JP2009024415A - 窓ガラス構造体およびその施工方法 - Google Patents

窓ガラス構造体およびその施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】既存の窓ガラスをそのまま利用し、結露防止効果に優れ、断熱・防音効果も顕著であって、施工が容易な窓ガラス構造体を提供すること。
【解決手段】既存の窓ガラスに薄型の複層ガラスを貼り合わせた構造であって、複層ガラスの周囲には特定形状のチャンネルが固着され、窓ガラスと複層ガラスとは、0.2〜0.3mmの間隔で空間を有し、且つ複層ガラスの周囲にはシール剤が充填されていることを特徴とする窓ガラス構造体。
【選択図】図2

Description

本発明は窓ガラス構造体に関する。さらに詳しくは、従来の窓ガラスをそのまま利用でき、施工が簡単であり、しかも多額の費用を要せず、断熱効果および防音効果に優れ、殊に結露防止に格別の効果を有する窓ガラス構造体並びにその施工方法に関する。
近時、建築物、殊に家屋の有エネルギー対策および防音対策の1つとして、窓ガラスの複層ガラス化が拡がっている。現在市販されている複層ガラスは2枚のガラス板の間に一定の間隔の空間を形成し、その空間がシール剤によって密閉され、その密閉空間は乾燥剤を封入することにより乾燥状態を保持するように構成されている。この複層ガラスの省エネルギー効果を高めるために、ガラス板に透明断熱フィルムを貼り合わせることも提案されている。
通常の複層ガラスは、空間(2枚のガラス板の間隔)が6mm程度であり、一枚のガラス板の厚みが約3mmであることから全体として少なくとも12mmの厚みとなる。
一方単層ガラスのサッシ窓の場合、一般家屋用のガラス板の厚みは8〜9mmであるから、既に単層ガラスが設置されているサッシ窓に対して、少なくとも12mmの厚みの複層ガラスを設置しようとすればサッシ枠全体を取り換える必要があり、そのため改築費用は可成りの額となる。また新築であってもまた改築であっても前記複層ガラスを設置した場合遮断・断熱効果および防音効果は一応の目標は達成されるが、結露の防止効果は充分にあるとは云い難いものであった。
これに対して、本発明者は2枚のガラス板の空間の間隔を薄くできるスペーサーであって、乾燥剤を封入し保持できるスペーサーの構造および材質について研究を進めた結果、特定断面形状の金属(アルミ、ステンレスなど)または樹脂製のスペーサーを使用することにより、そのスペーサー中に乾燥剤を容易に封入しうること、ガラス板の間隔を約2mmとすることができることを見出した。この複層ガラスは、厚さ3mmの2枚のガラス板および2mmの間隔の空間とすることが可能となるため全体として約8mmを達成することができる。この約8mmの厚さの複層ガラスは、従来の単層ガラスのサッシ窓の窓枠にそのまま挿入でき、その利用価値は甚大であり、既に実用化されている。この複層ガラスは、特許文献1として提案されている。
特開平8−169733号広報
前記提案された複層ガラス(以下“薄型複層ガラス”という)は、従来の単層ガラスのサッシ窓枠をそのまま利用できるという点で高い実用的価値を有するものであり、また薄型であることのメリッットとして、ショーケースの省エネルギー用窓としても実際に利用されている。
そこで本発明者は、前記薄型複層ガラスの利用をさらに拡大するためその遮熱・断熱効果と防音効果と共に薄型・軽量であることに着眼し、従来の単層の窓ガラスとの併用について考えた。つまり既に設置された単層のガラス窓に前記薄型複層ガラスを重ね合わせて、その効果を調べた。その結果、結露防止効果が不充分であったりまたガラス面に干渉縞が発生して、そのまま実用化できるものではなかった。さらにそのまま重ね合わせたり、貼り合わせたものはデザイン的にも美観を有するものではなかった。
本発明者は、前記薄型複層ガラスを窓ガラスに貼り合わせる場合、結露が発生せず、干渉縞が認められず、施工が簡単であり、その上美観にも優れさらに貼り合せた構造体の粘着強度および安全性に問題がない構造について研究を進めた。
その結果、下記(i)〜(v)の項目を満足する窓ガラス構造体は、結露の発生を充分に防ぎ、干渉縞が認められず、デザイン性に優れ、施工も簡単であり、設置後も強固に接合し安全であることが見出された。さらに薄型複層ガラスと窓ガラスとの間に一定間隔の空間が存在することによって遮熱・断熱効果が一段と向上しまた防音効果も増大することが判明した。
(i) 薄型複層ガラスと窓ガラスが向い合う2つのガラス板の間隔を一
間隔に保持すること、
(ii) 薄型複層ガラスはその周囲を断面がL字形のチャンネルで固着
しそのチャンネルの端部は窓ガラスと接触せず一定間隔で離れて
いること、
(iii) 薄型複層ガラスはその下側面において設置面との間に小さな
固形片が一定間隔で設置され、その設置面との空間にはシール
剤が充填されていること、
(iv) 薄型複層ガラスは、窓ガラスと貼り合せる面に、薄型複層ガラ
スのスペーサーおよびシール剤が覆い隠すように周囲に不透明フ
ィルムが接着されていること、
(v) 薄型複層ガラスは、その両側面および上側面において窓ガラスと
の接触部がシール剤によって覆われていること、
本発明は前記究明事実に基づいて到達されたものであって、本発明によれば下記(I)結露防止用窓ガラス構造体および(II)その施工方法が提供される。
(I)
窓ガラスの内側または外側のガラス面に下記複層ガラスが張り合わせられた結露防止用窓ガラス構造体。
(1) 複層ガラスは、2枚のガラス板、その2枚のガラス板の間に空間部を保持するためのスペーサー、スペーサーの内部に収納された乾燥剤およびシール剤より形成された複層ガラスであって、
(i) スペーサーは板状の成形体より形成され、
(ii) スペーサーはガラス板の間に設置した場合、少なくとも一方の
ガラス面には実質的に線もしくは点接触し、
(iii) スペーサーは乾燥剤をその内部に収納しうる形状を有し、且

(iv) スペーサーはその内部と2枚のガラス板の間の空間部と気体が
流通しうる連通路を有している複層ガラスである、
(2) 該複層ガラスの周囲には、窓ガラスと貼り合わせる反対側の端部に、断面がL字形である形状の樹脂またはアルミ製のチャンネルが固着されかつそのチャンネルの端部は窓ガラス面と0.5〜2mmの間隔を置いて離れており、
(3) 該複層ガラスは、窓ガラスと貼り合わせる面にスペーサーおよびシール剤が覆い隠すように周囲に不透明フィルムが接着され、複層ガラスと窓ガラスとは、複層ガラスの不透明フィルム上において両面接着テープと介して貼り合わされ、かくして複層ガラスと窓ガラスとは中間部において0.2〜0.3mmの間隔の空間を有し、
(4) 該複層ガラスはその下側面においてチャンネル面と設置面との間に、固形片が100〜400mmの間隔を置いて窓ガラス面と平行に設置され、複層ガラスの下側面と設置面との間にはシール剤が充填され、
(5) さらに複層ガラスは、その両側面および上側面において窓ガラスとの接触部がシール剤によって覆われている。
(II)
(a) 2枚のガラス板、その2枚のガラス板の間に空間部を保持するためのスペーサー、スペーサーの内部に収納された乾燥剤およびシール剤より形成された複層ガラスであって、
(i) スペーサーは板状の成形体より形成され、
(ii) スペーサーはガラス板の間に設置した場合、少なくとも一方の
ガラス面には実質的に線もしくは点接触し、
(iii) スペーサーは乾燥剤をその内部に収納しうる形状を有し、且

(iv) スペーサーはその内部と2枚のガラス板の間の空間部と気体が
流通しうる連通路を有している、複層ガラスを準備し、
該複層ガラスの周囲には、断面がL字形である形状の樹脂またはアルミ製のチャンネルが固着され、かつそのチャンネルの端部は貼り合わせるべき窓ガラス面と0.5〜2mmの間隔を置いて離れてるような形状であり、かつ該複層ガラスは、窓ガラスと貼り合わせる面にスペーサーおよびシール剤が覆い隠すように周囲に不透明フィルムが接着されている、
(b) 次いで前記(a)の複層ガラスを、不透明フィルム上において両面接着テープを使用して窓ガラスの内側または外側のガラス面に貼り合わせ、かくして複層ガラスと窓ガラスとは中間部において0.2〜0.3mmの間隔の空間部を形成させ、
(c) 該複層ガラスの下側面においてチャンネル面と設置面との間に、固形片を100〜400mmの間隔を置いて窓ガラス面と平行に設置し、複層ガラスの下側面と設置面との間にシール剤を充填し、さらに
(d) 複層ガラスの両側面および上側面において窓ガラスとの接触部をシール剤によって覆うことを特徴とする結露防止効果を有する窓ガラス構造体の施工方法。
本発明の窓ガラス構造体は既存の窓ガラスに簡単に且つ低コストで施工でき、しかも結露の発生を充分に防止でき、その上遮熱・断熱の効果および防音の効果が格別である。従って生活環境の改善と省エネルギーの効果に格別の利点をもたらすものである。
以下本発明についてさらに詳しく説明する。前述したとうり、本発明の窓
ガラス構造体は、基本的には薄型複層ガラスと窓ガラスの貼り合わされた形状
を有している。この薄型複層ガラスは本発明者が先に開発し提案したものであ
る(特開平8−169733号公報)がまず、この薄型複層ガラスについて説
明し、次いでこの複層ガラスを窓ガラスに貼り合わせた構造体について説明す
る。
(A) 薄型複層ガラス
“薄型複層ガラス”を以下単に“複層ガラス”と称することがある。
本発明に使用されている複層ガラスは2枚のガラス板、2枚のガラス板の間に空間部を保持するためのスペーサー、スペーサーの内部に収納された乾燥剤およびシール剤より形成された複層ガラスであって、(i)スペーサーは板状の成形体より形成され、(ii)スペーサーは、ガラス板の間に設置した場合、少なくとも一方のガラス面には実質的に線もしくは点接触し、(iii)スペーサーは乾燥剤をその内部に収納しうる形状を有し、且つ(iv)スペーサーはその内部と2枚のガラス板の間の空間部と気体が流通しうる連通路を有している、ことを特徴とする複層ガラスである。
この複層ガラスにおけるスペーサーは、2枚のガラス板の間に設置した場合、少なくとも一方のガラス面には実質的に線接触または点接触している。この接触の状態を図1により説明する。図1は複層ガラスの周囲における断面構造の一例を示したものである。図1において、2つのガラス板2,2’はスペーサー1によって空間が形成されている。このスペーサー1は、1つのガラス板2には線で接触し、他のガラス板2’には面で接触している。この図1の場合、ガラス板2とスペーサー1との接触している点は、図面上スペーサー1の右端部であり、両面接着テープ5を介して接触した構造である。この両面接着テープ5は複層ガラスの組立て加工を容易にし且つシール性を向上させるために使用されるものであり、必ずしも必要なものではない。
図1において、スペーサー1はガラス板2’とは面で接触しており、両面接着テープ6を介して結合している。この両面接着テープ6は複層ガラスを組立てる場合、スペーサー1をガラス板の所定の位置に固定化するために利用され、またシール効果も併せて有している。すなわち、ガラス板のスペーサー1を固定化する位置に予め両面接着テープ6を貼っておき、その上にスペーサー1を貼ることによってスペーサー1を所定の位置に固定化することが容易に可能となる。
図1において、スペーサー1は、2つのガラス板の間に設置されることによって、2つのガラスの間隔を一定に固定化し保持すると共に、乾燥剤を収納する空間7を形成する機能を有している。この空間7は、乾燥剤粒子を収納し且つその粒子がガラス板によって粉砕化されない間隔を有し、また必要な量の乾燥剤を収納しうる空間容積を必要としている。図1の空間7中には乾燥剤粒子は図示されてはいないが、大略乾燥剤粒子は、空間7の2つのガラス板の間に形成される間隔(正確にはさらにスペーサーの厚みを引いた厚み)より粒径が小さいものが適当である。具体的には、乾燥剤の平均粒径は1〜4mm、好ましくは1〜3.5mmの範囲のものが適当である。乾燥剤の粒径が前記範囲よりも小さいと、スペーサー1内に乾燥剤を充填する加工が面倒であるばかりでなく、スペーサー1の外部(ガラス板の空間部)へ乾燥剤が漏れることになり望ましくない。一方、乾燥剤粒子が前記範囲よりも大きくなると、スペーサーによって形成される間隔を大きくする必要があるばかりでなく、空間7内に収納された乾燥剤粒子が2つのガラス板によって粉砕される恐れがあるので望ましくない。乾燥剤としては、例えばモレキュラーシーブ、シリカゲル、炭酸カルシウムなどが使用できる。
図1におけるスペーサー1の内側に貼り付けられた両面接着テープ4は、複層ガラスにおいて、その組立て作業性、乾燥剤の充填および組立てられた複層ガラスの性能保持の点で、極めて優れた機能を果たしている。すなわち、複層ガラスは、その全厚みを薄くするために特定形状の薄いスペーサーが使用され、そのためスペーサーによって形成された空間7は小さく且つスペーサー自体は開放された形状をしている。従って、空間7に乾燥剤粒子を充分に収納する作業は極めて困難である。ところが、使用されるスペーサーの空間7を形成する面(つまり1つのガラス板と面接触するスペーサーの反対面)に両面接着テープ4を予め貼っておき、得られた両面接着テープ4が付着したスペーサー1を乾燥剤粒子と接触させると、乾燥剤粒子はスペーサー1の内側の両面接着テープ4の表面面状に均一に付着することになる。この乾燥剤粒子のスペーサーの内側への充填付着方法は極めて簡単でありまた面状に多量付着させることが可能になる。
かくして、内側に乾燥剤粒子を面状に付着させたスペーサーはガラス板の面に両面接着テープ6を介して固定化し、その上に他のガラス板を合わせればよい。このようにスペーサーの内側に貼り付けられた両面接着テープ4は、それを使用することによって、本発明の薄形の複層ガラスの組立て並びに乾燥剤の収納の作業性を容易に可能にしたものである。
従って、スペーサーの内部に設けられる図1において示した両面接着テープ4は必ずしもテープである必要はなく、それと同様の機能を有する限り、他のものであってもよい。すなわち、スペーサーの内部に接着剤の薄層が形成されていてもよい。一方、図1の両面接着テープ5は、前述したように、スペーサー1とガラス板2とを線または点接着する部分に介在することができるが、好ましくは図1に示されるように、空間7を形成する部分まで拡張して使用することができる。そうすることによって空間7に収納された乾燥剤粒子が接着機能によって所定の個所に固定され、複層ガラスの震動によって乾燥剤の移動が両面接着テープ4と共に防止できる。
スペーサーの形状は板状の成形体であり、2つのガラス板の間に設置した場合、少なくとも一方のガラス面には実質的に線もしくは点接触する構造のものであり、好ましくは他方のガラス面には面接触するのものである。かかるスペーサーの厚みは、通常0.3〜0.7mm、好ましくは0.4〜0.6mmが適当であるが、この厚みは材質および形状によって若干変更することができるし、厚さは必ずしも均一である必要はない。スペーサーの材質としては、金属(例えばアルミ、ステンレス)または樹脂であることができる。金属の場合、ロール・フォーミング法やプレス法によって所望の形状に作ることができる。
スペーサーの断面形状は図1に示した形状であってもよく、さらに別の断面形状であってもよい。スペーサーは2つのガラス板の間に形成される密閉空間と気体が流通しうる連通路を有している。例えば図1のスペーサー1の場合、左側のスペーサー端部はガラス板2と接触しておらず、狭い間隔で隔てられている。この間隔は気体が流通できればよく、乾燥剤粒子が通過できない間隔であるべきである。また、連通路はスペーサー内に小孔を設けたものでもよい。前述したように、気体の流通する連通路は、乾燥剤粒子が通過しない大きさであることが必要である。
本発明に使用される複層ガラスは、2枚のガラス板の間にスペーサーおよび乾燥剤を前述したように配置すると共に、複層ガラスにおいて通常使用されるシール剤により、内部の気体を乾燥状態に保持する。シール剤は一般に使用されているようにスペーサーの外側において2枚のガラス板の間に充填され、図1においてはシール剤3として示されている。このシール剤としては、複層ガラスに通常使用されているものを利用することができる。シール剤としては、ポリ(イソブチレン)系、ポリサルフイド系、シリコーン系、ポリウレタン系のものが代表的な例として挙げられる。これらは水蒸気透過率が低く、接着力が長時間維持され、また引張り方向に対する追従性に優れているので好ましい。
複層ガラスにおいては、片面のガラス板の内側に透明面発熱体が装着されていることが好ましく、そうすることによって結露を防止乃至抑制することができる。この透明面発熱体をガラス板の内側に装着する方法は、複層ガラスにおいてそれ自体知られている手段を用いることができる。例えばガラス板の表面に直接スズやインジウムの酸化物、金や銀の金属或いはそれらの合金の被膜をスパッタリング法または焼結法により形成させる方法であってもよく、また前記被膜を形成させたフィルムをガラス板に貼り付ける方法であってもよい。透明面発熱体を装着した場合、その面の両端に銀や金などによる電極を取り付け、使用に際しては電圧を印可して表面を加熱し結露を防止する。
また、複層ガラスの片面のガラス板の内側に透明断熱フィルムを装着して複層ガラスの断熱機能を一層強化することができる。すなわち、複層ガラスは空間部の厚さが薄いのでその断面効果の不足を補うために透明断熱フィルムの装着は大変効果を有する。透明断熱フィルムは、それ自体市販されており、それをそのまま利用することができる。
本発明に使用される複層ガラスは、全体厚さが薄くしかもそれ自体断熱効果および結露防止効果を有している。例えば厚さが2.7〜3mmの2枚のガラスを使用し空間の厚み2mmの複層ガラスとすることにより、全体の厚みが7.4〜8mmの薄型複層ガラスとすることができる。
(B) 窓ガラス構造体
本発明の窓ガラス構造体は、前記(A)で説明した薄型の複層ガラスを窓ガラスに貼り合わせた形態をしている。この貼り合わせた形態の状態を図2により説明する。図2は窓ガラスに複層ガラスを貼り合わせた形態の断面構造を示す。
図2において窓ガラス8は、下部の設置面10および上部の設置面10’の間に嵌め込まれ、シール剤9および9’によって固定されかつシールされている。窓ガラス8は家屋や建築物に通常設置されているものであればその形態や状態は特に制限されない。窓ガラス8に複層ガラスを貼り合わせる場合、窓ガラスの室内側或いは室外側のいずれであってもよいが室内側であるのが望ましい。図2において窓ガラス8の左側が外側であり、右側が室内側であって、複層ガラスが室内側に取り付けられた状態を示している。
以下図2により窓ガラス8に複層ガラスを貼り合わせる施工方法を説明しながら本発明の窓ガラス構造体の特徴を解説する。先ず前記(A)で説明した複層ガラスを準備する。その際複層ガラスは、設置すべき窓ガラス8の大きさや形に予め適合させておくことが必要である。複層ガラスは大きさや形を整えた後、その周囲に断面形状がL字形であるチャンネル11を固着する。チャンネル11は樹脂(例えばポリカーボネート、ポリオレフィンなど)または金属(例えばアルミニウム、ステンレスなど)により形成されているが金属であるのが望ましい。樹脂の場合不透明であるのが望ましい。チャンネル11は窓内側からみて複合ガラスのスペーサー1およびシール剤3が見えないように覆う大きさと形であるべきである。通常チャンネル11は断面がL字形であり、このL字の二辺は直角であり、一辺の長さは10〜15mm好ましくは11〜14mmであって他の一辺は7〜15mm、好ましくは8〜13mmであるのが適当である。
またチャンネル11は断面の厚みが1〜2mm、好ましくは1.2〜1.8mmであるのが適当でありチャンネル11は複層ガラスの周囲に接着剤により固着される。その際注意すべきことはL字形のチャンネル11は複層ガラスが窓ガラス8と向い合う反対面にL字形の一辺が固着されるべきである。図2の場合チャンネル11のL字形の一辺は複層ガラスの室内側の周囲に固着されるべきである。さらに注意すべきはチャンネル11のL字形の端部が窓ガラス8に接触しないこと、つまり0.5〜2mm、好ましくは0.7〜1.5mmの間隔を置いて離れていることである。チャンネル11の端部が窓ガラス8と接触するか或いはその間隔が0.5mmよりも短いと、窓ガラス8と複層ガラスとの間にチャンネル11を通じて熱の伝導が著しくなり、結露の発生が起り易くなる。本発明の構造体においてチャンネル11の端部と窓ガラス8との間隔を0.5〜2mmとすることは結露の発生防止のために不可欠である。
複層ガラスにはチャンネル11を固着させると共に、窓ガラス8と貼り合わせる側の面の周囲に不透明フィルム12を接着する。この不透明フィルム12は、複層ガラスの周囲に接着することにより、複層ガラス中のスペーサー1およびシール剤3を覆い隠す役目を果している。そのため不透明フィルムの幅は、複層フィルムの対応するチャンネル11のL字形の一辺の長さと適合する、ほぼ同じ幅であるのが望ましい。不透明フィルム12は、樹脂フィルムであってもよく金属膜(例えばアルミ箔)であってもよい。樹脂フィルムの場合、二酸化チタンの如き顔料を含有するポリエチレンテレフタレートフィルムが利用できる。不透明フィルム12の厚みは、窓ガラス8に両面テープ13を介して貼り合わせるので、複層ガラスと窓ガラス8との空間の間隔を規制することになる。
本発明の構造体は、窓ガラス8と複層ガラスにおける向い合う2つのガラス板の間隔を0.2〜0.3mmに保持することが干渉縞を発生させずしかも結露を防止するために不可欠である。そのためこの間隔を前記範囲に保持するため、貼り合わせ後における不透明フィルム12および両面テープ13の合計の厚みが0.2〜0.3mmとなるように調整すべきである。
前記した方法により、複層ガラスの周囲にチャンネル11および不透明フィルム12を接着し、さらに両面テープ13を用いて複層ガラスと窓ガラス8とを貼り合わせる。両面テープ13は、窓ガラス8の表面に先に貼り付けてもよく、また複層ガラスの不透明フィルム12の表面に貼り付けてもよい。
窓ガラス8と複層ガラスとを両面テープ13を介して貼り合わせる際、複層ガラスが安定して固定されるように、複層ガラスの下側面におけるチャンネル11と設置面との間に固形片14が複数個設置される。この固形片14は、複層ガラスの重量を設置面から支持する機能を有している。そのため固形片14は矩形であることが望ましく、好ましくは四角柱である。この固形片14は一辺が3〜10mm、好ましくは3〜8mmの四角柱であるのが有利である。この固形片の長さ(柱の高さ)はチャンネル11と設置面15の間隔に合わせるべきである。固形片14は、樹脂或いは金属であるのが望ましく木材であっても差し支えない。固形片14は、複層ガラスの下側面に沿って窓ガラスの面と平行に複数個設置されるが、その間隔は100〜400mm、好ましくは150〜350mmであるのが好ましい。この固形片14の設置により結露が一層防止されまた振動止めにも役立つ。また固形片14の設置により複層ガラスの下側部の隙間にシール剤15を緻密に充填することができる。
設置面10の上に固形片14を設置した後に複層ガラスを窓ガラス8に貼り合わせる。その後複層ガラスの下側部にシール剤15を充填する。このシール剤15は、設置面10と複層ガラスの下側面との間に空間ができないように緻密に充填すべきである。
一方複層ガラスの上側面および両側面においてもシール剤15’が緻密に充填される。シール剤としてはポリ(イソブチレン)系、ポリサルフィド系、シリコーン系、ポリウレタン系が挙げられるがシリコーン系が好ましい。
本発明に使用する複層ガラスの周囲における断面構造の一例を示すものである。 本発明の窓ガラス構造体の断面構造の一例を示すものである。
符号の説明
1: スペーサー
2: ガラス板
2’: ガラス板
3: シール剤
4: 両面接着テープ
5: 両面接着テープ
6: 両面接着テープ
7: 乾燥剤収納空間
8: 窓ガラス
9: シール剤
9’: シール剤
10: 設置面
10’: 設置面
11: チャンネル
12: 不透明フィルム
13: 両面接着テープ
14: 固形片
15: シール剤
15’: シール剤

Claims (2)

  1. 窓ガラスの内側または外側のガラス面に下記複層ガラスが張り合わせられた結露防止用窓ガラス構造体。
    (1) 複層ガラスは、2枚のガラス板、その2枚のガラス板の間に空間部を保持するためのスペーサー、スペーサーの内部に収納された乾燥剤およびシール剤より形成された複層ガラスであって、
    (i) スペーサーは板状の成形体より形成され、
    (ii) スペーサーはガラス板の間に設置した場合、少なくとも一方のガ
    ス面には実質的に線もしくは点接触し、
    (iii) スペーサーは乾燥剤をその内部に収納しうる形状を有し、且つ
    (iv) スペーサーはその内部と2枚のガラス板の間の空間部と気体が流
    通しうる連通路を有している、複層ガラスである、
    (2) 該複層ガラスの周囲には、窓ガラスと張り合わせる反対側の端部に、断面がL字形である形状の樹脂またはアルミ製のチャンネルが固着され、かつそのチャンネルの端部は窓ガラス面と0.5〜2mmの間隔を置いて離れており、
    (3) 該複層ガラスは、窓ガラスと貼り合わせる面にスペーサーおよびシール剤が覆い隠すように周囲に不透明フィルムが接着され、複層ガラスと窓ガラスとは、複層ガラスの不透明フィルム上において両面接着テープを介して貼り合わされ、かくして複層ガラスと窓ガラスとは中間部において0.2〜0.3mmの間隔の空間を有し、
    (4) 該複層ガラスは、その下側面においてチャンネル面と設置面との間に、固形片が100〜400mmの間隔を置いて窓ガラス面と平行に設置され、複層ガラスの下側面と設置面との間にはシール剤が充填され、
    (5) さらに、複層ガラスは、その両側面および上側面において窓ガラスとの接触部がシール剤によって覆われている。
  2. (a) 2枚のガラス板、その2枚のガラス板の間に空間部を保持するためのスペーサー、スペーサーの内部に収納された乾燥剤およびシール剤より形成された複層ガラスであって、
    (i) スペーサーは板状の成形体より形成され、
    (ii) スペーサーはガラス板の間に設置した場合、少なくとも一方のガ
    ラス面には実質的に線もしくは点接触し、
    (iii) スペーサーは乾燥剤をその内部に収納しうる形状を有し、且つ
    (iv) スペーサーはその内部と2枚のガラス板の間の空間部と気体が流
    通しうる連通路を有している、複層ガラスを準備し、
    該複層ガラスの周囲には、断面がL字形である形状の樹脂またはアルミ製のチャンネルが固着され、かつそのチャンネルの端部は貼り合わせるべき窓ガラス面と0.5〜2mmの間隔を置いて離れてるような形状であり、かつ該複層ガラスは、窓ガラスと貼り合わせる面にスペーサーおよびシール剤が覆い隠すように周囲に不透明フィルムが接着されている、
    (b) 次いで前記(a)の複層ガラスを、不透明フィルム上において両面接着テープを使用して窓ガラスの内側または外側のガラス面に張り合わせ、かくして複層ガラスと窓ガラスとは中間部において0.2〜0.3mmの間隔の空間部を形成させ、
    (c) 該複層ガラスの下側面においてチャンネル面と設置面との間に、固形片を100〜400mmの間隔を置いて窓ガラス面と平行に設置し、複層ガラスの下側面と設置面との間にシール剤を充填し、さらに
    (d) 複層ガラスの両側面および上側面において窓ガラスとの接触部をシール剤によって覆うことを特徴とする結露防止効果を有する窓ガラス構造体の施工方法。
JP2007189299A 2007-07-20 2007-07-20 窓ガラス構造体およびその施工方法 Active JP4831768B2 (ja)

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