JP2009013471A - Ruターゲット材およびその製造方法 - Google Patents

Ruターゲット材およびその製造方法 Download PDF

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亮二 林
Toshiyuki Sawada
俊之 澤田
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Abstract

【課題】 本発明は、ハードディスク等に使用されるRu薄膜を形成するために用いるRuターゲット材およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 タップ密度が10〜30%、酸素含有量が0.5%以下であるRu粉末を、カーボン型に充填し、不活性ガス雰囲気中で、ホットプレスにより固化成形するRuターゲット材の製造方法。上記ホットプレス後に1100℃以上に加熱し、50MPa以上で3秒以上加圧を行い、密度98%以上とするRuターゲット材の製造方法およびRuターゲット材。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ハードディスク等に使用されるルテニウム(以下、Ruと称す)の薄膜を形成するために用いるRuターゲット材およびその製造方法に関するものである。
近年、ハードディスク等に使用されるRu薄膜を形成するためのRuスパッタリングターゲット材を製造する方法が研究されている。このRuは希少金属であり、また結晶構造は六方最密格子で硬く脆い金属であり、塑性加工ができない。しかも、その性質は高温でも変形しにくく、割れ易いという問題がある。そのため、従来は高純度のRuターゲットは、エレクトロビーム溶解などで円盤状に鋳造した後、機械加工されるか、粉末をホットプレスやHIP(熱間静水圧プレス)により成形後、機械加工により製造されている。
例えば特開2000−34563号公報(特許文献1)に開示されているように、水酸化ナトリウム溶液に粗ルテニウム粉を投入し、塩素ガスを吹き込む、その後オゾンを吹き込むことにより、粗ルテニウムの殆どを四酸化ルテニウムにすることができ、また、吸収液として塩酸または塩酸と有機物の混合溶液を用いて蒸発乾固することによりルテニウム塩の結晶が得られ、これを水素雰囲気中で還元した後さらに不活性雰囲気で処理することにより高純度のルテニウム粉末を得ることが提案されている。
また、特開平11−61392号公報(特許文献2)に開示されているように、Ru粉末を少なくとも2回以上溶解と凝固を繰り返して、純度99.9%以上のインゴットを作り、これを切削加工により平板を形成するRu薄膜形成用スパッタリングターゲットの製法は提案されてる。さらに、特開2005−336583号公報(特許文献3)に開示されているように、粉末焼結法を用いて作製した焼結Ruターゲット材のスパッタ面の断面ミクロ組織における最大長さ30μm以上の介在物を1個/cm2 以下とした焼結Ruターゲット材が提案されている。
特開2000−34563号公報 特開平11−61392号公報 特開2005−336583号公報
上述したように、特許文献1は、化学処理により高純度のルテニウム粉末を得ることができるが、製品歩留りが低いという問題がある。また、引用文献2は、Ru粉末を2回以上溶解と凝固を繰り返して、純度99.9%以上のインゴットを作るものであるが、これも引用文献1と同様に、製造歩留りが低く工業的に非現実てきである。また、特許文献3は、粉末焼結法を用いて作製した焼結Ruターゲット材であり、低酸素のターゲット材には適さない。
このように、金属不純物が少なく、純度99.9%以上で、かつ200ppm以下の低酸素のターゲット材を製造には、溶解法では、エレクトロビーム溶解や熱プラズマ溶解など特殊な方法で製造可能であるが、しかし、ニアネットシェイプ化で、高価な原料の歩留りが悪い。一方、粉末成形法は広く用いられており、高純度Ru粉末を原料に、ホットプレスやHIPで固化成形されている。しかし、粉末成形法では、酸素低減のために原料段階での特別な処理(熱プラズマ処理や水素還元処理など)が行われている。このような特別な処理を行わずに酸素を低減するRu粉末成形方法が求められる。
上述のような問題を解消するために、発明者らは鋭意開発を進めた結果、タップ密度が10〜30%、酸素含有量が0.5%以下であるRu粉末をカーボン型に充填し、ホットプレスで固化成形することにより、低酸素および高密度のRuターゲット材を高製品歩留りで得ることを可能としたRuターゲット材およびその製造方法を提供するものである。
その発明の要旨とするところは、
(1)タップ密度が10〜30%、酸素含有量が0.5%以下であるRu粉末を、カーボン型に充填し、不活性ガス雰囲気中で、ホットプレスにより固化成形することを特徴とするRuターゲット材の製造方法。
(2)前記(1)において、ホットプレス後に1100℃以上に加熱し、50MPa以上で3秒以上加圧を行い、密度98%以上とすることを特徴とするRuターゲット材の製造方法。
(3)前記(1)または(2)による方法によって製造されたことを特徴とするRuターゲット材。
(4)Ru粉末を固化成形した後の密度が95%以上で酸素が200ppm以下であることを特徴とするRuターゲット材。
(5)Ru粉末を2回固化成形した後の密度が98%以上で酸素が200ppm以下であることを特徴とするRuターゲット材にある。
以上述べたように、本発明により低酸素、高密度のRuターゲット材を高製品歩留りにて安価に製造可能としたもので工業的に極めて優れた効果を奏するものである。
以下、本発明に係る要件の限定理由を述べる。
タップ密度:10〜30%
タップ密度が10%未満では、ホットプレスでの固化成形において、次工程の熱間での固化成形で密度98%以上となるのに十分な密度である95%以上を得ることができない。また、固化成形前の充填密度が低いために、粉末の充填が不均一となるため、固化成形後の形状が不均一となり、製品歩留りが80%以下と低下し、高価な原料のロスが大きくなる。一方、30%を超えると、粉末間の空隙が少なくなり、カーボン型によるホットプレス中の脱酸効果が不十分となり、1000ppm以下、望ましくは500ppm、より望ましくは200ppm以下の低酸素のターゲットを得ることができない。従って、その範囲を10〜30%とした。好ましくは、15〜28%とする。
酸素含有量:0.5%以下
酸素含有量が0.5%を超えて含有していると、ホットプレスした時に脱酸効果が不足し、十分な低酸素である200ppm以下のターゲットを得ることができない。原料粉末の酸素含有量は低い方が望ましいのであるが、そのために特別な処理を実施し、コストと労力を費やすことなく、低酸素なRuターゲット材を高製品歩留りにて安価に製造可能とするためである。従って、その上限を0.5%とした。好ましくは、0.02〜0.45%とする。
上述した条件での原料となるRu粉末を、所定のカーボン型に充填した後、温度1200〜2000℃、圧力10〜30MPa、真空またはアルゴンでの非酸化性雰囲気にてホットプレスした後、機械加工することにより、密度95%以上の低酸素Ruスパッタリングターゲット材を得ることができる。
カーボン型に充填した結果、カーボン型のカーボンとRu粉末中の酸素が結合し、COガスとして排気することにより脱酸できる。カーボン型と直接接していないRu粉末に含まれている酸素もホットプレス工程中にRu粉末から遊離し、カーボン質のカーボンと結合することにより脱酸が進行するものと推定される。カーボン型の材質としては、一般にホットプレス用に用いられている等方性黒鉛や強度が求められる場合に用いられるカーボン/カーボンコンポジット材等があるが、本発明では特にその特性を限定するものではない。
さらに、ホットプレス後に熱間での固化成形〔より高圧なホットプレスあるいはHIP処理(熱間静水圧プレス)〕を行うことにより、密度98%以上にターゲット材を得ることができる。この固化成形としては、1100℃以上の温度で、かつ50MPa以上の圧力で3秒以上行う。1100℃未満の温度で、50MPa未満の圧力で3秒以下の成形時間では、その密度98%以上でのターゲット材を得るには十分でないことから、その条件とした。
上述した「より高圧なホットプレス」とは、カーボン型を使用せず、鋼製の缶に真空封入した後50MPa以上の高圧でプレスするものである。なお、第一の熱間固化成形であるホットプレス工程なしで、第二の熱間固化成形であるHIPあるいは「より高圧なホットプレス」を行った場合、カーボン型を用いた脱酸工程を経ないため、本発明のような低酸素化は望めない。
以下、本発明について実施例によって具体的に説明する。
原料となるRu粉末をカーボン型に充填し、温度1700℃、2時間、圧力20MPaの条件で真空中でホットプレスを行った。一部はその後、温度1180℃、圧力100MPa、3時間保持の条件のHIP処理を行った。その後、成形体から機械加工により円盤状Ruスパッタリングターゲット材を得た。原料粉末と成形体であるターゲット材の特性を表1に示す。
表1に示す原料粉末でのタップ密度は、メスシリンダに粉末を投入し、200回衝撃を加えた後に粉末の体積を測定し、これで粉末重量を除した後に、Ruの密度である12.38g/cm3 で除した値である。また、ターゲット特性に示すターゲット密度は、ターゲットの寸法と重量から体積重量法により求めた密度をRuの密度である12.38g/cm3 で除した値である。また、製品歩留は、ターゲットの重量を使用した原料粉末の重量で除した値で、それぞれの値を示している。さらに、原料粉末とターゲットの酸素量は、融解赤外線吸収法により測定した。
Figure 2009013471
表1に示すように、No.1〜8は本発明例であり、No.9〜17は比較例である。
比較例No.9は原料粉末のタップ密度が低いために、ターゲット特性としての密度が95%と低く製品歩留が悪い。比較例No.10は原料粉末の酸素量が高いために、ターゲット特性としての酸素量が高い。比較例No.11は原料粉末のタップ密度が低く、かつ酸素量が高いために、ターゲット特性としての密度が低く、製品歩留が悪い。比較例No.12は原料粉末のタップ密度が高いために、ターゲット特性としての酸素量が高い。比較例No.13は原料粉末の酸素量が高いために、ターゲット特性としての密度が95%と低く、かつ酸素量が高い。
比較例No.14は原料粉末のタップ密度が高く、かつ酸素量が高いために、ターゲット特性としての酸素量が高い。比較例No.15は原料粉末のタップ密度が低いために、ターゲット特性としての密度が低い。比較例No.16は原料粉末の酸素量が高いために、ターゲット特性としての酸素量が高い。比較例No.17は原料粉末のタップ密度が高いために、ターゲット特性としての酸素量が高い。これに対し、本発明例であるNo.1〜8はいずれも本発明の条件を満足していることから、ターゲット特性としてのターゲットの密度、酸素量および製品歩留に優れていることが分かる。
このように、原料粉末のタップ密度および/または酸素量が本発明の条件を満たしていない場合は、ターゲット特性としてのターゲットの密度、酸素量および製品歩留のいずれかが劣る結果となった。その結果、本発明の条件を満たすことにより、高密度の低酸素のRuターゲット材の安価に安定供給することが可能となり、ハードディスク等に使用されるRu薄膜に不可欠の技術となった。

特許出願人 山陽特殊製鋼株式会社
代理人 弁理士 椎 名 彊

Claims (5)

  1. タップ密度が10〜30%、酸素含有量が0.5%以下であるRu粉末を、カーボン型に充填し、不活性ガス雰囲気中で、ホットプレスにより固化成形することを特徴とするRuターゲット材の製造方法。
  2. 請求項1において、ホットプレス後に1100℃以上に加熱し、50MPa以上で3秒以上加圧を行い、密度98%以上とすることを特徴とするRuターゲット材の製造方法。
  3. 請求項1または2による方法によって製造されたことを特徴とするRuターゲット材。
  4. Ru粉末を固化成形した後の密度が95%以上で酸素が200ppm以下であることを特徴とするRuターゲット材。
  5. Ru粉末を2回固化成形した後の密度が98%以上で酸素が200ppm以下であることを特徴とするRuターゲット材。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102605332A (zh) * 2012-03-25 2012-07-25 昆明贵金属研究所 一种高纯Ru溅射靶及制备方法
CN102922231A (zh) * 2012-10-25 2013-02-13 昆明贵金属研究所 一种钌及钌合金靶材的加工方法

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