JP2009002429A - シール構造 - Google Patents

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ちづる 勝部
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Abstract

【課題】温暖化係数の低いフロン冷媒を使用しても硬化することなく劣化し難いシール部材によるシール構造を提供する。
【解決手段】フロン冷媒が流通するシリンダブロック2とリアハウジング6の結合部分にシール部材51を配置したシール構造であって、シール部材51は、ショア硬度が65〜80であるフッ素系ゴム又はシリコン系ゴムからなる。また、シール部材51は、フッ素系ゴム又はシリコン系ゴム100重量部に対して50〜180重量部のカーボンが含有されてなるものである。
【選択図】図2

Description

本発明は、フロン冷媒を使用したときのシール部材の劣化防止技術に関する。
現在、自動車の空気調和装置に使用されている冷媒(例えば134a等のHFC:ハイドロ・フロロ・カーボン)は、地球環境保全の観点から温暖化の影響が指摘されている。これを受けて、各冷媒メーカは、温暖化係数が低く、地球温暖化の影響が少ない新たな冷媒の開発を進めている。
このような状況の中でコンプレッサーに使用されるシール部材(Oリング)として、例えばNBR(ニトリルゴム)系ゴム材料が、その新たな冷媒に使用できると言われている(例えば、特許文献1、2などに記載)。
特開2002−146342号公報 特開2003−207051号公報
しかしながら、温暖化係数の低いフロン冷媒を使用してNBR系ゴム材料の熱安定性試験を行ったところ、NBR系ゴム材料は冷媒に接触すると非常に硬くなり劣化することが判った。従来のHFC134a冷媒を使用した場合に比べて、この温暖化係数の低い冷媒を使用した場合には、NBR系ゴム材料は初期状態から約1.5倍も硬化してしまう。
そこで、本発明は、かかる実状に鑑みてなされたもので、温暖化係数の低いフロン冷媒を使用しても硬化することなく劣化し難いシール部材によるシール構造を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、請求項1の発明は、フロン冷媒が流通する第1の部材と第2の部材の結合部分にシール部材を配置したシール構造であって、前記シール部材は、ショア硬度が65〜80であるフッ素系ゴム又はシリコン系ゴムからなることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載のシール構造であって、前記シール部材は、フッ素系ゴム又はシリコン系ゴム100重量部に対して50〜180重量部のカーボンが含有されてなることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のシール構造であって、前記フロン冷媒は、温暖化係数が50以下であることを特徴とする。
請求項1に記載の発明では、ショア硬度が65〜80であるフッ素系ゴム又はシリコン系ゴムからなるシール部材を使用するので、フロン冷媒に接しても硬化し難く劣化せずに長期間に亘り良好なシール性能を持続する。
請求項2の発明では、フッ素系ゴム又はシリコン系ゴム100重量部に対して50〜180重量部のカーボンが含有されているので、シール部材としての強度が高まる。
請求項3に記載の発明によれば、温暖化係数が50以下である低い温暖化係数とされたフロン冷媒を使用しても、シール部材が硬化せず劣化することがない。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1及び図2は本発明のシール構造を圧縮機に適用した例を示し、図1は圧縮機の断面図、図2はシール構造の拡大断面図である。
圧縮機Aは、例えば自動車などの車両用空気調和装置の冷却システムに適用される。この圧縮機Aでは、地球環境保全の観点から温暖化係数が低いフロン冷媒を使用する。現行の圧縮機Aで使用されるHFC134a冷媒の温暖化係数は、1300程度であるが、本実施の形態で使用するフロン冷媒の温暖化係数は、現行のフロン冷媒に対して極めて低いため、温暖化の影響が少ないものである。
圧縮機Aによって断熱圧縮された高温高圧のフロン冷媒は、図示を省略するコンデンサ(凝縮器)で液化し、膨張弁で断熱膨張し、エバポレータ(蒸発器)で冷風を作り出しながら加熱されて気化し、圧縮機Aに戻って断熱圧縮される。
圧縮機Aのハウジング1は、複数の外壁部材であるシリンダブロック2、フロントハウジング4、リアハウジング6を互いに連結することによって構成されている。ここでシリンダブロック2は、本発明の第1の部材に相当し、リアハウジング6は、本発明の第2の部材に相当する。
シリンダブロック2内には、周方向にガス流通スペースである複数のシリンダボア3が形成されており、シリンダボア3内でフロン冷媒が断熱圧縮される。フロントハウジング4内には、クランク室5が形成されており、クランク室5とシリンダボア3との間は後述するピストン18によって仕切られている。
リアハウジング6内には、冷媒吸入室7および冷媒吐出室8が形成されている。また、リアハウジング6とシリンダブロック2との間には、吸入板30、バルブプレート9、吐出板31、リテーナ32、ガスケット33が介在され、これらによって冷媒吸入室7および冷媒吐出室8とシリンダボア3との間が仕切られている。冷媒吸入室7は、冷媒流路を介してエバポレータ側に接続されている。一方、冷媒吐出室8は、冷媒流路を介してコンデンサ側に接続されている。
クランク室5の内部には、ドライブシャフト10に固定されたドライブプレート11と、ドライブシャフト10の外周に移動自在に弛み嵌合したスリーブ12と、スリーブ12にピン13によって揺動自在に連結されたジャーナル14と、ジャーナル14の外周に螺着された斜板15等が収容されている。
ジャーナル14は、ドライブプレート11の長孔16にピン17によって連結されている。ジャーナル14(斜板15)の揺動角度は、前記長孔16によって規制されている。
各シリンダボア3に嵌装されたピストン18は、一対のピストンシュー19、19を介して斜板15に連結されている。ピストン18は、クランク室5の周面と接触して形成されている回り止め部18aによって、シリンダボア3に対して回転するのを防止されている。
さらに、フロントハウジング4の左端部には、軸受け21を介してプーリ20が支承されている。プーリ20の内周には、第1駆動伝達プレート22が螺着されており、ドライブシャフト10の先端部には、第2駆動伝達プレート23が固定されている。
これらプレート22、23は、設定値以上の駆動トルクでは摺動可能に連結され、プーリ20の回転をドライブシャフト10に伝達するようにされている。
リアハウジング6には、圧力調整手段40が配置されており、この圧力調整手段40はエバポレータ側の冷媒吸入室7とクランク室5との差圧を調整する。
斜板15の傾斜角度は、圧力調整手段40による冷媒吸入室7とクランク室5との差圧調整によって変化し、この傾斜角度変化に伴って各ピストン18のストロークが変わり、冷媒ガスであるフロン冷媒の吐出量が制御されるようになされている。
また、シリンダブロック2とリアハウジング6との接合面には、図2に詳しく示すように、シリンダブロック2に形成されたシール用溝50内にシール部材であるOリング51が嵌合配置されている。かかるOリング51がシール用溝50内に配置されることによって、前記シリンダブロック2と前記リアハウジング6間を軸シールする。
前記Oリング51は、フロン冷媒の透過を防止するゴム素材からなる。現行の圧縮機では、HFC134a冷媒が使用されると共にそのシール部材にはNBR系ゴムからなるOリングが使用されて来たが、今後は、地球環境保全の観点から現行のHFC134a冷媒より温暖化係数が極めて低い50以下のフロン冷媒が使用される。
この温暖化係数が低いフロン冷媒を用いると、これまで圧縮機Aで使用されて来たNBR系ゴムからなるOリングでは、冷媒に接すると硬化し劣化してしまう。これを防止するため、本実施の形態では、ショア硬度が65〜80であるフッ素系ゴム又はシリコン系ゴムからなるOリング51を使用する。
ショア硬度を65〜80としたフッ素系ゴム又はシリコン系ゴムからなるOリング51を使用すれば、温暖化係数の低いフロン冷媒を使用した場合でも硬化し難くなり劣化が抑制される。ショア硬度が65未満であると、Oリング51の強度が弱く、引きちぎれる現象が発生し、ショア硬度が80を超えると、隙間漏れを防ぐことができなくなる。そのため、温暖化係数50以下のフロン冷媒に適したOリング51としては、前記した範囲のショア硬度を有したフッ素系ゴム又はシリコン系ゴムが好ましい。
また、本実施の形態のOリング51では、フッ素系ゴムまたはシリコン系ゴム100重両部に対して50〜180の重量部のカーボンを含有させている。フッ素系ゴムまたはシリコン系ゴムにカーボンを含有させると、Oリング51自体の強度が高くなり、耐久性が向上する。カーボン含有が50重両部未満であると、充分な強度が確保できず、180重量部を超えると、脆くなりシール材として機能がない。
このように本実施の形態で使用するフッ素系ゴム又はシリコン系ゴムは、150℃以上の高温環境下においてもシール部材として使用することができるが、NBR系ゴムはその温度よりも低い130℃以下の環境下で使用される材料である点で相違する。
上記構成において、圧縮機Aが駆動すると、ピストン18がシリンダボア3内を摺動し、この摺動によって冷媒吸入室7のフロン冷媒がシリンダボア3内に吸入されるとともに、吸入されたフロン冷媒が圧縮されて冷媒吐出室8に吐出される。つまり、シリンダボア3内では、フロン冷媒を断熱圧縮によって高温高圧として冷媒吐出室8に吐出するため、シリンダボア3内は高圧(11〔MPa〕程度)で、且つ、高温(150℃程度)となる。
このような高圧高温環境下のもとでOリング51が使用されることから、耐熱性にも優れ且つ硬度も適切とされたフッ素系ゴム又はシリコン系ゴムでOリング51を形成することで、温暖化係数の低いフロン冷媒を使用したとしても硬化することなく劣化するのが防止される。これにより、シリンダブロック2とリアハウジング6間からフロン冷媒が外部に漏れることを前記Oリング51により防止することができる。このOリング51によれば、長期間に亘ってフロン冷媒の外部漏れを有効に防止できる。
ここで実際に、ショア硬度が65〜80であるフッ素系ゴム又はシリコン系ゴム102を、図4で示すOリングの熱安定性試験に使用した実験装置において、ステンレスからなる耐圧容器100内に満たしたフロン冷媒101の中に浸漬させ、175℃恒温槽内で2週間放置させた実験(熱安定性試験)を行った。その結果を表1に示す。
Figure 2009002429
表1の結果から判るように、175℃の下に2週間放置した場合、ゴム硬度変化(試験前の初期ゴム硬度70に対する値)は、NBR系ゴムでは+30、フッ素系ゴムでは+2、シリコン系ゴムでは+5という結果が得られた。つまり、従来のNBR系ゴムに比べてフッ素系ゴム又はシリコン系ゴムの方が硬度にあまり変化がないという結果が得られた。
ここで、NBR系ゴムの硬度はおよそ100となり、ゴム本来の弾性がなくなり、劣化してシール性が無くなっているが、フッ素系ゴム及びシリコン系ゴムは硬度が100まで達することなく、ゴム本来の弾性を有し、シール性も良好に保たれることが示されている。
以上、本発明を適用した具体的な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に制限されることなく種々の変更が可能である。
例えば、本実施の形態では、本発明を圧縮機Aのハウジング1のシール構造に適用する場合について説明したが、本発明はこれに限ることはなく、例えば冷媒サイクルの冷媒経路の継ぎ手箇所等に本発明のシール構造を提供することもできる。
また、Oリング51は、つなぎ目の無い環状のものでも良いが、図3(a)に示すように、環状の1箇所に切り欠き51aを形成しておけばシール用溝50に嵌め込む作業が面倒にならない。切り欠き51aは、斜め方向に設定されているが、シリンダブロック2とリアハウジング6との間で挟持された状態にあっては互いの切断面同士が密着し、且つ、その隙間より冷媒が漏れない。
または、Oリング51は、図3(b)に示すように、切り欠き51bを段差状に設定すれば、上記と同様に、シリンダブロック2とリアハウジング6との間で挟持された状態にあっては互いの切断面同士が密着し、且つ、その隙間より冷媒が漏れない。
図1は圧縮機の断面図である。 図2はシール構造の拡大断面図である。 図3(a)はシール構造に使用されるOリングの斜視図、図3(b)はシール構造に使用される他の例のOリングの斜視図である。 図4はOリングの熱安定性試験に使用した実験装置の断面図である。
符号の説明
A…圧縮機
2…シリンダブロック(第1の部材)
3…シリンダボア
6…リアハウジング(第2の部材)
50…シール用溝
51…Oリング

Claims (3)

  1. フロン冷媒が流通する第1の部材(2)と第2の部材(6)の結合部分にシール部材(51)を配置したシール構造であって、
    前記シール部材(51)は、ショア硬度が65〜80であるフッ素系ゴム又はシリコン系ゴムからなる
    ことを特徴とするシール構造。
  2. 請求項1に記載のシール構造であって、
    前記シール部材(51)は、フッ素系ゴム又はシリコン系ゴム100重量部に対して50〜180重量部のカーボンが含有されてなる
    ことを特徴とするシール構造。
  3. 請求項1または請求項2に記載のシール構造であって、
    前記フロン冷媒は、温暖化係数が50以下である
    ことを特徴とするシール構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013011220A (ja) * 2011-06-29 2013-01-17 Panasonic Corp 冷媒圧縮機

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