JP2011157992A - 高圧ガス供給装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高圧側の配管から低圧側の配管に高圧ガスを供給、充填する際、高圧ガスの導入に伴う断熱圧縮によるガス温度の急激な上昇を抑制することが可能な高圧ガス供給装置を提供する。
【解決手段】開閉弁を有するガス供給用の主配管L2Aと、開閉弁の二次側の主配管L2Aに、付属機器6Aを取り付けるために設けられた接続配管L3Aと、を備え、接続配管L3Aの長さlが主配管L2Aの内径Rよりも大きく、接続配管L3Aの内径rが主配管L2Aの内径Rよりも小さく設けられていることを特徴とする高圧ガス供給装置である。
【選択図】図2
【解決手段】開閉弁を有するガス供給用の主配管L2Aと、開閉弁の二次側の主配管L2Aに、付属機器6Aを取り付けるために設けられた接続配管L3Aと、を備え、接続配管L3Aの長さlが主配管L2Aの内径Rよりも大きく、接続配管L3Aの内径rが主配管L2Aの内径Rよりも小さく設けられていることを特徴とする高圧ガス供給装置である。
【選択図】図2
Description
本発明は、高圧ガス供給装置の改良に関する。
一般的に、酸素及び酸素混合ガス充填工場では、液化ガス貯蔵内の液化ガスを液体ポンプ等の圧縮機で昇圧した後、蒸発器で気化させた高圧ガスを、開閉弁等の複数の弁類を介して酸素ボンベ等の充填容器に所定の圧力で充填する方法が採用されている。
ところで、高圧側から低圧側へ高圧ガスを導入する配管に設けられた上記弁類を介して高圧ガスを供給するとき、すなわち、第1開閉弁類を閉止状態から開放して高圧ガスを供給する際、これらの第1開閉弁の上流側のガス圧力が高く、第1開閉弁の下流側のガス圧力が低いときには、ガス圧力の差圧により、ガスが急激に下流側の配管へ流入する。
ガスが急激に下流側の配管へ流入することで、下流側の配管に接続されている圧力調整弁や開閉弁などの第2開閉弁類、第2開閉弁類近傍配管から分岐した配管で接続されている圧力計や圧力発信器、その他センサー類の機器類部分において断熱圧縮が発生する。これにより、ガス温度が急激に上昇することがあり、高温の状態によるセンサー類の異常や故障が起こる可能性があった。
また、圧力計等のガスケットやパッキン等には、有機材料等で構成されている部材が用いられている。このような機器の接続に用いられている有機材料からなる部材は、ガス漏れを防止するために設けられているものであるが、劣化することによりその機能を十分に発揮する事ができなくなる。これにより、高圧ガスを安全かつ確実に供給することができなくなる。
また、高圧ガスが酸素や空気等を代表とする支燃性ガスの場合、ガスケットやパッキンなどの有機材料からなる部材が、断熱圧縮に伴う急激なガス温度の上昇により自然発火して発火事故に至るケースがある。さらには、急激な温度上昇に伴う発火により爆発を引き起こす可能性も有る。
したがって、酸素及び酸素混合ガスのような支燃性高圧ガスの供給設備において、高圧側の配管と低圧側の配管とを仕切る該第1開閉弁を閉止状態から開放して低圧側配管に高圧ガスを供給するに際して、低圧側の配管内の断熱圧縮に伴うガス温度の急激な上昇を抑制する事が重要である。
ところで、断熱圧縮による急激なガス温度の上昇による発火事故を抑制、防止する方法としては、支燃性高圧ガスを供給するに際し、高圧ガス供給配管に高圧の不活性ガスを充填して供給配管内のガス圧を高めて支燃性高圧ガスを供給することにより発火を防止する方法が知られている(特許文献1)。
また、酸素又は酸素混合ガス等の支燃性高圧ガスを、開閉弁を介して高圧側の配管から低圧側の配管へ供給するに際し、高圧側と低圧側とを仕切るアイソレーションバルブを備えたガス供給管において、供給管の高圧側と低圧側とを連結するバイパスラインを設けて、バイパスラインの弁を緩やかに開き低圧側の供給管内の圧力を高圧側の供給管内の圧力と等しくして高圧ガスを供給する方法が知られている。
ところで、図9は、一般的な酸素充填設備の一例を示す概略系統図である。
図9に示すように、酸素充填設備110は、液化ガス貯槽101と、液体酸素ポンプ102と、蒸発器103と、第1の開閉弁104とが設けられた配管L101と、第2の開閉弁105A,105B、圧力計106A,106B、充填容器107A,107Bとがそれぞれ設けられた配管L101から分岐する配管L102A及び配管L102Bとから概略構成されている。そして、液化ガス貯槽101内の液体酸素は、液体酸素ポンプ102で高圧に昇圧された後、蒸発器103でガス化される。高圧の酸素ガスは、第1の開閉弁104及び第2の開閉弁105A,105Bを経て充填容器107A,107Bへ所定の圧力となるまでそれぞれ充填される。
図9に示すように、酸素充填設備110は、液化ガス貯槽101と、液体酸素ポンプ102と、蒸発器103と、第1の開閉弁104とが設けられた配管L101と、第2の開閉弁105A,105B、圧力計106A,106B、充填容器107A,107Bとがそれぞれ設けられた配管L101から分岐する配管L102A及び配管L102Bとから概略構成されている。そして、液化ガス貯槽101内の液体酸素は、液体酸素ポンプ102で高圧に昇圧された後、蒸発器103でガス化される。高圧の酸素ガスは、第1の開閉弁104及び第2の開閉弁105A,105Bを経て充填容器107A,107Bへ所定の圧力となるまでそれぞれ充填される。
ここで、第1の開閉弁104が閉止された状態であり、第1の開閉弁104の下流で配管L101から分岐される配管L102A及び配管L102Bの内圧が大気圧で、第2の開閉弁105A,105Bが閉止されている場合に、第1の開閉弁104を開けると、高圧の酸素ガスが大気圧である配管L102A,L102B内に急激に流入する。そして、配管L102A,102Bの末端部となる第2の開放弁105と、各配管L102A,L102Bに圧力計106A,106Bを接続するためのそれぞれの接続配管L103A,L103B内とで、断熱圧縮による急激な温度上昇が起こる。それにより、圧力計106A,106Bと接続配管L103A,L103Bとの接続部を封止している有機材料系ガスケット等の構成部材を劣化もしくは発火に至らしめる危険性がある。
また、酸素充填工場等の大型設備ではガス流量も多く、配管径も大きいため、主配管で上記現象が起きると、断熱圧縮による温度上昇も大きくなり、危険性も増大する。
しかしながら、上記の特許文献1に開示された方法では、供給ガスが不活性ガスで汚染され、高純度の酸素又は酸素混合ガスを充填容器に充填する方法には適していないという問題があった。
また、上記バイパスラインを設けて高圧ガスを供給する方法では、主バルブの誤操作への対応が十分とはいえないという問題があった。
また、上記バイパスラインを設けて高圧ガスを供給する方法では、主バルブの誤操作への対応が十分とはいえないという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、高圧側の配管から低圧側の配管に高圧ガスを供給、充填する際、高圧ガスの導入に伴う断熱圧縮によるガス温度の急激な上昇を抑制することが可能な高圧ガス供給装置を提供することを目的とする。
本願の発明は以下の構成を有する。
請求項1に係る発明は、開閉弁を有するガス供給用の主配管と、前記開閉弁の二次側の前記主配管に、付属機器を取り付けるために設けられた接続配管と、を備え、
前記開閉弁を急速に開放して、前記主配管内の一次側の高圧ガスを当該主配管の二次側に供給する高圧ガス供給装置であって、
前記接続配管の長さが前記主配管の内径よりも大きく、
前記接続配管の内径が前記主配管の内径よりも小さく設けられていることを特徴とする高圧ガス供給装置である。
請求項1に係る発明は、開閉弁を有するガス供給用の主配管と、前記開閉弁の二次側の前記主配管に、付属機器を取り付けるために設けられた接続配管と、を備え、
前記開閉弁を急速に開放して、前記主配管内の一次側の高圧ガスを当該主配管の二次側に供給する高圧ガス供給装置であって、
前記接続配管の長さが前記主配管の内径よりも大きく、
前記接続配管の内径が前記主配管の内径よりも小さく設けられていることを特徴とする高圧ガス供給装置である。
請求項2に係る発明は、前記主配管の内径が15mm以下であって、
前記接続配管の長さが20mm以上であり、
前記接続配管の内径が3mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の高圧ガス供給装置である。
前記接続配管の長さが20mm以上であり、
前記接続配管の内径が3mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の高圧ガス供給装置である。
本発明の高圧ガス供給装置によれば、接続配管の長さが主配管の内径よりも大きく、接続配管の内径が主配管の内径よりも小さく設けられているため、主配管に設けられた開閉弁を急速に開放して高圧の一次側の配管から低圧の二次側の配管に高圧ガスを供給する際、高圧ガスの導入に伴う断熱圧縮によるガス温度の急激な上昇を抑制することができる。したがって、低圧の二次側の配管において末端となる接続配管と付属機器との接続部近傍における発火を防止することができる。
以下、本発明を適用した一実施形態である高圧ガス供給装置として酸素充填装置に適用した例について、図面を用いて詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
図1に示すように、本実施形態の酸素充填装置(高圧ガス供給装置)10は、液化ガス貯槽1と、液体酸素ポンプ(昇圧機)2と、蒸発器3と、第1の開閉弁(開閉弁)4とが設けられたガス供給用の配管L1と、第2の開閉弁5A、圧力計(付属機器)6A、充填容器7Aとがそれぞれ設けられた配管L2Aと、第2の開閉弁5B、圧力計(付属機器)6B、充填容器7Bとがそれぞれ設けられた配管L2Bとを備えて概略構成されている。
より具体的には、配管L1は、第1の開閉弁4の二次側において配管L2Aと配管L2Bとに分岐されている。本実施形態の酸素充填装置10では、配管L1,L2A,L2Bが主配管を構成する。
また、配管L2Aと圧力計6Aとは、接続配管L3Aを介して接続されている。すなわち、接続配管L3Aの一端側が配管L2Aと連通されるとともに、他端側が圧力計6Aと接続されている。なお、配管L2Bと圧力計6Bとは、同様にして接続配管L3Bを介して接続されている。
本実施形態の酸素充填装置10を用いて、各充填容器7A,7Bへ高圧の酸素ガスを充填するには、先ず、液化ガス貯槽1内の液体酸素を液体酸素ポンプ2により昇圧した後、蒸発器3でガス化する。そして、高圧の酸素ガスを、第1の開閉弁4及び第2の開閉弁5A,5Bを順次開放することにより、充填容器7A,7Bへ所定の圧力となるまでそれぞれ充填することができる。
ところで、第1の開閉弁4が閉止された状態では、配管L1の第1の開閉弁4の一次側は高圧となっており、二次側の配管L1及びこのL1から分岐されるL2A及びL2Bの内圧は大気圧となっている。
ここで、第2の開閉弁5A,5Bがそれぞれ閉止されている状態で、第1の開閉弁4を開放すると、高圧の酸素ガスが大気圧である配管L2A,L2B内に急激に流入することになる。そして、配管L2A,L2Bの末端部となる第2の開放弁5A,5Bと、各配管L2A,L2Bに接続されているそれぞれの接続配管L3A,L3B内とにおいて、断熱圧縮による急激な温度上昇が起こる。これにより、図9に示すような従来の酸素充填装置では、圧力計等の付属機器と接続配管との接続部を封止している有機材料系ガスケット等の構成部材が劣化もしくは発火に至らしめるおそれがあった。
そこで、図2に示すように、本実施形態の酸素充填装置10によれば、ガス供給用の主配管を構成するL2A(L2Bも同様)と、付属機器である圧力計6Aを接続するための接続配管L3Aとの関係において、接続配管L3Aの長さlが配管L2A(主配管)の内径Rよりも大きくするとともに、接続配管L3Aの内径rが配管L2Aの内径Rよりも小さくなるように設けている。すなわち、配管L2Aの内径Rと、接続配管L3Aの長さlと、接続配管L3Aの内径rとは、下記式(1)の関係を有することを特徴としている。これにより、圧力計6Aと接続配管L3Aとの接続部Sにおけるガス温度の急激な上昇を抑制することができる。
l(接続配管の長さ)>R(主配管の内径)>r(接続配管の内径) ・・・(1)
l(接続配管の長さ)>R(主配管の内径)>r(接続配管の内径) ・・・(1)
ところで、ガス温度が上昇する際、配管に熱が奪われるとガス温度は下降する。ここで、配管の内径が大きい場合には、配管中心部のガスの熱が配管に伝わるのに時間がかかるため、しばらくは高い温度が維持されると考えられる。一方、配管の内径が小さい場合には、配管の中止部も早めに熱を奪われるため、早く温度が下がることになる。
配管内径の大小は、瞬間的な温度上昇にはあまり影響しないが、温度上昇後、高温がどの程度維持されるかについては、内径が小さい場合、長時間(数十ミリ秒以上)維持されないため、ガスケットの発火が起こりにくくなると考えられる。
配管内径の大小は、瞬間的な温度上昇にはあまり影響しないが、温度上昇後、高温がどの程度維持されるかについては、内径が小さい場合、長時間(数十ミリ秒以上)維持されないため、ガスケットの発火が起こりにくくなると考えられる。
より具体的には、酸素及び酸素混合ガスの充填工場で使用される充填用の配管(主配管)としては、内径Rが10〜16mm程度のものを用いる場合が多い。この場合の接続用配管は、内径rが3mm以下、長さlが20mm以上とすることが好ましい。
以上説明したように、本実施形態の酸素充填装置(高圧ガス供給装置)10によれば、接続配管L3A(L3B)の長さlが主配管を構成する配管L2A(L2B)の内径Rよりも大きく、接続配管L3A(L3B)の内径rが配管L2A(L2B)の内径Rよりも小さく設けられている。このため、配管(主配管)L1に設けられた第1の開閉弁(開閉弁)4を急速に開放して高圧の一次側の配管から低圧の二次側の配管に高圧ガスを供給する際、高圧ガスの導入に伴う断熱圧縮によるガス温度の急激な上昇を抑制することができる。したがって、低圧の二次側の配管L2A(L2B)において末端となる接続配管L3A(L3B)と圧力計(付属機器)6A(6B)との接続部S近傍における発火を防止することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、上記実施形態では、高圧ガスとして酸素を例にして説明したが、これに限定されるものではなく、他の一般的に高圧ガスとして用いることがある気体についても適用することができる。
以下、具体例を示す。
本発明の効果を説明するために、図3に示す模擬発火試験装置210を用いて、急速に開閉バルブを開いた際の末端部での温度上昇の影響につき、主配管の内径と接続用配管の長さとを変えて、末端部に設けた有機化合物からなるガスケットの発火頻度を調べた。
本発明の効果を説明するために、図3に示す模擬発火試験装置210を用いて、急速に開閉バルブを開いた際の末端部での温度上昇の影響につき、主配管の内径と接続用配管の長さとを変えて、末端部に設けた有機化合物からなるガスケットの発火頻度を調べた。
図3に示すように、模擬発火試験装置210の主たる構成は、酸素濃度99.5%以上の酸素ガスが充填された酸素ボンベ201、酸素ガス圧縮機202、蓄圧容器209、圧力調整器211、バッファータンク212、高速作動バルブ204、試験配管L201、熱電対221とポリテトラフルオロエチレン(PTFE)からなるガスケットをセットした発火試験ノズル220である。
圧縮機202で圧縮された酸素ガスは、一旦、蓄圧容器209に充填され、圧力調整器211で試験に必要な圧力に調整される。蓄圧容器209と開閉弁(高速作動バルブ)204との間に、開閉弁204を開いた後の圧力低下を極力防ぐために、バッファ―タンク212を設けている。
開閉弁204の下流側には、内径Rが14.3mmもしくは10.9mmで、長さが約1mのステンレス製の試験配管L201を接続し、その末端に発火試験ノズル220を設けた。
図4に示すように、発火試験ノズル220は、その内径が試験配管L201の内径Rと同一とされるとともに、その内部に内径r且つ長さlの真鍮製の細径管222を装着できるようになっている。また、試験配管L201と接続される側と反対側の末端から挿入したポリテトラフルオロエチレン製の円盤状のガスケット(直径19mm、厚さ2mm)223を細径管222に密着するようにネジ224で固定する構造とした。この発火試験ノズル220は、ガスケット223が発火しても延焼を防げるようにするため、真鍮製とした。
なお、試験配管L201及び発火試験ノズル220の内径Rが、本発明の主配管の内径に該当し、真鍮製の細径管222の内径r及び長さlが、本発明の接続配管の内径及び長さに該当するものである。
このような模擬発火試験装置210において、開閉弁211の上流側に高圧を張ったあと開閉弁211を開き、発火試験ノズル220に急速に高圧をかける試験を行った。
なお、発火試験では、周囲温度の影響を排除するため、バッファータンク212、開閉弁204、開閉弁204に接続した試験配管L201、発火試験ノズル220を、ヒーターで30℃に加温し、一定温度を保ちながら実施した。
また、開閉弁204の下流側となる低圧側配管の圧力を大気圧(0.1MPa)とし、開閉弁204の上流側となる高圧側配管の圧力(供給圧力)を変えて、開閉弁204を急速に開けた際のガスケット223の発火頻度を測定した。
ここで、ガスケットの発火頻度とは、発火試験を実施した際の発火した割合であり、「発火した回数/実験回数」である。
前記試験配管L201の内径Rは、14.3mmと10.9mmのものを用い、それぞれ細径管222を5mm、3mmとしたもの、長さlを10と20mmとしたもので、下表1に示す発火試験を実施した。
図5は、内径Rが10.9mmの試験配管を用い、発火試験ノズルに長さlが10mmの細径管を挿入して、細径管の内径rを3mm、5mmとし、高圧側の圧力を、10〜25MPaと変えて実施した場合の発火頻度を測定した結果である(試験例1,2)。なお、比較のため、発火試験ノズルに細径管を挿入せず、内径10.9mmのままとした場合の測定結果も示している。
図5に示すように、細径管を挿入しない場合、高圧側の圧力が20MPaになると急激に発火頻度が上昇し、25MPaでは、約6割の確率で発火が見られた。一方、細径管を挿入した場合、20MPaでは、内径に拘わらず1割程度に抑えられ、内径が3mmの場合では、25MPaであっても、発火頻度は約1割程度まで低減された。
図6は、試験例1,2と同様に、内径Rが10.9mmの試験配管を用い、発火試験ノズルに挿入する細径管の長さlを20mmのものに替えた場合での測定結果である(試験例3、4)。比較のため、発火試験ノズルに細径管を挿入せず、内径10.9mmのままとした場合の測定結果も示す。
図6に示すように、細径管の長さlを20mmにすると、高圧側が25MPaの圧力のときでも、細径管内径3mmの場合は発火が起こらなかった。また、細径管内径5mmでも、細径管がない場合に比べて発火頻度はかなり下がることがわかる。
図7は、内径Rが14.3mmの試験配管を用い、発火試験ノズルに長さlが10mmの細径管を挿入して、細径管の内径rを3mm、5mmとした場合の発火頻度を測定した結果である(試験例5,6)。比較のため、発火試験ノズルに細径管を挿入せず、内径14.3mmのままとした場合の測定結果も示す。
図7に示すように、細径管を挿入せず、配管径を変えない場合は、高圧側の圧力を25MPaの場合、発火頻度は8割となるが、内径5mmの細径管を挿入した場合、約2割に抑制され、内径3mmの細径管では、ほとんど発火しなかった。
図8は、試験例5,6と同様に、内径Rが14.3mmの試験配管を用い、発火試験ノズルに挿入する細径管の長さlを20mmのものに替えた場合での測定結果である(試験例7,8)。比較のため、発火試験ノズルに細径管を挿入せず、内径14.3mmのままとした場合の測定結果も示す。
図8に示すように、細径管を挿入すると、試験例1〜6の場合と同様、発火頻度は抑制され、内径3mmの細径管を挿入した場合は25MPaでも発火せず、内径5mmの細径管を挿入した場合でも15MPaであれば発火は確認できなかった。
1・・・液化ガス貯槽
2・・・液体酸素ポンプ(昇圧機)
3・・・蒸発器
4・・・第1の開閉弁(開閉弁)
5A,5B・・・第2の開閉弁
6A,6B・・・圧力計(付属機器)
7A,7B・・・充填容器
10・・・酸素充填装置(高圧ガス供給装置)
L1・・・ガス供給用の配管
L2A,L2B・・・配管
L3A,L3B・・・接続配管
2・・・液体酸素ポンプ(昇圧機)
3・・・蒸発器
4・・・第1の開閉弁(開閉弁)
5A,5B・・・第2の開閉弁
6A,6B・・・圧力計(付属機器)
7A,7B・・・充填容器
10・・・酸素充填装置(高圧ガス供給装置)
L1・・・ガス供給用の配管
L2A,L2B・・・配管
L3A,L3B・・・接続配管
Claims (2)
- 開閉弁を有するガス供給用の主配管と、前記開閉弁の二次側の前記主配管に、付属機器を取り付けるために設けられた接続配管と、を備え、
前記開閉弁を急速に開放して、前記主配管内の一次側の高圧ガスを当該主配管の二次側に供給する高圧ガス供給装置であって、
前記接続配管の長さが前記主配管の内径よりも大きく、
前記接続配管の内径が前記主配管の内径よりも小さく設けられていることを特徴とする高圧ガス供給装置。 - 前記主配管の内径が15mm以下であって、
前記接続配管の長さが20mm以上であり、
前記接続配管の内径が3mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の高圧ガス供給装置。
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