JP2009018333A - 金属管の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】内面に発生した内面角張りを改善できる金属管の製造方法を提供する。
【解決手段】
絞り圧延装置により圧延され、所定の外径に縮径された素管10は、エキスパンド装置1のチャック2及びストッパ51、52で固定される。固定された素管10の先端11からプラグ4が挿入される。プラグ4を挿入後、シリンダ装置3は、プラグ4を素管10の全長にわたって押し進める。その結果、素管10は全長にわたって拡管される。そのため、絞り圧延工程で発生した内面角張りは改善され、内面の凹凸が減少する。
【選択図】図3C

Description

本発明は、金属管の製造方法に関し、さらに詳しくは、金属管の内面に発生した内面角張を改善できる、金属管の製造方法に関する。
サイザやストレッチレデューサに代表される絞り圧延装置は、穿孔圧延及び延伸圧延された素管を圧延して、素管の外径を所定の寸法に絞る。絞り圧延装置は、通常、パスライン(圧延中に素管が通過するライン)に沿って配列された複数のスタンドを備える。各スタンドは、孔型(カリバー)が形成された複数のロールを含む。たとえば、3ロール式絞り圧延装置では3個のロールがパスラインの周りに等間隔に配置され、かつ、前段のスタンドに含まれる3個のロールからパスラインの周りに60°ずらして配置される。絞り圧延装置の種類には、3ロール式絞り圧延装置の他に、各々が2個のロールを有する複数のスタンドを備えた2ロール式絞り圧延装置や、4ロール式絞り圧延装置等がある。
このような絞り圧延装置により素管を圧延する場合、各ロールのカリバーと接触する素管部分に大きな応力が作用する。そのため、素管は半径方向に不均一に変形しやすい。素管が不均一に変形した場合、圧延後の素管に「内面角張り」が発生する。内面角張りとは、周方向に発生する偏肉である。たとえば、3ロール式絞り圧延装置で素管を圧延した場合、素管の内面の横断形状は、円形状ではなく六角形状となる。
一般的に、絞り圧延装置で圧延された素管は、冷間で抽伸され、製品である金属管となる。内面角張りのある素管が抽伸された場合、肉厚が薄い部分(内面の横断形状が六角形の場合、六角形の各頂点に相当する部分)に線状のきずが発生しやすい。
特開平7−246415号公報(特許文献1)に代表されるように、従来から、絞り圧延装置での圧延方法を工夫して、内面角張りの発生自体を抑制する技術は開示されている。しかしながら、ひとたび素管内面に発生した内面角張りを改善して、内面の凹凸を減らす技術については開示されていない。
特開平7−246415号公報 特開2006−341299号公報
本発明の目的は、内面に発生した内面角張りを改善できる金属管の製造方法を提供することである。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明による金属管の製造方法は、絞り圧延装置により圧延された素管を準備する工程と、先端から後端に向かうに従って外径が徐々に大きくなるテーパ部と、テーパ部と連続して形成された円柱部とを含むプラグを準備する工程と、素管内に、プラグを先端から挿入する工程と、挿入されたプラグを素管全長にわたって押し進める、又は、引くことにより、素管を拡管して内面角張りを改善する拡管工程とを備える。
絞り圧延装置により圧延された素管には、内面角張りが発生しやすい。そこで、本発明では、絞り圧延装置により圧延された素管を全長にわたって拡管する。そのため、内面角張りが改善され、内面の凹凸が減少する。
好ましくは、拡管工程では、式(1)で定められる拡管率が5〜10%である。
拡管率=(D1/D0−1)×100 (1)
ここで、D1は拡管後の素管の内径であり、D0は拡管前の素管の内径である。
この場合、拡管率を5%以上とすれば、内面角張りがほぼ解消され、内半径がほぼ一定になる。一方、拡管率が過剰に大きいと、プラグに荷重の負担がかかり、プラグ表面に焼き付きが発生する。拡管率を5〜10%とすれば、プラグ表面に焼き付きを発生させることなく、内面角張りを改善できる。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態による金属管の製造方法を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
初めに、素管が準備される。中実の丸ビレットが穿孔圧延され、その後さらに延伸圧延されて素管になる。次に、素管は、サイザ又はレデューサ等の絞り圧延装置により圧延され、所定の外形寸法に絞られる。圧延後の素管内面には、図1に示すような内面角張りが形成される。図1は、3ロール式絞り圧延装置を用いたときに形成される内面角張りである。絞り圧延後の素管内面の横断形状は、真円ではなく、六角形状である。
図2は、図1に示した素管内面の横断形状における内半径Riの分布(以下、内半径分布という)の一例を示す図である。図中の横軸は、展開角度α(deg)を示す。展開角度とは、図1に示す素管横断面において、中心Cと内面上の所定の点P0とを結ぶ線分SGと、中心点Cと内面上の任意の点Piとを結ぶ内半径Riとがなす角度である。ここでは、展開角度0degに対して時計回り方向をプラス(+)、反時計回り方向をマイナス(−)とした。縦軸は、各展開角度における内半径Ri(mm)を示す。図2を参照して、絞り圧延装置により圧延された素管の内半径は一定ではなく、その内半径分布は複数の凹凸部を有する。具体的には、内半径分布は、略60degおきにピークを有する。つまり、六角形状の各頂点に相当する部分で、内半径が大きくなっている。
このような内面角張りを有する素管に対して冷間抽伸を行えば、内半径が大きい部分で長手方向に沿って線状のきずが発生しやすい。そこで、本発明では、エキスパンド装置を用いて素管を拡管し、内面角張りを改善する。以下、この拡管工程について詳述する。
図3Aを参照して、エキスパンド装置1は、チャック2と、シリンダ装置3と、プラグ4と、ストッパ51及び52とを備える。プラグ4は、テーパ部41と円柱部42とを備える。テーパ部41は、先端から後端に向かって徐々に大きくなる外径を有する。円柱部42は、テーパ部41と連続して形成され、その外径は一定である。テーパ部41の後端の外径は、円柱部42の外径と同じである。図示していないが、円柱部42の後端の周縁は丸みを帯びている。たとえば、円柱部42の後端周縁部は、所定のコーナRが設けられる。プラグ4の後端には、シリンダ装置3のシリンダ軸31の先端が取り付けられる。プラグ4はシリンダ装置3により、前進又は後退する。
拡管工程では、初めに、エキスパンド装置1のチャック2が素管10の外面に接触し、素管10を挟んで固定する。さらに、ストッパ51及び52が素管10の後端12と接触して素管10を固定する。ストッパ51及び52は、拡管時に素管10がプラグ4の進行方向に移動しないように、素管10を固定するための治具である。ストッパ51及び52は、各々がブロック状である。ストッパ51及び52は、図示しない開閉装置により、上方向又は下方向に移動可能である。つまり、ストッパ51と52との間隔CLは自由に設定可能である。間隔CLは、プラグ4の最大の外径よりも大きくなるように設定される。
チャック2及びストッパ51、52により素管10が固定された後、素管10の軸心CAがプラグ4の軸心に合わせられる。軸心を合わせた後、シリンダ装置3は、プラグ4を素管10の先端11から内部に挿入する。このとき、図3Bに示すように、素管10はプラグ4により若干拡管される。さらに、シリンダ装置3はプラグ4を押し進める。チャック2は素管1の長手方向に移動できるようになっており、プラグ4とチャック2とが互いに干渉しないように適宜設定される。その結果、図3Cに示すように、素管10は全長にわたって拡管される。このときのプラグの押し込み速度は、好ましくは30〜40m/分である。また、好ましくは、拡管時に、潤滑剤として、周知の油潤滑剤が用いるられる。
拡管後、素管10はエキスパンド装置1から取り外される。具体的には、シリンダ装置3がシリンダ軸31を後退させ、プラグ4を引き戻す。プラグ4が素管10の先端11から外部に抜け出たとき、素管10はチャック2から外され、次の工程である冷間抽伸装置に搬送される。拡管後の素管10は、周知の方法により冷間で抽伸される。その結果、製品である金属管が製造される。
以上の拡管工程により、絞り圧延工程で素管10に形成された内面角張りは、拡管工程で改善され、内面の周方向の凹凸が減少する。そのため、冷間抽伸工程で軸方向に線状きずが発生するのを抑制できる。
上述の拡管工程では、以下の式(1)で定められる拡管率(%)が5%〜10%であるのが好ましい。
拡管率=(D1/D0−1)×100 (1)
ここで、D0は拡管される前の素管10の内径(mm)であり、D1は拡管された後の素管10の内径(mm)である。たとえば、D1は以下の方法で決定する。拡管前の素管10を、長手方向に等間隔に10個の領域に区切り、各領域の任意の箇所で内径を測定する。測定された10個の内径の平均値を内径D0とする。同様に、拡管後の素管10において、長手方向に等間隔に10個の領域を区切り、各領域で内径を測定する。測定された10個の内径の平均値を内径D1とする。
拡管率を5%以上とすれば、素管に形成された内面角張りがほぼ解消され、素管の内半径分布がほぼ一定になる。以下、この点について詳述する。
図4は、拡管後の素管内面の凹凸の程度を調査した結果を示す図である。図中の横軸は、拡管率(%)を示す。図中の縦軸は、内面角張り率(%)を示す。内面角張り率とは、素管内面の凹凸の程度を指標化したものであり、以下の式(2)で求められる。
ここで、P1〜Pn及びV1〜Vn(nは自然数)は、以下のとおりに定義される。mロール式絞り圧延装置(m=n/2)により絞り圧延された素管に、内面角張りが発生すると仮定する。この場合、内半径分布は、n個の凸部とn個の凹部とを有する。そこで、内半径分布内の各凸部における最大の内半径をそれぞれP1〜Pnとし、各凹部における最小の内半径をそれぞれV1〜Vnとする。たとえば、図2は、3ロール式絞り圧延機により絞り圧延された素管の内半径分布であり、6つの凸部と6つの凹部とを有する。そのため、6つの最大内半径(P1〜P6)と、6つの最小内半径(V1〜V6)とがそれぞれ決定される。P1〜P6及びV1〜V6を図2に示す。
2ロール式絞り圧延装置により素管が圧延された場合、内半径分布には4つの凸部と4つの凹部が発生する。したがって、最大内半径P1〜P4、最小内半径V1〜V4が決定される。同様に、4ロール式絞り圧延装置により素管が絞り圧延された場合、内半径分布には8個の凸部と8個の凹部とが発生する。したがって、最大内半径P1〜P8、最小内半径V1〜V8が決定される。
なお、拡管された素管内面の内半径分布において凹凸が明瞭に現れない場合、以下の方法により最大内半径P1〜Pn及び最小内半径V1〜Vnが決定される。まず、拡管前の素管の内半径分布図が作成される。このとき、素管上での内半径の測定位置及び展開角度0degの位置を、それぞれ素管にマーキングしておく。さらに、作成された内半径分布図に基づいて、各最大内半径及び各最小内半径の展開角度を記録しておく。拡管後、マーキングされた測定位置で内半径が再度測定され、内半径分布図が作成される。このとき、拡管前のマーキング位置に基づいて、展開角度0degの位置が決定される。作成された内半径分布図のうち、拡管前に記録された各展開角度で内半径が求められ、求められた内半径をそれぞれ最大内半径P1〜Pn、最小内半径V1〜Vnとする。
図4に戻って、図中の複数の点は、種々のテーパ半角θ(°)を有する複数のプラグを用いて拡管した結果を含む。ここで、テーパ半角θとは、図3Aに示すように、テーパ部41の表面の傾き角をいう。図中の「◆」はテーパ半角θ=1°のデータであり、「■」はθ=3°のデータである。「▲」はθ=5°のデータ、「○」はθ=7°のデータ、「*」はθ=10°のデータである。図4の取得方法の詳細は、後述の実施例で説明する。なお、拡管前の素管の内面角張り率は3.4%であった。
図4を参照して、拡管率が5%以上となると、テーパ半角θに依存することなく、内面角張り率は0.1%以下となった。したがって、拡管率が5%以上であれば、内面角張りはほぼ解消され、素管の内半径がほぼ一定となる。そのため、冷間抽伸工程で線状きずが発生するのを抑制できる。
一方、拡管率が10%を超えれば、プラグ4のテーパ部41の表面において、拡管中の素管内面から受ける摩擦力が増大する。そのため、テーパ部41の表面に焼き付きが発生しやすくなる。
以上より、好ましい拡管率は5〜10%である。より好ましい拡管率は5%〜8%である。なお、図4に示すとおり、拡管率が5%未満であっても、内面角張りは有効に改善される。たとえば、拡管率が0.5%であっても、内面角張り率は、1.15%以下である。拡管前の内面角張り率(=3.4%)と比較しても、十分に小さい値である。
好ましくは、図3Aに示すプラグ4のテーパ部41のテーパ半角θは、5°以上である。テーパ半角が大きいほど、テーパ部41に接触した素管10の内面がより塑性変形しやすく、内面の凹凸をより減らすことができると考えられる。一方、テーパ半角θが15°を超えると、テーパ部41の表面に焼き付きが発生しやすくなる。したがって、好ましいテーパ半角は5°〜15°である。
なお、本実施の形態における拡管工程は、内面角張りを改善し、内面の凹凸を減らすことを目的とする。そのため、プラグに加えてダイス等を利用する必要はない。
本発明による金属管の製造方法は、拡管前の素管の外径に対する肉厚の比(=肉厚/外径)の値が0.08〜0.20である場合に、特に上述の効果が有効に得られる。また、本発明による金属管の製造方法は、絞り圧延工程における素管の縮径率が30%以上である場合に、特に上述の効果が有効に得られる。縮径率(%)は以下の式(3)で求められる。
縮径率=(1−d1/d0)×100 (3)
ここで、d0は絞り圧延前の素管の外径であり、d1は絞り圧延後の素管の外径である。d0及びd1の測定方法は、D0及びD1の測定方法と同様である。
なお、素管のサイズ及び縮径率が上記範囲外の場合であっても、本発明の効果はある程度得られる。
上述の説明では、シリンダ装置3がプラグ4を後ろから押し進めることにより、素管10を全長にわたって拡管した。他の拡管方法として、素管10内に挿入されたプラグ4を素管10から引き抜くことによって、拡管してもよい。以下、プラグ4を引いて拡管する方法について説明する。
図5を参照して、シリンダ装置3は、素管10の後端12側に配置される。初めに、素管10がチャック2及びストッパ51、52に固定される。素管10が固定された後、シリンダ装置3はシリンダ軸31を前進させ、シリンダ軸31を素管10内に挿入する。シリンダ軸31の先端が素管10の先端11に到達したとき、シリンダ装置3はシリンダ軸31の進行を停止する。停止後、シリンダ軸31の先端に、テーパ部41の先端が周知の固定方法で固定される。たとえば、シリンダ軸31の先端及びテーパ部41の先端に雄ねじ及び雌ねじが切られており、プラグ4はシリンダ軸31に螺着により固定される。
プラグ4を固定した後、シリンダ装置3はシリンダ軸31を引いて、プラグ4を素管10内に挿入する。そして、シリンダ軸31を引き続けることで、プラグ4を素管10全長にわたって引く。以上の工程により、素管10は全長にわたって拡管される。そして、内面角張りを改善し、内面の凹凸を減らすことができる。
上述の実施の形態において、プラグ4のテーパ部41のうち、円柱部42と結合される部分は丸みを帯びていてもよい。つまり、テーパ部41は円柱部42となめらかに結合される。この場合、テーパ部41と円柱部42との結合部分で、焼き付きが発生するのを抑制できる。
また、上述の説明では、拡管工程において、素管全長にわたってプラグを押し進める又は引くとしているが、完全に全長にわたって押し進めたり、引いたりする必要はない。ほぼ全長にわたって押し進める、又は、引けば足りる。たとえば、拡管工程の後に冷間抽伸を行う場合、素管の端部は口絞り加工される。この場合、口絞り加工される部分までプラグを押し進めたり、引いたりする必要はない。口絞り部分は、切断等され、製品にならないためである。
素管を全長にわたって拡管し、拡管後の素管の周方向の内半径を調査した。試験は、以下の方法で行った。まず、3ロール式の絞り圧延機により絞り圧延された複数の素管を準備した。素管の外径は31.6mm、内径は17.0mm、肉厚は7.3mmであった。また、長さは50mmであった。素管の材質は炭素鋼であった。絞り圧延時の縮径率は71%であった。また、絞り圧延後の各素管の内面角張り率は3.4%であった。
テーパ半角(°)及び円柱部の外径が異なる複数のプラグを準備した。複数のプラグのテーパ半角θは1°〜10°であった。また、拡管率が0.5〜7.0%となるように、各円柱部の外径が決定された。
図3Aに示すとおり、準備されたプラグの後端をシリンダ装置のシリンダ軸の先端に周知の方法で固定した。そして、チャックで固定された素管にプラグを押し込んで、素管を全長にわたって拡管した。
拡管後、素管の任意の位置で周方向の内半径を測定し、内半径分布図を作成した。図6〜図11に、テーパ半角θ=7°であり、拡管率がそれぞれ順に、0.5%、1.0%、2.0%、3.0%、5.0%、7.0%での内半径分布図を示す。図中破線が拡管前の内半径分布であり、図中実線が拡管後の内半径分布である。さらに、得られた内半径分布図を用いて、式(2)に基づいて、内面角張り率(%)を求めた。求めた内面角張り率を表1及び図4に示す。
図6〜11を参照して、拡管後の内半径分布は、拡管率が大きくなるに従い、凹凸が減少した。そして、拡管率=5%以上で、内半径がほぼ一定になった。さらに、表1及び図4を参照して、拡管後の内面角張り率は、いずれも、拡管前の内面角張り率(=3.4%)よりも大幅に小さく、1.2%未満であった。さらに、拡管率が5%以上の場合、テーパ半角に依存することなく、内面角張り率が0.1%以下となった。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
本発明による金属管の製造方法は、絞り圧延工程を含む金属管の製造に利用可能である。特に、穿孔装置による穿孔圧延工程と、延伸圧延装置による延伸圧延工程と、絞り圧延装置による絞り圧延工程と、冷間抽伸装置による冷間抽伸工程とを含む、継目無金属管の製造に利用可能である。
内面角張りを説明するための素管の横断面図である。 図1に示した素管の横断面における内半径分布図である。 本実施の形態による継目無金属管の製造方法のうち、拡管工程での第1の工程を示す図である。 図3Aの次の工程である、拡管工程での第2の工程を示す図である。 図3Bの次の工程である、拡管工程での第3の工程を示す図である。 拡管工程における拡管率と、テーパ半角と、内面角張り率との関係を示す図である。 本発明における継目無金属管の製造方法のうち、図3A〜図3Cと異なる他の拡管工程の例を説明するための図である。 本実施例における、テーパ半角7°、拡管率0.5%で拡管したときの素管の内半径分布図である。 本実施例における、テーパ半角7°、拡管率1.0%で拡管したときの素管の内半径分布図である。 本実施例における、テーパ半角7°、拡管率2.0%で拡管したときの素管の内半径分布図である。 本実施例における、テーパ半角7°、拡管率3.0%で拡管したときの素管の内半径分布図である。 本実施例における、テーパ半角7°、拡管率5.0%で拡管したときの素管の内半径分布図である。 本実施例における、テーパ半角7°、拡管率7.0%で拡管したときの素管の内半径分布図である。
符号の説明
1 エキスパンド装置
2 チャック
3 シリンダ装置
4 プラグ
41 テーパ部
42 円柱部

Claims (2)

  1. 絞り圧延装置により圧延された素管を準備する工程と、
    先端から後端に向かうに従って外径が徐々に大きくなるテーパ部と、前記テーパ部と連続して形成された円柱部とを含むプラグを準備する工程と、
    前記素管内に前記プラグを先端から挿入する工程と、
    前記挿入されたプラグを前記素管全長にわたって押し進める又は引くことにより、前記素管を拡管して内面角張りを改善する拡管工程とを備えることを特徴とする金属管の製造方法。
  2. 請求項1に記載の金属管の製造方法であって、
    前記拡管工程では、
    式(1)で定められる拡管率が5〜10%であることを特徴とする金属管の製造方法。
    拡管率=(D1/D0−1)×100 (1)
    ここで、D1は拡管後の前記素管の内径であり、D0は拡管前の前記素管の内径である。
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