JP2009013487A - 摺動部品及び摺動機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶射被膜の耐磨耗性が向上した摺動部品及び摺動機構を提供する。
【解決手段】摺動面12を有する金属基材と、溶射により前記摺動面に形成された溶射被膜とを具備し、前記溶射被膜は、黄銅と、前記黄銅中に分散した添加材と、を有している。前記黄銅は、重量%で、Zn:10〜55%、残部がCuからなり、前記添加材は、Crと、溶射によって溶融可能な材料であるバインダ材料を含有している。前記溶射被膜は、重量%で、前記添加材を2.5〜30%含有し、かつ前記添加材中にCrを2〜25%含有する。前記金属基材は、例えば鋳鉄、または少なくとも前記摺動面が浸炭処理された浸炭鋼からなる。
【選択図】図3

Description

本発明は、溶射被膜を有する摺動部品及び摺動機構に関する。特に本発明は、耐磨耗性が向上した溶射被膜を有する摺動部品及び摺動機構に関する。
摺動機構として、一方の摺動部品を高力黄銅などの銅合金で形成し、他方の摺動部品を浸炭処理した鋼で形成する場合がある。このような材料の組み合わせを行うと、摺動機構の摩擦係数及び耐磨耗性等がよくなる。しかし、摺動部品の全体を銅合金で形成するとコストが高くなる。そこで、摺動部品の単価を下げる為に、摺動部品を銅合金ではなく鉄系材料で形成し、その摺動面に被膜を形成する技術の開発が行われている。被膜に求められる特性は、低摩擦係数及び耐磨耗性、並びに相手材を磨耗させないことである。
被膜を形成する方法として、溶着肉盛りにより被膜を形成する方法、及び溶射により被膜を形成する方法がある。溶着肉盛りにより被膜を形成する場合、被膜に含まれる成分の一部が蒸散して被膜の組成が変わってしまうことがある。また、被膜が厚くなりがちであり、材料コストが高くなる。
これに対して溶射により被膜を形成する方法は、被膜の組成の変化を抑制することができ、かつ被膜を薄くすることができるという特徴を有している。従来の溶射被膜の一例として、黄銅材料にMoを添加したものがある(例えば特許文献1参照)。
特開平7−48665号公報
しかし、例えば摺動部品の相手材の鋼が高硬度である場合、黄銅材料にMoを添加した溶射被膜では耐磨耗性が十分ではない場合がある。
本発明は上記のような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、溶射被膜の耐磨耗性が向上した摺動部品及び摺動機構を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る摺動部品は、摺動面を有する金属基材と、
溶射により前記摺動面に形成された溶射被膜と、
を具備し、
前記溶射被膜は、黄銅と、前記黄銅中に分散した添加材と、を有しており、
前記黄銅は、重量%で、Zn:10〜55%、残部がCuからなり、
前記添加材は、Crと、溶射によって溶融可能な材料であるバインダ材料を含有しており、
前記溶射被膜は、重量%で、前記添加材を2.5〜30%含有し、かつ前記添加材中にCrを2〜25%含有することを特徴とする。
前記バインダ材料は、例えばNiとCrからなる。前記金属基材は、例えば少なくとも前記摺動面が鋳鉄又は鋼からなる。前記黄銅は、さらにAl、Mn、Fe、Ni、Si、Co、Cr、Ti、Nb、V、Zr、Mo、及びPbの少なくとも一種を、合計の重量%で、0.1〜10%含有してもよい。
本発明に係る摺動機構は、第1の摺動面を有する第1の摺動部品と、
前記第1の摺動面と摺動する第2の摺動面を有する第2の摺動部品と、
を具備し、
前記第1の摺動部品は、少なくとも前記摺動面が鋼からなり、
前記第2の摺動部品は、鋳鉄からなる基材と、溶射により前記第2の摺動面に形成された溶射被膜とを有し、
前記溶射被膜は、黄銅と、前記黄銅中に分散した添加材と、を有しており、
前記黄銅は、重量%で、Zn:10〜55%、残部がCuからなり、
前記添加材は、Crと、溶射によって溶融可能な材料であるバインダ材料からなり、
前記溶射被膜は、重量%で、前記添加材を2.5〜30%含有し、かつ前記添加材中にCrを2〜25%含有することを特徴とする。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。本実施形態では、摺動機構の一例としてロッカカムとクレードルの組み合わせを用いている。ロッカカム及びグレードルは、例えば図1に示す斜板式油圧ポンプに用いられる。
図1に示すように、この斜板式油圧ピストンポンプ51においては、ドライブシャフト52とシリンダブロック53とが同軸上に配置され、シリンダブロック53と共に回転するピストン54の一端部に嵌め込まれる球状頭部を有してなるピストンシュー55を、ドライブシャフト52に対して傾斜配置されるロッカカム10に対して摺動させることにより、ピストン54をシリンダブロック53内で往復運動させ、これによりバルブプレート57の吸入ポート57aを介して吸い込まれた油を高圧にしてそのバルブプレート57の吐出ポート57bから吐出するように構成されている。なお、ロッカカム10の傾斜は、クレードル20との摺動面に沿った回転により変更され、吐出油量の調整に用いられる。このため、ロッカカム10とクレードル20の摺動部分には、耐磨耗性が求められる。
また、この斜板式油圧ピストンポンプ51の高出力化で不可欠なことは、油圧の高圧化と高流量化であって、ピストンシュー55とロッカカム10との摺動性の改善、並びにロッカカム10とピストン54との傾斜角度を大きくとることによって高圧油の吐出量を多くすることが重要である。
図2(A)はロッカカム10の斜視図であり、図2(B)はクレードル20の斜視図である。図3はロッカカム10とクレードル20を組み合わせた状態を説明するための図である。
図2(A)に示すように、ロッカカム10は凸状の曲面である摺動面12を有しており、クレードル20は凹状の曲面である摺動面22を有している。そして図3に示すように、摺動面22上に摺動面12が配置され、摺動面22,12が互いに摺動することでロッカカム10はクレードル20上で摺動する。
本実施形態において、ロッカカム10は浸炭処理が行われた鋼(例えばクロム鋼であるSCr420)、高周波焼入れが行われた鋼、又は表面に窒化処理が行われた鋼で形成されており、クレードル20は鋳鉄で形成されている。そして摺動面12,22のいずれか一方に溶射被膜が形成されている。
本発明者が鋭意検討を行った結果、溶射により溶融可能なバインダ材料にCrを加えた添加材を黄銅に添加し、これを摺動部品に溶射して溶射被膜を形成することにより、溶射被膜の耐磨耗性を向上させることができることを見出した。そして、溶射被膜における添加材の比率、及び添加材におけるCrの比率をそれぞれ適切な範囲にすることにより、相手方の摺動部品の磨耗量を抑えることができることを見出した。
本実施形態に係る溶射被膜は、上記した知見に基づいたものであり、黄銅に添加材を分散させた構造を有している。黄銅は、Zn:10〜55重量%、残部がCuからなる。黄銅としては高力黄銅を用いるのが好ましく、この場合は、さらにAl、Mn、Fe、Ni、Si、Co、Cr、Ti、Nb、V、Zr、Mo、及びPbの少なくとも一種を、合計の重量%で、0.1〜10%含有する。溶射被膜の母材に黄銅を用いるには、摩擦係数を低くする為である。
添加材は、Cr、及び溶射によって溶融可能な材料であるバインダ材料からなる。Crの含有率は、例えば25〜50重量%である。溶射被膜にCrを添加するのは、溶射被膜に十分な耐磨耗性を持たせる為である。添加材にバインダ材料を添加するのは、Crは溶射で溶融しない為である。バインダ材料は、例えばNiCr1−x(0.6<x<0.9)である。溶射被膜における添加材の含有量は、2.5〜30重量%である。ただし、溶射被膜に含まれるCrが2〜25%となるようにする。
溶射被膜を上記した構成にする為には、黄銅に上記した組成を有する添加材を添加した溶射材料を使用すればよい。溶射材料の状態における添加材の添加量は、溶射時の飛散を考慮して、5〜50重量%とする。
なお、ロッカカム10及びクレードル20のいずれに溶射被膜を形成する場合においても、溶射被膜と基材(ロッカカム10の場合は例えば浸炭処理が行われた鋼、クレードル20の場合は例えば鋳鉄)の間には、熱膨張差を緩和することを目的とした中間層を設けるのが好ましい。中間層に求められる性質は、熱膨張係数が基材を構成する材料と溶射被膜の間の値であること、及び、基材及び溶射被膜のいずれに対しても濡れ性がよいことである。中間層としては、例えばNiAl1−y(0.8<y<0.98)を溶射して形成された膜を用いる。
次に、摺動面12,22のいずれかに溶射被膜を形成する方法を説明する。まず摺動面にブラスト処理を行う。次いで、必要に応じて予熱を行う。そして必要に応じて、中間層となる溶射被膜を形成する。その後、上記した組成を有する溶射材を用いて溶射被膜を形成する。溶射の方法は、例えば高速フレーム溶射(HVOF溶射)であるが、他の溶射方法、例えばプラズマ溶射でもよい。
なお、本実施形態では摺動機構として摺動機構の一例としてロッカカムとクレードルの組み合わせを用いたが、他の摺動機構の摺動面に、本実施形態で示した溶射被膜を本実施形態と同様の手法で形成しても良い。
(実施例1)
鋳鉄であるFCD600からなる試験片の摺動面にブラスト処理を行い、その後、摺動面に中間層及び照射被膜を、この順に高速フレーム溶射により形成した。中間層としては、Ni0.95Al0.05を使用した。また溶射被膜となる溶射材料において、黄銅としては、表1に組成を示す高力黄銅を使用し、添加材としてはCrを75%、バインダ材料であるNi0.75Cr0.25を25重量%含むものを使用した。また、溶射材料の添加材含有率を、20重量%(すなわち溶射材料のCrの含有率が15重量%)及び30重量%(すなわち溶射材料のCrの含有率が22.5重量%)にすることにより、2つの実施例に係る試料を作製した。なお、表1における単位は重量%である。
また、比較例として、添加材をMoとし、溶射材料の添加材含有率を5重量%にした試料を作製した。比較例に係る試料の構成は、溶射材料の成分を除いて実施例と同様である。
上記した実施例及び比較例に係る試料の特性を調べる為、浸炭処理が行われたSCr420からなる相手材に対する摺動試験を行った。相手材に対する試料の面圧は30MPaとして、摺動速度は0.5m/秒として、8時間ほど摺動を行い、試料の摺動面及び相手材それぞれの磨耗量と、すべり摩擦係数μを測定した。
実施例に係る2つの試料は、すべり摩擦係数μが0.12であり、比較例に係る試料もすべり摩擦係数μが0.12であった。このことから、すべり摩擦係数に関しては、実施例に係る試料は比較例に係る試料と同等の特性を有することが分かった。
一方、実施例において溶射材料の添加材含有率を20重量%とした場合、試料の摺動面及び相手材の磨耗量は、それぞれ平均値が13μm及び1μmであった。また、溶射材料の添加材含有率を30重量%とした場合、試料の摺動面及び相手材の磨耗量は、それぞれ平均値が11.5μm及び0.75μmであった。これに対し、比較例に係る試料の摺動面及び相手材の磨耗量は、それぞれ平均値が149μm及び0.75μmであった。このことから、実施例に係る試料は、いずれも耐磨耗性が比較例と比べてよく、かつ相手材の磨耗量も比較例と同等であることが分かった。
(実施例2)
浸炭処理が行われたSCr420からなる試験片の摺動面にブラスト処理を行い、その後、摺動面に中間層及び照射被膜を、この順に溶射により形成した。中間層及び黄銅、及び添加材は、実施例1と同様のものを使用した。また、溶射材料の添加材含有率を、10重量%及び20重量%にすることにより、2つの実施例に係る試料を作製した。
また、比較例として、溶射材料の添加材含有率を100重量%及び90重量%にした試料をそれぞれ作製した。比較例に係る試料の構成は、溶射材料の成分を除いて実施例と同様である。
図4の各図は、実施例及び比較例の溶射被膜の表面SEM写真である。(A)、(B)、(C)、及び(D)は、それぞれ添加材含有率が10重量%、20重量%、90重量%、及び100重量%の場合の溶射被膜の断面光学顕微鏡写真である。本写真から分かるように、溶射後においても黄銅と添加材は互いに分離して存在している。そして添加材含有率が低い場合は母材である黄銅中に添加材が分散している状態になっている(図4(A)及び(B))。また、(A)、(B)、(C)、及び(D)の例における溶射被膜の硬度は、それぞれHV280、HV283、HV650、及びHV562であった。このように、添加材含有率が低い場合、溶射被膜の硬度がある程度低くなり、これにより、溶射被膜の表面粗さの確保が容易になる。
上記した実施例及び比較例に係る試料の特性を調べる為、鋳鉄であるFC300からなる相手材に対する摺動試験を行った。相手材に対する試料の面圧は30MPaとして、摺動速度は0.5m/秒として、8時間ほど摺動を行い、試料の摺動面及び相手材それぞれの磨耗量と、すべり摩擦係数μを測定した。
実施例に係る2つの試料は、添加材が10重量%の場合のすべり摩擦係数μが0.09であり、添加材が20重量%の場合のすべり摩擦係数μが0.11であった。このことからすべり摩擦係数に関しては、本実施例に係る試料は、実施例1の比較例に係る試料と同等以上の特性を有することが分かった。
また、試料の摺動面及び相手材の磨耗量は、添加材が10重量%の場合がそれぞれ平均値で1.5μm及び1.75μmであり、添加材が20重量%の場合が2.65μm及び2.5μmであった。このことから、実施例に係る試料は、いずれも耐磨耗性が実施例1の比較例と比べてよく、かつ相手材の磨耗量も実施例1の比較例と同等であることが分かった。
一方、本実施例の比較例に係る試料のすべり摩擦係数μは、添加材が100重量%の場合及び90重量%の場合のいずれにおいても、0.14であり、実施例1の比較例と比べてやや悪かった。また本実施例の比較例に係る試料の摺動面の磨耗量は、添加材が100重量%の場合が平均値で1.6μm、添加材が90重量%の場合が平均値で1.15μmと、低い値になった。しかし、相手材の磨耗量は、添加材が100重量%の場合は平均値で22.5μm、添加材が90重量%の場合は38μmと、高い値になった。このことから、添加材が多すぎると、相手材の磨耗量が増加することが示された。
以上から、溶射被膜を黄銅及び添加材で構成し、この添加材を、Crと、溶射によって溶融可能な材料であるバインダ材料で構成し、かつ溶射被膜中のCrを本発明に係る範囲内にすることにより、溶射被膜の耐磨耗性を向上させることができることが示された。また、相手材の磨耗量も少なくできることが示された。
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。
斜板式油圧ポンプ51の構成を説明するための一部断面図。 (A)はロッカカム10の斜視図、(B)はクレードル20の斜視図。 ロッカカム10とクレードル20を組み合わせた状態を説明するための図。 実施例及び比較例の溶射被膜の表面SEM写真。
符号の説明
10…ロッカカム、12,22…摺動面、20…クレードル、51…斜板式油圧ポンプ

Claims (5)

  1. 摺動面を有する金属基材と、
    溶射により前記摺動面に形成された溶射被膜と、
    を具備し、
    前記溶射被膜は、黄銅と、前記黄銅中に分散した添加材と、を有しており、
    前記黄銅は、重量%で、Zn:10〜55%、残部がCuからなり、
    前記添加材は、Crと、溶射によって溶融可能な材料であるバインダ材料を含有しており、
    前記溶射被膜は、重量%で、前記添加材を2.5〜30%含有し、かつ前記添加材中にCrを2〜25%含有することを特徴とする摺動部品。
  2. 前記バインダ材料は、NiとCrからなることを特徴とする請求項1に記載の摺動部品。
  3. 前記金属基材は、少なくとも前記摺動面が鋳鉄又は鋼からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の摺動部品。
  4. 前記黄銅は、さらにAl、Mn、Fe、Ni、Si、Co、Cr、Ti、Nb、V、Zr、Mo、及びPbの少なくとも一種を、合計の重量%で、0.1〜10%含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の摺動部品。
  5. 第1の摺動面を有する第1の摺動部品と、
    前記第1の摺動面と摺動する第2の摺動面を有する第2の摺動部品と、
    を具備し、
    前記第1の摺動部品は、少なくとも前記摺動面が鋼からなり、
    前記第2の摺動部品は、鋳鉄からなる基材と、溶射により前記第2の摺動面に形成された溶射被膜とを有し、
    前記溶射被膜は、黄銅と、前記黄銅中に分散した添加材と、を有しており、
    前記黄銅は、重量%で、Zn:10〜55%、残部がCuからなり、
    前記添加材は、Crと、溶射によって溶融可能な材料であるバインダ材料からなり、
    前記溶射被膜は、重量%で、前記添加材を2.5〜30%含有し、かつ前記添加材中にCrを2〜25%含有することを特徴とする摺動機構。
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