JP2009000511A - 治療用物質の運搬投与器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストに得られて動作の信頼性に優れ、簡単かつ確実にシート状の治療用物質を患部に投与することができる運搬投与器具を提供する。
【解決手段】円筒状の外筒と、該外筒内に軸線方向へ摺動可能に支持されたスライド部材と、シート状の治療用物質を支持してスライド部材の先端部に設けられ、外筒の先端部から突出された自由状態では平面状の展開形状に保たれ、スライド部材の摺動移動に応じて外筒の内部方向に移動されたときに該外筒の先端部に当接して筒状に変形しながら外筒内に収納されるシート支持部材とを有する治療用物質の運搬投与器具。
【選択図】図1

Description

本発明は、シート状の治療用物質を患部まで運搬して投与する器具に関する。
呼吸器系の手術において縫合部分の補強や気漏防止のために、ポリグリコール酸などの生体内分解吸収性素材からなるシート状(生地状)物質を臓器に貼り付ける治療が行われている。また、非特許文献1のように、患者の自己細胞をシート状に培養、再生し、この細胞シートを患部に移植する治療技術も提案されている。近年では、人体に対する低侵襲な手術方法として内視鏡下手術が広く用いられており、上記のようなシート状治療用物質の運搬や投与の手段として、主に内視鏡の鉗子が用いられてきた。
しかし、脆弱であったり自己密着を起こしやすいシート状の治療用物質を、鉗子によって患部まで運搬し広げて正確に移植するには高度な手技が必要とされ、作業性の改善が望まれていた。そこで出願人は、シート状治療用物質を支持する弾性変形可能なシート支持体に対して、内部に供給される流体の流体圧の変化によって、平面状の展開形状と筒状の収納形状への変形動作と、基端部の曲げ動作とを行わせる治療用物質の運搬投与器具を提案した(特許文献1)。
「術中気漏に対する細胞シートによる閉鎖の試み」日本再生医療学会 第3回日本再生医療学会総会 抄録集、2003年 特願2007−10452
特許文献1の運搬投与器具は、その構造上、シート支持体の内部に微細な流体流路を設け、かつ流体の流通を厳密に管理する必要があり、生産コストや駆動時の信頼性において改善の余地があった。よって本発明は、従来に比して低コストに得られると共に信頼性に優れ、簡単かつ確実にシート状の治療用物質を患部に投与することができる運搬投与器具を提供することを目的とする。
本発明の治療用物質の運搬投与器具は、円筒状の外筒と、該外筒内に軸線方向へ摺動可能に支持されたスライド部材と、シート状の治療用物質を支持してスライド部材の先端部に設けられ、外筒の先端部から突出された自由状態では平面状の展開形状に保たれ、スライド部材の摺動移動に応じて外筒の内部方向に移動されたときに該外筒の先端部に当接して筒状に変形しながら外筒内に収納されるシート支持部材とを有することを特徴としている。
シート支持部材は、シート状の治療用物質を支持する支持面部と、該支持面部からスライド部材との接続部へ向けて徐々に横幅を狭くする幅徐変部とを有し、外筒から突出された展開状態から外筒の内部方向に移動されるとき、幅徐変部と外筒の先端部との当接によって、シート支持部材を筒状に変形させるとよい。この場合、外筒の先端部に、該外筒の軸線と直交する平面に対して非平行な傾斜端面を形成すると、シート支持部材を筒状に変形させやすくなる。
シート支持部材をスライド部材に対して外筒の径方向に着脱可能とした上で、通常使用状態では、シート支持部材の着脱が外筒の内周面によって規制される範囲内にスライド部材の可動域を制限する移動制限手段を備えることが望ましい。
また、外筒の内部に、その内側断面積を増大させる隔壁部を形成することにより、より幅の広いシート支持部材を収納することが可能になる。
シート支持部材とスライド部材の間に介在する接続部材を備え、シート支持部材は、外筒から突出される展開状態において、該外筒の軸線と略平行な平面形状に展開されるように接続部材に支持させることができる。あるいは、外筒から突出される展開状態で、該外筒の軸線に対して傾斜した平面形状となるようにシート支持部材を接続部材に支持させてもよい。
シート支持部材が外筒の内周長よりも幅広で、筒状の収納形状にするときにその一部が重なる場合には、展開状態におけるシート支持部材の形状を、外筒の軸線と平行でスライド部材との接続部を通る中心線に関して非対称の形状にすることで、重なり部分の干渉を防いでスムーズに収納させることができる。具体的には、シート支持部材は、スライド部材に接続する基端部側の一部領域を非対称な形状にしてもよいし、スライド部材に接続する基端部側から先端部に至る全体を非対称な形状にしてもよい。
上の本発明の治療用物質の運搬投与器具によれば、シート支持部材を筒状にして外筒内に格納することにより、人体に対する侵襲の度合いを低くして、移植部位までシート状の治療用物質を運搬することができる。そして、移植部位に達したときにスライド部材を突出方向に押し出すだけでシート支持部材がその形状維持性によって平面状の展開形状に復元されるので、鉗子などを用いた従来の手法に比べて、極めて容易かつ確実にシート状治療用物質の移植作業を行うことができる。この本発明の運搬投与器具は、外筒内でのスライド部材の進退移動に応じて柔軟性を持つシート支持体が展開状態と筒状の収納状態とに変形されるという簡単な構造であるため、動作不良などの不具合が生じるおそれが少なく、製造コストも低く抑えることができる。
図1ないし図4に全体構造を示す本実施形態の運搬投与器具10は、中空円筒状の外筒11と、該外筒11内に摺動可能に支持されたスライド部材12と、該スライド部材12の先端部に設けられたシート支持体(シート支持部材)13を備えている。以下の説明における「軸線方向」及び「径方向」とは、外筒11の軸線方向(長手方向)と径方向を意味する。外筒11の一端部には軸線方向に離間する一対の指掛けフランジ14aを有するグリップ部14が設けられており、スライド部材12には、このグリップ部14側から突出する側の端部にリング状の指掛け部15が設けられている。外筒11に対してスライド部材12を摺動させるときは、一対の指掛けフランジ14aの間に人差し指と中指を挟み、指掛け部15に親指を挿入し、親指の動作によってスライド部材12を動かすようにすると操作性がよい。外筒11の他端部は、外筒11の軸線と直交する平面P(図8に一点鎖線で示す)に対して傾斜された傾斜端面11aになっている。この平面Pに対する傾斜端面11aの傾き角は、約30度となっている。傾斜端面11aには面取り加工がなされていて、滑らかな先端形状になっている。
図6に示すように、外筒11の内周面とスライド部材12との間にはOリング16が設けられている。Oリング16は、運搬投与器具10の使用中に外筒11内を通って体内から外部空間に抜けようとする空気漏れを防ぐ機能と、スライド部材12の摺動動作に適度な抵抗を与える機能と、外筒11に対するスライド部材12の倒れを防ぐ(同心性を維持させる)機能とを有する。図6では一箇所のみのOリング16を示しているが、外筒11の軸線方向に位置を異ならせて複数のOリングを設けてもよい。また、Oリング16と同様のOリングを、後述する接続部材17の外周面と外筒11の内周面との間に設けてもよい。
シート支持体13は、柔軟性を有する薄板状体であり、図1、図7及び図11に示すシート状の治療用物質30(以下、シート30と呼ぶ)を支持するシート支持面部13aと、該シート支持面部13aの基端部に位置する接続部13bと、シート支持面部13aから接続部13bに向けて徐々に幅を狭くしていく幅徐変部13cとを有している。幅徐変部13cは、外筒11の軸線を挟んで略対称な形状をなす一対の側縁部を有し、それぞれの側縁部は、シート支持面部13aに連続する凸状の円弧部(R面)と、接続部13bに続く凹状の円弧部(R面)を組み合わせて構成されている。シート支持体13は、外力を加えない自由状態では、図7や図11に示すように、シート支持面部13aが平面状に展開された形状に維持される。
シート支持体13とスライド部材12は接続部材17を介して接続される。図8ないし図10に示すように、接続部材17は、先端部側から順に、2つのねじ孔17a、差し込み溝17b、嵌合段部17cを有し、嵌合段部17c上には離間移動規制突起17dが形成されている。ねじ孔17aの形成領域には、外筒11の軸線と略平行をなす支持平面17eが形成されている。シート支持体13の接続部13bには、接続部材17の2つのねじ孔17aに重なる位置関係で2つの貫通孔13dが形成され、接続部13bの末端部には差し込み溝17bに係合可能な終端曲げ部13eが折り曲げ形成されている。終端曲げ部13eを差し込み溝17bに係合させて接続部13bを支持平面17e上に載せると、2つの貫通孔13dが2つのねじ孔17aと重なって位置される。ここで各貫通孔13dを通して各ねじ孔17aに固定ねじ20を螺合させることにより、シート支持体13と接続部材17が固定される。または、固定ねじ20の代わりにピンを圧入することでシート支持体13と接続部材17を固定してもよい。
スライド部材12の先端は、接続部材17の嵌合段部17cに嵌合する嵌合段部12aとなっており、この嵌合段部12aに、離間移動規制突起17dが嵌合する形状の離間移動規制凹部12b(図8に断面のみ示す)が形成されている。接続部材17に設けた離間移動規制突起17dは、図9に示すように、スライド部材12の先端側から基端側(指掛け部15側)に向かうにつれて徐々に幅を大きくする台形状の突起である。そのため、軸線方向において離間する方向へのスライド部材12と接続部材17の相対移動は、離間移動規制凹部12bと離間移動規制突起17dの嵌合関係によって規制される。一方、嵌合段部12aと嵌合段部17cは、互いの端面の当接関係によって、軸線方向において互いに接近する方向へのスライド部材12と接続部材17の相対移動を規制する。すなわち、スライド部材12と接続部材17は、軸線方向の正逆いずれの方向にも相対移動しないように連結される。この連結構造は、径方向への相対移動によって解除可能である。
図6に示すように、外筒11とグリップ部14は、互いを連通するねじ孔を有し、このねじ孔に対してスライド制御ねじ22を螺合させることで一体化される。スライド制御ねじ22は、外筒11とグリップ部14を固定する機能に加えて、スライド部材12の軸線方向移動量を制御する移動制限手段としても機能する。
スライド制御ねじ22の先端部は、外筒11の内周面から突出してスライド部材12の外周面に形成した規制溝(移動制限手段)12cに係合している。図5に示すように、規制溝12cは、外筒11の軸線方向に長い第1の直線溝部分12c-1と、該第1の直線溝部分12c-1に一端部が連通する周方向溝部分12c-2と、該周方向溝部分12c-2の他端部から指掛け部15方向へ向けて外筒11の軸線方向へ向けて形成された第2の直線溝部分12c-3とを有するクランク形状の溝部となっている。図6は、規制溝12cの第1の直線溝部分12c-1の終端部、すなわち周方向溝部分12c-2にスライド制御ねじ22が当て付いた状態を示しており、通常の使用状態では、これよりも外筒11の先端部方向へのスライド部材12の軸線方向移動が規制される。このスライド規制状態においては、スライド部材12と接続部材17の連結部分は、図7及び図8に示すように外筒11の内周面によって囲まれる位置にある。前述したように、接続部材17はスライド部材12に対して、外筒11の軸線方向(図8の左右方向)には相対移動が規制され、外筒11の径方向(図8の上下方向)にのみ分解可能であるが、図8の状態では、この径方向への接続部材17とスライド部材12の相対移動は外筒11の内周面によって規制される。すなわち、スライド制御ねじ22が規制溝12cの第1の直線溝部分12c-1に位置する通常の使用状態では、スライド部材12と接続部材17が分解可能状態になることがない。
図6のようにスライド制御ねじ22が規制溝12cの第1の直線溝部分12c-1の終端部(周方向溝部分12c-2)に当接した状態から外筒11とスライド部材12を相対回転させ、規制溝12cにおける第2の直線溝部分12c-3とスライド制御ねじ22の周方向位相が一致した状態にすると、図6ないし図8の位置よりもさらに突出方向へスライド部材12をスライドさせることが可能になる。すると外筒11による規制が解除されて、図9に示すように接続部材17をスライド部材12から取り外すことが可能になる。さらにスライド制御ねじ22を取り外せば、外筒11、スライド部材12及びグリップ部14を分解することも可能である。
なお、図6に示すスライド制御ねじ22は、軸部の全体にねじが形成されているものであるが、例えばスライド部材規制溝12cに係合する先端部分にはねじが形成されていない態様にすることもできる。このようにスライド案内用の摺動部分を平滑面とすることにより、スライド部材12が摺動するときの円滑性を向上させることができる。
図11は、前述した規制溝12c(第1の直線溝部分12c-1)とスライド制御ねじ22の関係による通常使用状態の最大突出位置(前方移動端)までスライド部材12を押し出した状態を示しており、この状態でシート支持体13は外筒11の先端から突出されて、その形状維持性によりシート支持面部13aを平面状に展開させている。展開された状態のシート支持体13は、外筒11の内径サイズよりも広い幅を有している。図11の状態から矢印S1で示す引き込み方向へスライド部材12をスライドさせると、図12に示すようにシート支持体13の幅徐変部13cが外筒11の傾斜端面11aに接触する。すると、傾斜端面11aと幅徐変部13cのそれぞれの傾斜形状によって、スライド部材12の軸線方向移動力からシート支持体13を筒状に丸めようとする分力F(図12)が生じる。このとき筒状になろうとするシート支持体13の内側の面が、シート30を支持する支持面となる。具体的には、図11や図12に見えているのがシート30の支持面であり、図1、図3及び図7で見えているのは、この支持面とは反対側の裏面である。図4や図8では、シート支持体13のうち図中下側の面がシート30の支持面、図中上側の面がその裏面である。
図12の状態からスライド部材12の引き込み動作を継続すると、図13、図14に順を追って示すように、スライド部材12の移動に応じてシート支持体13は、外筒11の内周面形状に沿う円筒形状に丸められながら外筒11内に収納されていく。図13の段階ではまだ幅徐変部13cが傾斜端面11aに当接しており、スライド部材12の軸線方向移動力に応じてシート支持体13を筒状に丸めようとする分力が作用している。図14の段階まで至ると幅徐変部13cは外筒11内に収納された状態になるが、このとき外筒11の先端部(傾斜端面11aの開口部)においては、シート支持面部13aの両側部が互いに隣接した状態まで接近されて、シート支持体13は概ね筒状形状への変形が完了している、よって、図14の状態からスライド部材12を引き込み方向へスライドさせても、シート支持体13は、傾斜端面11aとの間で引っ掛かりを生じることなく、シート支持面部13aの先端部側に向けて徐々に円筒状に丸まりながら外筒11内に収納されていく。なお、外筒11の傾斜端面11aには鋭利な部分をなくす面取り加工がなされているので、以上の収納動作時に傾斜端面11aとの当接によってシート支持体13が破損するおそれはない。
図15はシート支持体13の全体が外筒11内に収納された状態であり、シート支持体13は外筒11の内周面に沿う筒状形状に変形されている。シート支持体13は、この筒状の収納状態において、自身の一部が重なることがないように幅寸法が定められている。具体的には、外筒11の内径サイズが9.5mmである場合、シート支持体13の横幅サイズが28mm程度であると、重なりを生じることなく外筒11の内周面に沿って筒状に収納することができる。
以上の収納時とは逆に、図15の収納状態からスライド部材12を矢印S2で示す突出方向へスライドさせると、シート支持体13はその形状復元性によって、外筒11から突出する部分を徐々に平面方向に拡げていき、図14の状態、図13の状態、図12の状態と変形していく。そして、図11の最大突出位置までスライド部材12を移動させると、幅徐変部13cが傾斜端面11aから離れて外筒11によるシート支持体13への形状規制が解除され、自由状態となったシート支持面部13aが平面状に展開される。
図4に示すように、外筒11の径方向におけるシート支持体13の位置は、筒状形状への湾曲変形の方向(図4における下方)と反対方向にできるだけ偏心させることが好ましい。すなわち、シート支持体13が図4の位置よりも下方、例えば外筒11の中心軸位置よりも下方に位置していると、シート支持体13が筒状に湾曲変形されながら外筒11内に収納されようとする際に、外筒11との間に引っ掛かりが生じて途中までしか収納できなくなるおそれがある。あるいは、外筒11に収納可能なシート支持体13の幅が狭くなってしまう。これに対し、図4のように、湾曲方向と反対側の外筒11の径方向内縁部(図4の上方)に近づけてシート支持体13を位置させることにより、干渉を生じることなくスムーズにシート支持体13を外筒11内に収納することができ、また外筒11内に収納できるシート支持体13の幅も大きくすることができる。
以上のようにシート支持体13は、スライド部材12の進退移動に応じて平面状の展開形状と筒状形状に変形されるものであり、外筒11から突出されたときに平面状に展開される形状維持(復元)性を備えている。例えば、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレンといった材質からなる適当な厚さの樹脂フィルムによって、上記のような形状維持性を有するシート支持体13を得ることができる。あるいは、シリコンゴムや、超弾性合金、形状記憶合金などの金属製の薄板によってシート支持体13を形成することもできる。また、シート支持体13の形状は、図示のような薄板状体に代えて網状体(金網状体)として構成することも可能である。シート支持体13の柔軟性(硬度)は、その材質や厚さを変化させることによって任意に設定することができるが、一例として、上記のような樹脂フィルムでシート支持体13を形成する場合、厚さは50〜500μm程度にすることが好ましい。
また、シート支持体13のシート支持面部13aには、シート30を安定して保持するための表面処理が施される。表面処理は様々な態様が可能であり、例えば、シート30と摩擦係合する表面材料をシート支持面部13aの表面にコーティングしたり、シート支持面部13a上に比較的弱い接着力の接着層を設けたりするとよい。特にシート30が繊維性の治療物質である場合には、シート支持面部13aに繊維層を貼り付けておくことが有用である。シート支持面部13a側の繊維とシート30側の繊維が絡み合うことで、運搬時の脱落のおそれがない程度の強さでシート30を仮固定することができ、しかも移植時には破損を生じることなく簡単にシート30をシート支持面部13a上から離脱させることができる。あるいは、シート支持面部13aの一部に切れ目を形成し、運搬時にシート30の一部を物理的に挟んで脱落を防ぐことも可能である。いずれの態様にせよ、運搬時にはシート支持体13から不用意にシート30が脱落することがなく、移植時にはシート30をシート支持面部13aから離脱させて患部側へ確実に移植させられる適度な保持力を有するように設定される。なお、移植時にシート支持面部13aからシート30を離脱させやすくするための構成として、例えば、シート支持面部13aに微細な孔を形成しておき、この孔から生理食塩水などを浸透させてシート支持面部13aとシート30との間に液体の層を作ってシート30を剥がし易くするような構成を採用してもよい。
また、使用時の利便性を考慮した場合、シート支持体13は透明もしくは半透明であることが好ましい。透明であると、シート支持面部13a上に支持されたシート30の状態を裏面側からでも観察することができる。また、シート移植作業中において、シート支持体13を通して患部の位置を視認してシート30の位置合わせを容易に行うことができる。
また、シート支持体13には、シート30に対する保持機能や色の設定とは別に、用途に応じた様々な機能を付加することができる。例えば、外筒11に摺接する部分の潤滑性を高めるコーティングを施したり、材質やコーティングの選択によって表面の撥水性に変化を持たせたりすることができる。また、本実施形態のシート支持体13におけるシート支持面部13aは、展開状態で略矩形をなしているが、シート支持面部の形状は矩形に限られるものではなく、用途や支持するシートの形に応じて任意の形状にすることができる。
以上の構造からなる運搬投与器具10は次のように用いられる。本実施形態の運搬投与器具10では、シート支持体13と接続部材17の結合体が、スライド部材12に対する脱着可能な脱着部を構成しており、この脱着部は、使用毎に新しいものに交換される。これに対し、外筒11やスライド部材12からなる本体部は、繰り返しの使用に耐えうる強度、構造をもち滅菌処理に対応する材質(ステンレスなど)で形成し、使用後に滅菌処理を行って再使用してもよい。これにより、使い捨て部分を少なくして環境対策を図ると共に運用コストを下げることが可能となる。
シート支持体13を有する脱着部は、シート支持面部13a上にシート30が載せられた状態で滅菌パックされており、使用時にはパッケージから取り出して、接続部材17を介してスライド部材12の先端部に取り付けられる。この取り付け時には、スライド部材12は前述した通常使用状態の最大突出位置よりも突出された分解用位置に保持させておく。このときスライド制御ねじ22は、規制溝12cのうちの分解用領域である第2の直線溝部分12c-3内に位置している。脱着部の取り付けが完了したら、スライド部材12を引き込み方向へスライドさせる。すると、スライド制御ねじ22が規制溝12cの周方向溝部分12c-2に当て付くので、スライド部材12を所定角度回転させて、スライド制御ねじ22の回転位相を、規制溝12cのうちの通常使用領域である第1の直線溝部分12c-1と一致させる。この状態が図1、図3、図4、図7及び図11に示す状態である。さらにスライド部材12を引き込み方向にスライドさせると、幅徐変部13cが外筒11の傾斜端面11aに当接し、前述した要領で、シート支持体13が筒状に丸められながら外筒11内に収納されていく(図12から図15)。このとき、シート30は筒状に閉じられるシート支持面部13aの内側の面に支持されているため、外筒11の内壁に対するシート30の接触や擦れが生じず、シート30の損傷を防ぐことができる。そして、図2に示すようにシート支持体13が外筒11内に完全に収納されると、シート30が外筒11によって保護された状態となる。シート支持体13は外筒11内で二重に重ならないように収納されているため、該シート支持体13上に支持されたシート30も、擦れによる損傷を生じることなく安定した形状で保持される。
次に、シート支持体13が外筒11内に収納された状態を保ちつつ、運搬投与器具10を体内に挿入する。より詳しくは、腹腔鏡下手術や胸腔鏡下手術に際して予め体内に挿入されたトラカールを介して外筒11が挿入される。このとき、外筒11の先端部が傾斜した傾斜端面11aになっているため、挿入作業を行いやすくなっている。外筒11の先端部が体内におけるシート移植対象部位(患部)の近傍に達したところで、スライド部材12を突出方向(外筒11の先端方向)にスライドさせる。すると、前述の要領によって、シート支持体13が外筒11の先端から突出して形状が復元され、シート30を支持したシート支持面部13aが図11のように平面状に展開される。このとき、スライド部材12を通常使用状態の最大突出位置まで移動させてもシート支持体13と接続部材17の結合体はスライド部材12から外れないので、シート支持体13や接続部材17を体内に脱落させてしまうおそれはない。
続いて、シート30が移植対象部位に対向するように運搬投与器具10の向きを調整し、シート支持体13のシート支持面部13aを移植対象部位に押し付ける。すると、シート30がシート支持面部13aから離れて移植対象部位に移植される。前述したように、シート支持面部13aの表面には、運搬時には脱落させず、かつ移植を妨げない程度の保持力でシート30を保持する表面処理が施されており、シート支持面部13aを所定の力で押し付けることにより、シート30をシート支持面部13aから離脱させて移植対象部位へ確実に移植させることができる。また、シート支持体13は柔軟性を有するので、非平面状の移植対象部位に対しても、ある程度柔軟に変形してシート30の形状を対応させることができる。
なお、シート30の移植は、単にシート支持面部13aを移植対象部位に押し付けるだけでなく、異なる態様で行ってもよい。その一例として、シート30の長さを、シート支持体13に支持させたときシート支持面部13aの先端部よりも若干突出するように設定しておく。そして、シート支持体13を展開してシート30を移植対象部位に接触させた状態で、シート30のうちシート支持面部13aの先端から突出する部分を鉗子などで押さえつつ、このシート突出部分から離れるように(接続部13bの方向へ向けて)シート支持体13をシート支持面部13aの平面方向にスライドさせると、シート30が移植対象部位に貼り付く。この移植手法は、水分に触れたときに水の表面張力や自己溶解に伴う粘着性を生ずるタイプのシート30に有用である。
シート30の移植が完了したら、スライド部材12を引き込み方向へスライドさせて図2及び図15のようにシート支持体13を外筒11内に収納し、運搬投与器具10を体内から引き抜く。なお、仮にシート支持体13を外筒11内に収納しないまま引き抜いたとしても、トラカールが外筒11と同様に機能してシート支持体13が筒状に変形されるため、生体への障害や運搬投与器具10の破損を起こさずに体内から引抜くことができる。引き抜き後、スライド部材12を分解位置までスライドさせてシート支持体13と接続部材17をスライド部材12から取り外す。さらなる移植(治療)を必要とする場合には、シート支持体13を有する新しい脱着部を取り付けて再度処置を行う。
以上のように、本実施形態の運搬投与器具10によれば、シート30を筒状にして外筒11内に格納し、この外筒11の挿入によって移植部位までシート30を運搬するため、シート30を展開した状態で運搬する手法に比べて人体への侵襲の度合いを低く抑えることができる。そして、移植部位に達したらスライド部材12を突出方向に押し出すことで、シート30を支持するシート支持体13が自己の形状維持性によって自動的に展開されるので、鉗子などを用いた従来の手法に比べて、極めて容易かつ確実にシート30の移植作業を行うことができる。そして、運搬投与器具10は、外筒11内でのスライド部材12の進退移動に応じて柔軟性を持つシート支持体13が展開状態と筒状の収納状態とに変形されるという簡単な構造であるため、動作不良などの不具合が生じるおそれが少ない。また、部品点数が少なく、個々の部品も安価な材料で形成可能であるため、製造コストを低く抑えることができる。
図16及び図17は、より幅広のシート状治療物質を支持可能な、別実施形態を示している。この実施形態では、外筒111の内部に、内周面から内径方向に向けて突設された隔壁部111bが形成されている。外筒111の先端部は傾斜端面111aであり、シート支持体113が外筒111内に収納されるときに、この傾斜端面111aに対して幅徐変部113cが当接し徐々に筒状になっていくという基本構造は、先の実施形態と共通である。先の実施形態では、外筒11に収納された状態で筒状になったシート支持体13に重なり部分を生じさせないために、シート支持体13におけるシート支持面部13aの横幅サイズは、外筒11の内周サイズ以下に設定されていた。これに対し外筒111では、隔壁部111bを設けることによってシート支持体113に対する支持面積(内側断面積)が増大されているため、図17に示すように、外筒111の単純な内周サイズよりも幅広なシート支持面部113aを有するシート支持体113を、重なりを生じることなく収納することができる。
また、先の実施形態では、シート支持体13の展開状態でシート支持面部13aは外筒11の軸線と略平行な平面状になっているが、展開時のシート支持体の角度は任意に設定することができる。図18はその一例を示しており、嵌合段部217cと離間移動規制突起217dを介してスライド部材12に着脱可能な接続部材217は、支持ブロック217Aと押さえブロック217Bの2部材からなっている。支持ブロック217Aと押さえブロック217Bは、ねじ孔217aに螺合するねじ220を介して固定される。支持ブロック217Aと押さえブロック217Bの間には、外筒11の軸線に対して傾斜する傾斜支持平面217eが形成されており、シート支持体213は、この傾斜支持平面217eに接続部213bを載せた状態で支持ブロック217Aと押さえブロック217Bに挟着されることによって保持される。シート支持体213のシート支持面部213aは、傾斜支持平面217eの延長上に位置するため、展開状態でのシート支持面部213aには、外筒11の軸線に対して傾斜支持平面217eの傾斜角に応じた所定の傾斜が与えられる。
先に説明した通り、図16及び図17の実施形態では、隔壁部111bを形成して外筒111の内側断面積を増大させることによって、外筒111の単純な内周長よりも幅広のシート支持体113を、外筒111内に確実に収納可能とさせている。これに対し、シート支持体側の形状設定によって、幅広のシート支持体をスムーズに収納できるようにした実施形態を図19以下に示す。
図19及び図20に示すシート支持体313は、接続部313bを介してスライド部材312の先端部に支持され、外筒311内に収納されるときに、傾斜端面311aに対して幅徐変部313cが当接して徐々に筒状になっていくという基本構造は、先の実施形態と同じものである。シート支持体313は、外筒311の軸線と平行でスライド部材312との接続部313bを通るシート支持体313の中心線Cに関して、左右非対称な形状を備えている点を特徴としている。この非対称形状部は、幅徐変部313cからシート支持面部313aの両縁部(側部)に至るシート支持体313の基端側領域に形成されており、図19に示すように、中心線Cを挟んで位置する一方の通常形状部K1に対して、他方は一部が切除された態様の幅狭形状部K2となっている。
シート支持体313の左右方向の幅は、外筒311の内周長よりも大きく、シート支持体313を筒状の収納形状にしたときには、シート支持面部313aの両縁部付近の一部領域が重なる状態になる。ここで、シート支持体313が中心線Cに関して左右対称な形状であると、筒状に変形される際に、シート支持面部313aの両縁部(エッジ部分)が干渉して引っ掛かりを生じ、スムーズな変形が妨げられるおそれがある。これに対し、通常形状部K1と幅狭形状部K2という左右非対称な基端側形状を持たせたシート支持体313であると、図20に示すように、外筒311への収納時に、必ず幅狭形状部K2側の縁部が通常形状部K1の下側(内側)に潜り込む態様で変形が行われるので、シート支持面部313aの両縁部が干渉するおそれがない。よって、外筒311の内周長よりも幅広のシート支持体313を、スムーズに外筒311内へ収納させることができる。
図21は、図19及び図20のシート支持体313と同様に、外筒411の軸線と平行でスライド部材412との接続部413bを通る中心線Cに関して、左右非対称な形状を有するシート支持体413を示している。先のシート支持体313が、基端側の一部のみを非対称形状としていたのに対し、このシート支持体413は、スライド部材412に接続する基端部側から先端部に至るまで、シート支持面部413aの全体が非対称形状になっている点が異なる。すなわち、シート支持体413は、中心線Cを挟んで互いに幅の異なる幅広部H1と幅狭部H2を有する形状となっている。この形状のシート支持体413は、傾斜端面411aと幅徐変部413cの当接関係によって筒状にされながら外筒411内へ収納されるときに、幅狭部H2が幅広部H1の下側(内側)に潜り込む態様で変形が行われるので、シート支持面部413aの両縁部が干渉するおそれがなく、外筒411の内周長に対して幅広のシート支持体413において、スムーズに収納動作を行わせることができる。
なお、図19及び図20に示すシート支持体313や図21に示すシート支持体413では、徐変部313c、413cは、中心線Cを挟んで略対称な形状(角度)の縁部を有しているが、幅徐変部の左右縁部の相対的な形状(角度)を異ならせることによって、収納時におけるシート支持体両縁の重なり部分の干渉を防ぐことも可能である。
以上、図示実施形態に基づいて説明したが、本発明は図示実施形態に限定されるものではなく、発明の要点を逸脱しない限りにおいて異なる形態とすることが可能である。例えば、図示実施形態においては、クランク状の規制溝12cとスライド制御ねじ22の係合関係によって、スライド部材12のスライド方向及びスライド量を規制しているが、スライド部材12のスライドガイド構造として、これ以外の機械的構造を用いることもできる。
また、図示実施形態においては、スライド部材12を進退させるための把持操作部として、一対の指掛けフランジ14aを有するグリップ部14と指掛け部15を備え、注射器と同様の操作性を実現しているが、これに変えて、いわゆるガングリップタイプなど、異なる形態の把持操作部を用いることも可能である。
本発明による治療用物質の運搬投与器具の一実施形態を示す、外筒の先端からシート支持体が突出し展開された状態の斜視図である。 シート支持体を外筒内に収納した状態の運搬投与器具を示す斜視図である。 図1のシート支持体の突出展開状態における運搬投与器具の平面図である。 図1のシート支持体の突出展開状態における運搬投与器具の側面図である。 運搬投与器具の把持操作部付近を拡大した部分斜視図である。 運搬投与器具の把持操作部付近の側断面図である。 外筒の一部を断面として示した、シート支持体の突出展開状態における運搬投与器具の先端部付近の斜視図である。 シート支持体の突出展開状態における、スライド部材と接続部材の結合構造付近を示す側断面図である。 接続部材とシート支持体の結合体をスライド部材の先端部から取り外した状態の分解斜視図である。 接続部材とシート支持体を分解した状態の斜視図である。 運搬投与器具の使用に際して、シート支持体が外筒の先端から突出されて平面状に展開された状態を示す、外筒先端付近の部分斜視図である。 図11の状態からスライド部材が引き込み方向に若干移動され、シート支持体が展開状態から筒状状態への変形を開始した状態を示す、外筒先端付近の部分斜視図である。 図12の状態よりもスライド部材が引き込み方向に移動され、シート支持体の筒状状態への変形が進んだ状態を示す、外筒先端付近の部分斜視図である。 図13の状態からさらにスライド部材が引き込み方向に移動され、シート支持体の筒状状態への変形が進んだ状態を示す、外筒先端付近の部分斜視図である。 シート支持体の全体が筒状となって外筒の内部に収納された状態を示す、外筒先端付近の部分斜視図である。 外筒内に隔壁部を備えて幅広のシート支持体を収納可能とした実施形態を示す、外筒先端付近の部分斜視図である。 図16の外筒内に幅広のシート支持体を収納した状態の断面図である。 図8とはシート支持体の取り付け角度を異ならせた実施形態を示す、スライド部材と接続部材の結合構造付近の側断面図である。 シート支持体の基端部付近を左右非対称に形成した実施形態を示す、シート支持体の展開状態の斜視図である。 図19の左右非対称形状のシート支持体を筒状に変形させている途中の状態を示す斜視図である。 シート支持面部の略全体を左右非対称に形成した実施形態を示す、シート支持体の展開状態の斜視図である。
符号の説明
10 運搬投与器具
11 外筒
11a 傾斜端面
12 スライド部材
12a 嵌合段部
12b 離間移動規制凹部
12c 規制溝(移動制限手段)
13 シート支持体(シート支持部材)
13a シート支持面部
13b 接続部
13c 幅徐変部
13d 貫通孔
13e 終端曲げ部
14 グリップ部
14a 指掛けフランジ
15 指掛け部
16 Oリング
17 接続部材
17a ねじ孔
17b 差し込み溝
17c 嵌合段部
17d 離間移動規制突起
17e 支持平面
22 スライド制御ねじ(移動制限手段)
30 シート状の治療用物質
111 外筒
111b 隔壁部
113 シート支持体(シート支持部材)
213 シート支持体(シート支持部材)
217 接続部材
217A 支持ブロック
217B 押さえブロック
217e 支持平面
311 外筒
312 スライド部材
313 シート支持体(シート支持部材)
411 外筒
412 スライド部材
413 シート支持体(シート支持部材)
C シート支持体の中心線
H1 幅広部
H2 幅狭部
K1 通常形状部
K2 幅狭形状部

Claims (10)

  1. 円筒状の外筒;
    該外筒内に軸線方向へ摺動可能に支持されたスライド部材;及び
    シート状の治療用物質を支持して上記スライド部材の先端部に設けられ、上記外筒の先端部から突出された自由状態では平面状の展開形状に保たれ、スライド部材の摺動移動に応じて外筒の内部方向に移動されたときに該外筒の先端部に当接して筒状に変形しながら外筒内に収納されるシート支持部材;
    を有することを特徴とする治療用物質の運搬投与器具。
  2. 請求項1記載の治療用物質の運搬投与器具において、上記シート支持部材は、シート状の治療用物質を支持する支持面部と、該支持面部から上記スライド部材との接続部へ向けて徐々に横幅を狭くする幅徐変部とを有し、上記展開状態から外筒の内部方向に移動されるとき、幅徐変部と外筒の先端部との当接によって、シート支持部材が上記筒状形状に変形される治療用物質の運搬投与器具。
  3. 請求項2記載の治療用物質の運搬投与器具において、外筒の先端部に、該外筒の軸線と直交する平面に対して非平行な傾斜端面が形成されている治療用物質の運搬投与器具。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項記載の治療用物質の運搬投与器具において、シート支持部材はスライド部材に対して外筒の径方向に着脱可能であり、通常使用状態では、該シート支持部材の着脱が外筒の内周面によって規制される範囲内にスライド部材の可動域を制限する移動制限手段を備えている治療用物質の運搬投与器具。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項記載の治療用物質の運搬投与器具において、外筒の内部に、その内側断面積を増大させる隔壁部を有している治療用物質の運搬投与器具。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項記載の治療用物質の運搬投与器具において、シート支持部材とスライド部材の間に介在する接続部材を備え、シート支持部材は、外筒から突出される展開状態で、該外筒の軸線と略平行な平面形状になるように上記接続部材に支持されている治療用物質の運搬投与器具。
  7. 請求項1ないし5のいずれか1項記載の治療用物質の運搬投与器具において、シート支持部材とスライド部材の間に介在する接続部材を備え、シート支持部材は、外筒から突出される展開状態で、該外筒の軸線に対して傾斜した平面形状になるように上記接続部材に支持されている治療用物質の運搬投与器具。
  8. 請求項1ないし6のいずれか1項記載の治療用物質の運搬投与器具において、展開状態の上記シート支持部材は、上記外筒の軸線と平行で上記スライド部材との接続部を通る中心線に関して非対称の形状を有している治療用物質の運搬投与器具。
  9. 請求項8記載の治療用物質の運搬投与器具において、上記シート支持部材は、上記スライド部材に接続する基端部側の一部領域が、非対称な形状になっている治療用物質の運搬投与器具。
  10. 請求項8記載の治療用物質の運搬投与器具において、上記シート支持部材は、上記スライド部材に接続する基端部側から先端部に至る全体が、非対称な形状になっている治療用物質の運搬投与器具。
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