JP2009014596A - 目標追尾装置及び目標追尾方法 - Google Patents

目標追尾装置及び目標追尾方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ゲートが不必要に拡大するのを防ぎ、高速移動目標に対しても正確にゲート内に目標を捕捉できる目標追尾装置および目標追尾方法を得る。
【解決手段】本発明の追尾装置及び追尾方法は、北基準直交座標での目標運動における加速度ベクトルを駆動雑音とせずに、極座標での速度ベクトルのふらつきを駆動雑音としている。すなわち、平滑値ベクトルから速度ノルムと駆動雑音ベクトルの座標変換行列を算出し、その値と駆動雑音分散の設定値とから駆動雑音共分散行列を算出し、それを用いて追尾処理を行う。これにより、サンプリング間隔が大きい時にも、ゲートの極端な拡大を防ぐとともに、1サンプリング前の目標の速度成分を引用するゲート設定により、目標速度の大小に合わせた駆動雑音を設定し、目標速度に応じてゲートの広さを変化させ、最適なゲート設定を行うことが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は目標追尾装置及び目標追尾方法に関し、特に、レーダなどのセンサからなる観測装置を用いて、航空機、船舶、車両などの移動体の位置を観測し、その観測結果に基づいて移動体の真の位置、速度などの運動諸元を高精度に推定する追尾装置および追尾方法に関するものである。
一般に、観測装置による目標観測結果を用いた目標追尾処理では、カルマンフィルタを使用する(例えば、特許文献1参照)。
従来技術においては、3次元空間用の等速直線運動モデルや等加速度運動モデルを使用し、目標運動のあいまいさを表す駆動雑音ベクトルをx,y,zの各方向の加速度項で定義している。以下、等速直線運動モデルを使用した場合を例に、従来の目標追尾方法を説明する。
カルマンフィルタを使用した追尾処理では、設定する座標系を、図8のようにセンサを原点、東方向をx軸の正、北方向をy軸の正、水平面(x−y面)上方向をz軸の正に取った北基準直交座標とする。つぎに、目標の運動モデルを以下のように仮定する。ただし、サンプリング時刻(以下、単に時刻)をt(k)で表す。
Figure 2009014596
但し、
x(k):時刻t(k)における目標運動諸元の真値を表す状態変数ベクトル
Φ:時刻t(k−1)から時刻t(k)への状態ベクトルの既知の推移行列
w(k):北基準直交座標の時刻t(k)における駆動雑音ベクトル
Γ:駆動雑音ベクトルの変換行列
とする。
従来の一般的な追尾装置では、目標の基本的な運動をx−y−zの3次元空間における北基準直交座標の等速直線運動と仮定して上記運動モデルを記述する。たとえば、目標の位置と速度を推定する場合、状態ベクトルx(k)、状態推移行列Φを次式のように定義する。
Figure 2009014596
但し、Tはベクトル及び行列の転置、ドットは時間微分を表す。また、In×n及び0n×nはそれぞれn行n列の単位行列及び零行列であり、τは一定のサンプリング周期を表す。
さらに、w(k)は現実の目標運動を北基準直交座標の等速直線で近似したことによるx(k)の誤差を表現するために設けられたx,y,zの各方向の加速度項の雑音成分で構成されており、平均零ベクトルで駆動雑音共分散行列Q(k)の3変量白色正規分布に従う駆動雑音ベクトルであると仮定する。
つぎに、状態ベクトル及び観測雑音ベクトルを使用して目標位置の観測ベクトルを表現する際の、観測装置の観測モデルを以下のように仮定する。
Figure 2009014596
但し、
z(k):時刻t(k)における目標位置の観測ベクトル
H:観測行列
v(k):時刻t(k)における北基準直交座標による観測雑音ベクトル
とする。
たとえば、観測装置によりx−y−zの3次元空間の北基準直交座標系における目標位置の観測結果が得られるとする。このとき、観測ベクトルz(k)、観測行列Hを次式のように定義する。
Figure 2009014596
また、v(k)は観測装置の観測誤差を表すための雑音成分であり、平均零ベクトルで観測雑音共分散行列B(k)の3変量白色正規分布に従う北基準直交座標による観測雑音ベクトルであると仮定する。
上記のような運動モデル、観測モデルの仮定のもと、カルマンフィルタは以下に示すアルゴリズムで、状態ベクトルの予測を行う。時刻t(k−1)までの観測結果に基づいて時刻t(k)の状態ベクトルを推定した予測値ベクトルをxハット(k|k−1)と表し、また、xハット(k|k−1)の誤差共分散行列を表す予測誤差共分散行列をP(k|k−1)と表す。
Figure 2009014596
なお、駆動雑音共分散行列Q(k)はパラメータとして与える。
つぎに、ゲートの設定を以下のように仮定する。ゲートとは、図9に示すように、追尾目標が存在すると予測される範囲であり、ゲート内の観測ベクトルを追尾に使用するものである。ゲートの中心は、1サンプリング前までの観測ベクトルの情報に基づく、時刻tの観測ベクトルz(k)の推定値である。これを考慮し、上記式(5)に、予測ベクトルの定義及び観測雑音ベクトルは平均零ベクトルの白色雑音であるとの仮定を使用することで、以下の式が得られる。
Figure 2009014596
但し、
S(k):残差ベクトルz(k)−z(k−1)の共分散行列
d:ゲートの大きさを決めるパラメータ
とする。
式(10)がゲートの中心、式(11)がゲートの広がり、式(12)がゲートの判定を示す。ここで、式(7),(4),(9)及び(11)より、次式(13)を得る。
Figure 2009014596
式(13)の右辺の第2項では、ゲートの広がりを判定する要素の一つが駆動雑音共分散行列のサンプリング間隔の影響であるということを示している。
ゲート内に追尾目標の観測ベクトルが得られると、つぎに、状態ベクトルの更新を行う。時刻t(k)までの観測結果に基づいて時刻t(k)の状態ベクトルを推定した平滑ベクトルをxハット(k|k)と表し、xハット(k|k)の誤差共分散行列を表す平滑誤差共分散行列をP(k|k)と表す。さらに、K(k)はフィルタのゲイン行列であり、上記式(2)〜(4),(6),(7)の設定を行った場合、6行3列の行列である。
Figure 2009014596
なお、xハット(k|k)の初期値xハット(0|0)と、P(k|k)の初期値P(0|0)が別途算出され、与えられるものとする。また、駆動雑音共分散行列Q(k)、観測雑音共分散行列B(k)はパラメータとして与える。
カルマンフィルタは、式(8),(15)により、平均的な偏りのない不偏推定値を算出するとともに、式(14)でゲイン行列を算出することにより、平均2乗誤差を最小化する最適なフィルタとして知られている。
尚、従来技術による一般的な追尾装置の構成を図10に示す。
図10において、1は平滑値ベクトル記憶手段に、目標の位置、速度等の運動諸元で構成される状態ベクトルの平滑値ベクトルの初期値を設定する平滑値ベクトル初期値設定手段、2は平滑値ベクトルの値を記憶する平滑値ベクトル記憶手段、3は前時刻の平滑値ベクトルより現時刻の予測値ベクトルを算出する予測手段、4は前記予測値ベクトルと観測装置からの観測値ベクトルを入力し、ゲートを設定するゲート範囲設定手段、5は前記ゲートと予測値ベクトルとゲイン行列設定手段よりゲイン行列を入力して、平滑値ベクトルを算出する平滑手段である。
6は目標速度の分散値を設定する駆動雑音分散設定手段、7は前記駆動雑音分散より駆動雑音共分散行列を算出する駆動雑音共分散行列算出手段、8は平滑誤差共分散行列記憶手段に、平滑値ベクトルの誤差を推定した平滑誤差共分散行列の初期値を設定する平滑誤差共分散行列初期値設定手段、9は平滑誤差共分散行列の値を記憶する平滑誤差共分散行列記憶手段、10は前時刻の平滑誤差共分散行列と駆動雑音共分散行列より現時刻の予測誤差共分散行列を算出する予測誤差共分散行列算出手段、11は前記予測誤差共分散行列とゲイン行列設定手段よりのゲイン行列を入力し、平滑誤差共分散行列を算出する平滑誤差共分散行列算出手段である。
また、12は観測雑音共分散行列が与えられる観測雑音共分散行列算出手段、13は予測誤差共分散行列の値と観測雑音共分散行列より残差共分散行列を算出する残差共分散行列算出手段、14は前記残差共分散行列の値と予測誤差共分散行列の値よりゲイン行列が設定されるゲイン行列設定手段である。
特開平11−44754号公報
上述したように、カルマンフィルタは、適度なサンプリング間隔で目標の運動モデルと観測装置の観測モデルが正しく表現されていれば、最適なゲートの広がりの設定が行われ、追尾性能を発揮することができる。しかしながら、式(13)の右辺の第2項では、ゲートの広がりを決める要素の一つが駆動雑音共分散行列のサンプリング間隔の影響であるということを示したように、ここでの値(τ/4)×Q(k−1)は、目標速度、速度ベクトルの向きに関係無く、サンプリング間隔τが大きくなれば、ゲートが極端に拡大していくことを表している。
このため、たとえば等速直線運動を行っていた目標が等速円運動で90度旋回したのち、再び等速直線運動を行う場合でも、x,y,z方向おのおのにおいて、サンプリング間隔が大きくなるほど、ゲートは拡大していく。また、単純に目標が等速直線運動を行っている時でも、サンプリング間隔が大きくなると、非現実的な大きさにゲートが拡大してしまう。ゲートが不必要に拡大してしまうと、不要信号を受信する確率が高まり、目標の追尾を外す可能性が高くなるという問題点がある。
さらに、目標の加速度ベクトルを駆動雑音として設定するため、速度成分を引用しない一定の大きさのゲート設定となり、目標速度が大きい時にその速度に適したゲートの範囲が割り当てられず、高速移動目標に対してゲート内に目標を捕捉できず、追尾を外してしまう危険性を含むという問題点があった。
本発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであり、サンプリング間隔が大きい時にゲートが不必要に拡大するのを防ぎ、また、目標速度の大小に合わせたゲート設定により、高速移動目標に対しても適切なゲートが設定される目標追尾装置および目標追尾方法を得ることを目的としている。
この発明は、目標の位置、速度等の運動諸元で構成される状態ベクトルの平滑値ベクトルの初期値を設定する平滑値ベクトル初期値設定手段と、前記平滑値ベクトルの初期値および算出される平滑値ベクトルの値を記憶する平滑値ベクトル記憶手段と、前記平滑値ベクトル記憶手段に記憶されている前時刻の平滑値ベクトルより現時刻の予測値ベクトルを算出する予測手段と、前記平滑値ベクトル記憶手段に記憶されている前記平滑値ベクトルに基づいて速度ノルムを算出する速度ノルム計算手段と、算出された前記速度ノルムと前記平滑値ベクトル記憶手段に記憶されている前記平滑値ベクトルとを入力し、駆動雑音ベクトルの座標変換行列を算出する駆動雑音ベクトルの座標変換行列算出手段と、駆動雑音分散として目標速度の分散を設定する駆動雑音分散設定手段と、設定された前記駆動雑音分散と前記駆動雑音ベクトルの座標変換行列算出手段により算出された駆動雑音ベクトルの座標変換行列とにより、駆動雑音共分散行列を算出する駆動雑音共分散行列算出手段と、平滑ベクトルの誤差を推定する平滑誤差共分散行列の初期値を設定する平滑誤差共分散行列初期値設定手段と、前記平滑誤差共分散行列の初期値および算出される平滑誤差共分散行列の値を記憶する平滑誤差共分散行列記憶手段と、前記平滑誤差共分散行列記憶手段に記憶されている前時刻の平滑誤差共分散行列と前記駆動雑音共分散行列算出手段により算出された前記駆動雑音共分散行列とにより、現時刻の予測誤差共分散行列を算出する予測誤差共分散行列算出手段と、算出された前記予測誤差共分散行列の値と観測装置から得られる観測雑音共分散行列とにより、残差共分散行列を算出する残差共分散行列算出手段と、算出された前記残差共分散行列の値と前記予測誤差共分散行列算出手段により算出された前記予測誤差共分散行列の値とによりゲイン行列を設定するゲイン行列設定手段と、前記予測手段により算出された前記予測値ベクトルと前記観測装置から得られる観測値ベクトルとを入力し、ゲートを設定するゲート範囲設定手段と、設定された前記ゲートと前記予測手段により算出された前記予測値ベクトルと前記ゲイン行列設定手段により設定された前記ゲイン行列とを入力して、平滑値ベクトルを算出する平滑手段と、前記予測誤差共分散行列算出手段により算出された前記予測誤差共分散行列と前記ゲイン行列設定手段により設定されたゲイン行列とを入力し、平滑誤差共分散行列を算出する平滑誤差共分散行列算出手段とを備えた目標追尾装置である。
この発明は、目標の位置、速度等の運動諸元で構成される状態ベクトルの平滑値ベクトルの初期値を設定する平滑値ベクトル初期値設定手段と、前記平滑値ベクトルの初期値および算出される平滑値ベクトルの値を記憶する平滑値ベクトル記憶手段と、前記平滑値ベクトル記憶手段に記憶されている前時刻の平滑値ベクトルより現時刻の予測値ベクトルを算出する予測手段と、前記平滑値ベクトル記憶手段に記憶されている前記平滑値ベクトルに基づいて速度ノルムを算出する速度ノルム計算手段と、算出された前記速度ノルムと前記平滑値ベクトル記憶手段に記憶されている前記平滑値ベクトルとを入力し、駆動雑音ベクトルの座標変換行列を算出する駆動雑音ベクトルの座標変換行列算出手段と、駆動雑音分散として目標速度の分散を設定する駆動雑音分散設定手段と、設定された前記駆動雑音分散と前記駆動雑音ベクトルの座標変換行列算出手段により算出された駆動雑音ベクトルの座標変換行列とにより、駆動雑音共分散行列を算出する駆動雑音共分散行列算出手段と、平滑ベクトルの誤差を推定する平滑誤差共分散行列の初期値を設定する平滑誤差共分散行列初期値設定手段と、前記平滑誤差共分散行列の初期値および算出される平滑誤差共分散行列の値を記憶する平滑誤差共分散行列記憶手段と、前記平滑誤差共分散行列記憶手段に記憶されている前時刻の平滑誤差共分散行列と前記駆動雑音共分散行列算出手段により算出された前記駆動雑音共分散行列とにより、現時刻の予測誤差共分散行列を算出する予測誤差共分散行列算出手段と、算出された前記予測誤差共分散行列の値と観測装置から得られる観測雑音共分散行列とにより、残差共分散行列を算出する残差共分散行列算出手段と、算出された前記残差共分散行列の値と前記予測誤差共分散行列算出手段により算出された前記予測誤差共分散行列の値とによりゲイン行列を設定するゲイン行列設定手段と、前記予測手段により算出された前記予測値ベクトルと前記観測装置から得られる観測値ベクトルとを入力し、ゲートを設定するゲート範囲設定手段と、設定された前記ゲートと前記予測手段により算出された前記予測値ベクトルと前記ゲイン行列設定手段により設定された前記ゲイン行列とを入力して、平滑値ベクトルを算出する平滑手段と、前記予測誤差共分散行列算出手段により算出された前記予測誤差共分散行列と前記ゲイン行列設定手段により設定されたゲイン行列とを入力し、平滑誤差共分散行列を算出する平滑誤差共分散行列算出手段とを備えた目標追尾装置であるので、サンプリング間隔が大きい時にゲートが不必要に拡大するのを防ぐとともに、高速移動目標に対しても速度に応じた最適なゲート設定をすることにより正確にゲート内に目標を捕捉することができる。
実施の形態1.
以下、図面に基づき、本発明の実施の形態1に係る目標追尾装置について以下に説明する。図1は、本実施の形態1に係る目標追尾装置の構成を示した図である。
図1において、15は平滑値ベクトルより速度ノルムを計算する速度ノルム計算手段、16は前記速度ノルムと平滑値ベクトルを入力し、駆動雑音ベクトルの座標変換行列を算出する駆動雑音ベクトルの座標変換行列算出手段、17は駆動雑音共分散行列算出手段に対する目標速度の分散を設定する駆動雑音分散設定手段、18は前記駆動雑音分散と駆動雑音ベクトルの座標変換行列より駆動雑音共分散行列を算出する駆動雑音共分散行列算出手段である。他の構成については、上述の図10と同じであるため、ここでは、同一符号を付して示し、それらの説明については省略する。なお、図10との相違点としては、図1の構成においては、図10の符号6,7で示す構成が無くなり、代わりに、符号15〜18で示す構成が設けられている。
本発明の追尾装置では、極座標での目標速度ベクトルの大きさと向きのふらつきを駆動雑音とする等速直線運動モデルを用いた新たなカルマンフィルタを使用している。極座標とは、図2に示すように、センサより目標までの距離をR、水平面より目標までの仰角をE、水平面内で北方向より目標までの方位角をByとした座標のことを示す。
ここで、本発明において使用する座標系の説明を図3で示す。本発明での座標系では、目標速度ベクトルの向きを示す角度α,βと、速度ベクトルの大きさVを使用し、システム雑音を設定する。なお、北基準直交座標表示と極座標表示の間には、次の関係が成り立つ。
Figure 2009014596
つぎに、速度ベクトルのふらつきの北基準直交座標表示を式(18)で、極座標表示を式(19)で定義する。
Figure 2009014596
すると、ふらつきが微少量であると仮定すれば、線形近似により、式(17)をTailor展開して、2次以上の項を無視すれば、式(18)及び式(19)より、式(20)及び式(21)を得る。
Figure 2009014596
ここで、Gは駆動雑音ベクトルの座標変換行列である。本発明では、駆動雑音設定時は極座標系を使用するが、カルマンフィルタ内での各計算時は北基準直交座標系のパラメータとして引用するため、このような座標変換行列が必要となる。なお、この駆動雑音ベクトルの座標変換行列こそが、本発明の特徴である。
式(21)及び式(17)より、次式(22)を得る。
Figure 2009014596
目標速度は式(23)で表され、また、式(17),(20)及び水平面内の速度の定義の式(24)より、次式(25),(26),(27)及び(28)を得る。
Figure 2009014596
式(22)に式(25)〜(28)を代入し、駆動雑音ベクトルの座標変換行列として、式(29)を得る。
Figure 2009014596
つぎに、運動モデルの定義を説明する。
式(1)では、駆動雑音ベクトルとして北基準直交座標の加速度ベクトルを使用しているが、本発明においては、駆動雑音ベクトルとして極座標の速度ベクトルのふらつきを使用し、それを北基準直交座標に座標変換を行い、処理を行うものである。そこで、運動モデルは次式(30)となる。
Figure 2009014596
ここで、Γは駆動雑音ベクトルの変換行列で、北基準直交座標系の駆動雑音ベクトルw(k−1|vc)が速度のディメンションのため、式(31)となり、式(30)に式(20)を代入し、近似誤差を無視すると、式(32)となる。
Figure 2009014596
但し、
Wvp(k):平均零ベクトル駆動雑音共分散行列Qvp(k)の3変量白色正規分布に従う極座標系駆動雑音ベクトル
とする。
上記のような運動モデルと、式(5)の観測モデルのもと、カルマンフィルタは式(9)を次式(34)に変更することにより状態ベクトルの予測を行う。
Figure 2009014596
なお、上述した従来方式による式(9)は駆動雑音ベクトルを北基準直交座標の加速度ベクトルとした場合の予測誤差共分散行列であり、また、式(34)は駆動雑音ベクトルを極座標の速度ベクトルのふらつきとした場合の予測誤差共分散行列である。ここで、従来方式である式(9)はあらかじめ設定されたパラメータのみで算出されるのに対し、本発明の方式である式(34)は、式(29)からもわかるように、追尾フィルタに算出すべき目標速度が反映されている。
つぎに、ゲートの算出式は、駆動雑音ベクトルを極座標の速度ベクトルのふらつきとしても、駆動雑音ベクトルを北基準直交座標の加速度ベクトルとした場合と同一である。ただし、予測誤差共分散行列が式(34)で算出されるため、式(13)は、式(7),(31),(34)及び(11)より、式(35)となる。
Figure 2009014596
式(35)の右辺の第2項は、ゲートの広がりを決める要素の一つであり、駆動雑音共分散行列のサンプリング間での影響であることを示す。なお、この値τGQvp(k−1)Gは、式(29),(19)、及び、(33)より、目標速度のあいまいさであるΔV及び速度ベクトルの向きのあいまいさΔα、Δβを反映している。また、サンプリング間隔τが大きくなれば、算出した目標速度ベクトルに応じて大きくなっていく。
つぎに、駆動雑音ベクトルを極座標の速度ベクトルのふらつきとする本発明の追尾フィルタの各要素の特徴を述べる。
予測誤差共分散行列の導出について、次式(36)が定義される。
Figure 2009014596
ここで、従来方式と比較し、本発明の特徴が、Γの項(駆動雑音ベクトルの変換行列)と、Qの項(誤差共分散行列)に含まれる。
まず、変換行列Γの項の特徴を表示する。
従来方式では、式(4)が示すように、式(9)における6×3の変換行列Γの内の上部の3×3の行列部は、サンプリング間隔の二乗τに比例しており、また変換行列Γの内の下部の3×3の行列部は、サンプリング間隔τに比例している。これに対し、本発明の方式では、式(31)が示すように、式(36)における6×3の変換行列Γの内の上部の3×3の行列部は、サンプリング間隔τに比例しており、また、変換行列Γの内の下部の3×3の行列部は、サンプリング間隔に無関係な定数であることがわかる。
すなわち、従来方式ではサンプリング間隔の二乗の値に比例するゲート設定となっており、サンプリング間隔が広がると極端に大きなゲートが設定されていたが、本発明の方式では、サンプリング間隔の一乗の値に比例するゲート設定であり、サンプリング間隔が広がってもゲートの設定は線形に拡大するので、従来方式よりもサンプリング間隔の大きさの変化を受けにくいことを示している(図4参照)。これにより、サンプリング間隔が大きくなっても極端にゲートが拡大することはなく、適度な大きさのゲート設定が保たれるため、不要信号の受信確率が低くなり、追尾を外す危険性が少なくなる。
つぎに、Qの項(誤差共分散行列)の特徴を表示する。
従来方式では、式(9)に示すように平均零ベクトルの駆動雑音共分散行列であり、速度に無関係なパラメータである。これに対し、本発明の方式では、式(29)の座標変換行列が組み込まれるため、次式(37)で表される。
Figure 2009014596
ここで、式(37)の各要素は、次式(38)〜(43)で表す。
Figure 2009014596
上下方向の速度zドットは微少で、速度ベクトルはx軸上にあるとすると、次式(44)〜(46)も仮定される。
Figure 2009014596
ここで、式(44)〜(46)を式(37)〜(43)に代入したのち、式(23)及び(24)を使用し、次式(47)が得られる。
Figure 2009014596
但し、
:目標速度のふらつきの分散
α:水平面内の速度ベクトルの向きのふらつきの分散に速度の二乗が乗算された値
β:鉛直面内の速度ベクトルの向きのふらつきの分散に速度の二乗が乗算された値
とする。
ここで、(23)成分及び(34)成分に速度の二乗が組み込まれることになる。すなわち、従来方式では目標速度の大小にかかわらず、一定の大きさのゲートが設定されていたため、速度が大きな目標に対しても、速度の小さい目標と同じ範囲のゲートが設定され、適切な範囲のゲート設定とはならず、追尾を外す可能性が大きかった。本発明の方式では、1サンプリング前の目標速度がパラメータとして毎回引用されるため、目標速度の大小に比例したゲート設定が可能となり、速度が大きな目標に対してはゲート範囲を拡大することが可能となった。すなわち、高速移動目標に対して適切なゲート設定が可能となり、追尾を外す可能性を小さくすることが可能となる(図5参照)。
次に、図6のフローチャートに基づいて、本発明の追尾方法について説明する。
図6に示すように、初期化ステップであるステップS1において、目標の位置、速度等の運動諸元で構成される状態ベクトルの平滑値ベクトルとその誤差を推定した平滑誤差共分散行列の初期値を設定する。以降、ステップS2〜ステップS12までの各サンプリング時刻における追尾処理ステップに入る。まず、ステップS2の速度ノルム算出ステップにおいて、目標速度のノルムを算出する。
次に、ステップS3の駆動雑音の座標変換行列算出ステップにおいて、駆動雑音ベクトルの座標変換行列を算出する。次に、ステップS4の駆動雑音分散設定ステップにおいて、駆動雑音分散を設定する。次に、ステップS5の駆動雑音共分散行列算出ステップにおいて、駆動雑音共分散行列を算出する。次に、ステップS6の予測処理ステップにおいて、予測値ベクトルと予測誤差共分散行列を算出する。次に、ステップS7の観測諸元入力ステップにおいて、観測値ベクトルと観測雑音共分散行列を入力する。次に、ステップS8の残差共分散行列算出ステップにおいて、残差共分散行列を算出する。次に、ステップS9のゲート設定ステップにおいて、ゲートの設定を行う。次に、ステップS10のゲイン行列設定ステップにおいて、ゲイン行列を設定する。次に、ステップS11の平滑処理ステップにおいて、平滑値ベクトルと平滑誤差共分散行列を算出する。最後に、ステップS12の追尾終了判定ステップにおいて、追尾終了か否かを判断し、追尾終了の場合は処理を終了し、そうでなければ、ステップS2の処理に戻る。
以下、図1および図6を用いて、本発明の追尾装置と追尾方法の動作手順をさらに詳細に説明する。
まず、平滑値ベクトル初期値設定手段1が、平滑値ベクトル記憶手段2に、平滑値ベクトルの初期値xハット(0|0)を設定し、また、平滑誤差共分散行列初期値設定手段8が、平滑誤差共分散行列記憶手段9に、平滑誤差共分散行列の初期値P(0|0)を設定する(ステップS1の初期化ステップ)。以下、各サンプリング時刻の追尾処理のループに入る。
サンプリング時刻t(k)における一連の処理では、まず、速度ノルム算出手段15が平滑値ベクトル記憶手段2から入力した前時刻の平滑値ベクトルxハット(k−1|k−1)を使用し、速度ベクトルのふらつきを算出し(ステップS2の速度ノルム算出ステップ)、その値と、前時刻の平滑値ベクトルxハット(k−1|k−1)とを使用し、駆動雑音ベクトルの座標変換行列算出手段16により、式(29)の駆動雑音ベクトルの座標変換行列を算出する(ステップS3の駆動雑音ベクトルの座標変換行列算出ステップ)。
Figure 2009014596
つぎに、駆動雑音分散設定手段17が、式(33)で示される駆動雑音分散を設定する(ステップS4の駆動雑音分散設定ステップ)。つぎに、駆動雑音共分散行列算出手段18が、駆動雑音ベクトルの座標変換行列算出手段16で算出した駆動雑音ベクトルの座標変換行列Gと、駆動雑音分散設定手段17で設定された式(33)で示される駆動雑音分散を使用し、式(47)で示す駆動雑音共分散行列を算出する(ステップS5の駆動雑音共分散行列算出ステップ)。
Figure 2009014596
つぎに、予測手段3が平滑値ベクトル記憶手段2から入力した前時刻の平滑値ベクトルxハット(k−1|k−1)を使用し、式(8)に従って、現時刻の予測値ベクトルxハット(k|k−1)を算出する。
Figure 2009014596
また、予測誤差共分散行列算出手段10が、平滑誤差共分散行列記憶手段9から入力した前時刻の平滑誤差共分散行列P(k−1|k−1)と、前時刻に算出した式(47)の駆動雑音共分散行列を使用し、式(34)に従って、現時刻の予測誤差共分散行列P(k|k−1)を算出する(ステップS6の予測処理ステップ)。
Figure 2009014596
つぎに、観測装置102より観測雑音共分散行列算出手段12を介して観測値ベクトルz(k)と観測雑音共分散行列B(k)が入力されると(ステップS7の観測諸元入力ステップ)、残差共分散行列算出手段13が、予測誤差共分散行列算出手段10で前時刻に算出した予測誤差共分散行列P(k|k−1)と、入力された観測雑音共分散行列B(k)より、残差共分散行列を算出し(ステップS8の残差共分散行列算出ステップ)、その残差共分散行列と予測誤差共分散行列により、ゲイン行列設定手段14によってゲイン行列が設定される(ステップS10のゲイン行列設定ステップ)。
Figure 2009014596
つぎに、ゲート範囲設定手段4が、予測手段3が算出した予測値ベクトルxハット(k|k−1)と、観測装置102より入力された観測値ベクトルz(k)を使用し、式(13)に示すゲート範囲を設定した(ステップS9のゲート設定ステップ)後、平滑手段5が、式(15)に従って、前期予測値ベクトルxハット(k|k−1)、ゲート範囲S(k)、ゲイン行列K(k)を使用して、現時刻の平滑値ベクトルxハット(k|k)を算出する。この平滑値ベクトルは平滑値ベクトル記憶手段2に格納する(ステップS11の平滑処理ステップの一部)。
Figure 2009014596
また、平滑誤差共分散行列算出手段11は、式(16)に従って、前記予測誤差共分散行列P(k|k−1)、ゲイン行列K(k)及び観測行列Hを使用して、現時刻の平滑誤差共分散行列P(k|k)を算出する。この平滑誤差共分散行列は平滑誤差共分散行列記憶手段9に格納する(ステップS11の平滑処理ステップの残りの部分)。
Figure 2009014596
以上で、時刻t(k)における一連の処理が終了する。追尾終了判定ステップにおいて追尾終了との判定がなされる(ステップS12の追尾終了判定ステップ)まで、これら一連の処理を繰り返して実行する。
本発明の追尾装置及び追尾方法を使用した極座標表示の速度のふらつきを駆動雑音とするカルマンフィルタによれば、従来のカルマンフィルタのように、サンプリング間隔の大きさに比例してゲートが爆発的に拡大することがないため、それぞれのサンプリング間隔に応じた適度な大きさのゲートが設定され、不要信号の受信率を少なくし、追尾を外す危険性を低くすることが可能となる利点を有する。さらに、速度ベクトルの北基準直交座標表示と極座標表示の変換行列内に、1サンプリング前の速度要因が引用されることとなり、従来方式ではゲートが目標速度の大小に関係なく一定の大きさで設定されていたものが、本発明方式では、目標速度の大小に応じてゲートの範囲が変動し、設定されることとなった。これにより、目標速度が大きければ、その速度に対応した大きさのゲートが設定されることになり、目標速度が大きい時に不釣合いに小さいゲートを設定し、目標の追尾を外してしまうような危険性を低くすることが可能となる利点を有する。
実施の形態2.
以下、本発明の実施の形態2に係る目標追尾装置および目標追尾方法について説明する。本実施の形態2においては、構成および動作は、基本的に、図1及び図6に示した実施の形態1と同じであるため、それらを参照することとし、以下の説明においては、実施の形態1と異なる部分のみを説明することとする。
図7は、本実施の形態2にかかる目標追尾装置の駆動雑音分散設定手段17の内部構成を示したブロック図である。図7に示すように、本実施の形態2にかかる駆動雑音分散設定手段17には、目標別の最大加速度を算出する最大加速度算出手段20と、目標別の最小速度を算出する最小速度算出手段21と、算出された最大加速度及び最小速度より示される最大角加速度を算出する最大角加速度算出手段22と、算出された最大角加速度により示される最大旋回半径を算出する最大旋回半径算出手段23と、算出された最大旋回半径より駆動雑音共分散行列内のパラメータを算出する駆動雑音共分散行列内パラメータ算出手段24とが設けられている。
本実施の形態においては、速度ベクトルを駆動雑音とすることにより、目標の最大旋回範囲が機体別(目標別)によって導かれる。まず、目標の機種別により、式(48)に示す速度の最大値と最小値及び加速度の最大値と最小値が与えられるとする。
Figure 2009014596
ここで、式(49)の定義より、角加速度の最大値と最小値が式(50)で求められる。
Figure 2009014596
式(50)で求められた最大角加速度を使用し、式(51)で示す最大旋回半径が求められる。
Figure 2009014596
但し、
Δβ:旋回半径
T:サンプリングレート
とする。
つまり、本実施の形態においては、駆動雑音分散設定手段17において、図7に示すように、目標別の最大加速度および最小速度を、それぞれ、最大加速度算出手段20と最小速度算出手段21とにより求め、それらの値を用いて、最大角加速度を最大角加速度算出手段22より算出する。算出された最大角加速度により最大旋回半径を最大旋回半径算出手段23により算出し、その値に基づいて駆動雑音共分散行列内のパラメータを駆動雑音共分散行列内パラメータ算出手段24より算出する。
以上のように、本実施の形態2においては、上述の実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、さらに、速度ベクトルを駆動雑音とすることにより、目標の最大旋回範囲が目標別によって導かれ、その値に基づいて駆動雑音共分散行列内のパラメータを算出する。それにより、たとえば等速直線運動を行っていた目標が等速円運動で90度旋回したのち、再び等速直線運動を行う場合でも、x,y,z方向おのおのにおいて、サンプリング間隔が大きくなるほど、ゲートが不必要に拡大してしまうことを防止し、適度な大きさのゲートの設定を可能として、効率よく目標の追尾を行うことができるという効果が得られる。
本発明の実施の形態1に係る目標追尾装置の構成を示したブロック図である。 一般的な極座標系を示した説明図である。 本発明の実施の形態1に係る目標追尾装置で用いる座標系を示した説明図である。 本発明と従来技術とのゲート設定を比較した説明図である。 本発明と従来技術とのゲート設定を比較した説明図である。 本発明の実施の形態1に係る目標追尾方法の処理の流れを示したフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る目標追尾装置における駆動雑音分散設定手段の構成を示したブロック図である。 従来のカルマンフィルタを使用した目標追尾処理で用いる座標系を示した説明図である。 目標追尾処理における一般的なゲートを示した模式図である。 従来の目標追尾装置の構成を示したブロック図である。
符号の説明
1 平滑値ベクトル初期値設定手段、2 平滑値ベクトル記憶手段、3 予測手段、4 ゲート範囲設定手段、5 平滑手段、6 駆動雑音分散設定手段、7 駆動雑音共分散行列算出手段、8 平滑誤差共分散行列初期値設定手段、9 平滑誤差共分散行列記憶手段、10 予測誤差共分散行列算出手段、11 平滑誤差共分散行列算出手段、12 観測雑音共分散行列算出手段、13 残差共分散行列算出手段、14 ゲイン行列設定手段、15 速度ノルム計算手段、16 駆動雑音ベクトルの座標変換行列算出手段、17 駆動雑音分散設定手段、18 駆動雑音共分散行列算出手段、20 最大加速度算出手段、21 最小速度算出手段、22 最大角加速度算出手段、23 最大旋回半径算出手段、24 駆動雑音共分散行列内パラメータ算出手段。

Claims (4)

  1. 目標の位置、速度等の運動諸元で構成される状態ベクトルの平滑値ベクトルの初期値を設定する平滑値ベクトル初期値設定手段と、
    前記平滑値ベクトルの初期値および算出される平滑値ベクトルの値を記憶する平滑値ベクトル記憶手段と、
    前記平滑値ベクトル記憶手段に記憶されている前時刻の平滑値ベクトルより現時刻の予測値ベクトルを算出する予測手段と、
    前記平滑値ベクトル記憶手段に記憶されている前記平滑値ベクトルに基づいて速度ノルムを算出する速度ノルム計算手段と、
    算出された前記速度ノルムと前記平滑値ベクトル記憶手段に記憶されている前記平滑値ベクトルとを入力し、駆動雑音ベクトルの座標変換行列を算出する駆動雑音ベクトルの座標変換行列算出手段と、
    駆動雑音分散として目標速度の分散を設定する駆動雑音分散設定手段と、
    設定された前記駆動雑音分散と前記駆動雑音ベクトルの座標変換行列算出手段により算出された駆動雑音ベクトルの座標変換行列とにより、駆動雑音共分散行列を算出する駆動雑音共分散行列算出手段と、
    平滑ベクトルの誤差を推定する平滑誤差共分散行列の初期値を設定する平滑誤差共分散行列初期値設定手段と、
    前記平滑誤差共分散行列の初期値および算出される平滑誤差共分散行列の値を記憶する平滑誤差共分散行列記憶手段と、
    前記平滑誤差共分散行列記憶手段に記憶されている前時刻の平滑誤差共分散行列と前記駆動雑音共分散行列算出手段により算出された前記駆動雑音共分散行列とにより、現時刻の予測誤差共分散行列を算出する予測誤差共分散行列算出手段と、
    算出された前記予測誤差共分散行列の値と観測装置から得られる観測雑音共分散行列とにより、残差共分散行列を算出する残差共分散行列算出手段と、
    算出された前記残差共分散行列の値と前記予測誤差共分散行列算出手段により算出された前記予測誤差共分散行列の値とによりゲイン行列を設定するゲイン行列設定手段と、
    前記予測手段により算出された前記予測値ベクトルと前記観測装置から得られる観測値ベクトルとを入力し、ゲートを設定するゲート範囲設定手段と、
    設定された前記ゲートと前記予測手段により算出された前記予測値ベクトルと前記ゲイン行列設定手段により設定された前記ゲイン行列とを入力して、平滑値ベクトルを算出する平滑手段と、
    前記予測誤差共分散行列算出手段により算出された前記予測誤差共分散行列と前記ゲイン行列設定手段により設定されたゲイン行列とを入力し、平滑誤差共分散行列を算出する平滑誤差共分散行列算出手段と
    を備えたことを特徴とする目標追尾装置。
  2. 前記駆動雑音分散設定手段は、
    目標別の最大加速度を算出する最大加速度算出手段と、
    前記目標別の最小速度を算出する最小速度算出手段と、
    算出された前記最大加速度及び前記最小速度に基づいて、前記目標別の最大角加速度を算出する最大角加速度算出手段と、
    算出された前記最大角加速度に基づいて、前記目標別の最大旋回半径を算出する最大旋回半径算出手段と、
    算出された前記最大旋回半径に基づいて、前記駆動雑音共分散行列算出手段における前記駆動雑音共分散行列内のパラメータを算出する駆動雑音共分散行列内パラメータ算出手段と
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載の目標追尾装置。
  3. 目標の位置、速度等の運動諸元で構成される状態ベクトルの平滑値ベクトルの初期値を設定する平滑値ベクトル初期値設定ステップと、
    前記平滑値ベクトルの初期値および算出される平滑値ベクトルの値を記憶する平滑値ベクトル記憶ステップと、
    前記平滑値ベクトル記憶ステップにより記憶された前時刻の平滑値ベクトルより現時刻の予測値ベクトルを算出する予測ステップと、
    前記平滑値ベクトル記憶ステップにより記憶された前記平滑値ベクトルに基づいて速度ノルムを算出する速度ノルム計算ステップと、
    算出された前記速度ノルムと、前記平滑値ベクトル記憶ステップで記憶された前記平滑値ベクトルとを入力し、駆動雑音ベクトルの座標変換行列を算出する駆動雑音ベクトルの座標変換行列算出ステップと、
    駆動雑音分散として目標速度の分散を設定する駆動雑音分散設定ステップと、
    設定された前記駆動雑音分散と前記駆動雑音ベクトルの座標変換行列算出ステップにより算出された駆動雑音ベクトルの座標変換行列とにより、駆動雑音共分散行列を算出する駆動雑音共分散行列算出ステップと、
    平滑ベクトルの誤差を推定する平滑誤差共分散行列の初期値を設定する平滑誤差共分散行列初期値設定ステップと、
    前記平滑誤差共分散行列の初期値および算出される平滑誤差共分散行列の値を記憶する平滑誤差共分散行列記憶ステップと、
    前記平滑誤差共分散行列記憶ステップにより記憶された前時刻の平滑誤差共分散行列と前記駆動雑音共分散行列算出ステップにより算出された前記駆動雑音共分散行列とにより、現時刻の予測誤差共分散行列を算出する予測誤差共分散行列算出ステップと、
    算出された前記予測誤差共分散行列の値と観測装置から得られる観測雑音共分散行列とにより、残差共分散行列を算出する残差共分散行列算出ステップと、
    算出された前記残差共分散行列の値と前記予測誤差共分散行列算出ステップにより算出された前記予測誤差共分散行列の値とによりゲイン行列を設定するゲイン行列設定ステップと、
    前記予測ステップにより算出された前記予測値ベクトルと前記観測装置から得られる観測値ベクトルとを入力し、ゲートを設定するゲート範囲設定ステップと、
    設定された前記ゲートと前記予測ステップにより算出された前記予測値ベクトルと前記ゲイン行列設定ステップにより設定された前記ゲイン行列とを入力して、平滑値ベクトルを算出する平滑ステップと、
    前記予測誤差共分散行列算出ステップにより算出された前記予測誤差共分散行列と前記ゲイン行列設定ステップにより設定されたゲイン行列とを入力し、平滑誤差共分散行列を算出する平滑誤差共分散行列算出ステップと
    を備えたことを特徴とする目標追尾方法。
  4. 前記駆動雑音分散設定ステップは、
    目標別の最大加速度を算出する最大加速度算出ステップと、
    前記目標別の最小速度を算出する最小速度算出ステップと、
    算出された前記最大加速度及び前記最小速度に基づいて、前記目標別の最大角加速度を算出する最大角加速度算出ステップと、
    算出された前記最大角加速度に基づいて、前記目標別の最大旋回半径を算出する最大旋回半径算出ステップと、
    算出された前記最大旋回半径に基づいて、前記駆動雑音共分散行列算出ステップにおける前記駆動雑音共分散行列内のパラメータを算出する駆動雑音共分散行列内パラメータ算出ステップと
    を備えていることを特徴とする請求項3に記載の目標追尾方法。
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