JP2009007659A - 熱延鋼板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた引張強度と伸びフランジ性とを有する熱延鋼板と、その製造方法とを提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.05%以上0.20%未満、Si:1.0%未満、Mn:0.7%以上2.0%以下、Al:0.1%超1.0%未満、Ti:0.05%以上0.3%以下、Nb:0.1%以下、V:0.05%以上1.0%以下、P:0.1%以下、S:0.01%以下およびN:0.01%以下、残部Feおよび不純物からなるとともに、下記式(1)を満足する化学組成を有し、50面積%以上のフェライトを含有し残部がベイナイトからなる鋼組織を有し、引張強度TSが950MPa以上であって、引張強度TS(MPa)と穴拡げ率HER(%)との積であるTS×HER値が45000(MPa・%)以上である。
【数14】
Figure 2009007659

ここで、式中のC,Ti,N,NbおよびVは、鋼中における各元素の含有量(単位:質量%)を示す。
【選択図】なし

Description

本発明は熱延鋼板およびその製造方法に関する。より詳しくは、本発明は、引張強度900MPa以上の高強度を有し伸びフランジ性に優れる熱延鋼板およびその製造に関する。
連続熱間圧延によって製造されるいわゆる熱延鋼板は、比較的安価な構造用材料として自動車をはじめとする各種の産業機器に広く使用されている。特に、燃費低減の観点から軽量化が求められている自動車部品では、軽量化しても強度を維持できる高強度の熱延鋼板の適用が増加しつつある。最近は環境問題意識の高まりにより、さらなる車体の軽量化が求められているため、プレス成形して使用される熱延鋼板は、優れた強度と延性を兼ね備えていることが要求され、特に870MPa以上の超高強度鋼板においては、延性に加えて伸びフランジ加工性にも優れた鋼板が望まれている。
特許文献1には、900MPa以上の高強度を有し伸びフランジ性に優れる鋼板が示されており、高強度を得るにはベイナイト主体の組織とする必要があり、さらにはベイナイト率が少ない場合に伸びフランジ性が低下することが開示されている。したがって、この文献に記載された方法によれば、強度と伸びフランジ性とを両立させるためにはベイナイト主体の組織とする必要がある。しかしながら、このような組織を有する鋼板は、ベイナイトよりも延性に優れるフェライト主体の組織を有する鋼板に比して延性に劣るという問題がある。
また、特許文献2には、900MPa以上の高い強度と、優れた伸びフランジ性と延性とを有する鋼板が示されている。しかしながら、この鋼板は残留γによって高延性を得るためにSiおよびAlの多量添加を必要とする。このため、表面性状の劣化や、鋼材中の清浄度の低下、溶接性の低下などの問題を有する。
特開2000−282175号公報 特開2003−171736号公報
本発明は、引張強度900〜1200MPa級の高強度領域において、優れた伸びフランジ性を備え、さらに好適態様にあっては良好な化成処理性を有する高強度熱延鋼板およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した。その結果、次の知見を得た。
(ア)成形性の高いフェライトを主体とする組織とすることによりベイナイト主体の組織では得られなかった高延性を確保するともに析出強化による強度向上作用を顕著に発揮させることが可能である。
(イ)このフェライトをTi,Nb,Vにより強化するにあたって、これらの有効析出強化元素およびNとCと含有量のバランスを考慮し、さらにフェライト以外の残部組織をベイナイトにすることで、良好な伸びフランジ性をも実現することが可能である。
(ウ)主相であるフェライトと残部組織であるベイナイトとの硬度差を低減することにより、伸びフランジ性を一層高めることが可能である。
(エ)Si、Al、およびVの含有量を適正化することにより、上記の機械特性を維持したままで良好な化成処理性を確保することも可能である。
(オ)上記の機械特性を有する鋼板を効率的かつ安定的に得るには、強度と成形性のバランスに重要な役割を果たすフェライトの性質を決定する温度履歴を緻密に制御し、オーステナイト中とフェライト中とにおける析出強化元素の溶解度積の差を利用して適切な温度域でフェライト変態を進行させることにより、析出物の粗大化や析出不足を回避して著しい析出強化作用を発揮させるともに、熱間圧延開始から巻取りまでの全工程において、CおよびTiの含有量バランスによって決定される温度履歴を適切に制御することが重要である。
本発明は、上記の新たな知見に基づくものであり、その要旨は以下のとおりである。
(1)質量%で、C:0.05%以上0.20%未満、Si:1.0%未満、Mn:0.7%以上2.0%以下、Al:0.1%超1.0%未満、Ti:0.05%以上0.3%以下、Nb:0.1%以下、V:0.05%以上1.0%以下、P:0.1%以下、S:0.01%以下およびN:0.01%以下を含有し、残部Feおよび不純物からなるとともに、下記式(1)を満足する化学組成を有し、50面積%以上のフェライトを含有し残部がベイナイトからなる鋼組織を有し、引張強度TSが900MPa以上であって、引張強度TS(MPa)と穴拡げ率HER(%)との積であるTS×HER値が45000(MPa・%)以上であることを特徴とする熱延鋼板。
Figure 2009007659
ここで、式中のC、Ti、N、NbおよびVは、鋼中における各元素の含有量(単位:質量%)を示す。
(2)前記化学組成が、下記式(2)を満足することを特徴とする請求項1に記載の熱延鋼板。
Figure 2009007659
ここで、式中のSi、AlおよびVは、鋼中における各元素の含有量(単位:質量%)を示す。
(3)前記化学組成が、Feの一部に代えて、Ca、Mg、NdおよびBからなる群から選ばれる1種または2種以上を合計で0.1質量%以下含有することを特徴とする請求項1または2に記載の熱延鋼板。
(4)前記化学組成が、Feの一部に代えて、CrおよびMoから選ばれる1種または2種を合計で0.6質量%以下含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱延鋼板。
(5)前記フェライトのビッカース硬度の平均値Hvαと前記ベイナイトのビッカース硬度の平均値Hvβとが下記式(3)を満足することを特徴とする請求項1に記載の熱延鋼板。
Figure 2009007659
(6)請求項1〜4のいずれかに記載される化学組成を有する鋼塊または鋼片を1250℃以上としたのちに熱間圧延を施し、(Ae点+100℃)〜(Ae点−50℃)の温度域で熱間圧延を完了し、得られた熱延鋼板に前記熱間圧延完了後3秒間以内に冷却を開始して30℃/秒以上の平均冷却速度で750〜550℃の温度域まで冷却する第1次冷却を施し、前記第1次冷却の冷却停止温度から30℃/秒以下の平均冷却速度で3〜20秒間冷却する第2次冷却を施し、前記2次冷却の冷却停止温度から30℃/秒以上の平均冷却速度で550℃以下の温度域まで冷却する第3次冷却を施して巻取るとともに、前記熱間圧延開始から前記巻取までの工程において、鋼板の板厚中心温度が下記式(4)で規定されるTpef(℃)以下(Ae点−50℃)以上となる時間を180秒以下とすることを特徴とする熱延鋼板の製造方法。
Figure 2009007659
ここで、式中のCおよびTiは鋼中の各元素の含有量(単位:質量%)を示す。
本発明によれば900MPa以上の高強度であっても強度および伸びフランジ性に優れ、さらに好適態様にあっては、化成処理性に優れる熱延鋼板が得られる。かかる鋼板を例えば自動車用鋼材として用いれば車輌重量の大幅な軽減に寄与する。
以下に、本発明の最良の形態や製造条件の範囲およびこれらの設定理由について説明する。なお、本明細書において、化学組成を表す「%」は、特にことわりが無い限り「質量%」である。
1.化学組成
本実施形態に係る鋼の化学組成について説明する。
C:0.05%以上0.20%未満
Cは、強度向上に寄与する元素であり,900MPa以上の引張強度を得るために0.05%以上含有させる。一方、C含有量が過剰になると熱間圧延後のフェライト変態が遅延し、フェライト量が減少して延性の劣化を招く。このため、C含有量を0.20%未満とする。0.16%未満とすることが好ましい。950MPa以上の超高強度を得るためには、C含有量を0.08%以上とすることが好ましく、0.10%超とすることがさらに好ましい
Si:1.0%未満
Siは、一般に不純物として含有されるが、比較的延性を劣化させずに強度を上昇させる有用な固溶強化元素でもあるため、積極的に含有させてもよい。ただし、過剰に含有させると変態温度の上昇を招き、仕上熱間圧延における設備負荷が大きくなる。また、鋼組織中に残留オーステナイトを形成しやすくなり,伸びフランジ性を低下させる。このため、Si含有量を1.0%未満とする。スケール疵の抑制や化成処理性の確保の観点からは、Si含有量を0.5%以下とすることが好ましく、0.3%以下とすることがさらに好ましい
Mn:0.7%以上2.0%以下
Mnは、強度を向上させる作用を有する。本実施形態に係る鋼板は900MPa以上の引張強度を確保するため、Mn含有量を0.7%以上とする。また、オーステナイトからフェライトへの変態温度を低下させて、熱間圧延における仕上温度を低下させる。このため、Mn含有量を増加させるとフェライト結晶粒の微細化を促進し、伸びフランジ性を向上させる。しかしながら、過剰に含有させると、熱間圧延後のフェライト変態が遅延し、フェライトの体積率が低下する。したがって、Mn含有量を2.0%以下とする。伸びフランジ性を劣化させるマルテンサイトやMartensite-Austenite constituent(以下、「MA」と表記する。)の鋼組織中への混入を避けるという観点からは、1.5%以下とすることが好ましい。また、同じく伸びフランジ性を低下させるパーライトの形成を抑制するという観点からは0.9%以上とすることが好ましい。
Al:0.1%超1.0%未満
Alは、鋼組織中のフェライト形成に有効な元素であるので、0.1%を超えて含有させる。0.2%以上とすることが好ましい。一方、過剰に含有すると、変態温度の上昇に伴う操業負荷の増大および鋼の清浄度の低下を招く。このため、Al含有量を1.0%未満とする。0.5%未満とすることが好ましい。
Ti:0.05%以上0.3%以下
Tiは、フェライトを強化する作用を有する。このため、Ti含有量を0.05%以上とする。0.08%以上とすることが好ましい。一方、過剰に含有すると鋼中で粗大な炭窒化物を形成し、逆に伸びフランジ性を劣化させる。このため、Ti含有量を0.3%以下とする。0.2%以下とすることが好ましい。
Nb:0.1%以下
Nbは、フェライトを強化するとともに、組織を微細化する作用を有する。これらの効果を確実に得るには、Nb含有量を0.005%以上とすることが好ましい。一方、過剰に含有すると鋼の熱間変形抵抗が上昇し操業負荷の原因になる。このため、Nb含有量を0.1%以下とする。0.05%以下とすることが好ましい。
V:0.05%以上1.0%以下
Vは、本実施の形態に係る鋼板において重要な元素である。Vは、フェライトを強化する作用を有するため、V含有量を0.05%以上とする。さらに、フェライト変態を促進する作用も有するため、V含有量を0.1%以上とすることが好ましく、0.2%以上であればさらに好ましい。一方、過剰に含有させても上記作用による効果が飽和していたずらにコスト増を招くため、V含有量を1.0%以下とする。また、V含有量が増加すると化成処理性が損われる傾向にあるため、0.5%以下とすることが好ましい。
P:0.1%以下
Pは、不純物として含有される元素であるが、鋼の強化にも有効な元素であるので,積極的に含有させてもよい。しかしながら、粒界偏析傾向が強く、伸びフランジ性を劣化させる作用も有するため、P含有量を0.1%以下とする。0.05%以下とすることが好ましく、0.02%以下であればさらに好ましい。
S:0.01%以下
Sは、硫化物系介在物を形成して加工性を低下させる不純物元素である。このため、S含有量を0.01%以下とする。一段と優れた加工性を確保したい場合には、0.008%以下とすることが好ましく、0.003%以下であればさらに好ましい。
N:0.01%以下
Nは、Ti、Nb等と窒化物を形成して、加工性を低下させる不純物元素である。このため、N含有量を0.01%以下とする。0.006%以下とすることが好ましい。
さらに、次の元素を任意成分として含有していてもよい。
Ca、Mg、NdおよびBからなる群から選ばれる1種または2種以上を合計で0.1%以下
Ca、Mg、NdおよびBは、溶鋼が凝固する際に析出する酸化物や窒化物を微細化して鋳片の健全性を向上させる作用を有する。このため、Ca、Mg、NdおよびBからなる群から選ばれる1種または2種以上を含有させてもよい。しかし、これらの元素は、過剰に含有させても上記作用による効果が飽和していたずらにコスト増を招くばかりか、鋼の清浄度を低下させてしまう。このため、Ca、Mg、NdおよびBの合計含有量を0.1%以下とする。上記作用をより確実に得るにはCa、Mg、NdおよびBの合計含有量を0.0004%以上とすることが好ましい。
さらに、Ndについては、鋼中のPやSと作用して伸びフランジ性を向上させる作用も有するため、下記式(5)を満足するように含有させることが好ましい。中辺の値が左辺の値を下回る、すなわち0.5未満となると、Ndによる伸びフランジ性向上の効果が得にくくなる。一方、中辺の値が右辺の値を上回る、すなわち2.0を超えると、酸化物を形成して清浄度を損ないやすくなる。したがって、下記式(6)を満足するように含有させることがより好ましくい。
Figure 2009007659
ここで、ここで、式中のNd、PおよびSは、鋼中における各元素の含有量(単位:質量%)を示す。
CrおよびMoから選ばれる1種または2種を合計で0.6%以下
CrおよびMoは、焼入性を向上させ、ベイナイトの構造を微細化する作用を有する。このため、CrおよびMoから選ばれる1種または2種を含有させてもよい.しかしながら、これらの元素はいずれも化成処理性を低下させる作用を有する。このため、これらの元素の含有量の合計を0.6%以下とする。上記焼入性向上作用やベイナイト組織構造微細化作用をより確実に得るには、この合計含有量を0.2%以上とすることが好ましい。
2.化学組成のバランス規定
(1)機械特性に関するバランス
本実施形態に係る鋼板は、優れた機械特性を実現すべく、Ti、Nb、Vの析出強化元素およびNとCとの含有量のバランスとして、下記式(1)を満たす。
Figure 2009007659
上式における中辺の値が左辺の値を下回る、すなわち0.60未満となると、強度と伸びフランジ性のバランスが低下する。この原因は定かでないが、900MPa以上の高強度領域においては、結晶粒界に固溶するCの枯渇による粒界強度の低下が伸びフランジ性を低下させているものと推察される。
一方、上式における中辺の値が右辺の値を上回る、すなわち2.50を超えると、強度および伸びフランジ性のバランスが低下する。これは、セメンタイト、マルテンサイト、MA等の生成や、第二相が過剰に硬化されることによると推察される。
好ましくは、上式の左辺を0.80、右辺を2.00とすることであり、さらに好ましくは、上式の左辺を0.90、右辺を1.80とすることである。
(2)化成処理性に関するバランス
本実施形態に係る鋼板は、化成処理性に関して、Si、AlおよびVの含有量のバランスとして、下記式(2)を満たす。
Figure 2009007659
Si、AlおよびVの含有量が上式を満足する場合には、さらに良好な機械特性が得られるとともに、優れた化成処理性をも確保することが実現される。
Si、AlおよびVは、いずれもフェライトの形成を促進する元素であり、含有させることにより本発明で規定するフェライト量を得ることが容易となる。このため、Si、AlおよびVの合計含有量を0.3%超とする。好ましくは、0.4%以上である。
一方、Si、AlおよびVは、複合添加により化成処理性をより一層低下させる。このため、Si、AlおよびVの合計含有量を1.5%以下とする。好ましくは1.0%以下である。
3.鋼組織
(1)フェライトの面積率等
本実施形態に係る鋼板は、良好な延性と強度とを得るために、面積率で少なくとも50%以上のフェライトを含有する。板厚方向に組織が変化する場合におけるフェライトの面積率は、全板厚の1/4t位置および1/2t位置におけるフェライト面積率の平均値を採用する。なお、延性と伸びフランジ性のバランスをさらに向上させるには60面積%以上のフェライトを含有することが好ましい。
上記のフェライト以外の残部組織はベイナイトとする。また、ベイナイトの性状と伸びフランジ性との関係について詳細な検討を行うことにより得られた新知見により、このベイナイトは下部ベイナイトあるいは微細な上部ベイナイトとすることが有効である。
すなわち、残部組織であるベイナイトは下部ベイナイトであることが好ましく、ラス状組織を有し、ラス間に炭化物析出の見られるいわゆる上部ベイナイトである場合には、そのラス幅を2.0μm以下とすることが好ましい。
これは、ベイナイトラスが粗大である場合や、ベイナイト中の炭化物が粗大である場合には、伸びフランジ性が要求されるような加工、例えばバーリング加工等の際に、これらの部位がクラックの発生起点となりやすいためと推察される。
なお、上記ベイナイトにマルテンサイトやMAや残留オーステナイトが混入する場合があるが、それらの合計の面積率が全組織の5%未満であれば本発明の効果が損なわれることはない。好ましくは3%以下であり、さらに好ましくは1%以下である.
(2) フェライトとベイナイトとの硬度差について
本実施形態に係る鋼板は、好ましい態様として、フェライトのビッカース硬度の平均値Hvαとベイナイトのビッカース硬度の平均値Hvβとが下記式(3)を満たす。
Figure 2009007659
すなわち、フェライトとベイナイトとの硬度差を可能な限り小さくすることで、伸びフランジ性が向上する。右辺を0.40とすることがさらに好ましく、0.25とすれば特に好ましい。
4.製造条件
本実施形態に係る熱延鋼板は、上記のような化学組成上の特徴および鋼組織上の特徴を有し、機械特性として、引張強度TSが900MPa以上であって、引張強度TS(MPa)と穴拡げ率HER(%)との積であるTS×HER値が45000(MPa・%)以上であるならば、製造方法には特に限定されない。ただし、次のような製造方法を採用すれば、本実施形態に係る熱延鋼板を効率的に、かつ安定的に得ることが実現される。
(1)熱間圧延前の加熱
上記化学組成を備える鋼塊または鋼片の温度を1250℃以上として熱間圧延に供し、粗大な炭窒化物を固溶させることが好ましい。粗大な炭窒化物は、伸びフランジ性を阻害するとともに、強度向上に寄与する微細な炭窒化物を形成する元素を消費する。したがって、1250℃以上に加熱することによって、強度低下や伸びフランジ性の低下などの機械特性の劣化が回避される。
なお、連続鋳造により得られた鋼塊や分塊圧延後の鋼片の温度が1250℃以上であるならば、追加的な加熱を行わなくてもよい。一方、一旦1250℃未満となった鋼塊または鋼片を加熱してから熱間圧延に供する場合には、その加熱時間を1時間以上とすることが好ましい。鋼塊または鋼片の温度の上限は特に限定されないが、加熱炉の炉内耐熱壁の耐久性およびスケールロスによる歩留まりの低下の観点から1400℃以下とすることが好ましい。
(2)熱間圧延完了温度
上記の温度域とした鋼塊または鋼片を熱間圧延に供し、熱間圧延の完了温度を(Ae点+100℃)〜(Ae点−50℃)の温度域とすることが好ましい。
熱間圧延完了温度を(Ae点+100℃)超とすると、フェライトの核生成頻度が低下してしまい、その後の制御冷却過程で十分なフェライト量を得ることが困難となる。一方、熱間圧延完了温度を(Ae点−50℃)未満とすると、加工フェライトが形成されてしまい成形性が劣化するともに、オーステナイトとフェライトの熱間変形抵抗の差異に起因して圧延が不安定となり、鋼板の形状精度が低下する。したがって、熱間圧延完了温度を(Ae点+100℃)〜(Ae点−50℃)とする。(Ae点+100℃)〜(Ae点−30℃)とすることが好ましい。
(3)熱間圧延後の冷却および巻取
熱間圧延を上記の温度域で完了させたら、次のように、三段階の冷却を行って巻き取ることが好ましい。なお、下記の冷却を行うにあたって、冷却手段は、水冷却、ロール等の送板装置による接触抜熱、送風による冷却のいずれを採用しても構わない。また、これらの冷却手段を複数の組み合わせてもよい。
(i)第1次冷却
まず、第1次冷却として、熱間圧延完了後3秒間以内に冷却を開始して、30℃/秒以上の平均冷却速度で750〜550℃の温度域まで冷却することが好ましい。
この第1次冷却において、冷却開始時間を熱間圧延後3秒間超としたり、平均冷却速度を30℃/秒未満としたりすると、粗大なパーライトを形成しやすくなり、伸びフランジ性を劣化させる場合がある。好ましい平均冷却速度は50℃/秒以上である。結晶粒径を微細化してさらなる特性向上を狙う場合には、熱間圧延後から冷却開始までの時間を1.5秒間以内とすることが好ましい。
一方、第1次冷却における冷却停止温度を750℃超とすると、その後に制御冷却を施しても十分なフェライト量を確保することが困難となる。一方、第1次冷却における冷却停止温度を550℃未満とすると、フェライト変態が起こりにくくなるため、十分なフェライト量を確保することができず延性が劣化したり強度が低下したりする。十分なフェライト量を安定して確保する観点からは、第1次冷却の冷却停止温度を600℃以上とすることが特に好ましい。
(ii)第2次冷却
第1次冷却として上記の温度域まで冷却したら、次に第2次冷却として、第1次冷却の冷却停止温度から30℃/秒以下の平均冷却速度で3〜20秒間冷却することが好ましい。
第1次冷却の冷却停止温度から30℃/秒以下の平均冷却速度で3〜20秒間の第2次冷却を施すことにより、フェライトを効果的に生成させることができる。第2次冷却の平均冷却速度を30℃/秒超とすると、生成するフェライトの硬度にバラつきが生じて伸びフランジ性が低下する。20℃/秒以下とすることが好ましい。第2次冷却の平均冷却速度の下限は特に限定する必要はないが、第2次冷却を実施する箇所に補熱設備を有していないことが通常であるので、生産性の観点から3℃/秒以上とすることが好ましく、7℃/秒以上とすることが特に好ましい。
冷却時間に関しては、3秒間未満とするとフェライトの生成が不十分となり、延性が劣化したり強度が低下したりする場合がある。一方、20秒間超とすると、パーライトや粗大なセメンタイトを生成して伸びフランジ性が劣化する場合がある。7秒間以上15秒間以内とすることが特に好ましい。
(iii)第3次冷却および巻取
第2次冷却に続いて、第3次冷却として、第2次冷却の冷却停止温度から30℃/秒以上の平均冷却速度で550℃以下の温度域まで冷却して巻き取ることが好ましい。
第3次冷却における平均冷却速度を30℃/秒未満とすると、粗大なパーライトの生成やベイナイトラスの粗大化により伸びフランジ性が劣化する。50℃/秒以上とすることが好ましい。
第3次冷却の冷却停止温度、すなわち巻取温度を550℃超とすると、粗大なセメンタイトの形成やPの偏析が助長されることにより伸びフランジ性が劣化する。第3次冷却の冷却停止温度、すなわち巻取温度は、450℃以下に設定されることがさらに好ましい。ただし、300℃未満となるとマルテンサイトやMAを生成して伸びフランジ性が劣化するおそれがあるため、300℃以上とすることが好ましい。
(4)冷却初期の板厚中心温度管理
熱間圧延開始から巻取までの鋼板の製造工程において、鋼板の1/2t位置における温度、すなわち板厚中心温度が、下記式(4)を満たすTpef(℃)以下、(Ae点−50℃)以上の温度域にある滞留時間を、180秒間以下とすることが好ましい。
Figure 2009007659
この滞留時間を180秒間超とすると、鋼中に粗大なTiを含む炭窒化物が形成され、強度および伸びフランジ性のバランスが低下する場合がある。上記滞留時間は、150秒間以内とすることがさらに好ましく、135秒間以内とすることが特に好ましい。
1.熱延鋼板の製造
表1に示される化学組成を有する各鋼について、真空溶解にて溶製したインゴットを幅200mm厚さ40mmに鍛造し、長さは適宜に切断して鋼片としてから熱間圧延に供した。実製造ラインにおける加熱炉雰囲気を模擬した小型加熱炉により前記鋼片を加熱した。
その際、前記鋼片の圧延方向後端部の板厚中心付近に15mm深さの小穴を形成し、当該小穴に熱電対を取り付け、鋼片中心温度を測定可能にした。熱電対取り付け後の小穴は耐熱セラミックス充填剤で封じた。
Figure 2009007659
なお、各表における下線は本発明の規定外であることを示す。
このようにして準備した鋼片に加熱炉にて表2に示される温度で一時間以上の均質化処理を施し、小型のレバース圧延機により粗圧延を実施した。その際、熱電対で鋼片中心温度を計測するとともに、圧延スタンド上流側上部に設置された放射温度計にてスラブ表面温度を計測した。これは、スラブ表面温度から内部温度を伝熱計算により算出する際の補正値を得るためである。
鋼材表面のスケールは測温の妨げになるほか、表面疵や冷却ムラの原因となるので、スタンド出側に上下に設置された水圧式のデスケーリング装置によるデスケーリングを適宜施した。また、パス間時間により,粗圧延工程の時間を制御した。
レバース圧延により鋼片の厚さを16mmまで減厚した後、熱電対を意図的に切り離し、小型の3スタンドミルにて連続圧延を実施し、2mm厚の熱延鋼板を得た。各スタンドの入側および出側には放射温度計が設置されており、鋼材表面温度を計測し、伝熱計算により板厚中心温度を算出した。なお、上述の粗圧延工程中に熱電対の鋼内切断,短絡と思われる誤測定が発生した場合についても、放射温度計による表面温度から内部温度を算出した。
Figure 2009007659
圧延後の鋼板は小型ローラーが設置された送板テーブル上を水冷槽まで運搬され、表2に示される所定の冷却速度で水冷却された。送板テーブル上には取り付け位置を変更可能な放射温度計が設置されており、適宜温度測定を行った。
さらに、表2に示される冷却パターンを満たすように、水冷槽から鋼板を送板テーブル上へ搬出し、空冷した後、再び水冷槽へ搬入した。こうして、上記の所定温度(巻取温度)となったら再度送板テーブル上へ鋼板を搬出し、そのままあらかじめ所定の初期温度(巻取温度)に設定された徐冷炉内へと導いた。
徐冷炉の徐冷パターンは実製造のコイル内温度を模擬した。すなわち初期温度で30秒間の保持を行った後、30℃/時にて室温近傍まで徐冷した。
2.評価
徐冷後の熱延鋼板から、JIS5号引張試験片、90mm角の穴拡げ試験片、ミクロ組織観察および硬度測定用の試験片、ならびに50mm×70mmの化成処理評価用試験片を切り出した。
組織観察はナイタル腐食を施した後、表面にC蒸着を施し、板厚中心および1/4t部近傍をSEM観察により組織同定を行った。
機械特性については引張特性の評価と伸びフランジ性の評価を行った。引張特性は、酸洗後の試験片について常法にしたがって引張試験を行い、降伏強度(MPa)、引張強度(MPa)、および全伸び(%)を得た。伸びフランジ性の評価は、日本鉄鋼連盟規格(JFST) 1001−1996に準拠して行った。上記の採取した90mm角の穴拡げ試験片(酸洗処理済み)の中央部に、クランクプレスにて10mmΦの打ち抜き穴をクリアランス12%で施し、この穴を60°の頂角を有する円錐ポンチにて穴拡げ加工を行い、穴淵破断時の穴径と初期穴径の差を、初期穴径にて除した値により穴拡げ率(%)を求めた。また、引張強度との積であるTS×HER値(MPa・%)も求めた。
硬度測定は採取した試験片の板厚1/4t近傍について行った。すなわち、フェライトおよび第二相を各30点ずつ任意に抽出し、20mNでビッカース硬度を測定した。この際、第二相の表面形状および研磨による残留応力の影響を出来るだけ低減する為、硬度測定面をバフ研磨し、さらにコロイダルシリカにより化学腐食研磨して歪を取り除いた後、電解腐食して組織を可視化させた.
化成処理性評価については,鋼板表面を酸洗後,日本パーカライジング社製 バルボンドWL35化成処理液により化成処理を施した。常温で化成液に120秒間浸漬したサンプル鋼板表面の化成結晶の付着量を調査するとともに化成結晶の被覆形態を走査型電子顕微鏡により観察した。判断基準として、付着量が3.0g/m以上でかつサンプル鋼板表面の化成結晶被覆に空けがない場合を良好とした。一方、付着量が3.0g/mを下回る場合およびサンプル鋼板表面において化成結晶に被覆されない部分がある場合の少なくとも一方を満たすときには不良と判断した。
3.評価結果
評価結果を表3に示す。
Figure 2009007659
本発明に係る化学組成を有し、適切な製造方法によって製造した試験番号1から12に係る熱延鋼板は、いずれも、引張強度が950MPa以上であって、かつ、TS×HER値が45000MPa・%以上であった。
これに対し、試験番号13の鋼板は、MnおよびAlの含有量が本発明で規定する化学組成の範囲外であるため、パーライトが析出した。このため、穴拡げ性が劣化し、TS×HER値が不芳であった。なお、表3中、フェライト面積率(|Hvα−Hvβ|/Hvα)における「−」は、フェライト生成量が特に少ないなどの理由により、面積率の計測が事実上不可能であったことを意味する。
試験番号14の鋼板は、C含有量が少ないために強度不足となり、試験番号15の鋼板は、C,Al含有量が少ないために、やはり強度に劣る結果となった。Tiの含有量が少ない試験番号16、およびVの含有量が少ない試験番号17についても、強度不足が認められた。
試験番号18は、C,Ti,N,NbおよびVの関係式の規定を満たさない(上限を超える)ため、強度および穴拡げ性とのバランス(TS×HER値)が不芳であった。一方、試験番号19も下限未満により上記規定を満たさず、TS×HER値が不芳であった。しかも、この場合には、Si,Al,およびVの関係式の規定を満たさなかったため、化成処理性も不芳であった。
試験番号20は、P含有量が過剰であり、かつ上記の関係式の規定外(上限を超える)であったため、強度が不芳であった。
試験番号21は、鋼の中心温度について、Tpef〜Ae-50℃の温度域の経過時間が規定外の場合であり、強度の劣化が認められた。試験番号22は、圧延完了温度がAe-50℃未満であったため、加工フェライト相が形成し、成形性が劣化して、TS×HER値が特に低下した。試験番号23は、第2次冷却における冷却速度(2次冷却速度)が大きいため、フェライト生成量は少なくなり(フェライト生成量48%)、目的の強度を得ることができなかった。試験番号24は、第2次冷却における冷却速度(2次冷却速度)が大きすぎるため、十分なフェライトが得られず(フェライト面積率35%)、延性が劣化してTS×HER値が低下した。試験番号25は、第3次冷却における冷却速度(3次冷却速度)が小さいため、粗大な鉄炭化物が形成して、やはりTS×HER値が低下した。試験番号26は、第2次冷却における冷却時間(2次冷却時間)が短いため、フェライトの生成が不十分となって(フェライト面積率10%)、強度が低下した。試験番号27は、巻き取り温度が高いためパーライトが生成し、穴拡げ性が劣化してTS×HER値が低下した。試験番号28は、第1次冷却における停止温度(1次冷却停止温度)が低すぎるため、フェライトが生成せず(フェライト面積率0%)、強度が低下した。

Claims (6)

  1. 質量%で、C:0.05%以上0.20%未満、Si:1.0%未満、Mn:0.7%以上2.0%以下、Al:0.1%超1.0%未満、Ti:0.05%以上0.3%以下、Nb:0.1%以下、V:0.05%以上1.0%以下、P:0.1%以下、S:0.01%以下およびN:0.01%以下を含有し、残部Feおよび不純物からなるとともに、下記式(1)を満足する化学組成を有し、
    50面積%以上のフェライトを含有し残部がベイナイトからなる鋼組織を有し、
    引張強度TSが900MPa以上であって、引張強度TS(MPa)と穴拡げ率HER(%)との積であるTS×HER値が45000(MPa・%)以上である
    ことを特徴とする熱延鋼板。
    Figure 2009007659
    ここで、式中のC、Ti、N、NbおよびVは、鋼中における各元素の含有量(単位:質量%)を示す。
  2. 前記化学組成が、下記式(2)を満足することを特徴とする請求項1に記載の熱延鋼板。
    Figure 2009007659
    ここで、式中のSi、AlおよびVは、鋼中における各元素の含有量(単位:質量%)を示す。
  3. 前記化学組成が、Feの一部に代えて、Ca、Mg、NdおよびBからなる群から選ばれる1種または2種以上を合計で0.1質量%以下含有することを特徴とする請求項1または2に記載の熱延鋼板。
  4. 前記化学組成が、Feの一部に代えて、CrおよびMoから選ばれる1種または2種を合計で0.6質量%以下含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱延鋼板。
  5. 前記フェライトのビッカース硬度の平均値Hvαと前記ベイナイトのビッカース硬度の平均値Hvβとが下記式(3)を満足することを特徴とする請求項1に記載の熱延鋼板。
    Figure 2009007659
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載される化学組成を有する鋼塊または鋼片を1250℃以上としたのちに熱間圧延を施し、(Ae点+100℃)〜(Ae点−50℃)の温度域で熱間圧延を完了し、
    得られた熱延鋼板に前記熱間圧延完了後3秒間以内に冷却を開始して30℃/秒以上の平均冷却速度で750〜550℃の温度域まで冷却する第1次冷却を施し、
    前記第1次冷却の冷却停止温度から30℃/秒以下の平均冷却速度で3〜20秒間冷却する第2次冷却を施し、
    前記2次冷却の冷却停止温度から30℃/秒以上の平均冷却速度で550℃以下の温度域まで冷却する第3次冷却を施して巻取るとともに、
    前記熱間圧延開始から前記巻取までの工程において、鋼板の板厚中心温度が下記式(4)で規定されるTpef(℃)以下(Ae点−50℃)以上となる時間を180秒以下とすることを特徴とする熱延鋼板の製造方法。
    Figure 2009007659
    ここで、式中のCおよびTiは鋼中の各元素の含有量(単位:質量%)を示す。
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