JP2009014016A - クラッチ装置 - Google Patents

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Jun Miyazaki
純 宮崎
Hideo Izumina
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Abstract

【課題】クラッチ容量を低減する際に駆動摩擦板および被動摩擦板の圧接力が周方向で不均等となることを防止して耐久性の向上を図るとともにばね保持部材の組付けを容易として生産性の向上を図る。
【解決手段】ばね保持部材18が、一端がクラッチインナで受けられる複数個のクラッチばねの少なくとも一部の他端を個別に受ける複数のばね受け部18dを一体に有して単一に形成される。
【選択図】 図7

Description

本発明は、伝達軸と同軸に配置されるクラッチアウタと、前記伝達軸との間での動力伝達を常時可能としつつ該伝達軸に連動、連結されて前記クラッチアウタと同軸に配置されるクラッチインナと、前記伝達軸の軸線に沿う方向での移動を可能として前記クラッチアウタに相対回転不能に係合される複数枚の駆動摩擦板と、前記伝達軸の軸線に沿う方向での移動を可能として前記各駆動摩擦板と交互に配置されて前記クラッチインナに相対回転不能に係合される複数枚の被動摩擦板と、前記各駆動摩擦板および前記各被動摩擦板の配列方向の一端で駆動摩擦板または被動摩擦板に対向するプレッシャプレートと、前記各駆動摩擦板および前記各被動摩擦板を押しつける側に前記プレッシャプレートを付勢する弾発付勢力を発揮するようにして前記伝達軸の周方向に等間隔をあけた複数個所に配置されるとともに一端が前記クラッチインナで受けられる複数個のクラッチばねと、前記各駆動摩擦板および前記各被動摩擦板とは反対側から前記プレッシャプレートに当接、係合することを可能として前記各クラッチばねの少なくとも一部の他端を受けるばね保持部材と、前記クラッチアウタおよび前記伝達軸間の相対変動が生じるのに応じて前記ばね保持部材を前記プレッシャプレートから離間する側に駆動するカム機構とを備えるクラッチ装置に関し、特に、自動二輪車等の小型車両に好適に用いられるクラッチ装置に関する。
車両の変速機主軸(伝達軸)およびエンジンのクランクシャフト間に設けられるクラッチ装置において、車両の減速時にクラッチアウタおよび変速機主軸間に回転変動が生じたときに、複数個のクラッチばねによる弾発付勢力の少なくとも一部をプレッシャプレートに伝達することを休止して、クラッチ容量を低減し、それによってエンジン側に作用する減速トルクを低減するようにしたものが、特許文献1で知られている。
特開平5−71554号公報
ところが、上記特許文献1で開示されるようなクラッチ装置では、複数個のクラッチばねに個別に対応してばね保持部材が配設されており、クラッチ容量を低減するために複数個のばね保持部材をカム機構で駆動する際に、各ばね保持部材のプレッシャプレートからの離間量にばらつきが生じ、駆動摩擦板および被動摩擦板の圧接力がクラッチ装置の周方向で不均等となってしまう可能性があり、耐久性の向上が求められる。また各ばね保持部材を個別に組付ける必要があり、生産性の向上が求められる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、クラッチ容量を低減する際に駆動摩擦板および被動摩擦板の圧接力が周方向で不均等となることを防止して耐久性の向上を図るとともにばね保持部材の組付けを容易として生産性の向上を図ったクラッチ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、伝達軸と同軸に配置されるクラッチアウタと、前記伝達軸との間での動力伝達を常時可能としつつ該伝達軸に連動、連結されて前記クラッチアウタと同軸に配置されるクラッチインナと、前記伝達軸の軸線に沿う方向での移動を可能として前記クラッチアウタに相対回転不能に係合される複数枚の駆動摩擦板と、前記伝達軸の軸線に沿う方向での移動を可能として前記各駆動摩擦板と交互に配置されて前記クラッチインナに相対回転不能に係合される複数枚の被動摩擦板と、前記各駆動摩擦板および前記各被動摩擦板の配列方向の一端で駆動摩擦板または被動摩擦板に対向するプレッシャプレートと、前記各駆動摩擦板および前記各被動摩擦板を押しつける側に前記プレッシャプレートを付勢する弾発付勢力を発揮するようにして前記伝達軸の周方向に等間隔をあけた複数個所に配置されるとともに一端が前記クラッチインナで受けられる複数個のクラッチばねと、前記各駆動摩擦板および前記各被動摩擦板とは反対側から前記プレッシャプレートに当接、係合することを可能として前記各クラッチばねの少なくとも一部の他端を受けるばね保持部材と、前記クラッチアウタおよび前記伝達軸間の相対変動が生じるのに応じて前記ばね保持部材を前記プレッシャプレートから離間する側に駆動するカム機構とを備えるクラッチ装置において、前記ばね保持部材が、複数個の前記クラッチばねの少なくとも一部の他端を個別に受ける複数のばね受け部を一体に有して単一に形成されることを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加えて、前記クラッチインナが、前記プレッシャプレートとの間に複数枚の前記駆動摩擦板および複数枚の前記被動摩擦板を挟む受圧板部を一体に有して前記伝達軸に固定されるセンタボスと、複数枚の前記被動摩擦板が相対回転不能に係合されるとともに制限された範囲での相対回転を可能として前記センタボスに軸方向相対移動不能に装着されるクラッチハブとから成り、前記センタボスに固定された複数個のばね受け部材で一端が受けられるようにした複数個の前記クラッチばねの少なくとも一部の他端を受ける前記ばね保持部材と、前記クラッチハブとの間に前記カム機構が設けられることを特徴とする。
さらに請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の構成に加えて、前記センタボスおよび前記クラッチハブ間に、それらの相対回転変動を抑制するOリングが介装されることを特徴とすることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、ばね保持部材が、少なくとも一部のクラッチばねの他端を個別に受ける複数のばね受け部を有して一体に形成されるので、クラッチ容量を低減するためにばね保持部材をカム機構で駆動する際に、クラッチ装置の周方向でばね保持部材のプレッシャプレートからの離間量にばらつきが生じることはなく、したがって駆動摩擦板および被動摩擦板の圧接力が周方向で不均等となってしまうこともないので、耐久性の向上を図ることができる。またばね保持部材は一度に組付けられるので生産性の向上を図ることができる。
請求項2記載の発明によれば、クラッチインナが、伝達軸に相対回転不能に結合されるセンタボスと、制限された範囲での相対回転を可能としてセンタボスに装着されるクラッチハブとから成り、ばね保持部材およびクラッチハブ間に前記カム機構が設けられるので、部品点数を少なくした簡単な構造でカム機構を構成することができる。
さらに請求項3記載の発明によれば、センタボスおよびクラッチハブ間に介装されるOリングで、センタボスおよびクラッチハブの相対回転変動を抑制するので、相対変動に対するダンピング効果をOリングで得るようにしてダンピング構造の軽量化を図ることができ、組付け性および生産性の向上を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
図1〜図9は本発明の一実施例を示すものであり、図1はクラッチ装置の縦断面図、図2はセンタボスを図1の2−2線矢視方向から見た図、図3は図2の3−3線断面図、図4はクラッチハブを図1の4−4線矢視方向から見た図、図5は図4の5−5線断面図、図6はばね保持部材を図1の6−6線矢視方向から見た図、図7は図6の7−7線断面図、図8は非相対回転変動状態での図1の8−8線に沿う断面図、図9は相対回転変動状態での図8に対応した断面図である。
先ず図1において、このクラッチ装置は、たとえば自動二輪車のエンジンおよび変速機間に設けられるものであり、エンジンから動力が伝達されるようにして変速機主軸である伝達軸11と同軸に配置されるクラッチアウタ12と、前記伝達軸11との間の動力伝達を常時可能としつつ該伝達軸11に連動、連結されて前記クラッチアウタ12と同軸に配置されるクラッチインナ13と、前記伝達軸11の軸線に沿う方向での移動を可能として前記クラッチアウタ12に相対回転不能に係合される複数枚の駆動摩擦板14,14…と、それらの駆動摩擦板14,14…と交互に配置されて前記クラッチインナ13に相対回転不能に係合される複数枚の被動摩擦板15,15…と、前記各駆動摩擦板14,14…および前記各被動摩擦板15,15…の配列方向の一端で駆動摩擦板14,14…または被動摩擦板15,15…に対向するプレッシャプレート16と、前記クラッチインナ13の周方向に等間隔をあけた複数個所に一端が受けられる複数個のクラッチばね17,17…と、前記各駆動摩擦板14,14…および前記各被動摩擦板15,15…とは反対側から前記プレッシャプレート16に当接、係合することを可能として前記各クラッチばね17,17…の少なくとも一部の他端を受ける単一のばね保持部材18と、前記クラッチアウタ12および前記伝達軸11間の相対変動が生じるのに応じて前記ばね保持部材18を前記プレッシャプレート16から離間する側に駆動するカム機構19とを備える。
前記クラッチアウタ12は、伝達軸11と同軸の第1円筒部12aを有して椀状に形成されており、前記伝達軸11の軸方向に並ぶ複数枚の駆動摩擦板14,14…の外周は第1円筒部12aに相対回転不能に係合される。このクラッチアウタ12は、前記伝達軸11の軸線まわりに回転可能な回転部材21に複数のリベット22…によって結合されており、エンジンからの動力を減速して伝達する一次減速機機構23の一部を構成する被動歯車24が、前記回転部材21に弾性部材25を介して取付けられる。またクラッチアウタ12は固定のクラッチカバー26で覆われており、クラッチアウタ12およびクラッチカバー26間には環状のシール部材27が介装される。
クラッチインナ13は、前記プレッシャプレート16との間に複数枚の前記駆動摩擦板14,14…および前記被動摩擦板15,15…を挟む受圧板部28aを一体に有して前記伝達軸11に固定されるセンタボス28と、複数枚の前記被動摩擦板15,15…が相対回転不能に係合されるとともに制限された範囲での相対回転を可能として前記センタボス28に軸方向相対移動不能に装着されるクラッチハブ29とから成る。
図2および図3を併せて参照して、前記センタボス28は、前記伝達軸11にスプライン結合される円筒状の支持筒部28bと、前記伝達軸11の軸線に直交する受圧面を有して前記支持筒部28bを同軸に囲繞する環状の受圧板部28aと、支持筒部28bおよび受圧板部28a間を連結する連結部28cと、連結部28cの周方向に等間隔をあけた複数個所たとえば6個所に一体に連設されて伝達軸11と平行に延びるボス部28d,28d…とを一体に有する。また各ボス部28d,28d…相互間に位置するようにして複数の開口部30,30…が前記連結部28cにその周方向等間隔に設けられる。
図4および図5を併せて参照して、クラッチハブ29は、クラッチアウタ12の第1円筒部12aで同軸に囲繞される第2円筒部29aと、前記センタボス28の連結部28cに対向するようにして第2円筒部29aから半径方向内方に張り出すとともに内周部が前記センタボス28の支持筒部28bで支承される対向板部29bとを一体に有し、前記伝達軸11の端部に螺合されるボルト32に当接、係合する環状の規制板33と、センタボス28の連結部28cとの間に前記対向板部29bの内周が挟まれることにより、クラッチハブ29のセンタボス28に対する軸方向相対移動は阻止される。また複数枚の被動摩擦板15,15…の内周は第2円筒部29aに相対回転不能に係合される。
前記対向板部29bには、前記センタボス28の各ボス部28d,28d…を個別に挿通せしめる複数の挿通孔34,34…が設けられており、センタボス28およびクラッチハブ29は、各挿通孔34,34…内で前記連結ボスが移動し得る範囲で相対回転可能である。また各挿通孔34,34…相互間で第2円筒部29aの内周および対向板部29b間には周方向に等間隔をあけて複数の補強リブ29c,29c…が一体に設けられる。
図1に注目して、前記センタボス28の支持筒部28bおよび前記クラッチハブ29の第2円筒部29a間には、センタボス28およびクラッチハブ29の相対回転変動を抑制するOリング35が介装される。またセンタボス28における支持筒部28bの外周および前記クラッチアウタ12の内周間には環状のシール部材36が介装される。
前記プレッシャプレート16は、各駆動摩擦板14,14…および各被動摩擦板15,15…の配列方向の一端で駆動摩擦板14,14…または被動摩擦板15,15…(この実施例では被動摩擦板15,15…)に対向する環状の押圧板部16aを外周部に有して円盤状に形成されるものであり、このプレッシャプレート16の中央部には押圧部材37の一端部が相対回転不能に当接、係合されており、この押圧部材37の他端部は、円筒状である伝達軸11に液密にかつ摺動可能に嵌合される。さらに前記伝達軸11内には、前記押圧部材37の他端との間に球体38,38を介在させた押圧ロッド39が軸方向移動可能に挿入されており、前記押圧板部16aが前記クラッチインナ13の受圧板部28aから離間する側に前記押圧ロッド39で前記プレッシャプレート16をクラッチばね17,17…のばね力に抗して駆動することによって、クラッチ装置が動力伝達を遮断した状態となる。
ところでクラッチばね17…は、コイル状のものであり、前記センタボス28に固定された複数個のばね受け部材40…で一端がそれぞれ受けられる。而して環状に形成されたばね受け部材40…は、円筒状のスリーブ41…の一端にそれぞれ当接しており、それらのスリーブ41…の他端は、前記各ボス部28d…に当接する。而して前記各ばね受け部材40…に拡径頭部42a…を当接、係合せしめて前記各スリーブ41…にそれぞれ挿通されるボルト42…が各ボス部28d…に螺合されており、各ボルト42…を締めつけることによってセンタボス28に各ばね受け部材40…が固定され、前記スリーブ41…を囲繞するクラッチばね17…の一端が前記ばね受け部材40…にそれぞれ当接する。
前記プレッシャプレート16には、複数個(6個)の前記ボス部28d…のうち半数個(3個)のボス部28d…に対応した第1ばね収容筒部16b…が、クラッチインナ13のクラッチハブ29における対向板部29b側に向けて周方向等間隔に突設されるとともに、前記複数個(6個)のボス部28d…のうち残余の半数個(3個)のボス部28d…に対応した透孔44…が周方向等間隔に設けられる。
而して前記第1ばね収容筒部16b…の前記対向板部29b側の端部には半径方向内方に張り出す鍔部16c…が、前記ボス部28d…を挿通させることを可能として一体に設けられており、一端を前記ばね受け部材40…に当接させて第1ばね収容筒部16b…内に収容されたクラッチばね17…の他端が前記鍔部16c…で受けられる。すなわち複数個のクラッチばね17…のうち半数個のクラッチばね17…が、クラッチインナ13のセンタボス28に固定されたばね受け部材40…と、プレッシャプレート16に設けられた第1収容筒部16b…の鍔部16c…との間に縮設されることになる。
図6および図7を併せて参照して、前記ばね保持部材18は、前記プレッシャプレート16の透孔44…に移動可能に挿通される第2収容筒部18a…と、前記各駆動摩擦板14,14…および前記各被動摩擦板15,15…とは反対側から前記透孔44…の周縁で前記プレッシャプレート16に当接、係合することを可能として第2収容筒部18a…の一端から半径方向外方に張り出す当接鍔部18b…と、第2収容筒部18a…の一端部間を相互に連結する連結腕部18c…と、第2収容筒部18a…の他端から半径方向内方に張り出す鍔状のばね受け部18d…とを一体に有するように形成される。
而して前記ばね受け部18は、前記クラッチインナ13のセンタボス28に設けられるボス部28d…のうち前記透孔44…に対応した位置に配置されるボス部28d…を挿通可能であり、前記クラッチばね17…のうち第1収容筒部16b…に収容されるクラッチばね17…以外のクラッチばね17…の他端が前記ばね受け部18d…で受けられる。すなわちクラッチばね17…のうち半数のクラッチばね17…が、センタボス28に固定されたばね受け部材40…およびプレッシャプレート16間に介設され、残余の半数のクラッチばね17…が、センタボス28に固定されたばね受け部材40…およびばね保持部材18間に介設されることになる。
図1に注目して、前記カム機構19は、前記ばね保持部材18における第2収容筒部18a…の他端部と、前記クラッチハブ29における対向板部29bとの間に設けられるものであり、図8で示すように、周方向一方側に向かうにつれて低くなるように形成されて前記対向板部29bに設けられる第1傾斜カム面45…と、周方向一方側に向かうにつれて高くなるように形成されるとともに第1傾斜カム面45…に摺接するようにして第2収容筒部18a…に設けられる第2傾斜カム面46…とで構成される。而して、クラッチアウタ12および伝達軸11間で相対変動が生じるのに応じて、前記クラッチハブ29が前記センタボス28に対して前記矢印47で示す方向に相対回転するときに、図9で示すように、第1および第2傾斜カム面45…,46…の摺接によって、ばね保持部材18は対向板部29bから離反する側に駆動されることになり、これにより、ばね保持部材18は、該ばね保持部材18および前記ばね受け部材40…間に介設されているクラッチばね17…のばね力に抗して、前記当接鍔部18b…を前記プレッシャプレート16から離間せしめるように移動することになる。
次にこの実施例の作用について説明すると、複数枚の駆動摩擦板14,14…および複数枚の被動摩擦板15,15…を押しつける側にプレッシャプレート16を付勢する弾発付勢力を発揮するようにして一端が前記クラッチインナ13で受けられる複数個のクラッチばね17,17…が、伝達軸11の周方向に等間隔をあけた複数個所に配置されており、各駆動摩擦板14,14…および各被動摩擦板15,15…とは反対側からプレッシャプレート16に当接、係合することを可能として前記各クラッチばね17,17…の少なくとも一部、この実施例では半数個のクラッチばね17,17…の他端を受けるばね保持部材18が、前記半数個のクラッチばね17,17…の他端を個別に受ける複数のばね受け部18d…を有して一体に形成されるので、クラッチ容量を低減するためにばね保持部材18をカム機構19で駆動する際に、クラッチ装置の周方向でばね保持部材18のプレッシャプレート16からの離間量にばらつきが生じることはなく、したがって駆動摩擦板14,14…および被動摩擦板15,15…の圧接力が周方向で不均等となってしまうこともないので、耐久性の向上を図ることができる。またばね保持部材18は一度に組付けられるので生産性の向上を図ることができる。
またクラッチインナ13は、伝達軸11に相対回転不能に結合されるセンタボス28と、制限された範囲での相対回転を可能としてセンタボス28に装着されるクラッチハブ29とから成り、ばね保持部材18およびクラッチハブ29間にカム機構19が設けられるので、部品点数を少なくした簡単な構造でカム機構19を構成することができる。
さらにセンタボス28およびクラッチハブ29間に介装されるOリング35で、センタボス28およびクラッチハブ29の相対回転変動を抑制するので、相対変動に対するダンピング効果をOリング35で得るようにしてダンピング構造の軽量化を図ることができ、組付け性および生産性の向上を図ることができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
たとえば上記実施例では、複数のクラッチばね17…の一部およびプレッシャプレート16間にばね保持部材18が介装されるようにしたが、全てのクラッチばね17…およびプレッシャプレート16間にばね保持部材18が介装されるようにしてもよい。
クラッチ装置の縦断面図である。 センタボスを図1の2−2線矢視方向から見た図である。 図2の3−3線断面図である。 クラッチハブを図1の4−4線矢視方向から見た図である。 図4の5−5線断面図である。 ばね保持部材を図1の6−6線矢視方向から見た図である。 図6の7−7線断面図である。 非相対回転変動状態での図1の8−8線に沿う断面図である。 相対回転変動状態での図8に対応した断面図である。
符号の説明
11・・・伝達軸
12・・・クラッチアウタ
13・・・クラッチインナ
14・・・駆動摩擦板
15・・・被動摩擦板
16・・・プレッシャプレート
17・・・クラッチばね
18・・・ばね保持部材
18d・・・ばね受け部
19・・・カム機構
28・・・センタボス
28a・・・受圧板部
29・・・クラッチハブ
35・・・Oリング
40・・・ばね受け部材

Claims (3)

  1. 伝達軸(11)と同軸に配置されるクラッチアウタ(12)と、前記伝達軸(11)との間での動力伝達を常時可能としつつ該伝達軸(11)に連動、連結されて前記クラッチアウタ(12)と同軸に配置されるクラッチインナ(13)と、前記伝達軸(11)の軸線に沿う方向での移動を可能として前記クラッチアウタ(12)に相対回転不能に係合される複数枚の駆動摩擦板(14)と、前記伝達軸(11)の軸線に沿う方向での移動を可能として前記各駆動摩擦板(14)と交互に配置されて前記クラッチインナ(13)に相対回転不能に係合される複数枚の被動摩擦板(15)と、前記各駆動摩擦板(14)および前記各被動摩擦板(15)の配列方向の一端で駆動摩擦板(14)または被動摩擦板(15)に対向するプレッシャプレート(16)と、前記各駆動摩擦板(14)および前記各被動摩擦板(15)を押しつける側に前記プレッシャプレート(16)を付勢する弾発付勢力を発揮するようにして前記伝達軸(11)の周方向に等間隔をあけた複数個所に配置されるとともに一端が前記クラッチインナ(13)で受けられる複数個のクラッチばね(17)と、前記各駆動摩擦板(14)および前記各被動摩擦板(15)とは反対側から前記プレッシャプレート(16)に当接、係合することを可能として前記各クラッチばね(17)の少なくとも一部の他端を受けるばね保持部材(18)と、前記クラッチアウタ(12)および前記伝達軸(11)間の相対変動が生じるのに応じて前記ばね保持部材(18)を前記プレッシャプレート(16)から離間する側に駆動するカム機構(19)とを備えるクラッチ装置において、前記ばね保持部材(18)が、複数個の前記クラッチばね(17)の少なくとも一部の他端を個別に受ける複数のばね受け部(18d)を一体に有して単一に形成されることを特徴とするクラッチ装置。
  2. 前記クラッチインナ(13)が、前記プレッシャプレート(16)との間に複数枚の前記駆動摩擦板(14)および複数枚の前記被動摩擦板(15)を挟む受圧板部(28a)を一体に有して前記伝達軸(11)に固定されるセンタボス(28)と、複数枚の前記被動摩擦板(15)が相対回転不能に係合されるとともに制限された範囲での相対回転を可能として前記センタボス(28)に軸方向相対移動不能に装着されるクラッチハブ(29)とから成り、前記センタボス(28)に固定された複数個のばね受け部材(40)で一端が受けられるようにした複数個の前記クラッチばね(17)の少なくとも一部の他端を受ける前記ばね保持部材(18)と、前記クラッチハブ(29)との間に前記カム機構(19)が設けられることを特徴とする請求項1記載のクラッチ装置。
  3. 前記センタボス(28)および前記クラッチハブ(29)間に、それらの相対回転変動を抑制するOリング(35)が介装されることを特徴とする請求項2記載のクラッチ装置。
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