JP2009027093A - 有機電界発光素子および表示装置 - Google Patents

有機電界発光素子および表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009027093A
JP2009027093A JP2007190984A JP2007190984A JP2009027093A JP 2009027093 A JP2009027093 A JP 2009027093A JP 2007190984 A JP2007190984 A JP 2007190984A JP 2007190984 A JP2007190984 A JP 2007190984A JP 2009027093 A JP2009027093 A JP 2009027093A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
layer
substituted
organic electroluminescent
unsubstituted
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007190984A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeyuki Matsunami
成行 松波
Yasunori Kijima
靖典 鬼島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2007190984A priority Critical patent/JP2009027093A/ja
Priority to KR1020080065345A priority patent/KR20090010883A/ko
Priority to US12/173,542 priority patent/US8187728B2/en
Priority to CN2008101332352A priority patent/CN101355140B/zh
Publication of JP2009027093A publication Critical patent/JP2009027093A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Heterocyclic Compounds Containing Sulfur Atoms (AREA)

Abstract

【課題】低電圧駆動、耐熱性良好な有機電界発光素子。
【解決手段】発光層を含む少なくとも1層の有機層を狭持してなる有機電界発光素子において、有機層が、例えば一般式(2)で示されるような、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(m−トリル)ベンジジンの骨格に、チエニル基を設けた構造である。
Figure 2009027093

【選択図】なし

Description

本発明は、有機電界発光素子用の有機材料として好適なアミン化合物を用いた有機電界発光素子、およびこの素子を用いた表示装置に関する。
近年、消費電力が小さく、応答速度が高速であり、また視野角依存性の無いフラットパネルディスプレイとして、有機電界発光素子(いわゆる有機EL素子)を用いた表示装置が注目されている。
一般的に有機電界発光素子は、陰極と陽極との間に有機層を狭持してなり、陽極および陰極からそれぞれ注入された正孔(ホール)と電子とが有機層中において再結合することにより発光する。有機層としては、例えば、正孔輸送層、発光材料を含む発光層、および電子輸送層を陽極側から順に積層させた構成や、さらに電子輸送層中に発光材料を含ませて電子輸送性の発光層とした構成が開発されている。
ところで、以上のような構成の有機電界発光素子は自発光素子であり、この有機電界発光素子を用いて表示装置を構成する場合、有機電界発光素子の長寿命化および信頼性の確保が最も重要な課題の一つとなる。このため、有機電界発光素子を構成する有機材料に関する研究が取り進められている。
正孔輸送層は発光層における再結合バランスを調整するために重要な役割を持っているほかに、熱的安定性に優れた構造が求められている。正孔輸送材料として代表的な公知材料であるN,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(m−トリル)ベンジジン(TPD)は良好な正孔輸送材料ではあるものの熱的性質としてのガラス転移点温度(Tg)が低い。
近年においては、アミン化合物の中心部の骨格にチオフェン部位を導入することで非結晶性に優れた有機材料が開示されている(特許文献1,2)。また、一つのチオフェン骨格を中心としてアリールを介在させてアミノ基を有する化合物が正孔注入材料として機能することが開示されている(特許文献3,4)。
有機電界発光素子の駆動に伴う輝度劣化の要因としては駆動に伴うジュール熱による有機材料の結晶化と考えられている。その課題を解消するために分子量を増加させアモルファス的な性質を高める方法が取られている。例えば、分子骨格をスターバースト型とする4,4’,4’’−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA)は非結晶性に優れた材料として知られている(非特許文献1)。しかし、このm−MTDATAを用いた場合には高電圧を要するため実用上は更なる改善が望まれていた。
低電圧化させる方法として電荷の輸送性を高めることが必要となる。チオフェンユニットは、6量体以上結合したオリゴマーとなったオリゴチオフェンでは有機半導体として良好な電荷輸送性を示すことが知られている(特許文献5)。このような性質を導入したものとして、チオフェンが3ユニット連結されているアミン化合物に関して有機電界発光素子の特性が示されているが、輝度を得るのに高電圧となっている(非特許文献2)。
また、テトラフェニルベンジジン骨格を有する発光安定性の高い材料も知られている(特許文献6,7)。該特許文献に記載される有機材料はテトラフェニルベンジジンに少なくとも2つ乃至4つのフェニル基を置換させ熱的な安定性を高めることによって発光安定性を見出している。確かにフェニル基を増環させることで分子量の増加に起因する熱的安定化は確保できるものの、一方でフェニル基は電荷輸送性に優れないため、高電圧化をもたらす弊害があった。
特開平10−219242号公報 特開2003−13054号公報 特開2001−345181号公報 特開2003−267973号公報 特開2002−322173号公報 特開2001−273978号公報 特開2006−206596号公報 Applied Physics Letters(米)、1994年、第65巻、p.807−809 Applied Physics Letters (米),1997年、 第70巻、p.699−701
このように結晶性を防ぐことと駆動電圧を低電圧化させることを併せ持たせることは困難となっていた。さらに有機電界発光素子で高効率を維持し、良好な輝度寿命を得ることができなかった。
そこで本発明は、優れた電荷輸送材料となるアミン化合物を用いた有機電界発光素子および該有機電界発光素子を用いた表示装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために提供する本発明は、陽極と陰極との間に、発光層を含む少なくとも1層の有機層を狭持してなる有機電界発光素子において、前記有機層が、下記一般式(1)で示されるアミン化合物を用いて構成されていることを特徴とする有機電界発光素子である。
Figure 2009027093

[ただし、一般式(1)中において、Ar〜Arは、それぞれ独立に、炭素数6〜30の置換あるいは無置換のアリール基、または置換あるいは無置換のチエニル基を示す。また、Ar〜Arのうち、少なくとも一つは置換あるいは無置換のチエニル基を示す。またR〜Rはそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、炭素数1〜20の置換あるいは無置換のカルボニル基、炭素数1〜20の置換あるいは無置換のカルボニルエステル基、炭素数1〜20の置換あるいは無置換のアルキル基、炭素数2〜20の置換あるいは無置換のアルケニル基、炭素数1〜20の置換あるいは無置換のアルコキシル基、シアノ基、ニトロ基を示し、R同士は環状構造を有してもよい。]
このとき、前記アミン化合物が、前記一般式(1)におけるRが水素またはR同士で環状構造を形成したものであり、R〜Rがいずれも水素であり、Ar〜Arがいずれもフェニル基またはチエニル基であることが好ましい。
また、前記アミン化合物が、前記一般式(1)におけるAr〜Arがいずれもチエニル基で構成されるものであるとよい。
さらに、前記アミン化合物が、下記一般式(2)で表されるものであることが好適である。
Figure 2009027093
また前記課題を解決するために提供する本発明は、上記いずれかに記載の有機電界発光素子において、前記有機層は、少なくとも発光層および正孔輸送層を有し、前記アミン化合物は、前記正孔輸送層を構成する材料として用いられていることを特徴とする有機電界発光素子である。
また前記課題を解決するために提供する本発明は、上記いずれかに記載の有機電界発光素子において、前記有機層は、少なくとも発光層および正孔注入層を有し、前記アミン化合物は、前記正孔注入層を構成する材料として用いられていることを特徴とする有機電界発光素子である。
前記課題を解決するために提供する本発明は、陽極と陰極の間に発光層を含む少なくとも1層の有機層を挟持してなる有機電界発光素子を、基板上に複数配列形成してなる表示装置において、前記有機電界発光素子のうちの少なくとも1つは、前記有機層が下記一般式(1)で示されるアミン化合物を用いて構成されていることを特徴とする表示装置である。
Figure 2009027093

[ただし、一般式(1)中において、Ar〜Arは、それぞれ独立に、炭素数6〜30の置換あるいは無置換のアリール基、または置換あるいは無置換のチエニル基を示す。また、Ar〜Arのうち、少なくとも一つは置換あるいは無置換のチエニル基を示す。またR〜Rはそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、炭素数1〜20の置換あるいは無置換のカルボニル基、炭素数1〜20の置換あるいは無置換のカルボニルエステル基、炭素数1〜20の置換あるいは無置換のアルキル基、炭素数2〜20の置換あるいは無置換のアルケニル基、炭素数1〜20の置換あるいは無置換のアルコキシル基、シアノ基、ニトロ基を示し、R同士は環状構造を有してもよい。]
このとき、上記記載の表示装置であって、前記アミン化合物を用いて前記有機層が構成された有機電界発光素子が、青色発光素子、緑色発光素子、赤色発光素子の共通材料として用いられ、青色、緑色および赤色の各画素を構成していることが好ましい。
以上説明したように、本発明に係る有機電界発光素子では、一般式(1)に示したアミン化合物を用いて有機電界発光素子の有機層を構成することにより、低電圧駆動が可能となるとともに、発光効率および発光寿命の向上を図ることが可能になる。また、このようなアミン化合物を含んでなる有機電界発光素子を用いた表示装置は、低電圧駆動が可能となり、消費電力に優れ、信頼性の高いフルカラー表示が可能になる。
以下、本発明の実施の形態を、アミン化合物、このアミン化合物を用いた有機電界発光素子、および表示装置の順に説明する。なお、本発明を図面に示した実施形態をもって説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、実施の態様に応じて適宜変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
本発明に係る有機電界発光素子では、下記一般式(1)で示されるアミン化合物を用いるが、ここではさらに具体的な例を説明する。
Figure 2009027093
一般式(1)中において、Ar〜Arは、それぞれ独立に、炭素数6〜30の置換あるいは無置換のアリール基、または置換あるいは無置換のチエニル基を示す。また、Ar〜Arのうち、少なくとも一つは置換あるいは無置換のチエニル基を示す。またR〜Rはそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、炭素数1〜20の置換あるいは無置換のカルボニル基、炭素数1〜20の置換あるいは無置換のカルボニルエステル基、炭素数1〜20の置換あるいは無置換のアルキル基、炭素数2〜20の置換あるいは無置換のアルケニル基、炭素数1〜20の置換あるいは無置換のアルコキシル基、シアノ基、ニトロ基を示し、R同士は環状構造を有してもよい。
この一般式(1)で示されるアミン化合物は、有機電界発光素子の有機層に好適に用いられるアミン化合物であり、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(m−トリル)ベンジジン(TPD)の骨格に対して、少なくとも一つ以上のチオフェンユニットを有する骨格となっている。
そして、一般式(1)中におけるAr〜Arは、それぞれ独立に、炭素数6〜30のアリール基またはチエニル基を示し、これらはさらに他の基で置換されていても良く、無置換であっても良い。
上記Ar〜Arを構成するアリール基は、炭素数30以下から構成されるものが好ましく、例えば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、フルオレニル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基、9−フェナントリル基、1−ナフタセニル基、2−ナフタセニル基、9−ナフタセニル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、4−ピレニル基、1−クリセニル基,6−クリセニル基,2−フルオランテニル基,3−フルオランテニル基,2−ビフェニルイル基、3−ビフェニルイル基、4−ビフェニルイル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、p−t−ブチルフェニル基等が挙げられる。
また上記Ar〜Arを構成する置換のチエニル基の置換基としては、例えば、ハロゲン、炭素数1〜20の置換あるいは無置換のアルキル基等が挙げられる。
また、Ar〜Arは、一般式(1)のアミン化合物を合成する場合の簡便さを考慮した場合、ArとArとが同一であり、ArとArとが同一であることが好ましい。
また一般式(1)中におけるRからRは、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、カルボニル基、カルボニルエステル基、アルキル基、アルケニル基、アルコキシル基、シアノ基、ニトロ基、アリール基、または複素環基を示す。このうち、カルボニル基、カルボニルエステル基、アルキル基、アルケニル基、およびアルコキシル基は、炭素数20以下であって、さらに他の基で置換されていても良く、無置換であっても良い。また、アリール基、および複素環基は、炭素数20以下であって、さらに他の基に置換されていても良く、無置換であっても良い。
尚、上記のカルボニル基は、アルデヒド基、ケトン基およびカルボキシル基を含む。また、上記のアルキル基は、直鎖状アルキル基、分岐鎖状アルキル基、環状アルキル基を含む。
そして、上述したAr〜Ar、さらにはR〜Rとして示された基のうち、さらに置換基を有しても良い基に対する置換基としては、ハロゲン、ヒドロキシル基、カルボニル基、カルボニルエステル基、環状アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリール基、複素環基、シアノ基、ニトロ基、またはシリル基を挙げることができる。
また、本発明では、前記一般式(1)におけるRが水素またはR同士で環状構造を形成したものであり、R〜Rがいずれも水素であり、Ar〜Arがいずれもフェニル基またはチエニル基であることが好ましく、さらにはAr〜Arがいずれもチエニル基で構成されるものであるとよい。またこのうち、下記一般式(2)で表されるものであることが好適である。
Figure 2009027093
以下の表1,表2に、上記一般式(1)の例示構造(構造式(1)〜(27))を示すが、本発明で用いるアミン化合物は、上述した範囲に含まれれば、ここに例示した構造に限定されるものではない。
Figure 2009027093
Figure 2009027093
以上で一例を示したアミン化合物は、種々の方法によって合成が可能であり、例えば次のa)〜c)の方法が例示される。
a)ハロゲン化されたチオフェンを、マグネシウムを用いたグリニヤー反応によってカップリングさせる合成方法。
b)ハロゲン化されたチオフェンを、銅触媒存在下でウルマン反応によってカップリングさせる方法。
c)ボロン酸、もしくはボロン酸エステル化されたチオフェンとハロゲン化されたアントラセンとを、パラジウムに代表される遷移金属触媒によってカップリングさせる(いわゆる鈴木カップリング反応)によって合成させる方法。
尚、本発明で用いるアミン化合物は、有機電界発光素子の有機層を構成する材料として用いられるものであり、有機電界発光素子の製造プロセスに供する前に純度を高めておくことが好ましく、該純度が95%以上、より好ましくは99%以上とするのがよい。かかる高純度のアミン化合物を得る方法としてはアミン化合物の合成後の精製である再結晶法、再沈殿法、もしくはシリカやアルミナを用いたカラム精製のほかに、昇華精製やゾーンメルト法による公知の高純度化方法を用いることができる。
また、これらの精製方法を繰り返し行うことや異なる精製法を組み合わせて行うことで、本発明におけるアミン化合物の未反応物、反応副生成物、触媒残渣、もしくは残存溶媒などの混合物を低減させ、よりデバイス特性の優れた有機電界発光素子を得ることが可能となる。
さらに本化合物は、光や酸素といった外因から以下に掲げるd)〜f)の保管方法をとることによって、その酸化、分解からの劣化反応を抑制し、特にこの有機発光材料を用いて構成される有機電界発光素子において、より優れた発光特性をもたらすことだけでなく、製造装置の負荷の軽減などに効果を発揮する。
d)有機発光材料を合成した後、速やかに冷所に静置させる。その保管温度は−100℃から100℃の範囲が好ましく、より好ましくは−50℃から50℃の温度範囲で保管する。
e)有機発光材料を合成した後、速やかに遮光性を有する容器に保管する。
f)有機発光材料を合成した後、合成した有機発光材料を窒素、二酸化炭素、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で保管する。
以上のような一般式(1)及び構造式(1)〜(27)で示されるアミン化合物は、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(m−トリル)ベンジジン(TPD)の骨格に対して、少なくとも一つ以上のチエニル基を設けた構成としている。このようなアミン化合物を、特に正孔輸送材料として用いた有機電界発光素子においては、良好は発光寿命が得られる。これは、チエニル基はフェニル基よりも電荷移動に優れているため、チエニル基で置換されたTPDは、より良好な正孔移動度を発現したためと考えている。すなわち、正孔移動度が高まることによって電圧は低下し、発光に関わる励起子の再結合性のバランスが整ったことが寿命の延伸にもつながっているものと推定される。
これにより、このアミン化合物を正孔輸送材料として用いた下記に説明する有機電界発光素子において、低電圧駆動となり発光寿命を確保できる。しかも、分子量としても耐熱性を十分に保持できる量が確保されるため、熱的な物性が良好であり、外部からの力や熱的な耐久性に優れており、電圧による変動力にも安定性を有している。
また、上記のアミン化合物は、陽極と直に接続する正孔注入層の構成材料としても用いることができる。
さらに、本発明に基づくアミン化合物は、置換基の選択によって電子輸送性能も併せもつことができ、また良好な発色団ともなる。このため、有機電界発光素子の有機層のうち、電子輸送層を兼ねた発光層としても、或いは正孔輸送層と兼ねた発光層としても用いることが可能である。また、本発明に基づくアミン化合物を発光層として、電子輸送層と正孔輸送層とで挟み込んだ構成とすることも可能である。
≪有機電界発光素子≫
図1は、本発明の有機電界発光素子を模式的に示す断面図である。この図に示す有機電界発光素子11は、基板12上に、陽極13、有機層14、および陰極15をこの順に積層してなる。このうち有機層14は、陽極13側から順に、例えば正孔注入層14a、正孔輸送層14b、発光層14c、および電子輸送層14dを積層してなるものである。
次に、この有機電界発光素子11を構成する各部の詳細な構成を、基板12側から順に説明する。
<基板>
基板12は、その一主面側に有機電界発光素子11が配列形成される支持体であって、公知のものであって良く、例えば、石英、ガラス、金属箔、もしくは樹脂製のフィルムやシートなどが用いられるこの中でも石英やガラスが好ましく、樹脂製の場合には、その材質としてポリメチルメタクリレート(PMMA)に代表されるメタクリル樹脂類、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート(PBN)などのポリエステル類、もしくはポリカーボネート樹脂などが挙げられるが、透水性や透ガス性を抑える積層構造としたものや、表面処理を行ったものであってもよい。
<陽極>
陽極13には、効率良く正孔を注入するために電極材料の真空準位からの仕事関数が大きいもの、例えばアルミニウム(Al)、クロム(Cr)、モリブテン(Mo)、タングステン(W)、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)の金属及びその合金さらにはこれらの金属や合金の酸化物等、または、酸化スズ(SnO2)とアンチモン(Sb)との合金、ITO(インジウムチンオキシド)、InZnO(インジウム亜鉛オキシド)、酸化亜鉛(ZnO)とアルミニウム(Al)との合金、さらにはこれらの金属や合金の酸化物等が、単独または混在させた状態で用いられる。
また、陽極13は、光反射性に優れた第1層と、この上部に設けられた光透過性を有すると共に仕事関数の大きい第2層との積層構造であっても良い。
第1層は、アルミニウムを主成分とする合金からなる。その副成分は、主成分であるアルミニウムよりも相対的に仕事関数が小さい元素を少なくとも一つ含むものでも良い。このような副成分としては、ランタノイド系列元素が好ましい。ランタノイド系列元素の仕事関数は、大きくないが、これらの元素を含むことで陽極の安定性が向上し、かつ陽極のホール注入性も満足する。また副成分として、ランタノイド系列元素の他に、シリコン(Si)、銅(Cu)などの元素を含んでも良い。
第1層を構成するアルミニウム合金層における副成分の含有量は、例えば、アルミニウムを安定化させるNdやNi、Ti等であれば、合計で約10wt%以下であることが好ましい。これにより、アルミニウム合金層においての反射率を維持しつつ、有機電界発光素子の製造プロセスにおいてアルミニウム合金層を安定的に保ち、さらに加工精度および化学的安定性も得ることができる。また、陽極13の導電性および基板12との密着性も改善することが出来る。
また第2層は、アルミニウム合金の酸化物、モリブデンの酸化物、ジルコニウムの酸化物、クロムの酸化物、およびタンタルの酸化物の少なくとも一つからなる層を例示できる。ここで、例えば、第2層が副成分としてランタノイド系元素を含むアルミニウム合金の酸化物層(自然酸化膜を含む)である場合、ランタノイド系元素の酸化物の透過率が高いため、これを含む第2層の透過率が良好となる。このため、第1層の表面において、高反射率を維持することが可能である。さらに、第2層は、ITO(Indium Tin Oxide)やIZO(Indium Zinc Oxide)などの透明導電層であっても良い。これらの導電層は、陽極13の電子注入特性を改善することができる。
また陽極13は、基板11と接する側に、陽極13と基板12との間の密着性を向上させるための導電層を設けて良い。このような導電層としては、ITOやIZOなどの透明導電層が挙げられる。
そして、この有機電界発光素子11を用いて構成される表示装置の駆動方式がアクティブマトリックス方式である場合には、陽極13は画素毎にパターニングされ、基板12に設けられた駆動用の薄膜トランジスタに接続された状態で設けられている。またこの場合、陽極13の上には、ここでの図示を省略したが絶縁膜が設けられ、この絶縁膜の開口部から各画素の陽極13の表面が露出されるように構成されていることとする。
<正孔注入層/正孔輸送層>
正孔注入層14aおよび正孔輸送層14bは、それぞれ発光層14cへの正孔注入効率を高めるためのものである。このような正孔注入層14aもしくは正孔輸送層14bの材料としては、例えば、ベンジン、スチリルアミン、トリフェニルアミン、ポルフィリン、トリフェニレン、アザトリフェニレン、テトラシアノキノジメタン、トリアゾール、イミダゾール、オキサジアゾール、ポリアリールアルカン、フェニレンジアミン、アリールアミン、オキザゾール、アントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベンあるいはこれらの誘導体、または、ポリシラン系化合物、ビニルカルバゾール系化合物、チオフェン系化合物あるいはアニリン系化合物等の複素環式共役系のモノマー、オリゴマーあるいはポリマーを用いることができる。
また、上記正孔注入層14aもしくは正孔輸送層14bのさらに具体的な材料としては、α−ナフチルフェニルフェニレンジアミン、ポルフィリン、金属テトラフェニルポルフィリン、金属ナフタロシアニン、ヘキサシアノアザトリフェニレン、7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン(TCNQ)、7,7,8,8−-テトラシアノ - 2,3,5,6- テトラフルオロキノジメタン(F4−TCNQ)、テトラシアノ4、4、4−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン、N、N、N’、N’−テトラキス(p−トリル)p−フェニレンジアミン、N、N、N’、N’−テトラフェニル−4、4’−ジアミノビフェニル、N−フェニルカルバゾール、4−ジ−p−トリルアミノスチルベン、ポリ(パラフェニレンビニレン)、ポリ(チオフェンビニレン)、ポリ(2、2’−チエニルピロール)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
そして、本実施形態においては、この正孔注入層14aもしくは正孔輸送層14bに、上記一般式(1)および構造式(1)〜(27)に示したアミン化合物が含有されていることとする。また、これらのアミン化合物は、単独で用いることのほかに他の正孔輸送材料と混合させてもよい。
<発光層>
発光層14cは、陽極13と陰極15による電圧印加時に、陽極13と陰極15のそれぞれから正孔および電子が注入され、さらにこれらが再結合する領域であり、発光効率が高い材料、例えば、低分子蛍光色素、蛍光性の高分子、金属錯体等の有機発光材料を用いて構成されている。
発光層材料としては、フェニレン核、ナフタレン核、アントラセン核、ピレン核、ナフタセン核、クリセン核もしくはペリレン核から構成される芳香族炭化水素化合物であり、具体的には9,10−ジフェニルアントラセン、9,10−ジ(1−ナフチル)アントラセン、9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン、1,6−ジフェニルピレン、1,6−ジ(1−ナフチル)ピレン、1,6−ジ(2−ナフチル)、1,8−ジフェニルピレン、1,8−ジ(1−ナフチル)ピレン、1,8−ジ(2−ナフチル)ピレン、ルブレン、6,12−ジフェニルクリセン、6,12−ジ(1−ナフチル)クリセン、6,12−ジ(2−ナフチル)クリセン等を好適に用いることができる。
また、この発光層14cには、発光層14cでの発光スペクトルの制御を目的として、他のゲスト材料を微量添加しても良い。このような他のゲスト材料としては、ナフタレン誘導体、アミン化合物、ピレン誘導体、ナフタセン誘導体、ベリレン誘導体、クマリン誘導体、ピラン系色素等の有機物質が用いられ、なかでもこれらの芳香族第三級アミン化合物が好適に用いられる。
尚、本発明で規定するアミン化合物は正孔輸送性材料であるものの、置換基の選択によっては良好な発光色素となりうる。本発明で規定するアミン化合物を用いて発光層14cを構成する場合、該アミン化合物の単体からなる発光層14cを構成しても良い。また本発明で規定するアミン化合物をゲスト材料として用いても良い。この場合、ホスト材料には、フェニレン核、ナフタレン核、アントラセン核、ピレン核、ナフタセン核、クリセン核もしくはペリレン核から構成される芳香族炭化水素化合物を用いることが好ましい。
また本発明で規定するアミン化合物をホスト材料として用いても良い。この場合、ゲスト材料としては、発光効率が高い材料、例えば、低分子蛍光色素、蛍光性の高分子、金属錯体等の有機発光材料を用いて構成されている。
本発明で規定するアミン化合物をホスト材料に用いた場合における発光性のゲスト材料としては、例えばアントラセン、ナフタレン、インデン、フェナントレン、ピレン、ナフタセン、トリフェニレン、ペリレン、ピセン、フルオランテン、アセフェナントリレン、ペンタフェン、ペンタセン、コロネン、ブタジエン、クマリン、アクリジン、スチルベン、あるいはこれらの誘導体、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム錯体、ビス(ベンゾキノリノラト)ベリリウム錯体、トリ(ジベンゾイルメチル)フェナントロリンユーロピウム錯体ジトルイルビニルビフェニルを用いることができる。
<電子輸送層>
電子輸送層14dは、陰極15から注入される電子を発光層14cに輸送するためのものである。電子輸送層14dの材料としては、例えば、キノリン、ペリレン、ビススチリル、ピラジン、トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、フルオレノン、またはこれらの誘導体が挙げられる。具体的には、トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム(略称Alq3 )、アントラセン、ナフタレン、フェナントレン、ピレン、ペリレン、ブタジエン、クマリン、アクリジン、スチルベン、またはこれらの誘導体が挙げられる。
以上、有機層14を構成する上記の各層14a〜14dは、例えば真空蒸着法や、スピンコート法などの方法によって形成することができる。ただし、特に、発光層14cに対して、発光層14cでの発光スペクトルの制御を目的として、本発明で規定するアミン化合物の他に微量のゲスト材料を添加する場合には、発光層14cの形成において他のゲスト材料の共蒸着を行う。
尚、有機層14は、このような層構造に限定されることはなく、少なくとも発光層14cと共に、陽極13と発光層14cとの間に、正孔輸送層14aまたは正孔注入層14bを有する構成であったり、あるいは発光層14cが、正孔輸送性の発光層、電子輸送性の発光層、あるいは両電荷輸送性の発光層として有機電界発光素子11に設けられている構成であってもよい。
さらに、以上の有機層14を構成する各層、例えば正孔注入層14a、正孔輸送層14b、発光層14c、および電子輸送層14dは、それぞれが複数層からなる積層構造であっても良い。
<陰極>
陰極15は、例えば、有機層14側から順に第1層15a、第2層15bを積層させた2層構造で構成されている。
第1層15aは、仕事関数が小さく、かつ光透過性の良好な材料を用いて構成される。このような材料としては、例えばリチウム(Li)の酸化物である酸化リチウム(LiO)や、セシウム(Cs)の酸化物である酸化セシウム(CsO)、さらにはこれらの酸化物の混合物を用いることができる。また、第1層15aは、このような材料に限定されることはなく、例えば、カルシウム(Ca)、バリウム(Ba)等のアルカリ土類金属、リチウム、セシウム等のアルカリ金属、さらにはインジウム(In)、マグネシウム(Mg)等の仕事関数の小さい金属、さらにはこれらの金属の酸化物等を、単体でまたはこれらの金属および酸化物の混合物や合金として安定性を高めて使用しても良い。
第2層15bは、例えば、MgAgなどの光透過性を有する層を用いた薄膜により構成されている。この第2層15bは、さらに、アルミキノリン錯体、スチリルアミン誘導体、フタロシアニン誘導体等の有機発光材料を含有した混合層であっても良い。この場合には、さらに第3層としてMgAgのような光透過性を有する層を別途有していてもよい。
以上の陰極15を構成する各層は、真空蒸着法、スパッタリング法、更にはプラズマCVD法などの手法によって形成することができる。また、この有機電界発光素子11を用いて構成される表示装置の駆動方式がアクティブマトリックス方式である場合、陰極15は、有機層14とここでの図示を省略した上述の絶縁膜とによって、陽極13と絶縁された状態で基板12上にベタ膜状に形成され、各画素の共通電極として用いられる。
尚、陰極15は上記のような積層構造に限定されることはなく、作製されるデバイスの構造に応じて最適な組み合わせ、積層構造を取れば良いことは言うまでもない。例えば、上記実施形態の陰極15の構成は、電極各層の機能分離、すなわち有機層14への電子注入を促進させる無機層(第1層15a)と、電極を司る無機層(第2層15b)とを分離した積層構造である。しかしながら、有機層14への電子注入を促進させる無機層が、電極を司る無機層を兼ねても良く、これらの層を単層構造として構成しても良い。また、この単層構造上にITOなどの透明電極を形成した積層構造としても良い。
そして上記した構成の有機電界発光素子11に印加する電流は、通常、直流であるが、パルス電流や交流を用いてもよい。電流値、電圧値は、素子が破壊されない範囲内であれば特に制限はないが、有機電界発光素子の消費電力や寿命を考慮すると、なるべく小さい電気エネルギーで効率良く発光させることが望ましい。
また、図1に示した有機電解発光素子11においては、陽極13にITO等よりなる透明電極を用いることにより上下の両サイドから光を取り出す構成であっても良い。
また、この有機電界発光素子11が、キャビティ構造となっている場合、有機層14と、透明材料あるいは半透明材料からなる電極層(本実施形態では陰極15)との合計膜厚は、発光波長によって規定され、多重干渉の計算から導かれた値に設定されることになる。そして、この有機電界発光素子11を用いた表示装置が、TFTが形成された基板上に上面発光型の有機電界発光素子を設けた、いわゆるTAC(Top Emitting Adoptive Current drive )構造である場合、このキャビティ構造を積極的に用いることにより、外部への光取り出し効率の改善や発光スペクトルの制御を行うことが可能である。
以上説明した構成の有機電界発光素子11によれば、一般式(1)を用いて説明したアミン化合物を用いて有機層14の正孔注入層14aもしくは正孔輸送層14bを構成した。これにより、有機層14の耐久性および安定性の向上を図ることが可能になると共に、チオフェン部位に基づく移動度向上が得られる。この結果、下記の実施例で説明するように、低電圧化が可能となり、かつ発光効率が高く寿命特性に優れた有機電界発光素子を構成することが可能になる。
尚、以上の実施形態においては、前述したアミン化合物を正孔注入層14aもしくは正孔輸送層14bの構成材料として用いることのみを説明した。しかしながら、本発明で用いるアミン化合物は、アミン化合物の実施形態において述べたように耐久性に優れており、また、アミン化合物であるため電子輸送性および正孔輸送性を有していることからすれば、前記アミン化合物を、正孔注入層14aもしくは正孔輸送層14b以外の層、例えば発光層14cや電子輸送層14dを構成する材料として用いることもでき、これによってこれらの層における耐久性の向上を図ることが可能になる。
また、本発明の有機電界発光素子は、上面発光型、これを用いたTAC構造への適用に限定されるものではなく、陽極と陰極との間に少なくとも発光層を有する有機層を狭持してなる構成に広く適用可能である。したがって、基板側から順に、陰極、有機層、陽極を順次積層した構成のものや、基板側に位置する電極(陰極または陽極としての下部電極)を透明材料で構成し、基板と反対側に位置する電極(陰極または陽極としての上部電極)を反射材料で構成することによって、下部電極側からのみ光を取り出すようにした、いわゆる下面発光型の有機電界発光素子にも適用可能である。このような構成であっても、一般式(1)を用いて説明した有機発光材料を有機層に用いることにより、同様の効果を得ることが可能である。
さらに、本発明の有機電界発光素子とは、一対の電極(陽極と陰極)、およびその電極間に有機層が挟持されることによって形成される素子であれば良い。このため、一対の電極および有機層のみで構成されたものに限定されることはなく、本発明の効果を損なわない範囲で他の構成要素(例えば、無機化合物層や無機成分)が共存することを排除するものではない。
≪表示装置≫
図2は、上記有機電界発光素子を用いた表示装置、いわゆる有機EL表示装置の一構成例を説明するための概略の回路構成図である。ここでは、本発明による有機電界発光素子11を用いたアクティブマトリックス方式の表示装置10の実施形態を説明する。
この図に示すように、表示装置20の基板12上には、表示領域12aとその周辺領域12bとが設定されている。表示領域12aには、複数の走査線21と複数の信号線23とが縦横に配線されており、それぞれの交差部に対応して1つの画素が設けられた画素アレイ部として構成されている。また周辺領域12bには、走査線21を走査駆動する走査線駆動回路25と、輝度情報に応じた映像信号(すなわち入力信号)を信号線23に供給する信号線駆動回路27とが配置されている。
走査線21と信号線23との各交差部に設けられる画素回路は、例えばスイッチング用の薄膜トランジスタTr1、駆動用の薄膜トランジスタTr2、保持容量Cs、および有機電界発光素子11で構成されている。そして、走査線駆動回路25による駆動により、スイッチング用の薄膜トランジスタTr1を介して信号線23から書き込まれた映像信号が保持容量Csに保持され、保持された信号量に応じた電流が駆動用の薄膜トランジスタTr2から有機電界発光素子11に供給され、この電流値に応じた輝度で有機電界発光素子11が発光する。尚、駆動用の薄膜トランジスタTr2と保持容量Csとは、共通の電源供給線(Vcc)29に接続されている。
尚、以上のような画素回路の構成は、あくまでも一例であり、必要に応じて画素回路内に容量素子を設けたり、さらに複数のトランジスタを設けて画素回路を構成しても良い。また、周辺領域12bには、画素回路の変更に応じて必要な駆動回路が追加される。
そして、本発明の表示装置20においては、図1を用いて説明した本発明の有機電界発光素子11を赤色(R),緑色(G)および青色(B)の有機電界発光素子として1つの画素に設けた画素をそれぞれサブピクセルとして1画素を構成している。そして、3色のサブピクセルを一組とした各画素を基板12上に複数配列することで、フルカラー表示が行われる構成となっている。
また、このような構成の有機電界発光素子11を備えた表示装置20においては、大気中の水分や酸素等による有機電界発光素子11の劣化を防止するための封止膜を形成するなどの処置を施すことが好ましい。
また例えば図3に示すように、封止された構成のモジュール形状のものであっても良い。この場合、例えば画素アレイ部である表示領域12aを囲むようにシーリング部31が設けられ、このシーリング部31を接着剤として、透明なガラス等の対向部(封止基板32)に貼り付けられ形成された表示モジュールが該当する。この透明な封止基板32には、カラーフィルタ、保護膜、遮光膜等が設けられてもよい。
以上のような表示領域12aが形成された表示モジュールとしての基板12には、外部から表示領域12a(画素アレイ部)への信号等を入出力するためのフレキシブルプリント基板33が設けられていても良い。
以上のような構成の表示装置20においては、上述したように表示装置を構成する有機電界発光素子は発光効率が高く、かつ寿命特性に優れているため、該有機電界発光素子を青色、緑色および赤色発光の有機電界発光素子として組み合わせることで、色再現性および信頼性の高いフルカラー表示が可能になる。
≪適用例≫
また以上説明した本発明に係る表示装置は、図4〜図8に示す様々な電子機器、例えば、デジタルカメラ、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話等の携帯端末装置、ビデオカメラなど、電子機器に入力された映像信号、若しくは、電子機器内で生成した映像信号を、画像若しくは映像として表示するあらゆる分野の電子機器の表示装置に適用することが可能である。以下に、本発明が適用される電子機器の一例について説明する。
図4は、本発明が適用されるテレビを示す斜視図である。本適用例に係るテレビは、フロントパネル102やフィルターガラス103等から構成される映像表示画面部101を含み、その映像表示画面部101として本発明に係る表示装置を用いることにより作成される。
図5は、本発明が適用されるデジタルカメラを示す図であり、(A)は表側から見た斜視図、(B)は裏側から見た斜視図である。本適用例に係るデジタルカメラは、フラッシュ用の発光部111、表示部112、メニュースイッチ113、シャッターボタン114等を含み、その表示部112として本発明に係る表示装置を用いることにより作製される。
図6は、本発明が適用されるノート型パーソナルコンピュータを示す斜視図である。本適用例に係るノート型パーソナルコンピュータは、本体121に、文字等を入力するとき操作されるキーボード122、画像を表示する表示部123等を含み、その表示部123として本発明に係る表示装置を用いることにより作製される。
図7は、本発明が適用されるビデオカメラを示す斜視図である。本適用例に係るビデオカメラは、本体部131、前方を向いた側面に被写体撮影用のレンズ132、撮影時のスタート/ストップスイッチ133、表示部134等を含み、その表示部134として本発明に係る表示装置を用いることにより作製される。
図8は、本発明が適用される携帯端末装置、例えば携帯電話機を示す図であり、(A)は開いた状態での正面図、(B)はその側面図、(C)は閉じた状態での正面図、(D)は左側面図、(E)は右側面図、(F)は上面図、(G)は下面図である。本適用例に係る携帯電話機は、上側筐体141、下側筐体142、連結部(ここではヒンジ部)143、ディスプレイ144、サブディスプレイ145、ピクチャーライト146、カメラ147等を含み、そのディスプレイ144やサブディスプレイ145として本発明に係る表示装置を用いることにより作製される。
次に、本発明で規定するアミン化合物の合成例、およびこのアミン化合物を用いた本発明の有機電界発光素子の実施例について具体的に説明する。尚ここでは先ず、本発明で規定するアミン化合物の合成例1〜3を説明し、次いでこれらのアミン化合物を用いた有機電界発光素子および比較例の有機電界発光素子の作製手順、さらにはこれらの評価結果を説明する。
<合成例1>
以下の反応式(I)に従い、本発明で用いるアミン化合物の1つであるN,N,N’,N’−テトラ(4−(チオフェン−2−イル)フェニル)ベンジジン[表1の構造式(3)]を、化合物(1)として以下のように合成した。
Figure 2009027093
まず、メカニカルスターラーを装着させた500mlの三口フラスコを窒素で十分に置換した後に、N,N’―(4−(チオフェンー2−イル)フェニル)アミン(33.3g、100mmol)、4,4’−ジブロモ−ビフェニル(15.4g、50mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド(5g、50mmol)を100mLのトルエンに溶解させ、つぎに、その混合溶液を窒素にて10分間バブリングを行い溶液中の溶存酸素を十分に排気させた。続いてパラジウム触媒成分として酢酸パラジウム(1.1g、5mmol)を一括で加え、攪拌しながらトルエン20mlに溶解させたトリ(t-ブチルフォスフィン)(4.0g、20mmol)を滴下し、全量の投入が終了した後に昇温を開始して還流温度で12時間反応させた。
反応終了後に室温まで冷却し、有機層を水で5回洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。この溶液を濃縮させた後にヘキサン/トルエンの混合溶媒にてシリカカラムを通し、白色固体13.8g(収率34%)の化合物(1)を得た。得られた固体をH−NMR、13C−NMR、およびFD−MSにて測定を行い、化合物(1)は目的物であるN,N,N’,N’−テトラ(4−(チオフェン−2−イル)フェニル)ベンジジンであることを確認した。
<合成例2>
合成例1において原料として4,4’−ジブロモ−ビフェニルの代わりに2,7−ジブロモ−9H−フルオレンを用いたほかは合成例1と同様の反応条件にて行い、本発明で用いるアミン化合物の1つである化合物(2)[表2の構造式(22)]を得た。得られた固体をH−NMR、13C−NMR、およびFD−MSにて測定を行い、目的物であることを確認した。
<合成例3>
以下の反応式(II)に従い、本発明で用いるアミン化合物の1つであるN,N’−(4−ブロモフェニル),N,N’− (4−(チオフェン−2−イル)フェニル)ベンジジン[表1の構造式(2)]を、化合物(3)として以下のように合成した。
Figure 2009027093
まず、メカニカルスターラーを装着させた500mlの三口フラスコを窒素で十分に置換した後に、2−(4−ブロモフェニル)チオフェン(23.9g、100mmol)、N,N’―ジ(1−ビフェニル)ベンジジン(24.4g、50mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド(5g、50mmol)を300mLのトルエンに溶解させ、つぎに、その混合溶液を窒素にて10分間バブリングを行い溶液中の溶存酸素を十分に排気させた。続いてパラジウム触媒成分として酢酸パラジウム(1.1g、5mmol)を一括で加え、攪拌しながらトルエン20mlに溶解させたトリ(t-ブチルフォスフィン)(4.0g、20mmol)を滴下し、全量の投入が終了した後に昇温を開始して還流温度で12時間反応させた。
反応終了後に室温まで冷却し、有機層を水で5回洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。この溶液を濃縮させた後にヘキサン/トルエンの混合溶媒にてシリカカラムを通し、白色固体10.1g(収率25%)の化合物(3)を得た。得られた固体をH−NMR、13C−NMR、およびFD−MSにて測定を行い、化合物(3)は目的物であるN,N’−(4−ブロモフェニル),N,N’− (4−(チオフェン−2−イル)フェニル)ベンジジンであることを確認した。
以上の合成例1〜3で示したように、本発明で用いるアミン化合物は、簡易的なルートから合成が可能であることが確認された。
<有機電界発光素子の作製:実施例1〜3>
合成例1〜3によって得られた化合物(1)〜(3)を用い、以下のようにして実施例1〜3の有機電界発光素子(図1参照)を作製した。
先ず、30mm×30mmのガラス板からなる基板12上に、陽極13として、膜厚が190nmのAg合金(反射層)上に12.5nmのITO透明電極を積層した上面発光用の有機電界発光素子用のセルを作製した。
次に、正孔注入層14aとして、下記構造式(A)で示されるm−MTDATA(4,4’,4’’−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン)よりなる膜を5nmの膜厚(蒸着速度0.2〜0.4nm/sec.)で蒸着成膜した。
Figure 2009027093
次いで、正孔輸送層14bとして、上記合成例のようにして得られた各化合物(1)〜(3)よりなる膜を25nmの膜厚(蒸着速度0.2〜0.4nm/sec.)で蒸着成膜した。
このようにして形成された正孔輸送層14b上に、発光層14cを形成した。ホスト材料としては下記構造式(B)に示される9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(ADN)を蒸着し、膜厚30nmの膜を形成した。その際、ADNには青色ドーパントであるBD−052(出光興産社製)を相対膜厚比で5%ドーピングして、発光層14cとした。
Figure 2009027093
次いで、電子輸送層14dとして、下記構造式(C)で示されるAlq3(8−ヒドロキシキノリンアルミニウム)を15nmの膜厚で蒸着成膜した。
Figure 2009027093
以上の後、陰極15の第1層15aとして、LiFよりなる膜を約0.3nm(蒸着速度0.01nm/sec.)の膜厚で蒸着成膜し、最後に、陰極15の第2層15bとして、MgAgよりなる膜を約10nmの膜厚で蒸着成膜した。
以上のようにして、上記化合物(1)〜(3)を用いた実施例1〜3の有機電界発光素子を作製した。
<比較例1>
実施例1〜3で正孔輸送層14bの成膜に用いた化合物の代わりに、下記構造式(D)で示されるTPDよりなる膜を25nmの膜厚(蒸着速度0.2〜0.4nm/sec)で形成した以外は、実施例1〜3と全く同様に有機電界発光素子を作製した。ただし、TPDは、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(m−トリル)ベンジジンである。
Figure 2009027093
<評価結果1>
以上のようにして作製した実施例1〜3および比較例1の有機電界発光素子について直流電圧駆動を行い、10mA/cm通電状態の駆動電圧、発光輝度、発光色、を測定した。この結果を表3に示す。また発光寿命は、初期輝度1000cd/mで定電流駆動した場合の輝度半減時間の値を示す。
Figure 2009027093
表3に示すように、本発明で規定するアミン化合物である化合物(1)〜(3)を用いて正孔輸送層14bを構成した実施例1〜3の有機電界発光素子は、比較例1のTPD(構造式(D))で構成したものよりも低電圧化することが確認された。また、実施例1〜3の有機電界発光素子における発光寿命は、何れも比較例1よりも高い値を示し、特に発光寿命については2.3倍以上の値を示すもののあった。
この結果から、本発明で規定するアミン化合物を用いて正孔輸送層を構成することにより、有機電界発光素子の電圧を低減させることができ,かつ発光寿命が高まることが確認された。
<有機電界発光素子の作製:実施例4〜6>
実施例1で説明した作製手順のうち、正孔注入層14aの成膜において、m−MTDATAの代わりに上記合成例のようにして得られた各化合物(1)〜(3)よりなる膜を10nmの膜厚(蒸着速度0.2〜0.4nm/sec.)で蒸着成膜した。
次いで、正孔輸送層14bとして、下記構造式(E)に示されるα−NPDよりなる膜を20nmの膜厚(蒸着速度0.2〜0.4nm/sec)で形成した。ただし、α−NPDは、N、N’−ビス(1−ナフチル)−N、N’−ジフェニル[1、1’-ビフェニル]−4、4’―ジアミンである。
Figure 2009027093
次に、実施例1記載の有機発光層14cとしてADN(構造式(B))を蒸着し、膜厚50nmの膜を形成した。その際、ADNには下記構造式(F)に示されるドーパントを相対膜厚比で7%ドーピングして有機発光層14cとした。
Figure 2009027093
次いで、電子輸送層14dとして、Alq3を25nmの膜厚で蒸着した。
以上の後、陰極15の第1層15aとして、LiFよりなる膜を約1.0nm(蒸着速度0.01nm/sec.)の膜厚で蒸着成膜し、最後に、陰極15の第2層15bとして、MgAgよりなる膜を約10nmの膜厚で蒸着成膜した。
以上のようにして、正孔注入層14aに上記化合物(1)〜(3)を用いた実施例4〜6の有機電界発光素子を作製した。
<比較例2>
実施例4〜6で正孔注入層14aの成膜に用いた化合物の代わりに、m−MTDATAよりなる膜を10nmの膜厚(蒸着速度0.2〜0.4nm/sec)で形成した以外は、実施例4〜6と全く同様に有機電界発光素子を作製した。
<評価結果2>
以上のようにして作製した実施例4〜6および比較例2の有機電界発光素子について直流電圧駆動を行い、10mA/cm通電状態の駆動電圧、発光輝度、発光色、を測定した。この結果を表4に示す。また発光寿命は、初期輝度4000cd/mで定電流駆動した場合の輝度10%減となる時間の値を示す。
Figure 2009027093
表4に示すように、本発明で規定するアミン化合物である化合物(1)〜(3)を用いて正孔注入層14aを構成した実施例5〜8の有機電界発光素子は、比較例2のm−MTDATAよりも低電圧化することが確認された。また、実施例4〜6の有機電界発光素子における発光寿命は、何れも比較例2よりも高い値を示し、特に発光寿命については1.6倍以上の値を示すもののあった。
この結果から、本発明で規定するアミン化合物を用いて正孔注入層を構成することにより、有機電界発光素子の電圧を低減させることができ、かつ発光寿命が高まることが確認された。
実施形態の有機電界発光素子の断面図である。 実施形態の表示装置の回路構成の一例を示す図である。 本発明が適用される封止された構成のモジュール形状の表示装置を示す構成図である。 本発明が適用されるテレビを示す斜視図である。 本発明が適用されるデジタルカメラを示す図であり、(A)は表側から見た斜視図、(B)は裏側から見た斜視図である。 本発明が適用されるノート型パーソナルコンピュータを示す斜視図である。 本発明が適用されるビデオカメラを示す斜視図である。 本発明が適用される携帯端末装置、例えば携帯電話機を示す図であり、(A)は開いた状態での正面図、(B)はその側面図、(C)は閉じた状態での正面図、(D)は左側面図、(E)は右側面図、(F)は上面図、(G)は下面図である。
符号の説明
11…有機電界発光素子、12…基板、13…陽極、14…有機層、14a…正孔注入層、14b…正孔輸送層、14c…発光層、14d…電子輸送層、15…陰極、15a…第1層、15b…第2層、20…表示装置、21…走査線、23…信号線、25…走査線駆動回路、27…信号線駆動回路、29…電源供給線(Vcc)、31…シーリング部、32…封止基板、33…フレキシブルプリント基板、101…映像表示画面部、102…フロントパネル、103…フィルターガラス、111…発光部、112,123,134…表示部、113…メニュースイッチ、114…シャッターボタン、121…本体、122…キーボード、131…本体部、132…レンズ、133…スタート/ストップスイッチ、141…上側筐体、142…下側筐体、143…連結部、144…ディスプレイ、145…サブディスプレイ、146…ピクチャーライト、147…カメラ

Claims (8)

  1. 陽極と陰極との間に、発光層を含む少なくとも1層の有機層を狭持してなる有機電界発光素子において、
    前記有機層が、下記一般式(1)で示されるアミン化合物を用いて構成されている
    ことを特徴とする有機電界発光素子。
    Figure 2009027093

    [ただし、一般式(1)中において、Ar〜Arは、それぞれ独立に、炭素数6〜30の置換あるいは無置換のアリール基、または置換あるいは無置換のチエニル基を示す。また、Ar〜Arのうち、少なくとも一つは置換あるいは無置換のチエニル基を示す。またR〜Rはそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、炭素数1〜20の置換あるいは無置換のカルボニル基、炭素数1〜20の置換あるいは無置換のカルボニルエステル基、炭素数1〜20の置換あるいは無置換のアルキル基、炭素数2〜20の置換あるいは無置換のアルケニル基、炭素数1〜20の置換あるいは無置換のアルコキシル基、シアノ基、ニトロ基を示し、R同士は環状構造を有してもよい。]
  2. 前記アミン化合物が、前記一般式(1)におけるRが水素またはR同士で環状構造を形成したものであり、R〜Rがいずれも水素であり、Ar〜Arがいずれもフェニル基またはチエニル基であることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
  3. 前記アミン化合物が、前記一般式(1)におけるAr〜Arがいずれもチエニル基で構成されるものであることを特徴とする請求項2に記載の有機電界発光素子。
  4. 前記アミン化合物が、下記一般式(2)で表されるものであることを特徴とする請求項3に記載の有機電界発光素子。
    Figure 2009027093
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の有機電界発光素子において、
    前記有機層は、少なくとも発光層および正孔輸送層を有し、
    前記アミン化合物は、前記正孔輸送層を構成する材料として用いられている
    ことを特徴とする有機電界発光素子。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の有機電界発光素子において、
    前記有機層は、少なくとも発光層および正孔注入層を有し、
    前記アミン化合物は、前記正孔注入層を構成する材料として用いられている
    ことを特徴とする有機電界発光素子。
  7. 陽極と陰極の間に発光層を含む少なくとも1層の有機層を挟持してなる有機電界発光素子を、基板上に複数配列形成してなる表示装置において、
    前記有機電界発光素子のうちの少なくとも1つは、前記有機層が下記一般式(1)で示されるアミン化合物を用いて構成されている
    ことを特徴とする表示装置。
    Figure 2009027093

    [ただし、一般式(1)中において、Ar〜Arは、それぞれ独立に、炭素数6〜30の置換あるいは無置換のアリール基、または置換あるいは無置換のチエニル基を示す。また、Ar〜Arのうち、少なくとも一つは置換あるいは無置換のチエニル基を示す。またR〜Rはそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、炭素数1〜20の置換あるいは無置換のカルボニル基、炭素数1〜20の置換あるいは無置換のカルボニルエステル基、炭素数1〜20の置換あるいは無置換のアルキル基、炭素数2〜20の置換あるいは無置換のアルケニル基、炭素数1〜20の置換あるいは無置換のアルコキシル基、シアノ基、ニトロ基を示し、R同士は環状構造を有してもよい。]
  8. 請求項7記載の表示装置であって、
    前記アミン化合物を用いて前記有機層が構成された有機電界発光素子が、青色発光素子、緑色発光素子、赤色発光素子の共通材料として用いられ、青色、緑色および赤色の各画素を構成していることを特徴とする表示装置。
JP2007190984A 2007-07-23 2007-07-23 有機電界発光素子および表示装置 Pending JP2009027093A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007190984A JP2009027093A (ja) 2007-07-23 2007-07-23 有機電界発光素子および表示装置
KR1020080065345A KR20090010883A (ko) 2007-07-23 2008-07-07 유기 전계발광 소자 및 표시 장치
US12/173,542 US8187728B2 (en) 2007-07-23 2008-07-15 Organic electroluminescent device and display device
CN2008101332352A CN101355140B (zh) 2007-07-23 2008-07-22 有机电致发光装置以及显示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007190984A JP2009027093A (ja) 2007-07-23 2007-07-23 有機電界発光素子および表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009027093A true JP2009027093A (ja) 2009-02-05

Family

ID=40398590

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007190984A Pending JP2009027093A (ja) 2007-07-23 2007-07-23 有機電界発光素子および表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009027093A (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008023759A1 (fr) * 2006-08-23 2008-02-28 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Dérivés d'amines aromatiques et dispositifs électroluminescents organiques utilisant ces mêmes amines

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008023759A1 (fr) * 2006-08-23 2008-02-28 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Dérivés d'amines aromatiques et dispositifs électroluminescents organiques utilisant ces mêmes amines

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101293320B1 (ko) 방향족 아민 유도체 및 그것을 이용한 유기 일렉트로루미네센스 소자
WO2010016454A1 (ja) 有機電界発光素子および表示装置
US20070106103A1 (en) Aromatic compound and organic electroluminescent device using same
JP2006052323A (ja) 有機材料、有機電界発光素子、および表示装置
KR20080059082A (ko) 유기 전계 발광 소자 및 표시 장치
TWI407613B (zh) 有機電致發光裝置及顯示元件
JP2010244868A (ja) 有機電界発光素子および表示装置
KR101720079B1 (ko) 퀴녹살린 유도체 화합물 및 이를 이용한 유기전계 발광소자
JP2010186983A (ja) 有機電界発光素子および表示装置
JP2009010364A (ja) 有機電界発光素子および表示装置
JP5604775B2 (ja) 有機電界発光素子および表示装置
JP2006052324A (ja) 有機材料、有機電界発光素子、および表示装置
KR101694496B1 (ko) 다이벤조사이오펜 유도체 화합물 및 이를 이용한 유기전계 발광소자
JP2008294184A (ja) 有機電界発光素子、表示装置、および有機材料
JP4674454B2 (ja) 有機発光材料および有機電界発光素子
JP5578832B2 (ja) 新規フルオレニルアミン化合物およびそれを有する有機発光素子
JP4954623B2 (ja) 発光装置
JP2009027091A (ja) 有機電界発光素子および表示装置
US8187728B2 (en) Organic electroluminescent device and display device
JP2005272805A (ja) 有機材料および有機電界発光素子
JP2008273861A (ja) アントラセン誘導体、有機電界発光素子、および表示装置
JP2004095491A (ja) 表示素子
KR100915102B1 (ko) 스파이로형 유기 재료 및 이를 이용한 유기 전기발광 소자
JP4882898B2 (ja) 有機電界発光素子および表示装置
JP4655638B2 (ja) アントラセン誘導体、有機電界発光素子、および表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20090916

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20090916

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20091119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091208

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100921