JP2009015562A - 車両用物体検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】状況に応じて適切な頻度でステレオ画像の作成が可能な、車両用物体検出装置を提供する。
【解決手段】1台のカメラにより、調光ミラーが反射モードの時に右画像Rを撮影し、透過モードの時に左画像Lを撮影する。右画像Rおよび左画像Lの両方が更新された際にステレオ画像作成を行う第1ステレオ画像作成処理と、右画像Rおよび左画像Lの何れかが更新される毎にステレオ画像の作成を行う第2ステレオ画像作成処理とが可能である。前回撮像時に障害物が認識されている場合には、第2ステレオ画像作成処理でステレオ画像を作成する。
【選択図】図9
【解決手段】1台のカメラにより、調光ミラーが反射モードの時に右画像Rを撮影し、透過モードの時に左画像Lを撮影する。右画像Rおよび左画像Lの両方が更新された際にステレオ画像作成を行う第1ステレオ画像作成処理と、右画像Rおよび左画像Lの何れかが更新される毎にステレオ画像の作成を行う第2ステレオ画像作成処理とが可能である。前回撮像時に障害物が認識されている場合には、第2ステレオ画像作成処理でステレオ画像を作成する。
【選択図】図9
Description
本発明は、車両用物体検出装置に関するものである。
自動車にカメラを搭載し、そのカメラで周囲の道路環境を撮影し、撮影した画像を解析することで、自車前方の障害物を検出する装置が提案されている。障害物を検出する手段として、2台のカメラによるステレオ視を用いた手法が開示されている。この手法は、2台のカメラを所定間隔で同方向に向けて設置し、2台のカメラの視差から三角測量の原理で道路環境中の物体までの距離を算出することで、障害物を検出するものである。
近時では、車両の製造コストを低減するため、1台のカメラでステレオ視の効果を得る方法が開発されている。特許文献1には、2つの光路のうちの一方に配され、第1シャッタを所定時間開口し、第1の被写体光を撮像素子に露光・結像する第1の入射光学系と、第1の入射光学系とは異なる光路に配され、第2シャッタを所定時間開口し、第2の被写体光を、第1の入射光学系が遮光された状態で撮像素子に露光・結像する第2の入射光学系と、を備えた撮像装置が提案されている。そして、2方向からの光を1つの撮像素子の結像面に露光タイミングをずらして結像し、さらに両方のシャッタを閉じた状態で、連続撮影した画像データの処理・記憶を行うことにより、ステレオ撮影が実現するとされている。また特許文献2には、調光素子を用いて複数方向を切り替え撮像する撮像装置が提案されている。
特許第3691656号公報
特開2005−204022号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術は、自車両周辺の状況または自車両自体の状況によってステレオ画像の作成頻度を変更するものではない。特許文献1のように、2方向からの光を1つのカメラによりタイミングをずらして撮像する場合には、2つのカメラにより同時に撮像する場合と比べて、ステレオ画像の作成頻度が少なくなる。そのため、自車両周辺の障害物の発見や、障害物の状況変化の把握に遅れが生じるという問題がある。
そこで本発明は、状況に応じて適切な頻度でステレオ画像の作成が可能な、車両用物体検出装置の提供を課題とする。
そこで本発明は、状況に応じて適切な頻度でステレオ画像の作成が可能な、車両用物体検出装置の提供を課題とする。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、所定の時間間隔で自車両周辺の画像を撮影する単一の撮像手段(例えば、実施形態におけるカメラ12)と、複数方向からの光を調光特性の切り換えにより択一的に前記撮像手段に入射させる調光手段(例えば、実施形態における調光ミラー20)と、前記調光特性が透過状態の時の入射光に基づく第1画像(例えば、実施形態における左画像L)および前記調光特性が反射状態の時の入射光に基づく第2画像(例えば、実施形態における右画像R)を記憶する画像記憶手段(例えば、実施形態における画像記憶部31)と、前記第1画像および前記第2画像に基づいてステレオ画像を作成するステレオ画像作成手段(例えば、実施形態におけるステレオ画像作成部36)と、前記ステレオ画像に基づいて自車両周辺の障害物を認識する障害物認識手段(例えば、実施形態における障害物認識部38)と、を備えた車両用物体検出装置(例えば、実施形態における車両用物体検出装置30)において、前記ステレオ画像作成手段は、前記第1画像及び前記第2画像の両方が更新された際にステレオ画像作成を行う第1ステレオ画像作成手段(例えば、実施形態における第1ステレオ画像作成部36a)と、前記第1画像及び前記第2画像の何れかが更新される毎にステレオ画像作成を行う第2ステレオ画像作成手段(例えば、実施形態における第2ステレオ画像作成部36b)とを備え、前記ステレオ画像作成手段は、前回撮像時に障害物が認識されている場合に、前記第2ステレオ画像作成手段でステレオ画像を作成することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、所定の時間間隔で自車両周辺の画像を撮影する単一の撮像手段と、複数方向からの光を調光特性の切り換えにより択一的に前記撮像手段に入射させる調光手段と、前記調光特性が透過状態の時の入射光に基づく第1画像および前記調光特性が反射状態の時の入射光に基づく第2画像を記憶する画像記憶手段と、前記第1画像および前記第2画像に基づいてステレオ画像を作成するステレオ画像作成手段と、自車両の車速を検出する車速検出手段(例えば、実施形態における車速検出部37)と、を備えた車両用物体検出装置において、前記ステレオ画像作成手段は、前記第1画像及び前記第2画像の両方が更新された際にステレオ画像作成を行う第1ステレオ画像作成手段と、前記第1画像及び前記第2画像の何れかが更新される毎にステレオ画像作成を行う第2ステレオ画像作成手段とを備え、前記ステレオ画像作成手段は、前記車速が所定値(例えば、実施形態における所定値k)以上の場合に、前記第2ステレオ画像作成手段でステレオ画像を作成することを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、前回撮像時に障害物が認識されている場合に、第2ステレオ画像作成手段でステレオ画像を作成する構成としたので、ステレオ画像の作成頻度を増加させることが可能になり、障害物の状況変化を短時間ごとに把握することができる。逆に、前回撮像時に障害物が認識されていない場合には、障害物の状況変化を短時間ごとに把握する必要がない。この場合には、第1のステレオ画像作成手段でステレオ画像を作成することにより、ステレオ画像の作成頻度を減少させることが可能になり、ステレオ画像に基づく障害物認識処理等の処理負担を軽減することができる。すなわち、状況に応じて適切な頻度でステレオ画像の作成が可能になる。
請求項2に係る発明によれば、自車両の車速が所定値以上の場合に、第2ステレオ画像作成手段でステレオ画像を作成する構成としたので、ステレオ画像の作成頻度を増加させることが可能になり、障害物を早期に発見することができる。逆に、自車両の車速が所定値未満の場合には、ステレオ画像の作成頻度を増加させなくても障害物を早期に発見することが可能である。この場合には、第1のステレオ画像作成手段でステレオ画像を作成することにより、ステレオ画像の作成頻度を減少させることが可能になり、ステレオ画像に基づく障害物認識処理等の処理負担を軽減することができる。すなわち、状況に応じて適切な頻度でステレオ画像の作成が可能になる。
以下、本発明の実施形態につき図面を参照して説明する。
(カメラユニット)
図1はカメラユニットの説明図であり、図1(a)は搭載車両の斜視図であり、図1(b)は平面図である。カメラユニット10は、所定の時間間隔で自車周辺を撮像する単一のカメラ(撮像手段)12と、複数方向からの光を調光特性の切り換えにより択一的にカメラ12に入射させる調光ミラー(調光手段)20と、を備えている。
(カメラユニット)
図1はカメラユニットの説明図であり、図1(a)は搭載車両の斜視図であり、図1(b)は平面図である。カメラユニット10は、所定の時間間隔で自車周辺を撮像する単一のカメラ(撮像手段)12と、複数方向からの光を調光特性の切り換えにより択一的にカメラ12に入射させる調光ミラー(調光手段)20と、を備えている。
図1(a)に示すように、カメラユニット10は、車両1のフロントガラスの内側であって、ダッシュボードの上方に取り付けられている。
図1(b)に示すように、カメラユニット10は、ケース11の内部にCCDカメラ12を配置したものである。ケース11の車両前方には、車両左右方向に所定間隔dを置いて、左レンズ15Lおよび右レンズ15Rが設けられている。この間隔dが広いほど、遠方の物体を精度よく検出することが可能である。ただし、カメラユニット10をフロントガラスの内側に配置する場合には、ワイパーの拭き取り範囲内であって搭乗者の視界を妨げない場所に配置する必要がある。そこで間隔dは、例えば350〜400mm程度に設定されている。
図1(b)に示すように、カメラユニット10は、ケース11の内部にCCDカメラ12を配置したものである。ケース11の車両前方には、車両左右方向に所定間隔dを置いて、左レンズ15Lおよび右レンズ15Rが設けられている。この間隔dが広いほど、遠方の物体を精度よく検出することが可能である。ただし、カメラユニット10をフロントガラスの内側に配置する場合には、ワイパーの拭き取り範囲内であって搭乗者の視界を妨げない場所に配置する必要がある。そこで間隔dは、例えば350〜400mm程度に設定されている。
右レンズ15Rの車両後方には、全反射ミラー14が所定角度で配置されている。左レンズ15Lとカメラ12との間には、調光ミラー20が所定角度で配置されている。
図2は、調光ミラーの断面図である。調光ミラー20は、ガラス材料等からなる一対の基板21,29を備えている。一対の基板21,29の内面には透明導電膜22,28が形成され、電源27に接続されている。第1基板21の第1導電膜22の内面には、金属膜(Mg−Ni合金膜およびPd膜)24が形成されている。そして、一対の基板21,29が周縁部のシール材25を介して貼り合わされている。一対の基板21,29およびシール材25に囲まれた領域には、水素イオンを含む電解液26が封入されている。
図2は、調光ミラーの断面図である。調光ミラー20は、ガラス材料等からなる一対の基板21,29を備えている。一対の基板21,29の内面には透明導電膜22,28が形成され、電源27に接続されている。第1基板21の第1導電膜22の内面には、金属膜(Mg−Ni合金膜およびPd膜)24が形成されている。そして、一対の基板21,29が周縁部のシール材25を介して貼り合わされている。一対の基板21,29およびシール材25に囲まれた領域には、水素イオンを含む電解液26が封入されている。
調光ミラー20は、電源27により一対の導電膜22,28に極性の異なる電圧を印加して、調光特性(透過モードまたは反射モード)を切り替えるようになっている。第1導電膜22にマイナスの電圧をかけると、電解液26の水素イオンが金属膜24に作用して、金属膜24が水素化される。金属膜24の水素化物は光透過性を有するから、調光ミラー20は透過モードになる。一方、第1導電膜22にプラスの電圧をかけると、金属膜24から水素イオンが離脱して電解液に戻り、金属膜24は脱水素化される。脱水素化された金属膜24は光反射性を有するから、調光ミラー20は反射モードになる。
図3は、カメラユニットの動作説明図である。図3(a)に示すように、調光ミラー20を透過モードに設定した場合には、左レンズ15Lから入射し調光ミラー20を透過した左画像(第1画像)が、カメラ12によって撮影される。図3(b)に示すように、調光ミラー20を反射モードに設定した場合には、右レンズ15Rから入射し全反射ミラー14および調光ミラー20で反射された右画像(第2画像)が、カメラ12によって撮影される。カメラユニット10は、調光ミラー20の調光特性を反射モードと透過モードとの間で交互に切り替えつつ、カメラ12により例えば60fps(frame per second)で画像を撮影する。この場合、右画像および左画像がそれぞれ30fpsで交互に撮影されることになる。
図4は、本実施形態に係る車両用物体検出装置のブロック図である。車両用物体検出装置30は、同期信号に基づいて画像を撮影する前記カメラユニット10と、カメラユニット10の内部に配置された前記調光ミラー20とを備えている。
調光ミラー20は調光切替部32に接続され、調光切替部32はタイミング調整部34に接続されている。タイミング調整部34は、同期信号に基づいて調光切替部32の動作信号を出力し、調光切替部32は、動作信号に基づいて調光ミラー20の調光特性を切り替えるようになっている。
調光ミラー20は調光切替部32に接続され、調光切替部32はタイミング調整部34に接続されている。タイミング調整部34は、同期信号に基づいて調光切替部32の動作信号を出力し、調光切替部32は、動作信号に基づいて調光ミラー20の調光特性を切り替えるようになっている。
カメラユニット10は、画像記憶部31に接続されている。画像記憶部31は、調光ミラー20の調光特性が反射モード時の入射光に基づく右画像を記憶するメモリ領域m0と、透過モード時の入射光に基づく左画像を記憶するメモリ領域m1とを備えている。画像記憶部31は、同期信号に基づいて、カメラユニット10からの画像をメモリ領域m0またはメモリ領域m1に交互に記憶するようになっている。
画像記憶部31は、右画像および左画像に基づいてステレオ画像を作成するステレオ画像作成部36に接続されている。ステレオ画像作成部36は、左画像および右画像の両方が更新された際にステレオ画像作成を行う第1ステレオ画像作成部36aと、左画像及び右画像の何れかが更新される毎にステレオ画像作成を行う第2ステレオ画像作成部36bとを備えている。これらの動作については後述する。
ステレオ画像作成部36は、自車両の車速を検出する車速検出部37に接続されている。またステレオ画像作成部36は、ステレオ画像に基づいて自車周辺の障害物を認識する障害物認識部38に接続されている。この障害物認識部38は、認識した障害物との衝突可能性を判定する衝突可能性判定部40に接続されている。さらに衝突可能性判定部40が、衝突可能性が高いと判定された場合に警報を出力する警報出力部や、衝突を回避するように自車両を制御する衝突回避制御部等に接続されていてもよい。
(車両用物体検出方法)
次に、本実施形態に係る車両用物体検出方法について説明する。
図5は、本実施形態に係る車両用物体検出方法のフローチャートである。まずS11において、前回撮影時の障害物認識結果をメモリから読み込む。次にS12において、前回撮影時に障害物を認識したか判断する。判断がNoの場合にはS13に進み、車速検出部37により自車両の車速が所定値k以上であるか判断する。判断がNoの場合、すなわち障害物がない状態で低速走行中の場合には、S20において第1ステレオ画像作成部36aにより第1のステレオ画像作成処理を行う。
次に、本実施形態に係る車両用物体検出方法について説明する。
図5は、本実施形態に係る車両用物体検出方法のフローチャートである。まずS11において、前回撮影時の障害物認識結果をメモリから読み込む。次にS12において、前回撮影時に障害物を認識したか判断する。判断がNoの場合にはS13に進み、車速検出部37により自車両の車速が所定値k以上であるか判断する。判断がNoの場合、すなわち障害物がない状態で低速走行中の場合には、S20において第1ステレオ画像作成部36aにより第1のステレオ画像作成処理を行う。
図6は、第1のステレオ画像作成処理サブルーチンのフローチャートである。まずS21において、カメラユニット10により画像を撮影する。次にS22において、調光ミラー20の調光特性が反射モードであるか判断する。判断がYes(反射モード)の場合にはS23に進み、S21で撮影した右画像を画像記憶部31のメモリ領域m0に記録する。S22の判断がNo(透過モード)の場合にはS24に進み、S21で撮影した左画像を画像記憶部31のメモリ領域m1に記録する。次にS26において、調光切替部32により調光ミラー20の調光特性を反射モードと透過モードとの間で切り替える。
次にS28において、両方のメモリ領域m0,m1の画像が更新されたか判断する。判断がNoの場合はS21に戻り、前回撮影時とは異なる調光特性で新たな画像を撮影する。S28の判断がYesの場合はS29に進み、第1ステレオ画像作成部36aにより、メモリ領域m0から右画像を読み込むとともに、メモリ領域m1から左画像を読み込む。そして、読み込んだ右画像および左画像によりステレオ画像を作成する。
図7は、第1のステレオ画像作成処理の説明図である。時刻t1で撮影された右画像p1がメモリ領域m0に記録され、時刻t2で撮影された左画像p2がメモリ領域m1に記録されると、両方のメモリ領域m0,m1が更新されたことになる。そこで第1ステレオ画像作成部36aは、右画像p1および左画像p2によりステレオ画像S1を作成する。続けて、時刻t3で撮影された右画像p3がメモリ領域m0に記録され、時刻t4で撮影された左画像p4がメモリ領域m1に記録されると、両方のメモリ領域m0,m1が再び更新された状態になる。そこで第1ステレオ画像作成部36aは、右画像p3および左画像p4により新たなステレオ画像S2を作成する。
図5に戻り、S12の判断がYesの場合またはS13の判断がYesの場合、すなわち障害物があるかまたは高速走行中である場合には、S30において第2ステレオ画像作成部36bにより第2のステレオ画像作成処理を行う。
図8は、第2のステレオ画像作成処理サブルーチンのフローチャートである。まずS31において、カメラユニット10により画像を撮影する。次にS32において、調光ミラー20の調光特性が反射モードであるか判断する。判断がYes(反射モード)の場合にはS33に進み、S31で撮影した右画像を画像記憶部31のメモリ領域m0に記録する。S32の判断がNo(透過モード)の場合にはS34に進み、S31で撮影した左画像を画像記憶部31のメモリ領域m1に記録する。次にS36において、調光切替部32により調光ミラー20の調光特性を反射モードと透過モードとの間で切り替える。
次にS38において、両方のメモリ領域m0,m1に画像データが存在するか判断する。判断がNoの場合(初回撮影の場合)はS31に戻り、前回撮影時とは異なる調光特性で新たな画像を撮影する。S38の判断がYesの場合はS39に進み、第2ステレオ画像作成部36bにより、メモリ領域m0から右画像を読み込むとともに、メモリ領域m1から左画像を読み込む。そして、読み込んだ右画像および左画像によりステレオ画像を作成する。
図9は、第2のステレオ画像作成処理の説明図である。時刻t1において初めて撮影された右画像p1がメモリ領域m0に記録された段階では、両方のメモリ領域m0,m1に画像データが存在しない。時刻t2で撮影された左画像p2がメモリ領域m1に記録されると、両方のメモリ領域m0,m1に画像データが存在する状態になる。そこで第2ステレオ画像作成部36bは、右画像p1および左画像p2によりステレオ画像S1を作成する。続けて時刻t3で撮影された右画像p3がメモリ領域m0に記録されると、再び両方のメモリ領域m0,m1に画像データが存在する状態になる。そこで第2ステレオ画像作成部36bは、左画像p2および右画像p3により新たなステレオ画像S2を作成する。
図5に戻り、S14において、障害物認識部38により障害物認識処理を行う。例えば、作成されたステレオ画像に基づいて、自車両の進行方向に立体物が存在するか、その立体物が自車両から所定距離内に存在するか判断し、所定距離内に存在する立体物を障害物として認識する。次にS16において、障害物認識部38により障害物が認識されたか判断する。判断がNoの場合にはS17に進んで障害物なしと判定する。S16の判断がYesの場合にはS18に進んで障害物ありと判定し、障害物の状況を衝突可能性判定部40に出力する。障害物の状況として、障害物と自車両との相対関係(距離、速度、位置)等を出力すればよい。
以上により、物体検出処理を終了する。
以上により、物体検出処理を終了する。
ところで、図7に示す第1のステレオ画像作成処理では、ステレオ画像S1が作成された後に、右画像p3および左画像p4が撮影された時点で、新たなステレオ画像S2が作成される。これに対して、図9に示す第2のステレオ画像作成処理では、右画像p3のみが撮影された時点で、新たなステレオ画像S2が作成される。すなわち、第1のステレオ画像作成処理におけるステレオ画像の作成頻度は約30fpsであるのに対して、第2のステレオ画像作成処理におけるステレオ画像の作成頻度は約60fpsであり、約2倍となっている。
そして本実施形態では、S12において前回撮像時に障害物が認識されていると判断した場合に、第2ステレオ画像作成部36bによりステレオ画像を作成する構成とした。これにより、ステレオ画像の作成頻度を増加させることが可能になり、障害物の状況変化に伴う自車両との相対関係(距離、速度、位置)の変化を短時間ごとに把握することができる。その結果、障害物の認識精度を向上させることが可能になり、障害物との衝突可能性を迅速に判断することができる。逆に、前回撮像時に障害物が認識されていない場合には、障害物の状況変化を短時間ごとに把握する必要がない。この場合には、第1ステレオ画像作成部36aでステレオ画像を作成することにより、ステレオ画像の作成頻度を減少させることが可能になり、ステレオ画像に基づく障害物認識処理等の処理負担を軽減することができる。すなわち、状況に応じて適切な頻度でステレオ画像の作成が可能になる。
また本実施形態では、S13において自車両の車速が所定値k以上である場合に、第2ステレオ画像作成部36bによりステレオ画像を作成する構成とした。これにより、ステレオ画像の作成頻度を増加させることが可能になり、障害物を早期に発見することができる。その結果、障害物との衝突可能性を迅速に判断することができる。また、取得画像間の連続性の低下を防止(不検知間隔を短縮)することが可能になり、周囲の状況の変化を迅速に判定することができる。逆に、自車両の車速が所定値未満の場合には、ステレオ画像の作成頻度を増加させなくても障害物を早期に発見することが可能である。この場合には、第1ステレオ画像作成部36aでステレオ画像を作成することにより、ステレオ画像の作成頻度を減少させることが可能になり、ステレオ画像に基づく障害物認識処理等の処理負担を軽減することができる。すなわち、状況に応じて適切な頻度でステレオ画像の作成が可能になる。
また本実施形態では、1台のカメラにより、調光ミラーが反射モードの時に右画像を撮影し、透過モードの時に左画像を撮影して、ステレオ画像を作成する構成とした。このように、調光ミラーを用いて1台のカメラで複数方向を撮影することにより、2台のカメラを搭載する必要がなくなり、製造コストを低減することができる。
なお、この発明は上述した実施形態に限られるものではない。
例えば、上記実施形態におけるカメラユニットの構成は一例であり、他の構成を採用することも可能である。また上記実施形態のカメラユニットでは、調光ミラーが反射モードの時に右画像を撮影し透過モードの時に左画像を撮影する構成としたが、これとは逆に反射モードの時に左画像を撮影し透過モードの時に右画像を撮影する構成としてもよい。
例えば、上記実施形態におけるカメラユニットの構成は一例であり、他の構成を採用することも可能である。また上記実施形態のカメラユニットでは、調光ミラーが反射モードの時に右画像を撮影し透過モードの時に左画像を撮影する構成としたが、これとは逆に反射モードの時に左画像を撮影し透過モードの時に右画像を撮影する構成としてもよい。
L…左画像 R…右画像 1…自車両 10…カメラユニット 12…カメラ(撮像手段) 20…調光ミラー(調光手段) 30…車両用物体検出装置 31…画像記憶部(画像記憶手段) 36…ステレオ画像作成部(ステレオ画像作成手段) 36a…第1ステレオ画像作成部(第1ステレオ画像作成手段) 36b…第2ステレオ画像作成部(第2ステレオ画像作成手段) 37…車速検出部(車速検出手段) 38…障害物認識部(障害物認識手段)
Claims (2)
- 所定の時間間隔で自車両周辺の画像を撮影する単一の撮像手段と、
複数方向からの光を調光特性の切り換えにより択一的に前記撮像手段に入射させる調光手段と、
前記調光特性が透過状態の時の入射光に基づく第1画像および前記調光特性が反射状態の時の入射光に基づく第2画像を記憶する画像記憶手段と、
前記第1画像および前記第2画像に基づいてステレオ画像を作成するステレオ画像作成手段と、
前記ステレオ画像に基づいて自車両周辺の障害物を認識する障害物認識手段と、
を備えた車両用物体検出装置において、
前記ステレオ画像作成手段は、前記第1画像及び前記第2画像の両方が更新された際にステレオ画像作成を行う第1ステレオ画像作成手段と、前記第1画像及び前記第2画像の何れかが更新される毎にステレオ画像作成を行う第2ステレオ画像作成手段とを備え、
前記ステレオ画像作成手段は、前回撮像時に障害物が認識されている場合に、前記第2ステレオ画像作成手段でステレオ画像を作成することを特徴とする車両用物体検出装置。 - 所定の時間間隔で自車両周辺の画像を撮影する単一の撮像手段と、
複数方向からの光を調光特性の切り換えにより択一的に前記撮像手段に入射させる調光手段と、
前記調光特性が透過状態の時の入射光に基づく第1画像および前記調光特性が反射状態の時の入射光に基づく第2画像を記憶する画像記憶手段と、
前記第1画像および前記第2画像に基づいてステレオ画像を作成するステレオ画像作成手段と、
自車両の車速を検出する車速検出手段と、
を備えた車両用物体検出装置において、
前記ステレオ画像作成手段は、前記第1画像及び前記第2画像の両方が更新された際にステレオ画像作成を行う第1ステレオ画像作成手段と、前記第1画像及び前記第2画像の何れかが更新される毎にステレオ画像作成を行う第2ステレオ画像作成手段とを備え、
前記ステレオ画像作成手段は、前記車速が所定値以上の場合に、前記第2ステレオ画像作成手段でステレオ画像を作成することを特徴とする車両用物体検出装置。
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JP2016004151A (ja) * | 2014-06-17 | 2016-01-12 | スタンレー電気株式会社 | 撮像ユニット用ミラー装置 |
WO2020017491A1 (ja) * | 2018-07-18 | 2020-01-23 | 株式会社小糸製作所 | センサシステム |
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WO2020017491A1 (ja) * | 2018-07-18 | 2020-01-23 | 株式会社小糸製作所 | センサシステム |
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