JP2008545385A - フィターゼ活性を決定するための方法 - Google Patents

フィターゼ活性を決定するための方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008545385A
JP2008545385A JP2008511820A JP2008511820A JP2008545385A JP 2008545385 A JP2008545385 A JP 2008545385A JP 2008511820 A JP2008511820 A JP 2008511820A JP 2008511820 A JP2008511820 A JP 2008511820A JP 2008545385 A JP2008545385 A JP 2008545385A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phytase
phosphate
substrate
group
salt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2008511820A
Other languages
English (en)
Inventor
ヴィジャ クマール,
アンドレイ ミアスニコフ,
Original Assignee
ダニスコ エイ/エス
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ダニスコ エイ/エス filed Critical ダニスコ エイ/エス
Publication of JP2008545385A publication Critical patent/JP2008545385A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/34Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving hydrolase
    • C12Q1/42Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving hydrolase involving phosphatase
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/66Phosphorus compounds
    • A61K31/661Phosphorus acids or esters thereof not having P—C bonds, e.g. fosfosal, dichlorvos, malathion or mevinphos
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/66Phosphorus compounds
    • A61K31/661Phosphorus acids or esters thereof not having P—C bonds, e.g. fosfosal, dichlorvos, malathion or mevinphos
    • A61K31/6615Compounds having two or more esterified phosphorus acid groups, e.g. inositol triphosphate, phytic acid
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic Table
    • C07F9/02Phosphorus compounds
    • C07F9/06Phosphorus compounds without P—C bonds
    • C07F9/08Esters of oxyacids of phosphorus
    • C07F9/09Esters of phosphoric acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic Table
    • C07F9/02Phosphorus compounds
    • C07F9/06Phosphorus compounds without P—C bonds
    • C07F9/08Esters of oxyacids of phosphorus
    • C07F9/09Esters of phosphoric acids
    • C07F9/12Esters of phosphoric acids with hydroxyaryl compounds

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

サンプル中のフィターゼ活性の検出のための方法が提供され、この方法は、フィターゼ基質とこのサンプルとを合わせる工程、およびこのフィターゼ基質の有機代謝産物のレベルを測定する工程を包含する。また、サンプル中のフィターゼ活性を検出するためのキットが提供され、このキットは、フィターゼ基質および可視化剤を含む。また、芳香族基および複数のホスファート基を含む化合物のフィターゼ基質としての使用が提供される。また、芳香族基および複数のホスファート基を含む化合物の、酵素活性を検出するための方法における使用が提供される。

Description

本発明は、フィターゼ活性をアッセイするための方法、このような方法におけるある種の芳香族ホスファート化合物の使用、このような方法を実施するためのキット、ならびにこのような方法において有用な新規な化合物および組成物に関する。
フィタートは、穀類および豆果におけるリンの主要な保存形態である。しかし、単胃腔動物(例えば、ブタ、家禽および魚)は、フィタート(またはフィチン酸)を代謝することも吸収することもできず、したがって、排泄されて、その家畜生産の領域に三価リン汚染をもたらす。さらに、フィチン酸はまた、単胃腔動物において、カルシウム、銅および亜鉛のような金属をキレートすることによって、抗栄養剤として作用する。
これらの動物の成長および健康のために十分なホスファートを提供するために、無機ホスファートが、これらの食餌に添加される。このような添加は、高価である場合があり、そしてさらに汚染問題を増大し得る。
フィタートは、フィターゼ(通常、フィタートの加水分解を触媒する)により、低級イノシトール−ホスファートおよび無機ホスファートに変換される。フィターゼは、動物の飼料に対する添加物として有用であり、ここで、フィターゼは、動物に対して有機リンのアベイラビリティを向上し、そして環境のホスファート汚染を低減する(非特許文献1)。
真菌(非特許文献2;非特許文献3;非特許文献4)および細菌(非特許文献5;非特許文献6;非特許文献7;非特許文献8;非特許文献9;非特許文献10)起源の多くのフィターゼが、文献に記載されている。
溶液中のフィターゼ活性をアッセイするための公知の方法は、酵素触媒加水分解反応においてフィタートから放出されるオルトホスファートの検出に基づく。ホスファートは、代表的に、スルフリル酸中のモリブデンとの反応後に分光光度測定により検出される(例えば、非特許文献11)。この方法は、感度が高いが、腐食性試薬(スルフリル酸)および引火性試薬(アセトン)が使用される必要がある。また、この方法は、粗フィターゼ調製物もしくは無機ホスファートを含有する天然サンプル中のフィターゼ活性をアッセイするためにはあまり適さない。さらに、ホスホモリブデンベースの方法は、固体培養培地上で増殖している生微生物コロニーのフィターゼ活性を検出するためには適用できない。
このような「プレート上(on−plate)」アッセイは、フィターゼ産生微生物株の単離および開発のために特に有用である。フィターゼ活性の検出のための「プレート上」技術を開発するための多くの試みが、先行技術において公知である。不溶性フィチン酸塩の溶解に基づく方法(非特許文献12;非特許文献13)は、比較的感度が鈍く、微生物増殖の間の培地の酸化によって起こる擬陽性シグナルの不都合を有する。フィタートを唯一のリン供給源として含有する栄養プレート上のホスファート依存性かつフィターゼ非含有レポーター細菌の刺激および増殖に基づく方法(非特許文献14)は、遅く、そして細菌増殖を検出するために必要とされる長いインキュベーションの間のホスファートの拡散に起因して、本質的に解像度が低い。
対照的に、過剰な無機ホスファート存在下および/または固体微生物栄養培地の表面上のホスファターゼ活性の検出は、単純かつ効率がよい。呈色ホスファターゼ基質(例えば、α−ナフチルホスファート、p−ニトロフェニルホスファートおよび5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−ホスファート)に基づく方法は、当該分野で周知であり、そして基質は、全て(例えば、Sigma−Aldrichから)購入可能である。しかし、これらの基質のいずれも、フィターゼ類に対し十分に機能しない。
Wodzinski R.J.,Ullah A.H.,Adv Appl Microbiol.,1996年,第42巻,p.263−302 Wyss M.ら,Appl.Environ.Microbiol.,1999年,第65巻,第2号,p.367−373 Berka R.M.ら,Appl.Environ.Microbiol.,1998年,第64巻,第11号,p.4423−4427 Lassen S.ら,Appl.Environ.Microbiol.,2001年,第67巻,第10号,p.4701−4707 Greiner R.ら,Arch.Biochem.Biophys.,1993年,第303巻,第1号,p.107−113 Kerovuoら,Appl.Environ.Microbiol.,1998年,第64巻,第6号,p.2079−2085 Kim H.W.ら,Biotechnol.Lett.,2003年,第25巻,p.1231−1234 Greiner R.ら,Arch.Biochem.Biophys.,1997年,第341巻,第2号,p.201−206 Yoon S.J.ら,Enzyme and microbial technol.,1996年,第18巻,p.449−454 Zinin N.V.ら,FEMS Microbiol.Lett.,2004年,第236巻,p.283−290 Heinonen J.K.,Lahti R.J.,Anal.Biochem.,1981年,第113巻,p.313−317 Shieh TRおよびWare JH.,Appl.Microbiol.,1968年,第16巻,第9号,p.1348−1351 Bae HDら,J.Microbiol.Methods.,1999年,第39巻,p.17−22 Chen JC.,Biotechnology techniques,1998年,第12巻,第10号,p.759−761
未解決のままである問題は、生微生物コロニーおよび粗フィターゼ調製物のフィターゼ活性の検出のために有用なアッセイの供給である。
未解決のままであるさらなる問題は、腐食性試薬および/または引火性試薬の使用を包含しない、フィターゼ活性を検出するために有用なアッセイの供給である。
本発明は、先行技術の問題に取り組み、先行技術の問題を改善する。第1の局面にしたがって、サンプル中のフィターゼ活性を検出するための方法が提供され、この方法は、以下:
i)このサンプルをフィターゼ基質と合わせる工程、および
ii)このフィターゼ基質の有機代謝産物のレベルを測定する工程
を、包含する。
第2の局面にしたがって、サンプル中のフィターゼ活性を検出するためのキットが提供され、このキットは、フィターゼ基質および可視化剤を含む。
第3の局面にしたがって、芳香族基および複数のホスファート基を含む化合物のフィターゼ基質としての使用が提供される。
第4の局面にしたがって、芳香族基および複数のホスファート基を含む化合物の、酵素活性を検出するための方法における使用が提供される。
第5の局面にしたがって、以下に定義される式(I)の化合物またはその塩形態が提供される:
Figure 2008545385
ここで、R、R、R、R、RおよびRは、H、C1−12アルキル、C1−12アルコキシ、SOH、OSOH、NO、NH、NH(C1−12アルキル)、N(C1−12アルキル)、OPO、COH、CN、C1−12ハロアルキルから独立して選択されるか、またはR、R、R、R、RおよびRの任意の一対もしくは任意の複数の対は、これらが結合している炭素原子と一緒になってC3−12炭素環もしくは複素環を形成し、これらの環は飽和であっても、不飽和であっても、芳香族であってもよく;
ここで、R、R、R、R、RおよびRの少なくとも2つは、OPOである。
第6の局面にしたがって、フィターゼ基質および可視化剤を含む組成物が、存在する。
参照を容易にするために、本発明のこれらのおよびさらなる局面は、ここで、適切な節の見出しの下で考察される。しかし、各節の下の教示は、各特定の節に必ずしも限定されない。
(フィターゼ活性)
本明細書中で使用される場合、用語「フィターゼ活性」とは、サンプルがフィタート(ミオイノシトール−6ホスファート)の分解を触媒して無機リン(例えば、オルトホスファート)を生じる能力をいう。用語フィターゼは、本明細書中で使用される場合、3−フィターゼ(E.C.3.1.3.8)、4−フィターゼ(6−フィターゼとも呼ばれる、E.C.3.1.3.26)、または5−フィターゼ(E.C.3.1.3.72)(the Nomenclature Committee of the International Union of Biochemistry and Molecular Biologyに従って分類される)のいずれをも包含する。好ましくは、このフィターゼは、3−フィターゼ(E.C.3.1.3.8)、4−フィターゼ(E.C.3.1.3.26)もしくは5−フィターゼ(E.C.3.1.3.72)である。
広い意味において、フィターゼは、ホスファターゼのサブタイプを意味し、リン酸エステル結合の切断を触媒する。しかし、本明細書中で使用される場合、用語「ホスファターゼ」は、フィタート以外の基質に対する選択性を有する、リン酸エステル結合を切断し得る酵素を意味する。しかし、当業者は、フィターゼが一定のレベルのホスファターゼ活性を有し得、反対に、ホスファターゼが一定レベルのフィターゼ活性を有し得ることを理解する。
(サンプル)
本明細書中で使用される場合、用語「サンプル」は、フィターゼ活性の存在もしくは非存在を確かめることが望まれるものをいう。このようなサンプルの例としては、発酵培養液、精製酵素調製物、微生物の培養物(プレート上および溶液中の両方)などが挙げられる。
(フィターゼ基質)
本明細書中で使用される場合、用語「フィターゼ基質」は、フィターゼ触媒反応によって変換されて代謝産物を生じ得る化合物を意味する。
好ましくは、このフィターゼ基質は、フィタート以外である。
好ましくは、このフィターゼ基質は、フィターゼ触媒反応によって変換されて、以下で規定されるような有機代謝産物を生じ得る。
好ましくは、このフィターゼ基質は、芳香族基を含む。
本明細書中で使用される場合、「芳香族基」は、5〜14個、好ましくは6〜14個の炭素原子の不飽和芳香族炭素環基もしくは不飽和芳香族複素環基を意味し、1つの環(例えば、フェニル)または複数の縮合した(縮合)環(例えば、ナフチルもしくはアントリル)を有する。本明細書中で使用される場合、「ヘテロアリール」は、(1つより多くの環が存在する場合)少なくとも1つの環の中に1〜6個の炭素原子および酸素、窒素および硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、単環式もしくは二環式の芳香族基を意味する。
このようなヘテロアリール基は、1つの環を有し得る(例えば、ピリジル基、ピロール基もしくはフリル基)か、または多数の縮合環を有し得る(例えば、インドリル基、インドリジニル基、ベンゾフラニル基またはベンゾチエニル基)。好ましいヘテロアリールとしては、ピリジル、ピロールおよびフリルが挙げられる。
この芳香族基は、炭素環芳香族基であることが好ましい。より好ましくは、この芳香族基は、フェニル基もしくはナフチル基である。最も好ましくは、この芳香族基は、フェニル基である。
好ましくは、このフィターゼ基質は、単数または複数の三価リン(phosphorous)含有基を含む。好適な三価リン含有基は、ホスファート、ホスファイト、チオホスファート、ホスホネート、およびその塩形態、ハロゲン化物およびアルキル誘導体である。好ましい三価リン含有基は、ホスファート−OPOおよびその塩形態である。好適な塩形態としては、アルカリ金属塩類、アルカリ土類金属塩類、およびアンモニウム塩類が挙げられる。
好ましくは、このフィターゼ基質は、複数の三価リン含有基を含む。より好ましくは、このフィターゼ基質は、少なくとも3つの三価リン含有基を含む。より好ましくは、このフィターゼ基質は、少なくとも4つの三価リン含有基を含む。より好ましくは、このフィターゼ基質は、少なくとも5つの三価リン含有基を含む。より好ましくは、このフィターゼ基質は、少なくとも6つの三価リン含有基を含む。より好ましくは、このフィターゼ基質は、6つの三価リン含有基を含む。
代替の好ましい実施形態において、このフィターゼ基質は、2つもしくは3つの三価リン含有基を含む。より好ましくは、このフィターゼ基質は、3つの三価リン含有基を含む。
好ましい実施形態において、このフィターゼ基質は、芳香族基および複数のホスファート基を含む。
特に好ましい実施形態において、このフィターゼ基質は、以下の式(I)を有するか、またはその塩形態である:
Figure 2008545385
ここで、R、R、R、R、RおよびRは、H、C1−12アルキル、C1−12シクロアルキル、C1−12アルコキシ、SOH、OSOH、NO、NH、NH(C1−12アルキル)、N(C1−12アルキル)、OPO、COH、CN、C1−12ハロアルキルから独立して選択されるか、またはR、R、R、R、RおよびRの任意の一対もしくは任意の複数の対は、これらが結合している炭素原子と一緒になってC3−12炭素環もしくは複素環を形成し、これらの環は飽和であっても、不飽和であっても、芳香族であってもよく;ここで、R、R、R、R、RおよびRの少なくとも2つは、OPOである。
アルキルは、本明細書中で使用される場合、脂肪族炭化水素鎖を意味し、直鎖および分枝鎖を含む(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオ−ペンチル、n−ヘキシル、およびイソヘキシルのような1〜6個の炭素原子の脂肪族炭化水素鎖)。
ハロゲン、ハロゲン化物もしくはハロは、ヨウ素、臭素、塩素およびフッ素を意味する。
ハロアルキルは、本明細書中で使用される場合、ハロゲン原子と置換される少なくとも1つの水素原子を有する、上で規定されるようなアルキル基を意味し、そしてペルハロアルキル基(すなわち、ハロゲン原子によって置換されている全ての炭素原子を有するアルキル基)を含む。好ましいハロアルキル基は、トリフルオロメチルおよびトリクロロメチルである。
複素環は、本明細書中で使用される場合、N、S、OおよびPから独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を含む環状構造を意味する。
本明細書中でアリール基、ヘテロアリール基、炭素環基、複素環基もしくはシクロアルキル基についての定義によって限定されない限り、このような基は、必要に応じて、ヒドロキシ、1〜6個の炭素原子のアシロキシ、1〜6個の炭素原子のアシル、1〜6個の炭素原子のアルキル、1〜6個の炭素原子のアルコキシ、2〜6個の炭素原子のアルケニル、2〜6個の炭素原子のアルキニル、1〜6個の炭素原子の置換アルキル、1〜6個の炭素原子の置換アルコキシ、1〜6個の炭素原子の置換アルケニル、1〜6個の炭素原子の置換アルキニル、アミノ、1〜6個の炭素原子のアルキル基1つまたは2つによって置換されているアミノ、1〜6個の炭素原子のアミノアシル、1〜6個の炭素原子のアシルアミノ、アジド、シアノ、ハロ、ニトロ、1〜6個の炭素原子のチオアルコキシ、1〜6炭素原子の置換チオアルコキシ、およびトリハロメチルからなる群より独立して選択される1〜5個の置換基によって置換されている。
上述のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、チオアルコキシ基およびアルコキシ基上の置換基としては、ハロゲン、CN基、OH基、およびアミノ基が挙げられる。本明細書中のアリール基上の好ましい置換基としては、1〜6個の炭素原子のアルキル、1〜6個の炭素原子のアルコキシ、ハロ、シアノ、ニトロ、トリハロメチル、および1〜6個の炭素原子のチオアルコキシが挙げられる。
好ましくは、フィターゼ基質は、遊離の芳香族OH基(芳香族基に直接結合するOH基)を有さない。より好ましくは、フィターゼ基質は、OH、NH、SHもしくはアルコキシから選択される芳香族置換基を有さない。より好ましくは、フィターゼ基質は、電子供給特性を有する芳香族置換基を有さない。より好ましくは、フィターゼ基質は、電子供給特性を有する置換基を有さない。
好ましくは、R、R、R、R、RおよびRは、HおよびOPOから独立して選択され、ここで、R、R、R、R、RおよびRの少なくとも2つは、OPOであるか、またはその塩形態である。
好ましくは、基質は、フロログルシノール3ホスファート、ベンゼンヘキサオール6ホスファート、およびベンゼンペンタオール5ホスファートまたはそれらの塩形態から選択される。最も好ましくは、基質は、フロログルシノール3ホスファートまたはその塩形態である。
(有機代謝産物)
本明細書中で使用される場合、用語「有機代謝産物」は、少なくとも1つの炭素原子を含む、上で規定されるフィターゼ基質のフィターゼ触媒反応の生成物を意味する。特定の場合、1種以上の有機代謝産物が存在し得る。
この有機代謝産物は、遊離のヒドロキシル(OH)基を含むことが、好ましい。この有機代謝産物は、遊離の芳香族OH基(芳香族基に直接結合するOH基)を含むことが、より好ましい。より好ましくは、この有機代謝産物は、遊離のフェノールOH基(フェニル環に直接結合するOH基)を含む。
フィターゼ基質は遊離の芳香族OH基を有さず、そして有機代謝産物は遊離の芳香族OH基を有することが、特に好ましい。
好ましい実施形態において、アリールホスファート(II)が、フィターゼ基質である。これは、フィターゼ触媒反応によって変換されて、遊離の芳香族OHを有する対応する有機代謝産物(III)を生じ得る。これは、スキーム1に表される。
Figure 2008545385
ここで、「Ar」は、上で規定される芳香族基を表す。
フィターゼ基質がフロログルシノール3ホスファートである場合、有機代謝産物は、フロログルシノールジホスファートである。フィターゼ基質がベンゼンペンタオール5ホスファートである場合、有機代謝産物は、ベンゼンペンタオールテトラホスファートである。フィターゼ基質がベンゼンヘキサオール6ホスファートである場合、有機代謝産物は、ベンゼンヘキサオール5ホスファートである。
(測定)
有機代謝産物のレベルは、任意の好適な手段によって決定され得る。これらは、当業者に明らかである。
本明細書中で使用される場合、用語「レベルの測定」は、有機代謝産物の存在または非存在を、例えば色の変化を観察することによって検出することを含む。
測定のための好適な技術としては、以下が挙げられる:
クロマトグラフィー技術、例えば高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、ガスクロマトグラフィー(GC)、薄層クロマトグラフィー(TLC);
分光技術、例えば赤外線分光法、紫外線分光法、核磁気共鳴分光法(NMR)、蛍光分光法、分光測光法、測光法、吸収分光法および測色法;
可視技術、例えば色変化もしくは沈降;
他の技術、例えば重量測定法。
特に非常に好ましい方法において、測定工程は、上で規定される有機代謝産物を反応させて、有色生成物を生じる工程を含む。
「有色生成物」は、本明細書中で使用される場合、400nm〜800nmの範囲で電磁気放射を吸収する生成物を意味する。これは、1種以上の構成成分を含み得る。
この様式における有機代謝産物の有色生成物への変換は、フィターゼ活性の存在およびレベルの可視決定、測色決定、写真決定、分光決定もしくは分光測光決定を可能にするのて、特に有利である。
(可視化剤)
本明細書中で使用される場合、用語「可視化剤」は、上で規定されるような有機代謝産物と反応して上で規定されるような有色生成物を生じ得る任意の試薬もしくは試薬の組み合わせを意味する。
好ましくは、可視化剤は、有機代謝産物を反応して有色生成物を生じ得、そしてフィターゼ基質に対しては反応性ではない;すなわち、通常の条件下で、代謝産物とのみ反応する。
好ましくは、可視化剤は、遊離のOH基を含む化合物と反応して、有色生成物を生じる。より好ましくは、可視化剤は、遊離の芳香族OH基を含む化合物と反応して有色化合物を生じる。最も好ましくは、可視化剤は、フェノール化合物と反応して、有色生成物を生じる。
特に好ましい実施形態において、可視化剤は、フェノール化合物の求電子的置換反応に関与し得る。より好ましくは、この試薬は、ジアゾニウム塩(−N≡N基を含む化合物)を含む。なおより好ましくは、可視化剤は、Fast塩の群より選択されるジアゾニウム塩を含み、このFast塩の群は、Fast Violet塩類(特にFast Violet B)、Fast Black塩類(特にFast Black K)、Fast Blue塩類(特にFast Blue B)を含む。なおより好ましくは、可視化剤は、Fast Blue Bを含む。最も好ましくは、可視化剤は、Fast Blue Bおよび酢酸ナトリウムを含む。
代替の好ましい実施形態において、可視化剤は、酸化還元指示薬を含む。用語「酸化還元指示薬」は、本明細書中で使用される場合、フェノール化合物の酸化還元(還元−酸化)反応に関与して有色生成物を生じ得る試薬を意味する。特に好ましい酸化還元指示薬は、ニトロブルー塩化テトラゾリウムである。より好ましくは、酸化還元指示薬は、ニトロブルー塩化テトラゾリウムおよびフェナジンメトスルファートを含む。
(方法の実施)
等業者は、本発明の方法を実施するための多くの好適な技術が存在することを十分に理解する。広い意味において、上で規定されるようなサンプルは、上で規定されるようなフィターゼ基質と合わせられる。「合わせられる」は、本明細書中で使用される場合、フィターゼ基質とサンプルとが混合されるか、一緒になるか、混ざるか、接触されるか、さもなければフィターゼ基質から有機代謝産物への変換において上で規定されるような何らかのフィターゼ活性が顕在化するように反応させられることを意味する。
本発明の方法は、溶液中で、例えば微生物反応容器において、もしくはマイクロタイタープレートにおいて実施され得る。この場合、サンプルを含む溶液が、フィターゼ基質を含む溶液に添加されるか、またはその逆である。当業者は、さらなる構成成分(例えば、緩衝液など)が必要であれば、決定することができる。
あるいは、本発明の方法は、例えば微生物コロニーが寒天プレート上で増殖される場合に、固体支持体上で実施され得る。この場合、微生物コロニーを含む寒天プレートが、サンプルである。この場合、有利にも、フィターゼ基質は、このフィターゼ基質を含む溶液をこのプレート上に重層することによって、簡単にサンプルと合わせられる。
フィターゼ基質およびサンプルは、合わせられ得、そして有機代謝産物のレベルの測定の前に、一定時間の間インキュベートされ得る。あるいは、フィターゼ基質およびサンプルは、合わせられ得、そして有機代謝産物のレベルは、経時的に(すなわち、連続的に)測定され得る。
可視化剤が使用される場合、これは、この方法の任意の時点で添加され得る。例えば、可視化剤およびフィターゼ基質を含む組成物が、サンプルに添加され得る。あるいは、フィターゼ基質が、可視化剤およびサンプルを含む組成物に添加されてもよい。あるいは、可視化剤が、サンプルおよびフィターゼ基質が一定時間インキュベートされた後に添加されてもよい。
(キット)
1つの局面において、本発明は、サンプル中のフィターゼ活性を決定するためのキットに関し、このキットは、フィターゼ基質および可視化剤を含む。このフィターゼ基質および可視化剤は、同じ組成物中に存在してもよく、または本発明の方法の実施における同時の使用、逐次的な使用または別個の使用のための成分として存在してもよい。さらなる構成成分(例えば、安定化剤、緩衝液および保存剤)もまた、存在し得る。
(本発明の化合物)
本発明の化合物は、以下の反応スキームもしくは容易に利用可能な出発物質、試薬および従来の合成手順を用いるその変法に従って、簡便に調製され得る。また、これらのプロセス工程の変形であって、それ自体当業者に公知でありかつ当業者の従来技術の範囲内である変形の使用も、可能である。
スキーム2は、ポリホスファート化合物(VI)の対応するフェノール化合物(IV)からの保護された中間体(V)を介した一般的な調製方法を示し、ここで、Gは、保護基を表す。好適な保護基Gは、当業者によって容易に決定され、これらとしては、ベンジル、トリアルキルシリル(特にトリメチルシリルおよびt−ブチルジメチルシリル)、およびC1−6アルキルが挙げられる。
Figure 2008545385
スキーム3は、フロログルシノール(VII)からのトリホスホフロログルシノール(IX)の調製を示す。この反応において、ジベンジルクロロホスファートは、ジベンジルホスファイト四塩化炭素との反応によってインサイチューで生成される。保護された中間体(VIII)は、水素添加されて最終生成物を生じる。
Figure 2008545385
本発明は、添付の図面を例示の目的のみで参照してさらに詳述される。
本発明は、本明細書中で、以下の実施例においてさらに詳述される。
(略称)
DMAP:ジメチルアミノピリジン;
DIPEA:ジイソプロピルエチルアミン;
Bn:ベンジル
TPP:トリホスホフロログルシノール
OD:光学濃度。
(実施例1.フロログルシノール3ホスファート(IX)の合成)
Figure 2008545385
フロログルシノール3ホスファート(IX)を、市販のフロログルシノールからSilverbergら(Tetrahedron letters 37,771−774(1996))のリン酸化方法を用いて合成した。フロログルシノール(2.52g)を、多首丸底フラスコ中で355mlの無水アセトニトリルに溶解した。反応の間、一定の窒素流れによってフラスコから空気を排除し、そしてこの反応混合物を、磁気スターラーを用いて連続的に撹拌した。この溶液を、−10℃未満まで氷−塩浴を用いて冷却した。四塩化炭素(46g)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(16.3g)およびN,N−ジメチルアミノピリジン(0.75g)を、この反応混合物に(この順番で)加えた。次に、ジベンジルホスファイト(23g)を、この反応混合物の温度を−10℃より上に上げないように、ゆっくりと添加した。ジベンジルホスファイトの添加が完了した後、この反応混合物を、−10℃で1時間インキュベートした。この時点で、窒素流れおよび冷却を止め、そして150mlの0.5M KHPO水溶液をこの反応混合物に加えた。この混合物を、酢酸エチル(3回、150ml)で抽出した。合わせた酢酸エチル抽出物を、水(200ml)で2回、飽和NaCl(200ml)で1回洗浄し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。酢酸エチルを、ロータリーエバポレーションにより除去し、そして得られた生成物を、75mlのメタノール−テトラヒドロフラン混合物(1:1)中に溶解した。1gの活性炭担持パラジウムを加え、そして大気圧で一晩、水素をこの反応混合物を通してゆっくりとバブリングした。200mlの水をこの反応混合物に加え、そしてNaOHでpHを7.0に調整した。溶媒を、ロータリーエバポレーター上で減圧下で除去した。この生成物は、Dionex DX−600システム(Dionex,Sunnyvale,CA)(AS50オートサンプラー、AS50サーマルエンクロージャー、GP50勾配ポンプならびにlonPac AG11(2×50mm)ガードカラム、lonPac AS11−HC(2×250mm)分析カラムおよびATC−1アニオントラップカラムを用いるED50 電気化学検出器からなり、自己再生サプレッサー(self regenerating suppressor)を50mAに設定した)を用いたHPLC分析によると、本質的に均一であった。勾配プロフィールを、以下を混ぜることによって達成した:(A)200mM NaOHおよび(B)HO:0〜5分、40〜80mM NaOH;5〜40分、80〜135mM NaOH;40〜42分、135〜140mM NaOH。データ収集および操作を、CHROMELEON 6(Dionex)ソフトウェアによって行った。
(実施例2.ベンゼンヘキサオール6ホスファート(X)の合成)
Figure 2008545385
ベンゼンヘキサオールを、Fatiadiら(J.Res.Natl.Bur.Std.67A,153−62(1963))の方法によって合成した。1200gの30%グリオキサール水溶液を、800gのNaSOおよび300gのNaHCOを含有する水溶液6lと混合した。空気の流れをこの混合物に通し、そしてこれを徐々に約90℃まで加熱した。この時点で、エアレーションを中止したが、加熱は沸騰が始まるまで続けた。この反応混合物を、ゆっくりと室温まで冷却した。冷却の際に形成された結晶沈殿物を、100mlのメタノール−水(1:1)で1回および100mlのメタノールで1回洗浄し、そして500mlの熱い2.5M塩酸中に溶解した。この溶液を、ゆっくりと室温まで冷却し、その後、氷浴上で冷却した。テトラヒドロキシパラ−ベンゾキノリンの結晶沈殿物を、少量の氷冷した水で洗浄し、そして500mlの熱い2.5M塩酸中に再溶解した。200gのSnCl*2HOをこの溶液に加え、そして沸騰させた。500mlの濃HClをこの溶液に加え、そして再び沸騰するまで加熱し、その後、1lの濃HClをもう1回加えた。氷上での冷却の際に形成した粗ベンゼンヘキサオール沈殿物を、5gのSnClを含有する1lの2.5M HClから再結晶化させた。この沈殿物を、真空デシケーター(desecrator)中、NaOH上で保存した。ベンゼンヘキサオールを、1.7gのベンゼンヘキサオールを使用し、そして−10℃での反応の1時間後、室温でのさらなる1時間のインキュベーションを用いた他は、本質的に実施例1に記載のように、ジベンジルクロロホスファートでリン酸化した。ベンゼンヘキサオール6ホスファート(X)の純度を、TPPの分析のために用いたのと同じHPLC方法を用いて確認した。
(実施例3.他のポリヒドロキシベンゼンのホスホエステルの合成)
実施例1および実施例2に記載のリン酸化方法と同じ方法を用いて、他の芳香族ポリフェノールのホスホエステル誘導体を合成することが可能である。ベンゼンペンタオールを合成する方法(Chem.Commun.(London)9,441(1967))、種々のベンゼンテトラオールおよびベンゼントリオールを合成する方法(Dressier H.,およびHotter S.Poiyhydroxybenzenes.,Encyclopaedia of chemical technology(第3版),Mark H.F.ら編,John Wiley&sons.Vol 18,pp.670−704(1982))が、周知である。幾種かのポリヒドロキシフェノールもまた、市販されている。
(実施例4.リン酸化ポリヒドロキシベンゼンは、フィターゼによって基質として受容される)
酵素アッセイを、マイクロタイタープレート内の100μlの反応混合物中で実施した。酸フィターゼおよび酸ホスファターゼについての反応混合物は、以下を含んだ:0.8mM CaCl含有200mM酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)中の10mMの基質。アルカリフィターゼおよびアルカリホスファターゼについては、酢酸ナトリウム緩衝液を200mM Tris*HCl緩衝液(pH7.5)と置換した他は同じ条件であった。放出されたホスファートを公知の手順(Heinonen J.K.,Lahti R.J.Anal Biochem.113(2),313−317(1981))の変法によって測定した後、この反応を、37℃で1時間進行させた。簡潔にいうと、200μlの新鮮に調製したAMM溶液(7.5N HSO、15mMモリブデン酸アンモニウムおよびアセトン−1:1:2)を、各マイクロタイタープレートウェル中の100μl反応混合物に加えた。390nmにおける吸光度を、AMM試薬の添加後10分以後30分以前に測定した。ホスファートの量を、既知の濃度のホスファート溶液のキャリブレーションカーブを作成することよって、決定した。
フィターゼおよびホスファターゼの両方とも、ホスホエステルの加水分解を触媒する。したがって、これらの2つの群の間の相違は、定性的ではなく定量的であり、そしてフィタートおよび(例えばグルコース6−ホスファートまたはフルクトース6−ホスファートような)単純なモノホスホエステル類における相対効率として規定され得る。ホスファターゼは、フィタートの加水分解において比較的非効率的である傾向があり、そして反対に、ほとんどのフィターゼは、モノ−置換糖ホスファート類の加水分解において非効率的である。ポリリン酸化ポリヒドロキシベンゼンがフィタートの模倣物として使用され得るか否かを試験するために、本発明者らは、ヘキサホスホ−ベンゼンヘキサオールから放出されたホスファートおよびフルクトース6−ホスファートを、いくつかのフィターゼおよびホスファターゼによって試験した。Aspergillus niger(Natuphos(登録商標))、Escherichia coli(Phyzyme XP(登録商標))およびPeniophora lycii(Ronozyme(登録商標))由来のフィターゼ、ならびにジャガイモ酸ホスファターゼを、pH5.5でアッセイし、一方、アルカリ細菌ホスファターゼである仔牛腸ホスファターゼおよび小エビ(shrimp)ホスファターゼを、pH7.5でアッセイした。この実験の結果(表1)は、ベンゼンヘキサオール6ホスファートは、試験した全てのフィターゼについてフルクトース6−ホスファートよりもずっとよい基質であり、一方、代表的なホスファターゼについては、逆であったことを実証した。同様に、フロログルシノール3ホスファートは、全ての試験したフィターゼ類について、よい基質である。しかし、これは、ベンゼンヘキサオール6ホスファートほど選択的ではない。何故なら、これは、全ての代表的なホスファターゼ類についてもまた、よい基質であるからである。
(表1.フルクトース6−ホスファートおよびベンゼンヘキサオール6ホスファートまたはフロログルシノール3ホスファートを基質として用いた、異なる酵素のホスファート放出活性の比)
Figure 2008545385
(実施例5.液体アッセイにおけるフィターゼ活性またはホスファターゼ活性の検出のためのフロログルシノール3ホスファートの使用)
3〜5.5の範囲のpHでのアッセイのために、0.8mMCaCl含有200mM酢酸ナトリウム緩衝液中2mMフロログルシノール3ホスファート含有反応混合物100μlを、マイクロタイタープレートのウェル内に入れ、そして20μlの好適に希釈したフィターゼ溶液もしくはホスファターゼ溶液を加えた。この混合物を、60分間37℃でインキュベートし、その後、5M酢酸ナトリウム(pH5.3)中3mg/ml Fast Blue B塩の新鮮に調製した溶液50μlを加えた。発色を、Fast Blue B塩の添加後10分以後20分以前に、分光光度法(570nm)または写真のどちらかによって記録した。フィターゼ/ホスファターゼ活性を検出するこの方法をまた、3〜5.5より低いかまたはより高いpHにおいても使用し得る。この場合、酢酸ナトリウム緩衝液を、他の好適な緩衝液に置き換える。例えば、グリシン*HClは、1.5〜3のpH範囲で有用であり、Tris−マレアートは、6〜9のpH範囲で有用である。図3は、フィターゼもしくはホスファターゼのpHプロフィールの迅速な評価のためにこの方法を使用する方法を説明する。
(実施例6.飼料サンプルにおける補充フィターゼ活性の検出のための、フロログルシノール3ホスファートの使用)
飼料サンプルを、50mMグリシン/HCl(pH2.5)中に懸濁して0〜25%(w/v)にし、室温で30分間撹拌した。固体物質を静置した後、上清を除去して、Eppendorfチューブに入れて1%(w/v)活性炭素(Norit)で処理した。この懸濁液を、10分間室温で撹拌し、そして1分間10,000rpmで遠心分離した。100μlの上清を除去し、そしてマイクロタイタープレートのウェル中で、250mMグリシン/HCl(pH2.5)中20mMフロログルシノール3ホスファート100μlと混合した。このマイクロタイタープレートを、60分間37℃でインキュベートし、その後、5M酢酸ナトリウム(pH5.3)中Fast Blue B塩(Sigma D9805)の溶液25μlを添加した。色の強度を、測光法または写真によって15〜20分後に記録した。
(実施例7.液体アッセイにおけるフィターゼ活性の検出のためのベンゼンヘキサオール6ホスファートの使用)
2mMベンゼンヘキサオール6ホスファート、1mg/mlニトロブルー塩化テトラゾリウムおよび0.8mM CaCl含有200mM酢酸ナトリウム緩衝液中0.02mg/mlフェナジンメトスルファートを含む反応混合物100μlを、マイクロタイタープレートのウェル内に入れ、そして好適に希釈したフィターゼ溶液またはホスファターゼ溶液20μlを加えた。発色を視覚的に追跡し得、所望の場合、570nmにおけるODを測定することによって定量し得る。
(実施例8.固体支持体上のフィターゼ活性についてのベンゼンヘキサオール6ホスファートの使用)
微生物コロニーを、酢酸セルロース膜フィルター(OE 67型、Shleicher−Schuell)を重ねた栄養プレートの表面上で増殖させた。このフィルターを表面から除き、そして寒天に2mMベンゼンヘキサオール6ホスファート、1mg/mlニトロブルー塩化テトラゾリウムおよび0.02mg/mlフェナジンメトスルファートを含有するアガロース溶液(0.7%)を重層した。染色アガロースを重ねたプレートを、1〜2時間まで、発色するまで37℃でインキュベートした。栄養寒天の表面上に発色した暗色スポットは、フィターゼ活性を分泌する微生物コロニーに対応する(図2)。
(実施例9.固体支持体上のフィターゼ活性および/またはホスファターゼ活性の検出のためのフロログルシノール3ホスファートの使用)
微生物コロニーを、栄養プレートの表面上で増殖させた。一片の濾紙(Whatman No1)を、200mM酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)中2mMフロログルシノール3ホスファート、1mg/ml Fast Blue B塩の溶液中に浸し、ペーパータオルで軽く拭いて、シャーレの表面上に微生物コロニーと接触させて置いた。2〜5分以内に、フィターゼまたはホスファターゼを分泌するコロニーの周りに青紫色が現れ、約30〜60分で最大値に達する。
上記明細書中で言及した全ての刊行物は、本明細書中で参考として援用される。上記の本発明の方法および系の種々の変法および変形は、本発明の範囲および精神から逸脱することなく、当業者に明らかである。本発明は、特定の好ましい実施形態に関連して記載されているが、特許請求されている本発明は、このような特定の実施形態に過度に限定されるべきではないことが、理解されるべきである。実際に、本発明を実施するための記載された様式の種々の変形であって、化学または関連分野における当業者に対して明らかである変形は、特許請求の範囲の範囲内であることが意図される。
図1は、トリホスホ−フロログルシノールによる呈色反応を用いた、2種の粗酵素調製物のpHプロフィールを示す。上のプレート:Citrobacter freundii由来のフィターゼ、下のプレート:Stenotropomonas tropophila由来のホスファターゼ。2つのプレート上の隣接する行は、酵素調製物の2倍希釈系列を含む。列は、実施例5で記載される通りの種々のpHに緩衝化された反応混合物を含む(各隣接する2列間の増分は0.5pH単位である)。 図2は、土壌微生物の混合集団からのフィターゼ産生微生物株の選択を示す。左側は、(栄養寒天プレートから取り除いた後の)酢酸セルロースフィルターの表面上の微生物増殖を示す。右側は、実施例8で記載されるようにヘキサホスホ−ベンゼンヘキサオールで染色した後の同じプレートの下側の寒天を示す。 図3は、いくつかの微生物単離物におけるフィターゼ/ホスファターゼ活性の検出を示す。土壌由来の14個の種々の単離物を、栄養寒天の表面上で増殖し、そして実施例9で記載されるようにトリホスホ−フロログルシノールで染色した。

Claims (39)

  1. サンプル中のフィターゼ活性を検出するための方法であって、該方法は、以下:
    i)該サンプルをフィターゼ基質と合わせる工程、および
    ii)該フィターゼ基質の有機代謝産物のレベルを測定する工程
    を、包含する方法。
  2. 前記フィターゼ基質は、芳香族基を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記芳香族基は、フェニル基である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記フィターゼ基質は、少なくとも1つの三価リン含有基を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記フィターゼ基質は、複数の三価リン含有基を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記三価リン含有基もしくは前記三価リン含有基の各々は、ホスファート基である、請求項4または請求項5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記フィターゼ基質は、芳香族基および複数のホスファート基を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記フィターゼ基質は、式(I):
    Figure 2008545385
    またはその塩形態を有し、ここで、
    、R、R、R、RおよびRは、H、C1−12アルキル、C1−12アルコキシ、SOH、OSOH、NO、NH、NH(C1−12アルキル)、N(C1−12アルキル)、OPO、COH、CN、C1−12ハロアルキルから独立して選択されるか、またはR、R、R、R、RおよびRの任意の一対もしくは任意の複数の対は、これらが結合している炭素原子と一緒になってC3−12炭素環もしくは複素環を形成し、これらの環は飽和であっても、不飽和であっても、芳香族であってもよく;
    ここで、R、R、R、R、RおよびRの少なくとも2つは、OPOである、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 、R、R、R、RおよびRは、HおよびOPOから独立して選択され、ここでR、R、R、R、RおよびRの少なくとも2つは、OPOであるか、またはその塩形態である、請求項8に記載の方法。
  10. 、R、R、R、RおよびRの少なくとも1つは、Hである、請求項9に記載の方法。
  11. 前記基質は、フロログルシノール3ホスファート、ベンゼンヘキサオール6ホスファート、およびベンゼンペンタオール5ホスファートまたはそれらの塩形態から選択される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記基質は、ベンゼンヘキサオール6ホスファートまたはその塩形態である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記フィターゼ基質は、遊離のヒドロキシル基を有さない、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記有機代謝産物は、遊離のヒドロキシル基を有する、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記測定工程ii)は、前記代謝産物を可視化剤と反応させて有色生成物を得る工程を包含する、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記可視化剤は、酸化剤、還元剤、および求電子剤から選択される、請求項15に記載の方法。
  17. 前記可視化剤は、ジアゾニウム塩を含む、請求項15に記載の方法。
  18. 前記ジアゾニウム塩は、Fast塩である、請求項17に記載の方法。
  19. 前記Fast塩は、Fast Violet B、Fast Black KおよびFast Blue Bから選択される、請求項18に記載の方法。
  20. 前記可視化剤は、ニトロブルー塩化テトラゾリウムを含む、請求項15に記載の方法。
  21. 前記可視化剤は、フェナジンメトスルファートをさらに含む、請求項20に記載の方法。
  22. サンプル中のフィターゼ活性を決定するためのキットであって、フィターゼ基質および可視化剤を含む、キット。
  23. 請求項1〜21のいずれか1項に記載の特徴によって特徴付けられる、請求項22に記載のキット。
  24. ベンゼンヘキサオール6ホスファート、ニトロブルー5塩化テトラゾリウムおよび必要に応じてフェナジンメトスルファートを含む、請求項22に記載のキット。
  25. Fast塩、および請求項10に記載の化合物を含む、請求項22に記載のキット。
  26. 芳香族基および複数のホスファート基を含む化合物の、フィターゼ基質としての使用。
  27. 請求項8〜13のいずれか1項の特徴によって特徴付けられる、請求項26に記載の使用。
  28. 芳香族基および複数のホスファート基を含む化合物の、酵素活性を決定するための方法における使用。
  29. 前記酵素活性は、ホスファターゼ活性もしくはフィターゼ活性である、請求項28に記載の使用。
  30. 請求項1〜21のいずれか1項に記載の特徴によって特徴付けられる、請求項28もしくは請求項29に記載の使用。
  31. 式(I):
    Figure 2008545385
    の化合物、またはその塩形態であって、R、R、R、R、RおよびRは、H、C1−12アルキル、C1−12アルコキシ、SOH、OSOH、NO、NH、NH(C1−12アルキル)、N(C1−12アルキル)、OPO、COH、CN、C1−12ハロアルキルから独立して選択されるか、またはR、R、R、R、RおよびRの任意の一対もしくは任意の複数の対は、これらが結合している炭素原子と一緒になって、C3−12炭素環もしくは複素環を形成し、これらの環は飽和であっても、不飽和であっても、芳香族であってもよく;
    ここで、R、R、R、R、RおよびRの少なくとも2つは、OPOである、
    化合物、またはその塩形態。
  32. フロログルシノール3ホスファート、ベンゼンヘキサオール6ホスファート、およびベンゼンペンタオール5ホスファートまたはそれらの塩形態のうちの1つである、請求項31に記載の化合物。
  33. フィターゼ基質および可視化剤を含む、組成物。
  34. 請求項1〜21のいずれか1項に記載の特徴によって特徴付けられる、請求項33に記載の組成物。
  35. 実施例のいずれか1つを参照して本明細書中で記載されるのと実質的に同じ方法。
  36. 実施例のいずれか1つを参照して本明細書中で記載されるのと実質的に同じキット。
  37. 実施例のいずれか1つを参照して本明細書中で記載されるのと実質的に同じ使用。
  38. 実施例のいずれか1つを参照して本明細書中で記載されるのと実質的に同じ化合物。
  39. 実施例のいずれか1つを参照して本明細書中で記載されるのと実質的に同じ組成物。
JP2008511820A 2005-05-16 2006-05-15 フィターゼ活性を決定するための方法 Withdrawn JP2008545385A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GBGB0509956.9A GB0509956D0 (en) 2005-05-16 2005-05-16 Method
PCT/IB2006/001841 WO2006123254A2 (en) 2005-05-16 2006-05-15 Method for determining phytase activity

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008545385A true JP2008545385A (ja) 2008-12-18

Family

ID=34708236

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008511820A Withdrawn JP2008545385A (ja) 2005-05-16 2006-05-15 フィターゼ活性を決定するための方法

Country Status (15)

Country Link
US (1) US20090098589A1 (ja)
EP (1) EP1888771A2 (ja)
JP (1) JP2008545385A (ja)
KR (1) KR20070099700A (ja)
CN (1) CN101175861A (ja)
AU (1) AU2006248654A1 (ja)
BR (1) BRPI0609558A2 (ja)
CA (1) CA2600689A1 (ja)
GB (1) GB0509956D0 (ja)
MA (1) MA29992B1 (ja)
MX (1) MX2007014296A (ja)
RU (1) RU2007146389A (ja)
TN (1) TNSN07428A1 (ja)
WO (1) WO2006123254A2 (ja)
ZA (1) ZA200708787B (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BR112014000219B8 (pt) * 2011-07-07 2022-12-06 Dupont Nutrition Biosci Aps Dispositivo de ensaio para detecção de enzima ativa, método de determinação da presença de enzima ativa e kit
CN106706520A (zh) * 2016-11-30 2017-05-24 沈阳波音饲料有限公司 一种模拟动物胃环境内植酸酶解磷含量测定方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1231692A (zh) * 1996-09-25 1999-10-13 协和发酵工业株式会社 新型肌醇六磷酸酶及其制造方法
US7078035B2 (en) * 1997-08-13 2006-07-18 Diversa Corporation Phytases, nucleic acids encoding them and methods for making and using them
US7238378B2 (en) * 2002-02-08 2007-07-03 Novozymes A/S Phytase variants
US8138165B2 (en) * 2002-10-22 2012-03-20 Jenken Biosciences, Inc. Chromones and chromone derivatives and uses thereof

Also Published As

Publication number Publication date
TNSN07428A1 (en) 2009-03-17
WO2006123254A2 (en) 2006-11-23
EP1888771A2 (en) 2008-02-20
GB0509956D0 (en) 2005-06-22
ZA200708787B (en) 2009-05-27
MX2007014296A (es) 2008-02-08
CN101175861A (zh) 2008-05-07
CA2600689A1 (en) 2006-11-23
US20090098589A1 (en) 2009-04-16
WO2006123254A3 (en) 2007-03-22
KR20070099700A (ko) 2007-10-09
BRPI0609558A2 (pt) 2011-10-18
AU2006248654A1 (en) 2006-11-23
MA29992B1 (fr) 2008-12-01
RU2007146389A (ru) 2009-06-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Gu et al. A new fluorometric turn-on assay for alkaline phosphatase and inhibitor screening based on aggregation and deaggregation of tetraphenylethylene molecules
FI61916C (fi) Foerfarande och reagens foer bestaemning av alfa-amylas
AU730518B2 (en) Detection of microbial metabolites
EP0159870B1 (en) Method for the determination of mercapto compounds and reagent for use therein
Blaettler et al. Phosphoglycerate mutases: stereochemical course of the phosphoryl group transfers catalyzed by the cofactor-dependent enzyme from rabbit muscle and the cofactor-independent enzyme from wheat germ
Anjaneyulu et al. Click chemistry: In vitro evaluation of glycosyl hybrid phosphorylated/thiophosphorylated 1, 2, 3-triazole derivatives as irreversible acetyl cholinesterase (AChE) inhibitors
FI95485B (fi) Määritysmenetelmä ja materiaalisarja nesteessä olevan entsyymin määrittämiseksi
CA1332806C (en) Chromogenic substrates
JP2008545385A (ja) フィターゼ活性を決定するための方法
EP0153872B1 (en) Method for the determination of the reduced form of nicotinamide adenine dinucleotide
GB2134524A (en) Fluorogenic esters of phosphoric acid
JPS5948098A (ja) リパ−ゼの測定方法
JP5327578B2 (ja) ホスファターゼの測定方法
Li et al. Synthesis of a non-natural glucose-2-phosphate ester able to dupe the acc system of Agrobacterium fabrum
Wolcott et al. Comparison of the mixed function oxidase-catalyzed metabolism of a series of dialkyl p-nitrophenyl phosphorothionates
US5714361A (en) Phosphatase/phosphodiesterase enzyme inhibitors and methods
Miętkiewski et al. Studies on ATP hydrolysis in medium for histochemical demonstration of ATPase activity
Tsou et al. Indigogenic phosphodiesters as potential chromogenic cancer chemotherapeutic agents
JPH0373276B2 (ja)
EP0061731B2 (en) Novel phosphoric ester and a method for quantitative analysis of an alkaline phosphatase using the same as a substrate
US5011964A (en) Novel diacylglycerophosphoric acid esters and use thereof as substrates in enzyme assays
Zhu et al. 2-Carboxy-1-naphthyl phosphate as a substrate for the fluorimetric determination of alkaline phosphatase
Wittels Acyl coenzyme A: 1-acylglycerophosphorylglycerol acyltransferase from rat liver
EP0363688B1 (en) Novel phosphoric acid derivatives and a method for determination of acid phosphatase activity using the same
JP5614281B2 (ja) フェニルホスホリルコリン誘導体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090220

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20110310