JP2009004296A - 熱動式過電流継電器 - Google Patents

熱動式過電流継電器 Download PDF

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Abstract

【課題】手動リセットモードと自動リセットモードとを切換える切換レバーが不要な熱動式過電流継電器を得ること。
【解決手段】リセットバーは、柱状の下端部の一部を切欠いて切欠部が形成され、手動リセットモードのときは、切欠部の切欠かれた面を、ケース内に片持ち支持された常開固定接触子の片持ち支点の方向に向けた状態で、ケース内に押込まれ、常開固定接触子の片持ち支点から所定距離L1離間した点を下端部の切欠かれていない部分で押圧し、常開固定接触子を湾曲変形させて手動リセットを行ない、自動リセットモードのときは、リセットバーは、ケース内に一定量押込まれ、かつ、切欠部の切欠かれた面が、常開固定接触子の片持ち支点の方向から一定量回転した方向を向くように軸回りに回転されてケースに係止され、常開固定接触子の片持ち支点から所定距離L1よりも小さい距離離間した点を下端部で押圧する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、モータ等が過負荷状態となったときの過電流や、三相配線のいずれかが切れるなどして欠相状態となったときの過電流を検知し、トリップ動作して接点出力により電磁接触器等を解放して主回路を遮断させ、モータ等を保護する熱動式過電流継電器に関するものである。
従来の熱動式過電流継電器は、モータ等の負荷が過負荷状態となり、主回路に過電流が流れたとき、或いは、主回路三相に欠相が生じたときなどの異常時に、電磁接触器等を動作させて主回路を遮断しモータ等の負荷を停止させるためにトリップ動作し、内部接点機構の常閉接点を開き、常開接点を閉じる機能と、トリップ動作後に、手動リセットにより、内部接点機構の常閉接点を閉じ常開接点を開くリセット状態に復帰させ機能と、自動リセットにより、所定時間後に自動的にリセット状態に復帰する機能と、を備え、自動リセットと手動リセットの切換えが可能になっている。
従来の熱動式過電流継電器として、主回路電流に応動して湾曲するバイメタルの動きをトグル機構からなる反転機構部に伝達し、重心位置が回動中心と略同位置となる軸を中心に回動するレバーからなる連動手段によって常閉接点及び常開接点を連動動作させる熱動式過電流継電器において、前記軸を中心に回動するレバーは、回動中心を略重心位置とし、その回動中心から3方向に伸びる腕からなり、第1の腕で常閉接点の常開可動接触子に係合し、第2の腕で常開接点の常開可動接触子に係合し、第3の腕の先端を動作表示としたものがある(例えば、特許文献1参照)。
上記の熱動式過電流継電器は、トリップ状態においてリセットバーを手動で押下げると、常開固定接触子を介して内部接点機構が動作しリセット状態に戻る。また、切換レバーにより常開固定接触子の上面を押下げると、復帰方式を、手動リセットから自動リセットへ切替えることができる。
また、常開固定接触子と常開可動接触子のオーバートラベル寸法内での変形により、常開固定接点と常開可動接点とが互いに摺り合わされ、夫々の接点表面のホコリ、ゴミ、酸化物などが取り除かれ、常開接点の接触信頼性を向上させている。
実公平06−028763号公報
しかしながら、上記従来の技術によれば、手動リセットを行なうためにリセットバーを必要とし、手動リセットと自動リセットを切替えるために切換レバーを必要とし、2つの部品を必要とする、という問題があった。
手動リセットの際に、常開固定接触子の接点と常開固定接触子が端子とカシメられている部分との間をリセットバーで押圧するような構造にすると、バイメタルが冷える前のトリップ状態で間違ってリセットバーを押圧した場合、無理に内部接点機構をリセット状態へ復帰させようと押圧し続ける結果、常開固定接触子が塑性変形し、熱動式過電流継電器の動作特性が変わってしまう、という問題があった。
また、常開固定接触子が塑性変形を起こさないまでも、通常の手動リセット時に、常開固定接触子自身が撓むので、リセットに必要なストロークが確保し難く、固定接触子の撓み分を考慮してリセットバーの押圧変位量を設定する必要があり、継電器の外形が大きくなってしまう。それ故、手動リセットの際には、なるべく常開固定接触子の接点に近い位置で、常開固定接触子を押圧するようにしたい、という課題がある。
一方で、自動リセットの際に、切換レバーが常開固定接触子の接点の真上を押圧する構造にすると、トリップ状態で常開固定接触子と常開可動接触子のオーバートラベル量を確保することができず、常開接点の接触信頼性が低下する。それ故、自動リセットの際には、なるべく常開固定接触子が端子とカシメられている部分に近い位置で常開固定接触子を押圧するようにしたい、という課題がある。
上述の2つの課題を満足させるために2つの部品を必要とし、組立工数が多い、という問題があった。また、2つの部品が組み込まれるため、外形が大きくなってしまう、という問題があった。さらに、2つの部品が組み込まれるため、組合せ寸法のバラツキが大きくなって、特性のバラツキが大きくなる原因となり、品質管理に工数を要する、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、手動リセットモード時及び自動リセットモード時の上記2つの課題を満足させるとともに、部品点数の少ない熱動式過電流継電器を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、ケース内に格納され、主回路電流に応動して湾曲変位するバイメタルと、該バイメタルの湾曲変位により変位する連動板と、該連動板の変位によりトリップ動作し接点の開閉状態を反転させる反転機構部と、接点の開閉状態を反転させる主回路電流値を調整する調整機構部と、トリップ状態の前記反転機構部を定常状態に戻すリセットバーと、を備える熱動式過電流継電器において、前記リセットバーは、柱状の下端部の一部を切欠いて切欠部が形成され、手動リセットモードのときは、前記切欠部の切欠かれた面を、前記ケース内に片持ち支持された常開固定接触子の片持ち支点の方向に向けた状態で、前記ケース内に押込まれ、前記常開固定接触子の前記片持ち支点から所定距離L1離間した点を前記下端部の切欠かれていない部分で押圧し、前記常開固定接触子を湾曲変形させて手動リセットを行ない、自動リセットモードのときは、前記リセットバーは、前記ケース内に一定量押込まれ、かつ、前記切欠部の切欠かれた面が、前記常開固定接触子の前記片持ち支点の方向から一定量回転した方向を向くように軸回りに回転されて前記ケースに係止され、前記常開固定接触子の前記片持ち支点から前記所定距離L1よりも小さい距離離間した点を前記下端部で押圧し、前記常開固定接触子を、対向する常開可動接触子側に湾曲変形させた定常状態とすることを特徴とする。
この発明によれば、リセットバーの1部品のみで、従来のリセットバーと切換レバーの機能を有しており、組立工数が少なく、組合せ寸法バラツキも小さくなるため特性バラツキも小さくなり、品質管理工数が減り、また、外形が小さい熱動式過電流継電器が得られる、という効果を奏する。
以下に、本発明にかかる熱動式過電流継電器の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明にかかる熱動式過電流継電器の実施の形態1を示す上面図であり、図2は、実施の形態1の熱動式過電流継電器の斜視図であり、図3は、実施の形態1の熱動式過電流継電器のカバーを外した正面図であり、図4−1は、リセットバーの上面図であり、図4−2は、リセットバーの正面図であり、図4−3は、リセットバーの側面図であり、図4−4は、リセットバーの下面図であり、図4−5は、リセットバーの左上方斜視図であり、図4−6は、リセットバーの右下方斜視図であり、図5−1は、リセットバーを抜け止め板に組み付けた状態を示す下方斜視図であり、図5−2は、リセットバーを抜け止め板に組み付けた状態を示す背面図であり、図5−3は、リセットバーを抜け止め板に組み付けた状態を示す下面図であり、図6−1は、手動リセットモード時の常開接点及びリセットバーを示す正面図であり、図6−2は、図6−1のA−A線に沿う断面図であり、図7−1は、自動リセットモード時の常開接点及びリセットバーを示す正面図であり、図7−2は、図7−1のB−B線に沿う断面図であり、図8−1は、ケースのリセットバーが組み付けられる部分を示す下方斜視図であり、図8−2は、ケースのリセットバーが組み付けられる部分を示す上方斜視図であり、図9−1は、リセットバーにリセットばねが組み付けられる状態を示す正面図であり、図9−2は、図9−1のC−C線に沿う断面図であり、図9−3は、リセットバーにリセットばねが組み付けられた状態を示す正面図であり、図9−4は、図9−1のD−D線に沿う断面図である。
図1〜図3に示すように、熱動式過電流継電器(以下、単に「継電器」ともいう。)100は、前面が開口した直方体状のケース1に格納されている。ケース1の前面は、継電器100の組立後にカバー2で覆われる。
図3に示すように、ケース1の右下部及び中央下部にバイメタル3、3が配置されている。バイメタル3、3には、ヒータ4が巻回されている。主回路に通電されるとヒータ4が発熱し、バイメタル3、3は、主回路電流に応動して湾曲変形する。
バイメタル3、3の下端には、連動板5が当接し、連動板5は、バイメタル3、3の湾曲変位により変位し、バイメタル3、3の湾曲変位を、ケース1の左側に配置された反転機構部20の温度補償バイメタル6の下端部6bに伝達する。反転機構部20は、温度補償バイメタル6と、反転板7と、温度補償バイメタル6の上端と反転板7の上部とに張架された引きばね8と、温度補償バイメタル6の中間部及び反転板7の下端部を支持する支持部材9と、を備え、連動板5により操作され、反転トリップ動作して接点の開閉状態を反転させる。
反転板7の上端には、常閉可動接点7aが設けられている。反転板7に対向するように常閉固定接触子10が配置され、常閉固定接触子10には、常閉固定接点10aが設けられている。支持部材9は、ケース1に揺動可能に設置され、ケース1の上部にねじ込まれた調整ねじ11を、ツマミ12を回してねじ込むことにより揺動変位し、温度補償バイメタルの支持位置を変位させ、接点の開閉状態を反転させる主回路電流値を調整するようになっている。支持部材9は、板ばね18により図3の右方へ揺動するように付勢されている。温度補償バイメタルの支持位置を左方へ変位させるほど接点の開閉状態を反転させる主回路電流値が大きくなる。ツマミ12の頂部には、調整可能な範囲の電流値及び目盛が印字されている。ツマミ12及び板ばね18が、調整機構部を構成している。
連動機構部としての3本の放射状の腕を持つ回転レバー13が、ケース1の左上部に配置され軸1aに支持されている。回転レバー13の一つの腕13bには、反転板7の上端が係合し、回転レバー13は、反転機構部20の反転トリップ動作に連動して回転トリップする。
先端に常開可動接点14aを有する常開可動接触子14が、ケース1の上部右側に水平に片持ち支持されている。常開可動接触子14は、回転レバー13の一つの腕13aに係合し、回転レバー13の回転トリップ動作により持ち上げられて湾曲変形する。
常開可動接触子14に対向するように、常開固定接点15aを有する常開固定接触子15が、ケース1の上部右側の常開可動接触子14の上方に水平に片持ち支持されている(後述の手動リセットモードの場合)。反転機構部20を反転トリップ状態から復転リセット状態へ戻すためのリセットバー16が、抜け止め板19に抜け止めされて(図5−1〜図5−3参照)ケース1の上部に配置されている。常開可動接触子14とリセットバー16とは、直交するように配置されている。リセットバー16には、リセットバー16を押込み状態から復帰させるように付勢するリセットばね17が装着されている。
次に、図3を参照しつつ、継電器100の動作について説明する。モータ等の負荷になんらかの異常が生じ、主回路電流が増大すると、ヒータ4の発熱量が大きくなり、ヒータ4の発熱量に応動してバイメタル3、3が左方へ湾曲変形し、バイメタル3、3の下端が左方へ変位する。
この左方への変位により、連動板5が左方へ変位し、連動板5の変位量が一定量に達すると、温度補償バイメタル6の下端部6bに当接する。当接位置からさらに連動板5が左方へ変位すると、温度補償バイメタル6は、支持部材9の温度補償バイメタル支点9aを支点として、時計回りに回動する。
温度補償バイメタル6の上端のばね係止部6aが、反転板7のばね係止部7bと支持部材9の反転板支点9bとを結ぶ直線の延長線よりも図3の右側に変位すると、引きばね8により反転板7のばね係止部7bにかかる力の方向が、反時計回り方向から時計回り方向へ反転するので、反転板7が時計回りに右方へ反転トリップ動作する。反転板7が右方へ反転トリップ動作すると、反転板7の上端の常閉可動接点7aが、常閉固定接触子10の上端の常閉固定接点10aから開離する(接点の開閉状態を反転させる)。
また、反転板7の右方への反転トリップ動作により、連動機構部としての回転レバー13が支軸1a回りに反時計回りに回動トリップし、常開可動接触子14が、回転レバー13の腕13aにより上方へ持上げられ、常開可動接触子14の常開可動接点14aが、常開固定接触子15の常開固定接点15aに当接する(接点の開閉状態を反転させる)。上記の、常閉接点が開き常開接点が閉じる動作をトリップと呼び、トリップ動作により接点の開閉状態が反転した状態をトリップ状態と呼ぶ。
ツマミ12を図1の時計回りに回すと、調整ねじ11がねじ込まれて支持部材9の上部のレバー部9xが下方へ押圧され、支持部材9が、L字曲げ部9zとケース1の突起1zとの係合部を支点として時計回りに揺動する。逆に、ツマミ12を図1の反時計回りに回すと、支持部材9は、板ばね18の押圧力により反時計回りに揺動する。
上記のように支持部材9が揺動することにより、支持部材9の反転板支点9b及び温度補償バイメタル支点9aの位置が変位し、また、連動板5と温度補償バイメタル6の下端部6bとの間の距離が変わるので、トリップ動作に必要な連動板5の変位量を調整することができる。
連動板5は、バイメタル3、3の下端部の変位に応じて変位し、バイメタル3、3は、主回路電流によるヒータ4の発熱量に応じて湾曲して下端部を変位させるので、ツマミ12を回して調整することにより、熱動式過電流継電器100のトリップ動作に要する主回路の電流値を調整することができる。
次に、図4−1〜図9−4を参照して、熱動式過電流継電器100のリセット機構部について説明する。リセットバー16は、ケース1の上部に組み付けられ、リセットばね17により上方向に付勢されている。リセットバー16は、リセットバー16の円柱状頭部の下部に設けられた突起16xの上面16aが、抜け止め板19の天板19aと当接して抜け止めされている。
トリップ状態では、常開可動接触子14及び常開固定接触子15は、回転レバー13により上方に持ち上げられて湾曲変形し、回転レバー13の回動が止まった位置で安定状態となっている。このトリップ状態から、モータ等の負荷の異常状態が回復し、バイメタル3、3が冷えて湾曲が元に戻ると、リセット動作を行なうことが可能となる。
手動リセットモードにおいて、手動リセットを行なうために、リセットばね17に抗してリセットバー16を下方へ押し込むと、リセットバー16の下端面16bが、常開固定接触子15に当接する。常開固定接触子15は、リセットバー16の下方への変位に応じて下方へ押し込まれ、常開固定接点15aに当接している常開可動接点14a及び常開可動接触子14を介して連動機構部としての回転レバー13を時計回りに回転させて逆トリップさせる。
回転レバー13の逆トリップにより、反転板7が反時計回りに回動し、反転板7の上部のばね係止部7bが、リセットラインである支持部材9の温度補償バイメタル支点9aと反転板支点9bとを結ぶ直線の延長線よりも図3の左側に変位すると、引きばね8により反転板7のばね係止部7bにかかる力の方向が、時計回り方向から反時計回り方向へ復転するので、反転板7が反時計回りに左方へ復転リセットされ、継電器100を、トリップ状態からリセット状態(常閉接点が閉じ、常開接点が開いた状態)へとリセットする。
手動リセット時のリセットバー16の押圧変位量は、リセットバー16の頭部の突起16xの下面16cが、ケース1のストッパ1b(図8−2参照)と当接することにより規制される。これにより、リセットバー16の押し込み過ぎによる不具合は発生しない。
また、リセットバー16の押し込み時には、リセットバー16の突起16xの垂直面16e(図4−6参照)が、ケース1の壁面1c(図8−1参照)を摺動し、リセットバー16の突起16xの垂直面16dが、抜け止め板19の内壁面19bを摺動するので、リセットバー16は、自身の回転が規制されている。
以上説明したように、リセットバー16の頭部に設けられた突起16xは、リセットバー16の抜け止め、手動リセット時のリセットバー16の押圧変位量の規制及び自身の回転規制の、3つの機能を有している。
リセットバー16の頭部の突起16xの上面16aを、ケース1の水平壁面1d(図8−1参照)の下に位置させるように、リセットバー16を一定量押し込み、リセットバー16を、図1において(軸回りに)時計回りに捻ると、リセットバー16の頭部の突起16xが、ケース1の溝部1e(図8−1参照)に挿入され、リセットばね17の付勢力により、リセットバー16が溝部1eに係止される。この状態で、継電器100は、自動リセットモードとなる。
自動リセットモードにおいては、図7−1に示すように、リセットバー16により、常開固定接触子15が押し下げられて湾曲変形し、常開固定接触子15が常開可動接触子14に近づき、常開固定接点15aと常開可動接点14aとの間の接点ギャップが、手動リセットモードのときと比べて小さい定常状態となり、回転レバー13の反時計回りの回動量(トリップ量)が規制される。
そのため、反転板7の上部のばね係止部7bのトリップ位置は、リセットラインである支持部材9の温度補償バイメタル支点9aと反転板支点9bとを結ぶ直線の延長線よりも図3の右側へ変位しない。これにより、負荷の異常が回復し、ヒータ4の発熱が収まり、バイメタル3、3の湾曲が復帰し、連動板5が右方へ変位し、温度補償バイメタル6に連動板5の力が作用しなくなると、反転機構部20は、自動的にトリップ状態からリセット状態へ復帰し、継電器100を、トリップ状態からリセット状態(常閉接点が閉じ、常開接点が開いた状態)へとリセットする。
図4−2に示すように、リセットバー16は、手動リセットモードにおける常開固定接触子15の片持ち支点側を切欠いている(円柱状の下端部の一部を切欠いた切欠部16f)。それ故、手動リセットモードにおいて、切欠部16fの切欠かれた面を常開固定接触子15の片持ち支点の方向に向けた状態で、リセットバー16を押圧変位させると、リセットバー16の下端面(下端部の切欠かれていない部分)16bと、常開固定接触子15との当接点をA点とすると、図6−2に示すように、常開固定接触子15の片持ち支点からA点までの水平距離L1が、切欠部16fを切欠いていないときに比べて長くなっている。
リセットバー16を、押し込んで捻り自動リセットモードに設定すると、リセットバー16の切欠部16fが、図1で時計回りに回転移動し、切欠部16fの切欠かれた面を、常開固定接触子の片持ち支点の方向から一定量回転した方向を向くように軸回りに回転され、自動リセットモードのリセット状態におけるリセットバー16の下端部の切欠かれていない部分16bと常開固定接触子15との当接点をB点とすると、図7−2に示すように、常開固定接触子15の片持ち支点からB点までの水平距離L2は、手動リセットモードにおける水平距離L1と比べ、短くなっている。
リセットバー16と常開固定接触子15との当接点が、手動リセットモードでは、常開固定接点15aに近い位置(片持ち支点から遠い位置)にあるので、バイメタル3、3が冷え切る前のトリップ状態で間違ってリセットバー16を押したときに、無理に反転機構部20をリセット状態へ復帰させようと押圧し続け、常開固定接触子15が塑性変形して、継電器100の動作特性が変わってしまう危険性が少ない。
また、常開固定接触子15が塑性変形を起こさないまでも、通常の手動リセット時に、常開固定接触子15自身が撓むことにより、リセットに必要なストロークが確保しづらくなるので、撓み分を考慮してリセットバー16の押圧変位量を大きめにする必要から、ケース1の外形を大きくする必要もない。
自動リセットモードにおいては、B点を曲げ支点として常開固定接触子15のオーバートラベル量を確保することができ、常開固定接触子15と常開可動接触子14のオーバートラベル内での変形により、常開固定接点15aと常開可動接点14aが互いに摺り合わされ、接点表面のホコリ、ゴミ、酸化物などを取り除き、常開接点の接触信頼性を向上させている。
また、リセットバー16だけの1部品で、従来のリセットバーと切換レバーの機能を有しているので、組立工数が少なく、組合せ寸法バラツキが小さくなり、特性バラツキも小さくなり、品質管理工数が減る。また、継電器100の外形寸法を小さくすることができる。
リセットばね17が当接するリセットバー16の頭部の下面16gの直径は、図9−4に示すように、リセットばね17の外径よりも大きくしている。また、リセットバー16の下端部に設けられた突起は、図9−2に示すように、リセットばね17の内径よりも小さくしてある。
それ故、リセットばね17は、リセットバー16の下端部より嵌め込むことができ、リセットばね17を嵌め込むためにリセットバー16を分割する必要はなく、リセットバー16の頭部の下面16gが、リセットばね17の抜け止めとなるので、リセットばね17を抜け止めするための部品も必要なく、リセットバーを、1部品のみで構成することができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、リセットバー16の切欠部16fが回転移動してリセットバー16と常開固定接触子15との当接点を変えたが、この当接点の変更は、リセットバー16の下端部に径方向に突出する突起部を設けて行なってもよい。
例えば、リセットバー16の下端部に、図3においてケース1の奥方向へ突出する(常開固定接触子15の片持ち支点の方向から一定量回転した方向を向く)突起部を形成し、手動リセットモードのときは、突起部を、ケース1内に片持ち支持された常開固定接触子15の片持ち支点の方向から一定量回転した方向を向くように軸回りに回転させた状態で、ケース1内に押込まれ、常開固定接触子15の片持ち支点から所定距離L3離間した点を下端部の突起部以外の部分で押圧し、自動リセットモードでは、リセットバー16を図1の時計回りに回動させ、突起部を回転移動させ、突起部を常開固定接触子15の片持ち支点側に向け、突起部を、常開固定接触子15との当接点として、手動リセットモードに比べ、自動リセットモードにおけるリセットバー16と常開固定接触子15との当接点を、常開固定接触子15の片持ち支点に近くするようにしてもよい。
本発明にかかる熱動式過電流継電器の実施の形態1を示す上面図である。 実施の形態1の熱動式過電流継電器の斜視図である。 実施の形態1の熱動式過電流継電器のカバーを外した正面図である。 リセットバーの上面図である。 リセットバーの正面図である。 リセットバーの側面図である。 リセットバーの下面図である。 リセットバーの左上方斜視図である。 リセットバーの右下方斜視図である。 リセットバーを抜け止め板に組み付けた状態を示す下方斜視図である。 リセットバーを抜け止め板に組み付けた状態を示す背面図である。 リセットバーを抜け止め板に組み付けた状態を示す下面図である。 手動リセットモード時の常開接点及びリセットバーを示す正面図である。 図6−1のA−A線に沿う断面図である。 自動リセットモード時の常開接点及びリセットバーを示す正面図である。 図7−1のB−B線に沿う断面図である。 ケースのリセットバーが組付けられる部分を示す下方斜視図である。 ケースのリセットバーが組付けられる部分を示す上方斜視図である。 リセットバーにリセットばねを組付ける状態を示す正面図である。 図9−1のC−C線に沿う断面図である。 リセットバーにリセットばねを組付けた状態を示す正面図である。 図9−3のD−D線に沿う断面図である。
符号の説明
1 ケース
2 カバー
3 バイメタル
4 ヒータ
5 連動板
6 温度補償バイメタル
7 反転板
7a 常閉可動接点
8 引きばね
9 支持部材
10 常閉固定接触子
10a 常閉固定接点
11 調整ねじ
12 ツマミ
13 回転レバー(連動機構部)
14 常開可動接触子
14a 常開可動接点
15 常開固定接触子
15a 常開固定接点
16 リセットバー
17 リセットばね
20 反転機構部

Claims (3)

  1. ケース内に格納され、主回路電流に応動して湾曲変位するバイメタルと、該バイメタルの湾曲変位により変位する連動板と、該連動板の変位によりトリップ動作し接点の開閉状態を反転させる反転機構部と、接点の開閉状態を反転させる主回路電流値を調整する調整機構部と、トリップ状態の前記反転機構部を定常状態に戻すリセットバーと、を備える熱動式過電流継電器において、
    前記リセットバーは、柱状の下端部の一部を切欠いて切欠部が形成され、手動リセットモードのときは、前記切欠部の切欠かれた面を、前記ケース内に片持ち支持された常開固定接触子の片持ち支点の方向に向けた状態で、前記ケース内に押込まれ、前記常開固定接触子の前記片持ち支点から所定距離L1離間した点を前記下端部の切欠かれていない部分で押圧し、前記常開固定接触子を湾曲変形させて手動リセットを行ない、
    自動リセットモードのときは、前記リセットバーは、前記ケース内に一定量押込まれ、かつ、前記切欠部の切欠かれた面が、前記常開固定接触子の前記片持ち支点の方向から一定量回転した方向を向くように軸回りに回転されて前記ケースに係止され、前記常開固定接触子の前記片持ち支点から前記所定距離L1よりも小さい距離離間した点を前記下端部で押圧し、前記常開固定接触子を、対向する常開可動接触子側に湾曲変形させた定常状態とすることを特徴とする熱動式過電流継電器。
  2. ケース内に格納され、主回路電流に応動して湾曲変位するバイメタルと、該バイメタルの湾曲変位により変位する連動板と、該連動板の変位によりトリップ動作し接点の開閉状態を反転させる反転機構部と、接点の開閉状態を反転させる主回路電流値を調整する調整機構部と、トリップ状態の前記反転機構部を定常状態に戻すリセットバーと、を備える熱動式過電流継電器において、
    前記リセットバーは、柱状の下端部に径方向に突出する突起部が形成され、手動リセットモードのときは、前記突起部を、前記ケース内に片持ち支持された常開固定接触子の片持ち支点の方向から一定量回転した方向を向くように軸回りに回転させた状態で、前記ケース内に押込まれ、前記常開固定接触子の前記片持ち支点から所定距離L3離間した点を前記下端部の前記突起部以外の部分で押圧し、前記常開固定接触子を湾曲変形させて手動リセットを行ない、
    自動リセットモードのときは、前記リセットバーは、前記ケース内に一定量押込まれ、かつ、前記突起部が前記常開固定接触子の片持ち支点側を向くように軸回りに回転されて前記ケースに係止され、前記常開固定接触子の片持ち支点から前記所定距離L3よりも小さい距離離間した点を前記突起部で押圧し、前記常開固定接触子を、対向する常開可動接触子側に湾曲変形させた定常状態とすることを特徴とする熱動式過電流継電器。
  3. 前記リセットバーは、リセットばねにより付勢されて前記ケースに組付けられ、前記リセットバーの頭部の外径は、前記リセットばねの外径よりも大きく、前記リセットバーが前記常開固定接触子を押圧する部分であるリセットバー下端部の外径は、前記リセットばねの内径よりも小さく形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱動式過電流継電器。
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