JP2009026522A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、燃料ガスを供給して行なう運転の態様として、供給されたほぼすべての燃料ガスをアノード側で消費する態様を含む燃料電池において、燃料電池性能の低下を抑制することを目的とする。
【解決手段】燃料電池であって、電解質膜と、アノード側触媒層およびカソード側触媒層と、を含む発電体426と、発電体426のアノード側触媒層側に配置され、燃料ガスを流通させて、アノード側触媒層に供給する、燃料ガス流路形成部440と、を備え、燃料ガス流路形成部440は、燃料ガス流路形成部440のアノード側触媒層と対向する面方向に、流路抵抗が異なる、複数の領域に分かれており、燃料電池は、燃料ガスを供給して行う運転の態様として、供給されたほぼすべての燃料ガスをアノード側触媒層で消費する態様を含むことを特徴とする燃料電池。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池に関するものである。
燃料ガス(水素等)と酸化剤ガス(酸素等)との電気化学反応によって発電する燃料電池において、電解質膜として固体高分子電解質膜を用い、酸化剤ガスとして空気を用いるものがある。空気には、酸素の他に窒素等が含まれる。そのため、このような燃料電池において、空気中に含まれる窒素等の不純物が、電解質膜を透過して、カソード側からアノード側に移動することがある。
窒素等の不純物がアノード側に存在すると、燃料ガス濃度が低くなり、出力電圧が低下するおそれがあった。
上記した燃料電池において、燃料ガスを供給して行なう運転の態様として、供給されたほぼすべての燃料ガスをアノード側で消費する態様を含む(アノードデッドエンド運転ともいう)燃料電池が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−243476号公報
このような燃料電池では、供給されたほぼすべての燃料ガスをアノード側で消費する態様の運転時には、アノード排ガスが排出されないため、窒素等の不純物がアノード側の燃料ガスの流れの下流に集められ、窒素等が局所的に滞留する。そうすると、窒素等が局所的に滞留する部分に、燃料ガスが供給されにくくなるため、出力電圧が著しく低下するおそれがある。
そこで、本発明は、燃料ガスを供給して行なう運転の態様として、供給されたほぼすべての燃料ガスをアノード側で消費する態様を含む燃料電池において、燃料電池性能の低下を抑制することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1] 燃料電池であって、
電解質膜と、前記電解質膜の両面にそれぞれ配置されるアノード側触媒層およびカソード側触媒層と、を含む発電体と、
前記発電体の前記アノード側触媒層側に配置され、前記アノード側触媒層における電気化学反応に用いられる燃料ガスを流通させて、前記アノード側触媒層に供給する、燃料ガス流路形成部と、
を、備え、
前記燃料ガス流路形成部は、
前記燃料ガス流路形成部の前記アノード側触媒層と対向する面方向に、前記燃料ガスが前記燃料ガス流路形成部内を流通する際の流路抵抗が異なる複数の領域を有し、
前記燃料電池は、前記燃料ガスを供給して行う運転の態様として、該供給されたほぼすべての燃料ガスを前記アノード側触媒層で消費する態様を含むことを特徴とする燃料電池。
このタイプの燃料電池は、前記燃料ガスを供給して行なう運転の態様として、該供給されたほぼすべての燃料ガスを前記燃料ガス消費面で消費する態様を含む。水素または水素を含んだガスを燃料ガスとして用いる場合、燃料ガスの供給側が電子が流れ出す側となるので、「アノード(陽極)」となる。ここで、燃料ガスのほぼすべてを消費するとは、燃料ガスの消費面から、積極的に燃料ガスを取り出して燃料ガス供給路に循環させるといった用い方をしないことを意味している。消費には、発電のための電気化学反応に用いられるだけでなく、電解質膜の反対側への透過も含まれる。また、現実に燃料電池を構成した場合に生じるリークも、消費に含ませて良い。燃料電池において、こうした燃料ガスの使い方しながら発電することを、デッドエンド運転と呼ぶ。このとき、燃料ガスのほぼすべてを、外部に排出することなく、内部に滞留させた状態で発電に利用している運転の態様として捉えることができる。この場合、結果的には、燃料ガスが供給される燃料消費面は、一般的に、燃料ガスを外部に排出あるいは放出しない閉塞構造となる。
発電体のアノード側へ燃料ガスを供給して行なう燃料電池の運転を、アノードデッドエンド運転と呼ぶ。アノードデッドエンド運転では、燃料ガスのアノード側への供給を継続しつつ、アノード側からの燃料ガスの排出をしない状態で発電を継続する。結果的に、少なくとも定常発電時に供給された燃料ガスのほぼ全量をアノード側に留めて発電を行うことになる。発電体が、電解質膜の両面にアノードおよびカソードをそれぞれ接合してなる膜電極接合体を備え、アノード側に燃料ガス(多くは、水素または水素含有ガス)を供給して発電を行う場合には、アノードに供給された燃料ガスのほぼすべてを、外部に排出することなく、内部に滞留させた状態で発電に利用することになる。この場合、結果的には、燃料ガスが供給されるアノード側は、一般的に、燃料ガスを外部に排出あるいは放出しない閉塞構造となる。
本願明細書では、燃料ガスの消費面に供給されたほぼ総ての燃料ガスを燃料ガス消費面で消費する運転の態様を、デッドエンド運転と呼ぶが、燃料ガス消費面からの燃料ガスの循環を意図せず、燃料ガスの消費面から名目的に燃料ガスを取り出して利用する形態が加えられていたとしても、当該構成は、デッドエンド運転に含まれる。例えば、燃料消費面あるいはその上流から僅かな燃料ガスを取り出す流路を設け、取り出した燃料ガスを燃焼して補機などのプレヒートに用いる構成などを考えることができる。こうした名目的な燃料ガスの消費は、燃料ガスの取り出しを、燃料ガスの消費面もしくはその上流からとすることに格別な意味がなければ、本願明細書における「ほぼすべての燃料ガスの燃料ガス消費面で消費する」ことから除外される構成とはならない。
本願発明の燃料電池は、さらに、アノード極(水素極)の不純物(たとえば窒素)の分圧が、カソード極(空気極)の不純物(たとえば窒素)の分圧とつりあった状態で継続的に発電する運転状態を実現するものとして把握することもできる。ここで、「つりあった状態」とは、たとえば平衡状態を意味し、必ずしも両者の分圧が等しい状態に限られない。
本願発明の燃料電池は、さらに、たとえば図36や図37に示されるような構成をも含む。図36の構成例は、第1の流路と第2の流路と有している。第1の流路は、第2の流路よりも上流側に配置されている。第1の流路および第2の流路は、第1の流路あるいは第2の流路よりも流れの抵抗が高い高抵抗連通部2100xを介して連通している。これらの流路は、発電領域面外(燃料電池セルの外部)から燃料ガス導入口(マニホールド)を経由して燃料ガスを導入する。換言すれば、第2の流路への燃料ガスの供給は、主として高抵抗連通部2100xを介して(たとえば高抵抗連通部2100xのみを介して)第1の流路から導入される。
なお、第1の流路や第2の流路は、後述の実施例のように多孔体を利用しても形成可能であるが、たとえばシール材S1、S2の挟持(図36)やハニカム構造材H2を使用した流路の形成(図37)として構成してもよい。
高抵抗連通部2100xは、たとえば図36や図37に示されるような複数の導入部2110x(貫通孔)が面内方向に分散した板状部材が利用可能である。高抵抗連通部2100xは、以下のうちの少なくとも一つの役割を有している。第1の役割は、「第2の流路のうち燃料ガス導入口に近接する領域への燃料ガス供給を制限する役割」である。第2の役割は、「アノード反応部に沿った第2の流路の面直方向に働くガス圧の面内の不均一を抑制する役割」である。第3の役割は、「第1の流路を面内方向に流れる燃料ガスの向きを面直方向(あるいは面に交差する方向)に変換する役割」である。
本願発明の燃料電池は、さらに、以下のような燃料電池システムとして把握することもできる。すなわち、この燃料電池システムは、
供給されたほぼすべての燃料ガスをアノード反応部で消費する態様を含む燃料電池システムであって
発電セル内にアノードガスを導入する導入口と、
前記導入口から供給されたアノードガスをセル面内方向に導く第1のガス流路と、
前記アノード反応部に沿って延在し、
前記第1のガス流路より流れの抵抗が高く、第1のガス流路から第2のガス流路へのアノードガスの流入を妨げつつも、セル面内方向に分布した複数の連通部を介して、第1のガス流路から第2のガス流路へアノードガスを導く高抵抗部と、
を備える。
本願発明の燃料電池は、さらに、以下のような構成を含む燃料電池システムとして把握することもできる。すなわち、この燃料電池システムは、
前記高抵抗部は、前記アノード反応部のうち一の領域に対応した一の連通部と、他の領域に対応した他の連通部とを有し、
前記一の領域で消費されるアノードガスは、前記高抵抗部のうち一の連通部を通過したガスの比率が、他の連通部を通過したガスの比率より高い、
あるいは、
前記高抵抗部は、前記アノード反応部のうち一の領域に対応した一の連通部と、他の領域に対応した他の連通部とを有し、
前記一の連通部を通過したアノードガスは、前記アノード反応部のうちの一の領域で消費される比率が、他の領域で消費される比率より高い
といった構成も可能である。
一方、カソード流路は少なくとも上記高抵抗連通部が有さないことが好ましい。さらにカソード流路は、第2の流路も設けることなく、カソード導入口から供給されたカソードガスをセル面内方向に導く第1のガス流路のみとすることが好ましい。ただし、いわゆるガス拡散層を第2の流路と捉えれば、第1および第2の流路の組み合わせとしても良い。いずれにせよ、上記高抵抗連通部をカソード極からのみ省略することにより、カソードガスの送給機の仕事量の低減およびカソード極での排水性の向上が期待でき、特に、アノード極からの排水性能が低いシステム(燃料ガスの定常的排気の無い)燃料電池システムでは好適である。
例えば、酸化剤ガスとして、空気を用いる場合には、窒素等のカソード側触媒層における電気化学反応に用いられないガスが含まれている。カソード側触媒層における電気化学反応に用いられないガスは、電解質膜を透過して、アノード側に移動することがある。また、燃料ガスとして、改質ガス等を用いる場合には、一酸化炭素、二酸化炭素、メタン等の、アノード側触媒層における電気化学反応に用いられないガスが含まれている。
このタイプの燃料電池において、供給されたほぼすべての燃料ガスをアノード側触媒層で消費する態様では、アノード排ガスがアノード側から排出されないため、上記した窒素等のアノードにおける電極反応に寄与しない流体が、燃料ガスの流れの下流に滞留する。そうすると、滞留している窒素等により、その部分に燃料ガスが供給されにくくなるため、燃料ガス濃度が低くなり、その部分で発電できず、出力電圧が低下するおそれがある。
本適用例の燃料電池では、燃料ガス流路形成部において、流路抵抗が小さい領域には、燃料ガスが流れ易い。すなわち、流路抵抗が小さい領域は、他の領域に比べ、燃料ガス濃度が高くなるため、燃料ガスは、流路抵抗が小さい領域を流れつつ、燃料ガスの濃度が薄い部分(すなわち、流路抵抗が大きい領域)にも、拡散していく。したがって、燃料ガスの流れによって、窒素等を、拡散することができ、窒素等が局所的に滞留することによる、燃料電池性能の低下を抑制することができる。
[適用例2] 適用例1に記載の燃料電池であって、
前記燃料ガス流路形成部は、
互いに連通する複数の空孔を有する多孔体であって、複数の前記領域は、互いに空孔率が異なることを特徴とする燃料電池。
空孔率が高い領域は、空孔率が低い領域に比べて、流路抵抗が小さくなる。適用例2のように空孔率を変えることによって、容易に、流路抵抗を変えることができる。
[適用例3] 適用例1に記載の燃料電池であって、
前記燃料ガス流路形成部は、
互いに連通する複数の空孔を有する多孔体であって、複数の前記領域のうち、少なくとも1つの前記領域は、前記燃料ガス流路形成部の表面に溝部が形成されることを特徴とする燃料電池。
燃料ガス流路形成部の表面に溝部を形成すると、溝部は、他の領域に比べて、流路抵抗が小さくなる。適用例3のようにすると、容易に流路抵抗の異なる領域を作ることができる。
[適用例4] 燃料電池であって、
電解質膜と、前記電解質膜の両面にそれぞれ配置されるアノード側触媒層およびカソード側触媒層と、を含む発電体と、
燃料ガスを分散させて、前記アノード側触媒層に供給するための燃料ガス供給口が形成された燃料ガス供給部と、
を、備え、
前記燃料ガス供給口は、
前記アノード側触媒層に供給される前記燃料ガスの単位時間当たりの供給量が、前記アノード側触媒層の縁辺に平行な方向において部分的に異なるように、形成されており、
前記燃料電池は、前記燃料ガスを供給して行う運転の態様として、該供給されたほぼすべての燃料ガスを前記アノード側触媒層で消費する態様を含むことを特徴とする燃料電池。
適用例4の燃料電池では、燃料ガスの単位時間当たりの供給量が、アノード側触媒層の縁辺に平行な方向において部分的に異なるように形成されているため、燃料ガスが、供給量が多い部分から、供給量の少ない部分へと、燃料ガス濃度の差によって、拡散される。そのため、燃料ガスの流れによって、上記した窒素等を拡散させることができ、窒素等が局所的に滞留することによる、燃料電池性能の低下を抑制することができる。
[適用例5] 適用例4に記載の燃料電池であって、
前記燃料ガス供給口は、
複数の開口部に分割されて形成されると共に、
複数の前記開口部は、
前記アノード側触媒層の縁辺に沿って配置されると共に、複数の前記開口部のうち、少なくとも一つの前記開口部の開口面積が、他の前記開口部と異なるように、開口形状が形成されていることを特徴とする燃料電池。
開口部の開口面積が大きいほど、燃料ガスの供給量が多くなる。したがって、適用例4の燃料電池によれば、開口部の開口面積を部分的に変えることによって、容易に、アノード側触媒層の縁辺に平行な方向における、燃料ガスの供給量を変化させることができる。
[適用例6] 適用例4または5に記載の燃料電池において、
前記燃料ガス供給口は、
前記アノード側触媒層の縁辺に平行な位置において、中央部分の前記燃料ガスの供給量が多くなるように、開口形状が形成されていることを特徴とする燃料電池。
アノード側触媒層の縁辺に平行な位置において、中央部分の燃料ガスの供給量が多くなると、燃料ガスは、アノード側触媒層の縁辺に平行な位置において、中央から両端に向って拡散される。そのため、中央に滞留する窒素等を拡散させることができる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、燃料電池、その燃料電池を備えた燃料電池システム、その燃料電池システムを搭載した車両等の形態で実現することができる。
A.第1の実施例:
A1.燃料電池の構成:
本実施例の燃料電池100は、燃料ガスとしての水素と酸化剤ガスとしての空気とを用いて発電を行う固体高分子型の燃料電池である。図1は、本発明の一実施例としての燃料電池100の構成を概略的に示す説明図である。燃料電池100は、後述する発電ユニット400を、セパレータ300を介在させて複数積層して成る積層体40を、集電板30、絶縁板20、エンドプレート10によって、両側から挟持するように積層して構成されている。発電ユニット400の積層数は、燃料電池100に要求される出力に応じて任意に設定可能である。
燃料電池100のアノードには、配管53を介して、高圧水素を貯蔵した水素タンク50から、燃料ガスとしての水素が供給される。水素タンク50の代わりに、アルコール、炭化水素、アルデヒドなどを原料とする改質反応によって水素を生成し、アノードに供給するものとしてもよい。
水素タンク50に貯蔵された高圧水素は、水素タンク50の出口に設けられたシャットバルブ51、レギュレータ52によって圧力、および、供給量が調整されて、アノードに供給される。この燃料電池100は、アノードからの排気ガス(以下、アノード排ガスと呼ぶ)を、燃料電池100の内部に止めて運転するものである。すなわち、アノードに供給された水素が、ほとんど全て発電に用いられるものであり、アノード排ガスを外部に排出するための配管は備えていない。このようにすることによって、燃料ガスを効率よく利用することができると共に、燃料ガスの循環に起因するコンプレッサ損失を排除して、燃料電池システム全体としての効率を高めることができる。
燃料電池100のカソードには、コンプレッサ60によって圧縮された圧縮空気が、配管61を介して、酸素を含有した酸化剤ガスとして供給される。そして、カソードからの排気ガス(以下、カソード排ガスと呼ぶ)は、配管62を介して、外部に排出される。配管62には、カソード排ガスとともに、燃料電池100のカソードで、水素と酸素との電気化学反応によって生成された生成水も排出される。
燃料電池100には、燃料電池100を冷却するための冷却水も供給される。この冷却水は、ポンプ70によって、配管72を流れ、燃料電池100内を循環して燃料電池100を冷却した後、ラジエータ71によって再度冷却されて、燃料電池100に供給される。
A2.発電ユニットの構成:
図2は、発電ユニット400を、アノード側から見て示す平面図、図3は、図2におけるA−A切断面を示す断面図である。本実施例の発電ユニット400は、図3に示すように、シール部材一体型MEA420と、水素流路形成部440と、空気流路形成部460と、から成る。
A2.1.シール部材一体型MEAの構成:
図2、図3に示すように、シール部材一体型MEA420は、外形が略長方形状を成すMEA426(図2において、図示の都合上、水素流路形成部440の下に隠れている。)と、MEA426の周囲に一体的に形成されるシール部材428と、から成る。
図3に示すように、MEA426は、電解質膜421の一方の面にアノード側触媒層422と、アノード側拡散層423とを積層し、他方の面にカソード側触媒層424と、カソード側拡散層425とを積層して成る膜電極接合体である。MEA426において、触媒層と拡散層とで、ガス拡散電極として機能している。本実施例におけるMEA426が、請求項における発電体に相当する。
図2に示すように、シール部材428には、第1の水素供給用貫通孔402s、第2の水素供給用貫通孔404sが、それぞれ1つずつ形成されている。また、空気供給用貫通孔406s、空気排出用貫通孔408sが、それぞれ3つずつ形成されている。さらに、冷却水供給用貫通孔410s、冷却水排出用貫通孔412sが、それぞれ、1つずつ形成されている。なお、各貫通孔の周囲には、燃料電池100を構成した際に、反応ガスの漏洩を防止するためのシール部が形成されている(図2において、破線で示す。)。上記したように、本実施例の燃料電池100は、アノード排ガスを、燃料電池100の内部に止めて運転するものであるので、水素排出用貫通孔は、形成されていない。
A2.2.反応ガス流路形成部の構成:
水素流路形成部440および空気流路形成部460は、図2に示すように、略長方形状を成す平板状に形成されており、図3に示すように、その外縁がシール部材428の内枠に一致するように配置されている。水素流路形成部440および空気流路形成部460は、互いに連通する複数の空孔を備える金属多孔体である。金属多孔体の空隙が、反応ガスを流通させる流路として利用される。金属多孔体は、例えば、耐食性を有するステンレス鋼の粉末を用いて、発泡焼結法によって作成される。ステンレス鋼の代わりに、チタン等のその他の金属を用いてもよいし、炭素等の導電性を有する材料を用いてもよい。また、発泡焼結法の代わりに、スラリー発泡法や、粉末焼結法によって、多孔体を作成してもよい。
水素流路形成部440は、図2に示すように、短辺に平行に3つの領域に分かれている。3つの領域のうち、図2において両側の第1の領域441(図2において、斜線ハッチングを付して示す。)は、空気流路形成部460と同一の平均空孔径および空孔率に形成されており、中央の第2の領域442(図2において、クロスハッチング付して示す。)は、第1の領域441よりも、平均空孔径が大きく、空孔率が高くなるように形成されている。すなわち、第2の領域442は、第1の領域441に比べて、流路抵抗が小さい。
多孔体において、種々の方法で、空孔率の異なる領域を作成することができる。例えば、発泡焼結法にて金属多孔体を形成する場合には、金属粉とバインダー樹脂とを混合した混合溶液をゲル化させて形状を固定した後、加熱してスポンジ状に発泡させ、乾燥することによって形成される。そこて、ゲル化させる際に、空孔率を変えたい領域に、発泡剤を追加することによって、多孔体に空効率の異なる領域を作ることができる。また、空孔率の異なる多孔体を、複数用意して、ベースとなる多孔体の一部を切り抜いて、切り抜いた後に、空孔率の異なる多孔体をはめ込むようにしてもよい。
本実施例における水素流路形成部440が、請求項における燃料ガス流路形成部に相当する。
空気流路形成部460は、水素流路形成部440とは異なり、空孔率の異なる領域に分かれておらず、従来通り、全体に均一に、水素流路形成部440の第1の領域441と同じ平均空孔径および空孔率になるように、空孔が形成されている。
A3.セパレータの構成:
セパレータ300は、アノード対向プレート310、中間プレート320、カソード対向プレート330を、この順に積層して、ホットプレス接合することによって作製される。本実施例では、アノード対向プレート310と、中間プレート320と、カソード対向プレート330とは、上記した発電ユニット400の外形と同一の略長方形状を成すステンレス鋼製の平板を用いるものとした。アノード対向プレート310と、中間プレート320と、カソード対向プレート330として、ステンレス鋼の代わりに、チタンやアルミニウム等、他の金属を用いるものとしてもよい。なお、これらの各プレートは、後述するように、冷却水に晒されるので、耐食性の高い金属を用いることが好ましい。
図4は、水素流路形成部440と当接するアノード対向プレート310を示す平面図である。図示するように、アノード対向プレート310には、上記したシール部材428に形成されている貫通孔と同様の、第1の水素供給用貫通孔402a、第2の水素供給用貫通孔404aが、それぞれ1つずつ、空気供給用貫通孔406a、空気排出用貫通孔408aが、それぞれ3つずつ、冷却水供給用貫通孔410a、冷却水排出用貫通孔412aが、それぞれ、1つずつ形成されている。
さらに、複数の第1の水素供給口402h、第2の水素供給口404hが、形成されている。第1の水素供給口402h、第2の水素供給口404hは、燃料電池100を構成したときに、水素流路形成部440の2つの長辺に沿うように配置されている。図に矢印で示すように、第1の水素供給口402h、第2の水素供給口404hから、発電ユニット400の水素流路形成部440に水素が供給される。すなわち、水素流路形成部440の2つの長辺側から中央に向かって、両側から水素が供給されることになる。
図5は、中間プレート320を示す平面図である。図示するように、中間プレート320には、上記したシール部材428に形成されている貫通孔と同様の、第1の水素供給用貫通孔402m、第2の水素供給用貫通孔404mが、それぞれ1つずつ、空気供給用貫通孔406m、空気排出用貫通孔408mが、それぞれ3つずつ、冷却水供給用貫通孔410m、冷却水排出用貫通孔412mが、それぞれ、1つずつ形成されている。
さらに、第1の水素供給用貫通孔402mから複数の第1の水素供給口402hに水素が流れるように、第1の水素供給用貫通孔402mと複数の第1の水素供給口402hとを接続する水素供給用接続部420j、が形成されている。同様に、第2の水素供給用貫通孔404mと複数の第2の水素供給口404hとを接続する水素供給用接続部404jが、形成されている。
また、3つの空気供給用貫通孔406mから、後述する複数の空気供給口406hに空気が流れるように、空気供給用貫通孔406mと複数の空気供給口406hとを接続する空気供給用接続部406j、が形成されている。同様に、後述する複数の空気排出口408hから、3つの空気排出用貫通孔408mにカソード排ガスが流れるように、複数の空気排出口408hと空気排出用貫通孔408mとを接続する空気排出用接続部408j、が形成されている。
また、発電によって燃料電池100の温度が上昇するのを抑制するために、発電ユニット400の発熱部(MEA426)全体を冷却するように、セパレータ300内に冷却水を流す、冷却水流路410pが、形成されている。
図6は、空気流路形成部460と当接するカソード対向プレート330を示す平面図である。図示するように、カソード対向プレート330には、上記したシール部材428に形成されている貫通孔と同様の、第1の水素供給用貫通孔402c、第2の水素供給用貫通孔404cが、それぞれ1つずつ、空気供給用貫通孔406c、空気排出用貫通孔408cが、それぞれ3つずつ、冷却水供給用貫通孔410c、冷却水排出用貫通孔412cが、それぞれ、1つずつ形成されている。
さらに、複数の空気供給口406h、空気排出口408hが、形成されている。空気供給口406h、空気排出口408hは、燃料電池100を構成したときに、空気流路形成部460の2つの長辺に沿うように配置されている。図に矢印で示すように、空気供給口406hから、発電ユニット400の空気流路形成部460に空気が供給され、カソード排ガスが、空気排出口408hを介して排出される。
図7は、セパレータ300の平面図である。セパレータ300は、先に説明したように、アノード対向プレート310と、中間プレート320と、カソード対向プレート330とを接合することによって形成されている。ここでは、アノード対向プレート310側から見た様子を示した。図から分かるように、アノード対向プレート310と、中間プレート320と、カソード対向プレート330を積層した際に、各貫通孔が重なって、セパレータ300を貫通する各貫通孔が形成される。そのため、燃料電池100を構成した際に、発電ユニット400の積層方向に沿って燃料電池100を貫通する、各マニホールドが形成される。
また、アノード対向プレート310、中間プレート320、カソード対向プレート330を重ねることによって、図示するように、第1の水素供給用貫通孔402と、水素供給接続部402jと、第1の水素供給口402hとが繋がって、水素の供給路が形成される。同様に、空気の供給路、排出路が形成される。
A4.水素および空気の流れ:
図8は、燃料電池100の断面構成および水素の流れを概略的に示す説明図である。図8では、図2〜7におけるA−A断面図を示している。なお、燃料電池100の一部を抜き出して表示し、その他の部分は表示を省略する。
図1に示すように、水素は、水素タンク50(図1)から配管53(図1)を通って燃料電池100に供給される。そして、供給された水素は、図8に矢印で示すように、発電ユニット400およびセパレータ300に形成された第2の水素供給用貫通孔404s、404a、404m、404cによって構成される水素供給マニホールドを通って、各セパレータ300の水素供給用接続部404jに分配される。そして、水素供給用接続部404jを流通しつつ、第2の水素供給口404hを介して、水素流路形成部440に供給される。なお、上記したように、本実施例において、アノード排ガスを排出するための排出口等は、形成されておらず、供給される水素は、ほとんど全て、アノード側触媒層422における電気化学反応に用いられる。
図9は、燃料電池100の断面構成および空気の流れを概略的に示す説明図である。図9では、図2〜7におけるB−B断面図を示している。なお、燃料電池100の一部を抜き出して表示し、その他の部分は表示を省略する。
図1に示すように、空気は、コンプレッサ60(図1)によって圧縮され、配管61(図1)を通って燃料電池100に供給される。そして、供給された空気は、図9に矢印で示すように、発電ユニット400およびセパレータ300に形成された空気供給用貫通孔406s、406a、406m、406cによって構成される空気供給マニホールドを通って、各セパレータ300の空気供給用接続部406jに分配されて、空気供給口406hを介して、空気流路形成部460に供給される。供給された空気中の酸素が、カソード側触媒層424における電気化学反応に用いられ、残りのガスがアノード排ガスとして、空気排出口408h、空気排出用接続部408j、および空気排出マニホールドを流通し、配管62を介して大気中に排出される。
図9に示すように、酸素は、空気供給口406hを介して発電ユニット400のカソード側に供給され、カソード側触媒層424における電気化学反応に用いられつつ、カソード側を流通し、空気排出口408hを介してカソード排ガスとして排出される。一方、水素は、第1の水素供給口402hを介して発電ユニット400のアノード側に供給されると共に、第2の水素供給口404hを介して発電ユニット400のアノード側に供給される。すなわち、図9に示すように、発電ユニット400のアノード側において、対向するように水素が流通する。
A5.第1の実施例の効果:
図10は、発電ユニット400をアノード側から見て示した平面図である。図10において、水素の流れを矢印で示している。上記したように、水素流路形成部440の中央の第2の領域442(図2において、クロスハッチング付して示す。)は、第1の領域441よりも、平均空孔径が大きく、空孔率が高くなるように形成されている。第2の領域442では、供給される水素が水素流路形成部440内部を流通する際の流路抵抗が、第1の領域441に比べて小さくなるため、第2の領域内では、水素の流速が早くなる。すなわち、第2の領域内に供給される水素の単位時間当たりの量は、第1の領域よりも多くなる。そうすると、第2の領域442とその他の部分には、水素濃度差が生じ、図10に示すように、第1の領域441から第2の領域442へ、水素が流れる(図に矢印で示す。)。その結果、水素流路形成部440の外側に向うような水素の流れが形成される。
図11は、本実施例の効果を説明するために、水素流路形成部440とは異なる水素流路形成部440Cを用いた比較例を示す説明図である。図11も、図10と同様に発電ユニット400Cを、アノード側から見て示した平面図である。水素流路形成部440Cは、水素流路形成部440と異なり、全体に均一の空孔率で、空孔が形成されている。そのため、水素流路形成部440内の流路抵抗が均一であるため、図11に矢印で示すように、第1の水素供給口402hおよび第2の水素供給口404hを介して水素流路形成部440に供給された水素は、拡散されず、互いに向かい合うように、ほぼ、まっすぐに、流れる。
燃料電池に供給されたほぼすべての水素をアノード側触媒層で消費して運転される(いわゆる、アノードデッドエンド運転)燃料電池では、燃料電池内部にアノード排ガスを止めて運転することになり、空気中の窒素等が、電解質膜421を介してアノード側に移動する場合に、アノード側から排出されないため、アノード側に滞留してしまう。特に、燃料電池の運転が停止した際には、カソード側のガスの流れもなくなるため、燃料電池内の窒素等の濃度が高くなり、アノード側に滞留する窒素等の量も多くなる。比較例の燃料電池では、燃料電池の始動時に、図11に示すような水素の流れによって、窒素が中央付近に集められることがある。そうすると、窒素が多く滞留する部分は、相対的に水素濃度が低くなるため、発電効率が低下するおそれがある。
本実施例の燃料電池100では、上記したように、水素流路形成部440の外側に向うような水素の流れが形成されるため、水素の流れによって、窒素等が分散される。したがって、窒素等が局所的に滞留するのを抑制することができ、発電効率の低下を抑制することができる。
A6.水素流路形成部の変形例:
水素流路形成部は、第1の実施例の形態に限定されない。例えば、以下のようなものでもよい。
(1)第1の実施例の水素流路形成部440の変形例の水素流路形成部440Vについて、図12、13に基づいて説明する。図12は、変形例の発電ユニット400Vを、アノード側から見て示す平面図、図13は、図12におけるA−A切断面を示す断面図である。発電ユニット400Vは、第1の実施例の発電ユニット400において、水素流路形成部440の代わりに、変形例の水素流路形成部440Vを用いたものである。
水素流路形成部440Vは、図12に示すように、第1の実施例の水素流路形成部440と同様の、略長方形状を成す平板状に形成されている、金属多孔体である。水素流路形成部440Vは、第1の実施例とは異なり、全体に均一に、水素流路形成部440の第2の領域442と同じ平均空孔径および空孔率になるように、空孔が形成されている。しかしながら、水素流路形成部440Vは、図12、13に示すように、短辺と平行に、溝状に形成された溝部444が形成された第2の領域442Vと、その両側の第1の領域441に分けられる。
第2の領域442Vは、溝部444が形成されているため、第1の領域441に比べて、空間が多く、流路抵抗が低い。そのため、水素流路形成部440Vに水素が供給されると、第2の領域442Vでは、第1の領域441に比べて水素の流速が早くなり、第2の領域442V内の水素濃度が、第1の領域441に比べて高くなるため、第2の領域442Vから第1の領域441に向かって水素が拡散する。したがって、第1の実施例と同様に、水素の流れにより、窒素等を拡散させることができ、燃料電池性能の低下を抑制することができる。
(2)第1の実施例において、発電ユニット400に水素を供給するための流路として、多孔体の空隙を利用するものを示したが、例えば、セパレータに溝状の流路を形成してもよい。その場合、流路に、抵抗となる突起等を設けることにより、流路抵抗の異なる領域を設けることができる。
B.第2の実施例:
第2の実施例の燃料電池100Aは、第1の実施例の燃料電池100におけるセパレータ300のアノード対向プレート310に代えて、アノード対向プレート310Aを用い、水素流路形成部440に代えて、水素流路形成部440Aを用いたものである。その他の構成は、第1の実施例の燃料電池100と同一であるため、燃料電池100Aの全体構成の説明は省略する。
B1.セパレータの構成:
セパレータ300Aは、上記したように、第1の実施例のアノード対向プレート310に代えて、アノード対向プレート310Aを用い、アノード対向プレート310A、中間プレート320、カソード対向プレート330を、この順に積層して、ホットプレス接合することによって作製される。
図14は、水素流路形成部440と当接するアノード対向プレート310Aを示す平面図である。図示するように、アノード対向プレート310Aには、第1の実施例のアノード対向プレート310と同様に、第1の水素供給用貫通孔402a、第2の水素供給用貫通孔404aが、それぞれ1つずつ、空気供給用貫通孔406a、空気排出用貫通孔408aが、それぞれ3つずつ、冷却水供給用貫通孔410a、冷却水排出用貫通孔412aが、それぞれ、1つずつ形成されている。
本実施例のアノード対向プレート310Aが、第1の実施例と異なる部分は、水素供給口の形状である。図示するように、アノード対向プレート310Aには、燃料電池100を構成したときに、水素流路形成部440の一方の長辺に沿うように、複数の第1の水素供給口402h、第1の水素供給口402h1が配置されている。ここで、第1の水素供給口402hは、第1の実施例と同一の円形状を成すが、第1の水素供給口402h1は、第1の水素供給口402hよりも開口面積が大きい楕円形状に形成されている。第1の水素供給口402h1は、水素流路形成部440の一方の長辺に平行な位置において、中央部分に配置されている。第2の水素供給口404h、404h1についても、同様である。本実施例における第1の水素供給口402h、402h1、第2の水素供給口404h、404h1が、請求項における開口部に、本実施例におけるセパレータ300Aが、請求項における燃料ガス供給部に、それぞれ相当する。
図14に矢印で示すように、第1の水素供給口402h、402h1、第2の水素供給口404h、404h1から、発電ユニット400の水素流路形成部440に水素が供給される。第1の水素供給口402h1、第2の水素供給口404h1は、その開口面積が、第1の水素供給口402h、第2の水素供給口404hに比べて、大きいため、第1の水素供給口402h1、第2の水素供給口404h1を介して供給される水素の量は、第1の水素供給口402h、第2の水素供給口404hを介して供給される水素の量に比べて、多くなる。図14において、水素の供給量の多いところは、太線の矢印で示している。
図15は、中間プレート320を示す平面図である。中間プレート320は、第1の実施例の中間プレートと、同一のプレートである。図示するように、中間プレート320には、第1の実施例と同様に、第1の水素供給用貫通孔402m、第2の水素供給用貫通孔404mが、それぞれ1つずつ、空気供給用貫通孔406m、空気排出用貫通孔408mが、それぞれ3つずつ、冷却水供給用貫通孔410m、冷却水排出用貫通孔412mが、それぞれ、1つずつ形成されている。
さらに、第1の水素供給用貫通孔402mから複数の第1の水素供給口402h、402h1に水素が流れるように、第1の水素供給用貫通孔402mと複数の第1の水素供給口402h、402h1、とを接続する水素供給用接続部420j、が形成されている。同様に、第2の水素供給用貫通孔404mと複数の第2の水素供給口404h、404h1とを接続する水素供給用接続部404jが、形成されている。
また、第1の実施例と同様に、複数の空気供給用貫通孔406mと複数の空気供給口406hとを接続する空気供給用接続部406j、複数の空気排出口408hと空気排出用貫通孔408mとを接続する空気排出用接続部408j、が形成されている。セパレータ300内に冷却水を流す、冷却水流路410pが、形成されている。
図16は、空気流路形成部460と当接するカソード対向プレート330を示す平面図である。カソード対向プレート330は、第1の実施例と同様のプレートである。図示するように、カソード対向プレート330には、第1の実施例と同様に、第1の水素供給用貫通孔402c、第2の水素供給用貫通孔404cが、それぞれ1つずつ、空気供給用貫通孔406c、空気排出用貫通孔408cが、それぞれ3つずつ、冷却水供給用貫通孔410c、冷却水排出用貫通孔412cが、それぞれ、1つずつ形成されている。
さらに、複数の空気供給口406h、空気排出口408hが、形成されている。空気供給口406h、空気排出口408hは、燃料電池100を構成したときに、空気流路形成部460の2つの長辺に沿うように配置されている。図に矢印で示すように、空気供給口406hから、発電ユニット400の空気流路形成部460に空気が供給され、カソード排ガスが、空気排出口408hを介して排出される。
図17は、セパレータ300Aの平面図である。セパレータ300Aは、先に説明したように、アノード対向プレート310Aと、中間プレート320と、カソード対向プレート330とを接合することによって形成されている。すなわち、本実施例のセパレータ300Aは、第1の実施例のセパレータ300と、アノード対向プレートが異なるだけである。ここでは、アノード対向プレート310A側から見た様子を示した。図から分かるように、アノード対向プレート310Aと、中間プレート320と、カソード対向プレート330を積層した際に、各貫通孔が重なって、セパレータ300Aを貫通する各貫通孔が形成される。そのため、燃料電池を構成した際に、発電ユニットの積層方向に沿って燃料電池を貫通する、各マニホールドが形成される。
また、アノード対向プレート310A、中間プレート320、カソード対向プレート330を重ねることによって、図示するように、第1の水素供給用貫通孔402と、水素供給接続部402jと、第1の水素供給口402h、402h1とが繋がって、水素の供給路が形成される。同様に、空気の供給路、排出路が形成される。
B2.発電ユニットの構成:
本実施例の発電ユニット400Aは、上記したように、第1の実施例の発電ユニット400の水素流路形成部440に代えて、水素流路形成部440Aを用いたものであり、その他の構成は同一であるため、シール部材一体型MEA420および空気流路形成部460の説明は省略する。
B2.1.水素流路形成部の構成:
図18は、発電ユニット400Aを、アノード側から見て示す平面図、図19は、図18におけるA−A切断面を示す断面図である。水素流路形成部440Aは、図18に示すように、略長方形状を成す平板状に形成されており、図19に示すように、その外縁がシール部材428の内枠に一致するように配置されている。水素流路形成部440は、互いに連通する複数の空孔を備える金属多孔体である。
水素流路形成部440Aは、第1の実施例における水素流路形成部440とは異なり、空孔率の異なる領域に分かれておらず、従来通り、全体に均一に、空気流路形成部460と同じ平均空孔径および空孔率になるように、空孔が形成されている。
B3.水素および空気の流れ:
図20は、燃料電池100Aの断面構成および水素の流れを概略的に示す説明図である。図20では、図14〜18におけるA−A断面図を示している。なお、燃料電池100Aの一部を抜き出して表示し、その他の部分は表示を省略する。
燃料電池100Aに供給された水素は、図20に矢印で示すように、発電ユニット400Aおよびセパレータ300に形成された第2の水素供給用貫通孔404s、404a、404m、404cによって構成される水素供給マニホールドを通って、各セパレータ300の水素供給用接続部404jに分配される。そして、水素供給用接続部404jを流通しつつ、第2の水素供給口404h、404h1を介して、水素流路形成部440Aに供給される。上記したように、アノード対向プレート310Aに形成されている第2の水素供給口404h1は、第2の水素供給口404hに比べて、開口面積が大きいため、水素流路形成部440Aの長辺に沿って中央部分は、水素の供給量が、多くなる(図20において、水素の供給量の多いところを、太線矢印で示す)。
図21は、燃料電池100Aの断面構成および空気の流れを概略的に示す説明図である。図21では、図14〜18におけるB−B断面図を示している。なお、燃料電池100Aの一部を抜き出して表示し、その他の部分は表示を省略する。
燃料電池100Aに供給された空気は、図21に矢印で示すように、発電ユニット400Aおよびセパレータ300に形成された空気供給用貫通孔406s、406a、406m、406cによって構成される空気供給マニホールドを通って、各セパレータ300の空気供給用接続部406jに分配されて、空気供給口406hを介して、空気流路形成部460に供給される。供給された空気中の酸素が、カソード側触媒層424における電気化学反応に用いられ、残りのガスがアノード排ガスとして、空気排出口408h、空気排出用接続部408j、および空気排出マニホールドを流通し、配管62を介して大気中に排出される。
図21に示すように、酸素は、空気供給口406hを介して発電ユニット400Aのカソード側に供給され、カソード側触媒層424における電気化学反応に用いられつつ、カソード側を流通し、空気排出口408hを介してカソード排ガスとして排出される。一方、水素は、第1の水素供給口402h、420h1を介して発電ユニット400Aのアノード側に供給されると共に、第2の水素供給口404hを介して発電ユニット400のアノード側に供給される。すなわち、図21に示すように、発電ユニット400のアノード側において、対向するように水素が流通する。
B4.第2の実施例の効果:
図22は、発電ユニット400Aをアノード側から見て示した平面図である。図22において、水素の流れを矢印で示している。上記したように、アノード対向プレート310Aに形成されている第2の水素供給口404h1は、第2の水素供給口404hに比べて、開口面積が大きいため、水素流路形成部440Aの長辺に沿って中央部分は、水素の供給量が、多くなる。そうすると、水素流路形成部440A内に、水素濃度差が生じ、図22に矢印で示すように、440Aの長辺に平行な位置において、中央から両端に向かって、水素が流れる。したがって、第1の実施例と同様に、水素の流れによって、水素流路形成部440A内に滞留している窒素等が分散される。したがって、窒素等が局所的に滞留するのを抑制することができ、発電効率の低下を抑制することができる。
B5.アノード対向プレートの変形例:
(1)第2の実施例におけるアノード対向プレート310Aの第1の変形例のアノード対向プレート310V1について、図23に基づいて説明する。図23は、アノード対向プレート310V1を示す平面図である。
アノード対向プレート310V1は、図示するように、第2の実施例と同様に、略長方形状を成す平板であり、第2の実施例のアノード対向プレート310と同様に、第1の水素供給用貫通孔402a、第2の水素供給用貫通孔404aが、それぞれ1つずつ、空気供給用貫通孔406a、空気排出用貫通孔408aが、それぞれ3つずつ、冷却水供給用貫通孔410a、冷却水排出用貫通孔412aが、それぞれ、1つずつ形成されている。
第1の水素供給口402hV、第2の水素供給口404hVが、第2の実施例とは異なっている。変形例の第1の水素供給口402hV、第2の水素供給口404hVは、一つの貫通孔として形成されており、その形状は、アノード対向プレート310Vの長辺に沿った細長い長方形と、楕円形を組み合わせたような、中央部において若干膨らんだ形状を成している。第1の水素供給口402hVおよび第2の水素供給口404hVが、請求項における燃料ガス供給口に相当する。
第2の実施例におけるアノード対向プレート310Aに代えて、変形例のアノード対向プレート310Vを用いた場合にも、第2の実施例と同様に、水素流路形成部440Aの長辺に沿って中央部分は、水素の供給量が、多くなるため、第2の実施例と同様の効果を得ることができる。
(2)また、水素供給口の形状、数、大きさ、および配置は、第2の実施例に限定されない。第2の実施例におけるアノード対向プレート310Aの第2の変形例のアノード対向プレート310V1について、図24に基づいて説明する。図24は、アノード対向プレート310V2を示す平面図である。
図示するように、アノード対向プレート310V2には、燃料電池100を構成したときに、水素流路形成部440の一方の長辺に沿うように、複数の水素供給口402h、水素供給口402h1が配置されている。水素供給口402h1は、水素供給口402hよりも開口面積が大きい楕円形状に形成されており、水素流路形成部440の長辺に平行な位置において、端部寄りに配置されている。なお、水素流路形成部440の他方の長辺側には、水素供給口は形成されていない。
図25は、第2の実施例におけるアノード対向プレート310Aに代えて、第2の変形例のアノード対向プレート310V2を用いた場合の、水素流路形成部440Aにおける水素の流れを示す説明図である。アノード対向プレート310Aを用いると、水素流路形成部440の長辺に平行な位置において、端部付近の水素供給量が、他の部分に比べて多くなる。水素流路形成部440内に水素濃度の差が生じると、図に太線矢印で示すように、水素が水素濃度の低いところに拡散するように流れる。したがって、窒素等が水素の流れによって拡散され、窒素等が局所的に滞留するのを抑制することができ、発電効率の低下を抑制することができる。
なお、水素供給口は、水素流路形成部の短辺に沿うように配置されてもよい。
C.変形例:
なお、この発明は上記の実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
上述した実施例では、アノードに供給された燃料ガスが、ほぼ全量、アノードで消費される構造を採用しているが、係る構造での運転が可能としているアノードへの燃料供給の流路構成としては、種々の構成が採用可能である。代表的な流路構成として、ここでは、シャワー流路タイプの他、櫛歯型の構成や循環型の構成などを挙げることができる。まず、シャワー流路タイプの変形例から説明する。
(1−1)上記した実施例において、膜電極接合体と、水素流路形成部との間に、さらに、分散板を有する構成にしてもよい。
図26は、膜電極接合体と水素流路形成部との間に、シャワー流路タイプの分散板を配置した構成例を示す模式図である。分散板2100は、図26に示すように、シート状(薄膜状)に形成され、その表面に分散して設けられた多数の貫通孔2110を有している。各貫通孔2110は、円形で共に口径が等しく(すなわち、同形状であり)、分散板2100の厚さ方向に貫通し、また、分散板2100の表面に、格子状に設けられる。分散板2100において、シート面の面積に対して各貫通孔2110の開口部分が占める割合を開口率と呼ぶ。分散板2100は、この開口率が比較的小さく設定される。分散板2100の開口率は、5%未満が好ましく、3%未満がさらに好ましく、1%未満が特に好ましい。そのため、分散板2100において、貫通孔2110の口径は、比較的小さく、各貫通孔2110間のピッチは比較的広くなっている。それに伴い、各貫通孔2110を通過する燃料ガスは、大きな圧力損失を伴う。この分散板2100は、金で形成されている。なお、水素流路形成部440の一方の面に、熱圧着、ろう付け、溶接などによって接合されてもよい。また、分散板2100を、ポリマー型導電性ペーストで形成してもよい。このポリマー型導電性ペーストは、例えば、銀ペースト、カーボンペースト、銀・カーボンペーストなどがある。この場合、ポリマー型導電性ペーストをシート状にした後に、水素流路形成部440の一方の面に熱圧着により接合するようにしてもよい。なお、分散板2100は、膜電極接合体2000と一体的に形成されるようにしてもよい。
このような構成にすれば、燃料ガスが、各貫通孔2110を通過する際の圧力損失が大きくなり、水素流路形成部440における燃料ガスの圧力分布を小さくすることができ、それにより、分散板2100における各貫通孔2110からアノード側拡散層に供給する燃料ガス量のばらつきを小さくすることができる。また、以上のようにすれば、水素側電極2200と水素流路形成部440との間には、大きな圧力差が生じ、水素側電極2200に比べて、水素流路形成部440の方が、圧力がかなり高くなる。それに伴い、各貫通孔2110において、燃料ガスの流速が速くなり、リークガスの拡散速度より燃料ガスの流速が速くなる。その結果、分散板2100によって、リークガスが水素側電極2200から貫通孔2110を介して水素流路形成部440に進入することが抑制され、水素流路形成部440にリークガスが滞留することが抑制される。
さらに、詳しく説明する。図27は、分散板2100の機能を説明する説明図である。燃料ガスは、分散板2100によって水素ガスを消費する水素側電極2200から隔離された上流側の流路で分配される。上流側の流路で分配された燃料ガスは、分散板2100に設けられた貫通孔2110を通って、燃料ガス消費層である水素側電極2200に局所的に供給される。つまり、本変形例では、燃料ガスは、貫通孔2110の存在位置に対応する部位の水素側電極2200に直接的に供給される。こうした局所的な燃料ガスの供給を実現する構成としては、例えば、燃料ガスが、水素側電極2200の他の領域を経由することなく、燃料ガスを消費する部位に直接供給する経路を有する構成、あるいは水素側電極2200の面外の離れた方向(好ましくは水素側電極2200から隔離された流路)から水素側電極2200に向かって、主として垂直な方向に燃料ガスを供給する構成なども採用可能である。一方、水素側電極2200は、窒素の滞留が発生しにくい形状とすればよい。例えば、平滑な面(フラットな面)から構成し、電解質膜2300側に凹部などを有しない形状とすればよい。
分散板2100の貫通孔2110の径およびピッチは、実験的に定めることができるが、例えば所定の運転状態(たとえば定格運転状態)において、貫通孔2110を通過する燃料ガスの流速が窒素ガスの拡散による逆流を十分に抑制できるようにしても良い。係る条件が成立するように、貫通孔2110における十分な流速あるいは十分な圧力損失が発生するように、貫通孔2110の間隔と流路断面積を設定すればよい。たとえば、固体高分子型燃料電池では、分散板2100の開口率を1%程度以下とすることで、十分な流速あるいは十分な圧力損失が発生することが確認された。開口率とは、分散板2100の開口面積を分散板2100の全面積で除した割合である。このような開口率は、循環型の燃料ガス流路と比較すると1桁から2桁程度少ないため、循環型の燃料ガス流路にコンプレッサを用いて燃料ガスの流量を確保する構成とは本質的に異なっている。本実施例および変形例では、燃料タンクからの高圧水素を直接(あるいは所定の高圧圧力まで調圧弁で調圧した状態で)、燃料電池に導くことにより、開口率の低い構造でも十分な燃料ガスを確保している。
(1−2)次に、上述のシャワー流路タイプの他の構成例について説明する。図28は、シャワー流路タイプの他の構成例を示す説明図である。この変形例では、水素側電極2200と電解質膜2300とを備えた膜電極接合体2201上に配置される分散板2101を、緻密な多孔体を用いて実現している。分散板2101の多孔体の開口率は、十分な流速あるいは十分な圧力損失が発生するように選択されている。貫通孔を用いた場合には、貫通孔毎に、いわば離散化して、燃料ガスが局所的に供給されるのに対して、多孔体を用いた場合には、連続的に燃料ガスを供給することができるという利点を有している。また燃料ガスの水素側電極2200への供給が一層均一化されるという利点も得られる。緻密な多孔体は、カーボン粉を焼結することによって製造しても良いし、カーボン分や金属粉をバインド剤を用いて固めることにより製造することも可能である。多孔は、連続多孔体であれば良く、厚さ方向への連続性を確保して面方向の連続性を確保しない異方性を備えたものとしても良い。多孔体の開口率については、(1−1)に説明したのと同様に決定すればよい。
(1−3)図29は、プレスメタルを用いて構成された分散板2102を示す説明図、図30は、そのC−C断面を示す模式図である。分散板2102は、分散板2102の上流側の流路を形成するための突部2102tを備え、この突部2102tの側面には貫通孔2112が形成されている。この分散板2102は、電解質膜2300の両側に水素側電極2200と酸素側電極2400とを備えた膜電極接合体2202の水素側電極2200側に配置されており、図18に示したように、突部2102tを利用して、分散板2102の上流側の流路を一体に形成している。燃料ガスは、この突部2102tの側面に形成された貫通孔2112を介して、水素側電極2200に供給される。
係る構成によれば、分散板2102をプレス加工により容易に形成することができるうえ、分散板2102上流の流路を簡易に形成できるという利点も得られる。貫通孔2112を通過した燃料ガスは、突部2102t内部の空間を経て、水素側電極2200に到るので、分散性を十分に確保することができる。貫通孔2112は、プレス加工に拠って形成しても良いし、突部2102tの形成の前工程または後工程において、放電加工など、他の手法により形成しても良い。貫通孔2112による開口率については、変形例1と同様に決定すればよい。
(1−4)図31は、分散板2014hmの内部に、流路を形成した構成例を示す説明図である。この変形例の分散板2014hmは、長方形の形状の分散板2014hmの短手方向に形成された複数の流路2142nと、この流路2142nから、分散板2014hmの厚さ方向に設けられ、図示しない水素電極側に開披した多数の貫通孔2143nとを備える。分散板2014hmは、電解質膜2300の両側に水素側電極(図示せず)と酸素側電極2400とを備えた膜電極接合体2203の水素側電極側に配置されており、分散板2014hmを介して、燃料ガスの供給を受ける。係る構成に拠れば、各貫通孔2143nまでの流路を、個別に用意できるという利点が得られる。なお、図31では、貫通孔2143nの配置は千鳥状としたが、格子状であってもよいし、ある程度ランダムに配置しても良い。
(1−5)図32は、パイプを使用して分散板2014hpを形成した例を示す説明図である。分散板2014hpは、図32に示したように、矩形のフレーム2140を備え、その短手方向に亘って、中空の多数のパイプ2130を備えている。このパイプ2130の表面には、複数の貫通孔2141nが形成されている。この分散板2014hpは、水素側電極2200とで電解質膜2300とを備えた膜電極接合体2204の水素側電極2200上に設置される。分散板2014hpのフレーム2140に用意されたガス流入口から燃料ガスを供給すると、燃料ガスは、分散板2014hpの各パイプ2130の内部を通り、貫通孔2141nから、水素側電極2200へと分配される。係る構成によれば、燃料ガスを均一に分散できるのに加えて、分散板2014hpを構成するのに貫通孔2141nを除いて穴加工を行なう必要がないという利点が得られる。貫通孔2141nは、水素側電極2200側に向けて配置して良いし、反対側に向けて配置してもよい。後者の場合には、燃料ガスの分散性は一層改善される。
以上説明したように、燃料ガスを水素側電極2200に分散させつつ導く構造であれば、種々の構成を採用することができる。分散板としては、多孔体やプレスメタルに限られず、燃料ガスを分配しつつ水素側電極2200に導くように構成されていればよい。
上記したような分散板をさらに備えるようにしても、燃料電池が運転停止している場合には、水素流路形成部440中に窒素等が移動してくる。そのため、分散板を備える場合にも、上記した実施例の水素流路形成部440を用いたり、セパレータ300Aを用いれば、水素流路形成部440内の窒素等を分散させることができ、上記した実施例と同様の効果を得ることができる。
(2)上述した実施例では、多孔体の空隙を、水素流路(燃料ガスの流路)として利用するものを示したが、燃料ガスの流路の形態は種々の構成を採ることができる。
図33は、いわゆる分岐流路タイプの燃料ガス流路を用いた構成例を示す模式図である。図示する燃料ガス流路は、上述した実施例の水素流路形成部440と、セパレータ300との間に配置される流路形成部材5000に、櫛歯状に形成されている。具体的には、ガス流路は、燃料ガスを導入する主流路5010、この主流路から分岐し、主流路5010とは交差する方向に形成された複数本の副流路5020、この副流路から更に櫛歯状に分岐する櫛歯流路5030から形成されている。主流路5010および副流路5020は、先端の櫛歯流路5030と比べて流路断面積を十分に確保しているので、流路形成部材5000の面内の圧力分布は、水素流路形成部440と同程度もしくはそれ以下となっている。
この流路形成部材5000は、カーボンや金属などを用いて形成することができる。カーボンを用いる場合は、型を用いてカーボン粉を高温または低温で焼結することにより、図33に示した流路を備えた流路形成部材5000を得ることができる。金属を用いる場合には、金属プレートから溝を削り出すことにより、同様の流路を備えた流路形成部材5000を形成しても良いし、あるいはプレス加工により、図示する流路を備えた流路形成部材5000を得ても良い。なお、流路形成部材5000は、単品として設ける必要はなく、他の部材、例えばセパレータと一体に形成することも可能である。
なお、図33では、主流路5010を流路形成部材5000の一縁部に沿って設けたが、流路形成部材5000面内の燃料ガスの圧力差を小さくするために、主流路5010を複数の縁部に設けて、副流路5020の長さを短くしたり、あるいは主流路5010を流路形成部材の中心に設けて、副流路5020を主流路5010の左右に配置しても良い。同様に、櫛歯流路5030は、副流路5020の両側に設けても差し支えない。
次に、図34に基づいて、サーペンタイン型の流路構成について説明する。図34は、流路が葛籠折れの形状をとっているサーペンタイン型流路を備えた流路形成部材の構成例を模式的に示す模式図である。図34(A)は、燃料ガスの流路が単一のタイプの流路形成部材5100を例示し、図34(B)は、燃料ガス流路が複数本統合されたタイプの流路形成部材5200を例示している。
図示するように、図34(A)に例示した流路形成部材5100は、燃料ガスの流路を囲う外壁のうち対向する外壁5110,5115から、内側に向けて交互に延長された複数の流路壁5120を備える。流路壁5120で区切られた部分が連続する流路となっている。この一端に流入口5150が形成されており、燃料ガスはここから流路に供給される。
図34(B)は、このサーペンタイン型流路が、複数本の流路の束として構成された例を示している。この場合、外壁5210および5215から内側に向けて交互に延長された複数の流路壁5220の間に、外壁5210,5215とは連設されていない仕切壁5230,5240が設けられている。また、流路の入り口には、流入口5250が形成されている。流入口5250から流入した燃料ガスは、仕切壁5230,5240を備えた幅広のサーペンタイン型流路を流れて、流路形成部材5200の面方向にくまなく行き渡る。
図34に示した流路形成部材5100,5200は、図33に示した櫛歯型の流路を備えた流路形成部材5000と同様に、カーボンや金属から形成される。その形成方法も同様である。これらの流路形成部材5100,5200は、単品として設ける必要はなく、他の部材、例えばセパレータと一体に形成することも可能である。
なお、上記した実施例における水素流路形成部440とセパレータとの間に、流路形成部材5000、5100または5200をさらに備える構成としてもよいし、水素流路形成部440に代えて、流路形成部材5000、5100または5200を用いてもよい。水素流路形成部440とセパレータとの間に配置する場合には、上記した第1の実施例の水素流路形成部440をそのまま用いれば、第1の実施例と同様の効果を得ることができる。また、水素流路形成部440に代えて用いる場合には、例えば、流路の一部に突起等の抵抗を設けて、一部の流路における流路抵抗を高くするようにすればよい。そうすれば、例えば、アノード側拡散層423中に滞留する窒素等を、拡散することができる。
(3)図35は、燃料ガスの供給形態の変形例の一つとして、循環路タイプの燃料電池6000の内部構成を模式的に示す説明図である。図示するように、本変形例の燃料電池6000では、アノード側セパレータ6200に、燃料ガス流路となる凹部6220と燃料ガス入口ポート6210と規制板6230とが設けられている。燃料ガス流路となる凹部6220は、アノード側セパレータ6200の膜電極接合体のアノード6100と対向する領域に亘って形成されている。アノード側セパレータ6200における燃料ガス入口ポート6210には、ノズル6300が、凹部6220に向けて燃料ガスを噴出可能に取り付けられている。このノズル6300から燃料ガスを噴出することによって、燃料ガス入口ポート6210から、凹部6220内に燃料ガスが供給される。規制板6230は、燃料ガスの流れ方向を規制する部材であり、ノズル6300の近傍から、凹部6220の中心付近に向けて、凹部6220の底面から立設されている。規制板6230のノズル6300に近い側の端部は、ノズル6300の側面形状に合わせて湾曲され、ノズル6300との間で通路Aを形成している。
このような燃料電池6000では、燃料ガス入口ポート6210から供給された燃料ガスが、ノズル6300の噴射孔6320から燃料ガス流路(凹部6220)内に噴射されると、この燃料ガスは、アノード側セパレータ6200の凹部6220の内側壁、および、規制板6230によって流れ方向が規制され、図中に白抜き矢印で示したように、アノード6100の表面に沿って、図示した上流側から下流側に流れる。このとき、ノズル6300から噴出する高速の燃料ガスによって生じるエゼクタ効果により、下流側の燃料ガスおよび不純物ガスを含む流体は、規制板6230の一方の端部とノズル6300との間の隙間(通路A)から吸引され、上流側に循環する。こうすることによって、燃料ガス流路、および、アノード6120表面における上記流体の滞留を抑制することができる。
なお、本変形例の燃料電池6000では、エゼクタ効果を利用して、上記流体をアノード6100の表面に沿った方向に循環させるものとしたが、燃料電池の内部において、アノードの表面に沿った方向に上記流体を循環させることが可能な構造であれば、他の構成を用いても良い。例えば、燃料電池6000において、ノズル6300や規制板6230の代わりに、アノード側セパレータ6200や、アノード6100の面内等、燃料ガス流路となり得る部位に、整流板を設けるようにし、この整流板、および燃料ガスの流れによって、上記流体をアノード6100の表面に沿った方向に循環させるようにしてもよい。あるいは凹部6220などのガス流路に、微小なアクチュエータ(例えばマイクロマシン)を循環路に沿って組み込んで、燃料ガスの循環を起こさせる構造としても良い。このほか、凹部6220内に温度差を設けて対流を利用して循環を起こさせる構成も考えられる。
このアノード側セパレータ6200(と対応するカソード側セパレータ)を、本実施例のセパレータ300に代えて用いる場合も、水素流路形成部440に流路抵抗の異なる領域を設けることによって、上記した実施例と同様の効果を得ることができる。
(4)上記した実施例では、アノード排ガスを燃料電池外へ排出する排出流路を設けないものを示したが、アノード排ガス排出流路を、設けてもよい。例えば、第1の実施例における燃料電池100の、第2の水素供給用貫通孔404s、404a、404m、404c、および第2の水素供給口404h等を用いて、アノード排ガス排出用流路を形成してもよい。すなわち、燃料電池100にアノード排ガス排出用の配管を接続して、その配管と、第2の水素供給用貫通孔404s等によって形成される貫通孔を繋ぐようにすればよい。そして、配管に排気バルブを設けておけば、運転時にバルブを閉弁することによって、アノードデッドエンド運転を行なうことができ、運転停止時等にバルブを開弁することによって、燃料電池内の窒素等を外部に排出することができる。
(5)上記実施例の燃料電池において、カソード側の酸化剤ガス供給流路を、一層の多孔体(空気流路形成部460)によって形成しているが、酸化剤ガスの供給路の構成はこれに限られるものではない。例えば、酸化剤ガス供給流路を、リブを用いて、ストレート型若しくはサーペンタイン型に形成してもよいし、複数のディンプルを用いて形成してもよい。このようにすれば、簡易な構成で酸化剤ガス供給流路を形成することができる。燃料電池全体の構成や使用条件などに合わせて適切な構成を採用すればよい。
(6−1)つぎに、上記実施例の燃料電池の始動時制御について説明する。変形例の燃料電池では、始動時において、アノード側の燃料ガス流路に燃料ガスの供給が開始され、所定時間TA経過後、初めて負荷を接続し、燃料電池から電流を取り出している。このようにすれば、燃料電池の発電終了後にカソード側からアノード側にリークし滞留しているリークガス(窒素ガスまたは不活性ガス)は、所定時間TAの間に、燃料ガスの圧力で、カソード側に押し返され、リークガス滞留量が減少してから負荷が接続されることになる。したがって、アノード820において、燃料電池の始動時に燃料ガスが欠乏した状態で運転されるという事態の発生を抑制することができる。なお、この場合の「始動」とは、燃料電池に反応ガス(燃料ガスおよび酸化剤ガス)を供給すると共に、燃料電池に負荷を接続することをいう。燃料電池の停止時にリークガスがアノード側に滞留するのは、燃料ガスの供給が停止された結果、アノード側の燃料ガス圧力が低下するためである。特にアノードデッドエンドの構成を採用した場合、燃料ガスの供給によるリークガスの排出路への排出が期待できない。したがって、燃料ガスの供給を開始してから、負荷を接続するまでに十分な時間TAを確保することは有効である。
(6−2)燃料電池の始動時において、燃料ガスの供給量および電気的な負荷を接続するまでの所定時間TAのうち少なくとも一方を、燃料電池の運転開始時におけるリークガス滞留量に基づいて決定する構成とすることも可能である。このリークガス滞留量は、例えば、燃料電池において前回の起動終了時から今回の始動時までの燃料電池停止期間や燃料電池の温度から推定するようにしてもよい。燃料電池の温度は、例えば、燃料電池を冷却する冷媒の温度等に基づいて検出することができる。このようにすれば、燃料電池の始動時間の短縮化を実現しつつ、アノード側の燃料ガス流路におけるリークガス滞留量を減少させることができる。
(6−3)また、燃料電池の始動時に負荷を接続するタイミングを、アノード側の水素濃度に基づいて決定しても良い。上記実施例の燃料電池において、水素濃度センサをアノード側の燃料ガス流路内の所定部位に取り付け、始動時において、アノード側の燃料ガス流路に燃料ガスの供給が開始された後、水素濃度センサから検出される水素濃度値を監視する。水素濃度値が、所定の閾値より高くなった場合に、電気的な負荷を接続するものとすれば、アノード820において、水素欠乏運転となることを抑制することができる。このほか、アノード側の圧力や温度から、電気的な負荷の接続のタイミングを求める構成なども可能である。
本発明の一実施例としての燃料電池100の構成を概略的に示す説明図である。 発電ユニット400をアノード側から見て示す平面図である。 発電ユニット400のA−A切断面を示す断面図である。 アノード対向プレート310を示す平面図である。 中間プレート320を示す平面図である。 カソード対向プレート330を示す平面図である。 セパレータ300の平面図である。 燃料電池100の断面構成および水素の流れを概略的に示す説明図である。 燃料電池100の断面構成および空気の流れを概略的に示す説明図である。 発電ユニット400をアノード側から見て示した平面図である。 水素流路形成部440Cを用いた比較例を示す説明図である。 変形例の発電ユニット400Vをアノード側から見て示す平面図である。 変形例の発電ユニット400VのA−A切断面を示す断面図である。 アノード対向プレート310Aを示す平面図である。 中間プレート320を示す平面図である。 空気流路形成部460と当接するカソード対向プレート330を示す平面図である。 セパレータ300Aの平面図である。 発電ユニット400Aをアノード側から見て示す平面図である。 発電ユニット400AのA−A切断面を示す断面図である。 燃料電池100Aの断面構成および水素の流れを概略的に示す説明図である。 燃料電池100Aの断面構成および空気の流れを概略的に示す説明図である。 発電ユニット400Aをアノード側から見て示した平面図である。 アノード対向プレート310V1を示す平面図である。 アノード対向プレート310V2を示す平面図である。 アノード対向プレート310V2を用いた場合の水素流路形成部440Aにおける水素の流れを示す説明図である。 膜電極接合体と水素流路形成部との間にシャワー流路タイプの分散板を配置した構成例を示す模式図である。 分散板2100の機能を説明する説明図である。 シャワー流路タイプの他の構成例を示す説明図である。 プレスメタルを用いて構成された分散板2102を示す説明図である。 分散板2102のC−C断面を示す模式図である。 分散板2014hmの内部に流路を形成した構成例を示す説明図である。 パイプを使用して分散板2014hpを形成した例を示す説明図である。 いわゆる分岐流路タイプの燃料ガス流路を用いた構成例を示す模式図である。 サーペンタイン型流路を備えた流路形成部材の構成例を模式的に示す模式図である。 循環路タイプの燃料電池6000の内部構成を模式的に示す説明図である。 本願発明の燃料電池の他の構成例(その1)を示す説明図である。 本願発明の燃料電池の他の構成例(その2)を示す説明図である。
符号の説明
10...エンドプレート
20...絶縁板
30...集電板
40...積層体
50...水素タンク
51...シャットバルブ
52...レギュレータ
53、61、62、72...配管
60...コンプレッサ
70...ポンプ
71...ラジエータ
100、100A...燃料電池
300、300A...セパレータ
310、310A、310V、310V1、310V2...アノード対向プレート
320...中間プレート
330...カソード対向プレート
400、400A、400C、400V...発電ユニット
402a、402c、402m、402s...第1の水素供給用貫通孔
402h、402h1、402hV...第1の水素供給口
402j...水素供給接続部
404a、404c、404m、404s...第2の水素供給用貫通孔
404h、404h1、404hV...第2の水素供給口
404j...水素供給用接続部
406a、406c、406m、406s...空気供給用貫通孔
406h...空気供給口
406j...空気供給用接続部
408a、408c、408m、408s...空気排出用貫通孔
408h...空気排出口
408j...空気排出用接続部
410a、410c、410m、410s...冷却水供給用貫通孔
410p...冷却水流路
412a、412c、412m、412s...冷却水排出用貫通孔
420...シール部材一体型MEA
421...電解質膜
422...アノード側触媒層
423...アノード側拡散層
424...カソード側触媒層
425...カソード側拡散層
428...シール部材
440、440A、440C、440V...水素流路形成部
441...第1の領域
442、442V...第2の領域
444...溝部
460...空気流路形成部
820...アノード
2000...膜電極接合体
2014hm、2014hp、2100、2101、2102...分散板
2102t...突部
2110、2112、2141n、2143n...貫通孔
2130...パイプ
2140...フレーム
2142n...流路
2200...水素側電極
2201、2202、2203、2204...膜電極接合体
2300...電解質膜
2400...酸素側電極
5000...流路形成部材
5010...主流路
5020...副流路
5030...櫛歯流路
5100...流路形成部材
5110...外壁
5120...流路壁
5150、5250...流入口
5200...流路形成部材
5210...外壁
5220...流路壁
5230...仕切壁
6000...燃料電池
6100...アノード
6200...アノード側セパレータ
6210...燃料ガス入口ポート
6220...凹部
6230...規制板
6300...ノズル
6320...噴射孔

Claims (6)

  1. 燃料電池であって、
    電解質膜と、前記電解質膜の両面にそれぞれ配置されるアノード側触媒層およびカソード側触媒層と、を含む発電体と、
    前記発電体の前記アノード側触媒層側に配置され、前記アノード側触媒層における電気化学反応に用いられる燃料ガスを流通させて、前記アノード側触媒層に供給する、燃料ガス流路形成部と、
    を、備え、
    前記燃料ガス流路形成部は、
    前記燃料ガス流路形成部の前記アノード側触媒層と対向する面方向に、前記燃料ガスが前記燃料ガス流路形成部内を流通する際の流路抵抗が異なる複数の領域を有し、
    前記燃料電池は、前記燃料ガスを供給して行う運転の態様として、該供給されたほぼすべての燃料ガスを前記アノード側触媒層で消費する態様を含むことを特徴とする燃料電池。
  2. 請求項1に記載の燃料電池であって、
    前記燃料ガス流路形成部は、
    互いに連通する複数の空孔を有する多孔体であって、複数の前記領域は、互いに空孔率が異なることを特徴とする燃料電池。
  3. 請求項1に記載の燃料電池であって、
    前記燃料ガス流路形成部は、
    互いに連通する複数の空孔を有する多孔体であって、複数の前記領域のうち、少なくとも1つの前記領域は、前記燃料ガス流路形成部の表面に溝部が形成されることを特徴とする燃料電池。
  4. 燃料電池であって、
    電解質膜と、前記電解質膜の両面にそれぞれ配置されるアノード側触媒層およびカソード側触媒層と、を含む発電体と、
    燃料ガスを分散させて、前記アノード側触媒層に供給するための燃料ガス供給口が形成された燃料ガス供給部と、
    を、備え、
    前記燃料ガス供給口は、
    前記アノード側触媒層に供給される前記燃料ガスの単位時間当たりの供給量が、前記アノード側触媒層の縁辺に平行な方向において部分的に異なるように、形成されており、
    前記燃料電池は、前記燃料ガスを供給して行う運転の態様として、該供給されたほぼすべての燃料ガスを前記アノード側触媒層で消費する態様を含むことを特徴とする燃料電池。
  5. 請求項4に記載の燃料電池であって、
    前記燃料ガス供給口は、
    複数の開口部に分割されて形成されると共に、
    複数の前記開口部は、
    前記アノード側触媒層の縁辺に沿って配置されると共に、複数の前記開口部のうち、少なくとも一つの前記開口部の開口面積が、他の前記開口部と異なるように、開口形状が形成されていることを特徴とする燃料電池。
  6. 請求項4または5に記載の燃料電池において、
    前記燃料ガス供給口は、
    前記アノード側触媒層の縁辺に平行な位置において、中央部分の前記燃料ガスの供給量が多くなるように、開口形状が形成されていることを特徴とする燃料電池。
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