JP2009012139A - 高速切削加工で硬質被覆層がすぐれた潤滑性と耐摩耗性を発揮する表面被覆切削工具 - Google Patents

高速切削加工で硬質被覆層がすぐれた潤滑性と耐摩耗性を発揮する表面被覆切削工具 Download PDF

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Abstract

【課題】溶着性の高い被削材の高速切削加工で硬質被覆層がすぐれた潤滑性と耐摩耗性を発揮する表面被覆切削工具を提供する。
【解決手段】工具基体表面に0.8〜5μmの層厚の硬質被覆層を蒸着形成した表面被覆切削工具において、(AlCr1−X)N(ただし、0.5≦X≦0.7、0.001≦Y≦0.1、0.9≦Z≦1.25、X+Y<0.75)の組成のAlCrBN相からなる硬質被覆層素地に、(AlCr1−a)N(ただし、0.4≦a≦0.7、1≦b≦2.5、0.25≦c≦0.68)の組成のBリッチなAlとCrとBの複合窒化物分散粒子相を存在させ、さらに、硬質被覆層の全体平均組成を、(AlαCr1−αβ)Nγ(ただし、0.5≦α≦0.7、0.003≦β≦0.12、0.8≦γ≦1.25)とする。
【選択図】 なし

Description

この発明は、特に、ステンレス鋼などのような溶着性の高い被削材の切削加工を、高い発熱を伴う高速切削条件で行った場合にも、硬質被覆層がすぐれた潤滑性と耐摩耗性を発揮する表面被覆切削工具(以下、被覆工具という)に関するものである。
一般に、被覆工具には、各種の鋼や鋳鉄などの被削材の旋削加工や平削り加工にバイトの先端部に着脱自在に取り付けて用いられるスローアウエイチップ、前記被削材の穴あけ切削加工などに用いられるドリルやミニチュアドリル、さらに前記被削材の面削加工や溝加工、肩加工などに用いられるソリッドタイプのエンドミルなどがあり、また前記スローアウエイチップを着脱自在に取り付けて前記ソリッドタイプのエンドミルと同様に切削加工を行うスローアウエイエンドミル工具などが知られている。
被覆工具の一つとして、炭化タングステン基(以下、WC基で示す)超硬合金または炭窒化チタン基(以下、TiCN基で示す)サーメットで構成された工具基体の表面に、Al−Cr−B系合金のターゲットを用いたアークイオンプレーティングにより、0.3〜10μmの厚みの組成式(AlCr1−x)(B1−y(ただし、0.35≦x≦0.65、0.03≦y≦0.3、0.8≦z≦1.2)を満足する複合ホウ窒化物からなる硬質被覆層を蒸着形成してなる被覆工具が知られており、そして、この被覆工具の硬質被覆層は、炭素鋼や軸受鋼などの切削に用いた場合には、すぐれた耐溶着性、耐摩耗性を発揮することが知られている。
また、超硬合金製工具基体の表面に、Cr−B合金ターゲットを用いてアークイオンプレーティングを行うことにより、あるいは、Ti−Al合金ターゲットとB含有ターゲットを用いてアークイオンプレーティングを行うことにより、BリッチなCr−B窒化物粒子、あるいは、BリッチなTi−B窒化物粒子を層中に存在させた硬質被覆層を蒸着形成してなる被覆工具が知られており、そして、この被覆工具の硬質被覆層は、炭素鋼の切削に用いた場合には、すぐれた潤滑性と耐摩耗性を発揮することが知られている。
特開2005−330539号公報 特開2003−260606号公報
近年の切削加工装置のFA化はめざましく、一方で切削加工に対する省力化および省エネ化、さらに低コスト化の要求は強く、これに伴って切削加工は一段と高速化する傾向にあるが、上記の従来被覆工具においては、これを通常条件での切削加工に用いた場合には問題はないが、これを特に、ステンレス鋼等のような溶着性の高い被削材を、高い発熱を伴う高速切削に用いた場合には、切削時に発生する高熱によって硬質被覆層は過熱され、高温硬さ、潤滑性が不足したり、また溶着を生じたりするために、耐摩耗性の低下、チッピングの発生等が避けられず、その結果、比較的短時間で使用寿命に至るのが現状である。
そこで、本発明者等は、上述のような観点から、高熱を発生する高速切削条件で溶着を生じやすいステンレス鋼のような被削材を切削加工するにあたり、硬質被覆層がすぐれた潤滑性と耐摩耗性を発揮する被覆工具を開発すべく、上記の従来被覆工具に着目し、研究を行った結果、
(イ)例えば図1(a)に概略平面図で、同(b)に概略正面図で示される構造のアークイオンプレーティング(AIP)装置を用い、装置中央部に工具基体(例えば、超硬基体)装着用回転テーブルを設け、装置内には、BリッチなAl−Cr−B粒子を分散させたAl−Cr−B焼結合金からなるカソード電極(蒸発源)を設け、工具基体装着用回転テーブル上に工具基体をリング状に装着し、この状態で装置内雰囲気を窒素雰囲気として、前記回転テーブルを回転させると共に、形成される硬質被覆層の層厚均一化を図る目的で工具基体自体も自転させながら、前記のAl−Cr−B焼結合金からなるカソード電極(蒸発源)とアノード電極との間にアーク放電を発生させ、AlとCrとBの複合窒化物(以下、(Al,Cr,B)Nで示す)層を蒸着形成すると、工具基体表面には、(Al,Cr,B)N相を素地として、その中に、所定面積割合でBリッチな(Al,Cr,B)N分散粒子相が存在する硬質被覆層が形成されること。
(ロ)上記(Al,Cr,B)N層からなる硬質被覆層において、素地を構成する(Al,Cr,B)N相(以下、単に(Al,Cr,B)N素地相という)中の成分であるAlは高温硬さ、耐熱性および耐酸化性を向上させ、同Cr成分は高温強度を向上させ、また、B成分は高温硬さを向上させると同時に被削材との反応性を低下させる作用があり、また、Bリッチな(Al,Cr,B)N分散粒子相(以下、単に(Al,Cr,B)N分散粒子相という)は、被削材との潤滑性を向上させ溶着を抑制する作用があることから、(Al,Cr,B)N素地相中に(Al,Cr,B)N分散粒子相が所定面積割合で存在する硬質被覆層は、全体としてすぐれた高温硬さ、耐熱性、耐酸化性、高温強度および潤滑性を備え、その結果として、ステンレス鋼などの溶着性の高い被削材を、高熱発生を伴う高速切削条件で切削加工しても、溶着、チッピング、偏摩耗等を生じることなくすぐれた耐摩耗性を長期に亘って発揮するようになること。
以上(イ)、(ロ)に示される研究結果を得たのである。
この発明は、上記の研究結果に基づいてなされたものであって、
「炭化タングステン基(WC基)超硬合金または炭窒化チタン基(TiCN基)サーメットで構成された工具基体の表面に、硬質被覆層を蒸着形成した表面被覆切削工具において、
(a)上記硬質被覆層は、(Al,Cr,B)N素地相に、(Al,Cr,B)N分散粒子相が0.5〜10面積%の割合で存在する2相組織で構成され、
(b)上記素地を構成するAlとCrとBの複合窒化物相は、その組成を、
組成式:(AlCr1−X)N
で表した場合、いずれも原子比で、0.5≦X≦0.7、0.001≦Y≦0.1、0.9≦Z≦1.25、X+Y<0.75、を満足し、
(c)上記BリッチなAlとCrとBの複合窒化物分散粒子相は、その組成を、
組成式:(AlCr1−a)N
で表した場合、いずれも原子比で、0.4≦a≦0.7、1≦b≦0.7、0.25≦c≦0.68を満足し、
(d)さらに、上記2相組織で構成された硬質被覆層の全体平均組成を、
組成式:(AlαCr1−αβ)Nγ
で表した場合、いずれも原子比で、0.5≦α≦0.7、0.003≦β≦0.12、0.8≦γ≦1.25を満足する、
ことを特徴とする硬質被覆層がすぐれた潤滑性と耐摩耗性を発揮する表面被覆切削工具(被覆工具)。」
に特徴を有するものである。
つぎに、この発明の被覆工具の硬質被覆層を構成する(Al,Cr,B)N素地相、(Al,Cr,B)N分散粒子相の各層成分の組成限定理由等について説明する。
(a)(Al,Cr,B)N素地相
(Al,Cr,B)N素地相は、BリッチなAl−Cr−B粒子を分散させたAl−Cr−B焼結合金をターゲットとし、アークイオンプレーティングにより蒸着形成するが、その蒸着条件を調整することにより、上記Al−Cr−B焼結合金素地の成分組成とほぼ対応する成分組成を有する(Al,Cr,B)N素地相を形成することができる。
そして、既に述べたとおり、(Al,Cr,B)N素地相におけるAl成分は、高温硬さ、耐熱性および耐酸化性を向上させ、同Cr成分は高温強度を向上させるとともに、B成分は高温硬さを向上させると同時に被削材との反応性を低下させる作用があるが、Crとの合量に対するAl成分の含有割合(X値)が0.5未満の場合には、硬質被覆層の素地として最小限要求される高温硬さ、耐熱性、耐酸化性を維持することはできず、一方、Alの含有割合(X値)が0.7を超えるような場合には、Crの含有割合が少なくなりすぎて、硬質被覆層素地自体のすぐれた高温強度を維持することが困難になるばかりか、反応性の低減および潤滑性の向上を図ることができなくなることから、Alの含有割合(X値)を0.5〜0.7(ただし、原子比)と定めた。
また、B成分の含有割合(Y値)が0.001未満の場合には、硬質被覆層素地の、被削材との反応性の低減および潤滑性の向上を図ることができなくなり、一方、B成分の含有割合(Y値)が0.1を超えるような場合には、CrB、AlBのような低靭性の析出物が形成され、素地が脆化傾向を示すようになるので、Bの含有割合(Y値)を0.001〜0.1(ただし、原子比)と定めた。
ただ、Al成分とB成分の含有割合の合計値(X値+Y値)が、0.75以上では、被覆層中のCrの含有割合が少なくなりすぎ、層全体の高温強度を維持できなくなることから、上記合計値(X値+Y値)を0.75未満と定めた。
また、N成分の含有割合(Z値)が0.90未満の場合には、複合窒化物の形成量が少なくなり、そのため、素地に最小限必要とされる高温硬さ、耐熱性、耐酸化性を具備せしめることができず、一方、N成分の含有割合(Z値)が1.25を超えると、素地が脆化しチッピングを発生しやすくなることから、N成分の含有割合(Z値)を0.90〜1.25と定めた。
(b)(Al,Cr,B)N分散粒子相
(Al,Cr,B)N分散粒子相は、上記(a)と同様に、BリッチなAl−Cr−B粒子を分散させたAl−Cr−B焼結合金をターゲットとし、アークイオンプレーティングにより蒸着形成するが、その蒸着条件を調整することにより、上記BリッチなAl−Cr−B粒子の成分組成とほぼ対応する成分組成を有する(Al,Cr,B)N分散粒子相を形成することができる。
そして、(Al,Cr,B)N分散粒子相におけるAl成分が、高温硬さ、耐熱性および耐酸化性を向上させ、同Cr成分が高温強度を向上させ、B成分が高温硬さを向上させると同時に被削材との反応性を低下させることは上記(a)と同様であるが、(Al,Cr,B)N分散粒子相は素地に比べてはるかに高いB含有割合であるため、高熱を発生するとともに、ステンレス鋼のような溶着性の高い被削材の高速切削加工においても、被削材との反応性をより低下させ、被削材との潤滑性をより一段と向上させ溶着を抑制するが、B成分の含有割合(b値)が1.0未満では、一段とすぐれた潤滑作用、耐溶着性を期待することはできず、一方、B成分の含有割合(b値)が2.5を越えると分散粒子相が低靭性の脆化相となり、チッピングを発生しやすくなるので、B成分の含有割合(b値)を1.0〜2.5に定めた。
さらに、Al成分の含有割合(a値)、N成分の含有割合(c値)が、それぞれ0.4未満、0.25未満では、粒子相中のB含有割合が多くなりすぎ、素地との親和性を低下させ、粒子相が、切削時の膜損傷の起点になりやすく、一方、Al成分の含有割合(a値)、N成分の含有割合(c値)が、それぞれ0.7を超える場合、0.68を超える場合には、粒子相中のB含有割合が少なくなりすぎ、十分な潤滑作用や耐溶着性を発揮できなくなるため、Al成分の含有割合(a値)、N成分の含有割合(c値)を、それぞれ、0.4〜0.7、0.25〜0.68と定めた。
また、(Al,Cr,B)N素地相に存在する(Al,Cr,B)N分散粒子相は、素地を構成する成分と分散粒子を構成する成分が同一成分であるため、繰り返しの衝撃力が加わる断続切削においても、素地からの分散粒子の剥落等がなく、チッピング、欠損の発生を抑制するが、(Al,Cr,B)N分散粒子相の面積割合が0.5面積%未満では、潤滑性向上効果、耐溶着性向上効果が少なく、一方、(Al,Cr,B)N分散粒子相の面積割合が10面積%を超えると、膜全体の高温硬さや高温強度を低下させるため、(Al,Cr,B)N分散粒子相の面積割合を0.5〜10面積%と定めた。
(c)硬質被覆層の全体平均組成
(Al,Cr,B)N素地相と(Al,Cr,B)N分散粒子相について、それぞれの成分組成は前記(a)、(b)のとおりであるが、硬質被覆層全体としての平均組成は、
組成式:(AlαCr1−αβ)Nγ
で表した場合、いずれも原子比で、0.5≦α≦0.7、0.003≦β≦0.12、0.8≦γ≦1.25となる。
そして、前記(a)、(b)の成分組成の(Al,Cr,B)N素地相および(Al,Cr,B)N分散粒子相を、例えば、アークイオンプレーティングで蒸着形成するためには、ターゲットの平均組成と硬質被覆層の平均組成がほぼ対応するのであるから、BリッチなAl−Cr−B粒子を分散させたAl−Cr−B焼結合金をターゲットとして用いて、アークイオンプレーティングにより、上記硬質被覆層を蒸着形成するためには、このAl−Cr−B焼結合金ターゲット材料におけるAl成分,Cr成分,B成分それぞれの平均含有量は、少なくとも、上記α、βの関係を満足するものでなければならない、
さらに、硬質被覆層中に、所定の組成および所定の面積%の(Al,Cr,B)N分散粒子相を形成するためには、Al−Cr−B焼結合金ターゲットの平均組成ばかりでなく、BリッチなAl−Cr−B粒子自体の組成、サイズ、蒸着条件についても調整する必要がある。
なお、本発明の硬質被覆層の全体平均組成は、従来技術として示した特許文献1(段落0004で提示した特開2005−330539号公報)で開示された硬質膜の組成と一致する範囲があるが、上記従来技術では、平均組成としてのB含有割合が高くなると、ホウ化物(CrB、AlB)が析出し脆化するので、これを避け、平均組成としてのB含有割合(y値)を0.3以下に抑えているのに対して、本発明では、素地相のB含有割合は、前記ホウ化物が析出しない低B量であるにもかかわらず、蒸着条件等を調整することにより、敢て、(Al,Cr,B)N分散粒子相を素地中に積極的に分散存在させ、2相組織を形成しているのであるから、本発明の硬質被覆層の組織は、従来技術のそれとは明確に区別され、しかも、本発明ではこのような組織とすることにより、他の特性を低下させることなしに、硬質被覆層の潤滑性を大幅に改善できるのである。
(d)平均層厚
硬質被覆層の層厚が0.8μm未満では、所望の高温硬さ、高温強度、耐熱性、耐酸化性、潤滑性を長期に亘って確保することができないため、溶着性の高い被削材の高速切削における耐チッピング性、耐摩耗性の向上を期待することができず、一方、その平均層厚が5μmを越えると、切刃部にチッピングが発生し易くなることから、その平均層厚を0.8〜5μmと定めた。
この発明の被覆工具は、(Al,Cr,B)N素地相が、すぐれた高温硬さ、高温強度、耐熱性、耐酸化性、潤滑性を有し、また、(Al,Cr,B)N分散粒子相が、一段とすぐれた潤滑性を発揮するため、硬質被覆層全体として、すぐれた高温硬さ、高温強度、耐熱性、耐酸化性とともに、一段とすぐれた潤滑性を具備することから、ステンレス鋼等の溶着性の高い被削材を、特に大きな発熱を伴う高速切削条件で加工した場合であっても、すぐれた耐チッピング性、耐溶着性を示すとともに、偏摩耗を生じることもなく、長期に亘ってすぐれた耐摩耗性を発揮するものである。
つぎに、この発明の被覆工具を実施例により具体的に説明する。
原料粉末として、いずれも1〜3μmの平均粒径を有するWC粉末、TiC粉末、ZrC粉末、VC粉末、TaC粉末、NbC粉末、Cr粉末、TiN粉末、TaN粉末、およびCo粉末を用意し、これら原料粉末を、表1に示される配合組成に配合し、ボールミルで72時間湿式混合し、乾燥した後、100MPa の圧力で圧粉体にプレス成形し、この圧粉体を6Paの真空中、温度:1400℃に1時間保持の条件で焼結し、焼結後、切刃部分にR:0.03のホーニング加工を施してISO規格・CNMG120408のチップ形状をもったWC基超硬合金製の工具基体A−1〜A−10を形成した。
また、原料粉末として、いずれも0.5〜2μmの平均粒径を有するTiCN(質量比で、TiC/TiN=50/50)粉末、MoC粉末、ZrC粉末、NbC粉末、TaC粉末、WC粉末、Co粉末、およびNi粉末を用意し、これら原料粉末を、表2に示される配合組成に配合し、ボールミルで24時間湿式混合し、乾燥した後、100MPaの圧力で圧粉体にプレス成形し、この圧粉体を2kPaの窒素雰囲気中、温度:1500℃に1時間保持の条件で焼結し、焼結後、切刃部分にR:0.03のホーニング加工を施してISO規格・CNMG120408のチップ形状をもったTiCN基サーメット製の工具基体B−1〜B−6を形成した。
ついで、上記の工具基体A1〜A10およびB1〜B6のそれぞれを、アセトン中で超音波洗浄し、乾燥した状態で、図1に示されるアークイオンプレーティング装置の回転テーブル上に装着し、アークイオンプレーティング装置のカソード電極(蒸発源)として、表3に示されるBリッチなAl−Cr−B粒子を分散させた種々の全体平均組成のAl−Cr−B焼結合金1〜10(本発明カソード1〜10という)を装着し、さらに、ボンバード洗浄用金属Tiカソード電極も装着し、まず装置内を排気して0.5Pa以下の真空に保持しながら、ヒーターで装置内を500℃に加熱した後、前記回転テーブル上で自転しながら回転する工具基体に−1000Vの直流バイアス電圧を印加して、カソード電極の前記金属Tiとアノード電極との間に100Aの電流を流してアーク放電を発生させ、もって工具基体表面をTiボンバード洗浄し、
(b)ついで、装置内に反応ガスとして窒素ガスを導入して2Paの反応雰囲気とすると共に、前記回転テーブル上で自転しながら回転する工具基体に−100Vの直流バイアス電圧を印加して、BリッチなAl−Cr−B粒子を分散させたAl−Cr−B焼結合金からなるカソード電極とアノード電極との間に90Aの電流を流してアーク放電を発生させ、
(c)前記回転テーブル上で自転しながら回転する工具基体の表面に、表5,6に示される目標組成の(Al,Cr,B)N素地相、同じく表5,6に示される目標組成、目標面積率の(Al,Cr,B)N分散粒子相、同じく表5,6に示される目標全体平均組成および目標層厚の硬質被覆層を蒸着することにより、ISO・CNMG120408に規定するスローアウエイチップ形状の本発明被覆工具1〜16をそれぞれ製造した。
また、比較の目的で、これら工具基体A1〜A10およびB1〜B6を、アセトン中で超音波洗浄し、乾燥した状態で、それぞれ図1に示されるアークイオンプレーティング装置に装入し、カソード電極(蒸発源)として、表4に示される均一組成のAl−Cr−B合金1〜10(従来カソード1〜10という)を装着し、さらに、ボンバート洗浄用金属Tiカソード電極も装着し、装置内を排気して0.5Pa以下の真空に保持しながら、ヒーターで装置内を500℃に加熱した後、前記工具基体に−1000Vの直流バイアス電圧を印加して、カソード電極の前記金属Tiとアノード電極との間に100Aの電流を流してアーク放電を発生させ、もって工具基体表面をTiボンバード洗浄し、ついで装置内に反応ガスとして窒素ガスを導入して2Paの反応雰囲気とすると共に、前記工具基体に印加するバイアス電圧を−100Vに下げて、前記均一組成のAl−Cr−B合金からなるカソード電極とアノード電極との間に90Aの電流を流してアーク放電を発生させ、もって前記工具基体A1〜A10およびB1〜B6のそれぞれの表面に、表7,8に示される目標組成および目標層厚をもった組成的にほぼ均一な(Al,Cr,B)N層からなる硬質被覆層を蒸着することにより、同じくスローアウエイチップ形状の従来被覆工具1〜16をそれぞれ製造した。
なお、硬質被覆層中に析出相が形成されたものについては、表7,8にその析出相についても記載した。
つぎに、上記の各種の被覆チップを、いずれも工具鋼製バイトの先端部に固定治具にてネジ止めした状態で、本発明被覆チップ1〜16および従来被覆チップ1〜16について、
被削材:JIS・SUS304の丸棒、
切削速度: 240 m/min.、
切り込み: 0.25 mm、
送り: 0.4 mm/rev.、
切削時間: 10 分、
の条件(切削条件A)でのオーステナイト系ステンレス鋼の乾式高速切削加工試験(通常の切削速度は、180m/min.)、
被削材:JIS・SUS316の丸棒、
切削速度: 230 m/min.、
切り込み: 0.3 mm、
送り: 0.5 mm/rev.、
切削時間: 6 分、
の条件(切削条件B)でのオーステナイト系ステンレス鋼の乾式高速切削加工試験(通常の切削速度は、180m/min.)、
被削材:JIS・SUS305の長さ方向等間隔4本縦溝入り丸棒、
切削速度: 220 m/min.、
切り込み: 0.1 mm、
送り: 0.3 mm/rev.、
切削時間: 8 分、
の条件(切削条件C)でのオーステナイト系ステンレス鋼の乾式高速断続切削加工試験(通常の切削速度は、150m/min.)、
を行い、いずれの切削加工試験でも切刃の逃げ面摩耗幅を測定した。この測定結果を表9に示した。
Figure 2009012139
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原料粉末として、平均粒径:5.5μmを有する中粗粒WC粉末、同0.8μmの微粒WC粉末、同1.3μmのTaC粉末、同1.2μmのNbC粉末、同1.2μmのZrC粉末、同2.3μmのCr粉末、同1.5μmのVC粉末、同1.0μmの(Ti,W)C[質量比で、TiC/WC=50/50]粉末、および同1.8μmのCo粉末を用意し、これら原料粉末をそれぞれ表10に示される配合組成に配合し、さらにワックスを加えてアセトン中で24時間ボールミル混合し、減圧乾燥した後、100MPaの圧力で所定形状の各種の圧粉体にプレス成形し、これらの圧粉体を、6Paの真空雰囲気中、7℃/分の昇温速度で1370〜1470℃の範囲内の所定の温度に昇温し、この温度に1時間保持後、炉冷の条件で焼結して、直径が8mm、13mm、および26mmの3種の工具基体形成用丸棒焼結体を形成し、さらに前記の3種の丸棒焼結体から、研削加工にて、表10に示される組合せで、切刃部の直径×長さがそれぞれ6mm×13mm、10mm×22mm、および20mm×45mmの寸法、並びにいずれもねじれ角30度の4枚刃スクエア形状をもったWC基超硬合金製の工具基体(エンドミル)C−1〜C−8をそれぞれ製造した。
ついで、これらの工具基体(エンドミル)C−1〜C−8の表面をアセトン中で超音波洗浄し、乾燥した状態で、同じく図1に示されるアークイオンプレーティング装置に装入し、上記実施例1と同一の条件で、表3に示されるカソード種別で、表11に示される目標組成の(Al,Cr,B)N素地相、同じく表11に示される目標組成、目標面積率の(Al,Cr,B)N分散粒子相、同じく表11に示される目標全体平均組成および目標層厚の硬質被覆層を蒸着することにより、本発明被覆工具としての本発明被覆エンドミル1〜8をそれぞれ製造した。
また、比較の目的で、上記の工具基体(エンドミル)C−1〜C−8の表面をアセトン中で超音波洗浄し、乾燥した状態で、同じく図1に示されるアークイオンプレーティング装置に装入し、上記実施例1と同一の条件で、表4に示されるカソード種別で、工具基体(エンドミル)C−1〜C−8の表面に、表12に示される目標組成および目標層厚をもった組成的にほぼ均一な(Al,Cr,B)N層からなる硬質被覆層を蒸着することにより、従来被覆工具としての従来被覆エンドミル1〜8をそれぞれ製造した。
つぎに、上記本発明被覆エンドミル1〜8および従来被覆エンドミル1〜8のうち、
本発明被覆エンドミル1〜3および従来被覆エンドミル1〜3については、
被削材−平面寸法:100mm×250mm、厚さ:50mmのJIS・SUS304の板材、
切削速度: 50 m/min.、
溝深さ(切り込み): 3 mm、
テーブル送り: 250 mm/分、
の条件でのオーステナイト系ステンレス鋼の乾式高速溝切削加工試験(通常の切削速度は、30m/min.)、
本発明被覆エンドミル4〜6および従来被覆エンドミル4〜6については、
被削材−平面寸法:100mm×250mm、厚さ:50mmのJIS・SUS316の板材、
切削速度: 60 m/min.、
溝深さ(切り込み): 5 mm、
テーブル送り: 240 mm/分、
の条件でのオーステナイト系ステンレス鋼の乾式高速溝切削加工試験(通常の切削速度は、30m/min.)、
本発明被覆エンドミル7,8および従来被覆エンドミル7,8については、
被削材−平面寸法:100mm×250mm、厚さ:50mmのJIS・SUS305の板材、
切削速度: 40 m/min.、
溝深さ(切り込み): 8 mm、
テーブル送り: 180 mm/分、
の条件でのオーステナイト系ステンレス鋼の乾式高速溝切削加工試験(通常の切削速度は、20m/min.)、
をそれぞれ行い、いずれの溝切削加工試験でも切刃部の外周刃の逃げ面摩耗幅が使用寿命の目安とされる0.1mmに至るまでの切削溝長を測定した。この測定結果を表11,12にそれぞれ示した。
Figure 2009012139
Figure 2009012139
Figure 2009012139
上記の実施例2で製造した直径が8mm(工具基体C−1〜C−3形成用)、13mm(工具基体C−4〜C−6形成用)、および26mm(工具基体C−7、C−8形成用)の3種の丸棒焼結体を用い、この3種の丸棒焼結体から、研削加工にて、溝形成部の直径×長さがそれぞれ4mm×13mm(工具基体D−1〜D−3)、8mm×22mm(工具基体D−4〜D−6)、および16mm×45mm(工具基体D−7、D−8)の寸法、並びにいずれもねじれ角30度の2枚刃形状をもったWC基超硬合金製の工具基体(ドリル)D−1〜D−8をそれぞれ製造した。
ついで、これらの工具基体(ドリル)D−1〜D−8の切刃に、ホーニングを施し、アセトン中で超音波洗浄し、乾燥した状態で、同じく図1に示されるアークイオンプレーティング装置に装入し、上記実施例1と同一の条件で、表3に示されるカソード種別で、表13に示される目標組成の(Al,Cr,B)N素地相、同じく表13に示される目標組成、目標面積率の(Al,Cr,B)N分散粒子相、同じく表13に示される目標全体平均組成および目標層厚の硬質被覆層を蒸着することにより、本発明被覆工具としての本発明被覆ドリル1〜8をそれぞれ製造した。
また、比較の目的で、上記の工具基体(ドリル)D−1〜D−8の表面に、ホーニングを施し、アセトン中で超音波洗浄し、乾燥した状態で、同じく図1に示されるアークイオンプレーティング装置に装入し、上記実施例1と同一の条件で、表4に示されるカソード種別で、工具基体(ドリル)D−1〜D−8の表面に、表14に示される目標組成および目標層厚をもった組成的にほぼ均一な(Al,Cr,B)N層からなる硬質被覆層を蒸着することにより、従来被覆工具としての従来被覆ドリル1〜8をそれぞれ製造した。
つぎに、上記本発明被覆ドリル1〜8および従来被覆ドリル1〜8のうち、
本発明被覆ドリル1〜3および従来被覆ドリル1〜3については、
被削材−平面寸法:100mm×250mm、厚さ:50mmのJIS・SUS304の板材、
切削速度: 40 m/min.、
送り: 0.2 mm/rev、
穴深さ: 8 mm、
の条件でのオーステナイト系ステンレス鋼の湿式高速穴あけ切削加工試験(通常の切削速度は、20m/min.)、
本発明被覆ドリル4〜6および従来被覆ドリル4〜6については、
被削材−平面寸法:100mm×250mm、厚さ:50mmのJIS・SUS316の板材、
切削速度: 55 m/min.、
送り: 0.15 mm/rev、
穴深さ: 15 mm、
の条件でのオーステナイト系ステンレス鋼の湿式高速穴あけ切削加工試験(通常の切削速度は、25m/min.)、
本発明被覆ドリル7,8および従来被覆ドリル7,8については、
被削材−平面寸法:100mm×250mm、厚さ:50mmのJIS・SUS305の板材、
切削速度: 70 m/min.、
送り: 0.25 mm/rev、
穴深さ: 20 mm、
の条件でのオーステナイト系ステンレス鋼の湿式高速穴あけ切削加工試験(通常の切削速度は、25m/min.)、
をそれぞれ行い、
いずれの湿式高速穴あけ切削加工試験(水溶性切削油使用)でも、先端切刃面の逃げ面摩耗幅が0.3mmに至るまでの穴あけ加工数を測定した。この測定結果を表13,14にそれぞれ示した。
Figure 2009012139
Figure 2009012139
この結果得られた本発明被覆工具としての本発明被覆チップ1〜16、本発明被覆エンドミル1〜8、および本発明被覆ドリル1〜8の硬質被覆層を構成する(Al,Cr,B)N素地相と(Al,Cr,B)N分散粒子相の組成を、透過型電子顕微鏡を用いてのエネルギー分散X線分析法により測定したところ、それぞれ目標組成のAl、Cr、B、N含有割合と実質的に同じ組成を示した。また、従来被覆工具としての従来被覆チップ1〜16、従来被覆エンドミル1〜8、および従来被覆ドリル1〜8の硬質被覆層を構成する組成的に均一な(Al,Cr,B)N層の組成を、透過型電子顕微鏡を用いてのエネルギー分散X線分析法により測定したところ、それぞれ目標組成と実質的に同じ組成を示した。
また、本発明被覆工具の硬質被覆層を構成する(Al,Cr,B)N分散粒子相の面積率を、オージェ分光分析装置の定性分析のマッピングを用い測定したところ、表5、6、11、13に示される面積割合(5ヶ所の平均値)を示し、さらに、上記の硬質被覆層の平均層厚を走査型電子顕微鏡を用いて断面測定したところ、いずれも目標層厚と実質的に同じ平均値(5ヶ所の平均値)を示した。
表5〜9、11〜14に示される結果から、本発明被覆工具は、ステンレス鋼のような溶着性の高い被削材を、高熱発生を伴う高速条件下での切削加工に用いた場合であっても、硬質被覆層が、(Al,Cr,B)N素地相と(Al,Cr,B)N分散粒子相の2相組織からなり、全体として、すぐれた高温硬さ、高温強度、耐熱性、耐酸化性および潤滑性を備えていることによって、溶着、チッピング、偏摩耗の発生がなく、長期に亘ってすぐれた耐摩耗性を発揮するのに対して、硬質被覆層が組成的に均一な(Al,Cr,B)N層で構成された従来被覆工具においては、高速切削加工で高熱発生を伴うことにより、溶着・偏摩耗やチッピングが発生し、これが原因で比較的短時間で使用寿命に至ることが明らかである。
上述のように、この発明の被覆工具は、一般鋼や普通鋳鉄などの切削加工は勿論のこと、ステンレス鋼等のような溶着性の高い被削材の高い発熱を伴う高速切削加工に用いた場合でも、長期に亘ってすぐれた耐チッピング性、耐摩耗性を発揮し、すぐれた切削性能を示すものであるから、切削加工装置のFA化、並びに切削加工の省力化および省エネ化、さらに低コスト化に十分満足に対応できるものである。
硬質被覆層を形成するのに用いたアークイオンプレーティング装置を示し、(a)は概略平面図、(b)は概略正面図である。

Claims (1)

  1. 炭化タングステン基超硬合金または炭窒化チタン基サーメットで構成された工具基体の表面に、0.8〜5μmの層厚の硬質被覆層を蒸着形成した表面被覆切削工具において、
    (a)上記硬質被覆層は、AlとCrとBの複合窒化物相からなる素地に、BリッチなAlとCrとBの複合窒化物分散粒子相が0.5〜10面積%の割合で存在する2相組織で構成され、
    (b)上記素地を構成するAlとCrとBの複合窒化物相は、その組成を、
    組成式:(AlCr1−X)N
    で表した場合、いずれも原子比で、0.5≦X≦0.7、0.001≦Y≦0.1、0.9≦Z≦1.25 、X+Y<0.75、を満足し、
    (c)上記BリッチなAlとCrとBの複合窒化物分散粒子相は、その組成を、
    組成式:(AlCr1−a)N
    で表した場合、いずれも原子比で、0.4≦a≦0.7、1≦b≦2.5、0.25≦c≦0.68を満足し、
    (d)さらに、上記2相組織で構成された硬質被覆層の全体平均組成を、
    組成式:(AlαCr1−αβ)Nγ
    で表した場合、いずれも原子比で、0.5≦α≦0.7、0.003≦β≦0.12、0.8≦γ≦1.25を満足する、
    ことを特徴とする硬質被覆層がすぐれた潤滑性と耐摩耗性を発揮する表面被覆切削工具。
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