JP2008534471A - 癌療法性粘膜炎の治療および予防のためのベンズアミジン誘導体 - Google Patents

癌療法性粘膜炎の治療および予防のためのベンズアミジン誘導体 Download PDF

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Abstract

粘膜炎は、しばしば激しい痛みと危険な全身感染症のリスクの増加をもたらす、上皮および粘膜下組織の両方に起きる相互作用的生物学的現象の複雑なプロセスの結果である。粘膜炎は、化学療法および放射線療法の副作用であることが多い。本明細書に記載のベンズアミジン誘導体は、粘膜炎を特徴づける種々の相に同時に作用するため、本疾患の治療および予防に特に有効である。

Description

本発明は、粘膜炎の治療および/または予防のための有効量の式(I)の化合物を含む医薬または医薬組成物を製造するための式(I)の化合物の使用に関する。
癌化学療法および放射線療法を受ける患者の管理には著しい進歩がみられるが、多くの消耗性胃腸副作用は、依然として患者の管理に影響を及ぼす重大問題である。嘔吐、悪心、および下痢に加え、臨床的に関連がある有害事象は、粘膜炎により示される。粘膜炎は、主として口および消化管の内側の粘膜に潰瘍を生じる粘膜上皮の破壊をもたらす上皮および粘膜下組織両方に生じる相互生物学的現象の複雑なプロセスの結果である。粘膜炎は、該病変は内在口腔微生物の侵入路および二次感染部位として作用しうるので、さらに重大な粘膜炎の結果である、重篤な痛み、クオリティオブライフの低下、入院の持続、局所および全身感染のリスクの増加をもたらす。したがって、粘膜炎は、生命を脅かす全身感染(化学療法に関連する別の副作用である合併好中球減少症により悪化しうる)の重要なリスク因子であり、しばしば抗癌療法を遅らせるか切りつめ、そして/または回復を遅らせることにより根底にある癌を治療する能力を危うくする。高用量化学療法および放射線療法は、急速に分裂する細胞(癌性および非癌性両方)に選択的に影響を及ぼす。正常粘膜細胞および悪性細胞はともに、早い増殖または周期(cycling)の特徴を有し、粘膜上皮(lining)により示される急速な細胞代謝回転は、抗癌療法によっても影響を受ける血液細胞、髪、および皮膚のような他の正常細胞にも共通する。したがって、癌細胞増殖の妨害を目指す化学療法および放射線療法は、粘膜上皮のような身体の急速に増殖する細胞にも影響を及ぼす。この広く受け入れられた説明は、なぜ粘膜炎がしばしば癌化学療法および/または放射線療法のような抗腫瘍療法の中等度〜重症の合併症として生じるかを指摘する (M. Duncan、Grant G.、Aliment. Pharmacol. Ther.、18、9、853-74、2003)。
最も記載された粘膜炎は、口(口腔粘膜炎、OM)および消化(胃腸(GI))管(GI粘膜炎、GIM)に生じるものであり、OMは、咀嚼および嚥下を著しく障害する痛みを伴う病状であるが、癌の治療に一般に用いられる多くの標準用量の化学療法(化学療法性粘膜炎は患者の40〜100%にみられる)および消化管のあらゆる部分に対する放射線療法に関連する毒性としてますます認識されるようになりつつある。小腸が最も関連するが、食道、胃、および大腸も冒される。
口腔および消化管の粘膜は共通の発生学的起源および発達を共有するので、それらは、同じ基本的病因を共有し、腸管の特異的機能的成分によりいくらかの違いのみがあるだけのようである。腸に対する損傷は、口腔粘膜に生じる損傷と同様であるが、それは遙かに速い速度で作用する。OMと同様、GIMは、放射線療法の直接細胞毒性作用によるだけでなく、直接(クローン性およびアポトーシス細胞死)および間接(反応変化)作用全体による。
GIMの急性毒性は、腺窩細胞死の大部分を説明し、粘膜障壁の破綻をもたらす(Sonis ST et al.、Cancer、suppl. 100、9、1995-2025、2004)。この極めて重要な作用は、腺窩細胞死は口腔粘膜炎と同様、初期事象になる内皮のアポトーシスの結果であると思われるから、一連の中間段階が介在するかまたは直接の作用の結果であるかもしれない。以前に報告されたように、多くの化学療法剤は、急速に分裂する細胞を死滅させ、消化管を特に脆弱にするが、放射線と異なり、化学療法性粘膜炎は主として小腸に集中している。細胞毒性剤は異なるレベルの腺窩細胞の階層に作用し、腺窩形成不全、次いで再生をもたらす。ヒト小腸に見られる最初の異常は、化学療法後第1日のアポトーシスの増加であり、次いで、腺窩長、絨毛面積、および分裂指数の減少が生じ、第3日にその減少は最大になる。次に、第5日に反動性過形成が生じ、次いで正常化する。より分子的な事象がその胃腸対応物に対して口腔粘膜炎の病因を解明してきたが、口腔および消化管は消化管および口腔粘膜における粘膜障壁の損傷が同様のメカニズムを共有すると予測するのに十分な相同性がある(Sonis ST et al、Cancer、suppl. 100、9、1995-2025、2004)。
粘膜炎は、化学療法または放射線療法により誘発される局所組織(結合組織、内皮、上皮)毒性の複雑な相互作用による臨床的結果を示し、病因が異なるとみられるかもしれないが、この領域における最近の科学的努力は、粘膜炎の生理学的基礎について共通のメカニズム的スキームがいかに認識されるかを明らかにした。
実際に、粘膜障壁の損傷の発生は5相プロセスと考えることができる:最初の相(工程1)は、反応性酸素種(ROS)の発生を特徴とする。これは酸素フリーラジカルをブロックまたは除去する物質により誘発される粘膜損傷の減弱を報告する研究により裏付けられる(Facorro G et al.、Bone Marrow Transplant.、33、8、793-8、2004、Sonis ST et al.、Cancer、suppl. 100、9、1995-2025、2004)。第2相(工程2)は、酸化ストレスから誘導される一連の複数の作用を特徴とする。ROSはDNAを直接障害しうるが(すなわち、続くクローン性細胞死をもたらす)、ROSが介在するより著しい作用は多くの転写因子を刺激することによる損傷の増幅である(Sonis ST et al.、Cell Prolif.、35、Suppl 1:93-102、2002)。その中で、核因子-kB (NF-kB)は、粘膜炎の発生における重要な要素であることが明らかになった(Sonis ST、Nat rev Cancer、4、4、277-284、2004)。NF-kBは、化学療法または放射線療法により活性化し、アポトーシスおよび組織損傷をもたらす前炎症性サイトカインTNFα、IL-1およびIL-6の生成、および接着分子、シクロオキシゲナーゼ-2およびiNOSの発現をもたらすことができる遺伝子の上方調節をもたらすものを含む大パネルの遺伝子を上方調節することができる。実験的放射線性粘膜炎における組織変性の増幅におけるCOX-2およびiNOS生成物の効果が最近詳細に記載された(Sonis ST et al.、Oral Oncol.、40、2、170-6、2004)。第3相(工程3)は、前炎症性サイトカインのさらなる増加をもたらすセラミドおよびカスパーゼ経路のような種々の経路を活性化することができる前炎症性サイトカインにより引き起こされる情報伝達の増幅を特徴とする。第4工程(工程4)は、組織の潰瘍形成による粘膜障壁の破壊の症状を特徴とする。この相中に、炎症細胞の広範な浸潤およびグラム陽性およびグラム陰性細菌により持続するコロニー形成がある。細菌由来の細胞壁生成物は、細胞の組織浸潤を活性化し、炎症反応を悪化させ得る。この相は、癌療法の継続にきわめて重要であり、菌血症および/または真菌感染の重大なリスクを示す。
最終相(工程5)は、感染の非存在下でのみ生じ、細胞外マトリックスから出発し、上皮の増殖および分化の再生をもたらす治癒相を示す。治癒相の後、口腔粘膜は正常のようにみえるが、抗癌療法中に粘膜環境は変化しており、患者は将来、粘膜炎の症状が発現するリスクがある。
如何に、粘膜炎を、化学療法および/または放射線照射と、上皮結合組織、内皮、前炎症性サイトカイン、粘膜内の細胞エレメント、および同時感染との蓄積および相互効果の結果と考えるべきかを示す、この複雑な生物学的シナリオは、粘膜炎の処置がそのように多くが経験主義的であり、特異的および効果的処置の欠如により、抗癌療法の中止をもたらすか、または緩和および対症的介入からなることを説明するかもしれない (Rubenstein EB、et al.、Cancer suppl.、100、9、2026-2046、2004; Worthington HV et al. Cochrane Review、3、2004)。WO 99/45910は、治療剤、例えばNSAID、MMP阻害剤、NO阻害剤、肥満細胞阻害剤、および炎症性サイトカイン阻害剤の混合物による粘膜炎の治療方法を記載している。しかしながら、これら混合物の治療的有効性の実験的証拠はない。OMに関して、良好な口腔衛生がリスクを低下させることは広く認められている。口腔ケアプロトコールは、粘膜の健康と完全性を維持し、口腔の微生物叢の影響を減少させ、痛みや出血のような症状を減らし、全身作用を示すことがある軟組織感染を予防するために広く用いられている。造血幹細胞移植を受ける患者において、痛みを抑制するために選択される処置はモルヒネによる鎮痛である。他のアプローチは、全身鎮痛剤、および薬剤、コーティング剤、および局所鎮痛剤の緩和混合物の使用を含む。この混合物の有効性の有意な証拠はない。中等度の放射線療法で治療された頭部および頸部の癌患者において、予防的薬理学的プロトコールは、鎮痛および麻酔特性に加え抗炎症効果によりベンジダミン(benzydamine)の局所使用を示唆する。ベンジダミンは広範に研究されているが、放射線性粘膜炎の予防または治癒活性を確認する明確な試験はない。化学療法性粘膜炎を治療するためにも緩和プロトコールのみが利用可能である。高用量化学療法については、該プロトコールは、粘膜炎の発生を減少させるために低レベルレーザー療法(LLLT)を推奨する。LLLTは、外傷の治癒を促進し、痛みおよび炎症を減少させることが報告されている。しかしながら、このタイプの介入は、しばしば高価で専門訓練を必要とし、治療に時間がかかることがある。最後に、ある薬剤、すなわち、アミホスチンは、放射線保護活性が報告されていることにより、化学療法および放射線療法の組み合わせにより誘発される食道炎を減少させることが示唆されている。アミホスチンは、強力なROSスカベンジャーとして作用するが、残念なことにこの薬剤には、iv注射する必要があり、急性毒性があるなど多くの負の特性がある。FDAは、卵巣癌または肺癌の患者のシスプラチン療法に関連する腎毒性を減少させるためにだけその臨床使用を承認した。ごく最近になってFDAは、上皮幹細胞の増殖、分化、および遊走により上皮細胞生存の可能性の増加と細胞再生速度の促進を保障するヒト組換え角化細胞成長因子(rHu-KGF; パリフェルミン)の使用を承認した。しかしながら、パリフェルミンの使用は、造血幹細胞移植を必要とする骨髄毒性療法を受けている血液悪性腫瘍の成人患者のみの粘膜炎の治療に制限される(粘膜炎の治療におけるパリフェルミンの安全性と有効性は非血液悪性腫瘍の成人患者でも血液または非血液悪性腫瘍の子供でも確立されていない。)。
有効な薬理学的治療がないため、粘膜炎の発生率は、化学療法および/または放射線療法または全身放射線治療を受けた患者において非常に高い(後者は骨髄移植前の型通りの前処置法である)。
口腔および胃腸の粘膜炎の発生率は治療方法で異なり(Sonis ST et al、Cancer、suppl. 100、9、1995-2025、2004)、アントラサイクリンベースの治療法は、治療法に5-FUを含まない乳癌または非ホジキンリンパ腫患者においても1〜10%と関連する。対照的に、5-FUを含む化学療法は、15%以上の口腔粘膜炎と関連し、CPT-11を用いる化学療法は同じ率の胃腸の粘膜炎と関連する。化学療法に放射線療法を加えるとリスクが30%以上増加した。全身放射線治療と造血幹細胞移植を組み合わせた高用量化学療法を受けた患者における口腔および胃腸の粘膜炎の頻度と重症度は、これら患者の100%以下に生じうるし、痛み、嚥下困難による全非経口的栄養の必要性、発熱、致命的敗血症に至る感染症のリスクを特徴とする。頭部および頸部に対する放射線療法は、経口または胃腸の粘膜炎の発生率の増加(しばしば患者の50%以上)と関連した。高頻度および重症度の粘膜炎は胃腸または産婦人科悪性腫瘍の患者にも存在する。胃腸粘膜に対する急性損傷は、85〜100%の患者で放射線療法の結果である。
癌治療を受けている患者の粘膜炎のこの顕著な発生率は、抗癌療法の用量の減少の結果としての治癒率の減少、発熱、麻酔薬使用、および非経口栄養法のための入院の持続による健康管理資源の利用増加を含む関連する社会的費用に反映する。
最後に、程度は少ないが、粘膜炎は癌患者のみに限らず、HIV患者、非ホジキンリンパ肉腫罹患患者、衰弱した高齢患者も罹患する。
したがって、粘膜炎の治療および予防に有効な新規療法の必要性が依然として顕著である。
(発明の一般的説明)
本発明の対象は、添付の特許請求の範囲に定義する。
本発明は、粘膜炎の治療および/または予防のための有効量の式(I)の化合物を含む医薬または医薬組成物を製造するための式(I)の化合物の使用に関する。
式(I)の化合物は、炎症性および自己免疫疾患の治療のためにクレームした、本発明者らのグループの国際特許出願WO 02/070468に以前に記載した化合物の選ばれた群を表す。
本発明は、上記式(I)の化合物のベンズアミジン誘導体の選択した群が、粘膜炎、特に化学療法および/または放射線療法により誘発される粘膜炎の治療および/または予防に特に適しているという発見に関する。
以下に詳述するように、式(I)の化合物は、背景技術に記載の粘膜炎の各相と効果的に干渉することができ、粘膜炎を予防および治療するための有効性の高い薬理学的手段を提供する。
より詳細には、背景技術に記載したように、粘膜炎(OMまたはGIM)は、5つの相または段階を含む共通の変性経路を共有する。第1段階は、クローン性細胞死に加え、核因子(特にNF-kB)の活性化は他の前炎症性物質(それらのうちでCOX-2の主要生成物であるPGE2)と共にサイトカイン産生をもたらす第2段階を特徴付ける複雑な一連の事象を引き起こすROSの作用により示される。第3段階中に、サイトカインにより引き起こされた情報は増幅され、増殖の障害を生じ、最終的に組織の潰瘍をもたらす。第4段階で、粘膜障壁の破壊が生じ、この相中に広範な細菌のコロニー形成と炎症細胞浸潤があり、最終的に炎症が存在しない第5段階中に治癒が起きる。
式(I)の化合物は、ヒト細胞におけるROS形成の予防に顕著な効果を示す(すなわち、粘膜炎の誘発プロセスを抑制することにより工程1に作用する)。さらに、本発明の化合物の効果は、プロスタグランジン (PGE2)および酸化窒素(NO)のような他の前炎症性内在化合物とともにサイトカイン産生に対する強力な阻害作用により強調されるように、工程2に広がる。さらに、式(I)の化合物はクローン化幹細胞死を減少に極めて有効であることがわかった。したがって、最初の工程および次の増殖工程の両方に作用する式(I)の化合物は粘膜炎の予防および治療の両方に適した物質である。損傷および続く前炎症刺激の増大の両方を避けるかまたは減少させ、該化合物は、基底上皮細胞に対する同時損傷および細菌のコロニー形成に不可欠である次の粘膜の破壊を予防および治療することにより工程4でもその活性を示し、間接的に感染症を予防することもできる。最後に、式(I)の化合物は、顕著な粘膜保護および外傷治癒特性を示し、該化合物は治癒相(工程5)において作用することもできる。
したがって、本発明は、粘膜炎を予防および治療するための新規薬理学的療法であって、有効量の式(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物の医薬的に許容される製剤をそれを必要とするヒトに投与することからなる該療法に関する。
本明細書において用語「予防する」は、これを必要とする患者における粘膜炎の発生を避け、阻害しまたは抑制するのを助けるあらゆる予防的作用を意味する。用語「治療(処置)する」は、該疾病の発生を妨げ、その進行を停止または逆転させ、該疾患の重症度または生じる臨床症状を減少させること、および患者の健康のあらゆる改善を含む。
用語「粘膜炎」は、背景技術に記載したのと同じ意味を有し、口腔粘膜炎、胃腸粘膜炎、泌尿生殖器および鼻洞粘膜炎を表す。
本発明の化合物の医薬組成物で治療した患者は、化学療法または放射線療法を受けるために準備された癌患者、または化学療法または放射線療法を現在受けている癌患者、または骨髄移植を受ける準備をした患者でありうる。さらに、粘膜炎に罹患しているかまたはそのリスクがあるHIV患者、非ホジキンリンパ腫罹患患者、衰弱した高齢患者は本発明の方法および組成物で治療することができる。
(発明の詳細な説明)
式(I):
Figure 2008534471
[式中、
Aは、独立してチオカルボキサミドおよびカルボキサミド基から選ばれる;
R1は、ニトロ基またはメチル基で置換されているかまたは非置換の、炭素数1〜3のアルキル基、およびアミノ基から選ばれる;
R2は、メチル、メトキシ、ヒドロキシ、アミノ、またはハロゲン基で置換されているかまたは非置換の、水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数5〜7のシクロアルカン残基、アリール、ナフチル、または複素環基から独立して選ばれる;
R3およびR4は、水素および炭素数1〜3のアルキル基から独立して選ばれる、
R5は、水素、およびメチル、メトキシ、およびヒドロキシ基から独立して選ばれる1または2個の置換基を示す、
nは0〜6の整数である、および
アミジン基は「A-NH」基に対してパラまたはメタ位にある。]。
本発明の化合物において、R2は、炭素数1〜3の、1またはそれ以上のアルキル基で置換されていることのある、炭素数1〜6のアルキレン基を介してAと結合している。
式(I)の化合物において、アリール基は、置換または非置換フェニルであり;複素環基は1または2個の窒素原子を含む単環または二環の芳香族複素環、または1個の酸素または硫黄原子を含む単環または二環の芳香族複素環である。
複素環基の非限定的例には、ピリジン、フラン、チオフェン、キノリンベンゾフランおよびベンゾチオフェンがある。
本発明に用いる式(I)の化合物は、WO 02/070468に記載の確立された方法に従って製造することができ、該方法は、本明細書に引用して要約している。一般に、該方法は、式(Va)または(Vb)の対応するイソチオシアネートまたはイソシアネートと反応する式(IV)の適切に置換されたフェニレンジアミン(スキーム1)の反応で出発し、それぞれ対応する式(IIIa)のチオウレアまたは式(IIIb)のウレアを生じる。次に、式(III)の化合物を式(II)の適切なイミデート塩酸塩と反応させ、式(I)の化合物を得る。
スキーム1
本発明の式(I)の化合物の非限定的典型例を以下および表1に記載する。
N-[4-(N-アセトアミジン)フェニル]-N'-ペンチルチオウレア(化合物1.1)
1-グアニジノフェニル-4-シクロヘキシルチオウレア(化合物1.2)
1-ニトログアニジノフェニル-4-シクロヘキシルチオウレア(化合物1.3)
N-[4-(N-アセトアミジン)フェニル]-N'-ブチルチオウレア(化合物1.4)
N-[4-(N-アセトアミジン)フェニル]-N'-(3-メチル-ブチル)チオウレア(化合物1.5)
N-[4-(N-アセトアミジン)フェニル]-N'-[2-(4-フルオロフェニル)エチル)チオウレア(化合物1.6)
N-[4-(N-アセトアミジン)フェニル]-N'-[2-(4-クロロフェニル)エチル)チオウレア(化合物1.7)
N-[4-(N-アセトアミジン)フェニル]-N'-シクロヘキシルウレア(化合物1.8)
表1
Figure 2008534471
R5はこれら化合物において常にHであり、2個のフェニルN-H置換基は常にパラ位にある。
式(I)の化合物の医薬的に許容される塩は、それが誘導される化合物に比べて水溶性が増しているので、粘膜炎治療に有用な医薬組成物の製造に特に適し得る。以下に記載するように、粘膜炎の治療および/または予防には、錠剤、カプセル剤、および丸剤のような通常の経口用製剤に加え、シロップ剤、口腔うがい剤、ゲル剤、エマルジョン剤もこの疾患の治療に有用な製剤であり得る。さらに、本疾患の最も重篤な形の治療に適した非経口投与用の剤形の適切な処方にはかなりの水溶性が不可欠である。最後に、改善された水溶性は、経口用製剤の吸収性も改善することができる。
式(I)の化合物の塩は、典型的には式(I)の化合物を等モルまたは過剰量の適切な酸と反応させることにより形成される。
式(I)の化合物の医薬的に許容される塩の典型的非限定的例には、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸水素塩、および硫酸塩、メタンスルホン酸塩、マレエート、フマレート、およびスクシネートがある。
式(I)の化合物の種々の医薬的に許容される塩によりもたらされる溶解性に対する効果に関する例を提供するために、非限定的典型例として、化合物1.1のマレエートおよびメタンスルホン酸塩の製造を本明細書に記載する。
N-[4-(N-アセトアミジン)フェニル]-N'-ペンチルチオウレアマレエート
化合物1.1、1g (3.59mmole(ミリモル))を酢酸エチル(30 mL)に懸濁し、次いでメタノール(10 mL)中のマレイン酸416 mg (3.59 mmoles)の溶液を室温で撹拌しながら加える。得られた溶液を室温で10分間撹拌し、次いで減圧濃縮し、得られた残渣を酢酸エチル(10 mL)およびイソプロピルエーテル(10 mL)の混合物で処理し、得られた沈殿物をろ過し、次いで乾燥して1.1 gのマレエートを得る。
m.p. 215℃; IR: 1681、1622、1543、1511。
1HNMR (DMSO-d6)、ppm: 0.90 (t、3H、J= 6.2Hz); 1.31-1.36 (m、4H); 1.53-1.59 (m、2H); 2.32 (s、3H); 3.37-3.48 (m、2H); 6.06 (s、2H); 7.25 (d、2H、J= 8.2); 7.69 (d、2H、J= 8.2 Hz); 7.94 (m、1H); 8.48 (bs、1H); 9.43 (bs、1H); 9.73 (bs、1H);11.1 (s、1H); 14.3 (s、1H)。
N-[4-(N-アセトアミジン)フェニル]-N'-ペンチルチオウレアメタンスルホン酸塩
この塩を、上記のマレエートについて記載したのと同じ方法を用いて1gの化合物1.1および0.23 mL (3.59 mmol)のメタンスルホン酸から製造する。
IR: 1676、1627、1544、1511。
1HNMR (DMSO-d6)、ppm: 0.93 (t、3H、J= 6.0Hz); 1.30-1.38 (m、4H); 1.51-1.59 (m、2H); 2.30 (s、3H); 2.39 (s、3H); 3.40-3.48 (m、2H); 7.23 (d、2H、J= 8.9); 7.69 (d、2H、J= 8.9 Hz); 8.04 (m、1H); 8.50 (bs、1H); 9.43 (bs、1H); 9.79 (bs、1H);11.05 (s、1H)。
化合物1.1の塩酸塩は、WO 02/070468に記載のごとく製造する。
化合物1.1の塩の典型的例の25℃における水溶性を下記表に報告する。
Figure 2008534471
(*) 化合物1.1は遊離塩基として水溶性でない。
薬理活性
本発明の化合物は、ヒト多形核白血球(PMNL)のROS産生を阻害し、サイトカイン産生、iNOSおよびCOX-2タンパク質発現を阻害し(「in vitro」ラットモデルで評価した)、粘膜を保護し、外傷治癒特性を示す(インドメタシン誘発胃粘膜潰瘍ラットモデルで評価した)ことが示された。最後に、本発明化合物は、腺窩細胞の生存を増加させる(「in vivo」粘膜炎マウスモデルで評価した)。
典型的非限定的例として化合物1.1の薬理学的データを以下に示す。
ヒトPMNLにおけるROS生成の阻害
アッセイの背景:NF-kB活性化をもたらす細胞内カスケードに関与する最も重要な事象のひとつは酸化ストレスの発生とROSの増加であり、これらの種の阻害はDNAに対する直接的損傷、次いでクローン性細胞死を減少させ、転写因子の活性化も減少させる。化合物1.1のルミノール依存性化学ルミネッセンスアッセイに対する影響をヒトPMNLを用いて評価した。データを図1に示す。
ラット腹腔マクロファージにおけるサイトカイン阻害
アッセイの背景:粘膜炎発生の重要な要素である核因子-κB(NF-κB)は、アポトーシスおよび組織損傷をもたらし、iNOSおよびシクロオキシゲナーゼ-2の発現をもたらし得る遺伝子を上方調節する前炎症性サイトカイン、TNFα、IL-1およびIL-6の生成をもたらすものを含む、大パネルの遺伝子を上方調節する能力を有する。実際に、粘膜炎の第3相は、前炎症性サイトカインにより引き起こされる情報伝達の増幅を特徴とする。化合物1.1の影響をラット腹腔マクロファージを用いて評価した。データを表1および2に示す。
表1:ラット腹腔マクロファージのLPS誘発サイトカイン放出の化合物1.1による阻害
Figure 2008534471
表2:ラットマクロファージのLPS誘発iNOおよびCOX-2タンパク質発現の化合物1.1による阻害
Figure 2008534471
ラットにおけるインドメタシン誘導胃潰瘍:化合物1.1の外傷治癒特性
インドメタシンは、急性胃粘膜病変の形成を誘発する。組織学的損傷は、表面上皮の損失を伴う壊死、粘膜下織の浮腫、および白血球浸潤により示される。機序は、反応性酸素種のような種々の炎症メディエーターを誘導する好中球依存性プロセス、および上皮増殖と結びついたプロセスに対するインドメタシンによる直接有害作用およびアポトーシスを含む。上皮修復プロセスは、基底膜に遊走することができる胃小窩の健康細胞による上皮細胞の継続により、粘膜構造の再上皮化および再構築は再生細胞により局所的に産生される成長因子の制御下にある。
化合物1.1の効果をラット胃粘膜で評価した。データを図2に示す。
最後に、本発明化合物のin vivo効果をマウス粘膜炎モデルで証明した。
マウス粘膜炎モデル
小腸の各腺窩には4〜16個の実際の幹細胞があると考えられる。実際の幹細胞がすべて殺滅されると腺窩を再生することができるクローン化細胞のさらなる逆転もある。したがって、これらクローン化細胞の生存は、細胞毒性損傷後の完全な上皮内層の修復および腺窩の生存の鍵となる(腺窩の生存、すなわち完全上皮の維持を保証するにはただ1個のクローン化細胞が生存すればよい)。成長因子および他の分子を用いて、これら細胞の毒性物質に対する感受性を操作し、胃腸および口腔の粘膜炎の重症度を低下させることができる。細胞毒性傷害前に与えられる因子は、クローン化細胞数を増加させるか(それによりクロノゲン生存の可能性を増加させる)、またはそのような細胞の細胞周期を停止させるように作用する(それによりそれらの損傷または死に対する抵抗性を増す)。傷害後に与えられる因子は、初期幹細胞増幅または増殖を開始し、再生プロセスを加速し得る。両プロトコールの組み合わせは、上皮に対する最大の防御をもたらすかもしれない。
したがって、この試験は、放射線性損傷からクローン化細胞および腺窩を保護する化合物1.1の有効性について試験した。放射線曝露前3日間の投与の効果を試験した。
保護効果を図3にまとめ、表3に詳述する。
20mg/kgの化合物1.1は、生存腺窩の欠如を予防し(ビークル処置マウスにおいて円周の4%にみられる)、円周あたりの生存腺窩率が増加した。
表3.マウスの全身放射線照射により誘発されたクローン化腺窩細胞死に対する化合物1.1の効果
Figure 2008534471
薬理学的アッセイ
ヒトPMNLにおける化学ルミネッセンスの阻害
ヒト好中球を健康ボランティアから得た。血液をクエン酸ナトリウム0.38%で抗凝固処理し、好中球をBoyumに従って精製した(Boyum A. Scand J Clin Invest 1968;21:77-89)。好中球の精製を、Histo-paqueの勾配遠心(400g、30分間)により達成した。得られた好中球をPBS+0.87mM CaCl2、1mM MgCl2に浮遊させ、カウントし、希釈して2.5x106/mlとした。好中球浮遊液をルミノール(最終5μM)と前混合した。細胞浮遊液の200μl部分標本を96ウェルプレートで薬剤とともに37℃10分間インキュベーションした。好中球を0.1μMホルボール12-ミリステート13-アセテート(PMA)で活性化し、発光をHTS7000+マイクロプレートリーダーを用いて24分間3分間隔でモニターした。結果を、PMA単独で活性化した細胞について記録された蛍光シグナルの減少で表現した。
0.1μM PMAによる好中球の活性化は、ルミネッセンスシグナルの時間依存性増加を誘導し、増加は10〜12分以内に最大となった。化合物1.1 (1-10μM)による前インキュベーションは、ルミノール増強化学ルミネッセンスを濃度依存性に低下させた(増加期、15min、IC50=6.4±0,6μM、安定期、24min、IC50=2,9±0,2μM)。阻害効果は、1μM (20%の阻害)の最低濃度でも検出可能であり、30μM 化合物1.1ではROS生成を完全に阻害した(データ示さず)。データを図1に示す。
ラット腹腔マクロファージのサイトカイン阻害
一次細胞培養を、Methods in Enzymology (Methods in Enzymology、vol. LVIII、pages 494-506)に記載のごとく、雄アルビノラット(SD、200-250g、Harlan、Italy)から得た。プレーティング翌日に、細胞を、記載のごとくLPS(1μg/mlまたは0.1μg/ml)で24時間刺激した。化合物を刺激20分前に加えた。刺激は、DMEM、1g/lグルコース、50μg/mlゲンタマイシン中で行った。上清および細胞溶解物を回収し、用いるまで-80℃で保存した。上清中のサイトカインの定量(quantisation)を、ラットTNFα、ラットIL-1β、およびラットIL-6用の市販ELISAキット(Amersham)により測定した。
iNOSおよびCOX-2のWesternブロット分析:細胞溶解物をSDS-PAGEにより分析した。タンパク質をPVDF膜に移し、ブロッキング緩衝液で飽和した。膜を以下の抗体:抗COX2、抗iNOS、抗β-アクチンと室温で2時間インキュベーションし、さらに室温で45分間二次抗体とインキュベーションした。ECL(Amersham)を用いて検出を行った。NIH画像ソフトウエアを用いる濃度測定分析により定量を行った。
1μg/ml LPSによるマクロファージの活性化は、サイトカイン産生の基礎値以上の増加を誘導した。化合物1.1(3-100μM)による前インキュベーションは、3つのサイトカイン、すなわちIL-1β、IL-6およびTNFαすべてを濃度依存性に減少させた。30〜100μMの範囲の化合物1.1は、サイトカイン産生を有意に阻害した。データを表1に示す。
iNOSおよびCOX-2のような炎症のメディエーターの評価は、0.1μg/ml LPSで24時間刺激したマクロファージで行った。化合物1.1は、30μMで試験したとき、iNOsおよびCOX-2両方のタンパク質発現を有意に低下させた。データを表2に示す。
ラットにインドメタシンで誘導した胃潰瘍:化合物1.1の損傷治癒特性
20匹の雄SDラット(140-160)を用いた。動物を実験前24時間絶食した(水は与えた)。胃潰瘍を、メチルセルロース0.5%に懸濁した10mg/kg/4mlのインドメタシンの経口投与により覚醒ラットに誘導した。被検薬剤をインドメタシンの30分前に強制経口投与(胃管栄養法)(os)または15分前に皮下投与(sc)した。
インドメタシン投与の4時間後に動物を過剰のエーテルで屠殺した。胃を切除し、大弯に沿って切開し、受けた処置を知らない観察者が粘膜を検査した。潰瘍の程度を、0.1mm分割スケールを取り付けた10x双眼鏡で測定した。データを群あたりの潰瘍の全長で表した。
動物を1群動物5匹の4群に分け、以下の処置を行った:
群:
1. 10mg/kg 化合物1.1を10 mg/kgインドメタシン(os)前に投与;
2. 5mg/kg 化合物1.1を10 mg/kgインドメタシン(os)前に投与;
3. 1mg/kg 化合物1.1を10 mg/kgインドメタシン(os)前に投与;
4. ビークルを10 mg/kgインドメタシン(os)前に投与。
化合物1.1を1、5、および10mg/kgでインドメタシン前に投与した。ビークル処置群では全動物が潰瘍を示した。化合物1.1処置群では、潰瘍の動物のレベルは用量依存性に低下した。最大効果(すなわち、潰瘍の動物なし)は、最も高い用量(10mg/kg)で達成された。5mg/kg用量では、両投与プロトコールで潰瘍の発生率が約50%に減少し(3/5動物)、最も重要なことは、潰瘍の程度が最大80〜90%まで劇的に減少した。低用量(1mg/kg)は、osプロトコール投与でのみ有効であった。
全動物は処置で生存し、明らかな副作用を示さなかった。
データを図2に示す。
マウス粘膜炎モデル
30匹の成雄BDF1マウス(10〜12週齢)を用いた。動物を、12時間明暗周期で、個々に換気したケージに2週間収容し、概日リズムを安定させた。実験を通して動物に自由に摂食、飲水させた。
動物を1群6匹で5群に分け、以下の処置を行った:
群:
1. 強制経口投与 20mg/kg 化合物1.1、13Gy X線曝露(全身)前72、48および24時間。
2. 強制経口投与 10mg/kg 化合物1.1、13Gy X線曝露(全身)前72、48および24時間。
3. 強制経口投与 5mg/kg 化合物1.1、13Gy X線曝露(全身)前72、48および24時間。
4. 強制経口投与 ビークル、13Gy X線曝露(全身)前72、48および24時間。
5. 無処置、無放射線照射コントロール。
腸損傷を単線量の13Gy X線照射を用いて誘導した。放射線照射の4日後に動物を屠殺した。小腸を除去し、組織学的分析処理前にCarnoy固定剤中で固定した。3μm切片に切り、ヘマトキシリンおよびエオジンで染色した。再生病巣(1またはそれ以上のクローン化細胞による腺窩の生存)が放射線照射切片で明確に目に見える。これら病巣以外の間充組織を完全に剥離した(denuded)。これら動物は、4日間以上生存可能である場合は下痢を起こし、粘膜炎により死亡した。
各動物について10の腸円周を分析した(60/群)。円周は腸の一定の長さと同じであり、長さの好都合な基準単位である。円周あたりの生存腺窩数をスコア付けし、群あたりの平均を求めた。10またはそれ以上の強ヘマトキシリンおよびエオジン染色細胞(パネート細胞を除く)を含む腺窩のみおよびパイエル板を含まない完全な円周のみをスコア付けした(パイエル板は、正常円周中の腺窩数および腺窩の損傷を生残する能力両方に影響を及ぼす)。
平均腺窩幅(その最も広い地点で測定した)も、腺窩サイズの差異によるスコアリング誤差を補正するために測定した。すなわち、補正を以下のごとく適用する:
補正腺窩数/周囲 = 無処置コントロールの平均腺窩幅 x 処置群の平均生存腺窩数
処置動物の平均腺窩幅
化合物1.1は、放射線照射曝露前3日間、毎日5、10および20mg/kgを投与した。ビークル処置動物において、3.5+/-1.9腺窩/円周(横断面)が損傷を生残した。各化合物1.1処置群において、生存(生残)レベルが増加した。最高用量(20mg/kg)で最大生存が達成され、6.7+/-3.0腺窩が生存した(1.9x増加)。低用量は生存を約1.3倍増加させた。これら保護レベルは、そうしなければ致死線量である放射線照射後の動物の生存を可能にしうる(骨髄損傷を最小限にすると思われる)(共にBooth & Potten 2001、JNCI Monogr、29; 16-20に記載されている)。
全ての動物が処置に生残し、明らかな副作用は示さなかった。
データを表3および図3に示す。
医薬組成物
投与経路は使用化合物の物理特性および治療および/または予防する粘膜炎の種類に左右される。上記のごとく、粘膜炎治療および/または予防のために式(I)の化合物は経口用製剤、例えば錠剤、カプセル剤、丸剤、またはシロップ、口腔うがい液、ゲル、およびエマルジョンとして投与することができる。本発明の組成物は粘膜炎の予防にも用いることができるので、該組成物の投与は、抗腫瘍療法または放射線療法の最初の投与の少なくとも24時間先行することが好ましい。
本発明によれば粘膜炎またはその症状の予防または治療に必要な式(I)の化合物の特定用量は、病状、投与経路、および担当医が決定するであろう関連因子に依存するであろう。一般的に、許容される有効経口1日用量は、約0.5〜500mg/日(より典型的には約10〜100mg/日)であろう。そのような用量は、粘膜炎を効果的に阻害するには、1〜約3回/日または必要に応じてそれ以上、十分な期間投与される。
式(I)の化合物の適切な医薬組成物は当該分野で知られた方法により製造することができる。したがって、化合物は、一般的賦形剤、希釈剤、または担体を用いて製剤化し、錠剤、カプセル剤、丸剤、うがい液、サスペンジョン、またはゲルとすることができる。
そのような製剤に適した賦形剤、希釈剤、および担体の例には、限定されるものではないが、充填剤および増量剤、例えばデンプン、ラクトース、マンニトール、およびシリカ誘導体;結合剤、例えばカルボキシメチルセルロース、および他のセルロース誘導体、アルギネート、ポリビニルピロリドンが含まれる。必要に応じて、崩壊剤、例えば炭酸カルシウム、または重炭酸ナトリウムを加えることができる。潤滑剤、例えばタルク、ステアリン酸カルシウムまたはマグネシウム、または固体ポリエチルグリコールを、処方する式(I)の化合物の物理特性に応じてこれら組成物を製造するのに用いることができる。
本発明の化合物は、経口投与に好都合なサスペンジョン剤または溶液剤としてか、または例えば、筋肉内、皮下、または静脈内経路により、非経口投与に適した溶液剤として製剤化することもできる。本発明の組成物は、上皮表面、例えば限定されるものではないが口腔粘膜上にフィルム形成およびコーティング効果をもたらすわずかに粘性の水性液(ゲル)の形でありうる。
h-PMNLにおける0.1μM ホルボール12-ミリステート13-アセテート(PMA)により誘発された化学ルミネッセンスに対する化合物1.1(1〜10μM)の効果。化合物1.1による前処置は化合物1.1ビークルの効果に比して濃度依存性にPMAの反応を減少させた。 化合物1.1(1〜10mg/kg)は用量依存性にインドメタシン誘発胃潰瘍形性を減少させた。該効果は全身投与後(sc経路、インドメタシン前15分)(パネルA)および経口投与後(os経路、インドメタシン前30分)(パネルB)の両方で達成された。 化合物1.1は、マウスの13Gy放射線照射により誘発される腸腺窩死を減少させた。化合物1.1は20mg/kgで生存腺窩の欠如(ビークル処置マウスの周囲の4%にみられる)を予防し、円周あたりの生存腺窩率を増加させた。

Claims (5)

  1. 化学療法および/または放射線療法を含む癌療法により誘発される粘膜炎を治療または予防するための医薬を製造するための式(I)で示される化合物またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物の使用:
    Figure 2008534471
    (I)
    [式中、
    Aは、独立してチオカルボキサミドおよびカルボキサミド基から選ばれる;
    R1は、ニトロ基またはメチル基で置換されているかまたは非置換の、炭素数1〜3のアルキル基、およびアミノ基から選ばれる;
    R2は、メチル、メトキシ、ヒドロキシ、アミノ、またはハロゲン基で置換されているかまたは非置換の、水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数5〜7のシクロアルカン残基、アリール、ナフチル、または複素環基から独立して選ばれる;
    R3およびR4は、水素および炭素数1〜3のアルキル基から独立して選ばれる、
    R5は、水素、およびメチル、メトキシ、およびヒドロキシ基から独立して選ばれる1または2個の置換基を示す、
    nは0〜6の整数である、および
    アミジン基は「A-NH」基に対してパラまたはメタ位にある。]。
  2. (I)の化合物またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物において、Aがチオカルボキサミド基であり、R1およびR2がメチル基であり、R3およびR4およびR5が水素であり、nが0〜6の整数であり、アミジン基が「A-NH」基に対してパラ位にある、請求項1記載の使用。
  3. 式(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物において、Aがチオカルボキサミド基であり、R1が、ニトロまたはメチル基で置換されているかまたは非置換のアミノ基から選ばれ、R2はメチルであり、R3およびR4およびR5は水素であり、nは0〜6の整数であり、アミジン基は「A-NH」基に対してパラまたはメタ位にある請求項1記載の使用。
  4. 式(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物において、Aがチオカルボキサミド基であり、R1がメチル基であり、R2がアリール基であり、R3およびR4およびR5が水素であり、nが0〜6の整数であり、アミジン基が「A-NH」基に対してパラ位にある請求項1記載の使用。
  5. 式(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩または溶媒和物において、Aがチオカルボキサミド基であり、R1がメチル基であり、R2が複素環基であり、R3およびR4およびR5が水素であり、nが0〜6の整数であり、およびアミジン基が「A-NH」基に対してパラ位にある、請求項1記載の使用。
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