JP2009008350A - 冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】動力回収用の膨張機が冷媒回路に設けられた冷凍装置において、熱交換器で放熱した冷媒が膨張機に流入するまでの間に、該熱交換器が蒸発器となるときの冷媒流量の調節用の調節弁によって、膨張機で回収される動力が失われることを防止する。
【解決手段】冷媒回路(10)に、膨張流入ライン(48)が熱源側ライン(38)と連通し且つ膨張流出ライン(49)が利用側ライン(39)と連通する状態と、膨張流入ライン(48)が利用側ライン(39)と連通し且つ膨張流出ライン(49)が熱源側ライン(38)と連通する状態とを切り換えるための切換回路(24)を設ける。そして、加熱運転時の熱源側熱交換器(44)の冷媒流量を調節する熱源側調節弁(43)を、切換回路(24)において膨張流出ライン(49)と熱源側ライン(38)とを接続する冷媒の流通路(52)に設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、動力回収用の膨張機が冷媒回路に設けられた冷凍装置に関するものである。
従来より、動力回収用の膨張機が冷媒回路に設けられた冷凍装置が知られている。この種の冷凍装置は、例えば圧縮機と膨張機とが1本の駆動軸によって連結され、膨張機で回収した動力が圧縮機の駆動に用いられる。
特許文献1の図7には、この種の冷凍装置としての空調機が開示されている。この空調機は、冷房運転時には室外熱交換器で放熱した冷媒が膨張機に流入し、膨張機において冷媒の膨張に伴う動力が回収されるように構成されている。また、暖房運転時には、室内熱交換器で放熱した冷媒が膨張機に流入し、膨張機において冷媒の膨張に伴う動力が回収されるように構成されている。
特開2006−308207号公報
ところで、従来の冷凍装置では、加熱運転時に蒸発器の冷媒流量を調節することができるように、ブリッジ回路と熱源側熱交換器との間に調節弁を設けている。しかし、冷却運転時には、熱源側熱交換器で放熱した冷媒が、膨張機に流入する前に調節弁を通過する。膨張弁では、開度を全開に設定しても冷媒の圧力損失が配管よりも大きくなる。このため、膨張機において回収される動力が、調節弁によって失われるという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするこころは、動力回収用の膨張機が冷媒回路に設けられた冷凍装置において、熱交換器で放熱した冷媒が膨張機に流入するまでの間に、該熱交換器が蒸発器となるときの冷媒流量の調節用の調節弁によって、膨張機で回収される動力が失われることを防止することにある。
第1の発明は、圧縮機(30)、膨張機(31)、熱源側熱交換器(44)、及び利用側熱交換器(41)が接続されて、冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う冷媒回路(10)を備え、上記熱源側熱交換器(44)が放熱器となって上記利用側熱交換器(41)が蒸発器となる冷却運転と、該利用側熱交換器(41)が放熱器となって該熱源側熱交換器(44)が蒸発器となる加熱運転とを選択可能な冷凍装置(20)を対象とする。
そして、この冷凍装置(20)は、上記冷媒回路(10)には、一端が上記熱源側熱交換器(44)の液側に接続された熱源側ライン(38)と、一端が上記利用側熱交換器(41)の液側に接続された利用側ライン(39)と、出口端が膨張機(31)の流入側に接続された膨張流入ライン(48)と、入口端が膨張機(31)の流出側に接続された膨張流出ライン(49)とが形成される一方、上記冷媒回路(10)は、上記膨張流入ライン(48)が上記熱源側ライン(38)と連通し且つ上記膨張流出ライン(49)が上記利用側ライン(39)と連通する状態と、該膨張流入ライン(48)が利用側ライン(39)と連通し且つ該膨張流出ライン(49)が該熱源側ライン(38)と連通する状態とを切り換えるための切換回路(24)が設けられ、上記切換回路(24)において、上記熱源側ライン(38)と上記膨張流出ライン(49)とを接続する冷媒の流通路(52)には、上記加熱運転時の熱源側熱交換器(44)の冷媒流量を調節する熱源側調節弁(43)が設けられている。
第1の発明では、加熱運転時に、利用側熱交換器(41)で放熱した冷媒が、膨張機(31)を通過後に、膨張流出ライン(49)と熱源側ライン(38)とを接続する冷媒の流通路(52)を通って、蒸発器となる熱源側熱交換器(44)へ流入する。熱源側熱交換器(44)の冷媒流量は、上記冷媒の流通路(52)を通過する際に、熱源側調節弁(43)によって調節される。一方、冷却運転時には、熱源側熱交換器(44)で放熱した冷媒が、熱源側ライン(38)と膨張流入ライン(48)とを接続する冷媒の流通路を通って、膨張機(31)に流入する。熱源側熱交換器(44)で放熱した冷媒は、熱源側調節弁(43)を通過することなく膨張機(31)へ流入する。
第2の発明は、圧縮機(30)、膨張機(31)、熱源側熱交換器(44)、及び利用側熱交換器(41)が接続されて、冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う冷媒回路(10)を備え、上記熱源側熱交換器(44)が放熱器となって上記利用側熱交換器(41)が蒸発器となる冷却運転と、該利用側熱交換器(41)が放熱器となって該熱源側熱交換器(44)が蒸発器となる加熱運転とを選択可能な冷凍装置(20)を対象とする。
そして、この冷凍装置(20)は、上記冷媒回路(10)には、一端が上記熱源側熱交換器(44)の液側に接続された熱源側ライン(38)と、一端が上記利用側熱交換器(41)の液側に接続された利用側ライン(39)と、出口端が膨張機(31)の流入側に接続された膨張流入ライン(48)と、入口端が膨張機(31)の流出側に接続された膨張流出ライン(49)とが形成される一方、上記冷媒回路(10)は、上記膨張流入ライン(48)が上記熱源側ライン(38)と連通し且つ上記膨張流出ライン(49)が上記利用側ライン(39)と連通する状態と、該膨張流入ライン(48)が利用側ライン(39)と連通し且つ該膨張流出ライン(49)が該熱源側ライン(38)と連通する状態とを切り換えるための切換回路(24)が設けられ、上記切換回路(24)において、上記利用側ライン(39)と上記膨張流出ライン(49)とを接続する冷媒の流通路(61)には、上記冷却運転時の利用側熱交換器(41)の冷媒流量を調節する利用側調節弁(53)が設けられている。
第2の発明では、冷却運転時に、熱源側熱交換器(44)で放熱した冷媒が、膨張機(31)を通過後に、膨張流出ライン(49)と利用側ライン(39)とを接続する冷媒の流通路(61)を通って、蒸発器となる利用側熱交換器(41)へ流入する。利用側熱交換器(41)の冷媒流量は、上記冷媒の流通路(61)を通過する際に、利用側調節弁(53)によって調節される。一方、加熱運転時には、利用側熱交換器(41)で放熱した冷媒が、利用側ライン(39)と膨張流入ライン(48)とを接続する冷媒の流通路を通って、膨張機(31)に流入する。利用側熱交換器(41)で放熱した冷媒は、利用側調節弁(53)を通過することなく膨張機(31)へ流入する。
第3の発明は、上記第1の発明において、上記切換回路(24)では、上記熱源側調節弁(43)が設けられた冷媒の流通路(52)に、上記熱源側ライン(38)から上記膨張流出ライン(49)へ向かう冷媒の流れを禁止する逆止弁(CV-4)が設けられている。
第3の発明では、熱源側調節弁(43)が設けられた冷媒の流通路(52)に、熱源側調節弁(43)に加えて逆止弁(CV-4)を設けている。逆止弁(CV-4)は、熱源側ライン(38)から膨張流出ライン(49)へ向かう冷媒の流れを禁止している。すなわち、冷却運転時に冷媒が上記冷媒の流通路(52)を流通することを禁止している。
第4の発明は、上記第1の発明において、上記冷却運転時に上記膨張機(31)をバイパスする冷媒流量を調節するために、上記熱源側調節弁(43)の開度を調節するバイパス量調節手段(65)を備えている。
第4の発明では、冷却運転時に、熱源側調節弁(43)の開度がバイパス量調節手段(65)によって調節される。熱源側調節弁(43)が開状態に設定されていると、熱源側ライン(38)を通過した冷媒の一部が、膨張流出ライン(49)と熱源側ライン(38)とを接続する冷媒の流通路(52)に流れ込み、膨張流出ライン(49)を通過した冷媒と合流して利用側熱交換器(41)へ向かう。すなわち、熱源側ライン(38)を通過した冷媒が膨張機(31)をバイパスして利用側熱交換器(41)へ向かう。この第4の発明では、冷却運転時に膨張機(31)をバイパスする冷媒流量がバイパス量調節手段(65)によって調節される。
第5の発明は、上記第1乃至第4の何れか1つの発明において、上記膨張流出ライン(49)には、冷媒を一時的に貯留可能な冷媒貯留タンク(35)が設けられている。
第5の発明では、膨張機(31)で膨張した冷媒が、冷媒貯留タンク(35)を通過してから、熱源側調節弁(43)又は利用側調節弁(53)に流入する。このため、熱源側調節弁(43)又は利用側調節弁(53)の開度に対して、膨張機(31)から流出した冷媒流量が多い場合であっても少ない場合であっても、熱源側調節弁(43)又は利用側調節弁(53)を通過する冷媒流量が、冷媒貯留タンク(35)によって開度に応じた流量に調節される。
第6の発明は、上記第1乃至第5の何れか1つの発明において、上記冷媒回路(10)には、上記膨張流入ライン(48)と上記膨張流出ライン(49)とを接続するバイパスライン(28)と、該バイパスライン(28)における冷媒流量を調節するバイパス量調節弁(29)とが設けられている。
第6の発明では、冷却運転時において、バイパス量調節弁(29)を開状態に設定することで、膨張流入ライン(48)を流通する冷媒の一部が、膨張機(31)をバイパスして膨張流出ライン(49)へ流入する。一方、加熱運転時においても、バイパス量調節弁(29)を開状態に設定することで、膨張流入ライン(48)を流通する冷媒の一部が膨張機(31)をバイパスして膨張流出ライン(49)へ流入する。この第6の発明では、冷却運転と加熱運転との両方において、バイパスライン(28)とバイパス量調節弁(29)とによって膨張機(31)をバイパスする冷媒流量が調節される。
第7の発明は、上記第1乃至第6の何れか1つの発明において、上記冷媒回路(10)には、上記熱源側熱交換器(44)が設けられた熱源側回路(14)に対して、それぞれに上記利用側熱交換器(41)が設けられた複数の利用側回路(11)が互いに並列に接続されている。
第7の発明では、複数の利用側回路(11)が熱源側回路(14)に対して互いに並列に接続されている。冷媒回路(10)では、熱源側回路(14)から流出した冷媒が、各利用側回路(11)を通過した後に合流して、熱源側回路(14)に戻ってくる。
第8の発明は、上記第1乃至第7の何れか1つの発明において、上記冷媒回路(10)では、冷凍サイクルの高圧が冷媒の臨界圧力よりも高くなるように冷媒を循環させる。
第8の発明では、冷媒回路(10)で行われる冷凍サイクルの高圧が該冷媒の臨界圧力よりも高い値に設定される。つまり、圧縮機(30)から吐出される冷媒は、超臨界状態となっている。
第1、第3乃至第8の各発明では、熱源側ライン(38)と膨張流出ライン(49)とを接続する冷媒の流通路(52)に熱源側調節弁(43)を設けることで、冷却運転時に熱源側熱交換器(44)で放熱した冷媒が、熱源側調節弁(43)を通過することなく膨張機(31)へ流入するようにしている。すなわち、熱源側調節弁(43)が、冷却運転時における熱源側熱交換器(44)と膨張機(31)との間の冷媒の流通経路以外の位置に配置されている。従って、加熱運転時に熱源側熱交換器(44)の冷媒流量を調節する熱源側調節弁(43)が原因で、冷却運転時に膨張機(31)で回収される動力が失われることがないので、熱源側調節弁(43)による冷凍装置(20)の運転効率の低下を防止することができる。
また、第2、第5乃至第8の各発明では、膨張流出ライン(49)と利用側ライン(39)とを接続する冷媒の流通路(61)に利用側調節弁(53)を設けることで、加熱運転時に利用側熱交換器(41)で放熱した冷媒が、利用側調節弁(53)を通過することなく膨張機(31)へ流入するようにしている。すなわち、利用側調節弁(53)が、加熱運転時における利用側熱交換器(41)と膨張機(31)との間の冷媒の流通経路以外の位置に配置されている。従って、冷却運転時に利用側熱交換器(41)の冷媒流量を調節する利用側調節弁(53)が原因で、加熱運転時に膨張機(31)で回収される動力が失われることがないので、利用側調節弁(53)による冷凍装置(20)の運転効率の低下を防止することができる。
また、上記第3の発明では、熱源側ライン(38)と膨張流出ライン(49)とを接続する冷媒の流通路(52)に逆止弁(CV-4)を設けることで、冷却運転時に冷媒が上記冷媒の流通路(52)を流通することを禁止している。ここで、上記冷媒の流通路(52)に逆止弁(CV-4)が設けられていない場合には、冷却運転時に冷媒が上記冷媒の流通路(52)を流通しないように熱源側調節弁(43)を全閉状態に設定しても、熱源側調節弁(43)から冷媒が漏れてしまう場合がある。熱源側調節弁(43)から漏れた冷媒は、膨張流出ライン(49)を通過した冷媒と合流して利用側熱交換器(41)へ向かう。すなわち、熱源側ライン(38)を通過した冷媒の一部が意図せず膨張機(31)をバイパスしてしまい、膨張機(31)で回収される動力が減少する。これに対して、この第3の発明では、冷却運転時に熱源側調節弁(43)から冷媒が漏れることを逆止弁(CV-4)によって阻止することができる。従って、膨張機(31)で回収される動力が意図せず減少することを防止することができる。
また、上記第4の発明では、冷却運転時に膨張機(31)をバイパスする冷媒流量がバイパス量調節手段(65)によって調節されるようにしている。ここで、例えば圧縮機(30)と膨張機(31)とが1本の駆動軸で連結されている場合には、圧縮機(30)が吐出する冷媒流量に対して、膨張機(31)が吸入する冷媒流量がバランスせずに、所望の冷凍サイクルを行うことが困難になる場合がある。このような問題を解決するためには、膨張機(31)をバイパスさせる配管を冷媒回路(10)に設けることが考えられる。しかし、その分だけ冷媒回路(10)の構成が複雑化する。これに対して、この第4の発明では、膨張機(31)をバイパスさせる流路として、熱源側ライン(38)と膨張流出ライン(49)とを接続する冷媒の流通路(52)を用いている。従って、冷媒回路(10)の構成を複雑化させることなく、圧縮機(30)が吐出する冷媒流量と膨張機(31)が吸入する冷媒流量とをバランスさせることができる。
また、上記第6の発明では、冷却運転と加熱運転との両方において、バイパスライン(28)とバイパス量調節弁(29)とによって膨張機(31)をバイパスする冷媒流量が調節されるようにしている。従って、冷却運転においても加熱運転においても、圧縮機(30)が吐出する冷媒流量と膨張機(31)が吸入する冷媒流量とをバランスさせることが可能になる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本実施形態は、本発明に係る冷凍装置によって構成された空調機(20)である。空調機(20)は、図1に示すように、1台の室外ユニット(64)と3台の室内ユニット(63a,63b,63c)とを備えている。なお、室内ユニット(63)の台数は、単なる例示である。空調機(20)は、冷却運転である冷房運転と、加熱運転である暖房運転とを選択することができるように構成されている。
本実施形態の空調機(20)は、冷媒として二酸化炭素(CO)が充填された冷媒回路(10)を備えている。この冷媒回路(10)では、冷媒(CO)を循環させて蒸気圧縮冷凍サイクルが行われる。この冷凍サイクルでは、冷凍サイクルの高圧が二酸化炭素の臨界圧力よりも高い値に設定される。
冷媒回路(10)は、利用側回路である3つの室内回路(11a,11b,11c)と、熱源側回路である1つの室外回路(14)とを備えている。これらの室内回路(11a,11b,11c)は、第1連絡管(15)及び第2連絡管(16)によって室外回路(14)に対して互いに並列に接続されている。具体的に、第1連絡管(15)は、一端が室外回路(14)の第1閉鎖弁(17)に接続され、他端が3つに分岐して各室内回路(11a,11b,11c)の液側端に接続されている。第2連絡管(16)は、一端が室外回路(14)の第2閉鎖弁(18)に接続され、他端が3つに分岐して各室内回路(11a,11b,11c)のガス側端に接続されている。
《室外回路の構成》
室外回路(14)は、室外ユニット(64)に収容されている。室外回路(14)には、圧縮・膨張ユニット(26)、室外熱交換器(44)、冷媒貯留タンク(35)、内部熱交換器(45)、四路切換弁(25)、及びブリッジ回路(24)が設けられている。ブリッジ回路(24)は切換回路を構成している。また、室外ユニット(64)には、室外熱交換器(44)に室外空気を送るための室外ファンが設けられている(図示省略)。
圧縮・膨張ユニット(26)は、縦長で円筒形の密閉容器であるケーシング(21)を備えている。ケーシング(21)内では、圧縮機(30)と膨張機(31)と電動機(32)とが収容されている。ケーシング(21)内では、圧縮機(30)、電動機(32)、及び膨張機(31)が1本の駆動軸によって互いに連結されている。
圧縮機(30)及び膨張機(31)は、何れも容積型の流体機械(揺動ピストン型のロータリ流体機械、ローリングピストン型のロータリ流体機械、スクロール流体機械など)によって構成されている。圧縮機(30)は、吸入した冷媒(CO)をその臨界圧力以上にまで圧縮する。膨張機(31)は、流入した冷媒(CO)を膨張させて動力(膨張動力)を回収する。圧縮機(30)は、膨張機(31)で回収された動力と、電動機(32)へ通電して得られる動力との両方によって駆動される。電動機(32)には、図外のインバータから交流電力が供給される。圧縮機(30)は、電動機(32)へ供給される交流の周波数を変更することで、その容量が可変に構成されている。圧縮機(30)と膨張機(31)とは、常に同じ回転速度で回転する。
膨張機(31)の流入側には、膨張流入ライン(48)の出口端が接続されている。膨張流入ライン(48)の入口端は、ブリッジ回路(24)に接続されている。膨張機(31)の流出側には、膨張流出ライン(49)の入口端が接続されている。膨張流出ライン(49)の出口端は、ブリッジ回路(24)に接続されている。
熱源側熱交換器である室外熱交換器(44)は、クロスフィン型のフィン・アンド・チューブ熱交換器によって構成されている。室外熱交換器(44)へは、室外ファンによって室外空気が供給される。室外熱交換器(44)では、室外空気と冷媒との間で熱交換が行われる。室外熱交換器(44)のガス側には、四路切換弁(25)の第3のポートに接続されている。室外熱交換器(44)の液側には、熱源側ライン(38)の一端が接続されている。熱源側ライン(38)の他端は、ブリッジ回路(24)に接続されている。
冷媒貯留タンク(35)は、縦長で円筒状の密閉容器である。冷媒貯留タンク(35)は、膨張流出ライン(49)に設けられている。冷媒貯留タンク(35)では、膨張機(31)から延びる冷媒配管が、冷媒貯留タンク(35)の上寄りの位置に接続されている。また、冷媒貯留タンク(35)の底部には、ブリッジ回路(24)に延びる冷媒配管が接続されている。冷媒貯留タンク(35)の頂部には、圧縮機(30)の吸入側に接続されたガス供給管(37)が接続されている。このガス供給管(37)には、開度可変の電子膨張弁によって構成されたガス量調節弁(36)が設けられている。
冷媒貯留タンク(35)では、膨張機(31)から流入した冷媒が、液冷媒とガス冷媒とに分離される。そのうち液冷媒は、冷媒貯留タンク(35)の底部からブリッジ回路(24)へ流入する。ガス冷媒は、ガス供給管(37)から流出して圧縮機(30)に吸入される。冷媒貯留タンク(35)では、膨張機(31)からブリッジ回路(24)へ向かう冷媒が一時的に貯留される。
内部熱交換器(45)は、ガス供給管(37)と膨張流出ライン(49)とに跨って設けられている。内部熱交換器(45)は、膨張流出ライン(49)における冷媒貯留タンク(35)の下流に設置された第1流路(46)と、ガス供給管(37)の途中に設置された第2流路(47)とを備えている。内部熱交換器(45)では、第1流路(46)と第2流路(47)とが互いに隣接する状態で配置されている。内部熱交換器(45)では、第1流路(46)の冷媒と第2流路(47)の冷媒との間で熱交換が行われる。
ブリッジ回路(24)は、第1接続ライン(51)と第2接続ライン(52)と第3接続ライン(61)と第4接続ライン(62)とをブリッジ状に接続した回路である。第1接続ライン(51)は、熱源側ライン(38)の他端と膨張流入ライン(48)の入口端とを接続している。第2接続ライン(52)は、熱源側ライン(38)の他端と膨張流出ライン(49)の出口端とを接続している。第3接続ライン(61)は、利用側ライン(39)の他端と膨張流出ライン(49)の出口端とを接続している。第4接続ライン(62)は、利用側ライン(39)の他端と膨張流入ライン(48)の入口端とを接続している。
なお、この実施形態では、ブリッジ回路(24)における第3接続ライン(61)と第4接続ライン(62)との接続箇所から後述する室内熱交換器(41a,41b,41c)に至るまでの冷媒配管が、利用側ライン(39)を構成している。具体的に、利用側ライン(39)は、ブリッジ回路(24)と第1閉鎖弁(17)との間の冷媒配管、第1連絡管(15)、及び各室内回路(11a,11b,11c)の液側端と室内熱交換器(41a,41b,41c)との間の冷媒配管から構成されている。
第1接続ライン(51)には、膨張流入ライン(48)の入口端から熱源側ライン(38)の他端へ向かう冷媒の流れを禁止する第1逆止弁(CV-1)が設けられている。第2接続ライン(52)には、熱源側調節弁を構成する室外調節弁(43)が設けられている。第3接続ライン(61)には、利用側ライン(39)の他端から膨張流出ライン(49)の出口端へ向かう冷媒の流れを禁止する第2逆止弁(CV-2)が設けられている。第4接続ライン(62)には、膨張流入ライン(48)の入口端から利用側ライン(39)の他端へ向かう冷媒の流れを禁止する第3逆止弁(CV-3)が設けられている。
ブリッジ回路(24)は、冷房運転時には室外熱交換器(44)を通過した冷媒が熱源側ライン(38)、第1接続ライン(51)、膨張流入ライン(48)、膨張機(31)、膨張流出ライン(49)、第3接続ライン(61)、利用側ライン(39)の順に流通する冷却流通経路を形成する。また、ブリッジ回路(24)は、暖房運転時には各室内熱交換器(41)を通過した冷媒が、利用側ライン(39)、第4接続ライン(62)、膨張流入ライン(48)、膨張機(31)、膨張流出ライン(49)、第2接続ライン(52)、熱源側ライン(38)の順に流通する加熱流通経路を形成する。
四路切換弁(25)の第1のポートは、圧縮機(30)の吸入側に接続されている。第2のポートは、第2閉鎖弁(18)に接続されている。第3のポートは、室外熱交換器(44)に接続されている。第4のポートは、圧縮機(30)の吐出側に接続されている。四路切換弁(25)は、第1のポートと第2のポートとが連通して第3のポートと第4のポートとが連通する状態(図1に実線で示す第1状態)と、第1のポートと第3のポートとが連通して第2のポートと第4のポートとが連通する状態(図1に破線で示す第2状態)とが切り換え自在に構成されている。
また、室外回路(14)では、圧縮機(30)の吐出側に吐出温度センサ(22)及び吐出圧力センサ(19)が設けられている。圧縮機(30)の吸入側には、吸入温度センサ(23)及び吸入圧力センサ(27)が設けられている。
《室内回路の構成》
各室内回路(11a,11b,11c)は、各室内ユニット(63a,63b,63c)に1つずつ収容されている。各室内回路(11)には、そのガス側端から液側端へ向かって順に、利用側熱交換器である室内熱交換器(41a,41b,41c)と、利用側調節弁である室内調節弁(53a,53b,53c)とが設けられている。各室内ユニット(63)には、各室内熱交換器(41)に室内空気を送るための室内ファンが設けられている(図示省略)。
室内熱交換器(41)は、クロスフィン型のフィン・アンド・チューブ熱交換器によって構成されている。室内熱交換器(41)へは、室内ファンによって室内空気が供給される。室内熱交換器(41)では、室内空気と冷媒との間で熱交換が行われる。また、室内調節弁(53)は、開度可変の電子膨張弁によって構成されている。
各室内回路(11)では、室内熱交換器(41)の液側に室内液温度センサ(12a,12b,12c)が設けられている。室内熱交換器(41)のガス側には、室内ガス温度センサ(13a,13b,13c)が設けられている。
−運転動作−
上記空調機(20)の運転動作について説明する。この空調機(20)には、四路切換弁(33)の切り換えを行うと共に、運転状態の制御を行うコントローラ(65)が設けられている。
《冷房運転》
冷房運転では、コントローラ(65)が、四路切換弁(25)を図1に実線で示す第1状態に設定する。この状態で、コントローラ(65)が圧縮機(30)を運転させると、冷媒回路(10)で冷媒が循環して冷凍サイクルが行われる。その際、室外熱交換器(44)が放熱器として機能し、各室内熱交換器(41)が蒸発器として機能する。
なお、冷房運転中のコントローラ(65)は、室外調節弁(43)の開度を全閉状態に保持する。また、冷房運転中には、各室内調節弁(53)の開度が、室内液温度センサ(12)の計測値と室内ガス温度センサ(13)の計測値に基づいて調節される。室内調節弁(53)の開度の調節によって、室内熱交換器(41)の出口における冷媒の過熱度が目標値(例えば5℃)になるように、室内熱交換器(41)の冷媒流量が調節される。
具体的に、圧縮機(30)からは、臨界圧力よりも高圧となった冷媒が吐出される。この高圧の冷媒は、室外熱交換器(44)で室外空気へ放熱して冷却される。室外熱交換器(44)で放熱した冷媒は、熱源側ライン(38)、第1接続ライン(51)、膨張流入ライン(48)の順に流通して、膨張機(31)に流入する。
膨張機(31)では、冷媒の膨張に伴って動力が回収される。膨張機(31)を通過した冷媒は、膨張流出ライン(49)の冷媒貯留タンク(35)に流入して液冷媒とガス冷媒とに分離される。冷媒貯留タンク(35)内の飽和状態の液冷媒は、底部から流出して内部熱交換器(45)の第1流路(46)に流入する。一方、冷媒貯留タンク(35)内の飽和状態のガス冷媒は、ガス供給管(37)から流出し、ガス量調節弁(36)で減圧された後に内部熱交換器(45)の第2流路(47)に流入する。
内部熱交換器(45)では、第1流路(46)の冷媒と第2流路(47)の冷媒との間で熱交換が行われる。第1流路(46)の冷媒は、第2流路(47)の冷媒によって冷却されて過冷却状態になる。一方、第2流路(47)の冷媒は、第1流路(46)の冷媒によって加熱されて過熱状態になる。
第1流路(46)を通過した液冷媒は、第3接続ライン(61)、利用側ライン(39)の順に流通して、各室内回路(11)へ分配される。第1流路(46)を通過した液冷媒は、過冷却状態になっているので、各室内回路(11)へ分配されるまでに冷媒配管による圧力損失で圧力が降下するが、気液二相状態にはならない。このため、室内回路(11)間で液冷媒の量が偏る偏流を生じることはなく、全ての室内回路(11)に対して、室内調節弁(53)の開度に応じた量の液単相の状態の冷媒が供給される。
各室内回路(11)へ分配された液冷媒は、室内調節弁(53)で減圧された後に室内熱交換器(41)へ流入する。室内熱交換器(41)では、冷媒と室内空気と間で熱交換が行われる。この熱交換により、冷媒は室内空気から吸熱して蒸発する一方、室内空気は冷却されて室内へ供給される。各室内熱交換器(41)で蒸発した冷媒は、第2連絡管(16)で合流して室外回路(14)へ流入する。室外回路(14)へ流入した冷媒は、第2流路(47)で過熱状態になった冷媒と合流し、圧縮機(30)へ吸入される。圧縮機(30)に吸入された冷媒は、再び圧縮されて吐出される。
この実施形態では、室外調節弁(43)が、室外熱交換器(44)から膨張機(31)へ向かう冷媒が流通しない第2接続ライン(52)に配置されている。このため、室外熱交換器(44)で放熱した冷媒は、室外調節弁(43)を通過することなく膨張機(31)へ流入するので、室外調節弁(43)が原因で、冷房運転時に膨張機(31)で回収される動力が失われることがない。
《暖房運転》
暖房運転では、コントローラ(65)が、四路切換弁(25)を図1に破線で示す第2状態に設定する。この状態で、コントローラ(65)が圧縮機(30)を運転させると、冷媒回路(10)で冷媒が循環して冷凍サイクルが行われる。その際、各室内熱交換器(41)が放熱器として機能し、室外熱交換器(44)が蒸発器として機能する。
なお、暖房運転中のコントローラ(65)は、吸入温度センサ(23)の計測値と吸入圧力センサ(27)の計測値に基づいて室外調節弁(43)の開度を調節している。室外調節弁(43)の開度の調節によって、室外熱交換器(44)の出口における冷媒の過熱度が目標値(例えば5℃)になるように室外熱交換器(44)の冷媒流量が調節される。また、各室内調節弁(53)の開度は、室内液温度センサ(12)の計測値と室内ガス温度センサ(13)の計測値に基づいて調節される。室内調節弁(53)の開度の調節によって、室内熱交換器(41)の出口における冷媒の温度が目標値になるように室内熱交換器(41)の冷媒流量が調節される。
具体的に、圧縮機(30)からは、臨界圧力よりも高圧となった冷媒が吐出される。この高圧の冷媒は、第2連絡管(16)を経て各室内回路(11)へ分配される。各室内回路(11)へ分配された冷媒は、室内熱交換器(41)で室内空気と熱交換を行う。この熱交換により、冷媒は室内空気へ放熱して冷却される一方、室内空気は加熱されて室内へ供給される。各室内熱交換器(41)で放熱した冷媒は、利用側ライン(39)で合流し、室外回路(14)へ流入する。
室外回路(14)へ流入した冷媒は、第4接続ライン(62)、膨張流入ライン(48)の順に流通して、膨張機(31)に流入する。膨張機(31)では、冷媒の膨張に伴って動力が回収される。膨張機(31)を通過した冷媒は、膨張流出ライン(49)の冷媒貯留タンク(35)に流入して液冷媒とガス冷媒とに分離される。冷媒貯留タンク(35)内の液冷媒は、底部から流出して、第2接続ライン(52)、熱源側ライン(38)の順に流通して、室外熱交換器(44)へ流入する。その際、第2接続ライン(52)では、冷媒が室外調節弁(43)を通過する際に減圧される。
室外熱交換器(44)に流入した冷媒は、室外空気と熱交換を行う。この熱交換により、冷媒が室外空気から吸熱して蒸発する。室外熱交換器(44)で蒸発した冷媒は、圧縮機(30)へ吸入され、再び圧縮されて吐出される。
−実施形態の効果−
本実施形態では、室外調節弁(43)を第2接続ライン(52)に設けることで、冷房運転時に室外熱交換器(44)で放熱した冷媒が、室外調節弁(43)を通過することなく膨張機(31)へ流入するようにしている。すなわち、室外調節弁(43)が、冷房運転時における室外熱交換器(44)と膨張機(31)との間の冷媒の流通経路以外の位置に配置されている。従って、暖房運転時に室外熱交換器(44)の冷媒流量を調節する室外調節弁(43)が原因で、冷房運転時に膨張機(31)で回収される動力が失われることがないので、室外調節弁(43)による空調機(20)の運転効率の低下を防止することができる。
また、本実施形態では、室外調節弁(43)又は室内調節弁(53)によって蒸発器(41,44)の出口の過熱度が適正な値(例えば5℃)に調節される。このため、圧縮機(30)の液圧縮を防止して空調機(20)の信頼性を向上させると共に、蒸発器(41,44)における熱交換量を確保して空調機(20)の運転効率を向上させることができる。
また、本実施形態では、二酸化炭素を冷媒としても用いることで、他の冷媒と比較して冷凍サイクルの高低差圧を大きくすることができる。従って、膨張機(31)の回収動力を増大させ、空調機(20)の運転効率を向上させることができる。
また、本実施形態では、膨張流出ライン(49)に冷媒貯留タンク(35)を設けており、膨張機(31)で膨張した冷媒が、冷媒貯留タンク(35)を通過してから、室外調節弁(43)又は室内調節弁(53)に流入する。このため、室外調節弁(43)又は室内調節弁(53)の開度に対して、膨張機(31)から流出した冷媒流量が多い場合であっても少ない場合であっても、室外調節弁(43)又は室内調節弁(53)を通過する冷媒流量が、冷媒貯留タンク(35)によって開度に応じた流量に調節される。
また、本実施形態では、ガス供給管(37)を設けることで、冷却効果のほとんどないガス冷媒が冷媒貯留タンク(35)から圧縮機(30)の吸入側へ戻される。また、冷媒貯留タンク(35)から戻されるガス冷媒によって、圧縮機(30)に吸入される冷媒のエンタルピが増大される。従って、空調機(20)の運転効率を向上させることができる。なお、このような効果は得られなくなるが、冷媒回路(10)の構成を簡素化するために、ガス供給管(37)を省略してもよい。
−実施形態の変形例−
実施形態の変形例について説明する。この変形例では、図2に示すように、室外ユニット(64)と室内ユニット(63)とが1台ずつ設けられている。また、ブリッジ回路(24)の第3接続ライン(61)には、第2逆止弁(CV-2)の代わりに利用側調節弁(53)が設けられている。室内回路(11)には、室内調節弁は設けられていない。
この変形例では、冷房運転時に、室外熱交換器(44)で放熱した冷媒が、膨張機(31)を通過後に第3接続ライン(61)の利用側調節弁(53)を通って、蒸発器となる室内熱交換器(41)へ流入する。室内熱交換器(41)の冷媒流量は、室内熱交換器(41)の出口の冷媒の過熱度が目標値(例えば5℃)になるように利用側調節弁(53)によって調節される。
一方、暖房運転時には、室内熱交換器(41)で放熱した冷媒が、利用側ライン(39)、第4接続ライン(62)、膨張流入ライン(48)の順に流通して、膨張機(31)に流入する。室内熱交換器(41)で放熱した冷媒は、利用側調節弁(53)を通過することなく膨張機(31)へ流入する。すなわち、利用側調節弁(53)が、暖房運転時に室内熱交換器(41)から膨張機(31)へ向かう冷媒が流通しない第3接続ライン(61)に配置されている。従って、冷房運転時に室内熱交換器(41)の冷媒流量を調節する利用側調節弁(53)が原因で、暖房運転時に膨張機(31)で回収される動力が失われることがないので、利用側調節弁(53)による空調機(20)の運転効率の低下を防止することができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態は、以下の変形例のように構成してもよい。
−第1変形例−
上記実施形態について、図3に示すように、冷媒回路(10)にバイパスライン(28)とバイパス量調節弁(29)とを設けてもよい。バイパスライン(28)は、膨張流入ライン(48)と膨張流出ライン(49)とを接続している。また、バイパス量調節弁(29)は、バイパスライン(28)に設けられている。バイパス量調節弁(29)は、バイパスライン(28)の冷媒流量、すなわち膨張機(31)をバイパスする冷媒流量を調節する。
この第1変形例では、冷房運転時にバイパス量調節弁(29)を開状態に設定することで、膨張流入ライン(48)を流通する冷媒の一部が、膨張機(31)をバイパスして膨張流出ライン(49)へ流入する。一方、暖房運転時においても、バイパス量調節弁(29)を開状態に設定することで、膨張流入ライン(48)を流通する冷媒の一部が膨張機(31)をバイパスして膨張流出ライン(49)へ流入する。この第1変形例では、冷房運転と暖房運転との両方において、バイパスライン(28)とバイパス量調節弁(29)とによって膨張機(31)をバイパスする冷媒流量が調節される。従って、冷房運転においても暖房運転においても、圧縮機(30)が吐出する冷媒流量と膨張機(31)が吸入する冷媒流量とをバランスさせることが可能になり、外気温度などの運転条件に応じた運転制御が可能になる。
−第2変形例−
上記実施形態について、コントローラ(65)が、冷房運転時に室外調節弁(43)の開度を調節してもよい。冷房運転時に、室外調節弁(43)が開状態に設定されると、熱源側ライン(38)を通過した冷媒の一部が、第2接続ライン(52)に流れ込み、膨張流出ライン(49)を通過した冷媒と合流して室内熱交換器(41)へ向かう。すなわち、熱源側ラインを通過した冷媒の一部が、膨張機(31)をバイパスして室内熱交換器(41)へ向かう。コントローラ(65)は、バイパス量調節手段(65)を構成する。
この第2変形例では、冷房運転時に膨張機(31)をバイパスさせる流路として第2接続ライン(52)を用いている。従って、冷媒回路(10)の構成を複雑化させることなく、圧縮機(30)が吐出する冷媒流量と膨張機(31)が吸入する冷媒流量とをバランスさせることができる。
なお、上記実施形態の変形例において、コントローラ(65)が、暖房運転時に利用側調節弁(53)の開度を調節することで、膨張機(31)をバイパスする流路として第3接続ライン(61)を用いてもよい。
−第3変形例−
上記実施形態について、図4に示すように、第2接続ライン(52)に、熱源側ライン(38)の他端から膨張流出ライン(49)の出口端へ向かう冷媒の流れを禁止する逆止弁(CV-4)を設けてもよい。
ここで、第2接続ライン(52)に逆止弁(CV-4)が設けられていない場合には、冷房運転時に冷媒が第2接続ライン(52)を流通しないように室外調節弁(43)を全閉状態に設定しても、室外調節弁(43)から冷媒が漏れてしまう場合がある。室外調節弁(43)から漏れた冷媒は、膨張流出ライン(49)を通過した冷媒と合流して室内熱交換器(41)へ向かう。すなわち、熱源側ライン(38)を通過した冷媒の一部が意図せず膨張機(31)をバイパスしてしまい、膨張機(31)で回収される動力が減少する。
これに対して、この第3変形例では、冷房運転時に室外調節弁(43)から冷媒が漏れることを逆止弁(CV-4)によって阻止することができる。従って、膨張機(31)で回収される動力が意図せず減少することを防止することができる。
−第4変形例−
上記実施形態について、図5に示すように、ブリッジ回路(24)において逆止弁(CV)の代わりに電磁弁(SV)を用いてもよい。
−第5変形例−
上記実施形態について、ガス供給管(37)を、圧縮機(30)の吸入側ではなく、圧縮行程の途中の圧縮室に接続してもよい。
−第6変形例−
上記実施形態について、圧縮機(30)を低段側圧縮機構と高段側圧縮機構とにより構成してもよい。低段側圧縮機構と高段側圧縮機構とは互いに直列に接続されている。つまり、圧縮機(30)は、低段側圧縮機構と高段側圧縮機構によって2段圧縮を行うように構成されている。この場合、ガス供給管(37)を高段側圧縮機構の吸入側に接続してもよい。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、動力回収用の膨張機が冷媒回路に設けられた冷凍装置ついて有用である。
実施形態に係る空調機の概略構成図である。 実施形態の変形例に係る空調機の概略構成図である。 その他の実施形態の第1変形例に係る空調機の概略構成図である。 その他の実施形態の第3変形例に係るブリッジ回路の概略構成図である。 その他の実施形態の第4変形例に係るブリッジ回路の概略構成図である。
符号の説明
10 冷媒回路
11 室内回路(利用側回路)
14 室外回路(熱源側回路)
20 空調機(冷凍装置)
24 ブリッジ回路(切換回路)
28 バイパスライン
29 バイパス量調節弁
30 圧縮機
31 膨張機
35 冷媒貯留タンク
38 熱源側ライン
39 利用側ライン
41 室内熱交換器(利用側熱交換器)
43 室外膨張弁(熱源側調節弁)
44 室外熱交換器(熱源側熱交換器)
48 膨張流入ライン
49 膨張流出ライン
51 第1熱源接続ライン
52 第2熱源接続ライン
53 室内調節弁(利用側調節弁)
61 第1利用接続ライン
62 第2利用接続ライン
65 コントローラ(バイパス量調節手段)

Claims (8)

  1. 圧縮機(30)、膨張機(31)、熱源側熱交換器(44)、及び利用側熱交換器(41)が接続されて、冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う冷媒回路(10)を備え、
    上記熱源側熱交換器(44)が放熱器となって上記利用側熱交換器(41)が蒸発器となる冷却運転と、該利用側熱交換器(41)が放熱器となって該熱源側熱交換器(44)が蒸発器となる加熱運転とを選択可能な冷凍装置であって、
    上記冷媒回路(10)には、一端が上記熱源側熱交換器(44)の液側に接続された熱源側ライン(38)と、一端が上記利用側熱交換器(41)の液側に接続された利用側ライン(39)と、出口端が膨張機(31)の流入側に接続された膨張流入ライン(48)と、入口端が膨張機(31)の流出側に接続された膨張流出ライン(49)とが形成される一方、
    上記冷媒回路(10)は、上記膨張流入ライン(48)が上記熱源側ライン(38)と連通し且つ上記膨張流出ライン(49)が上記利用側ライン(39)と連通する状態と、該膨張流入ライン(48)が該利用側ライン(39)と連通し且つ該膨張流出ライン(49)が該熱源側ライン(38)と連通する状態とを切り換えるための切換回路(24)が設けられ、
    上記切換回路(24)において、上記膨張流出ライン(49)と上記熱源側ライン(38)とを接続する冷媒の流通路(52)には、上記加熱運転時の熱源側熱交換器(44)の冷媒流量を調節する熱源側調節弁(43)が設けられていることを特徴とする冷凍装置。
  2. 圧縮機(30)、膨張機(31)、熱源側熱交換器(44)、及び利用側熱交換器(41)が接続されて、冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う冷媒回路(10)を備え、
    上記熱源側熱交換器(44)が放熱器となって上記利用側熱交換器(41)が蒸発器となる冷却運転と、該利用側熱交換器(41)が放熱器となって該熱源側熱交換器(44)が蒸発器となる加熱運転とを選択可能な冷凍装置であって、
    上記冷媒回路(10)には、一端が上記熱源側熱交換器(44)の液側に接続された熱源側ライン(38)と、一端が上記利用側熱交換器(41)の液側に接続された利用側ライン(39)と、出口端が膨張機(31)の流入側に接続された膨張流入ライン(48)と、入口端が膨張機(31)の流出側に接続された膨張流出ライン(49)とが形成される一方、
    上記冷媒回路(10)は、上記膨張流入ライン(48)が上記熱源側ライン(38)と連通し且つ上記膨張流出ライン(49)が上記利用側ライン(39)と連通する状態と、該膨張流入ライン(48)が該利用側ライン(39)と連通し且つ該膨張流出ライン(49)が該熱源側ライン(38)と連通する状態とを切り換えるための切換回路(24)が設けられ、
    上記切換回路(24)において、上記利用側ライン(39)と上記膨張流出ライン(49)とを接続する冷媒の流通路(61)には、上記冷却運転時の利用側熱交換器(41)の冷媒流量を調節する利用側調節弁(53)が設けられていることを特徴とする冷凍装置。
  3. 請求項1において、
    上記切換回路(24)では、上記熱源側調節弁(43)が設けられた冷媒の流通路(52)に、上記熱源側ライン(38)から上記膨張流出ライン(49)へ向かう冷媒の流れを禁止する逆止弁(CV-4)が設けられていることを特徴とする冷凍装置。
  4. 請求項1において、
    上記冷却運転時に上記膨張機(31)をバイパスする冷媒流量を調節するために、上記熱源側調節弁(43)の開度を調節するバイパス量調節手段(65)を備えていることを特徴とする冷凍装置。
  5. 請求項1乃至4の何れか1つにおいて、
    上記膨張流出ライン(49)には、冷媒を一時的に貯留可能な冷媒貯留タンク(35)が設けられていることを特徴とする冷凍装置。
  6. 請求項1乃至5の何れか1つにおいて、
    上記冷媒回路(10)には、上記膨張流入ライン(48)と上記膨張流出ライン(49)とを接続するバイパスライン(28)と、該バイパスライン(28)における冷媒流量を調節するバイパス量調節弁(29)とが設けられていることを特徴とする冷凍装置。
  7. 請求項1乃至6の何れか1つにおいて、
    上記冷媒回路(10)には、上記熱源側熱交換器(44)が設けられた熱源側回路(14)に対して、それぞれに上記利用側熱交換器(41)が設けられた複数の利用側回路(11)が互いに並列に接続されていることを特徴とする冷凍装置。
  8. 請求項1乃至7の何れか1つにおいて、
    上記冷媒回路(10)では、冷凍サイクルの高圧が冷媒の臨界圧力よりも高くなるように冷媒を循環させることを特徴とする冷凍装置。
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JP2013092292A (ja) * 2011-10-25 2013-05-16 Daikin Industries Ltd 冷凍装置

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