JP2008536847A - ゲフィニチブ耐性患者における上皮増殖因子レセプター(egfr)キナーゼインヒビターの使用 - Google Patents
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Abstract
本発明は、ゲフィニチブまたはイレッサで処置されたヒトにおける癌を処置または阻害する方法に関する。本発明は、上皮増殖因子レセプター(EGFR)におけるエキソン19 E746−A750欠失および/またはエキソン21点変異のうちの少なくとも1つを有するヒトにおける癌を処置または阻害する方法を開示する。この方法は、そのヒトに、単独かまたは他の細胞傷害性因子もしくは化学療法因子と組み合わせたゲフィニチブもしくはイレッサと、有効量のEGFRキナーゼインヒビターとを投与する工程を包含する。
Description
本発明は、ゲフィニチブ耐性患者における上皮増殖因子レセプター(EGFR)キナーゼインヒビターの使用に関する。
タンパク質チロシンキナーゼは、ATPまたはGTPから、タンパク質基質上に位置するチロシン残基へのリン酸基の移動を触媒する酵素のクラスである。タンパク質チロシンキナーゼは、通常の細胞増殖において明確に役割を果たしている。多くの細胞増殖因子レセプターがチロシンキナーゼとして機能し、このプロセスによって細胞増殖因子はシグナル伝達を行う。増殖因子と、これらのレセプターとの相互作用は、細胞増殖の通常の制御において必須の事象である。しかしながら、特定の条件下では、変異または過剰発現のいずれかの結果として、これらのレセプターは脱制御され得;このことは結果として、未制御の細胞増殖となり、これは腫瘍増殖および最終的には癌として公知の疾患につながり得る[Wilks A.F.,Adv.Cancer Res.,60,43(1993)およびParsons,J.T.;Parsons,S.J.,Important Advances in Oncology,DeVita V.T.Ed.,J.B.Lippincott Co.,Phila.,3(1993)]。同定されており、かつ本発明の化合物の標的である増殖因子レセプターキナーゼおよびそのプロトオンコジーンの中には、上皮増殖因子レセプターキナーゼ(EGFRキナーゼ、erbBオンコジーンのタンパク質産物)、およびerbB−2(neuまたはHER2とも呼ばれる)によって産生される産物がある。リン酸化事象は細胞分裂が起こるのに必須のシグナルであり、そして過剰発現または突然変異したキナーゼが癌と関連しているので、この事象のインヒビターであるタンパク質チロシンキナーゼインヒビターは、癌、または未制御もしくは異常な細胞増殖によって特徴付けられる他の疾患に対して治療的な価値を有する。例えば、erbB−2オンコジーンのレセプターキナーゼ産物の過剰発現は、ヒト乳癌および卵巣癌と関連している[Slamon,D.J.,et.al.,Science,244,707(1989)およびScience,235,1146(1987)]。EGF−Rキナーゼの脱制御は、類表皮腫瘍に[Reiss,M.,et.al.,Cancer Res.,51,6254(1991)]、乳房腫瘍に[Macias,A.,et.al.,Anticancer Res.,7,459(1987)]、および他の腫瘍な器官に関する腫瘍に[Gullick,W.J.,Brit.Med.Bull.,47,87(1991)]、関連している。癌の病因における脱制御されたレセプターキナーゼによって果たされる役割の重要性に起因して、多くの最近の研究が、潜在的な抗癌治療剤として特異的PTKインヒビターの開発を取り扱っている[いくつかの最近の総説:非特許文献1および非特許文献2]。
目的のEGFRキナーゼインヒビターは、(4−ジメチルアミノ−ブタ−2−エノン酸[4−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−3−シアノ−7−エトキシ−キノリン−6−イル]−アミド(EKB−569)および(E)−N−{4−[3−クロロ−4−(2−ピリジニルメトキシ)アニリン]−3−シアノ−7−エトキシ−6−キノリニル}−4−(ジメチルアミノ)−2−ブテンアミド(HKI−272)であり、HER−2インヒビターもまたそうである。EKB−569およびHKI−272は単一の抗癌剤として機能することは重要であるが、確立された化学療法因子と組み合わせて与えられた場合にチロシンキナーゼインヒビターは最も効果的である可能性がある。この報告における研究は、慣習的な化学療法因子(細胞傷害性因子)と組み合わせたEKB−569またはHKI−272が、いずれかの薬物が単独で投与された場合よりも良い腫瘍増殖阻害を提供するか否かを決定するために設計された。
Burke.T.R.,Drugs Future,17,119(1992) Chang,C.J.;Geahlen,R.L.,J.Nat.Prod.,55,1529(1992)
Burke.T.R.,Drugs Future,17,119(1992) Chang,C.J.;Geahlen,R.L.,J.Nat.Prod.,55,1529(1992)
(発明の簡単な要旨)
本発明は、ゲフィニチブまたはイレッサで処置されたヒトにおける癌を処置または阻害する方法に関する。
本発明は、ゲフィニチブまたはイレッサで処置されたヒトにおける癌を処置または阻害する方法に関する。
本発明は、エキソン19 E746−A750欠失および/またはエキソン21点変異を有するヒトにおける癌を処置または阻害する方法である。この方法は、そのヒトに、単独かまたは他の細胞傷害性因子もしくは化学療法因子と組み合わせたゲフィニチブと、有効量のEGFRキナーゼインヒビターとを投与する工程を包含する。
上記EGFRキナーゼインヒビターは、EGFRキナーゼを非可逆的に阻害し、式1:
Xは、3〜7個の炭素原子のシクロアルキルであり、これは、1つ以上の1〜6個の炭素原子基のアルキルで必要に応じて置換され得;またはピリジニル、ピリミジニル、またはフェニル環であり;ここで、そのピリジニル、ピリミジニル、またはフェニル環は、ハロゲン、1〜6個の炭素原子のアルキル、2〜6個の炭素原子のアルケニル、2〜6個の炭素原子のアルキニル、アジド、1〜6個の炭素原子のヒドロキシアルキル、ハロメチル、2〜7個の炭素原子のアルコキシメチル、2〜7個の炭素原子のアルカノイルオキシメチル、1〜6個の炭素原子のアルコキシ、1〜6個の炭素原子のアルキルチオ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、2〜7個の炭素原子のカルボアルコキシ、2〜7個の炭素原子のカルボアルキル、フェノキシ、フェニル、チオフェノキシ、ベンゾイル、ベンジル、アミノ、1〜6個の炭素原子のアルキルアミノ、2〜12個の炭素原子のジアルキルアミノ、フェニルアミノ、ベンジルアミノ、1〜6個の炭素原子のアルカノイルアミノ、3〜8個の炭素原子のアルケノイルアミノ、3〜8個の炭素原子のアルキノイルアミノ、およびベンゾイルアミノからなる群より選択される置換基で、必要に応じて一置換、二置換または三置換され得;
nは0〜1であり;
Yは−NH−、−O−、−S−または−NR−であり;
Rは、1〜6個の炭素原子のアルキルであり;
R1、R2、R3、およびR4は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、1〜6個の炭素原子のアルキル、2〜6個の炭素原子のアルケニル、2〜6個の炭素原子のアルキニル、2〜6個の炭素原子のアルケニルオキシ、2〜6個の炭素原子のアルキニルオキシ、ヒドロキシメチル、ハロメチル、1〜6個の炭素原子のアルカノイルオキシ、3〜8個の炭素原子のアルケノイルオキシ、3〜8個の炭素原子のアルキノイルオキシ、2〜7個の炭素原子のアルカノイルオキシメチル、4〜9個の炭素原子のアルケノイルオキシメチル、4〜9個の炭素原子のアルキノイルオキシメチル、2〜7個の炭素原子のアルコキシメチル、1〜6個の炭素原子のアルコキシ、1〜6個の炭素原子のアルキルチオ、1〜6個の炭素原子のアルキルスルフィニル、1〜6個の炭素原子のアルキルスルホニル、1〜6個の炭素原子のアルキルスルホンアミド、2〜6個の炭素原子のアルケニルスルホンアミド、2〜6個の炭素原子のアルキニルスルホンアミド、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、2〜7個の炭素原子のカルボアルコキシ、2〜7個の炭素原子のカルボアルキル、フェノキシ、フェニル、チオフェノキシ、ベンジル、アミノ、ヒドロキシアミノ、1〜4個の炭素原子のアルコキシアミノ、1〜6個の炭素原子のアルキルアミノ、2〜12個の炭素原子のジアルキルアミノ、1〜4個の炭素原子のアミノアルキル、2〜7個の炭素原子のN−アルキルアミノアルキル、3〜14個の炭素原子のN,N−ジアルキルアミノアルキル、フェニルアミノ、ベンジルアミノ、
R5は、1〜6個の炭素原子のアルキル、1つ以上のハロゲン原子で必要に応じて置換されたアルキル、フェニル、または1つ以上のハロゲン、1〜6個の炭素原子のアルコキシ、トリフルオロメチル、アミノ、ニトロ、シアノ、もしくは1〜6個の炭素原子のアルキル基で必要に応じて置換されたフェニルであり;
R6は、水素、1〜6個の炭素原子のアルキル、または2〜6個の炭素原子のアルケニルであり;
R7は、クロロまたはブロモであり;
R8は、水素、1〜6個の炭素原子のアルキル、1〜6個の炭素原子のアミノアルキル、2〜9個の炭素原子のN−アルキルアミノアルキル、3〜12個の炭素原子のN,N−ジアルキルアミノアルキル、4〜12個の炭素原子のN−シクロアルキルアミノアルキル、5〜18個の炭素原子のN−シクロアルキル−N−アルキルアミノアルキル、7〜18個の炭素原子のN,N−ジシクロアルキルアミノアルキル、アルキル基が1〜6個の炭素原子であるモルホリノ−N−アルキル、アルキル基が1〜6個の炭素原子であるピペリジノ−N−アルキル、いずれかのアルキル基が1〜6個の炭素原子であるN−アルキル−ピペリジノ−N−アルキル、3〜11個の炭素原子のアザシクロアルキル−N−アルキル、1〜6個の炭素原子のヒドロキシアルキル、2〜8個の炭素原子のアルコキシアルキル、カルボキシ、1〜6個の炭素原子のカルボアルコキシ、フェニル、2〜7個の炭素原子のカルボアルキル、クロロ、フルオロ、またはブロモであり;
Zは、アミノ、ヒドロキシ、1〜6個の炭素原子のアルコキシ、アルキル部分が1〜6個の炭素原子であるアルキルアミノ、アルキル部分の各々が1〜6個の炭素原子であるジアルキルアミノ、モルホリノ、ピペラジノ、アルキル部分が1〜6個の炭素原子であるN−アルキルピペラジノ、またはピロリジノであり;
m=1〜4であり、q=1〜3であり、そしてp=0〜3であり;
連続する炭素原子上に位置する任意の置換基R1、R2、R3、またはR4は、一緒になって、二価のラジカル−O−C(R8)2−O−であり得る。
上記EGFRキナーゼインヒビターは、EGFRキナーゼを非可逆的に阻害し、構造:
R1はハロゲンであり;
R2は、ピリジニル、必要に応じて置換されたピリミジン、チアゾール、または必要に応じて置換されたフェニル環であり、ここで、該フェニル環またはピリミジン環は、非置換であっても、一置換であっても、または二置換であってもよく;かつ
R3は、−O−または−S−である。
上記EGFRキナーゼインヒビターは、4−ジメチルアミノ−ブタ−2−エノン酸[4−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−3−シアノ−7−エトキシ−キノリン−6−イル]−アミドまたはその薬学的に受容可能な塩である。
本発明の癌は、非小細胞肺癌を含む。
以下の実験の詳細は、本発明の理解を助けるために記載されており、決して、添付の特許請求の範囲に記載される本発明を限定することは意図もされていないし、そう解釈されるべきでもない。
(発明の詳細な説明)
本発明の範囲を規定する目的のために、EGFRキナーゼインヒビターは、EGFRのキナーゼドメインを阻害する分子と定義される。このEGFRキナーゼインヒビターは、代表的にはEGFRと共有結合を形成し得る反応性部分(例えば、Michaelアクセプター)を有することによって、EGFRキナーゼを非可逆的に阻害する。このEGFRインヒビターはまた、HER−2インヒビターとしても活性を有する。
本発明の範囲を規定する目的のために、EGFRキナーゼインヒビターは、EGFRのキナーゼドメインを阻害する分子と定義される。このEGFRキナーゼインヒビターは、代表的にはEGFRと共有結合を形成し得る反応性部分(例えば、Michaelアクセプター)を有することによって、EGFRキナーゼを非可逆的に阻害する。このEGFRインヒビターはまた、HER−2インヒビターとしても活性を有する。
本発明の目的のために、上記EGFRキナーゼインヒビターは、以下を含む:
本願のキナゾリンは、米国特許第6,384,051 B1号および同第6,288,082号に開示されており、双方の例が、本明細書中に参考として援用される。これらの化合物は、米国特許第6,384,051 B1号および同第6,288,082号(これらは、本明細書中に参考として援用される)に記載される方法に従って調製され得る。式1のEGFRキナーゼインヒビターの構造は、以下:
本願のキナゾリンは、米国特許第6,384,051 B1号および同第6,288,082号に開示されており、双方の例が、本明細書中に参考として援用される。これらの化合物は、米国特許第6,384,051 B1号および同第6,288,082号(これらは、本明細書中に参考として援用される)に記載される方法に従って調製され得る。式1のEGFRキナーゼインヒビターの構造は、以下:
Xは、1〜6個の炭素原子基の1種以上のアルキルで必要に応じて置換され得る、3〜7個の炭素原子のシクロアルキルであるか;または、ピリジニル、ピリミジニル、もしくはフェニル環であり;該ピリジニル、ピリミジニル、またはフェニル環は、ハロゲン、1〜6個の炭素原子のアルキル、2〜6個の炭素原子のアルケニル、2〜6個の炭素原子のアルキニル、アジド、1〜6個の炭素原子のヒドロキシアルキル、ハロメチル、2〜7個の炭素原子のアルコキシメチル、2〜7個の炭素原子のアルカノイルオキシメチル、1〜6個の炭素原子のアルコキシ、1〜6個の炭素原子のアルキルチオ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、2〜7個の炭素原子のカルボアルコキシ、2〜7個の炭素原子のカルボアルキル、フェノキシ、フェニル、チオフェノキシ、ベンゾイル、ベンジル、アミノ、1〜6個の炭素原子のアルキルアミノ、2〜12個の炭素原子のジアルキルアミノ、フェニルアミノ、ベンジルアミノ、1〜6個の炭素原子のアルカノイルアミノ、3〜8個の炭素原子のアルケノイルアミノ、3〜8個の炭素原子のアルキノイルアミノ、およびベンゾイルアミノからなる群より選択される置換基で、必要に応じて一置換、二置換または三置換され得;
nは0〜1であり;
Yは−NH−、−O−、−S−または−NR−であり;
Rは、1〜6個の炭素原子のアルキルであり;
R1、R2、R3、およびR4は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、1〜6個の炭素原子のアルキル、2〜6個の炭素原子のアルケニル、2〜6個の炭素原子のアルキニル、2〜6個の炭素原子のアルケニルオキシ、2〜6個の炭素原子のアルキニルオキシ、ヒドロキシメチル、ハロメチル、1〜6個の炭素原子のアルカノイルオキシ、3〜8個の炭素原子のアルケノイルオキシ、3〜8個の炭素原子のアルキノイルオキシ、2〜7個の炭素原子のアルカノイルオキシメチル、4〜9個の炭素原子のアルケノイルオキシメチル、4〜9個の炭素原子のアルキノイルオキシメチル、2〜7個の炭素原子のアルコキシメチル、1〜6個の炭素原子のアルコキシ、1〜6個の炭素原子のアルキルチオ、1〜6個の炭素原子のアルキルスルフィニル、1〜6個の炭素原子のアルキルスルホニル、1〜6個の炭素原子のアルキルスルホンアミド、2〜6個の炭素原子のアルケニルスルホンアミド、2〜6個の炭素原子のアルキニルスルホンアミド、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、2〜7個の炭素原子のカルボアルコキシ、2〜7個の炭素原子のカルボアルキル、フェノキシ、フェニル、チオフェノキシ、ベンジル、アミノ、ヒドロキシアミノ、1〜4個の炭素原子のアルコキシアミノ、1〜6個の炭素原子のアルキルアミノ、2〜12個の炭素原子のジアルキルアミノ、1〜4個の炭素原子のアミノアルキル、2〜7個の炭素原子のN−アルキルアミノアルキル、3〜14個の炭素原子のN,N−ジアルキルアミノアルキル、フェニルアミノ、ベンジルアミノ、
R5は、1〜6個の炭素原子のアルキル、1つ以上のハロゲン原子で必要に応じて置換されたアルキル、フェニル、または1つ以上のハロゲン、1〜6個の炭素原子のアルコキシ、トリフルオロメチル、アミノ、ニトロ、シアノ、もしくは1〜6個の炭素原子のアルキル基で必要に応じて置換されたフェニルであり;
R6は、水素、1〜6個の炭素原子のアルキル、または2〜6個の炭素原子のアルケニルであり;
R7は、クロロまたはブロモであり;
R8は、水素、1〜6個の炭素原子のアミノアルキル、1〜6個の炭素原子のアルキル、2〜9個の炭素原子のN−アルキルアミノアルキル、3〜12個の炭素原子のN,N−ジアルキルアミノアルキル、4〜12個の炭素原子のN−シクロアルキルアミノアルキル、5〜18個の炭素原子のN−シクロアルキル−N−アルキルアミノアルキル、7〜18個の炭素原子のN,N−ジシクロアルキルアミノアルキル、アルキル基が1〜6個の炭素原子であるモルホリノ−N−アルキル、アルキル基が1〜6個の炭素原子であるピペリジノ−N−アルキル、いずれかのアルキル基が1〜6個の炭素原子であるN−アルキル−ピペリジノ−N−アルキル、3〜11個の炭素原子のアザシクロアルキル−N−アルキル、1〜6個の炭素原子のヒドロキシアルキル、2〜8個の炭素原子のアルコキシアルキル、カルボキシ、1〜6個の炭素原子のカルボアルコキシ、フェニル、2〜7個の炭素原子のカルボアルキル、クロロ、フルオロ、またはブロモであり;
Zは、アミノ、ヒドロキシ、1〜6個の炭素原子のアルコキシ、アルキル部分が1〜6個の炭素原子であるアルキルアミノ、各々のアルキル部分が1〜6個の炭素原子であるジアルキルアミノ、モルホリノ、ピペラジノ、アルキル部分が1〜6個の炭素原子であるN−アルキルピペラジノ、またはピロリジノであり;
m=1〜4であり、q=1〜3であり、そしてp=0〜3であり;
連続する炭素原子上に位置する任意の置換基R1、R2、R3、またはR4は、一緒になって、二価のラジカル−O−C(R8)2−O−である。
上記EGFRキナーゼインヒビターは、EGFRキナーゼを非可逆的に阻害し、かつ構造:
R1は、ハロゲンであり;
R2は、ピリジニル、必要に応じて置換されたピリミジン、チアゾール、または必要に応じて置換されたフェニル環であり、ここで、該フェニル環またはピリミジン環は、非置換であっても、一置換であっても、または二置換であってもよく;そして
R3は、−O−または−S−である。
上記キナゾリンに関して、上記薬学的に受容可能な塩は、以下のような有機酸または無機酸に由来するものである:酢酸、乳酸、酒石酸、コハク酸、マレイン酸、マロン酸、グルコン酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硝酸、硫酸、メタンスルホン酸および類似の公知の受容可能な酸。
本明細書中の化合物は、経口的に投与されてもよいし、病変内注射、腹腔内注射、筋肉内注射もしくは静脈注射によって投与されてもよいし;注入によって投与されtもよいし;リポソーム媒介性送達によって投与されてもよいし;局所的送達、鼻内送達、肛門送達、膣内送達、舌下送達、尿道送達、経皮送達、くも膜下腔内送達、眼内送達、または耳内送達によって投与されてもよい。本発明の化合物を提供する際の一貫性を得るために、本発明の化合物は、単位投薬形態であることが好ましい。適切な単位投薬形態としては、錠剤、カプセル、およびサチェまたはバイアル中の粉末が挙げられる。そのような単位投薬形態は、本発明の化合物0.1mg〜300mg、好ましくは2mg〜100mgを含み得る。本発明の化合物は、約0.01mg/kg〜100mg/kgの投薬範囲にて経口的に投与され得る。そのような化合物は、1日に1〜6回、投与され得る。有効量は、当業者には公知である;有効量は、その化合物の形態にも依存する。当業者は、慣習的に、バイオアッセイにおける化合物の生物活性を決定するための経験的な活性試験を実施し得、それによってどのような用量が投与されるかを決定し得る。本発明の化合物は、長期間にわたってその化合物の徐放を可能にするカプセルによって、局所的に送達されてもよい。制御放出または徐放組成物としては、脂肪親和性貯蔵物(脂肪酸、ワックス、オイル)が挙げられる。
上記投与は、臨床的モニタリングの間に耐性が検出されるまでは、可逆性EGFRキナーゼインヒビター(例えば、ゲフィニチブもしくはイレッサ単独が挙げられるが、これらに限定されない)の投薬の形態をとり得、耐性が検出された時点で、有効量の非可逆性EGFRキナーゼインヒビター(例えば、EKBまたはHKIが挙げられるが、これらに限定されない)が投与される。
上記投与はまた、臨床的モニタリングの間に耐性が検出されるまでは、可逆性EGFRキナーゼインヒビター(例えば、ゲフィニチブもしくはイレッサ単独が挙げられるが、これらに限定されない)の投薬の形態をとり得、耐性が検出された時点で、有効量の非可逆性EGFRキナーゼインヒビター(例えば、EKBまたはHKIが挙げられるが、これらに限定されない)が投与され、その後別ラウンドの本明細書中に例示されるような可逆性EGFRキナーゼインヒビターが投与される。
アルキル、アルコキシ、アルカノイルオキシ、アルコキシメチル、アルカノイルオキシメチル、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルキルスルホンアミド、カルボアルコキシ、カルボアルキル、、アルカノイルアミノアミノアルキル、アルキルアミノアルキル、N,N−ジシクロアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、およびアルコキシアルキル置換基のアルキル部分としては、直鎖および分岐鎖の炭素鎖が挙げられる。N−シクロアルキル−N−アルキルアミノアルキルおよびN,N−ジシクロアルキルアミノアルキル置換基のシクロアルキル部分としては、単純な炭素環およびアルキル置換基を含む炭素環が挙げられる。アルケニル、アルケノイルオキシメチル、アルケニルオキシ、アルケニルスルホンアミド置換基のアルケニル部分としては、直鎖および分岐鎖の炭素鎖、ならびに1つ以上の部位の不飽和が挙げられる。アルキニル、アルキノイルオキシメチル、アルキニルスルホンアミド、アルキニルオキシ置換基のアルキニル部分としては、直鎖および分岐鎖の炭素鎖、ならびに1つ以上の部位の不飽和が挙げられる。カルボキシは、−CO2Hラジカルと定義される。2〜7個の炭素原子のカルボアルコキシは、−CO2R’’と定義され、ここでR’’は、1〜6個の炭素原子のアルキルラジカルである。アルカノイルオキシは、−OCOR’’ラジカルと定義され、ここでR’’は、1〜6個の炭素原子のアルキルラジカルである。アルカノイルオキシメチルは、R’’CO2CH2−ラジカルと定義され、ここで、R’’は、1〜6個の炭素原子のアルキルラジカルである。アルコキシメチルは、R’’OCH2−ラジカルと定義され、ここで、R’’は、1〜6個の炭素原子のアルキルラジカルである。アルキルスルフィニルは、R’’SO−ラジカルと定義され、ここで、R’’は、1〜6個の炭素原子のアルキルラジカルである。アルキルスルホニルは、R’’SO2−ラジカルと定義され、ここで、R’’は、1〜6個の炭素原子のアルキルラジカルである。
アルキルスルホンアミド、アルケニルスルホンアミド、アルキニルスルホンアミドは、R’’SO2NH−と定義され、ここで、R’’はそれぞれ、2〜6個の炭素原子のアルキルラジカル、2〜6個の炭素原子のアルケニルラジカル、または2〜6個の炭素原子のアルキニルラジカルである。Xが置換されている場合、それは、一置換、二置換または三置換であることが好ましく、一置換が最も好ましい。置換基R1、R2、R3およびR4のうち少なくとも1つが水素であることが好ましく、2つまたは3つが水素であることが最も好ましい。アザシクロアルキル−N−アルキル置換基とは、窒素原子を含み、その上に直鎖または分岐鎖のアルキルラジカルが存在する単環式複素環をいう。モルホリノ−N−アルキル置換基は、窒素原子において、直鎖または分岐鎖のアルキルラジカルで置換されたモルホリン環である。ピペリジノ−N−アルキル置換基は、1つの窒素原子において、直鎖または分岐鎖のアルキルラジカルで置換されたピペリジン環である。N−アルキル−ピペリジノ−N−アルキル置換基は、1つの窒素原子において、直鎖または分岐鎖のアルキル基で置換され、他の窒素原子において、直鎖または分岐鎖のアルキルラジカルで置換されたピペリジン環である。
アルキルスルホンアミド、アルケニルスルホンアミド、アルキニルスルホンアミドは、R’’SO2NH−と定義され、ここで、R’’はそれぞれ、2〜6個の炭素原子のアルキルラジカル、2〜6個の炭素原子のアルケニルラジカル、または2〜6個の炭素原子のアルキニルラジカルである。Xが置換されている場合、それは、一置換、二置換または三置換であることが好ましく、一置換が最も好ましい。置換基R1、R2、R3およびR4のうち少なくとも1つが水素であることが好ましく、2つまたは3つが水素であることが最も好ましい。アザシクロアルキル−N−アルキル置換基とは、窒素原子を含み、その上に直鎖または分岐鎖のアルキルラジカルが存在する単環式複素環をいう。モルホリノ−N−アルキル置換基は、窒素原子において、直鎖または分岐鎖のアルキルラジカルで置換されたモルホリン環である。ピペリジノ−N−アルキル置換基は、1つの窒素原子において、直鎖または分岐鎖のアルキルラジカルで置換されたピペリジン環である。N−アルキル−ピペリジノ−N−アルキル置換基は、1つの窒素原子において、直鎖または分岐鎖のアルキル基で置換され、他の窒素原子において、直鎖または分岐鎖のアルキルラジカルで置換されたピペリジン環である。
用語アルキルは、直鎖および分岐鎖のアルキル部分両方を含み、好ましくは1〜6個の炭素原子である。用語アルケニルは、少なくとも1つの二重結合を含む、2〜6個の炭素原子の直鎖および分岐鎖のアルケニル部分両方を含む。そのようなアルケニル部分は、E配座であってもZ配座であってもよく;本発明の化合物は両方の配座を含む。用語アルキニルは、少なくとも1つの三重結合を含む2〜6個の炭素原子を含む、直鎖および分岐鎖のアルキニル部分両方を含む。用語シクロアルキルは、3〜7個の脂環式炭素原子基をいう。
用語ハロゲンは、Cl、Br、F、およびIと定義される。
アルコキシ、アルキルチオ、アルコキシアルキル、アルキルチオアルキル、アルコキシアルキルオキシ、およびアルキルチオアルキルオキシは、アルキル鎖が1〜6個の炭素原子(直鎖または分岐鎖)である部分である。
用語アルキルアミノは、1または2つのアルキル基を有する部分をいい、このある切るさは、1〜6個の炭素であり、この基は同じものであっても異なっていてもよい。このアルキル基(同じまたは異なる)は、1〜3個の炭素原子のアルキル基に結合している窒素原子に結合されている。
本発明の化合物は、不斉炭素を含み得;そのような場合には、式1の化合物は、ラセミ化合物ならびに個々のRエナンチオマーおよびSエナンチオマーをカバーし、そして1つイ所の不斉炭素が存在する場合には、式1の化合物は、個々のジアステレオマー、それらのラセミ化合物および個々のエナンチオマーをカバーする。
本発明の目的のためには、式1の構造を有する目的のEGFRキナーゼインヒビターは、(4−ジメチルアミノ−ブタ−2−エノン酸[4−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−3−シアノ−7−エトキシ−キノリン−6−イル]−アミド)(「EKB−569」)を含む。
本発明の目的のためには、癌は、非小細胞肺癌を含む。
(EKB−569を投与された2人の非小細胞肺癌(NSCLC)患者についての報告)
(症例1)
腺癌およびcT0NOM1(多発性肺転移)を有する、BI 720(20×38年)の喫煙歴の63歳の男性。エキソン19 R746−A750欠失が同定されている。ハーセプチン試験スコアは0+であり、EGFRスコアは2+であった。この患者には、9ヶ月間25mg/日のEKB−569を与えた。
(症例1)
腺癌およびcT0NOM1(多発性肺転移)を有する、BI 720(20×38年)の喫煙歴の63歳の男性。エキソン19 R746−A750欠失が同定されている。ハーセプチン試験スコアは0+であり、EGFRスコアは2+であった。この患者には、9ヶ月間25mg/日のEKB−569を与えた。
(症例2)腺癌パフォーマンスステータス1、cT0N3M1(肺、脳および骨)を有する、BI 30(10×3年)の喫煙歴の49歳の女性。エキソン21点変異L858R。ハーセプチン試験スコア+、EGFRスコア3+。EKB−569を4ヶ月間、35mg/日。
NSCLCにおける上皮増殖因子レセプター(EGFR)変異は、臨床応答と関連し、ゲフィニチブ後の長期の生存が予測される(Paez JGら,Science,2004;Lynch TJら,N Engl J Med,2004)。
EKB−569のフェーズ1用量増量試験を、EGFR過剰発現が知られている進行段階の悪性度の日本人患者において完了した。
EKB−569は、ゲフィニチブによる処置およびNSCLCの再発後のこれらの2人の患者において、効果的であった。
いくつかの症例において、ゲフィニチブで処置された患者においてNSCLCが再発した場合には、ゲフィニチブによる再処置が効果的であった(Kurata Tら,Ann Oncol,2004)。
ゲフィニチブに対する後天的な耐性は、EGFRキナーゼドメインをコードしているエキソン20における第二の突然変異に関連している(Pao Wら,PLoS Med,2005)。
特異的かつ非可逆的アニリノキナゾリンEGFRインヒビターである387,785は、キナーゼドメインにおける第二の突然変異を含む遺伝子によってコードされるEGFRの活性を強力に阻害した(Kobayashi Sら,N Engl J Med,2005)。
別の非可逆的EGFRインヒビターであるEKB−569は、ゲフィニチブの耐性機構を無効にする。一方の患者はエキソン19 E746−A750欠失を有し、他方の患者は、エキソン21点変異を有した。
Claims (7)
- エキソン19 E746−A750欠失および/またはエキソン21点変異のうちの少なくとも1つを有するヒトにおける癌を処置または阻害する方法であって、該方法は、該ヒトに、単独かまたは他の細胞傷害性因子もしくは化学療法因子と組み合わせたゲフィニチブもしくはイレッサと、有効量のEGFRキナーゼインヒビターとを投与する工程を包含する、方法。
- 前記EGFRキナーゼインヒビターがEGFRキナーゼを非可逆的に阻害する、請求項1に記載の方法。
- 前記EGFRキナーゼインヒビターが、以下の構造:
Xは、3〜7個の炭素原子のシクロアルキルであり、1〜6個の炭素原子基の1以上のアルキルで必要に応じて置換され得るか;またはピリジニル、ピリミジニルまたはフェニル環であり;該ピリジニル、ピリミジニルまたはフェニル環は、必要に応じて、ハロゲン、1〜6個の炭素原子のアルキル、2〜6個の炭素原子のアルケニル、2〜6個の炭素原子のアルキニル、アジド、1〜6個の炭素原子のヒドロキシアルキル、ハロメチル、2〜7個の炭素原子のアルコキシメチル、2〜7個の炭素原子のアルカノイルオキシメチル、1〜6個の炭素原子のアルコキシ、1〜6個の炭素原子のアルキルチオ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、2〜7個の炭素原子のカルボアルコキシ、2〜7個の炭素原子のカルボアルキル、フェノキシ、フェニル、チオフェノキシ、ベンゾイル、ベンジル、アミノ、1〜6個の炭素原子のアルキルアミノ、2〜12個の炭素原子のジアルキルアミノ、フェニルアミノ、ベンジルアミノ、1〜6個の炭素原子のアルカノイルアミノ、3〜8個の炭素原子のアルケノイルアミノ、3〜8個の炭素原子のアルキノイルアミノ、およびベンゾイルアミノからなる群より選択される置換基で、一置換、二置換または三置換され得、
nは0〜1であり;
Yは−NH−、−O−、−S−または−NR−であり;
Rは1〜6個の炭素原子のアルキルであり;
R1、R2、R3およびR4は各々、独立して、水素、ハロゲン、1〜6個の炭素原子のアルキル、2〜6個の炭素原子のアルケニル、2〜6個の炭素原子のアルキニル、2〜6個の炭素原子のアルケニルオキシ、2〜6個の炭素原子のアルキニルオキシ、ヒドロキシメチル、ハロメチル、1〜6個の炭素原子のアルカノイルオキシ、3〜8個の炭素原子のアルケノイルオキシ、3〜8個の炭素原子のアルキノイルオキシ、2〜7個の炭素原子のアルカノイルオキシメチル、4〜9個の炭素原子のアルケノイルオキシメチル、4〜9個の炭素原子のアルキノイルオキシメチル、2〜7個の炭素原子のアルコキシメチル、1〜6個の炭素原子のアルコキシ、1〜6個の炭素原子のアルキルチオ、1〜6個の炭素原子のアルキルスルフィニル、1〜6個の炭素原子のアルキルスルホニル、1〜6個の炭素原子のアルキルスルホンアミド、2〜6個の炭素原子のアルケニルスルホンアミド、2〜6個の炭素原子のアルキニルスルホンアミド、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、2〜7個の炭素原子のカルボアルコキシ、2〜7個の炭素原子のカルボアルキル、フェノキシ、フェニル、チオフェノキシ、ベンジル、アミノ、ヒドロキシアミノ、1〜4個の炭素原子のアルコキシアミノ、1〜6個の炭素原子のアルキルアミノ、2〜12個の炭素原子のジアルキルアミノ、1〜4個の炭素原子のアミノアルキル、2〜7個の炭素原子のN−アルキルアミノアルキル、3〜14個の炭素原子のN,N−ジアルキルアミノアルキル、フェニルアミノ、ベンジルアミノ、
R5は、1〜6個の炭素原子のアルキル、1つ以上のハロゲン原子で必要に応じて置換されたアルキル、フェニル、または1つ以上のハロゲン、1〜6個の炭素原子のアルコキシトリフルオロメチル、アミノ、ニトロ、シアノ、もしくは1〜6個の炭素原子のアルキル基で必要に応じて置換されたフェニルであり;
R6は、水素、1〜6個の炭素原子のアルキル、または2〜6個の炭素原子のアルケニルであり;
R7は、クロロまたはブロモであり;
R8は、水素、1〜6個の炭素原子のアルキル,1〜6個の炭素原子のアミノアルキル、2〜9個の炭素原子のN−アルキルアミノアルキル、3〜12個の炭素原子のN,N−ジアルキルアミノアルキル、4〜12個の炭素原子のN−シクロアルキルアミノアルキル、5〜18個の炭素原子のN−シクロアルキル−N−アルキルアミノアルキル、7〜18個の炭素原子のN,N−ジシクロアルキルアミノアルキル、アルキル基が1〜6個の炭素原子であるモルホリノ−N−アルキル、アルキル基が1〜6個の炭素原子であるピペリジノ−N−アルキル、いずれかのアルキル基が1〜6個の炭素原子であるN−アルキル−ピペリジノ−N−アルキル、3〜11個の炭素原子のアザシクロアルキル−N−アルキル、1〜6個の炭素原子のヒドロキシアルキル、2〜8個の炭素原子のアルコキシアルキル、カルボキシ、1〜6個の炭素原子のカルボアルコキシ、フェニル、2〜7個の炭素原子のカルボアルキル、クロロ、フルオロ、またはブロモであり;
Zは、アミノ、ヒドロキシ、1〜6個の炭素原子のアルコキシ、アルキル部分が1〜6個の炭素原子であるアルキルアミノ、アルキル部分の各々が1〜6個の炭素原子であるジアルキルアミノ、モルホリノ、ピペラジノ、アルキル部分が1〜6個の炭素原子であるN−アルキルピペラジノ、またはピロリジノであり;
m=1〜4であり、q=1〜3であり、そしてp=0〜3であり;
連続する炭素原子上に位置する任意の置換基R1、R2、R3、またはR4は、一緒になって、二価のラジカル−O−C(R8)2−O−であり得る、請求項1に記載の方法。 - 前記EGFRキナーゼインヒビターが、4−ジメチルアミノ−ブタ−2−エノン酸[4−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−3−シアノ−7−エトキシ−キノリン−6−イル]−アミドまたはその薬学的に受容可能な塩である、請求項1に記載の方法。
- 前記EGFRキナーゼインヒビターは、構造:
ここで、
R1はハロゲンであり;
R2は、ピリジニル、必要に応じて置換されたピリミジン、チアゾール、または必要に応じて置換されたフェニル環であり、ここで、該フェニル環またはピリミジン環は、非置換であっても、一置換であっても、または二置換であってもよく;そして
R3は、−O−または-S−であるか、
あるいはその薬学的に受容可能な塩である、請求項1に記載の方法。 - 前記EGFRキナーゼインヒビターは、((E)−N−{4−[3−クロロ−4−(2−ピリジニルメトキシ)アニリン]−3−シアノ−7−エトキシ−6−キノリニル}−4−(ジメチルアミノ)−2−ブテンアミド、またはその薬学的に受容可能な塩である、請求項1に記載の方法。
- 前記癌は、非小細胞肺癌を含む、請求項1に記載の方法。
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