JP2009006240A - 多成分系内部熱交換式蒸留装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】3またはそれ以上の成分を含む多成分含有液の蒸留装置は、上流から下流に向けて連続的に配置された少なくとも2塔から構成され、第1塔は該多成分含有液を蒸気として、隣接する下流の塔に供給し得る塔であり、第2塔から最下流の塔までの下流の塔はいずれも圧縮機を必要としない内部熱交換型蒸留塔であり、それぞれの塔が独立した濃縮部および回収部を備えており、該回収部の塔頂に回収部凝縮器が、そして該回収部の塔底にはリボイラーが配設されている。この装置においては、第1塔からの多成分を含有する蒸気は、加圧された状態で下流の塔の濃縮部に順次供給され、回収部塔頂からの蒸気は凝縮されて、回収部および隣接する上流側の濃縮部に還流するように構成されており、一方、各塔の回収部塔底から、高沸点の成分から順に回収するという、従来とは全く異なるフローが提供される。
【選択図】図8
Description
3またはそれ以上の成分を含む多成分含有液の蒸留装置であって、該蒸留装置は、上流から下流に向けて連続的に配置された少なくとも2塔から構成され、
第1塔は、該多成分含有液を加圧蒸気として、隣接する下流の塔に供給し得る塔であり、
第2塔から最下流の塔までの下流の塔はいずれも内部熱交換型蒸留塔であり、それぞれの塔が独立した濃縮部および回収部を備えており、
該回収部の塔頂に回収部凝縮器が、そして該回収部の塔底にはリボイラーが配設されており、ここで、最下流の塔には、さらに濃縮部の塔頂に濃縮部凝縮器が配設されており、
該蒸留装置は、該第1塔に該多成分含有液を導入して、該液を多成分を含有する加圧蒸気とし、該加圧蒸気を下流の塔の濃縮部に順次供給し、そして、該下流の塔の回収部の塔底から各成分を高い沸点順に順次抜き出しできるように構成され、
第2塔またはその下流の塔の濃縮部においては、隣接する下流の塔の回収部からの凝縮液の一部が還流液として該濃縮部の塔頂に供給され、隣接する上流の塔からの加圧蒸気が該濃縮部の塔底に供給され、
該濃縮部の塔底に供給された蒸気により該濃縮部の塔底液が加熱され、該加熱により発生して上昇する蒸気と該濃縮部の塔頂から供給される凝縮液の内部還流液との間で蒸留の熱と物質の同時移動が行われ、蒸気は塔頂に、そして凝縮した液は塔底に移動され、
該濃縮部の塔頂に移動した蒸気は抜き出されて、隣接する下流の塔の濃縮部の塔底へ供給され、そして、該濃縮部の塔底液は同一塔内の回収部の塔頂に供給されるように構成され、
第2塔またはその下流の塔の回収部では、該回収部塔頂から抜き出された蒸気を該回収部凝縮器で凝縮して凝縮液とし、該凝縮液の一部は隣接する上流の塔に供給され、残りの該凝縮液および該同一塔内の濃縮部塔底液が合流して該回収部の塔頂に還流液として供給され、そして、該回収部の塔底液はリボイラーで加熱されるように構成され、
該回収部の塔底液の該リボイラーによる加熱により発生して上昇する蒸気と、該回収部の塔頂に供給されて流下する凝縮液および濃縮部塔底液からなる内部還流液との間で蒸留の熱と物質の同時移動が行われ、蒸気は塔頂に、そして凝縮した液は塔底に移動され、
該回収部の塔頂の蒸気は抜き出されて、該回収部凝縮器で凝縮され、そして、該回収部の塔底液の一部が分留された成分として回収されるように構成されており、そして、
最下流の塔は、該最下流の塔の濃縮部の塔頂に設けられた濃縮部凝縮器で、該濃縮部の塔頂から抜き出された蒸気を凝縮し、留出液として回収するように構成された蒸留装置を提供する。
上記第1塔が、それぞれ独立した濃縮部および回収部を備えた内部熱交換型蒸留塔であり、
該回収部の塔底にリボイラーを備え、そして、該回収部の塔頂と該濃縮部の塔底との間に、該回収部からの蒸気を圧縮して該濃縮部の塔底に供給するための圧縮機を備えており、
該回収部では、上記多成分含有液および該濃縮部の塔底液が合流されて内部還流液として該回収部の塔頂に供給され、そして、該回収部の塔底液はリボイラーで加熱され、該リボイラーによる加熱により発生して上昇する蒸気と、該塔頂に供給されて流下する該多成分含有液および該濃縮部塔底液からなる内部還流液との間で蒸留の熱と物質の同時移動が行われ、凝縮した液は塔底に、そして蒸気は塔頂にそれぞれ移動され、該回収部の塔底液の一部は分留された成分として回収され、そして、該回収部塔頂の蒸気は抜き出されて該圧縮機で圧縮されて、該濃縮部の塔底に供給されるように構成され、
該濃縮部では、上記第2塔からの凝縮液が該濃縮部の塔頂へ還流液として供給され、そして、該回収部の塔頂から抜き出され圧縮された蒸気が該濃縮部の塔底に供給され、
該蒸気により該濃縮部の塔底液が加熱され、該加熱により発生して上昇する蒸気と該濃縮部の塔頂に供給されて流下する凝縮液である内部還流液との間で蒸留の熱と物質の同時移動が行われ、蒸気は塔頂に、凝縮した液は塔底にそれぞれ移動され、そして、
該濃縮部の塔頂の蒸気は抜き出されて、加圧された状態のまま第2塔の濃縮部塔底に供給されるように構成された蒸留塔である。
上記多成分含有液は該原料予熱器で加熱され、加圧蒸気として該濃縮部の塔底に供給され、該加圧蒸気により濃縮部塔底液が加熱され、該加熱により発生して上昇する蒸気と、上記第2塔から該濃縮部の塔頂に供給されて流下する凝縮液である内部還流液との間で蒸留の熱と物質の同時移動が行われ、凝縮した液は塔底に、そして蒸気は塔頂にそれぞれ移動され、該蒸気は下流の第2塔の濃縮部塔底に供給されるように構成され、
該回収部では、回収部塔底液が該リボイラーで加熱され、該加熱により発生して上昇する蒸気と、該回収部の塔頂へ供給されて流下する濃縮部塔底液および該回収部凝縮器で凝縮された凝縮液からなる内部還流液との間で蒸留の熱と物質の同時移動が行われ、凝縮した液は回収部塔底に、そして蒸気は回収部塔頂にそれぞれ移動され、該回収部の塔底液の一部は分留された成分として回収され、そして、該回収部塔頂の蒸気は抜き出されて、上記の該凝縮液として該回収部の塔頂へ還流されるように構成された蒸留塔である。
第1塔がHIDiC塔である場合について、図5および図6に基づいて説明する。図5は、2塔の場合の熱的接触を示す模式図であり、図6は実際のシステム構成例である。図6では、実際に配備されるフラッシュドラム、加熱装置、ポンプ、弁などが記載されているが、基本構成は図5と同一である。第1HIDiC塔100aは、それぞれ独立した濃縮部110aおよび回収部120a、リボイラー140a、および圧縮機150aを備えている。第2HIDiC塔100bは、それぞれ独立した濃縮部110bおよび回収部120b、回収部120bの塔頂からの蒸気を凝縮する回収部凝縮器170b、リボイラー140b、および濃縮部120bの塔頂からの蒸気を凝縮する濃縮部凝縮器130bを備えている。また、図5および6に示すように、フラッシュドラム180a、フラッシュドラム180bを備えていてもよい。
図7に、3塔以上のHIDiC塔を用いる場合の蒸留装置の例を示す。図7では、HIDiC塔200aを第1塔とし、その下流に、第2HIDiC塔200b、第3HIDiC塔200c、および第4HIDiC塔200dが順次配置されている。図示していないが、必要に応じて、第5HIDiC塔などの塔が第4HIDiC塔の下流に配置される。配置する蒸留塔の数は、分留する成分の数、あるいは必要とする留分の数などを考慮して決定すればよい。
図8は4塔のHIDiC塔を用いる5成分含有液の蒸留システムを示す模式図である。図8の蒸留システムは、第1HIDiC塔から順々に第4HIDiC塔まで、加圧状態の蒸気が流れるように構成されている。第1HIDiC塔300aは、濃縮部310a、回収部320a、および回収部320aの塔頂から抜き出した蒸気を圧縮し濃縮部310aの塔底に供給するための圧縮機350aを備えている。下流の各HIDiC塔300b、300cおよび300dは、それぞれ、濃縮部310b、310cおよび310d、回収部320b、320c、および320d、ならびに回収部凝縮器370b、370cおよび370dを備えている。そして、最下流の第4HIDiC塔は、さらに濃縮部凝縮器330dを備えている。なお、図8において、各塔の回収部に備えられるリボイラーの記載は省略されている。各HIDiC塔における蒸気および液のフローは図5および図7の記載と同様である。
蒸留すべき原料は、その蒸気を圧縮機に通すことが好ましくない成分を含む場合が多い。この場合は、第1塔を、加圧状態の従来型の蒸留塔あるいはストリッピング塔にして、圧縮機を用いない構成とすることができる。図9は、このような場合の蒸留システムの模式図である。図9の蒸留システムは、第1塔が多段式あるいは充填式の蒸留塔であり、第2塔以下をHIDiC塔とし、蒸留塔からの蒸気が順次下流のHIDiC塔に流れるように構成されている。第1蒸留塔400aはリボイラー440aを塔底に備えている。第2HIDiC塔400b、第3HIDiC塔400c、第4HIDiC塔400dは、それぞれ、濃縮部410b、410c、および410d、回収部420b、420c、および420d、回収部凝縮器470b、470c、および470d、ならびにリボイラー440b、440c、および440dを備えている。なお、470eは、第5HIDiC塔(図示せず)の回収部凝縮器である。従来の蒸留装置と比較すると、蒸留塔の塔頂に通常設けられる凝縮器は、第1塔である蒸留塔400aの塔頂には配置されず、各HIDiC塔には、圧縮機が全く配置されない。また、本発明では、上記の通り、凝縮器は濃縮部の塔頂の代わりに回収部の塔頂に設けられている。
図10は、第1塔が加圧蒸発缶(以下、単に蒸発缶という)である場合の蒸留システムの模式図である。第1塔を蒸発缶、第2塔から下流の塔をHIDiC塔とし、蒸発缶500aからの加圧状態の蒸気が順次下流のHIDiC塔に流れるように構成されている。第2HIDiC塔500b、第3HIDiC塔500c、第4HIDiC塔500dは、それぞれ、濃縮部510b、510c、および510d、回収部520b、520c、および520d、回収部凝縮器570b、570c、および570d、ならびにリボイラー540b、540c、および540dを備えている。また、必要に応じて、第2HIDiC塔500bにはフラッシュドラム580bが備えられ、濃縮部塔底からの加圧状態の液を減圧フラッシュする。そこで分けられた液は第2HIDiC塔500bの回収部520bの塔頂へ供給される。なお、570eは、第5HIDiC塔(図示せず)の回収部凝縮器である。従来の蒸留装置と比較すると、HIDiC塔は、圧縮機を全く必要としない。また、本発明では、凝縮器は濃縮部の塔頂の代わりに、回収部の塔頂に設けられている。
図11は、第1塔を蒸発缶とし、2塔目から下流のHIDiC塔の回収部を減圧とする蒸留システムの構成を示す模式図である。図10のシステムにおいて、各HIDiC塔の回収部に、真空ポンプが配置されている。第1塔を蒸発缶、第2塔から下流をHIDiC塔とし、原料660が蒸発缶600aに供給され、蒸発缶600aからの蒸気が順次下流のHIDiC塔に流れるように構成されている。第2HIDiC塔600bおよび第3HIDiC塔600cは、それぞれ、濃縮部610bおよび610c、回収部620bおよび620c、回収部凝縮器670bおよび670c、リボイラー640bおよび640c、並びに真空ポンプ690bおよび690cを備えている。このシステムにおける蒸気および液のフローは実施例5と同じである。各HIDiC塔の濃縮部の圧力を上げずに回収部の圧力を真空ポンプで下げることにより、各回収部内の気液の各成分の沸点を下げることができる。これによって、濃縮部と回収部との間で内部熱交換させることができ、加熱するためのエネルギーが節減できる。
図12は、第1塔を蒸留塔とし、2塔目から下流のHIDiC塔の回収部を減圧とする蒸留システムの構成を示す模式図である。図9のシステムにおいて、各HIDiC塔の回収部に真空ポンプが配置されている。蒸留塔700aはリボイラー740aを塔底に備えている。第2HIDiC塔700b、第3HIDiC塔700c、および第4HIDiC塔700dは、それぞれ、濃縮部710b、710cおよび710d、回収部720b、720cおよび720d、回収部凝縮器770b、770cおよび770d、リボイラー740b、740cおよび740d、ならびに真空ポンプ790b、790cおよび790dを備えている。原料760が蒸留塔700aに供給され、リボイラー740aで加熱される。その後のこのシステムにおける蒸気および液のフローは実施例4と同じである。このシステムにおいては、各HIDiC塔の濃縮部の圧力を上げずに回収部の圧力を真空ポンプで下げることにより、回収部内の気液の各成分の沸点を下げることができる。これによって、濃縮部と回収部との間で内部熱交換させることができ、加熱するためのエネルギーが節減できる。
図13は、本発明の蒸留システムにおいて、第1塔として、圧縮機なしのHIDiC塔を用いる場合の構成を示す模式図である。この第1塔800aは、濃縮部810a、回収部820a、リボイラー840a、回収部凝縮器870a、および原料予熱器890を備えている。第2塔より下流は、上記いずれかの構成を有するHIDiC塔である。
従来のHIDiC塔を用いる蒸留システムにおける熱効率および本発明のHIDiC塔を用いる蒸留システムの熱効率を、シミュレートした。従来の蒸留システムとして、図4において、第1塔〜第3塔までの蒸留塔を有するシステムを用いた。本発明のシステムとして、図7において第1塔〜第3塔までの蒸留塔を有するシステムを用いた。シミュレートは、以下の表1の組成を有する原料から、シクロペンタンを回収する場合について行った。シクロペンタン画分は、従来のシステムでは第2塔の濃縮部凝縮器33bから回収され、本発明のシステムでは、第2塔の回収部220bの塔底から回収される。
11 濃縮部
12 回収部
13 濃縮部凝縮器
14 リボイラー
15 圧縮機
16 原料
20a、20b 内部熱交換型蒸留塔(HIDiC塔)
21a、21b 濃縮部
22a、22b 回収部
23a、23b 濃縮部凝縮器
24a、24b リボイラー
25a、25b 圧縮機
26 原料
30a、30b、30c、30d 内部熱交換型蒸留塔(HIDiC塔)
31a、31b、31c、31d 濃縮部
32a、32b、32c、32d 回収部
33a、33b、33c 凝縮器
34a、34b、34c、34d リボイラー
35a、35b、35c 圧縮機
36 原料
100a、100b 内部熱交換型蒸留塔(HIDiC塔)
110a、110b 濃縮部
120a、120b 回収部
130b 濃縮部凝縮器
140a、140b リボイラー
150a 圧縮機
160 原料
170b 回収部凝縮器
180a、180b フラッシュドラム
200a、200b、200c、200d 内部熱交換型蒸留塔(HIDiC塔)
210a、210b、210c、210d 濃縮部
220a、220b、220c、220d 回収部
270b、270c、270d、270e 回収部凝縮器
240a、240b、240c、240d リボイラー
250a 圧縮機
260 原料
300a、300b、300c、300d 内部熱交換型蒸留塔(HIDiC塔)
310a、310b、310c、310d 濃縮部、
320a、320b、320c、320d 回収部
330d 濃縮部凝縮器
350a 圧縮機
360 原料
370b、370c、370d 回収部凝縮器
400a 蒸留塔
400b、400c、400d 内部熱交換型蒸留塔(HIDiC塔)
410b、410c、410d 濃縮部
420b、420c、420d 回収部
440a、440b、440c、440d リボイラー
460 原料
470b、470c、470d、470e 回収部凝縮器
500a 蒸発缶
500b、500c、500d 内部熱交換型蒸留塔(HIDiC塔)
510b、510c、510d 濃縮部
520b、520c、520d 回収部
540b、540c、540d リボイラー
560 原料
570b、570c、570d、570e 回収部凝縮器
580b フラッシュドラム
600a 蒸発缶
600b、600c 内部熱交換型蒸留塔(HIDiC塔)
610b、610c 濃縮部
620b、620c 回収部
640b、640c リボイラー
660 原料
670b、670c 回収部凝縮器
690b、690c 真空ポンプ
700a 蒸留塔
700b、700c、700d 内部熱交換型蒸留塔(HIDiC塔)
710b、710c、710d 濃縮部
720b、720c、720d 回収部
740a、740b、740c、740d リボイラー
760 原料
770b、770c、770d 回収部凝縮器
790b、790c、790d 真空ポンプ
800a 内部熱交換型蒸留塔(HIDiC塔)
810a 濃縮部
820a 回収部
840a リボイラー
860 原料
870a、870b 回収部凝縮器
890 原料予熱器
Claims (5)
- 3またはそれ以上の成分を含む多成分含有液の蒸留装置であって、該蒸留装置は、上流から下流に向けて連続的に配置された少なくとも2塔から構成され、
第1塔は、該多成分含有液を加圧蒸気として、隣接する下流の塔に供給し得る塔であり、
第2塔から最下流の塔までの下流の塔はいずれも内部熱交換型蒸留塔であり、それぞれの塔が独立した濃縮部および回収部を備えており、
該回収部の塔頂に回収部凝縮器が、そして該回収部の塔底にはリボイラーが配設されており、ここで、最下流の塔には、さらに濃縮部の塔頂に濃縮部凝縮器が配設されており、
該蒸留装置は、該第1塔に該多成分含有液を導入して、該液を多成分を含有する加圧蒸気とし、該加圧蒸気を下流の塔の濃縮部に順次供給し、そして、該下流の塔の回収部の塔底から各成分を高い沸点順に順次抜き出しできるように構成され、
第2塔またはその下流の塔の濃縮部においては、隣接する下流の塔の回収部からの凝縮液の一部が還流液として該濃縮部の塔頂に供給され、隣接する上流の塔からの加圧蒸気が該濃縮部の塔底に供給され、
該濃縮部の塔底に供給された蒸気により該濃縮部の塔底液が加熱され、該加熱により発生して上昇する蒸気と該濃縮部の塔頂から供給される凝縮液の内部還流液との間で蒸留の熱と物質の同時移動が行われ、蒸気は塔頂に、そして凝縮した液は塔底に移動され、
該濃縮部の塔頂に移動した蒸気は抜き出されて、隣接する下流の塔の濃縮部の塔底へ供給され、そして、該濃縮部の塔底液は同一塔内の回収部の塔頂に供給されるように構成され、
第2塔またはその下流の塔の回収部では、該回収部塔頂から抜き出された蒸気を該回収部凝縮器で凝縮して凝縮液とし、該凝縮液の一部は隣接する上流の塔に供給され、残りの該凝縮液および該同一塔内の濃縮部塔底液が合流して該回収部の塔頂に還流液として供給され、そして、該回収部の塔底液はリボイラーで加熱されるように構成され、
該回収部の塔底液の該リボイラーによる加熱により発生して上昇する蒸気と、該回収部の塔頂に供給されて流下する凝縮液および濃縮部塔底液からなる内部還流液との間で蒸留の熱と物質の同時移動が行われ、蒸気は塔頂に、そして凝縮した液は塔底に移動され、
該回収部の塔頂の蒸気は抜き出されて、該回収部凝縮器で凝縮され、そして、該回収部の塔底液の一部が分留された成分として回収されるように構成されており、そして、
最下流の塔は、該最下流の塔の濃縮部の塔頂に設けられた濃縮部凝縮器で、該濃縮部の塔頂から抜き出された蒸気を凝縮し、留出液として回収するように構成された、
蒸留装置。 - 前記第1塔が、それぞれ独立した濃縮部および回収部を備えた内部熱交換型蒸留塔であり、
該回収部の塔底にリボイラーを備え、そして、該回収部の塔頂と該濃縮部の塔底との間に、該回収部からの蒸気を圧縮して該濃縮部の塔底に供給するための圧縮機を備えており、
該回収部では、前記多成分含有液および該濃縮部の塔底液が合流されて内部還流液として該回収部の塔頂に供給され、そして、該回収部の塔底液はリボイラーで加熱され、該リボイラーによる加熱により発生して上昇する蒸気と、該塔頂に供給されて流下する該多成分含有液および該濃縮部塔底液からなる内部還流液との間で蒸留の熱と物質の同時移動が行われ、凝縮した液は塔底に、そして蒸気は塔頂にそれぞれ移動され、該回収部の塔底液の一部は分留された成分として回収され、そして、該回収部塔頂の蒸気は抜き出されて該圧縮機で圧縮されて、該濃縮部の塔底に供給されるように構成され、
該濃縮部では、前記第2塔からの凝縮液が該濃縮部の塔頂へ還流液として供給され、そして、該回収部の塔頂から抜き出され圧縮された蒸気が該濃縮部の塔底に供給され、
該蒸気により該濃縮部の塔底液が加熱され、該加熱により発生して上昇する蒸気と該濃縮部の塔頂に供給されて流下する凝縮液である内部還流液との間で蒸留の熱と物質の同時移動が行われ、蒸気は塔頂に、凝縮した液は塔底にそれぞれ移動され、そして、
該濃縮部の塔頂の蒸気は抜き出されて、加圧された状態のまま第2塔の濃縮部塔底に供給されるように構成された蒸留塔である、
請求項1に記載の蒸留装置。 - 前記第1塔が、多段式蒸留塔、充填塔式蒸留塔、ストリッピング塔、または蒸発缶であり、該第1塔で生じた多成分を含有する蒸気が、前記第2塔の濃縮部に供給されるように構成された、請求項1に記載の蒸留装置。
- 前記第1塔が、それぞれ独立した濃縮部および回収部を備えた内部熱交換型蒸留塔であり、該回収部の塔底にリボイラーを備え、該回収部の塔頂に回収部凝縮器を備え、そして該濃縮部に原料を加熱して加圧蒸気として供給するための原料予熱器を備えており、
前記多成分含有液は該原料予熱器で加熱され、加圧蒸気として該濃縮部の塔底に供給され、該加圧蒸気により濃縮部塔底液が加熱され、該加熱により発生して上昇する蒸気と、前記第2塔から該濃縮部の塔頂に供給されて流下する凝縮液である内部還流液との間で蒸留の熱と物質の同時移動が行われ、凝縮した液は塔底に、そして蒸気は塔頂にそれぞれ移動され、該蒸気は下流の第2塔の濃縮部塔底に供給されるように構成され、
該回収部では、回収部塔底液が該リボイラーで加熱され、該加熱により発生して上昇する蒸気と、該回収部の塔頂へ供給され、流下する濃縮部塔底液および該回収部凝縮器で凝縮された凝縮液からなる内部還流液との間で蒸留の熱と物質の同時移動が行われ、凝縮した液は回収部塔底に、そして蒸気は回収部塔頂にそれぞれ移動され、該回収部の塔底液の一部は分留された成分として回収され、そして、該回収部塔頂の蒸気は抜き出されて、上記の該凝縮液として該回収部の塔頂へ還流されるように構成された蒸留塔である、
請求項1に記載の蒸留装置。 - さらに、前記下流の塔において、前記回収部を減圧にすることにより、前記濃縮部よりも前記回収部の蒸気および還流液の沸点を低下させて内部熱交換が行われる、請求項1から4のいずれかの項に記載の蒸留装置。
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