JP2009008184A - 金属製ベローズ - Google Patents

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徳男 荻原
Kazuo Koizumi
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Abstract

【課題】管内が高圧になるような使用条件に対して、より高い耐久性を有する金属製ベローズを提供すること。
【解決手段】金属製ベローズの蛇腹状の管壁において、山部1の断面形状を管外側へ凸のU字状とし、谷部2の断面形状を管内側へ凸のV字状とする。これによって、管内が高圧になって山部が膨張して広がっても、もとの断面形状がU字状であるから、頂部がダメージを受ける割合は低くなる。しかも、谷部の断面形状がV字状であるから、蛇腹のピッチを短くすることができ、薄い管壁であっても、円周方向についての管断面積をより大きくすることができ、フープ応力が低下して寿命が延びる。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属製ベローズに関し、とりわけ、管外よりも管内の方が相対的に高圧となるような使用に対して好ましい耐久性を示す金属製ベローズに関する。
金属製ベローズ(以下、単に「ベローズ」ともいう。)は、管壁が蛇腹状となっている伸縮可能な金属管であり、あらゆる産業分野において、高圧用・真空用のフレキシブルチューブや変位吸収用のジョイントなどを構成する管部品として用いられている(特許文献1、2)。
ベローズの蛇腹状の管壁の断面形状(ベローズを管の中心軸線を含む平面で切断したときに現れる管壁の断面形状)としては、主に、図5(a)〜(c)に示すものが挙げられる。
図5(a)に示す断面形状は、最もオーソドックスなものであって、山部と谷部が共にU字状となっている。以下、このような山谷共にU字状の断面形状を持ったベローズを、「U字断面ベローズ」とも呼ぶ。
図5(b)に示す断面形状は、山部と谷部の断面形状が共にV字状となっている。以下、このような山谷共にV字状の断面形状を持ったベローズを、「V字断面ベローズ」とも呼ぶ。
図5(c)に示す断面形状は、山部と谷部の断面形状が共に概してV字状となっているが、谷底と山頂との間の全ての壁部が同様に波打っている。以下、このような断面形状を「波打ちV字状」と呼び、波打ちV字状の断面形状を持ったベローズを、「波打ちV字断面ベローズ」とも呼ぶ。
山部は、管の外側に凸となるように屈曲した部分であり、谷部は、隣り合った2つの山部の間にあって管の内側に凸となるように屈曲した部分である。
U字状の断面形状とは、屈曲(湾曲)部分が円弧状をなしている断面形状であり、その断面を見たときの屈曲が下に凸となって見える形状(即ち、文字どおり「U」に見える形状)だけでなく、上や他の方向に凸となっている形状をも含む。V字状の断面形状についても全く同様である。よって、本明細書では、必要に応じて、説明すべきU字状やV字状の屈曲が管のどちらに向かって凸となっているのかを示す。
上記したV字断面ベローズや、波打ちV字断面ベローズは、U字断面ベローズに比べて、より高圧の流体移送に耐え得る。これは、どちらも屈曲部分が鋭く折れ曲がっているために、蛇腹の波の周期(ピッチ)をより小さくすることができ、ベローズの単位長さ当たりに含まれる山部・谷部の数を多くすることができるからである。山部・谷部の数が多くなることによって、壁の厚さが薄いままであっても、管軸を含む平面で切断したときの単位長さ当たりの壁部の総断面積が増加し、同じ内圧に対しても、U字断面ベローズの場合と比べて、円周方向に生じる引っ張り応力(フープ応力)の値が小さくなる。
特に、一本の金属管から山部と谷部とを成形して得られたベローズは、溶接による継ぎ目を持たず、繰り返しの伸縮にもよく耐える好ましいものである。特許文献1には、直管から、U字断面ベローズやV字断面ベローズを製造する方法が詳細に記載され、特許文献2には、直管から波打ちV字断面ベローズを製造する方法が詳細に記載されている。直管から形成された波打ちV字断面ベローズは、プレスアップベローズ(または、ダイヤフラム型成形ベローズ)などと呼ばれている。
一方、近年のベローズの重要な用途として、水素燃料電池など高圧流体の移送がある。特に水素燃料電池を動力用電源として搭載した燃料電池車を実用化するためには、ガソリンスタンドのごとく、燃料電池車に対して水素ガスを供給するための設備が必要である。
供給される水素ガスは、例えば、25MPa(約250気圧)、35MPa(約350気圧)など、非常に高圧であり、将来的には、70MPa(約700気圧)という超高圧での供給が検討されている。金属製ベローズは、このような超高圧の流体の移送に耐え得るフレキシブルチューブとして期待され、使用においては、特許文献1に記載されたように、金属編組体などを外側に被覆し、内部の高圧によるベローズの伸長を制限する構成をとる。
しかしながら、本発明者等が、上記のようなV字断面ベローズ・波打ちV字断面ベローズを用いた高圧流体移送の状況を詳細に検討したところ、次に述べる変形の問題が存在していることがわかった。
例えばV字断面ベローズの場合、管内の圧力を大気圧から70MPaへと加圧し大気圧へ戻すというサイクルを繰り返すと、管壁の山部が開閉運動(膨張と収縮)を繰り返し、製造初期には図6(a)のように鋭いV字断面を呈していた山頂部100が、次第に、図6(b)の頂部100aのように、丸く膨らんだ形状へと塑性変形する。
このような変形は、2つに折り畳んで密着させた金属板を、再び開いて平坦に戻すというような加工と同じであるから、管壁の折れ目であった部分(即ち、山の頂部)は大きなダメージを受け、亀裂などが生じる可能性も高くなる。
特開2004−332927号公報 特公平1−52095号公報
本発明の課題は、上記のような従来のベローズの問題を解消し、管内が高圧になるような使用条件に対して、より高い耐久性を有する金属製ベローズを提供することである。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意研究を行なった結果、ベローズの蛇腹状の管壁において、谷部の断面形状を管内側へ凸のV字状とし、山部の断面形状を管外側へ凸のU字状とすれば、繰り返しの加圧にも耐え得るベローズが得られることを知見し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、次の特徴を有するものである。
(1)蛇腹状の管壁において、山部の断面形状が、管外側へ凸のU字状となっており、谷部の断面形状が、管内側へ凸のV字状となっていることを特徴とする、金属製ベローズ。
(2)U字状の湾曲部分の曲率半径が0.2mm〜30mmであり、V字状の屈曲部分の曲率半径が、前記U字状の湾曲部分の曲率半径よりも小さい値である、上記(1)記載の金属製ベローズ。
(3)蛇腹状の管壁の肉厚が0.1mm〜2mmであり、蛇腹のピッチが0.5mm〜60mmであり、山の高さが1mm〜80mmである、上記(1)または(2)記載の金属製ベローズ。
(4)当該金属製ベローズの管外径が、5mm〜500mmである、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の金属製ベローズ。
(5)金属製の直管から、管外側に凸のU字状の断面形状を有する山部と、管内側に凸のV字状の断面形状を有する谷部とが形成されて、金属製ベローズとなっている、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の金属製ベローズ。
本発明では、図3(a)に示すように、ベローズの管壁のうち、山部1の断面形状を管外側へ凸のU字状としている。この山部の断面形状によって、管内が規定の高圧となって図3(b)の山部1aのように膨れても、もとの山部の断面形状がU字状であるから、山部の湾曲部分に生じる変形は、弾性限度内である。従って、加圧/大気圧開放のサイクルによって膨張と復帰とが繰り返されても、山部の湾曲部分の疲労は、従来のV字断面ベローズの場合に比べて非常に小さいものとなる。また、膨張と復帰がさらに続けられて、図3(c)の山部1bのような形状にまで変形が進んだとしても、図6で説明したV字断面ベローズの山部が変形した場合に比べると、材料のダメージはそれほど大きくなく、亀裂などが生じる可能性は低い。
一方、谷部については、本発明では、図3(a)に示すように、管内側へ凸のV字状としている。この谷部の断面形状によって、先ず、蛇腹のピッチを小さく保つことができ、従来のV字断面ベローズや、波打ちV字断面ベローズの説明で述べたとおり、円周方向に生じる引っ張り応力(フープ応力)の値が小さくなる。
さらに、そのV字の断面形状を、十分に鋭角とし、図3(a)に示すように、向かい合った斜面の壁部(11、12)を互いに十分接近させておくことで、管内が高圧となって管壁が管軸方向に膨れても、図(b)のように、斜面の壁部同士が互いに接触し押し合って内圧を相殺する。
以下に、本発明によるベローズの実施例を示し、各部の寸法や製造方法を説明する。
図1は、当該ベローズの管壁の断面形状を部分的に示した端面図であって、管の中心軸(図示せず)の上側に現れる管壁の断面だけを拡大して示している。同図に示すように、当該ベローズは、山部1の断面形状が管外B側へ凸のU字状となっており、谷部2の断面形状が、管内A側へ凸のV字状となっている。これによって、上述した本発明独自の作用効果が得られ、管内側を高圧にするような使用において、従来のベローズよりも高い耐久性を示すものとなる。
図2(a)は、当該ベローズの各部の寸法を説明するための図であって、図1と同様、当該ベローズの管壁の断面形状を部分的に示した図である。以下に示す各部の寸法は、あくまで一例であって、本発明を限定するものではなく、要求に応じて下記に例示する範囲外の寸法を有するもの(例えば、より厚く大口径のものなど)を適宜製作してもよい。
当該ベローズの管外径D1は、山部の頂部外面で測定した直径であり、管内径D2は、谷部の底部内面で測定した口径である。産業上の全体的な用途では、管外径D1の範囲は5mm〜500mm程度である。前記範囲の中でも、5mm〜20mm程度は、管外径D1としては汎用的であり、そのときの管内径D2は、(管外径D1、後述の肉厚t、山部の高さh)とから算出可能であり、通常3mm〜13mm程度である。
ベローズの各部の寸法は、用途に応じてそれぞれに適した値の範囲が存在する。例えば、高圧水素ガスを移送するような用途では、管外径D1の範囲は7mm〜14mm程度である。
管壁の肉厚tは、ベローズの規模、外径、材質等によっても異なるが、概ね0.1mm〜2mm程度が用いられる。特に、上記した高圧水素ガスを移送するような用途での管外径の範囲では、管壁の肉厚tは、0.1mm〜0.4mm程度が好ましく、0.2mm〜0.35mmが特に有用である。ただし、要求や用途に応じて、ここに例示する範囲外の肉厚を適宜採用してもよい。
管壁の肉厚tが過度に薄いと、当該ベローズを直管から変形させて形成する場合には、元の直管自体の製造が困難となり、また、薄いために外傷の影響が出易い。一方、肉厚tが過度に厚いと、ベローズが曲がり難くなり、繰り返しの曲げに対する耐久性が低下してしまう。
当該ベローズの山部の高さhは、図2(a)に示すように、谷部の頂部から山部の頂部内面までの段差である。産業上の全体的な用途では、山部の高さhは1mm〜80mm程度である。山部の高さhは、当該ベローズを直管から変形させて形成する場合には、元の直管の径に対して変形可能な範囲に限定される。前記範囲の中でも、上記した高圧水素ガスを移送するような用途での管外径の範囲では、山部の高さhは、1mm〜7mm程度が好ましく、2mm〜6mmが特に有用である。
山部の頂部(湾曲部分)の管内側の曲率半径Rは、特に限定はされないが、産業上の全体的な用途では、曲率半径Rは0.2mm〜30mm程度である。上記した高圧水素ガスを移送するような用途において、例えば、外径D1が7mm〜8mm程度の規模であれば、該曲率半径Rは0.2mm〜0.5mm、特に0.2mm〜0.3mmが好ましい範囲である。
曲率半径Rが過度に大きいと、ピッチが大きくなって、単位長さ当たりの壁部の断面積が減少し、円周方向に生じる引っ張り応力の値が大きくなる。逆に、曲率半径Rが過度に小さいと、全体の断面形状が、従来のV字断面ベローズに近づき、山部をU字状の断面とした効果が十分に発揮されず、繰り返しの開閉に対する耐久性が低下する。
一方、谷部の断面形状はV字状であればよい。本発明でいうV字状の断面形状とは、上記した山部の曲率半径Rよりも小さい曲率半径(谷底の屈曲した部分の管の外面の曲率半径)をもって屈曲した断面形状をいう。「U字状」、「V字状」は、それぞれ見た目の形状を区別するために呼び分けたものであって、重要な点は、それぞれの湾曲部分の曲率半径の差異にある。本発明のベローズは、蛇腹状の管壁において、山部の断面形状が、管外側へ凸のU字状となっており、谷部の断面形状が、該山部のU字状の湾曲部分の曲率半径よりも小さい曲率半径にて湾曲した管内側へ凸のU字状の断面形状となっている、と言い換えることができる。
前記谷部の曲率半径は、山部の曲率半径Rよりも小さければよい。山部の上記曲率半径Rが30mm程度であれば、谷部の曲率半径は5mm程度またはそれより小さい値が好ましく、山部の上記曲率半径Rが0.2mm〜0.4mmである場合には、谷部の曲率半径は0.1mmまたはそれより小さい値であれば、本発明の作用効果が十分に得られる。
谷底部分の屈曲状態に着目すると、図2(a)に示すように、谷底部分で折れ曲がり隣り合った壁部11、12が谷底付近では互いに密着しており、山部に向かうにつれて壁部同士の間の距離gが漸近的に大きくなっていくようなV字状が好ましい断面形状である。
このような形状によって、V字状の壁部を開閉する力が谷底のピークの屈曲部分に作用し難くなり、繰り返しの開閉に対する耐久性が向上する。
なお、図2(a)に示すように、谷底付近で壁部11、12が互いに密着している場合でも、谷底の最下点では、完全に密着した状態での折り返しになっているとは限らず、図2(b)に示すように、少し膨らんで、曲率半径0.2mm程度以下(板厚や山部の曲率半径Rに応じた小さい値)の湾曲が存在していてもよい。
隣り合った山部同士の間の隙間gは、山部の高さや測定する位置(高さ)によっても異なるが、図2(a)に示すように、直線的な斜面の壁部と、山部の頂部の湾曲とが接する部分で測定するとして、管内を高圧とする用途では、0.2mm〜0.4mmが好ましく、0.2mm〜0.3mmがより好ましい範囲となる。
尚、管内を高圧とする用途では、隙間gの下限を肉厚tと同程度の値とし、上限を肉厚tの1.5倍程度の値とするのが好ましい設計の目安である。また、参考値として、谷部のV字の開き角度θは、3度〜10度、特に5度〜9度が好ましい値となる。
谷部のV字が前記のように微量だけ開くことによって、山部のU字状の断面形状も、頂部の湾曲から谷へ向かって、同じ量だけ開いた形状となる。
前記隙間gが前記の範囲よりも広いと、ピッチが大きくなってフープ応力が増大すると共に、隣り合った壁同士が接触して支え合うまでに大きな膨張変形が必要であり、耐久性が低下する。一方、前記隙間gが前記の範囲よりも狭いと、隣り合った山部が互いに干渉して、ベローズ管の柔軟性が損なわれる。
当該ベローズのピッチ(蛇腹の波の周期)Pは、総じては0.3mm〜60mmであり、高圧流体用では、0.3mm〜2mm程度、特に、0.5mm〜0.9mm程度がより好ましいピッチとなる。
当該ベローズを管軸に垂直に切断したときの管の断面形状は、円形が汎用的であるが、用途に応じて、長円、楕円、角部が丸みを帯びた方形など、種々の形状であってよい。
当該ベローズの材料は、内部を通過する流体に応じて適宜選択してよく、ステンレス鋼、メッキした鉄、アルミニウム、真鍮等が例示されるが、耐蝕性の点でステンレス鋼が特に好ましい材料である。ステンレス鋼としては、JISに規定されたステンレス鋼(例えば、JIS G4305に規定された、SUS304、SUS329J1など)が好ましいものとして挙げられるが、JIS規定のステンレス鋼をさらに改良したものであってもよい。
当該ベローズと管状の金属製編組体とを組合わせることによって、高圧流体の移送用として好ましいフレキシブルチューブが得られる。例えば、上記特許文献1に記載されたとおり、本発明のベローズの外側を管状の金属製編組体で覆い、ベローズの両端部と、それらに対応する金属製編組体の両端部とを、それぞれ互いに固定し、ベローズの管軸方向の伸縮ストロークを金属製編組体によって制限する構造とすればよい。
当該ベローズの長さは、用途に応じて適宜決定してよい。例えば、前記の高圧流体用フレキシブルチューブでは、300mm〜10000mm程度の長さが用いられる。また、ベローズ型伸縮管継手では、100mm〜1000mm程度の長さが用いられる。
表1に、当該ベローズの各部の寸法を組み合せた実例を示す。
表中の数値の単位は〔mm〕である。谷部の断面形状は、いずれも谷底部分が密着状態にあり、そこからV字状に開いた形状である。隙間gは、直線的な斜面の壁部と、山部の頂部の湾曲とが接する部分で測定したものである。
Figure 2009008184
当該ベローズの製造方法は、特に限定はされないが、従来公知の溶接ベローズ(ダイヤフラムベローズ)のように、ディスク状に形成した金属板を、山部と谷部とで溶接しつなぎ合わせて形成してもよいし、特許文献1、2に示された技術を適用し、金属製の直管から山部と谷部とを作り出し、溶接部の無いベローズとしてもよい。後者のように、金属製の直管から山部と谷部とを作り出す製造方法によれば、繰り返しの開閉伸縮にもよく耐える好ましいベローズが得られる。
当該ベローズを金属製の直管から作り出す製造方法の一例を示す。
先ず、従来技術に従って、山部11、12、および、谷部21の断面形状が共にU字状を呈するU字断面ベローズを、直管から形成する(図4(a))。U字断面ベローズを直管から形成する方法としては、液圧成形法、エラストマー成形法、連続ダイス成形法等が挙げられる。これらのなかでも、連続ダイス成形法は、比較的細い径の直管から、狭いピッチのU字断面ベローズを形成できるので好ましい方法である。
次に、図4(b)に示すように、山部のU字状の断面形状はそのままに維持しながら、または大きく変形しないように維持しながら、谷部のU字状の断面形状だけを圧縮変形させる。より具体的には、谷部内で互いに向かい合った壁部同士が密着するように圧縮して、谷部だけを潰す。山部のU字状の断面形状をそのままに維持するには、図4(b)に示すように、山部の内部に支持体Mを挿入して内部から支持すればよい。このとき、壁部同士を密着させる力Fは、支持体Mによって加えてもよいし、内部に支持体Mを含んだ山部同士に外側から圧縮力Fを加えてもよい。谷部は、1つ1つ密着変形させてもよいし、全ての山部を支持体Mで支持しながらベローズ管の両端から全ての谷部を一度に圧縮してもよい。支持体Mは、剛体、弾性体の他、種々の流体(空気、水、油など)であってもよい。また、前記加工に先立って、焼鈍を適宜加え、U字断面ベローズの壁部に残留した応力を除去しておくことが好ましい。
最後に、密着した谷部の壁部同士の間の距離gが所定の値になるまで、ベローズを軸方向へ引っ張り、図1に示した本発明のベローズを得る。
本発明によって、従来のベローズの問題を解消し、管内が高圧になるような使用条件に対して、より高い耐久性を有する金属製ベローズを提供することが可能になった。
本発明によるベローズの構造を示した断面図である。同図は、当該ベローズを、管の中心軸線を含む平面で切断したときに現れる管壁の断面の一部を拡大して描いている。図において、符号Aで示す部分は管内であり、符号Bで示す部分は管外である。 本発明によるベローズの管壁の断面形状の主要部分の寸法を説明するための図である。 本発明によるベローズの作用効果を説明するための図である。 本発明によるベローズの製造方法の一例を示す図である。 従来のベローズの蛇腹状の管壁の断面形状を示す図である。 従来のベローズの問題点を説明するための図である。
符号の説明
1 山部
2 谷部
A 管内
B 管外

Claims (5)

  1. 蛇腹状の管壁において、山部の断面形状が、管外側へ凸のU字状となっており、谷部の断面形状が、管内側へ凸のV字状となっていることを特徴とする、金属製ベローズ。
  2. U字状の湾曲部分の曲率半径が0.2mm〜30mmであり、V字状の屈曲部分の曲率半径が、前記U字状の湾曲部分の曲率半径よりも小さい値である、請求項1記載の金属製ベローズ。
  3. 蛇腹状の管壁の肉厚が0.1mm〜2mmであり、蛇腹のピッチが0.3mm〜60mmであり、山の高さが1mm〜80mmである、請求項1または2記載の金属製ベローズ。
  4. 当該金属製ベローズの管外径が、5mm〜500mmである、請求項1〜3のいずれかに記載の金属製ベローズ。
  5. 金属製の直管から、管外側に凸のU字状の断面形状を有する山部と、管内側に凸のV字状の断面形状を有する谷部とが形成されて、金属製ベローズとなっている、請求項1〜4のいずれかに記載の金属製ベローズ。
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