JP2009022832A - 液滴吐出方法、及び液滴吐出装置 - Google Patents

液滴吐出方法、及び液滴吐出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】微細化されるパターンにおいて液滴の乾燥を促進させることによりパターンの加工精度を向上させた液滴吐出装置を提供する。
【解決手段】吹付けポート24は、液滴吐出ヘッド22に隣接し、融着する前の孤立する液滴Dに向けて液滴Dの蒸発成分と異なる乾燥用の気体を吹付けることによって、液滴Dの周囲を局所的に乾燥用の気体に置換する。また、吸引ポート25は、液滴吐出ヘッド22に隣接して、液滴Dの周囲を吸引する。
【選択図】図4

Description

本発明は、液滴吐出方法、及び液滴吐出装置に関する。
低温焼成セラミックス(LTCC:Low Temperature Co-fired Ceramics )からなる多層基板は、優れた高周波特性と高い耐熱性を有するため、高周波モジュールの基板やICパッケージの基板等に広く利用される。LTCC多層基板の製造方法では、一般に、金属インクを用いてグリーンシートの上に回路パターンを描画する工程と、複数のグリーンシートを積層して一括焼成する工程とが実施される。
回路パターンを描画する工程においては、回路パターンの高密度化を図るため、金属インクを微小な液滴にして吐出する、いわゆるインクジェット法が提案されている(例えば、特許文献1)。インクジェット法は、1滴の容量が数〜数十ピコリットルの多数の液滴を用いて1つの回路パターンを描画し、各液滴の吐出位置を制御することによって、回路パターンの微細化と狭ピッチ化を可能にする。しかし、インクジェット法では、基板に着弾した液滴が乾燥に時間を要すると、液滴の過剰な濡れ広がりによって回路パターンの加工精度が損なわれてしまう。そこで、インクジェット法においては、従来から、液滴の乾燥速度を向上させるための提案がなされている。
特許文献2は、インクからのキャリア蒸気を排気するための排気ダクトと、キャリア蒸気を排気ダクトへと向けることを補助するために、印刷ゾーンの前面から印刷ゾーンへと気流を送るクロスフローファンとを備え、印刷が行われる媒体の表面に渦流を生成してインクの蒸発を助長させる。
特許文献3は、外部からの空気をハウジング内に取り入れる吸引口と、ハウジング内の空気を排出する排出口と、吸引口に設けられて吸引する空気の水蒸気を除去する水蒸気除去部とを備え、ハウジング内の湿度を効率的に低下させて溶剤蒸気の回収効率を向上させる。
特開2005−57139号公報 特開平6−210847号公報 特開2004−181672号公報
特許文献2及び特許文献3においては、液滴を乾燥させるための乾燥用の気体が、対象物の略全体にわたって一つの方向に流される。そのため、対象物の表面においては、対象物の一端が、常に気流の上流になり、他端が気流の下流になる。上流の蒸発成分は、この気流に基づいて常に下流に流されるため、対象物の表面上に蒸発成分の濃度勾配を形成してしまう。
蒸発成分の濃度勾配は、対象物の表面上に、液滴の乾燥速度の遅い領域と、液滴の乾燥速度の速い領域とを形成する。乾燥速度の遅い領域においては、液滴が過剰に濡れ広がるために、パターンの位置精度が損なわれてしまう。乾燥速度の速い領域においては、乾燥速度の遅い領域のインク成分が流入するため、パターンの膜厚が厚くなってしまう。
また、特許文献2及び特許文献3においては、液滴吐出ヘッドと対象物との間の空間、すなわち液滴の飛行する空間に向けて空気が送られる。この空気の流速が過大になると、
吐出される液滴が飛行曲がりを来たすために、十分な着弾精度が得難くなる。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、微細化されるパターンにおいて液滴の乾燥を促進させることによりパターンの加工精度を向上させた液滴吐出装置を提供することである。
隣接する液滴が融着するとき、液滴の乾燥速度は、蒸発成分の蒸発速度に支配される(蒸発律速である)。詳述すると、融着した状態の液滴は、孤立する状態の液滴に比べて、その容量に対する表面積の割合が大幅に小さくなる。融着した状態の液滴においては、蒸発成分の蒸発確率が、この表面積の低い割合によって大きく制限されてしまう。そこで、融着した液滴の乾燥を促進させるためには、液滴を加熱して構成成分の運動エネルギーを増大させることにより、蒸発成分の蒸発確率を高めることが有効的である。
一方、微細化されるパターンにおいては、液滴のサイズが小さいとき、すなわち融着する前の孤立するときに、その乾燥を促進させることが重要である。
孤立する液滴の場合、液滴の乾燥速度は、蒸発成分の拡散速度に支配される(拡散律速である)。詳述すると、孤立する液滴は、その容量(例えば、数十ピコリットル)に対する表面積の割合が十分に大きいため、蒸発成分が速やかに蒸発を開始できる。しかし、液滴からの蒸発成分は、蒸発した後に液滴の周囲に停滞し続けて準平衡状態を形成してしまう。孤立する液滴においては、この蒸発成分の準平行状態によって、以降の蒸発が制限されてしまう。そこで、孤立する液滴の乾燥を促進させるためには、液滴の周囲から蒸発成分を離散させることが有効的である。
本発明の液滴吐出方法は、液滴吐出ヘッドから対象物に向けて複数の液滴を吐出させる液滴吐出方法であって、融着する前の孤立する前記液滴に向けて前記液滴の蒸発成分と異なる乾燥用の気体を吹付けることによって、前記液滴の周囲を局所的に前記乾燥用の気体に置換する。
本発明の液滴吐出方法によれば、吐出される複数の液滴の各々は、融着する前の孤立する状態において、その周囲を局所的に同質の乾燥用の気体に置換される。すなわち、本液滴吐出方法は、液滴吐出ヘッドと対向した領域に対して、その時々に局所的に置換処理を施す。
したがって、吐出される複数の液滴の各々は、融着して濡れ広がる前に、その蒸発成分を離散させることができるため、その乾燥を促進することができる。すなわち、本液滴吐出方法は、液滴の濡れ広がりを確実に抑制できる。また、本液滴吐出方法は、蒸発成分の濃度勾配を発生し難いため、液滴成分の流動を液滴間において抑えられる。したがって、本液滴吐出方法は、微細化されるパターンにおいて該パターンの加工精度を向上できる。
この液滴吐出方法であって、融着する前の孤立する前記液滴に向けて前記乾燥用の気体を吹付けるとともに、前記液滴の周囲を吸引することによって、前記液滴の周囲を局所的に前記乾燥用の気体に置換する構成が好ましい。
この液滴吐出方法によれば、液滴の周囲を吸引する分だけ、乾燥用の気体の置換効率が高くなる。したがって、この液滴吐出方法は、着弾する液滴の濡れ広がりを、さらに抑えることができる。また、乾燥用の気体の拡散や滞留、又は蒸発成分の拡散や滞留が、吸引によって抑えられるため、蒸発成分の濃度勾配が、さらに発生し難くなる。よって、この液滴吐出方法は、パターンの加工精度をさらに向上できる。
この液滴吐出方法であって、前記対象物と前記液滴吐出ヘッドとを所定方向に相対移動させて、前記液滴吐出ヘッドに設けられて前記所定方向と交差する方向に配列される複数のノズルから前記液滴を吐出させるとともに、前記液滴に向けて吹付ける前記乾燥用の気体を、前記対象物と前記液滴吐出ヘッドとの間の空間を介して吸引するとき、前記液滴吐出ヘッドに対する前記対象物の相対速度をVs、前記液滴の1滴当たりの重量をMd、前記液滴に含まれる蒸発成分の濃度をC、前記液滴を定着させるための前記蒸発成分の蒸発率をq、前記乾燥用の気体における前記蒸発成分の飽和蒸気量に対する前記乾燥用の気体に含まれる前記蒸発成分の蒸気量の比をh、前記蒸発成分の前記対象物上におけるモル体積をVm、前記蒸発成分の分子量をM、前記対象物と前記液滴吐出ヘッドとの間の距離をH0、前記配列方向に沿う前記液滴Dの吐出ピッチをDx、前記所定方向に沿う前記液滴Dの吐出ピッチをDy、前記液滴Dの吐出デューティをk、前記液滴の周囲から吸引する気体の流速をF1とし、F1=k・Vs・Md・C・q・Vm/(M・H0・Dx・Dy・(1−h))を満たす構成が好ましい。
この液滴吐出方法であって、前記液滴吐出ヘッドに対して前記対象物を所定方向に相対移動させて、前記液滴吐出ヘッドに設けられて前記所定方向と交差する方向に配列される複数のノズルから前記液滴を吐出させるとともに、前記液滴に向けて吹付ける前記乾燥用の気体を、前記液滴吐出ヘッドの前記所定方向にある吸引口から吸引するとき、前記液滴吐出ヘッドに対する前記対象物の相対速度をVs、前記液滴の1滴当たりの重量をMd、前記液滴に含まれる蒸発成分の濃度をC、前記液滴を定着させるための前記蒸発成分の蒸発率をq、前記乾燥用の気体における前記蒸発成分の飽和蒸気量に対する前記乾燥用の気体に含まれる前記蒸発成分の蒸気量の比をh、前記蒸発成分の前記対象物上におけるモル体積をVm、前記蒸発成分の分子量をM、前記吸引口の断面積をS、前記配列方向に沿う前記液滴吐出ヘッドの幅をDw、前記配列方向に沿う前記液滴Dの吐出ピッチをDx、前記所定方向に沿う前記液滴Dの吐出ピッチをDy、前記液滴Dの吐出デューティをk、前記液滴の周囲から吸引する気体の流速をF2とし、F2=k・Vs・Md・C・q・Vm・Dw/(M・S・Dx・Dy・(1−h))を満たす構成が好ましい。
上記の液滴吐出方法によれば、液滴の周囲の流速が吐出条件に応じて規定されるため、過剰な流速にともなう液滴の飛行曲がりが抑えられる。よって、上記の液滴吐出方法は、液滴の飛行状態と乾燥状態の安定化を図ることができるため、液滴の着弾位置の精度、ひいてはパターンの加工精度をさらに向上させることができる。
本発明の液滴吐出装置は、対象物に向けて複数の液滴を吐出する液滴吐出ヘッドと、
前記液滴吐出ヘッドに隣接して、融着する前の孤立する前記液滴に向けて前記液滴の蒸発成分と異なる乾燥用の気体を吹付けることによって、前記液滴の周囲を局所的に前記乾燥用の気体に置換する置換部とを有する。
本発明の液滴吐出装置によれば、吐出される複数の液滴の各々は、融着する前の孤立する状態において、その周囲を局所的に同質の乾燥用の気体に置換される。すなわち、本液滴吐出装置は、液滴吐出ヘッドと対向した領域に対して、その時々に局所的に置換処理を施す。
したがって、本液滴吐出装置は、複数の液滴の各々に対して、融着して広がる前に、その蒸発成分を離散させることができる。すなわち、本液滴吐出装置は、液滴の乾燥を促進させることができるため、液滴の濡れ広がりを確実に抑えることがでる。また、本液滴吐出装置は、液滴成分の流動を液滴間において抑えることができるため、対象物の全体から見て、蒸発成分の濃度勾配を発生し難くする。よって、本液滴吐出装置は、微細化されるパターンにおいて、液滴の乾燥を促進させることができるため、パターンの加工精度を向上させることができる。
この液滴吐出装置において、前記置換部は、融着する前の孤立する前記液滴に向けて前記乾燥用の気体を吹付けるとともに、前記液滴の周囲を吸引することによって、前記液滴の周囲を局所的に前記乾燥用の気体に置換する構成が好ましい。
この液滴吐出装置によれば、液滴の周囲を吸引する分だけ、乾燥用の気体の置換効率が高くなる。したがって、この液滴吐出装置は、着弾する液滴の濡れ広がりを、さらに抑えることができる。また、乾燥用の気体の拡散が吸引によって抑えられるため、乾燥用の気体の置換領域が、より局所的になる。そのため、対象物の全体から見て、蒸発成分の濃度勾配が、さらに発生し難くなる。よって、この液滴吐出装置は、パターンの加工精度をさらに向上できる。
この液滴吐出装置において、前記置換部は、対向する前記対象物上の領域に前記乾燥用の気体を吹付けることによって、前記孤立する液滴に前記乾燥用の気体を吹付ける吹付け口と、対向する前記対象物上の領域を吸引することによって、前記液滴の周囲を吸引する吸引口とを有する構成が好ましい。
この液滴吐出装置によれば、液滴吐出ヘッドの近傍にある液滴は、吹付け口と吸引口との協同によって、局所的に乾燥を促進する。したがって、この液滴吐出装置は、吐出直後の液滴に対して乾燥処理を施すため、液滴の濡れ広がりを、さらに抑えることができる。
この液滴吐出装置は、前記液滴吐出ヘッドに対して前記対象物を所定方向に相対移動させる移動部を有し、前記置換部は、前記吹付け口が前記液滴吐出ヘッドの前記所定方向に隣接する構成が好ましい。
この液滴吐出装置によれば、着弾直後の液滴の周囲が乾燥用の気体に置換される。したがって、液滴吐出装置は、着弾する液滴の濡れ広がりを、より確実に抑えることができるため、パターンの加工精度を、さらに向上させることができる。
この液滴吐出装置において、前記液滴吐出ヘッドは、前記対象物と対向する一つの面と、前記面に形成されて対向する前記対象物上の位置に前記液滴を吐出するノズルとを有し、前記置換部は、前記液滴吐出ヘッドを挟んで前記吹付け口と前記吸引口とを有し、前記対象物と前記面との間を介して前記液滴の周囲を前記乾燥用の気体に置換する構成が好ましい。
この液滴吐出装置によれば、吹付け口から吹き付けられる乾燥用の気体が、液滴の飛行経路を介して吸引口に到達する。したがって、液滴吐出装置は、対象物上の孤立する液滴に加えて、着弾前の液滴と着弾時の液滴に対しても、その乾燥を促進させることができる。
この液滴吐出装置において、前記液滴吐出ヘッドに対して前記対象物を所定方向に相対移動させる移動部を有し、前記液滴吐出ヘッドは、前記所定方向と交差する方向に配列されて前記液滴を吐出する複数のノズルを有し、前記置換部は、前記液滴吐出ヘッドに対する前記対象物の相対速度をVs、前記液滴の1滴当たりの重量をMd、前記液滴に含まれる蒸発成分の濃度をC、前記液滴を定着させるための前記蒸発成分の蒸発率をq、前記乾燥用の気体における前記蒸発成分の飽和蒸気量に対する前記乾燥用の気体に含まれる前記蒸発成分の蒸気量の比をh、前記蒸発成分の前記対象物上におけるモル体積をVm、前記蒸発成分の分子量をM、前記対象物と前記液滴吐出ヘッドとの間の距離をH0、前記配列方向に沿う前記液滴Dの吐出ピッチをDx、前記所定方向に沿う前記液滴Dの吐出ピッチをDy、前記液滴Dの吐出デューティをk、前記液滴の周囲から吸引する気体の流速をF
1とするとき、F1=k・Vs・Md・C・q・Vm/(M・H0・Dx・Dy・(1−h))を満たす構成が好ましい。
この液滴吐出装置によれば、液滴の周囲の流速が吐出条件に応じて規定されるため、過剰な流速にともなう液滴の飛行曲がりが抑えられる。この結果、液滴吐出装置は、液滴の着弾位置の精度、ひいてはパターンの加工精度を向上させることができる。
この液滴吐出装置において、前記液滴吐出ヘッドに対して前記対象物を所定方向に相対移動させる移動部を有し、前記置換部は、前記液滴吐出ヘッドの前記所定方向に隣接する構成が好ましい。
この液滴吐出装置によれば、この液滴吐出装置は、着弾直後の液滴の周囲を乾燥用の気体に置換できる。したがって、この液滴吐出装置は、着弾する液滴の濡れ広がりを、より確実に抑えることができるため、パターンの加工精度をさらに向上させることができる。
この液滴吐出装置において、前記液滴吐出ヘッドと前記対象物とを所定方向に相対移動させる移動部を有し、前記置換部は、前記所定方向に沿って前記液滴吐出ヘッドを挟んで両側にそれぞれ配設される構成が好ましい。
この液滴吐出装置によれば、液滴吐出ヘッドに対して対象物を所定方向に往復動させるとき、置換部は、対象物の移動方向に関わらず、液滴の乾燥を促進させることができる。したがって、この液滴吐出装置は、パターンの生産性を損なうことなく、パターンの加工精度を向上させることができる。
この液滴吐出装置において、前記置換部は、前記対象物と対向する一つの面と、前記面に設けられて前記乾燥用の気体を吹付ける複数の吹付け口と、前記面に設けられて前記液滴の周囲を吸引する複数の前記吸引口とを有する構成が好ましい。
この液滴吐出装置によれば、吹付け口と吸引口が、対象物と対向する同一面に形成される。したがって、液滴吐出装置は、乾燥用の気体の殆どを、対象物と該面との間で流動させることができる。この結果、液滴吐出装置は、対象物の表面に沿う乾燥用の気体の流動を大幅に抑えることができるため、蒸発成分の濃度差に基づく乾燥不良を、より確実に回避させることができる。
この液滴吐出装置において、前記液滴吐出ヘッドは、前記所定方向と交差する方向に配列されて前記液滴を吐出する複数のノズルを有し、前記置換部は、前記乾燥用の気体を吹付ける複数の吹付け口と、前記液滴の周囲を吸引する複数の前記吸引口とを有し、前記液滴吐出ヘッドに対する前記対象物の相対速度をVs、前記液滴の1滴当たりの重量をMd、前記液滴に含まれる蒸発成分の濃度をC、前記液滴を定着させるための前記蒸発成分の蒸発率をq、前記乾燥用の気体における前記蒸発成分の飽和蒸気量に対する前記乾燥用の気体に含まれる前記蒸発成分の蒸気量の比をh、前記蒸発成分の前記対象物上におけるモル体積をVm、前記ノズルの配列方向に沿う前記液滴吐出ヘッドの幅をDw、前記蒸発成分の分子量をM、前記吸引口の断面積をS、前記配列方向に沿う前記液滴Dの吐出ピッチをDx、前記所定方向に沿う前記液滴Dの吐出ピッチをDy、前記液滴Dの吐出デューティをk、前記液滴の周囲から吸引する気体の流速をF2とするとき、F2=k・Vs・Md・C・q・Vm・Dw/(M・S・Dx・Dy・(1−h))を満たす構成が好ましい。
この液滴吐出装置によれば、液滴の周囲の流速が吐出条件に応じて規定されるため、過剰な流速にともなう液滴の飛行曲がりが抑えられる。この結果、液滴吐出装置は、液滴の
着弾位置の精度、ひいてはパターンの加工精度を向上させることができる。
この液滴吐出装置において、前記液滴吐出ヘッドに対して前記対象物を所定方向に相対移動させる移動部を有し、前記液滴吐出ヘッドは、前記対象物と対向する一つの面と、前記面に形成されて、対向する前記対象物上の位置に前記液滴を吐出するノズルと、前記所定方向から見て、前記ノズルを含む前記面の法線を挟んで両側に、それぞれ光を照射することによって、前記所定方向から見て、前記液滴を前記法線上に案内する案内部とを有する構成が好ましい。
この液滴吐出装置によれば、吐出される液滴が、案内部からの光に案内されて一つの法上に位置決めされる。したがって、液滴吐出装置は、液滴の飛行曲がりや位置ズレを、より確実に回避することができる。この結果、液滴吐出装置は、液滴の定着状態と乾燥状態の安定化を図ることができ、ひいてはパターンの加工精度を向上させることができる。
以下、本発明を具体化した第一実施形態を図1〜図4に従って説明する。図1は、液滴吐出装置10の全体を示す斜視図である。
図1において、液滴吐出装置10は、一つの方向に延びる基台11と、基台11の上に搭載されて基板S1を載置する移動部としてのステージ12とを有する。ステージ12は、基板S1の一つの面を上に向けた状態で基板S1を位置決め固定して、基台11の長手方向に沿って基板S1を搬送する。基板S1としては、グリーンシート、ガラス基板、シリコン基板、セラミック基板、樹脂フィルム、紙等の各種の基板が用いられる。
本実施形態においては、基板S1の上面を吐出面SAという。また、基板S1が搬送される方向であって、図1において左上方向に向かう方向を+Y方向という。また、+Y方向と直交する方向であって、図1において右下方向に向かう方向を+X方向とし、基板S1の法線方向をZ方向という。
液滴吐出装置10は、基台11を跨ぐ門型のガイド部材13と、ガイド部材13の上側に配設されるインクタンク14とを有する。インクタンク14は、所定のインクIkを貯留するとともに、貯留するインクIkを所定の圧力で導出する。インクIkとしては、銀微粒子を含む銀インク、ITO(Indiumu Tin Oxide )微粒子を含むITOインク、顔料を含む顔料インク等の各種のインクが用いられる。本実施形態においては、インクIkに含まれる蒸発成分としての溶媒の重量濃度を、溶媒濃度Cとし、インクIkに含まれる溶媒の分子量を、溶媒分子量Mという。また、吐出処理の環境における溶媒のモル体積を、溶媒モル体積Vmという。
ガイド部材13は、キャリッジ15を+X方向及び+X方向の反対方向(−X方向)に沿って移動可能に支持する。キャリッジ15は、複数のヘッドユニット20を搭載して+X方向あるいは−X方向に沿って移動した後に、ヘッドユニット20を所定の位置に位置決めする。なお、基板S1を+Y方向に搬送する動作を主走査とし、キャリッジ15を+X方向及び−X方向に搬送する動作を副走査という。また、基板S1を主走査する速度を、相対速度としての主走査速度Vsという。
次に、ヘッドユニット20について以下に説明する。図2は、ヘッドユニット20をステージ12から見た斜視図である。図3は、ヘッドユニット20をステージ12から見た平面図であり、ヘッドユニット20の配置を示す図である。図4は、ヘッドユニット20の吐出動作を示す側面図である。
図2において、ヘッドユニット20は、+X方向に延びるヘッド基板21と、ヘッド基
板21に支持される液滴吐出ヘッド22とを有する。
ヘッド基板21は、キャリッジ15に位置決め固定されることによって、+X方向及び−X方向に沿って移動する。ヘッド基板21は、その一側端に入力端子21aを有するとともに、入力端子21aに入力される駆動波形信号を液滴吐出ヘッド22に出力する。
液滴吐出ヘッド22は、基板S1と対向する側にノズルプレート23を有し、ノズルプレート23は、基板S1と対向するノズル形成面23aを有する。ノズル形成面23aは、ヘッドユニット20が基板S1と対向するとき、吐出面SAと略平行に配置されることによって、ノズルプレート23と吐出面SAとの間の距離を所定距離に保持する。本実施形態においては、ノズル形成面23aと吐出面SAとの間の距離を、プラテンギャップH0という。プラテンギャップH0は、例えば数百μmであり、十分に短い距離に設定されることによって、液滴の着弾位置の精度を向上させる。
ノズル形成面23aは、その+X方向の略全幅にわたってi個(iは2以上の整数:例えば180個)のノズルNを有する。各ノズルNは、それぞれZ方向に沿ってノズルプレート23に貫通形成されるとともに、+X方向に沿って所定ピッチで配列される。ノズルプレート23は、このi個のノズルNによって一列のノズル列を形成する。本実施形態においては、ノズルNのピッチを、ノズルピッチDxという。また、ノズルプレート23の+X方向に沿う幅を、ヘッド幅Dwという。
ヘッド基板21は、液滴吐出ヘッド22を挟んで+Y方向の両側に、それぞれ吹付けポート24と吸引ポート25を搭載する。本実施形態においては、これら吹付けポート24及び吸引ポート25によって置換部が構成される。
吹付けポート24は、+X方向に沿って延びる直方体状に形成されて、液滴吐出ヘッド22の+Y方向に隣接する。吹付けポート24は、基板S1と対向する側にノズル形成面23aと略面一の吹付け口24aを有する。吹付け口24aは、その+X方向の幅がヘッド幅Dwに形成される矩形孔であって、ヘッドユニット20が基板S1と対向するとき、その開口を吐出面SAの一部に対向させる。
吸引ポート25は、+X方向に沿って延びる直方体状に形成されて、液滴吐出ヘッド22の+Y方向の反対方向(−Y方向)に隣接する。吸引ポート25は、基板S1と対向する側に吸引口25aを有する。吸引口25aは、その+X方向の幅がヘッド幅Dwに形成される矩形孔であって、ヘッドユニット20が基板S1と対向するとき、その開口を吐出面SAとノズル形成面23aとの間の空間に向けて配置させる。
図3において、複数のヘッドユニット20の各々は、XY平面において、+X方向及び+Y方向に対して傾斜する方向に階段状に配列されている。詳述すると、隣接するヘッドユニット20は、それぞれ+Y方向から見て、一方の+X方向の端部と、他方の−X方向の端部とを重畳させる。これによって、隣接するヘッドユニット20は、それぞれ+Y方向から見て、隣接するノズル列の間隔をノズルピッチDxにする。そして、複数のヘッドユニット20の各々は、+X方向の解像度を吐出面SAの+X方向略全幅にわたって均一にする。なお、図3においては、ヘッドユニット20の配置を説明するため、ノズルNの数量を省略して示す。
基板S1の吐出面SAは、一点鎖線で示すドットパターン格子によって仮想分割される。ドットパターン格子は、その+Y方向の格子間隔と+X方向の格子間隔とがそれぞれ液滴の吐出ピッチによって規定される。+Y方向における吐出ピッチは、液滴の吐出周波数と基板S1の主走査速度Vsとによって規定されて、また+X方向の吐出ピッチは、ノズルピッチDxによって規定される。そして、液滴を吐出するか否かの選択は、このドット
パターン格子の格子点Tごとに規定される。
液滴の吐出処理を実行するとき、+Y方向に配列される一群の格子点Tは、それぞれキャリッジ15の副走査と基板S1の主走査とによって、共通する一つのノズルNの直下を通過し、その後、共通する一つの吹付けポート24の直下を通過する。
本実施形態においては、+Y方向の格子間隔、すなわち+Y方向の液滴の吐出ピッチをドットピッチDyという。また、液滴の吐出動作が選択される格子点Tを目標点T0とし、格子点Tの総数量に対する目標点T0の総数量の割合を、吐出デューティkという。通常のパターン描画において、吐出デューティkは、1/4程度である。
図4において、液滴吐出ヘッド22は、各ノズルNの上側にそれぞれキャビティ26、振動板27、及び圧電素子PZを有する。各キャビティ26は、それぞれ共通するインクタンク14に接続されることによってインクタンク14からのインクIkを収容し、そのインクIkをノズルNに供給する。振動板27は、各キャビティ26に対向する領域をZ方向に振動することによって、該キャビティ26の容積を拡大及び縮小させて、これに伴ってノズルNのメニスカスを振動させる。各圧電素子PZは、それぞれ所定の駆動波形信号を受けるとき、Z方向に収縮して伸張することによって、振動板27の各領域をZ方向に振動させる。各キャビティ26は、それぞれ振動板27がZ方向に振動するとき、収容するインクIkの一部を所定重量の液滴DにしてノズルNから吐出させる。本実施形態においては、1つの液滴Dの重量を、液滴重量Mdという。
液滴の吐出処理を実行するとき、目標点T0の直上にあるノズルNは、圧電素子PZに駆動波形信号を受けることによって液滴Dを吐出する。吐出される液滴Dは、ノズルNに対向する吐出面SA上の位置、すなわち目標点T0に着弾した後、基板S1の主走査によって+Y方向に移動する。目標点T0にある液滴Dは、液滴吐出ヘッド22と吹付けポート24とが隣接するために、基板S1の主走査にともなって吹付け口24aの直下にまで瞬時に移動する。これによって、目標点T0にある液滴Dは、隣接する液滴Dと融着する前の孤立する状態で吹付け口24aの直下に到達する。
図4において、吹付けポート24は、吹付け量コントローラ28に接続されている。吹付け量コントローラ28は、所定のガス供給ラインに接続されるとともに、該ガス供給ラインから供給される乾燥用の気体を所定流量に調整した後に吹付けポート24に供給する。
乾燥用の気体とは、インクIkの構成成分によって規定される気体であって、インクIkの蒸発成分と異なる気体、あるいはインクIkの蒸発成分を飽和蒸気量未満含む気体である。例えばインクIkが水系のインクの場合、乾燥用の気体としては、湿度が略0%の乾燥窒素や乾燥空気が好ましい。また、インクIkが有機系のインクの場合、乾燥窒素や乾燥空気、あるいは有機系溶媒を含まない気体が好ましい。すなわち、乾燥用の気体とは、液滴Dの周囲の気体を他の気体に置換することによって、該液滴Dの乾燥を促進させる気体であれば良い。
本実施形態においては、乾燥用の気体におけるインクIkの蒸発成分の飽和蒸気量をhsとし、乾燥用の気体におけるインクIkの蒸発成分の蒸発量をhaとする。そして、乾燥用の気体における蒸発成分の濃度を、相対濃度h=ha/hsとする。例えばインクIkが水系のインクの場合、飽和蒸気量hsは、液滴吐出雰囲気における飽和水蒸気量であり、相対濃度hは、液滴吐出雰囲気における乾燥用の気体の相対湿度である。また、インクIkとして水系のインクを使用し、かつ、乾燥用の気体としてドライエアーを使用する場合、一般的に、h=0.008である。すなわち、乾燥用の気体が蒸発成分を含む場合
、乾燥用の気体は、実際に含む蒸発成分の蒸発量に対して、さらに(1−h)倍の蒸発成分を含むことができる。
液滴の吐出処理を実行するとき、吹付けポート24は、吹付け量コントローラ28からの乾燥用の気体を吹付け口24aと対向する吐出面SA上の領域に向けて吹付ける。この際、吹付け口24aの断面積が吐出面SAの面積に対して十分に小さく、かつ、吐出面SAと吹付け口24aとの間の距離が十分に狭いため、乾燥用の気体は、吐出面SAに対して局所的に吹付けられる。
目標点T0の液滴Dは、基板S1の主走査にともなって吹付け口24aの直下に到達する。吹付けポート24は、吹付け口24aに対向する液滴Dに向けて乾燥用の気体を吹付ける。孤立する液滴Dは、この乾燥用の気体によって、その周囲を乾燥用の気体に置換される。これによって、目標点T0にある液滴Dの周囲は、隣接する液滴Dと融着する前に、吹付け口24aからの新鮮な乾燥用の気体に置換される。
孤立する状態の液滴Dは、その容量が数十ピコリットルであって、容量当たりの表面積が極めて大きいため、融着後の液滴Dに比べて、その蒸発速度が速い。置換処理を受ける液滴Dは、孤立する状態にあるため、その蒸発成分の離散にともない、速い蒸発速度を、より一層加速させる。この結果、液滴吐出装置10は、目標点T0にある液滴Dの濡れ広がりを抑えることができるため、液滴Dからなるパターンを所望のサイズや形状に形成することができ、該パターンの加工精度を向上させることができる。
本実施形態においては、液滴Dに含まれる蒸発成分の量をqsとし、液滴Dからの蒸発成分の蒸発量をqaとする。そして、液滴Dの蒸発率をqとし、蒸発率q=qa/qsとする。
液滴Dは、一般的に、その蒸発成分を蒸発させるときから、すなわちq<1になるときから、その濡れ広がりを抑制させ始める。一方、液滴吐出処理においては、後工程を実行する直前まで、液滴Dの濡れ広がりが、後工程の要請により決定される所定範囲に抑えられなければならない(定着されなければならない)。本発明における「乾燥」とは、液滴Dに含まれる全ての蒸発成分を蒸発させることに限らず、液滴Dの濡れ広がりを、後工程の要請により決定される所定範囲に抑えることである。本発明における「定着」とは、液滴Dの濡れ広がりが、後工程の要請により決定される所定範囲に抑えられることである。
詳述すると、液滴Dの粘度は、液滴Dに含まれる溶媒濃度Cから算出することができ、液滴Dの濡れ広がる速度(流動速度)は、液滴Dの粘度から得られる。吐出面SAにおける液滴Dのサイズは、後工程の要請により所定範囲に決定される。そのため、液滴吐出処理工程においては、液滴Dを定着させるために、液滴Dの流動速度の上限値、すなわち溶媒濃度Cの上限値が決定される。本発明における「乾燥」とは、液滴Dにおける溶媒濃度Cを、上限値であるC・(1−q)にするための処理である。例えば、インクIkとして、水分量が35(重量%)の水系インクを使用し、後工程の要請により決定される蒸発率qが0.5の場合、乾燥用の気体による置換処理は、液滴Dの水分量を17.5(重量%)以下にするものである。
図4において、吸引ポート25は、吸引量コントローラ29に接続されている。吸引量コントローラ29は、所定の減圧ラインに接続されるとともに、液滴Dの周囲から吸引する気体を所定流速で減圧ラインに排気する。
本実施形態においては、液滴Dの周囲から吸引する気体の流速、すなわち吸引口25aが吸引する気体の流速を、第一吸引速度F1という。第一吸引速度F1は、主走査速度V
s、液滴重量Md、溶媒濃度C、蒸発率q、溶媒モル体積Vm、溶媒分子量M、プラテンギャップH0、ノズルピッチDx、ドットピッチDy、吐出デューティk、相対濃度hを用いて、F1=k・Vs・Md・C・q・Vm/(M・H0・Dx・Dy・(1−h))で表される。
詳述すると、ヘッドユニット20ごとの1秒あたりに吐出される液滴Dの総数量jは、k・(Vs/Dx)・(Dw/Dx)によって表される。総数量jの液滴Dに含まれる溶媒重量がj・Md・Cによって与えられるため、1秒当たりに吐出される溶媒が濡れ広がりを抑えるための気化するとき、該溶媒の体積は、j・Md・C・q・(Vm/M)によって表される。この体積からなる溶媒が1秒あたりに吐出面SAとノズル形成面23aとの間を介して流動するとき、該溶媒の流速は、j・Md・C・q・(Vm/M)/(Dw・H0)=k・Vs・Md・C・q・Vm/(M・H0・Dx・Dy)、すなわち第一吸引速度F1によって与えられる。
例えば、液滴Dの吐出条件として、ノズルピッチDx=が10μm、ドットピッチDyが10μm、液滴重量Mdが10ng、溶媒濃度が80%、溶媒分子量Mが18g/mol、溶媒モル体積Vmが25L/mol、蒸発率qが0.5、主走査速度Vsが10mm/s、プラテンギャップH0が0.5mm、吐出デューティが1/4、相対濃度hが0.008の場合、第一吸引速度F1は約0.28m/sである。なお、上記第一吸引速度F1は、溶媒の全てが気化するときに要する流速であるため、液滴Dの濡れ広がりを抑えるためであれば、当然ながら、第一吸引速度F1は、F1<k・Vs・Md・C・q・Vm/(M・H0・Dx・Dy・(1−h))であっても良い。
液滴の吐出処理を実行するとき、吸引ポート25は、吸引量コントローラ29による吸引動作を受けて、吹付け口24aと対向する液滴Dの周囲を、第一吸引速度F1=k・Vs・Md・C・q・Vm/(M・H0・Dx・Dy・(1−h))によって局所的に吸引する。すなわち、吸引ポート25は、液滴Dの周囲に対して、その蒸発成分の量に応じた第一吸引速度F1を与える。これによって、液滴吐出装置10は、過剰な第一吸引速度F1にともなう液滴Dの飛行曲がりを抑えることができる。
液滴Dに吹付けられる乾燥用の気体の殆どは、液滴吐出ヘッド22と吸引ポート25とが隣接するため、上記第一吸引速度F1によって、吸引ポート25の直下に瞬時に到達する。この結果、液滴Dから離散する蒸発成分や乾燥用の空気は、吐出面SA上に拡散したり停滞したりすることなく排気される。したがって、液滴吐出装置10は、蒸発成分の濃度勾配を形成することなく、吐出面SA上の蒸発成分を順次局所的に排気させることができる。
また、液滴Dに吹付けられる乾燥用の気体は、吐出面SAとノズル形成面23aとの間の空間を介して吸引される。この結果、乾燥用の気体は、吐出直後の液滴Dや着弾直後の液滴Dに対しても、その周囲を乾燥用の気体に置換することができる。したがって、液滴吐出装置10は、吐出直後の液滴Dや着弾直後の液滴Dに対しても、その乾燥も促進させることができ、ひいては液滴Dの濡れ広がりを、より抑えることができる。
次に、上記のように構成した第一実施形態の効果を以下に記載する。
(1)第一実施形態において、吹付けポート24は、液滴吐出ヘッド22に隣接し、融着する前の孤立する液滴Dに向けて液滴Dの蒸発成分と異なる乾燥用の気体を吹付けることによって、液滴Dの周囲を局所的に乾燥用の気体に置換する。
したがって、吐出される複数の液滴Dの各々は、融着する前の孤立する状態において、その周囲を局所的に同質の乾燥用の気体に置換される。この結果、吐出される複数の液滴
Dの各々は、融着して濡れ広がる前に、その蒸発成分を離散させることができるため、その乾燥を促進することができる。また、吹付け口24aを用いる局所的な置換を行うため、蒸発成分の濃度勾配が発生し難くなる。
この結果、液滴吐出装置10は、液滴Dの濡れ広がりを確実に抑制することができる。また、液滴吐出装置10は、液滴成分の流動を液滴間で抑えられるため、微細化されるパターンにおいて該パターンの加工精度を向上できる。
(2)第一実施形態において、吸引ポート25は、液滴吐出ヘッド22に隣接し、液滴Dの周囲を吸引することによって、液滴Dの周囲を局所的に乾燥用の気体に置換する。したがって、吸引ポート25が液滴Dの周囲を吸引する分だけ、乾燥用の気体の置換効率が高くなる。この結果、液滴吐出装置10は、着弾する液滴Dの濡れ広がりを、さらに抑えることができる。また、乾燥用の気体の拡散や滞留、蒸発成分の拡散や滞留が吸引によって抑えられるため、蒸発成分の濃度勾配が、さらに発生し難くなる。よって、液滴吐出装置10は、パターンの加工精度をさらに向上できる。
(3)第一実施形態において、吸引ポート25は、吸引量コントローラ29による吸引動作を受けて、吹付け口24aと対向する液滴Dの周囲を、第一吸引速度F1=k・Vs・Md・C・q・Vm/(M・H0・Dx・Dy・(1−h))によって吸引する。したがって、吸引ポート25は、液滴Dの周囲に対して、その蒸発成分の量に応じた第一吸引速度F1を与えることができる。この結果、液滴吐出装置10は、過剰な吸引を抑えることができるため、う液滴Dの飛行曲がりを抑えることができる。
(4)第一実施形態において、吹付けポート24と吸引ポート25は、液滴吐出ヘッドを挟んで両側に配設されるとともに、吐出面SAとノズル形成面23aとの間を介して液滴Dの周囲を吸引する。したがって、吹付け口24aから吹き付けられる乾燥用の気体は、液滴Dの飛行経路を介して吸引口25aに到達する。よって、液滴吐出装置10は、吐出面SA上の孤立する液滴Dに加えて、着弾前の液滴Dと着弾時の液滴Dに対しても、その乾燥を促進させることができる。
(5)第一実施形態において、液滴吐出装置10は、液滴吐出ヘッド22を挟んで+Y方向に吹付けポート24を有し、−Y方向に吸引ポート25を有する。そして、液滴吐出装置10は、液滴吐出ヘッド22に対して基板S1を+Y方向に主走査させる。
したがって、ノズルNに触れる乾燥用の気体は、液滴Dからの蒸発成分を含む。この結果、液滴吐出装置10は、乾燥用の気体に含まれる蒸発成分によって、ノズルNの乾燥を抑えることができる。
(第二実施形態)
以下、本発明を具体化した第二実施形態を図5に従って説明する。第二実施形態は、第一実施形態の吸引ポート25の位置と吸引速度を変更したものである。そのため、以下においては、その変更点について詳しく説明する。
図5において、液滴吐出ヘッド22は、その+Y方向に隣接する吹付けポート24を有し、吹付けポート24は、その+Y方向に隣接する吸引ポート25を有する。
吹付けポート24は、吹付け口24aと対向する吐出面SAの領域に向けて乾燥用の気体を吹付ける。目標点T0にある液滴Dは、基板S1の主走査にともなって瞬時に吹付け口24aの直下に到達する。目標点T0にある液滴Dは、隣接する液滴Dと融着する前に、乾燥用の気体によってその周囲を置換される結果、その濡れ広がりを抑えることができる。
吸引ポート25は、吐出面SAと対向する吸引口25aを有し、その吸引口25aを、吹付けポート24と吐出面SAとの間の空間に向けて配置する。本実施形態においては、吸引口25aの断面積を吸引面積Sという。
吸引ポート25は、吸引口25aと吐出面SAとの間にプラテンギャップH0よりも大きい開口ギャップH1を有する。吸引ポート25は、吸引量コントローラ29に接続されることによって、液滴Dの周囲の気体を所定流速で吸引する。
本実施形態においては、液滴Dの周囲から吸引する気体の流速、すなわち吸引口25aが吸引する気体の流速を、第二吸引速度F2という。第二吸引速度F2は、主走査速度Vs、液滴重量Md、溶媒濃度C、蒸発率q、溶媒モル体積Vm、溶媒分子量M、ノズルピッチDx、ドットピッチDy、ヘッド幅Dw、吸引面積S及び吐出デューティk、相対濃度hを用いて、F2=k・Vs・Md・C・q・Vm・Dw/(M・S・Dx・Dy・(1−h))で表される。
詳述すると、ヘッドユニット20ごとの1秒あたりに吐出される液滴Dの総数量jは、k・(Vs/Dx)・(Dw/Dx)によって与えられる。総数量jの液滴Dに含まれる溶媒重量が、j・Md・Cによって与えられるため、1秒当たりに吐出される溶媒が濡れ広がりを抑えるための気化をするとき、該溶媒の体積は、j・Md・C・q・(Vm/M)によって与えられる。
この体積からなる溶媒は、吐出面SAとノズル形成面23aとの間を介することなく吸引される。そして、この体積からなる溶媒が吸引口25aに向けて流動するとき、該溶媒の流速は、n・Md・C・q・(Vm/M)/S=k・Vs・Md・C・q・Vm・Dw/(M・S・Dx・Dy・(1−h))、すなわち第二吸引速度F2によって与えられる。
例えば、第一実施形態と同じ吐出条件、すなわちノズルピッチDx=が10μm、ドットピッチDyが10μm、液滴重量Mdが10ng、溶媒濃度が80%、溶媒分子量Mが18g/mol、溶媒モル体積Vmが25L/mol、蒸発率が0.5、主走査速度Vsが10mm/s、吐出デューティが1/4、相対濃度が0.008の場合であって、かつ、(吸引面積S/ヘッド幅Dw)が5mmの場合、第二吸引速度F2は、約0.028m/sである。この第二吸引速度F2は、同じ吐出条件の下の第一吸引速度F1に比べて、一桁も小さい値である。
また、例えば、主走査速度Vsが100mm/sであって、その他の条件が上記と同じ場合、第二吸引速度F2は、約0.28m/sである。この第二吸引速度F2は、主走査速度Vsを1/10倍にするときの第一吸引速度F1と同じ値である。
液滴の吐出処理を実行するとき、吸引ポート25は、吹付け口24aと対向する液滴Dの周囲を、吹付けポート24の+Y方向から、第二吸引速度F2=k・Vs・Md・C・q・Vm・Dw/(M・S・Dx・Dy・(1−h))によって吸引する。吸引ポート25は、吐出面SAとノズル形成面23aとの間の空間を介することなく気体を吸引するために、第二吸引速度F2を大幅に低下させることができる。
したがって、液滴吐出装置10は、乾燥気体の吸引にともなう液滴Dの飛行曲がりを抑えることができる。また、液滴吐出装置10は、第一実施形態に比べて、吸引速度の低減、あるいは主走査速度Vsの増大を図ることができる。
次に、上記のように構成した第二実施形態の効果を以下に記載する。
(6)上記第二実施形態において、液滴吐出装置10は、液滴吐出ヘッド22の+Y方向に吹付けポート24を有し、吹付けポート24の+Y方向に吸引ポート25を有する。そして、液滴吐出装置10は、液滴吐出ヘッド22に対して基板S1を+Y方向に主走査する。したがって、液滴吐出装置10は、吐出面SAとノズル形成面23aとの間を介することなく、局所的な吹付けと吸引を行うことができる。この結果、液滴吐出装置は、第二吸引速度F2を第一吸引速度F1よりも低くすることができるため、液滴Dの飛行曲がりを、より確実に抑えることができる。
(7)上記第二実施形態において、吸引ポート25は、吸引量コントローラ29による吸引動作を受けて、液滴Dの周囲を第二吸引速度F2=k・Vs・Md・C・q・Vm・Dw/(M・S・Dx・Dy・(1−h))によって吸引する。したがって、吸引ポート25は、液滴Dの周囲に対して、その蒸発成分の量に応じた第二吸引速度F2を与えることができる。この結果、液滴吐出装置10は、過剰な吸引を抑えることができるため、液滴Dの飛行曲がりを抑えることができる。よって、液滴吐出装置10は、着弾する液滴の濡れ広がりを、より確実に抑えることができ、ひいてはパターンの加工精度を、さらに向上させることができる。
(第三実施形態)
以下、本発明を具体化した第三実施形態を図6に従って説明する。第三実施形態は、第二実施形態の置換部の数量と位置を変更したものである。そのため、以下においては、その変更点について詳しく説明する。
図6において、液滴吐出ヘッド22は、その+Y方向と−Y方向の双方に、それぞれ隣接する第一吹付けポート24Fと第二吹付けポート24Lとを有する。第一吹付けポート24Fは、その+Y方向に隣接する第一吸引ポート25Fを有し、第二吹付けポート24Lは、その−Y方向に隣接する第二吸引ポート25Lを有する。
第一及び第二吹付けポート24F,24Lは、それぞれ第一吹付け量コントローラ28F及び第二吹付け量コントローラ28Lに接続されて、吹付け口24aと対向する吐出面SA上の領域に向けて乾燥用の気体を吹付ける。
基板S1が主走査されるとき、目標点T0にある液滴Dは、第一吹付けポート24Fの直下に到達する。目標点T0にある液滴Dは、隣接する液滴Dと融着する前に、第一吹付けポート24Fからの乾燥用の気体に周囲を置換される結果、その濡れ広がりを抑えることができる。また、基板S1が−Y方向に走査されるとき、目標点T0にある液滴Dは、第二吹付けポート24Lの直下に到達する。目標点T0にある液滴Dは、隣接する液滴Dと融着する前に、第二吹付けポート24Lからの乾燥用の気体に周囲を置換される結果、その濡れ広がりを抑えることができる。
第一及び第二吸引ポート25F,25Lは、それぞれ第一吸引量コントローラ29F及び第二吸引量コントローラ29Lに接続されて、吸引口25aと対向する吐出面SA上の領域を吸引する。
基板S1が主走査されるとき、第一吸引ポート25Fは、第一吹付けポート24Fと対向する液滴Dの周囲を、吹付けポート24の+Y方向から、第二吸引速度F2=k・Vs・Md・C・q・Vm・Dw/(M・S・Dx・Dy・(1−h))によって吸引する。また、基板S1が−Y方向に走査されるとき、第二吸引ポート25Lは、第二吹付けポート24Lと対向する液滴Dの周囲を、吹付けポート24の−Y方向から、第二吸引速度F2=k・Vs・Md・C・q・Vm・Dw/(M・S・Dx・Dy・(1−h))によって吸引する。
次に、上記のように構成した第三実施形態の効果を以下に記載する。
(8)上記第三実施形態において、液滴吐出装置10は、液滴吐出ヘッド22を挟んで+Y方向と−Y方向の両側に、それぞれ吹付けポート24及び吸引ポート25を有する。そして、液滴吐出装置10は、液滴吐出ヘッド22に対して、基板S1を+Y方向と−Y方向に移動する。したがって、液滴吐出ヘッド22に対して基板S1を+Y方向及び−Y方向に往復動させるとき、液滴吐出装置10は、基板S1の移動方向に関わらず、液滴Dの乾燥を促進させることができる。この結果、液滴吐出装置10は、パターンの生産性を損なうことなく、パターンの加工精度を向上させることができる。
(第四実施形態)
以下、本発明を具体化した第四実施形態を図7に従って説明する。第四実施形態は、第二実施形態の置換部を変更したものである。そのため、以下においては、その変更点について詳しく説明する。
図7において、ヘッドユニット20は、ノズル形成面23aから+Y方向に延びるポート形成面23bを有する。ポート形成面23bは、例えばノズル形成面23aの一部であってもよく、あるいはノズル形成面23aと面一に形成される面であっても良い。また、ポート形成面23bは、自身と吐出面SAとの間の距離をプラテンギャップH0よりも大きくする面であっても良い。
ポート形成面23bは、その略全体にわたって、複数の吹付けポート24と複数の吸引ポート25とを有する。図7においては、吹付けポート24と吸引ポート25との差異を説明するために、吹付けポート24にグラデーションを付して示す。複数の吹付けポート24と複数の吸引ポート25は、例えば+X方向あるいは+Y方向に沿って列状に配列されても良く、あるいは図7に示すように、不規則に配置される構成であっても良い。本実施形態においては、複数の吸引ポート25の総断面積を、吸引面積Sという。
複数の吹付けポート24は、それぞれ第二実施形態と同じく、吹付け量コントローラに接続されて、各吹付けポート24と対向する吐出面SAの領域に向けて乾燥用の気体を吹付ける。
複数の吸引ポート25は、それぞれ第二実施形態と同じく、吸引量コントローラに接続されて、各吸引ポート25と対向する吐出面SAの領域を吸引する。すなわち、複数の吸引ポート25は、ポート形成面23bと対向する吐出面SAの領域を、第二吸引速度F2=k・Vs・Md・C・q・Vm・Dw/(M・S・Dx・Dy・(1−h))によって吸引する。
一つの吹付けポート24から吹付けられる乾燥用の気体は、隣接する複数の吸引ポート25によって吸引される。吐出面SAの法線に沿って吹付けられる乾燥用の気体は、隣接する吸引ポート25の吸引によって、再び吐出面SAの略法線に沿って吸引される。複数の吹付けポート24と複数の吸引ポート25は、この吹付けと吸引とを協同することによって、吐出面SA上における気体の置換効率を増大させるとともに、吐出面SAの面方向に沿う気体の流れを抑える。
基板S1が主走査されるとき、目標点T0にある液滴Dは、隣接する液滴Dと融着する前に、複数の吹付けポート24の中の少なくとも一つの直下を通過するとともに、複数の吸引ポート25の中の少なくとも一つの直下を通過する。目標点T0にある液滴Dの周囲は、吹付けポート24の直下と吸引ポート25の直下を通過することによって、高い置換効率の下で乾燥用の気体に置換される。この結果、液滴吐出装置10は、液滴Dの濡れ広
がりを、さらに抑えることができる。
また、この際、乾燥用の気体が吐出面SAの略法線に沿って流動するため、液滴Dからの蒸発成分は、吐出面SAの略法線に沿って吸引される。この結果、液滴吐出装置10は、吐出面SAの面上において、蒸発成分の濃度勾配を、さらに抑えることができる。
次に、上記のように構成した第四実施形態の効果を以下に記載する。
(9)上記第四実施形態において、ヘッドユニット20は、ポート形成面23bに設けられて乾燥用の気体を吹付ける複数の吹付けポート24と、ポート形成面23bに設けられて液滴Dの周囲を吸引する複数の吸引ポート25とを有する。したがって、液滴吐出装置10は、乾燥用の気体の殆どを、基板S1とポート形成面23bとの間で流動させることができる。この結果、液滴吐出装置10は、吐出面SAに沿う乾燥用の気体の流動を抑えることができるため、蒸発成分の濃度差に基づく乾燥不良を、より確実に回避させることができる。
(10)上記第四実施形態において、ヘッドユニット20は、吹付けポート24及び吸引ポート25の数量の分だけ、乾燥用の気体の置換を複数回にわたり局所的に行うことができる。したがたって、液滴吐出装置10は、蒸発成分の置換効率を向上させることができるため、液滴Dの濡れ広がりを、さらに抑えることができる。
(第五実施形態)
以下、本発明を具体化した第五実施形態を図8に従って説明する。第五実施形態は、第四実施形態のヘッドユニット20に案内部を設けたものである。そのため、以下においては、その変更点について詳しく説明する。
図8において、ヘッドユニット20は、そのノズル形成面23aに、案内部としての複数のレーザLDを有する。複数のレーザLDの各々は、それぞれ+Y方向に沿う複数の列状に配列されている。複数のレーザLDからなる各列は、それぞれ+Y方向から見て、各ノズルNを挟んで両側に配設される。本実施形態においては、ノズルNを挟んで両側に配列される一対の列を、レーザ列という。
各レーザLDとしては、例えばノズル形成面23aと略平行の出射面を有する面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)を用いることができる。これによれば、各レーザLDのZ方向の厚みがプラテンギャップH0に比べて十分に薄いため、ヘッドユニット20は、プラテンギャップを拡張させることなく、各レーザLDを搭載することができる。
各レーザLDは、それぞれ所定の駆動信号を受けるとき、ノズル形成面23aの法線に沿ってレーザ光を出射し、これによって対向する吐出面SAの領域にスポットを形成する。レーザ列は、それぞれ所定の駆動信号を受けるとき、対向する吐出面SAの領域に+Y方向に延びる一対の帯状スポットを形成する。
レーザ光のエネルギーは、予め試験等に基づいて設定されるものであって、スポットに向けて流動するインクIkをスポットから遠ざけるエネルギーである。例えば、レーザ光は、インクIkに与える光圧によって、スポットに進入するインクIkをスポットから遠ざける。あるいは、レーザ光は、インクIkの一部を蒸発させることによって、スポットに進入するインクIkをスポットから遠ざける。
液滴の吐出処理を実行するとき、目標点T0にある液滴Dは、一対の帯状スポットの間を移動する。この際、目標点T0にある液滴Dは、過剰な流速の気体を受けて流動すると
き、一対の帯状スポットによって、その流動が抑制される。この結果、液滴吐出装置10は、目標点T0にある液滴Dを、より確実に目標点T0に定着させることができる。
次に、上記のように構成した第五実施形態の効果を以下に記載する。
(11)上記第五実施形態において、ヘッドユニット20は、+Y方向に沿って配列される複数のレーザLDからなる複数のレーザ列をノズル形成面23aに有し、該複数のレーザ列の各々を、+Y方向から見て各ノズルNを挟んで両側に配設する。そして、ヘッドユニット20は、複数のレーザLDの各々からノズル形成面23aの法線に沿ってレーザ光を出射する。したがって、液滴吐出装置10は、吐出する液滴Dを、レーザ列からのレーザ光によって、+Y方向に案内することができる。この結果、液滴吐出装置10は、着弾後の液滴Dの位置ズレや濡れ広がりを、より確実に抑えることができる。よって、液滴吐出装置10は、液滴Dの乾燥状態の安定化を図ることができ、ひいては液滴Dからなるパターンの加工精度を向上させることができる。
(第六実施形態)
以下、本発明を具体化した第六実施形態を図9(a)、(b)に従って説明する。第六実施形態は、第五実施形態の案内部を変更したものである。そのため、以下においては、その変更点について詳しく説明する。図9(a)、(b)は、それぞれヘッドユニット20を+X方向及び+Y方向から見た図である。
図9において、各レーザLDの出射面は、それぞれ共通するプリズムPLを有する。各プリズムPLは、例えば+X方向に延びる三角プリズムであって、それぞれ+Y方向に向く斜面と−Y方向に向く斜面とを有する。各プリズムPLは、それぞれレーザ列がレーザ光Bを出射するとき、該レーザ光Bの光路を折り曲げて対向する吐出面SAの領域に照射する。
詳述すると、レーザLDから出射されるレーザ光Bは、Z方向から見て−Y方向に進行する成分と、Z方向から見て+Y方向に進行する成分とを有する。本実施形態においては、レーザLDから−Y方向に進行する成分を流動ガイド用成分とし、レーザLDから+Y方向に進行する成分を飛行ガイド用成分という。
レーザ列から出射される一対の流動ガイド用成分は、第五実施形態と同じく、対向する吐出面SAの領域に+Y方向に延びる一対の帯状スポットを形成する。一方、レーザ列から出射される一対の飛行ガイド用成分は、それぞれプリズムPLに屈折された後、+Z方向から見て−Y方向に偏向されて、液滴Dの飛行領域に照射される。一対の飛行ガイド用成分は、その光圧等によって、飛行過程の液滴Dの位置を該一対の飛行ガイド成分の間に制限し、これによって飛行する液滴Dの飛行曲がりを抑制する。なお、図9においては、飛行ガイド用成分の光路を説明するため、流動ガイド用成分の光路を省略する。
図9において、ノズルプレート23は、ノズル列の−Y方向に反射部材MRを有する。反射部材MRは、+X方向に沿って延びる板状に形成されるとともに、その+Y方向の面に、ノズルプレート23の略全幅にわたる反射面MRaを有する。反射部材MRは、各プリズムPLからの飛行ガイド用成分を反射面MRaに受けて、該飛行ガイド用成分を+Y方向の吐出面SAに向けて反射する。反射面MRaによって反射される一対の飛行ガイド用成分は、飛行する液滴Dの領域に再び照射された後、流動ガイド用成分と同じく、吐出面SAの領域に+Y方向に延びる一対の帯状スポットを形成する。これによって、一対の飛行ガイド用成分は、飛行する液滴Dの飛行曲がりをさらに抑制し、かつ、液滴Dの濡れ広がりを、一対の流動ガイド成分の間、及び一対の飛行ガイド用成分の間に抑える。
各ノズルNから吐出される液滴Dの飛行経路は、ストロボと長焦点顕微鏡による観測、
又は着弾位置の観測などによって予め計測できるものである。本実施形態におけるレーザ列は、予め計測する飛行経路に基づいて、各光量のバランスが設定されている。
例えば、図9(b)において、ノズルNからの液滴Dの飛行経路が、吹付けや吸引によって基板S1の法線に対して+X方向に傾斜する場合、レーザ列においては、+X方向のレーザLDの光量が−X方向のレーザLDの光量よりも高く設定される。これによれば、飛行過程の液滴Dは、その+X方向の光量が高くなるため、飛行経路を−X方向に変位させる。この結果、飛行過程の液滴Dは、その飛行経路を、基板S1の法線に容易に補正できる。
次に、上記のように構成した第六実施形態の効果を以下に記載する。
(12)上記第六実施形態によれば、一対の飛行ガイド用成分は、それぞれプリズムPLの偏向によって、液滴Dの飛行領域に照射される。これによって、液滴吐出装置10は、液滴Dの飛行曲がりを抑制することができる。この結果、液滴吐出装置10は、吐出する液滴Dを、より確実に目標点T0の上に定着させることができる。よって、液滴吐出装置10は、液滴Dの乾燥状態の安定化を図ることができ、ひいては液滴Dからなるパターンの加工精度を向上させることができる。
尚、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記第二実施形態において、液滴吐出装置10は、1回の主走査当たりの描画密度を減らし、かつ、主走査回数を増やすことによって、低い吸引速度を実現する構成であってもよい。例えば、液滴吐出装置10は、ノズルピッチDxを10μmから40μmに拡張し、またドットピッチDyを10μmから40μmに拡張することによって、描画密度を1/16に低減し、かつ、主走査回数を16倍にする。この際、液滴重量Mdが10ng、溶媒濃度が80%、蒸発率qが0.5、溶媒分子量Mが18g/mol、溶媒モル体積Vmが25L/mol、主走査速度Vsが100mm/s、(吸引面積S/ヘッド幅Dw)が5mm、吐出デューティが1/4、相対濃度が0.008の場合、第二吸引速度F2は、約0.071m/sになる。
これによれば、液滴吐出装置は、低い第二吸引速度F2の下で液滴Dの吐出処理を実行することができる。また、液滴吐出装置10は、主走査回数の増大に伴う生産性の低下を主走査速度の増大によって補うことができる。
・上記第五実施形態において、ヘッドユニット20は、複数の吹付けポート24と複数の吸引ポート25とを有し、かつ、複数のレーザLDを有する。これに限らず、ヘッドユニット20は、第一実施形態あるいは第二実施形態に示すように、一つの吹付けポート24と一つの吸引ポート25とを有し、かつ、複数のレーザLDを有する構成であっても良い。
・上記第五実施形態において、光は、レーザLDからのレーザ光であるが、これに限らず、光は、LEDからの光であってもよい。
・上記実施形態において、キャリッジ15は、複数のヘッドユニット20を搭載するが、これに限らず、1つのヘッドユニット20を搭載する構成であっても良い。すなわち、本発明は、ヘッドユニット20の数量に限定されるものではない。
・上記実施形態において、液滴吐出装置10は、ステージ12を+Y方向に移動することによって、ヘッドユニット20を基板S1に対して−Y方向に相対移動する。これに限らず、液滴吐出装置10は、例えばキャリッジ15を−Y方向に移動可能に構成することによって、ヘッドユニット20を基板S1に対して−Y方向に相対移動してもよい。
・上記実施形態においては、液滴吐出ヘッド22が圧電素子駆動方式のヘッドであるが、これに限らず、抵抗加熱方式や静電駆動方式のヘッドであっても良い。
第一実施形態の液滴吐出装置を示す斜視図。 第一実施形態のヘッドユニットを示す斜視図。 ヘッドユニットの配置を示す平面図。 ヘッドユニットの吐出動作を示す側面図。 第二実施形態のヘッドユニットを示す側面図。 第三実施形態のヘッドユニットに示す側面図。 第四実施形態のヘッドユニットを示す平面図。 第五実施形態のヘッドユニットを示す平面図。 (a)及び(b)は、それぞれ第六実施形態のヘッドユニットを示す側面図及び正面図。
符号の説明
D…液滴、k…吐出デューティ、N…ノズル、S1…対象物としての基板、10…液滴吐出装置、12…移動部としてのステージ、22…液滴吐出ヘッド、24…吹付けポート、24a…吹付け口、25…吸引ポート、25a…吸引口。

Claims (15)

  1. 液滴吐出ヘッドから対象物に向けて複数の液滴を吐出させる液滴吐出方法であって、
    融着する前の孤立する前記液滴に向けて前記液滴の蒸発成分と異なる乾燥用の気体を吹付けることによって、前記液滴の周囲を局所的に前記乾燥用の気体に置換することを特徴とする液滴吐出方法。
  2. 請求項1に記載の液滴吐出方法であって、
    融着する前の孤立する前記液滴に向けて前記乾燥用の気体を吹付けるとともに、前記液滴の周囲を吸引することによって、前記液滴の周囲を局所的に前記乾燥用の気体に置換することを特徴とする液滴吐出方法。
  3. 請求項2に記載の液滴吐出方法であって、
    前記対象物と前記液滴吐出ヘッドとを所定方向に相対移動させて、前記液滴吐出ヘッドに設けられて前記所定方向と交差する方向に配列される複数のノズルから前記液滴を吐出させるとともに、前記液滴に向けて吹付ける前記乾燥用の気体を、前記対象物と前記液滴吐出ヘッドとの間の空間を介して吸引するとき、
    前記液滴吐出ヘッドに対する前記対象物の相対速度をVs、前記液滴の1滴当たりの重量をMd、前記液滴に含まれる蒸発成分の濃度をC、前記液滴を定着させるための前記蒸発成分の蒸発率をq、前記乾燥用の気体における前記蒸発成分の飽和蒸気量に対する前記乾燥用の気体に含まれる前記蒸発成分の蒸気量の比をh、前記蒸発成分の前記対象物上におけるモル体積をVm、前記蒸発成分の分子量をM、前記対象物と前記液滴吐出ヘッドとの間の距離をH0、前記配列方向に沿う前記液滴Dの吐出ピッチをDx、前記所定方向に沿う前記液滴Dの吐出ピッチをDy、前記液滴Dの吐出デューティをk、前記液滴の周囲から吸引する気体の流速をF1とし、
    F1=k・Vs・Md・C・q・Vm/(M・H0・Dx・Dy・(1−h))を満たすこと、
    を特徴とする液滴吐出方法。
  4. 請求項2に記載の液滴吐出方法であって、
    前記液滴吐出ヘッドに対して前記対象物を所定方向に相対移動させて、前記液滴吐出ヘッドに設けられて前記所定方向と交差する方向に配列される複数のノズルから前記液滴を吐出させるとともに、前記液滴に向けて吹付ける前記乾燥用の気体を、前記液滴吐出ヘッドの前記所定方向にある吸引口から吸引するとき、
    前記液滴吐出ヘッドに対する前記対象物の相対速度をVs、前記液滴の1滴当たりの重量をMd、前記液滴に含まれる蒸発成分の濃度をC、前記液滴を定着させるための前記蒸発成分の蒸発率をq、前記乾燥用の気体における前記蒸発成分の飽和蒸気量に対する前記乾燥用の気体に含まれる前記蒸発成分の蒸気量の比をh、前記蒸発成分の前記対象物上におけるモル体積をVm、前記ノズルの配列方向に沿う前記液滴吐出ヘッドの幅をDw、前記蒸発成分の分子量をM、前記吸引口の断面積をS、前記配列方向に沿う前記液滴Dの吐出ピッチをDx、前記所定方向に沿う前記液滴Dの吐出ピッチをDy、前記液滴Dの吐出デューティをk、前記液滴の周囲から吸引する気体の流速をF2とし、
    F2=k・Vs・Md・C・q・Vm・Dw/(M・S・Dx・Dy・(1−h))を満たすこと、
    を特徴とする液滴吐出方法。
  5. 対象物に向けて複数の液滴を吐出する液滴吐出ヘッドと、
    前記液滴吐出ヘッドに隣接して、融着する前の孤立する前記液滴に向けて前記液滴の蒸発成分と異なる乾燥用の気体を吹付けることによって、前記液滴の周囲を局所的に前記乾燥用の気体に置換する置換部と、
    を有する液滴吐出装置。
  6. 請求項5に記載の液滴吐出装置であって、
    前記置換部は、
    融着する前の孤立する前記液滴に向けて前記乾燥用の気体を吹付けるとともに、前記液滴の周囲を吸引することによって、前記液滴の周囲を局所的に前記乾燥用の気体に置換すること、
    を特徴とする液滴吐出装置。
  7. 請求項6に記載の液滴吐出装置であって、
    前記置換部は、
    前記液滴吐出ヘッドに隣接して、対向する前記対象物上の領域に前記乾燥用の気体を吹付けることによって、前記孤立する液滴に前記乾燥用の気体を吹付ける吹付け口と、
    前記液滴吐出ヘッドに隣接して、対向する前記対象物上の領域を吸引することによって、前記液滴の周囲を吸引する吸引口と、
    を有することを特徴とする液滴吐出装置。
  8. 請求項7に記載の液滴吐出装置であって、
    前記液滴吐出ヘッドに対して前記対象物を所定方向に相対移動させる移動部を有し、
    前記吹付け口は、前記液滴吐出ヘッドの前記所定方向に隣接すること、
    を特徴とする液滴吐出装置。
  9. 請求項7又は8に記載の液滴吐出装置であって、
    前記液滴吐出ヘッドは、
    前記対象物と対向する一つの面と、
    前記面に形成されて対向する前記対象物上の位置に前記液滴を吐出するノズルとを有し、
    前記置換部は、
    前記液滴吐出ヘッドを挟んで前記吹付け口と前記吸引口とを有し、前記対象物と前記面との間を介して前記液滴の周囲を前記乾燥用の気体に置換すること、
    を特徴とする液滴吐出装置。
  10. 請求項9に記載の液滴吐出装置であって、
    前記液滴吐出ヘッドに対して前記対象物を所定方向に相対移動させる移動部を有し、
    前記液滴吐出ヘッドは、
    前記所定方向と交差する方向に配列されて前記液滴を吐出する複数のノズルを有し、
    前記置換部は、
    前記液滴吐出ヘッドに対する前記対象物の相対速度をVs、前記液滴の1滴当たりの重量をMd、前記液滴に含まれる蒸発成分の濃度をC、前記液滴を定着させるための前記蒸発成分の蒸発率をq、前記乾燥用の気体における前記蒸発成分の飽和蒸気量に対する前記乾燥用の気体に含まれる前記蒸発成分の蒸気量の比をh、前記蒸発成分の前記対象物上におけるモル体積をVm、前記蒸発成分の分子量をM、前記対象物と前記液滴吐出ヘッドとの間の距離をH0、前記配列方向に沿う前記液滴Dの吐出ピッチをDx、前記所定方向に沿う前記液滴Dの吐出ピッチをDy、前記液滴Dの吐出デューティをk、前記液滴の周囲から吸引する気体の流速をF1とするとき、
    F1=k・Vs・Md・C・q・Vm/(M・H0・Dx・Dy・(1−h))を満たすこと、
    を特徴とする液滴吐出装置。
  11. 請求項6に記載の液滴吐出装置であって、
    前記液滴吐出ヘッドに対して前記対象物を所定方向に相対移動させる移動部を有し、
    前記置換部は、
    前記液滴吐出ヘッドの前記所定方向に隣接すること、
    を特徴とする液滴吐出装置。
  12. 請求項6に記載の液滴吐出装置であって、
    前記液滴吐出ヘッドと前記対象物とを所定方向に相対移動させる移動部を有し、
    前記置換部は、
    前記所定方向に沿って前記液滴吐出ヘッドを挟んで両側にそれぞれ配設されること、
    を特徴とする液滴吐出装置。
  13. 請求項6に記載の液滴吐出装置であって、
    前記置換部は、
    前記対象物と対向する一つの面と、
    前記面に設けられて前記乾燥用の気体を吹付ける複数の吹付け口と、
    前記面に設けられて前記液滴の周囲を吸引する複数の吸引口とを有すること、
    を特徴とする液滴吐出装置。
  14. 請求項11〜13のいずれか一つに記載の液滴吐出装置であって、
    前記液滴吐出ヘッドに対して前記対象物を所定方向に相対移動させる移動部を有し、
    前記液滴吐出ヘッドは、
    前記所定方向と交差する方向に配列されて前記液滴を吐出する複数のノズルを有し、
    前記置換部は、
    前記乾燥用の気体を吹付ける複数の吹付け口と、
    前記液滴の周囲を吸引する複数の吸引口とを有し、
    前記液滴吐出ヘッドに対する前記対象物の相対速度をVs、前記液滴の1滴当たりの重量をMd、前記液滴に含まれる蒸発成分の濃度をC、前記液滴を定着させるための前記蒸発成分の蒸発率をq、前記乾燥用の気体における前記蒸発成分の飽和蒸気量に対する前記乾燥用の気体に含まれる前記蒸発成分の蒸気量の比をh、前記蒸発成分の前記対象物上におけるモル体積をVm、前記ノズルの配列方向に沿う前記液滴吐出ヘッドの幅をDw、前記蒸発成分の分子量をM、前記吸引口の断面積をS、前記配列方向に沿う前記液滴Dの吐出ピッチをDx、前記所定方向に沿う前記液滴Dの吐出ピッチをDy、前記液滴Dの吐出デューティをk、前記液滴の周囲から吸引する気体の流速をF2とするとき、
    F2=k・Vs・Md・C・q・Vm・Dw/(M・S・Dx・Dy・(1−h))を満たすこと、
    を特徴とする液滴吐出装置。
  15. 請求項5〜14のいずれか一つに記載の液滴吐出装置であって、
    前記液滴吐出ヘッドに対して前記対象物を所定方向に相対移動させる移動部を有し、
    前記液滴吐出ヘッドは、
    前記対象物と対向する一つの面と、
    前記面に形成されて、対向する前記対象物上の位置に前記液滴を吐出するノズルと、
    前記所定方向から見て、前記ノズルを含む前記面の法線を挟んで両側に、それぞれ光を照射することによって、前記所定方向から見て、前記液滴を前記法線上に案内する案内部とを有すること、
    を特徴とする液滴吐出装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010269240A (ja) * 2009-05-21 2010-12-02 Panasonic Corp 塗布装置
JP2011025165A (ja) * 2009-07-27 2011-02-10 Seiko Epson Corp 液滴吐出装置及び描画方法
WO2023047770A1 (ja) * 2021-09-24 2023-03-30 富士フイルム株式会社 パターン形成基板製造方法及び液体吐出装置

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