JP2009004847A - アンテナ装置及び携帯無線装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 小型で広帯域を実現でき、且つ、所望の無線周波数帯域内でのアンテナ性能の劣化を無くすことを可能にする。
【解決手段】
アンテナ素子部である放射素子1は第1,第2の二つのブランチ素子11,12を備え、それらブランチ素子11,12は基部13にて一体化されて給電回路3に接続されている。アンテナ装置は、放射素子1と給電回路3と地板である回路基板2とにより、第1のブランチ素子11が所望無線周波数帯内の周波数で共振し、第2のブランチ素子12が所望無線周波数帯外の低い周波数帯で且つ第1,第2のブランチ素子11,12の両者の共振周波数の間にある放射特性の劣化ピーク部分が所望無線周波数帯外の低い周波数帯となる周波数で共振するように設定されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば携帯電話端末等に搭載して好適なアンテナ装置、及びそのアンテナ装置を備えた携帯無線装置に関する。
近年は携帯電話端末が広く普及しており、また、多種多様なデザインの端末も登場している。一方、携帯電話端末の大きさについては、使用者の使い勝手や持ち運び易さ等の観点から、大型化することは望まれずに小型化する方向へ進んでいる。
ここで、携帯電話端末のような小型の無線装置の場合、アンテナに対する地板の大きさは、使用無線周波数の波長に比べて非常に小さくなっている。このため、実際には地板が完全な地板として機能せずに、アンテナの一部として動作してしまい、その結果、アンテナの帯域幅などの放射特性が劣化している。一方で、アンテナを大型化すれば放射特性の劣化を防ぐことはできるが、アンテナの大型化は携帯電話端末の小型化の流れに逆行することになり好ましくない。
また、近年は、携帯電話端末の利用者数の増加に伴って、無線周波数帯域が不足しつつあり、その対策として、より広い無線周波数帯域を使用可能にすること、つまり使用無線周波数帯域の許容量を増やすことが行われている。
これらの状況から、最近の携帯電話端末用のアンテナに対しては、小型である一方で広帯域な特性を有するものが求められている。
図3には、従来の携帯電話端末のアンテナ部分のみ抜き出した概略的な構成例を示す。
図3に示す携帯電話端末用のアンテナにおいては、放射素子(アンテナ素子)101が給電回路103を介して図示しないRF回路に接続されており、さらに回路基板102が地板となることにより、アンテナとして動作するようになされている。
ここで、当該アンテナにおける動作時の無線周波数帯(共振周波数帯)は、放射素子101のサイズと回路基板102のサイズ(地板サイズ)に依存して決まる。なお、携帯電話端末の場合は、小型化への要求のために、それら放射素子101と回路基板102について十分なサイズを確保できないことが多い。このようなことから、従来は、給電回路103内の整合回路を調整することなどにより、アンテナを所望の無線周波数帯で動作させるような手法が採られている。なお、例えば整合回路の調整等による共振周波数調整については従来より一般的に行われている。
但し、上述したように整合回路の調整等を行ったとしても、例えば放射素子と地板が十分なサイズを有しているアンテナと比較すると、動作時の無線周波数帯域幅は狭く、必ずしも十分な放射特性を得ることはできない。特に、所望の無線周波数帯の中央部分付近の周波数帯の性能に比べて、当該所望の無線周波数帯周波数の両端での性能が劣化してしまう。
図4には、従来の携帯電話端末のアンテナ部分の他の概略的な構成例を示す。なお、当該図4の構成において、図3と同じ構成要素には図3と同じ指示符号を付している。
この図4の構成例では、短絡回路105を介して回路基板102の地板と接続された無給電素子104が、放射素子101と電磁結合するような最適な位置に配置されている。この図4の構成によれば、無給電素子104が、所望の無線周波数帯よりも低い周波数帯で共振するように、短絡回路105が調整されている。これにより、無給電素子104が補助的なアンテナとして動作し、結果としてアンテナの動作する無線周波数帯域幅を広げ、所望の無線周波数帯の両端での性能が改善されている。
図5には、図3の構成におけるアンテナ性能を表す特性の一つであるいわゆるVSWR特性A1と、図4の構成におけるVSWR特性A2とを示している。この図5から判るように、図3の構成の場合は所望の無線周波数帯域の両端でのアンテナ性能が劣化しているのに対し、図4の構成の場合は所望の無線周波数帯域への広帯域化が実現されていると同時に当該所望の無線周波数帯域の両端での性能が改善している。
その他のアンテナの構成例として、例えば、特開2004−96314号の公開特許公報(特許文献1)には、第1共振周波数に共振可能な第1線状エレメントと、第1共振周波数とは異なる第2共振周波数に共振可能な第2線状エレメントとを備えた誘電体アンテナにおいて、第1共振周波数と第2共振周波数を近接させることにより誘電体アンテナ全体の周波数帯域を広帯域化すること、或いは、第1共振周波数と第2共振周波数を適度に離すことにより誘電体アンテナを二つの周波数に共振させること(つまりデュアルバンド化すること)が開示されている。
また、特開2002−100915号の公開特許公報(特許文献2)には、少なくとも二つのアンテナエレメントが第1周波数帯内の異なる周波数に共振するように設定されることで、第1周波数帯域内で反射損失の小さい周波数範囲を拡大し、同様に、少なくとも二つのアンテナエレメントが第2周波数内の異なる周波数に共振するように設定されることで第2周波数帯域内で反射損失の小さい周波数範囲を拡大し、それらアンテナエレメントによって一つの誘電体アンテナを形成することにより、一つの誘電体アンテナを用いて異なる二つの周波数帯域の電波の送受信を可能にすることが開示されている。
また、特開平11−136017号の公開特許公報(特許文献3)には、少しだけ周長が異なる閉ループ状の放射電極を二つ形成し、それら二つの放射電極による二つの周波数帯のピークを近接させて重ねることにより、広帯域のアンテナを実現することが開示されている。
また、特開2004−186731号の公開特許公報(特許文献4)には、誘電体等で構成された基体に形成され、矩形形状を有する第1のエリア及び第1のエリアから連続して延びる第2のエリアを備えたパターンアンテナと、そのパターンアンテナに接続される給電端子とを有したチップアンテナにおいて、第1のエリアにおける第2のエリアの延びる方向に沿った辺の長さと第2のエリアの長さとを調整することにより、複数の周波数帯域又は広い周波数帯域で共振を得ることが開示されている。
また、特開2006−86678号の公開特許公報(特許文献5)には、放射電極(逆L素子)と無給電放射素子を設け、無給電放射素子を寄生素子として用いることにより、比帯域幅を広帯域化すると共に、放射電極と無給電放射素子との間に金属壁を設けることで、それら放射電極と無給電放射素子(寄生素子)とが近接配置されることによる電磁結合を弱めるようにしたアンテナ装置が開示されている。
また、特開2002−344222号の公開特許公報(特許文献6)には、一端が給電部、他端が解放端となっている4分の1波長の線状放射素子を備えた小型アンテナにおいて、線状放射素子の給電部付近の部位のみに接近させて、線状放射素子より短く、一端が接地部、他端が解放端となっている寄生素子を設けることで、広帯域化とアンテナの小型化を可能とすることが開示されている。
特開2004−96314号公報(図2) 特開2002−100915号公報(図2) 特開平11−136017号公報(図1) 特開2004−186731号公報(図7) 特開2006−86678号公報(図1) 特開2002−344222号公報(図1)
上述した図4の構成例や特開2006−86678号の公開特許公報(特許文献5)、特開2002−344222号の公開特許公報(特許文献6)に挙げられた構成例の場合、周波数帯域幅の広帯域化は可能である。
しかしならが、それらの構成の場合、放射素子(放射電極、線状放射素子)と無給電素子(無給電放射素子、寄生素子)とを最適な配置にした状態で電磁結合させないと、アンテナとして十分な性能を発揮できなくなるため、それら二つの素子の配置が限定されてしまう。
また、特開2004−96314号の公開特許公報(特許文献1)や特開2002−100915号の公開特許公報(特許文献2)、特開平11−136017号の公開特許公報(特許文献3)、特開2004−186731号の公開特許公報(特許文献4)に記載されているように、例えば二つの近接配置されたアンテナをそれぞれ異なる共振周波数で動作させることで広帯域化を図ることも可能である。すなわち、これら公報に記載された構成によれば、アンテナ性能を表す特性の一つであるVSWR特性は概略的には図6のようになり、これによって広帯域化が実現されている。
ここで、それら公報に記載されたアンテナの場合、図6に示すように、二つのアンテナによる二つの共振周波数の間で発生するVSWR特性の劣化ピーク部B1が、所望の無線周波数帯域内に存在することになる。
なお、図6のようなVSWR特性の場合、上記劣化ピーク部B1はさほど大きくなく、一見するとアンテナ特性に悪影響が出るほどではないと思われる。しかしながら、二つのアンテナにおける電流の向きが揃わなくなる(例えば逆方向になる)ような状態になると、例えVSWR特性に変化がなくても、図7に示すようにアンテナの実際の放射効率が大きく劣化してしまうことになる。すなわち、二つのアンテナにおける電流の向きが揃わなくなった場合、アンテナの実際の放射効率は、図7の劣化ボトム部B2に示すように、図6のVSWR特性の劣化ピーク部B1と略々対応した周波数帯で大きく劣化することになる。このように、所望の無線周波数帯域内において、実際の放射効率が劣化すると、無線通信時の大きな障害になる。
本発明は、このような実情に鑑みて提案されたものであり、小型で広帯域を実現できると共に、所望の無線周波数帯域内でのアンテナ性能の劣化を無くすことをも可能とするアンテナ装置及び携帯無線装置を提供することを目的とする。
本発明のアンテナ装置は、少なくとも第1,第2の二つの放射素子を備えたアンテナ素子部と、それら第1及び第2の放射素子へ給電を行う給電回路と、地板とを有し、アンテナ素子部と給電回路と地板とにより、第1の放射素子を所望周波数帯内の周波数で共振させ、第2の放射素子を所望周波数帯外で且つ第1,第2の放射素子の両者の共振周波数の間にある放射特性の劣化ピーク部分が所望周波数帯外となる周波数で共振させることにより、上述した課題を解決する。
また、本発明の携帯無線装置は、少なくとも第1,第2の二つの放射素子を備えたアンテナ素子部とそれら第1及び第2の放射素子へ給電を行う給電回路と地板とを有し、アンテナ素子部と給電回路と地板とにより、第1の放射素子を所望周波数帯内の周波数で共振させ、第2の放射素子を所望周波数帯外で且つ第1,第2の放射素子の両者の共振周波数の間にある放射特性の劣化ピーク部分が所望周波数帯外となる周波数で共振させるアンテナ装置部と、無線通信のための通信回路とを有することにより、上述した課題を解決する。
すなわち、本発明によれば、第1,第2の放射素子の両者に給電することで、第1,第2の放射素子の電磁結合のための最適な配置を考慮しなくてもよくし、また、第1の放射素子を所望周波数帯域で共振させ、第2の放射素子を所望周波数帯外で且つそれら放射素子の両者の共振周波数の間にある放射特性の劣化ピーク部分が所望周波数帯外となる周波数で共振させるように構成することで、実際の放射効率が劣化しても、アンテナ動作時の使用無線周波数帯内での無線通信への影響を少なくしている。
本発明においては、第1,第2の放射素子の両者に給電すると共に、第1の放射素子を所望周波数帯域で共振させ、第2の放射素子を所望周波数帯外で且つそれら放射素子の両者の共振周波数の間にある放射特性の劣化ピーク部分が所望周波数帯外となる周波数で共振させるように構成しているため、小型で広帯域を実現でき、且つ、所望の無線周波数帯域内でのアンテナ性能の劣化を無くすことができる。
以下、図面を参照しながら、本発明のアンテナ装置及び携帯無線装置の一例として、携帯電話端末及びそれに搭載されるアンテナ装置を例に挙げて説明する。なお、本実施形態では、携帯電話端末を例に挙げているが、勿論、ここで説明する内容はあくまで一例であり、本発明はこの例に限定されないことは言うまでもない。
〔携帯電話端末の概略構成〕
本実施形態の携帯電話端末は、例えば液晶デバイスにより構成されたディスプレイ、受話用のスピーカ、送話用のマイクロホン、電話番号や文字等を入力したり各種メニュー操作の入力等を行うためのキー操作部、携帯電話網を通じて通話やデータの送受信を行うための無線通信回路などの一般的な全ての構成要素を備えている。なお、以下、本実施形態では、一般的な携帯電話端末が備えている各構成要素の図示及び説明については省略し、本発明にかかるアンテナ部分の構成の図示と説明のみを行うこととする。
〔第1の実施形態のアンテナ構成〕
図1には、本発明の第1の実施形態のアンテナ部分の概略的な構成を示す。
第1の実施形態のアンテナにおいては、図1に示すように、アンテナ素子部である放射素子1が給電回路3を介して、無線通信回路の主要部であるRF回路(図示は省略する。)に接続されており、さらに、回路基板2のグランドが地板になることにより、アンテナとして動作するようになされている。
また、放射素子1は、分岐した第1,第2の二つのブランチ素子11,12を有し、それら第1,第2の二つのブランチ素子11,12が基部13で一体化され、その基部13が給電回路3に接続されている。すなわち、放射素子1は、第1,第2の二つのブランチ素子11,12により、二共振アンテナとして動作するようになされている。
ここで、第1の実施形態では、放射素子1を構成する第1,第2の二つのブランチ素子11,12のうち、一方のブランチ素子(例えば第1のブランチ素子11)が所望の無線周波数帯で共振し、他方のブランチ素子(例えば第2のブランチ素子12)が上記所望の無線周波数帯外で且つ第1,第2のブランチ素子11,12の両共振周波数の間で放射特性が劣化するピーク部が上記所望の無線周波数帯外になるように所定間隔だけ離れた周波数で共振するように(一例として所望の無線周波数帯よりも例えば低い周波数帯で共振するように)、それら二つのブランチ素子11,12の電気的な長さが決められていると共に給電回路3内の整合回路の最適化(例えばインダクタやキャパシタの調整による最適化)がなされている。
なお、当該第1の実施形態のアンテナにおいて、第1のブランチ素子11側の共振周波数帯は、第1のブランチ素子11のサイズと回路基板2のサイズに依存して決まり、同様に、第2のブランチ素子12側の共振周波数帯は、第2のブランチ素子12のサイズと回路基板2のサイズに依存して決まることになるが、例えば携帯電話端末の小型化への要求のために、それら第1,第2のブランチ素子11,12と回路基板2についてそれぞれ十分なサイズを確保できない場合には、給電回路3内の整合回路を調整することにより、上記所望の無線周波数帯での共振を実現する。すなわち、本実施形態の場合、第1のブランチ素子11側では上記所望の無線周波数帯のための調整が行われており、第2のブランチ素子12側では上記所望の無線周波数帯より低い周波数帯のための調整が行われている。
上述したように、本発明の第1の実施形態によれば、第1,第2のブランチ素子11,12の両者に給電することにより、第1,第2のブランチ素子11,12間の電磁結合のための最適な配置を考慮しなくてもよくなっており(つまりそれら二つのブランチ素子の配置を気にすることなく)、また、上記一方のブランチ素子(例えば第1のブランチ素子11)が所望の無線周波数帯で共振するアンテナ素子として動作し、他方のブランチ素子(例えば第2のブランチ素子12)が上記所望の無線周波数帯よりも例えば低い周波数帯で動作する補助的なアンテナ素子となることにより、アンテナ動作時の使用無線周波数帯域幅を広げることができ、且つ、所望の周波数帯域の両端におけるアンテナ性能が改善されている。なお本実施形態のアンテナ特性は、前述の図5に示したVSWR特性A2のように、所望の無線周波数帯域への広帯域化が実現されていると同時に当該所望の無線周波数帯域の両端での性能が改善した特性となる。
また、本発明の第1の実施形態によれば、二つのブランチ素子の両者の共振周波数の間にある放射特性の劣化ピーク部が上記所望周波数帯外となる周波数で共振するようになされているため、二つのアンテナにおける電流の向きが揃わない状態になり、VSWR特性の劣化ピーク部に対応した周波数帯で実際の放射効率が劣化したとしても、その劣化ピーク部に対応した周波数帯は所望の周波数帯域外となされているため、無線通信時の障害になることはない。
〔第2の実施形態のアンテナ構成〕
図2には、本発明の第2の実施形態のアンテナ部分の概略的な構成を示す。
第2の実施形態のアンテナにおいては、図2に示すように、アンテナ素子部の第1の放射素子1aが第1の給電回路3aを介して図示しないRF回路に接続されており、また、アンテナ素子部の第2の放射素子1bが第2の給電回路3bを介して図示しないRF回路に接続されており、さらに、回路基板2が地板になることにより、それぞれアンテナとして動作するようになされている。すなわち、第1,第2の放射素子1a,1bは、二共振アンテナとして動作するようになされている。
ここで、第2の実施形態では、第1,第2の放射素子1a,1bのうち、一方の放射素子(例えば第1の放射素子1a)が所望の無線周波数帯で共振し、他方の放射素子(例えば第2の放射素子1b)が上記所望の無線周波数帯外で且つ両放射素子の共振周波数の間にある放射特性の劣化ピーク部が上記所望の無線周波数帯外になるように所定間隔だけ離れた周波数で共振するように(一例として所望の無線周波数帯よりも例えば低い周波数帯で共振するように)、第1の給電回路3a内の整合回路及び第2の給電回路3b内の整合回路の最適化(調整)がなされている。
なお、当該第2の実施形態のアンテナにおいて、第1の放射素子1a側の共振周波数帯は、第1の放射素子1aのサイズと回路基板2のサイズ(地板のサイズ)に依存して決まり、同様に、第2の放射素子1b側の共振周波数帯は、第2の放射素子1bのサイズと回路基板2のサイズ(地板のサイズ)に依存して決まることになるが、例えば携帯電話端末の小型化への要求のために、それら第1,第2の放射素子1a,1bと回路基板2についてそれぞれ十分なサイズを確保できない場合には、それぞれ対応する第1,第2の給電回路3a,3b内の整合回路を各々調整することにより、上記所望の無線周波数帯での共振を実現する。すなわち、本実施形態の場合、上述したように第1の放射素子1a側の第1の給電回路3a内の整合回路では上記所望の無線周波数帯のための調整が行われており、第2の放射素子1b側の第2の給電回路3b内の整合回路では上記所望の無線周波数帯より低い周波数帯のための調整が行われている。
上述したように、本発明の第2の実施形態によれば、第1,第2の放射素子1a,1bの両者に給電することにより、第1,第2の放射素子1a,1b間の電磁結合のための最適な配置を考慮しなくてもよくなっており(つまりそれら二つの放射素子の配置を気にすることなく)、また、上記一方の放射素子(例えば第1の放射素子1a)が所望の無線周波数帯で共振するアンテナ素子として動作し、他方の放射素子(例えば第2の放射素子1b)が上記所望の無線周波数帯よりも例えば低い周波数帯で動作する補助的なアンテナ素子となることにより、アンテナ動作時の使用無線周波数帯域幅を広げることができ、且つ、所望の周波数帯域の両端におけるアンテナ性能が改善されている。
また、本発明の第2の実施形態によれば、二つの放射素子の両者の共振周波数の間にある放射特性の劣化ピーク部が上記所望周波数帯外となる周波数で共振するようになされているため、二つのアンテナにおける電流の向きが揃わない状態になり、VSWR特性の劣化ピーク部に対応した周波数帯で実際の放射効率が劣化したとしても、その劣化ピーク部に対応した周波数帯は所望の周波数帯域外となされているため、無線通信の障害になることはない。
〔その他の実施形態〕
本発明のアンテナ装置は、上述した第1,第2の実施形態の例に限定されず、例えばモノポールタイプや逆Fタイプなどのアンテナ素子にも適用可能である。
また、本発明のアンテナ装置は、上述した実施形態の携帯電話端末に限らず、無線通信を利用する様々な無線装置にも適用可能である。また、本発明のアンテナ装置は、送受信用のアンテナに限らず、受信専用のアンテナ、或いは送信専用のアンテナにも適用可能である。
さらに、上述した実施形態では、補助的に動作する放射素子を、所望の無線周波数帯より低い周波数で動作させる例を挙げているが、本発明はこれに限定されず、所望の無線周波数帯よりも高い周波数で動作させる場合にも上述同様の効果を得ることができる。なお、本実施形態のアンテナ装置が携帯電話端末に搭載され、その端末が使用者の手に持たれたり通話のために頭部に近づけられた場合、当該アンテナの周波数帯は使用者の人体による影響を受けて低域側へシフトすることになるため、このような周波数帯の低域側へのシフトを考慮して、特に、上記補助的なアンテナ素子(第2の放射素子)については、その共振周波数を、支配的なアンテナ素子(第1の放射素子)の共振周波数よりも低域側に設定することが望ましい。これによれば、低域側のアンテナ特性が良くなるため、人体の影響を受けてアンテナの周波数帯が低域側へシフトしたとしても、良好な無線通信性能を維持することが可能となる。
また、上述した実施形態では、支配的なアンテナ素子に対して補助的なアンテナ素子が一つの例を挙げたが、例えば補助的なアンテナ素子を二以上の複数個設けるようにしても良い。なお、補助的なアンテナ素子を例えば二つ設けた場合、一方の補助的なアンテナ素子の共振周波数を所望の無線周波数帯外の低域側とし、他方の補助的なアンテナ素子の共振周波数を所望無線周波数帯外の広域側とするようなことも可能である。
〔まとめ〕
以上説明したように、本発明実施形態によれば、二つの放射素子に給電し、一方の放射素子を所望の無線周波数帯内で動作させ、他方の放射素子を所望の無線周波数帯域よりも例えば低い周波数帯で動作させること、すなわち、補助的に動作するアンテナ素子を、支配的に動作するアンテナ素子と同様に給電することで、補助的に動作するアンテナ素子を独立に制御可能として、二つのアンテナ素子の配置についての限定条件を無くしており、これにより、二つの放射素子の配置を気にすることなく、端末の設計上の自由度を高め、また、端末の小型化のための障害を少なくすることができ、小型で広帯域且つ所望の無線周波数帯の両端でのアンテナ特性が良好なアンテナ装置及び携帯無線装置を実現可能となっている。
なお、上述した実施形態の説明は、本発明の一例である。このため、本発明は上述した各実施形態に限定されることなく、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることはもちろんである。
本発明の第1の実施形態の携帯電話端末に搭載されるアンテナ部分の概略的な構成を示す図である。 本発明の第2の実施形態の携帯電話端末に搭載されるアンテナ部分の概略的な構成を示す図である。 従来の携帯電話端末に搭載されるアンテナ部分のみ抜き出した概略的な構成例を示す図である。 従来の携帯電話端末に搭載されるアンテナ部分の他の概略的な構成例を示す図である。 従来のアンテナ構成及び本実施形態のアンテナ構成における性能の一つであるVSWR特性を説明するための特性図である。 一部の公開特許公報(特許文献)に記載されたアンテナ構成におけるVSWR特性を説明するための特性図である。 一部の公開特許公報(特許文献)に記載されたアンテナ構成において、二つのアンテナにおける電流の向きが揃わなくなった状態での実際の放射効率の劣化の説明に用いる特性図である。
符号の説明
1 放射素子、1a 第1の放射素子、1b 第2の放射素子、2 回路基板、3 給電回路、3a 第1の給電回路、3b 第2の給電回路、11 第1のブランチ素子、12 第2のブランチ素子、13 基部

Claims (8)

  1. 少なくとも第1,第2の二つの放射素子を備えたアンテナ素子部と、
    上記アンテナ素子部の上記第1及び第2の放射素子へ給電を行う給電回路と、
    グランド電位に設定された地板とを有し、
    上記アンテナ素子部と上記給電回路と上記地板とにより、上記第1の放射素子を所望周波数帯内の周波数で共振させ、上記第2の放射素子を上記所望周波数帯外で且つ上記第1,第2の放射素子の両者の共振周波数の間にある放射特性の劣化ピーク部分が上記所望周波数帯外となる周波数で共振させる、
    ことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 上記アンテナ素子部は、
    一つの所定の基部から分岐された第1のブランチ素子が上記第1の放射素子となされ、
    上記一つの所定の基部から分岐された第2のブランチ素子が上記第2の放射素子となされ、
    上記第1のブランチ素子と第2のブランチ素子が上記所定の基部で一体化されて、当該所定の基部が上記給電回路に接続されて構成されていることを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  3. 上記給電回路は、
    上記アンテナ素子部の第1の放射素子への給電を行う第1の給電回路と、
    上記アンテナ素子部の第2の放射素子への給電を行う第2の給電回路とからなることを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  4. 上記第2の放射素子を上記所望周波数帯外の低域側で且つ上記第1,第2の放射素子の両者の共振周波数の間にある放射特性の劣化ピーク部分が上記所望周波数帯外の低域側となる周波数で共振させることを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  5. 少なくとも第1,第2の二つの放射素子を備えたアンテナ素子部と、上記アンテナ素子部の上記第1及び第2の放射素子へ給電を行う給電回路と、グランド電位に設定された地板とを有し、上記アンテナ素子部と上記給電回路と上記地板とにより、上記第1の放射素子を所望周波数帯内の周波数で共振させ、上記第2の放射素子を上記所望周波数帯外で且つ上記第1,第2の放射素子の両者の共振周波数の間にある放射特性の劣化ピーク部分が上記所望周波数帯外となる周波数で共振させるアンテナ装置部と、
    無線通信のための通信回路とを有する、
    ことを特徴とする携帯無線装置。
  6. 上記アンテナ装置部のアンテナ素子部は、一つの所定の基部から分岐された第1のブランチ素子が上記第1の放射素子となされ、上記一つの所定の基部から分岐された第2のブランチ素子が上記第2の放射素子となされ、上記第1のブランチ素子と第2のブランチ素子が上記所定の基部で一体化されて、当該所定の基部が上記給電回路に接続されて構成されていることを特徴とする請求項5記載の携帯無線装置。
  7. 上記アンテナ装置部の給電回路は、上記アンテナ素子部の第1の放射素子への給電を行う第1の給電回路と、上記アンテナ素子部の第2の放射素子への給電を行う第2の給電回路とからなることを特徴とする請求項5記載の携帯無線装置。
  8. 上記アンテナ装置部は、上記第2の放射素子を上記所望周波数帯外の低域側で且つ上記第1,第2の放射素子の両者の共振周波数の間にある放射特性の劣化ピーク部分が上記所望周波数帯外の低域側となる周波数で共振させることを特徴とする請求項5記載の携帯無線装置。
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