)。そして、第2普通図柄に係る所定時間経過後、第2普図表示部2241上で第2普通図柄を確定表示すると共に、サブ側に確定表示コマンドを送信する。サブ側では、第2普通図柄に係る確定表示コマンドを受信すると、装図表示部2351上で更新後の停止態様で装飾図柄を確定表示する(D)。尚、図29(h)は、「D」における演出表示関連情報一時記憶手段2362dの一時記憶内容である。ここで、図28(九段目)〜(十段目)は、「C」〜「D」における演出表示装置2350上での表示内容の一例である(スーパーリーチ変動B)。このように、ハズレ変動中にハズレ変動が開始した場合、単独の変動では発生しない、スーパーリーチ変動Bでのハズレ変動が表示されるよう表示制御される。
(タイプ2)
図30及び図31を参照しながら、標記タイプである図27(4)の場合を例に採り、具体的に説明する。まず、第1始動入賞口2110に遊技球が入賞すると、第1普図表示部2141上で第1普通図柄が変動を開始する。サブ側では、メイン側からの図柄情報に基づき、装図表示部2351上で装飾図柄が変動を開始する(A)。尚、図31(a)は、「A」における演出表示関連情報一時記憶手段2362dの一時記憶内容である。次に、第2始動入賞口2210に遊技球が入賞すると、第2普図表示部2241上で第2普通図柄が変動を開始する。サブ側では、メイン側から新たな図柄情報を受信すると、当該新たな図柄情報及び残変動時間(ステップ6108参照)に基づき、後の変動の変動態様及び停止図柄を決定する{先の変動の(現在変動中の)変動態様等は更新しない}。尚、図31(b)は、「B」における演出表示関連情報一時記憶手段2362dの一時記憶内容である。次に、第1普通図柄に係る所定時間経過後、第1普図表示部2141上で第1普通図柄を確定表示すると共に、サブ側に確定表示コマンドを送信する。サブ側では、第1普通図柄に係る確定表示コマンドを受信すると、装図表示部2351上で装飾図柄を確定表示する。ここで、図30(一段目)〜(八段目)は、「A」〜「C」における演出表示装置2350上での表示内容の一例である(先の変動の通常変動〜確定表示)。そして、確定表示直後(当たりで確定表示されたことを遊技者に認識させるに十分な時間が経過した後)に、前記後の変動の変動態様等に基づき、装図表示部2351上で装飾図柄が再び変動を開始する(C)。尚、図31(c)は、「C」時における演出表示関連情報一時記憶手段2362dの一時記憶内容である。そして、所定時間経過後、第2普図表示部2241上で第2普通図柄を確定表示すると共に、サブ側に確定表示コマンドを送信する。サブ側では、第2普通図柄に係る確定表示コマンドを受信すると、装図表示部2351上で装飾図柄を確定表示する(D)。尚、図31(d)は、「D」における演出表示関連情報一時記憶手段2362dの一時記憶内容である。ここで、図30(九段目)〜(十段目)は、「C」〜「D」における演出表示装置2350上での表示内容の一例である(後の変動の通常変動〜確定表示)。このように、当たり変動中にハズレ変動が開始した場合、当たり変動は通常通り変動表示を行い、ハズレ変動は当たり変動の確定表示直後に変動開始するよう表示制御される。
(タイプ3)
図32及び図33を参照しながら、標記タイプである図27(8)の場合を例に採り、具体的に説明する。まず、第1始動入賞口2110に遊技球が入賞すると、第1普図表示部2141上で第1普通図柄が変動を開始する。サブ側では、メイン側からの図柄情報に基づき、装図表示部2351上で装飾図柄が変動を開始する(A)。尚、図33(a)は、「A」における演出表示関連情報一時記憶手段2362dの一時記憶内容である。次に、第2始動入賞口2210に遊技球が入賞すると、第2普図表示部2241上で第2普通図柄が変動を開始する。サブ側では、メイン側からの新たな図柄情報を受信するが、当該図柄情報を完全に無視する(B)。尚、図33(b)は、「B」における演出表示関連情報一時記憶手段2362dの一時記憶内容である。次に、第2普通図柄に係る所定時間経過後、第2普図表示部2241上で第2普通図柄を確定表示すると共に、サブ側に確定表示コマンドを送信する。サブ側では、第2普通図柄に係る確定表示コマンドを受信するが、当該コマンドを破棄し、装飾図柄の変動を継続する(C)。尚、図33(c)は、「C」における演出表示関連情報一時記憶手段2362dの一時記憶内容である。そして、第1普通図柄に係る所定時間経過後、第1普図表示部2141上で第1普通図柄を確定表示すると共に、サブ側に確定表示コマンドを送信する。サブ側では、第1普通図柄に係る確定表示コマンドを受信すると、装図表示部2351上で装飾図柄を確定表示する(D)。尚、図33(d)は、「D」における演出表示関連情報一時記憶手段2362dの一時記憶内容である。ここで、図32(一段目)〜(六段目)は、「A」〜「D」における演出表示装置2350上での表示内容の一例である(通常変動〜スーパーリーチ変動A)。このように、先の変動の残変動時間が後の変動の変動時間よりも長く、後の変動の変動結果がハズレである場合には、後の変動に係る図柄情報は完全に無視されるように表示制御される。
(タイプ4)
図34及び図35を参照しながら、標記タイプである図27(7)の場合を例に採り、具体的に説明する。まず、第1始動入賞口2110に遊技球が入賞すると、第1普図表示部2141上で第1普通図柄が変動を開始する。サブ側では、メイン側からの図柄情報に基づき、装図表示部2351上で装飾図柄が変動を開始する(A)。尚、図35(a)は、「A」における演出表示関連情報一時記憶手段2362dの一時記憶内容である。次に、第2始動入賞口2210に遊技球が入賞すると、第2普図表示部2241上で第2普通図柄が変動を開始する。他方、サブ側では、メイン側から新たな図柄情報を受信すると、先の変動の(現在変動中の)変動態様及び当該新たな図柄情報に基づき、現在変動中の変動態様及び停止態様を更新すると共に、先の変動の変動結果及び残変動時間(ステップ6108参照)に基づき、後の変動の変動態様及び停止図柄を決定する(B)。尚、図35(b)は、「B」における演出表示関連情報一時記憶手段2362dの一時記憶内容である。次に、第2普通図柄に係る所定時間経過後、第2普図表示部2241上で第2普通図柄を確定表示すると共に、サブ側に確定表示コマンドを送信する。サブ側では、第2普通図柄に係る確定表示コマンドを受信すると、装図表示部2351上で装飾図柄を確定表示する。ここで、図34(一段目)〜(六段目)は、「A」〜「C」における演出表示装置2350上での表示内容の一例である(先の変動の通常変動〜確定表示)。そして、確定表示直後(当たりで確定表示されたことを遊技者に認識させるに十分な時間が経過した後)に、前記後の変動の変動態様等に基づき、装図表示部2351上で装飾図柄が変動を再び開始する(C)。尚、図35(c)は、「BC間」における演出表示関連情報一時記憶手段2362dの一時記憶内容であり、図35(d)は、「C」における演出表示関連情報一時記憶手段2362dの一時記憶内容である。そして、第1普通図柄に係る所定時間経過後、第1普図表示部2141上で第1普通図柄を確定表示すると共に、サブ側に確定表示コマンドを送信する。サブ側では、第1普通図柄に係る確定表示コマンドを受信すると、装図表示部2351上で更新後の停止態様で装飾図柄を確定表示する(D)。尚、図35(e)は、「D」における演出表示関連情報一時記憶手段2362dの一時記憶内容である。ここで、図34(七段目)〜(八段目)は、「C」〜「D」における演出表示装置2350上での表示内容の一例である(後の変動の通常変動〜確定表示)。このように、先の変動の残変動時間が後の変動の変動時間よりも長く、後の変動の変動結果が当たりである場合には、まず、「残変動時間−新たな図柄情報の変動時間」の時間分だけ先の変動の変動時間が短縮された変動態様で当たり変動を行い、次に、当たり変動の確定表示直後に、「残変動時間−新たな図柄情報の変動時間」の時間分だけ追加的に変動するよう表示制御される。
(タイプ5)
図36及び図37を参照しながら、標記タイプである図27(9)の場合を例に採り、具体的に説明する。まず、第1始動入賞口2110に遊技球が入賞すると、第1普図表示部2141上で第1普通図柄が変動を開始する。サブ側では、メイン側からの図柄情報に基づき、装図表示部2351上で装飾図柄が変動を開始する(A)。尚、図37(a)は、「A」における演出表示関連情報一時記憶手段2362dの一時記憶内容である。次に、第2始動入賞口2210に遊技球が入賞すると、第2普図表示部2241上で第2普通図柄が変動を開始する。他方、サブ側では、メイン側から新たな図柄情報を受信すると、先の変動の(現在変動中の)変動態様及び当該新たな図柄情報に基づき、現在変動中の変動態様及び停止態様を更新する(B)。尚、図37(b)は、「B」における演出表示関連情報一時記憶手段2362dの一時記憶内容である。そして、第1普通図柄及び第2普通図柄に係る所定時間経過後、第1普図表示部2141及び第2普図表示部2241上で第1普通図柄及び第2普通図柄を夫々確定表示すると共に、サブ側に確定表示コマンドを同時に送信する。サブ側では、第1普通図柄及び第2普通図柄に係る確定表示コマンドを同時に受信すると、装図表示部2351上で装飾図柄を確定表示する。(C・D)。尚、図37(c)は、BC間における演出表示関連情報一時記憶手段2362dの一時記憶内容であり、図37(d)は、「C・D」における演出表示関連情報一時記憶手段2362dの一時記憶内容である。ここで、図36(一段目)〜(六段目)は、「A」〜「C」における演出表示装置2350上での表示内容の一例である(先の変動の通常変動〜確定表示)。このように、先の変動の残変動時間と後の変動の変動時間が同じで、後の変動の変動結果が当たりである場合には、先の変動の変動時間と同じであり、変動結果を当たりに差し替えた変動態様・停止態様で変動を行うよう表示制御される。
本最良形態によれば、確率変動機能や確率変動状態フラグ等のソフト判定データを持つこと無く、通常遊技中には低確率始動口による図柄遊技を実行させ、特別遊技中には高確率始動口による図柄遊技を実行させることが可能となるという効果を奏する。更には、低確率始動口を狙った方が出球率が高く構成されているので、たとえ遊技者が通常時から高確率始動口を狙って発射する等の変則的な遊技を行ったとしても、中長期スパンではホール側に不利益を与える可能性を顕著に低減させることが可能となるという効果も奏する。
更に、特別遊技(大当たり)時に、高確率始動口への遊技球の入球に基づき内部的に大当たりに当選した場合であっても、当該特別遊技が終了するまでは図柄変動が継続するので、当該特別遊技が終了した後に次の特別遊技が実行される結果、複数の特別遊技が重複することによる遊技者の損失を防止することが可能になるという効果を奏する。
更に、第二識別情報始動口への入球に適した「特定の流下経路」を通過するよう遊技球を発射した場合も、第一識別情報始動口と同価値の始動口への入球が可能となると共に、当該入球に基づく特別遊技状態への移行可能性が発生する結果、釘配置構成等の関係で第二識別情報始動口へいつまでも入球しないような状況下でも、当該同価値の始動口に起因した、連続した特別遊技への期待感を付与することができるという効果を奏する。
更に、第一識別情報始動口への入球に適した「特定の流下経路とは異なる経路」を通過するよう遊技球を発射した場合も、第二識別情報始動口と同価値の始動口への入球が可能となるので、通常遊技時においても、より高確率での特別遊技移行抽選の機会を付与できる結果、遊技の興趣性を高めることができるという効果を奏する。
更に、第一識別情報(第一普通図柄)及び第二識別情報(第二普通図柄)の両方に対して一つの第三識別情報(装飾図柄)を配するように構成されているので、従来のように、第一識別情報(第一普通図柄)に対して第三識別情報(第一装飾図柄)を配し、第二識別情報(第二普通図柄)に対して第四識別情報(第二装飾図柄)を配する、といった構成を採ることに起因した、装飾的な複数の図柄の扱いに大小を設けるといった図柄表示の優劣の問題を生じないという効果を奏する。更に、新たに第三識別情報の表示内容を決定するに際し、第三識別情報が非変動表示中である場合には、従来通りの表示内容決定を踏襲するので、遊技の複雑化を回避できる一方、第三識別情報が変動表示中である場合には、先の変動の残り時間を踏まえ、表示内容や表示可否決定を行うよう構成されているので、先の変動の残り時間を利用しての新たな識別情報変動の構築が可能となり遊技の興趣性を高めることができると共に、先の変動の残り時間を優先させての後の変動の消去等も可能となる結果、例えば遊技者にとって不必要な表示を実行しないことによる遊技の簡素化が図れるという効果をも奏する。
更に、先の変動の残変動時間が後の変動時間よりも長く、かつ、後の変動の結果がハズレである場合には、当該後の変動表示を実行しないよう構成されているので、表示制御処理上の負担軽減を図ることができると共に、遊技者にとって無駄な表示(後の変動表示)を行わないことによる遊技の複雑化を回避できるという効果をも奏する。
更に、先の変動の残変動時間が後の変動時間よりも短く、かつ、先の変動の結果がハズレである場合には、先の残変動時間に後の変動時間を結合させるよう構成されているので、後の変動時間だけでは表示できない長時間演出を実現させることが可能となる結果、遊技の興趣性を高めることができると共に、遊技者にとって無駄な確定表示(先の変動表示の確定表示)を行わないことによる遊技の複雑化を回避できるという効果をも奏する。