JP2009007933A - 内燃機関の始動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自着火を抑制する内燃機関の始動装置を提供する。
【解決手段】吸気管噴射式の内燃機関のアイドル運転中に所定の停止条件が成立したときに燃料供給を停止して(ステップS1〜S2)、内燃機関を停止させる停止制御手段を有する内燃機関の始動装置において、停止制御手段は、内燃機関の停止の直前に、停止時に膨張行程となる気筒に、自着火域よりリッチな量の燃料を始動用の燃料として供給しておき、停止時に圧縮行程及び吸気行程となる気筒に、可燃域の量の燃料を始動用の燃料として供給しておく(ステップS3〜S8)。
【選択図】図2

Description

本発明は、停止状態の気筒の燃焼室内で燃焼を生起させることにより、内燃機関を始動させる内燃機関の始動装置に関する。
内燃機関(エンジン)の始動方法として、スタータを使わずに、停止時に膨張行程、圧縮行程となった気筒の燃焼室内で燃焼を生起させることにより、この気筒の燃焼エネルギを始動の動力として用いる技術、所謂、ダイレクトスタートと呼ばれる技術が知られている(特許文献1)。このダイレクトスタートは、例えば、アイドリングストップ(アイドリング時間が長くなる場合にエンジンを一時的に停止すること)後のエンジンの再始動方法として用いられており、又、直噴式エンジンに限らず、吸気管噴射式エンジンにも適用可能である。
特開2005−030237号公報
図5を用いて、吸気管噴射式エンジンにおけるダイレクトスタートの概要を説明する。吸気管噴射式エンジンにおいては、エンジンの停止直前に燃料を噴射して、予め気筒内に始動用の燃料を封じ込めている。そして、エンジン始動時には、停止状態のエンジンの膨張行程にある燃焼室に圧縮空気を供給し(1)、当該気筒において、点火プラグによる点火により、予め封じ込めておいた始動燃料と供給された圧縮空気との混合気を着火、燃焼させて(2)、そのエネルギにより、ピストンを押し下げ、クランクシャフトを回転させて、エンジンを直接始動させている(3)。
このように、吸気管噴射式エンジンにおいては、エンジンの停止直前に燃料を噴射して、予め気筒内に始動燃料を封じ込めておく必要があるが、この方式では、気筒内に封じ込めた始動燃料が自着火することがあった。
吸気管噴射式エンジンにおける始動燃料の自着火について、その前後の挙動を含めて、図6に示すタイムチャートを用いて説明する。例えば、エンジンのアイドリング時に、アイドリングストップ条件(詳細は後述する。)が成立すると、アイドリングストップ指令により、燃料噴射(インジェクタ駆動信号)が停止されると共に、点火(点火信号)が停止される。これにより、エンジンは惰性で回転することになり、徐々に回転数が低下して、最終的には、エンジンが停止することになる。そして、エンジンが停止する直前に、始動燃料が吸気管へ噴射されて、気筒内に封じ込まれることになる。なお、この際、始動時の空燃比を考慮して、アイドリング時よりはリッチな量の燃料が始動燃料として噴射される。
ところが、吸気管噴射式エンジンにおいては、エンジンが完全に停止する前に、始動燃料を噴射して、気筒内に封じ込める必要があるため、始動燃料を気筒内に封じ込めた後に、圧縮行程となる気筒がでてくる。例えば、図6において、#4気筒の圧力に着目すると、始動燃料を噴射した後に気筒が圧縮行程となっているため、気筒内の圧力が圧縮により上昇して、気筒内に封じ込まれた始動燃料が自着火していた。自着火が発生すると、気筒内に封じ込まれた始動燃料が消費されることになるため、ダイレクトスタート自体を行うことができなくなる。又、図6に示すように、自着火により、エンジンの回転数が急激に変動(上昇)して、エンジンの停止前に不快な振動も発生していた。
本発明は上記課題に鑑みなされたもので、自着火を抑制する内燃機関の始動装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する第1の発明に係る内燃機関の始動装置は、
吸気管噴射式の内燃機関のアイドル運転中に所定の停止条件が成立したときに燃料供給及び点火を停止して、前記内燃機関を停止させる停止制御手段と、
停止時に膨張行程となった気筒の燃焼室に圧縮空気を供給して、前記燃焼室に予め供給しておいた燃料との混合気を形成し、前記燃焼室において前記混合気の点火を行うことにより、前記内燃機関を始動させる始動制御手段とを備え、
前記停止制御手段は、
前記内燃機関の停止の直前に、停止時に膨張行程となる気筒のみに、自着火域よりリッチな量の燃料を始動用の燃料として予め供給しておくことを特徴とする。
上記課題を解決する第2の発明に係る内燃機関の始動装置は、
上記第1の発明に記載した内燃機関の始動装置において、
前記停止制御手段は、
前記内燃機関の停止の直前に、停止時に圧縮行程及び吸気行程となる気筒に、可燃域の量の燃料を始動用の燃料として予め供給しておくことを特徴とする。
上記課題を解決する第3の発明に係る内燃機関の始動装置は、
吸気管噴射式の内燃機関のアイドル運転中に所定の停止条件が成立したときに燃料供給及び点火を停止して、前記内燃機関を停止させる停止制御手段と、
前記停止時に膨張行程となった気筒の燃焼室に圧縮空気を供給して、前記燃焼室に予め供給しておいた燃料との混合気を形成し、前記燃焼室において前記混合気の点火を行うことにより、前記内燃機関を始動させる始動制御手段とを備え、
前記停止制御手段は、
前記内燃機関の停止の直前に、停止時に膨張行程及び圧縮行程となる気筒に、自着火域よりリッチな量の燃料を始動用の燃料として予め供給しておくことを特徴とする。
上記課題を解決する第4の発明に係る内燃機関の始動装置は、
上記第3の発明に記載した内燃機関の始動装置において、
前記停止制御手段は、前記内燃機関の停止の直前に、停止時に吸気行程となる気筒に、可燃域の量の燃料を始動用の燃料として予め供給しておくことを特徴とする。
本発明によれば、始動燃料の自着火を抑制できるので、ダイレクトスタートによるエンジン始動を確実に行うことができる。又、エンジン停止前のエンジン回転数の変動を抑制し、不快な振動を抑制して、乗り心地を改善することができる。
以下、図1〜図4を用いて、本発明に係る内燃機関の始動装置を詳細に説明する。
図1は、本発明に係る内燃機関の始動装置の実施形態の一例を示す概略構成図である。
吸気管噴射式の内燃機関であるエンジン1は、複数の気筒を有するものである。一例としては、例えば、4気筒が直列に並んで構成され、所定の等間隔で点火、燃焼が行われる4サイクル直列4気筒型エンジン等が該当する。なお、エンジン1において、全ての気筒は同様の構成を有しているので、図1では、1つの気筒についてのみ示す。
図1に示すように、エンジン1のシリンダヘッド2の燃焼室3には、点火を行う点火プラグ4と、圧縮空気を燃焼室3内に直接供給する圧縮空気供給装置5とが設けられている。
燃焼室3には、吸入した空気を供給する吸気ポート6と、燃焼したガスを排気する排気ポート7とが設けられており、吸気ポート6には、燃焼室3と吸気ポート6との連通/遮断を行う吸気弁8が設けられ、排気ポート7には、燃焼室3と排気ポート7との連通/遮断を行う排気弁9が設けられている。又、吸気ポート6には、吸気ポート6内に燃料を噴射するインジェクタ13が設けられており、吸気ポート6内に噴射された燃料は、吸気弁8が開弁しているときに(燃焼室3と吸気ポート6とが連通しているときに)、燃焼室3内へ供給されるようになっている。吸気弁8及び排気弁9は、図示しないカムシャフトにより開閉作動されており、このカムの回転角、即ち、カム角を検出するカム角センサ21により、その開閉動作のタイミング等が検知されている。
又、気筒内には上下摺動するピストン10が設けられ、ピストン10の頂面が燃焼室3の下面をなしている。ピストン10は、コンロッド11を介してクランクシャフト12に連結されており、クランクシャフト12の回転角、即ち、クランク角を検出するクランク角センサ22が設けられている。又、エンジン1には、エンジン1の冷却水の水温を測定する水温センサ23や、エンジン1のエンジンオイルの温度を測定する油温センサ28も設けられている。
上記点火プラグ4、圧縮空気供給装置5、吸気弁8、排気弁9、インジェクタ13等の各種制御装置、そして、カム角センサ21、クランク角センサ22、水温センサ23、油温センサ28等の各種センサは、電子コントロールユニット20(以降、ECUと略す。)に電気的に接続されている。又、シフトの位置を検出するシフトポジションセンサ25、車両の速度を検出する車速センサ26、ブレーキのオン/オフを検出するブレーキスイッチ27等も、ECU20に電気的に接続されている。そして、カム角センサ21、クランク角センサ22、水温センサ23、シフトポジションセンサ25、車速センサ26、ブレーキスイッチ27、油温センサ28等の各種センサから取得した情報に基づいて、点火プラグ4、圧縮空気供給装置5、吸気弁8、排気弁9、インジェクタ13等の各種制御装置を、ECU20が制御している。
ここで、図2〜図4を用いて、本発明に係る内燃機関の始動装置における制御、具体的には、エンジン1の自動停止時におけるECU20の制御(自動停止制御手段)を説明する。なお、図2は、本発明に係る内燃機関の始動装置における制御を示すフローチャートであり、図3は、自着火範囲を説明する図であり、図4は、図2に示した制御によるエンジン停止時の挙動を示すタイムチャートである。
最初に、エンジン1において、アイドリングストップ条件(自動停止条件)が成立するかどうかをECU20により確認する(ステップS1)。アイドリングストップ条件が成立するまで、この確認を続け、アイドリングストップ条件が成立した後、ステップS2へ進む。
アイドリングストップ条件は、例えば、シフト位置がニュートラルであること、かつ、車速が0(アイドル運転状態)であること、かつ、冷却水の水温が80℃より大きいこと等を確認した後、ブレーキのON状態が2〜3秒以上となったとき成立する。図1を参照して具体的に説明すると、ECU20が、シフトポジションセンサ25によりシフト位置がニュートラルであることを確認し、かつ、車速センサ26により車速が0であることを確認し、かつ、水温センサ23により冷却水の水温が80℃より大きいこと等を確認した後、ブレーキスイッチ27によりブレーキのON状態が2〜3秒以上となったと確認したとき、ECU20は、アイドリングストップ条件が成立すると判断している。
アイドリングストップ条件が成立すると、ECU20からインジェクタ13、点火プラグ4へのインジェクタ駆動信号、点火信号を停止することにより、燃料噴射、点火を停止する(ステップS2)。
そして、全気筒に対して、即ち、本実施例の場合、気筒#1〜#4に対して以下の判断及び処理を行う(ステップS3)。
具体的には、各気筒において、まず、始動燃料を噴射する気筒となるかを予測し、該当気筒であるか判定している(ステップS4)。つまり、各気筒において、自動停止時に、膨張行程、圧縮行程又は吸気行程のいずれか1つとなるかどうかを予測して、その該当気筒であるか判定を行っている。そして、始動燃料を噴射する気筒(自動停止時に、膨張行程、圧縮行程、吸気行程となる気筒)である場合には、ステップS5へ進み、始動燃料を噴射しない気筒、即ち、自動停止時に排気行程となる気筒である場合には、ステップS8へ進む。
次に、始動燃料を噴射する気筒において、自動停止時の行程が膨張行程となるかどうかを予測し、該当気筒であるか判定している(ステップS5)。自動停止時の行程が膨張行程となる気筒である場合には、ステップS6へ進み、自動停止時の行程が膨張行程で無い気筒の場合、即ち、自動停止時の行程が圧縮行程又は吸気行程となる気筒である場合には、ステップS7へ進む。
そして、自動停止時の行程が膨張行程となる気筒に対しては、エンジン停止直前に噴射する始動燃料として、自着火域よりもリッチな量の燃料噴射を行って、ステップS8へ進むようにしている(ステップS6)。
一方、自動停止時の行程が圧縮行程又は吸気行程となる気筒に対しては、エンジン停止直前に噴射する始動燃料として、可燃域となる量の燃料噴射を行って、ステップS8へ進むようにしている(ステップS7)。
そして、ステップS4〜ステップS7の判断及び処理を、全ての気筒#1〜#4に対して行って(ステップS3〜ステップS8)、一連の制御を終了している。
なお、ステップS5、S6において、エンジン停止直前に自着火域よりもリッチな量の燃料噴射を行う気筒は、エンジン停止時に膨張行程となる気筒が望ましいが、エンジン停止時に膨張行程となる気筒に加えて、エンジン停止時に圧縮行程となる気筒にも、エンジン停止直前に自着火域よりもリッチな量の燃料噴射を行ってもよい。その場合、ステップS5において、自動停止時の行程が膨張行程となることを予測、判定することに加えて、圧縮行程となることも予測、判定し、ステップS6おいて、自動停止時の行程が膨張行程又は圧縮行程となる気筒に対して、自着火域よりもリッチな燃料噴射を行うようにし、ステップS7おいて、自動停止時の行程が吸気行程となる気筒に対して、可燃域の燃料噴射を行うようにする。
ここで、ステップS6において、自動停止時の行程が膨張行程となる気筒に自着火域よりもリッチな燃料噴射を行う理由を説明する。
例えば、ガソリンエンジンにおいても、所定の条件(例えば、高圧力等)下では、ガソリン自らが着火(自着火)してしまうことがある。このような自着火は、空燃比(A/F)にも左右され、図3に示すように、自着火が起こりやすい空燃比の範囲がある一方、空燃比が濃い場合、又は、空燃比が薄い場合には、自着火が起こりにくい。そこで、本発明では、空燃比が濃い場合に自着火が起こりにくいことに着目して、停止直前に圧縮行程を経て、自動停止時に膨張行程となる気筒に対して、自着火域よりもリッチな燃料噴射を行うことにより、空燃比を濃い状態にして、自着火が起こりにくいようにしている。
但し、空燃比が濃い状態では、自着火も起こりにくいが、点火プラグによる着火も起こりにくくなる。しかしながら、本発明に係る内燃機関の始動装置は、後述するように、始動時に圧縮空気を気筒に供給するため、空燃比が濃い状態の混合気を可燃域まで希釈することができ、その結果、可燃域に希釈した混合気を着火、燃焼させて、エンジンを直接始動させることができる。従って、自動停止時に膨張行程となる気筒に自着火域よりもリッチな燃料噴射を行っても、始動性には何の影響もなく、自着火だけを抑制することができる。
又、ステップS4、S5において、各気筒における自動停止時の行程を予測し、判定する方法を説明する。各気筒における自動停止時の行程は、アイドリングストップが指令されたときのエンジンの運転状態を把握することにより予測できる。具体的には、アイドリングストップ指令のときのエンジン回転数をクランク角センサ22により検出し、アイドリングストップ指令のときのエンジンオイルの温度を油温センサ28により検出し、そして、アイドリングストップ指令の際に最後に燃料噴射する気筒と最後に点火する気筒をECU20により把握すれば、各気筒における自動停止時の行程が予測できる。
これは、アイドリングストップ指令の際に、最後に燃料噴射する気筒と最後に点火する気筒を把握することにより、惰性でのエンジン回転の開始時点を把握でき、その際のエンジン回転数を把握することにより、惰性でのエンジン回転の開始時点のエンジン回転数が把握でき、その際のエンジンオイルの温度を把握することにより、エンジン回転の際のフリクションの大きさが把握できるため、エンジン回転の停止時期が予測でき、各気筒における自動停止時の行程が予測できるからである。そして、これらのデータを、予めマップ化して、保持していれば、任意のエンジン回転数、任意のエンジンオイル温度であっても、各気筒における自動停止時の行程を正確に予測することができる。なお、油温センサ28が無い場合には、水温センサ22により、エンジンオイルの温度を推測することができ、その推測値を用いて、上記予測を行うことができる。
逆に、エンジンオイルの温度が所定の範囲内であり、エンジン回転数が所定の範囲内である場合に、アイドリングストップ指令の際、最後に燃料噴射する気筒と最後に点火する気筒を同一気筒に制御することにより、所望の気筒を所望の行程で停止させることができる。例えば、後述する図4では、アイドル運転中であるため、エンジンオイルの温度が所定の範囲内であり、エンジン回転数も所定の範囲内であるため、アイドリングストップ指令の際、最後に燃料噴射する気筒と最後に点火する気筒を共に#2気筒に制御することにより、#4気筒を膨張行程で停止させている。このように、各気筒における停止時の行程を予測するだけではなく、その制御を行うことも可能である。
上述したように、本発明に係る内燃機関の始動装置では、図2のフローチャートに示した手順を経て、エンジン停止直前に始動燃料が気筒に供給され、その後、アイドリングストップが実施される。そこで、図2のフローチャートに示した手順によるエンジン停止時の挙動の実測データを、図4のタイムチャートに示す。
図4に示すように、エンジンのアイドリング時に、アイドリングストップ条件が成立すると、アイドリングストップ指令により、燃料噴射(インジェクタ駆動信号)が停止されると共に、点火(点火信号)が停止される。この際、本発明においては、エンジン回転数、エンジンオイルの温度が各々所定範囲内であると共に、燃料噴射の停止及び点火の停止を共に#2気筒を最後としている。これにより、エンジンは惰性により回転することになり、徐々に回転数が低下して、最終的には、エンジンが停止することになるが、エンジン回転数、エンジンオイルの温度が所定範囲内であり、燃料噴射の停止及び点火の停止を共に#2気筒を最後としているため、ECU20は、#4気筒が停止時に膨張行程となることになる。
そして、エンジンが完全に停止する直前に、#4気筒へは、自着火域よりもリッチな量の燃料が吸気ポート6へ噴射されて、#4気筒内に封じ込まれることになり、他の気筒(#2、#1)へは、可燃域の量の燃料が吸気ポート6へ噴射されて、各気筒内に封じ込まれることになる。#4気筒においては、エンジン停止直前に圧縮行程を経て、筒内圧力が上昇するが、自着火域よりもリッチな量の燃料が#4気筒内に封じ込まれているため、自着火が発生することなく、エンジンが停止することとなる。従って、自着火により気筒内に封じ込まれた始動燃料が消費されることはなく、ダイレクトスタートを確実に行うことができる。又、図6に示すようなエンジン回転数の急激な変動や不快な振動も抑制することになる。
そして、エンジン1が停止した後、再始動する際には、以下の手順を経て、エンジンを始動させることになる(始動制御手段)。
アイドリングストップの後、ブレーキスイッチ27がOFF状態となったこと(ブレーキが解除されたこと)をECU20が検知すると、ECU20は、停止時に膨張行程にある気筒内に、圧縮空気供給装置5を用いて、所定量の圧縮空気の供給を行って、エンジン停止直前に当該気筒内に封じ込められた始動燃料と圧縮空気との混合気を形成し、当該混合気を着火、燃焼させ、この燃焼のエネルギにより気筒のピストン10を押し下げる。これにより、クランクシャフト12が回転を始め、続く行程における燃焼により、クランクシャフト12の回転が促進され、その後、各気筒における燃料噴射時期、点火時期を通常運転時の制御に移行して、エンジン1が完全に始動することになる。
本発明に係る内燃機関の始動装置は、吸気噴射式エンジンを有する車両に好適なものである。
本発明に係る内燃機関の始動装置の実施形態の一例を示す概略構成図である。 図1に示した内燃機関の始動装置における制御を説明するフローチャートである。 自着火範囲を説明する図である。 図2に示した制御によるエンジン停止時の挙動を示すタイムチャートである。 吸気管噴射式エンジンにおけるダイレクトスタートの概要を説明する図である。 吸気管噴射式エンジンにおける自着火の現象を説明するタイムチャートである。
符号の説明
1 エンジン
2 シリンダブロック
3 燃焼室
4 点火プラグ
5 圧縮空気供給装置
6 吸気ポート
7 排気ポート
8 吸気弁
9 排気弁
10 ピストン
11 コンロッド
12 クランクシャフト
13 インジェクタ
20 ECU
21 カム角センサ
22 クランク角センサ
23 水温センサ
25 シフトポジションセンサ
26 車速センサ
27 ブレーキスイッチ
28 油温センサ

Claims (4)

  1. 吸気管噴射式の内燃機関のアイドル運転中に所定の停止条件が成立したときに燃料供給及び点火を停止して、前記内燃機関を停止させる停止制御手段と、
    停止時に膨張行程となった気筒の燃焼室に圧縮空気を供給して、前記燃焼室に予め供給しておいた燃料との混合気を形成し、前記燃焼室において前記混合気の点火を行うことにより、前記内燃機関を始動させる始動制御手段とを備え、
    前記停止制御手段は、
    前記内燃機関の停止の直前に、停止時に膨張行程となる気筒のみに、自着火域よりリッチな量の燃料を始動用の燃料として予め供給しておくことを特徴とする内燃機関の始動装置。
  2. 請求項1に記載した内燃機関の始動装置において、
    前記停止制御手段は、
    前記内燃機関の停止の直前に、停止時に圧縮行程及び吸気行程となる気筒に、可燃域の量の燃料を始動用の燃料として予め供給しておくことを特徴とする内燃機関の始動装置。
  3. 吸気管噴射式の内燃機関のアイドル運転中に所定の停止条件が成立したときに燃料供給及び点火を停止して、前記内燃機関を停止させる停止制御手段と、
    前記停止時に膨張行程となった気筒の燃焼室に圧縮空気を供給して、前記燃焼室に予め供給しておいた燃料との混合気を形成し、前記燃焼室において前記混合気の点火を行うことにより、前記内燃機関を始動させる始動制御手段とを備え、
    前記停止制御手段は、
    前記内燃機関の停止の直前に、停止時に膨張行程及び圧縮行程となる気筒に、自着火域よりリッチな量の燃料を始動用の燃料として予め供給しておくことを特徴とする内燃機関の始動装置。
  4. 請求項3に記載した内燃機関の始動装置において、
    前記停止制御手段は、前記内燃機関の停止の直前に、停止時に吸気行程となる気筒に、可燃域の量の燃料を始動用の燃料として予め供給しておくことを特徴とする内燃機関の始動装置。
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