JP2009007515A - 微細パターン転写材料用組成物および微細パターンの形成方法 - Google Patents

微細パターン転写材料用組成物および微細パターンの形成方法 Download PDF

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Abstract

【解決手段】ビニル基を有する化合物およびケイ素−水素結合を有するケイ素化合物を含有することを特徴とする、微細パターンを形成するための転写材料用組成物。
【効果】本発明の転写材料用組成物を用いれば、半導体製造プロセス、垂直磁気記録方式のパターンドメディア製造プロセス等において10μm以下の金型形状が正確に転写された、残膜の少ない微細パターンを形成することができる。また本発明の微細パターンの形成方法は、前記転写材料用組成物を用いて、10μm以下の金型形状を薄膜に正確に転写することができ、残膜の少ない微細パターンを形成することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、微細パターン転写材料用組成物および微細パターンの形成方法に関し、さらに詳しくは、半導体製造プロセス、垂直磁気記録方式のパターンドメディア製造プロセス等において使用する、ビニル基を有する化合物およびケイ素−水素結合を有するケイ素化合物を含有する微細パターン転写材料用組成物、およびこれを用いた微細パターンの形成方法に関する。
半導体製造プロセス、垂直磁気記録方式のパターンドメディア製造プロセス等において微細パターンを作成する方法としてナノインプリント技術が注目されており、それに用いるための優れた転写材料が求められている。これまでに、水素化シルセスキオキサンによる塗布膜を基板上に形成後、型押しをすることにより、微細なパターンを室温ナノインプリントする技術が開示されている(特許文献1)。また、メタクリル基、エポキシ基を有する篭型ポリシルセスキオキサンを用いて、塗布後、仮硬化させ、室温ナノインプリントした後、完全硬化することにより微細なパターンを形成する技術が開示されている(特許文献2)。この技術を応用してパターンドメディアの磁気記録メディアの加工にも用いられている。
一般的なナノインプリントプロセスは1)基板に塗布膜を作成、2)型押し、3)離型、4)残膜の除去となっている。ここで残膜とは図3に示すように、作成された塗布膜に型押しした際に微細パターンが形成されない、基板と微細パターン部分の間の部分である。
また、残膜の除去とは図4のように残膜部分を無くすことであり、ドライエッチング法等により塗布膜をエッチングする方法が用いられる。
微細パターンをレジストとして用いる半導体製造プロセス、垂直磁気記録方式のパターンドメディア製造プロセス等においては、パターンの凹凸の正確な形状は下層の微細加工に対して極めて重要である。また、残膜の除去工程における形状変形のリスク低減、工程時間の短縮によるスループットの向上のためには残膜の厚さの低減も同様に重要でそれらすべてにおいて優れた転写材料が求められている。
特開2003−100609 特開2006−285017 特開2006−302396
本発明では半導体製造プロセス、垂直磁気記録方式のパターンドメディア製造プロセス等において、10μm以下の微細パターンの金型形状が正確に転写された、残膜の少ない転写材料、および微細パターンの形成方法を提供することを目的とする。ここで、10μm以下の微細パターンとは、金型に刻み込んだ凹凸の線幅寸法が10μm以下のパターンであり、つまり1つの凹の線幅と1つの凸の線幅との合計が10μm以下であるパターンを意味する。
発明者らは鋭意検討した結果、ビニル基を有する化合物およびケイ素−水素結合を有するケイ素化合物を含有する組成物を用いることにより、金型形状の転写性が優れ、残膜の少ないナノインプリントが可能となることを見出し、この発明を完成させた。
具体的には以下[1]〜[9]に記載する。
[1]ビニル基を有する化合物およびケイ素−水素結合を有するケイ素化合物を含有することを特徴とする、微細パターンを形成するための転写材料用組成物。
[2]前記ビニル基を有する化合物が
下記式(1a)で表されるケイ素化合物または、
下記式(1a)で表されるケイ素化合物と、下記式(1b)で表されるケイ素化合物および下記式(1c)で表されるケイ素化合物からなる群から選択される1種以上のケイ素化合物とを含む混合物を加水分解後、縮合させて得られるケイ素化合物
である[1]に記載の転写材料用組成物。
(式中R1aは、炭素数6〜20の芳香族環にビニル基が結合した構造を有する炭化水素基を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
(式中R1bは、炭素数1〜14のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基または炭素数2〜14の不飽和脂肪族残基を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
(式中R1cおよびR1dは、それぞれ独立に炭素数6〜20の芳香族環、炭素数6〜20の芳香族環にビニル基が結合した構造を有する炭化水素基、炭素数2〜20の不飽和脂肪族残基または炭素数1〜10のアルキル基を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
[3]前記式(1a)中、R1aが、ビニル基が結合したフェニル基を有する炭素数8〜14のアリール基またはビニル基が結合したナフチル基を有する炭素数12〜14のアリール基であり、前記式(1b)中、R1bが、炭素数1〜10のアルキル基または炭素数6〜10のアリール基であり、前記式(1c)中、R1cおよびR1dがそれぞれ独立に、ビニル基が結合したフェニル基を有する炭素数8〜14のアリール基、ビニル基が結合したナフチル基を有する炭素数12〜14のアリール基、炭素数1〜10のアルキル基また炭素数6〜10のアリール基である[2]に記載の転写材料用組成物。
[4]前記式(1a)中、R1aがスチリル基であり、前記式(1b)中、R1bがメチル基またはフェニル基であり、前記式(1c)中R1cおよびR1dがメチル基またはフェニル基である[2]に記載の転写材料用組成物。
[5]前記式(1a)中、R1aがスチリル基であり、前記式(1b)中、R1bがフェニル基であり、前記式(1c)中R1cおよびR1dがフェニル基である[2]に記載の転写材料用組成物。
[6]前記ケイ素−水素結合を有するケイ素化合物が、ハイドロジェンシルセスキオキサンである[1]〜[5]のいずれかに記載の転写材料用組成物。
[7]前記ビニル基を有する化合物および前記ケイ素−水素結合を有するケイ素化合物に加えて、さらに白金化合物を含有する[1]〜[6]のいずれかに記載の転写材料用組成物。
[8]10μm以下の微細パターンを形成するための、[1]〜[7]のいずれかに記載の転写材料用組成物。
[9][1]〜[8]のいずれかに記載の転写材料用組成物を被加工材料表面に塗布して薄膜を形成させ、この薄膜に微細パターン形成用の金型で型押しをして、前記薄膜に微細パターンを形成することを特徴とする微細パターンの形成方法。
本発明の転写材料用組成物を用いれば、半導体製造プロセス、垂直磁気記録方式のパターンドメディア製造プロセス等において10μm以下の金型形状が正確に転写され、残膜の少ない微細パターンを形成することができる。また本発明の微細パターンの形成方法は、前記転写材料用組成物を用いて、10μm以下の金型形状を薄膜に正確に転写することができ、残膜の少ない微細パターンを形成することができる。
以下、本発明の転写材料用組成物について詳細に説明する。本発明は、ビニル基を有する化合物およびケイ素−水素結合を有するケイ素化合物を含有することを特徴とし、特に好適には分子内にビニル基を有する化合物とハイドロジェンシルセスキオキサンからなる組成物からなることを特徴とする。
分子内にビニル基を有する化合物としては、ケイ素−水素結合を有する化合物とヒドロシリル化反応をする化合物が好ましい。例えばポリアリル化合物であり、このようなものとしては、ジアリルフタレートプレポリマー、ジアリルイソフタレートプレポリマー、トリアリルイソシアヌレート、アリルエステル樹脂、ジアリルテレフタレート、ジアリルイソフタレート、ジアリルフタレート、トリアリルイソシアヌレート、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル等がある。また、スチリル誘導体としては、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、4-ビニルビフェニル、1,1'-ジフェニルエチレン、ビニルナフタレン、アセナフチレン、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、ジイソプロペニルベンゼン、ジビニルナフタレン等がある。また、ビニルエステル誘導体としては、酢酸ビニル、安息香酸ビニル等が上げられる。また、アリル化合物としては、ジアリルフタレートプレポリマー、ジアリルイソフタレートプレポリマー、トリアリルイソシアヌレート、アリルエステル樹脂、安息香酸アリル、ジアリルテレフタレート、ジアリルイソフタレート、ジアリルフタレート、ジアリルナフタレート、トリアリルイソシアヌレート等が上げられる。また、ビニル基を含有するケイ素化合物でもよく、例えば上記式(1a)で表されるケイ素化合物を用いて加水分解、縮合した化合物などであり、上記式(1a)で表される化合物の例として以下の式(2)〜(4)で示される構造を有する化合物が挙げられる。
2は炭素数4以下のアルキル基をそれぞれ示す。
また、前記ビニル基を有する化合物として、下記式(1a)で表されるケイ素化合物または、下記式(1a)で表されるケイ素化合物と、下記式(1b)で表されるケイ素化合物および下記式(1c)で表されるケイ素化合物からなる群から選択される1種以上のケイ素化合物とを含む混合物を加水分解後、縮合させて得られるケイ素化合物を用いることができる。
(式中R1aは、炭素数6〜20の芳香族環にビニル基が結合した構造を有する炭化水素基を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
(式中R1bは、炭素数1〜14のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基または炭素数2〜14の不飽和脂肪族残基を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
(式中R1cおよびR1dは、それぞれ独立に炭素数6〜20の芳香族環、炭素数6〜20の芳香族環にビニル基が結合した構造を有する炭化水素基、炭素数2〜20の不飽和脂肪族残基または炭素数1〜10のアルキル基を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
これらの中で、式(1a)中、R1aが、ビニル基が結合したフェニル基を有する炭素数8〜14のアリール基またはビニル基が結合したナフチル基を有する炭素数12〜14のアリール基であり、前記式(1b)中、R1bが、炭素数1〜10のアルキル基または炭素数6〜10のアリール基であり、前記式(1c)中、R1cおよびR1dがそれぞれ独立に、ビニル基が結合したフェニル基を有する炭素数8〜14のアリール基、ビニル基が結合したナフチル基を有する炭素数12〜14のアリール基、炭素数1〜10のアルキル基また炭素数6〜10のアリール基であるものが好ましい。これらの化合物を用いれば、金型形状を正確に薄膜に転写することができ、残膜がより少ない微細パターンを形成することができる。
その中でも、式(1a)中、R1aがスチリル基であり、前記式(1b)中、R1bがメチル基またはフェニル基であり、前記式(1c)中R1cおよびR1dがメチル基またはフェニル基であるものが好ましい。
さらに、式(1a)中、R1aがスチリル基であり、前記式(1b)中、R1bがフェニル基であり、前記式(1c)中R1cおよびR1dがフェニル基であるものが特に好ましい。
式(1a)で表されるケイ素化合物と、下記式(1b)で表されるケイ素化合物および下記式(1c)で表されるケイ素化合物からなる群から選択される1種以上のケイ素化合物とを含む混合物との加水分解、縮合反応は、一般にアルキルシルセスキオキサンや有機ポリシリコーン化合物の合成で用いられている酸触媒、アルカリ触媒を使用して反応すればよい。
ケイ素−水素結合を有する化合物として具体的には、下記式(5)〜(9)で表されるヒドロシランや、芳香環上の3個以上の水素がSiR H、SiR、及び/またはSiHで置換されてなる芳香環を有するヒドロシランなどを例示できる。
各式中、Rは水素または炭素数1〜20の1価の有機基を表し、同一又は異なっても良い。Yは炭素数2から10の2価のケイ素含有残基を表す。aは2又は3の整数を、l、mは1〜200の整数を表し、nは3〜8の整数を表す。
各式中のRに関して、水素または炭素数1〜20の1価の有機基としては、水素、炭素数1〜20の炭化水素基及びトリアルキルシロキシ基が好ましい。具体的には、炭素数1〜20の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、イソアミル基、n−オクチル基、n−ノニル基、フェニル基、ナフチル基等が挙げられ、トリアルキルシロキシ基としては、トリメチルシロキシ基、トリフェニルシロキシ基等が挙げられる。このうち、水素、メチル基とフェニル基が特に好ましい。
Yが表す2価の基としては、ケイ素原子と安定に結合しうる基であれば特に限定されない。具体的には炭素数2から20の炭化水素基または次式(10)で表されるシリコーン系残基である。
oは1から20の整数を表す。
また、ケイ素−水素結合を有するケイ素化合物としては、上記式(9)で示されるハイドロジェンシルセスキオキサンが特に好ましい。市販されているものの例として、ハイドロジェンシルセスキオキサンの溶液である東レ・ダウコーニング社のFOxシリーズがあげられる。
本組成物におけるビニル基を有する化合物とケイ素−水素結合を有するケイ素化合物との配合比率は、Si−H基に対するビニル基の比がモル比で0.5〜5となる比率であることが好ましい。0.6〜3がさらに好ましく、0.8〜2が特に好ましい。このような比率であると、水分等で反応し、ガスを発生する等の問題が考えられるSI−H基を極力減らし、かつビニル基の過剰率を減らせるという点で好ましい。
本組成物は、Si−H基とビニル基を反応させるためにヒドロシリル化触媒を含有することができる。このヒドロシリル化触媒としては、通常公知のものを特に限定することなく使用でき、塩化白金酸や中性白金触媒が知られているが、なかでも中性白金触媒が、望ましくない副生物を生じることなく収率よく進行させることができるので好ましい。このような中性白金触媒としては、例えば、白金−有機化合物錯体、白金−有機官能性シロキサン錯体、白金−ジオレフィン化合物錯体などが挙げられる。なかでも、白金−ビニルシロキサン錯体、白金−アセチルアセトナト錯体、白金−デカジエン錯体が好ましい。Pt化合物の使用量としては特に制限はないが、SiH基1molに対して10-2〜10-9molという割合の範囲で用いるのが好ましく、さらに好ましくは10-3〜10-7molという割合の範囲で用いるのがより好ましい。
前記ヒドロシリル化触媒の他、本組成物には、必要に応じて溶媒等を添加することができる。
前記溶媒としては、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素溶媒、ジエチルエーテルなどのエーテル系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル系溶媒、ブタノールおよびヘキサノールなどのアルコール系溶媒、クロロホルム、トリクロロエチレンおよび四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素溶媒等を挙げることができる。
本組成物を使用することより、金型形状を正確に転写し、残膜の少ない微細パターンの形成が可能である。例えば、残膜の厚さは、0〜50nmとすることができる。
本組成物の具体的な使用方法は、以下の微細パターンの形成方法の説明において述べる。
次に本発明の微細パターンの形成方法について説明する。
本発明の微細パターンの形成方法は、前記転写材料用組成物を被加工材料表面に塗布して薄膜を形成させ、この薄膜に微細パターン形成用の金型で型押しをして、前記薄膜に微細パターンを形成することを特徴とする。
まず、前記転写材料用組成物に溶媒を加えて、溶解する。この溶液におけるビニル基を有する化合物およびケイ素−水素結合を有するケイ素化合物の濃度としては、この溶液を
被加工材料表面に塗布することができ、薄膜を形成させることができれば特に制限はないが、好適な薄膜が形成しやすい等の点から、通常1〜20%である。必要に応じて、前記ヒドロシリル化触媒を添加することもできる。
この溶液を、被加工材料表面に塗布する。
この被加工材料は、半導体製造プロセス、垂直磁気記録方式のパターンドメディア製造プロセス等においてナノインプリント法により微細パターンが作成されるガラス基板およびハードディスクメディア等である。
前記溶液を塗布する方法としては、前記被加工材料表面に薄膜を形成させることができれば特に制限はなく、例えばスピンコート法、ディッピング法及びドクターブレード法等の公知の方法を用いることができる。
溶液を塗布した後、形成された薄膜に、微細パターン形成用の金型により型押しをする。
前記被加工材料表面に形成される薄膜の厚みは、目的に応じて適宜決定することができるが、半導体製造プロセス、垂直磁気記録方式のパターンドメディア製造プロセス等においてナノインプリント法により微細パターンを形成する薄膜の厚みは、通常10〜1000nmである。
この薄膜に所望の微細パターンを形成させることのできる凹凸のパターンを有する金型を用いて、前記薄膜に型押しをする。この型押しは、プレス機等を用いて行うことができる。型押しするときの温度は、0〜50℃とすることができる。すなわち本発明の微細パターンの形成方法では、薄膜を加熱することなく室温で型押しをすることができ、スループットの向上を図ることができる。また型押しするときの圧力は、通常20〜300MPaであり、型押し時間は、通常10〜300秒間である。
型押し後、被加工材料上の薄膜から金型を引き離す。金型のパターンが薄膜に正確に転写され、この薄膜に10μm以下の凹凸形状を有する微細パターンが得られる。このとき残膜の厚さを、前述の通り、極めて小さくすることができる。
型押し後、ビニル基を有する化合物とケイ素−水素結合を有するケイ素化合物とを反応させる。このときパターンが形成された薄膜を加熱して、反応させてもよい。このときの反応温度は、通常0〜250℃である。これにより、Si−H基とビニル基とのヒドロシリル化反応が起き、パターンが形成された薄膜が硬化し、強固な微細パターンが得られる。
微細パターンを形成された後、薄膜の残膜部分、すなわち薄膜のうち、被加工材料に接する面から微細パターンの凹部底面にかけての層状部分を除去するために、ドライエッチング等を施すこともできる。
以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
合成例1
温度計と冷却管を取り付けた3口フラスコにフェニルトリメトキシシラン(34.3g、0.173mol)とp-スチリルトリメトキシシラン(9.7g、0.043mol)を加え、撹拌子で撹拌しながら、室温下、濃度0.25重量%に調製した希硝酸11.7gを少しずつ添加した。室温下で30分撹拌した後、60℃で2時間加熱して、加水分解を行った。エバポレーターを用い、50℃の水浴で加熱し圧力7kPaにおいて反応で生成したメタノールを留去した。その後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート145.2g、1,1,3,3-テトラブチル-1,3-ジラウリルオキシジスタノキサンを0.30g添加し、室温下1時間撹拌した後、60℃で2時間加熱し、縮合を行った。得られたビニル基含有シルセスキオキサンは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって得られたポリスチレン換算重量平均分子量が1,400であった。
合成例1で得られた固形分濃度10%のビニル基含有シルセスキオキサン30g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート64g、固形分濃度14%のハイドロジェンシルセスキオキサン溶液(商品名FOX14)1.7g、0.1mol/l塩化白金酸2−プロパノール溶液0.17mlを量り取り溶解した。その溶液0.5mlをスピンコーターにセットしたハードディスクメディア上に滴下し、500rpmで10秒、5000rpmで20秒回転させ、厚さ80nmの薄膜を形成した。得られた薄膜をニッケル製金型に室温下プレス機で押し付けることによって微細パターンを形成させた。ここで用いたニッケル製金型には図2に示すような1ミクロン以下の非常に微細なパターンが形成されている。
そのハードディスクメディアを破断し、断面を電界放射型電子顕微鏡を用いて観測したところ、図1のように金型の形状を正確に転写し、残膜の厚さは電子顕微鏡写真で目視では確認できない厚みであり、残膜の少ない微細パターンが形成されていることを確認した。
図1は、実施例1において作成した微細パターンの状態を示す電子顕微鏡写真である。 図2は、実施例1で使用した金型の断面図である。 図3は、基板上に、残膜部分を介して微細パターン部分が形成された状態を示す説明図である。 図4は、基板上に直接微細パターン部分が形成された状態を示す説明図である。

Claims (9)

  1. ビニル基を有する化合物およびケイ素−水素結合を有するケイ素化合物を含有することを特徴とする、微細パターンを形成するための転写材料用組成物。
  2. 前記ビニル基を有する化合物が
    下記式(1a)で表されるケイ素化合物または、
    下記式(1a)で表されるケイ素化合物と、下記式(1b)で表されるケイ素化合物および下記式(1c)で表されるケイ素化合物からなる群から選択される1種以上のケイ素化合物とを含む混合物
    を加水分解後、縮合させて得られるケイ素化合物
    である請求項1に記載の転写材料用組成物。
    (式中R1aは、炭素数6〜20の芳香族環にビニル基が結合した構造を有する炭化水素基を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
    (式中R1bは、炭素数1〜14のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基または炭素数2〜14の不飽和脂肪族残基を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
    (式中R1cおよびR1dは、それぞれ独立に炭素数6〜20の芳香族環、炭素数6〜20の芳香族環にビニル基が結合した構造を有する炭化水素基、炭素数2〜20の不飽和脂肪族残基または炭素数1〜10のアルキル基を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
  3. 前記式(1a)中、R1aが、ビニル基が結合したフェニル基を有する炭素数8〜14のアリール基またはビニル基が結合したナフチル基を有する炭素数12〜14のアリール基であり、前記式(1b)中、R1bが、炭素数1〜10のアルキル基または炭素数6〜10のアリール基であり、前記式(1c)中、R1cおよびR1dがそれぞれ独立に、ビニル基が結合したフェニル基を有する炭素数8〜14のアリール基、ビニル基が結合したナフチル基を有する炭素数12〜14のアリール基、炭素数1〜10のアルキル基また炭素数6〜10のアリール基である請求項2に記載の転写材料用組成物。
  4. 前記式(1a)中、R1aがスチリル基であり、前記式(1b)中、R1bがメチル基またはフェニル基であり、前記式(1c)中R1cおよびR1dがメチル基またはフェニル基である請求項2に記載の転写材料用組成物。
  5. 前記式(1a)中、R1aがスチリル基であり、前記式(1b)中、R1bがフェニル基であり、前記式(1c)中R1cおよびR1dがフェニル基である請求項2に記載の転写材料用組成物。
  6. 前記ケイ素−水素結合を有するケイ素化合物が、ハイドロジェンシルセスキオキサンである請求項1〜5のいずれかに記載の転写材料用組成物。
  7. 前記ビニル基を有する化合物および前記ケイ素−水素結合を有するケイ素化合物に加え
    て、さらに白金化合物を含有する請求項1〜6のいずれかに記載の転写材料用組成物。
  8. 10μm以下の微細パターンを形成するための、請求項1〜7のいずれか1項に記載の転写材料用組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の転写材料用組成物を被加工材料表面に塗布して薄膜を形成させ、この薄膜に微細パターン形成用の金型で型押しをして、前記薄膜に微細パターンを形成することを特徴とする微細パターンの形成方法。
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