JP2008294184A - 有機電界発光素子、表示装置、および有機材料 - Google Patents

有機電界発光素子、表示装置、および有機材料 Download PDF

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Abstract

【課題】高効率、高寿命の有機電界発光素子を提供する。
【解決手段】有機層は、下記一般式(1)、(2)の少なくとも一方の有機材料を用いて構成される。
Figure 2008294184

Figure 2008294184

ただし式中、A,B,R1およびR2は、それぞれ独立に水素または置換基を示す。
【選択図】なし

Description

本発明は、有機電界発光素子、およびこの素子を用いた表示装置、さらにはこれらの素子および装置の構成に好適に用いられる有機材料に関する。
近年、消費電力が小さく、応答速度が高速であり、また視野角依存性の無いフラットパネルディスプレイとして、有機電界発光素子(いわゆる有機EL素子)を用いた表示装置が注目されている。
一般的に有機電界発光素子は、陰極と陽極との間に有機層を挟持してなり、陽極および陰極からそれぞれ注入された正孔(ホール)と電子とが有機層中において再結合することにより発光する。有機層としては、例えば、正孔輸送層、発光材料を含む発光層、および電子輸送層を陽極側から順に積層させた構成や、さらに電子輸送層中に発光材料を含ませて電子輸送性の発光層とした構成が開発されている。
ところで、以上のような構成の有機電界発光素子は自発光素子であり、この有機電界発光素子を用いて表示装置を構成する場合、有機電界発光素子の長寿命化および信頼性の確保が最も重要な課題の一つとなる。このため、有機電界発光素子を構成する有機材料に関する研究が取り進められている。
中でも発光を司る発光材料については、三原色に対応する赤、緑、そして青色の発光材料についての様々な検討がなされている。発光材料に求められる物性には、耐熱性や蛍光量子収率などの化合物に特有な指標のほかに、デバイスにおける色純度や輝度、さらには発光寿命といった素子特性を解決する材料が求められている。
特に青色発光材料については、過去から勢力的に開発が進められており、例えばスチリルアレンもしくはアントラセン誘導体といった材料が知られている。
その代表的な誘導体としてはアントラセンの9、10位にフェニル基やナフチル基が置換した化合物(例えば、下記特許文献1〜4参照)が示されている。また特に、9,10位をナフチル基に置換した9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(ADN)は、良好な青色発光材料として知られている。しかしながら、ADNは、単独で発光層として使用した場合には電流効率が2cd/A以下と低い(下記非特許文献1参照)。このため、主に発光層のホスト材料として用いることにより、電流効率の向上を図ることも検討されている。
アントラセン誘導体をホスト材料として改良していく技術には、例えば,9,10位の置換基を非対称化させる方法がある(下記特許文献5参照)。しかし、この方法においては合成ステップの増加を招くとともに精製が煩雑となることから、結果として得られた材料を用いた有機電界発光素子としての特性が安定しないことが問題となっていた。
特開平8−012600号公報 特開平11−329732号公報 特開2000−182775号公報 特開2000−182776号公報 特再表WO2004-018587号公報 「Applied Physics Letters」(米)2002年,第80巻,17号,p.3201−3203
ところで、上述した有機電界発光素子は自発光素子であるため、この有機電界発光素子を用いて表示装置を構成する場合、有機電界発光素子の長寿命化および信頼性の確保が最も重要な課題の一つである。
このため、上述したように、有機電界発光素子を構成する有機材料に関する研究が取り進められているものの、発光効率や発光寿命においては実用性に達するものは未だにない。
そこで本発明は、発光効率が高く発光寿命に優れた有機電界発光素子の作製に適する有機材料、およびこれを用いた有機電界発光素子、さらにはこの有機電界発光素子を用いた表示装置を提供することを目的とする。
このような目的を達成するための本発明は、有機電界発光素子用の有機材料であり、下記一般式(1)または一般式(2)に示すアントラセン誘導体である。
Figure 2008294184
Figure 2008294184
一般式(1)および一般式(2)中において、A,B,R1およびR2は、それぞれ独立に水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のカルボニル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のカルボニルエステル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のアルキル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のアルケニル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のアルコキシル基、シアノ基、ニトロ基、炭素数30以下の置換あるいは無置換のシリル基、炭素数30以下の置換あるいは無置換のアリール基、または炭素数30以下の置換あるいは無置換の複素環基を示す。
また本発明は、上記一般式(1)および一般式(2)の有機材料を用いた有機電界発光素子(有機EL素子)でもあると共に、この有機電界発光素子を基板上に複数配列して設けた表示装置でもある。この有機電界発光素子は、陽極と陰極との間に少なくとも発光層を有する有機層を挟持してなり、この有機層が上記一般式(1)および一般式(3)のうちの少なくとも一方で示される有機材料を用いて構成されている。さらに詳しくは、この有機材料は発光層に含有されている。このような発光層は、この有機材料と共に発光性のゲスト材料(発光性ドーパント)を含有していても良い。発光性のゲスト材料としては特に芳香族第三級アミン化合物が好ましく用いられる。またこの有機材料は発光性ドーパントとしても用いられる。
以上のようなアントラセン骨格の2位,6位に特定のナフチル基もしくはフェニル基を有する有機材料は、アントラセン構造を分子内に有するため、熱的な物性が良好であり、外部からの力や熱的な耐久性に優れており、電圧による変動力にも安定性を有している。また、アントラセン特有の高い蛍光性、および長い蛍光寿命に基づく電界発光が得られる。
したがって、このような有機材料を用いて有機層を構成した本発明の有機電界発光素子は、長時間駆動において有機層の耐久性が優れたものになる。
そして上記有機材料は、緑色の発光性ゲスト材料を効率良く励起できる波長の発光スペクトルを示すため、緑色の発光層におけるホスト材料として好適に用いられる。このため、この有機材料を用いて構成された有機電界発光素子における発光効率の向上が図られる。またこの有機材料は、アントラセン特有の青色発光を示すため青色の発光性ドーパントとしても用いられる。
以上説明したように、本発明の有機材料を有機電界発光素子の有機層に用いることにより、有機層の耐久性の向上を図り有機電界発光素子における発光寿命の向上を図ることが可能になる。そして特に、有機電界発光素子の有機層における発光層にこの有機材料を用いることにより、有機層の耐久性を維持することができる。またこの有機材料を、発光層におけるホスト材料として用いることで、緑色の発光領域においての発光効率の向上を図ることが可能になる。この結果、この有機電界発光素子を、緑色発光素子としてとして構成し、さらに青色発光素子および赤色発光素子と組み合わせて画素を構成することにより、色再現性の高いフルカラー表示が可能になる。
以下、本発明の実施の形態を、有機材料、この有機材料を用いた有機電界発光素子、および表示装置の順に説明する。
≪有機材料≫
下記一般式(1)または一般式(2)で示される本発明の有機材料のさらに具体的な例を説明する。
Figure 2008294184
Figure 2008294184
これらの一般式(1)、(2)で示されるアントラセン誘導体は、有機電界発光素子の有機層に好適に用いられるアントラセン誘導体であり、アントラセン骨格の2位,6位に特定のナフチル基もしくはフェニル基を有する。
そして、一般式(1)、(2)におけるA,B,R1およびR2は、それぞれ独立に水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、カルボニル基、カルボニルエステル基、アルキル基、アルケニル基、アルコキシル基、シアノ基、ニトロ基、シリル基、アリール基、または複素環基を示す。このうち、カルボニル基、カルボニルエステル基、アルキル基、アルケニル基、およびアルコキシル基は、炭素数20以下であって、さらに他の置換で置換されていても良く、無置換であっても良い。また、シリル基、アリール基、および複素環基は、炭素数30以下であって、さらに他の基で置換されていても良く、無置換であっても良い。
尚、一般式(1)において、アントラセン骨格の2,6位に置換するナフチル基は、ナフチル基の1位もしくは2位において、アントラセンの2位および6位に結合する。また、上記のカルボニル基は、アルデヒド基、ケトン基およびカルボキシル基を含む。また、上記のアルキル基は、直鎖状アルキル基、分岐鎖状アルキル基、環状アルキル基を含む。
A,B,R1およびR2を構成する炭素数20以下の置換あるいは無置換のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシイソブチル基、1,2−ジヒドロキシエチル基、1,3−ジヒドロキシイソプロピル基、2,3−ジヒドロキシ−t−ブチル基、1,2,3−トリヒドロキシプロピル基、クロロメチル基、1−クロロエチル基、2−クロロエチル基、2−クロロイソブチル基、1,2−ジクロロエチル基、1,3−ジクロロイソプロピル基、2,3−ジクロロ−t−ブチル基、1,2,3−トリクロロプロピル基、ブロモメチル基、1−ブロモエチル基、2−ブロモエチル基、2−ブロモイソブチル基、1,2−ジブロモエチル基、1,3−ジブロモイソプロピル基、2,3−ジブロモ−t−ブチル基、1,2,3−トリブロモプロピル基、ヨードメチル基、1−ヨードエチル基、2−ヨードエチル基、2−ヨードイソブチル基、1,2−ジヨードエチル基、1,3−ジヨードイソプロピル基、2,3−ジヨード−t−ブチル基、1,2,3−トリヨードプロピル基、アミノメチル基、1−アミノエチル基、2−アミノエチル基、2−アミノイソブチル基、1,2−ジアミノエチル基、1,3−ジアミノイソプロピル基、2,3−ジアミノ−t−ブチル基、1,2,3−トリアミノプロピル基、シアノメチル基、1−シアノエチル基、2−シアノエチル基、2−シアノイソブチル基、1,2−ジシアノエチル基、1,3−ジシアノイソプロピル基、2,3−ジシアノ−t−ブチル基、1,2,3−トリシアノプロピル基、ニトロメチル基、1−ニトロエチル基、2−ニトロエチル基、2−ニトロイソブチル基、1,2−ジニトロエチル基、1,3−ジニトロイソプロピル基、2,3−ジニトロ−t−ブチル基、1,2,3−トリニトロプロピル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基、1−ノルボルニル基、2−ノルボルニル基等が挙げられる。
A,B,R1およびR2を構成する炭素数30以下の置換あるいは無置換のアリール基としては、例えば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、フルオレニル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基、9−フェナントリル基、1−ナフタセニル基、2−ナフタセニル基、9−ナフタセニル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、4−ピレニル基、1−クリセニル基,6−クリセニル基,2−フルオランテニル基,3−フルオランテニル基,2−ビフェニルイル基、3−ビフェニルイル基、4−ビフェニルイル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、p−t−ブチルフェニル基等が挙げられる。
A,B,R1およびR2を構成する炭素数30以下の置換あるいは無置換の複素環基としては、例えば、1−ピロリル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基、ピラジニル基、2−ピリジニル基、3−ピリジニル基、4−ピリジニル基、1−インドリル基、2−インドリル基、3−インドリル基、4−インドリル基、5−インドリル基、6−インドリル基、7−インドリル基、1−イソインドリル基、2−イソインドリル基、3−イソインドリル基、4−イソインドリル基、5−イソインドリル基、6−イソインドリル基、7−イソインドリル基、2−フリル基、3−フリル基、2−ベンゾフラニル基、3−ベンゾフラニル基、4−ベンゾフラニル基、5−ベンゾフラニル基、6−ベンゾフラニル基、7−ベンゾフラニル基、1−イソベンゾフラニル基、3−イソベンゾフラニル基、4−イソベンゾフラニル基、5−イソベンゾフラニル基、6−イソベンゾフラニル基、7−イソベンゾフラニル基、キノリル基、3−キノリル基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル基、7−キノリル基、8−キノリル基、1−イソキノリル基、3−イソキノリル基、4−イソキノリル基、5−イソキノリル基、6−イソキノリル基、7−イソキノリル基、8−イソキノリル基、2−キノキサリニル基、5−キノキサリニル基、6−キノキサリニル基、1−カルバゾリル基、2−カルバゾリル基、3−カルバゾリル基、4−カルバゾリル基、9−カルバゾリル基、1−フェナンスリジニル基、2−フェナンスリジニル基、3−フェナンスリジニル基、4−フェナンスリジニル基、6−フェナンスリジニル基、7−フェナンスリジニル基、8−フェナンスリジニル基、9−フェナンスリジニル基、10−フェナンスリジニル基、1−アクリジニル基、2−アクリジニル基、3−アクリジニル基、4−アクリジニル基、9−アクリジニル基、などが挙げられる.
そして、A,B、R1、R2に対して示された基のうち、さらに置換基を有しても良い基に対する置換基としては、直鎖アルキル基,分岐鎖アルキル基,環状アルキル基,ハロゲン、ヒドロキシル基、炭素数20以下のカルボニル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のカルボニルエステル基、炭素数20以下のアルキル基、炭素数20以下のアルケニル基、炭素数20以下のアルコキシル基、シアノ基、ニトロ基、またはシリル基などが挙げられる。
以下の表1-1および表1-2に上記一般式(1)の例示構造を示し、表2に上記一般式(2)の例示構造を示すが、本発明の有機材料は上述した範囲に含まれれば、ここに例示した構造に限定されるものではない。
Figure 2008294184
Figure 2008294184
Figure 2008294184
上述した本発明の有機材料は、市販のアリールボロン酸もしくは既知の方法により合成したアリールボロン酸又はその誘導体と。ハロゲン化アントラセン誘導体とを出発原料として、鈴木カップリング反応・ハロゲン化反応・ホウ酸化反応を適宜組み合わせて、合成することができる。
鈴木カップリング反応は、これまでに数多くの報告(Chem.Rev.,Vol.95,No.7,2457(1995)等)がなされており、これらに記載の反応条件で実施することができる。
鈴木カップリング反応による合成は、通常、常圧下、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性雰囲気下で実施されるが、必要に応じて加圧条件下に実施することも出来る。反応温度は15〜300℃の範囲であるが、特に好ましくは30〜200℃である。
反応溶媒としては、水、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン等の飽和炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタンなどのハロゲン類、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル等のエステル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類などを単一又は混合して使用することができる。これらの中で、好ましくは、トルエン、1,2−ジメトキシエタン、ジオキサン、水である。溶媒の使用量はアリールボロン酸又はその誘導体に対して、通常3〜50重量倍、好ましくは4〜20重量倍である。
反応に用いる塩基としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸マグネシウム、炭酸リチウム、ふっ化カリウム、フッ化セシウム、塩化セシウム、臭化セシウム、炭酸セシウム、リン酸カリウム、メトキシナトリウム、t−ブトキシカリウム、t−ブトキシナトリウム、t−ブトキシリチウム等が挙げられ、好ましくは炭酸ナトリウムである。これらの塩基の使用量は、アリールボロン酸又はその誘導体に対して、通常0.7〜10モル当量、好ましくは0.9〜6モル当量である。
また反応に用いる触媒としては、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ジクロロ[ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]パラジウム、ジクロロ[ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]パラジウム、ジクロロ[ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン]パラジウム、ジクロロ[ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム等のパラジウム触媒、テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル、ジクロロ[ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]ニッケル、ジクロロ[ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ニッケル、ジクロロ[ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン]ニッケル、ジクロロ[ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ニッケル等のニッケル触媒等が挙げられ、好ましくはテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムである。これらの触媒の使用量はハロゲン化アントラセン誘導体に対して、通常0.001〜1モル当量、好ましくは0.01〜0.1モル当量である。
尚、本発明の有機材料は、有機電界発光素子の有機層を構成する材料として用いられるものであり、有機電界発光素子の製造プロセスに供する前に純度を高めておくことが好ましく、該純度が95%以上、より好ましくは99%以上とするのがよい。かかる高純度の有機材料を得る方法としては有機化合物の合成後の精製である再結晶法、再沈殿法、もしくはシリカやアルミナを用いたカラム精製のほかに、昇華精製やゾーンメルト法による公知の高純度化方法を用いることができる。
また、これらの精製方法を繰り返し行うことや異なる精製法を組み合わせて行うことで、本発明における有機材料中の未反応物、反応副生成物、触媒残渣、もしくは残存溶媒などの混合物を低減させ、よりデバイス特性の優れた有機電界発光素子を得ることが可能となる。
さらに本化合物は、光や酸素といった外因から以下に掲げるa)〜c)の保管方法をとることによって、その酸化、分解からの劣化反応を抑制し、特にこの有機発光材料を用いて構成される有機電界発光素子において、より優れた発光特性をもたらすことだけでなく、製造装置の負荷の軽減などに効果を発揮する。
a)有機発光材料を合成した後、速やかに冷所に静置させる。その保管温度は−100℃から100℃の範囲が好ましく、より好ましくは−50℃から50℃の温度範囲で保管させる。
b)有機発光材料を合成した後、速やかに遮光性を有する容器に保管する。
c)有機発光材料を合成した後、合成した有機発光材料を窒素、二酸化炭素、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で保管する。
以上のような構成の本発明の有機材料は、上記アントラセン構造を分子内に有する化合物であるため電荷輸送性に優れており良好な発光効率を得ることができる。また、分子量としても耐熱性を十分に保持できる量を確保することができることのほかに、この有機材料自体はアントラセン特有の良好な青色発色を示すため、特に有機電界発光素子においては、長い蛍光寿命に基づく電界発光が得られることに加え、色ずれの少ない優れた色純度の発光を得ることができる。
また、本発明に基づくアントラセン化合物からなる有機材料は、電子輸送性能と正孔輸送性能の両方を持つ。このため、本発明の有機材料は、有機電界発光素子の有機層のうち、電子輸送層を兼ねた発光層を構成する材料とし、あるいは正孔輸送層を兼ねた発光層を構成する材料として、さらには発光層のホスト材料として用いることも可能である。また、本発明に基づくアントラセン化合物を発光層として、電子輸送層と正孔輸送層とで挟み込んだ構成とすることも可能である。
≪有機電界発光素子≫
図1は、本発明の有機電界発光素子を模式的に示す断面図である。この図に示す有機電界発光素子11は、基板12上に、陽極13、有機層14、および陰極15をこの順に積層してなる。このうち有機層14は、陽極13側から順に、例えば正孔注入層14a、正孔輸送層14b、発光層14c、および電子輸送層14dを積層してなるものである。
次に、この有機電界発光素子11を構成する各部の詳細な構成を、基板12側から順に説明する。
<基板>
基板12は、その一主面側に有機電界発光素子11が配列形成される支持体であって、公知のものであって良く、例えば、石英、ガラス、金属箔、もしくは樹脂製のフィルムやシートなどが用いられるこの中でも石英やガラスが好ましく、樹脂製の場合には、その材質としてポリメチルメタクリレート(PMMA)に代表されるメタクリル樹脂類、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート(PBN)などのポリエステル類、もしくはポリカーボネート樹脂などが挙げられるが、透水性や透ガス性を抑える積層構造、表面処理を行うことが必要である。
<陽極>
陽極13には、効率良く正孔を注入するために電極材料の真空準位からの仕事関数が大きいもの、例えばアルミニウム(Al)、クロム(Cr)、モリブテン(Mo)、タングステン(W)、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)の金属及びその合金さらにはこれらの金属や合金の酸化物等、または、酸化スズ(SnO2)とアンチモン(Sb)との合金、ITO(インジウムチンオキシド)、InZnO(インジウ亜鉛オキシド)、酸化亜鉛(ZnO)とアルミニウム(Al)との合金、さらにはこれらの金属や合金の酸化物等が、単独または混在させた状態で用いられる。
また、陽極13は、光反射性に優れた第1層と、この上部に設けられた光透過性を有すると共に仕事関数の大きい第2層との積層構造であっても良い。
第1層は、アルミニウムを主成分とする合金からなる。その副成分は、主成分であるアルミニウムよりも相対的に仕事関数が小さい元素を少なくとも一つ含むものでも良い。このような副成分としては、ランタノイド系列元素が好ましい。ランタノイド系列元素の仕事関数は、大きくないが、これらの元素を含むことで陽極の安定性が向上し、かつ陽極のホール注入性も満足する。また副成分として、ランタノイド系列元素の他に、シリコン(Si)、銅(Cu)などの元素を含んでも良い。
第1層を構成するアルミニウム合金層における副成分の含有量は、例えば、アルミニウムを安定化させるNdやNi、Ti等であれば、合計で約10wt%以下であることが好ましい。これにより、アルミニウム合金層においての反射率を維持しつつ、有機電界発光素子の製造プロセスにおいてアルミニウム合金層を安定的に保ち、さらに加工精度および化学的安定性も得ることができる。また、陽極13の導電性および基板12との密着性も改善することが出来る。
また第2層は、アルミニウム合金の酸化物、モリブデンの酸化物、ジルコニウムの酸化物、クロムの酸化物、およびタンタルの酸化物の少なくとも一つからなる層を例示できる。ここで、例えば、第2層が副成分としてランタノイド系元素を含むアルミニウム合金の酸化物層(自然酸化膜を含む)である場合、ランタノイド系元素の酸化物の透過率が高いため、これを含む第2層の透過率が良好となる。このため、第1層の表面において、高反射率を維持することが可能である。さらに、第2層は、ITO(Indium Tin Oxide)やIZO(Indium Zinc Oxide)などの透明導電層であっても良い。これらの導電層は、陽極13の電子注入特性を改善することができる。
また陽極13は、基板11と接する側に、陽極13と基板12との間の密着性を向上させるための導電層を設けて良い。このような導電層としては、ITOやIZOなどの透明導電層が挙げられる。
そして、この有機電界発光素子11を用いて構成される表示装置の駆動方式がアクティブマトリックス方式である場合には、陽極13は画素毎にパターニングされ、基板12に設けられた駆動用の薄膜トランジスタに接続された状態で設けられている。またこの場合、陽極13の上には、ここでの図示を省略したが絶縁膜が設けられ、この絶縁膜の開口部から各画素の陽極13の表面が露出されるように構成されていることとする。
<正孔注入層/正孔輸送層>
正孔注入層14aおよび正孔輸送層14bは、それぞれ発光層14cへの正孔注入効率を高めるためのものである。このような正孔注入層14aもしくは正孔輸送層14bの材料としては、例えば、ベンジン、スチリルアミン、トリフェニルアミン、ポルフィリン、トリフェニレン、アザトリフェニレン、テトラシアノキノジメタン、トリアゾール、イミダゾール、オキサジアゾール、ポリアリールアルカン、フェニレンジアミン、アリールアミン、オキザゾール、アントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベンあるいはこれらの誘導体、または、ポリシラン系化合物、ビニルカルバゾール系化合物、チオフェン系化合物あるいはアニリン系化合物等の複素環式共役系のモノマー、オリゴマーあるいはポリマーを用いることができる。
また、上記正孔注入層14aもしくは正孔輸送層14bのさらに具体的な材料としては、α−ナフチルフェニルフェニレンジアミン、ポルフィリン、金属テトラフェニルポルフィリン、金属ナフタロシアニン、ヘキサシアノアザトリフェニレン、7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン(TCNQ)、7,7,8,8−テトラシアノ−2,3,5,6−テトラフルオロキノジメタン(F4−TCNQ)、テトラシアノ4,4,4−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン、N,N,N’,N’−テトラキス(p−トリル)p−フェニレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラフェニル−4,4’−ジアミノビフェニル、N−フェニルカルバゾール、4−ジ−p−トリルアミノスチルベン、ポリ(パラフェニレンビニレン)、ポリ(チオフェンビニレン)、ポリ(2,2’−チエニルピロール)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
<発光層>
発光層14cは、陽極13と陰極15による電圧印加時に、陽極13と陰極15のそれぞれから正孔および電子が注入され、さらにこれらが再結合する領域である。本実施形態においては、特にこの発光層14cのホスト材料として、上記一般式(1),(2)に示した有機材料が用いられていることが特徴的である。
また、発光層14cには、発光効率が高い材料、例えば、低分子蛍光色素、蛍光性の高分子、金属錯体等の有機発光材料がゲスト材料として含有される。特に、上記本発明の有機材料をホスト材料とした場合のゲスト材料の具体例としては、アントラセン、ナフタレン、インデン、フェナントレン、ピレン、ナフタセン、トリフェニレン、アントラセン、ペリレン、ピセン、フルオランテン、アセフェナントリレン、ペンタフェン、ペンタセン、コロネン、ブタジエン、クマリン、アクリジン、スチルベン、あるいはこれらの誘導体、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム錯体、ビス(ベンゾキノリノラト)ベリリウム錯体、トリ(ジベンゾイルメチル)フェナントロリンユーロピウム錯体ジトルイルビニルビフェニルが挙げられる。
以上のような発光層14cにおいて、一般式(1)もしくは一般式(2)を用いて説明した有機材料のホスト材料中に含有される発光性のゲスト材料は、1体積%〜99体積%、好ましくは1体積%〜50体積%、より好ましくは20体積%以下で添加されることとする。
<電子輸送層>
電子輸送層14dは、陰極15から注入される電子を発光層14cに輸送するためのものである。電子輸送層14dの材料としては、例えば、キノリン、ペリレン、ビススチリル、ピラジン、トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、フルオレノン、またはこれらの誘導体が挙げられる。具体的には、トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム(略称Alq3 )、アントラセン、ナフタレン、フェナントレン、ピレン、アントラセン、ペリレン、ブタジエン、クマリン、アクリジン、スチルベン、またはこれらの誘導体が挙げられる。
以上の有機層14を構成する上記の各層14a〜14dは、例えば真空蒸着法や、スピンコート法などの方法によって形成することができる。特に、発光層14cの形成においては、発光層14cでの発光スペクトルの制御を目的として、発光層14cを形成する際に微量の蛍光分子の共蒸着を行っても良い。この場合、例えば蛍光分子として、ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、ピレン誘導体、ナフタセン誘導体、ベリレン誘導体、クマリン誘導体、ピラン系色素等の有機物質を微量含む有機薄膜により発光層14cを形成するようにしてもよい。
尚、有機層14は、このような層構造に限定されることはなく、少なくとも発光層14cと共に、陽極13と発光層14cとの間に、正孔注入層14aまたは正孔輸送層14bを有する構成であれば、必要に応じた積層構造を選択することができる。
また、発光層14cは、正孔輸送性の発光層や電子輸送性の発光層として有機電界発光素子11に設けられていても良い。さらに、以上の有機層14を構成する各層、例えば正孔注入層14a、正孔輸送層14b、発光層14c、および電子輸送層14dは、それぞれが複数層からなる積層構造であっても良い。
そして、このような有機層14を構成する有機化合物は、電場が印加されることによって蛍光やリン光が発光する化合物を用いることのほかに、電子、若しくは正孔(ホール)の輸送能を有する化合物が適宜用いられることとする。
<陰極>
次に、このような構成の有機層14上に設けられる陰極15は、例えば、有機層14側から順に第1層15a、第2層15bを積層させた2層構造で構成されている。
第1層15aは、仕事関数が小さく、かつ光透過性の良好な材料を用いて構成される。このような材料としては、例えばリチウム(Li)の酸化物である酸化リチウム(Li2O)や、セシウム(Cs)の酸化物である酸化セシウム(Cs2O)、さらにはこれらの酸化物の混合物を用いることができる。また、第1層15aは、このような材料に限定されることはなく、例えば、カルシウム(Ca)、バリウム(Ba)等のアルカリ土類金属、リチウム、セシウム等のアルカリ金属、さらにはインジウム(In)、マグネシウム(Mg)等の仕事関数の小さい金属、さらにはこれらの金属の酸化物等を、単体でまたはこれらの金属および酸化物の混合物や合金として安定性を高めて使用しても良い。
第2層15bは、例えば、MgAgなどの光透過性を有する層を用いた薄膜により構成されている。この第2層15bは、さらに、アルミキノリン錯体、スチリルアミン誘導体、フタロシアニン誘導体等の有機発光材料を含有した混合層であっても良い。この場合には、さらに第3層としてMgAgのような光透過性を有する層を別途有していてもよい。
以上の陰極15を構成する各層は、真空蒸着法、スパッタリング法、更にはプラズマCVD法などの手法によって形成することができる。また、この有機電界発光素子11を用いて構成される表示装置の駆動方式がアクティブマトリックス方式である場合、陰極15は、有機層14とここでの図示を省略した上述の絶縁膜とによって、陽極13と絶縁された状態で基板12上にベタ膜状に形成され、各画素の共通電極として用いられる。
尚、陰極15は上記のような積層構造に限定されることはない。この積層構造は電極各層の機能分離(例えば電子注入を促進させる無機層と電極を司る無機層との機能分離)を行った際に必要なものである。したがって、第2層15bのみで構成したり、第1層15aを形成した後にITOなどの透明電極を形成したりすることも可能であり、作製されるデバイスの構造に応じて最適な組み合わせ、積層構造を取れば良いことは言うまでもない。
そして上記した構成の有機電界発光素子11に印加する電流は、通常、直流であるが、パルス電流や交流を用いてもよい。電流値、電圧値は、素子が破壊されない範囲内であれば特に制限はないが、有機電界発光素子の消費電力や寿命を考慮すると、なるべく小さい電気エネルギーで効率良く発光させることが望ましい。
また、図1に示した有機電解発光素子11においては、陽極13にITO等よりなる透明電極を用いることにより上下の両サイドから光を取り出す構成であっても良い。
また、この有機電界発光素子11が、キャビティ構造となっている場合、有機層14と、透明材料あるいは半透明材料からなる電極層との合計膜厚は、発光波長によって規定され、多重干渉の計算から導かれた値に設定されることになる。そして、TFTが形成された基板上に上面発光型の有機電界発光素子を設けた、いわゆるTAC(Top Emitting Adoptive Current drive )構造では、このキャビティ構造を積極的に用いることにより、外部への光取り出し効率の改善や発光スペクトルの制御を行うことが可能である。
以上説明した構成の有機電界発光素子11によれば、一般式(1)もしくは一般式(2)を用いて説明したアントラセン化合物を用いて有機層14を構成した。これにより、有機層14の耐久性および安定性の向上を図ることが可能になると共に、アントラセン特有の高い蛍光性に基づく電界発光が得られる。この結果、有機電界発光素子11における発光寿命の向上を図ることが可能になる。
特に、本実施形態においては、本発明の有機材料を発光層14cのホスト材料として用いた構成を説明した。この有機材料は、以下の実施例でも説明するように、緑色の発光性ゲスト材料を効率良く励起できる波長の発光スペクトルを示すため、この有機材料を発光層14cのホスト材料として用いたことにより、有機電界発光素子における発光効率の向上が図られる。これにより、実施形態の有機電界発光素子と共に、赤色発光素子および緑色発光素子を1組にして画素を構成することにより、色再現性の高いフルカラー表示が可能になる。
尚、以上の実施形態においては、本発明の有機材料を発光層14cのホスト材料として用いた構成を説明した。しかしながら、本発明の有機材料は、アントラセン特有の青色発光を示すため青色の発光性ドーパントとしても用いられる。また本発明の有機材料が、上述したように耐久性に優れており、また、電子輸送性および正孔輸送性を有していることからすれば、この有機材料を、発光層以外の層、例えば電子輸送層や正孔輸送層さらには正孔注入層等を構成する材料として用いることもでき、これによってこれらの層における耐久性の向上を図ることが可能になる。
また、本発明の有機電界発光素子は、上面発光型、これを用いたTAC構造への適用に限定されるものではなく、陽極と陰極との間に少なくとも発光層を有する有機層を挟持してなる構成に広く適用可能である。したがって、基板側から順に、陰極、有機層、陽極を順次積層した構成のものや、基板側に位置する電極(陰極または陽極としての下部電極)を透明材料で構成し、基板と反対側に位置留守電極(陰極または陽極としての上部電極)を反射材料で構成することによって、下部電極側からのみ光を取り出すようにした、いわゆる下面発光方の有機電界発光素子にも適用可能である。このような構成であっても、一般式(1)や一般式(2)を用いて説明した有機材料を有機層に用いることにより、同様の効果を得ることが可能である。
さらに、本発明の有機電界発光素子とは、一対の電極(陽極と陰極)、およびその電極間に有機層が挟持されることによって形成される素子であれば良い。このため、一対の電極および有機層のみで構成されたものに限定されることはなく、本発明の効果を損なわない範囲で他の構成要素(例えば、無機化合物層や無機成分)が共存することを排除するものではない。
≪表示装置≫
図2は、上記有機電界発光素子を用いた表示装置、いわゆる有機EL表示装置の一構成例を説明するための概略の回路構成図である。ここでは、有機電界発光素子11を用いたアクティブマトリックス方式の表示装置10に本発明を適用した実施形態を説明する。
この図に示すように、表示装置20の基板12上には、表示領域12aとその周辺領域12bとが設定されている。表示領域12aには、複数の走査線21と複数の信号線23とが縦横に配線されており、それぞれの交差部に対応して1つの画素が設けられた画素アレイ部として構成されている。また周辺領域12bには、走査線23を走査駆動する走査線駆動回路25と、輝度情報に応じた映像信号(すなわち入力信号)を信号線23に供給する信号線駆動回路27とが配置されている。
走査線21と信号線23との各交差部に設けられる画素回路は、例えばスイッチング用の薄膜トランジスタTr1、駆動用の薄膜トランジスタTr2、保持容量Cs、および有機電界発光素子11で構成されている。そして、走査線駆動回路25による駆動により、スイッチング用の薄膜トランジスタTr1を介して信号線23から書き込まれた映像信号が保持容量Csに保持され、保持された信号量に応じた電流が駆動用の薄膜トランジスタTr2から有機電界発光素子11に供給され、この電流値に応じた輝度で有機電界発光素子11が発光する。尚、駆動用の薄膜トランジスタTr2と保持容量Csとは、共通の電源供給線(Vcc)29に接続されている。
尚、以上のような画素回路の構成は、あくまでも一例であり、必要に応じて画素回路内に容量素子を設けたり、さらに複数のトランジスタを設けて画素回路を構成しても良い。また、周辺領域12bには、画素回路の変更に応じて必要な駆動回路が追加される。
そして、本発明の表示装置20においては、図1を用いて説明した本発明の有機電界発光素子11を、例えば緑色(G)の有機電界発光素子として1つの画素に設け、さらに青色(B)の有機電界発光素子を設けた画素、および赤色(R)の有機電界発光素子を設けた画素をそれぞれサブピクセルとして1画素を構成している。そして、3色のサブピクセルを1組とした各画素を基板12上に複数配列することで、フルカラー表示が行われる構成となっている。
また、このような構成の有機電界発光素子11を備えた表示装置20においては、大気中の水分や酸素等による有機電界発光素子11の劣化を防止するための封止膜を形成するなどの処置を施すことが好ましい。
また例えば図3に示すように、封止された構成のモジュール形状のものであっても良い。この場合、例えば画素アレイ部である表示領域12aを囲むようにシーリング部31が設けられ、このシーリング部31を接着剤として、透明なガラス等の対向部(封止基板32)に貼り付けられ形成された表示モジュールが該当する。この透明な封止基板32には、カラーフィルタ、保護膜、遮光膜等が設けられてもよい。
以上のような表示領域12aが形成された表示モジュールとしての基板12には、外部から表示領域12a(画素アレイ部)への信号等を入出力するためのフレキシブルプリント基板33が設けられていても良い。
以上のような構成の表示装置20においては、上述したように発光効率が高く、かつ寿命特性に優れた緑色発光が可能な有機電界発光素子を用いて表示装置が構成されるため、他の青色および赤色の有機電界発光素子と組み合わせることで、色再現性および信頼性の高いフルカラー表示が可能になる。
≪適用例≫
また以上説明した本発明に係る表示装置は、図4〜図8に示す様々な電子機器、例えば、デジタルカメラ、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話等の携帯端末装置、ビデオカメラなど、電子機器に入力された映像信号、若しくは、電子機器内で生成した映像信号を、画像若しくは映像として表示するあらゆる分野の電子機器の表示装置に適用することが可能である。以下に、本発明が適用される電子機器の一例について説明する。
図4は、本発明が適用されるテレビを示す斜視図である。本適用例に係るテレビは、フロントパネル102やフィルターガラス103等から構成される映像表示画面部101を含み、その映像表示画面部101として本発明に係る表示装置を用いることにより作成される。
図5は、本発明が適用されるデジタルカメラを示す図であり、(A)は表側から見た斜視図、(B)は裏側から見た斜視図である。本適用例に係るデジタルカメラは、フラッシュ用の発光部111、表示部112、メニュースイッチ113、シャッターボタン114等を含み、その表示部112として本発明に係る表示装置を用いることにより作製される。
図6は、本発明が適用されるノート型パーソナルコンピュータを示す斜視図である。本適用例に係るノート型パーソナルコンピュータは、本体121に、文字等を入力するとき操作されるキーボード122、画像を表示する表示部123等を含み、その表示部123として本発明に係る表示装置を用いることにより作製される。
図7は、本発明が適用されるビデオカメラを示す斜視図である。本適用例に係るビデオカメラは、本体部131、前方を向いた側面に被写体撮影用のレンズ132、撮影時のスタート/ストップスイッチ133、表示部134等を含み、その表示部134として本発明に係る表示装置を用いることにより作製される。
図8は、本発明が適用される携帯端末装置、例えば携帯電話機を示す図であり、(A)は開いた状態での正面図、(B)はその側面図、(C)は閉じた状態での正面図、(D)は左側面図、(E)は右側面図、(F)は上面図、(G)は下面図である。本適用例に係る携帯電話機は、上側筐体141、下側筐体142、連結部(ここではヒンジ部)143、ディスプレイ144、サブディスプレイ145、ピクチャーライト146、カメラ147等を含み、そのディスプレイ144やサブディスプレイ145として本発明に係る表示装置を用いることにより作製される。
本発明の有機材料の合成例、およびこの有機材料を用いた本発明の有機電界発光素子の実施例について具体的に説明する。尚ここでは先ず、本発明の有機発光材料の合成例1〜合成例5を説明し、次いでこれらの有機材料を用いた有機電界発光素子および比較例の有機電界発光素子の作製手順、さらにはこれらの評価結果を説明する。
<有機材料の合成例1>
下記反応式(1)に示される鈴木カップリング反応により,表1-1の構造式(1)−1で示したアントラセン誘導体を合成した。
Figure 2008294184
メカニカルスターラーを装着させた500mlの三口フラスコを窒素で十分に置換した後に、2−ナフチルボロン酸(17.1g、50mmol)、2,6-ジブロモアントラセン(16.8g、50mmol)を順次加え、100mLのトルエンを注ぎいれた。
攪拌しながら、2.0mol/LのNa2CO3水溶液を150mL添加し、その混合溶液を窒素にて10分間バブリングを行い溶液中の溶存酸素を十分に排気させた。続いて、パラジウム触媒成分としてテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム[Pd(PPh34](580mg、500μmol)を加えてから昇温を開始し還流温度で5時間反応させた。
反応終了後に室温まで冷却し、有機層を分離させ、水で5回洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。この溶液を濃縮させた後にヘキサン:トルエンの混合溶媒にてシリカカラムを通し、白色固体15.1g(収率70%)を得た。
得られた固体を1H−NMR、13C−NMR、およびFD−MSにて測定した結果、目的物である2,6−ジ(ナフチル−2−イル)アントラセン[表1-1構造式(1)−1]であることを確認した。
<有機材料の合成例2>
合成例1の反応において、2−ナフチルボロン酸の代わりに6−tert−ブチル−2−ナフチルボロン酸を用いたほかは合成例1と同様に反応を行い、表1-1の構造式(1)−4を得た。得られた固体を1H−NMR、13C−NMR、およびFD−MSにて測定を行い、目的物であるであることを確認した。
<有機材料の合成例3>
合成例1の反応において、2−ナフチルボロン酸の代わりに1−ナフチルボロン酸を用いたほかは合成例1と同様に反応を行い、表1-1の構造式(1)−15を得た。得られた固体を1H−NMR、13C−NMR、およびFD−MSにて測定を行い、目的物であるであることを確認した。
<有機材料の合成例4>
合成例1の反応において、2−ナフチルボロン酸の代わりにフェニルボロン酸を用いたほかは,合成例1と同様に反応を行い、表2の構造式(2)−1を得た。得られた固体を1H−NMR、13C−NMR、およびFD−MSにて測定を行い、目的物であるであることを確認した。
<有機材料の合成例5>
合成例1の反応において、2−ナフチルボロン酸の代わりに4−ビフェニルボロン酸を用いたほかは,合成例1と同様に反応を行い,表2の構造式(2)−9を得た。得られた固体を1H−NMR、13C−NMR、およびFD−MSにて測定を行い、目的物であるであることを確認した。
以上の合成例1〜5で示したように、本発明の有機材料は、簡易的なルートから合成が可能であることが確認された。
<有機電界発光素子の作製:実施例1〜5>
上記合成例1〜5によって得られた有機材料を用い、以下のようにして実施例1〜5の有機電界発光素子(図1参照)を作製した。
先ず、30mm×30mmのガラス板からなる基板12上に、陽極13として、膜厚が190nmのAg合金(反射層)上に12.5nmのITO透明電極を積層した上面発光用の有機電界発光素子用のセルを作製した。
次に、真空蒸着法により、有機層14の正孔注入層14aとして、下記構造式(101)に示されるm−MTDATAよりなる膜を15nmの膜厚(蒸着速度0.2〜0.4nm/sec)で形成した。ただし、m−MTDATAは、4、4'、4”−トリス(フェニル−m−トリルアミノ)トリフェニルアミンである。
Figure 2008294184
次いで、正孔輸送層14bとして、下記構造式(102)に示されるα−NPDよりなる膜を15nmの膜厚(蒸着速度0.2〜0.4nm/sec)で形成した。ただし、α−NPDは、N、N’−ビス(1−ナフチル)−N、N’−ジフェニル[1、1’-ビフェニル]−4、4’―ジアミンである。
Figure 2008294184
次に、発光層14cとして、上記合成例1〜5のようにして得られた各有機材料をホスト材料とし、これに対して下記構造式(103)の発光性のゲスト材料を相対膜厚比で6%ドーピングして、50nmの膜厚で蒸着成膜した。
Figure 2008294184
次いで、電子輸送層14dとして下記構造式(104)に示される8−ヒドロキシキノリンアルミニウム(Alq3)を20nmの膜厚で蒸着した。
Figure 2008294184
以上の後、陰極15の第1層15aとして、Li2Oよりなる膜を約0.3nm(蒸着速度0.01nm/sec.)の膜厚で蒸着成膜した。
最後に、陰極15の第2層15bとして、MgAgよりなる膜を約10nmの膜厚で蒸着成膜した。
以上のようにして、上記合成例1〜5で合成した有機材料を発光層のホスト材料として用いた実施例1〜5の有機電界発光素子を作製した。
<比較例1>
実施例1〜5において発光層14cのホスト材料として用いた有機材料を、アントラセン誘導体からなるホスト材料として公知材料である下記構造式(105)の9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(ADN)に換えた他は、実施例1〜5と全く同様の手順で有機電界発光素子を作製した。
Figure 2008294184
<評価結果>
以上のようにして作製した実施例1〜5および比較例1の有機電界発光素子について5mA/cm2の直流電圧駆動を行い、駆動電圧、発光輝度、発光色、および輝度半減までの発光寿命を測定した。この結果を下記表3に示す。尚、発光寿命は、初期輝度1000cd/m2で定電流駆動した場合の値である。
Figure 2008294184
表3に示すように、本発明の有機材料を用いて発光層14cを構成した実施例1〜5の有機電界発光素子は、比較例と同様に緑色の発色が確認された。また、実施例1〜5の有機電界発光素子における発光輝度および発光寿命は、何れも比較例よりも高い値を示した。
以上のことから上記で示した合成例および実施例のように、アントラセン骨格の2,6位に特定のナフチル基もしくはフェニル基を有する有機材料は、簡易的なルートから合成が可能であって、かつ有機電界発光素子の発光層において,とくにホスト材料として用いることによって有機電界発光素子の発光輝度が高まり、また発光の長寿命化が達成されることが確認された。
ここで図9には、合成例1で合成された2,6―ジ(ナフチル−2−イル)アントラセン[表1構造式(1)−1]の薄膜における吸収スペクトルおよび蛍光スペクトルを規格化して示した。
このスペクトルに示すように、本発明の有機材料の1つである2,6―ジ(ナフチル−2−イル)アントラセンは、緑色および赤色ドーパントの励起に対して有効な波長域である蛍光ピーク波長511nmを有している。これは、フェルスター型エネルギー移動を伴う発光を考慮した場合に、この有機材料が、緑色発光性のゲスト材料(発光性ドーパント)の励起に対して極めて効率の良い発光を示す材料であり、緑色発光のホスト材料として適していることを示している。
これに対して、図10には、比較例において発光層のホスト材料として用いた公知のADNについて、薄膜の吸収スペクトルおよび蛍光スペクトルを規格化して示した。
このスペクトルに示すように、ADNは、蛍光ピーク波長は442nmであり、青色発光材料の励起には有利となる。しかしながら、緑色または赤色の発光性ゲスト(ドーパント)を励起するには、波長が短すぎて不利で有ることが分かる。
尚、上記した実施例は本発明の技術的思想に基づいて変形することができる。例えば、本実施例では、本発明の有機材料を発光層のホスト材料に用いて緑色発光の有機電界発光素子を作製したが、この有機材料は、青色発光の有機電界発光素子における発光層の青色ドーパントとして用いても良く、また赤色発光の有機電界発光素子における発光層のホスト材料としても有効に作用する。また、本発明の有機材料は、正孔注入層や電子輸送層を構成する材料として用いることもできる。
実施形態の有機電界発光素子の断面図である。 実施形態の表示装置の回路構成の一例を示す図である。 本発明が適用される封止された構成のモジュール形状の表示装置を示す構成図である。 本発明が適用されるテレビを示す斜視図である。 本発明が適用されるデジタルカメラを示す図であり、(A)は表側から見た斜視図、(B)は裏側から見た斜視図である。 本発明が適用されるノート型パーソナルコンピュータを示す斜視図である。 本発明が適用されるビデオカメラを示す斜視図である。 本発明が適用される携帯端末装置、例えば携帯電話機を示す図であり、(A)は開いた状態での正面図、(B)はその側面図、(C)は閉じた状態での正面図、(D)は左側面図、(E)は右側面図、(F)は上面図、(G)は下面図である。 本発明の有機材料である2,6―ジ(ナフチル−2−イル)アントラセン[表1構造式(1)−1]の薄膜における吸収スペクトルおよび蛍光スペクトルを規格化した図である。 比較例において発光層のホスト材料として用いたANDの薄膜における吸収スペクトルおよび蛍光スペクトルを規格化した図である。
符号の説明
11…有機電界発光素子、12…基板、13…陽極、14…有機層、14c…発光層、15…陰極、20…表示装置

Claims (8)

  1. 陽極と陰極との間に少なくとも発光層を有する有機層を挟持してなる有機電界発光素子において、
    前記有機層は、下記一般式(1)および一般式(2)のうちの少なくとも一方で示される有機材料を用いて構成されている
    ことを特徴とする有機電界発光素子。
    Figure 2008294184
    Figure 2008294184
    [ただし一般式(1)および一般式(2)において、
    A,B,R1およびR2は、それぞれ独立に水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のカルボニル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のカルボニルエステル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のアルキル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のアルケニル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のアルコキシル基、シアノ基、ニトロ基、炭素数30以下の置換あるいは無置換のシリル基、炭素数30以下の置換あるいは無置換のアリール基、または炭素数30以下の置換あるいは無置換の複素環基を示す。]
  2. 請求項1記載の有機電界発光素子において、
    前記有機材料は、前記発光層に含有されている
    ことを特徴とする有機電界発光素子。
  3. 請求項2記載の有機電界発光素子において、
    前記発光層は、前記有機材料と共に少なくとも一種類の発光性のゲスト材料を含有していることを特徴とする有機電界発光素子。
  4. 請求項3記載の有機電界発光素子において、
    前記発光性のゲスト材料は、緑色の発光材料である
    ことを特徴とする有機電界発光素子。
  5. 陽極と陰極の間に少なくとも有機層を挟持してなる有機電界発光素子を、基板上に複数配列形成してなる表示装置において、
    前記有機層は、下記一般式(1)および一般式(2)で示される有機材料を用いて構成されている
    ことを特徴とする表示装置。
    Figure 2008294184
    Figure 2008294184
    [ただし一般式(1)および一般式(2)において、
    A,B,R1およびR2は、それぞれ独立に水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のカルボニル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のカルボニルエステル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のアルキル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のアルケニル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のアルコキシル基、シアノ基、ニトロ基、炭素数30以下の置換あるいは無置換のシリル基、炭素数30以下の置換あるいは無置換のアリール基、または炭素数30以下の置換あるいは無置換の複素環基を示す。]
  6. 請求項5記載の表示装置において、
    前記有機材料を用いて前記有機層が構成された有機電界発光素子が、緑色発光素子として複数の画素のうちの一部の画素に設けられている
    ことを特徴とする表示装置。
  7. 下記一般式(1)で示される有機材料。
    Figure 2008294184
    [ただし一般式(1)において、
    A,B,R1およびR2は、それぞれ独立に水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のカルボニル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のカルボニルエステル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のアルキル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のアルケニル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のアルコキシル基、シアノ基、ニトロ基、炭素数30以下の置換あるいは無置換のシリル基、炭素数30以下の置換あるいは無置換のアリール基、または炭素数30以下の置換あるいは無置換の複素環基を示す。]で構成される。
  8. 下記一般式(2)で示される有機材料。
    Figure 2008294184
    [ただし一般式(2)において、
    A,B,R1およびR2は、それぞれ独立に水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のカルボニル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のカルボニルエステル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のアルキル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のアルケニル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のアルコキシル基、シアノ基、ニトロ基、炭素数30以下の置換あるいは無置換のシリル基、炭素数30以下の置換あるいは無置換のアリール基、または炭素数30以下の置換あるいは無置換の複素環基を示す。]
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