JP2009024772A - 残留ガス排出補助具及び残留ガス排出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】入替用ガスの注入管部と残留ガスの排出管部の設置方法を工夫して、残留ガス排出工程の効率を向上できるようにする。
【解決手段】両端部に開閉弁を有するとともに、所定部位に開口部を有し、当該開口部の縁部に連結用のフランジを設けられた配管の、残留ガス排出工程に用いられる残留ガス排出補助具であって、フランジに取付可能な蓋部11と、蓋部11に開口された、配管連通用の孔部12及び13と、孔部12に接続された、入替用ガス封入用のパイプ14と、孔部13に接続された、残留ガス排出用のパイプ15とを備え、残留ガス排出工程時に、両端部の開閉弁を閉められた配管内に、パイプ14から残留ガスと比重の異なる入替用ガスを封入し、残留ガスと入替用ガスとの比重の差を利用して、残留ガスを開口部近傍に移動させ、パイプ15から残留ガスを排出するものである。
【選択図】 図1
【解決手段】両端部に開閉弁を有するとともに、所定部位に開口部を有し、当該開口部の縁部に連結用のフランジを設けられた配管の、残留ガス排出工程に用いられる残留ガス排出補助具であって、フランジに取付可能な蓋部11と、蓋部11に開口された、配管連通用の孔部12及び13と、孔部12に接続された、入替用ガス封入用のパイプ14と、孔部13に接続された、残留ガス排出用のパイプ15とを備え、残留ガス排出工程時に、両端部の開閉弁を閉められた配管内に、パイプ14から残留ガスと比重の異なる入替用ガスを封入し、残留ガスと入替用ガスとの比重の差を利用して、残留ガスを開口部近傍に移動させ、パイプ15から残留ガスを排出するものである。
【選択図】 図1
Description
この発明は、アンモニア用配管の残留ガス排出工程に適用可能な残留ガス排出補助具及び残留ガス排出方法に関する。詳しくは、入替用ガスの注入管部と残留ガスの排出管部の設置方法を工夫して、残留ガス排出工程の効率を向上できるようにしたものである。
現在、火力発電所の高圧ガス(アンモニア)製造施設では、機能維持及び予防保全を図る為、定期的なアンモニア用配管及びバルブの点検及び手入れが行われている。これらの定期点検には、例えば1ヶ月近い日数を要する場合もある為、高圧ガス(アンモニア)製造施設は、予め2系統以上のアンモニア配管設備を有するように施設されていることが多い。
2系統以上のアンモニア配管設備を有する高圧ガス(アンモニア)製造施設の定期点検は、一方の系統で排煙脱硝措置へアンモニアガスを供給しながら、他方の系統を遮断し、遮断した系統のアンモニア用配管及びバルブ等を順次取り除いて、個々の部材の劣化状況を調べている。
バルブ等で遮断された系統の、アンモニア用配管及びバルブを取り除く前には、内部に残存する例えばアンモニアガスのような有害な残留ガスを取り除く残留ガスの排出(パージ)工程が実行される。
これに関連して、特許文献1に示すような、残留反応ガスのパージ方法が開示されている。この残留反応ガスのパージ方法によれば、反応ガスボンベを切り換える際の配管内部の残留ガスをパージする方法において、夫々が個々の反応系21 ,22 、及び、個々の排気系41 ,42 に接続された複数の反応ガスボンベ11 ,12 に対して、配管不活性ガス系5に接続された不活性ガスを充填する1つのパージ容器6からなるパージ系7を、共通化して用いるようにして、システム全体を小型化及び低コスト化できるようにしたというものである。
しかし、特許文献1に係る残留反応ガスのパージ方法によれば、不活性ガス(入替用ガス)を封入するパージ系と、残留ガスの排気系とが、ボンベ等の取付用部位を有していることが前提条件である。
従って、この残留ガスのパージ方法を、火力発電所の高圧ガス(アンモニア)製造施設の定期点検時の、アンモニア用配管のアンモニア排出工程に適用した場合、それぞれの配管にボンベ等の取付用部位を設置する必要が生じる。また、それが設置できない場合には、ボンベ等の取り付け工程に時間を要するおそれがある。
そこで本発明は、上述の問題に鑑み創作されたものであり、入替用ガスの注入管部と残留ガスの排出管部の設置方法を工夫して、残留ガス排出工程の効率を向上できるようにした残留ガス排出補助具及び残留ガス排出方法を提供することを目的とする。
この発明に係る残留ガス排出補助具は、両端部に開閉弁を有するとともに、所定部位に開口部を有し、当該開口部の縁部に連結用の鍔部を設けられた配管の、残留ガス排出工程に用いられる残留ガス排出補助具であって、鍔部に取付可能な蓋部と、蓋部に開口された、配管連通用の第1及び第2の孔部と、第1の孔部に接続された、入替用ガス封入用の封入管部と、第2の孔部に接続された、残留ガス排出用の排出管部とを備え、残留ガス排出工程時に、両端部の開閉弁を閉められた配管内に、封入管部から残留ガスと比重の異なる入替用ガスを封入し、残留ガスと入替用ガスとの比重の差を利用して、残留ガスを開口部近傍に移動させ、排出管部から残留ガスを排出することを特徴とするものである。
この発明に係る残留ガス排出補助具によれば、入替用ガスを封入する封入管部と、残留ガスを排出する排出管部とを連結された蓋部を、配管の開口部の鍔部に取り付けるものである。従って、配管の一の開口部に、入替用ガスの注入管部と残留ガスの排出管部とを、同時に容易に設置できるので、残留ガス排出工程における補助具の取り付け工程及び取り外し工程を簡略化できるとともに、残留ガス排出工程の効率を向上できる。
この発明の請求項5に係る残留ガス排出方法は、両端部に開閉弁を有するとともに、所定部位に閉じられた状態の弁付きの開口部を有し、当該開口部の縁部に連結用の鍔部を設けられた配管に残存する残留ガスを、鍔部に取付可能な蓋部と、蓋部に開口された、配管連通用の第1及び第2の孔部と、第1の孔部に接続された、入替用ガス封入用の封入管部と、第2の孔部に接続された、残留ガス排出用の排出管部とを備える残留ガス排出補助具を使って排出する残留ガス排出方法であって、開閉弁を閉める工程と、開口部の鍔部に、残留ガス排出補助具の蓋部を取り付ける工程と、開口部の弁を開ける工程と、封入管部から、残留ガスと比重の異なる入替用ガスを封入する工程と、排出管部から、残留ガスを排出する工程とを有することを特徴とするものである。
この発明の請求項5に係る残留ガス排出方法によれば、封入管部及び排出管部を有する残留ガス排出補助具の蓋部を、配管の開口部の鍔部に取り付け、封入管部から入替用ガスを封入して、排出管部から残留ガスを排出するようになされる。従って、入替用ガスの注入管部と残留ガスの排出管部とを、同時に容易に設置できるので、残留ガス排出工程における補助具の取り付け工程及び取り外し工程を簡略化できるとともに、残留ガス排出工程の効率を向上できる。
この発明の請求項7に係る残留ガス排出方法は、両端部に開閉弁を有して、一方の端部周辺に、閉じられた状態の第1の弁付きの開口部を有するとともに、他方の端部周辺に、閉じられた状態の第2の弁付きの開口部を有し、当該第1及び第2の開口部の縁部に連結用の鍔部を設けられた配管に残存する残留ガスを、鍔部に取付可能な蓋部と、蓋部に開口された配管連通用の孔部と、孔部に接続された管部とを備える、一対の連通具を使って排出する残留ガス排出方法であって、第1の開口部の鍔部に、一方の連通具を取り付ける工程と、第2の開口部の鍔部に、他方の連通具を取り付ける工程と、開閉弁を閉める工程と、第1及び第2の開口部の弁を開ける工程と、一方の連通具の管部から、残留ガスと比重の異なる入替用ガスを封入する工程と、他方の連通具の管部から、残留ガスを排出する工程とを有することを特徴とするものである。
この発明の請求項7に係る残留ガス排出方法によれば、一対の連通具のうち、一方の連通具を配管の第1の開口部の鍔部に取り付けるとともに、他方の連通具を配管の第2の開口部の鍔部に取り付け、一方の連通具の管部から入替用ガスを封入して、他方の連通具の管部から残留ガスを排出するようになされる。従って、入替用ガスの注入管部と、残留ガスの排出管部とを相対的に設置することができるので、残留ガス排出工程の効率を向上できる。
この発明に係る残留ガス排出補助具によれば、入替用ガスを封入する封入管部と、残留ガスを排出する排出管部とを連結された、配管の開口部の鍔部に取付可能な蓋部を備えるものである。この構成により、配管の一の開口部に、入替用ガスの注入管部と残留ガスの排出管部とを、同時に容易に設置できるので、残留ガス排出工程における補助具の取り付け工程及び取り外し工程を簡略化できるとともに、残留ガス排出工程の効率を向上できる。
この発明の請求項5に係る残留ガス排出方法によれば、封入管部及び排出管部を有する残留ガス排出補助具を、配管の開口部の鍔部に取り付け、封入管部から入替用ガスを封入して、排出管部から残留ガスを排出するようになされる。この構成により、入替用ガスの注入管と残留ガスの排出管とを、同時に容易に設置できるので、残留ガス排出工程における補助具の取り付け工程及び取り外し工程を簡略化できるとともに、残留ガス排出工程の効率を向上できる。
この発明の請求項7に係る残留ガス排出方法によれば、一対の連通具のうち、一方の連通具を配管の第1の開口部の鍔部に取り付けるとともに、他方の連通具を配管の第2の開口部の鍔部に取り付け、一方の連通具の管部から入替用ガスを封入して、他方の連通具の管部から残留ガスを排出するようになされる。この構成により、入替用ガスの注入管部と、残留ガスの排出管部とを相対的に設置することができるので、残留ガス排出工程の効率を向上できる。
続いて、この発明に係る実施の形態としての残留ガス排出補助具及び残留ガス排出方法について、図面を参照しながら説明をする。
図1は、本発明の第1の実施例としてのアンモニア排出補助具10の構成例を示す斜視図である。図1に示すアンモニア排出補助具10は、残留ガス排出補助具の一例を構成し、例えば高圧ガス(アンモニア)製造施設の定期点検時に、点検対象となるアンモニア用の配管の、残留ガス排出工程に用いられるものである。
アンモニア排出補助具10は、ここでは、残留ガス排出工程時に、アンモニア用の配管の開口部に取りつけられて使用される。通常時、この開口部には、例えば、配管内圧力を監視する常設の圧力メータが取り付けられているが、残留ガス排出工程時にはその圧力メータが外されて、アンモニア排出補助具10が取り付けられる。またここで、配管の開口部の縁部には、鍔部の一例を構成するフランジが設けられており、圧力メータ及びアンモニア排出補助具は、このフランジに取り付けられるようになる。
アンモニア排出補助具10は、蓋部11、孔部12及び13、パイプ14及び15、バルブ16a及び16b、レデューサ17、フランジ18及び19及び圧力計9を備え、取付先の配管内に、パイプ14から、アンモニアガスと比重の異なる不活性ガス、例えば窒素ガスを封入し、アンモニアガスと窒素ガスとの比重の差を利用して、アンモニアガスを例えば配管の高所に移動させ、パイプ15から、アンモニアガスを排出するようになされる。
蓋部11は、配管の開口部のフランジに取付可能な部位である。蓋部11は、例えば鋼鉄やステンレス綱で円盤状に構成される。
蓋部11の上面の所定部位には、第1の孔部の一例を構成する孔部12が開口され、蓋部11の取付先の配管内と連通する。孔部12には、パイプ14の一方の端部14aが連結され、アンモニア用の配管内に入替用ガスを封入する。パイプ14は封入管部の一例を構成し、ここでは孔部12に挿入された端部14aを、配管内へ長さL1突出するようになされる。
蓋部11の上面の所定部位には、第1の孔部の一例を構成する孔部12が開口され、蓋部11の取付先の配管内と連通する。孔部12には、パイプ14の一方の端部14aが連結され、アンモニア用の配管内に入替用ガスを封入する。パイプ14は封入管部の一例を構成し、ここでは孔部12に挿入された端部14aを、配管内へ長さL1突出するようになされる。
また、蓋部11の上面の他の所定部位には、第2の孔部の一例を構成する孔部13が開口され、孔部12と同様に、蓋部11の取付先の配管内と連通する。孔部13には、パイプ15の一方の端部15aが連結され、アンモニア用の配管内から残留ガスを排出する。パイプ15は排出管部の一例を構成し、ここでは孔部13に挿入された端部15aを、配管内へ長さL2突出するようになされる。
またここで、パイプ14とパイプ15とは、筒部内へ突出する長さL1、L2を互いに違えて、孔部12及び13に連結される。ここでは、パイプ14からアンモニアガスよりも比重が重い窒素ガスを封入する場合を想定し、封入側の突出長さL1が、排出側の突出長さL2よりも長くなるように連結される。
パイプ14の中腹部には、バルブ16aが設けられる。バルブ16aは、開閉弁部の一例を構成し、窒素ガスの封入制御に用いられる。同様に、パイプ15の中腹部には、開閉弁部の一例を構成するバルブ16bが設けられる。バルブ16bは、アンモニアガスの排出制御に用いられる。
またこの例では、蓋部11には、第3の孔部の一例を構成する孔部11eが開口されている。孔部11eには、圧力計9が取り付けられ、配管内の圧力を測定する。
更に、蓋部11の円周部には、連結用の孔部11aが例えば8つ開口され、孔部11aには、ボルト11b及びナット11c(図2参照)により、レデューサ17の一方の端部に設けられたフランジ18が連結される。
更に、蓋部11の円周部には、連結用の孔部11aが例えば8つ開口され、孔部11aには、ボルト11b及びナット11c(図2参照)により、レデューサ17の一方の端部に設けられたフランジ18が連結される。
レデューサ17は、継手部の一例を構成し、一方の端部の口径が広く、他方の端部の口径が狭い変形円筒形状を有している。レデューサ17の他方の端部には、配管の開口部のフランジに取付可能なフランジ19が設けられる。フランジ19は、円周部に連結用の孔部19aを複数開口されている。このようにして、アンモニア排出補助具10が構成される。以下で、アンモニア排出補助具10の組立(製造)方法について説明をする。
図2は、アンモニア排出補助具10の組立例を示す斜視図である。図2に示すアンモニア排出補助具10を組み立てる(製造する)場合、まず、パイプ14及びパイプ15を製造する。パイプ14及びパイプ15を製造するには、まず、耐食性に優れる素材、例えばステンレス綱等で構成された、L字形状のパイプ14c及び15cと、直管形状のパイプ14s及び15sとをそれぞれ準備する。更に、これらのパイプと口径が合うバルブ16a及び16bを準備する。ここでバルブ16a及び16bにも、アンモニアガスに対する耐食性に優れたバルブを用いるようにする。
所定形状のパイプ及びバルブが準備できたら、L字形状のパイプ14c及び15cの一方の端部を14a及び15aとし、レデューサ17のテーパ角度に合わせて湾曲させる。次に、L字形状のパイプ14c及び15cの他方の端部に、バルブ16a及び16bの一方の端部をそれぞれ連結する。更に、バルブ16a及び16bの他方の端部に、直管形状のパイプ14s及び15sをそれぞれ連結する。
次に、蓋部11を準備する。蓋部11を準備するには、まず、所定の径を有するステンレス綱等の円盤を準備する。所定形状の円盤が準備できたら、例えばドリルで、孔部12及び13を、例えば円盤の中心部及び円周部以外の位置にそれぞれ開口し、更に、孔部11eを、例えば中心部に開口する。ここで、孔部11eと孔部12、13との距離は、それぞれ、圧力計9の最大幅の半分以上になるようにするとよい。また更に円周部には、孔部11aを、ここでは8つ、互いに均等な距離になるように開口する。
次に、レデューサ17を準備する。レデューサ17には、一方の口径が配管の開口部のフランジと連結可能で、他方の口径が蓋部11と連結可能な、例えば配管継手用のレデューサを用意する。レデューサ17にも耐食性に優れた素材、例えばステンレス綱のものを用いるようにする。所定のレデューサが準備できたら、両端部にフランジ18及び19を連結する。勿論、初めからフランジ18及び19を連結された形状のレデューサ17を準備してもよい。以上の部材を準備できたら、以下のようにして組立を行う。
まず、蓋部11の孔部12に、パイプ14の一方の端部14aを挿入し、長さL1突出させた状態で孔部12の内側面とパイプ14の外側面とを例えば溶接により連結する。同様に、孔部13に、パイプ15の一方の端部15aを挿入し、長さL2突出させた状態で連結する。また、端部14a及び15aを湾曲した後で、孔部12及び13に挿入するのが難しい場合は、直管状態のまま孔部12及び13に挿入してから端部14a及び15aを湾曲させてもよい。
次に、蓋部11の孔部11eに、圧力計9のセンサ部を挿入して連結する。圧力計9には、例えば、配管常設用の圧力計等を用いるようにするとよい。また、ここでは、孔部11eの内側面に雌ネジを切るとともに、圧力計9の外側面にネジ溝を切り、隙間が生じないように、隙間テープ等を介して隙圧力計9を孔部11eに嵌合させるようにするとよい。
次にパイプ14及び15、圧力計9を連結された蓋部11を、例えば8つのボルト11b及びナット11cを用いて、レデューサ17のフランジ18に連結する。ここでは、孔部11a及び孔部18aに、上部からボルト11bの軸部を貫通させ、貫通した軸部の端部に、下部からナット11cを嵌合する。またここで、蓋部11とフランジ18との間には、図示しないOリングを挟み、結合部に隙間が生じないようにする。
なお、図2では、簡略化の為、8つのボルト11b及びナット11cうち、それぞれ1つずつを図示し、他は省略している。以上のようにして、アンモニア排出補助具10を組み立てることができる。次に、アンモニア排出補助具10の取付方法について説明をする。
図3は、アンモニア排出補助具10の取付例を示す概略側面図である。図3に示すアンモニア排出補助具10は、高低差を有するとともに、両端部に、バルブ(開閉弁)51及び52を有する、アンモニア用の配管61及び62等の残留ガス排出工程時に、ここでは、配管62の開口部53のフランジ53aに取り付けられる。
ここで、この配管61及び62等の配管設備は、この例の高圧ガス(アンモニア)製造施設が有するA、B系統2つのアンモニア配管設備のうち、B系統アンモニア配管設備50に属しているものである。B系統アンモニア配管設備50は、配管61及び62、緊急遮断バルブ60、開口部53及び55を備え、メンテナンス上、A系統アンモニア配管設備150と並行に施設されている。
配管61は、B系統アンモニア配管設備50のうち最も前段に位置し、一方の端部を、アンモニアガス供給側の配管63に連結される。配管61の低所の下側面部には、開口部55が開口されている。
開口部55には、バルブ(弁)56及びフランジ55aが設けられている。フランジ55aには、ここではフランジ取付型の常設圧力メータ65が取り付けられている。また、配管61の他方の端部には、緊急遮断バルブ60を介して配管62の一方の端部が連結される。
配管62は、他方の端部にアンモニアガスの排出側のアンモニア用配管64を連結され、更に後段の配管に、アンモニアガスを供給する。配管62の、高所の上側面部には開口部53が開口されている。
開口部53には、バルブ54及びフランジ53aが設けられている。開口部53は、通常時においては、例えば常設圧力メータ65が取り付けられて、開口部53を塞ぎながら配管内の圧力を監視している。
アンモニア排出補助具10は、以上のように構成されるB系統アンモニア配管設備50の定期点検時に、入替用ガスの比重に応じて、開口部53又は55に取り付けられる。ここでは、入替用ガスとして窒素ガスを用いる為、アンモニア排出補助具10は、高所に位置する開口部53に取り付けられる。
開口部53にアンモニア排出補助具10を取り付ける場合には、バルブ54を閉めてから、フランジ53aに取り付けられていた常設圧力メータ65を取り外し、フランジ53aとアンモニア排出補助具10のフランジ19とを、例えばボルト及びナットを用いて連結するようにするとよい。
なお、入替用ガスに、アンモニアガスより比重が軽い不活性ガス、例えばヘリウムを用いる場合には、アンモニア排出補助具10を、低所に位置する開口部55に取り付けるようにする。以上のようにして、アンモニア排出補助具10を取り付けることができる。以下で、アンモニア排出補助具10を用いた、アンモニア排出システム1について説明をする。
図4は、アンモニア排出システム1の構成例及び機能例を示す概略側面図である。図4に示すアンモニア排出システム1は、アンモニア排出補助具10、ホース81及び82、窒素発生装置83、バケツ84を備え、配管61、62及び緊急遮断バルブ60の残留ガス排出工程時に設置される。
窒素発生装置83は、ここでは基礎台5に設置されて、供給口83aから窒素ガスを発生させる。また、配管内の容量に応じて、窒素発生装置83に換えて、窒素ボンベを使用することもできる。供給口83aには、ホース81の一方の端部が連結される。
ホース81には、耐食性に優れた例えばシリコンホースが用いられる。ホース81の他方の端部には、アンモニア排出補助具10のパイプ14の端部14bが連結される。アンモニア排出補助具10は、パイプ14から窒素ガスを配管内に封入し、パイプ15からアンモニアガスを排出する。
アンモニア排出補助具10のパイプ15の端部15bには、ホース82の一方の端部が連結される。ホース82には、ホース81と同様に耐食性に優れたシリコンホース等が使用される。ホース82の他方の端部は、水を満たしたバケツ84に挿入される。バケツ84は、安定した基礎台6に設置されている。このように、アンモニア排出システム1が構成される。
残留ガス排出工程時、窒素発生装置83の供給口83aから窒素ガスが供給されると、アンモニア排出補助具10は、窒素ガスをパイプ14から配管内に封入する。封入された窒素ガスは、アンモニアガスより比重が重い為、点線の矢印線90に示される方向に移動する。次第に窒素ガスは、配管61及び配管62の下部に徐々に充満する。
下部に窒素ガスが充満すると、アンモニアガス92が矢印線91に示される方向に押し上げられて移動する。結果、アンモニアガス92は、上方の開口部53近傍に移動され、更に上方に位置するレデューサ17内に充満するようになる。
アンモニア排出補助具10は、レデューサ17内に充満したアンモニアガス92を、パイプ15から排出する。排出したアンモニアガス92は、ホース82の端部から排出されて、バケツ84内で水に溶解する。以上のようにして、アンモニア排出システム1が、アンモニア用配管61、62等に残存するアンモニアガス92を排出するようになる。以下で、本発明のアンモニア排出方法に係る、アンモニア排出補助具10を用いた、アンモニア排出システム1による、残留ガス排出工程の作業手順を説明する。
図5は、アンモニア排出システム1におけるアンモニア排出補助具10を用いた残留ガス排出例を示すフローチャートである。ここでは、2つのアンモニア配管設備のうち、B系統アンモニア配管設備50の定期点検時に、A系統アンモニア配管設備150によるアンモニア供給運転を実行しながら、B系統アンモニア配管設備50をバルブ51を閉めて遮断し、配管内に残るアンモニアガスをブロー系統からブロー(排出)した後で、バルブ52を閉め、バルブ51及びバルブ52の間の、配管61、62及び緊急遮断バルブ60内にわずかに残留するアンモニアガスを排出する。
これらを処理条件にして、図5に示すフローチャートのステップA1で、バルブ54を閉め、フランジ53aに取り付けられている常設圧力メータ65を取り外す。ここでは、バルブ54をしっかり閉めて、アンモニアガスが漏れないように注意をする。
次に、ステップA2で、開口部53のフランジ53aにアンモニア排出補助具10を取り付ける。ここでは、バルブ54を閉められた状態の開口部53のフランジ53aに、アンモニア排出補助具10のフランジ19を、Oリング、ボルト及びナット等を用いて強固に連結する。
次にステップA3で、ホース81及び82の一方の端部を、パイプ14の端部14b及びパイプ15の端部15bに取り付ける。ここでは、例えば連結用の金具等を用いて、ホースとパイプとを強固に連結させるようにする。
ステップA4で、ホース81の他方の端部を窒素発生装置83に取り付ける。ここでも、連結用の留め具等を用いて、ガスが漏れないように、またホースが抜けないように、しっかりと取り付けるようにする。
ステップA5で、ホース82の他方の端部をバケツ84内に満たした水中に挿入する。ここでは、バケツ84からホース82が抜け出たり、バケツ84が転倒したりしないように、例えば留め具等を利用して、ホース82及びバケツ84を固定するようにするとよい。
ステップA6で、開口部53のバルブ54を開ける。ここで、バルブ54が開けられることにより、アンモニア用配管61及び62、緊急遮断バルブ60と、アンモニア排出補助具10のレデューサ17内部と、パイプ14及び15とが連通する。
ステップA7で窒素発生装置83を操作し、パイプ14の端部14bから窒素ガスを封入する。ここでは、安全の為、封入する窒素ガスの量を徐々に増やすようにするとよい。また、予め窒素発生装置83を動作させておいて、ここでは閉口状態のバルブ16aを開けるようにしてもよい。
ステップA8で、パイプ15の端部15bから、バケツ84内にアンモニアガスを排出する。ここでは、ステップA8の所定時間後に、予め閉めておいたバルブ16bを開口する等して、配管内の圧力を向上させてからアンモニアガスを排出するようにしてもよい。以上のようにして、残留ガス排出工程を実行することができる。
このように、本発明の第1の実施例としてのアンモニア排出補助具10及びそれを利用したアンモニア排出方法によれば、窒素ガスを封入するパイプ14と、アンモニアガスを排出するパイプ15とを連結された蓋部11を、レデューサ17を介して配管62の開口部53のフランジ53aに取り付けるものである。
従って、アンモニア用の配管62の一の開口部53に、窒素ガスの注入管部とアンモニアガスの排出管部とを、同時に容易に設置できるので、残留ガス排出工程における補助具の取り付け工程及び取り外し工程を簡略化できるとともに、残留ガス排出工程の効率を向上できる。
また、レデューサ17を備えることにより、口径が小さい開口部53にも、無理なくパイプ14及び15と、圧力計9とを設置することができる。また、例えば配管61、62がほぼ水平に配置されている場合にも、比較的高所に位置するレデューサ17内にアンモニアガスを貯めることができるので、アンモニアガスを効率よく排出できる。
更に、レデューサ17と蓋部11とが、ボルト11b及びナット11cで取り外し可能に連結されているので、容易にレデューサ17を交換して、口径の違う開口部にも、容易に適用することができる。また反対に、レデューサ17を交換する必要がない場合は、蓋部11と、レデューサ17とを溶接してもよい。こうすることにより、蓋部11とレデューサ17とを強固に連結させることができる。
また、圧力計9を有している為、残留ガス排出工程の実行時においても、配管内の圧力を監視することができるので、安全を確保しながら作業を行うことができる。
また更に、圧力計9とともに、バルブ16a及び16bを備えているので、開口部53に、アンモニア排出補助具10を常設しておくことも可能である。このようにアンモニア排出補助具10を常設すると、アンモニア排出補助具10の取り付け工程及び取り外し工程を省略できるので、残留ガス排出工程を更に効率よく実行することができる。
また更に、圧力計9とともに、バルブ16a及び16bを備えているので、開口部53に、アンモニア排出補助具10を常設しておくことも可能である。このようにアンモニア排出補助具10を常設すると、アンモニア排出補助具10の取り付け工程及び取り外し工程を省略できるので、残留ガス排出工程を更に効率よく実行することができる。
なお、この例では、両端部にバルブを有して、当該バルブにより遮断可能な所定区間の配管に、アンモニア排出補助具10を適用する場合について説明をしたが、それに限られることはなく、例えば、フランジ用の塞板等により、遮断された所定区間の配管にも、この例のアンモニア排出補助具10を適用することができることは勿論である。
なお、略1ヶ月に渡って行われるB系統の点検時に、バルブ51からわずかずつ漏れ出るアンモニアガスを排出するような場合にも、本発明のアンモニア排出補助具10及び残留ガス排出方法を適用することができる。
また更に、この例では、アンモニアガスの残留ガス排出工程について説明をしたが、これに限られることはなく、その他の残留ガスの排出工程にも、この例のアンモニア排出補助具10及びそれを利用した残留ガス排出方法を適用することができる。
図6は、本発明の第2の実施例としてのアンモニア排出補助具20の構成例を示す斜視図である。図2に示すアンモニア排出補助具20は、残留ガス排出補助具の一例を構成し、実施例1のアンモニア排出補助具10と同様に、残留ガス排出工程に用いられるものである。
アンモニア排出補助具20は、蓋部21、孔部22及び23、パイプ24及び25、バルブ26a及び26b及び圧力計9を備え、アンモニア排出補助具10からレデューサ17を省略された形状に構成される。
蓋部21は、配管の開口部の例えばフランジに取付可能な部位である。蓋部21の上面の所定部位には、第1の孔部の一例を構成する孔部22が開口されて、蓋部21の取付先の配管内と連通する。孔部22には、封入管部の一例を構成するパイプ24の一方の端部24aが連結され、アンモニア用の配管内に入替用ガスを封入する。
蓋部21の上面の他の所定部位には、第2の孔部の一例を構成する孔部23が開口されて、孔部22と同様に、蓋部21の取付先の配管内と連通する。孔部23には、排出管部の一例を構成するパイプ25の一方の端部25aが連結され、アンモニア用の配管内から残留ガスを排出する。
パイプ24、25の中腹部には、それぞれ、開閉弁部の一例を構成バルブ26a、バルブ26bが設けられる。蓋部21には、第3の孔部の一例を構成する孔部21eが開口され、圧力計9が取り付けられる。更に、蓋部21の円周部には、ボルト連結用の孔部21aが例えば8つ開口される。このようにして、アンモニア排出補助具20は構成される。以下で、アンモニア排出補助具20の取付方法について説明をする。
図7は、アンモニア排出補助具20の取付例を示す図である。図7に示すアンモニア排出補助具20は、ここでは、B系統アンモニア配管設備50の上方に位置する、配管62の開口部253のフランジ253aに取り付けられる。
開口部253には、バルブ254及びフランジ253aが設けられている。開口部253は、比較的大きい口径を有しており、通常時においては、フランジ取付型の常設圧力メータ65や、他の配管等が取り付けられている。
開口部253にアンモニア排出補助具20を取り付ける場合には、バルブ254を閉めてから、フランジ253aに取り付けられていた常設圧力メータ65、他の配管等を取り外し、フランジ253aとアンモニア排出補助具20の蓋部21とを、例えばOリング、ボルト及びナットを用いて連結するようにするとよい。
このようにして、アンモニア排出補助具20を取り付けることができる。また、このアンモニア排出補助具20を用いてアンモニアガスを排出する場合には、図5に示したフローチャートに従って、実施例1と同様に残留ガス排出工程を実行すればよい。
このように、本発明の第2の実施例としてのアンモニア排出補助具20によれば、窒素ガスを封入するパイプ24と、アンモニアガスを排出するパイプ25とを連結された蓋部21を、配管62の開口部253のフランジ253aに、直接取り付けるものである。従って、継手部(レデューサ)が省略されるので、補助具の製造に使用する部材を最小限に抑えることができるとともに、取り付け後の占有面積を抑えられる。これにより、配管のメータ施設用の開口部に、常設圧力メータに換えて、アンモニア排出補助具20を常設する場合等に、コスト及び占有面積を削減することができる。
図8は第3の実施例としての配管連通具30の構成例を示す斜視図である。図8に示す配管連通具30は、連通具の一例を構成し、配管の残留ガス排出工程時に、一対で用いられるものである。
配管連通具30は、蓋部31、孔部32、パイプ34、バルブ36a及び圧力計9を備えて構成される。蓋部31は、配管の開口部のフランジに取付可能な部位である。蓋部31の上面の所定部位には、孔部32が開口されて、蓋部31の取付先の配管内と連通する。孔部32には、管部の一例を構成する封入又は排出用のパイプ34の一方の端部34aが連結される。
パイプ34の中腹部には、開閉弁部の一例を構成するバルブ36aが設けられる。蓋部31には、ここでは孔部31eが開口され、圧力計9が取り付けられる。更に、蓋部31の円周部には、ボルト連結用の孔部31aが例えば8つ開口される。
図9は、一対の配管連通具30を用いたアンモニア排出システム3の構成例及び機能例を示す概略側面図である。図9に示すアンモニア排出システム3は、一対の配管連通具30(30H、30L)、ホース81及び82、窒素発生装置83、バケツ84を備え、両端部にバルブ51及び52を有して、低所の端部周辺に、第1の開口部の一例を構成する開口部55を有するとともに、高所の端部周辺に、第2の開口部の一例を構成する開口部53を有する、アンモニア用の配管61、62等の残留ガス排出工程時に設置されるものである。
配管連通具30Lは、開口部55に取り付けられ、配管連通具30Hは、開口部53に取り付けられる。基礎台5に設置された窒素発生装置83の供給口83aには、ホース81の一方の端部が連結される。ホース81の他方の端部には、配管連通具30Lの、パイプ34の端部34bが連結される。
一方、配管連通具30Hの、パイプ34の端部34bには、ホース82の一方の端部が連結される。ホース82の他方の端部は、水を満たしたバケツ84に挿入される。バケツ84は、安定した基礎台6に設置されている。
残留ガス排出工程時、配管連通具30Lは、窒素発生装置83から供給される窒素ガスを、点線の矢印線94に示される方向に封入する。これにより、アンモニアガス92より比重が重い窒素ガスは、配管61、62及び緊急遮断バルブ60の下部から徐々に充満する。下部に窒素ガスが充満すると、アンモニアガス92が矢印線95に示される方向に移動する。結果、アンモニアガス92は、上方の開口部53近傍に移動される。
配管連通具30Hは、アンモニアガス92を、パイプ34から排出する。排出したアンモニアガス92は、ホース82の端部から排出されて、バケツ84内で水に溶解する。以上のようにして、アンモニア排出システム3が、アンモニア用配管61及び62等に残存するアンモニアガスを排出するようになる。以下で、アンモニア排出システム3による、一対の配管連通具30を用いた残留ガス排出工程の作業手順について説明をする。
図10は、アンモニア排出システム3における一対の配管連通具30を用いたアンモニア排出例を示すフローチャートである。ここでは、高低差を有する配管の低部及び高部に配管連通具30L及び30Hをそれぞれ取り付け、配管内に残留するアンモニアガスを排出する。ここでは、2つのアンモニア配管設備のうち、B系統アンモニア配管設備50の定期点検時に、A系統アンモニア配管設備150によるアンモニア供給運転を実行しながら、B系統アンモニア配管設備50をバルブ51を閉めて遮断し、配管内に残るアンモニアガスをブロー系統からブロー(排出)した後で、バルブ52を閉め、バルブ51及びバルブ52の間の、配管61、62及び緊急遮断バルブ60内にわずかに残留するアンモニアガスを排出する。これらを処理条件にして、図10に示すフローチャートのステップB1で、バルブ56を閉め、フランジ55aに取り付けられている常設圧力メータ65を取り外す。
次に、ステップB2で、開口部55のフランジ55aに配管連通具30Lを取り付ける。ここでは、バルブ56を閉められた状態の開口部55のフランジ55aに、配管連通具30Lの蓋部31をOリング、ボルト及びナット等を用いて強固に連結する。
次にステップB3で、ホース81の一方の端部を、配管連通具30Lのパイプ34の端部34bに取り付ける。
ステップB4で、ホース81の他方の端部を窒素発生装置83に取り付ける。
次にステップB3で、ホース81の一方の端部を、配管連通具30Lのパイプ34の端部34bに取り付ける。
ステップB4で、ホース81の他方の端部を窒素発生装置83に取り付ける。
ステップB5で、バルブ54を閉め、フランジ53aに取り付けられている常設圧力メータ65を取り外す。
次に、ステップB6で、開口部53のフランジ53aに配管連通具30Hを取り付ける。ここでは、バルブ54を閉められた状態の開口部53のフランジ53aに、配管連通具30Hの蓋部31をOリング、ボルト及びナット等を用いて強固に連結する。
次にステップB7で、ホース82の一方の端部を、配管連通具30Hのパイプ34の端部34bに取り付ける。
ステップB8で、ホース82の他方の端部をバケツ84内に満たした水中に挿入する。
次に、ステップB6で、開口部53のフランジ53aに配管連通具30Hを取り付ける。ここでは、バルブ54を閉められた状態の開口部53のフランジ53aに、配管連通具30Hの蓋部31をOリング、ボルト及びナット等を用いて強固に連結する。
次にステップB7で、ホース82の一方の端部を、配管連通具30Hのパイプ34の端部34bに取り付ける。
ステップB8で、ホース82の他方の端部をバケツ84内に満たした水中に挿入する。
ステップB9で、バルブ54及び56を開ける。ここで、アンモニア用の配管61及び62、緊急遮断バルブ60と、配管連通具30H及び30Lとが連通する。
ステップB10で窒素発生装置83を操作し、配管連通具30Lのパイプ34の端部34bから窒素ガスを封入する。また、予め窒素発生装置83を動作させておいて、ここでは閉口状態であった配管連通具30Lのバルブ36aを開けるようにしてもよい。
ステップB11で、配管連通具30Hのパイプ34の端部34bから、バケツ84内にアンモニアガスを排出する。ここでは、ステップB10の所定時間後に、予め閉めておいた配管連通具30Hのバルブ36aを開口する等して、配管内の圧力を向上させてからアンモニアガスを排出するようにしてもよい。以上のようにして、残留ガス排出工程を実行することができる。
ステップB10で窒素発生装置83を操作し、配管連通具30Lのパイプ34の端部34bから窒素ガスを封入する。また、予め窒素発生装置83を動作させておいて、ここでは閉口状態であった配管連通具30Lのバルブ36aを開けるようにしてもよい。
ステップB11で、配管連通具30Hのパイプ34の端部34bから、バケツ84内にアンモニアガスを排出する。ここでは、ステップB10の所定時間後に、予め閉めておいた配管連通具30Hのバルブ36aを開口する等して、配管内の圧力を向上させてからアンモニアガスを排出するようにしてもよい。以上のようにして、残留ガス排出工程を実行することができる。
このように、本発明の第3の実施例としての残留ガス排出方法によれば、一対の配管連通具30L、30Hのうち、一方の配管連通具30Lを、配管の開口部55のフランジ55aに取り付けるとともに、他方の配管連通具30Hを、配管の開口部53のフランジ53aに取り付け、配管連通具30Lのパイプ34から窒素ガスを封入して、配管連通具30Hのパイプ34から残存するアンモニアガスを排出するようになされる。
従って、窒素ガスの注入管部と、アンモニアガスの排出管部とを相対的に設置することができるので、窒素ガス及びアンモニアガスの比重の差を有効に利用して、残留ガス排出工程の効率を向上できる。
また、一対の配管連通具30を、配管61、62の両端部に設置することにより、例えば配管61、62がほぼ水平に配置されている場合にも、一方の端部から、他方の端部に向けて、アンモニアガスを追い込むことができるので、効率よくアンモニアガスを排出することができる。
また、この例では、配管連通具30L及び30Hを、開口部55及び53に直接取り付けるようにしたが、それに限られることはなく、例えば配管連通具30Lの蓋部31と開口部55との間に、実施例1のアンモニア排出補助具10に使用したようなレデューサを連結するようにしてもよい。このようにすることにより、配管の側面から突出する方向に空間を設置することができるので、例えば配管61、62がほぼ水平に配置されている場合にも、アンモニアガスをレデューサ内に貯めて、効率よく排出することができる。
この発明は、アンモニア配管の残留ガス排出工程に適用して極めて好適である。
1,3・・・アンモニア排出システム、9・・・圧力計、10,20・・・アンモニア排出補助具、11,21,31・・・蓋部、12,13,22,23,32・・・孔部、14,15,24,25,34・・・パイプ、16,17,51,52,54,56・・・バルブ、61,62・・・配管、81,82・・・ホース、83・・・窒素発生装置、84・・・バケツ
Claims (8)
- 両端部に開閉弁を有するとともに、所定部位に開口部を有し、
当該開口部の縁部に連結用の鍔部を設けられた配管の、残留ガス排出工程に用いられる残留ガス排出補助具であって、
前記鍔部に取付可能な蓋部と、
前記蓋部に開口された、配管連通用の第1及び第2の孔部と、
前記第1の孔部に接続された、入替用ガス封入用の封入管部と、
前記第2の孔部に接続された、残留ガス排出用の排出管部とを備え、
前記残留ガス排出工程時に、
前記両端部の開閉弁を閉められた前記配管内に、前記封入管部から前記残留ガスと比重の異なる入替用ガスを封入し、
前記残留ガスと前記入替用ガスとの比重の差を利用して、前記残留ガスを前記開口部近傍に移動させ、
前記排出管部から前記残留ガスを排出することを特徴とする残留ガス排出補助具。 - 前記蓋部と前記配管の開口部との間に、
口径変更用の継手部が備えられることを特徴とする請求項1に記載の残留ガス排出補助具。 - 前記封入管部及び/又は排出管部には、
開閉弁部が設けられることを特徴とする請求項1に記載の残留ガス排出補助具。 - 前記蓋部には、
第3の孔部が開口され、
当該第3の孔部には、
圧力計が取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の残留ガス排出補助具。 - 両端部に開閉弁を有するとともに、所定部位に閉じられた状態の弁付きの開口部を有し、当該開口部の縁部に連結用の鍔部を設けられた配管に残存する残留ガスを、
前記鍔部に取付可能な蓋部と、
前記蓋部に開口された、配管連通用の第1及び第2の孔部と、
前記第1の孔部に接続された、入替用ガス封入用の封入管部と、
前記第2の孔部に接続された、残留ガス排出用の排出管部とを備える残留ガス排出補助具を使って排出する残留ガス排出方法であって、
前記開閉弁を閉める工程と、
前記開口部の鍔部に、前記残留ガス排出補助具の蓋部を取り付ける工程と、
前記開口部の弁を開ける工程と、
前記封入管部から、前記残留ガスと比重の異なる入替用ガスを封入する工程と、
前記排出管部から、前記残留ガスを排出する工程と
を有することを特徴とする残留ガス排出方法。 - 前記配管が高低差を有する場合であって、
前記配管が高所の所定部位に前記開口部を有する場合には、
前記残留ガス排出補助具を前記開口部に取り付けて、前記封入管部から前記残留ガスより比重の重い入替用ガスを封入し、
前記配管が低所の所定部位に前記開口部を有する場合には、
前記残留ガス排出補助具を前記開口部に取り付けて、前記封入管部から前記残留ガスより比重の軽い入替用ガスを封入することを特徴とする請求項5に記載の残留ガス排出方法。 - 両端部に開閉弁を有して、
一方の端部周辺に、閉じられた状態の第1の弁付きの開口部を有するとともに、
他方の端部周辺に、閉じられた状態の第2の弁付きの開口部を有し、
当該第1及び第2の開口部の縁部に連結用の鍔部を設けられた配管に残存する残留ガスを、
前記鍔部に取付可能な蓋部と、
前記蓋部に開口された配管連通用の孔部と、
前記孔部に接続された管部とを備える、一対の連通具を使って排出する残留ガス排出方法であって、
前記開閉弁を閉める工程と、
前記第1の開口部の鍔部に、一方の前記連通具を取り付ける工程と、
前記第2の開口部の鍔部に、他方の前記連通具を取り付ける工程と、
前記第1及び第2の開口部の弁を開ける工程と、
前記一方の連通具の管部から、前記残留ガスと比重の異なる入替用ガスを封入する工程と、
前記他方の連通具の管部から、前記残留ガスを排出する工程と
を有することを特徴とする残留ガス排出方法。 - 前記配管が高低差を有し、
低所の所定部位に前記第1の開口部を有するとともに、高所の所定部位に前記第2の開口部を有する場合であって、
前記一方の連通具を前記第1の開口部に取り付ける場合には、
前記一方の連通具の前記管部から、前記残留ガスより比重の重い入替用ガスを封入し、
前記一方の連通具を前記第2の開口部に取り付ける場合には、
前記一方の連通具の前記管部から、前記残留ガスより比重の軽い入替用ガスを封入することを特徴とする請求項7に記載の残留ガス排出方法。
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JP2007188341A JP2009024772A (ja) | 2007-07-19 | 2007-07-19 | 残留ガス排出補助具及び残留ガス排出方法 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011157992A (ja) * | 2010-01-29 | 2011-08-18 | Taiyo Nippon Sanso Corp | 高圧ガス供給装置 |
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WO2022051396A1 (en) * | 2020-09-02 | 2022-03-10 | Tpe Midstream Llc | Vacuum-enabled fluid compression and evacuation apparatus, control, and associated methods |
JP7466505B2 (ja) | 2021-07-26 | 2024-04-12 | 大陽日酸株式会社 | パージ配管器具 |
-
2007
- 2007-07-19 JP JP2007188341A patent/JP2009024772A/ja active Pending
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