JP2009019017A - 皮膚用剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 耐性菌、皮膚刺激性、皮膚安全性、有害な副作用等の問題がなく、皮膚安全性の高いニキビ予防又は改善、治療用皮膚用剤、抗菌性皮膚用剤及び抗MRSA皮膚用剤、並びに、美肌ケア方法を提供する。
【解決手段】 有効成分としてL−カルノシン亜鉛錯体を含有することを特徴とするニキビ予防用又はニキビ改善、治療用皮膚用剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、生体成分であるL−カルノシンと亜鉛とからなる皮膚刺激性のない、皮膚安全性の高いL−カルノシン亜鉛錯体を含有するニキビ予防剤又はニキビ改善、治療用皮膚用剤、抗菌性皮膚用剤、抗アクネ桿菌皮膚剤及び抗メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(抗MRSA)皮膚用剤、並びに、L−カルノシン亜鉛錯体を用いる美肌ケア方法に関する。
ニキビ(尋常性ざ瘡)の原因には、生理学的、細菌学的に種々の要因が複雑に関与していると云われているが、ニキビ菌と呼ばれるアクネ桿菌(Propionibacterium acnes)と黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)が、ニキビの主たる原因と考えられている。従って、ニキビの治療には、クリンダマイシン、エリスロマイシン、硫酸ゲンタマイシン、クロラムフェニコール等の抗生物質が一般に広く用いられているが、抗生物質の使用においては耐性菌の出現が問題となってくる。特に最近は、抗生物質が効かないメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の出現が大きな社会問題となっているが、MRSAもニキビの原因菌の一つであると考えられている。
更に抗生物質等の使用に関しては、化学構造が類似した化合物間での菌交差耐性の出現も無視できない問題となってきている。また、現在使用されている抗生物質等には皮膚の掻痒、発赤、かゆみ、刺激、湿しん、肝臓障害、腎臓障害、胃障害等の副作用があるため問題となる。
したがって、有害な副作用がなく、アクネ桿菌、黄色ブドウ球菌及びMRSAに対して抗菌作用を有し、ニキビを効果的に予防又は改善、治療することができる皮膚用剤が求められている。しかしながら、現在まで、これらの問題点を解決した抗菌性化合物、特にMRSAに有効で皮膚刺激性のない安全性の高い化合物は未だ見出されていない。
L−カルノシン亜鉛錯体を有効成分とする皮膚欠損を伴う創傷の治癒促進剤が、黄色ブドウ球菌に対して抗菌性を示すことが報告されている(例えば、特許文献1を参照)。しかしながら、L−カルノシン亜鉛錯体のアクネ桿菌やMRSAに対する効果については一切知られていない。
特開平10−29939号公報
本発明は、かかる状況に鑑み、耐性菌、皮膚刺激性、皮膚安全性、有害な副作用等の問題がなく、皮膚安全性の高いニキビ予防又は改善、治療用皮膚用剤、抗菌性皮膚用剤及び抗MRSA皮膚用剤、並びに、美肌ケア方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、生体成分である亜鉛とL−カルノシンとの錯体であるL−カルノシン亜鉛錯体が、黄色ブドウ球菌だけでなく、アクネ桿菌及びメチシリン耐性黄色ブドウ球菌に対して抗菌作用を示すことを初めて見出した。更に、L−カルノシン亜鉛錯体は皮膚刺激性がなく、皮膚安全性の高いことから、ニキビ予防又は改善、治療用皮膚用剤として有用であることを見出し、本発明者らはこれらの予想外の新知見を基にして本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、
(1)有効成分としてL−カルノシン亜鉛錯体を含有することを特徴とするニキビ予防用又はニキビ改善、治療用皮膚用剤、
(2)L−カルノシン亜鉛錯体の含有量が0.01〜20.0質量%である上記(1)に記載のニキビ予防用又はニキビ改善、治療用皮膚用剤、
(3)有効成分としてL−カルノシン亜鉛錯体を含有することを特徴とする抗菌性皮膚用剤、
(4)有効成分としてL−カルノシン亜鉛錯体を含有することを特徴とする抗アクネ桿菌皮膚用剤、及び、
(5)有効成分としてL−カルノシン亜鉛錯体を含有することを特徴とする抗メチシリン耐性黄色ブドウ球菌皮膚用剤、
に関する。
本発明はまた、
(6)L−カルノシン亜鉛錯体を含有することを特徴とする化粧料、及び、
(7)L−カルノシン亜鉛錯体で皮膚を処理することを特徴とする美肌ケア方法、
に関する。
本発明のニキビ予防用又はニキビ改善、治療用皮膚用剤(以下、単に皮膚用剤ともいう)は、有効成分であるL−カルノシン亜鉛錯体(CZ)がニキビの原因菌であるアクネ桿菌、黄色ブドウ球菌及びメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に対して市販の外用抗菌剤であるポピドンヨードより優れた抗菌作用を示し、しかも有害な副作用がないので、皮膚安全性の高い長期間の投与が可能なニキビ予防又は改善、治療薬として有用なものである。特に、これまでMRSAに対して抗菌作用を示す安全性の高い化合物は見出されていなかったためMRSAが原因であるニキビの予防や治療は困難であったが、本発明の皮膚用剤を用いると、MRSAを原因とするニキビも効果的に予防又は改善、治療することができる。
次に本発明について具体的に説明する。
本発明の皮膚用剤に用いられるL−カルノシン亜鉛錯体を構成するL−カルノシンは、ヒト及び動物の筋肉中に存在するジペプチド生体成分であり、亜鉛も生体内に存在する必須微量成分である。従って、L−カルノシン亜鉛錯体の局在投与による有害な副作用の懸念は殆どないが、ウサギを用いた皮膚刺激性試験及びモルモットを用いた皮膚感作性試験で、皮膚に対する安全性が高く、有害な副作用のないことを確認した。
L−カルノシン亜鉛錯体としては、L−カルノシンと亜鉛との錯体であればよく、結晶性L−カルノシン亜鉛錯体、アモルファスタイプのL−カルノシン亜鉛錯体のいずれをも用いることができる。
結晶性L−カルノシン亜鉛錯体は、例えば、特公平7−116160号公報(1995)や薬学雑誌125巻、829−832頁(2005)等に記載されているように、L−カルノシンと亜鉛塩とから製造することができる。具体的には、室温又は加温下において、無水又は含水極性有機溶媒中、あるいは少量の水の存在下、アルカリ金属化合物の存在下又は非存在下にて、L−カルノシン1モルに対して通常、亜鉛塩1モルを使用して反応を行うことにより、結晶性のL−カルノシン亜鉛錯体を得ることができる。
アモルファスタイプのL−カルノシン亜鉛錯体は、例えば、Weitzel G., Schneider F.,Fretzdorff A. M., Hoppe−Seyler’s Z. Physiol. Chem., 307, 23−25(1957)や薬学雑誌125巻、829−832頁(2005)等に記載の方法により製造することができる。具体的には、L−カルノシンと亜鉛塩各1モルをアルカリ溶液の存在又は非存在下にて反応させることにより、アモルファスタイプのL−カルノシン亜鉛錯体を得ることができる。反応は、通常水中又は少量の水の存在下、室温下で行われ、数十分〜数時間で反応が終了する。反応後、析出するカルノシン亜鉛錯体をろ収又は集取して乾燥することにより、アモルファスタイプのL−カルノシン亜鉛錯体を得ることができる。
L−カルノシン亜鉛錯体の製造に用いられる亜鉛塩としては、無機酸との塩と有機酸との塩のいずれも使用することができる。無機酸と亜鉛との塩としては、酸化亜鉛、ハロゲン化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、過塩素酸亜鉛等が挙げられ、有機酸と亜鉛との塩としては、酢酸亜鉛や乳酸亜鉛のようなカルボン酸の亜鉛塩、アセチルアセトン亜鉛等が挙げられるが、L−カルノシン亜鉛錯体製造のための反応が進行する亜鉛塩であればいずれの亜鉛塩でも使用することができる。
皮膚用剤中のL−カルノシン亜鉛錯体の濃度としては、皮膚用剤100質量%中、通常は約0.01〜20.0質量%とするが、以下に記載する試験結果等を総合して考えると、皮膚用剤100質量%中、約0.1〜10.0質量%とすることが好ましい。
皮膚用剤には、L−カルノシン亜鉛錯体に加えて、必要により、他のニキビ剤有効成分、例えば、レゾルシン、イソプロピルメチルフェノール、イブプロフェンピコノール、トコフェロール、アスコルビン酸、吉草酸ベタメタゾン、ヒドロコルチゾン、トリアムシノロン、パラオキシ安息香酸アルキルエステル、アルブチン、プラセンタエキスやハーブエキス等の植物抽出成分等を任意の割合で併用することもできる。
皮膚用剤の調製に添加される他の成分としては、通常一般に皮膚用剤に用いられる成分、例えば、保湿剤、防腐剤、酸化防止剤、界面活性剤、pH調整剤、油分、アルコール類、粘粘剤、増粘剤、アミノ酸類、サンスクリーン剤、香料、色素等を任意に、任意の割合で用いることができる。
本発明の皮膚用剤に用いられる基剤も、通常一般に皮膚用剤に用いられる基剤、例えば、白色ワセリン、黄色ワセリン、吸水ワセリン、マクロゴール、パラフィン、流動パラフィン、プラスチベース、シリコーン、牛脂、ロウ、ラノリン、植物油、ヒドロキシプロピルセルロース、及び、これらの混合物等を任意に用いることができる。
皮膚用剤の外用剤型としては特に限定されず、軟膏状、クリーム状、乳液状、ローション状、油状、乳化状、ゲル状、粉末状、ナノ粉末状、包接状、パップ状、絆創膏状、スプレー状、リニメント状等、皮膚に適した製剤剤型であれば、いずれの剤型でもよい。
皮膚用剤の製造方法としては特に限定されず、その剤型に応じて、医薬品、医薬部外品、化粧品産業分野において公知の方法に従って製造することができる。
以下に、本発明の皮膚用剤の典型的な処方例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。処方例中、「比率」、「部」及び「%」は、質量基準により、それぞれ「質量比率」、「質量部」及び「質量%」を意味する。
処方例1(1%軟膏)
L−カルノシン亜鉛錯体 1部
白色ワセリン・流動パラフィン(8:2)混合物 99部
(合計100部)
処方例2(2%軟膏)
L−カルノシン亜鉛錯体 2部
白色ワセリン・流動パラフィン(8:2)混合物 98部
(合計100部)
処方例3(5%軟膏)
L−カルノシン亜鉛錯体 5部
白色ワセリン・流動パラフィン(8:2)混合物 95部
(合計100部)
処方例4(1%軟膏)
L−カルノシン亜鉛錯体 1部
ポリオキシエチレンオレイルエーテル 5部
白色ワセリン・流動パラフィン(8:2)混合物 94部
(合計100部)
処方例5(1%軟膏)
L−カルノシン亜鉛錯体 1部
水溶性高分子 5部
白色ワセリン・流動パラフィン(8:2)混合物 94部
(合計100部)
処方例6(1%軟膏)
L−カルノシン亜鉛錯体 1部
吸水ワセリン 99部
(合計100部)
処方例7(マクロゴール基剤)
L−カルノシン亜鉛錯体 1部
マクロゴール400 70部
マクロゴール4000 29部
(合計100部)
処方例8(糖基剤)
L−カルノシン亜鉛錯体 1部
マンチトール 30.5部
マンニトール 30.5部
マクロゴール400 10部
マクロゴール4000 3部
1,3−ブチレングリコール 7部
中鎖脂肪酸トリグリセライド 3.5部
ポリソルベート80 2.5部
キサンタンガム 0.01部
精製水 適量
(合計100部)
処方例9
L−カルノシン亜鉛錯体(HClにて溶解) 2部
ヒドロキシプロピルセルロース水性基剤 98部
(合計100部)
本発明の皮膚用剤は、その剤型に応じた使用方法により、患部(ニキビ)に塗布、貼付等することにより適用される。本発明の皮膚用剤の使用量としては、1日数回適量が使用されるが、本発明の効果を奏することになる限り特に限定されない。
本発明の皮膚用剤は、有効成分であるL−カルノシン亜鉛錯体がアクネ桿菌、黄色ブドウ球菌及びメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に対して抗菌作用を示すため、抗菌性皮膚用剤、抗アクネ桿菌皮膚用剤、抗黄色ブドウ球菌皮膚用剤又は抗メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(抗MRSA)皮膚用剤としても有用なものである。このような抗菌性皮膚用剤、抗アクネ桿菌皮膚用剤及び抗メチシリン耐性黄色ブドウ球菌皮膚用剤も、本発明の一つである。
更に、L−カルノシン亜鉛錯体は、上述したような抗菌作用を発揮することから、顔等の皮膚にL−カルノシン亜鉛錯体を用いると、アクネ桿菌、黄色ブドウ球菌及びメチシリン耐性黄色ブドウ球菌の生育を抑制することができる。したがってL−カルノシン亜鉛錯体は、美肌ケア作用も示すものであり、L−カルノシン亜鉛錯体で肌を処理する美肌ケア方法も、本発明の一つである。また、L−カルノシン亜鉛錯体を含有する化粧料は、美肌ケアに好適に用いることができる。本発明の美肌ケア方法において、L−カルノシン亜鉛錯体を用いる態様としては、例えば、上述した皮膚用剤やL−カルノシン亜鉛錯体を含有する化粧料を使用する、L−カルノシン亜鉛錯体を加えた水で洗顔する、L−カルノシン亜鉛錯体を加えた水をタオル等に浸して肌を拭く、あるいはL−カルノシン亜鉛錯体をタルクや酸化チタン等と任意の割合で混合した粉末を、使用する個所に1日数回任意に塗布する又は吹き付ける等の方法が挙げられるが、特に限定されない。L−カルノシン亜鉛錯体の使用量としては、美肌ケア効果を奏することになる限り特に限定されない。
以下に本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。実施例中、特に断りのない限り、「比率」、「部」及び「%」は、質量基準により、それぞれ「質量比率」、「質量部」及び「質量%」を意味する。
(I)皮膚刺激性試験
L−カルノシン亜鉛錯体(以下、CZと略すことがある)のウサギにおける皮膚刺激性試験を、以下の方法で行った。
被験物質:
L−カルノシン亜鉛錯体10質量%又は20質量%を含む白色軟膏(以下、それぞれCZ−10及びCZ−20と略記する、基剤は日本薬局方白色ワセリンと日本薬局方流動パラフィン(ワセリン対流動パラフィン)が8対2の混合基剤)と、CZを含まない白色軟膏(基剤)のみの対象物質(以下、CZ−0と略記する)の3被験物質を用いた。
使用動物:
北山ラベス株式会社 箕輪生産場(長野県伊那市)で生産された日本白色種雌性ウサギ(kb1:JW、SPF)5匹を購入し、6日間検疫・馴化期間をおいた後、順調に発育した9週齢(投与時週齢)の動物を試験に使用した。投与動物については、背部を刈毛し、その中から皮膚状態(スムーススキン)の良い3匹を用いた。このときの3匹の体重は、1.75〜1.97kgであった。
被験物質を、3匹の動物(動物番号501、502及び503)の背部皮膚に適用した。それぞれの動物の背部に健常部位及び損傷部位を各3箇所、計6箇所の貼付部位を設け、CZ−0、CZ−10及びCZ−20を適用した。図1に背部投与部位を示す。Draizeらの方法(J. H.Draize, G. Woodord and H. O. Calvery : Methods for the study of irritation and toxicity of substances applied topically to the skin and mucous membranes, J. Pharmacal. Exp. Ther., 82, 377-390 (1944))に従って、貼付面積は6.25cm(2.5×2.5cm)、投与容量は0.5g/siteとし、3匹のウサギの貼付部位に被験物質を24時間単回閉塞貼付した。
投与に先立ち、投与前日(検疫・馴化期間終了日)に、背部を傷つけないように電気バリカンで刈毛した。翌日(投与当日)、刈毛部を背部正中線に沿って左右3区画(2.5×2.5cm)の上(貼付部位1及び2)、中(貼付部位3及び4)、下段(貼付部位5及び6)の計6区画の貼付部位を設けた。貼付部位1、3及び5の区画を、出血しないように注意しながら、18G注射針を用いて♯状に擦過傷をつけ、損傷部位とした。
貼付方法:
リント布(2.5×2.5cm)に被験物質0.5gを伸展した後、健常部位及び損傷部位にそれぞれ貼付した。貼付したリント布の上から歯科用防湿ゴム(3×3cm)で覆い、粘着性固定用伸縮包帯を巻くことにより閉塞貼付し、更に保護衣を装着してリント布の移動を防止した。貼付部位については偏りを避けるため、表1に示すように各個体ごとにローテーションした。
Figure 2009019017
閉塞貼付24時間後には、微温湯(38℃の注射用水:Lot No.5J97N、大塚製薬工場、日本薬局方)に浸したカット綿で穏やかに被験物質を拭き取った。
皮膚の観察:
各貼付部位を、被験物質除去後0.5、24、48及び72時間後に観察し、表2の基準に従って皮膚反応の評点を求めた。
Figure 2009019017
刺激性インデックス(P.I.I.:Primary Irritation Index)の算出方法:
表3に従い、被験物質除去0.5及び48時間後の評点(健常部位及び損傷部位の紅斑と痂皮、浮腫共に)を総合して個体ごとにP.I.I.を算出した。
Figure 2009019017
被験物質の安全性区分
算出した個体別P.I.I.から各被験物質の3匹の平均P.I.I.を算出し、その値に基づき、表4の安全性区分にて被験物質の刺激性を評価した。
Figure 2009019017
試験成績
CZ−0、CZ−10又はCZ−20を貼付したウサギについて、健常部位では、除去0.5時間後にごく軽度の紅斑が、CZ−0の貼付については2/3例に、CZ−10又はCZ−20の貼付については1/3例に認められたが、除去24時間後には紅斑は消失した。
損傷部位では、除去0.5時間後にごく軽度の紅斑が、CZ−0の貼付については3/3例に、CZ−10又はCZ−20の貼付については2/3例に認められたが、除去24時間後までには紅斑は消失した。浮腫については、いずれの貼付部位においても認められなかった。除去0.5及び48時間後の評点(健常部位及び損傷部位)より算出した平均P.I.I.は、CZ−0については0.4であり、CZ−10又はCZ−20については0.3であり、いずれも安全性区分は弱い刺激物に該当した。
一般状態の観察:
各貼付物質の貼付日における貼付前及び貼付後、又は翌日以降の観察期間中、いずれの動物にも一般状態に異常は認められなかった。
考察
試験成績より、CZ−0(基剤のみ)の平均P.I.I.は0.4であった。また、CZ−10(L−カルノシン亜鉛錯体10質量%含有白色軟膏)の平均P.I.I.は0.3、CZ−20(L−カルノシン亜鉛錯体20質量%含有白色軟膏)の平均P.I.I.も.0.3であった。これらの結果から、いずれも弱い刺激物と評価されるが、基剤(CZ−0)自体の試験結果が0.4であったことから、CZ−10とCZ−20の平均P.I.I.0.3の値は、基剤そのものに由来するものと判断される。
従って、L−カルノシン亜鉛錯体自体の皮膚刺激性はないもの、すなわち無刺激物質と考えられる。
(II)皮膚感作性試験
L−カルノシン亜鉛錯体を繰り返し使用するときの皮膚安全性を確認するため、以下の方法でモルモットにおける皮膚感作性試験を実施した。
被験物質:
CZ−0(基剤のみ)とCZ−10(L−カルノシン亜鉛錯体10質量%含有白色軟膏)の2被験物質を用いた。
対象物質及び試薬:
陽性対象物質としては、2,4−ジニトロクロロベンゼン(DNCB)を使用し、その詳細を以下に示す。また、その他の溶媒及び試薬についても以下のものを使用した。
DNCB(製造元:和光純薬工業、規格:試薬特級)
注射用水(製造元:大塚製薬工場、規格:日本薬局方)
Freund’s Complete Adjuvant (FCA) (製造元:Difco、規格:研究用)
Sodium Lauryl Sulfate (SLS) (製造元:和光純薬工業、規格:生化学用)
サンホワイトRP−1(高精製ワセリン)(製造元:コスメサイエンス、規格:化粧油)
エタノール(製造元:和光純薬工業、規格:試薬特級)
DNCBは、室温、遮光で保存した。その他の試薬は、室温で保存した。
試験系:
4週齢の雄モルモット(Slc:Hartley, 日本エスエルシー株式会社)21匹を購入し、入荷後7日間検疫・馴化期間をおいた後、順調に発育した動物21匹を使用した。各群への割り当ては、コンピュータで発生させた乱数を用いた適正層別方式により、各群へランダムに行った。群分け時の体重範囲は296〜344gであり、5週齢(感作開始時週齢)の動物20匹を試験に使用した。
被験物質・対象物質における媒体との混合物の調製及び保存
・注射用水・FCA乳化液:注射用水7mLに等容量のFCAをガラス瓶の中に加えて、ガラス製注射筒にて吸引・排出を繰り返しながら混合乳化した。仕上がりの指標は、一滴水面に落としたとき、拡散せず浮遊(球形)する状態とした。
・被験物質及び被験物質基剤:電子天秤にて規定量を秤量した後、そのまま使用した。
・SLS混合物:電子天秤によりPPサンプル管内にて高精製ワセリン2.7gを秤量し、さらにSLS0.3gを秤量して高精製ワセリンに加え、ホットスターラーで湯煎(40〜50℃)にかけながらSLSと高精製ワセリンとを混合して10質量/質量%に調製した。その後、気泡がでないように2.5mL容ディスポーザブル注射筒2本に充填した。
・DNCB溶液:DNCB0.01gを電子天秤にて秤量した後、10mLのメスシリンダーに移し、エタノールで溶解(超音波をあてる:超音波洗浄器使用)した後、エタノールで最終10mLに調製(0.1質量/v%)した。
・エタノール:エタノールを5mL分注し、そのまま使用した。
これら投与物質は、すべて用時調製とした。また、注射用水・FCA乳化液は褐色の密閉ガラス容器に、DNCB溶液及びエタノールは褐色の密閉PP製容器に入れ、それぞれ室温、遮光下で保存し、使用した。なお、SLS混合物は2.5mL容ディスポーザブル注射筒(2本)に充填した後、室温下で保存し、使用した。
試験方法:
表5に示すように、1群5匹の動物を用い、被験物質群(S1)、被験物質基剤群(S2)、無処置群(S3)及び陽性対照群(S4)を設けた。
Figure 2009019017
図2にモルモットの感作部位及び惹起部位を示した。図2中の感作部位及び惹起部位は、それぞれ以下のとおりである。
感作部位
破線内の四隅:皮内注射部位(各0.1g(mL))及び一次接触感作(閉塞貼付、1.5×1.5cm、0.1g(mL))
破線表示部位:経皮投与(閉塞貼付)(2×4cm、0.1及び0.2g(mL))
惹起部位
実線表示部位(1〜4sites/動物):経皮投与(開放塗布(2×2cm、0.01g(mL))
一次接触感作
(1)皮内投与の前日(Day−1)、頸部背側皮膚の皮内投与部位(図2:破線で表示)及びその周辺を電気バリカン及び電気カミソリにより、刈毛・剃毛した。
(2)感作初日(Day0)刈毛・剃毛部に感作部位(2×4cm、図2:破線区画の四隅を油性インクでマーキング)を設け、その4隅に注射用水乳化液を0.1mLずつ皮内注射した。
(3)皮内注射後、皮内注射部位の区画内に注射針(21G)を用いて♯状に4本の擦過傷をつけた。
(4)各皮内注射部位4箇所(図2:破線内の四隅)に被験物質、被験物質基剤0.1g又は0.1%DNCB溶液0.1mLを各1.5×1.5cmのリント布に伸展又は含浸した後貼付し、その上から歯科用防湿ゴムで覆い、粘着性固定用伸縮包帯を巻くことにより閉塞貼付した。
(5)閉塞貼付24時間後、微温湯(38℃の注射用水:Lot No.5J97N、大塚製薬工場、日本薬局方)に浸したカット綿で貼付部位の被験物質、被験物質基剤及びDNCBを穏やかに除去した。
(6)(3)、(5)の操作を1日1回、計3日連続して行った。
(7)無処置群については、(1)、(2)の処置を実施し、(3)〜(6)の処置は実施しなかった。
二次接触感作
(1)Day6(感作初日から6日目)、皮内注射部位の区画内及びその周囲を電気カミソリで剃毛した。
(2)Day7、同区画内(図2に示す破線内)にSLS混合物(高精製ワセリン中10%)0.1mLを開放塗布した。
(3)Day8(SLS混合物塗布後約24時間後)、ジエチルエーテルを染み込ませたカット綿でSLS混合物を穏やかに拭き取った後、同一部位に被験物質、被験物質基剤0.2g及びDNCB溶液0.2mLを各2×4cmのリント布に伸展又は含浸した後貼付し、その上から3×5cmの歯科用防湿ゴムで覆い、粘着性固定用伸縮包帯を巻くことにより閉塞貼付した。
(4)Day10(閉塞貼付約48時間後)、一次感作と同様に貼付部位の被験物質、被験物質基剤及びDNCBを除去した。
(5)無処置群については、(1)〜(4)の処置は実施しなかった。
惹起
(1)Day21、電気バリカン及び電気カミソリを用いて動物の背部を刈毛・剃毛した。
(2)Day22、惹起部位(各2×2cm)(図2の実線表示部位;各2×2cm、四隅を黒色の油性インクでマーキングした)2箇所(図2の1、2へ動物ごとに交互に適用した)を設けた後、被験物質、被験物質基剤0.1g又はDNCB溶液、エタノール溶液0.1mLを2×2cmのリント布に伸展又は含浸した後貼付し、その上から2.5×2.5cmの歯科用防湿ゴムで覆い、粘着性固定用伸縮包帯を巻くことにより閉塞貼付した。なお、惹起部位は貼付部位による偏りを避けるため、表6に示すように個体ごとにローテーションした。
(3)Day23、(閉塞貼付48時間後)微温湯(38℃の注射用水:Lot No.5J97N、大塚製薬工場、日本薬局方)に浸したカット綿で各惹起物質を穏やかに拭き取った。
Figure 2009019017
皮膚の観察:
各惹起物質除去24及び48時間後の惹起部位の皮膚状態を、表2の判定基準に従って観察し、評点を求めた。なお、皮膚の観察期間中に剃毛が必要と思われることから、各観察の30分以上前にできる限り軽く剃毛(剃毛による皮膚の物理的な刺激を最小限とした)した。
評価:
各被験物質群の惹起後に見られた紅斑、浮腫の程度及び頻度を被験物質基剤群、無処置群及び陽性対照群と比較し、総合的に評価した。また、各群の惹起後の反応における観察時間ごとの平均評価点(反応評価点の総和/当該群の動物総数)を算出した。なお、被験物質基剤群及び無処置群の惹起部位で反応が認められる場合はその反応を差し引いて評価した。すなわち、被験物質群の惹起時に見られた反応が被験物質基剤群又は無処置群の同物質惹起時の反応よりも上回ったものを陽性反応とした。
試験成績:
惹起後の皮膚反応
(1)CZ−10感作群
CZ−10及びCZ−0惹起では、いずれも除去24及び48時間後にごく軽度の紅斑がそれぞれ2/5例(No.1、4)に認められた。浮腫については、いずれの惹起部位にも認められなかった。除去24及び48時間後におけるCZ−10及びCZ−0の平均評価点はいずれも0.4であった。
(2)CZ−0感作群
CZ−10惹起では、除去24及び48時間後にいずれもごく軽度の紅斑がそれぞれ3/5例(No.11、13、14)及び1/5例(No.13)に認められた。浮腫については、いずれの惹起部位にも認められなかった。除去24及び48時間後における平均評価点は、それぞれ0.6及び0.2であった。
CZ−0惹起では、除去24及び48時間後にいずれもごく軽度の紅斑がそれぞれ3/5例(No.12〜14)及び1/5例(No.13)に認められた。浮腫については、いずれの惹起部位にも認められなかった。除去24及び48時間後における平均評価点は、それぞれ0.6及び0.2であった。
(3)無処置群
CZ−10惹起では、除去24及び48時間後にいずれもごく軽度の紅斑がそれぞれ3/5例(No.23〜25)及び2/5例(No.23、24)に認められた。浮腫については、いずれの惹起部位にも認められなかった。除去24及び48時間後における平均評価点は、それぞれ0.6及び0.4であった。
CZ−0惹起では、除去24及び48時間後にいずれもごく軽度の紅斑がそれぞれ2/5例(No.22、24)及び1/5例(No.22)に認められた。浮腫については、いずれの惹起部位にも認められなかった。除去24及び48時間後における平均評価点は、それぞれ0.4及び0.2であった。
(4)0.1%DNCB群
0.1%DNCB惹起では、除去24時間後に中程度から強度の紅斑に軽度の浮腫が3/5例(No.31、33、35)、痂皮形成に軽度の浮腫が2/5例(No.32、34)に、除去48時間後では痂皮形成に軽度の浮腫が5/5例に認められた。除去24及び48時間後における平均評価点は、それぞれ5.4及び6.0、陽性率は100%であった。
エタノール惹起では、いずれの惹起部位にも紅斑及び浮腫は認められなかった。
観察期間中、いずれの動物にも一般状態に異常は認められなかった。また、観察期間中、各群共に順調な体重増加を示した。
考察:
以上の結果より、被験物質群、被験物質基剤群におけるCZ−10及びCZ−0惹起では、いずれもごく軽度の紅斑が2/5例に認められたが、無処置群の同一惹起と同様の反応であり、その平均評価点も近似した値であった。このことから、CZ−10群のCZ−10惹起時にみられた反応は、いずれも被験物質基剤であるCZ−0に由来する皮膚刺激性が関与したものと考える。
陽性対象物質群のDNCB惹起では、いずれの惹起部位にも痂皮形成に軽度の浮腫が5/5例に認められた。なお、観察期間中において被験物質群、被験物質基剤群、無処置群及び陽性対照物質群のいずれの動物にも一般状態に異常は認められず、各群ともに順調な体重増加を示した。
従って、本試験条件下におけるCZ−10及びその基剤であるCZ−0に皮膚感作性はないものと判断する。
(III)黄色ブドウ球菌、アクネ桿菌及びメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に対する抗菌力
次に、黄色ブドウ球菌、アクネ桿菌及びMRSAに対する抗菌力を、最小発育阻止濃度(MIC)を測定することにより試験した。
被験物質:
L−カルノシン亜鉛錯体(CZ)、L−カルノシン、酸化亜鉛、L−カルノシンと酸化亜鉛との1対1の混合物、ポピドンヨード(市販の外用抗菌剤、ヨード製剤、陽性対照薬)。
試験細菌:
黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus IFO12732)アクネ桿菌(Propionibacterium acnes JCM6425)、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus NBRC12732)
使用培地:
感受性測定用ブイヨン(日水製薬)、感受性用培地−N(日水製薬)、GAM寒天培地(日水製薬)、GAMブイヨン培地(日水製薬)、Tryptic Soy Agar(Difco)。
(1)黄色ブドウ球菌に対する試験方法:
被験物質は、ジメチルスルホキシドを用いて希釈列を調製した。この希釈液0.5mLを培地中の被験物質濃度が2.0、1.6、1.2、0.8、0.4、0.2、0.1、0.05%となるように感受性用培地−N9.5mLに混合添加し、シャーレに流して固化平板とした。
接種細菌は、感受性測定用ブイヨンで37℃、20時間培養し、約10CFU/mLの菌懸濁液を調製した。この試験菌懸濁液を白金耳を用いて被験物質混合寒天培地平板に画線塗布し、37±1℃で18〜20時間培養し、発育の見られない最小濃度をもってMIC(最小発育阻止濃度)とした。
(2)アクネ桿菌に対する試験方法:
被験物質CZ、酸化亜鉛及びL−カルノシンと酸化亜鉛との1対1の混合物は、ジメチルスルホキシドで被験物質原液を調製した。L−カルノシンとポピドンヨードについては、滅菌水で被験物質原液を調製した。原液は、ジメチルスルホキシド又は滅菌水にて希釈系列を調製した。この希釈液1mLをシャーレに入れ、培地中の被験物質濃度が2.0、1.0、0.5、0.25、0.125%となるようGAM寒天培地を19mL混合した。
接種菌は、GAMブイヨン培地にて37℃、40〜48時間嫌気培養し、約10CFU/mLの菌懸濁液を調製した。菌液を被験物質混合培地平板に10μL接種し、37℃、48〜72時間嫌気培養し、発育の見られない最小濃度をもってMICとした。
(3)メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に対する試験方法:
被験物質CZ0.8gを滅菌溶解後、50℃に保温したTrypic Soy Agar20mLに加えてよく混和し、4%濃度とした。これを原液として、50℃に保温したTrypic Soy Agarを用いて段階希釈列を調製した(2.0、1.0、0.5、0.25、0.125%)。これらの寒天培地10mLをシャーレに流して固化した。
接種菌は、Trypic Soy Agarにて35℃で24時間前培養し、発育した集落を滅菌精製水に懸濁し、約10CFU/mLに調製し、接種菌液とした。この接種菌液の約0.01mLを白金耳で被験物質混合培地に塗布し、35℃±1℃で2日間培養し、発育の見られない最小濃度をもってMICとした。
抗菌性試験の結果を、まとめて表7に示した。
Figure 2009019017
試験結果に対する考察:
L−カルノシン亜鉛錯体(CZ)は、CZの原料であるL−カルノシンと酸化亜鉛及びこれらの1対1の混合物並びに市販の外用抗菌剤であるポピドンヨードよりニキビの原因菌とされている菌種(アクネ桿菌、黄色ブドウ球菌、MRSA)に対して優れた抗菌作用を示すことが判明した。すなわち、生体成分であるL−カルノシンと亜鉛との錯体であるCZがアクネ桿菌(ニキビ菌)及びMRSAに対して抗菌作用を有していることを見出したのは、本発明が最初である。
(VI)ニキビに対する改善効果及び刺激性の有無
(評価方法)顔面にニキビ症状を有する20〜30歳の健常男子7人の顔面右側に5%CZ軟膏(以下に示す処方例)を1日2回、朝夕、3週間適量を塗布し、ニキビの改善効果と刺激性(かぶれ、発赤、掻痒)の有無を以下の判定基準に従い判定した。
(5%軟膏の処方例)
L−カルノシン亜鉛錯体 5部
白色ワセリン・流動パラフィン(8:2)混合物 95部
(合計100部)
評価点と判定基準
5点:ニキビが消失し、明らかに改善
4点:明らかに改善
3点:改善が見られる
2点:わずかに改善
1点:変化なし
(評価結果と刺激性の有無)
ニキビ改善効果の判定を非塗布面の顔面左側と比較した結果、7人の平均値は4.00であり、効果的にニキビ症状を改善することができた。また、悪化例、かぶれ、発赤、掻痒が生じた例は、いずれにも見られなかった。結果を表8に示す。
Figure 2009019017
本発明のニキビ予防用又はニキビ改善、治療用皮膚用剤は、有効成分であるL−カルノシン亜鉛錯体がニキビの原因菌であるアクネ桿菌、黄色ブドウ球菌及びメチシリン耐性黄色ブドウ球菌に対して市販の外用抗菌剤であるポピドンヨードより優れた抗菌作用を示し、しかも有害な副作用がないので、皮膚安全性の高い長期間の投与が可能なニキビ予防又は改善、治療薬として有用なものである。特に、これまでMRSAに対して抗菌作用を示す安全性の高い化合物は見出されていなかったためMRSAが原因であるニキビの予防や治療は困難であったが、本発明の皮膚用剤を用いると、MRSAを原因とするニキビも効果的に予防又は改善、治療することができるため有用である。
L−カルノシン亜鉛錯体の皮膚刺激性試験における、ウサギの背部投与部位(貼付部位)を示す模式図である。図中の数字は、貼付部位の番号である。 L−カルノシン亜鉛錯体の皮膚感作性試験における、モルモットの感作部位及び惹起部位を示す模式図である。図中の数字は、惹起(貼付)部位の番号である。

Claims (6)

  1. 有効成分としてL−カルノシン亜鉛錯体を含有することを特徴とするニキビ予防用又はニキビ改善、治療用皮膚用剤。
  2. L−カルノシン亜鉛錯体の含有量が0.01〜20.0質量%である請求項1に記載のニキビ予防用又はニキビ改善、治療用皮膚用剤。
  3. 有効成分としてL−カルノシン亜鉛錯体を含有することを特徴とする抗菌性皮膚用剤。
  4. 有効成分としてL−カルノシン亜鉛錯体を含有することを特徴とする抗アクネ桿菌皮膚用剤。
  5. 有効成分としてL−カルノシン亜鉛錯体を含有することを特徴とする抗メチシリン耐性黄色ブドウ球菌皮膚用剤。
  6. L−カルノシン亜鉛錯体で肌を処理することを特徴とする美肌ケア方法。
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