JP2005138390A - 液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出ヘッドの吐出調整方法 - Google Patents

液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出ヘッドの吐出調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】個々のヘッドモジュールの位置精度、各ヘッドモジュール相互間の位置精度を高くしなくても、高画質を得ることができるラインヘッドを形成する。
【解決手段】 複数のヘッドモジュール10の「N」番目(Nは、自然数)のヘッドモジュール10(N)におけるノズル13a列と、隣接する「N+1」番目のヘッドモジュール10(N+1)におけるノズル13a列とが、その並び方向(図中、ヘッドモジュール10の長手方向)においてオーバーラップし、オーバーラップ部で、インク液滴の着弾位置を、オーバーラップせずにノズル間隔の0.5倍〜1.5倍の範囲内で補正する着弾位置補正手段を有するようにした。
【選択図】図10

Description

本発明は、インクジェットプリンタ等の液体吐出装置において、液体を吐出するためのヘッドとして用いられる液体吐出ヘッド及び液体吐出装置と、液体吐出ヘッドの吐出調整方法に関する。詳しくは、隣接するヘッドモジュールのノズル列をオーバーラップさせ、オーバーラップ部で液滴の着弾位置が連続するようにすることで、高い組立て精度を確保しなくても高画質なラインヘッドを構成することができる技術に係るものである。
従来より、液体吐出装置の一例として、インクジェットプリンタが知られており、インクジェットプリンタのプリンタヘッドについては、種々の技術が開示されている。従来の一般的なプリンタヘッドは、ほとんどがシリアルヘッドであり、シリアル方式では、ノズルを有するヘッドを記録媒体の幅方向に移動させて印画を行う。また、多数のヘッドを記録媒体の幅方向に並べて配置し、印画幅分のラインヘッドを形成したライン方式も知られている。
ライン方式においては、記録媒体の全幅にわたるヘッドを、シリコンウエハやガラス等で一体に形成することは、製造方法、歩留まり問題、発熱問題、コスト問題等、様々な問題があって、現実的ではない。このため、小さなヘッドを、端部同士が繋がるように複数並設して、それぞれのヘッドに適当な信号処理を行うことにより、記録媒体に印画する段階で、記録媒体の全幅にわたる記録を行うようにしている。
このようなラインヘッドの製造方法として、例えば、特許文献1では、プリンタヘッドをモジュール化し、そのヘッドモジュールを複数直列に配置して長尺のラインヘッドを形成している。
ヘッドモジュールを並べることで、様々な用紙サイズに対応する長尺なラインヘッドの製造ができるだけでなく、モジュール単位で性能のチェックができるという利点がある。また、ラインヘッドを組み立てる際に一部のモジュールに不都合があれば、不良モジュールだけの交換で済むため、生産上の歩留りの向上ができる。
特開2002−86695号公報
上記の特許文献1の技術では、特許文献1の図2に開示されているように、インクを吐出する多数のノズル42を備えた4つのプリントヘッドダイ40(ヘッドチップに相当するもの)を1つの担体30で担持し、モジュール化してインクジェットプリントヘッドアセンブリ12(ヘッドモジュールに相当するもの)を構成する。そして、複数のインクジェットプリントヘッドアセンブリ12を装着アセンブリに装着して長尺のラインヘッドを形成し、ワイドアレイインクジェットプリントヘッドアセンブリ(液体吐出ヘッドに相当するもの)とする。
ここで、ワイドアレイインクジェットプリントヘッドアセンブリを位置決めするには、プリントヘッドダイ40の担体30と装着アセンブリとの間を適切に位置合わせする必要がある。担体30と装着アセンブリとの間の位置合わせが不良であると、例えば、インク液滴の軌道の誤差、印刷不能領域の発生等を引き起こし、これらは印刷の質を劣化させるからである。したがって、担体30と装着アセンブリ間の位置合わせ不良を回避するために、インクジェットプリントヘッドアセンブリ12と装着アセンブリ間の相対的な位置決めを正確にする必要がある。
そこで、特許文献1の図5及び図8に開示されているように、装着アセンブリは複数の基準体70を含み、インクジェットプリントヘッドアセンブリ12は、担体30が少なくとも基準体70の1つと接触するように装着アセンブリに装着される。
基準体70は、略T字形又は略L字形のものとして概略的に図示されているように、基部75と、基部75から突出する突出部76とを有する。基準体70の基部75は、担体30の側面31及び33に沿って延出する一方、基準体70の突出部76は、担体30の側面32及び34に沿って延出する。
また、特許文献1の図6に開示されているように、基準体70は、x基準体71、y基準体72及びz基準体73を含み、装着アセンブリ16内のインクジェットプリントヘッドアセンブリ12の位置についての基準点を設置する。そして、インクジェットプリントヘッドアセンブリ12は、装着アセンブリ16内に装着されると、x基準体71、y基準体72及びz基準体73に接する。したがって、x基準体71、y基準体72及びz基準体73が、インクジェットプリントヘッドアセンブリ12のx軸、y軸及びz軸に沿って、それぞれ装着アセンブリ16に関してインクジェットプリントヘッドアセンブリ12を位置決めする。
しかし、前述の特許文献1の技術は、複数の基準体70を含む装着アセンブリ16に対し、個々のインクジェットプリントヘッドアセンブリ12を1つ1つ嵌め込んで装着する方法であり、基準体70のx基準体71、y基準体72及びz基準体73によってインクジェットプリントヘッドアセンブリ12が位置決めされる。そのため、画質と生産性との両立が困難であるという問題がある。
すなわち、第1に、複数の基準体70におけるx基準体71、y基準体72及びz基準体73の位置や形状がそれぞれ正確でなければ、そもそも基準が不正確なものとなるために、各インクジェットプリントヘッドアセンブリ12の位置がずれて位置決めされてしまい、画質が悪くなる。逆に、画質を向上させるために基準体70の位置や形状を正確に得ようとすると、生産性が悪くなる。
また、第2に、インクジェットプリントヘッドアセンブリ12を装着アセンブリ16に装着するためには、x基準体71、y基準体72及びz基準体73との間に適当な嵌め込みスペースが必要であるが、スペースが大きければ生産性が向上するものの、インクジェットプリントヘッドアセンブリ12の位置の誤差が大きくなり、画質が悪くなる。逆に、画質を向上させるためにスペースを小さくすれば嵌め込みに支障が生じ、生産性が悪くなる。
したがって、インクジェットプリントヘッドアセンブリ12の位置精度を高め、画質を向上させようとすると生産性が悪くなり、生産性を向上させようとすると位置精度が累積的に悪化して画質に問題が生ずる。そして、このような問題は、複数のインクジェットプリントヘッドアセンブリ12を直列に配置したワイドアレイインクジェットプリントヘッドアセンブリにおいて顕著になる。すなわち、シリアルヘッドのようなヘッド移動手段を持たないことからいわゆるマルチパス方式が使えず、各インクジェットプリントヘッドアセンブリ12相互間の位置精度の悪さがそのまま画質に表現されてしまうのである。
そのため、前述の特許文献1の技術では、印刷不能領域の発生が生じないように、隣接するインクジェットプリントヘッドアセンブリ12間でプリントヘッドダイ40が完全にオーバーラップするようにしている。しかし、特許文献1では、プリントヘッドダイ40のオーバーラップ部で、各ノズル42から吐出されるインク液滴の着弾位置も完全にオーバーラップしてしまうことによる密度増加や濃度増加の問題について記載がなく、このような問題に対処し、均一な画質を得ることについての開示はない。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、個々のヘッドモジュールの位置精度、各ヘッドモジュール相互間の位置精度を高くしなくても、高画質を得ることができるラインヘッドを形成することである。
本発明は、以下の解決手段によって、上述の課題を解決する。
本発明の1つである請求項1の発明は、複数のヘッドモジュールと、複数の前記ヘッドモジュールを内部に配置するヘッドフレームとを備えるとともに、前記ヘッドモジュールは、複数のエネルギー発生素子を配列したヘッドチップと、液滴を吐出するためのノズルを複数配列したノズル列を形成したノズル部材と、前記ヘッドチップの前記エネルギー発生素子の形成面と前記ノズル部材との間に積層され、各前記エネルギー発生素子と各前記ノズルとの間に液室を形成するための液室形成部材とを備え、前記エネルギー発生素子により、前記液室内の液体を前記ノズル列中の任意の前記ノズルから吐出する液体吐出ヘッドであって、前記ヘッドフレームに配置された「N」番目(Nは、自然数)の前記ヘッドモジュールにおける前記ノズル列と、この「N」番目の前記ヘッドモジュールに隣接する「N+1」番目の前記ヘッドモジュールにおける前記ノズル列とが前記ノズル列の並び方向においてオーバーラップし、前記ノズル列のオーバーラップ部で、各前記ノズルから吐出される液滴の着弾位置を、オーバーラップせずにノズル間隔の0.5倍〜1.5倍の範囲内で補正する着弾位置補正手段を有することを特徴とする液体吐出ヘッドである。
また、請求項7の発明の液体吐出装置は、上記請求項1の液体吐出ヘッドを備えることを特徴とする。
なお、上記発明において、ヘッドモジュールは、ノズル部材とモジュールフレームとを貼り合わせたものとすることができる。この場合、モジュールフレームにヘッドチップ配置孔を形成し、このヘッドチップ配置孔内のノズル部材にノズル列を形成する。そして、ヘッドチップをヘッドチップ配置孔に接着等によって配置すれば、ヘッドチップのエネルギー発生素子とノズルとが対向する。
さらにまた、このようなヘッドモジュールは、ヘッドモジュール配置孔内に直列に配置し、ヘッドフレームと貼り合わせることができる。
ここで、ヘッドモジュール配置孔内に配置された「N」番目(Nは、自然数)のヘッドモジュールにおけるノズル列と、隣接する「N+1」番目のヘッドモジュールにおけるノズル列とは、ノズル列の並び方向においてオーバーラップしている。
この状態で液室内の液体にエネルギーを付与すると、本発明においては、各ノズルから吐出される液滴の着弾位置が完全にはオーバーラップせず、ノズル間隔の0.5倍〜1.5倍の範囲内で着弾位置を補正することができる。
次に、本発明の他の1つである請求項9の発明は、上記請求項1の液体吐出ヘッドの吐出調整方法であって、各前記ヘッドモジュールにおける前記ノズル列の各前記ノズルから初期状態で液滴を吐出し、各前記ヘッドモジュールごとに所定のパターン(直線ラインパターン、ジグザグパターン、曲線パターン等)を印刷する第1工程と、印刷されたパターンから各前記ヘッドモジュールごとの液滴の着弾位置を取り込む第2工程と、取り込まれた着弾位置を基に各前記ヘッドモジュールごとの位置合わせ基準を決定する第3工程と、印刷されたパターンと位置合わせ基準とのずれを補正情報として記憶する第4工程とを含むことを特徴とする。
上記発明においては、吐出調整する前の初期状態で実際に液滴を吐出し、その着弾位置を取り込む。そして、取り込まれた着弾位置を基にして各ヘッドモジュールごとの位置合わせ基準を決定し、着弾位置とのずれを求める。このずれは、補正情報として記憶されるので、以後、補正情報に基づいてノズルから液滴を吐出することにより、ノズル列のオーバーラップ部において液滴の着弾位置が完全にオーバーラップすることはなく、かつノズル間隔の0.5倍〜1.5倍の範囲で連続する。
なお、本発明のエネルギー発生素子は、ヒータ等の発熱抵抗体、ピエゾ素子等の圧電素子、MEMS等を用いることが可能であるが、以下の実施形態では発熱抵抗体22が相当する。また、本発明の液室形成部材は、実施形態ではバリア層12に相当する。さらにまた、実施形態では、モジュールフレーム11には4つのヘッドチップ配置孔11bが形成され、1つのヘッドモジュール10には4つのヘッドチップ20が設けられる。そして、このヘッドモジュール10を直列に4個接続してA4版の長さにするとともに、それを4列設けて、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、及びK(ブラック)の4色のカラーラインヘッドである液体吐出ヘッド1を形成している。
本発明の液体吐出ヘッドによれば、複数のヘッドモジュールを直線状に配置してラインヘッドを形成した場合に、個々のヘッドモジュールの位置精度、各ヘッドモジュール相互間の位置精度を高くしなくても、ヘッドモジュール間でインク液滴の着弾位置にギャップ(印刷不能領域)が生ずることはなく、しかも、着弾位置が完全にオーバーラップしてしまうことによる密度増加や濃度増加も生じないので、高画質を得ることができる。
また、本発明の液体吐出ヘッドの吐出調整方法によれば、簡単かつ確実に、着弾位置が完全にオーバーラップすることなく、ノズル間隔の0.5倍〜1.5倍の範囲で連続するように調整することができる。
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態である液体吐出ヘッド1を示す平面図と、この平面図中、X方向の矢視側面図(断面図)である。また、図2は、液体吐出ヘッド1内に実装されているヘッドチップ20とその周囲の構成を示す側面の断面図及び下面から見た平面図である。さらに、図3は、吐出方向を複数の方向に可変としたヘッドチップ20を部分的に示す平面図及び側面の断面図である。
液体吐出ヘッド1は、液体吐出装置(本実施形態では、カラーラインインクジェットプリンタ)に搭載されるヘッドとして用いられるものである。図1に示すように、液体吐出ヘッド1は、ヘッドフレーム2と、プリント基板3と、複数のヘッドモジュール10とから構成されている。ヘッドモジュール10は、図1の平面図において、長手方向に4個、直列に接続されており、その直列に接続された4個のヘッドモジュール10が4列設けられている。直列に接続された4個のヘッドモジュール10で1色を印画するものであり、本実施形態では、4色(Y、M、C、及びK)の液体吐出ヘッド1(ラインヘッド)を構成している。
また、各ヘッドモジュール10内には、4個のヘッドチップ20が設けられている。図2は、1つのヘッドチップ20を示している、
ヘッドチップ20は、シリコン等からなる半導体基板21と、この半導体基板21の一方の面に析出形成された発熱抵抗体22(本発明におけるエネルギー発生素子に相当するもの)とを備えている。半導体基板21の発熱抵抗体22が形成された面と同一面側であって発熱抵抗体22が形成された縁部と反対側の縁部には、アルミニウムからなる接続パッド23が形成されている。そして、発熱抵抗体22とこの接続パッド23とは、半導体基板21上に形成された導体部(図示せず)を介して接続されている。
ヘッドチップ20の発熱抵抗体22が形成された面側は、バリア層12(本発明における液室形成部材に相当するもの)を介してノズルシート13(本発明におけるノズル部材に相当するもの)に積層されている。バリア層12は、インク液室14の側壁を形成するためのものであって、例えば、感光性環化ゴムレジストや露光硬化型のドライフィルムレジストからなり、ヘッドチップ20の半導体基板21の発熱抵抗体22が形成された面の全体に積層された後、フォトリソプロセスによって不要な部分が除去されることにより形成されている。
図2中、平面図は、1つの発熱抵抗体22と、その発熱抵抗体22の周囲に設けられたバリア層12を示している。バリア層12は、発熱抵抗体22の3辺の近傍を囲むように、平面的に見たときに略凹状に形成される。
なお、本件出願人は、未開示の先願技術である特願2003−037343、特願2002−360408、及び特願2003−55236等により、吐出方向を複数の方向に可変とする技術を既に提案しているが、この場合には、図3に示すように、2つに分割された発熱抵抗体22が並設される。
さらにまた、ノズルシート13は、複数のノズル13aが形成されたものであり、例えば、ニッケルによる電鋳技術により形成され、ノズル13aの位置が発熱抵抗体22の位置と合うように、すなわちノズル13aが発熱抵抗体22に対向するように、より具体的には、ノズル13aの中心軸と発熱抵抗体22の中心とが平面的に見たときに一致するように(図2の平面図参照)、バリア層12と貼り合わされている。なお、発熱抵抗体22が2つに分割されている場合には、分割の中心がノズル13aの中心軸と一致するようにする(図3の平面図参照)。
インク液室14は、発熱抵抗体22を囲むように、半導体基板21とバリア層12とノズルシート13とから構成されたものであり、吐出するインクが満たされるとともに、インクの吐出時にはインクの加圧室となるものである。半導体基板21の発熱抵抗体22が形成された面がインク液室14の底壁を構成し、バリア層12の発熱抵抗体22を略凹状に囲む部分がインク液室14の側壁を構成し、ノズルシート13がインク液室14の天壁を構成している。そして、インク液室14は、図2の断面図に示すように、ヘッドモジュール11と半導体基板21との間の隙間によって形成される流路16と連通される。
上記の1個のヘッドチップ20には、通常、100個単位の発熱抵抗体22が備えられており、プリンタの制御部(図示せず)からの指令によってこれら発熱抵抗体22のそれぞれを一意に選択して、発熱抵抗体22に対応するインク液室14内のインクを、インク液室14に対向するノズル13aから吐出させることができる。
すなわち、インク液室14にインクが満たされた状態で、発熱抵抗体22に短時間、例えば、1〜3μsecの間パルス電流を流すことにより、発熱抵抗体22が急速に加熱される。その結果、発熱抵抗体22と接する部分に気相のインク気泡が発生し、そのインク気泡の膨張によってある体積のインクが押しのけられる(インクが沸騰する)。これによって、ノズル13aに接する部分の上記押しのけられたインクと同等の体積のインクがインク液滴としてノズル13aから吐出される。そして、この液滴が印画紙上に着弾されることで、ドット(画素)が形成される。
ここで、発熱抵抗体22が2つに分割されている場合、その並び方向は、図3に示すように、ノズル13aの並び方向(図3の平面図中、左右方向)である。そして、各々の発熱抵抗体22がインクを沸騰させる温度に到達するまでの時間(気泡発生時間)を同時にすれば、2つの発熱抵抗体22上で同時にインクが沸騰し、インク液滴は、ノズル13aの中心軸方向に吐出される。
これに対し、2つに分割した発熱抵抗体22の気泡発生時間に時間差が生じると、2つの発熱抵抗体22上で同時にインクが沸騰しない。そのため、図3の断面図に矢印で示すように、インク液滴の吐出方向がノズル13aの中心軸方向から角度θだけずれ、ノズル13aの並び方向に偏向して吐出される。これにより、偏向なくインク液滴が吐出されたときの着弾位置からずれた位置に、インク液滴が着弾することとなる。
続いて、ヘッドモジュール10のより詳細な構造について説明する。
図4は、1つのヘッドモジュール10を示す平面図及び正面図である。本実施形態のヘッドモジュール10は、内部に配置された4つのヘッドチップ20と、モジュールフレーム11と、ノズルシート13と、バッファタンク15とから構成されている。
モジュールフレーム11は、厚みが約0.5mm程度のアルミナセラミックス、インバー鋼、ステンレス鋼等から形成されたものであり、図4に示すように、平面的に見たときに略長方形状に形成されるとともに、左右両端側には、略L形に切り欠かれた係合部11aを有する。また、本実施形態では、4箇所に、略長方形状のヘッドチップ配置孔11bが形成されている。ヘッドチップ配置孔11bは、ヘッドチップ20の外形よりわずかに大きな孔形を有し、ヘッドチップ20を内部に完全に配置できるようになっている。さらにまた、左右両端のヘッドチップ配置孔11bは、係合部11aによって切り欠かれていないモジュールフレーム11の左右両端部まで突き出ている。
図5は、モジュールフレーム11をノズルシート13上に配置した状態を示す平面図及び正面図である。本実施形態では、モジュールフレーム11又はノズルシート13に熱硬化型のエポキシ樹脂系フィルム接着材からなる接着層が予め形成されており、ホットプレスによって両者を熱圧着することで接合する。これにより、モジュールフレーム11は、配線パターン部13bを除くノズルシート13の領域と略重なり合う。なお、配線パターン部13bは、銅箔をポリイミド等で両面側から挟み込んだ、いわゆるサンドイッチ構造をなすことで形成されており、ヘッドチップ配置孔11b内にヘッドチップ20が配置されたときに、超音波ボンダーによってヘッドチップ20と電気的に接続される。
ノズルシート13と接合されたモジュールフレーム11のヘッドチップ配置孔11bの領域内には、その下側に位置するノズルシート13が見えるが、この部分に配線パターンはなく、ポリイミドフィルムのみである。そして、ヘッドチップ配置孔11bの領域内にあるノズルシート13に対して、1つのヘッドチップ20における発熱抵抗体22の数に対向する数のノズル13aを一方向に整列させたノズル13a列が形成される。
ノズル13aの形成は、エキシマレーザーにより行う。また、レーザー光により形成されたノズル13aには、テーパーが付くため、モジュールフレーム11側からレーザー光を照射してノズル13aを形成する。これにより、ノズル13aは、インクの吐出面(ノズルシート13の外表面)に近づくに従って開口径が次第に小さくなるようにテーパーが付いた孔となる。
また、このときに、その後の工程で使用する位置合わせマーク1L,1R・・・4L,4Rも形成しておく。位置合わせマークの形状は、図5に示す例では円形であるが、十字型等、位置合わせに都合が良ければ特に限定されるものではない。また、位置の認識ができれば貫通していなくても良い。
ヘッドチップ20は、図4に示すように、ヘッドチップ配置孔11b内にあって、発熱抵抗体22の真下にノズル13aが位置する(xy方向の位置決め精度が±1μmである)ように熱圧着されているが、ヘッドチップ20の配置には、位置合わせマーク1L,1R・・・4L,4Rが利用されている。すなわち、ヘッドチップ配置孔11bの領域内にあるノズルシート13に形成された位置合わせマーク1L,1R・・・4L,4Rと、予めヘッドチップ20に形成しておいた位置合わせマークとを合わせながら、チップマウンターを用いてアライメントしながら熱圧着する。なお、ノズルシート13とヘッドチップ20との間の接着層(感光性環化ゴムレジスト等からなるバリア層12が接着層を兼ねる)の厚みを一定にするため、圧着力が均一になるように注意する必要がある。
バッファタンク15は、インクを一時貯留するためのタンクである。そして、図4に示すように、バッファタンク15の外面はモジュールフレーム11の外形に沿った形状で、モジュールフレーム11の外形よりも小さい略相似形となされている。なお、バッファタンク15の接着は、ベース治具上にノズルシート13を密着させ、ノズルシート13の平坦性を確保しつつ行われる。
図6は、バッファタンク15が取り付けられた状態を示す側面の断面図である。図6に示すように、バッファタンク15の接着によってヘッドモジュール10が完成すると、バッファタンク15の内部に、空洞となった共通液体流路15aが形成される。すなわち、バッファタンク15は、下面側(モジュールフレーム11との接着面側)が開口されるとともに、側壁及び天壁が同一厚みに形成され、断面が略逆凹形となっていることから、共通液体流路15aを形成する。そして、図4に示すように、バッファタンク15の天壁には穴15bが形成されており、この穴15bを介してインクタンク(図示せず)から共通液体流路15a内にインクが供給される。
ところで、本実施形態では、図1に示すように、ヘッドモジュール10を直列に4個接続したものを4列設けている。
ここで、ヘッドモジュール10自体を精密な寸法で製作することができても、それを複数並べて高精度な液体吐出ヘッド1に仕上げるには困難が伴う。そして、ヘッドモジュールの配列精度が悪化すると、印刷したときのインク液滴の着弾位置に悪影響を及ぼし、精度が悪い場合には不良品となり、不良品が多いと歩留りが悪化するためコストアップになる。
そこで次に、複数のヘッドモジュール10を用いて1つの液体吐出ヘッド1を製造する過程について説明する。
図7は、ヘッドモジュール10を並べて配置した状態を示す平面図及び正面図である。図7中、平面図では複数のヘッドモジュール10を図示しているが、正面図では、1つのヘッドモジュール10が配置された状態を図示している。
図7の平面図に示すように、ベース治具51には、位置合わせマークBL,BRが設けられており、これを基準として各ヘッドモジュール10が載置される。すなわち、ベース治具51の位置合わせマークBL,BRによって原点と平行出しを行い、これを基準に、ヘッドモジュール10側の位置合わせマーク(図5に示す位置合わせマークの例えば1Lと3R)を利用し、マウンターを使って、合計16個のヘッドモジュール10をベース治具51上に整列させて載置する。
ここで、ベース治具51上には、粘着シート52(紫外線、熱等で粘着力が低減するもの)が貼り付けられている。したがって、ベース治具51上にヘッドモジュール10をマウントすれば、ヘッドモジュール10が平坦なベース治具51に密着する。この場合、マウントの精度は、位置、平行度ともに通常±5〜10μm程度であり、ヘッドモジュール10のノズル面の平面度は、ベース治具51の平坦面によって確保される。なお、粘着シート52を用いるのではなく、例えば真空吸着によってヘッドモジュール10を保持することもできる。
また、直列に整列した4つのヘッドモジュール10は、各モジュールフレーム11の両端部にある係合部11a同士が係合するように、すなわち、略L形に切り欠かれた部分同士が互いに連結するように配置される。そのため、係合部11aによって切り欠かれていないモジュールフレーム11の左右両端部にまで突き出したヘッドチップ20は、その並び方向においてオーバーラップする。
図8は、このように整列した各ヘッドモジュール10に対し、ヘッドフレーム2を接着する工程を示す正面図及び平面図である。ここで、ヘッドフレーム2は、直列に配置された4個のヘッドモジュール10を内部に配置できるように、剛性の高い金属板等に対してヘッドモジュール配置孔2aを4個形成したものである。すなわち、図8の平面図に示すように、ベース治具51上に配置された4個のヘッドモジュール10が内部に入り込むように、ヘッドモジュール配置孔2aが形成されたものである。なお、ヘッドフレーム2には、別工程で既にプリント基板3が接着済みである。
ヘッドモジュール配置孔2aの大きさは、ヘッドモジュール10のバッファタンク15よりも若干大きく、モジュールフレーム11よりも若干小さくなっている。そのため、図8の正面図に示すように、上側からヘッドフレーム2をベース治具51上に配置すると、バッファタンク15の外面から全体的に突出するモジュールフレーム11の鍔部11cが図8の平面図のハッチング部と重なる。ここで、ハッチング部にはシリコン系の接着剤4が塗布されているので、各モジュールフレーム11の鍔部11cとヘッドフレーム2とがベース治具51上で接合される。なお、接着剤4はインクシールを兼ねる。
図9は、ヘッドフレーム2を接着した後、ベース治具51上から取り外す工程を示す正面図であり、図9(a)は、接着時の状態を示し、図9(b)は、取り外し時の状態を示している。
図9(a)に示すように、ヘッドフレーム2は、基準位置合わせ53によって、ヘッドモジュール10に対する平面的な位置決めがされる。また、ヘッドフレーム2とヘッドモジュール10との間に上下方向のギャップがあっても、ギャップのばらつきは接着剤4によって吸収される。したがって、ヘッドモジュール10のノズル面の平面性はそのまま確保される。
そして、粘着シート52の種類に応じて、光透過性材料(例えばガラス、アクリル等)からなるベース治具51の下から粘着シート52に紫外線を照射するか、粘着シート52を加熱する等すれば、粘着シート52の粘着力が低下する。すると、図9(b)に示すように、ベース治具51上から接合体(ヘッドモジュール10及びヘッドフレーム2)を取り外すことができるようになる。
そして、図1中、X方向矢視側面図に示すように、ノズルシート13の配線パターン部13bとプリント基板3とをヒートバーではんだ付けし、はんだ付けした周辺部をシリコン系の封止材でコーティングすることで、図1に示す液体吐出ヘッド1が形成される。なお、プリント基板3は、平面図で見たときに、ヘッドフレーム2のヘッドモジュール配置孔2aを避けるように形成されている。また、プリント基板3は、各ヘッドモジュール10のモジュールフレーム11とは接触せず、各ヘッドモジュール10のモジュールフレーム11間に配置される。
このように、図1に示す液体吐出ヘッド1は、4つのヘッドモジュール10を1列に整列させることで、A4対応のラインヘッドとなっている。また、ヘッドモジュール10列(4個のヘッドモジュール10からなるもの)を4列並べて、Y、M、C、及びKの4色(カラー)対応のカラーラインヘッドとなっている。
そして、直列に接続された2つのヘッドモジュール10を、それぞれヘッドモジュール「N」(左側)、ヘッドモジュール「N+1」(右側)とし、ヘッドモジュール「N」及び「N+1」内の4つのヘッドチップ20を左側から順に、20A、20B、20C、及び20D(図1参照)とすると、ヘッドモジュール「N」のヘッドチップ20Dと、ヘッドモジュール「N+1」のヘッドチップ20Aとは、少なくとも1つのノズル13a(図5参照)が、ヘッドチップ20の並び方向においてオーバーラップするように配置されている。すなわち、ヘッドモジュール「N」のヘッドチップ20Dのうち、最もヘッドモジュール「N+1」側にあるノズル13aは、ヘッドモジュール「N+1」のヘッドチップ20Aのうち、最もヘッドモジュール「N」側にあるノズルよりも、右側に位置している。
上述したように、図1に示す液体吐出ヘッド1は、正確にヘッドモジュール10を配置して組み立てられるが、配列精度を高めれば生産性に劣ることとなり、逆にヘッドモジュール10の配列精度が悪ければ、インク液滴の着弾位置がずれてしまう。すなわち、ヘッドモジュールのつなぎ目でのドットずれ、画像の段差、カラーレジストレーションのずれ等が発生し、画質が低下する。
ここで、画質低下の原因である、ヘッドモジュール間におけるインク液滴の着弾位置ずれの態様には、x方向(ノズル列方向)のずれ、y方向(記録媒体の搬送方向)のずれ、ノズル列方向のドット並びの傾きがある。
図10は、x方向のずれの要因となるヘッドモジュール10の位置不良を示す説明図であり、図10(a)は、ヘッドモジュール10のx方向の位置合わせがずれた状態を示し、図10(b)は、ヘッドモジュール10のノズル面が基準平面に対してy軸方向を軸とした回転方向に傾いた状態を示している。
この場合、x方向の着弾位置のずれ量は、ヘッドモジュール10のx方向マウントずれとノズル面の傾きによるずれの合成となり、インク液滴がノズル13aから理想的に直進するとすれば、ずれ量は、x+d・tanα(x=x方向マウントずれ,d=ノズル13aと記録面との距離,α=ヘッドモジュール10のノズル面の傾き)となる。
図11は、駆動位置補正手段による画質の低下防止の説明図である。例えば、図11(a)のようにオーバーラップ部が8ノズル分あり、「N」番目のヘッドモジュールから「N+1」番目のヘッドモジュールへの切り替え位置が左から4ノズルと5ノズルの間としたとき、x方向の着弾位置ずれが無ければ、図11(a)のようにドットは等間隔でつながる。
ここで、例えば「N+1」番目のヘッドモジュールが右に2.3ドット分ずれて組み立てられた場合(前記傾きαはゼロとする)、図11(b)のようになり着弾ドットに隙間が生じる。
隙間が生じると、印刷方向に白い部分、いわゆる白スジが生じ、好ましくない。
そこで、本実施形態では、ノズル13a列の中でインク液滴を実際に吐出する駆動ノズルを調整するための駆動位置補正手段(本発明における「着弾位置補正手段」に相当するものの1例である)を備えることにより、画質の低下を防止している。
図11(b)の場合、「N+1」番目の駆動ノズルの位置を全体に左に2ドットシフトすることで、図11(c)のように、つなぎ目のドット間隔を正規の間隔の1.3倍まで近づけることができる。
このことにより白スジを目立たなくすることが出来る。
「N+1」番目のヘッドモジュールの組立て位置が左にずれている場合は、補正なしだと着弾ドットに重なりが生じることになる。印刷物には、印刷方向にスジ状の濃度の濃い部分が生じる。
この場合も、上記と同様に駆動ノズルを全体に右にシフトすることでつなぎ目が目立たないように補正することができる。
つなぎ目のドット間隔は任意に設定できるが、本実施形態では正規のドット間隔の0.5倍以上1.5倍未満になるよう調整している。これは、画質などを考慮して、例えば0.3倍以上1.3倍未満、0より大きく1倍以下、等としてもよい。白すじを目立たなくするためには、少なくとも1.5倍以下であることが望ましい。
また、本実施形態では、ノズル13aから吐出するインク液滴の吐出方向をノズル13a列の並び方向において複数の方向に可変とした偏向吐出手段(本発明における「着弾位置補正手段」の他の例である)を備えている。すなわち、図3に示すように、2つに分割した発熱抵抗体22の気泡発生時間に時間差を生じさせることで、インク液滴の吐出方向をノズル13a列の並び方向に偏向して吐出させることができるようになっている。したがって、x方向マウントずれを完全に解消することができるので、個々のヘッドモジュール10の位置精度、各ヘッドモジュール10相互間の位置精度を高くしなくても、高画質を得ることができるようになる。
なお、x方向マウントずれが偏向吐出手段のみで解消できる程度ならば、駆動位置補正手段による駆動ノズルの調整は不要である。
また、ノズル面の傾きに関しても、傾きαに相当する偏向吐出を行うことにより、ノズル面の傾きによるずれを完全に解消することができる。
図12は、y方向のずれの要因となるヘッドモジュール10の位置不良を示す説明図であり、図12(a)は、ヘッドモジュール10のy方向の位置合わせがずれた状態を示し、図12(b)は、ヘッドモジュール10のノズル面が基準平面に対してx軸方向を軸とした回転方向に傾いた状態を示している。
この場合、y方向の着弾位置のずれ量は、x方向の場合と同様、y+d・tanβ(y=y方向マウントずれ,d=ノズル13aと記録面との距離,β=ヘッドモジュール10のノズル面の傾き)となる。
本実施形態では、「N」番目のヘッドモジュール10(N)の各ノズル13aからインク液滴を吐出するタイミングと、「N+1」番目のヘッドモジュール10(N+1)の各ノズル13aからインク液滴を吐出するタイミングとの間に時間差を設けるモジュール間時間補正手段(本発明における「着弾位置補正手段」の他の例である)を備えることにより、y方向マウントずれ及びノズル面の傾きによるずれを解消している。すなわち、吐出タイミングは、吐出周期単位で調整が可能なので、y方向の記録ピッチ単位での調整ができる。
この点に関しさらに詳述すると、本実施形態の場合、ヘッドモジュール10が固定されており、記録媒体(紙、OHPフィルム等)を搬送しながらインク液滴を吐出するので、記録媒体の搬送速度と吐出周期とによって搬送方向(図12の左右方向)の解像度が決まる。そこで、図12の例においては、搬送速度を考慮し、「N+1」番目のヘッドモジュール10(N+1)の吐出周期を2周期分だけ調整することで、y方向マウントずれをほぼ解消している。なお、図12では、ノズル間隔とy方向の記録ピッチとが等しく表現されているが、y方向の記録ピッチについてはノズル間隔より細かくすることができ、例えば、搬送方向の解像度が1200dpiであれば21.2μm、4800dpiのであれば5.3μmピッチでの調整が可能となる。
図13は、ノズル列方向のドット並びの傾きの要因となるヘッドモジュール10の位置不良を示す説明図である。
図13に示すように、ノズル列方向のドット並びの傾きは、ヘッドモジュール10の向きがxy平面上で傾く、すなわち、ノズル列がx軸に平行でなくなることにより生ずる。
ヘッドモジュール10の傾きは、y方向マウントずれの場合と同様に、吐出タイミングをずらすことで調整することができるが、本実施形態では、傾いた「N+1」番目のヘッドモジュール10(N+1)におけるノズル13a列を3ブロックに分け、各ブロックごとに液滴を吐出するタイミングを変化させるブロック間時間補正手段(本発明における「着弾位置補正手段」の他の例である)を備えることで、より細かい調整を可能としている。
ブロックの数は、傾きの大きさと搬送方向(図13の左右方向)の記録ピッチに応じて決定すれば良く、本実施形態では、8個のノズル13aからなるブロックを3ブロックとした。そして、各ブロックの吐出周期を1周期ずつずらすことで、画像の段差を最小限(記録ピッチ以下)にしている。例えば、x軸からのずれが30μmで傾いている場合、記録ピッチが5.3μm(4800dpi)で、ヘッドモジュール10の記録幅が54.144mm(600dpiで1200ドットに相当)のとき、幅9.567mm(226ドット)ごとに1周期ずらせば、ほぼ平行に補正することができる。なお、幅19.134mm(552ドット)ごとに2周期ずらせば段差が大きくなるが、ブロック間時間補正手段を簡素化することができる。
次に、高画質を得るための液体吐出ヘッドの吐出調整方法について説明する。最初に、図1に示す各ヘッドモジュール10の各ノズル13aから初期状態でインク液滴を吐出し、例えば、各ヘッドモジュール10ごとのノズル13a列の並び方向の直線ラインパターンを印刷する(第1工程)。印刷するパターンは必ずしも直線ラインである必要はなく、各ヘッドモジュールの相対的な位置関係が分かれば、ジグザグであっても曲線であってもよい。この印刷は、紙送り精度を精密に管理した検査用の印刷機を使用して行う。第1工程によって印刷されたパターン(ライン)は、スキャナを使用した第2工程で、各ヘッドモジュール10ごとのインク液滴の着弾位置として取り込まれる。そして、取り込まれた着弾位置を基に各ヘッドモジュール10ごとの位置合わせ基準を決定する(第3工程)。
図14は、位置合わせ基準の決定方法を示す説明図である。また、図15は、y方向のずれの最大値を決定する方法を示す説明図である。
位置合わせ基準の決定に際しては、各ヘッドモジュールによる着弾位置(始点及び終点位置)を測定する。そして、図14に示すように、各ヘッドモジュールによる印刷ラインの重心を原点とし、印刷ラインの方向の平均をx軸の向きとして、位置合わせ基準を計算で算出する。また、y方向のずれの最大値は、図15に示すように、各ヘッドモジュールの位置合わせ基準を直線上に並べて算出する。印刷ラインと位置合わせ基準とのずれは、x、y、傾きの3つのパラメータに分けられ、第4工程で、補正情報としてROM(本発明における位置補正記憶手段に相当するもの)に記憶される。
図16は、補正情報に基づく液体吐出ヘッドの動作フローチャート及びブロック図である。図16に示すように、印刷画像データは、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)に読み込まれて2値化処理される。一方、各ヘッドモジュールの各ノズルから初期状態で吐出されたインク液滴の着弾位置ずれは、上記のとおり、補正情報としてROMに格納されており、DSPが読み取る。
そして、この補正情報に基づいて、2値化処理された印刷画像データをDSP内で位置補正処理を行い、インク液滴の吐出を制御して印刷する。すなわち、駆動位置補正手段、偏向吐出手段、モジュール間時間補正手段及びブロック間時間補正手段を用いて、上述したように、x方向(ノズル列方向)のずれ、y方向(記録媒体の搬送方向)のずれ、ノズル列方向のドット並びの傾きを補正する。したがって、液体吐出ヘッドの組立て精度を高くしなくても、高画質を得ることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、例えば以下のような種々の変形が可能である。
(1)モジュールフレーム11には4つのヘッドチップ配置孔11bを形成することで、1つのヘッドモジュール10には4つのヘッドチップ20が搭載されるようにした。しかし、これに限らず、1つのヘッドモジュール10に対してヘッドチップ20を何個搭載しても良い。
(2)ラインヘッドとして液体吐出ヘッド1を形成するに際し、本実施形態では、4個のヘッドモジュール10を直列に接続したヘッドモジュール10列を4列設けたが、これに限らず、液体吐出ヘッド1の用途や色数に応じて、1つの液体吐出ヘッド1のヘッドモジュール10数を増減することが可能である。
本発明による液体吐出ヘッドの一実施形態を示す平面図及び図中、X方向の矢視側面図(断面図)である。 液体吐出ヘッド内に実装されているヘッドチップとその周囲の構成を示す断面図及び下面から見た平面図である。 吐出方向を複数の方向に可変としたヘッドチップを部分的に示す平面図及び側面の断面図である。 1つのヘッドモジュールを示す平面図及び正面図である。 モジュールフレームをノズルシート上に配置した状態を示す平面図及び正面図である。 バッファタンクが取り付けられた状態を示す側面の断面図である。 ヘッドモジュールを並べて配置した状態を示す平面図及び正面図である。 各ヘッドモジュールに対し、ヘッドフレームを接着する工程を示す正面図及び平面図である。 ヘッドフレームを接着した後、ベース治具上から取り外す工程を示す正面図である。 x方向のずれの要因となるヘッドモジュールの位置不良を示す説明図である。 駆動位置補正手段による画質の低下防止の説明図である。 y方向のずれの要因となるヘッドモジュールの位置不良を示す説明図である。 ノズル列方向のドット並びの傾きの要因となるヘッドモジュールの位置不良を示す説明図である。 位置合わせ基準の決定方法を示す説明図である。 y方向のずれの最大値を決定する方法を示す説明図である。 補正情報に基づく液体吐出ヘッドの動作フローチャート及びブロック図である。
符号の説明
1 液体吐出ヘッド
2 ヘッドフレーム
2a ヘッドモジュール配置孔
3 プリント基板
4 接着剤
10 ヘッドモジュール
11 モジュールフレーム
11a 係合部
11b ヘッドチップ配置孔
11c 鍔部
12 バリア層
13 ノズルシート
13a ノズル
13b 配線パターン部
13c 電極
13d 開口部
14 インク液室
15 バッファタンク
15a 共通液体流路
15b 穴
16 流路
20 ヘッドチップ
21 半導体基板
22 発熱抵抗体
23 接続パッド
50 保持手段
51 ベース治具
52 粘着シート

Claims (9)

  1. 複数のヘッドモジュールと、
    複数の前記ヘッドモジュールを内部に配置するヘッドフレームと
    を備えるとともに、
    前記ヘッドモジュールは、
    複数のエネルギー発生素子を配列したヘッドチップと、
    液滴を吐出するためのノズルを複数配列したノズル列を形成したノズル部材と、
    前記ヘッドチップの前記エネルギー発生素子の形成面と前記ノズル部材との間に積層され、各前記エネルギー発生素子と各前記ノズルとの間に液室を形成するための液室形成部材と
    を備え、
    前記エネルギー発生素子により、前記液室内の液体を前記ノズル列中の任意の前記ノズルから吐出する液体吐出ヘッドであって、
    前記ヘッドフレームに配置された「N」番目(Nは、自然数)の前記ヘッドモジュールにおける前記ノズル列と、この「N」番目の前記ヘッドモジュールに隣接する「N+1」番目の前記ヘッドモジュールにおける前記ノズル列とが前記ノズル列の並び方向においてオーバーラップし、
    前記ノズル列のオーバーラップ部で、各前記ノズルから吐出される液滴の着弾位置を、オーバーラップせずにノズル間隔の0.5倍〜1.5倍の範囲内で補正する着弾位置補正手段を有する
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
    前記着弾位置補正手段は、液滴を吐出する前記ノズルを駆動ノズルとしたとき、前記ノズル列のオーバーラップ部で、駆動ノズルを完全にオーバーラップさせずにノズル間隔の0.5倍〜1.5倍の範囲内で着弾位置を補正する駆動位置補正手段である
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  3. 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
    前記着弾位置補正手段は、少なくとも前記ノズル列のオーバーラップ部で、前記ノズルから吐出する液滴の吐出方向を前記ノズル列の並び方向において複数の方向に可変とした偏向吐出手段である
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  4. 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
    前記着弾位置補正手段は、「N」番目の前記ヘッドモジュールにおける前記ノズル列の各前記ノズルから液滴を吐出するタイミングと、「N+1」番目の前記ヘッドモジュールにおける前記ノズル列の各前記ノズルから液滴を吐出するタイミングとの間に時間差を設けるモジュール間時間補正手段である
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  5. 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
    前記着弾位置補正手段は、少なくとも1つの前記ヘッドモジュールにおける前記ノズル列を複数の前記ノズルからなるブロックに分け、前記ノズルから液滴を吐出するタイミングをブロックごとに変化させるブロック間時間補正手段である
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  6. 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
    前記ノズル部材の一方の面に貼り合わせられることにより前記ノズル部材を支持し、前記ヘッドチップを内部に配置するためのヘッドチップ配置孔が形成されたモジュールフレームを有し、
    前記モジュールフレームは、他の前記モジュールフレームが前記ノズル列の並び方向において直列に配置されるときに互いに係合するための係合部を備え、
    複数の前記ヘッドモジュールの各前記係合部同士が係合することにより前記ノズル列がオーバーラップする
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  7. 複数のヘッドモジュールと、
    複数の前記ヘッドモジュールを内部に配置するヘッドフレームと
    を備えるとともに、
    前記ヘッドモジュールは、
    複数のエネルギー発生素子を配列したヘッドチップと、
    液滴を吐出するためのノズルを複数配列したノズル列を形成したノズル部材と、
    前記ヘッドチップの前記エネルギー発生素子の形成面と前記ノズル部材との間に積層され、各前記エネルギー発生素子と各前記ノズルとの間に液室を形成するための液室形成部材と
    を備え、
    前記エネルギー発生素子により、前記液室内の液体を前記ノズル列中の任意の前記ノズルから吐出する液体吐出装置であって、
    前記ヘッドフレームに配置された「N」番目(Nは、自然数)の前記ヘッドモジュールにおける前記ノズル列と、この「N」番目の前記ヘッドモジュールに隣接する「N+1」番目の前記ヘッドモジュールにおける前記ノズル列とが前記ノズル列の並び方向においてオーバーラップし、
    前記ノズル列のオーバーラップ部で、各前記ノズルから吐出される液滴の着弾位置を、オーバーラップせずにノズル間隔の0.5倍〜1.5倍の範囲内で補正する着弾位置補正手段を有する液体吐出ヘッドを備える
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  8. 請求項7に記載の液体吐出装置において、
    各前記ヘッドモジュールにおける前記ノズル列の各前記ノズルから初期状態で吐出された液滴の着弾位置ずれを補正情報として記憶する位置補正記憶手段を備え、
    前記位置補正記憶手段に記憶された補正情報に基づいて液滴の吐出を制御する
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  9. 複数のヘッドモジュールと、
    複数の前記ヘッドモジュールを内部に配置するヘッドフレームと
    を備えるとともに、
    前記ヘッドモジュールは、
    複数のエネルギー発生素子を配列したヘッドチップと、
    液滴を吐出するためのノズルを複数配列したノズル列を形成したノズル部材と、
    前記ヘッドチップの前記エネルギー発生素子の形成面と前記ノズル部材との間に積層され、各前記エネルギー発生素子と各前記ノズルとの間に液室を形成するための液室形成部材と
    を備え、
    前記ヘッドフレームに配置された「N」番目(Nは、自然数)の前記ヘッドモジュールにおける前記ノズル列と、この「N」番目の前記ヘッドモジュールに隣接する「N+1」番目の前記ヘッドモジュールにおける前記ノズル列とが、前記ノズル列の並び方向においてオーバーラップしており、
    前記エネルギー発生素子により、前記ノズル列のオーバーラップ部で、各前記ノズルから吐出される液滴の着弾位置を、オーバーラップせずにノズル間隔の0.5倍〜1.5倍の範囲内で補正する、前記液室内の液体を前記ノズルから吐出する液体吐出ヘッドの吐出調整方法であって、
    各前記ヘッドモジュールにおける前記ノズル列の各前記ノズルから初期状態で液滴を吐出し、各前記ヘッドモジュールごとに所定のパターンを印刷する第1工程と、
    印刷されたパターンから各前記ヘッドモジュールごとの液滴の着弾位置を取り込む第2工程と、
    取り込まれた着弾位置を基に各前記ヘッドモジュールごとの位置合わせ基準を決定する第3工程と、
    印刷されたパターンと位置合わせ基準とのずれを補正情報として記憶する第4工程と
    を含むことを特徴とする液体吐出ヘッドの吐出調整方法。
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