JP2009016229A - プラズマディスプレイパネル - Google Patents

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Abstract

【課題】 高Xe濃度の放電ガスを使用するため、放電電圧が上昇し、それに伴い保護膜のスパッタによる劣化が大きくなり、寿命特性が悪化する。
【解決手段】
AC対向放電方式2電極放電PDPにより、放電空間を大きくとり、発光輝度発光効率を向上させ、開口率を40%以下に抑えて、明室コントラストを大きくする。放電空間を大きくとるため、隔壁高さを0.2mm以上にとり、保護膜を領域ごとに特性を変えて成膜する手法を用いることにより、耐スパッタリング機能をもつ領域と壁電荷保持機能をもつ領域に機能分離する。
【効果】 本発明によれば、低消費電力で高輝度な表示画像が得られ、かつ明室コントラストが大きいプラズマディスプレイパネルを提供することができる。
【選択図】 図5

Description

本発明はプラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel:以下、プラズマパネルまたはPDPとも称する)に関し、特に、明室コントラストを向上させ、かつ高効率で高画質化を実現できるプラズマパネル構造とその製造方法、その駆動方法、および駆動装置を含めたプラズマディスプレイ装置に関する。
近年、大型かつ厚みに薄いカラー表示装置として、プラズマディスプレイ装置が期待されている。特に、表示放電を同一基板上に設けられた電極間で発生させ、且つ交流駆動される、交流(AC)面内放電型PDPは、構造の単純さと高信頼性のため、もっとも実用化の進んでいる方式である。
以下、従来技術のAC面内放電型PDPの実施形態を説明する。
図1は本発明を適用するプラズマパネルの構造の一部を示す分解斜視図であり、前面ガラス基板21(後に説明する視野空間側の基板)の下面には透明な共通電極(以降X電極と称す)22-1乃至22-2と、透明な独立電極(以降Y電極または走査電極と称す)23-1乃至23-2を付設する。また、X電極22-1乃至22-2とY電極23-1乃至23-2には、それぞれXバス電極24-1乃至24-2とYバス電極25-1乃至25-2を積層付設する。さらに、X電極22-1乃至22-2、Y電極23-1乃至23-2、Xバス電極24-1乃至24-2、Yバス電極25-1乃至25-2を誘電体2によって被覆し、酸化マグネシウム(MgO)等の保護膜(保護層ともいう)3を付設する。X電極22-1乃至22-2、Y電極23-1乃至23-2、Xバス電極24-1乃至24-2、Yバス電極25-1乃至25-2をまとめて表示放電電極または表示電極(XとYの対の概念を含む時は表示放電電極対または表示電極対)と総称する。また、上記ではX電極22-1乃至22-2、Y電極23-1乃至23-2を透明電極と説明したが、この方が明るい(輝度の大きな)プラズマパネルができるからであり、必ずしも透明である必要はないことは言うまでもない。また、保護膜3の材料として酸化マグネシウム(MgO)を具体的に示したが、必ずしもこれである必要はない。保護膜3の目的は、入射するイオンから表示放電電極と誘電体2を保護することと、イオン入射に伴う2次電子放出により放電発生と放電継続を支援することであり、このような目的を達することが出来れば他の材料であっても構わない。このようにして一体加工したものを前面板と呼ぶ。
一方、背面ガラス基板10の上面には、X電極22-1乃至22-2、Y電極23-1乃至23-2と直角に立体交差する電極(以降A電極またはアドレス電極と称す)11を付設し、該A電極11を誘電体9によって被覆し、該誘電体9の上に隔壁7をA電極11と平行に設ける。さらに、隔壁7の壁面と誘電体9の上面によって形成される凹領域の内側に蛍光体8を塗布する。このようにして一体加工したものを背面板と呼ぶ。
上記のように必要な構成要素を作り込んだ前面板と背面板を接合し、プラズマを生成するためのガス(放電ガス)を充填し、封止してプラズマパネルが形成される。上記前面、背面基板の接合および封止において上記放電ガスの気密性が保持される必要があることは言うまでもない。
図2は図1中の矢印bの方向から見たPDPの断面図であり、1画素の最小単位であるセル3個を概略示している。セルの境界は概略破線で示す位置である。以下、セルのことを放電セルとも呼ぶ。
図2より、A電極11は2つの隔壁7の中間に位置し前面ガラス基板1と背面ガラス基板10、隔壁7に囲まれた放電空間12には上記プラズマを生成するためのガス(放電ガス)が充填されてある。
なお、放電空間とはプラズマパネルの駆動において、後に述べる表示放電、書き込み放電、予備放電(リセット放電とも称す)のいずれかの発生する空間のことである。さらに、具体的には、上記放電ガスが満たされ、上記放電に必要な電界が印加され、放電発生に必要な空間的広がりを有する空間である。さらに、表示放電の発生する空間(具体的には、上記放電ガスが満たされ、表示放電に必要な電界が印加され、表示放電発生に必要な空間的広がりを有する空間)を表示放電空間と呼ぶ。放電空間および表示放電空間は、個々の放電セルに含まれる空間を意味する場合もあるし、これら空間の集合を意味する場合もある。
カラーPDPでは、通常セル内に塗布する蛍光体には、赤、緑、青用の3種類がある。この3種類の別々の蛍光体を塗布した3セルをまとめて1画素とする。このようなセル、または画素が複数個連続的かつ周期的に集合した空間を表示空間と呼ぶ。このような表示空間を含み真空封着機能、電極取り出し機能等他の必要な機能を有するものをプラズマディスプレイパネルまたはプラズマパネルと呼ぶ。以下、プラズマパネルをPDPとも記す。
上記プラズマパネルにおいて、上記放電ガスの気密性を保持して一体不可分の構成部を基本プラズマパネルと称す。上記基本プラズマパネルにおいて、表示用の可視光が放射する面を表示面とし、上記表示用の可視光が放射される空間を視野空間とする。上述した如く、上記基本プラズマパネルにおいて少なくとも複数の上記放電セルを連続的に包含する空間が存在し、これを表示空間とする。前記複数個の放電セルの一つによって占められる空間を、前記前面基板へ投影した時に得られる面積をS1とし、該放電セルの一つからの前記可視光を前記前面基板の外に出射する、前記前面基板における窓部の面積をS2としたとき、S2/S1を表示放電領域の面積率(開口率)とする。また、S2以外の面、すなわち、S2−S1を非開口面と呼び、その面積率(S2−S1)/S1を非開口率と呼ぶ。
図1の従来例では、プラズマパネルにおける上記隔壁の長手方向(b方向)が概略一方向に配置されてある。このようなプラズマパネル構造をストレート隔壁構造と呼ぶ。また、別の従来例では、プラズマパネルにおける上記隔壁の長手方向が少なくとも2方向配置されてある。このようなプラズマパネル構造をボックス隔壁構造と呼ぶ。
図3は図1中の矢印aの方向からみたPDPの断面図であり、2個のセルを示している。セルの境界は概略破線で示す位置である。Wgxyは、表示電極対(X電極とY電極)間の隙間幅であり、表示電極間ギャップと呼ぶ。
図3には、例として、Y電極23-1に負の電圧を、A電極11とX電極22-1に(相対的に)正の電圧を印加して放電が発生、終了した模式図を表している。この結果、Y電極23-1とX電極22-1の間の放電を開始するための補助となる壁電荷の形成(これを書き込みと称す)が行われている。この状態でY電極23-1とX電極22-1の間に適当な逆の電圧を印加すると、誘電体2(および保護膜3)を介して両電極の間の放電空間で放電が起こる。放電終了後Y電極23-1とX電極22-1の印加電圧を逆にすると、新たに放電が発生する。これを繰り返すことにより継続的に放電を形成できる。これを表示放電(又は維持放電)と呼ぶ。
このような従来技術のAC面内放電型PDPは、例えば、特許文献1等に記載されている。
米国特許第6,333,599号明細書
AC面放電方式では、面内で表示放電をするため、高輝度高効率化を図るには放電空間を大きくする必要がある。表示面へ投影された表示放電空間の面積に対する、表示用の可視光を視野空間に向けて放射する窓部、即ち開口面の面積の割合を開口率と定義した場合、開口率を大きくすることにより、放電空間を大きくできる。しかしながら、開口率が大きいと、上記開口間の間隙を黒色物質で埋めるブラックマトリックスに利用できる面積が小さくなり、明室コントラストが小さくなる問題が起こる。
表示放電を、対向する1対の基板に設けられた電極間で発生させ、且つ交流駆動するAC対向放電方式では、放電空間を視野空間方向に大きくできるので、開口率を増加せずに放電空間を大きくとれるため明室コントラストを大きくできるが、放電距離が大きくなり、さらに効率を上げるために高Xe濃度の放電ガスを使用するため、放電電圧が上昇し、それに伴い保護膜のスパッタによる劣化が大きくなり、寿命特性が悪化する。
前述の「従来の技術」で説明した技術を含むAC面放電方式において、開口率は45%以上である。特に、ALIS(Alternate Lighting of Surfaces、例えばSID 99 DIGEST, pp.154-157 参照)方式プラズマディスプレイ装置の従来技術においては、開口率は65%以上である。AC対向放電方式2電極放電PDPにより、放電空間を大きくとり、発光輝度及び発光効率を向上させ、開口率を40%以下に抑えて、その開口面以外の部分を黒色物質とすることで、明室コントラストを大きくする。放電空間を大きくとるため、隔壁高さを0.2mm以上にとり、隔壁層は背面板上に形成し、蛍光体層をフォトリソ工程あるいはインクジェット印刷方式により隔壁層の側壁のみに形成することで、従来の製造工程で起こる背面板側電極上での蛍光体劣化を防ぐことができる。保護膜はスパッタ耐性の強く、2次電子放出効率の高い、(111)面配向が主なる結晶配向膜を用いることにより、放電電圧上昇および寿命特性劣化を抑えることができる。また、(111)面配向は壁電荷を保持しにくい特性があるので、放電によりスパッタされる領域の保護膜は(111)面配向に成膜し、その他の保護膜は壁電荷保持特性が良い(100)面配向の保護膜を用いることにより(例えば、特許文献2)、放電特性の悪化させずに放電電圧上昇および寿命特性劣化を抑えることができる。
特開平5-234519号広報
本発明によれば、セット発光効率が大きく(即ち低消費電力で高輝度な表示画像が得られ)かつ明室コントラストも大きいプラズマディスプレイパネルを実現することができる。
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、実施例を説明する全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
図4は、本発明の対向放電方式PDP構造の一画素を示す断面図である。前面基板1にスキャン電極13を形成し、それを誘電体2で覆い、その上に保護層3を形成する。これら、前面基板1、スキャン電極13、誘電体2、保護層3を一体に形成したものを前面板と称する。背面基板10にデータ電極15を形成し、それを誘電体9で覆い、その上に保護層3を形成し、その上に隔壁層7とその隔壁層7の側壁に蛍光体8を塗布することによって、背面板を製造する。隔壁層7にはストライプ状あるいはグリッド状の開口が設けられており、隔壁層7の上面にブラックマトリックスを形成してもよい。ブラックマトリックスは、黒色物質からなり、各放電セルからの可視光を前面基板1の外に出射する窓部(開口)の境界を定めるとともに窓部(開口)間の間隙を黒色物質で埋めるものである。隔壁層7は前面基板1、背面基板10とほぼ同じ材質からなるガラス板で、サンドブラスト法、スクリーン印刷法、感光性リブ材を使う方法、あるいは機械加工によって加工する手法を用いて作製できる。ブラックマトリックスは、ガラス材料に顔料としてクロム、カーボンなどの金属を混ぜて作製できる。
保護膜3には、可視光透過性があり、放電ガスのイオン衝撃による誘電体層の保護と二次電子放出及び壁電荷保持性能を併せ持つ酸化マグネシウム(以下、MgOと記す)を主に使用している。このような各機能は保護膜と放電空間との界面の状態に影響する。特に界面における結晶面(配向面)は大きく影響する。前記MgO保護膜の全体は一般に多結晶体であって、従来では (100)面配向や(111)面配向などの複数の結晶面からなる。本実施例では、Xe(キセノン)濃度の高めた放電ガスを使用するため、スパッタリングされて保護膜が劣化されやすい。そこで、保護膜3にはイオン衝撃によるスパッタリング耐性が高い(111) 面配向させることにより、劣化を小さく抑えた。
図4に示した隔壁層7においては、複数の開口の壁面を背面基板10の垂線に対して、複数の開口の壁面を開口側は広くなるように傾斜させることによって、蛍光体8表面で発生する可視光を効率よく視野空間に取り出すようになっている。しかし、壁面を背面基板10に対して垂直にすることも可能である。
プラズマパネルの組立ては、先ず上記前面基板1、背面基板10の周辺部にフリットガラス等(図示せず)を設け、対抗するスキャン電極13とデータ電極15が直交するように、前面基板1、背面基板10の2枚を張り合わせて気密封止する。次にプラズマパネル周辺部に設けたP管(ガスの給排気用)から残留不純物を除去後、真空排気し、放電ガス用の希ガスを導入し、P管を封止する。
ここで、放電ガスがXeガスを含み、前記放電ガスの体積粒子(原子、分子)密度をngとし、前記Xeガスの体積粒子密度をnXeとし、前記放電ガスのXe組成比aXeをaXe=nXe/ngとして、本実施例では放電ガスのXe組成比aXeが12%以上を用いた。これは、プラズマディスプレイ装置の発光効率を増大するためには、放電の紫外線発生効率を増大させることが非常に重要であり、この紫外線発生効率を増大させる方法は、1)放電ガス中のXe組成比aXeを増大させること、2)放電のpd積を増大させることの基本的に2種類である。ここで、pd積とは放電のガス圧力pと放電電極間の距離dの積である。
Xe組成比aXeは、従来技術では通常4%〜10%である。本実施例では、さらにXe組成比を12%以上と高めて効率を上げている。
放電ガスのガス圧力は通常66kPaであるので、従来技術のAC面内放電方式では、放電電極間距離が約0.1mmであるので、pd積は6.6kPa x mmの値である。ガス圧力が一定の場合は、放電電極間距離を大きくすれば発光効率は増大することがわかるが、従来技術の面放電型PDPでは、放電電極間距離を大きくするには、面内方向に広げるしかないため、同じセルピッチサイズでは無理であった。一方AC対向放電方式を採用した場合は、放電電極距離を、パネル面内と垂直方向に広げることが可能なため、画素のセルピッチサイズを変更することなく、0.2mm以上へ放電電極間距離を長くすることができ、発光効率を向上できる。
ここで、複数個の放電セルの一つによって占められる空間を、前面基板1へ投影した時に得られる面積をS1とし、各放電セルの一つからの可視光を前面基板1の外に出射する、前面基板における窓部の面積をS2としたとき、S2/S1を開口率とする。本実施例においてはコントラストを向上させるために、従来通常0.45以上、前述のALIS方式では0.65以上であった開口率S2/S1を0.1〜0.4の値(0.1<S2/S1<0.4)に設定するが、こうすると輝度の低下が避けられないので、これを解消するために前述のpd積の最適化を行うものであるが、その最適化が容易に出来るよう、本実施例においては、表示放電を発生させる1対の電極をそれぞれ対向する1対の基板の設けるAC対向放電タイプを採用している。pd積を大きく設定するほど輝度が大きくでき、且つAC対向放電タイプを採用している本実施例においては、前述の如く、画素のセルピッチサイズに制約されることなくpd積を大きく設定することが許されるので、対向する電極間距離dを0.2 mm 以上に設定するとともに、pd積を10 kPa x mm〜60 kPa x mmの範囲に選ぶものである。このpd積の下限値は、少なくとも、従来プラズマパネルディスプレイとほぼ同等の表示輝度を確保するためである。
図5は本発明の対向放電方式PDP構造の一画素を示す断面図で、保護膜3の放電特性を良くするために、保護膜を放電領域と非放電領域に分けて、保護膜の結晶性を制御した一例である。実施例1では スパッタリング耐性を高めるために、 (111) 面配向した保護膜3を用いたが、(111) 面配向した保護膜は(100) 面 配向した保護膜よりも壁電荷を保持しにくい特性があり、放電が壁電荷の消失により維持できなくなる可能性がある。そこで、保護膜を領域ごとに特性を変えて成膜する手法を用いることにより、保護膜領域を耐スパッタリング機能をもつ領域と、壁電荷保持機能をもつ領域に機能分離し、スパッタリング耐性と放電応答性の優れた保護膜3を得ることができる。即ち、耐スパッタリング機能を必要とする保護膜3aの領域は放電に曝される表示電極の配設位置上であり、その表示電極上の保護膜3aをスパッタリング耐性が高い、 (111)面配向を主とする保護膜3aを形成する。前記表示電極以外の保護膜3bは壁電荷保持機能の高い、(100)面配向を主とする保護膜3bを形成する。放電特性は各領域での(111)面配向と(100)面配向の割合を調整することにより、最適な条件を得ることができる。今回は、領域を分けて保護膜3を作製する方法はマスクを使用して行った。
図6は本発明の対向放電方式PDP構造の一画素を示す断面図で、保護膜3の放電特性を良くするために、保護膜を放電領域と非放電領域に分けて、保護膜の結晶性を制御した一例である。実施例2では領域を分けて保護膜3を作製したが、本発明では保護膜を2層構造にすることによって、耐スパッタリング機能を必要とする表示電極の配設位置上である保護膜領域を(100)面配向を主とする保護膜3cと(111)面配向を主とする保護膜3dの2層構造にすることにより、スパッタリング耐性を向上させた。本実施例では保護膜3を段差のある形状にすることにより、放電時に表示電極上で電界集中を起こさせ放電効率を向上させることが可能となった。また、放電が放電空間12の中央に集中することにより、放電プラズマの広がりが抑えられ、蛍光体8へのプラズマ照射量が減り、蛍光体8の劣化を抑えることが可能となり、蛍光体の輝度低下に伴う寿命特性を向上させることができた。
図7は本発明の対向放電方式PDP構造の一画素を示す断面図である。実施例2、3では、保護膜3をマスクを使った作製方法で形成したが、マスクを使う方法ではコスト、歩留まりの面で不利である。本実施例は、金属酸化物微粒子、例えば、MgO単結晶微粒子3eを前面板16の誘電体2上にノズルにより散布し、その上にMgO膜3fを成膜することにより、保護膜3を形成した。MgO単結晶微粒子3eは粒径1〜5μmを使用し、MgO膜3fは膜厚1μm程度のものを用いた。前面板16と背面板17をパネル周辺部に設置したフリット部材によりシールするが、通常、放電セル間の真空排気は前面板16と背面板17の間の隙間を使って行っている。本実施例ではMgO単結晶微粒子3eを使用しているため、図7に示すように前面板16と背面板17の間に数μmの真空排気用の隙間を形成でき、放電セル内の真空排気特性を向上させることができた。真空排気特性の向上により、放電空間内の不純物成分を減少でき、蛍光体8や保護膜3の劣化要因が少なくなるため放電寿命特性を良くすることができた。
図9は、本実施例1〜4で示したPDPを用いた、プラズマディスプレイ装置およびこれに映像源を接続した画像表示システムを示す一例である。駆動電源(駆動回路とも呼ぶ)は,映像源からの表示画面の信号を受取り,これをPDPの駆動信号に変換してPDPを駆動する。
従来構造のAC面放電方式PDP構造の一部を示す分解斜視図。 図1のPDP構造の断面図。 図1のPDP構造の、図2の断面図と垂直方向の断面図。 本発明の対向放電方式PDP構造の一画素を示す断面図である。 本発明の対向放電方式PDP構造の一画素を示す断面図である。 本発明の対向放電方式PDP構造の一画素を示す断面図である。 本発明の対向放電方式PDP構造の一画素を示す断面図である。 PDPを用いた画像表示システムを示した図。
符号の説明
1…前面基板、2…誘電体、3a…(111)面配向の保護膜、3b…(100)面配向の保護膜、3c…(100)面配向の下部保護膜、3d…(111)面配向の上部保護膜、3e…(111)面配向の上部保護膜、3f…金属酸化物粒子、4…電子、5…正イオン、6…負壁電荷、7…隔壁層、8…蛍光体、9…誘電体、10…背面基板、11…アドレス電極、12…放電空間、13…スキャン電極、14…融着層、15…データ電極、16…前面板、17…背面板、18…正壁電荷、19…放電空間、20…スリット、22…X電極、23…Y電極、24…Xバス電極、25…Yバス電極、26…マスク、27…インクジェット印刷用ノズル、28,29…可視光反射層、30…プラズマパネル、31…駆動電源、32…映像源、33…プラズマディスプレイ装置。

Claims (6)

  1. 対向配置された前面基板と背面基板の各々の内面側に少なくとも一つずつ形成されて、対向表示放電を行う2個の電極と、該2個の電極を少なくとも部分的に覆う誘電体膜と、電極および誘電体膜を保護するための保護膜と、放電ガスと、該放電ガスの放電で発生する紫外線による励起で可視光を発光する蛍光体膜とを、各々が少なくとも備えた複数個の放電セルと、該複数個の放電セルの間を区画する隔壁層とを備えたプラズマディスプレイパネルにおいて、
    前記隔壁層は、前記背面基板上に形成されており、該複数個の放電セルで各々の放電空間を形成する複数の開口が設けられ、該複数の開口の壁面には、前記蛍光体膜が形成されて、前記前面基板及び背面基板の間に挟持されており、
    前記複数個の放電セルの一つによって占められる空間を、前記前面基板へ投影した時に得られる面積をS1とし、
    該放電セルの一つからの前記可視光を前記前面基板の外に出射する、前記前面基板における窓部の面積をS2としたとき、0.1<S2/S1<0.4を満たし、
    前記保護膜は、(111)面配向が主なる結晶配向膜であることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  2. 請求項1記載のプラズマディスプレイパネルにおいて、前記電極の配設位置上の保護膜領域が(111)面配向が主になる配向結晶からなり、その他の保護膜領域、すなわち、前記表示電極の配設位置上以外の保護膜領域は(100)面配向が主になる配向結晶になっていることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  3. 請求項1から2のいずれかに記載記載のプラズマディスプレイパネルにおいて、前記電極の配設位置上である保護膜領域を(100)面配向が主になる保護膜と(111)面配向が主になる保護膜の2層構造にすることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載記載のプラズマディスプレイパネルにおいて、前記保護膜を金属酸化物微粒子と保護膜の2層構造にすることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のプラズマディスプレイパネルにおいて、前記放電ガスがキセノン(Xe)ガスを含み、前記放電ガスの体積粒子(原子、分子)密度をngとし、前記Xeガスの体積粒子密度をnXeとし、前記放電ガスのXe組成比aXeをaXe=nXe/ngとして、前記放電ガスのXe組成比aXeが12%以上であることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  6. 請求項1から5何れかに記載のプラズマディスプレイパネルを用いた画像表示システム。
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