JP2009016103A - 多価イオンビーム照射方法及び装置 - Google Patents

多価イオンビーム照射方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 十分なビーム強度が得られる多価イオン源を提供すると共に、その多価イオンビームを制御し、照射位置を制御して、効率よく精確に照射することができる多価イオンビーム照射方法及び装置を提供すること。
【解決手段】 多価イオンを発生させる多価イオン源と、その多価イオン源から導出された多価イオンビームを試料に向けて誘導するビームガイドと、試料を保持する試料保持部とを少なくとも備える多価イオンビーム照射装置において、試料に対向するビームガイド端部と試料保持部とを、支持すると共に並進移動させて位置調整する基盤ステージと、試料保持部に対してビームガイド端部を相対的に、2次元で並進移動させて位置調整するXYステージと、試料保持部のみを独立に、XYステージの移動方向と略垂直なZ方向へ並進移動させて位置調整するZ並進移動機構とを有する照射位置制御部を設ける。
【選択図】 図3

Description

本発明は、高出力の多価イオンビームを効率よく精確に照射して、ナノメートルサイズの加工技術などに寄与する多価イオンビーム照射方法と、その方法を実施する装置に関する。
多価イオンは、束縛電子を少数しかもたない正のイオンであり、剥ぎ取られた電子の各電離エネルギーの総和に相当する大きなポテンシャルエネルギーを有している。
多価イオンが固体表面に入射すると、そのポテンシャルエネルギーが解放される結果として、次のような特徴的な現象が生じる。
1)入射点近傍にナノメートルサイズの構造変化が起きる(非特許文献1〜2)。
T. Meguro et al.:Appl. Phys. Lett.79 (2001) 3866-3868. Y. Baba, K. Nagata, S. Takahashi, N. Nakamura, N. Yoshiyasu,M. Sakurai, C.Yamada, S. Ohtaniand M. Tona: Surface Sci. 599(2005)248-254.
2)1 個の多価イオンに対し数十から数百の2 次電子が放出される(非特許文献3)。
J.W. McDonald, D. Schneider, M.W.Clark and D.DeWitt: Phys. Rev. Lett. 68(1992)2297.
3)多価イオンのポテンシャルエネルギーに起因した電子的遷移に誘起されたスパッタリング現象が起きる(非特許文献4〜5)。
M. Tona, S. Takahashi, K. Nagata, N. Yoshiyasu, C. Yamada, N. Nakamura, S.Ohtaniand M. Sakurai: Appl. Phys. Lett.87 (2005) 224102. M. Tona, H. Watanabe, S. Takahashi, N. Nakamura,N. Yoshiyasu, M. Sakurai,T. Terui, S. Mashiko, C. Yamada, and S. Ohtani: Surface Sci. (accepted)
多価イオンのこのような性質は、単一イオンインプランテーションや量子ドット作製などのナノメートルサイズの加工技術や、デバイス技術や分析技術などに応用できる可能性がある。しかし、従来の多価イオン源では十分なビーム強度が得られていない。
従来の多価イオン源としては、電子サイクロトロン共鳴型イオン源(ECRIS)と、電子ビーム型イオン源(Electron Beam Ion Source:EBIS)とが知られている。EBISは得られるイオンの電離度が高いという特徴がある。
EBISは、カソード、ドリフトチューブ、コレクター、ソレノイド磁石、イオン引き出し用レンズなどから構成されている。カソードから出射した電子は、磁場中に配置されたドリフトチューブを通り、コレクターに回収される。電子は、ドリフトチューブに形成される強磁場で圧縮され大電流密度の電子ビームとなる。一方、カソード付近から導入された気体は、イオンに対して障壁となるドリフトチューブ内に形成される井戸型ポテンシャルによって、電子による衝突電離が進み多価イオンとなる。
従来のEBISによる典型的なビーム強度は、10〜10/mm/s であり、この場合、100ナノメートル四方に入射するイオンは100秒間に1個以下に過ぎない。
また、多価イオンをナノメートルサイズの加工技術や、デバイス技術や分析技術などに用いるには、多価イオンビームを制御し、効率よく、かつ精確に照射することが必要となる。
それらに関する従来技術には、次のようなものがある(非特許文献6、特許文献1〜4)。
A. Persaud, F. I. Allen, F. Gicquel,S.J.Park, J. A. Liddle, T. Schenkel Tzv. Ivanov,K. Ivanova, I. W.Rangelow,J. Bokor: "Single ion implantation with scanningprobe alignment", J. Vac. Sci. Technol. B, Vol.22, No. 6, 2004. 特開2006−302785「多価イオン照射装置及びそれを用いた微細構造の製造方法」 特開2006−108054「多価イオン発生源およびこの発生源を用いた荷電粒子ビーム装置」 特開平6−326060「固体表面加工方法」 特開平6−36735「多価イオン注入法による基板製造装置および基板製造方法」
例えば非特許文献6は、穴あきカンチレバーを使ってAMFで試料形状を見ながら照射する技術を開示しているが、従来技術に多価イオンの照射プロセスを考慮した装置は無く、多価イオン照射は、照射に適した多価イオンの生成、多価イオンビームの制御、照射位置制御など各工程において効率が良くないものであった。特に、照射位置制御は全く行われていないに等しかった。
そこで、本発明は、十分なビーム強度が得られる多価イオン源を提供すると共に、その多価イオンビームを制御し、照射位置を制御して、効率よく精確に照射することができる多価イオンビーム照射方法及び装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の多価イオンビーム照射装置は、次の構成を備える。すなわち、多価イオンを発生させる多価イオン源と、その多価イオン源から導出された多価イオンビームを試料に向けて誘導するビームガイドと、試料を保持する試料保持部とを少なくとも備える多価イオンビーム照射装置において、試料に対向するビームガイド端部と試料保持部とを、支持すると共に並進移動させて位置調整する基盤ステージと、試料保持部に対してビームガイド端部を相対的に、2次元で並進移動させて位置調整するXYステージと、試料保持部のみを独立に、XYステージの移動方向と略垂直なZ方向へ並進移動させて位置調整するZ並進移動機構とを有する照射位置制御部、を設けたことを特徴とする。
ここで、基盤ステージに、ある軸を中心に回動させて位置調整する回転機構を少なくとも一つ設けると、照射位置制御が一層効率よくなる。
XYステージに、約100nmのステップで並進移動させる駆動手段を設けて、位置調整の利便に寄与させてもよい。
XYステージの支軸に、基盤ステージにZ方向の並進移動及び回転の駆動力を伝達するZ並進回転導入機構を接続して、装置を構成してもよい。
XYステージの支軸に、基盤ステージにXY方向の並進移動の駆動力を伝達するXY並進導入機構を接続して、装置を構成してもよい。
XYステージの支軸に、試料保持部にZ方向の回転の駆動力を伝達するZ回転導入機構を接続して、装置を構成してもよい。
ビームガイド端部に、10〜100nmの径の孔部を有するマスクを設けて、試料へ照射する多価イオンビームを絞ってもよい。
マスクとしては、約100nmの径の孔部を約300nmの間隔で格子状に設けたものが利用可能である。
孔部と試料との距離が1μm以下に調整可能にして、多価イオンビームの角度広がりを抑止してもよい。
多価イオン源としては、エミッション電流約100mA以上の電子ビームを電子銃より発生させ、約10keV以上の高エネルギーに加速し、約10−8Pa以下の超高真空を維持した状態で、強磁場中に誘導して電子ビームを絞り、原子・イオンとの衝突による電離を繰り返すことにより多価イオンを生成するEBIS型多価イオン源が利用可能である。
本発明の多価イオンビーム照射方法は、多価イオンを発生させる多価イオン源と、その多価イオン源から導出された多価イオンビームを試料に向けて誘導するビームガイドと、試料を保持する試料保持部とを少なくとも備える多価イオンビーム照射装置において、試料に対向するビームガイド端部と試料保持部とを、支持すると共に並進移動させて位置調整する基盤ステージによって、ビームガイド端部と試料保持部を並進移動させると共に、試料保持部に対してビームガイド端部を相対的に、2次元で並進移動させて位置調整するXYステージによって、試料保持部とビームガイド端部との相対位置を2次元で並進移動させ、更に、試料保持部のみを独立に、XYステージの移動方向と略垂直なZ方向へ並進移動させて位置調整するZ並進移動機構によって、試料保持部をXYステージの移動方向と略垂直なZ方向へ並進移動させて、照射位置を調整した後に、試料への照射を行なうことを特徴とする。
ここで、基盤ステージに、ある軸を中心に回動させて位置調整する回転機構を少なくとも一つ設け、その回転機構によって基盤ステージを回転させて、照射位置を効率的に調整できるようにしてもよい。
多価イオン源として、EBIS型多価イオン源を用い、その運転前に、イオン源全体を約200℃以上に数日間ベーキングし、ドリフトチューブに磁場及び電場を印加した状態で、ペニング放電による放電洗浄を数日間施す脱ガス処理によって、運転中の超高真空状態を維持できるようにしてもよい。
排気系には、排気速度約300リットル/sのターボ分子ポンプとチタンゲッターポンプが利用可能である。
ドリフトチューブを約25K以下まで冷却して、ドリフトチューブ内の残留ガスを脱ガスして、高価数の多価イオンの生成に寄与させてもよい。
エミッション電流約100mA以上の電子ビームを発生させた状態で、約10−8Pa以下の超高真空を維持することによって、高価数の多価イオンを生成に寄与させてもよい。
多価イオン源からビームガイドにおける電子ビームの行路の磁場を、電子銃のカソード付近で磁場0にし、その後、略2次関数的に強度を増大させ、コレクターの電子回収領域で磁場0にして、安定した電子ビームの発生に寄与させてもよい。
多価イオン源からビームガイドにおける電子ビームの行路の位置調整を、
電子銃、ドリフトチューブ、コレクターの各電極の中心軸と、超伝導磁石の磁場軸とを略一致させて、安定した電子ビームの発生に寄与させてもよい。
各電極の中心軸を一致させるには、コレクター側に覗き窓を設置し、予めドリフトチューブの軸に合わせておいたトランシットで観測しながら、電子銃とコレクターの位置調整を行ってもよい。
各電極軸と磁場軸とを一致させるには、超伝導磁石の容器のボアと、それに挿入されているドリフトチューブの配管との隙間を均一にすることで行ってもよい。
ドリフトチューブの電位を1.5〜3kVとして、多価イオン源から低エネルギーで引き出して、試料に照射することで、多価イオンのポテンシャルエネルギーをナノプロセスに有効に作用させてもよい。
多価イオンの価数を増減させることで、試料への照射作用を増減させて、ナノプロセスへの適度な作用に寄与させてもよい。
本発明によると、7軸以上の自由度をもつ照射位置制御装置によって、多価イオンビームを効率よく精確に照射することができる。多価イオンの照射領域と非照射領域をナノメートルレベルで区分することが可能となり、また、試料内での照射位置も、ナノメートルレベルで選定制御可能になった。
また、十分なビーム強度が得られる多価イオン源が得られ、高価数の多価イオンビームを、有効に試料に照射することも可能になった。
以下に、図面を基に本発明の実施形態を説明する。本発明の構成は、以下の実施例に限らず、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で、従来公知技術を利用して適宜設計変更可能である。
本発明者らは、ビーム強度が高いことに加えて、運転及び保守が容易であり、製作コストも安価な汎用EBIS型多価イオン源を開発している(非特許文献7〜9)。
M. Sakurai, F. Nakajima, T. Fukumoto, N.Nakamura, S. Ohtani and S.Mashiko:J. Phys. Conf. Ser. 2 (2004)52-56. M. Sakurai, F. Nakajima, T. Fukumoto, N.Nakamura, S. Ohtani , S. Mashiko, H. Sakaue:Nucl. Instr. Meth.B235 (2005) 519-523. 櫻井 誠,中嶌史晴,福本卓典,中村信行,大谷俊介,益子信郎:真空48(2005) 317-320.
本発明では、それより更にビーム強度が2桁程度高い大強度多価イオン源を開発し、ナノメートルレベルで照射位置制御をする機構の開発を行い、ナノプロセスに適用した。
図1は、EBIS型多価イオン源におけるコレクター近傍の要部を示す説明図である。
EBIS型多価イオン源は、カソード、ドリフトチューブ、コレクター(11)、ソレノイド磁石、イオン引き出し用レンズなどから構成される。カソードから出射した電子は、磁場中に配置されたドリフトチューブを通り、コレクター(11)に吸収される。カソード付近から導入された気体が、ドリフトチューブ内で圧縮された大電流密度の電子ビームと衝突し、電離が進むことで多価イオンとなる。
高価数の多価イオンを生成するためには、大きなエミッション電流(100mA以上)の電子ビームを発生させた状態で、超高真空(10−8Pa以下)を維持する必要がある。イオン源の運転中は、この電子ビームを回収するコレクター(11)からの電子励起脱離による脱ガスに加え、強電界・強磁場中にある電極のペニング放電による脱ガス、カソードヒーターの熱による電子銃部の加熱脱ガスなど、多くの真空度を悪化させる要因があり超高真空を維持するのは容易ではない。
本装置では運転前に、イオン源全体を200〜250℃で5日間程度ベーキングした後、ドリフトチューブに磁場2T、電圧5kVを印加した状態にし、ペニング放電による放電洗浄を1〜2日行う脱ガス処理によって、運転中も10−8Pa 以下の超高真空を維持している。なお、排気系に関しては、排気速度300 リットル/s のターボ分子ポンプとチタンゲッターポンプを用いる。
EBIS型多価イオン源では、エミッション電流100mA 以上の電子ビームを電子銃より発生させ、高エネルギー(10keV以上)に加速しつつ、強磁場中に導き電子ビームを絞り、原子・イオンとの衝突による電離を繰り返すことにより多価イオンを生成する。
電子ビームの殆どは衝突せずに多価イオン生成領域を通過し、コレクター(11)に回収される。カソードから出射した電子の全てが、コレクター(11)に回収される必要があるが、電磁場の分布が悪いと電子が理想的な軌道をとらないためコレクター領域から電子銃側に逆戻りし、電子銃の各電極に衝突する。これによる加熱効果等で、安定に電子ビームを発生させることができなくなることがある。
電子が理想的な軌道をとるための条件は、カソード付近で磁場を0 にし、その後急激に(2次関数的に)磁場を立ち上げ、コレクター(11)の電子回収領域でも磁場を0 にすることである。
この条件を実現するために、次の改良を施した。すなわち、1)電子銃を従来より約90mm超伝導磁石から遠ざけ、2)磁場の立ち上がりを十分急峻にするために電子銃磁気シールドの磁性体の口径を約6mmに絞り、3)コレクター(11)の磁気シールド(12)の厚さを増加させ、4)その磁気シールド(13)の内部に電磁石としてコレクターコイルを設け、5)電子のコレクター(11)から電子銃側への戻りを抑えるためのサプレッサー電極(14)を2個に増設し、6)サプレッサーとエキストラクター(15)の口径を絞った。
この改良によって、電子ビームのエミッション電流が180mAに達した。
コレクター(11)の磁気シールド(12)を厚くしたことにより、コレクター部の重量が増し、また超伝導磁石の励磁中に磁気シールド(12)が磁石に引き寄せられる力も増すので、コレクター(11)を支持するセラミック棒(16)太くして強化した。
電子が理想的な軌道を取るためのもう一つの条件は、電子銃、ドリフトチューブ、コレクター(11)の各電極の中心軸と超伝導磁石の磁場軸を、一定の誤差内で一致させることである。
この条件を実現するために、各電極の中心軸は、コレクター(11)側に覗き窓を設置し、予めドリフトチューブの軸に合わせておいたトランシットで観測しながら、電子銃とコレクターの位置調整をすることにより誤差0.1mm以内に収めた。
この電極軸と磁場軸との位置関係は、超伝導磁石容器のボアと、それに挿入されているドリフトチューブ配管との隙間を均一にするという方法で調整した。
最終的には、実際に電子ビームとイオンビームを発生させ、電子ビームの回収率が高く、イオンの価数と強度が高くなる最も優れた性能を示すように微調整した。
図2は、EBIS型多価イオン源におけるビームライン近傍の要部を示す説明図である。
イオン源の下流側に、電子レンズ(21)や分析磁石(22)、各種検出器などを設けた配管(ビームライン)を接続し、前述のイオン源立ち上げの各段階で、イオン源から直流的に流出する多価イオンの質量スペクトルを測定した。ビーム強度の測定には、分析磁石(22)の出口スリット(23)直後に設けたファラデーカップ(24)を用いた。
その結果、イオンビーム強度や価数分布が、磁場軸と電極軸のわずかなずれによって著しく変化することや、全圧約5×10−8Paの残留ガスによっても高価数イオンの生成が阻害されることがわかった。ただし、この圧力はコレクター部に取り付けた真空計による測定値であり、ドリフトチューブ内部の圧力はこの値よりも高いと考えられる。
電子ビーム電流150mA、電子ビームエネルギー20keV、超伝導磁石によるドリフトチューブ中心の磁束密度3T において、磁場軸と電極軸がほぼそろっている条件で、アルゴンガスを5×10−8Pa導入して得られた多価イオンの強度は、Ar9+が10nA、Ar12+が2nA程度(個数にして10〜1010個/s)であった。
高価数イオン生成の障害となるのはドリフトチューブ内の残留ガスであり、この圧力を下げるために最も有効な方法はドリフトチューブを冷却することであると考えられる。電子ビーム発生時の脱ガスはCO、COが多いため、COが凝縮する25K以下の領域まで冷却すれば大きな効果が期待できる。
電子ビームエネルギーは、電子銃のカソードとドリフトチューブ間の電位差で決まるが、引き出されるイオンのエネルギーはドリフトチューブの電位に比例する。
多価イオンのポテンシャルエネルギーの効果をナノプロセスに応用するためには、試料に照射する際のイオンの運動エネルギーは低い方が望ましく、また、イオン源から高速で引き出されたイオンを減速して照射すると、ビームを発散させる結果となり高密度で照射することができなくなってしまう。
従って、イオン源からなるべく低エネルギーで引き出すことが望ましい。本装置では、ドリフトチューブ電位が1.5〜3kVの範囲おいて同程度のイオン電流が得られることがわかった。
イオン源から引き出した多価イオンビームは、孔を有するマスクを介して絞られた後、試料に照射される。
図3は、マスクの正面図と、その一部を拡大した側面断面図である。
略円盤形のマスク(31)には、数十nmから100nmの径の孔部(32)が周期的に配列される。例えば、径100nmの円形の孔を正方格子状に300nm間隔で配列させたものが利用できる。
マスク(31)は、その孔部(32)に多価イオンビームを通過させられればよく、用途に応じてその形状や孔部(32)の形状や配列を適宜変えられるように着脱自在に構成することが好ましい。
図4は、マスクと試料の距離によるビームの広がりを示す説明図である。
マスク(31)によって多価イオンビームは、孔部(32)の径程度のナノビームに絞られるが、マスク(31)と試料(100)の間隔Dが離れていると、ビームの発散の影響で試料(100)上のビームサイズが広がってしまう。
角度広がりθの多価イオンビームが、径dの孔部(32)を通過して、試料(100)に達するまでに距離Dを要するとすると、試料(100)に達したときの角度広がりはDθとなる。この角度広がりDθを孔部(32)の径dより小さくするためには、θ=0.01rad、d=10nmとすると、D<1μmであることが必要になる。
すなわち、多価イオンビームの角度広がりを抑止するためには、マスク(31)を試料(100)から1μm以内に近づける位置調整機構が必要である。
また、マスク(31)と試料(100)は、多価イオンビームに対してそれぞれ位置合わせの機構が必要であり、更に、試料(100)はその表面の清浄化処理やLEED、STM観察などのために移送可能である必要もある。
これらの要請を満たすマスク(31)と試料(100)の位置調整機構を製作した。
図5及び6は、マスクホルダー(33)に設置されたマスクの正面図及び一部側面断面図である。図7及び8は、マスクホルダー(33)近傍の位置調整機構を示す要部側面断面図及び一部正面図であり、図9及び10は、照射位置制御装置の要部を示す説明図及び斜視図である。
なお、図9では、マスク(31)を試料(100)から数nm程度の近傍で、ピエゾモーターにより並進移動されるXYステージ(34)は図示されず、図10では、マスク(31)は図示されていない。
図9に示したように、XYステージ(34)の支軸(36)は、並進用ベアリング(41)(42)及び平歯車列(43)等を介して並進回転導入機構(51)に接続されている。この並進回転導入機構(51)によって、マスク(31)と試料(100)に、Z方向への並進移動と回転が導入される。
また、XYステージ(34)の支軸(36)は、並進用ベアリング(41)及びラック-ピニオン(44)、スプロケット-チェーン(45)等を介して、並進導入機構(52)及び回転導入機構(53)に接続されている。その並進導入機構(52)によっては、マスク(31)と試料(100)に、XY方向への並進移動が導入され、回転導入機構(53)によっては、試料(100)に、Z方向への回転が導入される。
このように、照射位置制御装置は、マスク(31)と試料(100)の基盤でXYZ方向の並進移動と垂直軸回りの回転自由度をもつステージ上に、試料(100)のみのZ移動機構と試料(100)に対してマスク(31)を100nmのステップで駆動できるXYステージ(34)を組み込んだもので構成される。
この7軸の自由度をもつ照射位置制御装置はICF356規格のフランジにマウントされ、駆動のための並進移動及び回転導入機構(51)(52)(53)も同一のフランジに取り付けられる。
従来技術にも、並進移動導入機構によるXYZ方向の並進移動等があったが、本装置は、それを単に組み合わせただけでなく、更に、回転導入機構や、試料(100)のみの並進移動導入機構を他の自由度が損なわれないように付設することで、マスク(31)の位置を試料(100)近傍で微調整できるようにした。
これにより、多価イオンの照射領域及び非照射領域をナノメートルレベルで区分することが可能となり、また試料(100)内での照射位置もナノメートルレベルで選定制御可能になった。
上述の実施例の照射位置制御装置は7軸の自由度をもつが、マスク(31)及び試料(100)の駆動制御に7〜8軸、マスク(31)と試料(100)の相対位置の制御に2〜3軸を設けることが望ましい。
なお、並進移動及び回転を導入する駆動制御は、ピエゾモーターやステッピングモーターなどを用いた従来公知の技術を適宜援用できる。その駆動力の伝達手段も、ラック-ピニオンやスプロケット-チェーンなど従来公知の技術を適宜援用できる。
多価イオン(Iq+)を3xq keVに加速した電子ビームを用い、試料に照射し、2x10−8Pa に減圧したチャンバーでSTM観察した。
マスクには、SiOの薄膜に100nmの孔を多数配列させたものを用いた。
図11及び12は、I50+の多価イオンビームを、Si(1 1 1)-(7x7)の表面に照射した結果を示したSTM画像及び深度プロファイルである。
図11で黒く表示されているクレーター部分は、試料の上層の剥離を示し、その面積は5.5nmであり、深度は0.35nmに達した。
多価イオンビームの価数を30〜50の範囲で変化させて、同様の実験を行った。その結果、価数の増加に伴って、クレーター部分の体積が急増することが判明した。
図13及び14は、I30+の多価イオンビームを、HOPG(highly oriented pyrolyticgraphite)の表面に照射した結果を示したSTM画像、及び、照射後にBis-MSBで被覆した結果を示したSTM画像である。
図13に示されるように、照射によって、HOPGの表層に不規則に分散した数nmのドットが生じた。
図14に示されるように、Bis-MSBの被覆によって、そのドットは10nm程度まで大きくなった。これは、ドットにBis-MSBが集積したからであり、多価イオンビームの照射がナノスポットの活性化をもたらしたことを意味する。
本発明によると、高価数の多価イオンビームの照射位置を、ナノメートルレベルで制御できる。そのため、固体表面に照射してナノドットなどの構造変態を誘起することをはじめとして、さまざまなナノデバイス作製技術として応用可能であり、産業上利用価値が高い。
EBIS型多価イオン源におけるコレクター近傍の要部を示す説明図 EBIS型多価イオン源におけるビームライン近傍の要部を示す説明図 マスクの正面図と、その一部を拡大した側面断面図 マスクと試料の距離によるビームの広がりを示す説明図 マスクホルダーに設置されたマスクの正面図 マスクホルダーに設置されたマスクの一部側面断面図 マスクホルダー近傍の位置調整機構を示す要部側面断面図 マスクホルダー近傍の位置調整機構を示す一部正面図 照射位置制御装置の要部を示す説明図 照射位置制御装置の要部を示す斜視図(写真) I50+の多価イオンビームを、Si(1 1 1)-(7x7)の表面に照射した結果を示したSTM画像 同、深度プロファイル I30+の多価イオンビームを、HOPGの表面に照射した結果を示したSTM画像 I30+の多価イオンビームをHOPGの表面に照射した後に、Bis-MSBで被覆した結果を示したSTM画像
符号の説明
11 コレクター
12 磁気シールド
13 コレクターコイル
14 サプレッサー電極
15 エキストラクター
16 セラミック支持棒
21 電子レンズ
22 分析磁石
23 出口スリット
24 ファラデーカップ
25 入口スリット
26 ファラデーカップ
27 ゲートバルブ
28 2次電子検出部
31 マスク
32 孔部
33 マスクホルダー
34 XYステージ
35 レンズ電極
36 支軸
41、42 並進用ベアリング
43 平歯車列
44 ラック-ピニオン
45 スプロケット-チェーン
51 並進回転導入機構
52 並進導入機構
53 回転導入機構
100 試料
101 試料ホルダー

Claims (22)

  1. 多価イオンを発生させる多価イオン源と、その多価イオン源から導出された多価イオンビームを試料に向けて誘導するビームガイドと、試料を保持する試料保持部とを少なくとも備える多価イオンビーム照射装置において、
    試料に対向するビームガイド端部と試料保持部とを、支持すると共に並進移動させて位置調整する基盤ステージと、
    試料保持部に対してビームガイド端部を相対的に、2次元で並進移動させて位置調整するXYステージと、
    試料保持部のみを独立に、XYステージの移動方向と略垂直なZ方向へ並進移動させて位置調整するZ並進移動機構とを有する照射位置制御部、を設けた
    ことを特徴とする多価イオンビーム照射装置。
  2. 基盤ステージに、ある軸を中心に回動させて位置調整する回転機構を少なくとも一つ設けた
    請求項1に記載の多価イオンビーム照射装置。
  3. XYステージに、約100nmのステップで並進移動させる駆動手段を設けた
    請求項1または2に記載の多価イオンビーム照射装置。
  4. XYステージの支軸に、基盤ステージにZ方向の並進移動及び回転の駆動力を伝達するZ並進回転導入機構を接続した
    請求項1ないし3に記載の多価イオンビーム照射装置。
  5. XYステージの支軸に、基盤ステージにXY方向の並進移動の駆動力を伝達するXY並進導入機構を接続した
    請求項1ないし4に記載の多価イオンビーム照射装置。
  6. XYステージの支軸に、試料保持部にZ方向の回転の駆動力を伝達するZ回転導入機構を接続した
    請求項1ないし5に記載の多価イオンビーム照射装置。
  7. ビームガイド端部に、10〜100nmの径の孔部を有するマスクを設けた
    請求項1ないし6に記載の多価イオンビーム照射装置。
  8. マスクに、約100nmの径の孔部を、約300nmの間隔で格子状に設けた
    請求項7に記載の多価イオンビーム照射装置。
  9. 孔部と試料との距離が1μm以下に調整可能である
    請求項7または8に記載の多価イオンビーム照射装置。
  10. 多価イオン源に、
    エミッション電流約100mA以上の電子ビームを電子銃より発生させ、約10keV以上の高エネルギーに加速し、約10−8Pa以下の超高真空を維持した状態で、強磁場中に誘導して電子ビームを絞り、原子・イオンとの衝突による電離を繰り返すことにより多価イオンを生成するEBIS型多価イオン源を設ける
    請求項1ないし9に記載の多価イオンビーム照射装置。
  11. 多価イオンを発生させる多価イオン源と、その多価イオン源から導出された多価イオンビームを試料に向けて誘導するビームガイドと、試料を保持する試料保持部とを少なくとも備える多価イオンビーム照射装置において、
    試料に対向するビームガイド端部と試料保持部とを、支持すると共に並進移動させて位置調整する基盤ステージによって、ビームガイド端部と試料保持部を並進移動させると共に、
    試料保持部に対してビームガイド端部を相対的に、2次元で並進移動させて位置調整するXYステージによって、試料保持部とビームガイド端部との相対位置を2次元で並進移動させ、更に、
    試料保持部のみを独立に、XYステージの移動方向と略垂直なZ方向へ並進移動させて位置調整するZ並進移動機構によって、試料保持部をXYステージの移動方向と略垂直なZ方向へ並進移動させて、
    照射位置を調整した後に、試料への照射を行なう
    ことを特徴とする多価イオンビーム照射ンビーム照射方法。
  12. 基盤ステージに、ある軸を中心に回動させて位置調整する回転機構を少なくとも一つ設け、その回転機構によって基盤ステージを回転させて、照射位置を調整する
    請求項11に記載の多価イオンビーム照射方法。
  13. 多価イオン源に、EBIS型多価イオン源を設け、
    その運転前に、イオン源全体を約200℃以上に数日間ベーキングし、ドリフトチューブに磁場及び電場を印加した状態で、ペニング放電による放電洗浄を数日間施す脱ガス処理によって、運転中の超高真空状態を維持する
    請求項11または12に記載の多価イオンビーム照射方法。
  14. 排気系に、排気速度約300リットル/sのターボ分子ポンプとチタンゲッターポンプを用いる
    請求項11ないし13に記載の多価イオンビーム照射方法。
  15. ドリフトチューブを約25K以下まで冷却して、ドリフトチューブ内の残留ガスを脱ガスする
    請求項11ないし14に記載の多価イオンビーム照射方法。
  16. エミッション電流約100mA以上の電子ビームを発生させた状態で、約10−8Pa以下の超高真空を維持することによって、高価数の多価イオンを生成する
    請求項11ないし15に記載の多価イオンビーム照射方法。
  17. 多価イオン源からビームガイドにおける電子ビームの行路の磁場を、
    電子銃のカソード付近で磁場0にし、その後、略2次関数的に強度を増大させ、コレクターの電子回収領域で磁場0にする
    請求項11ないし16に記載の多価イオンビーム照射方法。
  18. 多価イオン源からビームガイドにおける電子ビームの行路の位置調整を、
    電子銃、ドリフトチューブ、コレクターの各電極の中心軸と、超伝導磁石の磁場軸とを、略一致させる
    請求項11ないし17に記載の多価イオンビーム照射方法。
  19. コレクター側に覗き窓を設置し、予めドリフトチューブの軸に合わせておいたトランシットで観測しながら、電子銃とコレクターの位置調整を行って、各電極の中心軸を一致させる
    請求項18に記載の多価イオンビーム照射方法。
  20. 超伝導磁石の容器のボアと、それに挿入されているドリフトチューブの配管との隙間を均一にすることで、各電極軸と磁場軸とを一致させる
    請求項18に記載の多価イオンビーム照射方法。
  21. ドリフトチューブの電位を1.5〜3kVとして、多価イオン源から低エネルギーで引き出して、試料に照射する
    請求項11ないし20に記載の多価イオンビーム照射方法。
  22. 多価イオンの価数を増減させることで、試料への照射作用を増減させる
    請求項11ないし21に記載の多価イオンビーム照射方法。
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