JP2009002577A - 吸収式冷凍装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】発生器部のプレート外部を流れる希溶液が効率良く濃縮され、発生する冷媒蒸気の蒸気通路断面積の大きさが十分に確保されたプレート式熱交換器構造の溶液熱交換器一体型発生器を備えた排熱駆動型の吸収式冷凍装置を提供する。
【解決手段】プレート式熱交換器構造の溶液熱交換器一体型発生器1を備えた吸収冷凍サイクルにおいて、プレート式熱交換器のプレート壁の厚さをtとしたとき、上記溶液熱交換器6内部の希溶液流路の内部間隔を、上記発生器内部の加熱流体流路の内部間隔の1/2−t/2か、もしくはそれ以上で、尚かつ加熱流体の内部間隔と同等、もしくはそれ以下の間隔とし、発生器1のプレート外部を流れる希溶液が効率良く濃縮されるようにするとともに、発生する冷媒蒸気の蒸気通路を形成するプレート式熱交換器相互の間の間隔が十分に確保されるようにした。
【選択図】図2
【解決手段】プレート式熱交換器構造の溶液熱交換器一体型発生器1を備えた吸収冷凍サイクルにおいて、プレート式熱交換器のプレート壁の厚さをtとしたとき、上記溶液熱交換器6内部の希溶液流路の内部間隔を、上記発生器内部の加熱流体流路の内部間隔の1/2−t/2か、もしくはそれ以上で、尚かつ加熱流体の内部間隔と同等、もしくはそれ以下の間隔とし、発生器1のプレート外部を流れる希溶液が効率良く濃縮されるようにするとともに、発生する冷媒蒸気の蒸気通路を形成するプレート式熱交換器相互の間の間隔が十分に確保されるようにした。
【選択図】図2
Description
本願発明は、吸収式冷凍装置の発生器および溶液熱交換器部分の構造に関するものである。
従来から吸収式冷凍装置の中には、吸収器から供給される吸収希溶液を所定の排熱流体で加熱することにより、冷媒蒸気および吸収濃溶液を生成する発生器を備えた排熱駆動型吸収式冷凍装置がある。
同従来の排熱駆動型吸収式冷凍装置の排熱駆動タイプの発生器は、伝熱管の内部に排熱流体(排温水、もしくは蒸気等の排熱加熱媒体)を通して、管外のLiBr溶液を加熱濃縮して冷媒蒸気を発生させるものが一般的であり、伝熱管式に代わるプレート式のものとしては、例えば特許文献1、特許文献2等に示されるものがあり、例えば内部の加熱流体によって、プレート式熱交換器外面のLiBr溶液を加熱濃縮するものやプレート式熱交換器外面のLiBr溶液を液膜状態で流下させて効率良く濃縮し、冷媒の発生を促進させるようにしたもの等が知られている。
そして、このようなLiBr吸収式冷凍装置の単効用サイクルにおいては、LiBrの希溶液は、発生器で加熱されて冷媒蒸気を発生し、それによって濃溶液となり発生器より流出するが、この高温の濃溶液と発生器に流入する低温の希溶液とを溶液熱交換器で熱交換する事により、効率の良いサイクルを形成している。
したがって、例えば図8に示すように、プレート式の熱交換器構造(プレート11,11)を採用して、同一の本体ケース10内の上下に、これら発生器1と溶液熱交換器6を一体化するようにすれば、より機器の構造が簡素化され、安価で、かつ信頼性も向上することになる。
ところで、プレート式の熱交換器構造で発生器1と溶液熱交換器6を一体化するためには、同図8のように、プレート式熱交換器一層の内側を複数の通路a,a・・・、b,b・・・に仕切って、発生器1部分と溶液熱交換器6部分を構成する必要がある。
しかし、発生器1のプレート内部を流れるのは温水等の加熱流体であり、一方溶液熱交換器6のプレート内部を流れるのは発生器1に流入する希溶液であり、それぞれ流量が大きく異なる。
したがって、単にプレート式の熱交換器を流用し、各プレート式熱交換器の内部間隔Pが上下方向の全体に亘って同一とした場合、溶液熱交換器6の熱効率を考えれば、分割されたパス流路b,b・・の高さHの変更のみでは対応することができず、各プレート式熱交換器の内部間隔Pを発生器1部分より狭くする必要がある。
また、プレート式熱交換器外部の流体は、同じ吸収溶液なので発生器1、溶液熱交換器6共に液膜流下式とすれば良いが、その場合、流体が一過性のために溶液熱交換器6部分での外部熱交換効率が著しく低下し、プレート式熱交換器の内部間隔Pを狭くして内部の熱効率を改善したとしても、大きな伝熱面積が必要となり、一体化したメリットがなくなってしまう問題が生じる。
本願発明は、このような問題を解決するためになされたもので、プレート式熱交換器の溶液熱交換器側希溶液流路の内部間隔と発生器側加熱流体流路の内部間隔とを最適な関係に設定することにより、発生器部の外部伝熱面を流れる希溶液が効率良く濃縮されるとともに、発生する冷媒蒸気の蒸気通路面積が十分に確保されたプレート式熱交換器構造での溶液熱交換器一体型の発生器を備えた吸収式冷凍装置を提供することを目的とするものである。
本願発明は、上記の目的を達成するために、次のような課題解決手段を備えて構成されている。
(1) 請求項1の発明
この発明は、発生器、溶液熱交換器、凝縮器、蒸発器、吸収器を備え、その吸収冷凍サイクルから決定される発生器における希溶液および加熱流体の交換熱量と該発生器より流出する濃溶液と発生器に流入する希溶液との交換熱量とから、必要となるプレート式熱交換器の枚数が一致するようにして1枚のプレート式熱交換器の上部に発生器、その下部に溶液熱交換器を各々形成し、同プレート式熱交換器を所定の間隔を保って複数枚並設する一方、発生器内部の流体通路には外部からの加熱流体を、発生器外部の伝熱面には溶液熱交換器から供給される希溶液を、また溶液熱交換器内部の流体通路には発生器に流入させる希溶液を、溶液熱交換器外部の伝熱面には発生器より流下する濃溶液をそれぞれ流すようにしてなる吸収式冷凍装置であって、上記プレート式熱交換器のプレート壁の厚さをtとしたとき、上記溶液熱交換器内部の希溶液流路の内部間隔を、上記発生器内部の加熱流体流路の内部間隔の1/2−t/2か、もしくはそれ以上で、尚かつ加熱流体の内部間隔と同等か、もしくはそれ以下の間隔としたことを特徴としている。
この発明は、発生器、溶液熱交換器、凝縮器、蒸発器、吸収器を備え、その吸収冷凍サイクルから決定される発生器における希溶液および加熱流体の交換熱量と該発生器より流出する濃溶液と発生器に流入する希溶液との交換熱量とから、必要となるプレート式熱交換器の枚数が一致するようにして1枚のプレート式熱交換器の上部に発生器、その下部に溶液熱交換器を各々形成し、同プレート式熱交換器を所定の間隔を保って複数枚並設する一方、発生器内部の流体通路には外部からの加熱流体を、発生器外部の伝熱面には溶液熱交換器から供給される希溶液を、また溶液熱交換器内部の流体通路には発生器に流入させる希溶液を、溶液熱交換器外部の伝熱面には発生器より流下する濃溶液をそれぞれ流すようにしてなる吸収式冷凍装置であって、上記プレート式熱交換器のプレート壁の厚さをtとしたとき、上記溶液熱交換器内部の希溶液流路の内部間隔を、上記発生器内部の加熱流体流路の内部間隔の1/2−t/2か、もしくはそれ以上で、尚かつ加熱流体の内部間隔と同等か、もしくはそれ以下の間隔としたことを特徴としている。
このように、溶液熱交換器側希溶液流路の内部間隔と、発生器側加熱流体流路の内部間隔とを上記のような関係に設定すると、発生器外部の伝熱面上を流れる希溶液が効率良く濃縮される一方、発生する冷媒蒸気の蒸気通路面積が十分に確保されたプレート式熱交換器構造の溶液熱交換器一体型発生器を低コストかつコンパクトに構成できるようになる。
(2) 請求項2の発明
この発明は、上記請求項1の発明の構成において、各溶液熱交換器の外部伝熱面間に同伝熱面に沿って水平方向に延びる複数枚の仕切板を設け、該複数枚の仕切板によって相互に連通する上下方向に複数本となる濃溶液通路を形成したことを特徴としている。
この発明は、上記請求項1の発明の構成において、各溶液熱交換器の外部伝熱面間に同伝熱面に沿って水平方向に延びる複数枚の仕切板を設け、該複数枚の仕切板によって相互に連通する上下方向に複数本となる濃溶液通路を形成したことを特徴としている。
このように、各溶液熱交換器の外部伝熱面間に同伝熱面に沿って水平方向に延びる複数枚の仕切板を設け、該複数枚の仕切板によって相互に連通する上下方向に複数本となる濃溶液通路を形成すると、溶液熱交換器部において、発生器に流入させる希溶液と発生器より流下する濃溶液との熱交換効率が有効に向上する。
(3) 請求項3の発明
この発明は、上記請求項1又は2の発明の構成において、各溶液熱交換器の内部の希溶液通路に水平方向に延びる複数枚の仕切板を設け、該複数枚の仕切板によって相互に連通する上下方向に複数本となる希溶液通路を形成したことを特徴としている。
この発明は、上記請求項1又は2の発明の構成において、各溶液熱交換器の内部の希溶液通路に水平方向に延びる複数枚の仕切板を設け、該複数枚の仕切板によって相互に連通する上下方向に複数本となる希溶液通路を形成したことを特徴としている。
このように、各溶液熱交換器の内部の希溶液通路に水平方向に延びる複数枚の仕切板を設け、該複数枚の仕切板によって相互に連通する上下方向に複数本となる希溶液通路を形成すると、溶液熱交換器部において、発生器に流入させる希溶液と発生器より流下する濃溶液との熱交換効率が有効に向上する。
(4) 請求項4の発明
この発明は、上記請求項3の発明の構成において、溶液熱交換器外部の複数本の濃溶液通路の本数と内部の複数本の希溶液通路の本数とは相互に同一であることを特徴としている。
この発明は、上記請求項3の発明の構成において、溶液熱交換器外部の複数本の濃溶液通路の本数と内部の複数本の希溶液通路の本数とは相互に同一であることを特徴としている。
このように、溶液熱交換器外部の複数本の濃溶液通路の本数と同溶液熱交換器内部の複数本の希溶液通路の本数とを相互に同一にすると、希溶液、濃溶液各々が伝熱プレートを介して適切に対応し、相互の熱交換効率が効果的に向上する。
(5) 請求項5の発明
この発明は、上記請求項1,2,3又は4の発明の構成において、発生器の上部には、伝熱面に連続する加熱流体通路の通路幅よりも大きい容積幅の希溶液留りが設けられており、上記希溶液溜まりに設けられた希溶液散布口を介して同希溶液留り内の希溶液が発生器の伝熱面上に液膜状態で流下せしめられるようになっていることを特徴としている。
この発明は、上記請求項1,2,3又は4の発明の構成において、発生器の上部には、伝熱面に連続する加熱流体通路の通路幅よりも大きい容積幅の希溶液留りが設けられており、上記希溶液溜まりに設けられた希溶液散布口を介して同希溶液留り内の希溶液が発生器の伝熱面上に液膜状態で流下せしめられるようになっていることを特徴としている。
このように、発生器の上部に伝熱面に連続する加熱流体通路の通路幅よりも大きい容積幅の希溶液留りを設け、上記希溶液溜まりに設けられた希溶液散布口を介して同希溶液留り内の希溶液を発生器の伝熱面上に液膜状態で流下させるようにすると、希溶液が発生器の伝熱面上に広く均一に液膜状態で流され、濃縮性能が向上して効率良く濃溶液が生成される。
(6) 請求項6の発明
この発明は、上記請求項5の発明の構成において、希溶液留りの希溶液散布口には、当該希溶液散布口より噴出する希溶液を発生器の外部伝熱面に沿って拡散させながら流下させる分散板が同希溶液散布口を覆うようにして設けられていることを特徴としている。
この発明は、上記請求項5の発明の構成において、希溶液留りの希溶液散布口には、当該希溶液散布口より噴出する希溶液を発生器の外部伝熱面に沿って拡散させながら流下させる分散板が同希溶液散布口を覆うようにして設けられていることを特徴としている。
このように、希溶液留りの希溶液散布口に、同希溶液散布口を覆う状態で、当該希溶液散布口より噴出する希溶液を発生器の外部伝熱面に沿って広く拡散させながら流下させる分散板を設けると、上記多量に供給された希溶液が冷媒散布口から勢い良く噴出されたとしても、それらを確実に受け止めて効果的に発生器の伝熱面上に均一に分散して流すことができるようになり、一層濡れ性が向上する。
その結果、より希溶液の濃縮性能が向上する。
(7) 請求項7の発明
この発明は、上記請求項6の発明の構成において、希溶液分散板の下部と発生器上部の外部伝熱面との間には、希溶液散布口より散布された希溶液を、より伝熱面に沿って広く拡散させて流す希溶液ガイド部材が設けられていることを特徴としている。
この発明は、上記請求項6の発明の構成において、希溶液分散板の下部と発生器上部の外部伝熱面との間には、希溶液散布口より散布された希溶液を、より伝熱面に沿って広く拡散させて流す希溶液ガイド部材が設けられていることを特徴としている。
このように、希溶液分散板の下部と発生器上部の外部伝熱面との間に、希溶液散布口より散布された希溶液を、より伝熱面に沿って広く拡散させて流す希溶液ガイド部材を設けると、より発生器伝熱面上への希溶液の拡散性を良好にすることができる。
以上の結果、本願発明によると、希溶液の濃縮度が高く、希溶液と濃溶液との熱交換性能が高い、小型コンパクトな発生器および溶液熱交換器一体型の吸収式冷凍装置を提供することが可能となる。
(最良の実施の形態1)
先ず図1〜図6は、本願発明の最良の実施の形態1に係る排熱駆動型の吸収式冷凍装置の構成を示している。
先ず図1〜図6は、本願発明の最良の実施の形態1に係る排熱駆動型の吸収式冷凍装置の構成を示している。
先ず同吸収式冷凍装置は、例えば冷媒として水(H2O)、吸収剤として臭化リチウム(LiBr)が採用されている。
そして、同装置は、例えば図1に示すように、吸収器4からの吸収希溶液を排温水熱交換器1Aで加熱することにより冷媒蒸気および吸収濃溶液を生成する排熱駆動型の発生器1と、吸収器4からの低温の吸収希溶液と上記発生器1からの高温の吸収濃溶液とを相互に効率良く熱交換させるプレート式熱交換器6Aを備えた溶液熱交換器6と、上記発生器1からの冷媒蒸気を冷却ファンF1を備えた空冷熱交換器2Aにより凝縮して冷媒を液化する凝縮器2と、該凝縮器2から供給される冷媒液を冷水熱交換器3Aを介して蒸発させる蒸発器3と、上記発生器1から供給される吸収濃溶液と吸収器4からの希溶液とを混合した溶液を過冷却し、同過冷却された吸収溶液に対して上記蒸発器3で蒸発させた冷媒蒸気を当該過冷却された吸収溶液の顕熱で吸収熱を放熱しながら吸収させる液膜流下式のプレート熱交換器4Aを備えた吸収器4と、該吸収器4に供給する吸収溶液を上述のように過冷却する冷却ファンF2を備えた空冷冷却器5と、該吸収器4で冷媒蒸気を吸収した吸収希溶液を上記溶液熱交換器6を介して上記発生器1と上記空冷冷却器5に供給する溶液ポンプ7とを備えて構成されている。
すなわち、この実施の形態の場合、上記のように吸収器4に入るLiBr吸収溶液を冷却ファンF2を備えた空冷冷却器5にて十分に過冷却し、蒸発器3と並設された吸収器4内で、蒸発器3で蒸発させた冷媒蒸気を吸収させるために、吸収時に発生する吸収熱を当該過冷却された吸収溶液の顕熱で取り去り、吸収溶液は空冷冷却器5で、間接的に冷却される溶液分離冷却(間接空冷)方式が採用されている。
そして、図1上では詳細な構造は示さなかったが、上記蒸発器3、吸収器4の各々上部には、例えば冷媒、吸収溶液をそれぞれ均等に分配するための冷媒分配トレイ、吸収溶液分配トレイを各々設け、蒸発器3の冷水熱交換器3Aは例えば内部に冷水等を流す被冷却体通路を形成したプレート型の熱交換器とし、プレートの表面に冷媒を液膜で流下させて蒸発させることで内部の冷水等を冷却するようになっている一方、吸収器4の液膜流下式プレート熱交換器4Aは例えばコルゲート構造に折り曲げて並設した伝熱プレートの両面を溶液が液膜状態で垂直に流下することで、冷媒蒸気の吸収をより効果的に促進させるようになっている。
なお、この場合、さらに上記吸収器4として、上記蒸発器3とも一体化し易いプレートによる液膜流下方式の吸収器構造を採用することにより、蒸発器3と組み合わせて相互に一体にロウ付け可能な構造とし、それらを収納する本体容器をも一体化するようにすると、より一層コンパクトかつ安価な吸収器を提供することができる。
一方、上記発生器1は、そのプレート構造の内部に加熱流体として排温水を通して、プレート外面のLiBr溶液を加熱濃縮して冷媒蒸気を発生させるプレート式のものが採用されており、プレート外面のLiBr溶液を液膜状態で流下させながら内部の排温水によって、プレート外面のLiBr溶液を加熱濃縮するとともに冷媒蒸気の発生を促進させるようになっている。
すなわち、このような構成のLiBr吸収式冷凍装置の単効用サイクルにおいては、LiBrの希溶液は、発生器1で加熱されて冷媒蒸気を発生し、それによって濃縮されて吸収濃溶液となり発生器1より流出するが、この高温の濃溶液と上記発生器1に流入する低温の希溶液とを同じくプレート構造の溶液熱交換器6で熱交換する事により効率の良い冷凍サイクルを形成している。
したがって、これら各々プレート構造の発生器1と溶液熱交換器6とを上下に一体化すれば、より機器が簡素化し、かつ安価で信頼性も向上する。
そこで、本実施の形態では、図示のように発生器1と溶液熱交換器6とを同一の本体ケース10の内部に一体化する構成を採用している。
ところで、上記のようにプレート式の発生器1と溶液熱交換器6を上下に一体化するためには、すでに述べたようにプレート一層(プレート熱交一枚)で、発生器1部分と溶液熱交換器6部分を構成する必要がある。
しかし、発生器1のプレート内部の流体通路を流れるのは温水等の加熱流体であり、一方溶液熱交換器6部分のプレート内部の流体通路を流れるのは発生器1に流入する希溶液であり、それらの流量が大きく異なる。
したがって、単に従来公知のプレート式の熱交換器を流用し、前述の図9のようにプレート11とプレート11の内部間隔Pを上方から下方までの全体に亘って同一とした場合(M=P)、溶液熱交換器6部分の熱効率を考えれば、単にパス流路高さHの変更のみでは対応することができず、プレート11,11間の内部間隔Pを発生器1部分のパスの内部間隔Mよりも狭くする必要がある。
また、プレート11,11外部の流体は、それぞれ同じ吸収溶液なので発生器1および溶液熱交換器6共に液膜流下式とすれば良いが、その場合、そのままでは流体(吸収溶液)が一過性のものであるために溶液熱交換器6部分での外部熱交換効率が著しく低下し、プレート11,11間の内部間隔PをMよりも狭くして内部の熱効率を改善したとしても、大きな伝熱面積が必要となり、コンパクト化されたものとはならず、一体化したメリットがなくなってしまう。
そこで、例えば図2に示すように、この実施の形態では、先ずその吸収冷凍サイクルから決定される発生器1における希溶液と加熱流体の交換熱量と、該発生器1より流出する吸収濃溶液と発生器1に流入する吸収希溶液との交換熱量とから、必要となるプレート式熱交換器の枚数が一致するようにして1枚のプレート式熱交換器の上部に発生器1、その下部に溶液熱交換器6を各々形成し、同プレート式熱交換器を発生器および溶液熱交換器ユニットとして所定の間隔を保って複数枚並設する一方、その内の発生器1内部の流体通路(パス)には外部からの排温水を、発生器1外部の伝熱面には溶液熱交換器6から供給される吸収希溶液を、また溶液熱交換器6内部の流体通路(パス)には発生器1に流入させる吸収希溶液を、溶液熱交換器6外部の伝熱面には上記上方側の発生器1の伝熱面より流下する吸収濃溶液をそれぞれ流すようにするとともに、上記プレート式熱交換器両壁のプレート壁の厚さをtとしたときに、上記溶液熱交換器6内部の希溶液流路(パス)の内部間隔Pを、上記発生器1内部の加熱流体流路の内部間隔Mの1/2−t/2か、もしくはそれ以上で、尚かつ内部間隔Mと同等もしくは、それ以下の間隔としたことを特徴としている。
すなわち、図2には、このようにして一体に構成されたプレート式溶液熱交換器よりなる発生器および溶液熱交換器ユニットの構成の一例を示している。この発生器および溶液熱交換器ユニットは、図示のような単一の本体ケース10内に、上部に発生器1を、下部に溶液熱交換器6を一体に形成したプレート式の熱交換器を所定の間隔で左右方向に多層に並列設置して構成されている。
各プレート式熱交換器は、その上端側部位と中段側部位をそれぞれ内側方向へくの字状に折曲させた左右一対のプレート(伝熱プレート)11、11を所定の間隔を保って相互に対向させて配置するとともに、その対向間隔内に、上端側くの字状の折曲部下端同士を連結する第1の仕切板12と、中間部の同折曲部下端同士を連結する第2の仕切板13と、プレート11,11の下端側同士を連結する第3の仕切板14とをそれぞれ設けて一体に構成されている。そして、上記第1の仕切板12より上側の上方側開口空間部分を希溶液を収容する希溶液溜(トレイ部)8に形成する一方、上記第1の仕切板12と第2の仕切板13で隔成される扁平空間部分を発生器1の排温水通路1aとし、また上記第2の仕切板13と上記第3の仕切板14で隔成される一層厚さの薄い扁平空間部分を上記溶液熱交換器6の希溶液通路6aに形成している。
そして、上記発生器1の排温水通路1aには、その下部側一端から排温水が流入して、その上部側一端から流出するようになっている。また、上記溶液熱交換器6の希溶液通路6aには、上記吸収器4からの吸収希溶液がその下部側一端から流入して、その上部側一端から流出し、上記発生器1上方部の上述した希溶液溜8内に流入するようになっている。
一方、相互に隣接する各プレート熱交換器(発生器および溶液熱交換器)の間には、上記第2の仕切板13に対応する高さ位置において、さらに第4の仕切板15が同じく水平方向に延びて設けられている。
この第4の仕切板15の短辺方向(幅方向)の中間部下面には、下方に垂下される状態で、同第4の仕切板15下方の空間を左右に同じ間隔で2分する分割プレート16が前後方向に延びて設けられており、該分割プレート16とこれに対向する上記溶液熱交換器6,6の外壁面との間にはそれぞれ同寸法の濃溶液通路17a,17bが形成されている。また、上記第4の仕切板15の一端部寄りで且つ上記分割プレート16を挟んだ左右両側位置には、それぞれ上下方向に貫通した貫通口18a,18bが形成されている。
一方、上記希溶液溜8の左右両側壁部8a,8a下部の発生器1の外部伝熱プレート面に連続する左右テーパ面部分8b,8bには、それぞれ希溶液散布孔25,25・・・、25,25・・・が所定の間隔で形成されているとともに、同側壁部8a,8aのテーパ面部8b,8bの外側方には、それぞれ上記各散布孔25,25・・・、25,25・・・を覆うようにして、所定の長さの縦壁部21aおよび内側に向けてくの字状に折り曲げられたテーパ壁21bよりなる希溶液分散板21,21が取付けられている。従って、上記希溶液溜8内に上記吸収器4からの吸収希溶液が流入されると、この吸収希溶液は、上記希溶液溜8内に所定量貯留された後、上記希溶液散布孔25,25・・・、25,25・・・から一過的に流出し、例えば図3に示すように上記分散板21,21によって上記発生器1の外部伝熱面(伝熱プレート面)の幅方向全域に広く均一に分散されて、同外面に沿って薄く均一な液膜状に広がって流下し、同液膜状態で発生器1の排温水通路1a内を流れる排温水によって効率良く加熱されて効率良く冷媒蒸気を発生し、効率良く濃縮されて濃度の高い吸収濃溶液が生成される。
特に上述のように、希溶液留8の希溶液散布口25,25・・・に、同希溶液散布口25,25・・・を覆う状態で、当該希溶液散布口25,25・・・より噴出する希溶液を発生器1の外部伝熱面に沿って広く拡散させながら流下させる分散板21を設けると、上記多量に供給された希溶液が希溶液散布口25,25・・・から勢い良く噴出されたとしても、それらを確実に受け止めて効果的に発生器1の伝熱面上に均一に分散して流すことができるようになるので、一層濡れ性が向上する。
その結果、より希溶液の濃縮性能が向上する。
このようにして発生器1側で加熱濃縮された高温の吸収濃溶液は、やがて下方側の上記第4の仕切板15に達した後、上記左右の貫通口18a,18bを通して上記左右の濃溶液通路17a,17b内に分割されて流入して所定量滞留し、上記溶液熱交換器6内の希溶液通路6aを流れる低温の吸収希溶液との間で効率良く熱交換されて冷却された後、上記各濃溶液通路17a,17bを経て同通路17a,17b終端の濃溶液流出口26,26から流出し、合流された後に上述した空冷冷却器5(図1参照)を介して上記吸収器4側へ送られる。
そして、この実施の形態では、上述した従来の課題に対応する構成として、例えば図4に具体的に示すように、上記発生器1の排温水通路1aの内部間隔Mに対して、上記溶液熱交換器6の希溶液通路6aの内部間隔Pを所定寸法小さく設定している(M>P)。この内部間隔Mと内部間隔Pとの関係は、上記発生器1の排温水通路1a内を流れる排温水の流量と溶液熱交換器6の希溶液通路6a内を流れる吸収希溶液の流量とが大きく異なることから、単純にこれらの流量間の比率で発生器1および溶液熱交換器6を構成する各プレート11,11間の間隔を決定すると、発生器1と溶液熱交換器6で構成されるプレート式熱交換器を図示のように多層に並設した場合、発生器1の外部伝熱面上を流れる吸収希溶液が濃縮されて発生する冷媒蒸気の蒸気通路面積の確保が困難となる。
したがって、少なくとも、溶液熱交換器6の希溶液通路6aの内部間隔Pは、上記発生器1の排温水通路1aの内部間隔Mの1/2−t/2(tはプレート11の板厚)か、もしくはそれ以上で、尚かつ内部間隔Mと同等、もしくはそれ以下の大きさが必要となる。
すなわち、今例えば図4の構成において、Mを排温水通路1aの内部間隔、Nを外部プレート11,11間の間隔とすると、M+N+2t=3P+3tの関係から、N=2Pを上限(これ以上では各プレート式熱交換器間の間隔が広がりコストアップとなる)とすれば、P=M−tとなり、N=Pが下限(発生器1外面内での冷媒蒸気通路の確保という観点から)とすれば、P=M/2−t/2となる。
従って、上記のように排温水通路1aの内部間隔Mと希溶液通路6aの内部間隔Pから各々の相対的な大きさを決定すれば、発生器1の外部伝熱面を流れる吸収希溶液が濃縮されて発生する冷媒蒸気の通路断面積が十分に確保されることになる。
これらのことから、この実施の形態では、上記対向するプレート11,11各々の板厚をtとして、上記溶液熱交換器6の希溶液通路6aの間隔(対向するプレート11,11間の間隔)Pを、上記発生器1の排温水通路1aの間隔Mに対して、(M/2−t/2)〜M又はそれ以下の範囲に設定している。これによって、冷媒蒸気の通路断面積が十分に確保された発生器および溶液熱交換器一体型のコンパクトな熱交ユニットを得ることができる。
また、それとともに上記発生器1側での液膜−液の熱交換形態における熱交換量と上記溶液熱交換器6側での液−液の熱交換形態における熱交換量とを各々の熱交換効率を考慮して、上記発生器1と上記溶液熱交換器6の最適な伝熱面積比をも設定している。
さらに、図4における上記溶液熱交換器6の希溶液通路6aの内部間隔Pと、該溶液熱交換器6の外部伝熱面と上記分割プレート16との間にあって、上記発生器1側からの吸収濃溶液の通路となる上記濃溶液通路17a,17bの内部間隔Qを、それぞれ上記溶液熱交換器6の希溶液通路6aの内部間隔Pと略同等に設定している。
これによって、上記内部間隔Pの希溶液通路6a内を流れる吸収希溶液と上記同じ間隔Qの濃溶液通路17a,17b内を流れる吸収濃溶液との間における液対液による熱交換効率が向上し、ひいては相互に一体化された上記発生器および溶液熱交換器ユニットの性能向上をよりコンパクトな構成によって高性能に実現することができる。
(変形例)
なお、以上の図3の構成における希溶液分散板21の下部と発生器1上部の外部伝熱面との間には、例えば図5および図6に示すように、希溶液散布口25,25・・・、25,25・・・より散布された吸収希溶液を、より伝熱面に沿って広く拡散させて流す希溶液ガイド部材(メッシュ部材など)27,27を設けるようにしてもよい。
なお、以上の図3の構成における希溶液分散板21の下部と発生器1上部の外部伝熱面との間には、例えば図5および図6に示すように、希溶液散布口25,25・・・、25,25・・・より散布された吸収希溶液を、より伝熱面に沿って広く拡散させて流す希溶液ガイド部材(メッシュ部材など)27,27を設けるようにしてもよい。
このように、希溶液分散板21の下部と発生器1上部の外部伝熱面との間に、希溶液散布口25,25・・・、25,25・・・より散布された希溶液を、より伝熱面に沿って広く拡散させて流す希溶液ガイド部材27,27を設けると、より発生器1の伝熱面上への希溶液の拡散性を良好にすることができる。
(最良の実施の形態2)
次に図7は、上記同様に発生器および溶液熱交換器をプレート構造に一体化した本願発明の最良の実施の形態2に係る排熱駆動型の吸収式冷凍装置の構成を示している。
次に図7は、上記同様に発生器および溶液熱交換器をプレート構造に一体化した本願発明の最良の実施の形態2に係る排熱駆動型の吸収式冷凍装置の構成を示している。
この実施の形態における発生器および溶液熱交換器ユニットは、その基本構成を上記実施形態1に係る発生器および溶液熱交換器ユニットと同じにするものであるが、異なる点は、上記実施の形態1における発生器および溶液熱交換器ユニットでは、上記発生器1及び溶液熱交換器6の内部流路をそれぞれ1パス構成としていたのに対して、この実施の形態では、後述する理由から各々複数パス構成とした点にある。
すなわち、この実施の形態の場合、上記発生器1の排温水通路1a内には、上下方向に所定の間隔で複数枚のパス板22が、略水平方向に延出するとともに前後方向へ交互に所定の長さだけ位置ズレ(偏位)した状態で取付けられており、これによって横から見た時に上下両方向へ蛇行状(ジグザグ状)に延びる複数のパス流路に形成されている。そして、これら各パス流路には排温水が、その下端側のパス流路の一端から流入し、上端側のパス流路の一端から流出するように構成されている。また、それと同時に内部のパス流路を流れる排温水と外部伝熱面上を液膜流下する吸収希溶液とは相互に対向流とされ、熱交換効率の向上が図られている。
また上記溶液熱交換器6の希溶液通路6aにも、上下両方向に所定の間隔で複数枚のパス板23,23・・・が、略水平方向に延出されるとともに前後方向へ交互に位置ズレ(偏位)した状態で取付けられており、これによって横から見た時に上下両方向へ蛇行状(ジグザグ状)に延びる複数のパス流路が形成されている。そして、これら各パス流路には希溶液が、その下端側のパス流路の一端から流入し、上端側のパス流路の一端から流出するように構成されている。そして、この場合にも、その内部のパス流路を流れる吸収希溶液と、外部伝熱面上を流れる吸収濃溶液とは相互に対向流とされ、可及的に熱交換効率の向上が図られるようになっている。
なお、この場合、上記発生器1の排温水通路1aの内部を流れる排温水の流量と、上記溶液熱交換器6の希溶液通路6aの内部を流れる吸収希溶液の流量との差を考慮して、上記発生器1と上記溶液熱交換器6それぞれの「パス数」と「パス流路の高さ」は相対的に設定されている。
例えば、「パス数」に関しては、この実施の形態では、上記発生器1側のパス数を、上記溶液熱交換器6側のパス数と同じか、もしくはそれ以下に設定している。
ここで、上記発生器1の内部を流れる加熱流体の流量は、上記のように溶液熱交換器6の内部を流れる吸収希溶液の流量に比して多いこと、また、上記発生器1側における熱交換形態は「液膜―液」による熱交換であって、上記溶液熱交換器6側における熱交換形態は「液―液」による熱交換であること、さらに上記発生器1の外部を液膜流下する吸収液の流量と上記溶液熱交換器6の外部を流れる吸収液の流量は同じであること等からして、上記発生器1側と上記溶液熱交換器6の双方において共に適正な熱交換作用を行なわせ、その交換熱量を適正にするためには、上記発生器1側においては溶液熱交換器6側よりもパス数を同一か、もしくは少なくしても、溶液熱交換器6側よりも熱交換効率が高くて十分な交換熱量が確保できるが、上記溶液熱交換器6側においては上記発生器1側よりパス数を増加しないと熱交換効率が低下し、十分な交換熱量が確保できない。
そこで、上記のように発生器1側のパス数を、上記溶液熱交換器6側のパス数と同じかもしくはそれ以下に設定することで、上記発生器1側の排温水による交換熱量に対し、相対的に上記溶液熱交換器6側の吸収溶液の交換熱量を増加させ、その結果として、上記発生器1側と上記溶液熱交換器6の双方において共に適正な熱交換作用が行なわれるようにしている。
他方「パス流路の高さ」に関しては、上記発生器1側のパス流路の高さを、上記溶液熱交換器6側のパス流路の高さ19以上に設定している。
ここで、上記発生器1の内部を流れる排温水の流量は、上記のように溶液熱交換器6の内部を流れる吸収希溶液の流量に比して多く、また上記発生器1側における熱交換形態は「液膜―液」による熱交換であって、上記溶液熱交換器6側における熱交換形態は「液―液」による熱交換であり、さらに上記発生器1の外部を液膜流下する吸収液の流量と上記溶液熱交換器6の外部を流れる吸収液の流量は同じであること等からして、上記発生器1側と上記溶液熱交換器6の双方において共に適正な熱交換作用を行なわせ、交換熱量を適正にするためには、上記発生器1側においては溶液熱交換器6側よりもパス流路の高さを同一か、もしくは高くしても溶液熱交換器6側よりも熱交換効率が良く交換熱量が確保できるようにする一方、上記溶液熱交換器6側においては発生器1側よりもパス流路の高さを低くしないと熱交換効率が低下し、適正な交換熱量が確保できなくなる。
そこで、各パス流路の高さは、その流路断面積を規定するものであることから、上記発生器1側のパス流路の高さ(即ち、流路断面積)は上記溶液熱交換器6側のパス流路の高さ以上に設定している。その結果、上記発生器1側の排温水による交換熱量に対し、相対的に上記溶液熱交換器6側の吸収溶液の流量の交換熱量が増加し、上記発生器1側と上記溶液熱交換器6の双方において共に適正な熱交換作用が行なわれるようになる。
さらに、この実施の形態では、それらの構成に加えて、上記溶液熱交換器6の外側の外部濃溶液通路17a,17bにも複数枚のパス板24,24・・・をその位置をズラシて設けることにより複数のパスを形成しており、同複数のパス流路を設定するに際して、先ず上記パス流路の高さを上記溶液熱交換器6の内部流路のパス流路の高さと略同一に設定している。そして、上記外部流路におけるパス数と上記溶液熱交換器6の内部流路のパス数を同じに設定している。
このようにすることで、上記溶液熱交換器6のパス流路を流れる吸収希溶液の流量と同濃溶液通路17a,17bのパス流路を流れる吸収濃溶液の流量に大きな差異がないことにより、これら両者間における熱交換効率が適正に保持され、延いては上記発生器および溶液熱交換器ユニット全体としての熱交換性能の向上が期待できる。
また上記溶液熱交換器6の内部の上記パス流路を流れる吸収希溶液の流れ方向と、上記溶液熱交換器6の外部の上記パス流路を流れる吸収濃溶液の流れ方向が相互に対向するように、パス流路の数を設定している。
この結果、上記溶液熱交換器6部分において一対に対応する吸収希溶液と吸収濃溶液との間の熱交換がより一層促進され、上記発生器および溶液熱交換器ユニット全体としての熱交換性能のさらなる向上が期待される。
1は発生器、2は凝縮器、3は蒸発器、4は吸収器、5は空冷冷却器、6は溶液熱交換器、7は溶液ポンプ、8は希溶液溜、10は本体ケース、11はプレート、12は第1の仕切板、13は第2の仕切板、14は第3の仕切板、15a,15bは貫通口、16は分割プレート、17a,17bは濃溶液通路、18は貫通口、19は溶液熱交換器の希溶液のパス流路高さ、21は分散板、22は第1のパス板、23は第2のパス板、24は第3のパス板、25は希溶液散布孔、26は希溶液流出口、Mは排温水通路1aの内部間隔、Nは同通路1aを形成するプレート11,11同士の外部間隔、Pは希溶液通路6aの内部間隔、Qは濃溶液通路17a,17bの内部間隔、tはプレートの板厚である。
Claims (7)
- 発生器、溶液熱交換器、凝縮器、蒸発器、吸収器を備え、その吸収冷凍サイクルから決定される発生器における希溶液および加熱流体の交換熱量と該発生器より流出する濃溶液と発生器に流入する希溶液との交換熱量とから、必要となるプレート式熱交換器の枚数が一致するようにして1枚のプレート式熱交換器の上部に発生器、その下部に溶液熱交換器を各々形成し、同プレート式熱交換器を所定の間隔を保って複数枚並設する一方、発生器内部の流体通路には外部からの加熱流体を、発生器外部の伝熱面には溶液熱交換器から供給される希溶液を、また溶液熱交換器内部の流体通路には発生器に流入させる希溶液を、溶液熱交換器外部の伝熱面には発生器より流下する濃溶液をそれぞれ流すようにしてなる吸収式冷凍装置であって、上記プレート式熱交換器のプレート壁の厚さをtとしたとき、上記溶液熱交換器内部の希溶液流路の内部間隔を、上記発生器内部の加熱流体流路の内部間隔の1/2−t/2か、もしくはそれ以上で、尚かつ加熱流体の内部間隔と同等か、もしくはそれ以下の間隔としたことを特徴とする吸収式冷凍装置。
- 各溶液熱交換器の外部伝熱面間に同伝熱面に沿って水平方向に延びる複数枚の仕切板を設け、該複数枚の仕切板によって相互に連通する上下方向に複数本となる濃溶液通路を形成したことを特徴とする請求項1記載の吸収式冷凍装置。
- 各溶液熱交換器の内部の希溶液通路に水平方向に延びる複数枚の仕切板を設け、該複数枚の仕切板によって相互に連通する上下方向に複数本となる希溶液通路を形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の吸収式冷凍装置。
- 溶液熱交換器外部の複数本の濃溶液通路の本数と内部の複数本の希溶液通路の本数とは相互に同一であることを特徴とする請求項3記載の吸収式冷凍装置。
- 発生器の上部には、伝熱面に連続する加熱流体通路の通路幅よりも大きい容積幅の希溶液留りが設けられており、上記希溶液溜まりに設けられた希溶液散布口を介して同希溶液留り内の希溶液が発生器の伝熱面上に液膜状態で流下せしめられるようになっていることを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の吸収式冷凍装置。
- 希溶液留りの希溶液散布口には、当該希溶液散布口より噴出する希溶液を発生器の外部伝熱面に沿って拡散流下させる分散板が同希溶液散布口を覆うようにして設けられていることを特徴とする請求項5記載の吸収式冷凍装置。
- 希溶液分散板の下部と発生器上部の外部伝熱面との間には、希溶液散布口より散布された希溶液を、より伝熱面に沿って広く拡散させて流す希溶液ガイド部材が設けられていることを特徴とする請求項6記載の吸収式冷凍装置。
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JP2007163869A JP2009002577A (ja) | 2007-06-21 | 2007-06-21 | 吸収式冷凍装置 |
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KR102191646B1 (ko) * | 2020-06-29 | 2020-12-16 | 주식회사 한국표준엔지니어링 | 흡수식 냉온수기 |
-
2007
- 2007-06-21 JP JP2007163869A patent/JP2009002577A/ja active Pending
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