JP2008545752A - 成長障害を処置するための方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする内分泌障害を有するヒト患者の成長速度を増加させる、症状を緩和する、または代謝を改善するための方法および組成物を提供する。本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする内分泌障害に罹患している患者に、患者における代謝を改善するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む方法であって、患者がIGF-1を1日1回毎日投与される方法を提供する。本発明はまた、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする内分泌障害に罹患している患者に、患者における成長または代謝を改善するため、併用した場合に有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と、併用した場合に有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む方法であって、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHが1日1回投与され、かつIGF-1の1回投与とGHの1回投与とが、毎日実質的に同時に患者に投与される方法も提供する。

Description

発明の分野
本発明は、非成長ホルモン欠損、非インスリン様増殖因子欠損性成長障害(特発性低身長またはISS状態)を含む、成長障害を有するヒト患者の、成長速度を増加させる、症状を緩和する、または代謝を改善するための方法および組成物に関する。
関連出願の相互参照
本出願は、その出願の全内容物が参照により本明細書に組み入れられる2005年6月2日に提出された米国特許仮出願第60/687,617号の恩典を主張する。
発明の背景
全米小児科アカデミーおよび全米臨床内分泌アカデミーは、身長に基づいて集団の平均身長より2標準偏差より低い身長として低身長を定義している。低身長の子供は、類似の年齢および性別の小児の約97.5%より低く、典型的に到達する最終的な成人での身長は、少年で約5フィート4インチ、少女で4フィート11インチに過ぎない。米国における小児380,000人が、低身長のための評価に関して小児内分泌医に付託されている。
評価および可能性がある処置のために付託される低身長の小児は、何十年もの研究が捧げられたにもかかわらず、専門家のあいだでジレンマとなり続けている。その成長不全に関する証明可能な原因を有しない患者の場合、両親の平均身長および病態に基づいて小児の遺伝的可能性の身長と一致した成人身長に達するはずである、標準的な偏差を区別することを求める精密検査が通常最初に行われる。予測される成人身長も同様に低い顕著な低身長の場合、容認された実践は、成長ホルモン(GH)-インスリン様増殖因子(IGF)軸の状態を試験することである。
GH-IGF軸に異常を有する患者は、可能性がある病因を多く有する。患者は、時に視床下部または下垂体に罹患する先天性または後天性中枢神経(CNS)病変に帰因しうるGH欠損症(GHD)を示しうるが、この場合、ほぼ必然的に小児における低IGF-1レベルを伴う。または、患者は、標準的なまたは上昇したGHレベルにもかかわらず低いIGF-1レベルに関連する「原発性IGF-1欠損症」を示しうる。IGF-1は、GHの身長効果の本質的な媒介物質であることから、原発性IGF-1欠損症はGH欠損症と類似の臨床転帰を有しうる。それ以外は健康で栄養状態のよい患者における原発性IGF欠損症のそのような症例は、GHの産生または分泌から下流のGH-IGF軸のどこかでの欠陥によって引き起こされる可能性がある。このタイプのGH非感受性またはGH抵抗性は、ほとんどの症例においてまだ説明されていないが、特発性低身長(ISS)の小児および成人の1〜5%においてGH受容体の細胞外ドメインに影響を及ぼす変異、すなわちStat5bにおける変異、酸不安定性サブユニット(ALS)における変異、またはIGF-1遺伝子そのものの変異もしくは多形に関連していた。
GH欠損症は、小児において低身長を処置するために、および成人において体組成、骨密度、心血管機能、および安寧を矯正するためにGHによる代償治療を必要とする疾患であると十分に認識されている。対照的に、標準的なGH分泌の存在下での低いIGF-1レベルは、これまで通常、ラロン症候群、または成長ホルモン非感受性症候群(GHIS)として認識されるまれな疾患に限って関連していた。
ラロン症候群またはGHISを有するほとんどの患者は、成長ホルモン受容体結合活性を欠損し、血液中のGH結合タンパク質(GHBP)活性はないか、または非常に低い。そのような患者はきわめて低身長であり、平均身長標準偏差スコア(SDS)約-5〜-6を有し、GH処置に抵抗性で、GHの血清濃度は増加しており、IGF-1の血清濃度は低い。小児として患者は、IGF-1による処置に対して身長成長反応を示す。
部分的GH受容体欠陥による低身長の疾患は従来、IGF-1レベルが標準的な範囲の下限に過ぎない低IGF-1レベルではなくて、むしろ低GHBPレベルを特徴とする疾患として主に見られてきた。具体的には、患者は、対応する年齢および性別の標準的平均値の少なくとも約2標準偏差またはそれより低い身長(平均値の少なくとも-2.0 SD下)、標準的な平均レベルより少なくとも2標準偏差低い高親和性成長ホルモン結合タンパク質の血清レベル、標準的な平均レベルより低いIGF-1の血清レベル、および少なくとも標準的である成長ホルモン血清レベルを有するとして定義される。
低身長に影響を及ぼす様々な要因のこの分類の重要性は、以下である患者の相対数において示される:1)IGF-1欠損およびGH-欠損、ならびに2)IGF-1欠損およびGH十分。現在の文献は、より多くの小児および成人が、IGF-1欠損GH十分ではなくてGH欠損によりIGF-1欠損となるであろうと予測するであろう。
IGF-1の治療的使用は、周知であり、十分に研究されている。しかし、IGF-1の使用に関する最適な送達法は開発されていない。ヒトの治療において、最適な投与療法に関しては論争がある。現在のところ、容認された送達様式は、完全なGH抵抗性(ラロン型症候群を有する患者)または完全なGH欠損(GH遺伝子欠失小児)を有する小児においてIGF-1の1日2回投与である。これらの患者群は、GH遺伝子が非機能的であることにより、GH作用の完全な欠乏またはGHタンパク質の完全な欠乏のいずれかを有する。
しかし、完全にGH欠損ではなくまたは完全にGH抵抗性ではない患者では、最適な有効性を達成するためにIGF-1を投与する方法に関してはほとんど情報はない。Bucuvalas, et al. {Bucuvalas, 2001 #371}によって報告された研究では、GH分泌が無傷であって、IGFBP-3レベルが比較的標準的である患者にIGF-1を1日2回投与した。Bucuvalasらは、完全なGH抵抗性に罹患している小児を処置するために用いられる標準的な治療用量であるIGF-1 80μg/kg体重の用量を用いた。Bucuvalasらは、処置した小児の成長速度に有意な増加を認めなかった。Bucuvalasらは、処置した小児における成長速度が6.0±1.9であり、対照群における成長速度は5.0±1.7 cm/年であると報告した。成長における統計学的に有意な改善はBucuvalasらによって報告されなかったが、完全にGH抵抗性またはGH欠損ではない患者に関しては、成長促進のための有効なIGF-1投与療法をなお確立しなければならない。GHおよびIGF-1欠損動物において、より頻繁にrhIGF-1を注射すると、成長反応がより大きくなることが示されている。しかし、無傷のGH分泌を有する動物における体の成長に及ぼすrhIGF-1注射療法の有効性に関するデータは文献にないように思われる。
骨粗鬆症または多孔性の骨は、低い骨量および骨組織の構造的悪化を特徴とする疾患であり、骨の脆弱性および股関節、脊柱、および手首の骨折に対する感受性の増加に至る。これは、閉経後の女性と共に高齢男性の双方において荒廃的な疾患である。骨粗鬆症の直接の医療費は現在のところ、毎年138億ドルを超えると推定されている。直ちに介入を開始しなければ、高齢化しつつある米国の集団により、この費用は2020年までに毎年推定600億ドルまで増加するであろう(全世界のウェブサイト:nof.org/advocacy/leg_issue_briefs/Dec_99_advocacy.htmで入手可能)。現在のところ、治療の主流は経口カルシウム補助剤、ビタミンD補助剤、および破骨性の骨吸収を低減させる「抗吸収剤」と呼ばれる投薬ファミリーである。これらには、抱合エストロゲン(Premarin(商標))のようなエストロゲン;ラロキシフェン(Evista(商標))のような選択的エストロゲン受容体調節物質(SERMs);カルシトニン(Miacalcin(商標));およびアレンドロネート(Fosamax(商標))、リセドロネート(Actonel(商標))、エチドロネート(Didronel(商標))、パミドロネート(Aredia(商標))、チルドロネート(Skelid(商標))、またはゾレドロン酸(Zometa(商標))のようなビスホスホネートが含まれる。The writing group for the PEPI trial, JAMA 276: 1389-1396 (1996);Delmas et al., N Engl J Med 337: 1641-1647 (1997);Chestnut et al., Osteoporosis Int 8 (suppl 3): 13 (1998);Liberman et al., N Engl J Med 333: 1437-1443 (1995);McClung et al., N Engl J Med 344: 333-40 (2001)を参照されたい。これらの薬物は、骨塩量の喪失を遅らせるために有効であり、2%(カルシウム、ビタミンD、カルシトニン)、3%(ラロキシフェン)、6%(エストロゲン)、または8%(ビスホスホネート)の範囲で腰椎骨密度の中等度の増加さえ引き起こす。一般的に、この程度の効果を達成するために2〜3年間の投与が必要である。The writing group for the PEPI trial, JAMA 276: 1389-1396 (1996);Delmas et al., N Engl J Med 337: 1641-1647 (1997);Chestnut et al., Osteoporosis Int 8 (suppl 3): 13 (1998);Liberman et al., N Engl J Med 333: 1437-1443 (1995);McClung et al., N Engl J Med 344: 333-40 (2001)を参照されたい。
骨粗鬆症は一般的に、骨格の無機質の喪失により、最高骨量の50%未満の範囲である骨量となる場合に起こる。最高骨量は年齢約30歳で起こる。骨塩の欠損を矯正する見通しから見ると、この50%喪失を完全に逆転させるには、骨量の100%増加を必要とするであろう。このように、抗吸収剤治療に起因する骨塩密度の2〜8%の増加は、臨床的に有意かつ有益であるが、非常に有意な改善の余地を残している。骨の喪失を防止するために抗吸収剤を用いても、有意な新しい骨の産生が起こらないことから、定量的な意味において抗吸収剤の最終的な有効性は限定的である。これらの検討は、新しい骨を産生するための薬学的メカニズムの開発の必要性を強調する。
骨粗鬆症は、国立骨粗鬆症基金および世界保健機構によって共同で、性別をマッチさせて人種をマッチさせた健常な若い成人(年齢20〜25歳)において達成された生涯最高骨密度の平均値より-2.0〜-2.5標準偏差(SD)低下した骨密度(-2.0または-2.5のT-スコアとも呼ばれる)として定義されている。性別をマッチさせて人種をマッチさせた健常な若い成人の範囲の下限に入る人(T-スコアが平均値より>1 SD下)は、低い骨密度を有し、「オステオペニア」であると考えられ、骨粗鬆症のリスクが増加していると考えられる。
IGF-1は骨に及ぼすGHの成長促進効果を媒介する主要なタンパク質ホルモンである。IGF-1は、GHに反応して産生され、次に、骨における細胞反応を含むその後の細胞反応を誘導する。
IGF-1は、骨形成において中心的な役割を果たす。哺乳動物の成長の際に、GHは肝臓および骨格においてIGF-1発現を誘導する。この内分泌および局所IGF-1は、骨端軟骨の軟骨細胞による骨成長を引き起こし、骨膜骨芽細胞を通して外側の皮質性被膜の拡大を引き起こす。骨格の柱状区画においてIGF-1がGHに誘発されて発現されるとまた、間質細胞を骨系列へと動員して、骨内膜骨芽細胞の最終分化を補充する可能性がある。したがって、GHに反応してこれらの三つの骨格成分(骨端軟骨、骨膜、および骨内膜)のそれぞれは、IGF-1に反応する。最後に、この新たに形成された骨マトリクスは、完全に鉱化されるようになり、骨格の成熟が終了する。このように、IGF-1は成人における一生の骨再造形を含むプロセスにおいて肝要な役割を果たす。したがって、ヒトまたは動物がGH抵抗性であるか、またはIGF-1欠損であれば、これらのプロセスは、骨の長さおよび身長が低減されるように、および骨構造が損なわれるように遅くなる。動物におけるrhIGF-1の投与は、軟骨および骨成長ならびに骨構造におけるそのような欠損を矯正することが示されている。
有意な骨喪失は、神経性食欲不振に罹患している患者において起こる。さらに、骨喪失は、体重の回復にもかかわらず、神経性食欲不振患者の有意な数において永続的である。神経性食欲不振に罹患している患者における栄養ストレスは、成長ホルモン/IGF-1軸に有害な影響を及ぼし、この集団における重度の骨喪失に寄与しうるIGF-1欠損を作製する。
マウスIGF-1欠損モデルにおいてrhIGF-1を投与すると、軟骨および骨成長ならびに骨構造におけるそのような欠乏を矯正することが示されている。Yakar, S., C. J. Rosen, et al., J. Clin. Invest.. 110(6): 771-81 (2002)。骨粗鬆症のモデルである卵巣を摘出したラットにおいて、rhIGF-1の投与は、ラット(Ammann, P., R. Rizzoli, et al., Osteoporos. Int., 6(3): 219- 27 (1996)(Verhaeghe, J., E. Van Herck, et al., Growth Regul. 5(4): 210-7 (1995))(Verhaeghe, J., R. van Bree, et al., J. Bone Miner. Res.. 11(11): 1723-35 (1996))(Mueller, K., R. Cortesi, et al.. Am. J. Physiol., 267(1 Pt 1): El-6 (1994))(Bagi, C, M. van der Meulen, et al., Bone. 16(5): 559-65 (1995)) およびイヌ(US Patent No. 6,358,925)において皮質骨および柱状骨を増加させて、骨強度を増加させた。
Grinspoonら、"Effects of Recombinant Human IGF-1 and Oral Contraceptive Administration on Bone Density in Anorexia Nervosa," J. Clin. Endo. Metab., 87: 2883- 2891 (2002)は、神経性食欲不振およびオステオペニアおよび/または骨粗鬆症を特徴とする骨喪失に罹患している患者におけるIGF-1治療の臨床試験の結果を報告した。試験結果は、(i)IGF-1単剤療法により骨塩密度の喪失が予防されること、および(ii)IGF-1/エストロゲン併用治療により、神経性食欲不振および骨喪失に罹患している患者における処置前ベースライン値と比較して骨塩密度の増加が達成されることを示した。
悪液質は、神経ホルモン活性の増加および免疫異常に関する多要因疾患であり、それによって体のホルモンおよび代謝異化/同化不均衡が起こり、脂肪および脂肪なし体重の減少および最終的に死に至る。悪液質における生理的、代謝的、および行動学的変化は、脱力、疲労、胃腸管不快感、睡眠/起床障害、疼痛、無関心、息切れ、嗜眠、抑鬱、倦怠感、ならびに家族および友人の負担となることの恐怖という患者の愁訴に関連している。悪液質は、古典的には、心臓悪液質と呼ばれる心不全、感染症、および悪性状態のような慢性疾患に関連していたが、広範な外傷性損傷および敗血症後の患者において、および成長障害症候群を有する高齢者においても同定されている。
筋原線維タンパク質の分解を主に反映する筋悪液質は、悪液質患者における重要な臨床特色である。体のタンパク質含有量の再分布は、骨格筋の選択的枯渇および組織損傷に対する反応に関係するタンパク質の合成の増加と共に起こる。筋悪液質は、カルシウム/カルパインおよびユビキチン/プロテアソームタンパク分解経路の遺伝子発現および活性の増加に関連している。筋節からの筋フィラメントのカルシウム/カルパイン調節放出は、筋における異化反応の初期の、およびおそらく律速成分である。筋タンパク質分解を調節するメカニズムの理解は、筋悪液質の予防および処置をねらいとする治療戦略の開発にとって重要である。骨格筋における異化反応によって、歩行困難、リハビリテーションの障害、および肺合併症のリスクの増加のような重要な臨床合併症を有する筋るいそうおよび虚弱が起こる可能性がある。
悪液質-食欲不振症候群は、代謝的病態を必然的に伴い、高トリアシルグリセロール血症、脂肪分解、およびタンパク質代謝回転の加速に関連する。これらの変化によって、脂肪量および体タンパク質の喪失が起こる。体重が減少した悪液質患者における安静時エネルギー消費の増加は、食事の摂取量の低減にもかかわらず起こりえて、宿主代謝の全身性の調節異常を示している。悪液質は基礎となる診断とは無関係に、まれに実際のエネルギーおよび基質需要によって、または診断そのものによって説明されうる、悪液質は、免疫の変化を必然的に伴い、悪液質-食欲不振症候群の発症および/または進行においてサイトカインが同定されている。たとえば、インターロイキン-1、インターロイキン-6(および毛様体神経栄養因子および白血球阻害因子のようなそのサブファミリー)、インターフェロン-γ、腫瘍壊死因子-α、および脳由来神経栄養因子は、様々な悪液質病態に関連している。
本発明の目的は、様々なIGF-1処置様相に対する様々な患者群の反応には予想外の差が存在することを示すことである。IGF-1を用いて成長を刺激するために、最適な投与療法が開示されている。
さらに、IGF-1とGHとの同時投与、K-Oマウスのデータおよび生化学的証拠に関する報告から、GHとIGF-1の併用には相乗効果、または相加効果より大きい効果があるように思われる。本発明の目的は、IGF-1の投与によって、この相乗効果または相加的活性より大きい効果が内因性に産生されるGHを利用してどのように維持されうるか、または増強されうるかを証明することである。本発明のもう一つの目的は、IGF-1の特定の様式および注射スキームによって、内因性のGH分泌が保存または増強されうること、GH活性が保存されること、およびGHとIGF-1との併用により相乗活性または相加活性より大きい活性が維持または増強されうることを示すことである。
文献
関心対象となる文献には、以下が含まれる:
Figure 2008545752
Figure 2008545752
Figure 2008545752
発明の概要
本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする内分泌障害を有するヒト患者の成長速度を増加させる、症状を緩和する、または代謝を改善するための方法および組成物を提供する。本発明は、処置時または初回処置前に、患者の対応する年齢および性別において標準的な平均値より少なくとも約2標準偏差(SD)低い身長を有する小児患者において成長を促進するための方法に関する。本発明はまた、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする内分泌障害を有する成人患者における代謝を改善するための方法であって、患者が小児期に部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患したことをさらに特徴とする方法にも関する。
一つの局面において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している小児患者に、患者における成長を促進するために有効な量のインスリン様増殖因子(IGF-1)を投与する段階を含む方法であって、患者がある量のIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。
もう一つの局面において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している小児患者に、患者における成長を促進するために併用治療において有効な量のインスリン様増殖因子(IGF-1)および有効量の成長ホルモン(GH)を投与する段階を含む方法であって、患者がある量のIGF-1を1日1回投与され、ある量のGHを1日に1回投与され、ならびに患者がIGF-1およびGHを同時または実質的に同時に投与される方法を提供する。
もう一つの局面において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする内分泌障害に罹患している成人患者に、患者における代謝を改善するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む方法であって、患者が、小児期に部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患したことをさらに特徴とし、患者がある量のIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。
もう一つの局面において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする内分泌障害に罹患している成人患者に、患者における代謝を改善するために併用治療において有効な量のインスリン様増殖因子(IGF-1)および併用治療において有効な量の成長ホルモン(GH)を投与する段階を含む方法であって、患者が、小児期に部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患したことをさらに特徴とし、患者がある量のIGF-1を1日1回投与され、ある量のGHを1日に1回投与され、ならびに患者がIGF-1およびGHを同時または実質的に同時に投与される方法を提供する。
もう一つの局面において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする生理的ストレス誘発性内分泌障害に罹患している患者に、患者における代謝異常を改善するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む方法であって、患者がある量のIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。
もう一つの局面において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする生理的ストレス誘発性内分泌障害に罹患している患者に、患者における代謝異常を改善するために併用治療において有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)および併用治療において有効な量の成長ホルモン(GH)を投与する段階を含む方法であって、患者がある量のIGF-1を1日1回投与され、ある量のGHを1日に1回投与され、ならびに患者がIGF-1およびGHを同時または実質的に同時に投与される方法を提供する。
もう一つの局面において、本発明は、悪液質に罹患している患者に、患者における窒素バランスを改善するためまたは体重もしくは脂肪なし体重を増加させるために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む方法であって、患者がある量のIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。
もう一つの局面において、本発明は、悪液質に罹患している患者に、患者における窒素バランスを改善するためまたは体重もしくは脂肪なし体重を増加させるために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)および有効量の成長ホルモン(GH)を投与する段階を含む方法であって、患者がある量のIGF-1を1日1回投与され、ある量のGHを1日に1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時または実質的に同時に投与される方法を提供する。
もう一つの局面において、本発明は、食欲不振に罹患している患者に、患者における代謝異常を改善するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む方法であって、患者がある量のIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、食欲不振に罹患している患者は、体重が回復しつつあるが、体重が回復したわけではない。前述の態様のいずれにおいても、患者の食欲不振障害は神経性食欲不振となりうる。さらに、本発明は、代謝の改善が患者の窒素バランスの改善または体重もしくは脂肪なし体重の増加である、食欲不振を処置するための上記の方法の改変を企図する。さらに、本発明は、代謝の改善が骨代謝の改善であり、本方法に従って投与されるIGF-1の量と併用した場合に、患者における骨代謝を改善するために有効な量のエストロゲンのような抗吸収剤を患者に投与する段階を本方法がさらに含む、食欲不振を処置するための上記の方法の改変を企図する。これらの態様のいずれにおいても、骨代謝の改善は、患者の骨塩密度(BMD)の改善となりうる。前述の態様のいずれにおいても、患者はヒト女性となりうる。
もう一つの局面において、本発明は、食欲不振に罹患している患者に、患者における代謝異常を改善するために併用治療において有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療において有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む方法であって、患者が、ある量のIGF-1を1日1回投与され、ある量のGHを1日に1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時または実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、食欲不振に罹患している患者は、体重が回復しつつあるが、体重が回復したわけではない。前述の態様のいずれにおいても、患者の食欲不振障害は神経性食欲不振となりうる。さらに、本発明は、代謝の改善が患者の窒素バランスの改善または体重もしくは脂肪なし体重の増加である、食欲不振を処置するための上記の方法の改変を企図する。さらに、本発明は、代謝の改善が骨代謝の改善であり、本方法に従って投与されるIGF-1およびGHの量と併用した場合に、患者における骨代謝を改善するために有効な量のエストロゲンのような抗吸収剤を患者に投与する段階を本方法がさらに含む、食欲不振を処置するための上記の方法の改変を企図する。これらの態様のいずれにおいても、骨代謝の改善は患者の骨塩密度(BMD)の改善となりうる。前述の態様のいずれにおいても、患者はヒト女性となりうる。
さらに、本発明は、本発明の方法において明記されるどのようなIGF-1投与も、IGF-1の即時放出処方の1回投与で患者に投与され、および本発明の方法において明記されるどのようなIGF-1とGHの併用投与も、(a)IGF-1とGHとの即時放出同時処方の1回投与が患者に投与されるか、(b)IGF-1の即時放出処方の1回投与が患者に投与され、GHの別個の即時放出処方の1回投与が患者に投与されるか、または(c)IGF-1の即時放出処方とGHの別個の即時放出処方とがそのような投与の前に混合されて患者に1回投与される、上記の方法のそれぞれの改変を企図する。
定義
本発明をより詳細に記述する前に、本明細書において本発明を記述するために用いられる用語の意味および範囲を説明および定義するために以下の定義を述べる。
本明細書において用いられるように、「患者」は、処置を必要とするヒト、ウシ、ヒツジ、ブタ、イヌ、およびネコを含む任意の哺乳動物を指す。特定の態様において、患者はヒトである。一般的に、本発明の方法は、小児および成人患者に応用可能である。
本明細書において用いられるように、「インスリン様増殖因子-1欠損」、「IGF-1欠損」、または「IGFD」は、以下の特徴、すなわち対応する年齢および性別において標準的な平均レベルより少なくとも約2標準偏差(SD)低い身長、少なくとも標準的な平均レベルより低いIGF-1の血中レベルに関連する状態を指す。一般的に、IGFDは、GH作用に対する抵抗性が原因となりうる、またはGH欠損症(GHD)の結果となりうる。GH作用に対する抵抗性が原因であるIGFDは、原発性IGFDと呼ばれ、GHDに起因するIGFDは、二次性IGFDと呼ばれる。原発性IGFDは、少なくとも標準的なGH血中レベルに関連するが、二次性IGFDは低いGH血中レベルに関連するという点において、原発性IGFDは二次性IGFDと区別される。
このように、原発性IGFDは、以下の特徴、すなわち対応する年齢および性別の標準的平均値より少なくとも約2標準偏差(SD)低い身長、標準的な平均レベルより低いIGF-1血中レベル、および少なくとも標準的である(たとえば、標準的GH血中レベルまたは標準的GH血中レベルより高い)成長ホルモン(GH)の基礎または刺激血中レベルに関連する状態を指す。GHBPレベルは一般的に標準的な範囲内である。
小児原発性IGFDは、小児IGFD患者を指し、成人原発性IGFDは、成人IGFD患者を指す。成人原発性IGFDは、小児原発性IGFDと類似であり、小児期に無処置であれば、対応する年齢および性別における標準的平均値より少なくとも2SD低い身長、対応する年齢および性別における標準的平均値より低いIGF-1血中レベル、ならびに標準的な成長ホルモンレベルに関連する。成人原発性IGFD患者は血圧が増加しており、心能力の減少、心疾患、腎疾患、運動能力障害、筋量の減少、骨密度の減少、肥満、ならびに炭水化物および脂質代謝異常を有する。小児原発性IGFD患者は、その身長または成長の速度を増加させることができるが、成人患者は小児期に無処置であればより高い身長を得ることはもはやできない。特定の態様において、本発明の方法は、標準的な平均レベルより少なくとも2SD低い高親和性成長ホルモン結合タンパク質の血中レベルを有さず、ラロン症候群を有しない小児原発性IGFD患者を処置する段階を含む。
「IGF-1血中濃度」または「IGFBP-3血中濃度」の句のような「血中濃度」という用語は、全血または血漿もしくは血清のような血液から得られた液体における物質の濃度(たとえば、IGF-1またはIGFBP-3)を指す。
本明細書において、「低身長」は、同じ年齢および性別の個体ににおいて標準的な平均身長標準偏差スコアより約-2 SD低い、またはいくつかの態様において-2.25 SD低い身長標準偏差スコアを有する被験者を意味する。
本明細書において用いられるように、「ラロン症候群」という用語は、成長ホルモン受容体(GHR)機能の完全な欠乏、または完全な成長ホルモン非感受性症候群(GHIS)を示す患者を指す。そのような患者は平均で約-5〜-6の平均身長標準偏差スコア(SDS)を有し、IGF-1による処置に反応する。GHRの細胞外ドメインに欠陥を有する被験者では、循環中の機能的GHBPの欠如がGH非感受性のマーカーとして役立ちうる。「ラロン症候群」のさらに一般的な症状には、小さい顔および顎、低い鼻梁、前頭隆起、肥満、高い調子の声、および小児初期の低血糖症が含まれる。生化学的に、ラロン症候群の患者は、GHの血中濃度の増加および低いGHBP血中濃度を有するが、IGF-1の血中濃度は低いことを特徴とする。
本明細書において用いられるように、「特発性低身長」、「ISS」および「非GHD非IGFD」は全て、成長ホルモン十分(すなわち、標準的なGH血中レベル、またはGH分泌が標準的である他の証拠)、IGF-1十分(すなわち、患者の対応する年齢および性別に関して標準的な範囲であるIGF-1血中レベル)、および患者の対応する年齢および性別に関して少なくとも約-2低い、またはいくつかの態様において-2.25 SD未満の身長標準偏差スコア(SDS)を特徴とする成長障害に罹患している小児患者における症候群を指す。
本明細書において用いられるように、「部分的成長ホルモン非感受性症候群」または「部分的GHIS」は、患者がGH欠損患者に投与した用量と同じ用量のGHに反応するが、同程度に反応しない症候群を指す。この症候群はさらに、患者が、対応する年齢および性別における標準的平均値より少なくとも約2標準偏差低い身長、好ましくは対応する年齢および性別の標準的平均値より約2〜約4標準偏差またはそれより低い範囲の身長(たとえば、身長のSDスコアは-2.0〜-4.0)を有し、ヒトにおける標準的な平均レベルより少なくとも2標準偏差(典型的に約2〜約4標準偏差)低い高親和性GHBP血中レベルを有し、ヒトの標準的な平均レベルより低いIGF-1血中レベルを有し、および少なくとも標準的であるGHの平均または最高刺激血中レベルを有することをさらに特徴とする。平均血中レベルは患者における測定の平均値である。
本明細書において用いられるように、「部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達」、「部分的内因性GH活性またはシグナル伝達」、「部分的成長ホルモン活性またはシグナル伝達」、または「部分的GH活性またはシグナル伝達」を特徴とする小児患者における成長障害は、患者が(i)成長障害の治療的処置前に、患者の対応する年齢および性別における標準的平均値より少なくとも2標準偏差低い、好ましくは約2〜約4標準偏差またはそれ以上低い身長(たとえば、SD -2.0〜-4.0)、ならびに(ii)IGF-1およびIGFBP-3の内因性のGH誘導を示す内分泌系を特徴とする症候群を指す。一般的に、IGFBP-3血中レベルは、患者における内因性の成長ホルモン活性またはシグナル伝達の指標として役立ちうる。部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を有する患者は、外因性のIGF-1の1回投与に反応して時間の関数としてIGFBP-3血中レベルの二相性の曲線を示し、この場合、患者のIGFBP-3血中レベルはIGF-1投与後直ちに上昇した後、投与後12〜16時間までにIGFBP-3血中レベルはベースラインまたはそれより低い値まで減衰して、次に、IGFBP-3血中レベルは投与後24〜36時間までにベースラインより上までリバウンドする。中等度の原発性IGFD患者におけるIGF-1投与後の経時的なIGFBP-3血中レベルの例としての二相性曲線を図7に示す。
本明細書において用いられるように、「部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達」、「部分的内因性GH活性またはシグナル伝達」、「部分的成長ホルモン活性またはシグナル伝達」、または「部分的GH活性またはシグナル伝達」を特徴とする成人患者における内分泌障害は、患者が(i)小児期に成長障害に罹患した、(ii)小児期に患者が罹患したホルモン障害の成人での発現である一つまたは複数の代謝状態、および(iii)IGF-1およびIGFBP-3の内因性のGH誘導を示す内分泌系を特徴とする症候群を指す。このように、部分的成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している小児患者は、年齢と共に、部分的成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする内分泌障害に罹患している成人患者となりうる。
本発明において用いられるように、(A)「生理的ストレス誘導性」、「生理的ストレスによって引き起こされる」、「生理的ストレスによって誘発された」、「生理的ストレスによって生じる」、「生理的ストレスに副次的な」、または「生理的ストレスの続発症」として記述される、および(B)「部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする」、「部分的内因性GH活性シグナル伝達を特徴とする」、「部分的成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする」、または「部分的GH活性またはシグナル伝達を特徴とする」として記述される任意の患者(小児、思春期、および成人患者を含む)における内分泌障害は、患者が(i)GH/IGF-1軸の調節障害または障害を必然的に伴い、および生理的ストレスによって引き起こされる内分泌障害、ならびに(ii)IGF-1およびIGFBP-3の内因性のGH誘導を示す内分泌系を特徴とする症候群を指す。さらに、「内分泌障害」という用語が前述の(A)および(B)と類似の句によって改変される場合は常に、この定義が当てはまる。
本明細書において用いられるように、「生理的ストレス誘発性」障害、「生理的ストレスによって引き起こされた」障害、「生理的ストレスによって誘発された」障害、「生理的ストレスによって生じた」障害、「生理的ストレスに副次的な障害」、「生理的ストレスの続発症である」障害、および前述の句のいずれかと類似の意味を有する全ての句は、本明細書において互換的に用いられ、(i)患者の基礎病態、たとえば癌、感染症、リウマチ性関節炎、炎症性腸疾患およびクローン病のような慢性炎症疾患、嚢胞性線維症、肺線維症、および慢性閉塞性肺疾患(COPD)のような呼吸器症候群、およびうっ血性心不全のような心血管疾患、腎不全等の結末として、および/または(ii)一つまたは複数の環境的ストレス、たとえばアレルゲン、変異原物質、発癌物質、病原体、薬物、アルコール、または他の化学物質、外傷、火傷、喫煙、全身性ショック、手術、ならびに栄養不良および飢えのような栄養ストレス等に対する患者の曝露の結末として患者が罹患する任意の障害を指す。
本明細書において用いられるように、「神経性食欲不振」は、しばしば強迫性運動を伴う規定食を特徴とする患者における摂食障害を指し、劇的な体重減少が起こる。広まった身体イメージおよび肥満の恐怖により耐えずより体重を減らそうと思い続ける。神経性食欲不振のほとんどの症例は女性に起こり、通常思春期のあいだに始まる(Yager and Anderson, N. Eng. J. Med., 353: 1481- 1488 (2005))。神経性食欲不振の既定の特徴は、全米精神医学会(Washington, D. C.: 2000)によって以下のように公開されたDiagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, revised 4th edition (DSM-IV, REF)に示される:
1.年齢および身長に関する最小の標準的な体重またはそれより上の体重を維持することの拒否(たとえば、理想体重の85%未満の体重の維持が起こる体重減少、または成長期のあいだに予想される体重増加を行うことができず、それによって理想体重の85%未満の体重となる)。
2.たとえ体重過少であっても体重が増えるまたは太ることに対する強い恐怖。
3.体重または体型が経験する(体異型症)方法の障害、自己評価に基づく体重または体型の不当な影響、または現在の低体重の重篤性の拒否。
4.初経後の思春期の少女および成人女性における無月経(少なくとも3回連続して月経周期がないこと;エストロゲン治療の投与後に限って起こる場合は無月経が存在すると考えられる)。
本明細書において用いられるように、「骨粗鬆症」は、Miller and Grinspoon, Arch. Intern. Med., 165: 561-566 (2005)によって記述されるように、患者が任意の骨格部位で-2.5未満の骨塩密度T-スコアを示す状態を指す。
本明細書において用いられるように、「オステオペニア」は、患者が任意の骨格部位において-1.0未満の骨塩密度T-スコアを示す状態を指す。
本明細書において、「悪液質」は、積極的に体重を減らそうとしていない患者における脂肪組織および骨格筋の広範な喪失を特徴とする進行性のるいそう症候群を指す。これは、癌、特定の感染疾患(たとえば、結核)、後天性免疫不全症候群(AIDS)、うっ血性心不全、腎不全、嚢胞性線維症、リウマチ性関節炎、およびクローン病を含む様々な基礎障害の続発症となりうる。悪液質は、食欲不振、無力症、および貧血に由来する不動状態まで患者を身体的に衰弱させる。
本明細書において用いられるように、「患者の体重または脂肪なし体重を増加させる」という句、および前述の句と類似の全ての句は、(i)患者のベースライン(処置前)体重または脂肪なし体重と比較して治療に反応した患者が経験する体重または脂肪なし体重の増加、または(ii)プラセボ処置対照患者または無処置対照患者が経験する体重または脂肪なし体重と比較して、治療に反応した患者が経験する体重または脂肪なし体重の減少の低減もしくは予防を指す。
本明細書において用いられるように、患者の「窒素バランス」は、個体における窒素摂取(タンパク質またはアミノ酸として)と総窒素排泄との差として定義される。窒素摂取が窒素排泄と等しい場合、被験者は窒素平衡にある。窒素摂取が窒素排泄より多い場合、窒素バランスは正であるが、窒素排泄が窒素摂取より大きい場合、窒素バランスは負である。窒素バランスは、尿中の窒素をモニターすることによって推定することができる。窒素バランスの絶対値はまた、便中の窒素測定を必要とするが、ほとんどの場合、食事が実質的に変化するのでなければこれは認識可能に変化しない。このように、尿中の窒素含有量は、総窒素排泄とほぼ相関しうる。尿中の窒素含有量のモニタリングは、患者が持続的な負の窒素バランスを有する、または有すると予想される場合には特に重要である。
本明細書において用いられるように、「成長ホルモン」または「GH」は、本来の配列または変種型、および天然、合成、または組換え型のいずれかの起源からの成長ホルモンを指す。例には、ヒトの本来の配列(ソマトトロピンまたはソマトロピン)を有する天然または組換え型GHであるヒト成長ホルモン(hGH)、およびソマトレム、ソマトトロピン、およびソマトロピンを含む組み換えDNA技術によって産生された任意のGHまたはGH変種を指す組換え型成長ホルモン(rGH)が含まれる。本明細書においてヒトの使用にとって好ましいのは、組換え型のヒト本来の配列、そのN-末端でメチオニンを有するまたは有しない成熟GHである。最も好ましいのは、たとえば1988年7月5日に交付された米国特許第4,755,465号およびGoeddel et al., Nature, 282: 544 (1979)において記述されるプロセスによって大腸菌において産生されたメチオニルヒト成長ホルモン(met-hGH)である。Genentech, Incによって商品名PROTROPIN(登録商標)として販売されているMet-hGHは、N-末端メチオニン残基が存在することを除き、天然のポリペプチドと同一である。この付加されたアミノ酸は、細菌のタンパク質合成プロセスの結果である。同様に、Genentech, Incから商品名NUTROPIN(登録商標)として入手可能な組換え型hGHも好ましい。さらに、Genentech, Incから商品名NUTROPIN AQ(登録商標)として入手可能な注射用組換え型rhGH液体も好ましい。これらの後者の二つのhGH産物は、N-末端メチオニン残基を欠損し、天然のホルモンの配列と同一のアミノ酸配列を有する。Gray et al., Biotechnology 2: 161 (1984)を参照されたい。メチオニルhGHおよびhGHはいずれも、同等の効力および薬物動態値を有する。Moore et al., Endocrinology, 122: 2920- 2926 (1988)。もう一つの適当なhGH候補物質は、1987年6月2日に交付された米国特許第4,670,393号において記述されるように純粋に体形成性であり、乳汁産生活性を有しないGHの胎盤型であるhGH変種である。同様に、1990年5月3日に公開された国際公開公報第90/04788号および1992年6月11日に公開された国際公開公報第92/09690号において記述されるGH変種も含まれる。
本明細書において用いられるように、「IGF-1」は、天然の配列もしくは変種型の、または天然、合成、もしくは組換え型のいずれかの起源からの、ウシ、ヒツジ、ブタ、ウマ、トリ、および好ましくはヒトを含む任意の種からのインスリン様増殖因子-1を指す。
本発明の方法において用いるために適しているのは、たとえば1987年8月5日に公開された欧州特許第230,869号;1984年12月19日に公開された欧州特許第128,733号;または1988年10月26日に公開された欧州特許第288,451号において記述されるプロセスによって調製された、N-末端メチオニンを有しない、ヒトの本来の配列、成熟IGF-1である。より好ましくは、この本来の配列のIGF-1は、欧州特許第123,228号および第128,733号、ならびに2001年12月18日に交付された米国特許第6,331,414において記述されるように組み換えによって産生される。なおより好ましくは、この本来の配列のIGF-1は、INCRELEX(商標)(注射用メカセルミン[rDNA起源])として市販されている薬物における活性な薬学的成分である。「rhIGF-1」という用語は、組換え型ヒトIGF-1を指す。
本明細書において用いられるように、IGF-1の「変種」、または「類似体、相同体、および模倣体」という言及は、明らかな構造類似性を有しない化合物に対して、本来のIGF-1の構造と一つまたは複数の残基の置換、および/または欠失のみが異なる化合物を含む。しかし、全ての例においてそのような化合物は、実質的に本来のIGF-1と同じ活性を有する。このように、「類似体」は、IGF-1と同じ基本構造を有するがいくつかの残基が異なる化合物を指し;および「相同体」は、限られた数の残基の欠失および/または置換によって本来のIGF-1とは異なる化合物を指す。
本発明における使用にとって適しているのは、1991年12月31日に公開された米国特許第5,077,276号;第5,164,370号;第5,470,828号;1987年2月26日に公開されたPCT国際公開公報第87/01038号 および1989年6月29日に公開されたPCT国際公開公報第89/05822号において記述されるIGF-1変種、すなわち成熟分子のN-末端から3位に少なくともグルタミン酸残基が存在しない変種、またはN-末端でアミノ酸5個までの欠失を有する変種である。最も好ましい変種は、N-末端から最初の3個のアミノ酸が欠失している(脳IGF、tIGF-1、des(1-3)-IGF-1、またはdes-IGF-1として様々に呼ばれる)。他の化合物は、以下および米国特許第6,121,416,号、第6,251,865号、および第6,420,518号に記述されるIGF-1置換体化合物である。
本明細書において用いられるように、「IGF結合タンパク質」、または「IGFBP」は、それらが循環中(すなわち血液(たとえば、血清)または組織中)に存在するか否かによらず、IGF-1またはIGF-2と通常に、会合、結合、または複合体を形成するタンパク質またはポリペプチドを指す。そのような結合タンパク質には受容体は含まれない。この定義には、IGFBP-1、IGFBP-2、IGFBP-3、IGFBP-4、IGFBP- 5、IGFBP-6、Mac 25 (IGFBP-7)、およびプロスタサイクリン刺激因子(PSF)、または内皮細胞特異的分子(ESM-1)と共にIGFBPと高い相同性を有する他のタンパク質が含まれる。Mac 25は、Swisshelm et al., 1995, Proc Natl Acad Sci USA, 92: 4472-4476およびOh et al., J Biol Chem, 271: 30322-30325 (1996)において記述される。PSFは、Yamauchi et al., 1994, Biochem J, 303:591-598に記述されている。ESM-1は、Lassalle et al., 1996, J Biol Chem, 271 : 20458-20464に記述されている。同定された他のIGFBPに関しては、たとえば1990年6月27日に公開された欧州特許第375,438号;1990年5月23日に公開された欧州特許第369,943号;1989年10月5日に公開された国際公開公報第89/09268号;Wood et al., 1988, Mol Endocrinol, 2: 1176-1185;Brinkman et al., 1988, EMBO J, 7: 2417-2423;Lee et al., 1988, Mol Endocrinol, 2:404-411;Brewer et al., 1988, Biochem Biophys Res Comm, 152: 1289-1297;1988年12月7日に公開された欧州特許第294,021号;Baxter et al., 1987, Biochem Biophys Res Comm, 147: 408-415;Leung et al., 1987, Nature, 330: 537- 543;Martin et al., 1986, J Biol Chem, 261:8754-8760;Baxter et al., 1988, Comp Biochem Physiol, 91B: 229-235;1989年9月21日に公開された国際公開公報第89/08667号;1989年10月19日に公開された国際公開公報第89/09792号;およびBinkert et al., 1989, EMBO J, 8: 2497-2502を参照されたい。
本明細書において用いられるように、内因性のIGF-1の血液および組織レベルを変化させるという状況における「活性な」、「生物活性な」、「生物学的に活性な」、または「遊離の」IGF-1は、IGF受容体もしくはインスリン受容体、ハイブリッドIGF/インスリン受容体、またはIGF結合タンパク質に結合するIGF-1、またはそうでなければ内因性もしくは外因性のIGF-1の生物活性を引き起こすIGF-1を指す。
本明細書において用いられるように、「高親和性成長ホルモン結合タンパク質」、または「高親和性GHBP」は、ヒト(Baumann et al., 1986, J. Clin. Endocrinol. Metab., 62:134-141;1990年5月9日に公開された欧州特許第366,710号;Herington et al., 1986, J. Clin. Invest., 77:1817-1823;Leung et al., 1987, Nature 330:537-543)を含むいくつかの種(Ymer et al., 1985, Mol. Cell. Endocrinol. 41:153;Smith et al., 1988, Endocrinology 123:1489-1494;Emtner et al., 1990, Acta Endocrinologica (Copenh.), 122:296-302)においてGHBPとして血液中で循環して機能するGHRの細胞外ドメインを指す。GHRとは構造的に無関係であるように思われる、GHに対する親和性がより低い第二のBPもまた記述されている(Baumann et al., 1990, J. Clin. Endocrinol. Metab. 70:680-686)。血液中の機能的GHBPを測定するための様々な方法が存在するが、好ましい方法は、Carlssonら(1991, J. Clin. Endocrinol. Metab. 73:1216)および米国特許第5,210,017号によって記述されるリガンド媒介免疫機能アッセイ(LIFA)である。
本明細書において用いられるように、「患者の成長速度を増加させる」には、GHによって処置したGH-欠損患者(すなわち、GHDと診断された患者)、またはIGF-1によって処置したIGF-1欠損患者と類似の最終的な身長を患者が達成する状況が含まれるのみならず、GHによって処置したGH-欠損患者もしくはIGF-1によって処置したIGF-1欠損患者と類似の成長速度で患者が身長が取り戻す状況、標的身長範囲に近い成人身長、すなわち親の中間の標的身長によって決定されるその遺伝能により一貫する最終的な身長を達成する状況、または典型的に成長速度(cm/年)もしくは身長SDスコアによって測定されるその身長を増加させる状況を指す。
本明細書において用いられるように、「部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする内分泌障害の症状を緩和する」とは、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする内分泌障害に関連する症状の治療的利益を達成することを指す。部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする内分泌障害に罹患している患者の症状には、成長速度または身長SDSの減少、血圧の上昇、心能力の減少、心疾患、腎疾患、神経疾患、運動能力の障害、筋肉量の減少、骨密度の減少、肥満、ならびに炭水化物および脂質代謝異常が含まれるがこれらに限定されるわけではない。このように、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする内分泌障害の症状を緩和することによって、成長速度の増加、身長SDSの増加、骨塩密度の増加、骨構造の改善、腎および心機能の改善、ならびにグルコース制御および体組成の改善が起こる。
本明細書において用いられるように、「処置」、または「処置する」とは、疾患または障害、たとえば低身長、または部分的内因性成長ホルモン活性もしくはシグナル伝達を特徴とする他の内分泌障害の進行を阻害すること、または疾患もしくは障害、たとえば低身長、または部分的内因性成長ホルモン活性もしくはシグナル伝達を特徴とする他の内分泌障害の発症を、物理的に、たとえば識別可能な症状の安定化、生理的に、たとえば身体パラメータの安定化、またはそのいずれであれ、遅らせることを指す。本明細書において用いられるように、「処置」、「処置する」等の用語は、所望の薬理学的および/または生理学的効果を得ることを指す。効果は、疾患もしくは状態、またはその症状の完全または部分的予防に関して予防的であってもよく、および/または疾患もしくは障害、および/または疾患または障害に帰因される有害な影響の部分的または完全な治癒に関して治療的であってもよい。本明細書において用いられるように、「処置」はヒトのような哺乳動物における疾患または障害の任意の処置を含み、これには、疾患による死亡のリスクを減少させること;疾患に対する素因を有する可能性があるが、まだ疾患を有すると診断されていない被験者において疾患または障害が起こることを予防すること;疾患または障害を阻害すること、すなわちその発症を停止させること(たとえば、疾患の進行速度を低減させること);および疾患を軽減すること、すなわち疾患の後退を引き起こすことが含まれる。本発明の治療的利益には、低身長に関連する疾患もしくは状態、または部分的内因性成長ホルモン活性もしくはシグナル伝達を特徴とする他の内分泌障害の発症のリスクまたは重症度の低減、が含まれるがこれらに限定されるわけではない。
本明細書において用いられるように、「治療的有効量」は、疾患または障害、たとえば低身長、または部分的内因性成長ホルモン活性もしくはシグナル伝達を特徴とする内分泌障害を処置または管理するために十分な化合物の量を指す。治療的有効量は、疾患または障害の処置または管理において治療的利益を提供する化合物の量を指してもよい。さらに、本発明の化合物に関連する治療的有効量は、疾患または障害の処置または処置において治療的利益を提供する化合物単独の量、または他の治療と併用した量を意味する。この用語は、全体的な治療を改善する、望ましくない効果を低減もしくは回避する、もう一つの治療物質の治療有効性を増強する、またはもう一つの治療物質と相乗効果を示す量を含みうる。
本明細書において用いられるように、「薬学的組成物」は、哺乳動物、特にヒトのような被験者に投与するために適した組成物を含むことを意味する。一般的に、「薬学的組成物」は無菌的であり、好ましくは被験者において望ましくない反応を誘発することができる混入物質を含まない(たとえば、薬学的組成物における化合物は薬学的等級である)。薬学的組成物は、経口、口腔内、直腸内、非経口、腹腔内、皮下、皮内、気管内等を含む異なる多数の投与経路によって、それを必要とする被験者または患者に投与するために設計されうる。いくつかの態様において、組成物は、DMSO以外の浸透増強剤を用いて経皮経路によって投与するために適している。他の態様において、薬学的組成物は、経皮経路以外の経路によって投与するために適している。
本明細書において用いられるように、「薬学的に許容される担体」という句は、活性成分の生物活性の有効性を妨害しない担体培地を指す。該担体培地は、本質的に化学的に不活性であり、非毒性である。
本明細書において用いられるように、「薬学的に許容される」という句は、連邦政府もしくは州政府の規制当局によって承認されること、または米国薬局方、もしくは動物において用いるための、およびより詳しくはヒトにおいて用いるための、他の一般的に認識される薬局方に記載されることを意味する。
本明細書において用いられるように、「担体」という用語は、それによって治療物質が投与される希釈剤、補助剤、賦形剤、または溶媒を指す。そのような担体は、生理食塩液、またはピーナッツ油、大豆油、鉱油、ゴマ油等のような、石油、動物、植物、もしくは合成起源の油を含む油のような、滅菌液体となりうる。生理食塩液は、薬学的組成物が静脈内に投与される場合、好ましい担体である。生理食塩液ならびにデキストロースおよびグリセロール水溶液はまた、特に注射用溶液のための液体担体としても用いることができる。適した薬学的賦形剤には、デンプン、グルコース、乳頭、蔗糖、ゼラチン、麦芽、コメ、小麦粉、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロール、タルク、塩化ナトリウム、乾燥スキムミルク、グリセロール、プロピレングリコール、水、エタノール等が含まれる。担体は、望ましければ湿潤剤、乳化剤、またはpH緩衝剤の微量を含みうる。これらの薬学的組成物は、溶液、懸濁液、乳剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、粉剤、徐放性製剤等の剤形となりうる。組成物は、トリグリセリドのような従来の結合剤および担体によって坐剤に処方されうる。適した薬学的担体の例は、E.W. MartinによるRemington's Pharmaceutical Sciencesに記述されている。適した薬学的担体の例は、N-(1(2,3-ジオレイルオキシ)プロピル)-N,N,N-トリメチルアンモニウムクロリド(DOTMA)およびジオレシルホスホチジルエタノールアミン(DOPE)が含まれるがこれらに限定されるわけではない多様な陽イオンポリアミンおよび脂質である。リポソームは、本発明の遺伝子治療での用途にとって適した担体である。そのような薬学的組成物は、被験者に適切に投与するための剤形を提供するために、適した量の担体と共に化合物の治療的有効量を含まなければならない。剤形は投与様式に適合していなければならない。
本明細書において用いられるように、本発明の化合物の「薬学的に許容される誘導体」には、塩、エステル、エノールエーテル、エノールエステル、アセタール、ケタール、オルトエステル、ヘミアセタール、ヘミケタール、酸、塩基、溶媒化合物、水和物、またはそのプロドラッグが含まれる。そのような誘導体は、そのような誘導体化に関する公知の方法を用いて当業者によって容易に調製される可能性がある。産生された化合物は、動物またはヒトに投与しても実質的な毒性効果を引き起こすことなく薬学的に活性であるか、またはプロドラッグである。
本明細書において用いられるように、「薬学的に許容される塩」という句は、薬学的に許容される、無機および有機の酸および塩基を含む、本質的に非毒性の酸および塩基から調製された塩を指す。薬学的に許容される塩には、塩酸、リン酸、酢酸、シュウ酸、酒石酸等に由来する基のような遊離のアミノ基によって形成される塩、およびナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、水酸化第二鉄、イソプロピルアミン、トリエチルアミン、2-エチルアミノエタノール、ヒスチジン、プロカイン等に由来する基のような遊離のカルボキシル基によって形成される塩が含まれる。
本明細書において用いられるように、IGF-1の「即時放出型」処方、GHの「即時放出型」処方、IGF-1とGHの「即時放出型」同時処方、またはIGF-1の「即時放出型」処方とGHの「即時放出型」処方の任意の混合物は、患者の体における薬物投与部位の組織への薬物の活性成分の生物学的利用率を調節する担体が存在しない薬物組成物または薬物組成物の混合物を指す。患者の体における薬物投与部位の組織に薬物の活性成分がアクセスすることを制限または減衰させる処方の任意の成分は、前述の定義の目的に関してそのように影響を受ける活性成分の生物学的利用率を調節する担体であると理解される。この定義によって、IGF-1/IGFBP-3非共有結合会合複合体を含む処方は、IGF-1の「即時放出型」処方としての資格を得ることができない。これは、複合体におけるIGF-1が組織におけるIGF-1受容体に結合することを防止する、および/またはそのようなIGF-1との結合に関して組織におけるIGF-1受容体と競合することから、IGF-1/IGFBP-3非共有結合会合複合体のIGFBP-3成分は、そのようなIGF-1の組織へのアクセスを制限または減衰させて、患者の体における薬物投与部位での組織へのそのようなIGF-1の生物学的利用率を調節する担体として資格を有する。さらに、この定義は、高分子マトリクス担体におけるプールまたはリザーバーからの薬物の活性成分の持続的放出または一定時間放出を提供するいかなる製剤も除外する。たとえば、生体崩壊性のミクロスフェア担体に封入されたIGF-1、GH、またはIGF-1とGHの任意の混合物を含む処方は、IGF-1、GH、またはその混合物の「即時放出型」処方としての資格を有することができない。
本明細書において用いられるように、「GHの平均または最高刺激血中レベル」という句は、GHの放出を引き起こす化合物または複数の化合物を投与するGH刺激試験後にラジオイムノアッセイによって測定した場合の成人における血液中の約3または5 ng/mlより高いおよび小児における約3、5、または10 ng/mlより高いGHレベルを意味する。
本明細書において用いられるように、「併用して」とは、たとえば第二の化合物の投与の全過程において第一の化合物が投与される場合;第一の化合物が、第二の化合物の投与と重なり合う期間投与される場合、たとえば第一の化合物の投与が第二の化合物の投与前に始まって、第一の化合物の投与が第二の化合物の投与が終わる前に終了する場合、第一の化合物の投与の前に第二の化合物の投与が始まり、第一の化合物の投与が終わる前に第二の化合物の投与が終了する場合、第二の化合物の化合物の投与が始まる前に第一の化合物の投与が始まり、第一の化合物の投与が終わる前に第二の化合物の投与が終了する場合、第一の化合物の投与が始まる前に第二の化合物の投与が始まり、第二の化合物の投与が終了する前に第一の化合物の投与が終了する場合の使用を指す。そのため、「併用して」はまた、二つまたは複数の化合物の投与を必然的に伴う療法も指しうる。本明細書において用いられるように、「併用して」という用語はまた、同じまたは異なる処方で、同じまたは異なる経路で、および同じまたは異なる投与剤形で投与されてもよい二つまたはそれより多い化合物の投与を指す。
さらに、特許請求の範囲は、いかなる選択的要素も除外するように草案される可能性があることに注意されたい。そのため、本声明は、特許請求の範囲の要素の引用と結びつけて、「唯一」、「のみ」等のようなそのような排他的用語を用いるための、または「負」の制限を用いるための先立つ基礎として役割を果たすと意図される。
本発明をさらに詳しく記述する前に、記述の特定の態様は当然、変化する可能性があることから、それらに制限されないと理解すべきである。同様に、本明細書において用いられる用語は、特定の態様のみを記述する目的のためであり、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ制限されることから、制限的に解釈されないと理解される。
値の範囲が提供されている場合、本文が明らかにそうでないことを明記している場合を除き、下限の単位の10分の1まで、その範囲のおよびその記載の範囲における他の任意の記載されるまたは介在する値の上限および下限のあいだのそれぞれの介在する値は、本発明に含まれると理解される。これらのより小さい範囲の上限および下限は独立してより小さい範囲に含まれてもよく、同様に本発明に含まれ、記載の範囲におけるいかなる具体的に除外された限界に従属する。記載の範囲に一つまたは双方の限界が含まれる場合、それらの含まれる限界のいずれかまたは双方を除外する範囲も同様に本発明に含まれる。
そうでないことを定義している場合を除き、本明細書において用いられる全ての技術および科学的用語は、本発明が属する当業者によって一般的に理解される意味と同じ意味を有する。本明細書に記述のものと類似または同等の方法および材料を、本発明の実践または試験において用いることができるが、好ましい方法および材料を記述する。本明細書において言及した刊行物は全て、刊行物が引用されることと結びつけて方法および/または材料を開示および記述するために、参照により本明細書に組み入れられる。
本明細書および添付の特許請求の範囲において用いられるように、単数形「一つの(a)」、「一つの(an)」、および「その」には、本文が明らかにそうでないことを明記している場合を除き、複数形が含まれることに注意しなければならない。このように、たとえば、「個体」という言及には、一つまたは複数の個体が含まれ、「方法」という言及には、当業者に公知の同等の段階および方法に対する参照等が含まれる。
本明細書において考察した刊行物は、単にその開示が本発明の提出日より前であるために提供される。本明細書におけるいかなる開示も先行発明に基づいて本開示がなされた日付を早める権利が本発明者にはないと自認したと解釈されるべきではない。さらに、提供される公開日は、実際の公開日とは異なる可能性があり、個々に確認を必要とするかもしれない。本明細書における参考文献の引用またはその考察は、それらが本発明に対する先行技術であることを認めたと解釈されるべきではない。
本発明を以下により詳細に記述する。
発明の詳細な説明
身長成長反応を誘発するためにIGF-1を1日2回注射によって投与することは、小児における一般的な実践となっている。これらのデータは、通常、成長ホルモン受容体機能の欠乏のために成長ホルモン活性またはシグナル伝達を有しないまれな小児において認められている。
本発明は、成長反応を誘発するために1日1回注射によって投与した場合に、IGF-1治療が何らかの内因性GHシグナル伝達を有する小児(すなわち、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者)、特に部分的GH欠損、中等度の原発性IGFD、または非GFD非IGFD(ISS)症候群をさらに特徴とする小児における成長障害の処置においてより有効である可能性があるという驚くべき発見に基づいている。
本発明はまた、GHおよびIGF-1をそれぞれ1日1回投与した場合、およびGH投与が毎日IGF-1投与と実質的に同時に行われる場合に、IGF-1および成長ホルモン(GH)併用治療が、部分的内因性GHシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している小児、特に部分的GH欠損、中等度原発性IGFD、または非GHD非IGFD(ISS)症候群をさらに特徴とする小児の処置においてより有効である可能性があるという予想外の結果にも基づいている。
最近まで、GHはGH欠損を有する小児に限って用いられていたが、これらの小児において、内因性のGHがどのように産生され、GHを投与した場合の内因性のGH分泌をどのように説明するかを理解する必要はなかった。さらに、IGF-1は、完全なGH抵抗性によって引き起こされたIGF-1欠損症を有する小児に限って用いられ、これらの小児では、産生されたGHがGH受容体機能の欠損により効果を有しないことから、GH分泌を考慮に入れる必要もなかった。しかし、GHおよび/またはIGF-1を何らかの内因性GH、および何らかの内因性GHシグナル伝達を有する小児において用いる場合には、投与療法の構成は極めてより重要となる。
GHシグナル伝達の完全な欠如を特徴とする低身長に罹患している被験者において、GHの投与は身長の成長を刺激しない。これらの患者における身長成長を刺激するために選択される処置療法はrhIGF-1の1日2回投与であることが見いだされている。したがって、低身長に罹患している他の被験者においても、rhIGF-1の1日2回投与は選択される投与療法であろうと期待されるであろう。しかし、何らかのGHシグナル伝達を有する低身長患者におけるrhIGF-1の1日2回投与対rhIGF-1の1日1回投与の効果に関する本研究において、rhIGF-1の1日1回投与は予想外に、優れた投与様式であることが発見された。
本研究において、いくつかの用量(15、30、60、120 μg/kg)のrhIGF-1を1日1回投与した。この試験の重要な発見は、IGF-1送達後数時間のあいだGH分泌が阻害されるが、GH分泌はその後回復して増加する(または「リバウンド」する)点である。IGFBP-3はGHによって調節されるタンパク質であることから、IGFBP-3の血中レベルは、GH活性のマーカーとして用いることができる。本試験において、IGFBP-3の血中レベルは、24および36時間後に増加する。したがって、rhIGF-1の1日1回投与によって「GH活性」に及ぼす真の効果が増加する。
本研究の他方において、rhIGF-1は二つの用量(40および80μg/kg)で1日2回注射によって、または80μg/kgでの1日1回注射によって投与された。本研究において、患者は、rhIGF-1治療の1日2回に反応して低下するIGFBP-3の血中レベルを示した。本発明において発見されたように、これは、GHを有効に低減する、IGFBP-3を抑制する、ならびに内因性のGH活性およびGHシグナル伝達の量を低減させる、IGF-1の1日2回注射による。
外因性のGHへの曝露は、処置患者における内因性のGHの分泌をダウンレギュレートすることは公知である。先に記述したようにIGF-1の1日1回投与が、「GH活性」に対する真の効果を増加させるという本発明の発見を考慮すると、部分的内因性GHシグナル伝達を有する患者に関するIGF-1およびGH併用治療の状況において、IGF-1およびGHの1日1回同時または実質的に同時の投与は、患者における「GH活性」に及ぼす真の効果を増加させると考えられる。
したがって、本発明の投与療法によって利益が得られるであろう一つの患者群は、以下を有する患者である:
1)内因性のGH活性、すなわちGH欠損ではない−被験者がGH欠損である場合、GH分泌に影響を及ぼす機会はない;および
2)内因性のGHシグナル伝達、すなわちGH抵抗性ではない−被験者がGH抵抗性である場合、患者がGHに反応することができないことから、GH分泌に及ぼす効果は明白な効果を有しないであろう。
したがって、本発明の治療アプローチは、患者が
1)GHの分泌能を有する;および
2)GHに反応することができる、
という点において、ISSである被験者としてよりよく知られる非GHD非IGFD低身長を有する患者に良好に適している。
処置法
1.小児患者における成長障害
本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者における成長を改善するための方法および組成物を提供する。一般的に、成長障害の患者は、(1)少なくとも-2である身長SDS(すなわち、患者の対応する年齢および性別おける標準的平均値より少なくとも2 SD低い)、(2)IGF-1およびIGFBP-3の内因性のGH誘導を示す内分泌系、ならびに(3)内因性のGH分泌の証拠を示す。
一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日ほぼ朝食時または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者が特発性低身長(ISS)を有し、および患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日ほぼ朝食時または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者が中等度の原発性インスリン様増殖因子欠損(IGFD)を有するが重度原発性IGFDを有せず、および患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日ほぼ朝食時または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者がIGF-1による処置時または初回処置前に、患者の対応する年齢および性別において標準的な平均レベルより低い、通常少なくとも約1標準偏差低いが約2標準偏差より低くないIGF-1血中レベルを有し、かつ患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日ほぼ朝食時または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者がIGF-1による処置時または初回処置前に標準的な成長ホルモン(GH)血中レベルを有し、および患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日ほぼ朝食時または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者が、IGF-1による処置時または初回処置前に標準的なGH血中レベルを有し、IGF-1による処置時または初回処置前に、患者の対応する年齢および性別の標準的な平均レベルより低い、通常少なくとも約1標準偏差低いが約2標準偏差より低くないIGF-1血中レベルを有し、かつ患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日ほぼ朝食時または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者が無傷の成長ホルモン(GH)分泌を有し、および患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者がGHに反応する無傷のIGF-1誘導を有し、かつ患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日ほぼ朝食時または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者が無傷の成長ホルモン(GH)分泌を有し、GHに反応する無傷のIGF-1誘導を有し、かつ患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者が、患者の対応する年齢および性別において標準的な平均レベルに等しいかまたはそれより大きい高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)血中レベルを有し、かつ患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者が特発性低身長(ISS)を有し、患者の対応する年齢および性別において標準的な平均レベルに等しいかまたはそれより大きい高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)血中レベルを有し、かつ患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者が中等度の原発性インスリン様増殖因子欠損(IGFD)を有するが重度の原発性IGFDは有せず、患者の対応する年齢および性別において標準的な平均レベルと等しいかまたはそれより大きい高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)血中レベルを有し、かつ患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者が、IGF-1による処置時または初回処置前に患者の対応する年齢および性別の平均対照レベルより低い、通常少なくとも約1標準偏差低いが約2標準偏差を超えて低いわけではないIGF-1血中レベルを有し、患者の対応する年齢および性別の標準的な平均レベルと等しいかまたはそれより大きい高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)の血中レベルを有し、かつ患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者が、IGF-1による処置時または初回処置前に標準的な成長ホルモン(GH)血中レベルを有し、患者の対応する年齢および性別の標準的な平均レベルと等しいかまたはそれより大きい高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)の血中レベルを有し、かつ患者はIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者が、IGF-1による処置時または初回処置前に標準的な成長ホルモン(GH)血中レベルを有し、IGF-1による処置時または初回処置前に患者の対応する年齢および性別の標準的な平均レベルより低い、通常少なくとも約1標準偏差低いが約2標準偏差を超えて低いわけではないIGF-1血中レベルを有し、患者の対応する年齢および性別の標準的な平均レベルと等しいかまたはそれより大きい高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)の血中レベルを有し、かつ患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者が無傷のGH分泌を有し、患者の対応する年齢および性別において標準的な平均レベルと等しいかまたはそれより大きい高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)血中レベルを有し、かつ患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者が、GHに反応する無傷のIGF-1誘導を有し、患者の対応する年齢および性別において標準的な平均レベルと等しいかまたはそれより大きい高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)血中レベルを有し、かつ患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者が、無傷のGH分泌を有し、GHに反応する無傷のIGF-1誘導を有し、患者の対応する年齢および性別において標準的な平均レベルと等しいかまたはそれより大きい高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)血中レベルを有し、かつ患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、患者が部分的成長ホルモン非感受性症候群(GHIS)を有しないことをさらに特徴とする、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者における成長を促進するためのIGF-1治療に関する上記の任意の方法を提供する。
もう一つの態様において、本発明は、患者がIGF-1を皮下ボーラス注射によって1日1回投与される、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者における成長を促進するためのIGF-1治療に関する上記の任意の方法を提供する。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために併用治療として投与した場合に有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療として投与した場合に有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日ほぼ朝食時または起床後約2時間以内に、IGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために併用治療として投与した場合に有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療として投与した場合に有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者が高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)の少なくとも標準的な血中レベルを有し、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日ほぼ朝食時または起床後約2時間以内に、IGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために併用治療として投与した場合に有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療として投与した場合に有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者が特発性低身長(ISS)を有し、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日ほぼ朝食時または起床後約2時間以内に、IGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために併用治療として投与した場合に有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療として投与した場合に有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者が特発性低身長(ISS)を有し、高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)の少なくとも標準的な血中レベルを有し、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日ほぼ朝食時または起床後約2時間以内に、IGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために併用治療として投与した場合に有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療として投与した場合に有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者が中等度の原発性インスリン様増殖因子欠損(IGFD)を有するが、重度原発性IGFDを有せず、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日ほぼ朝食時または起床後約2時間以内に、IGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために併用治療として投与した場合に有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療として投与した場合に有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者が中等度の原発性インスリン様増殖因子欠損(IGFD)を有するが、重度原発性IGFDを有せず、高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)の少なくとも標準的な血中レベルを有し、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日ほぼ朝食時または起床後約2時間以内に、IGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために併用治療として投与した場合に有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療として投与した場合に有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者がIGF-1およびGHによる処置時または初回処置前に対応する年齢および性別において標準的な平均レベルより低い、通常少なくとも約1標準偏差低いが2標準偏差を超えて低いわけではないIGF-1血中レベルを有し、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日ほぼ朝食時または起床後約2時間以内に、IGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために併用治療として投与した場合に有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療として投与した場合に有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者が、IGF-1およびGHによる処置時または初回処置前に対応する年齢および性別において標準的な平均レベルより低い、通常少なくとも約1標準偏差低いが2標準偏差を超えて低いわけではないIGF-1血中レベルを有し、高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)の少なくとも標準的な血中レベルを有し、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日ほぼ朝食時または起床後約2時間以内に、IGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために併用治療として投与した場合に有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療として投与した場合に有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者がIGF-1およびGHによる処置時または初回処置前に標準的なGH血中レベルを有し、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日ほぼ朝食時または起床後約2時間以内に、IGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために併用治療として投与した場合に有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療として投与した場合に有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者が、IGF-1およびGHによる処置時または初回処置前に標準的なGH血中レベルを有し、高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)の少なくとも標準的な血中レベルを有し、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日ほぼ朝食時または起床後約2時間以内に、IGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために併用治療として投与した場合に有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療として投与した場合に有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者が、IGF-1およびGHによる処置時または初回処置前に標準的なGH血中レベルを有し、IGF-1およびGHによる処置時または初回処置前に対応する年齢および性別において標準的な平均レベルより低い、通常、少なくとも約1標準偏差低いが2標準偏差を超えて低いわけではないIGF-1血中レベルを有し、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日ほぼ朝食時または起床後約2時間以内に、IGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために併用治療として投与した場合に有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療として投与した場合に有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者が、IGF-1およびGHによる処置時または初回処置前に標準的なGH血中レベルを有し、IGF-1およびGHによる処置時または初回処置前に対応する年齢および性別において標準的な平均レベルより低い、通常、少なくとも約1標準偏差低いが2標準偏差を超えて低いわけではないIGF-1血中レベルを有し、高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)の少なくとも標準的な血中レベルを有し、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日ほぼ朝食時または起床後約2時間以内に、IGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために併用治療として投与した場合に有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療として投与した場合に有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者が、無傷のGH分泌を有し、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日ほぼ朝食時または起床後約2時間以内に、IGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために併用治療として投与した場合に有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療として投与した場合に有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者が、無傷のGH分泌を有し、高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)の少なくとも標準的な血中レベルを有し、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日ほぼ朝食時または起床後約2時間以内に、IGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために併用治療として投与した場合に有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療として投与した場合に有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者が、GHに反応する無傷のIGF-1誘導を有し、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日ほぼ朝食時または起床後約2時間以内に、IGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために併用治療として投与した場合に有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療として投与した場合に有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者が、GHに反応する無傷のIGF-1誘導を有し、高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)の少なくとも標準的な血中レベルを有し、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日ほぼ朝食時または起床後約2時間以内に、IGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために併用治療として投与した場合に有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療として投与した場合に有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者が無傷のGH分泌およびGHに反応するIGF-1誘導を有し、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日ほぼ朝食時または起床後約2時間以内に、IGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者に、患者における成長を促進するために併用治療として投与した場合に有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療として投与した場合に有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、成長障害を処置する方法であって、患者が、無傷のGH分泌およびGHに反応するIGF-1誘導を有し、高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)の少なくとも標準的な血中レベルを有し、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日ほぼ朝食時または起床後約2時間以内に、IGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、患者が部分的成長ホルモン非感受性症候群(GHIS)を有しない、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している患者における成長障害を処置するためのGHおよびIGF-1併用治療に関する上記の任意の方法を提供する。
いくつかの態様において、患者はIGF-1の1回投与およびGHの1回投与を毎日ボーラス注射によって投与される。これらの態様のいくつかにおいて、IGF-1およびGHは、同時処方または同時混合された剤形であり、毎日1回皮下注射によって患者に投与される。他の態様において、IGF-1およびGHは、1回の注射または別個の注射によって患者に投与される、別個の処方薬の剤形である。
さらに、本発明は、本発明の方法において求められるどのようなIGF-1投与もIGF-1の即時放出型処方の1回投与で患者に投与され、本発明の方法において求められるどのようなIGF-1とGHの投与の併用も、(a)IGF-1とGHの即時放出型同時処方の1回投与で患者に投与されるか、(b)IGF-1の即時放出処方の1回投与で、およびGHの別個の即時放出処方の1回投与で患者に投与されるか、または(c)IGF-1の即時放出処方と別個のGHの即時放出処方がそのような投与の前に混合されて、1回投与で患者に投与される、成長障害を処置する上記の任意の方法の改変を提供する。
2.成人患者における内分泌障害
本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする内分泌障害に罹患している成人患者における代謝を改善するための方法および組成物を提供する。典型的に、本発明の治療に十分に適した成人患者には、小児期に部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患した患者が含まれる。小児期において成長障害を引き起こす部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達状態が成人期まで持続する場合、罹患した成人は、血圧の上昇、心能力の減少、心疾患、腎疾患、神経疾患、運動能力の障害、筋肉量の減少、骨密度の減少、肥満、ならびに脂質および炭水化物代謝異常を含む、多様な代謝障害および/またはそのような代謝障害の続発症に罹患しうる。本発明の方法は、これらの患者の代謝的健康を改善するために標準的な内分泌機能を置換するための治療を提供する。
一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日ほぼ朝食時または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者が成人特発性低身長(ISS)症候群を有し、かつ患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日ほぼ朝食時または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者が中等度の原発性インスリン様増殖因子欠損(IGFD)を有するが重度原発性IGFDを有せず、かつ患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日ほぼ朝食時または起床後約2時間以内に、IGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者がIGF-1による処置時または初回処置前に、患者の対応する年齢および性別において標準的な平均レベルより低い、通常少なくとも約1標準偏差低いが約2標準偏差を超えて低いわけではないIGF-1血中レベルを有し、かつ患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日ほぼ朝食時または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、患者における代謝異常を改善するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者がIGF-1による処置時または初回処置の前に標準的な成長ホルモン(GH)血中レベルを有し、かつ患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日ほぼ朝食時または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者がIGF-1による処置時または初回処置前に標準的な成長ホルモン(GH)血中レベルを有し、患者がIGF-1による処置時または初回処置前に、患者の対応する年齢および性別において標準的な平均レベルより低い、通常少なくとも約1標準偏差低いが約2標準偏差を超えて低いわけではないIGF-1血中レベルを有し、かつ患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者が無傷な成長ホルモン(GH)分泌を有し、かつ患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者がGHに反応する無傷のIGF-1誘導を有し、かつ患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者が無傷の成長ホルモン(GH)分泌およびGHに反応する無傷のIGF-1誘導を有し、かつ患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者が患者の対応する年齢および性別において標準的な平均レベルと等しいかまたはそれより大きい高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)血中レベルを有し、かつ患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者が特発性低身長(ISS)症候群を有し、患者の対応する年齢および性別において標準的な平均レベルと等しいかまたはそれより大きい高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)血中レベルを有し、かつ患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者が中等度の原発性インスリン様増殖因子欠損(IGFD)を有するが重度原発性IGFDを有せず、患者の対応する年齢および性別において標準的な平均レベルと等しいかまたはそれより大きい高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)血中レベルを有し、かつ患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者がIGF-1による処置時または初回処置前に患者の対応する年齢および性別において標準的な平均レベルより低い、通常少なくとも約1標準偏差低いが約2標準偏差を超えて低いわけではないIGF-1血中レベルを有し、患者の対応する年齢および性別において標準的な平均レベルと等しいかまたはそれより大きい高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)血中レベルを有し、かつ患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者が、IGF-1による処置時または初回処置前に標準的な成長ホルモン(GH)血中レベルを有し、患者の対応する年齢および性別において標準的な平均レベルと等しいかまたはそれより大きい高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)血中レベルを有し、かつ患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者がIGF-1による処置時または初回処置前に標準的な成長ホルモン(GH)血中レベルを有し、患者がIGF-1による処置時または初回処置前に患者の対応する年齢および性別において標準的な平均レベルより低い、通常少なくとも約1標準偏差低いが約2標準偏差を超えて低いわけではないIGF-1血中レベルを有し、患者の対応する年齢および性別において標準的な平均レベルと等しいかまたはそれより大きい高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)血中レベルを有し、かつ患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するために有効な量のインスリン様増殖因子(IGF-1)を投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者が、標準的なGH血中レベルを有し、患者の対応する年齢および性別において標準的な平均レベルと等しいかまたはそれより大きい高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)血中レベルを有し、かつ患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者が、成長ホルモンによる無傷のIGF-1誘導を有し、患者の対応する年齢および性別において標準的な平均レベルと等しいかまたはそれより大きい高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)血中レベルを有し、かつ患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者が、無傷のGH分泌、GHに反応する無傷のIGF-1誘導を有し、患者の対応する年齢および性別において標準的な平均レベルと等しいかまたはそれより大きい高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)血中レベルを有し、かつ患者がIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するためのIGF-1療法の上記の任意の方法であって、患者が小児期に部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害を有したことをさらに特徴とする方法を提供する。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するためのIGF-1療法の上記の任意の方法であって、患者が部分的成長ホルモン非感受性症候群(GHIS)を有しないことをさらに特徴とする方法を提供する。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するためのIGF-1療法の上記の任意の方法であって、患者がIGF-1を皮下ボーラス注射によって1日1回投与される方法を提供する。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するために併用治療において有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療において有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するために併用治療において有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療において有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者が高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)の少なくとも標準的な血中レベルを有し、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHが1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するために併用治療において有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療において有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者が、成人特発性低身長(ISS)症候群を有し、IGF-1が1日1回投与され、GHが1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するために併用治療において有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療において有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者が、特発性低身長(ISS)症候群を有し、高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)の少なくとも標準的な血中レベルを有し、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するために併用治療において有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療において有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者が中等度の原発性インスリン様増殖因子欠損(IGFD)を有するが重度原発性IGFDを有せず、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するために併用治療において有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療において有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者が中等度の原発性インスリン様増殖因子欠損(IGFD)を有するが、重度原発性IGFDを有せず、高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)の少なくとも標準的な血中レベルを有し、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するために併用治療において有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療において有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者がIGF-1およびGHによる処置時または初回処置前に対応する年齢および性別において標準的な平均レベルより低い、通常少なくとも約1標準偏差低いが約2標準偏差を超えて低いわけではないIGF-1血中レベルを有し、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するための併用治療において有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療において有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者がIGF-1およびGHによる処置時または初回処置前に対応する年齢および性別において標準的な平均レベルより低い、通常少なくとも約1標準偏差低いが約2標準偏差を超えて低いわけではないIGF-1血中レベルを有し、高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)の少なくとも標準的な血中レベルを有し、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するために併用治療において有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療において有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者が標準的なGH血中レベルを有し、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するために併用治療において有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療において有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者が標準的なGH血中レベルを有し、高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)の少なくとも標準的な血中レベルを有し、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するために併用治療において有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療において有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者が標準的なGH血中レベルを有し、患者がIGF-1およびGHによる処置時または初回処置前に対応する年齢および性別において標準的な平均レベルより低い、通常少なくとも約1標準偏差低いが約2標準偏差を超えて低いわけではないIGF-1血中レベルを有し、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するために併用治療において有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療において有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者が、標準的なGH血中レベルを有し、患者がIGF-1およびGHによる処置時または初回処置前に対応する年齢および性別において標準的な平均レベルより低い、通常少なくとも約1標準偏差低いが約2標準偏差を超えて低いわけではないIGF-1血中レベルを有し、高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)の少なくとも標準的な血中レベルを有し、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するために併用治療において有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療において有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者が無傷のGH分泌を有し、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するために併用治療において有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療において有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者が無傷のGH分泌を有し、高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)の少なくとも標準的な血中レベルを有し、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時または起床後約2時間以内にIGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するために併用治療において有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療において有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者がGHに反応する無傷のIGF-1誘導を有し、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するための併用治療において有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療において有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者が、GHに反応する無傷のIGF-1誘導を有し、高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)の少なくとも標準的な血中レベルを有し、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するために併用治療において有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療において有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者が無傷のGH分泌およびGHに反応するIGF-1誘導を有し、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している成人患者に、患者における代謝異常を改善するために併用治療において有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療において有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む、内分泌障害を処置する方法であって、患者が、無傷のGH分泌およびGHに反応する無傷のIGF-1誘導を有し、高親和性成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)の少なくとも標準的な血中レベルを有し、患者がIGF-1を1日1回投与され、GHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、患者は、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1日1回およびGHを1日1回投与される。
もう一つの態様において、本発明は、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している患者における代謝異常を改善するためのGHとIGF-1との併用治療に関する上記の任意の方法であって、患者が小児期に部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害を有したことをさらに特徴とする方法を提供する。
もう一つの態様において、本発明は、患者が部分的成長ホルモン非感受性症候群(GHIS)を有しない、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする代謝障害に罹患している患者における代謝異常を改善するためのGHとIGF-1との併用治療に関する上記の任意の方法を提供する。
いくつかの態様において、患者は、皮下ボーラス注射によってIGF-1を1日1回およびGHを1日1回毎日投与される。これらの態様のいくつかにおいて、IGF-1およびGHは、患者に1日1回毎日投与される同時処方薬の剤形である。他の態様において、IGF-1およびGHは、別個の注射によって患者に投与される別個の処方薬の剤形である。
さらに、本発明は、本発明の方法において求められるどのようなIGF-1投与もIGF-1の即時放出型処方の1回投与で患者に投与され、および本発明の方法において求められるどのようなIGF-1とGHの投与の併用も、(a)IGF-1とGHの即時放出型同時処方の1回投与で患者に投与されるか、(b)IGF-1の即時放出処方の1回投与で、およびGHの別個の即時放出処方の1回投与で患者に投与されるか、または(c)IGF-1の即時放出処方とGHの別個の即時放出処方とがそのような投与の前に混合されて、1回投与で患者に投与される、成人における代謝障害を処置する上記の任意の方法の改変を提供する。
3.生理的ストレスによって引き起こされる内分泌障害
本発明は、生理的ストレスによって引き起こされ、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする内分泌障害に罹患している患者における代謝異常を改善するための方法および組成物を提供する。典型的に、本発明の治療にとって十分に適している患者には、生理的ストレスに反応して成長ホルモン抵抗性またはIGF-1/GH軸のもう一つの障害を獲得する患者が含まれる。生理的ストレスは、癌、感染症、うっ血性心不全、リウマチ性関節炎、嚢胞性線維症、クローン病等のような患者の基礎疾患状態、または栄養ストレスのような環境的ストレスに対する患者の曝露となりうる。そのような生理的ストレスの結果、患者は、血圧の増加、心能力の減少、心疾患、腎疾患、神経疾患、運動能力障害、筋肉量の減少、食欲不振、悪液質、骨密度の減少、オステオペニア、骨粗鬆症、肥満、ならびに脂質および炭水化物代謝異常を含む、多様な代謝障害またはそのような代謝障害の続発症に罹患しうる。本発明の方法は、これらの患者の代謝的健康を改善するために、および内分泌機能障害の期間および/またはその後の期間において、治療しなければ患者が経験するであろう医学的合併症を予防または低減するために、標準的な内分泌機能の代償治療を提供する。
一つの態様において、本発明は、生理的ストレスによって引き起こされ、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする内分泌障害に罹患している患者に、患者における代謝異常を改善するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む方法であって、患者がある量のIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、内分泌障害は悪液質である。他の態様において、悪液質障害は、患者における基礎となる癌の続発症である。他の態様において、内分泌障害は食欲不振である。他の態様において。内分泌障害は食欲不振およびオステオペニアである。他の態様において、内分泌障害は体重が回復しつつあるが体重が回復したわけではない患者における食欲不振である。他の態様において、内分泌障害は、体重が回復しつつあるが体重が回復したわけではない患者における食欲不振およびオステオペニアである。他の態様において、内分泌障害は、体重が回復しつつあるが体重が回復したわけではない患者における食欲不振および骨粗鬆症である。前述の任意の態様において、代謝の改善は、(i)骨代謝の改善、すなわち骨塩密度(BMD)の改善、(ii)窒素バランスの改善、および/または(iii)体重または脂肪なし体重の増加となりうる。前述の任意の態様において、患者の食欲不振障害は神経性食欲不振となりうる。前述の任意の態様において、患者はヒト女性となりうる。さらに、本発明は、患者が毎日朝食時もしくはほぼ朝食時または起床後約2時間以内にIGF-1を1日1回投与される、この段落において先に述べた任意の方法の改変を提供する。さらに、本発明は、方法に従って投与されるIGF-1の量と併用した場合に、患者における骨代謝を改善するために、たとえば骨塩密度(BMD)を改善するために有効な量のエストロゲンのような抗吸収剤が患者に投与される、本段落において先に記述したオステオペニアまたは骨粗鬆症を処置する方法の任意の改善を提供する。
もう一つの態様において、本発明は、生理的ストレスによって誘発され、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする内分泌障害に罹患している患者に、患者における代謝異常を改善するために併用治療において有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療において有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む方法であって、患者がある量のIGF-1を1日1回投与され、ある量のGHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、内分泌障害は悪液質である。他の態様において、悪液質障害は患者における基礎となる癌の続発症である。他の態様において、内分泌障害は食欲不振である。他の態様において、内分泌障害は食欲不振およびオステオペニアである。他の態様において、内分泌障害は、食欲不振および骨粗鬆症である。他の態様において、内分泌障害は、体重が回復しつつあるが回復したわけではない患者における食欲不振である。他の態様において、内分泌障害は、体重が回復しつつあるが回復したわけではない患者における食欲不振およびオステオペニアである。他の態様において、内分泌障害は、体重が回復しつつあるが回復したわけではない患者における食欲不振および骨粗鬆症である。前述の任意の態様において、代謝の改善は、(i)骨代謝の改善、すなわち骨塩密度(BMD)の改善、(ii)窒素バランスの改善、および/または(iii)体重または脂肪なし体重の増加となりうる。前述の任意の態様において、患者の食欲不振障害は、神経性食欲不振となりうる。前述の任意の態様において、患者はヒト女性となりうる。さらに本発明は、患者が、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1日1回および成長ホルモンを1日1回投与される、本段落において先に記述した任意の方法の改変を提供する。さらに、本発明は、方法に従って投与されるIGF-1および成長ホルモンの量と併用した場合に、患者における骨代謝を改善するために、たとえば骨塩密度(BMD)を改善するために有効である量のエストロゲンのような抗吸収剤が患者に投与される、本段落において先に記述したオステオペニアまたは骨粗鬆症を処置する方法の任意の改善を提供する。
もう一つの態様において、本発明は、食欲不振に罹患している患者に、患者における代謝異常を改善するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む方法であって、患者がある量のIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、食欲不振に罹患している患者は、体重が回復しつつあるが回復したわけではない。前述の任意の態様において、患者の食欲不振障害は神経性食欲不振となりうる。さらに、本発明は、代謝の改善が骨代謝の改善であり、方法に従って投与されるIGF-1の量と併用した場合に、患者における骨代謝を改善するために有効である量のエストロゲンのような抗吸収剤を患者に投与する段階をさらに含む、本段落において先に記述した方法の任意の改善を提供する。前述の任意の態様において、代謝の改善は、(i)骨代謝の改善、すなわち骨塩密度(BMD)の改善、(ii)窒素バランスの改善、および/または(iii)体重または脂肪なし体重の増加となりうる。前述の任意の態様において、患者はヒト女性となりうる。さらに本発明は、患者が、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1日1回投与される、本段落において先に記述した任意の方法の改変を提供する。
もう一つの態様において、本発明は、食欲不振に罹患している患者に、患者における代謝異常を改善するために併用治療において有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療において有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む方法であって、患者がある量のIGF-1を1日1回投与され、ある量のGHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、食欲不振に罹患している患者は、体重が回復しつつあるが回復したわけではない。前述の任意の態様において、患者の食欲不振障害は神経性食欲不振となりうる。さらに、本発明は、代謝の改善が骨代謝の改善であり、本方法に従って投与されるIGF-1およびGHの量と併用した場合に、患者における骨代謝を改善するために有効である量のエストロゲンのような抗吸収剤を患者に投与する段階をさらに含む、本段落において先に記述した方法の任意の改変を提供する。前述の任意の態様において、代謝の改善は、(i)骨代謝の改善、すなわち骨塩密度(BMD)の改善、(ii)窒素バランスの改善、および/または(iii)体重または脂肪なし体重の増加となりうる。前述の任意の態様において、患者はヒト女性となりうる。さらに本発明は、患者が、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1日1回および成長ホルモンを1日1回投与される、本段落において先に記述した任意の方法の改変を提供する。
もう一つの態様において、本発明は、食欲不振に罹患している患者に、患者における骨粗鬆症を予防する、発症を遅らせる、進行を遅らせる、発症のリスクを低減させる、または疾患の負荷を低減させるために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む方法であって、患者がある量のIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、食欲不振に罹患している患者は、体重が回復しつつあるが回復したわけではない。前述の任意の態様において、患者の食欲不振障害は、神経性食欲不振となりうる。さらに、本発明は、方法に従って投与されるIGF-1の量と併用した場合に、患者における骨粗鬆症を予防する、発症を遅らせる、進行を遅らせる、発症のリスクを低減させる、または疾患の負荷を低減させるために有効である量のエストロゲンのような抗吸収剤を患者に投与する段階をさらに含む、本段落において先に記述した任意の方法の改変を提供する。前述の任意の態様において、方法は、患者の骨塩密度(BMD)を改善することによって、患者における骨粗鬆症を予防する、発症を遅らせる、進行を遅らせる、発症のリスクを低減させる、または疾患の負荷を低減させることができる。前述の任意の態様において、患者はヒト女性となりうる。さらに、本発明は、患者が、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1日1回投与される、本段落において先に記述した任意の方法の改変を提供する。
もう一つの態様において、本発明は、食欲不振に罹患している患者に、患者における骨粗鬆症を予防する、発症を遅らせる、進行を遅らせる、発症のリスクを低減させる、または疾患の負荷を低減させるために併用治療において有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用治療において有効な量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む方法であって、患者がある量のIGF-1を1日1回投与され、ある量のGHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、食欲不振に罹患している患者は、体重が回復しつつあるが回復したわけではない。前述の任意の態様において、患者の食欲不振障害は神経性食欲不振となりうる。さらに、本発明は、方法に従って投与されるIGF-1およびGHの量と併用した場合に、患者における骨粗鬆症を予防する、発症を遅らせる、進行を遅らせる、発症のリスクを低減させる、または疾患の負荷を低減させるために有効である量のエストロゲンのような抗吸収剤を患者に投与する段階をさらに含む、本段落において先に記述した任意の方法の改変を提供する。前述の任意の態様において、方法は、患者における骨塩密度(BMD)を改善することによって、患者における骨粗鬆症を予防する、発症を遅らせる、進行を遅らせる、発症のリスクを低減させる、または疾患の負荷を低減させることができる。前述の任意の態様において、患者はヒト女性となりうる。さらに、本発明は、患者が、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1日1回および成長ホルモンを1日1回投与される、本段落において先に記述した任意の方法の改変を提供する。
もう一つの態様において、本発明は、食欲不振およびオステオペニアに罹患している患者に、患者における骨粗鬆症を予防する、発症を遅らせる、進行を遅らせる、発症のリスクを低減させる、または疾患の負荷を低減させるために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む方法であって、患者がある量のIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、食欲不振およびオステオペニアに罹患している患者は、体重が回復しつつあるが回復したわけではない。前述の任意の態様において、患者の食欲不振障害は神経性食欲不振となりうる。さらに、本発明は、方法に従って投与されるIGF-1の量と併用した場合に、患者における骨粗鬆症を予防する、発症を遅らせる、進行を遅らせる、発症のリスクを低減させる、または疾患の負荷を低減させるために有効である量のエストロゲンのような抗吸収剤を患者に投与する段階をさらに含む、本段落において先に記述した任意の方法の改変を提供する。前述の任意の態様において、方法は、患者の骨塩密度(BMD)を改善することによって、患者における骨粗鬆症を予防する、発症を遅らせる、進行を遅らせる、発症のリスクを低減させる、または疾患の負荷を低減させることができる。前述の任意の態様において、患者はヒト女性となりうる。さらに、本発明は、患者が、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1日1回投与される、本段落において先に記述した任意の方法の改変を提供する。
もう一つの態様において、本発明は、食欲不振およびオステオペニアに罹患している患者に、患者における骨粗鬆症を予防する、発症を遅らせる、進行を遅らせる、発症のリスクを低減させる、または疾患の負荷を低減させるために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と有効量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む方法であって、患者がある量のIGF-1を1日1回投与され、ある量のGHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、食欲不振およびオステオペニアに罹患している患者は、体重が回復しつつあるが回復したわけではない。前述の任意の態様において、患者の食欲不振障害は、神経性食欲不振となりうる。さらに、本発明は、本方法に従って投与されるIGF-1およびGHの量と併用した場合に、患者における骨粗鬆症を予防する、発症を遅らせる、進行を遅らせる、発症のリスクを低減させる、または疾患の負荷を低減させるために有効である量のエストロゲンのような抗吸収剤を患者に投与する段階をさらに含む、本段落において先に記述した任意の方法の改変を提供する。前述の任意の態様において、方法は、患者の骨塩密度(BMD)を改善することによって、患者における骨粗鬆症を予防する、発症を遅らせる、進行を遅らせる、発症のリスクを低減させる、または疾患の負荷を低減させることができる。前述の任意の態様において、患者はヒト女性となりうる。さらに、本発明は、患者が、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1日1回および成長ホルモンを1日1回投与される、本段落において先に記述した任意の方法の改変を提供する。
もう一つの態様において、本発明は、食欲不振および骨粗鬆症に罹患している患者に、患者における骨粗鬆症の進行を遅らせる、または疾患の負荷を低減させるために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む方法であって、患者がある量のIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。いくつかの態様において、食欲不振および骨粗鬆症に罹患している患者は、体重が回復しつつあるが回復したわけではない。前述の任意の態様において、患者の食欲不振障害は、神経性食欲不振となりうる。さらに、本発明は、本方法に従って投与されるIGF-1の量と併用した場合に、患者における骨粗鬆症の進行を遅らせる、または疾患の負荷を低減させるために有効である量のエストロゲンのような抗吸収剤を患者に投与する段階をさらに含む、本段落において先に記述した任意の方法の改変を提供する。前述の任意の態様において、方法は、患者の骨塩密度(BMD)を改善することによって、患者における骨粗鬆症の進行を遅らせる、または疾患の負荷を低減させることができる。前述の任意の態様において、患者はヒト女性となりうる。さらに、本発明は、患者が、毎日ほぼ朝食時または起床後約2時間以内にIGF-1を1日1回投与される、本段落において先に記述した任意の方法の改変を提供する。
もう一つの態様において、本発明は、食欲不振および骨粗鬆症に罹患している患者に、患者における骨粗鬆症の進行を遅らせる、または疾患の負荷を低減させるために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と有効量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む方法であって、患者がある量のIGF-1を1日1回投与され、ある量のGHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。いくつかの態様において、食欲不振および骨粗鬆症に罹患している患者は、体重が回復しつつあるが回復したわけではない。前述の任意の態様において、患者の食欲不振障害は、神経性食欲不振となりうる。さらに、本発明は、本方法に従って投与されるIGF-1およびGHの量と併用した場合に、患者における骨粗鬆症の進行を遅らせる、または疾患の負荷を低減させるために有効である量のエストロゲンのような抗吸収剤を患者に投与する段階をさらに含む、本段落において先に記述した任意の方法の改変を提供する。前述の任意の態様において、方法は、患者の骨塩密度(BMD)を改善することによって、患者における骨粗鬆症の進行を遅らせる、または疾患の負荷を低減させることができる。前述の任意の態様において、患者はヒト女性となりうる。さらに、本発明は、患者が、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1日1回および成長ホルモンを1日1回投与される、本段落において先に記述した任意の方法の改変を提供する。
もう一つの態様において、本発明は、悪液質に罹患している患者に、患者における窒素バランスを改善するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む方法であって、患者がある量のIGF-1を1日1回投与される方法を提供する。さらに、本発明は、患者が、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1日1回投与される、本段落において先に記述された任意の方法の改変を提供する。
もう一つの態様において、本発明は、悪液質に罹患している患者に、患者における窒素バランスを改善するため、または体重もしくは脂肪なし体重を増加させるために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と有効量の成長ホルモン(GH)とを投与する段階を含む方法であって、患者がある量のIGF-1を1日1回投与され、ある量のGHを1日1回投与され、かつ患者がIGF-1およびGHを同時にまたは実質的に同時に投与される方法を提供する。さらに、本発明は、患者が、毎日朝食時もしくはほぼ朝食時、または起床後約2時間以内にIGF-1を1日1回および成長ホルモンを1日1回投与される、本段落において先に記述された任意の方法の改変を提供する。
さらに、本発明は、本発明の方法において求められるどのようなIGF-1投与も、IGF-1の即時放出型処方において1回患者に投与され、ならびに本発明の方法において求められるどのようなIGF-1およびGH投与も、(a)IGF-1とGHとの即時放出同時処方の1回投与で患者に投与されるか、(b)IGF-1の即時放出処方の1回投与、およびGHの即時放出処方の1回投与で患者に投与されるか、または(c)IGF-1の即時放出処方とGHの別個の即時放出処方とがそのような投与の前に混合されて、患者に1回投与される、生理的ストレスによって引き起こされ、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする、食欲不振、悪液質、または他の内分泌障害に罹患している患者を処置する上記の任意の方法の改変を提供する。
エストロゲンの投与が求められる本発明の任意の方法は、本発明の方法において明記されたエストロゲン治療の代わりに、またはそれに加えてもう一つの骨吸収阻害剤を用いるように改変することができると認識されると考えられる。さらに、そのような方法は、本発明の方法(IGF-1の投与またはIGF-1とGH投与の併用)において明記された同化薬物、骨吸収阻害剤と同時または連続的に同時投与することによって実践されうる。骨吸収阻害剤は、ビスホスホネート、エストロゲン、選択的エストロゲン受容体調節剤、選択的アンドロゲン受容体調節剤、カルシトニン、ビタミンD類似体、またはカルシウム塩となりうる。骨吸収阻害剤は、アンドロネート、リセドロネート、エチドロネート、パミドロネート、チルドロネート、ゾレドロン酸、ラロキシフェン、タモキシフェン、ドロロキシフェン、トレミフェン、イドキシフェン、レボルメロキシフェン、または抱合エストロゲンとなりうる。一つの態様において、患者は、同化薬を3ヶ月間間欠投与された後、骨吸収阻害剤による処置を3ヶ月間受ける。当業者は、連続処置療法は、骨吸収阻害剤の処置期間から始めた後に、同化薬による処置期間を行うことができること、連続処置期間の長さを改変できること(たとえば、1〜18ヶ月)、および同化薬は骨吸収阻害剤(たとえば同化薬および骨吸収阻害剤の連続処置期間の後に骨吸収阻害剤単独または同化薬単独の処置期間を行う)と同時投与されうることを認識すると考えられる。連続処置期間(たとえば、同化薬3ヶ月後に骨吸収阻害剤3ヶ月)は、患者のBMDが回復するまで繰り返すことができる(たとえば、T-スコア<平均値より-2.0または-2.5下)。
好ましい態様において、抗吸収剤の投与を明記する上記のいかなる方法も、抱合エストロゲン(Premarin(商標))のようなエストロゲン;ラロキシフェン(Evista(商標))のような選択的エストロゲン受容体調節剤(SERMs);カルシトニン(Miacalcin(商標));ならびにアレンドロネート (Fosamax(商標))、リセドロネート(Actonel(商標))、エチドロネート(Didronel(商標))、パミドロネート(Aredia(商標))、チルドロネート(Skelid(商標))、およびゾレドロン酸(Zometa(商標))のようなビスホスホネートの群から選択される市販の抗吸収剤を用いるように改変される。
IGF-1の投与
本発明は、IGF-1の有効量を患者に投与することによって、IGFDを有する患者の身長および成長速度を増加させる、ならびに代謝を改善するための方法および組成物を提供する。さらに、本発明は、IGF-1の有効量を患者に投与することによって、生理的ストレスによって引き起こされ、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする食欲不振、悪液質、または他の内分泌障害に罹患している患者における代謝を改善するための方法および組成物を提供する。いくつかの態様において、本来のヒトIGF-1を用いる。他の態様において、IGF-1変種を用いる。
本発明の方法において用いるために適しているのはIGF-1変種である。I型IGF受容体に対する効率的な結合を保持するが、血清担体タンパク質、たとえばIGFBPとの結合を低減させるであろうIGF-1変種を設計することができる。一つの局面において、これらの変種の設計は、インスリンが血清担体タンパク質に結合しないという知見に基づいている。その全内容物が参照により本明細書に明白に組み入れられる、1989年10月24日に交付された米国特許第4,876,242号を参照されたい。合成のインスリン様の二つの鎖の類似体からの証拠から、担体タンパク質の結合に関与するIGF-1のアミノ酸は、IGF-1のB領域に存在することが示唆されている。したがって、ヒトIGF-1の合成遺伝子を、hIGF-1の第一のアミノ酸16個がヒトインスリンのB鎖の最初のアミノ酸17個に置換されているIGF-1変種をコードするように改変することができる。次に、合成遺伝子を酵母の組換え型DNA発現系に入れて、改変酵母細胞によって産生されたペプチド類似体をそこから抽出して精製する。IGF-1分子のさらなる改変が行われており、それによってその全てが、実質的なIGF-1 I型受容体結合を有し、血清担体タンパク質に対する結合が低減されたさらなる類似体が得られた。
当技術分野において周知の他のIGF-1変種および類似体はまた、本発明の方法において用いるために適している。そのような変種には、たとえば国際公開公報第96/33216号において詳しく記述されている真正IGF-1の残基1〜69位を有する変種、および欧州特許第742,228号において詳しく記述されている省略型Cドメインを有する天然に存在する一本鎖IGF-1の誘導体である二本鎖IGF-1スーパーアゴニストが含まれる。IGF-1類似体は以下の式の類似体である:BCn,A、式中、BはIGF-1のBドメインまたはその機能的類似体であり、CはIGF-1のCドメインまたはその機能的類似体であり、nはCドメインにおけるアミノ酸の数であって、アミノ酸約8〜約10個を含むアミノ酸約6個〜約12個であり、およびAはIGF-1のAドメインまたはその機能的類似体である。
当技術分野において周知であるIGF-1の機能的変異体も同様に本発明の方法において用いるために適している。そのような機能的変異体には、IGF-1の変異体4個を開示し、そのうち3個はI型IGF受容体に対する親和性が低減されている、Cascieriら(1988, Biochemistry 27:3229-3233)において記述される変異体が含まれる。これらの変異体は:(Phe23、Phe24、Tyr25)IGF-1(1型および2型IGFならびにインスリン受容体に対するその親和性においてヒトIGF-1と同等の効力である、)(Leu24)IGF-1および(Ser24)IGF-1(ヒト胎盤I型IGF受容体、胎盤インスリン受容体、ならびにラットおよびマウス細胞のI型IGF受容体に対してIGF-1より低い親和性を有する)、ならびにデスオクタペプチド(Leu24)IGF-1(24位での芳香性の喪失が、hIGF-1のカルボキシル末端D領域の欠失と組み合わさり、I型受容体に対して(Leu24)IGF-1より低い親和性を有し、インスリン受容体に関して高い親和性を有する)。これらの変異体4個は、ヒト血清結合タンパク質に関して標準的な親和性を有する。
同様に、本発明の方法によって用いるために適している類似体には、当技術分野において周知のIGF-1の構造類似体が含まれる。そのような構造類似体には、IGF-1の構造類似体3個:IGF-1のカルボキシル末端のアミノ酸8個のD領域を欠損する(1-62)IGF-1;IGF-1のC領域の残基28〜37位が4残基グリシン架橋によって置換されている(1-27, Gly4, 38-70)IGF-1;ならびにC領域グリシン置換およびD領域欠失を有する(1-27, Gly4, 38-62)IGF-1を開示するBayne et al. (1988, J Biol Chem 264:11004-11008)において記述される類似体が含まれる。Peterkofskyら(1991, Endocrinology, 128: 1769- 1779)は、Bayneら、前記のGly4変異体を用いたデータを開示している。米国特許第5,714,460号は、神経損傷を処置するために、IGF-1またはIGF-1の活性濃度を増加させる化合物を用いることに言及している。
他の構造的類似体には、Cascieriら(1989, J Biol. Chem, 264: 2199-2202)において記述される類似体が含まれ、彼らはIGF-1のA領域における特異的残基がインスリンのA鎖における対応する残基に置換されているIGF-1類似体3個を開示した。類似体は、(Ile41、Glu45、Glu46、Thy49、Ser50、Ile51、Ser53、Tyr55、Gln56)IGF-1、残基41位がトレオニンからイソロイシンに変化し、A領域の残基42〜56位が置換されているA鎖変異体;(Thr49、Ser50、Ile51)IGF-1;および(Tyr55、Gln56)IGF-1である。
併用治療
もう一つの局面において、本発明のIGF-1療法および/またはIGF-1およびGH併用療法は、さらなる成長促進物質を用いることを含めるように改変することができる。本発明のIGF-1治療またはIGF-1およびGH併用治療と共に用いるために適したさらなる成長促進剤には、血液中の総IGF-1レベルを増加させる、またはIGF-1の効果を増強する物質が含まれる。一つの態様において、これらのさらなる試薬は一般的に、血液中のIGFBPの量に対して血液中のIGF-1を過剰にする、またはIGFBPからIGF-1を放出させ、これらには成長促進剤が含まれる。
この目的に関する成長促進剤には、哺乳動物において血液中のIGF濃度を増加させるために内因性のGHの放出を促進するGH分泌促進剤が含まれるがこれらに限定されるわけではない。例には、TRH、ジエチルスチルベストロール、テオフィリン、エンケファリン、Eシリーズプロスタグランジン、VIP-セクレチン-グルカゴン-GRPファミリーペプチド、および米国特許第4,411,890号において記述されるGHRP-6、GHRP-1のような他のGH分泌促進剤、ならびに米国特許第5,206,235号に開示されるようなベンゾ縮合ラクタムが含まれる。同様に、たとえば1996年5月23日に公開された国際公開公報第96/15148号を参照されたい。他の成長促進剤には、GHRP、GHRH、GH、およびその類似体が含まれる。たとえば、GHRPは、いずれも1995年6月29日に公開された国際公開公報第95/17422号および国際公開公報第95/17423号;Bowers, J, 1993, Pediatr Endocrinol, 6:21-31;およびSchoen et al., 1993, Annual Reports in Medicinal Chemistry, 28: 177-186において記述されている。GHRHおよびその類似体は、たとえば1996年11月28日に公開された国際公開公報第96/37514号において記述されている。
物質は、本発明の方法において提供されるIGF-1投与またはIGF-1およびGH同時投与と連続的または同時に投与することができ、たとえば、用いる試薬のタイプ、試薬および化合物を用いる目的、および臨床的検討のような要因に応じて、単独で用いる場合と同じ、それより高い、またはそれより低い用量で投与されてもよい。さらに、食事または運動療法のようなIGF状態を操作する他の手段も同様に、本発明の一部として併用処置であると見なされる。
もう一つの態様において、IGF-1は、その結合タンパク質の一つまたは複数、たとえばIGFBP-1、IGFBP-2、IGFBP-3、IGFBP-4、IGFBP-5、またはIGFBP-6と共に適当に投与される。メカニズムに拘束されることなく、IGF-1とIGFBPの同時投与は、IGF-1の半減期を増加させることによって、IGF-1単独より大きい反応を提供する可能性がある。
用いるために適した結合タンパク質は、米国特許第5,258,287号においておよびMartin and Baxter, 1986, J Biol Chem, 261: 8754-8760によって記述されるIGFBP-3である。このグリコシル化IGFBP-3タンパク質は、ほとんどの内因性IGFを運び、同様にGHによって調節されるヒト血漿において見いだされる125〜150 Kd糖タンパク質複合体の非還元SDS-PAGEゲルにおける約53 Kdの酸安定性成分である。
IGF結合タンパク質をIGF-1と共に投与することは、米国特許第5,187,151号において記述される方法によって行われてもよい。簡単に説明すると、IGF-1およびIGFBPは、約1:1のようなモル比約0.75:1〜約2:1を含む約0.5:1〜約3:1で皮下ボーラス注射によって有効量で投与される。
抗吸収剤治療
上記の方法が抗吸収剤の投与を要求する場合は常に、医師は、Premarin(商標)のような抱合エストロゲン;ラロキシフェン(Evista(商標))のような選択的エストロゲン受容体調節物質(SERMs);カルシトニン(Miacalcin(商標));およびアレンドロネート(Fosamax(商標))、リセドロネート(Actonel(商標))、エチドロネート(Didronel(商標))、パミドロネート(Aredia(商標))、チルドロネート(Skelid(商標))、およびゾレドロン酸(Zometa(商標))のようなビスホスホネートを含む骨吸収の阻害に適した市販の任意の薬学的製剤を、製品の添付文書に明記された用量、投与経路、プロトコール、および療法に従って用いてもよい。
処置に適した被験者
本明細書に開示の方法による処置に適した被験者には、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患している被験者が含まれる。一般的に、成長障害患者集団は、たとえば以下の特徴を有する:1)対応する年齢および性別の標準的平均値より少なくとも約2標準偏差(SD)低い身長;ならびに2)被験者の対応する年齢および性別において標準的な平均レベルより低い、しかし2 SDを超えて低いわけではないIGFBP-3血中レベル。一つの態様において、本発明は、標準的な平均レベルより少なくとも2 SD低い高親和性成長ホルモン結合タンパク質の血中レベルを有せず、ラロン症候群を有しないIGFD小児を処置するための方法を含む。もう一つの態様において、本発明は、標準的な平均レベルより少なくとも2 SD低い高親和性成長ホルモン結合タンパク質の血中レベルを有せず、部分的成長ホルモン非感受性症候群(部分的GHIS)を有しないIGFD小児を処置するための方法を含む。
一つの態様において、本発明は、少なくとも標準的な範囲内である成長ホルモンの平均または最高刺激血中レベルを有するIGFD小児を処置するための方法を含む。
特定の態様において、IGFDに罹患している被験者は、たとえば対応する年齢および性別において標準的な平均より少なくとも約2.0 SD低い、対応する年齢および性別において標準的な平均より少なくとも約2.5 SD低い(すなわち、-2.5 SD)、または対応する年齢および性別において標準的な平均より少なくとも約3.0 SD低い、通常対応する年齢および性別において標準的な平均より約2.0 SD〜約3.0 SD低い、対応する年齢および性別において標準的な平均より約2.5 SD〜約3.0 SD低い、または対応する年齢および性別において標準的な平均より少なくとも約3.0 SD低い身長を有する。特定の態様において、IGFDに罹患している被験者は、対応する年齢および性別において標準的な範囲より少なくとも1 SD低いIGF-1血中レベルを有する。IGF-1欠損被験者は、たとえば、対応する年齢および性別において標準的な範囲より少なくとも約2.0 SD低い、対応する年齢および性別において標準的な範囲より少なくとも約3.0 SD低い、通常対応する年齢および性別において標準的な範囲より約2.0 SD〜約3.0 SD低い、IGF-1血中レベルを有しうる。IGFD患者はまた、標準的な平均よりも低いが標準的な平均より2SDを超えて低いわけではない高親和性成長ホルモン結合タンパク質血中レベルをを有する。特定の態様において、高親和性成長ホルモン結合タンパク質の血中レベルは、標準的な平均レベルから標準的な平均レベルより-0.5 SD低い、標準的な平均レベルから標準的な平均レベルより0.5 SD低い、標準的な平均レベルより0.5 SD〜1.0 SD低い、標準的な平均レベルより1.0 SD〜1.5 SD低い、または標準的な平均レベルより1.5 SD〜2.0 SD低い。
IGF-1レベルの増加によって利益を受けるであろう低身長の患者は、当技術分野において公知の日常的な方法を用いて同定することができる。IGF-1レベルは血液中で検出されうる。IGF-1に関連した遺伝的異常は、標準的な遺伝子アッセイを用いて検出することができる。局所的IGF-1欠如(IGFBP-1レベルのような)のマーカーは、日常的なアッセイを用いて検出することができる。
体液または血液のような生物学的液体におけるIGFレベルの測定は、RIAおよびELISAを含む任意の手段によって行うことができる。たとえば、血液中の総IGF-1は、特に、抗IGF-1抗体と競合することによって、IGF-1の検出を妨害する結合タンパク質を除去するために酸エタノールを用いて血液試料を抽出した後に、市販のラジオイムノアッセイ(Medgenix Diagnostics, Brussels, Belgium;IGF-1 RIAキット、Nichols Institute, San Juan Capistrano, CA)によって決定することができる。IGFBPは、IGFBP-1およびIGFBP-3を測定するための市販の免疫放射測定アッセイ(IRMA)(Diagnostic System Laboratories Inc., Webster, TX)を用いて測定することができる。
もう一つの方法は、血液中の「遊離の」または活性なIGFレベルを測定する段階を必然的に伴う。たとえば、一つの方法が、その全内容物が参照により本明細書に明白に組み入れられる、米国特許第5,198,340号において記述される。IGF結合タンパク質に結合した内因性もしくは外因性IGF、またはIGF結合タンパク質に結合するが、IGF結合タンパク質に結合したヒトIGF受容体には結合しない化合物の量を検出するための、または生物学的液体における未結合のIGFレベルを検出するためのさらなる方法が、2001年6月26日に交付された米国特許第6,251,865号において記述される。この方法は、(a)IGF結合タンパク質上での利用可能な全てのIGF結合部位を飽和するために十分な期間、1)化合物の存在下でIGF結合部位がIGF結合タンパク質に対する結合に関して化合物上でなおも利用でき、それによって手段とIGF結合タンパク質とのあいだで複合体が形成されるように、固相担体に付着させた化合物に対して特異的な化合物(化合物上のエピトープに対して特異的な第一の抗体のような)を検出するための手段;および2)化合物に液体を接触させる段階;(b)飽和複合体を、化合物がIGF結合タンパク質に結合した場合に結合のために利用できるIGF結合タンパク質に対して特異的である検出可能に標識された第二の手段(IGFBP上のエピトープに対して特異的な第二抗体のような)に接触させる段階、ならびに(c)生物学的液体中のIGFBPの測定として、したがって液体中に存在する結合した化合物とIGF結合タンパク質の量、結合したIGFとIGF結合タンパク質の量、または活性IGFの量の測定として、結合した標識手段の量を定量的に分析する段階を含む。
その全内容物が参照により本明細書に明白に組み入れられる、米国特許第5,593,844号および第5,210,017号は、これらの結合タンパク質の一つと、それに結合するリガンドとのあいだに複合体の形成が起こる、抗体を用いることによって液体試料中のIGFBPの量を定量するために用いることができる、リガンド媒介免疫機能結合タンパク質アッセイ法を開示している。
リガンド媒介免疫機能法(LIFA)と呼ばれる抗体を用いる先に述べた定量的技術は、その全内容物が参照により本明細書に明白に組み入れられる米国特許第5,593,844号において、IGFと接触させることによってIGFBPの量を決定することに関して記述される。
骨量の測定
骨格量または密度を推定するために、現在いくつかの非侵襲性技術が利用可能である。これらには、二重エネルギーX線吸収法(DXA)、単一エネルギーX線吸収法(SXA)、定量的コンピューター断層撮影(CT)、および超音波が含まれる。
DXAは、ほとんどの施設において骨密度を測定するための標準となった非常に正確なX線技術である。これはいかなる骨格部位の測定のためにも用いることができるが、臨床決定では、通常、腰椎および股関節について行われる。かかと(踵骨)、前腕(橈骨および尺骨)、または指(指節骨)を測定する携帯型のDXA装置が開発されており、DXAはまた、体組成を測定するためにも用いることができる。DXA技術では、二つのX線エネルギーを用いて鉱化組織の面積を推定して、無機質の含有量を面積によって除し、これによって体格に関して部分的に補正される。しかし、DXAは二次元走査技術であり、骨の深さまたは後前方向の長さを推定することができないことから、この補正は部分的であるに過ぎない。このように、小さい人々は、平均より低い骨塩密度(BMD)を有する傾向がある。情報BMDを測定するより新しいDXA技術が現在評価中である。変形性関節炎においてしばしば認められる骨棘は、脊柱の骨密度を疑似的に増加させる傾向がある。DXA機器はいくつかの異なる製造元によって提供されることから、出力の絶対値は異なる。その結果、人種および性別に関してマッチさせた標準的な若い成人集団における結果と個々の結果を比較するT-スコアを用いて、結果を「標準的な」値と相関させることが標準的な実践となった。または、Z-スコアは、個々の結果を、同様に人種および性別に関してマッチさせた年齢をマッチさせた集団の結果と比較する。このように、Z-スコアが-1(年齢に関する平均値より1 SD低い)である60歳女性は、T-スコア-2.5(若い対照群に関する平均値より2.5 SD低い)を有しうると考えられる。
CTは、脊柱を測定するために主に用いられ、末梢CTは前腕骨または脛骨を測定するために用いられる。股関節の測定のためにCTを用いる研究が進行中である。CTは、骨のサブタイプ、たとえば柱状骨または皮質骨における骨密度を研究するさらなる長所を有する。CTから得られた結果は、この技術が柱状骨を特異的に分析して、真の密度(単位体積あたりの骨量)測定を提供できることから、現在利用できる他の全ての機器とは異なる。しかし、CTはなおも高価であり、より大きい放射線曝露を必然的に伴い、再現性がより低い。
超音波は、超音波が骨を通過する際のシグナルの減弱、またはそれが骨を横切る速度を計算することによって、骨量を測定するために用いられる。超音波が骨の質を査定するか否かは不明であるが、これはこの技術の長所である可能性がある。比較的低コストと可動性のために、超音波はスクリーニング技法として用いられる。
BMDを測定するためのこれらの技術は全て、米国食品医薬品局(FDA)によって骨折のリスクを予測するその能力に基づいて承認されている。股関節はこれが重要な骨折部位での骨量を直接査定することから、ほとんどの個体において好ましい測定部位である。股関節測定をDXAによって行う場合、脊柱を同時に測定することができる。閉経期前後の女性のような若い個体では、脊柱測定は、骨量喪失の最も感度のよい指標となる可能性がある。
窒素バランスの測定
患者の窒素バランスを計算または推定する任意の公知の方法を、内分泌障害を処置する本発明の方法と結びつけて、患者の診断または患者の転帰の評価のために利用することができる。尿中窒素排泄のモニタリングは、米国特許第5,348,979号において記述されるように窒素バランスを推定するために用いることができる。尿中窒素は、たとえばLabconco Corporation, 8811 Prospect Avenue, Kansas City, MO 64132-2696によって1998年に公表された「Guide to Kjeldahl Nitrogen Determination Methods and Apparatus」において記述されるKjeldahlの方法によって定量することができる。
体重または脂肪なし体重の測定
脂肪なし体重および体脂肪量の推定を含む、患者の体重または脂肪なし体重を計算または推定する任意の公知の方法を、内分泌障害を処置する本発明の方法と結びつけて、患者の診断または患者の転帰の評価のために利用することができる。
投与量および投与スケジュール
臨床医または内科医のような当業者は、当業者に公知であろういくつかの要因の検討に基づいて、治療的有効量の選択を決定することができる(たとえば、臨床試験によって)。そのような要因には、たとえばIGF-1の特定の型、薬学的化合物の規制当局による承認を得るために典型的に用いられる開発手順の際に確立された生物学的利用率、代謝、半減期等のような化合物の薬物動態パラメータが含まれる。用量を検討する際のさらなる要因には、処置される疾患または病態、被験者において得られる利益、被験者のボディマス、被験者の免疫状態、投与経路、化合物または併用治療物質の投与が急性または慢性であるか、同時投薬、および投与された薬学的物質の有効性に影響を及ぼすことが当業者に公知である他の要因が含まれる。
新規病態としてのIGFDの同定および処置は、GHDの同定および処置に直接匹敵する。成人におけるGH欠損の診断を確実に確立させることができたのは、1989年の近代神経放射線造影技術の到来のみであったことは他の研究者(Drake et al., 2001, Endocrine Reviews 22: 425-450)によって認められている。成人GHDの診断を確立するために大きく役立ったのは、小さい下垂体または障害を受けた下垂体および低IGF-1レベルで低GHレベルを有する患者のこの同定であった。したがって、自然発生GH分泌不全に関連する特徴的な臨床症候群が存在すること、およびこの特色の多くを逆転させるために組換え型GHを用いることが確立されたことが認識されたのは比較的最近になってからであった。
IGF-1によって処置する方法に関して、それによってGH代償治療が実践される方法を検討することは有益である。成人において、小児における身長または成長と同等であるGH作用の生物学的マーカーはない。したがって、成人におけるGH代償の有効性を判断することは難しい。最適なGH代償の査定は、高すぎる用量を投与すれば副作用が出現することから難しい。したがって、GH処置は、低用量で開始して、最終的な維持用量まで用量を増加させる。成人における適当なGH投与は、IGF-1の上生理的レベルを回避するために、IGF-1の血中レベルを測定することによって最善に決定されることはさらに非常に有益である。
さらに、成長ホルモンアンタゴニストを用いることも有益である。GH過剰(先端肥大症のような)状態では、成長ホルモンアンタゴニストによる処置の現在のねらいは、IGF-1レベルを標準的な範囲に低減させることである。IGF-1の血中レベルの測定は、治療後の先端肥大症の存在および疾患の持続に関する感度のよい特異的指標として特徴付けられている(Freda, 2003, GH and IGF Research 13:171-184)。
現在、何千人もの患者において測定されたIGF-1の血中レベルに関して標準的なデータがあり、それによってIGF-1標準偏差スコア(IGF-1 SDS)が確立されている(Juul, GH and IGF Research 13, 113-170, 2003)。小児の場合のように、これらの標準データは、所定の年齢および性別での被験者に関する標準範囲を確立するために年齢および性別によって調節されている。
成人(および小児)における適当な代償治療は、IGF-1レベルを年齢調節した標準的範囲まで上昇させるIGF-1の用量を確立することであるというのは、明らかに同方向の議論である。小児および成人におけるIGF-1レベルの標準的な範囲を確立するために最近、多くの研究が行われている(その全内容物が参照により本明細書に明白に組み入れられる、Juul, GH and IGF Research 13, 113-170, 2003)。
いくつかの態様において、用量あたり非経口投与されたIGF-1の総薬学的有効量は、被験者の体重あたり約40μg/kg/日〜約100μg/kg/日のような約20μg/kg/日〜約200μg/kg/日を含む、約10μg/kg/日〜約400μg/kg/日の範囲と考えられるが、これは治療的裁量に大きく委ねられる。成人に関する好ましい用量は約10μg/kg/日〜約160μg/kg日の範囲である。成人に関する関心対象となる他の用量は、約10μg/kg/日〜約180 μg/kg/日の範囲である。特定の関心対象のいくつかの態様において、20〜240μg/kg/日のIGF-1が被験者に投与される。IGF-1は、注射を含む薬物の1日1回投与の送達にとって適した任意の手段によって投与されてもよい。特定の態様において、IGF-1は、皮下ボーラス注射によって1日1回投与される。徐放性製剤を用いる場合、典型的に用いられる用量(1日量に基づいて計算)は、先に記述した用量より少なく、半分までと考えられる。
本発明はさらに、IGF-1と薬学的に許容される担体との薬学的組成物を用いて成長速度を増加させる方法を提供する。適した薬学的に許容される担体には、薬学的組成物の生物活性の有効性を妨害しない本質的に化学的に不活性で非毒性の薬学的組成物が含まれる。適した薬学的担体の例には、生理食塩液、グリセロール溶液、エタノール、N-(1(2,3-ジオレイルオキシ)プロピル)-N,N,N-トリメチルアンモニウムクロリド(DOTMA)、ジオレシルホスホチジルエタノールアミン(DOPE)、およびリポソームが含まれるがこれらに限定されるわけではない。そのような薬学的組成物は、被験者に適切に投与するための剤形を提供するために、適した量の担体と共に、化合物の治療的有効量を含まなければならない。製剤は、投与様式に適合しなければならない。たとえば、経口投与は、本発明の化合物を胃腸管での分解から保護するために腸溶コーティングを必要とする。もう一つの例において、本発明の化合物は、特に核酸の場合、化合物を分解酵素から遮蔽するために、循環系における輸送を促進するために、および細胞膜を超えて細胞内部位への送達を行うために、リポソーム処方において投与されてもよい。
もう一つの態様において、薬学的組成物は、IGF-1タンパク質、および/または一つもしくは複数の治療物質、および薬学的に許容される担体を含む。一つの態様において、IGF-1タンパク質を、他の治療物質と共に、または他の治療物質を伴わずに、薬学的に許容される担体と共に含む薬学的組成物は、有効量である。
本発明の薬学的組成物は中性または塩の剤形として処方されうる。薬学的に許容される塩には、塩酸、リン酸、酢酸、シュウ酸、酒石酸等に由来する塩のような、遊離のアミノ基によって形成される塩、およびナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、水酸化第二鉄、イソプロピルアミン、トリエチルアミン、2-エチルアミノエタノール、ヒスチジン、プロカイン等に由来する塩のような遊離のカルボキシル基によって形成された塩が含まれる。
いくつかの態様において、組成物は、ヒトへの皮下注射または静脈内投与に適合させた薬学的組成物として日常的な技法に従って処方される。典型的に、皮下注射または静脈内投与のための薬学的組成物は、滅菌等張水性緩衝液における溶液である。必要であれば、組成物にはまた、溶解剤および注射部位での疼痛を緩和するためのリドカインのような局所麻酔剤が含まれてもよい。一般的に、成分は、たとえば活性成分の量を示すアンプルまたは小袋のような気密性の密封容器における凍結乾燥粉末または無水濃縮物としての単位投与剤形において、個別に供給されるまたは共に混合して供給される。組成物が注入によって投与される場合、滅菌薬学等級の水、生理食塩液、または他の許容される希釈剤を含む、注入瓶、バッグ、または他の許容される容器にこれを分配することができる。化合物が注射によって投与される場合、成分が投与前に混合されるように、注射用滅菌水または生理食塩液のアンプルを提供することができる。
特定の態様において、IGF-1の処方は、米国特許第5,681,814号に記述される処方である。この処方は以下の通りである:約2〜約20 mg/ml IGF-1、約2〜約50 mg/mlオスモライト、約1〜約15 mg/mlの少なくとも一つの安定化剤、および組成物がpH 5〜約pH 5.5を有するような量の緩衝液(酢酸塩緩衝液または酢酸ナトリウムのような)。任意で、処方は、界面活性剤を、好ましくは約1〜約3 mg/mlのような約1〜約5 mg/mlの量で含んでもよい。
いくつかの態様において、オスモライトは、濃度約2〜10 mg/mlの無機塩または濃度約40〜約50 mg/mlの糖アルコールであり、安定化剤はベンジルアルコール、フェノール、またはその双方であり、緩衝液は酢酸塩緩衝液である。さらなる態様において、オスモライトは塩化ナトリウムのような無機塩である。
なおさらなる態様において、処方には、約8〜約12 mg/mlのIGF-1、約5〜約6 mg/mlの塩化ナトリウム、安定化剤として約8〜約10 mg/mlの量のベンジルアルコール、および/または約2〜約3 mg/mlの量のフェノール、およびpHが約5.4となるように約50 mM酢酸ナトリウム緩衝液が含まれる。任意で、処方は、界面活性剤としてポリソルベートを約1〜約3 mg/mlの量で含む。
経口投与のために適合された薬学的組成物は、たとえばカプセル剤もしくは錠剤として;粉剤もしくは顆粒剤として;液剤、シロップ剤もしくは懸濁剤として(水性または非水性液体において);食用のフォームもしくはホイップとして;または乳剤として提供されてもよい。錠剤または硬ゼラチンカプセルは、たとえば乳糖、デンプン、またはその誘導体、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウム、ステアリン酸またはその塩を含んでもよい。軟ゼラチンカプセルは、たとえば植物油、ロウ、脂肪、半固体または液体ポリオール等を含んでもよい。液剤およびシロップ剤は、たとえば水、ポリオール、および糖を含んでもよい。
経口投与を意図した活性物質は、胃腸管において活性成分の分解を遅らせる、または吸収に影響を及ぼす材料(たとえば、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリル)によってコーティングまたは混合してもよい。このように、たとえば活性成分の持続的な放出は、何時間も得られる可能性があり、必要であれば、活性成分を胃腸管内での分解から保護することができる。胃腸管に沿っての様々なpHおよび酵素的条件を考慮に入れて、経口投与のための薬学的組成物は、特定の胃腸管の位置で活性成分の放出を促進するように調製されてもよい。
非経口投与のために適合される薬学的組成物には、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、および薬学的組成物を意図されるレシピエントの血液と実質的に等張にする溶質を含んでもよい、水性および非水性滅菌注射液または懸濁液が含まれるがこれらに限定されるわけではない。そのような薬学的組成物に存在してもよい他の成分には、たとえば水、アルコール、ポリオール、グリセリン、および植物油が含まれる。非経口投与のために適合させた組成物は、単位用量または多用量容器、たとえば密封アンプルおよびバイアルに存在してもよく、滅菌液体担体、たとえば使用直前に注射用滅菌生理食塩液を加える必要がある凍結乾燥(凍結乾燥)状態で保存されてもよい。即時調製注射液および懸濁液は、滅菌粉末、顆粒および錠剤から調製されてもよい。そのような薬学的組成物は、被験者に適切な投与剤形を提供するために適量の担体と共に、IGF-1血中レベルを増加させる化合物の治療的または美容的有効量を含まなければならない。処方は投与様式に適合しなければならない。
経皮投与のために適合させた薬学的組成物は、長期間にわたって表皮と密接に接触し続けることを意図した孤立性のパッチとして提供されてもよい。局所皮膚投与のために適合される薬学的組成物は、たとえば軟膏、クリーム、懸濁液、ローション、粉剤、液剤、パスタ剤、ゲル、スプレー、エアロゾル、または油として提供されてもよい。局所塗布軟膏またはクリームは、好ましくは皮膚、口、眼、または他の外部組織への局所投与のために用いられる。軟膏において処方される場合、活性成分は、パラフィンまたは水混和性の軟膏基剤のいずれかと共に用いられる可能性がある。または、活性成分は、水中油型基剤または油中水型基剤によってクリームに処方されてもよい。
眼に局所投与するために適合された薬学的組成物には、たとえば、点眼液、または注射用薬学的組成物が含まれる。これらの薬学的組成物において、活性成分は、適した担体に溶解または懸濁することができ、これには、たとえばカルボキシメチルセルロースを含むまたは含まない水性溶媒が含まれる。口腔内での局所投与に適合させた薬学的組成物には、たとえばロゼンジ、香錠、およびマウスウォッシュが含まれる。
鼻腔内投与に適合させた薬学的組成物は、粉剤(好ましくは20〜500ミクロンの範囲の粒子径を有する)のような固体担体を含んでもよい。粉剤は、鼻呼吸を行う方法で、すなわち鼻の近くで保持した粉剤の容器から鼻を通して急速に吸入することによって投与することができる。または、鼻腔内投与のために用いられる薬学的組成物は、たとえば鼻腔内スプレーまたは点鼻液のように液体担体を含んでもよい。これらの薬学的組成物は、活性成分の水性または油性溶液を含んでもよい。吸入による投与のための組成物は、活性成分の既定量を提供するように構築されうる加圧エアロゾル、ネブライザー、または注入器が含まれるがこれらに限定されるわけではない特に適合させた装置において供給されてもよい。
直腸内投与のために適合させた薬学的組成物は、坐剤または浣腸として提供されてもよい。膣内投与のために適合させた薬学的組成物は、たとえばペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、パスタ、フォーム、またはスプレー剤形として提供されてもよい。
坐剤は一般的に、活性成分を重量で0.5%〜10%の範囲で含む。経口処方は好ましくは活性成分を重量で10%〜95%含む。
さらにもう一つの態様において、IGF-1は、部位からのIGF-1のクリアランスを遅らせる、またはたとえば注射部位もしくは投与部位からのIGF-1の遅い放出を引き起こす長時間作用型IGF-1処方を用いて投与してもよい。IGF-1の血漿クリアランスを延長させる長時間作用型処方は、PEG、ポリプロピレングリコールホモポリマーおよびポリオキシエチレンポリオールから選択される水溶性ポリマー、すなわち室温で水に溶解性であるポリマーのような高分子と複合体を形成したまたは共有結合した(可逆的または非可逆的結合によって)IGF-1の剤形であってもよい。たとえば、その全内容物が参照により本明細書に明白に組み入れられる、米国特許第5,824,642号を参照されたい。または、IGF-1は、その循環中の半減期を増加させるためにポリマーと複合体を形成する、またはポリマーに結合してもよい。この目的にとって有用なポリエチレンポリオールおよびポリオキシエチレンポリオールの例には、ポリオキシエチレングリセロール、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビトール、ポリオキシエチレングルコース等が含まれる。ポリオキシエチレングリセロールのグリセロール骨格は、たとえば動物およびヒトにおいてモノ、ジ、およびトリグリセリドに存在する同じ骨格である。ポリマーは、任意の特定の分子量を有する必要はないが、分子量は約3500〜100,000のあいだであることが好ましく、より好ましくは5000〜40,000である。好ましくはPEGホモポリマーは非置換であるが、これはアルキル基によって一つの末端で置換されてもよい。好ましくは、アルキル基はC1-C4アルキル基であり、最も好ましくはメチル基である。最も好ましくは、ポリマーはPEGの非置換ホモポリマー、PEGのモノメチル置換ホモポリマー(mPEG)、またはポリオキシエチレングリセロール(POG)であり、分子量は約5000〜40,000である。
IGF-1はまた、投与のために受容体、抗体、または抗体断片に共役させてもよい。
本発明の薬学的組成物の投与には、経口、静脈内注入、皮下注射、筋肉内、局所塗布、デポー注射、埋め込み、一定時間放出、腔内、鼻腔内、吸入、病変内、眼内、および放出制御型が含まれるがこれらに限定されるわけではない。本発明の薬学的組成物はまた、非経口、経皮(たとえば、経口)、鼻腔内、直腸内、膣内、舌下、粘膜下、または経皮的に導入してもよい。好ましくは、投与は非経口投与、すなわち消化管を通してではなく、たとえば静脈内、皮下、筋肉内、腹腔内、眼窩内、嚢内、脊柱内、胸骨内、動脈内、または皮内投与による何らかの他の経路を通して行われる。当業者は、投与様式を選択する場合に検討される特異的長所および短所を認識することができる。多数の投与様式が本発明に含まれる。たとえば、IGF-1タンパク質は、皮下注射によって投与されるが、併用治療物質は静脈内注入によって投与される。その上、IGF-1タンパク質の一つまたは複数の種の投与は、他の治療物質と共にまたは伴わずに、同時に(すなわち、同時投与)または連続的に行ってもよい。たとえば、IGF-1タンパク質は、第二の治療物質または治療のその後の投与に対する感受性を増加させるために最初に投与される。もう一つの態様において、IGF-1タンパク質の一つまたは複数の種の投与期間は、他の治療物質と共に、または伴わずに重なり合ってもよい。たとえば、IGF-1タンパク質は、7日間投与され、第二の治療物質はIGF-1タンパク質処置の5日目から始めて導入され、第二の治療物質による処置は、7日間のIGF-1タンパク質処置を超えて持続する。IGF-1はまた、米国特許第5,565,428号において記述されるように周期的に間欠的に投与することができる。
一つの態様において、本発明の薬学的組成物は、放出制御型、または徐放系によって送達される。たとえば、薬学的組成物は、静脈内注入、埋め込み型浸透圧ポンプ、経皮パッチ、リポソーム、または他の投与様式によって投与されてもよい。一つの態様において、ポンプを用いてもよい(たとえば、Langer, 1990, Science 249:1527-33;Sefton, 1987, CRC Crit. Ref. Biomed. Eng. 14:201;Buchwald et al., 1980, Surgery 88:507;Saudek et al., 1989, N. Engl. J. Med. 321 :574を参照されたい)。もう一つの態様において、化合物は、小胞、特にリポソームにおいて送達されうる(たとえば、Langer, Science 249:1527-33 (1990);Treat et al., 1989, in Liposomes in the Therapy of Infectious Disease and Cancer. Lopez-Berestein and Fidler (eds.), Liss, New York, pp. 353-65;Lopez-Berestein, ibid., pp. 317-27国際特許公開 WO 91/04014;米国特許第4,704,355号を参照されたい)。もう一つの態様において、ポリマー材料を用いることができる(たとえば、Medical Applications of Controlled Release, Langer and Wise (eds.), CRC Press: Boca Raton, Florida, 1974;Controlled Drug Bioavailability. Drug Product Design and Performance, Smolen and Ball (eds.), Wiley: New York (1984);Ranger and Peppas, 1953, J. Macromol. Sci. Rev. Macromol. Chem. 23:61;Levy et al., 1985, Science 228:190;During et al., 1989, Ann. Neurol. 25:351;Howard et al., 1989, J. Neurosurg. 71:105を参照されたい)。徐放性組成物の適した例には、成型された製品、たとえば被膜またはマイクロカプセルの形での半透過性ポリマーマトリクスが含まれる。徐放性マトリクスには、ポリラクチド(米国特許第3,773,919号、欧州特許第58,481号)、L-グルタミン酸とγ-エチル-L-グルタメートとのコポリマー(Sidman et al., 1983, Biopolymers, 22:547-556を参照されたい)、ポリ(2-ヒドロキシエチルメタクリレート)(Langer et al., 1981, J. Biomed Mater Res, 15:167-277、およびLanger, 1982, Chem Tech, 12:98-105)、エチレン酢酸ビニル(Langer et al、前記)、またはポリ-D-(-)-3-ヒドロキシ酪酸(欧州特許第133,988号)が含まれる。徐放性IGF-1組成物にはまた、リポソームに捕獲されたIGF-1が含まれる。IGF-1を含むリポソームは、それ自体公知の方法によって調製される:DE 3,218,121;Epstein et al., 1985, Proc Natl Acad Sci USA, 82:3688-3692;Hwang et al., 1980, Proc Natl Acad Sci USA, 77: 4030-4034;欧州特許第52,322号;欧州特許第36,676号;欧州特許第88,046号;欧州特許第143,949号;欧州特許第142,641号;日本国特許出願第83-118008号;米国特許第4,485,045号および第4,544,545号;ならびに欧州特許第102,324号。通常、リポソームは、脂質含有量が約30モル%コレステロールより大きく、選択される比率が最適なIGF-1治療に関して調節される、小さい(約200〜800オングストローム)単層型のリポソームである。
なおもう一つの態様において、放出制御系は、標的の近位に留置されうる。たとえば、マイクロポンプは制御された用量を脳に直接送達して、それによって全身用量のごく一部を必要としてもよい(たとえば、Goodson, 1984, in Medical Applications of Controlled Release, vol. 2, pp. 115-138を参照されたい)。IGF-1は、内臓脂肪を薬物に選択的に曝露するために腹腔内に直接送達することができる。
一つの態様において、処置を必要とする領域に本発明の薬学的組成物を局所に投与することが望ましい可能性がある;これは、たとえば限定的ではなく、術中の局所注入によって、局所応用によって(たとえば、術後の創傷の包帯と共に)、注射、カテーテルによって、坐剤によって、またはインプラントによって行ってもよい。インプラントは、シアラスティック(sialastic)メンブレンのようなメンブレンまたは線維を含む、多孔性、非多孔性、またはゼラチン様材料のインプラントとなりうる。
IGF-1は一つまたは複数の治療物質の投与の前、あいだ、および/または後に投与することができる。なおもう一つの態様において、IGF-1の投与と一つまたは複数の治療物質の投与のあいだには重なり合う期間が存在しうる。
さらなる態様において、IGF-1およびGHはいずれも、それぞれの有効量で、または最適下であるが併用した場合に有効であるそれぞれの量で患者に投与される。好ましくは、そのような量は、約25〜250μgIGF-1/kg体重/日、および約0.05〜0.5 mg GH/kg体重/週である。好ましくは、IGF-1およびGHの双方の投与は、たとえば静脈内または皮下手段を用いる注射によって行われる。より好ましくは、投与はIGF-1およびGHの双方に関して皮下注射であり、最も好ましくは1日1回のボーラス注射である。
IGF-1およびGHの双方の用量を考案する医師は、これらのホルモンによる処置の公知の副作用を考慮に入れなければならないことに注意されたい。GHに関して、副作用には、ナトリウム貯留および細胞外容積の膨張(Ikkos et al., Acta Endocrinol. (Copenhagen), 32: 341-361 (1959);Biglieri et al., J. Clin. Endocrinol. Metab., 21: 361-370 (1961))と共に高インスリン血症および高血糖症が含まれる。IGF-1の主要な明らかな副作用は低血糖症(Guler et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 86: 2868- 2872 (1989))である。実際にIGF-1とGHとの併用によって、双方の物質の望ましくない副作用(たとえば、IGF-1の低血糖症およびGHの高インスリン血症)の低減およびその分泌がIGF-1によって抑制されるGHの血中レベルの回復が起こる可能性がある。
非経口投与の場合、一つの態様において、IGF-1およびGHは一般的に、単位用量注射剤形(溶液、懸濁液、または乳液)において薬学的に許容される担体、すなわち、用いられる用量および濃度でレシピエントに対して非毒性であって処方の他の成分と適合性である担体と共に、望ましい程度の純度でそれぞれを混合することによって処方される。たとえば、処方は、好ましくは酸化剤およびポリペプチドに対して有害であることが知られている他の化合物を含まない。
一般的に、処方は、IGF-1とGHを液体担体、細かく分割した固体担体またはその双方に、均一かつ十分に接触させることによって調製される。次に、必要であれば、産物を所望の処方に形成する。好ましくは、担体は非経口担体であり、より好ましくはレシピエントの血液と等張である溶液である。そのような担体媒体の例には、水、生理食塩液、リンゲル液、およびデキストロース液が含まれる。固定油およびオレイン酸エチルのような非水性媒体も同様に、リポソームと共に本明細書において有用である。
担体は、ふさわしくは等張性および化学的安定性を増強する物質のような添加剤を少量含む。そのような材料は用いられる用量および濃度でレシピエントに対して非毒性であり、これには、リン酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、および他の有機酸またはその塩のような緩衝剤;アスコルビン酸のような抗酸化剤;低分子量(約10残基未満)ポリペプチド、たとえばポリアルギニンまたはトリペプチド;血清アルブミン、ゼラチン、または免疫グロブリンのようなタンパク質;ポリビニルピロリドンのような親水性ポリマー;グリシン、グルタミン酸、アスパラギン酸、またはアルギニンのようなアミノ酸;セルロースもしくはその誘導体、グルコース、マンノース、またはデキストリンを含む単糖類、二糖類、および他の炭水化物;EDTAのようなキレート剤;マンニトールまたはソルビトールのような糖アルコール;ナトリウムのような対イオン;ポリソルベート、ポロキサマー、またはPEGのような非イオン性界面活性剤;および/または中性の塩、たとえばNaCl、KCl、MgCl2、CaCl2等が含まれる。
IGF-1およびGHは、それぞれそのような媒体においてpH約4.5〜8で濃度約0.1 mg/ml〜100 mg/ml、好ましくは1〜10 mg/mlで個々に
処方される。完全長のIGF-1は、好ましくはpH約5〜6で処方され、des(1-3)-IGF-1は好ましくはpH約3.2〜5で処方される。GHは好ましくはpH 7.4〜7.8で処方される。前述の賦形剤、担体、または安定化剤の特定の使用によってIGF-1またはGH塩の形成が起こると理解されると考えられる。
GHは任意の適した方法によって処方されうるが、GHの好ましい処方は以下の通りである:met-GH(PROTROPIN(商標)ブランド)に関して、予め凍結乾燥したバルク溶液は、2.0 mg/ml met-GH、16.0 mg/mlマンニトール、0.14 mg/mlリン酸ナトリウム、および1.6 mg/mlリン酸ナトリウム(一塩基一水和物)、pH 7.8を含む。met-GHの5 mgバイアルは、met-GH 5 mg、マンニトール40 mg、および総リン酸ナトリウム(二塩基無水物)1.7 mg(乾燥重量)、pH 7.8を含む。10 mgバイアルは、met-GH 10 mg、マンニトール80 mg、および総リン酸ナトリウム(二塩基無水物)3.4 mg(乾燥重量)、pH 7.8を含む。
metless-GH(NUTROPIN(商標)ブランド)に関して、予め凍結乾燥したバルク溶液は、2.0 mg/ml met-GH、18.0 mg/mlマンニトール、0.68 mg/mlグリシン、0.45 mg/mlリン酸ナトリウム、および1.3 mg/mlリン酸ナトリウム(一塩基一水和物)、pH 7.4を含む。5 mgバイアルは、GH 5 mg、マンニトール45 mg、グリシン1.7 mg、および総リン酸ナトリウム(二塩基無水物)1.7 mg(乾燥重量)、pH 7.4を含む。10 mgバイアルは、GH 10 mg、マンニトール90 mg、グリシン3.4 mg、および総リン酸ナトリウム(二塩基無水物)3.4 mg(乾燥重量)を含む。
または、hGHの液体処方(たとえば、NUTROPIN AQ(商標)ブランドhGH)を用いることができ、たとえば:5.0±0.5 mg/ml rhGH;8.8±0.9 mg/ml塩化ナトリウム;2.0±0.2 mg/mlポリソルベート20;2.5±0.3 mg/mlフェノール;2.68±0.03 mg/mlクエン酸ナトリウム二水和物;および0.17±0.02 mg/ml無水クエン酸(総無水クエン酸ナトリウム/クエン酸は2.5 mg/ml、または10 mM);pH 6.0±0.3である。この処方は、ふさわしくは10 mgバイアルに入れて、これには3 ccガラスバイアルにおいて上記の処方が2.0 ml入る。または、上記の処方を含む10 mg(2.0 ml)カートリッジを、患者に液体GHを注射するための注射ペンに入れることができる。
さらに、IGF-1およびGH、好ましくは完全長のIGF-1は、好ましくは細胞を含まない薬学的組成物を形成するために適当な媒体において共に処方してもよい。一つの態様において、処方のために用いられる緩衝液は、組成物が混合後直ちに用いられるか、または後に使用するために保存されるか否かに依存すると考えられる。混合後直ちに用いる場合、完全長のIGF-1とGHとの混合物を、マンニトール、グリシン、およびリン酸塩、pH 7.4において処方することができる。この混合物を保存する場合、これは、0.1%ポリソルベート20またはポロキサマー188のような、このpHでGHの溶解度を増加させる界面活性剤と共に、クエン酸のようなpH約6の緩衝液において処方される。最終調製物は安定な液体または凍結乾燥固体であってもよい。
一つの局面において、複合組成物は、IGF-1:GHが約1:1〜約100:1(w/w)の重量比のIGF-1およびGH、約0.05〜0.3 mMオスモライト、約0.1〜10 mg/ml安定化剤、約1〜5 mg/ml界面活性剤、および約5〜100 mM緩衝液、pH 5〜6を含む。いくつかの態様において、オスモライトは無機塩であり、界面活性剤は非イオン性である。好ましくは無機塩は塩化ナトリウムまたは塩化カリウムであり、安定化剤はフェノールまたはベンジルアルコールであり、界面活性剤はポリソルベートまたはポロキサマーであり、緩衝液は酢酸ナトリウムまたはクエン酸ナトリウム、またはその双方であり、ならびにIGF-1およびGHの量はそれぞれ、約2〜20 mg/mlおよび約0.2〜10 mg/mlであり、IGF-1:GHの重量比は約1:1〜50:1、約3:1〜約30:1、約3:1〜25:1、または約5:1〜20:1である。または、IGF-1の量は、約5〜10 mg/mlであり、GHの量は約1〜10 mg/mlであり、IGF-1:GHの重量比は約1:1〜4:1、塩化ナトリウムの量は約5〜7 mg/ml、フェノールの量は約0.1〜3 mg/ml、ベンジルアルコールの量は約6〜10 mg/ml、界面活性剤は約1〜3 mg/mlの量のポリソルベートであり、酢酸ナトリウムの量は約2.5〜4 mg/ml、およびクエン酸ナトリウムの量は約0.1〜1 mg/mlである。
「オスモライト」は、緩衝液に重量オスモル濃度を与える等張性改変剤または浸透圧調節剤を指す。オスモル濃度はイオンおよび非イオン化分子によって溶液に寄与される総浸透圧活性を指す。例には、塩化ナトリウムおよび塩化カリウムのような無機塩、マンニトール、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール、グリシン、蔗糖、グリセロール、アミノ酸、および一般的に安全であると見なされる(GRAS)ことが当技術分野において公知であるマンニトールのような糖アルコールが含まれる。本明細書において好ましいオスモライトは、塩化ナトリウムまたは塩化カリウムである。
「安定化剤」は、処方において活性成分、すなわちGHおよびIGF-1が妥当な期間のあいだに分解しないようにもしくはそうでなければ不活性とならないように、またはそれらの使用を妨害する病原体もしくは毒素を発生させないように、GHおよびIGF-1を保存するために機能する任意の化合物である。安定化剤の例には、処方における細菌、ウイルス、および真菌の増殖を防止する保存剤、抗酸化剤、または処方の安定性を保存するために様々な方法で機能する他の化合物が含まれる。
たとえば、四級アンモニウム塩は、有用な安定化剤であり、その中の分子構造には四つの有機(通常アルキルまたはアリール)基に連結した中心窒素原子および陰性荷電酸ラジカルが含まれる。これらの塩は、多くの病原性非発芽性細菌および真菌に関する表面活性殺菌剤として、ならびに安定化剤として有用である。例には、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、塩化ヘキサメトニウム、塩化ベンザルコニウム(アルキル基が長鎖化合物であるアルキルベンジルジメチルアンモニウムクロリドの混合物)および塩化ベンゼトニウムが含まれる。他のタイプの安定化剤には、フェノールおよびベンジルアルコールのような芳香族アルコール、メチルまたはプロピルパラベンのようなアルキルパラベン、およびm-クレゾールが含まれる。本明細書における最も好ましい安定化剤は、フェノールまたはベンジルアルコールである。
安定化剤は、GHおよびIGF-1処方の安定な液体剤形に含まれるが、処方の凍結乾燥型には含まれない。後者の場合、安定化剤は、溶解のために用いられる注射用静菌水(BWFI)に存在する。界面活性剤もまた、任意で溶解用希釈剤に存在する。
「無機塩」は、炭化水素に基づく陽イオンまたは陰イオンを有しない塩である。例には、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、リン酸ナトリウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸カリウム、リン酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム等が含まれる。好ましくは陽イオンはナトリウムであり、陰イオンは塩化物または硫酸塩であり、最も好ましい無機塩は塩化カリウムまたは塩化ナトリウムである。
「界面活性剤」は、pH約4〜7でIGF-1およびGHの溶解度を増加させるように作用する。好ましくは、界面活性剤はポリソルベート、たとえばポリソルベート20、60、もしくは80、ポロキサマー、たとえばポロキサマー184もしくは188、またはGRASである当技術分野において公知の他の任意の界面活性剤のような非イオン性界面活性剤である。より好ましくは、界面活性剤はポリソルベートまたはポロキサマーであり、より好ましくはポリソルベートであり、最も好ましくはポリソルベート20である。
「緩衝液」は、GRASである任意の適した緩衝液であってもよく、GH+IGF-1処方にpH 5〜6を、およびIGF-1処方にpH約5〜5.5を付与する。例には、酢酸ナトリウムおよび酢酸カリウムを含む酢酸の任意の塩である酢酸塩緩衝液、コハク酸緩衝液、リン酸緩衝液、クエン酸緩衝液、または所望の効果を有することが当技術分野において公知である他の任意の緩衝液が含まれる。最も好ましい緩衝液は、任意でクエン酸ナトリウムと併用した酢酸ナトリウムである。
IGF-1およびGHが混合される前のそれらの適した組成物には、以下が含まれる:約5〜20 mg/ml IGF-1および約5〜20 mg/ml GH。
IGF-1およびGHの双方を含む適した組成物には、以下が含まれる:約5〜10 mg/ml IGF-1、約0.5〜5 mg/ml GHをIGF-1:GHの重量比約1:1〜20:1、約5〜7 mg/ml塩化ナトリウム、約0.1〜3 mg/mlフェノール、および/または約6〜10 mg/mlベンジルアルコール、約1〜3 mg/mlポリソルベート、約2.5〜4 mg/ml酢酸ナトリウム、および約0.1〜1 mg/mlクエン酸ナトリウム、pH約5.4。
液体の場合、最終処方は、好ましくは約2℃〜8℃の温度で約4週間まで保存される。または、処方は凍結乾燥されて液体処方に関して記述されるように保存される注射用水によって溶解されるための粉末として提供される。
治療的投与のために用いられるIGF-1およびGHは、好ましくは無菌的である。無菌性は滅菌濾過メンブレン(たとえば、0.2ミクロンメンブレン)を通した濾過によって容易に得られる。治療的IGF-1およびGH組成物は一般的に、無菌的なアクセス口を有する容器、たとえば皮下注射針によって貫通可能なストッパーを有する静脈内溶液バッグまたはバイアルに入れる。
IGF-1およびGHは通常、単位または多用量容器、たとえば密封アンプルまたはバイアルに水溶液として、または溶解するための凍結乾燥製剤として保存される。凍結乾燥製剤の例として、10 mlバイアルに濾過滅菌(w/v)IGF-1およびGH水溶液5 mlを充填して、得られた混合物を凍結乾燥する。注入溶液は、静菌性注射用水を用いて凍結乾燥IGF-1およびGHを溶解することによって調製される。
GH+IGF-1処方は好ましくは注射される。しかし、目的が患者の体組成に影響を及ぼすこと、または免疫欠損である患者(AIDS患者のような)もしくは腎障害を有する患者(虚血または腎毒性機能障害または慢性もしくは急性腎不全のような)における全身体重のみならず、胸腺および腎臓のような選択された臓器を増加させることである場合、GH+IGF-1処方は好ましくは患者に注入される。
IGF-1およびGHの双方を含む処方は、異なる多くの方法によって作製することができる。一つの方法は、IGF-1を含む組成物(以下に記述するようにオスモライト、安定化剤、および緩衝液を有する)を、pH約6のGHを含む緩衝液と共に約5 mg/ml GHを超えない用量までのIGF-1:GH約1:1〜20:1の用量(mg)比で混合する段階を含む。好ましくは、この緩衝液は、約5〜15 mg/ml無機塩、約1〜5 mg/ml安定化剤、約1〜5 mg/ml界面活性剤、およびpH約6のクエン酸ナトリウム緩衝液において約0.5〜5 mg/ml GHを含む。より好ましくは、液体GH処方は、約1〜5 mg/ml GH、約8〜9 mg/ml塩化ナトリウム、約1〜3 mg/mlフェノール、約1〜3 mg/mlポリソルベート20、および約10 mMクエン酸ナトリウム、pH約6を含む。
GHと個別にIGF-1を投与するために、および先に記述したようにGH溶液と混合するために有用なIGF-1含有溶液は、以下の通りである:約2〜20 mg/ml IGF-1、約2〜50 mg/mlオスモライト、約1〜15 mg/mlの少なくとも一つの安定化剤、および組成物がpH約5〜5.5を有するような量の緩衝液(好ましくは酢酸塩緩衝液、最も好ましくは酢酸ナトリウム緩衝液)。オスモライト、安定化剤、および緩衝液、ならびにこれらの範疇内での好ましい化合物は先に定義されている。任意で、処方は、先に記述したタイプから選択される界面活性剤を、好ましくは約1〜5 mg/ml、より好ましくは約1〜3 mg/mlの量で含んでもよい。
好ましい態様において、オスモライトは濃度約2〜10 mg/mlの無機塩または濃度約40〜50 mg/mlの糖アルコールであり、安定化剤はベンジルアルコール、フェノール、またはその双方であり、緩衝液は酢酸塩緩衝液である。より好ましくはオスモライトは無機塩であり、最も好ましくは塩化ナトリウムである。
さらにより好ましい処方において、IGF-1の量は約8〜12 mg/mlであり、塩化ナトリウムの量は約5〜6 mg/ml、安定化剤は約8〜10 mg/mlのベンジルアルコールおよび/または約2〜3 mg/mlのフェノールであり、緩衝液はpHが約5.4となるように約50 mM酢酸ナトリウムである。任意で処方は、界面活性剤として約1〜3 mg/mlの量のポリソルベートを含む。GHと混合する前の開始IGF-1溶液における50 mMという酢酸塩濃度により、広い混合比の範囲に対して双方のタンパク質の良好な溶解度を維持するように、最終的なpHが最終IGF-1/GH混合物において5.4から有意に変化しないことが確実となる。しかし、双方のタンパク質の安定性に関するより広いpH範囲は、約5〜約6である。
本発明のIGF-1とGHの併用治療は、IGF-1とGHの同時処方薬剤の1日1回投与の形で、IGF-1薬剤の1日1回投与と、別個の同時もしくは実質的に同時のGH薬剤の1日1回投与、またはIGF-1薬剤とGH薬剤とが患者に投与する前に混合される、IGF-1薬剤と異なるGH薬剤の同時混合物の1日1回投与の形で、患者に投与されてもよいと理解される。
別個のIGF-1およびGH薬剤の混合物を用いる態様に関連して、本発明は、薬剤の形態と、投与前の時点で別個のIGF-1とGH薬剤との混合を行う薬物送達システムとのいかなる組み合わせも用いることを企図する。いくつかの態様において、IGF-1とGHの別個の液体処方は別個のバイアルに含まれ、一つのシリンジを用いて、それぞれのバイアルからIGF-1とGHの望ましい用量を取り、それによってIGF-1とGH液体処方を、1回注射によって患者に投与する直前に混合する。
他の態様において、IGF-1とGHの別個の凍結乾燥製剤を別個のバイアルにおいて溶解して、一つのシリンジを用いて、それぞれのバイアルからIGF-1とGHの望ましい用量をシリンジに取り、それによってIGF-1とGH液体処方を患者に1回注射によって投与する直前に混合する。
他の態様において、IGF-1の液体処方を用いてGHの凍結乾燥処方を溶解して、それによってIGF-1とGHの混合物を作製し、一つのシリンジを用いて、患者に1回注射によって投与する直前に混合物からIGF-1およびGHの所望の用量を取る。
他の態様において、GHの液体処方を用いてIGF-1の凍結乾燥処方を溶解して、それによってIGF-1とGHの混合物を作製して、一つのシリンジを用いて、患者に1回注射によって投与する直前にIGF-1とGHの所望の用量を混合物から取る。
他の態様において、IGF-1の液体処方の所望の用量を予め充填したカートリッジとGHの液体処方の所望の用量を予め充填した第二のカートリッジとを、二筒シリンジにローディングして、シリンジプランジャーの1回の押し出しを用いて各カートリッジから液体を(i)患者の体に配置された一つの開口部に至る共通のチャンネルもしくはチャンバーに、または(ii)患者の体に配置された共通の開口部に押し出して、液体の混合物を共通のチャンネル、チャンバー、または開口部に加えた直後に患者に1回注射によって投与する。
他の態様において、二室シリンジの一つのチャンバーにIGF-1の液体処方の所望の用量を予め充填して、他のチャンバーにGHの液体処方の所望の用量を予め充填し、シリンジのプランジャーの1回の押し出しを用いて各カートリッジから液体を(i)患者の体に配置された一つの開口部に至る共通のチャンネルもしくはチャンバーに、または(ii)患者の体に配置された共通の開口部に押し出して、液体の混合物を共通のチャンネル、チャンバー、または開口部に加えた直後に患者に1回注射によって投与する。
本発明は、本発明の具体例としてのみ提供される、以下の非制限的な実施例を参照することによってよりよく理解される可能性がある。以下の実施例は、本発明の好ましい態様をより十分に説明するために紹介される。しかし、それらは決して本発明のより広い範囲を制限すると決して解釈してはならない。
実施例
以下の実施例は、本発明を作製および使用する方法に関する完全な開示および説明を当業者に提供するために示され、本発明者らが本発明であると見なす範囲を制限すると意図されず、以下の実験が行われた実験の全てまたは一部であることを表すと意図されない。用いた数字(たとえば、量、温度等)に関しては正確を期すように努力したが、何らかの実験誤差および変異が考慮されるべきである。特に明記していない限り、割合は重量での割合であり、分子量は重量平均分子量であり、温度はセ氏であり、および圧力は大気圧またはほぼ大気圧である。標準的な略語が用いられることがあり、たとえば、bp、塩基対;kb、キロベース;pl、ピコリットル;sまたはsec、秒;min、分;hまたはhr、時間;aa、アミノ酸;kb、キロベース;bp、塩基対;nt、ヌクレオチド;i.m.、筋肉内;i.p.、腹腔内;s.c.、皮下等である。
実施例1:患者、特にIGF-1欠損患者(IGFD)におけるIGF-1のクリアランスを制御するパラメータおよび組換え型ヒトIGF-1(rhIGF-1)の用量の必要条件を査定するための薬物動態試験
IGFD(低身長と低いIGF-1血中濃度として定義される)の小児において、rhIGF-1による生理的代償治療は、年齢および性別に適当なレベルまでIGF-1濃度を矯正しなければならない。IGFDはGHの欠乏またはGH作用の欠乏によって引き起こされうる。IGFDのスペクトルを超えて、IGF-1とIGFBP-3の血清濃度には直接の相関がある。IGFBP-3はまた、rhIGF-1クリアランスと反比例する(以下に詳細に考察するように、図5Aに紹介したデータ)。このように、rhIGF-1の投与は、IGFBP-3レベルに打ち勝つように調節する必要がある可能性がある。1回投与のrhIGF-1 PK試験を、広い範囲のIGF-1およびIGFBP-3濃度を有する被験者において行った。
目的は、組換え型ヒトIGF-1(rhIGF-1)の皮下注射の薬物動態(PK)パラメータを決定すること;血清IGFBP-3に及ぼすPKパラメータの依存性を決定すること、およびrhIGF-1の1回皮下投与(sc)の安全性を決定することであった。
方法:IGFDの極端な型(ラロン症候群;重度のIGFDを伴うLS、IGF-1 SDS<-3)を有する被験者12人、中等度IGFDを有する被験者12人(IGF-1 SDS<-2、および標準的なGH分泌)、および標準的な被験者12人(IGF-1 SDS>-2)を無作為化して、15、30、60、または120μg/kg rhIGF-1を1回SC用量として投与した。重要な参加基準には、ボディマス≧10 kg;および年齢<5歳が含まれた。各被験者に関するPKパラメータは、WinNonlin(Pharsight Corp., Mountain View, CA)によって推定した。内因性のIGF-1産生(または生成)と血清IGF-1貯留に及ぼすIGFBP-3の効果を説明するモデルを開発した。個々の被験者のPKパラメータについてモデルシミュレーションを用いて、1日2回投与の2週間後のIGF-1濃度を推定した。IGF-1濃度を、実施例4に記述するようにSDS計算機を用いて、IGF-1アッセイに対して特異的なIGF-1 SDスコアに変換した。
コホート、用量、および被験者の数を表1に示す。
(表1)
Figure 2008545752
集団PKモデル開発
一次SC吸収および排泄に関する1コンパートメントモデルを用いて、図6に示すように、IGF-1の薬物動態を特徴付けした。ゼロ次入力速度(Kin)を用いて内因性のIGF-1生成速度を特徴付けした。
PKパラメータ、吸収速度定数(Ka)、IGF-1生成速度(Kin)、分布容積(Vd)、およびクリアランス(CL)を以下のようにモデルとする:
Ka=θ1・exp(BSV1)
Kin=θ2・exp(BSV2)
CL=θ3・exp(BSV3)
Vd=θ4・exp(BSV4)
Kel=CL/Vd
式中、θ1は固定効果パラメータであり、BSV1は、NONMEMによって推定された被験者間のランダム効果パラメータである。Ka、Kin、CL、およびVdの被験者の変動に関して指数誤差モデルを用いた。
結果:コホートおよび用量群による計算されたPKパラメータ値を表2および3に示す。IGF-1 AUCは用量(r=0.53、p=0.001)およびIGFBP-3レベル(r=0.44、p=0.008)と直接相関し、「r」はコホートに関する調整を反映する部分的相関係数である。IGFBP-3の対数はIGF-1クリアランス(r=-0.91)およびKel(r=0.92)の双方に反比例して、いずれもp<0.0001であった。重度のIGFD被験者と比較すると、IGFD被験者はより高いAUCおよびより低いKelを有し、より低いrhIGF-1用量が代償治療として可能であることを示唆している。Kelに関する値は低く、そのため1日2回投与の2週間のシミュレーションは、IGF-1の蓄積を予測する。
(表2)コホートおよび用量毎に計算したAUC
Figure 2008545752
(表3)PKパラメータの値
Figure 2008545752
(a)IGF-1欠損を有する患者、(b)中等度のIGF-1欠損を有する患者、および(c)標準的な患者におけるIGF-1の薬物動態をそれぞれ、図2、3、および4に示す。IGF-1の薬物動態はこれらの患者群において大きく異なることが見いだされた。同様にIGF-1の薬物動態はIGFBP-3の血中濃度に依存することも見いだされた(図10を参照されたい)。
重度のIGF-1欠損を有する患者において、IGF-1のクリアランスは非常に急速であることが見いだされた(図2を参照されたい)。そのようなIGFD患者において、GHまたはGH作用はほとんどまたは全くない。これらのデータから、重度のGH欠損または重度のIGF-1欠損を有する患者は毎日IGF-1に対する持続的な曝露を必要とし、これはIGF-1の1日2回投与によって行うことができると決定された。
しかし、十分にGH欠損またはGH抵抗性ではない患者では、IGFBP-3レベルは標準に近く、IGF-1のクリアランスは標準的な患者のそれに近い。これらの患者において、IGF-1の半減期は重度の患者の場合より長い。したがって、あまり重度でない患者は、図3において示されるように、IGF-1の1回注射後にIGF-1に対してより長い曝露を経験する。
処置患者の血液中の内因性GHレベルに及ぼすIGF-1の効果を図5に示す。図5において示されるように、GHの血中濃度はIGF-1の投与後数時間抑制された後、IGF-1投与後数時間でGHの大きい「リバウンド」放出が起こる。この効果は極度のIGFDであるがGH分泌が増強されている患者において最も明白であった。これらのデータから、IGF-1の1日1回投与が注射のあいだの内因性GH分泌を回復させ得ると決定された。
(a)重度のIGF-1欠損を有する処置患者、(b)中等度のIGF-1欠損を有する処置患者、および(c)処置した標準的な患者、の血液中の内因性IGFBP-3レベルに及ぼすIGF-1投与の効果をそれぞれ、図6、7、および8に描写する。IGF-1の投与によって、血液中のIGFBP-3レベルは直ちに上昇した。IGF-1投与の12〜15時間後、IGFBP-3血中レベルは処置前のベースラインレベルまたはそれより下まで低下した。次に、IGFBP-3血中レベルは全ての群においてIGF-1の投与後24〜36時間までに先の処置前のベースラインレベルまで「リバウンド」した。これらのデータから、IGFBP-3血中レベルは患者における有機GH活性の良好なマーカーであると決定された。
結論:IGF-1の1日1回投与は、重度GH欠損または重度GH抵抗性を特徴としない成長障害を有する患者における有機GH活性の維持を可能にする。このように、IGF-1の1日1回投与は、中等度の原発性IGFD患者およびISS患者などの、重度GH欠損または重度GH抵抗性に罹患していない患者において成長促進のための最適な治療であると考えられる。さらに、IGFBP-3血中レベルは、rhIGF-1による1日1回投与のための候補となる可能性がある小児の選択において役立ちうる。
実施例2:組換え型ヒトインスリン様増殖因子-1(rhIGF-1)による短期間の処置:IGF-1欠損を有する被験者におけるオープンラベル無作為薬物動態薬力学試験
本試験の主な目的は、IGF-1欠損を有する被験者におけるrhIGF-1の皮下(SC)注射を3週間毎日投与後の血清IGF-1およびIGFBP-3の標準偏差スコア(SDS)および薬物動態パラメータを決定することであった。
方法:これは、IGFD被験者18人(すなわちIGF-1 SDS<-2.0)における三つのSC投与療法:40 mg/kgを1日2回、80 mg/kgを1日2回、または80 mg/kgを1日1回投与での短期間(たとえば、3週間)のrhIGF-1投与後のIGF-1の定常状態PK/PDを査定するためのオープンラベル無作為平行投与試験であった。
定常状態での24時間の期間に及ぶ総IGF-1 SDSおよびIGFBP-3を決定した。総IGF-1の薬物動態パラメータを、定常状態でのベースライン補正総IGF-1濃度に基づくノンコンパートメント法によって決定した:CL/F、V/F、AUC、Cmax、Tmax、Cmin、半減期、および変動指数。
結果:全体で被験者18人が多用量PK/PD試験を終了した。被験者の人口統計学的特徴をそれぞれ、表4および5においてコホートおよび用量群毎に要約する。定常状態でのベースライン補正総IGF-1レベルに基づく総IGF-1薬物動態パラメータを表6において用量群毎に表す。さらに、総IGF-1 SDSおよび濃度、ならびに定常状態での24時間のIGFBP-3を以下の表5〜10および図17〜25において用量群毎に要約する。ベースラインでのIGFBP-3および定常状態での24時間の平均値を図26において比較した。
IGF-1曝露の曲線下面積(またはAUC)は、40μg/kgの1日2回投与に関して80 μg/kgを1日1回投与した場合と類似であった(表6および10)。同様に、1日2回処置した群(68.7および77.4%)と比較して、1日1回(136.9%)処置した群ではIGF-1レベルのより大きい%変動が起こった。
結論:IGF-1曝露(AUCによって測定)は、IGF-1レベルにおけるかなり大きい変動にもかかわらず、1日1回投与によって維持することができる。これらのより大きい変動により、GH分泌はIGF-1注射のあいだでリバウンドすると考えられる。
(表4)コホート毎のIGFD患者の人口統計学的要約
Figure 2008545752
(表5)投与群毎のIGFD患者の人口統計学的要約
Figure 2008545752
(表6)用量群毎の総IGF-1定常状態薬物動態パラメータの幾何平均と%CV
Figure 2008545752
a AUCss=24時間の期間での定常状態AUC
b 変動=(Cmax−Cmin)/(AUCss/24)*100%
(表7)用量群毎の定常状態での総IGF-1の平均値およびSD
Figure 2008545752
a スクリーニング時のIGF-1
(表8)用量群毎の定常状態でのIGF-1 SDスコアの平均値およびSD
Figure 2008545752
a スクリーニング時のIGF-1 SDスコア
(表9)用量群毎の定常状態でのIGFBP-3の平均値およびSD
Figure 2008545752
a スクリーニング時でのIGF-1 SDスコア
(表10)用量群40μg/kgの1日2回投与による総IGF-1定常状態薬物動態パラメータa
Figure 2008545752
Figure 2008545752
a ベースライン補正総IGF-1データのノンコンパートメント分析
実施例3:IGF-1欠損を有する被験者における組換え型ヒトインスリン様増殖因子-1(rhIGF-1)の短期間処置における総IGF-1定常状態AUCの決定
総IGF-1定常状態AUCを、先の実施例2において記述された試験において被験者18人から決定した。PKモデルから予想される総IGF-1定常状態AUCおよびクリアランス値を、観察された値と比較した。
方法:24時間の定常状態AUCおよびCL/Fを、先の実施例2において記述されたMS302a試験における被験者18人からの定常状態でのベースライン補正総IGF-1濃度に基づいてノンコンパートメント法によって決定した。
モデルによって予測されたCL/Fおよび対応する定常状態AUC値を、MS302試験における1回投与データに由来する集団PKモデルに基づいて計算した。それぞれの被験者のIGFBP-3値を用いて、以下の等式に示すようにCL/F値および24時間での定常状態AUCssを予測した。
CL/F=0.0104*(IGFBP3/3.0)-0.82 (1)
AUCss=用量/CL/F (2)
モデルは、所定のIGFBP-3値を有する亜集団の平均CL-Fを予測することができるに過ぎない。これは被験者間の変動により、個々の被験者のCL/Fを予測することができない。個々の被験者の定常状態総IGF-1濃度時間経過をモデル予測と比較するために、定常状態での24時間の総IGF-1濃度のモンテカルロシミュレーションを、スクリーニング時および各被験者に割付された投与療法でのIGFBP-3値に基づいて母集団の大きさ1000によって行った。24時間での総IGF-1濃度の平均値および90%信頼区間(CI)を計算した。
結果:実施例2の試験からの被験者18人における総IGF-1の定常状態AUCおよびCL/Fを、スクリーニング時のIGFBP-3に基づいて以下の表11において、および投与直前の21日目におけるIGFBP-3に基づいて以下の表12においてモデル予測AUCおよびCL/Fと比較した。スクリーニング時でのIGFBP-3に基づいた場合、平均AUCssは以下の表11におけるモデル予測値より約21%低く、平均CL/Fは約30%高い。IGFBP-3は、スクリーニング時の2.61±0.52μg/mlから投与直前の21日目における2.23±0.48μg/mlへと減少した。投与直前の21日目におけるIGFRBP-3に基づいた場合に、平均AUCssは以下の表12におけるモデル予測値より約11%低く、平均CL/Fは約14%高い。21日目におけるIGFBP-3の減少は、モデル予測AUCssおよびCL/Fにおける何らかの改善を説明することができる。
(表11)スクリーニング時でのIGFBP-3に基づく予測および観察された総IGF-1定常状態AUCおよびCL/F
Figure 2008545752
a 24時間での定常状態AUC
b 予測AUC=用量(予測CL/F)であり、予測CL/Fは0.0104*(IGFBP3/3.0)-0.82である
c スクリーニング相でのIGF-1およびIGFBP-3値
(表12)投与直前の21日目でのIGFBP-3に基づく予測および観察された総IGF-1定常状態AUCおよびCL/F
Figure 2008545752
a 24時間での定常状態AUC
b 予測AUC=用量(予測CL/F)であり、予測CL/Fは0.0104*(IGFBP3/3.0)-0.82である
c スクリーニング相でのIGF-1値
d 21日目の投与直前でのIGFBP-3値
総IGF-1のモデル予測AUCss対観察されたAUCssを、スクリーニング時のIGFBP-3に基づいて図27に、および投与直前の21日目にIGFBP-3に基づいて図28に表す。総IGF-1対総1日量の予測および観察された定常状態AUCssの対応する%の差を図29および30に表す。異なる三つの用量療法における被験者18人全員が、これらの図において異なるマーカーによって同定された。
考察:総IGF-1の定常状態AUCssは、図30において示されるように160μg/kgの総1日量でモデル予測値より約20%低い傾向がある。モデルは、慢性的なrhIGF-1投与による内因性のIGF-1の形成において変化を仮定しなかった。定常状態での予測IGF-1より低いことは、rhIGF-1の慢性的な投与によって内因性のIGF-1およびIGFBP-3産生の抑制によって説明される可能性がある。IGF-1の内因性の産生の抑制は、80μg/kgの毎日投与より160μg/kgにおいてはるかに顕著であるように思われる。IGF-1レベルのより大きい変動にもかかわらずAUCを維持するrhIGF-1の1日1回投与は、GH分泌の抑制を最小限にするための長所として認められうる。
実施例4:rhIGF-1の毎日注射に対する標準的なラットの薬物動態および成長反応
方法:雄性および雌性Crl:CD(登録商標)(SD)BR VAF/Plus(登録商標)ラットを10個の群に割付した。各群に溶媒、または0.25、1.0、4.0、または10.0 mg rhIGF-1/kg/体重/日(mg/kg/日)を含む投与調製物を、投与容量1 ml/kgで104週間皮下注射によって与えた。
結果:動物に関する体重および体重増加データを図13〜16に示す。試験材料の投与は、全ての用量レベルにおいて雄性および雌性動物において体重増加の増加を引き起こした。この効果の程度は、用量が増加すれば増加したが、10.0 mg/kg/日を投与した動物の効果は、4.0 mg/kg/日を投与した動物の効果よりごくわずかに大きい程度であった。雄性動物に関して、平均体重に及ぼす効果は、10.0、4.0および1.0 mg/kg/日用量レベルで試験の大部分を通して6週目から一般的に統計学的に有意であった;0.25 mg/kg/日を投与した雄性動物に関して、統計学的に有意な変化は22週目に初めて現れた。雌性動物に関して、平均体重に及ぼす効果は、10.0および4.0 mg/kg/日を投与した動物に関して3週目から、および1.0 mg/kg/日を投与した動物に関して6週目から始まり、試験の大部分の期間を通して一般的に統計学的に有意であった。0.25 mg/kg/日を投与した雌性動物に関して、統計学的に有意な変化は一般的に20〜63週に認められた。体重に及ぼす効果の程度は、4.0または10.0 mg/kg/日を投与した動物に関して顕著であった。高用量を与えた雄性および雌性動物に関する生存が少なくとも50%である69週の初めに、0.25、1.0、4.0、または10.0 mg/kg/日を投与した雄性動物に関する平均体重はそれぞれ、対照値の109%、116%、123%、および129%であり;雌性動物に関してこれらのデータはそれぞれ、対照値104%、113%、128%、および131%であった。試験材料を処置した動物に関する体重増加は、これらの群において同様に認められた食物消費の増加と一貫した。
図12に示したIGF-1の薬物動態は、血中レベルが非常に高いレベルまで上昇した後24時間後にほぼベースラインレベルまで低下したという点において劇的である。IGF-1に対する大きい成長反応は、GH/IGF-1軸全体がIGF-1の1日1回注射による治療によって刺激されることを示している。
本明細書において引用した全ての参考文献は、それが本明細書において十分に記述されるように参照により本明細書に具体的に組み入れられる。
本発明の例となる態様を上記に開示してきたが、当業者は、様々な代用、適合および改変が本発明の範囲に含まれ、本出願人によって企図されるように、本開示が例に過ぎないことを認識すると考えられる。したがって、本発明は、先に説明した特異的態様に限定されず、以下の特許請求の範囲によって定義される。
天然の分子を投与する場合に、観察される薬物動態は、天然の内因性分子(本明細書においてIGF-1)を考慮に入れなければならないことを示す、IGF-1薬物動態モデルの略図である。文字(k)は、(a)吸収、(in)産生、および(el)排泄の速度論を示す。 投与レベル15、30、60および120μg IGF-1/kg体重(投与レベルはそれぞれ、図において丸、四角、菱形および三角で示す)に関する、ゼロ時間でIGF-1を1回皮下注射後の重度原発性IGF-1欠損患者における経時的な(36時間)平均総IGF-1血清濃度の薬物動態を描写するグラフである。 投与レベル15、30、60および120μg IGF-1/kg体重(投与レベルはそれぞれ、図において丸、四角、菱形および三角で示す)に関する、ゼロ時間でIGF-1を1回皮下注射後の中等度原発性IGF-1欠損患者における経時的な(36時間)平均総IGF-1血清濃度の薬物動態を描写するグラフである。 投与レベル15、30、60および120μg IGF-1/kg体重(投与レベルはそれぞれ、図において丸、四角、菱形および三角で示す)に関する、ゼロ時間でIGF-1を1回皮下注射後の標準的IGF-1レベルの患者における経時的な(36時間)平均総IGF-1血中濃度の薬物動態を描写するグラフである。 投与レベル15(上のパネル)、30(上から2番目のパネル)、60(上から3番目のパネル)および120μg(下のパネル)のIGF-1/kg体重のIGF-1の1回皮下注射に反応した重度原発性IGF-1欠損患者(左のパネル)、中等度原発性IGF-1欠損患者(中央のパネル)、および標準的な患者コホート(右のパネル)における経時的な平均内因性GH血中濃度の変化を描写する一連のグラフである。グラフは、GHの濃度がIGF-1の注射後数時間抑制されるが、IGF-1投与後数時間でGHの大きいリバウンド放出が起こることを示している。これは、極度のIGFDであるがGH分泌が増強している患者において最もよく認められる。 投与レベル15、30、60および120μg IGF-1/kg体重(投与レベルはそれぞれ、図において丸、四角、菱形および三角で示す)に関する、ゼロ時間で投与したIGF-1の1回皮下注射に反応した重度原発性IGF-1欠損患者における経時的な(36時間)平均内因性IGFBP-3血中濃度の変化を描写するグラフである。 投与レベル15、30、60および120μg IGF-1/kg体重(投与レベルはそれぞれ、図において丸、四角、菱形および三角で示す)に関する、ゼロ時間で投与したIGF-1の1回皮下注射に反応した中等度原発性IGF-1欠損患者における経時的な(36時間)平均内因性IGFBP-3血中濃度の変化を描写するグラフである。 投与レベル15、30、60および120μg IGF-1/kg体重(投与レベルはそれぞれ、図において丸、四角、菱形および三角で示す)に関する、ゼロ時間でのIGF-1の1回皮下注射に反応した標準的IGF-1レベルの患者における経時的な(36時間)平均内因性IGFBP-3血中濃度の変化を描写するグラフである。 IGF-1クリアランスとIGFBP-3血中濃度との関係を描写する一組のグラフであり、右に算術に基づいてプロットしたこの関係を示し、左に、それによって関係が直線となる、対数に基づいてプロットした関係を示す。 IGFBP-3血中濃度とIGF-1血中濃度半減期(対数尺度で示す)との関係を描写するグラフである。実線は、モデル予測関数を表す。 IGFBP-3血中濃度(対数尺度で示すIGFBP-3濃度)と、IGF-1最高血中濃度(Cmax)との関係を描写するグラフである。実線はモデル予測関数を表す。 標準的な雄性ラットにおけるIGF-1の薬物動態を描写するグラフである。IGF-1濃度(ng IGF-1/ml血液)を、投与後24時間のあいだの特定の時点で示す。黒三角、白四角、黒四角、白丸、および黒丸はそれぞれ、プラセボ、0.25 mg IGF-1/kg体重、1 mg IGF-1/kg体重、4 mg IGF-1/kg体重、および10 mg IGF-1/kg体重の初回皮下注射を受けた処置群を表す。 2年までの処置の過程に関する平均体重の形でのIGF-1の毎日注射に対する標準的雄性ラットの成長反応を描写するグラフである。各投与レベルコホートの平均体重(g)を処置の過程において一定の間隔で示す。白丸、黒丸、白四角、黒四角、および白三角はそれぞれ、プラセボ、0.25 mg IGF-1/kg体重、1 mg IGF-1/kg体重、4 mg IGF-1/kg体重、および10 mg IGF-1/kg体重の毎日皮下注射を受けた処置群を表す。 2年までの処置の過程に関する平均体重の形でのIGF-1の毎日注射に対する標準的雌性ラットの成長反応を描写するグラフである。各投与レベルコホートの平均体重(g)を処置の過程において一定の間隔で示す。白丸、黒丸、白四角、黒四角、および白三角はそれぞれ、プラセボ、0.25 mg IGF-1/kg体重、1 mg IGF-1/kg体重、4 mg IGF-1/kg体重、および10 mg IGF-1/kg体重の毎日皮下注射を受けた処置群を表す。 2年までの処置の過程に関する平均体重の変化の形でのIGF-1の毎日注射に対する標準的雄性ラットの成長反応を描写するグラフである。各投与レベルコホートの平均体重変化(g/週)を処置の過程において一定の間隔で示す。白丸、黒丸、白四角、黒四角、および白三角はそれぞれ、プラセボ、0.25 mg IGF-1/kg体重、1 mg IGF-1/kg体重、4 mg IGF-1/kg体重、および10 mg IGF-1/kg体重の毎日皮下注射を受けた処置群を表す。 2年までの処置の過程に関する平均体重の変化の形でのIGF-1の毎日注射に対する標準的雄性ラットの成長反応を描写するグラフである。各投与レベルコホートの平均体重変化(g/週)を処置の過程において一定の間隔で示す。白丸、黒丸、白四角、黒四角、および白三角はそれぞれ、プラセボ、0.25 mg IGF-1/kg体重、1 mg IGF-1/kg体重、4 mg IGF-1/kg体重、および10 mg IGF-1/kg体重の毎日皮下注射を受けた処置群を表す。 40μg IGF-1/kg体重を1日2回(BID)投与した患者における定常状態での24時間のIGF-1血中濃度のプロットを描写するグラフである。 80μg IGF-1/kg体重を1日2回(BID)投与した患者における定常状態での24時間のIGF-1血中濃度のプロットを描写するグラフである。 80μg IGF-1/kg体重を1日1回(QD)投与した患者における定常状態での24時間のIGF-1血中濃度のプロットを描写するグラフである。 40μg IGF-1/kg体重を1日2回、80μg IGF-1/kg体重を1日2回、および80μg IGF-1/kg体重を1日1回投与したコホートのそれぞれに関する定常状態での24時間の平均IGF-1血中濃度のプロットを描写するグラフである。 40μg IGF-1/kg体重を1日2回投与した患者に関する定常状態での24時間の標準偏差スコア(SDS)としての平均IGF-1血中濃度のプロットを描写するグラフである。 80μg IGF-1/kg体重を1日2回投与した患者に関する定常状態での24時間の平均IGF-1血中濃度SDSのプロットを描写するグラフである。 80μg IGF-1/kg体重を1日1回投与した患者に関する定常状態での24時間の平均IGF-1血中濃度SDSのプロットを描写するグラフである。 40μg IGF-1/kg体重を1日2回、80μg IGF-1/kg体重を1日2回、および80μg IGF-1/kg体重を1日1回投与したコホートのそれぞれに関する定常状態での24時間の平均IGF-1血中濃度SDSのプロットを描写するグラフである。 40μg IGF-1/kg体重を1日2回、80μg IGF-1/kg体重を1日2回、および80μg IGF-1/kg体重を1日1回投与したコホートのそれぞれに関する定常状態での20時間のμg/mlでの平均IGFBP-3血中濃度のプロットを描写するグラフである。 個々の患者のそれぞれに関して、定常状態での24時間の患者の平均IGFBP-3血中濃度SDスコアに対するベースラインでの患者のIGFBP-3血中濃度SDスコアの比較を描写する棒グラフである。 予測スコアがスクリーニング時のIGF-1用量およびIGFBP-3血中濃度の関数として計算される、40μg IGF-1/kg体重を1日2回、80μg IGF-1/kg体重を1日2回、および80μg IGF-1/kg体重を1日1回投与したコホートのそれぞれに関する24時間の総IGF-1血中濃度の、患者の予測および観察AUCss(hr*ng/ml)の比較を個々の患者のそれぞれに関して描写するグラフである。 予測スコアが投与直前の21日目のIGF-1用量およびIGFBP-3血中濃度の関数として計算される、40μg IGF-1/kg体重を1日2回、80μg IGF-1/kg体重を1日2回、および80μg IGF-1/kg体重を1日1回投与したコホートのそれぞれに関する24時間の総IGF-1血中濃度の、患者の予測および観察AUCss(hr*ng/ml)の比較を個々の患者のそれぞれに関して描写するグラフである。 予測スコアがスクリーニング時のIGF-1用量およびIGFBP-3血中濃度の関数として計算される、40μg IGF-1/kg体重を1日2回、80μg IGF-1/kg体重を1日2回、および80μg IGF-1/kg体重を1日1回投与したコホートのそれぞれに関する24時間の総IGF-1血中濃度の、患者の予測および観察AUCss(hr*ng/ml)の差の百分率を個々の患者のそれぞれに関して描写するプロットである。差の百分率スコアは以下の等式によって計算する:差の百分率=100%*(観察AUCss−予測AUCss)/予測AUCss 予測スコアが投与直前の21日目のIGF-1用量およびIGFBP-3血中濃度の関数として計算される、40μg IGF-1/kg体重を1日2回、80μg IGF-1/kg体重を1日2回、および80μg IGF-1/kg体重を1日1回投与したコホートのそれぞれに関する24時間の総IGF-1血中濃度の、患者の予測および観察AUCss(hr*ng/ml)の差の百分率を個々の患者のそれぞれに関して描写するプロットである。差の百分率スコアは、以下の等式によって計算される:差の百分率=100%*(観察AUCss−予測AUCss)/予測AUCss

Claims (65)

  1. 部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする特発性低身長(ISS)障害に罹患しているヒト小児被験者に、被験者における成長を促進するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、特発性低身長(ISS)を有する被験者を処置するための方法であって、
    被験者が、IGF-1による処置時またはIGF-1による初回処置の前に、同じ年齢および性別の被験者の標準的な平均身長より少なくとも約2.0標準偏差(SD)低い身長を有するかまたは有したこと、および
    被験者が、同じ年齢および性別の被験者において少なくとも標準的であるGHおよびIGF-1血中レベルを有すること
    を被験者がさらに特徴とし、かつ被験者がIGF-1を1日1回投与される、処置方法。
  2. 被験者が、同じ年齢および性別の被験者において少なくとも標準的である成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)血中レベルを有することをさらに特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 被験者が、同じ年齢および性別の被験者において少なくとも標準的であるインスリン様増殖因子結合タンパク質-3(IGFBP-3)血中レベルを有することをさらに特徴とする、請求項1記載の方法。
  4. 投与する段階がISSの少なくとも一つの症状を緩和する、請求項1記載の方法。
  5. 投与する段階が、成長速度、身長標準偏差スコア(HT SDS)、または身長の増加を提供する、請求項1記載の方法。
  6. 被験者が部分的成長ホルモン非感受性症候群を有しない、請求項1記載の方法。
  7. IGF-1が約20〜240μg/kg/日の用量で投与される、請求項1記載の方法。
  8. IGF-1が皮下投与される、請求項7記載の方法。
  9. インスリン様増殖因子-1欠損(IGFD)と部分的内因性成長ホルモン(GH)シグナル伝達とを特徴とする成長障害に罹患しているヒト小児被験者に、被験者における成長を促進するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、インスリン様増殖因子-1欠損(IGFD)を有する被験者を処置するための方法であって、
    被験者が、IGF-1による処置時またはIGF-1による初回処置前に、同じ年齢および性別の被験者の標準的平均値より少なくとも約2.0標準偏差(SD)低い身長を有するかまたは有したこと、および
    被験者が、同じ年齢および性別の被験者の標準的な平均レベルより低いが約2 SDを超えて低いわけではないIGF-1血中レベルを有するまたは有したこと
    を被験者がさらに特徴とし、かつ被験者がIGF-1を1日1回投与される、処置方法。
  10. 被験者が、同じ年齢および性別の被験者において少なくとも標準的である成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)血中レベルを有することをさらに特徴とする、請求項9記載の方法。
  11. 被験者が、少なくとも標準的である成長ホルモン(GH)血中レベルを有することをさらに特徴とする、請求項9記載の方法。
  12. 被験者が、原発性IGF-1欠損に罹患していることをさらに特徴とする、請求項9記載の方法。
  13. 投与する段階がIGFDの少なくとも一つの症状を緩和する、請求項9記載の方法。
  14. 被験者が部分的成長ホルモン非感受性症候群を有しない、請求項9記載の方法。
  15. IGF-1が約20〜240μg/kg/日の用量で投与される、請求項9記載の方法。
  16. IGF-1が皮下投与される、請求項15記載の方法。
  17. 部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害に罹患しているヒト小児被験者に、被験者における成長を促進するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、被験者における部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達成長障害を処置する方法であって、
    被験者が、IGF-1による処置時またはIGF-1による初回処置前に、同じ年齢および性別の被験者の標準的平均値より少なくとも約2.0標準偏差(SD)低い身長を有するかまたは有したこと、
    被験者が、同じ年齢および性別の被験者において標準的なまたは上昇している成長ホルモン(GH)血中レベルを有すること、および
    被験者が、同じ年齢および性別の被験者の標準的な平均IGF-1レベルより低いが約2 SDを超えて低いわけではないインスリン様増殖因子-1(IGF-1)血中レベルを有すること
    を患者がさらに特徴とし、かつ被験者がIGF-1を1日1回投与される、処置方法。
  18. 被験者が、同じ年齢および性別の被験者において少なくとも標準的である成長ホルモン結合タンパク質(GHBP)血中レベルを有することをさらに特徴とする、請求項17記載の方法。
  19. 被験者が、同じ年齢および性別の被験者において平均より高いIGF-1血中レベルを有する、請求項17記載の方法。
  20. IGF-1が約20〜240μg/kg/日の用量で投与される、請求項16記載の方法。
  21. IGF-1が皮下投与される、請求項20記載の方法。
  22. 被験者が部分的成長ホルモン非感受性症候群を有しない、請求項17〜21のいずれか一項記載の方法。
  23. 被験者が毎日起床後約2時間以内にIGF-1を1回投与される、請求項1〜22のいずれか一項記載の方法。
  24. 被験者が食事または軽食と共にIGF-1を1回投与される、請求項1〜23のいずれか一項記載の方法。
  25. 被験者が、本方法のIGF-1治療と同時にインスリン様増殖因子結合タンパク質-3(IGFBP-3)による処置を受けない、請求項1〜24のいずれか一項記載の方法。
  26. 患者における成長を促進するためにIGF-1の量と併用した場合に有効である量の成長ホルモンを患者に投与する段階をさらに含む方法であって、患者が成長ホルモンを1日1回投与され、および成長ホルモンの1回投与とIGF-1の1回投与とが毎日実質的に同時に患者に投与される、請求項1〜25のいずれか一項記載の方法。
  27. 成長ホルモンの1回投与とIGF-1の1回投与とが、皮下注射によって患者にそれぞれ投与される、請求項26記載の方法。
  28. 成長ホルモンとIGF-1とが、1回注射によって投与される一つの溶液に存在する、請求項27記載の方法。
  29. 成長ホルモンとIGF-1とが、別個の注射によって投与される別個の溶液の形で存在する、請求項27記載の方法。
  30. 成長ホルモンとIGF-1とが、1回の注射によってそこから共に投与される装置に含まれる、請求項27記載の方法。
  31. 部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする内分泌障害に罹患しているヒト成人患者に、被験者における代謝を改善するために有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、患者における内分泌障害を処置する方法であって、
    患者が、同じ年齢および性別の被験者において標準的なまたは上昇した成長ホルモン(GH)血中レベルを有すること、
    患者が、同じ年齢および性別の被験者において標準的な平均IGF-1血中レベルより低いが約2 SDを超えて低いわけではないインスリン様増殖因子-1(IGF-1)血中レベルを有すること、および
    成長促進治療による処置時または初回処置前に、同じ年齢および性別の被験者において標準的平均値より少なくとも約2標準偏差(SD)低い身長を有し、かつIGF-1およびIGFBP-3の成長ホルモン(GH)誘導を行うことができる内分泌系を有していた患者が、小児期に成長障害に罹患したこと
    を患者がさらに特徴とし、かつ患者がIGF-1を1日1回投与される、処置方法。
  32. IGF-1の1回投与が皮下ボーラス注射によって患者に投与される、請求項31記載の方法。
  33. 部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする内分泌障害に罹患しているヒト成人患者に、患者における代謝を改善するため、併用した場合に有効な量のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用した場合に有効な量の成長ホルモンとを投与する段階を含む、患者における内分泌障害を処置するための方法であって、
    患者が、同じ年齢および性別の被験者において標準的なまたは上昇した成長ホルモン(GH)血中レベルを有すること、
    患者が、同じ年齢および性別の被験者において標準的な平均IGF-1血中レベルより低いが約2 SDを超えて低いわけではないインスリン様増殖因子-1(IGF-1)血中レベルを有すること、および
    成長促進治療による処置時または初回処置前に、同じ年齢および性別の被験者において標準的な平均値より少なくとも約2標準偏差(SD)低い身長を有し、かつIGF-1およびIGFBP-3の成長ホルモン(GH)誘導を行うことができる内分泌系を有していた患者が小児期に成長障害に罹患したこと
    を患者がさらに特徴とし、
    患者がIGF-1を1日1回投与され、成長ホルモンを1日1回投与され、かつ成長ホルモンの1回投与とIGF-1の1回投与とが毎日実質的に同時に患者に投与される、処置方法。
  34. 成長ホルモンの1回投与とIGF-1の1回投与が、皮下ボーラス注射によって患者にそれぞれ投与される、請求項33記載の方法。
  35. 成長ホルモンとIGF-1とが、1回の注射によって投与される一つの溶液に存在する、請求項34記載の方法。
  36. 成長ホルモンとIGF-1とが、別個の注射によって投与される別個の溶液の形で存在する、請求項34記載の方法。
  37. 成長ホルモンとIGF-1とが、1回の注射によってそこから共に投与される装置に含まれる、請求項34記載の方法。
  38. 患者が、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする成長障害を小児期に有したことをさらに特徴とする、請求項30〜37のいずれか一項記載の方法。
  39. 生理的ストレスによって引き起こされ、かつ部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする内分泌障害に罹患しているヒト患者に、患者における代謝異常を改善するために有効な量のインスリン様増殖因子(IGF-1)を投与する段階を含む、患者における内分泌障害を処置するための方法であって、患者がIGF-1を1日1回投与される、処置方法。
  40. IGF-1の1回投与が皮下ボーラス注射によって患者に投与される、請求項39記載の方法。
  41. 生理的ストレスによって引き起こされ、部分的内因性成長ホルモン活性またはシグナル伝達を特徴とする内分泌障害に罹患しているヒト患者に、患者における代謝異常を改善するため、併用した場合に有効な量のインスリン様増殖因子(IGF-1)と併用した場合に有効な量の成長ホルモンとを投与する段階を含む、患者における内分泌障害を処置するための方法であって、患者がIGF-1を1日1回投与され、成長ホルモンを1日1回投与され、かつ成長ホルモンの1回投与とIGF-1の1回投与とが毎日実質的に同時に患者に投与される、処置方法。
  42. 成長ホルモンの1回投与とIGF-1の1回投与とが皮下ボーラス注射によって患者にそれぞれ投与される、請求項41記載の方法。
  43. 成長ホルモンとIGF-1とが、1回の注射によって投与される一つの溶液に存在する、請求項41記載の方法。
  44. 成長ホルモンとIGF-1とが、別個の注射によって投与される別個の溶液の形で存在する、請求項41記載の方法。
  45. 成長ホルモンとIGF-1とが、そこから1回の注射によって共に投与される装置に含まれる、請求項41記載の方法。
  46. 神経性食欲不振およびオステオペニアに罹患しているヒト患者に、患者における骨代謝を改善するために有効な量のヒトインスリン様増殖因子(IGF-1)を投与する段階を含む、患者における内分泌障害を処置するための方法であって、患者がIGF-1を1日1回投与される、処置方法。
  47. IGF-1の1回投与が皮下ボーラス注射によって投与される、請求項46記載の方法。
  48. 神経性食欲不振およびオステオペニアに罹患しているヒト患者に、患者における骨代謝を改善するため、併用した場合に有効な量のヒトインスリン様増殖因子-1(IGF-1)と併用した場合に有効な量の成長ホルモンとを投与する段階を含む、患者における内分泌障害を処置するための方法であって、患者がIGF-1を1日1回投与され、成長ホルモンを1日1回投与され、かつ成長ホルモンの1回投与とIGF-1の1回投与とが毎日実質的に同時に患者に投与される、処置方法。
  49. 成長ホルモンの1回投与とIGF-1の1回投与とが皮下ボーラス注射によってそれぞれ患者に投与される、請求項48記載の方法。
  50. 成長ホルモンとIGF-1とが、1回の注射によって投与される一つの溶液に存在する、請求項48記載の方法。
  51. 成長ホルモンとIGF-1とが、別個の注射によって投与される別個の溶液の形で存在する、請求項48記載の方法。
  52. 成長ホルモンとIGF-1とが、そこから1回の注射によって共に投与される装置に含まれる、請求項48記載の方法。
  53. 患者の体重が回復しつつあるが体重が回復したわけではない、請求項46〜52のいずれか一項記載の方法。
  54. 患者が骨粗鬆症にさらに罹患している、請求項46〜53のいずれか一項記載の方法。
  55. 上記の請求項において明記された量のIGF-1またはIGF-1、および明記された成長ホルモンを併用した場合に患者における骨代謝を改善するために有効である量のエストロゲンを患者に投与する段階をさらに含む、請求項46〜54のいずれか一項記載の方法。
  56. 骨代謝における改善が、患者の骨塩密度(BMD)の改善である、請求項46〜55のいずれか一項記載の方法。
  57. 患者が雌性である、請求項46〜56のいずれか一項記載の方法。
  58. 悪液質に罹患しているヒト患者に、患者における窒素バランスを改善するため、または体重もしくは脂肪なし体重を増加させるために有効な量のヒトインスリン様増殖因子-1(IGF-1)を投与する段階を含む、患者における内分泌障害を処置するための方法であって、患者にIGF-1が1日1回投与される、処置方法。
  59. IGF-1の1回投与が皮下ボーラス注射によって投与される、請求項58記載の方法。
  60. 悪液質に罹患しているヒト患者に、併用した場合に、患者における窒素バランスを改善するためまたは体重もしくは脂肪なし体重を増加させるために有効な量のヒトインスリン様増殖因子-1(IGF-1)および成長ホルモンを投与する段階を含む、患者における内分泌障害を処置するための方法であって、患者にIGF-1が1日1回投与され、成長ホルモンが1日1回投与され、かつ成長ホルモンの1回投与とIGF-1の1回投与とが毎日実質的に同時に患者に投与される、処置方法。
  61. 成長ホルモンの1回投与とIGF-1の1回投与とが皮下ボーラス注射によってそれぞれ患者に投与される、請求項60記載の方法。
  62. 成長ホルモンとIGF-1とが、1回の注射によって投与される一つの溶液に存在する、請求項60記載の方法。
  63. 成長ホルモンとIGF-1とが、別個の注射によって投与される別個の溶液の形で存在する、請求項60記載の方法。
  64. 成長ホルモンとIGF-1とが、そこから1回の注射によって共に投与される装置に含まれる、請求項60記載の方法。
  65. 請求項において明記された任意のIGF-1投与が、IGF-1の即時放出処方の1回投与で患者に投与され、請求項において明記されたIGF-1投与とGH投与との併用が(a)IGF-1とGHとの即時放出同時処方の1回投与で患者に投与されるか、(b)GHの別個の即時放出処方の1回投与と併用した、IGF-1の即時放出処方の1回投与で患者に投与されるか、または(c)投与の前に混合された、IGF-1の即時放出処方とGHの別個の即時放出処方との1回投与で患者に投与される、請求項1〜64のいずれか一項記載の方法。
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