JP2009017736A - 列車の多重系保安装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 多重系保安装置において、各系の列車速度などの演算値に差が生じた場合、安全性の高い演算値を各系が共に採用してブレーキ制御を行ない、列車の安全性を向上する。
【解決手段】 1系ATS−P制御装置4は、列車の第1車輪のTG6により発生された車速パルス等に基づいて列車速度V1aを演算する。2系ATS−P制御装置5は、列車の第2車輪のTG7により発生された車速パルス等に基づいて列車速度V1bを演算する。動作比較器10は、速度V1aとV1bを比較し両者に差がある場合、その旨を運転台等に通知すると共に、高い方の速度を速度V2として出力する。1系及び2系ATS−P制御装置4、5は速度V2に基づいて、ブレーキ指令B1a、B1bをそれぞれ生成する。リレーロジック11は、ブレーキ指令B1a、B1bに基づいてブレーキ装置を制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】 1系ATS−P制御装置4は、列車の第1車輪のTG6により発生された車速パルス等に基づいて列車速度V1aを演算する。2系ATS−P制御装置5は、列車の第2車輪のTG7により発生された車速パルス等に基づいて列車速度V1bを演算する。動作比較器10は、速度V1aとV1bを比較し両者に差がある場合、その旨を運転台等に通知すると共に、高い方の速度を速度V2として出力する。1系及び2系ATS−P制御装置4、5は速度V2に基づいて、ブレーキ指令B1a、B1bをそれぞれ生成する。リレーロジック11は、ブレーキ指令B1a、B1bに基づいてブレーキ装置を制御する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、自動列車停止装置等の列車の保安装置に関し、特に多重系保安装置に関する。
一般に、自動列車停止装置(ATS装置)は、停止信号を現示している信号機の手前一定距離に列車が接近すると、運転席に警報を発すると共に、必要に応じて自動的にブレーキを動作させ、列車を停止現示の信号機の手前に停止させるものである。すなわち、乗務員の信号機の見落としや目視による信号機の確認が困難である場合に、乗務員に警報を発して注意を促すと共に、必要によって列車に強制的にブレーキをかけて停止させる。このようにして、列車追突などの重大な事故を防止し安全な列車の運行を確保している。
自動列車停止装置は、地上に配置された信号機の現示情報を列車に伝送するための地上装置と、地上からの情報を受信して警報やブレーキ制御する車上装置とから構成される。車上装置は地上に配置された地上子から、列車に設けられた車上子を介して、地上信号機の現示情報を受信する。
自動列車停止装置としてATS−P(パターン制御式速度照査機能付ATS)が普及している。このATS−Pは、地上子から信号機までの距離(停止を必要とする地点までの距離)を車上装置に伝送し、車上装置ではこの距離情報に基づいて所定の停止位置に列車を停止させるための制限速度パターンを作成し、この制限速度パターンと現在の列車走行速度を比較し、その比較結果に基づいてブレーキを制御するシステムである。
近年、車両システムの高信頼化を目的に、システムの冗長化設計が進められている。保安装置であるATS−Pも、従来の一重系システムから、故障時もバックアップが可能な二重系システムへと変貌してきている。保安装置の二重系システムは、故障系が正常系にできるだけ影響を及ぼさないように考慮され、ハード/ソフト処理が独立した構成で系間は非同期となるように構成されることが一般的である。
従来の二重系ATS−Pシステムの構成を図8に示す。
1系ATS−P装置4が第1軸に取り付けられた速度発電機6からのパルスを一定周期でカウントし、車輪径スイッチ8から入力される車輪径の値を定数として現在速度を計算する。2系ATS−P装置5も同様であるが入力となる速度パルスと車輪径スイッチ9は2系専用に独立して設けられている。
1系/2系はそれぞれ同じソフトウェアが独立したハードウェア上で動作しており、同期は取らないことが一般的な構成である。最終的な出力の合成は、ソフトが介在しないリレーロジック11によって判定され、最終のブレーキ指令として出力される。どちらかの系がブレーキ指令を出力したら車両に対して有効なブレーキ指令となるようOR論理で最終のブレーキ指令を出力する構成とすることで安全性を高めている。
この場合の問題点は、車輪径スイッチ8、9は人間が操作でき規定範囲内であれば851mmも850mmも設定可能であるため、両系の速度計算結果が一致しないまま列車の運転が可能となってしまうことが一例として挙げられる。
独立性を高めることで二重系システムが同時に故障状態となる事象を低減することが可能となるが、一方では、例えば速度の計算結果に系間のアンバランスが発生したとき、あるいは一方の系に不具合が発生したときに、システム外部へ報知する仕組みがなく、あたかも正常な動作として全体が振舞ってしまう。
本発明は、多重系保安装置において、各系の列車速度等の演算値に差が生じた場合、安全性の高い演算値を各系が共に採用してブレーキ制御を行ない、列車の運行における安全性を向上することを目的とする。又本発明は、各系の列車速度等の演算結果に差が生じている場合、それを通知し不具合のある系を早期に発見することを目的とする。
本発明の1実施例に係る多重系保安装置は、各系が同一構成の多重系から構成され、地上子から受信される信号機に関する情報に基づいて、列車のブレーキ装置を制御する多重系保安装置において、前記列車の第1車輪の回転に応じて第1車速パルスを発生する第1パルス発生手段と、前記第1パルス発生手段により発生された前記車速パルスに基づいて、前記列車の速度を演算し、該速度を第1速度として提供する第1制御手段と、前記列車の前記第1とは異なる第2車輪の回転に応じて第2車速パルスを発生する第2パルス発生手段と、前記第2パルス発生手段により発生された前記第2車速パルスに基づいて、前記列車の速度を演算し、該速度を第2速度として提供する第2制御手段と、前記第1及び第2制御手段から提供される前記第1及び第2速度を比較し、高い方の速度を現在の速度として提供する動作比較手段と、前記第1及び第2制御手段から提供されるブレーキ指令に基づいて前記ブレーキ装置を制御する第3制御手段とを具備し、前記第1及び第2制御手段は、前記動作比較手段から提供される前記現在の速度に基づいて、前記ブレーキ指令を生成し前記第3制御手段に提供する。
本発明によれば、多重系保安装置において、各系の列車速度等の演算値に差が生じた場合、安全性の高い演算値を各系が共に採用してブレーキ制御を行なうので、列車の運行における安全性が向上すると共に、不具合のある系を早期に発見することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明に係る多重系保安装置の1実施例としてATS−P型自動列車停止装置1aの構成を示すブロック図である。
自動列車停止装置1aは、地上子20から例えば停止現示の信号機までの距離を、地上子20から車上子2を介して入力する。この距離情報と列車の走行速度等に基づいて、自動列車停止装置1aは所定の停止位置に列車を停止させるようにブレーキを制御する。このようにして、列車衝突やなどの重大な事故を防止し安全な列車の運行が確保される。
車上子2は地上子20と電磁的に結合して距離等の情報をピックアップする。速度発電機(以降TGという)6、7は車輪の回転数に比例した周波数の速度パルスを発生する。車輪径スイッチ8、9は例えばダイヤルスイッチにより構成される。車輪径スイッチ8はTG6が設けられた車輪の直径、車輪径スイッチ9はTG7が設けられた車輪の直径が例えば手動で設定される。
1系及び2系ATS−P制御装置4、5は地上子から車上子2及び受信器3を介して、地上に配置された信号機に関する情報(例えば地上子から信号機までの距離)を入力し、又TG5、6から速度パルスを各々入力する。1系及び2系ATS−P制御装置4、5の内部構成は同一である。
1系ATS−P制御装置4は、TG5からの速度パルス及び信号機に関する情報に基づいて、速度情報V1a及び距離情報R1aを演算し動作比較器10に出力する。2系ATS−P制御装置5は、TG6からの速度パルス及び信号機に関する情報に基づいて、速度情報V1b及び距離情報R1bを演算し動作比較器10に出力する。
動作比較器10は速度情報V1a及びV1bのうち大きい値を選択し、速度情報V2として1系及び2系ATS−P制御装置4、5に出力する。又動作比較器10は、距離情報R1a及びR1bのうち小さい値を選択し、距離情報R2として1系及び2系ATS−P制御装置4、5に出力する。
1系及び2系ATS−P制御装置4、5は、速度情報V2及び距離情報R2に基づいて、ブレーキ指令B1a、B1bをリレーロジック11にそれぞれ出力する。リレーロジック11は、ブレーキ指令B1a、B1bのOR論理演算結果をブレーキ指令B2としてブレーキ装置(図示されず)に出力する。通常、車上子1は列車の先頭車両最前部床下に取り付けられ、TG6は先頭車両の最前車軸端、TG7は先頭車両の最前車軸以外の車輪端に取り付けられる。
本発明では動作比較器10を有し、現在速度V1a、V1b等の入力値は高位優先の論理によって大きな値が採用される仕組みを持つ。これは速度のような情報の場合、大きな値を採用する方が安全だからである。
現在速度V1a、V1b等の入力値に差がある場合、例えば車輪径スイッチ8、9の設定ミスを外部機器に通知することが可能である。又、1系/2系ATS−P制御装置4、5の入力情報を同期させることによって、出力のズレ(不一致)も最小限にすることが可能となる。
図2は高位優先の動作を示す図である。
ここでは、1系ATS−P制御装置4の車輪径スイッチ8が851mmに設定され、2系ATS−P制御装置5の車輪径スイッチ9が850mmに設定され、TG6、7から共に500Hzの車速パルスが1系及び2系ATS−P制御装置4にそれぞれ出力されている。1系ATS−P制御装置4は、TG6のから入力される車速パルス(500Hz)と車輪径スイッチ8の値(851mm)に基づいて、列車速度(101km/h)を算出している。2系ATS−P制御装置5は、TG7のから入力される車速パルス(500Hz)と車輪径スイッチ9の値(850mm)に基づいて、列車速度(100km/h)を算出している。
このような場合、動作比較器10は高位優先の論理に基づいて、高い速度(101km/h)を選択し、1系及び2系ATS−P制御装置4、6に出力する。1系及び2系ATS−P制御装置4、6は、共に列車速度を101km/hとして、ATS−P制御を行なう。
一方、保安装置内で必要なデータには、低位優先の論理によって補正させる方が安全度が高い場合もある。例えば制限速度区域開始点までの残距離などは、各系ごとにリアルタイムに再計算されているが、これは低位の値で補正する方が安全となる。不一致のときは外部機器に通知することが可能で、予防保全の面からも設計自由度が高い。
図3は低位優先の動作を示す図である。
ここでは、図2と同様に車輪径スイッチ8が851mmに設定され、車輪径スイッチ9が850mmに設定され、TG6、7から共に500Hzの車速パルスが1系及び2系ATS−P制御装置4にそれぞれ出力されている。1系ATS−P制御装置4は、車速パルス(500Hz)と車輪径スイッチ8の値(851mm)と、地上子20から受信した情報(地上子から速度制限区域開始点までの距離)に基づいて、列車(車上子)から速度制限区域開始点までの現在の残距離(61m)を算出している。2系ATS−P制御装置5は、車速パルス(500Hz)と車輪径スイッチ9の値(850mm)と、地上子20から受信した上記情報に基づいて、列車から速度制限区域開始点までの現在の残距離(60m)を算出している。
このような場合、動作比較器10は低位優先の論理に基づいて、短い距離(60m)を選択し、1系及び2系ATS−P制御装置4、6に出力する。1系及び2系ATS−P制御装置4、6は、共に残距離を60mとして、ATS−P制御を行なう。
次に、図1に示す多重系保安装置1aの動作を詳細に説明する。
図4はATS−P制御装置の動作例を示すフローチャートである。1系ATS−P制御装置4と2系ATS−P制御装置5の動作は同様であるから、ここでは1系ATS−P制御装置4の動作を主として説明する。又ここでは、停止現示の信号機からの情報に基づいてATS−P制御を行う場合を説明するが、本発明は他の現示信号機からの情報についても同様に適用できるものである。
地上子20から停止情報S及び信号機までの距離Rを入力すると(ST101のYes)、1系ATS−P制御装置4はTG6からの速度パルスの計数を開始する(ST101)と共に、距離R及び自列車のブレーキ特性に基づいて、現在位置(地上子20の設置点)から停止位置までの制限速度パターンを作成する(ST103)。尚、この停止位置は、信号機から停止余裕を考慮した距離だけ手前の位置である。又、速度パルス計数開始は、例えば速度パルス計数カウンタ(図示されず)を0にリセットすることにより行われる。
ステップST104では、TG6からの速度パルスと車輪径スイッチ8が示す車輪径から、列車の現在速度V1aを演算し動作比較器10へ出力する。ステップST105では、ステップST101で受信した距離Rから、上記速度パルス計数カウンタの計数値と上記車輪径から算出される距離を減算し、停止位置までの残距離R1aを演算し動作比較器10へ出力する。以上の工程は、2系ATS−P制御装置5でも同様に実行され、2系ATS−P制御装置5から現在速度V1b及び停止位置までの距離R1bが動作比較器10に出力される。
図5は動作比較器10の動作を示すフローチャートである。
動作比較器10は、1系及び2系ATS−P制御装置4、5から速度情報V1a、V1bを受信すると(ST201のYes)、両者を記録及び比較すると共に、図6のような優先順位テーブルを参照して、速度は高位優先であると判断する(ST202〜ST205)。動作比較器10は、速度V1a及びV1bのうち高い速度を選択し(ST206)、選択した速度を現在速度V2として1系及び2系ATS−P制御装置4、5に出力する(ST207、ST208)。ステップST209では、1系/2系間で差が生じていること、又は速度に差があるため車輪径が一致していないことを示す警告情報を外部に通知する(ST209)。この情報はATS−P記録部12に記録されると共に運転台表示部13などに表示される。
距離情報についても同様に、動作比較器10は1系及び2系ATS−P制御装置4、5から距離情報R1a、R1bを受信すると(ST210のYes)、両者を記録及び比較すると共に、図4のような優先順位テーブルを参照して、距離は低位優先であると判断する(ST211〜ST214)。動作比較器10は、距離R1a及びR1bのうち短い距離を選択し(ST215)、選択した距離を停止位置までの残距離R2として1系及び2系ATS−P制御装置4、5に出力する(ST216、ST217)。ステップST218では、1系/2系間で差が生じていること、又は速度に差があるため車輪径が一致していないことを示す警告情報を外部に通知する(ST218)。この情報はATS−P記録部12に記録されると共に運転台表示部13などに表示される。
図4の説明に戻り、1系ATS−P制御装置4は、動作比較器10から現在速度V2と残距離R2を受信すると(ST106のYes)、それを記録する(ST107)。ステップST108では速度照査が行われる。すなわち、現在速度V2と、ステップST103で作成したパターンにおける残距離R2での制限速度とを比較する。現在速度V2が制限速度を超えている場合(ST109のYes)、ブレーキ指令を出力する(ST110)。
新たな停止情報と信号機までの距離Rを受信すると(ST111のYes)、フローはステップST102に戻り、ステップST102以降の処理が前述したように1系ATS−P制御装置4と動作比較器10において繰り返される。新たな停止情報と信号機までの距離Rを受信していない場合(ST111のNo)、列車が停止位置に到達したか判断する(ST112)。到達していない場合(ST112のNo)、フローはステップST104に戻り、ステップST104以降の処理が前述したように1系ATS−P制御装置4と動作比較器10において繰り返される。
以上のように本実施例では、現在速度V1a、V1b等の入力値は高位優先の論理によって大きな値が選択され、1系及び2系において速度照査に採用される。又、停止位置までの距離R1a、R1b等の情報は低位優先の論理によって小さな値が選択され、1系及び2系において速度照査に採用される。この結果、列車の運行における安全性が向上する。又、フェイルセーフ(fail-safe)の観点からも列車の信頼性が向上する。更に1系及び2系において、速度あるいは距離等の演算結果に差が生じている場合、それが運転台等に表示されるので、不具合のある系を早期に発見することができる。予防保全の面から考えると、本発明は設計自由度と拡張性を広げるため、動作比較器10の果たす役割は大きい。
次に本発明の第2実施例を説明する。
図7は本発明に係る多重系保安装置の第2実施例としてATS−P型自動列車停止装置1bの構成を示すブロック図である。
ATS−P型自動列車停止装置1bは、上記第1実施例の動作比較器10に相当する機能部10’を各系のATS−P制御装置内に有し、系間で様々な情報を交換する仕組みを持つ。速度あるいは距離等の情報種別ごとに高位優先又は低位優先の論理に基づいて情報が両系で比較及び選択される。この例でも、1系及び2系ATS−P制御装置4、5は、選択された同一の情報を用いてブレーキ制御を行なう。又、比較した情報が不一致のときは、上記第1実施例のように外部機器に対して通知することができる。
このように第2実施例によれば、ATS−P制御装置が動作比較器を含むので、回路構成の簡素化及び装置の小型化を実現できる。
以上の説明はこの発明の実施の形態であって、この発明の装置及び方法を限定するものではなく、様々な変形例を容易に実施することができるものである。
1a、1b…ATS−P型自動列車停止装置、2車上子、3…受信器、4…1系ATS−P制御装置、5…2系ATS−P制御装置、6,7…速度発電機、8,9…車輪径スイッチ、10…動作比較器、12…ATS−P記録部、13…運転台表示部。
Claims (6)
- 各系が同一構成の多重系から構成され、地上子から受信される信号機に関する情報に基づいて、列車のブレーキ装置を制御する多重系保安装置において、
前記列車の第1車輪の回転に応じて第1車速パルスを発生する第1パルス発生手段と、
前記第1パルス発生手段により発生された前記車速パルスに基づいて、前記列車の速度を演算し、該速度を第1速度として提供する第1制御手段と、
前記列車の前記第1とは異なる第2車輪の回転に応じて第2車速パルスを発生する第2パルス発生手段と、
前記第2パルス発生手段により発生された前記第2車速パルスに基づいて、前記列車の速度を演算し、該速度を第2速度として提供する第2制御手段と、
前記第1及び第2制御手段から提供される前記第1及び第2速度を比較し両者に差がある場合、高い方の速度を現在の速度として提供する動作比較手段と、
前記第1及び第2制御手段から提供されるブレーキ指令に基づいて前記ブレーキ装置を制御する第3制御手段とを具備し、
前記第1及び第2制御手段は、前記動作比較手段から提供される前記現在の速度に基づいて、前記ブレーキ指令を生成し前記第3制御手段に提供することを特徴とする多重系保安装置。 - 前記第1車輪の車輪径を示す情報が設定された第1車輪径スイッチ、及び前記第2車輪の車輪径を示す情報が設定された第2車輪径スイッチを更に具備し、
前記第1制御手段は、前記第1パルス発生手段により発生された前記車速パルス及び前記第1車輪径スイッチに設定された車輪径に基づいて、前記列車の速度を演算し該速度を前記第1速度として提供し、
前記第2制御手段は、前記第2パルス発生手段により発生された前記車速パルス及び前記第2車輪径スイッチに設定された車輪径に基づいて、前記列車の速度を演算し該速度を前記第1速度として提供することを特徴とする請求項1記載の多重系保安装置。 - 前記動作比較手段は、前記第1及び第2制御手段から提供される前記第1及び第2速度に差が生じている場合、前記差が生じていることを示す警告情報を提供し、
前記動作比較手段から提供される前記警告情報を表示する手段を更に具備することを特徴とする請求項1記載の多重系保安装置。 - 前記地上子から受信される前記信号機までの距離情報を記録し、記録された距離情報と、前記第1車輪径スイッチに設定された前記車輪径情報と、前記第1パルス発生手段により発生された前記車速パルスに基づいて、停止位置までの残距離を演算し、第1距離情報として提供する第1制御手段と、
前記地上子から受信される前記信号機までの距離情報を記録し、記録された距離情報と、前記第2車輪径スイッチに設定された前記車輪径情報と、前記第2パルス発生手段により発生された前記車速パルスに基づいて、停止位置までの残距離を演算し、第2距離情報として提供する第2制御手段と、
前記第1及び第2制御手段から提供される前記第1及び第2距離情報を比較し、短い方の距離を第3距離情報として提供する動作比較手段と、
前記第1及び第2制御手段から提供されるブレーキ指令に基づいて前記ブレーキ装置を制御する第3制御手段とを具備し、
前記第1及び第2制御手段は、前記動作比較手段から提供される前記第3距離情報に基づいて、前記ブレーキ指令を生成し前記第3制御手段に提供することを特徴とする請求項2又は3記載の多重系保安装置。 - 各系が同一構成の多重系から構成され、地上子から受信される信号機に関する情報に基づいて、列車のブレーキ装置を制御する多重系保安装置において、
前記列車の第1車輪の回転に応じて第1車速パルスを発生する第1パルス発生手段と、
前記第1車輪の車輪径を示す情報が設定された第1車輪径スイッチと、
前記地上子から受信される前記信号機までの距離情報を記録し、記録された距離情報と、前記第1車輪径スイッチに設定された前記車輪径情報と、前記第1パルス発生手段により発生された前記車速パルスに基づいて、停止位置までの残距離を演算し、第1距離情報として提供する第1制御手段と、
前記列車の前記第1とは異なる第2車輪の回転に応じて第2車速パルスを発生する第2パルス発生手段と、
前記第1車輪とは異なる第2車輪の車輪径を示す情報が設定された第2車輪径スイッチと、
前記地上子から受信される前記信号機までの距離情報を記録し、記録された距離情報と、前記第2車輪径スイッチに設定された前記車輪径情報と、前記第2パルス発生手段により発生された前記車速パルスに基づいて、停止位置までの残距離を演算し、第2距離情報として提供する第2制御手段と、
前記第1及び第2制御手段から提供される前記第1及び第2距離情報を比較し、短い方の距離を第3距離情報として提供する動作比較手段と、
前記第1及び第2制御手段から提供されるブレーキ指令に基づいて前記ブレーキ装置を制御する第3制御手段とを具備し、
前記第1及び第2制御手段は、前記動作比較手段から提供される前記第3距離情報に基づいて、前記ブレーキ指令を生成し前記第3制御手段に提供することを特徴とする多重系保安装置。 - 前記動作比較手段は、前記第1及び第2制御手段から提供される前記第1及び第2距離情報に差が生じている場合、前記差が生じていることを示す警告情報を提供し、
前記動作比較手段から提供される前記警告情報を表示する手段を更に具備することを特徴とする請求項5記載の多重系保安装置。
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CN113859310A (zh) * | 2020-06-30 | 2021-12-31 | 中车青岛四方车辆研究所有限公司 | 一种列车安全控制方法及控制系统 |
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