JP2009022833A - 液滴吐出ヘッド、及び液滴吐出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】液滴の濡れ広がりを抑えることによって液滴からなるパターンの加工精度を向上させた液滴吐出ヘッド、及び液滴吐出装置を提供することである。
【解決手段】液滴吐出ヘッド20は、+Y方向から見てノズルNを挟んで両側に、それぞれ+Y方向に沿って配列されるガイド群を有する。吐出位置Pを通り+Y方向に延びる経路として吐出経路Rが規定されるとき、各ガイド群RL1,…,RLiは、それぞれ対応する吐出経路Rを挟んで両側に、該吐出経路Rに沿ってガイド光を照射する。
【選択図】図3
【解決手段】液滴吐出ヘッド20は、+Y方向から見てノズルNを挟んで両側に、それぞれ+Y方向に沿って配列されるガイド群を有する。吐出位置Pを通り+Y方向に延びる経路として吐出経路Rが規定されるとき、各ガイド群RL1,…,RLiは、それぞれ対応する吐出経路Rを挟んで両側に、該吐出経路Rに沿ってガイド光を照射する。
【選択図】図3
Description
本発明は、液滴吐出ヘッド、及び液滴吐出装置に関する。
低温焼成セラミックス(LTCC:Low Temperature Co-fired Ceramics )からなる多層基板は、優れた高周波特性と高い耐熱性を有するため、高周波モジュールの基板やICパッケージの基板等に広く利用される。LTCC多層基板の製造方法では、一般に、金属インクを用いてグリーンシートの上に回路パターンを描画する工程と、複数のグリーンシートを積層して一括焼成する工程とが実施される。
回路パターンを描画する工程においては、回路パターンの高密度化を図るため、金属インクを微小な液滴にして吐出する、いわゆるインクジェット法が提案されている(例えば、特許文献1)。インクジェット法は、1滴の容量が数〜数十ピコリットルの多数の液滴を用いて回路パターンを描画する。インクジェット法は、この液滴の吐出位置を変更することによって、回路パターンの微細化や狭ピッチ化を可能にする。しかし、液滴からなる回路パターンが乾燥炉で乾燥されると、グリーンシートの全体に加熱処理が施されるため、回路パターンやグリーンシートに与える熱的負荷が増大してしまう。
そこで、インクジェット法においては、従来から、上記の問題を解決するための提案がなされている。特許文献2〜4は、それぞれ液滴を吐出する液滴吐出ヘッドにレーザ照射部を設け、レーザ照射部が液滴にレーザ光を照射することによって液滴を瞬時に乾燥させる。レーザ照射部からのレーザ光は、液滴の領域にのみ熱量を供給する。このため、特許文献2〜4は、回路パターンやグリーンシートの熱的損傷を大幅に軽減できる。こうしたレーザ照射部の製造方法としては、格子整合の基板の上に面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser )を形成し、その後、該面発光レーザを基板の
上から切り離して他の基板に貼り付ける提案がある(例えば、特許文献5)。これによれば、レーザ照射部と格子不整合の基材が、レーザ照射部を搭載することができる。また、レーザ照射部に要する光学部材の製造方法としては、レーザ照射部の出射面の上にインクジェット法を用いてマイクロレンズを形成する提案がある(例えば、特許文献6)。これによれば、面発光レーザからのレーザ光の放射角や波長が、より高い精度の下で制御される。
特開2005−57139号公報
特開2006−247529号公報
特開2006−248189号公報
特開2006−247622号公報
特開2003−197881号公報
特開2004−119581号公報
上から切り離して他の基板に貼り付ける提案がある(例えば、特許文献5)。これによれば、レーザ照射部と格子不整合の基材が、レーザ照射部を搭載することができる。また、レーザ照射部に要する光学部材の製造方法としては、レーザ照射部の出射面の上にインクジェット法を用いてマイクロレンズを形成する提案がある(例えば、特許文献6)。これによれば、面発光レーザからのレーザ光の放射角や波長が、より高い精度の下で制御される。
インクジェット法は、所望する形状の回路パターンを描画するために、対象物と液滴吐出ヘッドとを相対移動させる。対象物上の液滴は、対象物と液滴吐出ヘッドとが相対移動する、すなわち液滴とレーザ照射部とが相対移動する分だけ、レーザ光のスポットを瞬時に通過し、レーザ光の照射時間を短くしてしまう。
液滴吐出ヘッドに搭載されるノズルは、その形成ピッチが数十〜数百μmである。レーザ光のスポットサイズは、レーザ光を液滴ごとに照射するため、ノズルの形成ピッチと略
同じサイズに形成されなければならない。このため、レーザ光の照射時間は、レーザ光のスポットサイズが小さくなる分だけ、さらに短くしてしまう。
同じサイズに形成されなければならない。このため、レーザ光の照射時間は、レーザ光のスポットサイズが小さくなる分だけ、さらに短くしてしまう。
この結果、特許文献2〜4においては、基板上の液滴が、レーザ光の照射不足によって基板の面方向に濡れ広がり、回路パターンの線幅を所望のサイズから拡大させてしまう。終には、隣接するパターンが短絡してしまう。なお、こうした照射時間の短縮化に伴う問題は、レーザ光のエネルギーを増大させることによって解決可能と考えられる。しかし、高いエネルギーのレーザ光が数〜数十ピコリットルの液滴に照射されると、液滴は瞬時に突沸して近傍の回路パターンを消失させてしまう。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、液滴の濡れ広がりを抑えることによって液滴からなるパターンの加工精度を向上する液滴吐出ヘッド、及び液滴吐出装置を提供することである。
本発明の液滴吐出ヘッドは、対象物と対向する面を有するヘッド本体と、前記面に配列されて前記対象物上の各位置に向けて液滴を吐出する複数のノズルと、前記面に設けられて前記対象物に向けて光を照射する照射部とを備える液滴吐出ヘッドであって、前記照射部は、前記各位置から所定方向に延びる経路を挟んで両側に、それぞれ前記経路に沿って前記光を照射する。
本発明の液滴吐出ヘッドによれば、対象物の各位置に着弾する液滴は、経路上を移動するときに、該経路の両側で該経路に沿う光を受ける。したがって、液滴吐出ヘッドは、経路上に着弾する液滴の濡れ広がりを、光の光圧、光による液滴の蒸発等によって、該経路上に抑制することができる。この結果、液滴吐出ヘッドは、液滴の濡れ広がりを抑えることによって液滴の乾燥状態を安定化することができる。そのため、液滴吐出ヘッドは、所定方向に延びるパターンの加工精度を向上することができる。
この液滴吐出ヘッドにおいて、前記光はレーザ光であり、前記照射部は、前記面に実装され、前記レーザ光を照射する複数の面発光レーザを有し、前記複数の面発光レーザの各々は、前記各ノズルから所定方向に延びる直線を挟んで両側に配設される。
この液滴吐出ヘッドによれば、面発光レーザの出射面とノズルの形成面とが略面一である。また、各面発光レーザが直線を挟んで両側に配設されるため、経路を挟んで両側の領域と、各面発光レーザとの間の距離が、最短距離によって構成できる。したがって、液滴吐出ヘッドは、対象物と液滴吐出ヘッドとの間の距離を広げることなく、対象物と液滴吐出ヘッドとの間に照射部を設けることができる。この結果、液滴吐出ヘッドは、液滴の着弾精度を維持することができ、かつ、経路と光との間に、高い位置整合性を与えることができる。よって、液滴吐出ヘッドは、液滴の濡れ広がりを、より確実に抑えることができ、これによって、パターンの加工精度をさらに向上することができる。
この液滴吐出ヘッドにおいて、前記複数の面発光レーザの各々は、前記所定方向に配列されて前記経路に沿う前記光を列ごとに形成する。
この液滴吐出ヘッドによれば、面発光レーザを所定方向に配列する分だけ、液滴Dの濡れ広がりが、長時間にわたって抑制される。この結果、液滴吐出ヘッドは、液滴の濡れ広がりを、より確実に抑えることができ、これによって、パターンの加工精度をさらに向上することができる。
この液滴吐出ヘッドによれば、面発光レーザを所定方向に配列する分だけ、液滴Dの濡れ広がりが、長時間にわたって抑制される。この結果、液滴吐出ヘッドは、液滴の濡れ広がりを、より確実に抑えることができ、これによって、パターンの加工精度をさらに向上することができる。
この液滴吐出ヘッドにおいて、前記照射部は、前記列ごとに光を集光させて前記経路に沿う前記光を形成する第一光学系を有する。
この液滴吐出ヘッドによれば、経路に沿う光は、面発光レーザの列ごとに集光されて形成される。そのため、液滴吐出ヘッドは、経路と光との間に、より高い位置整合性を与えることができる。よって、液滴吐出ヘッドは、液滴からなるパターンの加工精度を、さらに向上することができる。
この液滴吐出ヘッドによれば、経路に沿う光は、面発光レーザの列ごとに集光されて形成される。そのため、液滴吐出ヘッドは、経路と光との間に、より高い位置整合性を与えることができる。よって、液滴吐出ヘッドは、液滴からなるパターンの加工精度を、さらに向上することができる。
この液滴吐出ヘッドにおいて、前記第一光学系は、前記列ごとに設けられて前記所定方向に沿って延びるシリンドリカルレンズであっても良い。
この液滴吐出ヘッドにおいて、前記シリンドリカルレンズは、インクジェット法を用いて形成されても良い。
この液滴吐出ヘッドにおいて、前記シリンドリカルレンズは、インクジェット法を用いて形成されても良い。
この液滴吐出ヘッドによれば、インクジェット法に用いるノズルピッチによって、シリンドリカルレンズの形成ピッチが規定される。したがって、シリンドリカルレンズと面発光レーザとが、より高い位置整合性を有する。そのため、液滴吐出ヘッドは、液滴からなるパターンの加工精度を、さらに向上することができる。
この液滴吐出ヘッドにおいて、前記第一光学系は、前記所定方向に沿って延びるプリズムである。
この液滴吐出ヘッドにおいて、前記照射部は、前記面発光レーザからの光の一部を偏向して、前記光の一部を前記経路に照射する第二光学系を有する。
この液滴吐出ヘッドにおいて、前記照射部は、前記面発光レーザからの光の一部を偏向して、前記光の一部を前記経路に照射する第二光学系を有する。
この液滴吐出ヘッドによれば、第二光学系は、光の一部を利用して経路を照射するため、経路上にある液滴を経路上に定着させることができ、また、経路外にある液滴を経路に向けて流動させることができる。したがって、液滴吐出ヘッドは、液滴の濡れ広がりを、液滴の中心部と縁部の双方で抑えるため、パターンの加工精度を、さらに向上することができる。
この液滴吐出ヘッドにおいて、前記照射部は、前記面発光レーザからの光の一部を偏向して、前記ノズルを含む前記面の法線を挟んで両側に、それぞれ前記光の一部を照射する第三光学系を有する。
この液滴吐出ヘッドによれば、第三光学系が、ノズルを含む法線を挟んで両側に、それぞれ光を照射する。このため、液滴吐出ヘッドは、液滴の飛行経路を、一対の光の間に制限することができる。したがって、液滴吐出ヘッドは、吐出直後の液滴を所望の位置に定着できるため、液滴からなるパターンの加工精度を、さらに向上することができる。
この液滴吐出ヘッドにおいて、前記直線を挟んで両側に配設される複数の面発光レーザの各々は、予め計測される前記液滴の飛行経路に基づいて、前記法線を挟んで両側に照射する各光の光量を、前記飛行経路を前記法線に補正するための光量バランスにする。
この液滴吐出ヘッドによれば、法線を挟んで両側の各光が、液滴の飛行経路を法線に補正する。したがって、液滴吐出ヘッドは、液滴の飛行曲がりを、より確実に解消させることができて、液滴からなるパターンの加工精度を、さらに向上することができる。
この液滴吐出ヘッドにおいては、前記ヘッド本体の発熱部と、前記照射部の少なくともいずれか一方を冷却する冷却部を有する。
この液滴吐出ヘッドによれば、ヘッド本体と照射部とが熱的に安定するため、液滴の吐出動作と光の照射動作とが安定する。したがって、液滴吐出ヘッドは、高い再現性の下で、液滴からなるパターンの加工精度を向上することができる。
この液滴吐出ヘッドによれば、ヘッド本体と照射部とが熱的に安定するため、液滴の吐出動作と光の照射動作とが安定する。したがって、液滴吐出ヘッドは、高い再現性の下で、液滴からなるパターンの加工精度を向上することができる。
この液滴吐出ヘッドにおいて、前記所定方向は、少なくとも前記複数のノズルの配列方
向と前記配列方向と交差する方向のいずれか一方である。
この液滴吐出ヘッドによれば、液滴の濡れ広がりが、ノズルの配列方向と、ノズルの配列方向と交差する方向とにおいて抑制される。したがって、液滴吐出ヘッドは、ノズルの配列方向に延びる線パターンと、ノズルの配列方向と直交する方向に延びる線パターンとを、より高い加工精度の下で形成することができる。
向と前記配列方向と交差する方向のいずれか一方である。
この液滴吐出ヘッドによれば、液滴の濡れ広がりが、ノズルの配列方向と、ノズルの配列方向と交差する方向とにおいて抑制される。したがって、液滴吐出ヘッドは、ノズルの配列方向に延びる線パターンと、ノズルの配列方向と直交する方向に延びる線パターンとを、より高い加工精度の下で形成することができる。
本発明の液滴吐出装置は、液滴を吐出する液滴吐出ヘッドと、前記液滴吐出ヘッドと対象物とを所定方向に相対移動して前記液滴吐出ヘッドを駆動制御する制御手段とを備える液滴吐出装置であって、前記液滴吐出ヘッドは、前記対象物に対向する面と、前記面に配列されて前記対象物上の対向する各位置に向けて前記液滴を吐出する複数のノズルとを有するヘッド本体と、前記面に設けられて前記各位置から前記所定方向に延びる経路を挟んで両側に、それぞれ前記経路に沿って光を照射する照射部とを有し、前記制御手段は、前記各位置の中から選択される選択位置に向けて前記液滴を吐出させるときに、前記選択位置から延びる前記経路を挟んで両側に、それぞれ前記照射部からの光を照射させる。
本発明の液滴吐出装置によれば、対象物の各位置に着弾する液滴は、経路上を移動するときに、該経路の両側で該経路に沿う光を受ける。したがって、液滴吐出装置は、着弾する液滴の濡れ広がりを、光の光圧、光による液滴の蒸発等によって、該経路上に抑制することができる。この結果、液滴吐出装置は、液滴の濡れ広がりを抑えることによって液滴の乾燥状態を安定化することができる。そのため、液滴吐出装置は、所定方向に延びるパターンの加工精度を向上することができる。
この液滴吐出装置において、前記照射部は、前記面に実装される複数の面発光レーザを有し、前記複数の面発光レーザの各々は、前記各ノズルから所定方向に延びる直線を挟んで両側に配設される。
この液滴吐出装置によれば、面発光レーザの出射面とノズルの形成面とが略面一である。また、各面発光レーザが直線を挟んで両側に配設されるため、経路を挟んで両側の領域と、各面発光レーザとの間の距離が、最短距離によって構成できる。したがって、液滴吐出装置は、対象物と液滴吐出ヘッドとの間の距離を広げることなく、対象物と液滴吐出ヘッドとの間に照射部を設けることができる。この結果、液滴吐出装置は、液滴の着弾精度を維持することができ、かつ、経路と光との間に、高い位置整合性を与えることができる。よって、液滴吐出装置は、液滴の濡れ広がりを、より確実に抑えることができ、これによって、パターンの加工精度をさらに向上することができる。
この液滴吐出装置において、前記複数の面発光レーザの各々は、前記所定方向に配列されて前記経路に沿う前記光を列ごとに形成する。
この液滴吐出装置によれば、面発光レーザを所定方向に配列する分だけ、液滴Dの濡れ広がりが、長時間にわたって抑制される。この結果、液滴吐出装置は、液滴の濡れ広がりを、より確実に抑えることができ、これによって、パターンの加工精度をさらに向上することができる。
この液滴吐出装置によれば、面発光レーザを所定方向に配列する分だけ、液滴Dの濡れ広がりが、長時間にわたって抑制される。この結果、液滴吐出装置は、液滴の濡れ広がりを、より確実に抑えることができ、これによって、パターンの加工精度をさらに向上することができる。
この液滴吐出装置において、前記所定方向は、前記複数のノズルの配列方向と交差する方向であり、前記複数の面発光レーザの各々は、前記各ノズルから所定方向に延びる各直線を挟んで両側に配設されることにより前記各位置に対応付けられて、前記制御手段は、前記複数のノズルの中から前記選択位置に対向するノズルを選択するための選択信号を生成する選択信号生成部を有し、前記選択信号に基づいて前記選択位置に対向する前記ノズルを選択駆動するとともに、前記選択信号を用いて前記選択位置に対応する前記面発光レーザを選択駆動する。
この液滴吐出装置によれば、各ノズルと各面発光レーザとが、それぞれ共通する選択信号に基づいて選択駆動される。したがって、液滴吐出装置は、液滴の両側を挟むために面発光レーザを、より確実に選択駆動できる。この結果、液滴吐出装置は、液滴の周囲に向けて光を確実に照射できるため、液滴の濡れ広がりを確実に抑えることができる。
この液滴吐出装置において、前記制御手段は、前記液滴の吐出タイミングを示すタイミング信号を生成するタイミング信号生成部と、前記タイミング信号から所定時間だけ遅延する遅延信号を生成する遅延信号生成部とを有し、前記タイミング信号に基づいて前記ノズルを駆動するとともに、前記遅延信号を用いて前記面発光レーザを駆動すること。
この液滴吐出装置によれば、各ノズルと各面発光レーザとが、それぞれタイミング信号と、該タイミング信号から遅延する遅延信号とに基づいて駆動される。したがって、液滴吐出装置は、液滴の吐出動作の所定時間後に、該液滴に対する濡れ広がりを抑えることができる。この結果、液滴吐出装置は、液滴の濡れ広がりを、より高い再現性の下で抑えることができる。
(第一実施形態)
以下、本発明を具体化した第一実施形態を図1〜図5に従って説明する。図1は、液滴吐出装置10の全体を示す斜視図である。
以下、本発明を具体化した第一実施形態を図1〜図5に従って説明する。図1は、液滴吐出装置10の全体を示す斜視図である。
図1において、液滴吐出装置10は、一つの方向に延びる基台11と、基台11の上に搭載されて基板Sを載置するステージ12とを有する。ステージ12は、基板Sの一つの面を上に向けた状態で基板Sを位置決め固定して、基台11の長手方向に沿って基板Sを搬送する。基板Sとしては、グリーンシート、ガラス基板、シリコン基板、セラミック基板、樹脂フィルム、紙等の各種の基板が用いられる。
本実施形態においては、基板Sの上面を吐出面SAという。また、基板Sが搬送される方向であって、図1において左上方向に向かう方向を+Y方向という。また、+Y方向と直交する方向であって、図1において右上方向に向かう方向を+X方向とし、基板Sの法線方向をZ方向という。
液滴吐出装置10は、基台11を跨ぐ門型のガイド部材13と、ガイド部材13の上側に配設されるインクタンク14とを有する。インクタンク14は、所定のインクIkを貯留するとともに、貯留するインクIkを所定の圧力で導出する。インクIkとしては、銀微粒子を含む銀インク、ITO(Indiumu Tin Oxide )微粒子を含むITOインク、顔料を含む顔料インク等の各種のインクが用いられる。
ガイド部材13は、キャリッジ15を+X方向及び+X方向の反対方向(−X方向)に沿って移動可能に支持する。キャリッジ15は、液滴吐出ヘッド20を搭載して+X方向及び−X方向に沿って移動した後に、液滴吐出ヘッド20を所定の位置に位置決めする。なお、基板Sを+Y方向に搬送する動作を主走査とし、液滴吐出ヘッド20を+X方向及び−X方向に搬送する動作を副走査という。
次に、液滴吐出ヘッド20について以下に説明する。図2は、液滴吐出ヘッド20をステージ12から見た斜視図である。図3(a)は、液滴吐出ヘッド20を+X方向から見た側断面図であって、液滴吐出ヘッド20の液滴吐出動作を示す図である。図3(b)は、液滴吐出ヘッド20のノズルN及びレーザLDを吐出面SAから見た平面図である。
図2において、液滴吐出ヘッド20は、+X方向に延びるヘッド基板21と、ヘッド基
板21に支持されるヘッド本体22とを有する。ヘッド基板21は、キャリッジ15に位置決め固定されることにより+X方向及び−X方向に沿って移動する。ヘッド基板21は、その一側端に入力端子21aを有するとともに、入力端子21aに入力される駆動波形信号をヘッド本体22に出力する。
板21に支持されるヘッド本体22とを有する。ヘッド基板21は、キャリッジ15に位置決め固定されることにより+X方向及び−X方向に沿って移動する。ヘッド基板21は、その一側端に入力端子21aを有するとともに、入力端子21aに入力される駆動波形信号をヘッド本体22に出力する。
ヘッド本体22は、基板Sと対向する側にノズルプレート22Aとレーザプレート22Bとを有する。ノズルプレート22Aは,液滴吐出ヘッド20が基板Sと対向するとき、吐出面SAと略平行に配置されることによって、ノズルプレート22Aと吐出面SAとの間の距離を所定の距離に保持する。なお、本実施形態においては、ノズルプレート22Aと吐出面SAとの間の距離を、プラテンギャップという。プラテンギャップは、例えば数百μmであり、十分に短い距離に設定されることによって、液滴の着弾位置の精度を向上させる。
ノズルプレート22Aは、その+X方向の略全幅にわたってi個(iは2以上の整数)のノズルNを有する。各ノズルNは、それぞれZ方向に沿ってノズルプレート22Aに貫通形成されるとともに、+X方向に沿って所定のピッチで配列される。ノズルプレート22Aは、このi個のノズルNによって一列のノズル列CNを形成する。例えば、ノズルプレート22Aは、+X方向に沿って141μmのピッチで配列される180個のノズルNによって1列のノズル列CNを形成する。
本実施形態においては、各ノズルNに関して、最も+X方向のノズルNから順に、それぞれ第一ノズルN1、第二ノズルN2、…、第iノズルNiという。
図3において、ヘッド本体22は、各ノズルNの上側にそれぞれキャビティ23と、振動板24と、圧力発生素子としての圧電素子PZを有する。各キャビティ23は、それぞれ共通するインクタンク14に接続されることによってインクタンク14からのインクIkを収容し、そのインクIkをノズルNに供給する。振動板24は、各キャビティ23に対向する領域をZ方向に振動することにより、該キャビティ23の容積を拡大及び縮小させて、これに伴ってノズルNのメニスカスを振動させる。
図3において、ヘッド本体22は、各ノズルNの上側にそれぞれキャビティ23と、振動板24と、圧力発生素子としての圧電素子PZを有する。各キャビティ23は、それぞれ共通するインクタンク14に接続されることによってインクタンク14からのインクIkを収容し、そのインクIkをノズルNに供給する。振動板24は、各キャビティ23に対向する領域をZ方向に振動することにより、該キャビティ23の容積を拡大及び縮小させて、これに伴ってノズルNのメニスカスを振動させる。
本実施形態においては、各圧電素子PZに関して、第一ノズルN1、第二ノズルN2、…、第iノズルNiに対応付けられる圧電素子PZを、それぞれ第一圧電素子PZ1、第二圧電素子PZ2、…、第i圧電素子PZiという。
各圧電素子PZは、それぞれ駆動波形信号を受けるとき、Z方向に収縮して伸張することにより、振動板24の各領域をZ方向に振動させる。各キャビティ23は、それぞれ振動板24がZ方向に振動するとき、収容するインクIkの一部を所定重量の液滴DにしてノズルNから吐出させる。例えば、各キャビティ23は、それぞれ収容する水系の金属インクの一部を1滴あたり10ngの液滴Dにして吐出させる。
本実施形態においては、吐出面SA上の位置であって各ノズルNの直下にある位置を、それぞれ吐出位置Pという。また、吐出位置Pを通り+Y方向に延びる仮想経路を、それぞれ吐出経路Rという。
図3(b)において、吐出面SAは、一点鎖線で示すドットパターン格子によって仮想分割される。ドットパターン格子は、その+Y方向の格子間隔と+X方向の格子間隔とがそれぞれ液滴Dの吐出間隔によって規定される。例えば、+Y方向における吐出間隔は、液滴Dの吐出周波数と基板Sの主走査速度とによって規定される。また、+X方向の吐出間隔は、例えばノズルNの形成ピッチによって規定される。液滴Dを吐出するか否かの選択は、このドットパターン格子の格子点T0ごとに規定される。本実施形態においては、液滴Dの吐出動作が選択される格子点T0を目標点T1という。
液滴Dの吐出処理を実行するとき、+Y方向に配列される一群の格子点T0の上には、副走査による液滴吐出ヘッド20の位置決め動作によって、共通する一つの吐出経路Rがセットされる。一つの吐出経路Rの上にある一群の格子点T0は、基板Sの主走査によって、それぞれ吐出経路Rにある一つの吐出位置Pを通過する。すなわち、+Y方向に配列される一群の目標点T1は、それぞれ液滴吐出ヘッド20の副走査と基板Sの主走査とによって、共通する一つの吐出位置Pと共通する一つの吐出経路Rに対応付けられる。
目標点T1が吐出位置Pに位置するとき、この吐出位置Pは、液滴Dを吐出する位置として選択される。この吐出位置Pに対向するノズルNは、該ノズルNに対応する圧電素子PZに駆動波形信号を受けることによって液滴Dを吐出する。吐出される液滴Dは、該ノズルNに対向する吐出位置P、すなわち目標点T1に着弾する。各目標点T1に着弾する液滴Dは、それぞれ吐出面SAの面方向に沿って濡れ広がり、隣接する液滴Dと合一することによって連続する線パターンFを形成する。例えば、+Y方向に配列される一群の格子点T0が目標点T1として選択される場合、図3(b)に示すように、各目標点T1に着弾する液滴Dは、吐出経路Rに沿って延びる帯状の線パターンFを形成する。なお、図3においては、線パターンFの領域にグラデーションを付して示す。
図2において、レーザプレート22Bは,液滴吐出ヘッド20が基板Sと対向するとき、ノズルプレート22Aと同じく、吐出面SAと略平行に配置されることによって、レーザプレート22Bと吐出面SAとの間の距離をプラテンギャップに保持する。すなわち、ノズルプレート22Aとレーザプレート22Bとは、各々の底面が略面一になるように配設される。これによって、ノズルプレート22Aとレーザプレート22Bとは、吐出面SAと対向する共通の仮想面をヘッド本体22の底部に形成する。
レーザプレート22Bは、その内部の全体にわたって、冷却水等の冷却媒体を循環させるための冷却部としての流路25を有する。レーザプレート22Bは、循環する冷却媒体の熱交換によって、ヘッド本体22の発熱部(例えば、各圧電素子PZやヘッド駆動回路)とレーザLDを冷却し、ヘッド本体22の温度を所定の温度に維持する。レーザプレート22Bとしては、ステンレスやアルミニウム等の熱伝導性の高い材料が用いられる。
レーザプレート22Bは、その底面の全体にわたって二次元に配列される複数のレーザLDを有する。本実施形態においては、+X方向に沿って配列されるi個のレーザLDをレーザ列とし、+Y方向に沿って配列されるj個(jは2以上の整数:図2においてはj=3)のレーザLDをガイド群という。また、ノズル列CNに最も近いレーザ列から順に、第一列CL1、第二列CL2、第三列CL3、…という。また、第一ノズルN1に対応付けられるガイド群を第一ガイド群RL1、第二ノズルに対応付けられるガイド群を第二ガイド群RL2、…、第iノズルNiに対応付けられるガイド群を第iガイド群RLiという。
図3(b)において、各ガイド群RL1,RL2,RL3,…、RLiは、それぞれ+Y方向から見て、複数のノズルNの各々を挟んで両側に配設される。一対のガイド群は、それぞれ対応するノズルNに基づいて共通する一つのノズルNと共通する一つの吐出経路Rに対応付けられる。
例えば、一対の第一ガイド群RL1は、それぞれ第一ノズルN1に対向する一つの吐出位置Pと、第一ノズルN1に対応する一つの吐出経路Rに対応付けられる。一対の第iガイド群RLiは、それぞれ第iノズルNiに対向する一つの吐出位置Pと、第iノズルNiに対応する一つの吐出経路Rに対応付けられる。なお、図2においては、レーザLDの配置位置を説明するため、その数量を省略して示す。
各レーザLDは、それぞれインクIkの吸収波長(例えば、850nm)のレーザ光Bを所定のエネルギーで吐出面SA上に照射する。レーザ光Bのエネルギーは、予め試験等に基づいて設定されるものであり、レーザ光Bの領域に向けて流動するインクIkをレーザ光Bの領域から遠ざけるエネルギーである。例えば、レーザ光Bは、インクIkに与える光圧によって、レーザ光Bの領域に進入するインクIkをレーザ光Bの領域から遠ざける。あるいは、レーザ光Bは、インクIkの一部を蒸発させることによって、レーザ光Bの領域に進入するインクIkをレーザ光Bの領域から遠ざける。
各レーザLDとしては、例えば上記仮想面と略平行の出射面を有する面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser )が用いられる。これによれば、
各レーザLDのZ方向の厚みがプラテンギャップに比べて十分に薄いため、液滴吐出ヘッド20は、プラテンギャップを拡張することなく、各レーザLDを搭載することができる。
各レーザLDのZ方向の厚みがプラテンギャップに比べて十分に薄いため、液滴吐出ヘッド20は、プラテンギャップを拡張することなく、各レーザLDを搭載することができる。
面発光レーザの製造方法としては、例えば特許文献5に開示される技術が用いられる。すなわち、各面発光レーザが、まず、格子整合の基板上に形成されて、その後に該基板から剥離される。そして、剥離された各面発光レーザがレーザプレート22Bに貼り付けられることによって、各レーザLDが形成される。これによれば、各レーザLDは、それぞれレーザプレート22Bの材料に関して広い選択範囲を得ることができる。
図3において、各レーザLDは、それぞれ所定の駆動信号を受けるとき、対向する吐出面SA上の領域にレーザ光Bを照射する。一対のガイド群は、それぞれ対応するノズルN、すなわち対応する吐出経路Rを挟む両側に、それぞれ吐出経路Rに沿ってレーザ光Bを照射する。
例えば、一対の第一ガイド群RL1は、第一ノズルN1に対応する吐出経路Rを挟む両側に、それぞれ吐出経路Rに沿ってレーザ光Bを照射する。一対の第iガイド群RLiは、第iノズルNiに対応する吐出経路Rを挟む両側に、それぞれ吐出経路Rに沿ってレーザ光Bを照射する。本実施形態においては、一対の第一ガイド群RL1、一対の第二ガイド群RL2、…、一対の第iガイド群RLiからのレーザ光Bを、それぞれ第一ガイド光、第二ガイド光、…、第iガイド光という。
液滴Dの吐出処理を実行するとき、目標点T1に着弾する液滴Dは、吐出面SAの面方向に沿って濡れ広がりながら、基板Sの主走査によって、対応する吐出経路Rの上を移動する。吐出経路Rの上を移動する液滴Dは、その+X方向と−X方向の両方向をガイド光によって挟まれる。ガイド光に挟まれる液滴Dは、その+X方向と−X方向への濡れ広がりをレーザ光Bによって抑えられる。
例えば、+Y方向に沿う複数の目標点T1が、第三ノズルN3に対応する吐出経路Rの上にあるとき、各目標点T1に着弾する液滴Dは、それぞれ+X方向と−X方向の両方向を第三レーザ光によって挟まれる。第三レーザ光に挟まれる各液滴Dは、それぞれ+X方向と−X方向への濡れ広がりを第三レーザ光によって抑えられる。この結果、各目標点T1の液滴Dは、それぞれ+X方向と−X方向への濡れ広がりを抑制されながら乾燥を開始し、各々の+Y方向と−Y方向で合一して定着する。これによって、液滴吐出装置10は、+Y方向に延びる細い線パターンFを形成する。
したがって、液滴吐出装置10は、液滴Dの濡れ広がりをレーザ光によって抑える分だけ、線パターンFの線幅を細くすることができ、ひいてはパターンの加工精度を向上することができる。
次に、液滴吐出装置10の電気的構成について図4及び図5に従って説明する。図4は、液滴吐出装置10の電気的構成を示すブロック回路図であり、図5は、制御手段を構成するヘッド駆動回路の電気的構成を示すブロック回路図である。なお、図4及び図5においては、液滴吐出装置10が3列のレーザ列を有する構成を示す。
図4において、制御手段を構成する制御装置30は、液滴吐出装置10に各種の処理動作を実行させる。制御装置30は、CPU等からなる制御部31と、DRAM及びSRAMを含み各種のデータを格納するRAM32と、各種制御プログラムを格納するROM33とを有する。また、制御装置30は、クロック信号を生成する発振回路34と、駆動波形信号を生成する駆動波形生成回路35と、各種の信号を受信する外部I/F36と、各種の信号を送信する内部I/F37とを有する。
制御装置30は、外部I/F36を介して入出力装置38に接続される。また、制御装置30は、内部I/F37を介してモータ駆動回路39及びヘッド駆動回路40に接続される。
入出力装置38は、例えばCPU、RAM、ROM、ハードディスク、液晶ディスプレイ等を有する外部コンピュータである。入出力装置38は、液滴吐出装置10を駆動させるための各種の制御信号を外部I/F36に出力する。外部I/F36は、線パターンFを形成するための膜パターンデータIpを入出力装置38から受信する。膜パターンデータIpとは、基板Sの走査速度に関するデータ、液滴Dの吐出周期に関するデータ、格子点T0と目標点T1の座標に関するデータ等、液滴Dを吐出させるための各種のデータである。
RAM32は、受信バッファ、中間バッファ、出力バッファとして利用される。ROM33は、制御部31が実行する各種の制御ルーチンと、その制御ルーチンを実行するための各種のデータとを格納する。
発振回路34は、各種のデータや各種の駆動信号を同期させるためのクロック信号を生成する。発振回路34は、例えば各種のデータをシリアル転送するための転送クロックCLKを生成する。発振回路34は、シリアル転送する各種のデータをパラレル変換するためのタイミング信号LATを液滴Dの吐出周期で生成する。
駆動波形生成回路35は、駆動波形信号COMを生成するための波形データを所定のアドレスに対応させて格納する。駆動波形生成回路35は、制御部31が読み出す波形データを吐出周期のクロック信号ごとにラッチしてアナログ信号に変換し、さらにそのアナログ信号を増幅して駆動波形信号COMを生成する。
外部I/F36は、入出力装置38からの膜パターンデータIpを受信してRAM32に一時的に格納させて中間コードに変換する。制御部31は、RAM32が格納する中間コードデータを読み出してドットパターンデータを生成する。ドットパターンデータとは、ドットパターン格子の格子点T0ごとに規定されるデータであって、該格子点T0が目標点T1であるか否かを関連づけるデータである。
制御部31は、1回の主走査分に相当するドットパターンデータを生成すると、そのドットパターンデータを用いて転送クロックCLKに同期するシリアルデータを生成し、そのシリアルデータを内部I/F37を介してヘッド駆動回路40にシリアル転送する。本実施形態においては、ドットパターンデータを用いて生成するシリアルデータを、シリアルパターンデータSIという。シリアルパターンデータSIは、液滴Dの吐出及び非吐出
を規定するためのビットの値を各圧電素子PZに対応させるためのデータであって、液滴Dの吐出周期で生成されるデータである。
を規定するためのビットの値を各圧電素子PZに対応させるためのデータであって、液滴Dの吐出周期で生成されるデータである。
制御部31は、内部I/F37を介してモータ駆動回路39に接続されて、モータ駆動回路39に対応する駆動制御信号をモータ駆動回路39に出力する。モータ駆動回路39は、ステージ12やキャリッジ15を移動させるための各種のモータMと、該モータMの回転数と回転方向とを検出するためのエンコーダEに接続される。モータ駆動回路39は、制御部31からの駆動制御信号に応答してモータMを駆動制御し、これによってキャリッジ15を用いる副走査とステージ12を用いる主走査とを実行する。モータ駆動回路39は、エンコーダEからの検出信号を受けてステージ12の移動方向や移動量、キャリッジ15の移動方向や移動量を演算して制御装置30に出力する。
制御装置30は、ステージ12の移動方向や移動量に基づいて一つの格子点T0が吐出位置Pに位置するか否かを判断する。制御装置30は、該格子点T0が吐出位置Pに位置するときにタイミング信号LATを出力する。また、制御装置30は、タイミング信号LATから所定時間だけ遅延する第一遅延信号DS1、第二遅延信号DS2、及び第三遅延信号DS3を出力する。
すなわち、制御装置30は、ステージ12の移動方向や移動量に基づいて、+Y方向に沿った一次元の座標系において、該格子点T0が第一列CL1の照射領域に進入するか否かを判断する。制御装置30は、該格子点T0が第一列CL1の照射領域に進入するときに第一遅延信号DS1を出力する。
また、制御装置30は、ステージ12の移動方向や移動量に基づいて、+Y方向に沿った一次元の座標系において、該格子点T0が第二列CL2の照射領域に進入するか否かを判断する。制御装置30は、該格子点T0が第二列CL2の照射領域に進入するときに第二遅延信号DS2を出力する。
また、制御装置30は、ステージ12の移動方向や移動量に基づいて、+Y方向に沿った一次元の座標系において、該格子点T0が第三列CL3の照射領域に進入するか否かを判断する。制御装置30は、該格子点T0が第三列CL3の照射領域に進入するときに第三遅延信号DS3を出力する。
次に、ヘッド駆動回路40について以下に説明する。図5において、ヘッド駆動回路40は、選択信号生成部を構成するシフトレジスタ41、制御信号生成部42、レベルシフタ43、圧電素子スイッチ44を有する。また、ヘッド駆動回路40は、第一遅延回路45A、第一レーザスイッチ45、第二遅延回路46A、第二レーザスイッチ46、第三遅延回路47A、及び第三レーザスイッチ47を有する。
シフトレジスタ41は、制御装置30からの転送クロックCLKを受けてシリアルパターンデータSIを順次シフトさせる。シフトレジスタ41は、ノズルNの数量に応じたビット数(本実施形態では180ビット)のシリアルパターンデータSIを格納する。
制御信号生成部42は、制御装置30からのタイミング信号LATを受けてシフトレジスタ41に格納されるシリアルパターンデータSIをラッチする。制御信号生成部42は、ラッチするシリアルパターンデータSIをシリアル/パラレル変換して各ノズルNに対応する180ビットのパラレルデータを生成し、該パラレルデータをレベルシフタ43、第一遅延回路45A、第二遅延回路46A、及び第三遅延回路47Aに出力する。本実施形態においては、制御信号生成部42が出力するパラレルデータを、選択信号としてのパラレルパターンデータPIという。
レベルシフタ43は、制御信号生成部42からのパラレルパターンデータPIを圧電素子スイッチ44の駆動電圧レベルに昇圧して、各圧電素子PZに関連付けられる180個の開閉信号を生成する。
圧電素子スイッチ44は、複数の圧電素子PZの各々に対応する180個のスイッチ素子を有する。各スイッチ素子の入力端には、それぞれ制御装置30からの駆動波形信号COMが入力されて、各スイッチ素子の出力端には、それぞれ対応する圧電素子PZが接続される。各スイッチ素子は、それぞれ圧電素子PZに関連付けられる開閉信号に応じて、該圧電素子PZに駆動波形信号COMを出力する。これによって、ヘッド駆動回路40は、目標点T1が吐出位置Pに位置するとき、該吐出位置Pに対応する圧電素子PZに駆動波形信号COMを出力して該圧電素子PZに液滴Dを吐出させる、すなわちドットパターンデータに応じた液滴吐出処理を実行させる。
第一遅延回路45Aは、制御装置30からの第一遅延信号DS1を受けるとき、制御信号生成部42からのパラレルパターンデータPIを用いて、各ガイド群RL1,RL2,…,RLiに関連付けられる180個の開閉信号を生成する。
第一レーザスイッチ45は、各ガイド群RL1,RL2,…,RLiに対応する180個のスイッチ素子を有する。第一レーザスイッチ45の各スイッチ素子は、それぞれ対応するガイド群に関連付けられる開閉信号に応じて、該ガイド群の中で第一列CL1にあるレーザLDに所定時間だけ駆動電流を供給する。なお、所定時間とは、+Y方向に沿った一次元の座標系において、一つの格子点T0が第一列CL1の照射領域に滞在する時間である。これによって、液滴Dが第一列CL1の領域に滞在する間、液滴吐出装置10は、該液滴Dの+X方向と−X方向にレーザ光Bを照射し、該液滴Dの濡れ広がりを抑える。
第二遅延回路46Aは、制御装置30からの第二遅延信号DS2を受けるとき、制御信号生成部42からのパラレルパターンデータPIを用いて、各ガイド群RL1,RL2,…,RLiに関連付けられる180個の開閉信号を生成する。
第二レーザスイッチ46は、各ガイド群RL1,RL2,…,RLiに対応する180個のスイッチ素子を有する。第二レーザスイッチ46の各スイッチ素子は、それぞれ対応するガイド群に関連付けられる開閉信号に応じて、該ガイド群の中で第二列CL2にあるレーザLDに所定時間だけ駆動電流を供給する。なお、所定時間とは、+Y方向に沿った一次元の座標系において、一つの格子点T0が第二列CL2の照射領域に滞在する時間である。これによって、液滴Dが第二列CL2の領域に滞在する間、液滴吐出装置10は、該液滴Dの+X方向と−X方向にレーザ光Bを照射し、該液滴Dの濡れ広がりを抑える。
第三遅延回路47Aは、制御装置30からの第三遅延信号DS3を受けるとき、制御信号生成部42からのパラレルパターンデータPIを用いて、各ガイド群RL1,RL2,…,RLiに関連付けられる180個の開閉信号を生成する。
第三レーザスイッチ47は、各ガイド群RL1,RL2,…,RLiに対応する180個のスイッチ素子を有する。第三レーザスイッチ47の各スイッチ素子は、それぞれ対応するガイド群に関連付けられる開閉信号に応じて、該ガイド群の中で第三列CL3にあるレーザLDに所定時間だけ駆動電流を供給する。なお、所定時間とは、+Y方向に沿った一次元の座標系において、一つの格子点T0が第三列CL3の照射領域に滞在する時間である。これによって、液滴Dが第三列CL3の領域に滞在する間、液滴吐出装置10は、該液滴Dの+X方向と−X方向にレーザ光Bを照射し、該液滴Dの濡れ広がりを抑える。この結果、各目標点T1の液滴Dは、第一列CL1から第三列CL3の領域で濡れ広がり
を抑制されながら乾燥し、各々の+Y方向と−Y方向で合一して+Y方向に延びる細い線パターンFを形成する。
を抑制されながら乾燥し、各々の+Y方向と−Y方向で合一して+Y方向に延びる細い線パターンFを形成する。
次に、上記のように構成した第一実施形態の効果を以下に記載する。
(1)第一実施形態において、液滴吐出ヘッド20は、+Y方向から見てノズルNを挟んで両側に、それぞれ+Y方向に沿って配列されるガイド群を有する。吐出位置Pを通り+Y方向に延びる経路として吐出経路Rが規定されるとき、各ガイド群RL1,RL2,…,RLiは、それぞれ各吐出経路Rを挟んで両側に、該吐出経路Rに沿ってガイド光を照射する。
(1)第一実施形態において、液滴吐出ヘッド20は、+Y方向から見てノズルNを挟んで両側に、それぞれ+Y方向に沿って配列されるガイド群を有する。吐出位置Pを通り+Y方向に延びる経路として吐出経路Rが規定されるとき、各ガイド群RL1,RL2,…,RLiは、それぞれ各吐出経路Rを挟んで両側に、該吐出経路Rに沿ってガイド光を照射する。
したがって、液滴吐出ヘッド20が液滴吐出処理を実行するとき、吐出位置Pに着弾する液滴Dは、その吐出経路Rの両側に、該吐出経路Rに沿うガイド光を受ける。この結果、液滴吐出ヘッド20は、着弾する液滴Dの濡れ広がりを、該吐出経路R上に抑制することができる。そのため、液滴吐出ヘッド20は、液滴Dに濡れ広がりを抑えすることによって液滴Dの乾燥状態を安定化することができ、これによって、+Y方向に延びる線パターンFの加工精度を向上することができる。
(2)第一実施形態において、各ガイド群RL1,RL2,…,RLiは、それぞれレーザプレート22Bの面に実装される面発光レーザであって、各レーザLDの出射面とノズルNの形成面とが略面一である。したがって、液滴吐出ヘッド20は、プラテンギャップを広げることなく、各ガイド群RL1,RL2,…,RLiを搭載できる。この結果、液滴吐出ヘッド20は、液滴Dの着弾精度を維持することができ、かつ、目標点T1とレーザ光との間に、高い位置整合性を与えることができる。よって、液滴吐出ヘッド20は、液滴Dの濡れ広がりを、より確実に抑えることができ、線パターンFの加工精度をさらに向上することができる。
(3)第一実施形態において、液滴吐出装置10は、目標点T1に向けて液滴Dを吐出させるとき、該目標点T1に対応するガイド群を駆動することによって、該目標点T1を含む吐出経路Rを挟んで両側に、それぞれガイド光を照射させる。
したがって、液滴吐出処理を実行するとき、各目標点T1に着弾する液滴Dの濡れ広がりは、その+X方向と−X方向において抑えられる。この結果、液滴吐出装置10は、各液滴Dの濡れ広がりを抑えることによって、液滴Dの乾燥状態を安定化することができる。そのため、液滴吐出装置10は、+Y方向に延びる線パターンFの微小化や狭ピッチ化を可能にすることができる。
(4)第一実施形態において、ヘッド駆動回路40は、目標点T1に対向するノズルNを選択するためのパラレルパターンデータPIを生成し、パラレルパターンデータPIに基づいて各圧電素子PZを選択駆動する。また、ヘッド駆動回路40は、パラレルパターンデータPIを用いて、複数のガイド群の中から目標点T1に対応するガイド群を選択駆動する。
したがって、各圧電素子PZと各ガイド群RL1,RL2,…,RLiとが、それぞれ共通するパラレルパターンデータPIに基づいて選択駆動される。そのため、液滴吐出装置10は、液滴Dを吐出するノズルNに対して、該ノズルNに応じたレーザLDを、より確実に選択することができる。よって、液滴吐出装置10は、各目標点T1の液滴Dに対して、より確実にガイド光を照射することができる。
(5)第一実施形態において、制御装置30は、格子点T0が吐出位置Pに位置するときにタイミング信号LATを生成する。また、制御装置30は、該格子点T0が第一列C
L1の照射領域、第二列CL2の照射領域、及び第三列CL3の照射領域に進入するときに、それぞれ第一遅延信号DS1、第二遅延信号DS2、及び第三遅延信号DS3を出力する。ヘッド駆動回路40は、制御装置30からのタイミング信号LATを受けてパラレルパターンデータPIを生成する。そして、ヘッド駆動回路40は、パラレルパターンデータPIに基づいて各圧電素子PZを選択駆動し、また各遅延信号DS1,DS2,DS3を受けるとき、該パラレルパターンデータPIに基づいて各レーザLDを選択駆動する。
L1の照射領域、第二列CL2の照射領域、及び第三列CL3の照射領域に進入するときに、それぞれ第一遅延信号DS1、第二遅延信号DS2、及び第三遅延信号DS3を出力する。ヘッド駆動回路40は、制御装置30からのタイミング信号LATを受けてパラレルパターンデータPIを生成する。そして、ヘッド駆動回路40は、パラレルパターンデータPIに基づいて各圧電素子PZを選択駆動し、また各遅延信号DS1,DS2,DS3を受けるとき、該パラレルパターンデータPIに基づいて各レーザLDを選択駆動する。
したがって、タイミング信号LATと各遅延信号DS1,DS2,DS3とが、共通する格子点T0の位置に関連付けられる。この結果、圧電素子PZとガイド群の駆動タイミングが、共通する格子点T0の位置に関連付けられるため、液滴吐出装置10は、液滴Dの濡れ広がりを、より高い再現性の下で抑えることができる。
(第二実施形態)
以下、本発明を具体化した第二実施形態を図6に従って説明する。第二実施形態は、第一実施形態の照射部を変更したものである。そのため、以下においては、その変更点について詳しく説明する。
(第二実施形態)
以下、本発明を具体化した第二実施形態を図6に従って説明する。第二実施形態は、第一実施形態の照射部を変更したものである。そのため、以下においては、その変更点について詳しく説明する。
図6において、一対のガイド群RL1,…,RLiの出射面は、それぞれ+Y方向に延びる第一光学系としてのシリンドリカルレンズ51を有する。各シリンドリカルレンズ51は、それぞれ+Y方向から見て半球面状を呈する光学面を有する。一対のシリンドリカルレンズ51は、それぞれ一対のガイド群がレーザ光Bを出射するとき、各レーザ光Bの放射角を狭くさせて、各レーザ光Bを吐出経路Rの両側に集光する。
これによって、液滴吐出ヘッド20は、ガイド光の照射位置を、より高い精度の下で再現できる。なお、集光したガイド光のエネルギーは、ガイド光の領域に向けて流動するインクIkをガイド光の領域から遠ざけるエネルギーである。
吐出経路Rの上にある液滴Dは、+X方向と−X方向に濡れ広がるときにガイド光を受けるため、その濡れ広がりを+Y方向と−Y方向に制限される。液滴吐出ヘッド20は、シリンドリカルレンズ51を介するガイド光によって、液滴Dの濡れ広がりを、より高い位置精度の下で再現できる。したがって、液滴吐出ヘッド20は、液滴Dの乾燥状態を、より高い位置精度の下で安定化することができる。この結果、液滴吐出ヘッド20は、+Y方向に延びる線パターンFの加工精度を、さらに向上することができる。
シリンドリカルレンズ51の製造方法としては、例えば特許文献6に開示される技術が用いられる。すなわち、ガイド群の形成ピッチと同じピッチのノズルを有する液滴吐出ヘッドによって、まず、ガイド群の各出射面と、該各出射面を繋ぐ位置に、それぞれレンズ材料の液滴が吐出される。これによって、ガイド群の各出射面の上に、共通する液状膜が形成される。そして、該液状膜が硬化されることによって、シリンドリカルレンズ51が形成される。これによって、各シリンドリカルレンズ51は、それぞれ各ノズルN及び各レーザLDに対して高い位置整合性を得られる。
(6)上記第二実施形態によれば、各シリンドリカルレンズ51が、それぞれレーザ光Bの放射角を狭くさせるため、液滴吐出ヘッド20は、レーザ光Bの照射精度を向上させることができる。
(7)上記第二実施形態によれば、各シリンドリカルレンズ51が、それぞれレーザ光を集光させるため、液滴吐出ヘッド20は、レーザ光Bのエネルギー密度を増大させることができる。したがって、液滴吐出ヘッド20は、レーザ光Bの照射量の範囲を拡大させることができる。この結果、液滴吐出ヘッド20は、適用可能なインクIkの範囲を拡大
させることができる。
させることができる。
(8)上記第二実施形態によれば、各シリンドリカルレンズ51が、それぞれ各ガイド群の出射面を覆う。そのため、液滴吐出装置10は、各レーザLDをインクIkや各種の溶剤等から保護することができる。この結果、液滴吐出装置10は、レーザ光Bの光学特性を安定させることができる。
(第三実施形態)
以下、本発明を具体化した第三実施形態を図7に従って説明する。第三実施形態は、第二実施形態の照射部を変更したものである。そのため、以下においては、その変更点について詳しく説明する。
以下、本発明を具体化した第三実施形態を図7に従って説明する。第三実施形態は、第二実施形態の照射部を変更したものである。そのため、以下においては、その変更点について詳しく説明する。
図7において、各シリンドリカルレンズ51の光学面は、それぞれZ方向から見て対応する吐出経路Rから遠くなる側に、第二光学系としての反射膜52を有する。反射膜52は、銀やアルミニウム等からなる薄膜であって、ガイド群からのレーザ光Bを受けて反射する。
レーザLDから出射されるレーザ光Bは、Z方向から見て該レーザLDを中心とする放射線状に進行する。すなわち、レーザLDから出射されるレーザ光Bは、Z方向から見て該レーザLDに対応する吐出経路Rに近づく成分と、Z方向から見て該レーザLDに対応する吐出経路Rから遠ざかる成分とを有する。本実施形態においては、吐出経路Rに近づく成分をガイド用成分とし、吐出経路Rから遠ざかる成分を、ブロー用成分という。
一対のガイド群RL1,…,RLiから出射されるレーザ光Bにおいて、各ガイド用成分は、第二実施形態と同じく、シリンドリカルレンズ51を介することによって、吐出経路Rを挟んで両側に、それぞれ照射される。
一方、一対のガイド群RL1,…,RLiから出射されるレーザ光Bにおいて、各ブロー用成分は、それぞれ反射膜52の反射によって、該ガイド群に対応する吐出経路Rに照射される。反射膜52からのレーザ光Bは、その光圧等によって、該レーザ光の照射経路上にあるインクIkを、吐出経路Rに向けて流動させる。なお、図7においては、ブロー用成分の光路を説明するためにガイド用成分の光路を省略する。
液滴Dが吐出経路Rの上にあるとき、該吐出経路Rに対応する一対のシリンドリカルレンズ51は、一対のガイド用成分を、第一実施形態と同じく、該吐出経路Rを挟んで両側に、それぞれ照射する。これによって、液滴吐出ヘッド20は、液滴Dの濡れ広がりを、一対のガイド光の間に抑える。
液滴Dが吐出経路Rの上にあるとき、該吐出経路Rに対応する一対の反射膜52は、それぞれブロー用成分を、該吐出経路Rに照射する。これによって、液滴吐出ヘッド20は、吐出経路R上から濡れ広がる液滴Dを、再び吐出経路R上に向けて流動させる。
(9)上記第三実施形態によれば、レーザLDから出射されるレーザ光Bは、そのガイド用成分によってガイド光を形成し、該ガイド光によって液滴Dの濡れ広がりを抑える。さらに、レーザLDから出射されるレーザ光Bは、そのブロー用成分を該吐出経路Rに照射することによって、液滴Dを該吐出経路Rの上に向けて流動させる。
したがって、液滴吐出ヘッド20は、吐出経路Rの上に着弾する液滴Dを、より確実に吐出経路Rの上に定着させることができる。この結果、液滴吐出ヘッド20は、線パターンFの加工精度を、さらに向上することができる。
(第四実施形態)
以下、本発明を具体化した第四実施形態を図8に従って説明する。第四実施形態は、第二実施形態の照射部を変更したものである。そのため、以下においては、その変更点について詳しく説明する。
以下、本発明を具体化した第四実施形態を図8に従って説明する。第四実施形態は、第二実施形態の照射部を変更したものである。そのため、以下においては、その変更点について詳しく説明する。
図8において、一対のガイド群RL1,…,RLiの出射面は、それぞれ共通する第二光学系としての群用プリズム53を有する。各群用プリズム53は、例えば+Y方向に延びる三角プリズムであって、それぞれ一対のガイド群RL1,…,RLiに対応する2つの斜面を有する。各群用プリズム53は、それぞれ一対のガイド群RL1,…,RLiがレーザ光Bを出射するとき、該レーザ光Bの光路を折り曲げて対向する吐出面SAの領域に照射する。
詳述すると、レーザLDから出射されるレーザ光Bは、Z方向から見て該レーザLDを中心とする放射線状に進行する。すなわち、レーザLDから出射されるレーザ光Bは、Z方向から見て該レーザLDに対応する吐出経路Rに近づく成分と、Z方向から見て該レーザLDに対応する吐出経路Rから遠ざかる成分とを有する。本実施形態においては、吐出経路Rに近づく成分をガイド用成分とし、吐出経路Rから遠ざかる成分を、ブロー用成分という。
一対のガイド群RL1,…,RLiから出射される一対のガイド用成分は、それぞれ群用プリズム53に屈折された後、吐出経路Rを挟んで両側に照射される。
一方、一対のガイド群RL1,…,RLiから出射される一対のブロー用成分は、それぞれ群用プリズム53に屈折された後、該ガイド群に対応する吐出経路Rに照射される。ブロー用成分は、その光圧等によって、該レーザ光の照射経路上にあるインクIkを吐出経路Rに向けて流動させる。なお、図8においては、ブロー用成分の光路を説明するため、ガイド用成分の光路を省略する。
一方、一対のガイド群RL1,…,RLiから出射される一対のブロー用成分は、それぞれ群用プリズム53に屈折された後、該ガイド群に対応する吐出経路Rに照射される。ブロー用成分は、その光圧等によって、該レーザ光の照射経路上にあるインクIkを吐出経路Rに向けて流動させる。なお、図8においては、ブロー用成分の光路を説明するため、ガイド用成分の光路を省略する。
したがって、上記第三実施形態においても、液滴吐出ヘッド20は、第三実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第五実施形態)
以下、本発明を具体化した第四実施形態を図9に従って説明する。第五実施形態は、第二実施形態の照射部を変更したものである。そのため、以下においては、その変更点について詳しく説明する。
(第五実施形態)
以下、本発明を具体化した第四実施形態を図9に従って説明する。第五実施形態は、第二実施形態の照射部を変更したものである。そのため、以下においては、その変更点について詳しく説明する。
図9において、第一列CL1、第二列CL2、及び第三列CL3の出射面は、それぞれ共通する列用プリズム54を有する。各列用プリズム54は、例えば+X方向に延びる三角プリズムであって、それぞれ+Y方向に向く斜面と−Y方向に向く斜面とを有する。各列用プリズム54は、それぞれ一対のガイド群RL1,…,RLiがレーザ光Bを出射するとき、該レーザ光Bの光路を折り曲げて対向する吐出面SAの領域に照射する。
詳述すると、レーザLDから出射されるレーザ光Bは、Z方向から見て−Y方向に進行する成分と、Z方向から見て+Y方向に進行する成分とを有する。本実施形態においては、レーザLDから−Y方向に進行する成分を流動ガイド用成分とし、レーザLDから+Y方向に進行する成分を飛行ガイド用成分という。
一対のガイド群RL1,…,RLiから出射される一対の流動ガイド用成分は、それぞれ列用プリズム54に屈折された後、吐出経路Rを挟んで両側に照射される。
一方、一対のガイド群RL1,…,RLiから出射される一対の飛行ガイド用成分は、それぞれ各列用プリズム54に屈折された後、+Z方向から見て−Y方向に偏向されて、
液滴Dの飛行領域に照射される。一対の飛行ガイド用成分は、その光圧等によって、飛行過程の液滴Dの位置を該一対の飛行ガイド成分の間に制限し、これによって飛行する液滴Dの飛行曲がりを抑制する。なお、図9においては、飛行ガイド用成分の光路を説明するため、流動ガイド用成分の光路を省略する。
一方、一対のガイド群RL1,…,RLiから出射される一対の飛行ガイド用成分は、それぞれ各列用プリズム54に屈折された後、+Z方向から見て−Y方向に偏向されて、
液滴Dの飛行領域に照射される。一対の飛行ガイド用成分は、その光圧等によって、飛行過程の液滴Dの位置を該一対の飛行ガイド成分の間に制限し、これによって飛行する液滴Dの飛行曲がりを抑制する。なお、図9においては、飛行ガイド用成分の光路を説明するため、流動ガイド用成分の光路を省略する。
図9において、ノズルプレート22Aは、ノズル列CNの−Y方向に反射部材MRを有する。反射部材MRは、+X方向に沿って延びる板状に形成されるとともに、その+Y方向の面に、ノズルプレート22Aの略全幅にわたる反射面MRaを有する。反射部材MRは、各列用プリズム54からの飛行ガイド用成分を反射面MRaに受けて、該飛行ガイド用成分を+Y方向の吐出面SAに向けて反射する。反射面MRaによって反射される一対の飛行ガイド用成分は、飛行する液滴Dの領域に再び照射された後、吐出経路Rを挟んで両側に照射される。これによって、一対の飛行ガイド用成分は、飛行する液滴Dの飛行曲がりをさらに抑制し、かつ、液滴Dの濡れ広がりを、一対の流動ガイド成分の間、及び一対の飛行ガイド用成分の間に抑える。
各ノズルNから吐出される液滴Dの飛行経路は、ストロボと長焦点顕微鏡による観測、又は着弾位置の観測などによって予め計測できるものである。本実施形態における一対のガイド群RL1,…,RLiは、予め計測する飛行経路に基づいて、各光量のバランスが設定されている。
例えば、図9(b)において、第三ノズルN3からの液滴Dの飛行経路が基板Sの法線に対して+X方向に傾斜する場合、一対の第三ガイド群RL3においては、+X方向の第三ガイド群RL3の光量が−X方向の第三ガイド群RL3の光量よりも高く設定される。これによれば、第三ノズルN3からの液滴Dは、その+X方向の光量が高くなるため、飛行経路を−X方向に変位させる。この結果、第三ノズルN3からの液滴Dは、その飛行経路を、基板Sの法線に容易に補正できる。
なお、第五実施形態においては、各列用プリズム54と反射部材MRが、第三光学系を構成する。
(10)上記第五実施形態によれば、一対の飛行ガイド用成分は、それぞれ列用プリズム54の偏向によって、液滴Dの飛行領域に照射される。これによって、液滴吐出ヘッド20は、液滴Dの飛行曲がりを抑制することができる。この結果、液滴吐出ヘッド20は、吐出する液滴Dを、より確実に吐出経路Rの上に定着させることができる。そのため、液滴吐出ヘッド20は、線パターンFの加工精度を、さらに向上することができる。
(10)上記第五実施形態によれば、一対の飛行ガイド用成分は、それぞれ列用プリズム54の偏向によって、液滴Dの飛行領域に照射される。これによって、液滴吐出ヘッド20は、液滴Dの飛行曲がりを抑制することができる。この結果、液滴吐出ヘッド20は、吐出する液滴Dを、より確実に吐出経路Rの上に定着させることができる。そのため、液滴吐出ヘッド20は、線パターンFの加工精度を、さらに向上することができる。
(11)上記第五実施形態によれば、一対の飛行ガイド用成分は、それぞれ反射部材MRの反射によって、液滴Dの飛行領域に再び照射される。したがって、一つの飛行ガイド用成分が、2回にわたり液滴Dの飛行領域に照射される。この結果、液滴吐出ヘッド20は、液滴Dの飛行曲がりを、より効果的に抑制することができる。
(12)上記第五実施形態によれば、一対の飛行ガイド用成分は、それぞれ反射部材MRの反射によって、吐出経路Rを挟んで両側に照射される。したがって、液滴吐出ヘッド20は、一対の流動ガイド成分、及び一対の飛行ガイド用成分によって、液滴Dの濡れ広がりを抑えることができる。この結果、液滴吐出ヘッド20は、線パターンFの加工精度を、さらに向上することができる。
尚、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記各実施形態において、液滴吐出ヘッド20は、i個のノズルNとi×2個のガイド群とを有し、第iノズルNiに対して一対の第iガイド群RLiを対応付ける。これに限らず、図10(a)、(b)に示すように、液滴吐出ヘッド20は、i個のノズルNと
、i+1個のガイド群とを有し、第iノズルNiに対して第iガイド群RLiと第i+1ガイド群RLi+1とを対応付ける構成であってもよい。
・上記各実施形態において、液滴吐出ヘッド20は、i個のノズルNとi×2個のガイド群とを有し、第iノズルNiに対して一対の第iガイド群RLiを対応付ける。これに限らず、図10(a)、(b)に示すように、液滴吐出ヘッド20は、i個のノズルNと
、i+1個のガイド群とを有し、第iノズルNiに対して第iガイド群RLiと第i+1ガイド群RLi+1とを対応付ける構成であってもよい。
これによれば、液滴吐出ヘッド20は、レーザLDの数量を削減できるとともに、ノズルNの形成ピッチを狭ビッチ化することができる。この結果、液滴吐出ヘッド20は、線パターンFの微細化と狭ピッチ化を図ることができる。
・上記各実施形態において、液滴吐出ヘッド20は、各ノズルNの+Y方向に各レーザ列CL1,CL2,CL3を有する。これに限らず、図11(a)、(b)に示すように、液滴吐出ヘッド20は、各ノズルNの+Y方向と−Y方向の双方に、それぞれ各レーザ列CL1,CL2,CL3を有する構成であってもよい。
これによれば、液滴吐出装置10は、基板Sを+Y方向に搬送して液滴吐出動作を実行するとき、各ノズルNの+Y方向に配列される各レーザ列CL1,CL2,CL3を駆動することにより液滴Dの濡れ広がりを抑制することができる。反対に、液滴吐出装置10は、基板Sを−Y方向に搬送して液滴吐出動作を実行するとき、各ノズルNの−Y方向に配列される各レーザ列CL1,CL2,CL3を駆動することにより液滴Dの濡れ広がりを抑制することができる。
・上記実施形態において、液滴吐出ヘッド20は、基板Sを+Y方向に搬送するとともに、一つのノズルNと、該ノズルNに対応する一対のガイド群とを駆動することによって、+Y方向に延びる線パターンFを形成する。これに限らず、液滴吐出ヘッド20は、図11(a)、(b)に示すように、基板Sを+X方向に搬送するとともに、一つのノズルNと、一対の第一列CL1とを駆動することによって、+X方向に延びる線パターンFを形成する構成であっても良い。
これによれば、液滴吐出装置10は、+Y方向に延びる線パターンFの加工精度と、+X方向に延びる線パターンFの加工精度とを向上することができる。
・上記第一実施形態においては、各レーザLDは、それぞれ+Y方向から見てノズルNを挟んで両側に配設される。これに加えて、レーザLDは、+Y方向から見てノズルNと重なる位置に配設されることによって、対向する吐出経路Rにレーザ光を照射する構成であっても良い。これによれば、一対のガイド群が液滴Dの濡れ広がりを抑制させるとともに、該一対のガイド群の間のレーザLDが液滴Dの乾燥を促進させる。
・上記第一実施形態においては、各レーザLDは、それぞれ+Y方向から見てノズルNを挟んで両側に配設される。これに加えて、レーザLDは、+Y方向から見てノズルNと重なる位置に配設されることによって、対向する吐出経路Rにレーザ光を照射する構成であっても良い。これによれば、一対のガイド群が液滴Dの濡れ広がりを抑制させるとともに、該一対のガイド群の間のレーザLDが液滴Dの乾燥を促進させる。
これによれば、液滴吐出ヘッド20は、液滴Dの乾燥状態を、さらに安定化することができるため、所定方向に延びるパターンの加工精度を、さらに向上することができる。
・上記第一実施形態において、液滴吐出装置10は、ステージ12を+Y方向に移動することによって、液滴吐出ヘッド20を基板Sに対して−Y方向に相対移動する。これに限らず、液滴吐出装置10は、キャリッジ15を−Y方向に移動可能に構成することによって、液滴吐出ヘッド20を基板Sに対して−Y方向に相対移動してもよい。
・上記第一実施形態において、液滴吐出装置10は、ステージ12を+Y方向に移動することによって、液滴吐出ヘッド20を基板Sに対して−Y方向に相対移動する。これに限らず、液滴吐出装置10は、キャリッジ15を−Y方向に移動可能に構成することによって、液滴吐出ヘッド20を基板Sに対して−Y方向に相対移動してもよい。
・上記第一実施形態においては、ヘッド本体22の底部が、ノズルプレート22Aとレーザプレート22Bとを有し、ノズルNがノズルプレート22Aに設けられて、レーザLDがレーザプレート22Bに設けられる。これに限らず、例えばヘッド本体22の底部が、ノズルプレート22Aのみを有し、ノズルNとレーザLDの双方が、共通するノズルプレート22Aに設けられる構成であっても良い。
・上記第一実施形態においては、液滴吐出ヘッド20が圧電素子駆動方式のヘッドであるが、これに限らず、抵抗加熱方式や静電駆動方式のヘッドであっても良い。
・上記第二実施形態においては、一つのガイド群に含まれる全てのレーザLDが、共通
する一つのシリンドリカルレンズ51を有する。これに限らず、一つのガイド群に含まれる複数のレーザLDの一部が、シリンドリカルレンズ51を有する構成であっても良い。
・上記第二実施形態においては、一つのガイド群に含まれる全てのレーザLDが、共通
する一つのシリンドリカルレンズ51を有する。これに限らず、一つのガイド群に含まれる複数のレーザLDの一部が、シリンドリカルレンズ51を有する構成であっても良い。
・上記第三実施形態においては、一つのシリンドリカルレンズ51が、その+Y方向の全幅にわたり、共通する一つの反射膜52を有する。これに限らず、一つのシリンドリカルレンズ51が、その+Y方向の一部にのみ反射膜52を有する構成であっても良い。
・上記実施形態において、液滴吐出ヘッド20は、シリンドリカルレンズ51、反射膜52、群用プリズム53、及び列用プリズム54からなる群から選択される少なくともいずれか一つを有する構成であってもよい。
・上記実施形態において、光は、面発光レーザからのレーザ光である。これに限らず、光は、半導体レーザからのレーザ光やLEDからの光であってもよい。
B…レーザ光、D…液滴、DS1…第一遅延信号、DS2…第二遅延信号、DS3…第三遅延信号、N…ノズル、LAT…タイミング信号、LD…レーザ、PI…選択信号としてのパラレルパターンデータ、10…液滴吐出装置、20…液滴吐出ヘッド、22…ヘッド本体、30…制御手段及び遅延信号生成部を構成する制御装置、34…タイミング信号生成部としての発信回路、40…制御手段を構成するヘッド駆動回路、51…第一光学系としてのシリンドリカルレンズ、52…第二光学系としての反射膜、53…第二光学系としてのプリズム。
Claims (17)
- 対象物と対向する面を有するヘッド本体と、前記面に配列されて前記対象物上の各位置に向けて液滴を吐出する複数のノズルと、前記面に設けられて前記対象物に向けて光を照射する照射部とを備える液滴吐出ヘッドであって、
前記照射部は、
前記各位置から所定方向に延びる経路を挟んで両側に、それぞれ前記経路に沿って前記光を照射することを特徴とする液滴吐出ヘッド。 - 請求項1に記載の液滴吐出ヘッドであって、
前記光はレーザ光であり、
前記照射部は、
前記面に実装され、前記レーザ光を照射する複数の面発光レーザを有し、
前記複数の面発光レーザの各々は、
前記各ノズルから所定方向に延びる直線を挟んで両側に配設されることを特徴とする液滴吐出ヘッド。 - 請求項2に記載の液滴吐出ヘッドであって、
前記複数の面発光レーザの各々は、
前記所定方向に配列されて前記経路に沿う前記光を列ごとに形成することを特徴とする液滴吐出ヘッド。 - 請求項3に記載の液滴吐出ヘッドであって、
前記照射部は、
前記列ごとに光を集光させて前記経路に沿う前記光を形成する第一光学系を有することを特徴とする液滴吐出ヘッド。 - 請求項4に記載の液滴吐出ヘッドであって、
前記第一光学系は、
前記列ごとに設けられて前記所定方向に沿って延びるシリンドリカルレンズであることを特徴とする液滴吐出ヘッド。 - 請求項5に記載の液滴吐出ヘッドであって、
前記シリンドリカルレンズは、
インクジェット法を用いて形成されることを特徴とする液滴吐出ヘッド。 - 請求項4に記載の液滴吐出ヘッドであって、
前記第一光学系は、
前記所定方向に沿って延びるプリズムであることを特徴とする液滴吐出ヘッド。 - 請求項3〜7のいずれか一つに記載の液滴吐出ヘッドであって、
前記照射部は、
前記面発光レーザからの光の一部を偏向して、前記光の一部を前記経路に照射する第二光学系を有することを特徴とする液滴吐出ヘッド。 - 請求項3〜7のいずれか一つに記載の液滴吐出ヘッドであって、
前記照射部は、
前記面発光レーザからの光の一部を偏向して、前記ノズルを含む前記面の法線を挟んで両側に、それぞれ前記光の一部を照射する第三光学系を有することを特徴とする液滴吐出ヘッド。 - 請求項9に記載の液滴吐出ヘッドであって、
前記直線を挟んで両側に配設される複数の面発光レーザの各々は、
予め計測される前記液滴の飛行経路に基づいて、前記法線を挟んで両側に照射する各光の光量を、前記飛行経路を前記法線に補正するための光量バランスにすることを特徴とする液滴吐出ヘッド。 - 請求項1〜10のいずれか1つに記載の液滴吐出ヘッドであって、
前記ヘッド本体の発熱部と、前記照射部の少なくともいずれか一方を冷却する冷却部を有することを特徴とする液滴吐出ヘッド。 - 請求項1〜11のいずれか一つに記載の液滴吐出ヘッドであって、
前記所定方向は、少なくとも前記複数のノズルの配列方向と前記配列方向と交差する方向のいずれか一方であることを特徴とする液滴吐出ヘッド。 - 液滴を吐出する液滴吐出ヘッドと、前記液滴吐出ヘッドと対象物とを所定方向に相対移動して前記液滴吐出ヘッドを駆動制御する制御手段とを備える液滴吐出装置であって、
前記液滴吐出ヘッドは、
前記対象物に対向する面と、前記面に配列されて前記対象物上の対向する各位置に向けて前記液滴を吐出する複数のノズルとを有するヘッド本体と、前記面に設けられて前記各位置から前記所定方向に延びる経路を挟んで両側に、それぞれ前記経路に沿って光を照射する照射部とを有し、
前記制御手段は、
前記各位置の中から選択される選択位置に向けて前記液滴を吐出させるときに、前記選択位置から延びる前記経路を挟んで両側に、それぞれ前記照射部からの光を照射させることを特徴とする液滴吐出装置。 - 請求項13に記載の液滴吐出装置であって、
前記照射部は、
前記面に実装される複数の面発光レーザを有し、
前記複数の面発光レーザの各々は、
前記各ノズルから所定方向に延びる直線を挟んで両側に配設されることを特徴とする液滴吐出装置。 - 請求項14に記載の液滴吐出装置であって、
前記複数の面発光レーザの各々は、
前記所定方向に配列されて前記経路に沿う前記光を列ごとに形成することを特徴とする液滴吐出装置。 - 請求項15に記載の液滴吐出装置であって、
前記所定方向は、
前記複数のノズルの配列方向と交差する方向であり、
前記複数の面発光レーザの各々は、
前記各ノズルから所定方向に延びる各直線を挟んで両側に配設されることにより前記各位置に対応付けられて、
前記制御手段は、
前記複数のノズルの中から前記選択位置に対向するノズルを選択するための選択信号を生成する選択信号生成部を有し、前記選択信号に基づいて前記選択位置に対向する前記ノズルを選択駆動するとともに、前記選択信号を用いて前記選択位置に対応する前記面発光レーザを選択駆動することを特徴とする液滴吐出装置。 - 請求項16に記載の液滴吐出装置であって、
前記制御手段は、
前記液滴の吐出タイミングを示すタイミング信号を生成するタイミング信号生成部と、
前記タイミング信号から所定時間だけ遅延する遅延信号を生成する遅延信号生成部とを有し、
前記タイミング信号に基づいて前記ノズルを駆動するとともに、前記遅延信号を用いて前記面発光レーザを駆動することを特徴とする液滴吐出装置。
Priority Applications (1)
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JP2007185937A JP2009022833A (ja) | 2007-07-17 | 2007-07-17 | 液滴吐出ヘッド、及び液滴吐出装置 |
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Cited By (1)
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---|---|---|---|---|
JP2015044362A (ja) * | 2013-08-28 | 2015-03-12 | エスアイアイ・プリンテック株式会社 | 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 |
-
2007
- 2007-07-17 JP JP2007185937A patent/JP2009022833A/ja active Pending
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