JP2009006315A - 複合半透膜の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高い溶質除去性と高い水透過性を有し、かつ高い耐久性を有する複合半透膜を製造する。同時に、高い生産性を簡便かつ安全な方法によって実現しうる複合半透膜を製造する
【解決手段】 微多孔性支持膜上に、多官能アミンと多官能酸ハロゲン化物とを重縮合させてなるポリアミド分離機能層を形成させることにより複合半透膜を製造した後、ポリアミド分離機能層に、尿素系、チオ尿素系もしくはグアニジン系の有機化合物を接触させる処理を行うことにより、膜性能を改善する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、液状混合物から溶質成分を選択分離するために使用される高性能な複合半透膜を製造する方法に関する。特に、かん水や海水の脱塩処理に有用な高脱塩性と高透水性とをあわせ有する複合半透膜を製造するための方法に関する。
液状混合物の分離処理に関して、溶媒(例えば水)に溶解した物質(例えば塩類)を除くための技術には様々なものがあるが、近年、省エネルギーおよび省資源のためのプロセスとして膜分離法が広く利用されてきている。膜分離法に使用されている分離膜には、精密ろ過膜、限外ろ過膜、逆浸透膜などがある。さらに近年は、逆浸透膜と限外ろ過膜の境界に位置する性能をもつ膜として、ルースRO膜やNF「nano-filtration」膜も開発され使用されるようになってきており、これら膜は、例えば海水、カン水、有害物を含んだ水から飲料水を得る場合や、工業用超純水の製造、廃水処理、有価物の回収などに用いられてきた。
現在市販されている逆浸透膜、ルースRO膜、NF膜の大部分は複合半透膜であり、多孔性支持膜上にゲル層とポリマーを架橋した活性層とを有するタイプと、多孔性支持膜上でモノマーを重縮合した活性層を有するタイプの2種類である。中でも、多官能アミンと多官能酸誘導体との重縮合反応によって得られる架橋ポリアミドからなる分離機能層を多孔性支持膜上に被覆して得られる複合半透膜は、透過性や選択分離性の高い逆浸透膜として広く用いられている。
多官能芳香族アミンと多官能酸誘導体(例えば塩化物)との界面重縮合反応によって得られる架橋ポリアミドからなる超薄膜層を多孔性支持膜上に形成した複合半透膜は、透過性や選択分離性の高い逆浸透膜として注目されている(特許文献1参照)。
この架橋ポリアミド機能層をもつ複合半透膜において、高透水性を発現するために、多孔性支持膜上で行う界面重縮合反応を行う際の溶液中に添加剤を含有させて逆浸透膜を製造する方法も開発されている。該添加剤としては、例えば、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテル等の特定の極性化合物などが提案されている(特許文献2参照)。
また、複合半透膜の脱塩性能、透水性能を向上させるために、ポリアミド分離機能層を各種薬液で処理する方法が提案されている。例えば、アンモニアやアルキルアミン、アルコール類、塩酸、有機酸、または、無機塩による接触処理または浸漬処理が提案されている(特許文献3〜7参照)。これら方法によって処理することによって複合分離膜の性能を向上させることができるが、膜性能向上効果や、処理方法の作業性や安全性等において問題があり、より簡便で安全な処理方法でもって膜性能を向上させる技術が望まれている。 一方、ポリアミド溶液をキャストし急冷した後に溶媒抽出する方法により透過選択性膜を製造する方法があり、この製法においてキャストされた膜を接触させる水性急冷液中に、ギ酸等のカルボニル化合物を含有させ、膜性能を改善する方法が提案されている(特許文献8参照)。この方法は、ポリアミド溶液キャスト法における溶媒未抽出段階での水性急冷液組成の調整により、ポリマー溶液を用いた膜の成形にあたって、溶媒と塩の抽出を制御し、膜性能を改善するものであり、このようなポリアミド溶液キャスト法では膜性能改善させてもなお、水の透水性が3m/s・TPa(=0.5MPaの条件で0.13m/m・日)以下と低いという問題があり、微多孔性支持膜上での重縮合により架橋ポリアミド機能層を形成させた複合半透膜に比べ膜特性の劣るものである。
このように、従来の複合半透膜は、依然として問題があり、各種水処理においてより安定した運転性や簡易な操作性があり、さらに膜交換頻度の低減などによる低コスト追求や耐久性を備えることが求められている。
特開平5−76740号公報 特開2001−079372号公報 特表2000−504270号公報 特開平6−327953号公報 特開2000−2357559号公報 特開2003−117360号公報 特開2003−117361号公報 特開昭58−3604号公報
本発明は、高い溶質除去性と高い水透過性を有し、かつ高い耐久性を有する複合半透膜を製造でき、同時に、高い生産性を簡便かつ安全な方法によって実現しうる複合半透膜を製造できる方法を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するための本発明は、微多孔性支持膜上での重縮合により架橋ポリアミド機能層を形成させた複合半透膜を、特定構造の化合物と接触処理することによってポリアミド分離機能層を改質し、膜性能の向上を図るものであり、以下のとおり特定される。
(1) 微多孔性支持膜上に、多官能アミンと多官能カルボン酸誘導体とを重縮合させてなるポリアミド分離機能層を形成させることにより複合半透膜を製造した後、ポリアミド分離機能層に、下記一般式(1)で示される構造を有する有機化合物を接触させる処理を行うことを特徴とする複合半透膜の製造方法。
Figure 2009006315
(式(1)中、Xは酸素原子、硫黄原子、NH基のいずれかを表し、R〜Rは水素原子、炭化水素基、オキシアルキル基のいずれかを表す。)
(2) 前記有機化合物の分子量が、59以上1000以下である上記(1)に記載の複合半透膜の製造方法。
(3) 前記有機化合物が、尿素、グアニジン、チオ尿素、及びそれらの塩から選ばれる少なくとも1種である上記(1)または上記(2)に記載の複合半透膜の製造方法。
(4) 25℃、pH=6.5、濃度0.2重量%の塩化ナトリウム水溶液を0.5MPaの操作圧力で透過させたときの塩化ナトリウム除去率が90%以上である複合半透膜の分離機能層を前記有機化合物と接触させる、上記(1)〜(3)の何れかに記載の複合半透膜の製造方法。
本発明法によれば、複合半透膜の改質による膜性能の向上、とりわけ透水性能の向上を、より簡便に安全な方法によって達成することができ、特に逆浸透膜による河川水からの浄水製造において好適な性能を有する複合半透膜を製造することができる。
本発明における複合半透膜は、実質的に分離性能を有する分離機能層が、実質的に分離性能を有さない多孔性支持膜上に被覆されてなり、該分離機能層は多官能アミンと多官能酸ハロゲン化物との反応によって得られる架橋ポリアミドからなるものである。ここで多官能アミンとしては、脂肪族多官能アミンと芳香族多官能アミンとがあり、これらに含まれる少なくとも1つのアミン成分を用いる。
脂肪族多官能アミンとは、一分子中に2個以上のアミノ基を有する脂肪族アミンであり、好ましくはピペラジン系アミンおよびその誘導体である。例えば、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、2−メチルピペラジン、2,6−ジメチルピペラジン、2,3,5−トリメチルピペラジン、2,5−ジエチルピペラジン、2,3,5−トリエチルピペラジン、2−n−プロピルピペラジン、2,5−ジ−n−ブチルピペラジンなどが例示され、性能発現の安定性から、特に、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジンが好ましい。
また、芳香族多官能アミンとは、一分子中に2個以上のアミノ基を有する芳香族アミンであり、特に限定されるものではないが、メタフェニレンジアミン、パラフェニレンジアミン、1,3,5−トリアミノベンゼンなどがあり、そのN−アルキル化物としてN,N−ジメチルメタフェニレンジアミン、N,N−ジエチルメタフェニレンジアミン、N,N−ジメチルパラフェニレンジアミン、N,N−ジエチルパラフェニレンジアミンなどが例示され、性能発現の安定性から、特にメタフェニレンジアミン、1,3,5−トリアミノベンゼンが好ましい。
多官能酸ハロゲン化物とは、一分子中に2個以上のハロゲン化カルボニル基を有する酸ハロゲン化物であり、上記アミンとの反応によりポリアミドを与えるものであれば特に限定されない。多官能酸ハロゲン化物としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、グルタル酸、1,3,5−シクロヘキサントリカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,3−ベンゼンジカルボン酸、1,4−ベンゼンジカルボン酸の酸ハロゲン化物を用いることができる。酸ハロゲン化物の中でも、酸塩化物が好ましく、特に経済性、入手の容易さ、取り扱い易さ、反応性の容易さ等の点から、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸の酸ハロゲン化物であるトリメシン酸クロライドが好ましい。上記多官能酸ハロゲン化物は単独で用いることもできるが、混合物として用いてもよい。
多官能酸ハロゲン化物を溶解する有機溶媒としては、水と非混和性であり、かつ多孔性支持膜を破壊しない有機溶媒を用いることが好ましく、架橋ポリアミドの生成反応を阻害しないものであればいずれであっても良い。その代表例としては、液状の炭化水素、トリクロロトリフルオロエタンなどのハロゲン化炭化水素が挙げられるが、オゾン層を破壊しない物質であることや入手のしやすさ、取り扱いの容易さ、取り扱い上の安全性を考慮すると、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ヘプタデカン、ヘキサデカン、シクロオクタン、エチルシクロヘキサン、1−オクテン、1−デセンなどの単体あるいはこれらの混合物が好ましく用いられる。
次に、微多孔性支持膜上での重縮合により架橋ポリアミド機能層を形成させて複合半透膜を製造するための好ましい方法について説明する。複合半透膜中の実質的に分離性能を有する分離機能層は、例えば、前述の多官能アミンを含有する水溶液と、前述の多官能酸ハロゲン化物を含有する、水とは非混和性の有機溶媒溶液を用い、後述の多孔性支持膜上で反応させることにより形成される。ここで、多官能アミンを含有する水溶液の濃度は、0.1〜20重量%が好ましく、より好ましくは0.5〜15重量%である。
多官能アミンを含有する水溶液や多官能酸ハロゲン化物を含有する有機溶媒溶液には、両成分間の反応を阻害しないものであれば、必要に応じて、アシル化触媒や極性溶媒、酸捕捉剤、界面活性剤、酸化防止剤等の化合物が含まれていてもよい。
本発明において、微多孔性支持膜は、架橋ポリアミドからなる分離機能層を支持するために使用される。微多孔性支持膜の構成は特に限定されないが、好ましい微多孔性支持膜としては、布帛により強化されたポリスルホン支持膜などを例示することができる。微多孔性支持膜の孔径や孔数は特に限定されないが、均一で微細な孔あるいは片面からもう一方の面まで徐々に大きな微細な孔を有していて、その微細孔の大きさは、その片面の表面が100nm以下であるような構造であることが好ましい。
本発明に使用する微多孔性支持膜としては、ミリポア社製“ミリポアフィルターVSWP”(商品名)や、東洋濾紙社製“ウルトラフィルターUK10”(商品名)のような各種市販材料から選択することもできるが、“オフィス・オブ・セイリーン・ウォーター・リサーチ・アンド・ディベロップメント・プログレス・レポート”No.359(1968)に記載された方法に従って製造したものを使用することができる。
微多孔性支持膜に使用する素材は特に限定されず、例えば、ポリスルホン、酢酸セルロース、硝酸セルロース、ポリ塩化ビニル等のホモポリマーあるいはブレンドポリマー等が使用できるが、化学的、機械的、熱的に安定性の高い、ポリスルホンを使用するのが好ましい。具体的製法を次に例示する。ポリスルホンのジメチルホルムアミド(以降、DMFと略す)溶液を、密に織ったポリエステル織物あるいは不織布の上に略一定の厚さに塗布し、ドデシル硫酸ソーダ0.5重量%とDMF2重量%とを含む水溶液中で湿式凝固させることによって、表面の大部分に直径数10nm以下の微細な孔が形成された微多孔性支持膜を製造することができる。
微多孔性支持膜の表面に、多官能アミンを含有する水溶液を被覆させる際には、該水溶液が表面に均一にかつ連続的に被覆されるように、公知の塗布方法により、例えば、該水溶液を多孔性支持膜表面にコーティングする方法や、微多孔性支持膜を該水溶液に浸漬する方法等で行えばよい。次いで、過剰に塗布された該水溶液を液切り工程により除去する。液切りの方法としては、例えば、膜面を垂直方向に保持して自然流下させる方法等がある。液切り後、膜面を乾燥させ、水溶液の水の全部あるいは一部を除去してもよい。その後、多官能アミンを含有する水溶液で被覆された多孔性支持膜の上に、前述の多官能酸ハロゲン化物を含有する有機溶媒溶液を塗布し、両成分の反応により架橋ポリアミドの分離機能層を形成させる。
塗布する有機溶媒溶液中における多官能酸ハロゲン化物の濃度は特に限定されないが、少なすぎると活性層である分離機能層の形成が不十分となり欠点になる可能性があり、多過ぎるとコスト面から不利になるため、有機溶媒溶液中で0.01〜1.0重量%程度が好ましい。反応後の有機溶媒の除去は、例えば、特開平5−76740号公報記載の方法等で行うことができる。
そして、本発明では、上述の方法により製造された複合半透膜を、下記一般式(1)で示される構造を有する化合物と接触させることで改質半透膜を得る。
Figure 2009006315
(式(1)中、Xは酸素原子、硫黄原子、NH基のいずれかを表し、R〜Rは水素原子、炭化水素基、オキシアルキル基のいずれかを表す。)
本発明においては、タンパク質の変性剤として機能をもつ化合物群のうち、アミド分子間/内の水素結合を切断する効果があるとされる上式(1)の構造を持つ有機化合物でもって処理することにより、膜性能の改善、とりわけ透過水量の向上に著しい効果が得られるものである。この作用効果の原理の詳細は明らかではないが、該有機化合物が架橋ポリアミド分子の間隙に入り込み、何らかの相互作用を施すものと考えることができる。架橋ポリアミド分離機能層の構造は、化学構造(一次構造)に加えてポリアミド間/内の非共有結合性相互作用によって準安定的なポテンシャル状態(高次構造)にあると考えられるが、ここに、前記有機化合物とポリアミド分子の相互作用が加わることで、ポリアミド間/内で形成された高次構造が変化し、さらに安定なポテンシャル状態に到達するものと推定される。この構造の状態は、該有機化合物が機能層中に存在するときでも、また機能層中から十分に取り除かれたときでも保持される。機能層中から取り除かれる時には、溶媒等と置換され形態が保持されるものと考えられる。
上記の効果を明確にするためには赤外吸収スペクトル法が有効である。ポリアミド分子の赤外吸収スペクトルにおける1500cm−1〜1700cm−1のアミドI、アミドII吸収帯の変化(シフト幅、強度など)を観測することで、ポリアミドの構造変化を推定できる。例えば、ポリアミドが溶液中で希薄になり分子間や分子内の水素結合性相互作用が弱くなるとアミドI吸収帯は高波数シフトし、アミドII吸収帯は低波数シフトすることが知られている。そこで、ポリアミド分離機能層の赤外吸収スペクトルにおいて、アミドI、アミドII吸収帯の波数が上記化合物との接触によって1cm−1以上、好ましくは5cm−1以上シフトする場合に、ポリアミドの構造変化が起こり、膜性能の改善に寄与するものと推察される。
該有機化合物の分子量は、上式構造を有する有機化合物の最小の分子量である59以上であり、1000以下であることが好ましい。分子量1000を超えると性能改善の効果が低減するためである。
〜Rの置換基は、水素原子、炭化水素基、オキシアルキル基のいずれかである。炭化水素基としては、炭素数1〜6の炭化水素基であることが好ましい。炭素数が7以上であると取り扱いが困難になり、生産性が低下する。ここで、炭素数1〜6の炭化水素基は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基などのアルキル基、およびビニル基、アリル基、フェニル基などを例示することが出来る。オキシアルキル基とは、水酸基で修飾されたアルキル基、および/またはアルキル基の炭素−炭素結合内に酸素原子が挿入された構造を有する置換基を指す。オキシアルキル基の炭素数は1〜6の間であることが好ましい。炭素数が7以上であると取り扱いが困難になり、生産性が低下する。ここで、炭素数1〜6のオキシアルキル基は、メトキシメチル基、エトキシメチル基、プロピロキシメチル基、イソプロポキシメチル基などのエーテル基、およびアセトキシメチル基、アセトキシエチル基などのエステル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基などのヒドロキシアルキル基を例示することができる。また、R〜Rの置換基同士が化学結合をともなっていてもよい。
上記した式(1)の構造を持つ有機化合物は、具体的には尿素、ジメチル尿素、ジエチル尿素、ジブチル尿素、ジフェニル尿素、テトラメチル尿素、テトラエチル尿素、ビス(ペンタメチレン)尿素、2−イミダゾリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメトキシメチル尿素、ジエトキシメチル尿素、N,N−ジメチルプロピレン尿素、N,N’−ジメチロール尿素、ジメチロールエチレンウレア、ジメチロールジヒドロキシエチレンウレア、ジメチロールプロピレンウレア、テトラメチロールアセチレンジウレア等の尿素系化合物;チオ尿素、ジメチルチオ尿素、ジエチルチオ尿素、ジブチルチオ尿素、ジフェニルチオ尿素等のチオ尿素系化合物;グアニジン、ジメチルグアニジン、ジエチルグアニジン、ジフェニルグアニジンなどのグアニジン系化合物が挙げられる。また、これら有機化合物の塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、チオシアン酸塩なども使用できる。なかでも、尿素系化合物やその塩が好ましい。
複合半透膜のポリアミド分離機能層に、上記した有機化合物を接触させる方法は特に限定されず、たとえば、複合半透膜全体を有機化合物含有溶液中に浸漬する方法でも良いし、有機化合物含有溶液をスプレーする方法でも良く、分離機能層と有機化合物溶液とが接触するのならば、その方法は限定されない。
また、その接触処理は、膜性能への影響が小さいpH4以上、10以下の水溶液に浸漬することが好ましい。その水溶液の水温は特に限定されないが、熱変性の影響が少ない60℃未満であることが好ましい。
接触処理時間は、1秒間以上、600時間以下であることが好ましい。600時間を越えると、その改善効果が平衡に達するため、それを超える長時間処理は不必要である。
本発明において、分離膜と接触させる前記した式(1)の構造を持つ有機化合物の水溶液の濃度は、好ましくは0.1〜50重量%の範囲である。0.1重量%よりも低い濃度では十分な効果が得られず、50重量%よりも高い濃度では溶液の取扱が困難となる。
また、有機化合物溶液による処理を施す複合半透膜が湿潤状態にないときは、処理前に水と必要な時間接触し十分な湿潤状態とすることが好ましい。ここで湿潤状態とは、被処理膜中に水を含有することであり、含水率(=膜中の水分量/膜の全重量)でもって定量的に表すことができる。有機化合物溶液による処理を施す際の複合半透膜の含水率は、5%以上が好ましく、さらに25%以上が好ましい。
そして、本発明法では、一旦製造された複合半透膜を改質して膜性能を向上させるので、塩化ナトリウム濃度を0.2重量%に調整し、操作圧力0.5MPa、温度25℃、pH6.5の水溶液で評価したときの塩化ナトリウム除去率が95%以上、透過水量が1.0m/m・日以上という優れた性能とすることができ、このような優れた性能をもつ複合半透膜を容易に得ることができる。このとき、処理を施す前の複合半透膜は、25℃、pH=6.5、濃度0.2重量%の塩化ナトリウム水溶液を0.5MPaの操作圧力で透過させたときの除去率が90%以上であることが好ましい。
本発明の製造方法で得られる複合半透膜は、溶媒と溶質とを分離するための逆浸透膜として用いられる。例えば、操作圧力0.1〜3.0MPaで逆浸透膜として用いることにより、原水中に含まれる無機物や有機物などの有害物質およびその前駆物質の除去を行うことができる。
ここで、操作圧力を低くすると使用するポンプの容量が少なくなり電力費が低下する反面、膜が目詰まりしやすくなり透過水量が経時的に少なくなる傾向がある。逆に、操作圧力を高くすると前記の理由で電力費が増加し、透過水量が多くなる傾向がある。また、透過水量が高すぎると膜面のファウリングによる目詰まりを起こす可能性があり、低いとコスト高となる。したがって、運転コストを抑えて安定運転を行うためには、操作圧力を0.1〜3.0MPaの範囲とすることが好ましく、より好ましくは0.1〜2.0MPa、さらに好ましくは0.1〜1.0MPaの範囲内である。また、同様の理由から、透過水量の範囲を、0.5〜5.0m/m・dの範囲とすることが好ましく、より好ましくは0.6〜3.0m/m・d、さらに好ましくは0.8〜2.0m/m・dの範囲内である。
また、効率的に供給水を処理して造水コストを下げるためには、原水供給量に対する透過水量の割合、すなわち回収率は80%以上が好ましく、より好ましくは85%以上、さらには90%以上が良い。ただし99.5%を超えると膜面のファウリングによる目詰まりを起こす可能性が高くなるので、99.5%を超えないことが好ましい。
なお、本発明において、複合半透膜の形態は限定されるものではなく、中空糸膜でも平膜でもよい。また、本発明により改質処理して得られる改質半透膜は液体分離に用いる場合、通常の方法でエレメントやモジュールを形成させて用いられるが、その形態もモジュール型、スパイラル型など特に限定されるものではない。
実施例において、塩除去率は、供給液中の塩濃度、透過液中の塩濃度を測定し、次式により求めた。
塩除去率(%)={1−(透過液中の塩濃度)/(供給液中の塩濃度)}×100
また、透水量は、単位時間(日)に単位面積(m)当たりの膜を透過する透過水量(m/m・d)で表示した。
<参考例>
微多孔性支持膜として用いた布帛補強ポリスルホン支持膜(限外濾過膜)は、次の手法により製造した。すなわち、単糸繊度0.5dtexのポリエステル繊維と1.5dtexのポリエステル繊維との混繊からなり、通気度0.7cm/cm・秒、平均孔径7μm以下の、縦30cm、横20cmの大きさの湿式不織布をガラス板上に固定し、その上に、ジメチルホルムアミド(DMF)溶媒でポリスルホン濃度15重量%の溶液(2.5ポアズ:20℃)を、総厚み200μmになるようにキャストし、直ちに水に浸積してポリスルホンの微多孔性支持膜を作製した。
次に、この微多孔性支持膜を、m−フェニレンジアミン2.0重量%およびε―カプロラクタム2.0重量%を含む水溶液中に2分間浸漬した後、その表面に、デカンにトリメシン酸クロライドを0.1重量%になるように溶解した溶液を160cm/mの割合になるように塗布し、さらに過剰の溶液を除去し、表面上での重縮合によりポリアミド分離機能層を形成させて複合逆浸透膜を製造した。さらに、得られた複合膜を、pH7の500ppm次亜塩素酸ナトリウム水溶液に2分間浸漬した。
このようにして得られた複合半透膜を、pH6.5に調整した0.2重量%の塩化ナトリウム水溶液を原水とし、0.5MPa、25℃の条件下で逆浸透テストを行った。その結果、透水量は0.65m/m・d、塩化ナトリウムの除去率は99.0%であった。
<実施例1〜3、比較例1〜3>
参考例で得られた複合半透膜を、濃度40重量%、常温の尿素水溶液により室温で浸漬処理した。処理時間は6時間で、膜を尿素水溶液から取り除いた後、直ちに水で洗い、室温にて保管した。尿素処理して得られた複合半透膜を、参考例と同条件で性能試験したところ、この膜の透水量は0.80m/m・d、塩化ナトリウムの除去率は98.5%であった(実施例1)。
また、浸漬処理する水溶液を、濃度30重量%、常温のグアニジン水溶液に変え、また、濃度5重量%、常温のチオ尿素水溶液に変え、浸漬処理時間を表1のとおりに替えた以外は、実施例1と同様にして浸漬処理を行った(実施例2〜3)。
比較例として、浸漬処理する水溶液を、常温の水に替え、浸漬処理時間を表1のとおりに替えた以外は実施例1と同様にして浸漬処理を行った(比較例1〜3)。
浸漬処理して得られた複合半透膜の性能を表1に示す。実施例1〜3および比較例1〜3の結果から、本発明で特定した式(1)の構造を有する有機化合物と接触させる処理を行うことにより膜透水量を向上させることができることが明らかである。
Figure 2009006315
<参考実施例>
赤外吸収スペクトルの測定(ATR−FT−IR法)を、ThermoNicolet社製 Avatar360 を用いて、内部反射エレメントとしてGe45°を使用して行った。実施例1の複合半透膜、および参考例で得られた複合半透膜を24時間真空乾燥し、ポリアミド分離機能層の赤外吸収スペクトルの差スペクトルを解析したところ、参考例の膜でそれぞれ1660cm−1、1545cm−1に観測されるアミドI、アミドII吸収帯は、上記浸漬処理によって1670cm−1、1540cm−1にシフトした。このことから、ポリアミドの構造変化が上記(1)の構造を持つ尿素によって起こることが推定された。
本発明法により得られる複合半透膜は、溶媒と溶質とを分離するための逆浸透膜として用いられる。例えば、原水中に含まれる無機物や有機物などの有害物質やその前駆物質を除去する膜分離法において用いられる。

Claims (4)

  1. 微多孔性支持膜上に、多官能アミンと多官能酸ハロゲン化物とを重縮合させてなるポリアミド分離機能層を形成させることにより複合半透膜を製造した後、ポリアミド分離機能層に、下記一般式(1)で示される構造を有する有機化合物を接触させる処理を行うことを特徴とする複合半透膜の製造方法。
    Figure 2009006315
    (式(1)中、Xは酸素原子、硫黄原子、NH基のいずれかを表し、R〜Rは水素原子、炭化水素基、オキシアルキル基のいずれかを表す。)
  2. 前記有機化合物の分子量が、59以上1000以下である請求項1に記載の複合半透膜の製造方法。
  3. 前記有機化合物が、尿素、グアニジン、チオ尿素、及びそれらの塩から選ばれる少なくとも1種である請求項1または2に記載の複合半透膜の製造方法。
  4. 25℃、pH=6.5、濃度0.2重量%の塩化ナトリウム水溶液を0.5MPaの操作圧力で透過させたときの塩化ナトリウム除去率が90%以上である複合半透膜の分離機能層を前記有機化合物と接触させる、請求項1〜3のいずれかに記載の複合半透膜の製造方法。
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