JP2008541739A - 自己活性化した耐性タンパク質 - Google Patents

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Abstract

本発明は、植物での病原体に対する耐性の産生のための自己活性化した耐性タンパク質をコードする核酸であって、この核酸が、NBS−LRR耐性遺伝子のコード領域の5′末端から下流にNBS−LRR耐性遺伝子のNBSドメインの開始点までにわたるNBS−LRR耐性遺伝子の限定された部分を有し、その際、NBS−LRR耐性遺伝子はTIR−NBS−LRR耐性遺伝子でないことを特徴とする、植物での病原体に対する耐性の産生のための自己活性化した耐性タンパク質をコードする核酸に関する。

Description

本発明は、植物での病原体に対する耐性の産生のための自己活性化した耐性タンパク質をコードする核酸、前記核酸の形質転換植物の製造のための使用並びに形質転換植物に関する。
菌類、ウィルス、線虫及び細菌により引き起こされる植物の病気は、世界中で、多大な収穫損失を引き起こし、収穫産物の品質を損ない、化学的な植物保護剤の手間のかかる使用を必要とし、というのも、多数の可能性のある疾病の病原体を忌避するか、その伝播を遅延かつ制限することができるこの植物の天然の防御手段は、しばしば十分でないからである。この防御手段には、過敏感反応、感染部位での宿主組織の制御された細胞死、木質化及びカロース形成による植物細胞壁の強化、フィトアレキシンの形成及びPR(感染特異的)タンパク質の産生が属する。誘導された防御手段の活性化のための鍵となる分子は、植物の耐性遺伝子(R遺伝子)である。活発な(Flohrsch)遺伝子−遺伝子−仮説に応じて、R遺伝子のタンパク質は、微生物の非病原性遺伝子(Avr遺伝子)の相応する遺伝子と相互作用し、これにより誘導される防御反応を作動させる。
多数のR遺伝子は、この遺伝子によりコードされるRタンパク質の構成に応じて、5つのクラスに分類されることができる(Martin et al, 2003)。クラス1は、セリン/トレオニンキナーゼをコードするトマトのPto遺伝子のみを含有する。植物のR遺伝子の多数はしかしながら、「ヌクレオチド結合部位(nucleotide binding site)」(NBS)及び「ロイシンリッチ繰り返し(Leucine rich repeat)」(LRR)をコードするNBS−LRR遺伝子のスーパーファミリーに属する。N末端で、「コイルドコイル(coiled coil)構造」(CC)、例えば「ロイシンジッパー」を有するNBS−LRR遺伝子は、クラス2のCC−NBS−LRR遺伝子として割り当てられる。CC−NBS−LRRタイプのR遺伝子は、全ての被子植物中に見出される。クラス3には、TIR−NBS−LRRタイプのR遺伝子が属し、これは、N末端でCCドメインの代わりに、動物のTIR領域にホモロジーを有する配列(「toll−インターロイキン−1−レセプター(toll-interleukin-1-receptor)」)を有する。TIR−NBS−LRR遺伝子は、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)中のR遺伝子の75%を構成し、しかしながら、草中でもそしてサトウダイコン中でも見出されない(Tian et al., 2004)。
トマトのCf遺伝子は、R遺伝子の第4クラスを形成する。CFタンパク質はNBSドメインを有しないが、膜貫通型ドメイン(TM)及び細胞外LRRを有する。第5クラスには、イネからのXa21−タンパク質が属し、これは細胞外LLRドメイン、膜貫通型ドメイン及び細胞内キナーゼドメインから構成されている。
R遺伝子が、R遺伝子プロモーターによって弱くのみ発現される一方で、クラス1、2及び3のR遺伝子の強力な構成的な発現は、植物の病原体防御の活性化を自体で、相応する非病原性産物の非存在下で生じ、これによりRタンパク質の自己活性化を生じる(Tang et al., 1999; Oldroyd and Staskawicz, 1998; Bendahmane et al., 2002)。
一般的にはR遺伝子の構成的な過剰発現は、形質転換植物中ではしかしながら、農学的に不所望な特性、例えばマイクロネクローシス(Mikronekrose)(Tang et al., 1999)又は植物の制限された成長(Frost et al., 2004)に関連している。
クラス2及び3のRタンパク質の自己活性化の更なる手段は、完全なCC−NBS−LRR−又はTIR−NBS−LRRタンパク質中での特殊な、保存されたアミノ酸モチーフの突然変異生成である。ジャガイモのRx遺伝子のNBSドメイン又はLRRドメイン中の配列の(Bendahmane et al., 2002)、そしてアマのL6遺伝子のNBSドメインの(Howles et al., 2005)突然変異生成は、相応する非病原性遺伝子の非存在下で一過的な発現の後に細胞死を作動させる突然変異体を生じる。
Rx遺伝子を用いた欠失実験は、CCドメイン及びNBSドメインの部分からなる欠失産物が、その一過的な過剰発現の後に、同様に、更に細胞死を作動させることができ、これは、完全長R遺伝子の使用の際に生じるよりもより迅速に生じることを示す。この欠失産物は、CCドメインの他に、更にNBSドメインのPループ、キナーゼ2及び完全なキナーゼ3aを必要とする。これに対して、NBSドメインの更なる短縮化は、完全長R遺伝子と比較して、より緩慢なHR作動を生じた(Bendahmane et al. 2002)。
アマからのL10遺伝子、クラス3のR遺伝子、の自己活性化は、短縮したTIR−NBS−LRRタンパク質の形成により達成されることができ、これはTIRドメイン及び隣接するNBSドメインの34アミノ酸から、Pループを含めてなる(Frost et al., 2004)。
R遺伝子の自己活性化の複数の方法が公知であるにもかかわらず、これまでには、Rタンパク質の自己活性化が、高められた菌類耐性を、農学的特性を同時に損なうことなしに生じる、形質転換植物は記載されていない。L6遺伝子の2つの自己活性化した完全長変異体をそのつど、天然のL6耐性遺伝子プロモーター又は菌類誘導されたプロモーターの制御下で、アマ中で安定にトランスフォーメーションする試みは、正常に成長する、菌類に抵抗性の少ない植物、又は、制限された成長の、菌類に耐性のある植物のいずれかを生じる(Howles et al., 2005)。
本発明の課題は従って、病原体に対する植物の防御能力を、病原体の攻撃の際の植物の防御反応が植物の農学的な特性を負に損なうことなく確実に活性化されるように変更することである。
本発明により、NBS−LRR耐性遺伝子のコード領域の5′末端から下流へNBS−LRR耐性遺伝子のNBSドメインの開始点までのびるNBS−LRR−耐性遺伝子の限定された部分を有し、NBS−LRR耐性遺伝子はTIR−NBS−LRR耐性遺伝子でない核酸により、課せられた課題の解決はなされる。このような核酸は、植物から単離されるか又は合成により製造される。
NBS−LRR耐性遺伝子の限定された部分は、翻訳のための開始コドン(ATGコドン)で開始し、かつ根本的にPループ(キナーゼ1aモチーフ)により特徴付けられるNBSドメインまで達する。NBS−LRR−耐性遺伝子の本発明による部分の機能のためには、Pループは含有されないことが望ましい。同様に、NBS−LRR耐性遺伝子のNBSドメイン及びLRRドメインのその他の断片があまり存在しないことが望ましい。無論、Pループを含めたNBSドメインの若干のヌクレオチドがまだなお残存することも、これらがHRの作動を損なわない限りは可能である。
自己活性化した耐性タンパク質とは、相応する非病原性遺伝子産物の非存在下で、植物の病原体の防御の活性化を生じるタンパク質が理解される。この点で本発明は、病原体に対する耐性の形成には、耐性タンパク質と非病原性タンパク質との間での相互作用を必要とせず、これにより、植物の防御反応は、実質的に、直接的に、そして最終的には確実に経過することができる点で利点を有する。
自己活性化は例えば、耐性遺伝子の一過的な過剰発現により達成されることができる。過剰発現とは、天然のR遺伝子プロモーターの発現強度を、Rタンパク質により制御されるシグナルトランスダクションカスケードを相応する微生物の非病原性遺伝子産物の非存在下で活性化する範囲内で上回ることを意味する。これにより、病原体防御の活性化が生じ、これは、部分的又は完全な疾病耐性に現れる。
耐性タンパク質の自己活性化はしかしながら、サトウダイコンの完全長R遺伝子BvKWS3_165、BvKWS3_135、Bv13033及びBv12069並びにジャガイモのStR3a遺伝子の5′領域での短縮化によっても達成されることができ、これは場合によってはCCドメインを含めた、タンパク質のNBS−及びLRR−ドメイン不含のN末端のみをコードする。NBSドメイン不含のN末端はこの関連において、NBS−LRR耐性遺伝子のコード領域の5′末端が、NBS−LRR耐性遺伝子のPループはその有効な構造において含有されていない程度にのみ3′末端へとのびることを意味する。単純な場合には、Pループは完全に取り除かれている。しかしながら、HRの作動が遅延化されない限りは、Pループの若干のヌクレオチドが短縮された耐性遺伝子中に残存することもできる。N末端でのNBS−LRR耐性遺伝子の短縮により、キナーゼ−2−、キナーゼ3−、GLPC−及びMHD−モチーフも、隣接アミノ酸を含めて、データバンクProsite (Bairoch et al., 1996)及びPfam (Sonnhammer et al., 1997)並びにBendahmane et al. (2002)で挙げられたモチーフ定義の情報に応じて除去される。
短縮したR遺伝子165_#176、135_#147、13033_#159及びBv12069及びStR3a-#1-155の使用は、完全長R遺伝子と比較して、細胞死のより迅速な作動を植物組織中で生じる。病原体誘発可能なプロモーターとの組み合わせにおいて、これにより、改善された、誘導された病原体防御がもたらされる。これは、MHDドメイン又はVHDドメイン中での公知の突然変異生成によっては自己活性化されることはできないRタンパク質に対してもあてはまり、例えば、遺伝子135_#147及びBvKWS3_135-D480Vの発現が示すとおりである。
完全長R遺伝子と比較した短縮したR遺伝子は顕著により早期に、細胞死を作動させることができるので、この短縮されたR遺伝子については、病原体防御のために臨界的なタンパク質濃度を達成するためにより少ない発現で十分であり、例えばR遺伝子135_#147について示されるとおりである。
Pループ又はキナーゼ1aモチーフは、キナーゼ−2及びキナーゼ−3モチーフと一緒になって、ATP又はGTP加水分解タンパク質に特徴的であり(Traut, 1994)、かつ、NBS−LRR遺伝子のNBSドメイン中に見出される。PループはNBSドメインのN末端領域を特徴付ける(Bendahmane et al., 2002)。R遺伝子Prf、Rx、Rpm1 、BvKWS3_135、BvKWS3_133及びBvKWS3_165のためのPループのコンセンサス配列は、次のとおりである:(1/V)VG(M/I)GG(L/I/S)GKTT(L/V)。
意外にも、特に良好な自己活性化が、配列モチーフDAEを有するアミノ酸配列をコードする核酸を用いて明らかになった。特に前記核酸は、配列モチーフAVLXDAEをコードする。この配列モチーフDAE及びAVLXDAEは、例えば、SEQ ID NO:13及び15中に見出される。
有利な核酸配列は、以下の群からの配列である:
a)SEQ ID NO:1によるヌクレオチド配列又はSEQ ID NO:1によるヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列又はSEQ ID NO:1によるヌクレオチド配列と、又はSEQ ID NO:1によるヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列とハイブリダイズするヌクレオチド配列;
b)SEQ ID NO:2によるヌクレオチド配列又はSEQ ID NO:2によるヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列又はSEQ ID NO:2によるヌクレオチド配列と、又はSEQ ID NO:2によるヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列とハイブリダイズするヌクレオチド配列;
c)SEQ ID NO:3によるヌクレオチド配列又はSEQ ID NO:3によるヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列又はSEQ ID NO:3によるヌクレオチド配列と、又はSEQ ID NO:3によるヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列とハイブリダイズするヌクレオチド配列;
d)SEQ ID NO:4によるヌクレオチド配列又はSEQ ID NO:4によるヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列又はSEQ ID NO:4によるヌクレオチド配列と、又はSEQ ID NO:4によるヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列とハイブリダイズするヌクレオチド配列;
e)SEQ ID NO:16によるヌクレオチド配列又はSEQ ID NO:16によるヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列又はSEQ ID NO:16によるヌクレオチド配列と、又はSEQ ID NO:16によるヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列とハイブリダイズするヌクレオチド配列;
このNBS−LRR耐性遺伝子の限定された部分は、有利なヌクレオチド配列では、次のように及ぶ;
SEQ ID NO:1、124−654位
SEQ ID NO:2、155−598位
SEQ ID NO:3、94−573位
SEQ ID NO:4、194−694位。
ここで使用される概念「ハイブリダイズする」は、通常の条件下、例えばSambrook et al. (1989)が記載している条件下で、有利にはストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることを意味する。ストリンジェントなハイブリダイズ条件は例えば、次のようである:4×SSC中で65℃でハイブリダイズ、引き続き65℃で0.1×SSC中で複数回の洗浄、全体として約1時間。あまりストリンジェントでない条件は例えば次のとおりである:4×SSC中で37℃でハイブリダイズ、引き続き1×SSC中で室温で複数回の洗浄。「ストリンジェントなハイブリダイズ条件」は、次のことも意味できる:0.25M リン酸ナトリウム、pH7.2、7% SDS、1mM EDTA及び1%BSA中で68℃で16時間ハイブリダイズ、引き続き2×SSC及び0.1%SDSで68℃での2回の洗浄。
有利な様式では、自己活性化した耐性タンパク質をコードする耐性遺伝子は、サトウダイコン(Zuckerruebe)又はジャガイモに由来する。
更なる有利な様式においては、本発明による核酸は、SEQ ID NO:13〜15によるコンセンサス配列の1つを有するアミノ酸配列をコードする。コンセンサス配列内で、機能的に等価のアミノ酸は、お互いに交換されることができ、例えばAspとGluとは、LeuとIle、Ala又はValとは、ArgとLysとは、PheとTrpとは交換されることができる。
SEQ ID NO:13及び14によるこの両方のコンセンサス配列は、2つの機能的ブロックであり、これは定めた間隔でなく互いに存在することができる。両方のブロックの間の有利な間隔は、SEQ ID NO:15によるコンセンサス配列並びに図10によるコンセンサス配列から生じる。
本発明による核酸は有利には、病原体誘導可能なプロモーターと組み合わせられる。病原体誘導可能なプロモーターは、宿主組織の感染に対する反応において、疾病刺激、例えば有害菌類(Schadpilz)、細菌、ウィルス、又は線虫により活性化される。病原体誘導可能なプロモーターは、試験されたか又は成功した、植物組織の感染の間に、感染されていない植物組織中と比較してより活性がある。
病原体誘導可能なプロモーターは当業者に基本的に公知である。病原体誘導可能なプロモーターのための例は、キチナーゼプロモーター(Samac and Shah 1991)、グルカナーゼプロモーター(Hennig et al., 1993)、及びprp−1プロモーター(Martini et al., 1993)である。
R遺伝子の病原体誘導された過剰発現により、構成的な発現の負の結果、例えば制限された成長又は植物のより少ない収穫高が回避される。
合成プロモーターが特に適したプロモーターとして明らかになった。この際、分子生物学的な操作技術により作成されたプロモーターは、この設計においては天然で見出されないプロモーターである。合成のプロモーターは、最小プロモーター(Minimalpromotor)の他にまだなお1つ又は複数の選択された、定義されたシス要素を含有する最小限のプロモーター(minimalistischer Promotor)である。このシス要素は、DNA結合タンパク質、例えば転写因子のための結合部位であり、かつ、天然のプロモーターから単離、既に単離されたシス要素から誘導、又は、偶然指向型の(zufallsorientiert)組み換え技術により技術的に産生、かつ適した方法により選択される。天然のプロモーターと比較して、合成プロモーターは、そのより低度に複雑な構造のために、わずかな外因性及び内因性の因子により活性化され、従って特異的に制御されている。
最小プロモーター又は「コア」プロモーターは、基礎となる転写因子複合体のための結合部位を含有し、かつ、転写の正確な開始をRNAポリメラーゼIIにより可能にする核酸配列である。最小プロモーターの特徴的な配列モチーフは、TATAボックス、イニシエーター要素(Inr)、「TFBII認識要素」(BRE)、及び、「下流のコアプロモーター要素」(DPE)である。この要素は、最小プロモーター中で単独で又は組み合わせて存在することができる。この最小プロモーター又はその配列モチーフは、任意の植物性遺伝子又はウィルス遺伝子から入手される。
本発明の範囲内において、新規の合成のプロモーターが開発されていて、これは自体で、自己活性化耐性タンパク質を必ずしもコードしない公知の耐性遺伝子との関連において、病原体耐性植物の製造のために使用可能である。この際、プロモーターは、タイプnxS−mxD最小プロモーター、nxW2−mxD最小プロモーター、及びnxGst1−mxD最小プロモーターであり、この結果合成のプロモーターは以下のシス要素組み合わせの1個又は複数個を含有する;
a)n×S−m×D−ボックス(Box)
b)nxW2−mxD−ボックス
c)nxGst1−mxD−ボックス
(その際、n及びmは自然数1〜10を意味する)。
SEQ ID NO:6のヌクレオチド配列を有するSボックス(CAGCCACCAAAGAGGACCCAGAAT)、SEQ ID NO:7のヌクレオチド配列を有するW2ボックス(TTATTCAGCCATCAAAAGTTGACCAATAAT)、SEQ ID NO:8のヌクレオチド配列を有するDボックス(TACAATTCAAACATTGTTCAAACAAGGAACC)及びSEQ ID NO:9のヌクレオチド配列を有するGstボックス(TTCTAGCCACCAGATTTGACCAAAC)は、Rushton et al.,.2002により、この機能のために重要な核となる配列を含めて記載される。
プロモーターは、要素の選択(nxS−mxD、nxW2−mxD又はnxGst1−mxD)に応じて、その基礎活性、病原体誘導性、活性化キネティックス及びプロモーター強度において相違し、例えば、次のシス要素組み合わせを有するプロモーターについて示される;
ヌクレオチド配列SEQ ID NO:10を有する2×S−2×D、
ヌクレオチド配列SEQ ID NO:11を有する2×W2−2×D、及び
ヌクレオチド配列SEQ ID NO:12を有する2×Gst1−2×D。合成プロモーターの特性は更に、シス要素(n、m=1〜10)の数の変更により、遺伝子発現の要求に応じて変更される。プロモーター−2×S−2×Dと、変形2×S−4×D、4×S−2×D及び4×S−4×Dの比較は、平均的なプロモーター強度が、テトラマーの使用により、ダイマーから構成されたプロモーターと比較して高められることを示す。更に、ダイマー−ダイマープロモーター(2×S−2×D)の病原体誘導性は、テトラマー−ダイマー、及び、ダイマー−テトラマープロモーター(4×S−2×D、4×S−2×D)を越えて、テトラマー−テトラマープロモーター(4×S−4×D)にまで全ての測定点で上昇する。プロモーター強度及び病原体誘導性の上昇と並行して、記載された例の場合には、テトラマー含有プロモーターの基礎活性の向上も生じる。この例は、重要なプロモーター特性が、シス要素の数により制御され、かつ、そのつどの技術的な反応のために最適なプロモーター変形が作成かつ同定されることができることを示す。
相応する結果はしかしながら、ヌクレオチド配列SEQ ID NO:10、SEQ ID NO:11又はSEQ ID NO:12の誘導体であり、かつ、例えば、SEQ ID NO:10、SEQ ID NO:11又はSEQ ID NO:12のシス要素組み合わせと同様の比較可能な特性を提供するシス要素組み合わせでも得られることができる。
プロモーター2×S−2×D−最小プロモーター及び2×W2−2×D−最小プロモーターは、例示的に、そのつど、4つの完全長R遺伝子BvKWS3_133、BvKWS3_123、BvKWS3_135及び BvKWS3_165を組み合わせられ、かつサトウダイコン中でトランスフォーメーションされた。サトウダイコンの最も重要な有害菌類、Cercospora beticola(褐斑病)(葉の斑点の疾病の病原体)を用いたこの形質転換植物の菌類耐性試験は、そのつどのコンストラクトでもって改善された菌類耐性を生じ、その際この形質転換植物は、その成長又はその他の農学的な特性において、非形質転換植物とは相違しない。この結果は、病原体誘導可能なプロモーターの使用下で、細胞死を作動させるR遺伝子の過剰発現、従って改善された疾病耐性を、植物成長の負の影響は生じずに達成することが基本的に可能であることを示す。最適化されたプロモーターの使用により、有利な数のシス要素繰り返しの選択に応じて、疾病耐性はまた更に改善される。
本発明は同様に、新規の核酸コンストラクトを用いてトランスフォーメーションされた形質転換植物、特にサトウダイコン植物、そのような植物の部分並びに種子又は種物(Saatgut)、並びにこの新規の核酸コンストラクトの、形質転換植物の製造のための使用に関する。
本発明は以下に、図及び実施例に関連してより詳細に説明される。
サトウダイコンのために例示的に記載される本発明は、問題なしに、耐性遺伝子を単離することが可能なその他の利用植物にも転用される。

図1は、バイナリーベクターpER-35Sluciの地図を示し、このベクターを、R遺伝子の、アグロバクテリウム チュメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)媒介一過的発現のためにサトウダイコン葉中で使用した。このベクターは、フォチナス・フィラリス (Photinus pyralis)からの、イントロンにより中断されたルシフェラーゼ遺伝子を有し、これはA.チュメファシエンス中では発現されることができない。
図2は、アグロバクテリウム チュメファシエンスを介した、R遺伝子BvKWS3_133の一過的発現後のサトウダイコン葉中での細胞死の作動を示す。コンストラクトpER-35Sluciの一過的発現の間に、強力なレポーター遺伝子活性がダイコン葉中で生じる一方で、コンストラクトpER133-35Sluciの発現は細胞死を作動させ、この結果レポーター遺伝子活性は測定されることができない。
図3は、サトウダイコン葉の一過的な、遺伝子銃によるトランスフォーメーションのために使用したベクターpCaMV-2を示す。この完全長の及び短縮したR遺伝子は、記載されたように、このベクターの二重の35Sプロモーターの制御下に配置される。
図4は、遺伝子銃によるトランスフォーメーションによるR遺伝子BvKWS3_123、BvKWS3_133及びBvKWS3_165の一過的発現後のサトウダイコン葉中での細胞死の作動を示す。この遺伝子BvKWS3_123、BvKWS3_133及びBvKWS3_165は、二重の35Sプロモーター(d35S)の制御下にあり、かつこれをレポーター遺伝子コンストラクトp70S-lucと同時形質転換した。このレポーター遺伝子活性をトランスフォーメーション20時間後に測定した。過敏感反応の作動により、レポーター遺伝子活性はコントロール(空ベクターpCaMV-2及びp70S-luc)と比較して減少した。コンストラクト1個につきそのつど9個の単独実験を有する、3回の独立した試験の繰り返しの平均値を示した。このエラーバーは、標準偏差を示す。
図5は、完全長R遺伝子BvKWS3_165の発現と比較したR遺伝子BvKWS3_165の5′末端領域の発現による増強した細胞死作動を示す。このN末端領域及び完全長R遺伝子を、d35Sプロモーター(p70S-165_#175及びp70S-BvKWS3_165)の制御下で、コンストラクトp70S-lucと一緒に、遺伝子銃によるトランスフォーメーションによりサトウダイコン葉中に同時形質転換した。1コンストラクトにつきそのつど9〜12個の単独実験を有する3回の独立した試験繰り返しの平均値を記載する。
図6は、完全長R遺伝子BvKWS3_135の発現による細胞死作動及びこれと比較したR遺伝子BvKWS3_135の5′末端領域135_#147による増強された細胞死作動を示す。完全長R遺伝子及びN末端領域135_#147を、d35Sプロモーター(p70SBvKWS3_135及びp70S-135_#147)の制御下で、コンストラクトp70S-lucと一緒に遺伝子銃によるトランスフォーメーションによりサトウダイコン葉中で同時形質転換した。1コンストラクトにつきそのつど9〜12個の単独実験を有する2回の独立した試験繰り返しの平均値を記載する。
図7は、完全長R遺伝子Bv13033の発現と比較したR遺伝子Bv13033の5′末端領域13033_#159の発現による増強した細胞死作動を示す。完全長R遺伝子及びN末端領域13033_#159を、d35Sプロモーター(p70S-13033及びp70S13033_#159)の制御下で、コンストラクトp70S-lucと一緒に遺伝子銃によるトランスフォーメーションによりサトウダイコン葉中で同時形質転換した。1コンストラクトにつきそのつど9〜12個の単独実験を有する2回の独立した試験繰り返しの平均値を記載する。
図8は、R遺伝子Bv12069の発現による細胞死の作動を示す。
図9は、NBSドメインのVHDモチーフの変異体と比較した、cDNAクローン135_#147の5′領域での短縮化によるタンパク質BvKWS3_135の自己活性化を示す。
図10a)〜c)は、短縮した、自己活性化したタンパク質Bv12069、Bv13033_#159、BvKWS135_#147、BvKWS3_165_#175及びStR3a#1-155のアミノ酸配列の相互の比較並びに自己活性化されない短縮した、ジャガイモからの耐性タンパク質(RX-160)及びStR1(355-540)並びに、シロイナズナ(AtAB028617)、マメ(PvulgarisJ71)、イネ(OsativaAP003073)、ダイズ(GmaxKR4)及びトマト(Tomato-I2)からのNBS−LRRタイプの完全長Rタンパク質比較配列を示す。コンセンサス配列が強調されている。
図11は、アミノ酸147〜175の欠失が、タンパク質165_#175の自己活性化能力を顕著に減少させることを示す。
図12は、褐斑病(Cercospora beticola)の攻撃による、形質転換したサトウダイコン中での合成プロモーター2×S−2×Dの活性化を示す。
図13は、褐斑病(Cercospora beticola)の攻撃による、形質転換したサトウダイコン中での合成プロモーター2×W2−2×Dの活性化を示す。
図14は、褐斑病(Cercospora beticola)の攻撃による、形質転換したサトウダイコン中でのプロモーター2×S−2×D、4×S−2×D、2×S−4×D及び4×S−4×Dのレポーター遺伝子活性の比較を示す。
図15及び16は、完全長R遺伝子123、133、135、165と、合成プロモーター2×S−2×Dとの組み合わせを示す。
図17及び18は、完全長R遺伝子123、133、135、165と合成プロモーター2×W2−2×Dとの組み合わせを示す。
図19は、形質転換していないコントロール3DC4156と比較した、有害菌類、褐斑病(Cercospora beticola)に対する形質転換サトウダイコン系列PR68-6の耐性向上を示す。
図20は、形質転換していないコントロール3DC4156と比較と比較した、褐斑病に対する形質転換サトウダイコン系列PR70-32の耐性向上を示す。
図21及び22は、R遺伝子165_#176及び12069のN末端領域の、合成プロモーター2×S−2×D及び2×W2−2×Dとの組み合わせを示す。
実施例
遺伝子BvKWS3_133の過剰発現によるサトウダイコン葉中での迅速な耐性反応の作動の検出
アグロバクテリウム・チュメファシエンスによるサトウダイコン葉中での遺伝子BvKWS3_133の完全長cDNAクローンの一過的過剰発現は、可視可能なネクローシス形成無しに迅速な細胞死を作動する。cDNAクローンBvKWS3_133を、d35Sプロモーターと組み合わせ、そしてバイナリーベクターpER-35Sluci(図1)中に挿入した。この生じるベクターは、名称pER133-35Sluciを有する。このベクターpER-35Sluci及びpER133-35Sluciをアグロバクテリウム株C58C1中にトランスフォーメーションした(An 1987)。ポジティブアグロバクテリウムを、一過的発現のためにスペクチノマイシン100mg/ml及びアセトシリンゴン20μMを有するLB培地50ml中で4〜5時間生育した。引き続き前記細菌を遠心分離し、この沈殿物を10mM MgCl2、10mM MES、100μM アセトシリンゴンの溶液中に取り込ませ、そして細菌密度OD600=0.1に調整した。この細菌懸濁物を2〜3時間放置し、次いで2.5mlシリンジを用いて、10週齢のサトウダイコンの葉の裏側を介して葉中に注射した。25℃でのインキュベーション後に、栽培棚中で、接種1、2及び3日間後に、フォチナス・フィラリス ルシフェラーゼレポーター遺伝子活性を、前記のトランスフォーメーションした葉中で測定した。このために、ルシフェラーゼ活性を、ルシフェラーゼアッセイ系(Promega, Mannheim, ドイツ国)を用いて、Sirius Luminometer中(Berthold Detection System GmbH, Pforzheim, ドイツ国)で、製造指示に従って測定した。測定に適した酵素抽出物の獲得のために、測定点につきそのつど2つの葉円形部分(Blattrondelle)を打ち抜いた。コンストラクトにつき8つの測定点を、測定日1日につき得た。この葉の試料を、海砂(Seesand)の添加下で、10倍の容積(v/w)のパッシブ溶解バッファー(Passive Lysis Buffer)(PLB)を用いて、乳鉢中で均質化した。この液状の上清を、1.5mlのエッペンドルフ容器中に移し、5分間4℃及び20000gで遠心分離した。この透明な上清を取り出し、そのつど10μlの粗抽出物を、フォチナス ルシフェラーゼ活性測定のために使用した。コントロールコンストラクトpER-35Sluciでトランスフォーメーションしたサトウダイコン葉は、1日目に少なく、かつ2日目及び3日目に、ルシフェラーゼ活性124.000又は116.000RLU/mg葉組織を示した。コンストラクトpER133-35Sluciでトランスフォーメーションしたダイコン葉は、全ての3つの測定点で活性を示さず、これは、MgCl2で接種された葉の活性と比較して高かった(図2)。従ってcDNAクローンBvKWS3_133の一過的発現は、極めて迅速な細胞死を接種されたダイコン葉中で作動させる。
R遺伝子BvKWS3_123、BvKWS3_133及びBvKWS3_165の構成的発現は、サトウダイコン葉中で細胞死を作動させる
R遺伝子BvKWS3_133並びにR遺伝子BvKWS3_165(SEQ ID NO:5によるヌクレオチド配列を有する)及びR遺伝子 BvKWS3_123を、ベクターpCaMV-2(図3)の二重の35Sプロモーターと組み合わせた。この生じるベクターは、名称p70S-BvKWS3 _133、p70S-BvKWS3_165及びp70S-BvKWS3_123を有する。R遺伝子の機能性を試験すべく、コンストラクトp70S-BvKWS3_133、p70S-BvKWS3_165及びp70S-BvKWS3_123をレポーター遺伝子ベクターp70S-lucを用いてサトウダイコン葉中に、Schmidt et al., 2004に応じて、遺伝子銃によるトランスフォーメーションにより一過的に発現させた。ポジティブコントロールとして、空ベクターpCaMV-2を、レポーター遺伝子ベクターp70S-lucと組み合わせて使用した。標準化したベクターの使用は、Schmidt et al.(2004)からは逸脱して、断念した。このルシフェラーゼ活性をルシフェラーゼアッセイ系(Promega, Mannheim, ドイツ国)を用いてトランスフォーメーション20時間後に測定した。このトランスフォーメーション実験を3回繰り返し、そのつどの実験は1コンストラクトにつき9回の試験繰り返しを含んだ。3回の実験からの平均値の形成は、ポジティブコントロール(空ベクター)の100%に設定したルシフェラーゼ活性に比較して、p70S-BvKWS3_133で37.7%のみ、p70S-BvKWS3_165で66%のみ、そしてp70S-BvKWS3_123で68.7%のみのレポーター遺伝子活性を有した(図4)。R遺伝子BvKWS3_133、BvKWS3_165及びBvKWS3_123の強力な発現は、d35Sプロモーターにより細胞死又は過敏感反応を、トランスフォーメーションした細胞の部分中で作動し、これは同時形質転換したレポーター遺伝子ベクターの共発現を妨げた。これにより、3個のR遺伝子の強力な発現が、細胞死又はHRを、相応する非病原体遺伝子産物の非存在下で生じることを示した。
遺伝子BvKWS3 165の5′領域は、完全長cDNAクローンBvKWS3 165よりも迅速な細胞死を作動させる
SEQ ID NO:5に応じたヌクレオチド配列を有する完全長cDNAクローンBvKWS3_165から出発して、コンストラクトp70SBvKWS3_165中で、Pfuポリメラーゼ(Stratagene)を用いて遺伝子の5′領域を、プライマーS316(CTCGAGAATTCGAGCTCCACCGCGG)及びS318(CTGGATCCTCACCTCCGTTCTTCATGTTGCTCTACC)の使用下で増幅させかつ同時にストップコドンをコード領域中に挿入した。増幅された領域は、SEQ ID NO:1に応じたヌクレオチド配列に相当し、かつ、BvKWS3_165のアミノ酸配列1〜175をコードする(図10)。このアミノ酸配列は、BvKWS3_165のN末端領域のみを含み、そしてNBSを含まずLRRドメインも含まない(図10)。このPCR産物を、制限酵素SacII及びBamHIを用いて切断し、かつベクターpCaMV-2中にクローニングした。この生じるベクターは、名称p70S165_#175を有する。コンストラクトp70S-BvKWS3_165及びp70S-165_#175の、サトウダイコン葉中での細胞死を作動させる適性は、一過的な、遺伝子銃によるトランスフォーメーションにより定量的に試験された。このために、各ベクターを、レポーター遺伝子ベクターp70S-lucと同時形質転換した。ポジティブコントロールとして、空ベクターpCaMV-2を、レポーター遺伝子ベクターp70S-lucと組み合わせて使用した。空ベクター(pCaMV-2)のトランスフォーメーションとの比較において、p70S-BvKWS3_165によるトランスフォーメーションは測定可能なレポーター遺伝子活性の65%、そしてp70S-165_#175によるトランスフォーメーションは測定可能なレポーター遺伝子活性の38%のみを生じた(図5)。この結果は、175アミノ酸の大きさの165_#175のN末端の唯一の発現が、1066アミノ酸の大きさの完全長タンパク質BvKWS3_165の使用と比較して、細胞死のより強力な作動をトランスフォーメーションしたサトウダイコン葉中で生じることを示す。165_#175の発現により、BvKWS3_165の発現の場合におけるよりもより多くのトランスフォーメーションした葉細胞が壊死する。この相違のための原因は、N末端での短縮化による、Rタンパク質の自己活性化の新規の、より強力な形態である。
遺伝子BvKWS3_135の5′領域は、完全長cDNAクローンBvKWS3_135と比較してより迅速な細胞死を作動する
完全長cDNA BvKWS3_135から出発して、コンストラクトp70SBvKWS3_135中で、Pfuポリメラーゼ(Stratagene)を用いて遺伝子の5′領域を、プライマーS316(CTCGAGAATTCGAGCTCCACCGCGG)及びS330(CTGGATCCTCAGGGAGAACTCCATCTGGGTGGTCC)の使用下で増幅させかつ同時にストップコドンをコード領域中に挿入した。増幅された領域は、SEQ ID NO:2に応じたヌクレオチド配列に相当し、かつ、BvKWS3_135のアミノ酸配列1〜147をコードする(図10)。このアミノ酸配列は、BvKWS3_135のN末端領域のみを含み、そしてNBSを含まずLRRドメイン又はこれらのドメインからのモチーフも含まない。このPCR産物を、制限酵素SacII及びBamHIを用いて切断し、かつベクターpCaMV-2中にクローニングした。この生じるベクターは、名称p70S-135_#147を有する。コンストラクトp70S-BvKWS3_135及びp70S-135_#147の、サトウダイコン葉中での細胞死を作動させる能力を、一過的な遺伝子銃によるトランスフォーメーションにより定量的に試験した。このために、各ベクターを、レポーター遺伝子ベクターp70S-lucと同時形質転換した。ポジティブコントロールとして、空ベクターpCaMV-2を、レポーター遺伝子ベクターp70S-lucと組み合わせて使用した。空ベクター(pCaMV-2)のトランスフォーメーションとの比較において、p70SBvKWS3__135によるトランスフォーメーションは測定可能なレポーター遺伝子活性の74.5%、そしてp70S-135__#147によるトランスフォーメーションは測定可能なレポーター遺伝子活性の58.5%のみを生じた(図6)。この結果は、完全長クローンBvKWS3_135の発現が、形質転換した組織中での細胞死の作動を生じることを示す。確かに、147アミノ酸の大きさの135_#175のN末端の唯一の発現が、844アミノ酸の大きさのタンパク質BvKWS3_135の使用と比較して、より強力な細胞死をトランスフォーメーションしたサトウダイコン葉中で引き起こす。135_#147の発現により、BvKWS3_135の発現の場合におけるよりもより多くのトランスフォーメーションした葉細胞が壊死する。この相違のための原因は、N末端での短縮化による、Rタンパク質の自己活性化の新規の、より強力な形態である。
遺伝子Bv13033の5′領域は、完全長cDNAクローンBv13033と比較してより迅速な細胞死を作動する
完全長cDNA Bv13033から出発して、コンストラクトp70S-13033中で、Pfuポリメラーゼ(Stratagene)を用いて遺伝子の5′領域を、プライマーS316(CTCGAGAATTCGAGCTCCACCGCGG)及びS333(CTGGATCCTCAAGAACAAGTCTCAGGCCTTCTGTT)の使用下で増幅させかつ同時にストップコドンをコード領域中に挿入した。増幅された領域は、SEQ ID NO:3に応じたヌクレオチド配列に相当し、かつ、Bv13033のアミノ酸配列1〜159をコードする(図10)。このアミノ酸配列は、Bv13033のN末端領域のみを含み、そしてNBSを含まずLRRドメイン又はこれらのドメインからのモチーフも含まない。このPCR産物を、制限酵素SacII及びBamHIを用いて切断し、かつベクターpCaMV-2中にクローニングした。この生じるベクターは、名称p70S-13033_#159を有する。コンストラクトp70S-13033及びp70S-13033_#159の、サトウダイコン葉中での細胞死を作動させる適性は、一過的な遺伝子銃によるトランスフォーメーションにより定量的に試験された。このために、各ベクターを、レポーター遺伝子ベクターp70S-lucと同時形質転換した。ポジティブコントロールとして、空ベクターpCaMV-2を使用した。空ベクター(pCaMV-2)のトランスフォーメーションとの比較において、p70S-13033によるトランスフォーメーションは測定可能なレポーター遺伝子活性の95%、そしてp70S-165_#175によるトランスフォーメーションは測定可能なレポーター遺伝子活性の68%を生じた(図7)。この結果は、完全長クローンBv13033の発現が、形質転換した組織中での弱い細胞死の作動を生じることを示す。159アミノ酸の大きさの、13033_#159のN末端の唯一の発現によりこれに対して、トランスフォーメーションしたサトウダイコン葉中での強力な細胞死を引き起こす。この相違のための原因は、N末端での短縮による、Rタンパク質の自己活性化の新規の、強力な形態である。
遺伝子Bv12069の5′領域によるサトウダイコン葉中での細胞死の作動
SEQ ID NO:4に応じたヌクレオチド配列を有するR遺伝子Bv12069は、166アミノ酸の大きさの、Rタンパク質のN末端をコードする。このタンパク質Bv12069は、NBSを含有せずLRRドメインも含有せず、しかしながら、自己活性化したRタンパク質165_#175、135_#147 13033_#159の175、147及び159アミノ酸の大きさのN末端に対する顕著なホモロジーを示す(図10)。このcDNAクローンを、ベクターpCaMV-2(図3)の二重の35Sプロモーターを用いてベクターp70S-12069へと組み合わせた。遺伝子Bv12069の機能性を試験するために、コンストラクトp70S-12069を、レポーター遺伝子ベクターp70S-lucと組み合わせて、サトウダイコン中で、遺伝子銃によるトランスフォーメーションにより一過的に発現させた。p70S-12069及びp70S-lucでトランスフォーメーションした葉のレポーター活性は、3回の独立した試験において、ポジティブコントロール(空ベクターpCaMV-2及びp70S-luc)中で測定することができた活性の51%のみであった(図8)。この166アミノ酸の大きさのタンパク質Bv12069の発現は、従って、サトウダイコン葉中での細胞死を引き起こした。
遺伝子BvKWS3 135の短縮化は、自己活性化したRタンパク質を生じるが、しかしながらMHDドメインの突然変異作成は引き起こさない
NBS−LRRタイプのRタンパク質のNBS及びLRR不含N末端での短縮化による自己活性化の本発明による機構を、MHDモチーフの突然変異作成による自己活性化の方法と比較した。ジャガイモのRx遺伝子及びアマからのL6遺伝子のこのMHDモチーフの突然変異作成は、挙げられた遺伝子の自己活性化を生じた(Bendahmane et al., 2002; Howles et al., 2005)。cDNAクローンBvKWS3_135は、MHDモチーフに相当するVHDモチーフをコードし、これはしばしば、MHDモチーフの他に同様にR遺伝子中で見出される(Howles et al., 2005)。この相応する突然変異は、例えばBendahmane et al. (2002)により記載されたように、完全長クローンBvKWS3_135中に挿入されている。このためには、遺伝子のVHDモチーフ中の、アミノ酸アスパラギン酸を、アミノ酸バリンにより交換した。この相応する遺伝子は、名称BvKWS3_135_D480Vを有する。遺伝子135_#147、BvKWS3_135_D480V及び非変性遺伝子BvKWS3_135の有効性を、サトウダイコン葉中でのアグロバクテリウム・チュメファシエンスにより媒介された一過的な過剰発現により試験した。このために、cDNAクローンBvKWS3_135を、d35Sプロモーターと組み合わせ、バイナリーベクターpER35Sluci中に挿入した。この生じるベクターは、名称pER135-35Sluciを有する。相応して、SEQ ID NO:2に応じたヌクレオチド配列を有する短縮したcDNAクローン135_#147を用いて、並びに、突然変異したcDNAクローンBvKWS3_135_D480Vを用いて実施した。この生じるベクターは、名称pER135_#147-35Sluci及びpER135_D480V-35Sluciを有する。このベクターを、記載したように、アグロバクテリウム株C58C1中にトランスフォーメーションし、かつ、ポジティブコントロールpER-35Sluciと一緒にサトウダイコン葉中に注射した。フォチナス・ピラリス ルシフェラーゼレポーター遺伝子活性を、トランスフォーメーションした葉中で接種1、2及び3日間後に測定した。コントロールコンストラクトpER-35Sluciを用いてトランスフォーメーションしたサトウダイコン葉は、1日目に少ない、そして2及び3日目に、299.000及び433.000RLU/mg葉組織のルシフェラーゼ活性を示した。コンストラクトpER135-35Sluciでトランスフォーメーションしたダイコン葉は、2及び3日目に、ルシフェラーゼ活性190.000及び245.000RLU/mg葉組織を示し、従ってポジティブコントロールpER-35Sluciと比較して測定可能な細胞死を示した。コンストラクトpER_135_D480V-35Sluciのレポーター遺伝子活性は、2及び3日目に、188.000及び206.000RLU/mgを示した(図9)。これにより、遺伝子BvKWS3_135中のMHD突然変異の挿入は、より少ないか又はほとんど測定可能でない自己活性化を生じた。この方法に相応して短縮されたR遺伝子135_#147はこれに対して、2及び3日目に、レポーター遺伝子活性90000及び63000RLU/mgを示し(図9)、従って、コンストラクトpER135-35Sluci及びpER_135_D480V-35Sluciに比較して顕著により強力な細胞死作動及び自己活性化を示した。
Rタンパク質BvKWS3_165、BvKWS3_135. Bv13033及びBv12069並びにStR3aのN末端中の共通のアミノ酸モチーフの同定
Rタンパク質BvKWS3_165、BvKWS3_135及びBv13033及び Bv12069の175、147、159及び166のアミノ酸の大きさの、Rタンパク質のN末端と、ジャガイモからの155のアミノ酸の大きさの、R3a遺伝子のN末端(Huang et al., 2005)の間のホモロジー比較を、共通の配列モチーフを同定するために実施した。この比較は、自己活性化したRタンパク質のN末端中での複数のコンセンサス配列の同定を生じた。この共通の配列モチーフは、コンセンサス配列として図10a中で強調されている。
コンセンサス配列は、SEQ ID NO:13:AVLXDAEXKQXX XXXLXXWLXD LKDXVYDXDD ILDEによるアミノ酸配列に相当する。その他のコンセンサス配列は、SEQ ID NO:14によるアミノ酸配列;IXEIXXKLDDLに相当する。
文字Xはこの際、任意のアミノ酸である。
両方のコンセンサス配列は、記載された形態において、発現が自己活性化を生じるようなCC−NBS−LRR Rタンパク質のN末端中にのみ含有されている。従って、160アミノ酸の大きさの、RX遺伝子のCCドメインは、細胞死又は過敏感反応を作動させることはできない(Bendahmane et al., 2002)。177アミノ酸の大きさの、サトウダイコンのR遺伝子BvKWS3_133_eO8のN末端、及び、540アミノ酸の大きさの、ジャガイモのR1遺伝子のN末端(Ballvora et al., 2002)の一過的発現は、完全長R遺伝子BvKWS3_133_eO8と比較して、増強した細胞死を作動させず、又はR1遺伝子の場合には細胞死を作動させなかった(データ示さず)。自己活性化したタンパク質BvKWS3_165_#176、BvKWS3_135_#147、Bv13033_#159、Bv12069及びStR3a#1-155のN末端と、Rx−、StR1及びBvKWS3_133_#177タンパク質のCCドメインのアミノ酸配列とのアミノ酸比較は、上記したコンセンサス配列の、自己活性化していないN末端中での非存在を示した(図10b)。特に、配列モチーフDAEは、N末端が自己活性性であるRタンパク質の同定のための重要な補助手段である。コンセンサス配列中の配列モチーフDAEを用いて、数々の植物種中で自己活性化に適したR遺伝子が見出され、例えば図10cは、シロイナズナ(AtAB028617)、マメ(PvulgarisJ71)、イネ(osativaAp003073)、ダイズ(GmaxKR4)及びトマト(Tomato-I2)からの例を示す。
147〜175のアミノ酸配列は、Rタンパク質165_#175の自己活性化のために重要である
NBS−LRRタンパク質のN末端の自己活性化のために重要であるタンパク質165_#175中のアミノ酸断片を同定すべく、cDNAクローン165_#175のコード領域を短縮化した。cDNAクローン165_#93及び165_#146は、タンパク質165_#175のアミノ酸1〜93又は1〜146をコードする。コンストラクトp70S_165_#93、p70S_165_#146及びp70S_165_#175の一過的な遺伝子銃による試験は、タンパク質165_#93及び165_#146でなくタンパク質165_#175のみが、強力な細胞死を作動させることを示した(図11)。従って、配列領域146〜175は、NBS−LRRタンパク質の自己活性化のために本質的である。この領域には、全ての試験したタンパク質間で保存された配列モチーフが存在する(図10a)。
菌類攻撃による、合成の病原体誘導可能なプロモーター2×S−2×D及び2×W2−2×Dの迅速な活性化
病原体誘導された、完全長の又は部分的な耐性遺伝子の過剰発現のためには、特に合成のプロモーター、nxS−mxD、nxW2−mxD及びnxGst1−mxDのタイプ(その際n=1、2、3、4、5、6、7,8、9、10及びm=1、2、3、4、5、6、7,8、9、10)が適する。例示的に、SEQ ID NO:10による2xS-2xD、SEQ ID NO:11による2xW2-2xD並びにSEQ ID NO:12による2xGst1-2xDのタイプのプロモーターを、フォチヌス・ピラリスからのルシフェラーゼ遺伝子と組み合わせ、サトウダイコン中にトランスフォーメーションし、かつ、菌類の攻撃に対する反応において分析した。
植物のトランスフォーメーションのために、バイナリーベクター2xS−2xD−luc-kan、2xW2−2xD−luc-kan及び2xGst1−2xD−luc-kanを使用した。このバイナリーベクターを、アグロバクテリウム・チュメファシエンス株C58C1中で、固有のプラスミドpGV2260を用いて、直接的なDNAトランスフォーメーション方法(An, 1987)によりトランスフォーメーションした。組み換えたA・チュメファシエンスクローンの選択を、抗生物質カナマイシン(50mg/l)の使用下で行った。
このサトウダイコンのトランスフォーメーションを、Lindsey et al. (1991)に応じて、抗生物質カナマイシンの使用下で行った。この植物の遺伝子導入性(Transgenitaet)を、PCRにより試験した。プライマーGTGGAGAGGCTATTCGGTA及びCCACCATGATATTCGGCAAGの使用により、nptll遺伝子からの553bpの大きさのDNA断片の増幅を生じた。このPCRを、10ngのゲノムDNA、プライマー濃度0.2μMの使用下で、アニーリング温度55℃で、Multicycler PTC-200(MJ Research, Watertown, USA)中で実施した。
プロモーターの病原体誘導性を、分析するために、この形質転換したサトウダイコンを、in vitro条件下で、サトウダイコンの葉の斑点の病原体褐斑病(Cercospora beticola)で注射した。形質転換した系列のそのつど4つの植物をC. beticolaの菌糸体断片の懸濁液(400000断片/ml)中で、そして4つの植物を対照の目的で希釈した野菜ジュース中に浸漬した。注射された植物及び対照植物を引き続き25℃で16時間照射でもって、栽培棚中でインキュベーションした。注射された葉材料及び注射されていない葉材料を、接種1、2、3、4及び6〜7日間後に取り除き、このルシフェラーゼレポーター遺伝子活性を、ルシフェラーゼアッセイ系(Promega, Mannheim,ドイツ国)を用いて記載したように測定した。
2×S−2×Dも、また同様に2×W2−2×Dプロモーターも、迅速かつ強力な病原体誘導性をこの感染の初期相に示し、しかしながら基本活性及びプロモーター強度においては相違する(図12〜13)。2×S−2×Dプロモーターは、形質転換された系列PR39/11、PR39/48及びPR39/49の場合に、極めて迅速に、既に接種1日後に、感染していない植物と比較して、11〜59倍、そして、2日目には21〜380倍を誘導した(図12)。1日目が、表皮系に対する菌分節体の成長によって更に特徴付けられる一方で、2日目には、気孔を通じた葉の貫通が、そして葉組織中への侵入が生じた。感染の後期の相においては、感染の7日目に可視可能なネクローシス発達の際に、プロモーターの113〜792倍の誘導が確認された。感染していない植物のレポーター遺伝子活性として測定される2×S−2×Dプロモーターの基礎活性は、極めて少なく、かつ、非形質転換植物中で測定可能なルシフェラーゼ活性の1〜10倍のみである。
2×W2−2×Dプロモーターの活性化は、2×S−2×Dプロモーターの活性よりもいくらかゆっくりと進行する。感染1日目には、2×W2−2×Dプロモーターは、2〜17倍のみ、そして感染2日目には、5〜56倍の病原体誘導を示す。7日目のネクローシスの出現により、最大で318〜672倍の病原体誘導が達成される(図13)。2×W2−2×Dプロモーターの基礎活性は、非形質転換植物中で測定可能なレポーター遺伝子活性の10〜50倍でもって、2×S−2×Dプロモーターの場合よりもより高い。しかしながら、2×W2−2×Dプロモーターは、その約10倍より高いプロモーター強度により2×S−2×Dプロモーターからは際だっている。
シス要素の数の変更によるプロモーター特性の最適化
タイプ、nxS−mxD、nxW2−mxD及びnxGst1−mxD(その際n=1、2、3、4、5、6、7、8、9、10及びm=1、2、3、4、5、6、7、8、9、10)の合成プロモーターの特性は、シス要素の数の変更により、遺伝子発現の要求に応じて変更かつ最適化される。これは、例示的にプロモータータイプnxSmxDについて示される。バイナリーベクター2xS−2xD−luc-kanの他に、バイナリーベクター4xS−2xD−luc-kan、2xS−4xD−luc-kan及び4xS−4xD−luc-kanを作成し、サトウダイコン中にトランスフォーメーションした。この形質転換植物を、記載したように、C. beticolaで感染させ、そしてこのレポーター遺伝子活性を、菌類接種後に毎日測定した。13個の独立した系列2xS-2xD-lucの測定結果、14個の独立した系列4xS-2xD-luc、15個の独立した系列2xS-4xD-luc並びに15個の独立した系列4xS-4xD-lucを平均化し、このプロモーター強度、病原体誘導及び基礎活性の平均値を比較した。
2xS−2xDプロモーター特性の、変形2xS−4xD、4xS−2xD及び4xS−4xDとの比較は、平均的なプロモーター強度が、テトラマーの使用により、ダイマーから構成されたプロモーターと比較して高められることを示す(図14)。更に、ダイマー−ダイマープロモーター(2xS−2xD)の病原体誘導性は、テトラマー−ダイマー及びダイマー−テトラマープロモーター(4xS−2xD、4xS−2xD)を越えて、テトラマー−テトラマープロモーター(4xS−4xD)まで全ての測定点で上昇する。
Figure 2008541739
表1:褐斑病Cercospora beticolaを用いた感染後の形質転換したサトウダイコン中でのプロモーター2xS−2xD、4xS−2xD、2xS−4xD及び4xS−4xDの病原体誘導性示したのは、接種1〜4日間後のプロモーターコンストラクト1個につき13〜15個の独立した形質転換体(系列)の病原体誘導の平均値である。
プロモーター強度及び病原体誘導性の上昇と並行して、テトラマーを含有するプロモーターの基礎活性の向上が起こる(表2)。
Figure 2008541739
表2:形質転換したサトウダイコンの葉中でのプロモーター2xS−2xD、4xS−2xD、2xS−4xD及び4xS−4xDの基礎活性。
示しているのは、プロモーターコンストラクト1個につき13〜15個の独立した形質転換体(系列)の基礎活性の平均値であり、これは、4日間の感染試験において感染していないコントロールとして測定されたものである。基礎活性は、非形質転換植物の、非特異的なバックグラウンド活性と比較した形質転換植物のレポーター遺伝子活性の比を示す。
この例は、このコンセプトに関連して重要なプロモーター特性、例えばプロモーター強度、病原体誘導性及び基礎活性が、シス要素の数により制御され、そして、そのつどの技術的な反応について最適なプロモーター変形が作成できることを示す。病原体誘導可能なプロモーターのシス要素の最適な数は、試験した実施例において、病原体誘導能に関して、Rushton et al., 2002により記載されたダイマー手段(Dimerloesung)よりも大きい。
菌類耐性のサトウダイコンの、病原体誘導可能な耐性遺伝子のトランスフォーメーションによる作成
サトウダイコンの菌類耐性の上昇のために、プロモーター2xS−2xD又は2xW2−2xDをそのつど、4個のR遺伝子 BvKWS3_123、BvKWS3_133、BvKWS3_135及びBvKWS3_165のうちの1個と組み合わせ、そしてサトウダイコン中にトランスフォーメーションした。このためには、13959又は13969kbの大きさのバイナリーベクター2xS-2xD-luc-kan及び2xW2-2xD-luc-kanを、SacIで切断し、そしてこの切断部位を、T4-DNAポリメラーゼ処理により満たした。引き続き、ベクターをXhoIで後切断し、電気泳動して分離し、12284又は12294kbの大きさのベクターを、1675kbの大きさのルシフェラーゼ遺伝子から分離及び単離した。
ベクターp70S-BvKWS3_123、p70S-BvKWS3_133、p70S-BvKWS3_135及びp70S-BvKWS3_165からのZR耐性遺伝子の単離を行った。このために、このベクターをまずNotIで線形化し、かつこの切断部位をKlenow処理により満たした。このベクターを次いでXhoIで切断し、このR遺伝子を単離した。この生じるベクターは、名称2xS-2xD-BvKWS3_123、2xS-2xD-BvKWS3_133、2xS-2xD-BvKWS3_135及び2xS-2xD-BvKWS3_165又は2xW2-2xD-BvKWS3_123、2xW2-2xD-BvKWS3_133、2xW2-2xD-BvKWS3_135及び2xW2-2xD-BvKWS3_165を有する(図15〜18)。このバイナリーベクターを、記載したように、形質転換したサトウダイコンの作成のために使用した。
有害菌類、褐斑病(Cercospora beticola)を用いた耐性試験による、菌類耐性サトウダイコンの同定
植物の向上した菌類耐性を、菌類耐性試験、例えば以下に例示的に、サトウダイコンの褐斑病(Cercospora beticola)に対する耐性試験のために記載する菌類耐性試験で観察した。
葉の斑点の病原体C. beticolaを用いたサトウダイコンの感染のために、形質転換した植物サトウダイコンの他に、トランスフォーメーションのために使用した遺伝子型3DC4156を温室中で生育した。計画した接種の2週間前に、野菜ジュースプレート(40%のAlbani野菜ジュース)を攻撃性のC. beticola単離体Ahlburgで接種し、25℃でインキュベーションした。この接種の直前に、菌類成長性の寒天を、スライドグラス及びいくばくかの水を用いて汚れを落とした。菌糸体断片及び菌類胞子濃度を、計算板を用いて測定した。接種密度を、水を用いた希釈により、20000断片/mlの濃度に調整した。感染のために、10〜12週齢の植物を逆さまに、接種体で満たした5lのビーカーガラス中に浸漬した。試験すべき系列1つについて、30つの植物を接種し、この植物をランダムに温室中に配置した。
植物を、接種後4日間にわたり、28℃及び95%で空気湿分で、温室中でインキュベーションした。4日後に、空気湿分を60〜70%に減少させた。接種2、3及び4週間後に、葉の被害を、光学的に、九分割されたKleinwanzleben Saatzucht(KWS)の評価基準(1970)を評価した(1=健康な葉、9=100%崩壊した葉)。コンストラクト2xS-2xD-BvKWS3_123、2xS-2xDBvKWS3_133、2xS-2xD-BvKWS3_165、2xW2-2xD-BvKWS3_123、2xW2-2xD-BvKWS3_133、2xW2-2xD-B-vKWS3_135又は2xW2-2xD-BvKWS3_165でトランスフォーメーションした形質転換した系列は、コントロールに対して向上した菌類耐性を示した(表3)。
Figure 2008541739
表3:有害菌類、褐斑病Cercospora beticolaに対する形質転換したサトウダイコンの耐性上昇
1 耐性試験の第3の及び最後の評価値(1=健康、9=100%崩壊した葉表面)。
2 3つの評価期日(T1〜T3)にわたり算出したAUDPC (Area under disease progress curve)値。AUDPC値は、複数の評価時間点の被害強度の進行を1つの値に包括する。
3つの評価期日にわたる形質転換体PR68-6及びPR70-32での被害進行の時間経過の分析は、進行する試験期間と共に、コントロールと形質転換系列の間での被害進行における相違が、増加することを示す(図19及び20)。この結果は、サトウダイコンの相違するR遺伝子の誘導された発現が、病原体特異的なプロモーターを用いて、高められた菌類耐性を生じることを示す。
病原体応答性プロモーターの制御下でのR遺伝子のN末端領域のトランスフォーメーションによる菌類耐性植物の作成
菌類耐性植物を、R遺伝子のN末端の断片の使用下で作成するために、短縮化したR遺伝子13033_#159、135_#147、165_#175及びBv12069を、プロモーター2xS−2xD及び2xW2−2xDを組み合わせ、そしてサトウダイコン中にトランスフォーメーションした。
このために、13959又は13969kbの大きさのバイナリーベクター2xS-2xD-luc-kan及び2xW2-2xD-luc-kanを、SacIを用いて切断し、この切断部位をT4−DNAポリメラーゼ処理により満たした。引き続き、このベクターをXhoIで後切断し、電気泳動して分離し、この12284kb又は12294kbの大きさのベクターを、1675kbの大きさのルシフェラーゼ遺伝子から分離及び単離した。
短縮したR遺伝子の単離を、ベクターp70S-12069、p70S13033_#159、p70S-135_#147及びp70S-165_#175から行った。このベクターをまず、XbaIで線形化し、このDNA末端をKlenow処理により満たし、このベクターを次いでXhoIで後切断した。この単離したR遺伝子断片を次いで、既に準備したバイナリーベクター中にクローニングした。この生じたベクターは、名称2xS-2xD-12069、2xS-2xD-13033_#159、2xS-2xD-135_#147、2xS-2xD165_#175又は2xW2-2xD-12069、2xW2-2xD-13033_#159、2xW2-2xD-135_#147、2xW2-2xD-165_#175を得た(図21〜22)。このバイナリーベクターを、記載したように、サトウダイコン中にトランスフォーメーションし、菌類耐性植物を、褐斑病Cercospora beticola耐性試験により同定した。
Figure 2008541739
Figure 2008541739
Figure 2008541739
図1は、バイナリーベクターpER-35Sluciの地図を示す図である。 図2は、アグロバクテリウム チュメファシエンスを介した、R遺伝子BvKWS3_133の一過的発現後のサトウダイコン葉中での細胞死の作動を示す図である。 図3は、サトウダイコン葉の一過的な、遺伝子銃によるトランスフォーメーションのために使用したベクターpCaMV-2を示す図である。 図4は、遺伝子銃によるトランスフォーメーションによるR遺伝子BvKWS3_123、BvKWS3_133及びBvKWS3_165の一過的発現後のサトウダイコン葉中での細胞死の作動を示す図である。 図5は、完全長R遺伝子BvKWS3_165の発現と比較したR遺伝子BvKWS3_165の5′末端領域の発現による増強した細胞死作動を示す図である。 図6は、完全長R遺伝子BvKWS3_135の発現による細胞死作動及びこれと比較したR遺伝子BvKWS3_135の5′末端領域135_#147による増強された細胞死作動を示す図である。 図7は、完全長R遺伝子Bv13033の発現と比較したR遺伝子Bv13033の5′末端領域13033_#159の発現による増強した細胞死作動を示す図である。 図8は、R遺伝子Bv12069の発現による細胞死の作動を示す図である。 図9は、NBSドメインのVHDモチーフの変異体と比較した、cDNAクローン135_#147の5′領域での短縮化によるタンパク質BvKWS3_135の自己活性化を示す図である。 図10a)は、短縮した、自己活性化したタンパク質Bv12069、Bv13033_#159、BvKWS135_#147、BvKWS3_165_#175及びStR3a#1-155のアミノ酸配列の相互の比較並びに自己活性化されない短縮した、ジャガイモからの耐性タンパク質(RX-160)及びStR1(355-540)並びに、シロイナズナ(AtAB028617)、マメ(PvulgarisJ71)、イネ(OsativaAP003073)、ダイズ(GmaxKR4)及びトマト(Tomato-I2)からのNBS−LRRタイプの完全長Rタンパク質比較配列を示す図である。 図10b)は、短縮した、自己活性化したタンパク質Bv12069、Bv13033_#159、BvKWS135_#147、BvKWS3_165_#175及びStR3a#1-155のアミノ酸配列の相互の比較並びに自己活性化されない短縮した、ジャガイモからの耐性タンパク質(RX-160)及びStR1(355-540)並びに、シロイナズナ(AtAB028617)、マメ(PvulgarisJ71)、イネ(OsativaAP003073)、ダイズ(GmaxKR4)及びトマト(Tomato-I2)からのNBS−LRRタイプの完全長Rタンパク質比較配列を示す図である。 図10c)は、短縮した、自己活性化したタンパク質Bv12069、Bv13033_#159、BvKWS135_#147、BvKWS3_165_#175及びStR3a#1-155のアミノ酸配列の相互の比較並びに自己活性化されない短縮した、ジャガイモからの耐性タンパク質(RX-160)及びStR1(355-540)並びに、シロイナズナ(AtAB028617)、マメ(PvulgarisJ71)、イネ(OsativaAP003073)、ダイズ(GmaxKR4)及びトマト(Tomato-I2)からのNBS−LRRタイプの完全長Rタンパク質比較配列を示す図である。 図11は、アミノ酸147〜175の欠失が、タンパク質165_#175の自己活性化能力を顕著に減少させることを示す図である。 図12は、褐斑病(Cercospora beticola)の攻撃による、形質転換したサトウダイコン中での合成プロモーター2×S−2×Dの活性化を示す図である。 図13は、褐斑病(Cercospora beticola)の攻撃による、形質転換したサトウダイコン中での合成プロモーター2×W2−2×Dの活性化を示す図である。 図14は、褐斑病(Cercospora beticola)の攻撃による、形質転換したサトウダイコン中でのプロモーター2×S−2×D、4×S−2×D、2×S−4×D及び4×S−4×Dのレポーター遺伝子活性の比較を示す図である。 図15は、完全長R遺伝子123、133と、合成プロモーター2×S−2×Dとの組み合わせを示す図である。 図16は、完全長R遺伝子135、165と、合成プロモーター2×S−2×Dとの組み合わせを示す図である。 図17は、完全長R遺伝子123、133と合成プロモーター2×W2−2×Dとの組み合わせを示す図である。 図18は、完全長R遺伝子135、165と合成プロモーター2×W2−2×Dとの組み合わせを示す図である。 図19は、形質転換していないコントロール3DC4156と比較した、有害菌類、褐斑病(Cercospora beticola)に対する形質転換サトウダイコン系列PR68-6の耐性向上を示す図である。 図20は、形質転換していないコントロール3DC4156と比較と比較した、褐斑病に対する形質転換サトウダイコン系列PR70-32の耐性向上を示す図である。 図21は、R遺伝子165_#176及び12069のN末端領域の、合成プロモーター2×S−2×Dとの組み合わせを示す図である。 図22は、R遺伝子165_#176及び12069のN末端領域の、合成プロモーター2×W2−2×Dとの組み合わせを示す図である。

Claims (14)

  1. 植物での病原体に対する耐性の産生のための自己活性化した耐性タンパク質をコードする核酸であって、この核酸が、NBS−LRR耐性遺伝子のコード領域の5′末端から下流にNBS−LRR耐性遺伝子のNBSドメインの開始点までにわたるNBS−LRR耐性遺伝子の限定された部分を有し、その際、NBS−LRR耐性遺伝子はTIR−NBS−LRR耐性遺伝子でないことを特徴とする、植物での病原体に対する耐性の産生のための自己活性化した耐性タンパク質をコードする核酸。
  2. 配列モチーフDAEを有するアミノ酸配列をコードする、請求項1記載の核酸。
  3. 配列モチーフAVLXDAEを有するアミノ酸配列をコードする、請求項1記載の核酸。
  4. 以下の群:
    a)SEQ ID NO:1によるヌクレオチド配列又はSEQ ID NO:1によるヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列又はSEQ ID NO:1によるヌクレオチド配列と、又はSEQ ID NO:1によるヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列とハイブリダイズするヌクレオチド配列;
    b)SEQ ID NO:2によるヌクレオチド配列又はSEQ ID NO:2によるヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列又はSEQ ID NO:2によるヌクレオチド配列と、又はSEQ ID NO:2によるヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列とハイブリダイズするヌクレオチド配列;
    c)SEQ ID NO:3によるヌクレオチド配列又はSEQ ID NO:3によるヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列又はSEQ ID NO:3によるヌクレオチド配列と、又はSEQ ID NO:3によるヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列とハイブリダイズするヌクレオチド配列;
    d)SEQ ID NO:4によるヌクレオチド配列又はSEQ ID NO:4によるヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列又はSEQ ID NO:4によるヌクレオチド配列と、又はSEQ ID NO:4によるヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列とハイブリダイズするヌクレオチド配列;
    e)SEQ ID NO:16によるヌクレオチド配列又はSEQ ID NO:16によるヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列又はSEQ ID NO:16によるヌクレオチド配列と、又はSEQ ID NO:16によるヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列とハイブリダイズするヌクレオチド配列
    からのヌクレオチド配列を有する、請求項1記載の核酸。
  5. NBS−LRR耐性遺伝子が、サトウダイコンからの耐性遺伝子であることを特徴とする、請求項1記載の核酸。
  6. 次の群:
    a)SEQ ID NO:13、
    b)SEQ ID NO:14、
    c)SEQ ID NO:15
    から選択された配列を有するアミノ酸配列をコードする、請求項1記載の核酸。
  7. a)病原体誘導可能なプロモーター並びに
    b)前記プロモーターの制御下にある、請求項1から6までのいずれか1項記載の核酸
    を有する植物での病原体に対する耐性の産生のための核酸コンストラクト。
  8. 病原体誘導可能なプロモーターが合成プロモーターであることを特徴とする、請求項7記載の核酸コンストラクト。
  9. 合成プロモーターが、以下のシス要素組み合わせ:
    a)nxS−mxD−ボックス
    b)nxW2−mxD−ボックス
    c)nxGst1−mxD−ボックス
    (その際n及びmは、1〜10の自然数を意味する)
    を1個又は複数個含有することを特徴とする、請求項8記載の核酸コンストラクト。
  10. シス要素組み合わせ
    a)SEQ ID NO:10のヌクレオチド配列、又は
    b)SEQ ID NO:11のヌクレオチド配列、又は
    c)SEQ ID NO:12のヌクレオチド配列、又は
    d)比較可能な特性を有する、a)〜c)によるヌクレオチド配列の誘導体
    を含有することを特徴とする、請求項9記載の核酸コンストラクト。
  11. 請求項1から6までのいずれか1項記載の核酸又は請求項7から10までのいずれか1項記載の核酸コンストラクトを有する形質転換植物。
  12. 請求項11記載の形質転換植物の部分。
  13. 請求項11記載の形質転換植物の種子又は種物。
  14. 請求項1から6までのいずれか1項記載の核酸又は請求項7から10までのいずれか1項記載の核酸コンストラクトの、形質転換植物の製造のための使用。
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