JP2008526704A - ピリド(3,2−d)ピリミジンおよび医療処置に有用な医薬組成物 - Google Patents

ピリド(3,2−d)ピリミジンおよび医療処置に有用な医薬組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、予想外に望ましい医薬特性を有し、特に、活性の高い免疫抑制剤であり、したがって、移植拒絶の処置および/またはある特定の炎症性疾患の処置に有用な置換ピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体、その医薬的に許容され得る塩、N−オキシド、溶媒和物、プロドラッグおよびエナンチオマーに関する。このような誘導体はまた、心臓血管障害、中枢神経系の障害、TNF−α関連障害、ウイルス疾患(C型肝炎など)、勃起機能不全および細胞増殖性障害の予防または処置に有用である。

Description

本発明は、新規ピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体の一類型およびその調製方法、ならびに1種類以上の前記ピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体および1種類以上の医薬的に許容され得る賦形剤を含む医薬組成物に関する。さらに、本発明は、前記新規ピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体の生物学的活性成分としての、より詳しくは、障害および病態、例えば、限定されないが、免疫障害および自己免疫性障害、器官および細胞の移植拒絶,細胞増殖性障害、心臓血管障害、中枢神経系の障害ならびにウイルス疾患などの処置のための医薬としての使用に関する。
発明の背景
膨大な数のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体が、すでに当該技術分野で知られている。例えば、2位、4位および6位(ピリド(3,2−d)ピリミジン部分には標準的な原子の番号付けを使用)に種々の置換基を有するピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体は、生物学的活性を、例えば、プテロイルグルタミン酸の競合的阻害、血小板の凝集および付着性の阻害、抗腫瘍活性、ジヒドロ葉酸還元酵素およびチミジル酸シンターゼの阻害などを有することが、例えば、米国特許第2,924,599号、米国特許第3,939,268号、米国特許第4,460,591号、米国特許第5,167,963号および米国特許第5,508,281号から知られている。
また、2位、4位、6位および7位(ピリド(3,2−d)ピリミジン部分には標準的な原子の番号付けを使用)に種々の置換基を有するピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体は、例えば、米国特許第5,521,190号、米国特許公開公報第2002/0049207号、米国特許公開公報第2003/0186987号、米国特許公開公報第2003/0199526号、米国特許公開公報第2004/0039000号、米国特許公開公報第2004/0106616号、米国特許第6,713,484号、米国特許第6,730,682号および米国特許第6,723,726号から知られている。これらの一部は、抗ウイルス剤、抗癌剤、EGFインヒビター、GSK−3プロテインキナーゼのインヒビターなどとしての活性を示す。
米国特許第5,654,307号には、4位がモノアリールアミノまたはモノベンジルアミノで置換され、6位と7位に、各々独立して、低級アルキル、アミノ、低級アルコキシ、モノまたはジアルキルアミノ、ハロゲンおよびヒドロキシからなる群より選択される置換基を有するピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体が開示されている。WO 01/083456には、4位がモルホリニルで、そして2位がヒドロキシフェニルまたはモルホリノエトキシ−フェニルで置換され、PI3Kおよび癌抑制活性を有するピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体が開示されている。米国特許第号6,476,031には、包括的に、置換キナゾリン誘導体、例えば(反応スキーム5に)、4位が、ヒドロキシ、クロロまたはアリール、ヘテロアリール(ピリジル、ピリミジル、インドリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、イソキノリル、キノリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾフラニル、チエニル、フリル、ピロリル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリルが挙げられる)、脂環式またはシクロヘテロ脂肪族基(任意選択で、NHなどのリンカーによってピリド(3,2−d)ピリミジン環から分断される)で置換された一連のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体が開示されている。WO 02/22602およびWO 02/22607には、プロテインキナーゼンヒビターとして有用なピラゾールおよびトリアゾール化合物、例えば、2−(1−トリフルオロメチルフェニル)−4−フルオロベンゾピラゾリル−ピリド(3,2−d)ピリミジンおよび2−(1−トリフルオロメチルフェ
ニル)−4−メチルトリアゾリルピリド(3,2−d)ピリミジンが開示されている。WO 03/062209には、7位がアリールまたはヘテロアリールで、そして4位がモノアリールアミノまたはモノヘテロアリールアミノで置換され、2位および/または6位がさらに置換されていてもよいカプサイシン受容体モジュレーターとして有用なピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体が開示されている。しかしながら、これらの文献のいずれにも、本発明に開示される置換パターンを有するピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体は教示または示唆されていない。
しかしながら、当該技術分野において、特異的かつ治療活性の高い化合物(例えば、限定されないが、免疫障害および自己免疫性障害、器官および細胞の移植拒絶、細胞増殖性障害、心臓血管障害、中枢神経系の障害、アレルギー性状態およびウイルス疾患の処置のための薬物など)の継続的な必要性が存在する。特に、当該技術分野において、有意な副作用を有する既存の薬物に取って代わるため、および処置コストを削減するために小用量で活性な免疫抑制性化合物、抗体腫瘍薬および抗ウイルス薬を提供する必要がある。
現在使用されている免疫抑制薬としては、抗増殖剤、例えば、メトトレキサート(米国特許第2,512,572号で開示された2,4−ジアミノピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体)、アザチオプリン、およびシクロホスファミドなどが挙げられる。これらの薬物は、有糸分裂および細胞分裂に影響を及ぼすため、高いターンオーバー速度を有する正常細胞(例えば、骨髄細胞および胃腸管内層など)に対して重症な毒性効果を有する。したがって、骨髄抑制および肝臓障害は、これらの抗増殖性薬物によく見られる副作用である。
免疫抑制を誘導するために使用される抗炎症性化合物としては、副腎皮質ステロイド、例えば、デキサメタゾンおよびプレドニゾロンなどが挙げられる。これらの化合物の使用に伴って観察される一般的な副作用は、高頻度の感染、代謝異常、高血圧症、および糖尿病である。
リンパ球の活性化および結果として起こる増殖を抑制するために現在使用されている他の免疫抑制性化合物としては、シクロスポリン、タクロリムスおよびラパマイシンが挙げられる。中でも、シクロスポリンおよびその類縁化合物は、最も一般に使用されている免疫抑制薬である。シクロスポリンは、典型的には、腎臓、肝臓、心臓、膵臓、骨髄および心肺の移植における器官拒絶の予防または処置のため、ならびに自己免疫疾患および炎症性疾患、例えば、クローン病、再生不良性貧血、多発性硬化症、重症筋無力症、ブドウ膜炎、胆汁性肝硬変などの処置のために使用される。しかしながら、シクロスポリンは、治療用量域(window)が狭く、毒性効果が重症である(腎毒性、肝毒性、高血圧症、多毛症、癌、および神経毒が挙げられる)という欠点を有する。
さらに、免疫抑制特性を有するモノクローナル抗体(例えば、OKT3など)が、移植片拒絶を予防および/または処置するために使用されている。患者内へのかかるモノクローナル抗体の導入は、多くの生物学的材料と同様、呼吸困難などのいくつかの副作用を誘導する。生死にかかわる多くの疾患の状況では、器官移植は標準的な処置であり、多くの場合、死に対する唯一の選択肢とみなされている。主要組織適合複合体(以下、MHCという)にコードされ、あらゆる細胞上に存在する移植片上の外来細胞表面抗原に対する免疫応答により、移植組織が適合性のドナー由来のものであり、正常な免疫応答を抑制しない限り、一般的には、組織および器官の成功裡の移植が妨げられる。一卵性双生児以外、最良の適合性、したがって長期の生着割合は、MHCが同一の同胞ドナーまたはMHCが同一の血縁関係のない死体ドナーを用いて達成される。しかしながら、かかる理想的なマッチングが得られるのは困難である。さらに、ドナー器官の必要性の増加に伴い、現存する、移植される器官の不足が増加している。したがって、異種移植は、徹底的な研究領域
の1つとなっているが、レシピエント生物体内での拒絶に関して多くの困難に直面している。
器官の同種移植片に対する宿主の応答は、Tリンパ球およびBリンパ球、ならびに外来抗原を認識し且つ該抗原に活性化されるマクロファージまたは樹状細胞間での複雑な一連の細胞相互作用を伴う。共起刺激因子(主に、サイトカイン)、および活性化されたアクセサリー細胞(マクロファージまたは樹状細胞など)によってもたらされる特異的細胞−細胞相互作用は、T細胞増殖に不可欠である。これらのマクロファージおよび樹状細胞は、特定の接着タンパク質を介してT細胞に直接付着するか、またはT細胞を刺激するサイトカイン(例えば、IL−12およびIL−15など)を分泌するかのいずれかである。アクセサリー細胞誘導性の共起刺激シグナルにより、T細胞内の高親和性IL−2受容体のインターロイキン−2(IL−2)遺伝子の転写および発現の活性化が刺激される。IL−2は、抗原刺激されるとTリンパ球によって分泌され、正常な免疫応答性に必要とされる。IL−2は、IL−2特異的細胞表面受容体(IL−2R)に結合することにより、リンパ系細胞を刺激して増殖および分化させる。IL−2はまた、細胞傷害性T細胞のヘルパーT細胞活性化を開始させ、インターフェロン−γの分泌を刺激し、次に、これによってマクロファージの細胞破壊特性が活性化される。さらにまた、IFN−γおよびIL−4もまた、移植された器官におけるMHCクラスII発現の重要な活性化因子であり、その結果、生着される器官の免疫原性が増強されることにより、拒絶カスケードがさらに拡張(expand)される。T細胞媒介性応答の現在のモデルにより、T細胞は、二次性リンパ性器官のT細胞ゾーンにおいて、主に樹状細胞によって初回刺激を受けることが示されている。初期の相互作用は、抗原提示細胞(以下、APCという)上の抗原負荷MHC分子と、T細胞上のT細胞受容体/CD3複合体との細胞対細胞接触を必要とする。TCR/CD3複合体の関与(engagement)により、主にCD4 T細胞上でCD154発現が誘導され、次に、これによってCD40の関与によりAPCが活性化され、抗原提示の改善がもたらされる。これは、一部、APC上でのCD80およびCD86(これらはともに、T細胞上の重要なCD28共起刺激分子のリガンドである)の発現の上方調節によって引き起こされる。しかしながら、CD40の関与はまた、長期間のMHC−抗原複合体の表面発現、4−1BBおよびOX−40(活性化されたT細胞上に発現される強力な共起刺激分子)のリガンドの発現をもたらす。さらにまた、CD40の関与により、種々のサイトカイン(例えば、IL−12、IL−15、TNF−α、IL−1、IL−6およびIL−8)ならびにケモカイン(これらはすべて、APCおよびT細胞の活性化および成熟の両方に対して重要な効果を有する)の分泌がもたらされる。同様の機構が、I型糖尿病などの自己免疫疾患の進行に関与している。ヒトおよび自然発症糖尿病マウスでは、インスリン依存性糖尿病は、インスリン産生性膵ベータ細胞の自発的T細胞依存性自己免疫性破壊に起因し、これは、年齢とともに増大する。このプロセスの前に、主にTリンパ球から構成される単核細胞による膵島細胞の浸潤(インスリン炎)が起こる。自己攻撃性T細胞とサプレッサー型の免疫現象との微妙なバランスにより、自己免疫性の発現がインスリン炎にとどまるか、そうでないかが決定される。T細胞を標的化する治療ストラテジーは、自己免疫疾患のさらなる進行を妨げるのに功を奏している。これらとしては、新生仔胸腺摘出、シクロスポリンの投与、および抗pan T細胞、抗CD4または抗CD25(IL−2R)モノクローナル抗体の注入が挙げられる。あらゆる拒絶予防および自己免疫性逆転ストラテジーの目的は、最小限の罹病率および死亡率で、抗原性の組織または薬剤に対する患者の免疫反応性を抑制することである。したがって、現在、いくつかの薬物は使用されているか、またはその免疫抑制特性について研究されている。上記のように、最も一般的に使用されている免疫抑制薬はシクロスポリンであるが、これは数々の副作用を有する。したがって、低毒性プロフィールおよび対処可能な副作用を有する免疫抑制に有効な薬剤の選択肢が比較的少ないことに鑑み、当該技術分野において、代替の免疫抑制剤の同定およびカルシニューリン阻害に対する補体として作用する薬剤の必要性が存在する。
癌細胞の転移は、大多数の充実性腫瘍における臨床罹病率および死亡率の主な原因を表す。癌細胞の転移は、リンパ管または血管のいずれかへの腫瘍細胞の侵入に起因し得る。リンパ管への侵入は、局所流(regional draining)リンパ節への転移をもたらす。リンパ節から、例えば黒色腫細胞は、肺、肝臓および脳に転移する傾向にある。黒色腫などのいくつかの充実性腫瘍では、リンパ節転移の不在または存在は、患者生存の最良の予測判断材料である。現在、本発明者らの知る限り、転移を抑制できるか、または有意に低減させ得る処置はない。したがって、当該技術分野において、癌患者の適当な処置のためのかかる抗転移効果を有する化合物の必要性が存在する。
敗血症性ショックは、集中治療室での死亡の主な原因であり(静脈内抗生物質および支持療法による処置にもかかわらず、米国で、年間推定約150,000例の死亡)、これに対して現在利用可能な有効な処置はほとんどない。重症な敗血症を有する患者は、多くの場合、身体内の種々の系(例えば、循環系)の機能不全ならびに腎不全、出血および凝血を経験する。リポ多糖(以下、LPSという)は、グラム陰性菌による敗血症の主な媒介物質であり、この敗血症は、最も一般的な敗血症の形態であり、一連のマクロファージ誘導性サイトカイン(例えば、TNF−α;インターロイキン(IL−1、IL−6、IL−12など);インターフェロン−γ(以下、IFN−γという)など)の産生が誘導されることによるものである。これらのサイトカインは、他の細胞(例えば、T細胞,NK細胞)を誘導して同様にサイトカイン(例えば、IFN−γ)を作製することができる。また、他のマクロファージ産生物(例えば一酸化窒素(以下、NOという))もまた、中毒性ショックの病因に、ある役割を果たし得る。これらの物質(例えば、NO)は、細菌の相互作用によって直接、またはプロ炎症性サイトカインの作用を介して間接的に誘導され得る。LPSは、LPBとして知られる血清タンパク質に結合し、これにより形成されるLPS−LPB複合体が、単核性食細胞上のCD14 toll様受容体4(以下、Tlr 4という)複合体によって認識される。Tlr4はシグナル伝達ユニットであり、その活性化により、TNF−α、IL−1α、IL−1βおよびIL−6などの媒介物質の放出がもたらされる。これらのサイトカインは、ショックの病因に重要である。その投与によって敗血症性ショックの臨床症状が生じ、その遮断は、LPS誘導型致死性ショックを一部防御する。
敗血症性ショックの処置のための現行の治療ストラテジーは、LPSに対して指向されるもの(例えば、LPSもしくはLBP−34−23に対する抗体)、またはLPSによって誘導されるサイトカイン(例えば、TNF抗体)に指向されるもの、またはLPSの受容体(例えば(e.a.)、CD14)に対して指向されるものである。残念ながら、これらのアプローチの初期の臨床データは非常に期待はずれであり、中毒性ショックの病因に関与する受容体および媒介物質の余剰性(redundancy)を示す。例えば、フラジェリンは、グラム陰性サルモネラによるショック症候群にある役割を果たし、かつLPSに特異的に指向される治療ストラテジーでは予防または処置され得ない別の毒素であると思われる。
TNF−α遮断抗体(例えば、IL−1受容体アンタゴニストまたはPAF受容体アンタゴニストなど)を有するヒトにおける臨床試験は、炎症をダウンレギュレートするため(例えば、プレドニゾロンを使用)、または内毒素を遮断するためののアプローチと同様、まだ不合格である。これらの製品は、疾患の発症後かなり早期に投与されなければならないが、ほとんどの場合、それは可能ではない。
現在、保険機関によって承認されている、最も重篤な形態の敗血症(例えば、敗血症性ショック)を有する成人患者の処置のための唯一の薬物は、Xigris(登録商標)として知られる天然に存在するヒトタンパク質である活性化プロテインCの遺伝子操作型、
またはドロトレコギン・アルファ(これは中程度の有効性しか示さない)である。さらにまた、活性化プロテインCは血液凝固を妨げるため、Xigris(登録商標)に伴う最も重篤な副作用は、出血、例えば脳卒中を引き起こす出血である。したがって、Xigris(登録商標)は、活動性の内出血を有する患者、またはある特定の病態、例えば、最近脳卒中が起こった、頭部または脊椎の手術を最近行なった、または重症な頭部外傷のため、より出血しやすい患者に対しては禁忌である。Xigris(登録商標)での処置は、潜在的に重篤なリスクを伴うため、Xigris(登録商標)での処置の有益性とリスクは、個々の各患者に対して注意深く検討されなければならない。
したがって、当該技術分野において、重症な感染によって引き起こされる最も重篤な形態の生死にかかわる疾病(例えば、敗血症性ショックなど)を処置するための、単独または現在提案されている処置との組合せでの新規な薬物治療が強く必要とされている。
TNF−αは、一般的に、細菌感染に対する哺乳動物の応答における重要な媒介物質であるとみなされている。これは、ほぼあらゆる器官系の機能に対して、直接または、他のサイトカイン(IL−1もしくはプロスタグランジンなど)の形成を誘導することによるかのいずれかで影響を及ぼす強力なプロ炎症性因子である。TNF−αはまた、強力な抗腫瘍剤である。少量でヒトに投与した場合、発熱、頭痛、食欲不振、筋肉痛、低血圧、毛細管漏出症候群、リポリーシスおよび骨格筋タンパク質分解の速度増大(悪液質を含む)が引き起こされる。したがって、癌処置におけるその使用は、その重症な副作用によりかなり制限される。
TNF−αは、主に活性化されたマクロファージによって産生される多面的サイトカインであり、形質転換細胞に対してインビトロで細胞傷害作用を奏し、動物モデルにおいてインビボで抗腫瘍活性を奏する。しかしながら、TNF−αが、癌患者において特に黒色腫および肉腫を処置するために使用されているという事実にもかかわらず、その使用を妨げている大きな問題点は毒性である。実際、TNF−αは、ショック様症状、例えば、腸の腫脹および障害、肝臓細胞壊死、IL−1またはIL−6などの炎症性サイトカインの放出の増強、ならびに低血圧(おそらく、管拡張誘発物質、例えば、一酸化窒素や他のプロ炎症性サイトカインの放出による)などを誘発する。通常、心臓血管毒性により用量が規定される。低血圧は、最大血圧が60mmHg未満の場合、重症であり得る。呼吸器弱化は、TNF−αでの処置後によく見られ、機械的人工換気が必要とされ得る。上部および下部消化管症状もまた、この型の処置においてよく見られる。悪心および嘔吐は苦痛を伴うものであり得、場合によっては用量が規定される。漿液性下痢は高頻度で観察される。TNF−αでの処置の神経性の続発症もまた起こり得る。
したがって、TNF−αの毒性効果を阻害するが、TNF−α抗腫瘍効果は阻害しない化合物は、癌患者の処置に非常に望ましい。現在、TNF−αを伴ういくつかの臨床試験が、肝臓、肺、腎臓および膵臓などの器官の癌のために展開されており、これらは、器官取り出し工程、取り出した器官へのTNF−αの注射工程、および処置した器官の再灌流工程を含む手順を基本にしたものである。しかしながら、取り出した器官の灌流であっても、いくらかのTNF−αは、通常、全身血液循環から外れ、このようにして処置された患者に約10%の死亡率をもたらす。この手順によって処置される患者の多くはまた、かかるTNF−α処置の毒性副作用に対処するために集中治療室での救命を必要とする。
取り出した器官灌流モデルでのTNF−αとアルキル化薬での併用処置は、非常に注目されている。現在、TNF−αは、ヒト癌患者の分離された四肢灌流において、メルファランおよびインターフェロン−γとの組合せで黒色腫、肉腫および癌腫に対して成功裡に使用されている。
胃腸粘膜は、化学療法剤に対して非常に敏感である。化学療法によって引き起こされる粘膜炎は、通常、処置の開始後、急速に始まり、胃腸管の炎症および潰瘍形成を伴い、下痢をもたらす。重症で潜在的に生死にかかわる下痢は、化学療法処置の中断およびその後の治療剤の用量低減を必要とし得る。口腔は、多くの場合、患者の生活の質および治療に対する耐容能力に悪影響を及ぼす癌治療の重症な副作用が起こる場所である。これらの副作用は、化学療法と同様、放射線療法によっても引き起こされ得る。TNF−αとIL−1との血清および粘膜両レベル間の関係は、粘膜炎などの非血液学的毒性と相関する。
例えば、1回の高線量照射後に起こる放射線傷害としては、アポトーシスならびに放射線壊死が挙げられる。照射中は遮断によって保護される正常組織でさえ、相当障害を受けることがあり得る。実験動物モデルにおいて、種々の悪性腫瘍の処置のために典型的に使用される1回の高線量照射後の放射線傷害は、放射線壊死およびアポトーシスからなり、これらは、TNF−αおよびTGF−β1の発現と相関していることがわかった。
照射は、癌患者において、対宿主性移植片病(以下、GVHDという)を誘発し得る。この疾患は、特に、白血病またはリンパ腫などの癌の処置として同種骨髄移植を受けている患者に起こり得、当該患者に約25%の死をもたらし得る。骨髄移植前、白血病患者は、その免疫システムを抑制するために、例えば、全身照射またはリンパ組織照射のいずれかを受ける。しかしながら、かかる照射によって、壊死だけでなくプロ炎症性サイトカイン(主に、TNF−α、IL−1およびIL−6)の放出も誘発され、次に、これによって直接的な宿主組織炎症および宿主抗原に対するドナー細胞の活性化が誘発され、GVHDがもたらされる。
シスプラチンは、小児および成人両方の多種多様な悪性腫瘍、例えば、精巣、生殖細胞、頭部および頚部(子宮頚)、膀胱ならびに肺の癌の処置において使用される有効な化学療法剤である。用量依存性の累積的腎毒性はシスプラチンの主な副作用であり、時として、用量の低減または処置の中断が必要とされる。シスプラチンの他の副作用としては、腎臓障害、生殖能の低下、乳児の発育に対する逆効果、骨髄機能の一時的な低下(白血球数の減少を引き起こす)、貧血、血小板の減少(出血を引き起こす)、食欲減退、四肢のしびれまたは刺痛、味覚低下、アレルギー性反応、および聴覚障害(一部の甲高い音の聞き取りが困難、耳鳴りがする)が挙げられる。かすみ目もまた、高用量のシスプラチンに伴う副作用であり得る。TNF−αは、シスプラチンによって腎臓内で活性化されるプロ炎症性ケモカインとサイトカインとのネットワークにおける重要な要素であることが示された。TNF−α作用の遮断により、このサイトカインネットワークの活性化が抑制され得、シスプラチン腎毒性に対する防御が提供され得る。したがって、シスプラチンの毒性効果を阻害するが、シスプラチンの抗腫瘍効果は阻害しない化合物は、癌患者の処置に非常に望ましい。
また、余剰のTNF−αは、内皮細胞の劇的な変化を引き起こす。特に、TNF−αは、極端な体重減少および全身性消耗を特徴とする衰弱性症候群である悪液質と関連する骨格筋変性の重要な媒介物質である。悪液質は、通常、続発性の病態であり、それにより、過剰な組織異化作用が不充分な同化作用との組合せで存在する。これは、慢性疾患、例えば、癌、心肺疾患、高齢、吸収不良性障害、過剰な身体的ストレス、摂食障害および後天性免疫不全症候群(AIDS)に罹患した患者に高頻度で見られる。一部の著者は、疾患の活動期の癌患者の少なくとも50%に見られるTNF−α値の上昇は、悪液質をもたらし得ると考えている。成人癌患者と同様、臨床的に健常な成人におけるTNF−αレベルも、例えば、NenovaらによってArchives of Hellenic Medicine(2000)17:619−621に充分に報告されている。健常な小児ならびに悪性腫瘍を有する小児における血清TNF−α濃度は、例えば、SaarinenらによってCancer Research(1990)50:592−595に報告さ
れている。非常に有意な割合の癌死亡率は、腫瘍の負担ではなく悪液質に起因している。慢性消耗病(悪液質)は、過剰な細胞性障害が、いわゆる健常な組織のさらに異化する物質(TNF−α、コラゲナーゼ、ヒアルロニダーゼ)の放出をもたらし、関連組織の同化再構成に必要とされる栄養物を同化することができなくなる場合の結果であり得る。
ヒト免疫不全ウイルス1型(HIV−1)に感染した幼児は、成長遅延および死に至り得る重症な体重減少を示す。ある種のサイトカインの過剰産生は、この考えられ得る原因であることが示唆されている。例えば、RautonenらのAIDS(1991)5:1319−1325によれば、HIV感染した小児では、血清IL−6濃度が上昇しており、TNF−α濃度の上昇と関連している。SwapanらはJournal of Virology(2002)76:11710−11714において、抗TNF−α抗体またはヒト絨毛性ゴナドトロピンのいずれかによるTNF−αレベルの低減により、HIV−1タンパク質の発現が阻害され、悪液質および死亡が抑制されることを示した。
現在、悪液質の処置に提案されている薬物はほとんどない。一部の高用量プロゲスチン(酢酸メゲストロール(転移性乳癌の処置に使用される薬剤)および酢酸メドロキシプロゲステロンなど)は、無作為化臨床試験において、食欲の改善および体重増加に関して統計学的に有意な利点を提供することが示された。したがって、共投与される薬物の抗腫瘍効果または抗ウイルス効果を阻害することなく食欲および体重増加を刺激する化合物は、悪液質の処置に非常に望ましい。より詳しくは、当該技術分野において、ヒトの血清中のTNF−αレベルを低下させる化合物の投与による悪液質の治療の必要性が存在する。
TNF−αはまた、造血環境において考えられ得る二重作用により、血液学的悪性腫瘍(例えば特発性骨髄異形成症候群など、これは、ほとんど場合、高齢者に起こるが、小児にも時々起こり、この症候群は、現在、急性白血病の初期段階とみなされている)の発生にある役割を果たしているのではないかと考えられる。
ホスホジエステラーゼは、環状ヌクレオチド細胞内セカンドメッセンジャーをその非環状形態に加水分解する酵素のファミリーの1つである。環状3’,5’−アデノシンモノリン酸塩(cAMP)は、哺乳動物の多様な細胞機能および生理学的機能、例えば、細胞分裂、内分泌機能および免疫応答などをモジュレートする。cAMPのレベルは、ホスホジエステラーゼと呼ばれ、cAMPを酵素的に不活化する一類型の酵素によって制御される。ホスホジエステラーゼには、その機能および単離された細胞型に従って分類された11の型がある。例えば、高親和性ホスホジエステラーゼ(PDE−3)は、ヒト血小板細胞から単離され、血小板凝集を調節する。別の型のホスホジエステラーゼ(PDE−4)は、種々の組織に見られるが、ヒト白血球における主要な形態である。この酵素は、白血球活性化と、免疫応答および炎症に関連する機能とをモジュレートする。これらのホスホジエステラーゼはともに、それぞれの細胞内の細胞cAMPレベルをモジュレートすることにより、その制御を行なう。したがって、ホスホジエステラーゼの阻害により、cAMPによって制御される任意の細胞機能および身体機能をモジュレートする方法が提供される。非特異的ホスホジエステラーゼインヒビターである、すなわち、あらゆるまたは多数の型のホスホジエステラーゼを阻害する化合物が知られている。しかしながら、cAMPは、体全体の非常に多くの機能に関与しているため、非特異的ホスホジエステラーゼインヒビターは、cAMPによってモジュレートされるあらゆる機能を改変する潜在性を有し、したがって、非特異的ホスホジエステラーゼインヒビターは、その数多くの副作用のために価値が制限される。ホスホジエステラーゼ4(以下、PDE−4という)は、cAMP特異的であり、炎症細胞および免疫細胞に見られる主なcAMP代謝酵素である。したがって、PDE−4を阻害する分子は、炎症細胞および免疫細胞内でのcAMPレベルの上昇をもたらし、したがって、かかる細胞の活性化に対して潜在的な免疫調節効果を有し、それにより、炎症性分子および免疫学的に重要な分子(例えばサイトカインなど)の分
泌の減少がもたらされ得る。TNF−αは、かかる重要な炎症性サイトカインの一例である。小分子を用いたPDE−4の阻害により、このサイトカインの産生が、単球およびマクロファージなどの炎症性細胞によって阻害されることが予測され得る。ヒトリンパ球ホスホジエステラーゼ4の調製、ならびにヒトcAMPホスホジエステラーゼアッセイは、例えば、米国特許第5,264,437号に記載されている。かかる生物学的活性は、過剰な炎症性サイトカイン産生が、いくつかの炎症性疾患および免疫疾患(例えば、関節リウマチ、リウマチ様脊椎炎喘息、クローン病、炎症性腸疾患、変形性関節症、再灌流障害、敗血症および敗血症性ショック、慢性閉塞性肺疾患、対宿主性移植片反応および同種移植片拒絶が挙げられる)と関連しているため、治療上の観点から重要である。
世界保健機関では、世界中で1億7000万人(世界の人口の3%)が慢性的にHCVに感染していると推定している。これらの慢性保菌者は、肝硬変および/または肝臓癌を発症する危険がある。10〜20年間の追跡研究において、肝硬変は、患者の20〜30%で発症し、その1〜5%は、次の10(then)年で肝臓癌を発症し得る。今日利用可能な唯一の処置選択肢は、単独またはリバビリンとの併用のいずれかでのインターフェロンa−2(またはそのペグ化形態)の使用である。しかしながら、かかる処置に対する持続的な応答は、患者の約40%でしか観察されず、この処置は、重篤な逆効果を伴う。したがって、当該技術分野において、HCVに感染した患者を処置するために、HCV複製の強力かつ選択的なインヒビターの緊急な必要性が存在する。しかしながら、HCV複製の特異的インヒビターの研究は、細胞培養物においてHCVを効率的に繁殖させることが非常に困難であるという事実によって阻まれている。HCVおよびぺスティウイルスは、同じウイルスファミリーに属し、多くの類似性(例えば、限定されないが、ゲノム構成、同様の遺伝子産物および複製サイクルなど)を共有するため、ぺスティウイルスは、HCVのモデルウイルスおよびサロゲートとして採用され得る。例えば、牛ウイルス性下痢ウイルス(BVDV)は、C型肝炎ウイルス(HCV)と非常に近縁であり、HCV感染の薬物の開発におけるサロゲートウイルスとして使用され得る。
当該技術分野において、前述のあらゆる疾患に対する既存の予防的または治療的解決手段を改善すること、またはその代替法を提供することが強く必要とされている。特に、当該技術分野において、有意なTNF−α活性および/またはPDE−4活性および/またはHCV複製阻害活性を有する代替合成分子を提供する必要性が依然として存在する。当該技術分野におけるこれらの種々の必要性を満たすことが、本発明の主な目的を構成している。
発明の概要
本発明は、先行技術では示唆されていないが、2位、4位、6位および/または7位(ピリド(3,2−d)ピリミジン部分には標準的な原子の番号付けを使用)上の置換基のある特定の組合せにより、本明細書において上記した1つ以上の必要性を満たすことができ、特に、有意なTNF−α活性および/またはPDE−4活性および/またはHCV複製阻害活性を有するという予想外の知見に基づいている。
この知見に基づいて、本発明は、第1の実施形態において、一般式(I):
Figure 2008526704
(式中、
− Rは、水素、ハロゲン、シアノ、カルボン酸、アシル、チオアシル、アルコキシカルボニル、アシルオキシ、カーボネート、カルバメート、C1〜7アルキル、アリール、アミノ、アセトアミド、N−保護アミノ、(モノまたはジ)C1〜7アルキルアミノ、(モノまたはジ)アリールアミノ、(モノまたはジ)C3〜10シクロアルキルアミノ、(モノまたはジ)ヒドロキシC1〜7アルキルアミノ、(モノまたはジ)C1〜4アルキル−アリールアミノ、メルカプトC1〜7アルキル、C1〜7アルキルオキシ、および式R−NR12(式中、Rは結合またはC1〜3アルキレンであり、RおよびR12は、独立して、水素、C1〜7アルキル、C2〜7アルケニル、C2〜7アルキニル、アリール、アリールアルキル、C3〜10シクロアルキルおよびヘテロアリールからなる群より選択されるか、またはRおよびR12は、一緒になって複素環を形成する)の基からなる群より選択される、
− Rは、(モノまたはジ)C1〜12アルキルアミノ;モノアリールアミノ;ジアリールアミノ;(モノまたはジ)C3〜10シクロアルキルアミノ;(モノまたはジ)ヒドロキシC1〜7アルキルアミノ;(モノまたはジ)C1〜4アルキルアリールアミノ;(モノまたはジ)アリールC1〜4アルキルアミノ;モルホリニル;メルカプトC1〜7アルキル;C1〜7アルコキシ、ホモピペラジニルおよびピペラジニル(ここで、前記ホモピペラジニルまたはピペラジニルは、ホルミル、アシル、チオアシル、アミド、チオアミド、スルホニル、スルフィニル、カルボキシレート、チオカルボキシレート、アミノ置換アシル、アルコキシアルキル、C3〜10シクロアルキル−アルキル、C3〜10シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、複素環置換アルキル、アシル置換アルキル、チオアシル置換アルキル、アミド置換アルキル、チオアミド置換アルキル、カルボキシラト置換アルキル、チオカルボキシラト置換アルキル、(アミノ置換アシル)アルキル、複素環、カルボン酸エステル、ω−シアノアルキル、ω−カルボン酸エステル−アルキル、ハロC1〜7アルキル、C2〜7アルケニル、C2〜7アルキニル、アリールアルケニル、アリールオキシアルキル、アリールアルキルおよびアリールからなる群より選択される置換基Rで任意選択的にN置換されており、ここで、前記アリールアルケニル、アリールオキシアルキル、アリールアルキルおよびアリール残基の各々のアリール部分は、独立して、ハロゲン、C1〜7アルキル、C2〜7アルケニル、C2〜7アルキニル、ハロC1〜7アルキル、ニトロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、アミノ、C1〜7アルコキシ、C3〜10シクロアルコキシ、アリールオキシ、アリールアルキルオキシ、オキシ複素環、複素環置換アルキルオキシ、チオC1〜7アルキル、チオC3〜10シクロアルキル、チオアリール、チオ−複素環、アリールアルキルチオ、複素環置換アルキルチオ、ホルミル、カルバモイル、チオカルバモイル、ウレイド、チオウレイド、スルホンアミド、ヒドロキシルアミノ、アルコキシ−アミノ、メルカプトアミノ、チオアルキルアミノ、アシルアミノ、チオアシルアミノ、シアノ、カルボン酸またはそのエステルもしくはチオエステルもしくはハロゲン化物もしくは無水物もしくはアミド、チオカルボン酸またはそのエステルもしくはチオエステルもしくはハロゲン化物もしくは無水物もしくはアミド、アルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、アルケニルアミノ、シクロ−アルケニルアミノ、アルキニルアミノ、アリールアミノ、アリールアルキルアミノ、ヒドロキシアルキルアミノ、メルカプトアルキルアミノ、複素環式アミノ、ヒドラジノ、アルキルヒドラジノおよびフェニルヒドラジノからなる群より選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換されている)からなる群より選択される;
− RおよびRは、独立して、水素、ハロゲン、ヘテロアリールおよびアリール基(前記ヘテロアリールまたはアリール基は、ハロゲン、C1〜7アルキル、C2〜7アルケニル、C2〜7アルキニル、ハロC1〜7アルキル、ニトロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、アミノ、C1〜7アルコキシ、C3〜10シクロアルコキシ、アリールオキシ、アリールアルキルオキシ、オキシ複素環、複素環置換アルキルオキシ、チオC1〜7アルキル、チオC3〜10シクロアルキル、チオアリール、チオ−複素環、アリールアルキルチオ、複素環置換アルキルチオ、ホルミル、カルバモイル、チオカルバモイル、ウレイド、チオウレイド、スルホンアミド、ヒドロキシルアミノ、アルコキシ−アミノ、メルカプトアミノ、チオアルキルアミノ、アシルアミノ、チオアシルアミノ、シアノ、カルボン酸またはそのエステルもしくはチオエステルもしくはハロゲン化物もしくは無水物もしくはアミド、チオカルボン酸またはそのエステルもしくはチオエステルもしくはハロゲン化物もしくは無水物もしくはアミド、アルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、アルケニルアミノ、シクロ−アルケニルアミノ、アルキニルアミノ、アリールアミノ、アリールアルキルアミノ、ヒドロキシアルキルアミノ、メルカプトアルキルアミノ、複素環式アミノ、ヒドラジノ、アルキルヒドラジノおよびフェニルヒドラジノからなる群より選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換されている)からなる群より選択される、ただし、RおよびRは両方が水素でないものとし、さらに、Rがモノアリールアミノであるとき、Rは水素であるものとする)
を有する一類型のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体または医薬的に許容され得るその付加塩もしくはその立体異性体もしくはそのN−オキシドもしくはその溶媒和物に関する。
上記規定の類型の化合物において、好ましい一群は、式中、Rが水素でない、すなわち、ピリド(3,2−d)ピリミジン部分の2位が置換されているものである。別の好ましい群の化合物は、式中、RがアミノまたはN−保護アミノ(例えば、限定されないが、アセトアミドなど)であるものである。別の好ましい群の化合物は、式中、RがアミノまたはN−保護アミノであり、さらにRが置換アリール基であるものである。別の好ましい群の化合物は、式中、RがアミノまたはN−保護アミノであり、Rが置換アリール基であり、さらにRが水素であるものである。
第2の実施形態において、本発明は、一般式(I)を有する一部のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体の中間体として有用な、ある特定の一群の三置換ピリド(3,2−d)ピリミジン、特に、
− 2−アミノ−4−ヒドロキシ−6−R置換ピリド(3,2−d)ピリミジンおよび2,4−ジアミノ−6−R置換ピリド(3,2−d)ピリミジン(式中、Rは、一般式(I)において規定の通りであるがRは水素でない)の一群;
− 2−N−保護アミノ−4−ヒドロキシ−6−R置換ピリド(3,2−d)ピリミジン、2−N−保護アミノ−4−クロロ−6−R置換ピリド(3,2−d)ピリミジンおよび2−N−保護アミノ−4−トリアゾリル−6−R置換ピリド(3,2−d)ピリミジン(式中、Rは、一般式(I)において規定の通りであるがRは水素でなく、N−保護アミノは、限定されないが、アセトアミドおよびピバルアミドであり得る)の一群;− 2−R置換−4−ヒドロキシ−6−R置換ピリド(3,2−d)ピリミジン、2−R置換−4−クロロ−6−R置換ピリド(3,2−d)ピリミジンおよび2−R置換−4−トリアゾリル6−R置換ピリド(3,2−d)ピリミジン(式中、RおよびRは、一般式(I)において規定の通りであるが水素でない)の一群;
− 2,4−ジヒドロキシ6−R置換ピリド(3,2−d)ピリミジンおよび2,4−ジクロロ6−R置換ピリド(3,2−d)ピリミジン(式中、Rは、一般式(I)において規定の通りであるがRは水素でない)の一群;
− 2−クロロ−4−R置換−6−R置換ピリド(3,2−d)ピリミジン(式中、RおよびRは、一般式(I)において規定の通りであるが水素でない)の一群;
− 2−アミノ−4−ヒドロキシ−7−R置換ピリド(3,2−d)ピリミジンおよび2,4−ジアミノ−7−R置換ピリド(3,2−d)ピリミジン(式中、Rは、一般式(I)において規定の通りであるがRは水素でない)の一群;
− 2−N−保護アミノ−4−ヒドロキシ−7−R置換ピリド(3,2−d)ピリミジン、2−N−保護アミノ−4−クロロ−7−R置換ピリド(3,2−d)ピリミジンおよび2−N−保護アミノ−4−トリアゾリル−7−R置換ピリド(3,2−d)ピリミジン(式中、Rは、一般式(I)において規定の通りであるがRが水素でなく、N−保護アミノは、限定されないが、アセトアミドおよびピバルアミドであり得る)の一群;− 2−R置換−4−ヒドロキシ−7−R置換ピリド(3,2−d)ピリミジン、2−R置換−4−クロロ−7−R置換ピリド(3,2−d)ピリミジンおよび2−R置換−4−トリアゾリル−7−R置換ピリド(3,2−d)ピリミジン(式中、RおよびRは、一般式(I)において規定の通りであるが水素でない)の一群;
− 2,4−ジヒドロキシ−7−R置換ピリド(3,2−d)ピリミジンおよび2,4−ジクロロ−7−R置換ピリド(3,2−d)ピリミジン(式中、Rは、一般式(I)において規定の通りであるがRは水素でない)の一群;および
− 2−クロロ−4−R置換−7−R置換ピリド(3,2−d)ピリミジン(式中、RおよびRは、一般式(I)において規定の通りであるが水素でない)の一群
に関する。
第3の実施形態において、本発明は、少なくとも1つの望ましい生物学的特性、例えば、限定されないが、
− リンパ球の増殖を減少させる能力、
− T細胞活性化を減少させる能力、
− B細胞または単球またはマクロファージの活性化を減少させる能力、
− ある種のサイトカインの放出を阻害する能力、
− ヒトTNF−α産生を阻害する能力、
− ホスホジエステラーゼ4活性を阻害する能力、および
− C型肝炎ウイルス(以下、HCVという)の複製を阻害する能力
が前記新規化合物の群に存在するという予想外の知見に関する。
その結果、本発明は、1種類以上の医薬的に許容され得る担体および、活性成分として少なくとも1種類の一般式(I)を有するピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体および/または医薬的に許容され得るその付加塩および/またはその立体異性体および/またはそのN−オキシドおよび/またはその溶媒和物を含む医薬組成物に関する。
本明細書において上記の1つ以上の生物学的特性の結果、一般式(I)を有する化合物は活性の高い免疫抑制剤または抗腫瘍剤または抗HCV剤であり、1種類以上の医薬的に許容され得る担体と一緒に、病態、例えば限定されないが、免疫障害および自己免疫性障害、器官および細胞の移植拒絶、細胞増殖性障害、心臓血管障害、中枢神経系の障害およびC型肝炎の予防または処置のための医薬組成物に製剤化され得る。一般式(I)を有する化合物はまた、哺乳動物におけるTNF−α関連障害、例えば限定されないが、
− 敗血症性または内毒素性ショック、
− TNF−α媒介性疾患、
− TNF−αの異常レベルと関連するおよび/または誘導される、哺乳動物の身体の全身、限局または特定の組織型もしくは位置に生じた病態および状態、
− TNF−αおよび/または抗癌化学療法剤の毒性効果、
− 放射性元素による哺乳動物の組織の照射後の傷害、および
− 悪液質
の予防または処置に有用である。
一般式(I)を有する化合物はまた、哺乳動物におけるホスホジエステラーゼ−4活性によって媒介される障害、例えば限定されないが、勃起機能不全の予防または処置に有用である。
さらなる実施形態では、本発明は、少なくとも1種類の一般式(I)の化合物および1種類以上の薬物、例えば限定されないが、免疫抑制薬および/または免疫調節薬、抗体腫瘍薬、抗ヒスタミン薬、アレルギー性状態の原因因子のインヒビター、ホスホジエステラーゼ−4インヒビター、および抗ウイルス剤などを含有する併用調製物に関する。さらなる実施形態では、本発明は、任意選択で別の適当な薬物との医薬組成物または併用調製物の形態の一般式(I)の化合物の有効量を、その必要がある患者に投与することによる上記の病態の予防または処置に関する。
別の実施形態において、本発明は、一般式(I)に規定される新規ピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体ならびにその医薬的に許容され得る塩、N−オキシド、溶媒和物および立体異性体を、例えば、1つ以上の群の三置換ピリド(3,2−d)ピリミジン中間体(例えば、本明細書において先に明記したものなど)を経由して作製するための種々のプロセスおよび方法に関する。
また別の実施形態において、本発明は、一置換、二置換および三置換されたピリド(3,2−d)ピリミジンを、その置換パターンが何であれ(すなわち、上記の一般式(I)のものより広い置換パターン、例えば、「発明の背景」のセクションに開示したピリド(3,2−d)ピリミジンの置換パターンを有する)、ホスホジエステラーゼ−4インヒビターとして使用することに関する。ある特定の実施形態において、かかる使用は、有効量、好ましくはホスホジエステラーゼ4阻害量のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体の投与を含む、患者におけるホスホジエステラーゼ−4活性によって媒介される疾患の処置方法を含む。かかる疾患としては、限定されないが、男性個体における勃起機能不全、例えば、血管性インポテンスが挙げられる。
定義
本明細書において特に記載のない限り、用語「三置換」は、ピリド(3,2−d)ピリミジン部分の2、4および6位、あるいはまた2、4および7位にある3個の炭素原子(ピリド(3,2−d)ピリミジン部分に対する標準的な原子の番号付けに従う)が、水素以外の原子または原子の基で置換されていることを意味する。用語「四置換」は、ピリド(3,2−d)ピリミジン部分の2、4、6および7位にある4個すべての炭素原子が、水素以外の原子または原子の基で置換されていることを意味する。
置換残基に関して本明細書で用いる場合、特に記載のない限り、用語「C1〜7アルキル」は、1〜7個の炭素原子を有する直鎖および分枝鎖の飽和非環式炭化水素の一価の残基、例えば、メチル、エチル、プロピル、n−ブチル、1−メチルエチル(イソプロピル)、2−メチルプロピル(イソブチル)、1,1−ジメチルエチル(ter−ブチル)、2−メチルブチル、n−ペンチル、ジメチルプロピル、n−ヘキシル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、n−ヘプチルなどを意味する。同様に、用語「C1〜12アルキル」は、1〜12個の炭素原子を有する残基など、すなわち、ドデシルまで(ドデシルを含む)をいう。
置換残基に関して本明細書で用いる場合、特に記載のない限り、用語「アシル」は、広く、酸、例えば有機モノカルボン酸、炭酸、カルバミン酸(カルバモイル置換基をもたらす)または前記酸に対応するチオ酸もしくはイミド酸(カルバミドイル置換基をもたらす)などから誘導される置換基をいい、用語「スルホニル」は、分子内に脂肪族、芳香族ま
たは複素環基を含む有機スルホン酸から誘導される置換基をいう。上記定義の範囲内である「アシル」基のより具体的な種類は、C1〜7アルキル、C3〜10シクロアルキル、アリール、アリールアルキルまたは複素環基に隣接したカルボニル(オキソ)基をいい、これらはすべて、本明細書に規定しているものなどである。アシル基の好適な例は以下に示す。
脂肪族または脂環式モノカルボン酸に由来するアシルおよびスルホニル基を、本明細書では脂肪族または脂環式のアシル基およびスルホニル基と示し、限定されないが、以下のもの:
− アルカノイル(例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイルなど);
− シクロアルカノイル(例えば、シクロブタンカルボニル、シクロペンタンカルボニル、シクロヘキサンカルボニル、1−アダマンタンカルボニルなど);
− シクロアルキル−アルカノイル(例えば、シクロヘキシルアセチル、シクロペンチルアセチルなど);
− アルケノイル(例えば、アクリロイル、メタクリロイル、クロトノイルなど);
− アルキルチオアルカノイル(例えば、メチルチオアセチル、エチルチオアセチルなど);
− アルカンスルホニル(例えば、メシル、エタンスルホニル、プロパンスルホニルなど);
− アルコキシカルボニル(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニルなど);
− アルキルカルバモイル(例えば、メチルカルバモイルなど);
− (N−アルキル)−チオカルバモイル(例えば、(N−メチル)−チオカルバモイルなど);
− アルキルカルバミドイル(例えば、メチルカルバミドイルなど);および
− アルコキサリル(例えば、メトキサリル、エトキサリル、プロポキサリルなど)
が挙げられる。
アシル基およびスルホニル基はまた、芳香族モノカルボン酸由来するものであり得、限定されないが、以下のもの:
− アロイル(例えば、ベンゾイル、トルオイル、キシロイル、1−ナフトイル、2−ナフトイルなど);
− アラルカノイル(例えば、フェニルアセチルなど);
− アラルケノイル(例えば、シンナモイルなど);
− アリールオキシアルカノイル(例えば、フェノキシアセチルなど);
− アリールチオアルカノイル(例えば、フェニルチオアセチルなど);
− アリールアミノアルカノイル(例えば、N−フェニルグリシルなど);
− アリールスルホニル(例えば、ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニル、ナフタレンスルホニルなど);
− アリールオキシカルボニル(例えば、フェノキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニルなど);
− アラルコキシカルボニル(例えば、ベンジルオキシカルボニルなど);
− アリールカルバモイル(例えば、フェニルカルバモイル、ナフチルカルバモイルなど);
− アリールグリオキシロイル(例えば、フェニルグリオキシロイルなど).
− アリールチオカルバモイル(例えば、フェニルチオカルバモイルなど);および
− アリールカルバミドイル(例えば、フェニルカルバミドイルなど)
が挙げられる。
アシル基はまた、複素環モノカルボン酸に由来するものであり得、限定されないが、以下のもの:
− 複素環カルボニル(前記複素環基は本明細書に記載のもの)、好ましくは、芳香族または非芳香族5〜7員環の複素環であって、前記環内に窒素、酸素および硫黄からなる群より選択される1つ以上のヘテロ原子を有するもの(例えば、チオフェノイル、フロイル、ピロールカルボニル、ニコチノイルなど);および
− 複素環−アルカノイル(前記複素環基は本明細書に記載のもの)、好ましくは、芳香族または非芳香族5〜7員環の複素環であって、前記環内に窒素、酸素および硫黄からなる群より選択される1つ以上のヘテロ原子を有するもの(例えば、チオフェンアセチル、フリルアセチル、イミダゾリルプロピオニル、テトラゾリルアセチル、2−(2−アミノ−4−チアゾリル)−2−メトキシイミノアセチルなど)
が挙げられる。
置換残基に関して本明細書で用いる場合、特に記載のない限り、用語「C1〜7アルキレン」は、上記規定のC1〜7アルキルに対応する二価の炭化水素残基、例えば、メチレン、ビス(メチレン)、トリス(メチレン)、テトラメチレン、ヘキサメチレンなどを意味する。
置換残基に関して本明細書で用いる場合、特に記載のない限り、用語「C3〜10シクロアルキル」は、3〜10個の炭素原子を有する単環式または多環式飽和炭化水素の一価の残基、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなど、または7〜10個の炭素原子を有するC7−10多環式飽和炭化水素の一価の残基、例えば、ノルボルニル、フェンキル、トリメチルトリシクロヘプチルもしくはアダマンチルなどを意味する。
置換残基に関して本明細書で用いる場合、特に記載のない限り、用語「C3〜10シクロアルキル−アルキル」は、C3〜10シクロアルキル(上記のものなど)が既に連結された脂肪族飽和炭化水素の一価の残基(好ましくはC1〜7アルキル、例えば上記のものなど)、例えば限定されないが、シクロヘキシルメチル、シクロペンチルメチルなどをいう。
置換残基に関して本明細書で用いる場合、特に記載のない限り、用語「C3〜10シクロアルキレン」は、上記規定のC3〜10シクロアルキルに対応する二価の炭化水素残基を意味する。
置換残基に関して本明細書で用いる場合、特に記載のない限り、用語「アリール」は、6〜30個までの炭素原子を有する任意の単環式または多環式芳香族の一価炭化水素残基、例えば、限定されないが、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントラシル(phenantracyl)、フルオランテニル、クリセニル、ピレニル、ビフェニルイル、テルフェニル、ピセニル、インデニル、ビフェニル、インダセニル、ベンゾシクロブテニル、ベンゾシクロオクテニルなど、縮合ベンゾ−C4〜8シクロアルキル残基(後者は上記規定のとおりである)など、例えば、インダニル、テトラヒドロナフチル、フルオレニルなど(前記残基はすべて、独立して、ハロゲン、アミノ、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、スルフヒドリルおよびニトロからなる群より選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換されている)、例えば、4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、4−シアノフェニル、2,6−ジクロロフェニル、2−フルオロフェニル、3−クロロフェニル、3,5−ジクロロフェニルなどを示す。
例えば、ピリド(3,2−d)ピリミジン環のある特定の位置の置換基と、一緒になっ
た該環の同じ位置の炭素原子との組合せなどの置換残基に関して本明細書で用いる場合、特に記載のない限り、用語「同素環」は、4〜15個までの炭素原子を有するが、前記環内にヘテロ原子を含まない単環式もしくは多環式の飽和または一価不飽和もしくは多価不飽和炭化水素残基を意味し、例えば、前記置換基の組合せは、C2〜6アルキレン残基、例えば、テトラメチレンを形成するものであり得、これは、ピリド(3,2−d)ピリミジン環の特定の位置の炭素原子と環化する。
置換残基に関して本明細書で用いる場合、(ピリド(3,2−d)ピリミジン環の特定の位置の置換基と、一緒になった該環の同じ位置の炭素原子との組合せを含む)、特に記載のない限り、用語「複素環」は、2〜15個までの炭素原子を有し、1つ以上のヘテロ原子を1つ以上の複素環内に含む単環式または多環式の飽和または一価不飽和または多価不飽和一価の炭化水素残基を意味し、前記環の各々は、3〜10個の原子を有し(および任意選択で、例えば、カルボニルまたはチオカルボニルまたはセレノカルボニル基の形態で前記環の1つ以上の炭素原子に、および/または、例えば、スルホン、スルホキシド、N−オキシド、リン酸塩、ホスホネートもしくは酸化セレン基の形態で前記環の1つ以上のヘテロ原子に結合されている1つ以上のヘテロ原子をさらに含む)、前記ヘテロ原子の各々は、独立して、窒素、酸素、硫黄、セレンおよびリンからなる群より選択され、また、複素環が、1つ以上の芳香族炭化水素環と縮合している残基(例えば、ベンゾ縮合、ジベンゾ縮合およびナフト縮合した複素環残基の形態)を含む。この定義には、複素環残基、例えば限定されないが、ジアゼピニル、オキサジアジニル、チアジアジニル、ジチアジニル、トリアゾロニル、ジアゼピノニル、トリアゼピニル、トリアゼピノニル、テトラゼピノニル、ベンゾキノリニル、ベンゾチアジニル、ベンゾチアジノニル、ベンゾキサ−チイニル(thiinyl)、ベンゾジオキシニル、ベンゾジチイニル、ベンゾキサゼピニル、ベンゾチアゼピニル、ベンゾジアゼピニル、ベンゾジオキセピニル、ベンゾジチエピニル、ベンゾキサゾシニル(benzoxazocinyl)、ベンゾ−チアゾシニル、ベンゾジアゾシニル、ベンゾキサチオシニル、ベンゾジオキソシニル、ベンゾトリオキセピニル、ベンゾキサチアゼピニル、ベンゾキサジアゼピニル、ベンゾチア−ジアゼピニル、ベンゾトリアゼピニル、ベンゾキサチエピニル、ベンゾトリアジノニル、ベンゾキサゾリノニル、アゼチジノニル、アザスピロウンデシル、ジチアスピロデシル、セレナジニル、セレナゾリル、セレノフェニル、ヒポキサンチニル、アザヒポ(azahypo)−キサンチニル、ビピラジニル、ビピリジニル、オキサゾリジニル、ジセレノピリミジニル、ベンゾジオキソシニル、ベンゾピレニル、ベンゾピラノニル、ベンゾフェナジニル、ベンゾキノリジニル、ジベンゾ−カルバゾリル、ジベンゾアクリジニル、ジベンゾフェナジニル、ジベンゾチエピニル、ジベンゾキセピニル、ジベンゾピラノニル、ジベンゾキノキサリニル、ジベンゾチアゼピニル、ジベンズイソキノリニル、テトラアザアダマンチル、チアテトラアザアダマンチル、オキサウラシル、オキサジニル、ジベンゾチオフェニル、ジベンゾフラニル、オキサゾリニル、オキサゾロニル、アザインドリル、アゾロニル、チアゾリニル、チアゾロニル、チアゾリジニル、チアザニル、ピリミドニル、チオピリミドニル、チアモルホリニル、アズラクトニル(azlactonyl)、ナフトインダゾリル、ナフトインドリル、ナフトチアゾリル、ナフトチオキソリル(naphtothioxolyl)、ナフトキシインドリル、ナフト−トリアゾリル、ナフトピラニル、オキサビシクロヘプチル、アザベンズイミダゾリル、アザシクロヘプチル、アザシクロオクチル、アザシクロノニル、アザビシクロノニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロ−ピロニル、テトラヒドロキノレイニル、テトラヒドロチエニルおよびそのジオキシド、ジヒドロチエニルジオキシド、ジオキシインドリル、ジオキシニル、ジオキセニル、ジオキサジニル、チオキサニル、チオキソリル、チオウラゾリル、チオトリアゾリル、チオピラニル、チオピロニル、クマリニル、キノレイニル、オキシキノレイニル、クヌクリジニル(quinuclidinyl)、キサンチニル、ジヒドロピラニル、ベンゾジヒドロフリル、ベンゾチオピロニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾキサジニル、ベンゾキサゾリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキサニル、ベンゾチアジアゾリル、ベ
ンゾトリアジニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾキサゾリル、フェノチオキシニル、フェノチアゾリル、フェノチエニル(ベンゾチオフラニル)、フェノピロニル、フェンオキサゾリル、ピリジニル、ジヒドロピリジニル、テトラヒドロピリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアジニル、テトラジニル、トリアゾリル、ベンゾトリアゾリル、テトラゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、ピロリル、フリル、ジヒドロフリル、フロイル、ヒダントイニル、ジオキソラニル、ジオキソリル、ジチアニル、ジチエニル、ジチイニル(dithiinyl)、チエニル、インドリル、インダゾリル、ベンゾフリル、キノリル、キナゾリニル、キノキサリニル、カルバゾリル、フェノキサジニル、フェノチアジニル、キサンテニル、プリニル、ベンゾチエニル、ナフトチエニル、チアントレニル、ピラニル、ピロニル、ベンゾピロニル、イソベンゾフラニル、クロメニル、フェノキサチイニル、インドリジニル、キノリジニル、イソキノリル、フタラジニル、ナフトヒリジニル、シンノリニル、プテリジニル、カルボリニル、アクリジニル、ペリミジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ベンズイミダゾリル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、ピロリニル、ピロリジニル、ピペラジニル、ウリジニル、チミジニル、シチジニル、アジリニル、アジリジニル、ジアジリニル、ジアジリジニル、オキシラニル、オキサジリジニル、ジオキシラニル、チイラニル、アゼチル、ジヒドロアゼチル、アゼチジニル、オキセチル、オキセタニル、オキセタノニル、ホモピペラジニル、ホモピペリジニル、チエチル、チエタニル、ジアザビシクロクチル、ジアゼチル、ジアジリジノニル、ジアジリジンチオニル、クロマニル、クロマノニル、チオクロマニル、チオクロマノニル、チオクロメニル、ベンゾフラニル、ベンズイソチアゾリル、ベンゾカルバゾリル、ベンゾクロモニル、ベンズイソアロキサジニル、ベンゾクマリニル、チオクマリニル、フェノメトキサジニル、フェノパロキサジニル、フェントリアジニル、チオジアジニル、チオジアゾリル、インドキシル、チオインドキシル、ベンゾジアジニル(例えば、フタラジニル)、フタリジル、フタリミジニル、フタラゾニル、アロキサジニル、ジベンゾピロニル(すなわち、キサントニル)、キサンチオニル、イサチル、イソピラゾリル、イソピラゾロニル、ウラゾリル、ウラジニル、ウレチニル、ウレチジニル、スクシニル、スクシンイミド、ベンジルスルチミル、ベンジルスルタミルなど(その可能なあらゆる異性体形態を含む)が含まれ、ここで、前記複素環の各炭素原子は、独立して、ハロゲン、ニトロ、C1〜7アルキル(任意選択で、カルボニル(オキソ)、アルコール(ヒドロキシル)、エーテル(アルコキシ)、アセタール、アミノ、イミノ、オキシミノ、アルキルオキシミノ、アミノ酸、シアノ、カルボン酸エステルまたはアミド、ニトロ、チオC1〜7アルキル、チオC3〜10シクロアルキル、C1〜7アルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、アルケニルアミノ、シクロアルケニルアミノ、アルキニルアミノ、アリールアミノ、アリールアルキルアミノ、ヒドロキシルアルキルアミノ、メルカプトアルキルアミノ、複素環置換アルキルアミノ、複素環アミノ、複素環置換アリールアミノ、ヒドラジノ、アルキルヒドラジノ、フェニルヒドラジノ、スルホニル、スルホンアミドおよびハロゲンからなる群より選択される1つ以上の官能基または残基を含有する)、C3−7アルケニル、C2〜7アルキニル、ハロC1〜7アルキル、C3〜10シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アルキルアシル、アリールアシル、ヒドロキシル、アミノ、C1〜7アルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、アルケニルアミノ、シクロアルケニルアミノ、アルキニルアミノ、アリールアミノ、アリールアルキルアミノ、ヒドロキシアルキルアミノ、メルカプトアルキルアミノ、複素環置換アルキルアミノ、複素環アミノ、複素環置換アリールアミノ、ヒドラジノ、アルキルヒドラジノ、フェニルヒドラジノ、スルフヒドリル、C1〜7アルコキシ、C3〜10シクロアルコキシ、アリールオキシ、アリールアルキルオキシ、オキシ複素環、複素環置換アルキルオキシ、チオC1〜7アルキル、チオC3〜10シクロアルキル、チオアリール、チオ複素環、アリールアルキルチオ、複素環置換アルキルチオ、ホルミル、ヒドロキシルアミノ、シアノ、カルボン酸またはそのエステルもしくはチオエステルもしくはアミド、チオカルボン酸またはそのエステル
もしくはチオエステルもしくはアミドからなる群より選択される置換基でさらにまた置換されていてもよい。3〜10個の原子の環内の不飽和結合の数に応じて、複素環残基は、複素環芳香族(または「ヘテロアリール」)残基および非芳香族複素環残基に細分され得、前記非芳香族複素環残基のヘテロ原子が窒素である場合、後者は、C1〜7アルキル、C3〜10シクロアルキル、アリール、アリールアルキルおよびアルキルアリールからなる群より選択される置換基で置換されたものであり得る。
置換残基に関して本明細書で用いる場合、特に記載のない限り、用語「C1〜7アルコキシ」、「C3〜10シクロアルコキシ」、「アリールオキシ」、「アリールアルキルオキシ」、「オキシ複素環」、「チオC1〜7アルキル」、「チオC3〜10シクロアルキル」、「アリールチオ」、「アリールアルキルチオ」および「チオ複素環」は、それぞれ、C1〜7アルキル、C3〜10シクロアルキル、アリール、アリールアルキルまたは複素環残基(その各々は、例えば、本明細書に記載のものなど)の炭素原子が酸素原子または二価の硫黄原子に、単結合を介して結合されている置換基をいい、例えば、限定されないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、イソプロポキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、イソペントキシ、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、チオメチル、チオエチル、チオプロピル、チオブチル、チオペンチル、チオシクロプロピル、チオシクロブチル、チオシクロペンチル、チオフェニル、フェニルオキシ、ベンジルオキシ、メルカプトベンジル、クレゾキシなどである。
置換原子に関して本明細書で用いる場合、特に記載のない限り、ハロゲンという用語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素からなる群より選択される任意の原子を意味する。
置換残基に関して本明細書で用いる場合、特に記載のない限り、用語「ハロC1〜7アルキル」は、1つ以上の水素原子が、独立して、1つ以上のハロゲン(好ましくは、フッ素、塩素または臭素)によって置き換えられたC1〜7アルキル残基(上記規定のものなど)を意味し、例えば、限定されないが、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、オクタフルオロペンチル、ドデカフルオロヘプチル、ジクロロメチルなどである。
置換残基に関して本明細書で用いる場合、特に記載のない限り、用語「C2〜7アルケニル」は、1つ以上のエチレン不飽和結合を有し、2〜7個の炭素原子を有する直鎖および分枝鎖の非環式炭化水素の一価の残基、例えば、ビニル、1−プロペニル、2−プロペニル(アリル)、1−ブテニル、2−ブテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、3−メチル−2−ブテニル、3−ヘキセニル、2−ヘキセニル、2−ヘプテニル、1,3−ブタジエニル、ペンタジエニル、ヘキサジエニル、ヘプタジエニル、ヘプタトリエニルなど(その考えられ得るすべての異性体を含む)を示す。
置換残基に関して本明細書で用いる場合、特に記載のない限り、用語「C3〜10シクロアルケニル」は、3〜8個の炭素原子を有する単環式の一価または多価不飽和炭化水素の一価の残基、例えば、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロペンタジエニル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプテニル、シクロヘプタ−ジエニル、シクロヘプタトリエニル、シクロオクテニル、シクロオクタジエニルなど、または7〜10個の炭素原子を有するC7−10多環式の一価または多価不飽和炭化水素の一価の残基を意味し、例えば、ジシクロペンタジエニル、フェンケニル(fenchenyl)(そのあらゆる異性体を含む、例えば、α−ピノレニルなど)、ビシクロ[2.2.1]ヘプ−2−エニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2,5−ジエニル、シクロ−フェンケニルなどである。
置換残基に関して本明細書で用いる場合、特に記載のない限り、用語「C2〜7アルキニル」は、1つ以上の三重結合および任意選択で少なくとも1つの二重結合を含有し、2〜7個の炭素原子を有する直鎖および分枝鎖の炭化水素残基を規定し、例えば、アセチレニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、2−ペンチニル、1−ペンチニル、3−メチル−2−ブチニル、3−ヘキシニル、2−ヘキシニル、1−ペンテン−4−イニル、3−ペンテン−1−イニル、1,3−ヘキサジエン−1−イニルなどである。
置換残基に関して本明細書で用いる場合、特に記載のない限り、用語「アリールアルキル」、「アリールアルケニル」および「複素環置換アルキル」は、アリールまたは複素環残基(上記のものなど)が既に炭素原子を介して結合している脂肪族の飽和またはエチレン不飽和炭化水素の一価の残基(好ましくは、上記のものなどのC1〜7アルキルまたはC2〜7アルケニル残基)をいい、前記脂肪族残基および/または前記アリールまたは複素環残基は、独立して、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C1〜7アルキル、C1〜7アルコキシ、トリフルオロメチルおよびニトロからなる群より選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換されていてもよく、例えば、限定されないが、ベンジル、4−クロロベンジル、4−フルオロベンジル、2−フルオロベンジル、3,4−ジクロロベンジル、2,6−ジクロロベンジル、3−メチルベンジル、4−メチルベンジル、4−ter−ブチルベンジル、フェニルプロピル、1−ナフチルメチル、フェニルエチル、1−アミノ−2−フェニルエチル、1−アミノ−2−[4−ヒドロキシフェニル]エチル、1−アミノ−2−[インドル−2−イル]エチル、スチリル、ピリジルメチル(そのあらゆる異性体を含む)、ピリジルエチル、2−(2−ピリジル)イソプロピル、オキサゾリルブチル、2−チエニルメチル、ピロリルエチル、モルホリニルエチル、イミダゾル−1−イル−エチル、ベンゾジオキソリルメチルおよび2−フリルメチルなどである。
置換残基に関して本明細書で用いる場合、特に記載のない限り、用語「アルキルアリール」および「アルキル置換複素環」は、1つ以上の脂肪族飽和または不飽和炭化水素の一価の残基、好ましくは、1つ以上のC1〜7アルキル、C2〜7アルケニルまたはC3〜10シクロアルキル残基(上記規定のような)が結合しているアリールまたは、それぞれ、複素環残基(上記のものなど)をいい、例えば、限定されないが、o−トルイル、m−トルイル、p−トルイル、2,3−キシリル、2,4−キシリル、3,4−キシリル、o−クメニル、m−クメニル、p−クメニル、o−シメニル(cymenyl)、m−シメニル、p−シメニル、メシチル、ter−ブチルフェニル、ルチジニル(すなわち、ジメチルピリジル)、2−メチルアジリジニル、メチル−ベンズイミダゾリル、メチルベンゾフラニル、メチルベンゾチアゾリル、メチルベンゾトリアゾリル、メチルベンゾキサゾリルおよびメチルベンズセレナゾリルなどである。
置換残基に関して本明細書で用いる場合、特に記載のない限り、用語「アルコキシアリール」は、上記規定のような1つ以上のC1〜7アルコキシ残基、好ましくは1つ以上のメトキシ残基が結合しているアリール残基(上記のものなど)をいい、例えば、限定されないが、2−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、3,4−ジメトキシフェニル、2,4,6−トリメトキシフェニル、メトキシナフチルなどである。
置換残基に関して本明細書で用いる場合、特に記載のない限り、用語「アルキルアミノ」、「シクロアルキルアミノ」、「アルケニルアミノ」、「シクロ−アルケニルアミノ」、「アリールアミノ」、「アリールアルキルアミノ」、「複素環置換アルキルアミノ」、「複素環置換アリールアミノ」、「複素環アミノ」、「ヒドロキシアルキルアミノ」、「メルカプトアルキルアミノ」および「アルキニルアミノ」は、それぞれ、1つ(したがっ
て、一置換アミノ)または2個もの(したがって、二置換アミノ)C1〜7アルキル、C3〜10シクロアルキル、C2〜7アルケニル、C3〜10シクロアルケニル、アリール、アリールアルキル、複素環置換アルキル、複素環置換アリール、複素環(ただし、この場合、窒素原子は、複素環の炭素原子に結合されている)、モノ−もしくはポリヒドロキシC1〜7アルキル、モノ−もしくはポリメルカプトC1〜7アルキル、またはC2〜7アルキニル残基(1個または複数)(その各々は、それぞれ、例えば本明細書に記載のものであり、独立して、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C1〜7アルキル、C1〜7アルコキシ、トリフルオロメチルおよびニトロからなる群より選択される任意選択の置換基の存在を含む)が、単結合を介して窒素原子に結合されていることを意味し、例えば、限定されないが、アニリノ、2−ブロモアニリノ、4−ブロモアニリノ、2−クロロアニリノ、3−クロロアニリノ、4−クロロアニリノ、3−クロロ−4−メトキシアニリノ、5−クロロ−2−メトキシアニリノ、2,3−ジメチルアニリノ、2,4−ジメチルアニリノ、2,5−ジメチルアニリノ、2,6−ジメチルアニリノ、3,4−ジメチルアニリノ、2−フルオロアニリノ、3−フルオロアニリノ、4−フルオロアニリノ、3−フルオロ−2−メトキシアニリノ、3−フルオロ−4−メトキシアニリノ、2−フルオロ−4−メチルアニリノ、2−フルオロ−5−メチルアニリノ、3−フルオロ−2−メチルアニリノ、3−フルオロ−4−メチルアニリノ、4−フルオロ−2−メチルアニリノ、5−フルオロ−2−メチルアニリノ、2−ヨードアニリノ、3−ヨードアニリノ、4−ヨードアニリノ、2−メトキシ−5−メチルアニリノ、4−メトキシ−2−メチルアニリノ、5−メトキシ−2−メチルアニリノ、2−エトキシアニリノ、3−エトキシ−アニリノ、4−エトキシアニリノ、ベンジルアミノ、2−メトキシベンジルアミノ、3−メトキシベンジル−アミノ、4−メトキシベンジルアミノ、2−フルオロベンジルアミノ、3−フルオロベンジルアミノ、4−フルオロ−ベンジルアミノ、2−クロロベンジルアミノ、3−クロロベンジルアミノ、4−クロロベンジルアミノ、2−アミノベンジルアミノ、ジフェニルメチルアミノ、α−ナフチルアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、イソプロピルアミノ、プロペニルアミノ、n−ブチルアミノ、ter−ブチルアミノ、ジブチルアミノ、1,2−ジアミノプロピル、1,3−ジアミノプロピル、1,4−ジアミノブチル、1,5−ジアミノペンチル、1,6−ジアミノヘキシル、モルホリノメチルアミノ、4−モルホリノアニリノ、ヒドロキシメチルアミノ、β−ヒドロキシエチルアミノおよびエチニルアミノなどであり、この定義はまた、窒素原子が、2つの異なるサブセットの残基(例えば、アルキル残基とアルケニル残基)、または残基の同じサブセット内の2つの異なる残基(例えば、メチルエチルアミノ)に属する2つのかかる残基に結合されている混合二置換アミノ残基を含み、二置換アミノ残基の中で、対称的に置換されたアミノ残基は、より容易に入手可能であり、したがって、通常、調製の容易性の観点から好ましい。
置換残基に関して本明細書で用いる場合、特に記載のない限り、用語「(チオ)カルボン酸エステル」、「(チオ)カルボン酸チオエステル」および「(チオ)カルボン酸アミド」は、カルボキシルまたはチオカルボキシル基が、アルコール、チオール、ポリオール、フェノール、チオフェノール、第1級または第2級アミン、ポリアミン、アミノ−アルコールまたはアンモニアのヒドロカルボニル残基に結合している残基をいい、前記ヒドロカルボニル残基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、アルケニルアミノ、シクロアルケニルアミノ、アリールアミノ、アリールアルキルアミノ、複素環置換アルキルアミノ、複素環アミノ、複素環置換アリールアミノ、ヒドロキシアルキルアミノ、メルカプト−アルキルアミノまたはアルキニルアミノ(それぞれ、上記規定のものなど)からなる群より選択される。
置換残基に関して本明細書で用いる場合、特に記載のない限り、用語「アミノ酸」は、化学式HN−CHR−COOH(式中、Rは、アミノ酸型を特徴づける原子の側鎖基で
ある)を有する分子由来の残基をいい、前記分子は、20個の天然に存在するアミノ酸または任意の類似の天然に存在しないアミノ酸の1つであってもよい。
本明細書で用いる場合、特に記載のない限り、用語「立体異性体」は、式(I)の化合物が有し得る可能なあらゆる異なる異性形態ならびに立体配座形態、特に、基本分子構造の可能なあらゆる立体化学的および立体配座的異性形態、あらゆるジアステレオマー、エナンチオマーおよび/または配座異性体をいう。一部の本発明の化合物は、異なる互変異形態で存在し得、後者は、すべて本発明の範囲に含まれる。
本明細書で用いる場合、特に記載のない限り、用語「エナンチオマー」は、光学純度または少なくとも80%のエナンチオマー過剰(すなわち、一方のエナンチオマーが少なくとも90%および他方のエナンチオマーが多くて10%)、好ましくは、少なくとも90%、より好ましくは少なくとも98%(当該技術分野において標準的な方法によって測定したとき)のエナンチオマー過剰を有する本発明の化合物の個々の各光学活形態を意味する。
本明細書で用いる場合、特に記載のない限り、用語「溶媒和物」は、本発明のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体と適当な無機溶媒(例えば、水和物)または有機溶媒、例えば限定されないが、アルコール、ケトン、エステル、エーテル、ニトリルなどとで形成され得る任意の組合せを含む。
発明の詳細な説明
本発明の第1の実施形態において、新規ピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体は、一般式(I)に規定されるものであり、式中、置換基R、R、Rおよび/またはRの各々は、独立して、上記の定義のいずれかに対応するもの、特に、置換残基に対して使用される一般用語の個々の意味の(上記のものなど)のいずれかであり得、例えば限定されないが、「C1〜7アルキル」、「C3〜10シクロアルキル」、「C2〜7アルケニル」、「C2〜7アルキニル」、「アリール」、「同素環」、「複素環」、「ハロゲン」、「C3〜10シクロアルケニル」、「アルキルアリール」、「アリールアルキル」、「アルキルアミノ」、「シクロアルキル−アミノ」、「アルケニルアミノ」、「アルキニルアミノ」、「アリールアミノ」、「アリールアルキルアミノ」、「複素環置換アルキルアミノ」、「複素環アミノ」、「複素環−置換アリールアミノ」、「ヒドロキシアルキルアミノ」、「メルカプトアルキルアミノ」、「アルキニルアミノ」、「C1〜7アルコキシ」、「C3〜10シクロアルコキシ」、「チオC1〜7アルキル」、「チオC3〜10シクロアルキル」、「ハロC1〜7アルキル」、「アミノ酸」などであり得る。
本発明の第2の実施形態において、新規ピリド(3,2−d)ピリミジン中間体は、先に本明細書において明記したものであり、式中、置換基R、R、Rおよび/またはRの各々は、独立して、一般式(I)に関して示した定義のいずれかに対応するもの、特に、置換残基に対して使用される一般用語の個々の意味の(上記のものなど)のいずれかであり得、例えば限定されないが、「C1〜7アルキル」、「C3〜10シクロアルキル」、「C2〜7アルケニル」、「C2〜7アルキニル」、「アリール」、「同素環」、「複素環」、「ハロゲン」、「C3〜10シクロアルケニル」、「アルキルアリール」、「アリール−アルキル」、「アルキルアミノ」、「シクロアルキルアミノ」、「アルケニルアミノ」、「アルキニルアミノ」、「アリール−アミノ」、「アリールアルキルアミノ」、「複素環置換アルキルアミノ」、「複素環アミノ」、「複素環置換アリールアミノ」、「ヒドロキシアルキルアミノ」、「メルカプトアルキルアミノ」、「アルキニルアミノ」、「C1〜7アルコキシ」、「C3〜10シクロアルコキシ」、「チオC1〜7アルキル」、「チオC3〜10シクロアルキル」、「ハロC1〜7アルキル」、「アミノ酸」などであり得る。
一般式(I)を有する化合物の類型において、好ましい一群は、式中、Rが、置換基R(例えば、本明細書において上記規定のものなど)で任意選択的にN置換されたピペラジニル基であるものである。該ピペラジニル基は、1つ以上の炭素原子がn個の置換基Rでさらに置換されていてもよく、ここで、nは、0〜6の整数であり、nが少なくとも2であるとき、各Rは、独立して、その他のものと異なると規定される。1つ以上の炭素原子における1つ以上のかかる置換基Rの存在は、一般式(I)を有するピリド(2,3−d)ピリミジン誘導体ならびに対応する中間体にキラリティーを導入するのに好適な方法である。実際には、かかる置換基Rの選択は、置換ピペラジンの商業的入手性によって制限され得る。より好ましくは、例えば、2−メチルピペラジン−1−イル、2−フェニルピペラジン−1−イルおよび2,5−ジメチルピペラジン−1−イルなどにおけるように、Rがピペラジン−1−イル基であり、nが0、1または2であり、置換基Rの代表例がメチルまたはフェニルである。好ましい群の化合物において、本発明のより具体的な実施形態は、ピペラジニル基の2個の窒素原子のうちの1個が、カルボニル(オキソ)またはチオカルボニル(チオキソ)またはスルホニル官能性を有する置換基Rを有する(好ましくは、該窒素原子に直接隣接している)ものである。換言すると、この具体的な実施形態は、Rが、それぞれ、アシル、チオアシル、アミド、チオアミド、スルホニル、スルフィニル、カルボキシレートおよびチオカルボキシレートから選択される場合、Rが、それが結合している窒素原子と一緒に、それぞれ、アミド、チオアミド、ウレア、チオウレア、スルホンアミド、スルフィンアミド、カルバメート(carbamato)またはチオカルバメート基を形成することを意味する。
一般式(I)を有するピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体の特に有用な種は、置換基Rがピペラジン−1−イル基であり、該基は、4位が置換基Rで置換されており、ここで、Rは、
− COR(式中、Rは、水素;C1〜7アルキル;C3〜10シクロアルキル;ハロゲン、C1〜7アルキル、シアノおよびC1〜7アルコキシからなる群より選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換されているアリール;1つ以上のハロゲン原子で任意選択的に置換された複素環;アリールアルキル;アリールオキシアルキル;アリールアルコキシアルキル;アルコキシアルキル;アリールアルコキシ;アリールオキシ;アリールアルケニル;複素環置換アルキル;アルキルアミノおよびアリールアミノから選択され;代表的だが非限定的なRの例は、メチル、エチル、ペンチル、シクロヘキシル、フェニル、4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、4−ブチルフェニル、4−シアノフェニル、2−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、4−ペントキシフェニル、ナフチル、2−チエニル、4−ピリジニル、1−テトラヒドロピロリル、2−テトラヒドロピロリル、2−フラニル、3−フラニル、2,4−ジクロロ−5−フルオロ−3−ピリジニル、ジエチルアミノ、ジイソプロピルアミノ、ジフェニルアミノ、フェニル−エチル、4−クロロベンジル、フェノキシメチル、ベンジルオキシメチル、メトキシメチル、2−チエニルメチル、スチリル、ベンジルオキシ、フェノキシ、1−アミノ−2−フェニルエチル、1−アミノ−2−[4−ヒドロキシフェニル]エチルおよび1−アミノ−2−[インドル−2−イル]エチルである);
− CSR(式中、Rは、アルキルアミノおよびアリールオキシ(例えば限定されないが、ジメチルアミノおよびフェノキシなど)からなる群より選択される);
− SO10(式中、R10は、アリールおよびアリールアルキル(例えば、限定されないが、フェニルおよびベンジルなど)からなる群より選択される);ならびに
− R11(式中、R11は、C1〜7アルキル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アルコキシアルキル、複素環置換アルキル、シクロアルキルアルキル、複素環基、C3〜10シクロアルキル、アルキルアミノアルキル、アリールオキシアルキル、アルコキシアリール、ω−シアノアルキル、ω−カルボキシラトアルキルおよびカルボキサミドアルキルからなる群より選択される)
からなる群より選択されるものである。
一般式(I)を有するピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体の特に有用な種は、置換基Rが、一般式R−NR12(式中、Rは、結合またはC1〜3アルキレンであり、RおよびR12は、独立して、水素、C1〜7アルキル、C2〜7アルケニル、C2〜7アルキニル、アリール、アリールアルキル、C3〜10シクロアルキルおよびヘテロアリールからなる群より選択されるか、またはN、RおよびR12が一緒になって複素環を形成している)の基ものである。このサブクラスの誘導体において、Rが、結合またはメチレンである、および/またはRがメチル、エチル、プロピルまたはシクロプロピルメチルである、および/またはN、RおよびR12が一緒になってモルホリニル、2,6−ジメチルモルホリニル、ピロリジニル、アゼパニル、3,3,5−トリメチルアゼパニル、ピペリジニル、2−メチルピペリジニルまたは2−エチルピペリジニルを形成している場合が好ましい。かかる置換基をピリド(3,2−d)ピリミジン環の2位に導入するための方法は、WO 03/062209に広く記載されている。
本発明は、さらに、一般式(I)を有する新規ピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体を作製するための種々のプロセスおよび方法を提供する。概して、これらの化合物の調製は、適当なピリド(3,2−d)ピリミジン前駆物質(通常、2,3,6−三置換ピリジン)から出発するという原則を基本としており、置換基R、R、RおよびRの各々は、ピリド(3,2−d)ピリミジン部分の他の位置に既に導入されている1つ以上の置換基の存在、または後でさらなる置換基を導入する許容性(capacity)に悪影響を及ぼすことなく個々に導入され得る。
本発明者らにより、当該技術分野において既に知られているピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体の合成方法の代替として使用され得るか、または該方法と組み合わせて使用され得る(目的とする最終化合物に応じて)製造方法が開発された。例えば、本発明のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体のモノ−およびジ−N−オキシドの合成は、該誘導体を酸化剤で、例えば限定されないが、過酸化水素(例えば、酢酸の存在下で)または過酸(クロロ過安息香酸など)で処理することにより、容易に達成され得る。以下、本発明のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体の作製方法を添付の図1〜8によって、より詳細に説明する。ここで、以下、特に記載のない限り、置換基または置換原子R、R、RおよびRの各々は、発明の概要の式(I)で規定したとおりであり、より詳しくは、上記に開示した個々の意味のいずれかに対応するものであり得る。
各図に関する反応工程の記載では、ある特定の触媒および/またはある特定の種類の溶媒の使用が示されている。示された各触媒は、関与する反応の型に関して当業者によく知られた触媒量で使用されるべきであることを理解されたい。以下の反応工程に使用され得る溶媒としては、当該反応条件下で不活性な種々の種類の有機溶媒、例えば、プロトン性溶媒、極性非プロトン性溶媒および非極性溶媒ならびに水性溶媒などが挙げられる。より具体的な例としては、芳香族炭化水素、塩素化炭化水素、エーテル、脂肪族炭化水素、アルコール、エステル、ケトン、アミド、水またはその混合物、ならびに超臨界溶媒、例えば、二酸化炭素(反応を超臨界条件下で行ないながら)が挙げられる。各種の反応工程に適用可能な適当な反応温度および圧力条件は、本明細書に詳述しないが、関与する反応の型および使用される溶媒の種類(特に、その沸点)に関して当業者に既に知られた該当条件から逸脱しない。
図1は、2位の置換基がアミノである式(I)を有する2,4,6−三置換ピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体、ならびに2位の置換基がアセトアミドなどのN−保護アミノである、および/または4位の置換基がヒドロキシ、クロロまたはトリアゾリルであるその中間体を作製するための第1の方法を概略的に示す。6−クロロ−2−シアノ−3−
ニトロピリジンのニトロ基を工程(a)で、触媒的(例えば、水素雰囲気下で白金もしくはパラジウムの使用により)または化学的(例えば、酸性条件下で鉄もしくはスズの使用により)のいずれかで還元する。ピリド[3,2−d]ピリミジン骨格の形成をもたらす閉環反応を工程(b)で、閉環試薬(例えば限定されないが、クロロホルムアミジンまたはグアニジンなど)による6−クロロ−2−シアノ−3−アミノピリジンの処理によって行なう。次いで、水性酸性条件下での水性加水分解により、2−アミノ−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)オンが工程(c)で得られる。工程(d)では、6位の塩素原子が、多様なパラジウム触媒反応、例えば限定されないが、スズキ反応(アリールボロン酸での2−アミノ−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)オンの処理により、ビアリール誘導体の形成がもたらされる)およびヘック反応(多種多様な末端アルケンまたはアルキンでの2−アミノ−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)オンの処理により、アルケニルまたはアルキニル化合物が得られる)のための脱離基として使用され得る。工程(e)では、2位のアミノ基が、例えば、ピバロイル(図1に示さず)またはアセチル基により、無水酢酸またはピバロイル無水物(溶媒としてピリジン中)との反応によって保護され、かくして、2位へのN−保護アミノ基(例えば限定されないが、アセトアミドまたはピバルアミドなど)の導入がもたらされる。後続の求核置換反応のためのピリド[3,2−d]ピリミジン骨格の4位の互変異性ヒドロキシル基の活性化が、工程(f)で、対応する4−(1,2,4−トリアゾリル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体または4−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体を調製することにより行なわれる。4−トリアゾリル誘導体は、POClまたは4−クロロフェニルホスホロジクロリデートおよび1,2,4−トリアゾール(適切な溶媒中、例えば限定されないが、ピリジンまたはアセトニトリル中などで)で4−オキソ−ピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体を処理することにより得られ得る。4−クロロ誘導体は、塩化チオニルまたはPOClで4−オキソ−ピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体を処理することにより得られ得る。塩素原子またはトリアゾリル基は、図1においてLで示されている。トリアゾリル基または塩素原子の求核置換は工程(g)で、極性非プロトン性溶媒中での一般式RH(式中、Rは、一般式(I)において規定の通りである)を有する適切な求核試薬との反応によって行なわれる。ピペラジンが、この方法の工程(g)ならびに本明細書に記載の一部のさらなる方法の対応する工程で導入される場合、このピペラジン−1−イル置換基の第2の窒素原子が、所望により、適当なカルボン酸またはチオ−カルボン酸塩化物または塩化スルホニルRClと室温でピリジンなどの溶媒中にてカップリングされ得る。この方法の工程(g)ならびに本明細書に記載の一部のさらなる方法の対応する工程で好適に使用され得る市販のN−アルキルピペラジン、N−アリールピペラジンおよびN−アルキルアリールピペラジンの代表的だが非限定的な例としては、1−シクロヘキシルピペラジン、1−シクロペンチルピペラジン、1−(2,6−ジクロロベンジル)ピペラジン、1−(3,4−ジクロロフェニル)ピペラジン、1−[2−(ジメチルアミノ)−エチル]ピペラジン、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]ピペラジン、1−(3,4−ジメチルフェニル)ピペラジン、1−(2−エトキシエチル)ピペラジン、1−イソブチルピペラジン、1−(1−メチルピペリジン−4−イル−メチル)ピペラジン、1−(2−ニトロ−4−トリフルオロメチルフェニル)ピペラジン、1−(2−フェノキシエチル)ピペラジン、1−(1−フェニルエチル)ピペラジン、2−(ピペラジン−1−イル)酢酸エチルエステル、2−(ピペラジン−1−イル)酢酸N−メチル−N−フェニルアミド、2−(ピペラジン−1−イル)酢酸N−(2−チアゾリル)アミド、2−[2−(ピペラジン−1−イル)エチル]−1,3−ジオキソラン−3−(1−ピペラジニル)プロピオニトリル、1−[(2−ピリジル)−メチル]ピペラジンおよび1−チアゾル−2−イル−ピペラジンが挙げられる。最終工程(h)では、アミノ保護基を、酸性または塩基性加水分解などの標準的な切断条件を用いることにより切り離す。
図2は、2位の置換基がアミノである式(I)を有する2,4,6−三置換ピリド(3
,2−d)ピリミジン誘導体、ならびに2位の置換基がアセトアミドなどのN−保護アミノである、および/または4位の置換基がヒドロキシ、クロロまたはトリアゾリルであるその中間体を作製するための第2の方法を概略的に示す。工程(a)では、6−クロロ−2−シアノ−3−ニトロピリジンを、パラジウム触媒反応、例えば限定されないが、アリールボロン酸を用いるスズキ反応に供して対応するビアリール誘導体を得るか、または末端アルケンもしくはアルキンを用いるヘック反応に供してアルケニルもしくはアルキニル誘導体の形成をもたらす。3−ニトロ基を工程(b)で、触媒的(例えば、水素雰囲気下で白金もしくはパラジウムの使用により)または化学的(例えば、酸性条件下で鉄もしくはスズの使用により)のいずれかで還元する。ピリド[3,4−d]ピリミジン骨格の形成をもたらす閉環反応を工程(c)で、閉環試薬(例えば限定されないが、クロロホルムアミジンまたはグアニジン)での6−R置換−2−シアノ−3−アミノピリジン中間体の処理によって行なう。酸性またはアルカリ性いずれかの条件下での4−アミノ基の水性加水分解により、2−アミノ−6−R−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)オンが得られる。工程(e)では、2位のアミノ基が、例えば、ピバロイル(図2に示さず)またはアセチル基により、それぞれ、無水酢酸またはピバロイル無水物(溶媒としてピリジン中)との反応によって保護され、かくして、2位にN−保護アミノ基(例えば限定されないが、アセトアミドまたはピバルアミド)の導入がもたらされる。後続の求核置換反応のためのピリド[3,2−d]ピリミジン骨格の4位の互変異性ヒドロキシル基の活性化が、工程(f)で、対応する4−(1,2,4−トリアゾリル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体または4−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体を調製することにより行なわれる。4−トリアゾリル誘導体は、POClまたは4−クロロフェニルホスホロジクロリデートおよび1,2,4−トリアゾール(適切な溶媒中、例えば限定されないが、ピリジンまたはアセトニトリル中などで)で4−オキソ−ピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体を処理することにより得られ得る。4−クロロ誘導体は、塩化チオニルまたはPOClで4−オキソ−ピリド[3,2−α]ピリミジン誘導体を処理することにより得られ得る。トリアゾリル基または塩素原子は、図2においてLで示されている。トリアゾリル基または塩素原子の求核置換は工程(g)で、極性非プロトン性溶媒中での一般式RH(式中、Rは、一般式(I)において規定の通りである)を有する適切な求核試薬との反応によって行なわれる。最終工程(h)では、アミノ保護基を、酸性または塩基性加水分解などの標準的な切断条件を用いることにより切り離す。あるいはまた、アルキルアミノ、アリールアミノまたはアルキルアリールアミノ基Rを工程(i)で、試薬として適当量の1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザンの存在下、適切なアルキルアミン、アリールアミンまたはアルキルアリールアミンでの2−アミノ−6−R置換−ピリド[3,2−d]ピリミジンの処理によって、ピリド[3,2−d]ピリミジン骨格の4位に直接導入してもよい。
図3は、式(I)を有する2,4,6−三置換ピリド(3,2−d)ピリミジン中間体、ならびに4位の置換基がヒドロキシ、クロロまたはトリアゾリルである中間体を作製するための方法を概略的に示す。工程(a)では、6−クロロ−2−シアノ−3−ニトロピリジンを、パラジウム触媒反応、例えば限定されないが、アリールボロン酸を用いるスズキ反応に供して対応するビアリール誘導体を得るか、あるいはまた、末端アルケンまたはアルキンを用いるヘック反応に供してアルケニルもしくはアルキニル誘導体の形成をもたらす。工程(b)では、3−ニトロ基を、触媒的(例えば、水素雰囲気下で白金もしくはパラジウムの使用により)または化学的(例えば、酸性条件下で鉄もしくはスズの使用により)のいずれかで還元すると同時に、シアノ基をカルボキサミド官能基に加水分解する。2−R置換−ピリド[3,2−d]ピリミジン骨格の形成を工程(c)で、6−R置換−2−カルボキサミド−3−アミノピリジン誘導体を、オルトエステル(例えば限定されないが、オルトギ酸トリエチルなど)または酸塩化物いずれかでの処理した後、水酸化ナトリウムなどの塩基で処理することによって行なう。後続の求核置換反応のためのピリド[3,2−d]ピリミジン骨格の4位の互変異性ヒドロキシル基の活性化を工程(d
)で、対応する4−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体または対応する4−(1,2,4−トリアゾリル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体を調製することにより行なう。トリアゾリル誘導体は、POClまたは4−クロロフェニルホスホロジクロリデートおよび1,2,4−トリアゾール(適切な溶媒中、例えば限定されないが、ピリジンまたはアセトニトリル中などで)で4−オキソ−ピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体を処理することにより得られ得る。4−クロロ誘導体は、塩化チオニルまたはPOClで4−オキソ−ピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体を処理することにより得られ得る。4位のトリアゾリル基または塩素原子は、図3においてLで示されている。塩素原子または1,2,4−トリアゾリル部分の求核置換は工程(e)で、極性プロトン性または非プロトン性溶媒中での一般式RH(式中、Rは一般式(I)において規定の通りである)を有する適切な求核試薬との反応によって行なわれる。
図4は、式(I)を有する2,4,6−三置換ピリド(3,2−d)ピリミジン中間体、ならびに2位および4位の置換基がヒドロキシまたはクロロである中間体を作製するための別の方法を概略的に示す。工程(a)では、6−クロロ−シアノ−3−ニトロピリジンを、パラジウム触媒反応、例えば限定されないが、アリールボロン酸を用いるスズキ反応に供して対応するビアリール誘導体を得るか、あるいはまた、末端アルケンまたはアルキンを用いるヘック反応に供してアルケニルもしくはアルキニル誘導体の形成をもたらす。工程(b)では、3−ニトロ基を、触媒的(例えば、水素雰囲気下で白金もしくはパラジウムの使用により)または化学的(例えば、酸性条件下で鉄もしくはスズの使用により)のいずれかで還元すると同時に、シアノ基をカルボキサミド官能基に加水分解する。ピリド[3,2−d]ピリミジン骨格の形成をもたらす閉環反応を工程(c)で、ホスゲン誘導体(非プロトン性溶媒中)または炭酸塩(例えば限定されないが、ジメチル炭酸塩もしくはジエチル炭酸塩など)(プロトン性もしくは非プロトン性溶媒中)のいずれかでの6−R置換−2−カルボキサミド−3−アミノピリジン誘導体の処理によって行なう。後続の求核置換反応のためのピリド[3,2−d]ピリミジン骨格の2位および4位の互変異性ヒドロキシル基の活性化を工程(d)で、例えば、塩化チオニルまたはPOClで4−オキソ−ピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体を処理することによって、対応する2,4−ジクロロピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体を調製することにより行なう。4位の塩素の選択的求核置換は工程(e)で、適切な温度にて、極性プロトン性または非プロトン性溶媒中での一般式RHを有する適切な求核試薬との反応によって行なわれる。次いで、工程(f)では、所望の2,4,6−三置換誘導体を得るため、2−クロロ誘導体を、適切な温度にて、極性プロトン性または非プロトン性溶媒中で一般式RHを有する適切な求核試薬で処理する。
図5は、2位の置換基がアミノである式(I)を有する2,4,7−三置換ピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体、ならびに2位の置換基がアセトアミドなどのN−保護アミノである、および/または4位の置換基がヒドロキシ、クロロまたはトリアゾリルであるその中間体を作製するための第1の方法を概略的に示す。5−クロロ−2−シアノ−3−ニトロピリジンのニトロ基をまず工程(a)で、触媒的(例えば、水素雰囲気下で白金もしくはパラジウムの使用により)または化学的(例えば、酸性条件下で鉄もしくはスズの使用により)のいずれかで還元する。ピリド[3,2−d]ピリミジン骨格の形成をもたらす閉環反応を工程(b)で、閉環試薬(例えば限定されないが、クロロホルムアミジンまたはグアニジンなど)での5−クロロ−2−シアノ−3−アミノピリジンの処理によって行なう。次いで、水性酸性条件下での水性加水分解により、2−アミノ−7−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)オンが工程(c)で得られる。工程(d)では、7位の塩素原子が、多様なパラジウム触媒反応、例えば限定されないが、スズキ反応(アリールボロン酸での2−アミノ−7−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)オンの処理によりビアリール誘導体の形成がもたらされる)およびヘック反応(多種多様な末端アルケンまたはアルキンでの2−アミノ−7−クロロ−ピリド[3,2
−d]ピリミジン−4(3H)オンの処理により、アルケニルまたはアルキニル化合物が得られる)のための脱離基として使用され得る。工程(e)では、2位のアミノ基が、例えば、ピバロイル(図1に示さず)またはアセチル基により、無水酢酸またはピバロイル無水物(溶媒としてピリジン中)との反応によって保護され、かくして、2位にN−保護アミノ基(例えば限定されないが、アセトアミドまたはピバルアミドなど)の導入がもたらされる。後続の求核置換反応のためのピリド[3,2−d]ピリミジン骨格の4位の互変異性ヒドロキシル基の活性化が、工程(f)で、対応する4−(1,2,4−トリアゾリル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体または4−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体を調製することにより行なわれる。4−トリアゾリル誘導体は、POClまたは4−クロロフェニルホスホロジクロリデートおよび1,2,4−トリアゾール(適切な溶媒中、例えば限定されないが、ピリジンまたはアセトニトリル中などで)で4−オキソ−ピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体を処理することにより得られ得る。4−クロロ誘導体は、塩化チオニルまたはPOClで4−オキソ−ピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体を処理することにより得られ得る。塩素原子またはトリアゾリル基は、図5においてLで示されている。トリアゾリル基または塩素原子の求核置換は、工程(g)で、極性非プロトン性溶媒中での一般式RH(式中、Rは、一般式(I)において規定の通りである)を有する適切な求核試薬との反応によって行なわれる。最終工程(h)では、アミノ保護基を、酸性または塩基性加水分解などの標準的な切断条件を用いることにより切り離す。
図6は、2位の置換基がアミノである式(I)を有する2,4,7−三置換ピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体、ならびに2位の置換基がアセトアミドなどのN−保護アミノである、および/または4位の置換基がヒドロキシ、クロロまたはトリアゾリルであるその中間体を作製するための第2の方法を概略的に示す。工程(a)では、5−クロロ−2−シアノ−3−ニトロピリジンを、パラジウム触媒反応、例えば限定されないが、アリールボロン酸を用いるスズキ反応に供して対応するビアリール誘導体を得るか、または末端アルケンまたはアルキンを用いるヘック反応に供してアルケニルもしくはアルキニル誘導体の形成をもたらす。3−ニトロ基を工程(b)で、触媒的(例えば、水素雰囲気下で白金もしくはパラジウムの使用により)または化学的(例えば、酸性条件下で鉄もしくはスズの使用により)のいずれかで還元する。ピリド[3,4−d]ピリミジン骨格の形成をもたらす閉環反応を工程(c)で、閉環試薬(例えば限定されないが、クロロホルムアミジンまたはグアニジンなど)での5−R置換−2−シアノ−3−アミノピリジン中間体の処理によって行なう。酸性またはアルカリ性いずれかの条件下での4−アミノ基の水性加水分解により、2−アミノ−7−R−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)オンが得られる。工程(e)では、2位のアミノ基が、例えば、ピバロイル(図2に示さず)またはアセチル基により、それぞれ、無水酢酸またはピバロイル無水物(溶媒としてピリジン中)との反応によって保護され、かくして、2位にN−保護アミノ基(例えば限定されないが、アセトアミドまたはピバルアミドなど)の導入がもたらされる。後続の求核置換反応のためのピリド[3,2−d]ピリミジン骨格の4位の互変異性ヒドロキシル基の活性化が、工程(f)で、対応する4−(1,2,4−トリアゾリル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体または4−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体を調製することにより行なわれる。4−トリアゾリル誘導体は、POClまたは4−クロロフェニルホスホロジクロリデートおよび1,2,4−トリアゾール(適切な溶媒中、例えば限定されないが、ピリジンまたはアセトニトリル中などで)で4−オキソ−ピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体を処理することにより得られ得る。4−クロロ誘導体は、塩化チオニルまたはPOClで4−オキソ−ピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体を処理することにより得られ得る。トリアゾリル基または塩素原子は、図6においてLで示されている。トリアゾリル基または塩素原子の求核置換は工程(g)で、極性非プロトン性溶媒中での一般式RH(式中、Rは、一般式(I)において規定の通りである)を有する適切な求核試薬との反応によって行なわれる。最終工程(h)では、アミノ保
護基を、酸性または塩基性加水分解などの標準的な切断条件を用いることにより切り離す。あるいはまた、アルキルアミノ、アリールアミノまたはアルキルアリールアミノ基Rを工程(i)で、試薬として適当量の1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザンの存在下、適切なアルキルアミン、アリールアミンまたはアルキルアリールアミンでの2−アミノ−7−R置換−ピリド[3,2−d]ピリミジンの処理によってピリド[3,2−d]ピリミジン骨格の4位に直接導入してもよい。
図7は、式(I)を有する2,4,7−三置換ピリド(3,2−d)ピリミジン中間体、ならびに4位の置換基がヒドロキシ、クロロまたはトリアゾリルである中間体を作製するための方法を概略的に示す。工程(a)では、5−クロロ−2−シアノ−3−ニトロピリジンを、パラジウム触媒反応、例えば限定されないが、アリールボロン酸を用いるスズキ反応に供して対応するビアリール誘導体を得るか、あるいはまた、末端アルケンまたはアルキンを用いるヘック反応に供してアルケニルもしくはアルキニル誘導体の形成をもたらす。工程(b)では、3−ニトロ基を、触媒的(例えば、水素雰囲気下で白金もしくはパラジウムの使用により)または化学的(例えば、酸性条件下で鉄もしくはスズの使用により)のいずれかで還元すると同時に、シアノ基をカルボキサミド官能基に加水分解する。2−R−置換−ピリド[3,2−d]ピリミジン骨格の形成を工程(c)で、5−R置換−2−カルボキサミド−3−アミノピリジン誘導体を、オルトエステル(例えば限定されないが、オルトギ酸トリエチルなど)または酸塩化物のいずれかで処理した後、水酸化ナトリウムなどの塩基で処置することによって行なう。後続の求核置換反応のためのピリド[3,2−d]ピリミジン骨格の4位の互変異性ヒドロキシル基の活性化を工程(d)で、対応する4−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体または対応する4−(1,2,4−トリアゾリル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体を調製することにより行なう。トリアゾリル誘導体は、POClまたは4−クロロフェニルホスホロジクロリデートおよび1,2,4−トリアゾール(適切な溶媒中、例えば限定されないが、ピリジンまたはアセトニトリル中などで)で4−オキソ−ピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体を処理することにより得られ得る。4−クロロ誘導体は、塩化チオニルまたはPOClで4−オキソ−ピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体を処理することにより得られ得る。4位のトリアゾリル基または塩素原子は、図7においてLで示されている。塩素原子または1,2,4−トリアゾリル部分の求核置換は工程(e)で、極性プロトン性または非プロトン性溶媒中での一般式RH(式中、Rは、一般式(I)において規定の通りである)を有する適切な求核試薬との反応によって行なわれる。
図8は、式(I)を有する2,4,7−三置換ピリド(3,2−d)ピリミジン中間体、ならびに2位および4位の置換基がヒドロキシまたはクロロである中間体を作製するための別の方法を概略的に示す。工程(a)では、5−クロロ−2−シアノ−3−ニトロピリジンを、パラジウム触媒反応、例えば限定されないが、アリールボロン酸を用いるスズキ反応に供して対応するビアリール誘導体を得るか、あるいはまた、末端アルケンまたはアルキンを用いるヘック反応に供してアルケニルもしくはアルキニル誘導体の形成をもたらす。工程(b)では、3−ニトロ基を、触媒的(例えば、水素雰囲気下で白金もしくはパラジウムの使用により)または化学的(例えば、酸性条件下で鉄もしくはスズの使用により)のいずれかで還元すると同時に、シアノ基をカルボキサミド官能基に加水分解する。ピリド[3,2−d]ピリミジン骨格の形成をもたらす閉環反応を工程(c)で、ホスゲン誘導体(非プロトン性溶媒中)または炭酸塩(例えば限定されないが、ジメチル炭酸塩もしくはジエチル炭酸塩)(プロトン性もしくは非プロトン性溶媒中)のいずれかでの5−R置換−2−カルボキサミド−3−アミノピリジン誘導体の処理によって行なう。後続の求核置換反応のためのピリド[3,2−d]ピリミジン骨格の2位および4位の互変異性ヒドロキシル基の活性化を工程(d)で、例えば、塩化チオニルまたはPOClで4−オキソ−ピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体を処理することによって、対応する2,4−ジクロロピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体を調製することにより行なう
。4位の塩素の選択的求核置換は工程(e)で、適切な温度にて、極性プロトン性または非プロトン性中溶媒での一般式RHを有する適切な求核試薬との反応によって行なわれる。次いで、工程(f)では、所望の2,4,7−三置換誘導体を得るため、2−クロロ誘導体を、適切な温度で極性プロトン性または非プロトン性溶媒中にて、一般式RHを有する適切な求核試薬で処理する。
別の特定の実施形態において、本発明は、一群のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体、ならびに上記一般式(I)を有し、医薬的に許容され得る塩の形態であるかかるピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体を活性成分として含む医薬組成物に関する。後者としては、一般式(I)を有する化合物が塩形成剤とともに形成することができる任意の治療的に活性な非毒性付加塩が挙げられる。かかる付加塩は、本発明のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体を適切な塩形成性の酸または塩基で処理することにより、簡便に得られ得る。例えば、塩基性特性を有するピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体は、慣用手順に従って、遊離塩基形態を適当量の適切な酸で処理することにより、対応する治療的に活性な非毒性の酸付加塩形態に変換させ得る。かかる適切な塩形成酸の例としては、例えば、限定されないが、ハロゲン化水素酸塩(例えば、塩酸塩および臭化水素酸塩)、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、二リン酸塩塩、炭酸塩、重炭酸塩などの塩の形成をもたらす無機酸;ならびに、例えば、酢酸塩、プロパン酸塩、ヒドロキシ酢酸塩、2−ヒドロキシプロパン酸塩、2−オキソプロパン酸塩、乳酸塩、ピルビン酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、安息香酸塩、2−ヒドロキシ安息香酸塩、4−アミノ−2−ヒドロキシ安息香酸塩、ベンゼン−スルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、サリチル酸塩、p−アミノサリチル酸塩、パモ酸塩、重酒石酸塩、カンファースルホン酸塩、エデト酸塩、1,2−エタンジスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、ヘキシルレゾルシン酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヒドロキシエタンスルホン酸塩、マンデル酸塩、メチル硫酸塩、パントテン酸塩、ステアリン酸塩、ならびにエタンジオン酸、プロパンジオン酸、ブタンジオン酸、(Z)−2−ブテンジオン酸、(E)2−ブテンジオン酸、2−ヒドロキシブタンジオン酸、2,3−ジヒドロキシブタン−ジオン酸、2−ヒドロキシ1,2,3−プロパントリカルボン酸およびシクロヘキサンスルファミン酸に由来する塩などの塩の形成をもたらす有機モノカルボキシ酸またはジカルボン酸が挙げられる。
酸性特性を有する一般式(I)のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体は、同様にして、対応する治療的に活性な非毒性塩基付加塩形態に変換させ得る。適切な塩形成塩基の例としては、例えば、対応する金属塩をもたらす金属水酸化物、例えば限定されないが、アルカリ金属およびアルカリ土類金属(カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウムおよびナトリウム、または亜鉛など)のものなどの無機塩基;例えば限定されないが、アンモニア、アルキルアミン、ベンザチン、ヒドラバミン、アルギニン、リシン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレン−ジアミン、N−メチルグルカミン、プロカインなどの有機塩基が挙げられる。
本発明の一般式(I)を有するピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体を適切な塩形成酸または塩基で処理するための反応条件は、それぞれ、同じ酸または塩基が関与するが、塩基性または酸性特性を有する異なる有機化合物が関与する標準的な条件と同様である。好ましくは、医薬組成物における使用または特定の疾患を処置するための医薬の製造における使用に鑑み、医薬的に許容され得る塩が設計される、すなわち、塩形成酸または塩基は、より大きな水溶性、より低い毒性、より大きな安定性および/またはより低い溶解速度が本発明のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体に付与されるように選択される。
本発明は、さらに、生物学的に活性な成分、すなわち活性成分としての、特に、医薬も
しくは診断用剤としての、または医薬もしくは診断用キットの製造のための一般式(I)で表されるピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体、または医薬的に許容され得るその塩もしくは溶媒和物の使用を提供する。特に、前記医薬は、
− 免疫障害、特に、器官および細胞の移植拒絶、ならびに自己免疫性障害、
− 心臓血管障害、
− 中枢神経系の障害、
− TNF−α関連障害、
− ウイルス疾患、
− ホスホジエステラーゼ−4活性によって媒介される障害、および
− 細胞増殖性障害
からなる群より選択される病態の予防または処置のためのものであり得る。
前記使用に関連する病態および障害、ならびに対応する予防または処置の方法を、本明細書において以下に詳述する。本発明に関して記載する任意の使用は、非医学的使用(例えば、化粧用組成物に)、非治療的使用、非診断的使用、非ヒト使用(例えば、獣医学用組成物に)、または専らインビトロ使用、もしくは動物から離れた細胞での使用に限定されるものであってもよい。
本発明は、さらに、
(a)一般式(I)で表される、1種類以上のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体、および
(b)1種類以上の医薬的に許容され得る担体
を含む医薬組成物に関する。
別の実施形態において、本発明は、一般式(I)で表される、1種類以上のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体と、1種類以上の生物学的に活性な薬物(好ましくは、免疫抑制薬および/または免疫調節薬、抗体腫瘍薬および抗ウイルス剤からなる群より選択される)との組合せ、好ましくは、相乗的組合せを提供する。当該技術分野では慣用的であるように、薬物の組合せの相乗効果の評価は、ChouらによってAdv. Enzyme Reg.(1984)22:27に記載されたメジアン効果則(median effect principle)を用い、個々の薬物間の相互作用の定量化を解析することにより行なわれ得る。簡単には、この法則(principle)は、2つの薬物間の相互作用(相乗作用、相加作用、拮抗作用)が、下記の等式:
Figure 2008526704
(式中、EDは、所与の効果をもたらすのに必要とされる第1もしくは単独で使用されたそれぞれ第2の薬物(1a,2a)、または第2もしくはそれぞれ第1の薬物(1c,2c)との組合せの用量である)
で定義される組合せ指数(以下、CIという)を用いて定量化され得ることを示す。前記第1および第2の薬物は、それぞれ、CI<1、CI=1またはCI>1に応じて相乗的または相加的または拮抗的効果を有する。本明細書において以下により詳細に説明するように、この法則は、いくつかの望ましい効果、例えば限定されないが、移植拒絶に対する活性、免疫抑制もしくは免疫調節に対する活性または細胞増殖に対する活性に適用され得る。
例えば、本発明は、免疫抑制または免疫調節に対して相乗効果を有し、
(a)1種類以上の免疫抑制薬および/または免疫調節薬、ならびに
(b)一般式(I)で表される、少なくとも1種類のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体、ならびに
(c)任意選択で1種類以上の医薬用賦形剤または医薬的に許容され得る担体
を含有する、自己免疫性障害の処置もしくは予防および/または移植拒絶において同時、個別または逐次使用するための医薬組成物または併用調製物に関する。
本発明の相乗的組成物または併用調製物に含めるのに好適な免疫抑制薬は、よく知られた治療用類型に属するものである。これらは、好ましくは、シクロスポリンA、置換キサンチン(例えば、ペントキシフィリンなどのメチルキサンチン)、ダルトロバン、シロリマス、タクロリムス、ラパマイシン(および以下に規定するものなどのその誘導体)、レフルノミド(またはその主な活性代謝産物A771726、もしくはマロノニトリルアミドと呼ばれるそのアナログ)、ミコフェノール酸およびその塩(例えば、商品名Mofetil(登録商標)で市販されているナトリウム塩)、副腎皮質ステロイド、アザチオプリン、ブレキナール、グスペリムス、6−メルカプトプリン、ミゾリビン、クロロキン、ヒドロキシクロロキンおよび免疫抑制特性を有するモノクローナル抗体(例えば、エタネルセプト、インフリキシマブまたはキネレット)からなる群より選択される。本発明の意味における副腎皮質ステロイドとしては、主として、グルココルチコイド、例えば、限定されないが、シプロシノニド、デスオキシコルチコステロン、フルドロコルチゾン、フルモキソニド、ヒドロコルチゾン、ナフロコート、プロシノニド、チモベゾン、チプレダン、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、メトトレキサート、プレドニゾン、プレドニゾロン、トリアムシノロンおよび医薬的に許容され得るその塩が挙げられる。本明細書でいうラパマイシン誘導体としては、O−アルキル化誘導体、特に、9−デオキソラパマイシン、26−ジヒドロラパマイシン、40−O置換ラパマイシンおよび28,40−O,O−二置換ラパマイシン(米国特許第5,665,772号に開示されたものなど)例えば、40−O−(2−ヒドロキシ)エチルラパマイシン(これはSDZ−RADとしても知られる)、ペグ化ラパマイシン(米国特許第5,780,462号に開示されたものなど)、7−デスメチルラパマイシンのエーテル(米国特許第6,440,991号に開示されたものなど)ならびにSDZ−RADのポリエチレングリコールエステル(米国特許第6,331,547号に開示されたものなど)が挙げられる。
本発明の相乗的免疫調節医薬組成物または併用調製物に含めるのに好適な免疫調節薬は、好ましくは、アセマンナン、アミプリロース、ブシラミン、ジメプラノール、ジチオカルブナトリウム、イミキモッド、リノシンプラノベクス、インターフェロン−β、インターフェロン−γ、レンチナン、レバミゾール、リソフィリン、ピドチモド、ロムルチド、プラトニン、プロコダゾール、プロパゲルマニウム、サイモモデュリン、サイモペンチンおよびウベニメックスからなる群より選択される。
免疫抑制または免疫調節に対する本発明の医薬組成物または併用調製物の相乗活性は、1つ以上のリンパ球活性化試験によって容易に測定され得る。通常、活性化は、リンパ球増殖によって測定される。したがって、増殖の抑制は、常に、適用した実験的条件下での免疫抑制を意味する。リンパ球活性化のためには、種々の刺激が存在し、特に、
a)いわゆる混合リンパ球培養試験における異なる種のリンパ球の共培養(混合リンパ球反応、以下、MLRという):互いに非特異的に活性化するHLA−DR型の異なるマイナーおよびメジャー抗原(=アロ抗原)を発現するリンパ球;
b)外来的に添加される抗体(OKT3)によるT−リンパ球の活性化が存在するCD3アッセイ。この抗体は、共起刺激機能を有するリンパ球膜上に位置するCD3分子に対して反応する。OKT3とCD3との間の相互作用は、T細胞活性化をもたらし、これは、Ca+/カルモジュリン/カルシニューリン系により進行し、例えば、シクロスポリンA(以下、CyAという)によって阻害され得る;
c)T−リンパ球の特異的活性化が、CD28分子(これは、リンパ球膜上にも位置し、強力な共起刺激シグナルを送達する)に対する外来的に添加される抗体によって進行するCD28アッセイ。この活性化は、Ca+非依存性であり、したがって、CyAによって阻害され得ない、
である。
本発明のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体、ならびにこれを含む相乗的組合せの免疫抑制活性または免疫調節活性の測定は、好ましくは、1つ以上、好ましくは少なくとも3つのリンパ球活性化インビトロ試験(より好ましくは、上記のMLR試験、CD3アッセイおよびCD28アッセイの少なくとも1つを含む)の測定に基づくものである。好ましくは、使用されるリンパ球活性化インビトロ試験は、2つの異なる分化クラスター(好ましくは、かかるクラスターの同じ一般型に属し、より好ましくは、I型膜貫通タンパク質に属する)に対する少なくとも2つのアッセイを含む。任意選択で、免疫抑制活性または免疫調節活性の測定は、他のリンパ球活性化インビトロ試験に基づいて、例えば、TNF−αアッセイまたはIL−1アッセイまたはIL−6アッセイまたはIL−10アッセイまたはIL−12アッセイまたはかかるクラスターのさらなる一般型に属する、より好ましくは、II型膜貫通タンパク質(例えば限定されないが、CD69、CD71もしくはCD134など)に属する分化クラスターのアッセイを行なうことにより行なわれ得る。
相乗効果は、本明細書において先に記載したメジアン効果解析方法によって評価され得る。かかる試験は、例えば、当該技術分野において標準的な手法に従って、これらの精製バッチがさらに解析され得る前に解析の最後でいくつかの細胞サブカテゴリーに分離および分類できる設備(equipment)、例えば、フローサイトメーターの使用を伴い得る。
移植拒絶の予防または処置における本発明の医薬組成物の相乗活性は、例えば、LinらによってTransplantation(1997)63:1734−1738に記載されたWhole Blood Assay(以下、WBAという)において行なわれる1つ以上の白血球活性化試験によって容易に測定され得る。本明細書で使用されるWBAは、事前に本発明のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体、および任意選択でその他の免疫抑制薬をインビボで与えた動物から採取された全血中に存在するリンパ球を用いてインビトロで行なわれるリンパ増殖アッセイである。したがって、このアッセイは、インビトロでのリードアウト(read−out)アッセイによって評価される物質のインビボ効果を反映する。相乗効果は、本明細書において先に記載したメジアン効果解析方法によって評価され得る。また、動物の種々の器官移植モデルもインビボで利用可能であるが、これらは、使用されるドナー種およびレシピエント種に応じて、および移植される器官の性質に応じて、種々の免疫原性によって強く影響される。したがって、移植される器官の寿命を用いて免疫応答の抑制が測定され得る。
免疫抑制または免疫調節に対して相乗活性を有する本発明による医薬組成物または併用調製物は、式(I)のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体を、意図される使用および調製物の予測される効果に応じて広い含有量範囲で含有するものであり得る。一般的に、併用調製物中のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体の含有量は、0.1〜99.9重量%、好ましくは1〜99重量%、より好ましくは約5〜95重量%の範囲内である。
本発明は、さらに、細胞増殖に対して相乗効果を有し、
(a)1種類以上の抗体腫瘍薬、および
(b)一般式(I)で表される、少なくとも1種類のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体、および
(c)任意選択で1種類以上の医薬用賦形剤または薬学的に許容され得る担体
を含有する、細胞増殖性障害の処置または予防における同時、個別または逐次使用のための組成物または併用調製物に関する。
本発明の相乗的抗増殖性医薬組成物または併用調製物に含めるのに好適な抗体腫瘍薬は、好ましくは、アルカロイド類、アルキル化剤(例えば、限定されないが、アルキルスルホン酸塩、アジリジン、エチレンイミン、メチルメラミン、ナイトロジェンマスタードおよびニトロソウレア)、抗生物質、代謝拮抗物質(例えば、限定されないが、葉酸アナログ、プリンアナログおよびピリミジンアナログ)、酵素、インターフェロンならびに白金錯体からなる群より選択される。より具体的な例としては、アシビシン;アクラルビシン;アコダゾール;アクロニン;アドゼレシン;アルデスロイキン;アルトレタミン;アンボマイシン;アメタントロン;アミノグルテチミド;アムサクリン;アナストロゾール;アントラマイシン;アスパルギナーゼ;アスペリン;アザシチジン;アゼテパ;アゾトマイシン;バチマスタット;ベンゾデパ;ビカルタミド;ビサントレン;ビスナフィド;ビゼレシン;ブレオマイシン;ブレキナール;ブロピリミン;ブスルファン;カクチノマイシン;カルステロン;カラセミド;カルベチマー;カルボプラチン;カルムスチン;カルビシン;カルゼレシン;セデフィンコール;クロラムブシル;シロレマイシン;シスプラチン;クラドビン;クリスナトール;シクロホスファミド;シタラビン;ダカルバジン;ダクチノマイシン;ダウノルビシン;デシタビン;デキソルマプラチン;デザグアニン;ジアジクオン;ドセタキセル;ドキソルビシン;ドロロキシフェン;ドロモスタノロン;ドゥアゾマイシン;エダトレキセート;エフロミチン;エルサミトルシン;エンロプラチン;エンプロメート;エピプロピジン;エピルビシン;エルブロゾール;エソルビシン;エストラムスチン;エタニダゾール;エチオダイズド油I131;エトポシド;エトプリン;ファドロゾール;ファザラビン;フェンレチニド;フロクスウリジン;フルダラビン;フルオロウラシル;フルロシタビン;ホスキドン;ホストリエシン;ゲムシタビン;金198;ヒドロキシウレア;イダルビシン;イホスファミド;イルモホシン;インターフェロンα−2a;インターフェロンα−2b;インターフェロンα−n1;インターフェロンα−n3;インターフェロンβ−1a;インターフェロンγ−1b;イプロプラチン;イリノテカン;ランレオチド;レトロゾール;ロイプロリド;リアロゾール;ロメトレキソール;ロムスチン;ロソキサントロン;マソプロコール;マイタンシン;メキオレンタミン;メゲストロール;メレンゲストロール;メルファラン;メノガリル;メルカプトプリン;メトトレキサート;メトプリン;メツレデパ;ミチンドミド;ミトカリシン;ミトクロミン;ミトギリン;ミトマルシン;マイトマイシン;ミトスパー;ミトーテン;ミトキサントロン;ミコフェノール酸;ノコダゾール;ノガラマイシン;オルマプラチン;オキスラン;パクリタキセル;ペグアスパラガーゼ;ペリオマイシン;ペンタムスチン;ペプロマイシン;ペルホスファミド;ピポブロマン;ピポスルファン;ピロキサントロン;プリカマイシン;プロメスタン;ポルフィマー;ポルフィロマイシン;ププレドニムスチン;プロカルバジン;プロマイシン;ピラゾフリン;リボプリン;ログレチミド;サフィンゴール;セムスチン;シムトラゼン;スパルフォセート;スパルソマイシン;スピロゲルマニウム;スピロムスチン;スピロプラチン;ストレプトニグリン;ストレプトゾシン;塩化ストロンチウム89;スロフェナル;タリソマイシン;タキサン;タキソイド;テコガラン;テガフール;テロキサントロン;テモポルフィン;テニポシド;テロキシロン;テストラクトン;チアミプリン;チオグアニン;チオテパ;チアゾフリン;チラパザミン;トポテカン;トレミフェン;トレストロン;トリシリビン;トリメトレキサート;トリプロテリン;ツブロゾール;ウラシルマスタード;ウレデパ;バプレオチド;ベルテポルフィン;ビンブラスチン;ビンクリスチン;ビンデシン;ビネピジン;ビングリシネート;ビンロイロシン;ビノレルビン;ビンロシジン;ビンゾリジン;ボロゾール;ゼニプラチン;ジノスタチン;ゾルビシン;およびこれらの医薬的に許容され得る塩が挙げられる。
他の好適な抗腫瘍性化合物としては、ビタミンD3誘導体、例えば限定されないが、20−エピ−1,25ジヒドロキシビタミンD3など;5−エチニルウラシル;アビラテロン;アクラルビシン;アシルフルベン;アデシペノール;アドゼレシン;アルデスロイキン;ALL−TKアンタゴニスト;アルトレタミン;アンバムスチン;アミドキシ(amidox);アミホスチン;アミノレブリン酸;アムルビシン;アムサクリン;アナグレライド;アナストロゾール;アンドログラホリド;新脈管形成インヒビター;アンタゴニストD;アンタゴニストG;アンタレリックス;抗背側構造(dorsalizing morphogenetic)タンパク質−1;抗アンドロゲン、例えば、限定されないが、ベノルテロン、シオテロネル、シプロテロン、デルマジノン、オキセンドロン、トプテロン、ザノテロンおよびこれらの薬学的に許容され得る塩;抗エストロゲン、例えば、限定されないが、クロメテロン;デルマジノン;ナホキシジン;ニトロミフェン;ラロキシフェン;タモキシフェン;トレミフェン;トリオキシフェンおよびこれらの医薬的に許容され得る塩;アンチネオプラストン;アンチセンスオリゴヌクレオチド;アフィディコリングリシネート;アポトーシス遺伝子モジュレーター;アポトーシス調節因子;アプリン酸;ara−CDP−DL−PTBA;アルギニンデアミナーゼ;アスラクリン;アタメスタン;アトリムスチン;アキシナスタチン;アザセトロン;アザ毒素;アザチロシン;バッカチンIII誘導体;バラノール;バチマスタット;BCR/ABLアンタゴニスト;ベンゾクロリン;ベンゾイルスタウロスポリン;β−ラクタム誘導体;β−アレチン;ベタクラマイシンB;ベツリン酸;bFGFインヒビター;ビカルタミド;ビサントレン;ビスアジリジニルスパミン;ビスナフィド;ビストラテンA;ビゼレシン;ブレフレート;ブロピリミン;ブドチタン;ブチオニンスルホキシミン;カルシポトリオール;カルホスチンC;カンプトテシン誘導体;カナリポックスIL−2;カペシタビン;カルボキサミド−アミノ−トリアゾール;カルボキシアミドトリアゾール;CaRest M3;CARN 700;軟骨由来インヒビター;カルゼレシン;カゼインキナーゼインヒビター;カスタノスパミン;セクロピンB;セトロレキシックス;クロリン;クロロキノキサリンスルホンアミド;シカプロスト;シス−ポルフィリン;クロミフェンおよびそのアナログ;クロトリマゾール;コリスマイシンAおよびB;コンブレタスタチンおよびそのアナログ;コナゲニン;クラムベシジン816;クリプトフィシンおよびその誘導体;クラシンA;シクロペンタントラキノン;シクロプラタン;シペマイシン;シタラビン;細胞溶解因子;サイトスタチン;ダクリキシマブ;デヒドロジデムニンB;デスロレリン;デクスホスファミド;デクスラゾキサン;デクスベラパミル;ジデムニンB;ジドックス;ジエチルノルスパミン;ジヒドロ−5−アザシチジン;ジヒドロタキソール;ジオキサマイシン;ジフェニルスピロムスチン;ドコサノール;ドラセトロン;ドキシフルリジン;ドロロキシフェン;ドロナビノール;ドゥオカルマイシンSA;エブセレン;エコムスチン;エデルフェシン;エドレコロマブ;エレメン;エミテフール;エプリステリド;エストロゲンアゴニストおよびアンタゴニスト;エキセムスタン;フィルグラスティム;フィナステリド;フラボピロドール;フレゼラスチン;フルアステロン;フルオロダウノルニシン;ホルフェニメクス;ホルメスタン;ホテムスチン;ガドリニウムテキサフィリン;硝酸ガリウム;ガロシタビン;ガニレリックス;ゼラチナーゼインヒビター;グルタチオンインヒビター;ヘプスルファム;ヘレグリン;ヘキサメチレンビスアセトアミド;ヒペリシン;イバンドロン酸;ヨードキシフェン;イドラマントン;イロマスタット;イミダゾアクリドン;イミキモッド;免疫賦活ペプチド;インスリン様成長因子−1受容体インヒビター;インターフェロンアゴニスト;イオベングアン;ヨードドキソルビシン;イポメアノール;イリノテカン;イロプラクト;イルソグラジン;イソベンガゾール;イソホモハリコンゴリンB;イタセトロン;ジャスプラキノリド;カハラリドF;ラメラリン−N;レイナマイシン;レノグラスチム;レンチナン;レプトルスタチン;白血病抑制因子;ロイプロレリン;レバミゾール;リアロゾール;リッソクリナミド;ロバプラチン;ロンブリシン;ロニダミン;ロバスタチン;ロキソリビン;ルートテカン;テキサフィリンルテチウム;リソフィリン;マンノスタチンA;マリマスタット;マソプロコール;マスピン;マトリリシンインヒビター;マトリックスメタロプロテイナーゼインヒビター;メルバロ
ン;メテレリン;メチオニナーゼ;メトクロプラミド;MIFインヒビター;ミフェプリストン;ミルテホシン;ミリモスチム;ミトグラゾン;ミトラクトール;ミトナフィド;ミト毒素線維芽細胞成長因子−サポリン;モファロテン;モルグラモスチン;ヒト絨毛性ゴナドトロピンモノクローナル抗体;モピダモール;ミカペルオキシドB;ミリアポロン;N−アセチルジナリン;N置換ベンズアミド;ナファレリン;ナグレスチップ;ナロキソロン;ペンタゾシン;ナパビン;ナフテルピン;ナルトグラスチム;ネダプラチン;ネモルビシン;ネリドロン酸;中性エンドペプチダーゼ;ニルタミド;ニサマイシン;一酸化窒素モジュレーター;ニトロキシド抗酸化剤;ニトルリン;オクトレオチド;オキセノン;オナプリストン;オンダンセトロン;オンダンセトロン;オラシン;オサテロン;オキサリプラチン;オキサウノマイシン;パラウアミン;パルミトイルリゾキシン;パミドロン酸;パナキシトリオール;パノミフェン;パラバクチン;パゼリプチン;ペルデシン;ペントサン;ペントスタチン;ペントロゾール;パーフルブロン;ペリリルアルコール;フェナジノマイシン;フェニルアセテート;ホスファターゼインヒビター;ピシバニル;ピロカルピン;ピラルビシン;ピリトレキシム;プラセチンAおよびB;プラスミノゲン活性化因子インヒビター;プロピルビス−アクリドン;プロスタグランジンJ2;プロテアソームインヒビター;タンパク質キナーゼCインヒビター;タンパク質チロシンホスファターゼインヒビター;プリンヌクレオシドホスホリラーゼインヒビター;プルプリン;ピラゾロアクリジン;ラルチトレキセド;ラモセトロン;rasファルネシルタンパク質トランスフェラーゼインヒビター;rasインヒビター;ras−GAPインヒビター;レテリプチン;エチドロン酸レニウム186;リゾキシン;レチナミド;ロヒツカイン;ロムルチド;ロキニメックス;ルビギノンB1;ルボキシル;サイントピン;サルコフィトールA;サルグラモスチン;シゾフィラン;ソブゾキサン;ボロカプタートナトリウム;フェニル酢酸ナトリウム;ソルベロール;ソマトメジン結合タンパク質;ソネルミン;スパルホス酸;スピカマイシンD;スプレノペンチン;スポンギスタチン1;スクアラミン;幹細胞分裂インヒビター;スチピアミド;ストロメリシンインヒビター;スルフィノシン;スラジスタ;スラミン;スワインソニン;タリムスチン;タモキシフェン;タウロムスチン;タザロテン;テコガラン;テルラピリリウム;テロメラーゼインヒビター;テモゾロミド;テトラクロロデカオキシド;テトラゾミン;タリブラスチン;チオコラリン;トロンボポイエチン;チマルファシン;チモポイエチン受容体アゴニスト;チモトリナン;甲状腺刺激ホルモン;スズエチルエチオプルプリン;チタノセン;トプセンチン;トレチノイン;トリアセチルウリジン;トロピセトロン;ツロステリド;チロシンキナーゼインヒビター;チルホスチン;ウベニメックス;尿生殖洞由来成長阻害因子;ウロキナーゼ受容体アンタゴニスト;バリオリンB;ベラレソール;ベラミン;ベルジン;ベルテポルフィン;ビンキサルチン;ビタキシン;ザノテロン;ジラスコルブ;ならびにこれらの医薬的に許容され得る塩が挙げられる。
本発明の化合物はまた、微小管の安定化により細胞をG2−M期で停止させることにより作用する抗癌剤と組合せて投与され得る。タキソール(パクリタキセル)、そのアナログおよび誘導体に加え、この機序によって作用する抗癌剤の他の例としては、限定されないが、以下の市販の薬物および開発中の薬物:エルブロゾール、ドラスタチン、イセチオン酸ミボブリン、ディスコデルモライド、アルトルヒルチン、スポンジスタチン、セマドチン塩酸塩、エポチロンデスオキシエポチロン、16−アザ−エポチロン、21−アミノエポチロン、21−ヒドロキシエポチロン、26−フルオロエポチロン、オーリスタチン、ソブリドチン、クリプトフシン、ビチレブアミド、ツブリシン、カナデンソール、センタウレイジン、オンコシジン、フィジアノリド、ラウリマリド、ナルコシン、ナスカピン、ヘミアステリン、アセチルアセトン酸バナドセン、モンサトール、イナノシン、エレウテロビン、カリバエオシド、カリバエオリン、ハリコンドリン、ジアゾナミド、タッカロノリド、ジオゾスタチン、フェニルアヒスチン、ミオセベリン、レスベラスタチンリン酸塩ナトリウム、ならびにこれらの医薬的に許容され得る塩が挙げられる。
細胞増殖に対する本発明の医薬組成物または併用調製物の相乗活性は、1つ以上の試験、例えば限定されないが、腫瘍細胞株の培養物中のH−チミジンの取り込みに由来する放射能の測定などによって容易に測定され得る。例えば、試験化合物の抗腫瘍効果を評価するため、種々の腫瘍細胞株、例えば限定されないが、
− RPM11788:ヒト末梢血白血球(PBL)白色人種腫瘍株、
− ジャーカット:ヒト急性T細胞白血病、
− EL4:C57BI/6マウスリンパ腫、または
− THP−1:ヒト単球腫瘍株
が選択され得る。
選択された腫瘍細胞株に応じて、および当該技術分野における一般知識に従って、種々の培養培地、例えば、
− RPMI1788およびTHP−1には、RPMI−1640+10%FCS+1%NEAA+1%ピルビン酸ナトリウム+5×10−5メルカプト−エタノール+抗生物質(G−418 0.45μg/ml)
− ジャーカットおよびEL4には、RPMI1 640+10%FCS+抗生物質(G−418 0.45μg/ml)
などがかかる試験に使用され得る。
細胞増殖の相乗効果測定試験の具体的な実施形態では、腫瘍細胞株を回収し、完全培地(whole medium)中、0.27×10細胞/mlの懸濁液を調製する。懸濁液(150μl)をマイクロタイタープレートに3連で添加する。完全培地(コントロール)または試験濃度の試験化合物のいずれか(50μl)を、マイクロタイタープレート内の細胞懸濁液に添加する。細胞を、37℃で5%CO下、約16時間インキュベートする。H−チミジンを添加し、細胞をさらに8時間インキュベートし、次いで回収し、放射能を、カウント/分(CPM)でβ−カウンターにて測定する。H−チミジン細胞含有量、したがって測定される放射能は、該細胞株の増殖に比例する。相乗効果は、本明細書において先に開示したメジアン効果解析方法によって評価される。
細胞増殖に対して相乗活性を有する本発明による医薬組成物または併用調製物は、一般式(I)のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体を、意図される使用および調製物の予測される効果に応じて広い含有量範囲で含有するものであり得る。一般的に、併用調製物のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体含有量は、0.1〜99.9重量%、好ましくは1〜99重量%、より好ましくは約5〜95重量%の範囲内である。
本発明は、さらに、ウイルス感染に対して相乗効果を有し、
(a)1種類以上の抗ウイルス剤、および
(b)一般式(I)で表される、少なくとも1種類のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体、および
(c)任意選択で1種類以上の医薬用賦形剤または医薬的に許容され得る担体
を含有する、ウイルス感染の処置または予防における同時、個別または逐次使用のための医薬組成物または併用調製物に関する。
本発明の相乗的抗ウイルス性組成物または併用調製物に含めるのに好適な抗ウイルス剤としては、例えば、当該技術分野でよく知られたカテゴリーに属するレトロウイルス酵素インヒビター、例えば、HIV−1 INインヒビター、ヌクレオシド逆転写酵素インヒビター(例えば、ジドブジン、ラミブジン、ジダノシン、スタブジン、ザルシタビンなど)、非ヌクレオシド逆転写酵素インヒビター(例えば、ネビラピン、デラビルジンなど)、他の逆転写酵素インヒビター(例えば、ホスカメトナトリウムなど)、およびHIV−1プロテアーゼインヒビター(例えば、サキナビル、リトナビル、インジナビル、ネルフ
ィナビルなど)が挙げられる。他の好適な抗ウイルス剤としては、例えば、アセマンナン、アシクロビル、アデホビル、アロブジン、アルビルセプト、アマンタジン、アラノチン、アリルドン、アテビルジン、アブリジン、シドホビル、シパムフィリン、シタラビン、デスシクロビル、ジスオキサリル、エドクスジン、エンビラデン、エンビルオキシム、ファムシクロビル、ファモチン、フィアシタビン、フィアルリジン、フロクスウリジン、ホサリラート、ホスホネット、ガンシクロビル、イドクスリジン、ケトキサール、ロブカビル、メモチン、メチサゾン、ペンシクロビル、ピロダビル、ソマンタジン、ソリブジン、チロロン、トリフルリジン、バラシクロビル、ビダラビン、ビルオキシム、ジンビルオキシム、モロキシジン、ポドフィロトキシン、リバビリン、リマンタジン、スタリマイシン、スタトロン、トロマンタジンおよびキセナゾ酸、ならびにこれらの医薬的に許容され得る塩が挙げられる。
本発明のこの態様に特に関連するのは、ピコルナ−、トガ−、ブンヤ、オルトミクソ−、パラミクソ−、ラブド−、レトロ−、アレナ−、B型肝炎−、C型肝炎−、D型肝炎−、アデノ−、ワクシニア−、パピローマ−、ヘルペス−、コロナ−、水痘−および帯状疱疹−ウイルス、特に、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)からなる群より選択されるウイルスの複製の阻害である。ウイルス感染に対する本発明の医薬組成物または併用調製物の相乗活性は、1つ以上の試験、例えば限定されないが、イソボログラム(isobologram)法によって容易に測定され得、該方法は、ElionらによってJ.Biol.Chem.(1954)208:477−488に、およびBabaらによってAntimicrob.Agents Chemother.(1984)25:515−517に既報のものであり、阻害濃度割合(fractional inhibitory concentration)(以下、FICという)を算出するためにEC50を使用するものである。組み合わせた化合物のFICに相当する最小FIC指数(例えば、FIC+FIC)が1.0に等しい場合、その組合せは相加的であると言え、1.0〜0.5である場合は、その組合せを亜相乗であると規定し、0.5より小さい場合は、その組合せを相乗的と規定する。最小FIC指数が1.0〜2.0である場合、その組合せを亜拮抗的と規定し、2.0より大きい場合は、その組合せを拮抗的と規定する。
ウイルス感染に対して相乗活性を有する本発明による医薬組成物または併用調製物は、式(I)のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体を、意図される使用および調製物の予測される効果に応じて広い含有量範囲で含有するものであり得る。一般的に、併用調製物のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体含有量は、0.1〜99.9重量%、好ましくは1〜99重量%、より好ましくは約5〜95重量%の範囲内である。
本発明は、さらに、ホスホジエステラーゼ−4活性によって媒介される疾患に対して相乗効果を有し、
(a)1つ以上のホスホジエステラーゼ−4インヒビター、および
(b)一般式(I)で表される、少なくとも1種類のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体、および
(c)任意選択で1種類以上の医薬用賦形剤または医薬的に許容され得る担体
を含有する、ホスホジエステラーゼ−4活性によって媒介される疾患の処置または予防における同時、個別または逐次使用のための医薬組成物または併用調製物に関する。ホスホジエステラーゼ−4活性によって媒介される疾患に対して相乗活性を有する本発明による医薬組成物または併用調製物は、一般式(I)のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体を、意図される使用および調製物の予測される効果に応じて広い含有量範囲で含有するものであり得る。一般的に、併用調製物のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体含有量は、0.1〜99.9重量%、好ましくは1〜99重量%、より好ましくは約5〜95重量%の範囲内である。
好適なホスホジエステラーゼインヒビターは、ピロリジノン(例えば、限定されないが、ロリプラム、RO20−1724およびRS33793など)、キナゾリンジオン(例えば、限定されないが、ニトラクアゾン、CP−77059およびRS−25344など)、キサンチン誘導体(例えば、限定されないが、デンブフィリン、アロフィリンおよびBRL61063など)、フェニルエチルピリジン(例えば、限定されないが、CDP840など)、テトラヒドロピリミドン(例えば、限定されないが、アチゾラムなど)、ジアゼピン誘導体(例えば、限定されないが、Cl1018など)、オキシムカルバメート(例えば、限定されないが、フィラミナストなど)、ナフチリジノン(例えば、限定されないが、RS17597など)、ベンゾフラン(例えば、限定されないが、2−ブチル−7−メトキシベンゾフラン−4−カルボン酸(3−5−ジクロロピリジン−4−イル)−アミド、2−ベンジル−7−メトキシベンゾフラン−4−カルボン酸(3−5−ジクロロピリジン−4−イル)−アミド、7−メトキシ−2−フェネチル−ベンゾフラン−4−カルボン酸(3−5−ジクロロピリジン−4−イル)−アミド、5−(2−ブチル−7−メトキシベンゾフラン−4−イル)−テトラヒドロピリミジン−2−オン、およびフェニルジヒドロベンゾフランなど)、ナフタレン誘導体(例えば、限定されないが、T440など)、プリン誘導体(例えば、限定されないが、V−112294Aなど)、イミダゾリジノン、シクロヘキサンカルボン酸(例えば、限定されないが、アリフロなど)、ベンズアミド(例えば、限定されないが、ピクラミラストなど)、ピリドピリダジノン、ベンゾチオフェン(例えば、限定されないが、チベネラストなど)、エタゾレート、S−(+)−グラウシン、置換フェニル化合物および置換ビフェニル化合物、ならびにピリドピリダジノンからなる群より選択され得る。
本発明による医薬組成物および併用調製物は、経口または任意の他の適当な様式で投与され得る。経口投与が好ましく、その調製物は、錠剤、水性分散剤、分散性の粉剤もしくは顆粒剤、エマルジョン、硬質もしくは軟質のカプセル剤、シロップ剤、エリキシル剤またはゲル剤の形態を有し得る。投薬形態は、このような医薬組成物の製造のための当該技術分野で知られた任意の方法を用いて作製され得、添加剤として、甘味料、フレーバー剤、着色剤、防腐剤などを含み得る。担体材料および賦形剤は、本明細書において以下に詳述するが、とりわけ、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウム;顆粒化剤および崩壊剤、結合剤などが挙げられ得る。本発明の医薬組成物または併用調製物は、任意の不活性な固形の希釈剤もしくは担体材料と混合してゼラチンカプセルに内包させてもよく、または成分が水もしくは油状媒体と混合された軟質ゼラチンカプセルの形態を有するものであってもよい。水性分散剤は、生物学的に活性な組成物または併用調製物を、懸濁剤、分散剤または湿潤剤との組合せで含むものであり得る。油状分散剤は、植物油などの懸濁剤を含むものであり得る。また、経直腸投与も、例えば、坐剤またはゲルの形態で適用可能である。また、注射(例えば、筋肉内または腹腔内)も一投与様式として、処置対象の障害および患者の状態に応じて、例えば、注射用の溶液または分散液の形態で適用可能である。
本発明の医薬組成物または併用調製物によって予防または処置される対象となる自己免疫障害としては、
− 全身性自己免疫疾患、例えば限定されないが、エリテマトーデス、乾癬、脈管炎、多発性筋炎、強皮症、多発性硬化症、強直性脊椎炎、関節リウマチおよびシェーグレン症候群;甲状腺炎などの自己免疫性内分泌障害;ならびに
− 器官特異的自己免疫疾患、例えば限定されないが、アジソン病、溶血性または悪性貧血、グッドパスチャー症候群、グレーヴズ病、特発性血小板減少性紫斑病、インスリン依存性糖尿病、若年性糖尿病、ブドウ膜炎、クローン病、潰瘍性大腸炎、天疱瘡、アトピー性皮膚炎、自己免疫性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、自己免疫性肺炎、自己免疫性心臓炎、重症筋無力症、糸球体腎炎および自然不妊
の両方が挙げられる。
本発明の医薬組成物または併用調製物によって予防または処置される対象となる移植拒絶としては、移植された、または生着させた器官または細胞(同種移植片および異種移植片の両方)の拒絶、例えば、限定されないが、対宿主性移植片病などが挙げられる。用語「器官」は、本明細書で用いる場合、哺乳動物、特にヒトのあらゆる器官または器官の一部、例えば、限定されないが、腎臓、肺、骨髄、毛髪、角膜、目(硝子体)、心臓、心臓弁、肝臓、膵臓、血管、皮膚、筋肉、骨、腸または胃などを意味する。用語「拒絶」は、本明細書で用いる場合、最終的に、移植された器官において細胞または組織の死をもたらすか、または移植された器官もしくはレシピエントの機能性能力および生存能に悪影響を及ぼすレシピエントの身体または移植された器官のあらゆる反応を意味する。特に、これは、急性および慢性の拒絶反応を意味する。また、本発明には、細胞移植および異種移植の拒絶を予防または処置することが包含される。異種移植の主な障害は、同種移植片の拒絶を担うTリンパ球が活性化される前であっても、先天免疫系、特にT−非依存性Bリンパ球およびマクロファージが活性化されることである。これは、それぞれ超急性拒絶および血管性拒絶と呼ばれる2つの型の重症な早期急性拒絶を誘発する。本発明は、シクロスポリンAなどの従来の免疫抑制薬が異種移植において有効でないという問題点に取り組むものである。本発明の化合物がT非依存性異種抗体産生ならびにマクロファージ活性化を抑制する能力は、異種ハムスター心臓移植片を受容させた胸腺欠損T−欠陥(deficient)マウスにおける異種移植片拒絶の抑制能力において評価され得る。
本発明の医薬組成物または併用調製物によって予防または処置される対象となる細胞増殖性障害としては、癌、好ましくは、肺癌、白血病、卵巣癌、肉腫、カポージ肉腫、髄膜腫、結腸癌、リンパ節腫瘍、多形性グリア芽細胞腫、前立腺癌または皮膚癌(carcinose)からなる群より選択されるものの任意の種類の腫瘍の発達または浸潤または転移阻害(inhibition)が挙げられる。
本発明の医薬組成物または併用調製物によって予防または処置される対象となるCNS障害としては、認知的病態、例えば、痴呆、脳虚血、外傷、てんかん、精神分裂病、慢性痛覚、ならびに神経障害(例えば、限定されないが、鬱病、社会恐怖および強迫性障害など)が挙げられる。
本発明の医薬組成物または併用調製物によって予防または処置される対象となる心臓血管障害としては、限定されないが、虚血性障害、梗塞または再灌流障害、アテローム性動脈硬化および脳卒中が挙げられる。
本発明の医薬組成物または併用調製物によって予防または処置される対象となるTNF−α関連障害としては、以下のもの:
− 敗血症性または内毒素性ショックまたは敗血症(特に、処置開始時に1,000pg/mlより上の血清インターロイキン−6レベルを有する患者において);
− 血管性TNF−α媒介性疾患、例えば限定されないが、播種性血管内凝固症候群および川崎病;
− 哺乳動物の全身、身体の限局または特定の組織型または位置で起こるTNF−αの異常レベル(本明細書において、正常健常な被験体において存在するTNF−αレベルより少なくとも10%大きく、最大500%と規定する)と関連する、および/または該異常レベルによって誘導される病態および状態;かかる組織型としては、限定されないが、血液、リンパ、肝臓、腎臓、脾臓、心臓筋肉または血管、脳または脊髄白質または灰白質、軟骨、靱帯、腱、肺、膵臓、卵巣、精巣および前立腺が挙げられる。また、異常TNF−αレベルは、身体内の特定の領域または細胞、例えば、関節、神経血管接合部および骨にも局在し得る。かかる病態としては、アルコール−誘導肝炎;神経変性疾患、例えば、錐体外路障害および小脳障害(皮質脊髄系の病変を含む)など;基底核の障害;多動障害、
例えば、舞踏病など;薬物誘発性運動障害;運動減少障害、例えば、パーキンソン病など;脊髄小脳性変性、例えば、脊髄性運動失調、多系統変性(例えば、デジェリーヌ‐クルンプケ症候群)および全身性障害(例えば、レフサム病、無β−リポ蛋白血症(abetalipoprotemia)、運動失調および毛細血管拡張症)など;運動単位の障害、例えば、神経原性筋萎縮(前角細胞変性、例えば、筋萎縮性側索硬化症、乳児脊髄性筋萎縮症および若年性脊髄性筋萎縮症)など;アルツハイマー病;ヴェルニッケ‐コルサコフ症候群;クロイツフェルト‐ヤーコプ病;ハレルフォルデン−スパッツ(Hallerrorden−Spatz)病;および原発性または続発性の骨髄異形成症候群が挙げられる;
− TNF−αおよび/または抗癌化学療法剤の毒性効果、特に、腫瘍治療中(例えば、シスプラチンの使用後)のTNF−α生成に伴う副作用;
− 放射性元素による哺乳動物組織への照射後の傷害、例えば限定されないが、放射線誘発性対宿主性移植片病;ならびに
− 悪液質および類似の慢性消耗病(癌に関連するものであれ、他の慢性疾患に関連するものであれ)、例えば、吸収不良性障害、過剰な身体的ストレス、摂食障害、およびAIDSなど
が挙げられる。
本発明の医薬組成物または併用調製物によって予防または処置される対象となるホスホジエステラーゼ−4活性によって媒介される障害としては、限定されないが、勃起機能不全、敗血症および敗血症性ショックが挙げられる。PDE−4は、特に、炎症細胞および免疫細胞に多量に存在する。cAMPレベルのモジュレーションにより、PDE−4は、白血球応答、例えば、単球、T細胞および好中球の炎症性作用、軌道および血管の平滑筋収縮、ならびにアデニリルシクラーゼ連結Gタンパク質結合受容体(例えば、N−メチル−D−アスパルテートに対するものなど)を介する神経伝達物質シグナル伝達を調節する。PDE−4の阻害により、細胞内輸送および細胞増殖が遮断され、炎症性媒介物質、サイトカインおよび反応性酸素種の生成が減衰される。TNF−αは、関節リウマチ、強直性脊椎炎、クローン病および乾癬における重要な標的である。しかしながら、重症な喘息および後期の関節リウマチなどの疾患では、好中球が、病理学的炎症性過程に重要な役割を果たす。PDE−4インヒビターは、多数の好中球応答、例えば、IL−8の産生、ロイコトリエンB4およびスーパーオキシドアニオン、ならびに脱顆粒、化学走性および付着を抑制することができる。また、PDE−4インヒビターの平滑筋(例えば、気管支拡張性)弛緩効果は、喘息の処置に非常に有益である。PDE−4 Bアイソフォームの阻害の後に起こるTNF−α産生の阻害は、cAMP依存性であり、LPS誘導性ショックからの保護のためのプロテインキナーゼA活性を必要とする。したがって、マクロファージ内でのPDE−4 Bの非常に特殊な機能およびLPSシグナル伝達におけるその重大な役割は、当該技術分野でよく知られており、したがって、敗血症および敗血症性ショックの処置のための、サブタイプ選択的PDE−4インヒビターを用いる治療ストラテジーの基盤を提供している。
用語「勃起機能不全」は、本明細書で用いる場合、任意の型の勃起機能不全、例えば、限定されないが、血管性、神経性、内分泌性および精神性のインポテンス(「インポテンス」は、本明細書において、周期的または常時、性交に充分な硬直性の勃起が達成または持続ができないことを示すために用いる);ペーロニー症候群;プリアピスム;早漏;ならびにヒト性反応の3つの相、すなわち、欲求、興奮および快感の少なくとも1つを妨げる任意の他の状態、疾患または障害(要因または原因に関係なく)などを包含する。
本発明の医薬は、予防的使用のためのものであってもよく(すなわち、TNF−αレベルの上昇が予測され得るような状況である場合)、あるいはまた、望ましくない高レベル(本明細書で上記規定のとおり)に達した後、またはTNF−αレベルが上昇中でのTN
F−αレベルの低減における使用のためのものであってもよい。
用語「医薬的に許容され得る担体または賦形剤」は、医薬組成物および併用調製物に関して本明細書で用いる場合、活性成分、すなわち一般式(I)のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体、および任意選択で免疫抑制薬または免疫調節薬または抗体腫瘍薬または抗ウイルス剤とともに製剤化され得るものであって、処置対象の場所への適用または散布を助長するため(例えば、前記組成物を溶解、分散または拡散させることにより)、および/またはその有効性を損なうことなく保存、輸送もしくは取り扱いを助長するためのものである任意の材料および物質を意味する。医薬的に許容され得る担体は、固形または液状または気体状(圧縮されて液状物が形成されたもの)であり得、すなわち、本発明の組成物は、濃縮薬、乳剤、液剤、顆粒剤、微粉薬(dust)、スプレー剤、エーロゾル剤、ペレット剤または粉剤として好適に使用され得る。
前記医薬組成物およびその製剤における使用に好適な医薬用担体は、当業者によく知られている。本発明においてその選択は、通常、本発明のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体の水溶性が低いか、または非常に低いため、特に制限されないが、期待される徐放性プロフィールに鑑みて適正な製剤化が補助され得る好適な担体組合せの選択に対し、特別な注意を払う。好適な医薬用担体としては、湿潤剤、分散剤、粘着剤(sticker)、接着剤、乳化剤または表面活性剤、増粘剤、錯化剤、ゲル化剤、溶媒、被覆剤、抗菌剤および抗真菌剤(例えば、フェノール、ソルビン酸、クロロブタノール)、等張剤(例えば、糖類または塩化ナトリウム)などの添加剤が挙げられるが、これらは、薬務に一致する、すなわち、哺乳動物に対して永続的な障害をもたらさない担体および添加剤であるものとする。
本発明の医薬組成物は、任意の既知の様式で、例えば、活性な成分を一工程または多工程の手順で、選択した担体材料、および適切な場合はその他の添加剤、例えば表面活性剤などとともに、均一に混合、溶解、噴霧乾燥、コーティングおよび/または粉砕することにより調製され得、また、例えば、ミクロスフェア(通常、約1〜10μmの直径を有する)の形態で得ることを考慮した、すなわち、生物学的活性成分(1種類または複数)の制御放出または持続放出のためのマイクロカプセルの製造のためのミクロン化(micronisation)によっても調製され得る。
本発明の医薬組成物に使用される好適な表面活性剤は、良好な乳化、分散および/または湿潤特性を有する非イオン系、カチオン系および/またはアニオン系界面活性剤である。好適なアニオン系界面活性剤としては、水溶性のセッケンおよび水溶性の合成表面活性剤の両方が挙げられる。好適なセッケンは、高級脂肪酸(C10〜C22)のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、非置換または置換されたアンモニウム塩、例えば、オレイン酸もしくはステアリン酸または天然脂肪酸混合物(ココナッツ油または獣脂油から得られ得る)のナトリウムまたはカリウム塩である。合成界面活性剤としては、ポリアクリル酸のナトリウムまたはカルシウム塩;脂肪族スルホン酸塩および硫酸塩;スルホン化ベンズイミダゾール誘導体およびアルキルアリールスルホン酸塩が挙げられる。脂肪族スルホン酸塩または硫酸塩は、通常、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、非置換アンモニウム塩または8〜22個の炭素原子を有するアルキルまたはアシル残基で置換されたアンモニウム塩、例えば、リグノスルホン酸もしくはドデシルスルホン酸のナトリウムもしくはカルシウム塩、または天然脂肪酸から得られる脂肪族アルコール硫酸塩の混合物、硫酸エステルもしくはスルホン酸エステルのアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩(ラウリル硫酸ナトリウムなど)およびスルホン酸の脂肪族アルコール/エチレンオキシド付加物の形態である。好適なスルホン化ベンズイミダゾール誘導体は、好ましくは、8〜22個の炭素原子を含有する。アルキルアリールスルホン酸塩の例は、ドデシルベンゼンスルホン酸もしくはジブチル−ナフタレンスルホン酸のナトリウム、カルシウムもしくは
アルカノール(alcanol)アミン塩、またはナフタレンスルホン酸/ホルムアルデヒド縮合生成物である。また、対応するリン酸塩、例えば、リン酸エステル塩ならびにp−ノニルフェノールとエチレンおよび/またはプロピレンオキシドとの付加物、あるいはリン脂質も好適である。この目的に適したリン脂質は、天然(動物もしくは植物細胞に由来する)またはケファリンもしくはレシチン型の合成リン脂質例えば、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセリン、リゾレシチン、カルジオリピン、ジオクタニルホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジルコリンなど、およびこれらの混合物である。
好適な非イオン系界面活性剤としては、分子内に少なくとも12個の炭素原子を含有するアルキルフェノール、脂肪族アルコール、脂肪酸、脂肪族アミンまたはアミドのポリエトキシル化およびポリプロポキシル化誘導体、アルキラレンスルホン酸塩ならびにジアルキルスルホコハク酸塩、例えば、脂肪族および脂環式アルコール、飽和および不飽和脂肪酸ならびにアルキルフェノールのポリグリコールエーテル誘導体が挙げられ、前記誘導体は、好ましくは、(脂肪族)炭化水素部分に3〜10個のグリコールエーテル基および8〜20個の炭素原子を含有し、アルキルフェノールのアルキル部分に6〜18個の炭素原子を含有する。さらに好適な非イオン系界面活性剤は、アルキル鎖内に1〜10個の炭素原子を含有するポリ(poyly)プロピレングリコール、エチレンジアミノポリプロピレングリコールとのポリエチレンオキシドの水溶性付加物であって、20〜250個のエチレングリコールエーテル基および/または10〜100個のプロピレングリコールエーテル基を含有する付加物である。かかる化合物は、通常、プロピレングリコール単位1つあたり1〜5個のエチレングリコール単位を含有する。非イオン系界面活性剤の代表例は、ノニルフェノール−ポリエトキシ−エタノール、ヒマシ油ポリグリコールエーテル、ポリプロピレン/ポリエチレンオキシド付加物、トリブチルフェノキシポリエトキシ−エタノール、ポリエチレングリコールおよびオクチルフェノキシポリエトキシ−エタノールである。ポリエチレンソルビタンの脂肪酸エステル(例えば、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンなど)、グリセロール、ソルビタン、スクロースおよびペンタエリスリトールもまた、好適な非イオン系界面活性剤である。
好適なカチオン系界面活性剤としては、ハロ、フェニル、置換されたフェニルまたはヒドロキシで任意選択的に置換されている4つの炭化水素残基を有する第4級アンモニウム塩、好ましくはハロゲン化物;例えば、N−置換基として少なくとも1個のC〜C22アルキル残基(例えば、セチル、ラウリル、パルミチル、ミリスチル、オレイルなど)および、さらなる置換基として、非置換またはハロゲン化された低級アルキル、ベンジルおよび/またはヒドロキシC1〜4アルキル残基を含有する第4級アンモニウム塩が挙げられる。
この目的に適した表面活性剤のより詳細な記載は、例えば、「McCutcheon’s Detergents and Emulsifiers Annual」(MC Publishing Crop.,Ridgewood,New Jersey,1981)、「Tensid−Taschenbuch」、第2版(Hanser Verlag,Vienna,1981)および「Encyclopaedia of Surfactants(Chemical Publishing Co.,New York,1981)」に見出すことができる。
構造形成剤、増粘剤またはゲル形成剤を本発明の医薬組成物および併用調製物に含めてもよい。好適なかかる薬剤は、特に、高度に分散性のケイ酸、例えば、商品名Aerosilで市販品されている製品;ベントナイト;モンモリロナイトのテトラアルキルアンモニウム塩(例えば、商品名Bentoneの市販品)、ここで、アルキル基の各々は、1〜20個の炭素原子を含有したものであり得る;セトステアリルアルコールおよび改質ヒ
マシ油製品(例えば、商品名Antisettleで市販品されている製品)などである。
本発明の医薬組成物および併用調製物に含め得るゲル化剤としては、限定されないが、セルロース誘導体、例えば、カルボキシメチルセルロース、セルロースアセテートなど;天然ゴム、例えば、アラビアゴム、キサンタンガム、トラガカントガム、グアールガムなど;ゼラチン;二酸化ケイ素;合成ポリマー、例えばカルボマー、およびその混合物が挙げられる。ゼラチンおよび改質セルロースは、好ましい類型のゲル化剤の典型である。
本発明の医薬組成物および併用調製物に含め得る他の任意選択の賦形剤としては、酸化マグネシウム;アゾ染料;有機および無機顔料(二酸化チタンなど);UV吸収剤;安定剤;臭気マスキング剤;粘度向上剤;抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸パルミテート、亜硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウムなど、およびその混合物);防腐剤(例えば、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、没食子酸プロピル、ベンジルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベンなど);金属イオン封鎖剤(エチレンジアミン四酢酸など);フレーバー剤(天然バニリンなど);緩衝剤(クエン酸および酢酸など);体質顔料または増量剤(ケイ酸塩、珪藻土、酸化マグネシウムまたは酸化アルミニウムなど);高密化剤(densification agent)(マグネシウム塩など);ならびにその混合物などの添加剤が挙げられる。
本発明の組成物および併用調製物中の生物学的に活性な成分の作用持続期間を制御するため、さらなる成分を含めてもよい。したがって、制御放出組成物は、適切なポリマー担体(例えば、ポリエステル、ポリアミノ酸、ポリビニルピロリドン、エチレン−ビニル酢酸塩コポリマー、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、硫酸プロタミンなど)選択することにより達成され得る。また、薬物放出の速度および作用持続期間は、活性な成分を、粒子、例えば、高分子物質(ヒドロゲル、ポリ乳酸、ヒドロキシメチルセルロース、ポリメチルメタクリレートおよびその他の上記のポリマーなど)のマイクロカプセル内に組み込むことにより制御され得る。かかる方法としては、リポソーム、ミクロスフェア、マイクロエマルジョン、ナノ粒子、ナノカプセルなどのコロイド薬物送達系が挙げられる。投与経路に応じて、本発明の医薬組成物または併用調製物には、保護コーティングも必要とされ得る。
注射用の使用に適した医薬品形態としては、その即時調製用の滅菌された水溶液または分散剤および滅菌された粉剤が挙げられる。したがって、この目的に典型的な担体としては、生体適合性水性バッファー、エタノール、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、錯化剤(例えば、シクロデキストリン)など、ならびにその混合物が挙げられる。
勃起機能不全の処置のためなどに必要とされる経尿道的送達,例えば、海綿洞内(intracavemosal)注射に適した医薬品形態は、米国特許第6,127,363号(その内容は、引用により本明細書に組み込まれる)に広範囲にわたって開示されている。経尿道的薬物送達は、イオン浸透療法、電気穿孔法またはフォノフォレシスなどの能動送達機構を伴うものであり得る。この様式での薬物送達のためのデバイスおよび方法は、当該技術分野でよく知られている。イオン浸透療法を用いる薬物送達は、例えば、WO96/40054に記載されている。簡単には、活性薬剤を、尿道壁を介して、外部電極から尿道プローブ内に含めた、または固定した第2電極に通した電流によって導入する。
他の局所薬物投与様式もまた使用され得る。例えば、選択した活性薬剤は、海綿体内(intracavernosal)注射によって投与され得るか、または軟膏、ゲルなどで局所的に、もしくは慣用的な経皮的薬物送達系を用いて経皮的(例えば、経陰嚢的(t
ransscrotal)に投与され得る。海綿洞内注射は、シリンジまたは任意の他の適当なデバイスの使用によって行なわれる。ここで有用な皮下注射器の一例は、米国特許第4,127,118号に開示されたものであり、注射は、陰茎背上で、針を各背静脈の側部に置き、陰茎体内深部に挿入することにより行なわれる。
海綿体内注射では、投与される活性薬剤を、好ましくは、滅菌液状調製物、典型的には、水性または油性媒質中の溶液または懸濁液内に組み込む。この溶液または懸濁液は、当該技術分野で知られた手法に従い、適当な担体、分散剤、湿潤剤、希釈剤、懸濁剤などを用いて製剤化され得る。許容され得るビヒクルおよび溶媒のうち、使用され得るものは、水、等張性生理食塩水、植物油、脂肪酸エステルおよびポリオールである。
本発明のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体および免疫抑制薬または免疫調節薬または抗体腫瘍薬または抗ウイルス剤またはホスホジエステラーゼ−4インヒビターを含む併用調製物の場合、必ずしも両方の成分が、処置対象の患者に対して相乗治療効果を直接同時にもたらすわけではないため、前記併用調製物は、該2つの成分を別々だが隣接した形態で含む医療用キットまたはパッケージの形態であってもよい。したがって、後者の状況では、各成分は、他方の成分のものと異なる投与経路に適した様式で製剤化され得、例えば、一方は、経口または非経口製剤の形態であり得、他方は、静脈内注射用のアンプルまたはエーロゾルの形態の形態であり得る。
さらに、本発明は、患者、好ましくは哺乳動物、より好ましくはヒトにおいて、CNS障害、細胞増殖性障害、ウイルス感染、免疫障害および自己免疫性障害、移植拒絶、PDE−4媒介性疾患およびTNF−α関連障害からなる群より選択される疾患の予防または処置のための方法に関する。本発明の方法は、有効量の一般式(I)を有するピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体を、任意選択で、有効量の別の免疫抑制薬もしくは免疫調節薬もしくは抗体腫瘍薬もしくは抗ウイルス剤もしくはホスホジエステラーゼ−4インヒビターと一緒に、またはこれらをを含む医薬組成物(先に、広く詳細に開示したものなど)を、その必要がある患者に投与することからなる。有効量は、通常、ヒトの体重1kgあたり1日約0.01mg〜20mg、好ましくは約0.1mg〜5mgの範囲である。処置対象の病態および患者の状態に応じて、前記有効量を、1日あたり数回のサブ単位に分割してもよく、または1日より長い間隔で投与してもよい。処置対象の患者は、前記病態を患う任意の温血動物、好ましくは哺乳動物、より好ましくはヒトであり得る。
本発明の好ましい化合物は非鎮静性である。換言すると、痛覚軽減を測定するための動物モデルにおいて痛覚消失を提供するのに充分な最小用量の2倍であるかかる用量の化合物は、一過性にすぎない(すなわち、痛覚軽減が持続する時間の半分より長く持続しない)、または好ましくは、統計学的に有意でない鎮静作用を、動物モデル鎮静作用アッセイにおいて引き起こす(FitzgeraldらによるToxicology(1988)49:433−9に記載の方法を使用)。好ましくは、痛覚消失を提供するのに充分な最小用量の5倍の用量で、統計学的に有意な鎮静をもたらさない。より好ましくは、本明細書において提供する化合物は、10mg未満/kg/日の静脈内用量または30mg未満/kg/日の経口用量で鎮静作用をもたらさない。所望により、本明細書において提供する化合物は、毒性(好ましい化合物は、免疫調節量または細胞抗増殖性量を被験体に投与したとき、非毒性である)および/または副作用(好ましい化合物は、治療有効量の化合物を被験体に投与したときプラセボと同等の副作用をもたらす)について評価され得る。毒性および副作用は、任意の標準的な方法を用いて評価され得る。一般に、用語「非毒性」は、本明細書で用いる場合、確立された基準に従うことにおいて、哺乳動物、好ましくはヒトへの投与に対する米食品医薬品局の承認が許容される任意の物質を指すと理解されたい。毒性はまた、細菌復帰突然変異アッセイ(例えば、エームズ試験)、ならびに標準的な催奇形性アッセイおよび腫瘍形成アッセイなどのアッセイを用いて評価され得る。好
ましくは、上記に開示した治療用量範囲内での、本明細書において提供する化合物の投与は、心臓QT間隔の延長(例えば、モルモット、ミニブタまたはイヌにおいて心電図記録によって測定したとき)をもたらさない。また、毎日投与する場合、かかる用量は、実験用齧歯類(例えば、マウスまたはラット)の適合コントロールの50%より高い体重に対する肝臓重量比の増加をもたらす肝臓腫脹を引き起こさない。また、かかる用量は、好ましくは、イヌまたは他の非齧歯類哺乳動物の適合未処置コントロールの10%より高い体重に対する肝臓重量比の増加をもたらす肝臓腫脹を引き起こさない。また、本発明の好ましい化合物は、インビボで肝細胞からの肝臓酵素の実質的な放出を促進しない、すなわち、治療用量は、かかる酵素の血清レベルを、実験用齧歯類においてインビボで適合未処置コントロールの50%より高く上昇させない。
本発明の別の実施形態は、本発明の化合物の種々の前駆物質または「プロドラッグ」形態を含む。本発明の化合物をそれ自体は有意に生物学的に活性ではないが、ヒトまたは高等哺乳動物の身体に送達されると、胃内または血清中に存在する身体内の正常な機能(とりわけ、酵素)によって触媒され、かつ本明細書に記載の化合物を放出する効果を有する化学反応を受ける化学種の形態に製剤化するのが望ましい場合もあり得る。したがって、用語「プロドラッグ」は、インビボで活性な医薬用成分に変換されるこのような種に関する。
本発明のプロドラッグは、製剤者(formulator)に適した任意の形態を有し得、例えば、エステルは、非限定的な一般的なプロドラッグ形態である。しかしながら、本発明の場合、プロドラッグは、必然的に、標的部位に存在する酵素の作用によって共有結合が切断される形態で存在し得る。例えば、C−C共有結合は、該標的部位の1種類以上の酵素によって選択的に切断され得、したがって、容易に加水分解可能な前駆物質(とりわけ、エステル、アミドなど)以外の形態のプロドラッグが使用され得る。
本発明の目的のため、用語「治療に適したプロドラッグ」は、本明細書では、「プロドラッグが投与されたヒトまたは哺乳動物の組織と接触したとき、インビボで治療的に活性な形態に変換される(1回の生物学的変換によるものであれ多数回によるものであれ)ように改質され、過度の毒性、刺激またはアレルギー応答がなく、意図される治療成果が達成される化合物」と定義する。
本発明を、ある特定のより具体的な実施形態および実施例に関してさらに説明するが、本発明は、それらに限定されるのではなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。以下の実施例は、例示の目的のためだけに示す。
実施例1 − 6−クロロ−2−カルボキサミド−3−アミノ−ピリジンの合成
6−クロロ−2−シアノ−3−ニトロ−ピリジン(3.03g,16.5mmol)をエタノール(166ml)およびHO(16ml)中に含む溶液に、鉄(165mmol,9.2g)および塩化カルシウム(2.75g,24.8mmol)を添加した。反応混合物を4時間還流させ、次いで室温まで冷却した。沈殿物をセライトにて濾別し、濾液を蒸発させて乾固した。残渣を酢酸エチル中に再溶解し、塩水で抽出した。水層を酢酸エチルで逆抽出した。合わせた有機層を真空にて蒸発させた。残渣をシリカ上に吸着させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、3:7の比の酢酸エチル/ヘキサン混合物とした)、純粋な標題化合物(1.89g,収率67%)を得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):172,174([M+H],100)。
実施例2 − 6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オンの合成
6−クロロ−2−カルボキサミド−3−アミノ−ピリジン(1.34mmol,230mg)をオルトギ酸トリエチル(10ml)中に含む懸濁液を3時間還流させた。白色懸濁液が形成され、これを室温まで冷却した。沈殿物を濾別し、真空下で乾燥すると、純粋な標題化合物(174mg,収率72%)が得られ、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):182,184([M+H],100)。
実施例3 − 6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オンの調製
6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(200mg,1.1mmol)を1,4−ジオキサン(20ml)および水(10ml)中に含む溶液に、3,4−ジメトキシフェニルボロン酸(240mg,1.32mmol)、炭酸カリウム(380mg,2.75mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(63mg,0.055mmol)を添加した。反応混合物を3時間還流させ、室温まで冷却し、溶媒を真空にて蒸発させた。残渣をシリカ上に吸着させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、徐々に30:70から40:60までの範囲の比にしたアセトン/ジクロロメタン混合物とした)、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):284([M+H],100)。
実施例4 − 4−クロロ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの調製
6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(150mg,0.53mmol)をトルエン(30ml)中に含む懸濁液に、オキシ塩化リン(148μl,1.59mmol)および2,6−ルチジン(185μl,1.59mmol)を添加した。反応混合物を、黒色溶液が得られるまで一晩還流させた。蒸発させて乾固した後、残渣を酢酸エチル中に再溶解し、飽和重炭素ナトリウム溶液で抽出した。合わせた有機層を真空にて蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、徐々に2:8から3:7までの範囲の比にした酢酸エチル/ヘキサン混合物とした)、純粋な標題化合物(123mg,収率77%)を得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):302,304([M+H],100)。
実施例5 − 4−[(2−フェノキシエチル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
4−クロロ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(120mg,0.398mmol)をイソプロパノール(15ml)中に含む懸濁液に、1−(2−フェノキシエチル)−ピペラジン(0.795mmol,164mg)を添加した。懸濁液を80℃で攪拌すると、その後、懸濁液は無色透明な溶液となった。溶媒を真空にて蒸発させた。残渣を酢酸エチル中に再溶解し、NaOH溶液(1N)で抽出した。合わせた有機層を真空にて蒸発させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、徐々に1:99から2:98までの範囲の比にしたメタノールとジクロロメタンとの混合物とした)、標題化合物(157mg,収率84%)を得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):472([M+H],100)。
実施例6 − 2−カルボキサミド−3−アミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリジンの合成
6−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−ニトロピリジン−2−カルボニトリル(1.42g,5mmol)をエタノール(50ml)および水(5ml)中に含む溶液に、
鉄(1.39g,25mmol)および塩化カルシウム(6mmol,666mg)を添加した。反応混合物を1時間還流させた。さらなる量の鉄(1.39g,25mmol)を添加し、反応物をさらに3時間還流させた。反応物を冷却し、濾紙で濾過した後、煮沸酢酸エチルで洗浄した。濾液を真空にて蒸発させ、残渣を酢酸エチルと水とに分配した。有機層を蒸発させて乾固し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、1:1の比の酢酸エチルとヘキサンとの混合物とした)、純粋な標題化合物(770mg,収率56%)を得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):273[(M+H),100)。
実施例7 − 6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オンの調製
2−カルボキサミド−3−アミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリジン(770mg,2.8mmol)をオルトギ酸トリエチル(28ml)中に含む懸濁液を12時間還流させた。次いで反応混合物を冷却し、蒸発させて乾固した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、徐々に2:8から3:7までの範囲の比にした酢酸エチル/ヘキサン混合物とした)、純粋な標題化合物(530mg,収率67%)を得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):284([M+H),100]。
実施例8 − 4−(4−[3−メチルフェニル)アミノ]カルボニル]ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
4−クロロ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(227mg,0.8mmol)をイソプロパノール(20ml)中に含む懸濁液に、ピペラジン−1−カルボン酸m−トリルアミド(351mg,1.6mmol)を添加した。反応混合物を3時間80℃で攪拌した。次いで反応を冷却し、蒸発させて乾固した。残渣を酢酸エチル中に再溶解し、飽和重炭素ナトリウム溶液で抽出した。合わせた有機層を真空にて蒸発させた。粗製残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、徐々に1:99から2:98までの範囲の比にしたメタノールとジクロロメタンとの混合物とした)、純粋な標題化合物(217mg,収率56%)を得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MZ(m/z):485([M+H),100)。
実施例9 − 2−メチル−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オンの調製
2−カルボキサミド−3−アミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリジン(546mg,2mmol)をオルト酢酸トリエチル(25ml)中に含む懸濁液を12時間還流させた。次いで反応混合物を冷却し、蒸発させて乾固した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、徐々に2:8から3:7までの範囲の比にした酢酸エチル/ヘキサン混合物とした)、純粋な標題化合物(437mg,収率73%)を得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):297([M+H],100)。
実施例10 − 2−メチル−4−クロロ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの調製
2−メチル−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(416mg,1.4mmol)をトルエン(28ml)中に含む溶液に、2,6−ルチジン(490μl,4.2mmol)およびPOCl(4.2mmol,385μl)を添加した。混合物を窒素雰囲気下で5時間還流させた。反応混合物を冷却し、酢酸エチル(50ml)で希釈し、飽和重炭素ナトリウム溶液で抽出した。合
わせた有機層を真空にて蒸発させ、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、15:85の比の酢酸エチル/ヘキサン混合物とした)、純粋な標題化合物(330mg,収率75%)を得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):316,318([M+H],100)。
実施例11 − 2−メチル−4−(4−[3−メチルフェニル)アミノ]カルボニル]ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−メチル−4−クロロ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(330mg,1.04mmol)をアセトニトリル(20ml)中に含む懸濁液に、ピペラジン−1−カルボン酸m−トリルアミド(479mg,2.2mmol)を添加した。反応混合物を2時間還流させた。混合物を冷却し、酢酸エチル(100ml)添加した。反応混合物を飽和重炭素ナトリウム溶液で抽出した。合わせた有機層を蒸発させて乾固した。残渣を、第1のシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相は、徐々に1:99から2:98までの範囲の比にしたメタノール/ジクロロメタン混合物とした)によって精製し、次いで、第2のシリカゲルカラム精製を、95:5酢酸エチル/ヘキサン混合物からなる移動相を用いて行ない、純粋な標題化合物(319mg,収率62%)を得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):499([M+H],100)。
実施例12 − 6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン−2(1H)−4(3H)−ジオンの合成
2−カルボキサミド−3−アミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリジン(4.10g,15mmol)を1,4−ジオキサン(150ml)中に含む溶液に、トリホスゲン(2.22g,7.5mmol)を添加した。溶液を25分間還流させ、次いで蒸発させて乾固した。粗製化合物を酢酸(150ml)から再結晶し、酢酸エチル、ジエチルエーテルで洗浄し、真空下、P上で乾燥し、純粋な標題化合物(3.60g,収率80%)を得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):300([M+H],100)。
実施例13 − 2,4−ジクロロ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン−2(1H)−4(3H)−ジオン(2.69g,9mmol)をPOCl(60ml)中に含む懸濁液に、トリエチルアミン(3.47ml)を添加した。反応混合物を完了まで窒素下で還流させた。反応物を室温まで冷却し、蒸発させて乾固した。残渣を水とジクロロメタンとに分配した。有機層を塩水で洗浄した。合わせた有機層を蒸発させ、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、6:4の比のヘキサン/酢酸エチル混合物とした)、純粋な標題化合物(収率83%)を得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):336,338([M+H],100)。
実施例14 − 2−クロロ−4−(4−[3−メチルフェニル)アミノ]カルボニル]ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2,4−ジクロロ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(672mg,2mmol)をTHF(10ml)中に含む懸濁液に、ピペラジン−1−カルボン酸m−トリルアミド(484mg,2.2mmol)およびトリエチルアミン(10mmol,1.40ml)を添加した。反応混合物を室温で10分間攪拌した。混合物を蒸発させて乾固した。残渣をジクロロメタン中に再溶解し、塩水で抽出した。合
わせた有機層を真空にて蒸発させ、粗製残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、1:1の比のヘキサン/酢酸エチル混合物とした)、純粋な標題化合物(760mg,収率73%)を得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):519,521([M+H],100)。
実施例15 − 2−ジメチルアミノ−4−(4−[3−メチルフェニル)アミノ]カルボニル]ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−クロロ−4−(4−[3−メチルフェニル)アミノ]カルボニル]ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(0.35mmol,181mg)をジオキサン(5ml)中に含む懸濁液に、ジメチルアミン(100μlの40%水溶液)を添加した。反応物を80℃で1.5時間攪拌し、その後、さらなる量(100μl)のジメチルアミン溶液を添加した。反応物をさらに18時間攪拌し、次いで冷却し、ジクロロメタン(50ml)で希釈した。反応混合物を飽和重炭素ナトリウム溶液で抽出した。合わせた有機層を真空にて蒸発させた。残渣をシリカ上での分取用薄層クロマトグラフィーによって精製し(移動相は、1:9の比のヘキサン/酢酸エチル混合物とした)、純粋な標題化合物(57mg,収率31%)を得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):528([M+H],100)。
実施例16 − 2−[(N−ヒドロキシエチル)モルホリノ]−4−(4−[3−メチルフェニル)アミノ]カルボニル]ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
N−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン(55μl,0.45mmol)を乾燥テトラヒドロフラン(5ml)中に溶解し、水素化ナトリウム(60%)(20mg,0.495mmol)を添加した。溶液を60℃で窒素下にて20分間攪拌し、次いで、2−クロロ−4−(4−[3−メチルフェニル)アミノ]カルボニル]ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(156mg,0.3mmol)を添加した。反応混合物を1時間60℃にて攪拌した。混合物を室温まで冷却し、塩水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を真空にて蒸発させ、シリカ上での分取用薄層クロマトグラフィーによって精製し(移動相は、7.5:92.5の比のメタノール/ジクロロメタン混合物とした)、純粋な標題化合物(166mg,収率90%)を得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):614([M+HH],100)。
実施例17 − 2−(1−メチル−2−ピロリジノ−エトキシ)−4−(4−[3−メチルフェニル)アミノ]カルボニル]ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
水素化ナトリウム(60%)(20mg,0.495mmol)を乾燥テトラヒドロフラン(5ml)中に溶解し、1−メチル−2−ピロリジン−エタノール(62μl,0.45mmol)を添加した。混合物をN雰囲気下で15分間還流させた。次いで、2−クロロ−4−(4−[3−メチルフェニル)アミノ]カルボニル]ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(156mg,0.30mmol)を添加し、反応混合物を窒素下で16時間還流させた。反応混合物を蒸留水で希釈し、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、NaSO上で乾燥させた。濾過および真空での蒸発を行なったら、粗製生成物を、シリカ上での分取用薄層クロマトグラフィーによって精製し(ジクロロメタン/メタノール混合物(9:1の比)を移動相として使用)、79mg(収率43%)の標題化合物を得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):612([M+H],100)。
実施例18 − 2−(2−フェノキシエトキシ)−4−(4−[3−メチルフェニル)アミノ]カルボニル]ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
水素化ナトリウム(60%)(25mg,0.62mmol)および2−フェノキシエタノール(63mg,0.45mmol)を乾燥テトラヒドロフラン(5ml)中に溶解した。反応混合物を窒素雰囲気下で15分間還流させた。次いで、2−クロロ−4−(4−[3−メチルフェニル)アミノ]カルボニル]ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(156mg,0.30mmol)を添加し、反応を窒素下で3時間還流させた。反応混合物を蒸留水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機抽出物をNaSO上で乾燥させた。濾過および真空での蒸発を行なったら、粗製生成物をシリカ上での分取用薄層クロマトグラフィーによって精製した(n−ヘキサン/酢酸エチル混合物(1.5:1の比)を移動相として使用)。酢酸エチルからの再結晶により124mg(収率67%)の標題化合物を得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):621([M+H],100)。
実施例19 − 2−フェニル−4−(4−[3−メチルフェニル)アミノ]カルボニル]ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−クロロ−4−(4−[3−メチルフェニル)アミノ]カルボニル]ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(156mg,0.30mmol)、炭酸カリウム(181mg,1.31mmol)およびフェニルボロン酸(49mg,0.39mmol)を1,4−ジオキサン(4.5ml)および水(1.5ml)中に含む懸濁液に窒素ガス流を10分間パージした。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(18mg,15.6μmol)を添加し、反応混合物を窒素雰囲気下で30分間還流させた。冷却されたら、混合物を酢酸エチルで希釈し、塩水で2回洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させ、続いて濾過し、真空にて蒸発させた。酢酸エチルからの再結晶により74mg(収率44%)の標題化合物を得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):561([M+H],100)。
実施例20 − 2−アミノ−6−クロロピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オンの合成
2,4−ジアミノ−6−クロロピリド[3,2−d]ピリミジン(7.5g,38mmol)(例えば、Colbryら、J.Heterocycl.Chem.(1984)21:1521に従って調製される)を6N HCl(300ml)中に懸濁し、混合物を5時間還流させた。冷却後、pHを、10N NaOHによってアルカリ性(pH約9〜10)にした。得られた沈殿物を濾過し、HOで洗浄し、100℃で乾燥させ、純粋な標題化合物(7.0g,収率95%)を得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):197([M+H],100)。
実施例21 − 2−アミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オンの合成
2−アミノ−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(7.30g,37mmol)、3,4−ジメトキシフェニルボロン酸(7.50g,40mmol)および炭酸カリウム(20.70g,152mmol)をジオキサン(540ml)とHO(120ml)との混合物中に含む脱気懸濁液に、触媒量のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(2.16g,18.5mmol)を添加した。混合物を24時間還流させ、室温で冷却した後、濾過した。濾液を5N HClでpH4
に酸性化し、得られた沈殿物を濾過し、次いで、HO、エタノールおよびジエチルエーテルで逐次洗浄し、真空下で乾燥すると、純粋な標題化合物(8.0g,収率73%)が得られ、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):299([M+H],100)。
実施例22 − 2−アセトアミド−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オンの合成
2−アミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(2.0g,6.70mmol)を無水酢酸(180ml)および酢酸(20ml)中に懸濁し、混合物を16時間還流させた。高温の懸濁液を濾過し、濾液を、結晶化が始まるまで減圧下で濃縮した。沈殿物を濾別し、純粋な標題化合物を得(1.76g,収率77%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):341([M+H],100)。
実施例23 − 2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
1,2,4−トリアゾール(8.28g,120mmol)およびオキシ塩化リン(3.2ml,36mmol)を乾燥アセトニトリル(150ml)中に含む懸濁液を、2−アセトアミド−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(4.08g,12mmol)およびトリエチルアミン(5.2ml,36mmol)を乾燥アセトニトリル(150ml)中に含む攪拌懸濁液に添加した。混合物を室温で窒素下、3日間攪拌し、黄色沈殿物を濾別し、次いで、エタノールおよびエーテルで逐次洗浄し、真空デシケーター内のP上で乾燥させると、純粋な標題化合物(4.3g,収率90%)が得られ、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):392([M+H],100)、414([M+Na];804[2M+Na]
実施例24および25 − 2−アミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−4−アルコキシ−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
ナトリウム(44mg,2mmol)を適当なアルコール(10ml)中に懸濁し、溶液を、50℃までナトリウムが完全に溶解するまで加温した。次いで、2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(160mg,0.4mmol)を添加し、混合物を室温で16時間攪拌した。次いで、混合物を1N HClの溶液で中和し、揮発性物質を減圧下で除去した。粗製混合物を、移動相がCHOH/CHCl混合物(徐々に2:98から10:90までの範囲の比にした)からなるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、かくして、所望の化合物が、使用されたアルコールに応じて40〜60%の範囲の収率で得られた。下記の化合物を、この手順に従って作製した。
− 2−アミノ−4−イソプロポキシ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例44)を、イソプロピルアルコールから得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):341([M+H],100)、および
− 2−アミノ−4−(2−フェノキシエトキシ)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例45)を、2−フェノキシエタノールから得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):419([M+H],100)。
実施例26〜36 − 2−アセチルアミノ−4−アルキルアミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン、2−アセチルアミノ−4−シクロ
アルキルアミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン、2−アセチルアミノ−4−ヘテロアリールアルキルアミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン、2−アセチルアミノ−4−アリールアミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジンおよび2−アセチルアミノ−4−複素環アミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジンならびに対応する2−アミノ−4−アルキルアミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン、2−アミノ−4−シクロアルキルアミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン、2−アミノ−4−ヘテロアリールアルキルアミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン、2−アミノ−4−アリールアミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジンおよび2−アミノ−4−複素環アミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
適当なアルキルアミン、シクロアルキルアミン、アリールアミン、複素環アミンまたはヘテロアリールアルキルアミン(2当量,0.8mmol)を、2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(160mg,0.4mmol)をジオキサン中に含む攪拌懸濁液に添加した。混合物を50℃で24時間加熱し、揮発性物質を減圧下で除去して、粗製2−アセチルアミノ−4−アルキルアミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン、2−アセチルアミノ−4−シクロアルキルアミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン、2−アセチルアミノ−4−ヘテロアリールアルキルアミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン、2−アセチルアミノ−4−アリールアミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジンまたは2−アセチルアミノ−4−複素環アミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジンを中間体として得た。この粗製残渣を0.2Nナトリウムエトキシド(20ml)中に再懸濁し、混合物を室温で24時間攪拌し、イソプロピルアルコール中5〜6N HClで中和し、対応する粗製2−アミノ−4−アルキルアミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン、2−アミノ−4−シクロアルキルアミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン、2−アミノ−4−ヘテロアリールアルキルアミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン、2−アミノ−4−アリールアミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジンまたは2−アミノ−4−複素環アミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジンを最終化合物として得た。この粗製残渣を、移動相がCHOH/CHCl混合物(徐々に2:98から10:90までの範囲の比にした)からなり、所望により0.5%濃アンモニアを含むシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した。この手順により、所望の最終化合物が40〜80%の範囲の収率で得られた。下記の最終化合物を、この手順に従って合成した(各時点で、アセトアミドの形態で保護された2−アミノ基を有する対応中間体を経由)。
− 2−アミノ−4−[4−(エトキシカルボニル)ピペリジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例26)を、イソニペコチン酸エチルから得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):438([M+H],100)、
− 2−アミノ−4−(3−メチル−アニリノ)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例27)を、3−メチルアニリンから得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):388([M+H],100)、
− 2−アミノ−4−[3,4−(メチレンジオキシ)アニリン]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例28)を、3,4−(メチレンジオキシ)アニリンから得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性
評価された:MS(m/z):418([M+H],100)、
− 2−アミノ−4−(3−ブロモアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]−ピリミジン(実施例29)を、3−ブロモアニリンから得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):452([M+H],100)、
− 2−アミノ−4−(2−クロロ−5−メトキシアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例30)を、2−クロロ−5−メトキシアニリンから得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):438([M+H],100)、
− 2−アミノ−4−(N−メチルピペラジノ)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例31)を、N−メチルピペラジンから得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):381([M+H],100)、
− 2−アミノ−4−(チエニル−2−メチルアミノ)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−2,4−ジアミン(実施例32)を、2−チオフェニルメチルアミンから得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):394([M+H],100)、
− 2−アミノ−4−[4−(2−アミノエチル)モルホリノ]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例33)を、4−(2−アミノエチル)モルホリンから得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z)411([M+H],100)、
− 2−アミノ−4−(2,2−ジメトキシエチルアミノ)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例34)を、2,2−ジメトキシエチルアミンから得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):386([M+H],100)、
− 2−アミノ−4−[2−(アミノメチル)ピリジノ]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例35)を、2−(アミノメチル)ピリジンから得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):389([M+H],100)、
および
− 2−アミノ−4−(1,4−ジアミノシクロヘキシル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例36)を、トランス−1,4−ジアミノシクロヘキサンから得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):395([M+H],100)。
実施例37 − 6−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−ニトロピリジン−2−カルボニトリルの合成
6−クロロ−2−シアノ−3−ニトロピリジン(5.51g,30mmol)、3,4−ジメトキシフェニルボロン酸(6.55g,36mmol)および炭酸カリウム(16.59g,120mmol)を乾燥トルエン(300ml)中に含む脱気懸濁液に、触媒量のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(3.47g,3mmol)を添加した。混合物を24時間還流させ、冷却後、揮発性物質を蒸発させて乾固した。粗製混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した(移動相は、ヘキサン/CHCl混合物(徐々に15:85から0:100までの範囲の比にした)からなる)。適切な(appropriated)画分を回収し、蒸発させて乾固し、残渣をエーテル中に懸濁した。橙色沈殿物を濾別し、エーテルで洗浄し、乾燥させ、純粋な標題化合物を得た(6.79g,収率79%)。
実施例38 − 3−アミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−カルボニトリルの合成
鉄(7.14g,128mmol)を、6−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−ニトロピリジン−2−カルボニトリル(4.56g;16mmol)をメタノール(80ml)および37%HCl(25ml)中に含む攪拌懸濁液に滴下した。混合物を5時間還流させ、冷却後、pHを、濃水酸化アンモニウム(30ml)によって9〜10に調整した。混合物をセライトにて濾過し、MeOHおよびEtOAcで洗浄した。濾液を蒸発させて乾固し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し(CHCl/Et0Acの混合物(95:5の比)を溶離液として使用)、純粋な標題化合物を得(2.62g,収率64%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):256([M+H],100)。
実施例39 − 2,4−ジアミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
ナトリウム(423mg,18.4mmol)をn−ブタノール(180ml)中に含む溶液を、3−アミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−カルボニトリル(2.36g;9.20mmol)および塩酸グアニジン(1.76g;18.4mmol)に添加した。混合物を4時間還流させ、冷却後、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し(CHCl/MeOHの混合物(95:5の比)を溶離液として使用)、純粋な標題化合物を得(1.88g;収率69%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):298([M+H],100)。
実施例40 − 2−アミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン塩酸塩の合成
2,4−ジアミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(1.27g,4.27mmol)を6N HCl(85ml)中に懸濁し、混合物を8時間還流させた。冷却後、沈殿物を濾別し、HOで洗浄し、P上およびKOHで乾燥させ、純粋な標題化合物を得(1.29g;収率90%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):299([M+H],100)。
実施例41 − 2−アミノ−4−モルホリノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−アミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン塩酸塩(332mg;1mmol)を、触媒量のp−トルエンスルホン酸および硫酸アンモニウムとともにトルエン(10ml)中に懸濁した。次いで、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシリザン(disilizane)(3.2ml;15mmol)およびモルホリン(0.53ml;6mmol)を添加した。混合物を24時間還流させ、蒸発させて乾固した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し(CHCl/MeOH:96:4の混合物を溶離液として使用)、純粋な標題化合物を得(120mg;収率32%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):368([M+H],100)。
実施例42 − 2−アミノ−4−(4−{[(3−メチルフェニル)アミノ]カルボニル}ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
ピペラジン(258mg;3mmol)を、2−アセトアミド−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−4−(1,2,4−トリアゾリル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(586mg;1.5mmol)をジオキサン(50ml)中に含む攪拌懸濁液に添加した。混合物を室温で24時間攪拌し、揮発性物質を減圧下で除去し、2−アセトアミド−4−(N−ピペラジニル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]
ピリミジンを粗製残渣として得た。後者をDMF中に溶解し、m−トリルイソシアネート(0.66ml,5mmol)を添加した。室温で18時間後、溶媒を除去し、残渣を、CHCl(20ml)とナトリウムエトキシド(0.2N)(20ml)との混合物中に懸濁した。懸濁液を16時間の間攪拌し、イソプロピルアルコール中5〜6NのHClで中和した。粗製残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、CHOH/CHCl混合物(徐々に2:98から5:95までの範囲の比にした)からなる)、かくして、純粋な標題化合物を得(350mg,収率43%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):542([M+H],100)。
実施例43 − 2−アミノ−4−(4−フルオロフェニル−ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
1−(4−フルオロフェニル)−ピペラジン(90mg,0.5mmol)を、2−アセトアミド−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−4−(1,2,4−トリアゾリル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(120mg,0.3mmol)をジオキサン(10ml)中に含む攪拌懸濁液に添加した。混合物を60℃で48時間攪拌し、揮発性物質を減圧下で除去し、粗製2−アセトアミド−4−(4−フルオロフェニル−ピペラジン−1−イル−)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンを得た。後者を、CHCl(20ml)とナトリウムエトキシド(0.2N)(20ml)との混合物中に溶解した。懸濁液を16時間攪拌し、イソプロピルアルコール中5〜6NのHClで中和した。粗製残渣を分取用薄層クロマトグラフィーによって精製し(移動相は、5:95の比のCHOH/CHCl混合物からなる)、純粋な標題化合物を得(40mg,収率29%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):461([M+H],100)。
実施例44 − 2−アミノ−4−(4−メチルフェニル−ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
実施例43と同様の手順を用いたが、1−(4−メチルフェニル)−ピペラジンから出発し、対応する2−アセトアミド中間体を経て純粋な標題化合物を得(49%収率)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):457([M+H],100)。
実施例45 − 2−アミノ−4−(フェノキシエチル−ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
実施例43と同様の手順を用いたが、1−(2−フェノキシエチル)−ピペラジンから出発し、対応する2−アセトアミド中間体を経て純粋な標題化合物を得(56%収率)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):488([M+H],100)。
実施例46 − 2−アミノ−4−(3−クロロフェニル−ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
実施例43と同様の手順を用いたが、1−(3−クロロフェニル)−ピペラジンから出発し、対応する2−アセトアミド中間体を経て純粋な標題化合物を得(42%収率)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):478([M+H],100)。
実施例47 − 2−アミノ−4−(2−ピリジル−ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
実施例43と同様の手順を用いたが、1−(2−ピリジル)−ピペラジンから出発し、対応する2−アセトアミド中間体を経て純粋な標題化合物を得(37%収率)、これは、
その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):444([M+H],100)。
実施例48 − 2−アミノ−4−[2−(ピペラジン−1−イル)−酢酸N−(2−チアゾリル)−アミド]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
実施例43と同様の手順を用いたが、2−(ピペラジン−1−イル)−酢酸N−(2−チアゾリル)−アミドから出発し、対応する2−アセトアミド中間体を経て純粋な標題化合物を得(52%収率)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):507([M+H],100)。
実施例49 − 2−アミノ−4−(N−アセチル−ピペラジニル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
実施例43と同様の手順を用いたが、N−アセチル−ピペラジンから出発し、対応する2−アセトアミド中間体を経て純粋な標題化合物を得(33%収率)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):409([M+H],100)。
実施例50 − 2−アミノ−4−(1−ピペロニル−ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
実施例43と同様の手順を用いたが、1−ピペロニル−ピペラジンから出発し、対応する2−アセトアミド中間体を経て純粋な標題化合物を得(38%収率)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):501([M+H],100)。
実施例51 − 2−アミノ−4−[1−(2−フロイル)−ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
実施例43と同様の手順を用いたが、1−(4−フルオロフェニル)−ピペラジンの代わりに1−(2−フロイル)−ピペラジンから出発し、対応する2−アセトアミド中間体を経て純粋な標題化合物を得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):461([M+H],100)。
実施例52 − 2−アミノ−4−(1−ベンジルピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
実施例43と同様の手順を用いたが、1−ベンジルピペラジンから出発し、対応する2−アセトアミド中間体を経て純粋な標題化合物を得(39%収率)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):457([M+H],100)。
実施例53 − 2−アセトアミド−4−(ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
ピペラジン(430mg,5mmol)を、2−アセトアミド−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−4−(1,2,4−トリアゾリル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(977mg,2.5mmol)をジオキサン(70ml)中に含む攪拌懸濁液に添加した。反応混合物を16時間還流させた。沈殿物を濾別し、少量のジオキサンで洗浄した。濾液を蒸発させて乾固し、残渣をジエチルエーテルで洗浄した。両方の画分(沈殿物および洗浄した濾液)を合わせ、純粋な標題化合物を得(805mg,収率79%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):409([M+H],100)。
実施例54〜58 − 2−アミノ−4−(N−カルバモイル−ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−アセトアミド−4−(ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(200mg,0.5mmol)をDMF(5ml)中に含む溶液に、適当なイソシアネート(0.75mmol)を添加した。反応混合物を16時間室温で攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させ、粗製2−アセトアミド−4−(N−カルバモイル−ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンを中間体として得た。この粗製残渣を、CHCl(10ml)とナトリウムエトキシド(0.2N)(10ml)との混合物中に溶解し、得られた懸濁液を16時間攪拌し、イソプロピルアルコール中5〜6NのHClで中和し、粗製2−アミノ−4−(N−カルバモイル−ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンを最終化合物として得た。この粗製生成物をシリカ上での分取用薄層クロマトグラフィーによって精製し(移動相は、10:90の比のCHOH/CHCl混合物からなる)、純粋な所望の化合物が、使用されたイソシアネートに応じて20〜40%の種々の収率で得られた。下記の最終化合物を、この手順に従って合成した(各時点で、アセトアミドの形態で保護された2−アミノ基を有する対応中間体を経由)。
− 2−アミノ−4(N−3−チエニルカルバモイル−ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例54)を、3−チエニルイソシアネートから得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):492([M+H],100)、
− 2−アミノ−4(N−2,6−ジクロロピリジニル−カルバモイル−ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例55)を、2,6−ジクロロ4−イソシアネート−ピリジンから得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):555,557([M+H],100)、
− 2−アミノ−4(N−4−フルオロ−フェニル−カルバモイル−ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例56)を、4−フルオロ−フェニルイソシアネートから得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):504([M+H],100)、
− 2−アミノ−4(N−3−クロロ−4−フルオロ−フェニル−カルバモイル−ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例57)を、3−クロロ−4−フルオロ−フェニルイソシアネートから得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):539([M+H],100)、および
− 2−アミノ−4(N−3−クロロ−フェニル−カルバモイル−ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例58)を、3−クロロ−フェニルイソシアネートから得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):521([M+H],100)。
実施例59 − 2−アミノ−4[(N−4−クロロ−フェノキシアセチル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−アセトアミド−4−(ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(200mg,0.5mmol)をジオキサン(15ml)中に含む溶液に、p−クロロ−フェノキシアセチルクロリド(0.75mmol)を添加した。反応混合物を16時間50℃で一晩攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させ
、粗製2−アセトアミド−4−[(N−4−クロロ−フェノキシアセチル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンを中間体として得た。この粗製残渣を、CHCl(10ml)とナトリウムエトキシド(0.2N)(10ml)との混合物中に溶解した。懸濁液を16時間攪拌し、イソプロピルアルコール中5〜6NのHClで中和し、粗製2−アミノ−4−[(N−4−クロロ−フェノキシアセチル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンを最終化合物として得た。この粗製生成物をシリカ上での分取用薄層クロマトグラフィーによって精製し(移動相は、10:90の比のCHOH/CHCl混合物からなる)、純粋な標題化合物を得(98mg,収率37%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):536([M+H],100)。
実施例60 − 2−アミノ−4[(N−フェノキシアセチル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
実施例59に記載のものと同様の手順を行なったが、p−クロロ−フェノキシアセチルクロリドの代わりにフェノキシアセチルクロリドを使用し、対応する2−アセトアミド中間体を経て純粋な標題化合物を得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):501([M+H],100)。
実施例61 − 3−アミノ−6−クロロ−ピリジン−2−カルボキサミドの合成
6−クロロ−3−ニトロ−ピリジン−2−カルボニトリル(9.2g,50mmol)を水(100ml)中に含む懸濁液に、20mlの25%アンモニア水溶液を添加した。混合物を室温で20分間攪拌した。次いで、Na(50g、86%、150mmol)を分割して添加し、混合物を室温でさらに2時間攪拌した。形成された沈殿物を濾過によって回収し、冷水(10ml)で2回洗浄し、次いでP上で乾燥させ、標題化合物(7.0g,収率81%)を黄色がかった固形物として得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):172.1([M+H],100)。
実施例62 − 3−アミノ−5−クロロ−ピリジン−2−カルボキサミドの合成
この化合物は、実施例61の手順を用いることにより合成したが、5−クロロ−3−ニトロ−ピリジン−2−カルボニトリルを出発物質とし、80%収率で黄色がかった固形物として得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):172.1([M+H],100)。
実施例63 − 7−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オンの合成
3−アミノ−5−クロロ−ピリジン−2−カルボキサミド(3.43g,20mmol)をオルトギ酸トリエチル(50ml)中に含む懸濁液を3時間還流させた。室温まで冷却後、沈殿物を濾過によって回収し、ヘキサンで洗浄した。標題化合物を白色固形物として得(3.4g,収率94%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):182.1([M+H],100)。
実施例64 − 4,6−ジクロロピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)オン(3.0g,16.5mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(9ml,50mmol)をトルエン(150ml)中に含む混合物に、POCl(4.7ml,50mmol)を添加した。得られた反応混合物を1.5時間還流させた。室温まで冷却後、溶媒を減圧下で除去した。残渣をジクロロメタン(200ml)中に溶解し、冷水でpH=6〜7まで洗浄した。有機相をMgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、粗製4,6−ジクロ
ロピリド[3,2−d]ピリミジンを得、これを精製せずに、そのまま、さらなる反応に用いた。
実施例65 − 4−(ピペラジン−1−イル)−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
ピペラジン(7.0g)を1,4−ジオキサン(100ml)中に含む溶液に、粗製4,6−ジクロロピリド[3,2−d]ピリミジンを1,4−ジオキサン(50ml)中に含む溶液を添加した。得られた混合物を室温で1時間攪拌した。減圧下で濃縮後、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、メタノール/ジクロロメタン混合物(徐々に1:10から1:5までの範囲の比にした)とした)、純粋な標題化合物を黄色がかった固形物として得(3.1g,収率76%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):250.1([M+H],100)。
実施例66 − 4,7−ジクロロピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
この化合物は、7−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)オンから、実施例64に記載の手順を用いて合成した。
実施例67 − 7−クロロ−4−(ピペラジン−1−イル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
標題化合物は、72%収率で4,7−ジクロロピリド[3,2−d]ピリミジンから、実施例65の手順によって合成し、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):250.1([M+H],100)。
実施例68 − 4−モルホリノ−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
標題化合物は、71%収率で4,6−ジクロロピリド[3,2−d]ピリミジンおよびモルホリンから、実施例65の手順によって合成し、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):251.1([M+H],100)。
実施例69 − 4−[(N−3−クロロフェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−7−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
4−(ピペラジン−1−イル)−7−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン(1.0g,4mmol)をジクロロメタン(40ml)中に含む溶液に、3−クロロフェニルイソシアネート(615mg,4mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、純粋な標題化合物(1.6g,収率99%)を白色固形物として得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):403.1([M+H],100)。
実施例70 − 4−[(N−3−クロロフェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
この化合物は、4−(ピペラジン−1−イル)−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン(2.5g,10mmol)および3−クロロフェニルイソシアネート(1.54g,10mmol)から、実施例69の手順を用いて合成し、純粋な標題化合物(4.0g,99%)を白色固形物として得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):403.1([M+H],100)。
実施例71〜78 − 4−[(N−3−クロロフェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−7−アリール−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
4−[(N−3−クロロフェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−7−クロ
ロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン(0.5mmol)をジオキサン(20ml)および水(5ml)中に含む溶液に、適切なアリールボロン酸(0.5mmol)、KCO(1.5mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.025mmol)を添加した。混合物を95℃で、出発物質が薄層クロマトグラフィー上で消失するまで加熱した。反応混合物をCHCl(50ml)で希釈し、0.5M NaCO溶液(10ml)で洗浄し、有機相を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、アセトン/ジクロロメタン混合物(徐々に1:3から1:2までの範囲の比にした)とした)、純粋な下記の化合物を得た。
− 4−[(N−3−クロロフェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−7−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例71)を、3−クロロ−4−メトキシフェニルボロン酸から(収率81%)白色固形物として得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):509.1([M+H],100)、
− 4−[(N−3−クロロフェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−7−(3,4−ジメチルフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例72)を、3,4−ジメチルフェニルボロン酸から(収率80%)白色固形物として得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):473.2([M+H],100)、
− 4−[(N−3−クロロフェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−7−(3,4−ジクロロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例73)を、3,4−ジクロロフェニルボロン酸から(収率82%)白色固形物として得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):515.1([M+H],100)、
− 4−[(N−3−クロロフェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−7−(3−フルオロ−4−メチル−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例74)を、3−フルオロ−4−メチルフェニルボロン酸から(収率92%)白色固形物として得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):477.1([M+H],100)、
− 4−[(N−3−クロロフェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−7−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例75)を、3−クロロ−4−フルオロ−フェニルボロン酸から(収率86%)白色固形物として得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):497.2([M+H],100)、
− 4−[(N−3−クロロフェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−7−(3,4−メチレンジオキシ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例76)を、3,4−メチレンジオキシフェニルボロン酸から(収率87%)白色固形物として得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):489.2([M+H],100)、
− 4−[(N−3−クロロフェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−7−(3−クロロ−4−エトキシ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例77)を、3−クロロ−4−エトキシ−フェニルボロン酸から(収率81%)白色固形物として得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):523.2([M+H],100)、および
− 4−[(N−3−クロロフェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−7−(3−フルオロ−4−エトキシ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例78)を、3−フルオロ−4−エトキシ−フェニルボロン酸から(収率88%)白色固形物として得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):507.2.2([M+H],100)。
実施例79〜84 − 4−[(N−3−クロロフェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−アリール−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
下記の純粋な化合物を調製するため、4−[(N−3−クロロ−フェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジンを出発物質として用いて、実施例71〜78の手順を繰返した。
− 4−[(N−3−クロロフェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例79)を、3−クロロ−4−メトキシフェニルボロン酸から(収率86%)白色固形物として得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):509.1([M+H],100)、
− 4−[(N−3−クロロフェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(1,4−ベンゾジオキサン−6−イル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例80)を、1,4−ベンゾジオキサン−6−ボロン酸から(収率93%)白色固形物として得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):503.2([M+H],100)、
− 4−[(N−3−クロロフェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジメチルフェニル−ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例81)を、3,4−ジメチルフェニルボロン酸から(収率80%)白色固形物として得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):473.2([M+H],100)、
− 4−[(N−3−クロロフェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−メチレンジオキシ)フェニル−ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例82)を、3,4−メチレンジオキシフェニルボロン酸から(収率92%)白色固形物として得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):489.2([M+H],100)、
− 4−[(N−3−クロロフェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3−クロロ−4−エトキシフェニル−ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例83)を、3−クロロ−4−エトキシフェニルボロン酸から(収率92%)白色固形物として得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):523.1([M+H],100)、および
− 4−[(N−3−クロロフェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジクロロフェニル−ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例84)を、3,4−ジクロロフェニルボロン酸から(収率76%)白色固形物として得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):515.1([M+H],100)。
実施例85 − 6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン−2(1H)−4(3H)−ジオンの合成
トリホスゲン(3.05g,10.14mmol)を6−クロロ−2−カルボキサミド−3−アミノ−ピリジン(3.48g,20.28mmol)を乾燥ジオキサン(125ml)中に含む溶液に、N雰囲気下で添加すると、直ちに沈殿物の形成がもたらされた。暗橙色反応混合物を還流下、N雰囲気下で30分間攪拌した。冷却されたら、溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、CHOH/CHCl混合物(徐々に5:95から15:95までの範囲の比にした)とした)、純粋な標題化合物を白色粉末として得(2.96g,収率74%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):198([M+H],100)。
実施例86 − 6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−2(1H)−4−(3H)−ジオンの合成
6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン−2(1H)−4(3H)−ジオン(300mg,1.52mmol)、KCO(840mg,6mmol)および3,4−ジメトキシフェニルボロン酸(360mg,1.98mmol)を1,4−ジオキサン(22.5ml)および水(8ml)中に含む懸濁液に、窒素流を15分間パージした。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(90mg,76mmol)を添加し、混合物を24時間、還流加熱した。冷却されたら、反応混合物を濾過した。固形残渣を高温酢酸から再結晶させ、次いで、酢酸、酢酸エチルおよびジエチルエーテルで逐次洗浄し、最後に乾燥させ、純粋な標題化合物を得(297mg,収率65%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):300([M+H],100)。
実施例87 − 2,4−ジクロロ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−2(1H)−4(3H)−ジオン(2.39g,7.97mmol)をPOCl(54ml)中に懸濁し、トリエチルアミン(3.1ml,21.8mmol)を添加した。暗褐色混合物を還流下で2.5時間攪拌し、室温まで放冷した。大部分のPOClを減圧下で除去し、残留分を氷/水に注入し、ジクロロメタンで抽出した。粗製残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、n−ヘキサン/EtOAc混合物(徐々に1.5:1から1:1までの範囲の比にした)とした)、純粋な標題化合物を得(1.69g,収率63%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):336[(M+H),100]。
実施例88 − 2−モルホリノ−4−[(N−3−メチル−フェニルカルバモイル−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−クロロ−4−[(N−3−メチル−フェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(156mg,0.3mmol)を1,4−ジオキサン(10ml)中に懸濁し、モルホリン(0.6mmol)を添加した。反応混合物を4時間還流加熱し、室温まで放冷し、ジクロロメタンと飽和重炭素ナトリウム水溶液とに分配した。有機相からの固形残渣をシリカ上での分取用薄層クロマトグラフィーによって精製し(酢酸エチルとn−ヘキサンとの混合物(1:4の比)を移動相として使用)、純粋な標題化合物を得(21mg,収率12%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):570([M+H],100)。
実施例89 − 2−ブトキシ−4−[(N−3−メチル−フェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
28mg(0.7mmol)の60重量%NaH(鉱油中)を、乾燥テトラヒドロフラン(5ml)中にN雰囲気下で懸濁した後、n−ブタノール(0.6mmol)を添加した。次いで、2−クロロ−[(N−3−メチル−フェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(149mg,0.29mmol)を添加した。混合物をN下で2.5時間還流加熱し、次いで水で希釈した。粗製生成物を反応混合物から酢酸エチルで4回抽出した。有機抽出物を合わせ、MgSO上で乾燥させ、減圧下で蒸発させて乾固した。シリカ上での分取用薄層クロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル1:4混合物を溶離液として使用)により純粋な標題化合物を得(148mg,収率93%)、これは、その質量スペク
トルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):557([M+H],100)。
実施例90 − 2−メトキシ−4−[(N−3−メチル−フェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
24mg(0.6mmol)の60重量%NaH(鉱油中)を、乾燥テトラヒドロフラン(3ml)中にN雰囲気下で懸濁した後、メタノール(0.4mmol)を添加した。混合物を室温で15分間攪拌し、2−クロロ−4−[(N−3−メチル−フェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(104mg,0.2mmol)を添加した。溶液をN下で1時間還流加熱し、水で希釈した。粗製生成物を反応混合物から酢酸エチルで抽出し、有機層を塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、減圧下で蒸発させて乾固した。シリカ上での分取用薄層クロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル混合物(1:5の比)を溶離液として使用)により純粋な標題化合物を得(52mg,収率51%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):515([M+H],100)。
実施例91 − 2−(p−トリルアミノ)−4−[(N−3−メチルフェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−クロロ−4−[(N−3−メチル−フェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(104mg,0.2mmol)、KCO(64mg,0.46mmol)およびp−トルイジン(46mg,0.43mmol)を、1,4−ジオキサン/t−BuOH(5:1)混合物(2ml)中に含む白色懸濁液を室温で窒素下にて5分間攪拌した。その後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(26mg,23μmol)を添加し、反応混合物をN雰囲気下で48時間還流加熱した。冷却されたら、混合物を水で希釈し、酢酸エチル(塩水添加)で3回抽出した。合わせた有機抽出物をNaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。粗製残渣をシリカ上のカラムクロマトグラフィーによって精製し(酢酸エチル/n−ヘキサン混合物(徐々に1:1から3:1までの範囲の比にした)を移動相として使用)、純粋な標題化合物を得(30mg,収率25%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):590([M+H],100)。
実施例92 − 2−[(3−クロロ−4−フルオロ−アニリノ)−4−[(N−3−メチル−フェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−クロロ−4−[(N−3−メチル−フェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(106mg,0.20mmol)、KCO(62mg,0.45mmol)および3−クロロ−4−フルオロアニリン(60mg,0.40mmol)を1,4−ジオキサン/t−BuOH(5:1)混合物(2ml)中に含む懸濁液に、窒素を15分間パージした。その後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(28mg,24μmol)を添加し、反応混合物をN雰囲気下で20時間還流加熱した。冷却されたら、混合物を酢酸エチルと塩水とに分配した。有機相を減圧下で蒸発させ、粗製残渣をシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(酢酸エチル/n−ヘキサン混合物(徐々に1:1から4:1までの範囲の比にした)を移動相として使用)、かくして、純粋な標題化合物を得(60mg,収率47%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):628([M+H],100)。
実施例93 − 2,4−ジアミノ−6−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2,4−ジアミノ−6−クロロピリド[3,2−d]ピリミジン(378mg,1.93mmol)、KCO(1075mg,7.78mmol)および2−メトキシ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノール(599mg,2.32mmol)を1,4−ジオキサン(29ml)および水(6ml)中に含む懸濁液に、窒素流を30分間パージした。次いで、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(240mg,0.21mmol)を添加し、Nでのパージを15分間継続した。次いで、反応混合物をN雰囲気下で2時間還流加熱した。冷却されたら、混合物をCHClと塩水とに分配し、有機相をNaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによる残渣の精製(CHCl中10%メタノールおよび1%EtNを移動相として使用)により純粋な標題化合物を得(375mg,収率69%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):284([M+H],100)。
実施例94 − 2,4−ジアミノ−6−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2,4−ジアミノ−6−クロロピリド[3,2−d]ピリミジン(464mg,2.37mmol)、KCO(1332mg,9.64mmol)、3−クロロ−4−メトキシフェニルボロン酸(907mg,4.86mmol)を1,4−ジオキサン(35.5ml)および水(7ml)中に含む懸濁液に、窒素流を15分間パージした。次いで、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(278mg,0.24mmol)を添加し、反応混合物をN雰囲気下で4時間還流加熱した。冷却されたら、混合物をCHClと飽和重炭素ナトリウム水溶液とに分配した。有機相をNaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。粗製残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(CHCl中メタノールおよび1%EtN(メタノール濃度を5%から10%に漸増)を溶離液として使用)、純粋な標題化合物を得(277mg,収率39%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):302([M+H],100)。
実施例95 − 2−アミノ−6−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オンの合成
2,4−ジアミノ−6−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(268mg,0.95mmol)を6M HCl水溶液(7.6ml)中に含む懸濁液を26時間還流させた。冷却した反応混合物を4℃で16時間保存した。得られた黄色沈殿物を濾別し、濾液のpH値が中性になるまで水で洗浄し、乾燥させ、243mg(収率90%)の純粋な標題化合物を得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):285([M+H],100)。
実施例96 − 2−アミノ−4−(N−モルホリノ)−6−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−アミノ−6−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)オン(66mg,0.23mmol)、p−トルエンスルホン酸一水和物(10mg,53μmol)、(NHSO(11mg,83μmol)、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(1.15mmol)およびモルホリン(1.83mmol)をトルエン(2ml)中に含む懸濁液を33時間還流させた。反応混合物を放冷し、酢酸エチルと塩水/飽和NaHCO水溶液とに分配した。水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下
で蒸発させた。粗製残渣をシリカ上での分取用薄層クロマトグラフィーによって精製し(CHCl中5%MeOHおよび1%EtNを移動相として使用)、純粋な標題化合物を得(68mg,収率84%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):354([M+H],100)。
実施例97 − 2−アミノ−4−(N−モルホリノ)−6−(4−エトキシ−3−メトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−アミノ−4−(N−モルホリノ)−6−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(32mg,90μmol)、無水炭酸カリウム(30mg,0.22mmol)およびヨードエタン(0.36mmol)をアセトン(2ml)中に含む黄色懸濁液を窒素雰囲気下で還流させた。24時間後、KCOおよびヨードエタンの第2のアリコートを添加し、反応をさらに24時間継続した。冷却されたら、反応混合物をEtOAcと5%重炭素ナトリウム水溶液とに分配した。水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。シリカ上での粗製残渣の分取用薄層クロマトグラフィー(CHCl中5%メタノール、1%EtNを移動相として使用)により、純粋な標題化合物を得(26mg,収率76%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):382([M+H],100)。
実施例98 − 2−アミノ−4−(N−モルホリノ)−6−(4−シクロペンチルオキシ−3−メトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−アミノ−4−(N−モルホリノ)−6−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(68mg,0.19mmol)、無水炭酸カリウム(53mg,0.38mmol)およびヨウ化シクロペンチル(0.75mmol)をジメチルホルムアミド(4ml)中に含む暗橙色溶液を60℃で攪拌した。24時間後、ヨウ化シクロペンチルの第2のアリコートを添加し、反応をさらに24時間継続した。冷却されたら、反応混合物を酢酸エチルと塩水/5%NaHCO水溶液とに分配した。水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。シリカ上での粗製残渣の分取用薄層クロマトグラフィー(CHCl中5%メタノールを移動相として使用)により、純粋な標題化合物を得(6mg,収率7%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):422([M+H],100)。
実施例99 − 2−アミノ−4−(N−モルホリノ)−6−(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−アミノ−4−(N−モルホリノ)−6−(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(107mg,0.30mmol)を乾燥ジメチルホルムアミド(10ml)中に含む黄色溶液に、鉱油中60重量%NaH(0.93mmol)を添加し、橙色懸濁液を得た。次いで、2−ヨードプロパン(6.02mmol)を添加し、反応混合物を室温で40分間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルと塩水とに分配した。有機相をMgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。シリカ上での粗製残渣の分取用薄層クロマトグラフィー(CHCl中5%メタノール、1%EtNを移動相として使用)により、標題化合物を得(83mg,70%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):396([M+H],100)。
実施例100 − 2−アミノ−4−(N−ピペラジン−1−イル)−6−(3−メトキシ−4−ヒドロキシ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−アミノ−6−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(227mg,0.80mmol)、p−トルエンスルホ
ン酸一水和物(88μmol)、(NHSO(0.12mmol)、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(3.98mmol)およびピペラジン(11.72mmol)をトルエン(3ml)中に含む懸濁液を24時間還流させた。冷却されたら、反応混合物を酢酸エチルと5%NaHCO水溶液/塩水とに分配した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。粗製残渣をシリカ上での分取用薄層クロマトグラフィーによって精製し(CHCl中15%メタノール、1%EtNを移動相として使用)、標題化合物を得(74mg,収率62%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):353([M+H],100)。
実施例101 − 2−アミノ−4−[(N−4−フルオロ−フェニル−カルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
4−フルオロフェニルイソシアネート(0.39mmol)をジメチルホルムアミド(0.5ml)中に含む溶液を、2−アミノ−4−(N−ピペラジン−1−イル)−6−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(0.31mmol)をジメチルホルムアミド(2ml)中に含む黄色懸濁液に添加した。混合物を室温で1時間攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させた。シリカ上での粗製残渣の分取用薄層クロマトグラフィー(CHCl中5%メタノール、1%EtNを移動相として使用)により、純粋な標題化合物を得(100mg,収率66%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):490([M+H],100)。
実施例102 − 2−アミノ−4−[(N−4−フルオロ−フェニル−カルバモイル−ピペラジン−1−イル)−6−(4−エトキシ−3−メトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−アミノ−4−[(N−4−フルオロ−フェニル−カルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(0.13mmol)、無水炭酸カリウム(0.80mmol)およびヨードエタン(1.23mmol)をアセトン(5ml)中に含む懸濁液を24時間還流させた。冷却されたら、反応混合物を酢酸エチルと塩水とに分配した。水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。シリカ上での残渣の分取用薄層クロマトグラフィー(CHCl中5%メタノールを移動相として使用)により、純粋な標題化合物を得(15mg,収率22%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):518([M+H],100)。
実施例103 − 2−アミノ−4−[(N−4−フルオロ−フェニル−カルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−アミノ−4−[(N−4−フルオロ−フェニル−カルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(4−ヒドロキシ3−メトキシ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(96μmol)、無水炭酸カリウム(0.22mmol)および2−ヨードプロパン(0.96mmol)をアセトン(7ml)中に含む懸濁液を窒素雰囲気下で20時間還流させた。次いで、2−ヨードプロパンのさらなるアリコートを添加し、反応をさらに24時間継続した。冷却されたら、反応混合物を酢酸エチルと塩水とに分配し、水層を酢酸エチルで数回抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによる粗製残渣の精製(CHCl中10%メタノールを移動相として使用)により、純粋な標題化合物を得(20mg,収率39%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):532([M+H],100)。
実施例104 − 2−アミノ−4−[(N−3−メチル−フェニル−カルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
m−トルイルイソシアネート(0.55mmol)を、2−アミノ−4−(N−ピペラジン−1−イル)−6−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(0.55mmol)をジメチルホルムアミド(7ml)中に含む懸濁液に添加した。混合物を室温で20分間攪拌し、次いで、酢酸エチルと5%NaHCO水溶液とに分配した。水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。シリカ上での分取用薄層クロマトグラフィーによる粗製残渣の精製(CHCl中5%メタノール、1%EtNを溶離液として使用)により、純粋な標題化合物を得(123mg,収率46%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):486([M+H],100)。
実施例105 − 4−(4−メチル−フェニル−ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
4−クロロ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(0.597mmol)をイソプロパノール(20ml)中に含む懸濁液に、1−(4−メチル)フェニル−ピペラジン(1.2mmol)を添加した。反応混合物を80℃で2時間加熱し、その後、懸濁液は黄色溶液になった。溶媒を真空にて蒸発させた。残渣を酢酸エチル中に再溶解し、NaOH溶液(1N)で抽出した。合わせた有機層を真空にて蒸発させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、徐々に1:99から2:98までの範囲の比にしたメタノールとジクロロメタンとの混合物とした)、標題化合物を得(191mg,収率73%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):442([M+H],100)。
実施例106 − 4−(4−フルオロフェニル−ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
実施例105の手順を行なったが、1−(4−フルオロ)フェニル−ピペラジンを出発物質として使用し、かくして純粋な標題化合物を得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):446([M+H],100)。
実施例107 − 4−(N−ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]−ピリミジンの合成
4−クロロ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(1.47mmol)をイソプロパノール(50ml)中に含む懸濁液に、ピペラジン(1.2mmol)を添加した。反応混合物を80℃で2時間加熱した。揮発性物質を真空にて蒸発させた。粗製残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、0.5%NH水溶液を含むメタノール/ジクロロメタン混合物(徐々に2:98から3:97までの範囲の比にした)とした)、純粋な標題化合物を得(351mg,収率68%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):352([M+H],100)。
実施例108〜112 − 4−(N−カルバモイル−ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
4−(N−ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]−ピリミジン(0.26mmol)をジメチルホルムアミド(20ml)中に含む溶液に、適切なイソシアネート(0.39mmol)を添加した。反応混合物を室温で2時間攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させ、粗製残渣をシリカゲルフラッシュクロマ
トグラフィーによって精製し(移動相は、メタノールとジクロロメタンとの混合物(徐々に2:98から3:97までの範囲の比にした)とした)、純粋な標題化合物を、当該イソシアネートに応じて65〜80%の収率で得た。下記の個々の化合物を、この手順に従って作製した。
− 4−[(N−3−クロロ−4−フルオロフェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例108)を、3−クロロ−4−フルオロフェニルイソシアネートから得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):524([M+H]+,100)、
− 4−[(N−2−チエニル−カルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル−ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例109)を2−チエニルイソシアネートから得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):477([M+H],100)、
− 4−[(N−2,6−ジクロロ−ピリジル−カルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル−ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例110)を2,6−ジクロロ−4−イソシアナト−ピリジンから得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):541([M+H],100)、
− 4−[(N−4−フルオロフェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例111)を4−フルオロフェニルイソシアネートから得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):489([M+H],100)、および
− 4−[(N−3−クロロフェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例112)を3−クロロフェニルイソシアネートから得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):506([M+H],100)。
実施例113 − 4−[(N−4−クロロフェノキシ−アセチル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
4−(N−ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]−ピリミジン(0.18mmol)をジメチルホルムアミド(20ml)中に含む溶液に、トリエチルアミン(0.26mmol)およびp−クロロ−フェノキシアセチルクロリド(0.23mmol)を添加した。反応混合物を室温で3時間攪拌し、次いで水でクエンチした。水相をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を真空にて蒸発させた。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、2:98の比のメタノール/ジクロロメタン混合物とした)、純粋な標題化合物を得(66mg,収率71%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):521([M+H],100)。
実施例114 − 6−(3−メチル−4−メトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)オンの合成
6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)オン(1.94mmol)を1,4−ジオキサン(40ml)および水(20ml)中に含む溶液に、4−メトキシ−3−メチルフェニルボロン酸(2.33mmol)、炭酸カリウム(4.85mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.097mmol)を添加した。反応混合物を2時間還流させ、室温まで冷却し、溶媒を真空にて蒸発させた。残渣をシリカ上に吸着させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、3:97の比のメタノール/ジクロロメタン混合物とした)、標題化合物を純
粋な白色粉末として得(398mg,収率77%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):268([M+H],100)。
実施例115 − 4−クロロ−6−(3−メチル−4−メトキシフェニル)−ピリド[3,2−d)ピリミジンの合成
6−(3−メチル−4−メトキシフェニル)−ピリド[3,2−d)ピリミジン−4(3H)オン(1.41mmol)をトルエン(80ml)中に含む懸濁液に、オキシ塩化リン(4.23mmol)および2,6−ルチジン(4.23mmol)を添加した。反応混合物を、黒色溶液が得られるまで16時間還流させた。蒸発で乾固した後、残渣を酢酸エチル中に再溶解し、飽和重炭素ナトリウム溶液で抽出した。合わせた有機層を真空にて蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、徐々に2:8から3:7までの範囲の比にした酢酸エチル/ヘキサン混合物とした)、純粋な標題化合物を得(300mg,収率74%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):287([M+H],100)。
実施例116 − 4−(ピペラジン−1−イル)−6−(3−メチル−4−メトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
4−クロロ−6−(3−メチル−4−メトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(0.99mmol)をイソプロパノール(40ml)中に含む懸濁液に、ピペラジン(1.99mmol)を添加した。反応混合物を80℃で2時間加熱した。溶媒を真空にて蒸発させた。粗製残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、0.5%NH水溶液を含むメタノールとジクロロメタンとの混合物(徐々に2:98から3:97までの範囲の比にした)とした)、純粋な標題化合物を得(259mg,収率78%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):336([M+H],100)。
実施例117 − 4−[(N−3−クロロ−フェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3−メチル−4−メトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
4−(N−ピペラジン−1−イル)−6−(3−メチル−4−メトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]−ピリミジン(0.25mmol)をDMF(30ml)中に含む溶液に、3−クロロフェニルイソシアネート(0.38mmol)を添加した。反応混合物を室温で2時間攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させ、粗製残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、メタノールとジクロロメタンとの混合物(徐々に2:98から3:97までの範囲の比にした)とした)、純粋な標題化合物を得(81mg,収率66%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):490([M+H],100)。
実施例118 − 4−[(N−4−クロロ−フェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3−メチル−4−メトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
実施例117の手順に従ったが、4−クロロフェニルイソシアネートを出発物質として使用した。純粋な標題化合物を81%の収率で単離し、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):490([M+H],100)。
実施例119 − 4−[(N−3−クロロ−フェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
4−[(N−3−クロロ−フェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン(0.51mmol)を1,4−ジオキサン(1
5ml)および水(5ml)中に含む溶液に、2−メトキシ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノール(0.51mmol)、炭酸カリウム(1.53mmol)およびテトラキス(トリフェニル−ホスフィン)パラジウム(0)(0.02mmol)を添加した。反応混合物を2時間還流させ、室温まで冷却し、溶媒を真空にて蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、20:80の比のアセトン/ジクロロメタン混合物とした)、標題化合物を白色粉末として得(135mg,収率54%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):492([M+H],100)。
実施例120 − 4−[(N−3−クロロ−フェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3−メトキシ−4−エトキシ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
4−[(N−4−クロロ−フェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル−ピリド[3,2−d]ピリミジン(0.19mmol)を乾燥ジメチルホルムアミド(15ml)中に含む溶液に、炭酸カリウム(0.19mmol)を添加した。この混合物を室温にて30分間、窒素下で攪拌し、次いでヨウ化エチル(0.19mmol)を添加した。反応混合物を室温で16時間攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させ、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、2:98の比のメタノール/ジクロロメタン混合物とした)、純粋な標題化合物を白色粉末として得(67mg,収率68%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):520([M+H],100)。
実施例121 − 4−[(N−3−クロロ−フェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3−メトキシ−4−イソプロポキシ−フェニル−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
実施例120の手順に従ったが、2−ヨードプロパンを出発物質として使用した。純粋な標題化合物を単離し、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):533([M+H],100)。
実施例122 − 4−[(N−3−クロロフェニルアセチル)−ピペラジン−1−イル]−6−クロロピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
3−クロロフェニル酢酸(2mmol)を塩化チオニル(10ml)中に含む懸濁液を1時間還流させた。過剰の塩化チオニルを減圧下で除去し、粗製3−クロロフェニル酢酸を得た。この粗製残渣をジクロロメタン(10ml)中に再溶解し、この溶液を、4−(ピペラジン−1−イル)−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン(2mmol)をジクロロメタン(10ml)中に含む溶液に添加した。得られた混合物を室温で1時間攪拌した。溶媒を真空での蒸発によって除去した。粗製残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、1:40の比のMeOH/ジクロロメタン混合物とした)、純粋な標題化合物を黄色がかった固形物として得(収率60%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):403.1([M+H],100)。
実施例123 − 4−モルホリノ−6−(3,4−ジクロロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
4−モルホリノ−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジンと3,4−ジクロロフェニルボロン酸との反応により、純粋な標題化合物を黄色がかった固形物として得(収率97%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):361.2([M+H],100)。
実施例124 − 4−モルホリノ−6−(4−クロロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
4−モルホリノ−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジンと4−クロロ−フェニルボロン酸との反応により純粋な標題化合物を白色固形物として得(収率92%)、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):341.2([M+H],100)。
実施例125 − 4−[(N−3−クロロフェニルアセチル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジクロロフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
4−[(N−3−クロロフェニルアセチル)ピペラジン−1−イル]−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジンと3,4−ジクロロフェニルボロン酸との反応により純粋な標題化合物を黄色がかった固形物として得(収率86%)これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):512.2([M+H],100)。
実施例126〜132 − 2−アミノ−6−アリール−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オンの合成
2−アミノ−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(6mmol)、適切なアリールボロン酸(6.6mmol)および炭酸カリウム(30mmol)をジオキサン(120ml)とHO(30ml)との混合物中に含む脱気懸濁液に、触媒量のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.9g)を添加した。混合物を24時間還流させ、室温まで冷却後、反応混合物を濾過した。濾液を5N
HClでpH4に酸性化し、得られた沈殿物を濾別し、HO、エタノールおよびジエチルエーテルで逐次洗浄し、真空下でさらに乾燥し、所望の化合物を、使用された当該アリールボロン酸に応じて65〜85%の収率で得た。下記の化合物を、この手順に従って合成した。
− 2−アミノ−6−(3−メトキシ−4−メチル−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(実施例126)を3−メトキシ−4−メチルフェニルボロン酸から得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):317([M+H],100)、
− 2−アミノ−6−(3−クロロ−4−エトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(実施例127)を3−クロロ−4−エトキシフェニルボロン酸から得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):317([M+H],100)、
− 2−アミノ−6−(3−エトキシ−4−フルオロ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(実施例128)を3−エトキシ−4−フルオロフェニルボロン酸から得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):301([M+H],100)、
− 2−アミノ−6−(3−メチル−4−フルオロ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(実施例129)を3−メチル−4−フルオロフェニルボロン酸から得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):271([M+H],100)、
− 2−アミノ−6−(3,4−ジクロロ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(実施例130)を3,4−ジクロロフェニルボロン酸から得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):307([M+H],100)、
− 2−アミノ−6−(3,4−(メチレンジオキシ)フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(実施例131)を3,4−(メチレンジオキシ)フェニルボロン酸から得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された
:MS(m/z):283([M+H],100)、および
− 2−アミノ−6−(1,4−ベンゾジオキサン−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(実施例132)を1,4−ベンゾジオキサン−フェニルボロン酸から得、これは、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):297([M+H],100)。
実施例133〜139 − 2−アセトアミド−6−アリール−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オンの合成
2−アミノ−6−アリール−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(2.0g)を無水酢酸(180ml)および酢酸(20ml)中に懸濁し、混合物を16時間還流させた。高温の懸濁液を濾過し、濾液を、結晶化が始まるまで減圧下で濃縮した。沈殿物を濾別し、純粋な標題化合物が、出発物質中に存在する6−アリール置換基に応じて70〜80%の種々の収率で得られた。下記の化合物を、この手順に従って合成した。
− 2−アセトアミド−6−(3−メトキシ−4−メチル−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(実施例133)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):325([M+H],100)、
− 2−アセトアミド−6−(3−クロロ−4−エトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(実施例134)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):359([M+H],100)、
− 2−アセトアミド−6−(3−エトキシ−4−フルオロ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(実施例135)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):343([M+H],100)、
− 2−アセトアミド−6−(3−メチル−4−フルオロ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(実施例136)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):313([M+H],100)、
− 2−アセトアミド−6−(3,4−ジクロロフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(実施例137)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):349([M+H],100)、
2−アセトアミド−6−(3,4−(メチレンジオキシ)フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(実施例138)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):325([M+H],100)、および
− 2−アセトアミド−6−(1,4−ベンゾジオキサン−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(実施例139)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):338([M+H],100)。
実施例140〜147 − 2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−アリール−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
1,2,4−トリアゾール(120mmol)およびオキシ塩化リン(36mmol)を乾燥アセトニトリル(150ml)中に含む懸濁液を、2−アセトアミド−6−アリール−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(12mmol)(実施例133〜139で得られたもの)およびトリエチルアミン(36mmol)を乾燥アセトニトリル(150ml)中に含む攪拌懸濁液に添加した。混合物を室温で窒素下にて70時間攪拌し、形成された黄色沈殿物を濾別し、次いでエタノールおよびエーテルで逐次洗浄し、真空デシケーター内のP上でさらに乾燥させ、純粋な標題化合物を得た。収率は、存在する6−アリール置換基に応じて63%〜90%に間で種々であった。下記の化合物を、この手順に従って合成した。
− 2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−(3−メチル−4−メトキシフェニル)ピリド−[3,2−d]ピリミジン(実施例140)は、その質量ス
ペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):376([M+H],100)、
− 2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−(3−クロロ−4−メトキシ−フェニル)ピリド−[3,2−d]ピリミジン(実施例141)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):396([M+H],100)、
− 2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−(3−クロロ−4−エトキシ−フェニル)ピリド−[3,2−d]ピリミジン(実施例142)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):411([M+H],100)、
− 2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−(3−フルオロ−4−エトキシ−フェニル)ピリド−[3,2−d]ピリミジン(実施例143)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):395([M+H],100)、
− 2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−(3−メチル−4−フルオロ−フェニル)ピリド−[3,2−d]ピリミジン(実施例144)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):365([M+H],100)、
− 2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−(3,4−ジクロロ−フェニル)ピリド−[3,2−d]ピリミジン(実施例145)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):400([M+H],100)、
− 2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−(3,4−(メチレンジオキシ)フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例146)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):377([M+H],100)、および
− 2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−(1,4−ベンゾジオキサン−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(実施例147)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):381([M+H],100)。
実施例148〜155 − 2−アセトアミド−4−(N−ピペラジン−1−イル)−6−アリール−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−アリール−ピリド[3,2−d]ピリミジン(1.25mmol;実施例140〜147で得られたもの)をジオキサン(50ml)中に含む懸濁液にピペラジン(2.5mmol)を添加した。反応混合物を16時間50℃で攪拌した。溶媒を蒸発させ、粗製残渣をシリカ上での分取用薄層クロマトグラフィーによって精製し(20:80の比のメタノール/ジクロロメタン混合物を移動相として使用)、純粋な標題化合物が、存在する6−アリール置換基に応じて30〜40%の種々の収率で得られた。下記の化合物を、この手順に従って作製した。
− 2−アセトアミド−4−(N−ピペラジン−1−イル)−6−(3−メチル−4−メトキシ−フェニル)ピリド−[3,2−d]ピリミジン(実施例148)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):394([M+H],100)、
− 2−アセトアミド−4−(N−ピペラジン−1−イル)−6−(3−クロロ−4−メトキシ−フェニル)ピリド−[3,2−d]ピリミジン(実施例149)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):414([M+H],100)、
− 2−アセトアミド−4−(N−ピペラジン−1−イル)−6−(3−クロロ−4−
エトキシ−フェニル)ピリド−[3,2−d]ピリミジン(実施例150)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):428([M+H],100)、
− 2−アセトアミド−4−(N−ピペラジン−1−イル)−6−(3−フルオロ−4−エトキシ−フェニル)ピリド−[3,2−d]ピリミジン(実施例151)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):412([M+H],100)、
− 2−アセトアミド−4−(N−ピペラジン−1−イル)−6−(3−メチル−4−フルオロ−フェニル)ピリド−[3,2−d]ピリミジン(実施例152)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):382([M+H],100)、
− 2−アセトアミド−4−(N−ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジクロロ−フェニル)ピリド−[3,2−d]ピリミジン(実施例153)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):418([M+H],100)、
− 2−アセトアミド−4−(N−ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−(メチレンジオキシ)フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例154)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):393([M+H],100)、および
− 2−アセトアミド−4−(N−ピペラジン−1−イル)−6−(1,4−ベンゾジオキサン−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例155)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):407([M+H],100)。
実施例156〜162 − 2−アセトアミド−4−[(N−3−クロロ−フェニル−カルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−アリール−ピリド[3,2−d]ピリミジンおよび2−アミノ−4−[(N−3−クロロ−フェニル−カルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−アリール−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−アセトアミド−4−(ピペラジン−1−イル)−6−アリール−ピリド[3,2−d]ピリミジン(0.5mmol)をジメチルホルムアミド(5ml)中に含む溶液に、3−クロロフェニルイソシアネート(0.75mmol)を添加した。反応混合物を16時間室温で攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させ、粗製2−アセトアミド−4−[(N−3−クロロ−フェニル−カルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−アリール−ピリド[3,2−d]ピリミジンを中間体として得た。この粗製残渣を、CHCl(10ml)とナトリウムエトキシド(0.2N)(10ml)との混合物中に溶解した。懸濁液を16時間攪拌し、イソプロピルアルコール中5〜6NのHClで中和し、粗製2−アミノ−4−[(N−3−クロロ−フェニル−カルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−アリール−ピリド[3,2−d]ピリミジンを最終生成物として得た。この粗製生成物を分取用薄層クロマトグラフィーによって精製し(移動相は、10:90の比のCHOH/CHCl混合物からなる)、純粋な標題化合物が、存在する6−アリール置換基に応じて20〜40%の種々の収率で得られた。下記の化合物を、この手順に従って合成した(各時点で、アセトアミドの形態で保護された2−アミノ基を有する対応中間体を経由)。
− 2−アミノ−4[(N−3−クロロ−フェニル−カルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3−メチル−4−メトキシ−フェニル)ピリド−[3,2−d]ピリミジン(実施例156)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):505([M+H],100)、
− 2−アミノ−4−[(N−3−クロロ−フェニル−カルバモイル)ピペラジン−1−イル]−6−(3−クロロ−4−メトキシ−フェニル)ピリド−[3,2−d]ピリミ
ジン(実施例157)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):525([M+H],100)、
− 2−アミノ−4−[(N−3−クロロ−フェニル−カルバモイル)ピペラジン−1−イル]−6−(3−クロロ−4−エトキシ−フェニル)ピリド−[3,2−d]ピリミジン(実施例158)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):538([M+H],100)、
− 2−アミノ−4−[(N−3−クロロ−フェニル−カルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3−フルオロ−4−エトキシフェニル)ピリド−[3,2−d]ピリミジン(実施例159)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):523([M+H],100)、
− 2−アミノ−4−[N−3−クロロ−フェニル−カルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピリド−[3,2−d]ピリミジン(実施例160)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):528([M+H],100)、
− 2−アミノ−4−[N−3−クロロ−フェニル−カルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−(メチレン−ジオキシ)フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例161)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):505([M+H],100)、および
− 2−アミノ−4−[(N−3−クロロ−フェニル−カルバモイル)−ピペラジン−1−イル)−6−(1,4−ベンゾ−ジオキサン−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例162)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):519([M+H],100)。
実施例163〜165 − 2−アミノ−4−モルホリノ−6−アリール−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−アセトアミド−6−アリール−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(1mmol)をトルエン(10ml)中に含む懸濁液に、モルホリン(4mmol)、p−トルエンスルホン酸(0.1mmol)、硫酸アンモニウム(0.1mmol)および1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(8mmol)を添加した。反応混合物を、褐色溶液が形成されるまで48時間還流させた。溶媒を真空にて蒸発させ、得られた粗製残渣をジクロロメタン中に再溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液および水で逐次抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空にて蒸発させ、粗製2−アミノ−4−モルホリノ−6−アリール−ピリド[3,2−d]ピリミジンを最終生成物として得た。この粗製残渣をシリカ上での分取用薄層クロマトグラフィーによって精製し(10:90の比のメタノール/ジクロロメタン混合物を移動相として使用)、純粋な最終化合物を、存在する6−アリール置換基に応じて20〜30%の収率で得た。下記の最終化合物を、この手順に従って合成した(各時点で、アセトアミドの形態で保護された2−アミノ基を有する対応中間体を経由)。
− 2−アミノ−4−(モルホリノ)−6−(3−メチル−4−メトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例163)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):352([M+H],100)、
− 2−アミノ−4−(モルホリノ)−6−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例164)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):372([M+H],100)、および
− 2−アミノ−4−(モルホリノ)−6−(1,4−ベンゾジオキサン−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例165)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):366([M+H],100)。
実施例166〜168 − 2−アミノ−4−モルホリノ−6−アリール−ピリド[3
,2−d]ピリミジンの合成
2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−アリール−ピリド[3,2−d]ピリミジン(0.5mmol)をジオキサン(5ml)中に含む懸濁液に、モルホリン(1mmol)を添加した。反応混合物を16時間50℃で攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させ、粗製2−アセトアミド−4−モルホリノ−6−アリール−ピリド[3,2−d]ピリミジンを中間生成物として得た。この粗製残渣を、CHCl(10ml)とナトリウムエトキシド(0.2N)(10ml)との混合物中に溶解した。懸濁液を16時間攪拌し、イソプロピルアルコール中5〜6NのHClで中和し、粗製2−アミノ−4−モルホリノ−6−アリール−ピリド[3,2−d]ピリミジンを最終生成物として得た。この粗製生成物を分取用薄層クロマトグラフィーによって精製し(移動相は、10:90の比のCHOH/CHCl混合物からなる)、純粋な標題化合物が、存在する6−アリール置換基に応じて20〜40%の種々の収率で得られた。下記の化合物を、この手順に従って合成した(各時点で、アセトアミドの形態で保護された2−アミノ基を有する対応中間体を経由)。
− 2−アミノ−4−モルホリノ−6−(3−フルオロ−4−エトキシ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例166)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):370([M+H],100)、
− 2−アミノ−4−モルホリノ−6−(4−クロロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例167)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):342([M+H],100)、および
− 2−アミノ−4−モルホリノ−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−(メチレンジオキシ)フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例168)は、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):352([M+H],100)。
実施例169〜173:2−アミノ−6−(アリール)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オンアナログの合成
一般手順
2−アミノ−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(1.96g,10mmol)、適切なフェニルボロン酸(11mmol)および炭酸カリウム(6.9g,50mmol)をジオキサン(180ml)とHO(50ml)との混合物中に含む脱気懸濁液に、触媒量のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(750mg)を添加した。懸濁液を16時間還流させ、最終的に溶液となった。室温まで冷却後、反応混合物を濾過した。濾液を5N HClでpH4に酸性化し、得られた沈殿物を濾別した。これを、HO、エタノール、ジエチルエーテルで逐次洗浄し、真空下で乾燥し、所望の生成物を得た。下記の化合物を、この手順に従って合成した。
実施例169:2−アミノ−6−(3−メチル−4−フルオロ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン
3−メチル−4−フルオロ−フェニルボロン酸から70%収率で得た。MS(m/z):271([M+H],100)。
実施例170:2−アミノ−6−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン
3,4−ジクロロフェニルボロン酸から91%収率で得た。MS(m/z):307,309([M+H],100)。
実施例171:2−アミノ−6−(4−フルオロ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン
4−フルオロ−フェニルボロン酸から78%収率で得た。MS(m/z):257([M+H],100)。
実施例172:2−アミノ−6−(1,4−ベンゾジオキサン)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン
1,4−ベンゾジオキサン−6−ボロン酸から82%収率で得た。MS(m/z):297([M+H],100)。
実施例173:2−アミノ−6−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン
3,4−メチレンnジオキシフェニルボロン酸から71%収率で得た。MS(m/z):283([M+H],100)。
実施例174〜178:2−アセトアミド−6−(アリール)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オンアナログの合成
2−アミノ−6−アリール−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(10mmol)を無水酢酸(300ml)中に懸濁し、混合物を、透明な溶液が得られるまで2時間還流させた。溶液を、結晶化が始まるまで減圧下で濃縮した。沈殿物を濾別し、純粋な標題化合物を得た。下記の化合物を、この手順に従って合成した。
実施例174:2−アセトアミド−6−(3−メチル−4−フルオロ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン
2−アミノ−6−(3−メチル−4−フルオロ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オンから90%収率で得た。
MS(m/z):313([M+H],100)。
実施例175:2−アセトアミド−6−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン
2−アミノ−6−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オンから90%収率で得た。
MS(m/z):349,351([M+H],100)。
実施例176:2−アセトアミド−6−(4−フルオロ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン
2−アミノ−6−(4−フルオロ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オンから78%収率で得た。
MS(m/z):299([M+H],100)。
実施例177:2−アセトアミド−6−(1,4−ベンゾジオキサン)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン
2−アミノ−6−(1,4−ベンゾジオキサン)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オンから68%収率で得た。
MS(m/z):339([M+H],100)。
実施例178:2−アセトアミド−6−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン
2−アミノ−6−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オンから74%収率で得た。
MS(m/z):325([M+H],100)。
実施例179:2−アミノ−4−(モルホリノ)−6−(3−メチル−4−フルオロ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−アセトアミド−6−(3−メチル−4−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(312mg,1mmol)をトルエン(10ml)中に含む懸濁液に、モルホリン(4mmol,0.23ml)、p−トルエンスルホン酸(0.1mmol,19mg)、硫酸アンモニウム(13mg,0.1mmol)および1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(2ml,8mmol)を添加した。反応混合物を、褐色溶液が形成されるまで48時間還流させた。溶媒を真空にて蒸発させ、粗製2−アセトアミド−4−(モルホリノ)−6−(4−メチル−3−フルオロ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンを得た。残渣を、ジクロロメタンとエタノールとの混合物(80/20の比、10ml)中に再溶解した。ナトリウムエトキシド溶液(0.2N溶液)をpH12まで添加し、得られた混合物を一晩室温で攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させた。粗製残渣をシリカ上での分取用TLCによって精製し(10:90の比のメタノール/ジクロロメタン混合物を移動相として使用)、純粋な2−アミノ−4−(モルホリノ)−6−(3−メチル−4−フルオロ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(80mg,25%)を得た。
MS(m/z):340([M+H],100)。
UV(MeOH,nm):211,278,361。
実施例180〜183:2−アセトアミド−4−(1.2,4−トリアゾリル)−6−アリール−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
一般手順
1,2,4−トリアゾール(345mg,5mmol)およびオキシ塩化リン(0.11ml,1.25mmol)を乾燥アセトニトリル(10ml)中に含む懸濁液を、窒素雰囲気下で15分間攪拌した。この懸濁液を、2−アセトアミド−6−アリール−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(1mmol)およびトリエチルアミン(0.4ml,3mmol)を乾燥アセトニトリル(10ml)中に含む別の懸濁液に添加した。得られた混合物を50℃で窒素下にて24時間攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させた。粗製残渣をジクロロメタン中に再溶解し、希塩酸溶液(HCl 0.01N)で抽出した。合わせた有機層を蒸発させ、標題化合物を得、これを、なんらさらなる精製なしでさらなる反応に使用した。
下記の化合物を、この手順に従って作製した。
実施例180:2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−(3,4−ジクロロ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン
2−アセトアミド−6−(3,4−ジクロロ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オンから80%収率で得た。
MS(m/z):400,402([M+H],100)。
実施例181:2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−(4−フルオロ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
2−アセトアミド−6−(4−フルオロ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オンから72%収率で得た。
MS(m/z):350([M+H],100)。
実施例182:2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−(1,4−ベンゾジオキサン)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
2−アセトアミド6−(1,4−ベンゾジオキサン)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オンから59%収率で得た。
MS(m/z):390([M+H],100)。
実施例183:2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
2−アセトアミド−6−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オンから68%収率で得た。
MS(m/z):376([M+H],100)。
実施例184 − 2−アミノ−4−(モルホリノ)−6−(3,4−ジクロロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−(3,4−ジクロロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(400mg,1mmol)をジオキサン(10ml)中に含む懸濁液に、モルホリン(174mg,2mmol)を添加した。反応混合物を一晩50℃で攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させ、粗製2−アセトアミド−4−(モルホリノ)−6−(3,4−ジクロロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンを得た。残渣を、ジクロロメタンとエタノールとの混合物(80/20の比、10ml)中に再溶解した。ナトリウムエトキシド溶液(0.2N溶液)をpH12まで添加し、得られた混合物を一晩室温で攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させた。粗製残渣をシリカ上での分取用TLCによって精製し(10:90の比のメタノール/ジクロロメタン混合物を移動相として使用)、純粋な標題化合物を得た(220mg,60%)。
MS(m/z):376,378([M+H],100)。
UV(MeOH,nm):282,365。
実施例185〜188:2−アセトアミド−4−(N−ピペラジン−1−イル)−6−(アリール)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−アリール−ピリド[3,2−d]ピリミジン(1mmol)をジオキサン(20ml)中に含む懸濁液に、ピペラジン(172mg,2mmol)を添加した。反応混合物を一晩50℃で攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させ、粗製残渣をシリカ上での分取用TLCによって精製し(10:90の比のメタノール/ジクロロメタン混合物を移動相として使用)、純粋な標題化合物を得た。下記の化合物は、この手順に従って調製される。
実施例185 − 2−アセトアミド−4−(N−ピペラジン−1−イル)−6−(4−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−(4−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンから68%収率で得た。
MS(m/z):368([M+H],100)。
実施例186 − 2−アセトアミド−4−(N−ピペラジン−1−イル)−6−(1,4−ベンゾジオキサン)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−(1,4−ベンゾジオキサン)−ピリド[3,2−d]ピリミジンから得た。
MS(m/z):407([M+H],100)。
実施例187:2−アセトアミド−4−(N−ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンから得た。
MS(m/z):393([M+H],100)。
実施例188:2−アセトアミド−4−(N−ピペラジン−1−イル)−6−(3,4
−ジクロロ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾイル)−6−(3,4−ジクロロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンから得た。
MS(m/z):416,418([M+H],100)。
実施例189:2−アミノ−4−[(N−4−クロロ−ベンジルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル)−6−(4−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
2−アセトアミド−4−(N−ピペラジン−1−イル)−6−(4−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(367mg,1mmol)をDMF(10ml)中に含む溶液に、4−クロロ−ベンジルイソシアネート(201mg,1.2mmol)を添加した。溶液を一晩室温で攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させ、粗製2−アセトアミド−4−[(N−4−クロロ−ベンジル−カルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(4−フルオロ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンを得た。残渣を、ジクロロメタンとエタノールとの混合物(80/20の比、10ml)中に再溶解した。ナトリウムエトキシド溶液(0.2N溶液)をpH12まで添加し、得られた混合物を一晩室温で攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させた。粗製残渣をシリカ上での分取用TLCによって精製し(10:90の比のメタノール/ジクロロメタン混合物を移動相として使用)、純粋な標題化合物(280mg,58%)を得た。
MS(m/z):492,494([M+H],100)。
UV(MeOH,nm):245,350,460,560。
実施例190:2−アミノ−4−[N−アセチル−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
この化合物を、実施例184の手順に従い、N−アセチル−ピペラジンおよび2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−(3,4−メチレンジオキシ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンを出発物質として用いて合成した。
MS(m/z):393([M+H],100)。
実施例191 − 2−アミノ−4−[2−(ピペラジン−1−イル酢酸N−(2−チアゾリル)−アミド)]−6−3,4−メチレンジオキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
この化合物は、実施例184の手順に従って、4−[2−(ピペラジン−1−イル酢酸N−(2−チアゾリル)−アミド)および2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンを出発物質として用いて調製した。
MS(m/z):491([M+H],100)。
実施例192 − 2−アミノ−4−[N−(2−フロイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−メチレン−ジオキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
この化合物は、実施例184の手順を用い、2−フロイル−ピペラジンおよび2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンを出発物質として用いて得た。
MS(m/z):445([M+H],100)。
実施例193:2−アミノ−4−[N−(4−クロロフェノキシ−アセチル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
2−アセトアミド−4−(N−ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(60mg,0.16mmol)をピリジン(5ml)中に含む溶液に、4−クロロ−フェノキシアセチルクロリド(80mg,0.4mmol)を添加した。溶液を一晩50℃で攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させ、かくして、粗製2−アセトアミド−4−[N−(4−クロロフェノキシ−アセチル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−メチレンジオキシ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンを得た。残渣を5mlのジクロロメタン/エタノール混合物(80/20の容量比)中に再溶解した。ナトリウムエトキシド溶液(0.2N溶液)をpH12まで添加し、得られた混合物を一晩室温で攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させた。粗製残渣をシリカ上での分取用TLCによって精製し(移動相として10:90の容量比のメタノール/ジクロロメタン混合物を使用)、純粋な標題化合物(48mg,47%)を得た。
MS(m/z):519,521([M+H],100)。
実施例194 − 2−アミノ−4−[N−(4−クロロフェノキシ−アセチル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジクロロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
この化合物は、実施例193の合成で記載した手順を用い、2−アセトアミド−4−(N−ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジクロロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンを出発物質として用いて得た。
MS(m/z):542,544([M+H],100)。
実施例195:2−アミノ−4−[N−(4−クロロフェノキシ−アセチル)−ピペラジン−1−イル]−6−(1,4−ベンゾジオキサン)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
この化合物は、実施例193の合成で記載した手順を用い、2−アセトアミド−4−(N−ピペラジン−1−イル)−6−(1,4−ベンゾジオキサン)−ピリド[3,2−d]ピリミジンを出発物質として用いて得た。MS(m/z):532,534([M+H],100)。
実施例196 − 2−アミノ−4−[N−(3−メチル−フェニル−カルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
2−アセトアミド−4−(N−ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(60mg,0.16mmol)をDMF(5ml)中に含む溶液に、m−トリルイソシアネート(31μl,0.24mmol)を添加した。溶液を一晩室温で攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させ、粗製2−アセトアミド−4−[N−(3−メチル−フェニル−カルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンを得た。残渣を、ジクロロメタンとエタノール(80/20の比、5ml)との混合物中に再溶解した。ナトリウムエトキシド溶液(0.2N溶液)をpH12まで添加し、得られた混合物を一晩室温で攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させた。粗製残渣をシリカ上での分取用TLCによって精製し(10:90の比のメタノール/ジクロロメタン混合物を移動相として使用)、純粋な標題化合物(32mg,43%)を得た。
MS(m/z):484([M+H],100)。
実施例197:2−アミノ−4−[N−(3−メチル−フェニル−カルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジクロロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
この化合物は、実施例196の手順に従い、2−アセトアミド−4−(N−ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジクロロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンを出発物質として用いて合成した。MS(m/z):507,509([M+H],100)。
実施例198:2−アミノ−4−[N−(3−メチル−フェニル−カルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(1,4−ベンゾジオキサン)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
この化合物は、実施例196の手順に従い、2−アセトアミド−4−(N−ピペラジン−1−イル)−6−(1,4−ベンゾジオキサン)−ピリド[3,2−d]ピリミジンを出発物質として用いて合成した。MS(m/z):498([M+H],100)。
実施例199:2−アミノ−4−[N−アセチル−ピペラジン−1−イル]−6−(1,4−ベンゾジオキサン)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
この化合物は、実施例184の手順に従い、N−アセチル−ピペラジンおよび2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−(1,4−ベンゾジオキサン)−ピリド[3,2−d]ピリミジンを出発物質として用いて合成した。MS(m/z):407([M+H],100)。
実施例200 − 2−アミノ−4−[N−アセチル−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジクロロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
この化合物は、実施例184の手順に従い、N−アセチル−ピペラジンおよび2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−(3,4−ジクロロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンを出発物質として用いて合成した。MS(m/z):416,418([M+H],100)。
実施例201:2−アミノ−4−[2−(ピペラジン−1−イル酢酸N−(2−チアゾリル)−アミド]−6−(1,4−ベンゾジオキサン)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
この化合物は、実施例184の手順に従って、2−(ピペラジン−1−イル酢酸)−N−(2−チアゾリル)−アミドおよび2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンを出発物質としてを用いて調製した。
MS(m/z):505([M+H],100)。
実施例202:2−アミノ−4−[2−(ピペラジン−1−イル酢酸N−(2−チアゾリル)−アミド]−6−(3,4−ジクロロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
この化合物は、実施例184の手順に従って、2−(ピペラジン−1−イル酢酸)−N−(2−チアゾリル)−アミドおよび2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−(3,4−ジクロロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンを出発物質としてを用いて調製した。MS(m/z):514,516([M+H],100)。
実施例203 − 2−アミノ−4−[N−(2−フロイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(1,4−ベンゾ−ジオキサン)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
この化合物は、実施例184の手順を用い、2−フロイル−ピペラジンおよび2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−(1,4−ベンゾジオキサン)−ピリド[3,2−d]ピリミジンを出発物質として用いて得た。MS(m/z):459([M+H],100)。
実施例204 − 2−アミノ−4−[N−(4−フルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−6−(4−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−(4−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(367mg,1mmol)をジオキサン(10m
l)中に含む溶液に、1−(4−フルオロフェニル)ピペラジン(360mg,2mmol)を添加した。溶液を16時間60℃で攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させ、粗製2−アセトアミド−4−[N−(4−フルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−6−(4−フルオロ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンを得た。残渣を10mlのジクロロメタン/エタノール混合物(80/20の容量比)中に再溶解した。ナトリウムエトキシド溶液(0.2N溶液)をpH12まで添加し、得られた混合物を16時間室温で攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させた。粗製残渣をシリカ上での分取用TLCによって精製し(メタノール/ジクロロメタン混合物(容量比10:90)を移動相として使用)、純粋な標題化合物(280mg,69%)を得、これは、以下のように特性評価された。
− MS(m/z):419([M+H]100);および
− UV(MeOH,nm):250,345,560。
実施例205 − 2−アミノ−4−[N−(フェノキシ−エチル)−ピペラジン−1−イル)]−6−(4−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−(4−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(367mg,1mmol)をジオキサン(10ml)中に含む懸濁液に、1−(2−フェノキシ−エチル)−ピペラジン(412mg,2mmol)を添加した。溶液を一晩60℃で攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させ、粗製2−アセトアミド−4−[N−(フェノキシ−エチル−ピペラジン−1−イル)]−6−(4−フルオロ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンを得た。残渣を、ジクロロメタンとエタノールとの混合物(80/20の比、10ml)中に再溶解した。ナトリウムエトキシド溶液(0.2N溶液)をpH12まで添加し、得られた混合物を一晩室温で攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させた。粗製残渣をシリカ上での分取用TLCによって精製し(10:90の比のメタノール/ジクロロメタン混合物を移動相として使用)、純粋な標題化合物(200mg,45%)を得た。
MS(m/z):445([M+H],100)。
UV(MeOH,nm):250,345,495,580。
実施例206:2−アミノ−4−(アニリノ)−6−(4−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−(4−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(367mg,1mmol)をジオキサン(20ml)中に含む懸濁液に、アニリン(186mg,2mmol)を添加した。溶液を一晩60℃で攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させ、粗製2−アセトアミド−4−アニリノ−6−(4−フルオロ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンを得た。残渣を、ジクロロメタンとエタノールとの混合物(80/20の比、10ml)中に再溶解した。ナトリウムエトキシド溶液(0.2N溶液)をpH12まで添加し、得られた混合物を一晩室温で攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させた。粗製残渣をシリカ上での分取用TLCによって精製し(10:90の比のメタノール/ジクロロメタン混合物を移動相として使用)、純粋な標題化合物(160mg,50%)を得た。
MS(m/z):332([M+H],100)。
UV(MeOH,nm):250,350,565。
実施例207:2−アミノ−4−[(N−4−クロロ−フェノキシ−アセチル)−ピペラジン−1−イル]−6−(4−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−アセトアミド−4−(N−ピペラジン−1−イル)−6−(4−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(367mg,1mmol)をピリジン(10ml
)中に含む溶液に、4−クロロ−フェノキシアセチルクロリド(410mg,2mmol)を添加した。溶液を一晩50℃で攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させ、粗製2−アセトアミド−4−[(N−4−クロロ−フェノキシ−アセチル)−ピペラジン−1−イル]−6−(4−フルオロ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンを得た。残渣を、ジクロロメタンとエタノールとの混合物(80/20の比、10ml)中に再溶解した。ナトリウムエトキシド溶液(0.2N溶液)をpH12まで添加し、得られた混合物を一晩室温で攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させた。粗製残渣をシリカ上での分取用TLCによって精製し(10:90の比のメタノール/ジクロロメタン混合物を移動相として使用)、純粋な標題化合物(250mg,50%)を得た。
MS(m/z):493,495([M+H],100)。
UV(CHOH,nm):245,345,465,560。
実施例208:2−アセトアミド−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オンの合成
2−アミノ−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(1.96g,10mmol)を無水酢酸(200ml)中に含む懸濁液を、透明な溶液が得られるまで2時間還流させた。溶媒を、結晶化が始まるまで真空にて蒸発させた。沈殿物を濾別し、真空下で乾燥し、純粋な標題化合物(2g,80%)を得た。
MS(m/z):239,241([M+H],100)。
実施例209:2−アミノ−4−モルホリノ−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−アセトアミド−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(2.38g,10mmol)をジオキサン(100ml)中に含む懸濁液に、ジイソプロピルエチルアミン(5.3ml,30mmol)を添加した。混合物を10分間80℃で攪拌し、その後、オキシ塩化リン(1.4ml,15mmol)を添加した。この反応混合物を90分間80℃で攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させた。残渣をジクロロメタン中に再溶解し、水で抽出した。合わせた有機層を50mlの容量まで蒸発させた。次いでモルホリン(870mg,10mmol)を添加し、反応を一晩室温で攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させた。残渣を、ジクロロメタンおよびエタノール(80/20,100ml)の混合物中に再溶解した。ナトリウムエトキシド溶液(0.2N溶液)をpH=11まで添加した。混合物を一晩室温で攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させた。残渣をジクロロメタン中に再溶解し、水で洗浄した。合わせた有機層を合わせ、真空にて蒸発させ、標題化合物(1g,40%)を得た。
MS(m/z):266,268([M+H],100)。
実施例210:2−アミノ−4−モルホリノ−6−(2−ブロモ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−アミノ−4−モルホリノ−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン(265mg,1mmol)、炭酸カリウム(690mg,5mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(100mg)をジオキサン(10ml)および水(3ml)中に含む溶液を還流させた。この還流溶液に、2−ブロモ−フェニルボロン酸(220mg,1.1mmol)をジオキサン(2ml)中に含む溶液を滴下した(0.25ml/分の速度で)。いったん滴下が完了したら、反応混合物をさらに2時間還流させた。反応混合物を冷却し、溶媒を真空にて蒸発させた。残渣をジクロロメタン中に再溶解し、水で抽出した。合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、粗製残渣をシリカ上での分取用TLCによって精製し(10:90の比のメタノール/ジクロロメタン混合物を移動相として使用)、純粋な標題化合物(100mg,30%)を得た。
MS(m/z):386,388([M+H],100)。
実施例211:4−[N−(3−クロロ−フェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3−メトキシ−4−シクロプロピルメトキシ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
実施例120の手順に従ったが、シクロプロピルメチルブロミドを出発物質として用いた。純粋な標題化合物を単離し、その質量スペクトルによって以下のように特性評価された:MS(m/z):560,562([M+H],100)。
実施例212 − 4−[N−(3−クロロ−フェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
4−[N−(3−クロロ−フェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン(650mg,1.61mmol)を1,4−ジオキサン(40ml)および水(13ml)中に含む溶液に、2−メトキシ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニルアセテート(470mg,1.61mmol)、炭酸カリウム(667mg,4.83mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(93mg,0.0805mmol)を添加した。反応混合物を3時間還流させ、次いで室温まで冷却し、溶媒を真空にて蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、アセトン/ジクロロメタン混合物(20:80から30:70までの範囲の比)とした)、標題化合物を白色粉末として得た(513mg,63%)。
MS(m/z):506,508([M+H],100)。
実施例213〜215:4−[(N−3−クロロ−フェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3−アルコキシ−4−メトキシ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンアナログの合成
4−[N−(3−クロロ−フェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3−ヒドロキシ−4−メトキシ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(100mg,0.20mmol)を乾燥DMF(10ml)中に含む溶液に、炭酸カリウム(42mg,0.3mmol)を添加した。この混合物を室温で30分間、窒素下で攪拌し、次いで適切なハロゲン化アルキル(0.3mmol)を添加した。5時間攪拌後、なお出発物質が残留しており、したがって、さらなる量のハロゲン化アルキル(0.3mmol)および炭酸カリウム(0.3mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩さらに攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させ、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、メタノール/ジクロロメタン(2:98から3:97までの比)の混合物とした)、標題化合物が白色粉末として、使用されたハロゲン化アルキルに応じて60%〜70%の種々の収率で得られた。
下記の化合物を、この手順に従って合成した:
実施例213:4−[N−(3−クロロ−フェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3−エトキシ−4−メトキシ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
Figure 2008526704
この化合物は、出発物質としてヨウ化エチルから得た。
MS(m/z):534,536([M+H],100)。
実施例214:4−[N−(3−クロロ−フェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3−イソプロポキシ4−メトキシ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
Figure 2008526704
この化合物は、出発物質としてヨウ化イソプロピルから得た。
MS(m/z)548,550([M+H],100)。
実施例215:4−[N−(3−クロロ−フェニルカルバモイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3−シクロプロピルメトキシ−4−メトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
この化合物は、出発物質としてシクロプロピルメチルブロミドから得た。
MS(m/z):560,562([M+H],100)。
実施例216a − 2−アセトアミド−4,6−ジクロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−アセトアミド−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(360mg,1.51mmol)をジオキサン(30ml)中に含む懸濁液に、ジイソプロピルエチルアミン(788μl,4.53mmol)およびPOCl(422μl,4.53mmol)を添加した。反応物を、黒色溶液が得られるまで100℃で一晩加熱した。溶媒を真空にて蒸発させた。粗製残渣をジクロロメタン中に再溶解し、氷冷水で3回抽出した。合わせた有機層を真空にて蒸発させ、追加の精製を行うことなくさらなる反応に用いた。MS(m/z):257,259([M+H],100)。
実施例216bおよび216c − 2−アセトアミド−4−[(S)−3−(Boc−アミノ)ピロリジン]−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
2−アセトアミド−4,6−ジクロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン(先の実施例216aで得られた粗製残渣)をジオキサン(20ml)中に含む溶液に、(S)−3−(Boc−アミノ)ピロリジン(563mg,3.02mmol)を添加した。反応混合物を室温で2時間攪拌した。反応物を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を真空にて蒸発させた。粗製残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、4:96の比のMeOH/CHCl混合物とした)、2種類の純粋な化合物、すなわち:
− 2−アセトアミド−4−[(S)−3−(Boc−アミノ)ピロリジン]−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン(216b)(210mg);MS(m/z):257,259([M+H],100);および
− 2−アミノ−4−[(S)−3−(Boc−アミノ)ピロリジン]−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン(216c)(43mg);MS(m/z):257,
259([M+H],100)
を得た。
実施例217 − 2−アミノ−4−[(S)−3−(Boc−アミノ)ピロリジン]−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
2−アセトアミド−4−[(S)−3−(Boc−アミノ)ピロリジン]−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジンをメタノール(10ml)中に含む溶液に、炭酸カリウム(360mg)を水(5ml)中に含む溶液を添加した。反応物を80℃で2時間加熱した。反応物を冷却し、水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を真空にて蒸発させ、粗製残渣をシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、アセトン/CHCl(40:60の比)の混合物、その後、4:96の比のCHOH/CHClの混合物とした)、標題化合物を純粋な白色固形物として得た(133mg,71%)。MS(m/z):365,367([M+H],100)。
実施例218:2−アミノ−4−[(S)−3−(Boc−アミノ)ピロリジン]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
2−アミノ−4−[(S)−3−(Boc−アミノ)ピロリジン]−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン(100mg,0.27mmol)を1,4−ジオキサン(20ml)および水(7ml)中に含む溶液に、3,4−ジメトキシフェニルボロン酸(65mg,0.36mmol)、炭酸カリウム(114mg,0.82mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(16mg,0.014mmol)を添加した。反応混合物を3時間還流させ、室温まで冷却し、溶媒を真空にて蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、CHOH/ジクロロメタン混合物(4:96の比)とした)、標題化合物を白色粉末として得た(79mg,63%)。
MS(m/z):467([M+H],100)。
実施例219 − 2−アミノ−4−[(S)−3−(アミノ)ピロリジン]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
2−アミノ−4−[(S)−3−(Boc−アミノ)ピロリジン]−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(113mg,0.24mmol)をジクロロメタン(10ml)およびトリフルオロ酢酸(4ml)中に含む溶液を、室温で30分間攪拌した。溶媒を蒸発させた。塩を水に再溶解し、溶液を、33%アンモニア水溶液の添加によってアルカリ性(pH=9)にした。溶媒を真空にて蒸発させ、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、0.5%の33%アンモニア水溶液を含有する4:96の比のCHOH/CHClの混合物とした)、標題化合物を純粋な白色固形物として得た(76mg,87%)。MS(m/z):367([M+H],100)。
実施例220 − 2−アミノ−4−[3−(S)−4−クロロ−フェノキシ−アセチル−アミノ)−ピロリジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
2−アミノ−4−[(S)−3−(アミノ)ピロリジン]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(76mg,0.21mmol)をDMF(10ml)中に含む溶液に、トリエチルアミン(38μl,0.27mmol)およびp−クロロ−フェノキシアセチルクロリド(51mg,0.25mmol)を添加した。反応物を60℃で2時間攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させ、粗製残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、4:96の比のCHOH/CHClの混合物とした)、純粋な標題化合物を得た(87mg,78%)。MS(m/z):535,537([M+H],100)。
実施例221:2−アミノ−4−[3−(S)−3−メチルフェニルカルバモイルピロリジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
2−アミノ−4−[(S)−3−(アミノ)ピロリジン]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(113mg,0.25mmol)をジクロロメタン(10ml)中に含む溶液に、m−トリルイソシアネート(0.28mmol,35μl)を添加した。反応物を室温で2時間攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させ、粗製残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、3:97の比のCHOH/CHClの混合物とした)、純粋な標題化合物を得た(77mg,62%)。MS(m/z):500([M+H],100)。
実施例222 − 2−アミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)チオンの合成
2−アミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)オン(100mg,0.34mmol)および五硫化リン(163mg,0.37mmol)をピリジン(10ml)中に含む懸濁液を4時間還流させた。溶媒を真空にて蒸発させた。残渣を少量の水に再懸濁し、濾別し、標題化合物を得、これを、なんらさらなる精製なしで用いた。MS(m/z):315([M+H],100)。
実施例223 − 2−アミノ−4−チオメチル−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
実施例222で得られた粗製化合物を1N NaOH中に溶解した。次いでヨウ化メチル(18μl,0.29mmol)を添加し、反応混合物を室温で2時間攪拌した。次いで、さらなる量のヨウ化メチル(9μl)を添加し、反応物をさらに1時間室温で攪拌した。黄色沈殿物が形成され、これを濾別した。沈殿物をシリカ上に吸着させ、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、メタノール/ジクロロメタン混合物(1:99の比)とした)、純粋な標題化合物を得た(52mg,47%)。MS(m/z):329([M+H],100)。
実施例224 − 3−アミノ−6−クロロ−ピリジン−カルボニトリルの合成
6−クロロ−3−ニトロ−ピリジン−2−カルボニトリル(5.5g,30mmol)を水(100ml)中に含む懸濁液に酢酸(5.4ml,90mmol)を添加した。混合物を室温で20分間攪拌した。次いでNa(20g,86%、90mmol)をゆっくりと添加した。反応混合物を室温でさらに2時間攪拌した。沈殿物を濾別し、冷水(2×10ml)で洗浄した。沈殿物をP上で乾燥させ、標題化合物を黄色がかった固形物として得(3.7g,80%)、これは、以下のように特性評価された:
− Rf=0.64(EtOAc/CHCl 1:4);および
− MS(m/z):154,156([M+H],100)。
実施例225 − 2,4−ジアミノ−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
3−アミノ−6−クロロ−ピリジン−2−カルボニトリル(4.6g,30mmol)
、塩酸クロロホルムアミジン(chloroformamidine)(6.9g,60mmol)およびジメチルスルホン(12g)からなる混合物を、165℃30分間加熱した。室温まで冷却後、水(500ml)を添加した。溶液を30%NaOH溶液でpH9〜10に中和した。沈殿物を濾別し、水で洗浄し、P上で乾燥させ、標題化合物を黄色固形物として得(4.0g,68%)、これは、以下のように特性評価された:
− Rf=0.40(MeOH/CHCl 1:9);および
− MS(m/z):196,198([M+H],100)。
実施例226 − 3−アミノ−6−クロロ−ピリジン−2−カルボキサミドの合成
6−クロロ−3−ニトロ−ピリジン−2−カルボニトリル(4g,22mmol)を水(40ml)中に含む懸濁液に、33%アンモニア水溶液(8.8ml)を添加した。この懸濁液を室温で30分間攪拌した。次いで、亜ジチオン酸ナトリウム(21.8g,124mmol)を分割して添加した。得られた混合物をさらに2時間室温で攪拌した。沈殿物を濾別し、少量の水で洗浄し、標題化合物を得た(2.7g,72%)。MS(m/z):172,174([M+H],100)。
実施例227 − 2−アミノ−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)オンの合成
方法A
2,4−ジアミノ−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン(3.5g,17mmol)を5N HCl(150ml)中に含む懸濁液を3時間還流させた。室温まで冷却後、混合物を30%NaOH溶液でpH6〜7に中和した。沈殿物を濾別し、水で洗浄し、P上で乾燥させ、標題化合物を黄色固形物として得た(3.2g,90%)。
方法B
3−アミノ−6−クロロ−ピリジン−2−カルボキサミド(2.4g,14mmol)、塩酸クロロホルムアミジン(3.2g,28mmol)、ジメチルスルホン(6g)およびスルホン(0.8ml)の混合物を165℃30分間加熱した。室温まで冷却後、水(600ml)を添加し、pHを、25%アンモニア水溶液により7〜8に調整した。沈殿物を濾別し、水で洗浄し、P上で乾燥させ、標題化合物を黄色固形物として得(2.7g,98%)、これは、以下のように特性評価された:
− Rf=0.33(MeOH/CHCl 1:4);および
− MS(m/z):197,199([M+H],100)。
実施例228 − 2−アセトアミド−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)オンの合成
2−アミノ−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)オン(3.2g,16mmol)を無水酢酸(20ml)中に含む懸濁液を2時間還流させた。室温まで冷却後、沈殿物を濾別し、ジエチルエーテルで洗浄し、真空下で乾燥し、標題化合物を黄色がかった固形物として得(3.2g,85%)、これは、以下のように特性評価された:
− Rf=0.75(MeOH/CHCl 1:4);および
− MS(m/z):238,240([M+H],100)。
実施例229 − 2−アセトアミド−4−モルホリノ−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−アセトアミド−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)オン(2.4g,10mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(5.4ml,30mmol)およびPOCl(2.8ml,30mmol)をジオキサン(100ml)の混合物を室温で2時間攪拌した。減圧下で濃縮後、残渣をジクロロメタン(200ml)
中に再溶解し、pH6〜7まで冷水で抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、粗製2−アセトアミド−4,6−ジクロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジンを得た。この粗製残渣を1,4−ジオキサン(100ml)中に溶解し、モルホリン(5ml)を添加した。得られた反応混合物を50℃で1時間攪拌した。減圧下で濃縮後、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、MeOH/ジクロロメタン(1:40の比)の混合物とした)、標題化合物を黄色がかった固形物として得(1.6g,68%)、これは、以下のように特性評価された:
− Rf=0.82(MeOH/CHCl 1:19);および
− MS(m/z):308,310([M+H],100)。
実施例230 − 2−アミノ−6−クロロ−4−モルホリノ−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−アセトアミド−4−モルホリノ−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン(500mg,1.6mmol)およびKCO(660mg,4.8mmol)をMeOH(30ml)および水(10ml)中に含む懸濁液を2時間還流させた。室温まで冷却後、混合物をジクロロメタン(100ml)で抽出し、水で洗浄し、MgSO上で乾燥させた。濾過および濃縮後、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、MeOH/CHCl混合物(1:35の比)とした)、標題化合物を黄色がかった固形物としてを得(425mg,98%)、これは、以下のように特性評価された:
− Rf=0.64(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO):245,330および455nm;および
− MS(m/z):266,268([M+H],100)。
実施例231〜246 − 2−アミノ−4−モルホリノ−6−アリール−ピリド[3,2−d]ピリミジンアナログおよび2−アミノ−4−モルホリノ−6−ヘテロアリールピリド[3,2−d]ピリミジンアナログの合成
2−アミノ−4−モルホリノ−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン(53mg,0.2mmol)を1,4−ジオキサン(15ml)および水(5ml)中に含む溶液に、適切なアリールまたはヘテロアリールボロン酸(0.2mmol)、炭酸カリウム(280mg,2mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(30mg,0.026mmol)を添加した。反応混合物を3時間還流させ、室温まで冷却し、溶媒を真空にて蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、CHOH/ジクロロメタン混合物とした)、かくして、純粋な所望の化合物を以下の収率で得た。
実施例231− 2−アミノ−4−モルホリノ−6−(3,4−ジクロロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
3,4−ジクロロフェニルボロン酸からを黄色がかった固形物として得(79%)、以下のように特性評価された:
− Rf=0.55(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):283.8,365.9;および
− MS(m/z):376,378([M+H],100)。
実施例232 − 2−アミノ−4−モルホリノ−6−(2−フラン)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
2−フランボロン酸から黄色固形物として得(79%)、以下のように特性評価された:
− Rf=0.36(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):212.9,290.9,377.9;および
− MS(m/z):298([M+H],100)。
実施例233 − 2−アミノ−4−モルホリノ−6−(3−チオフェン)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
3−チオフェンボロン酸から黄色がかった固形物として得(73%)、以下のように特性評価された:
− Rf=0.50(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):215.3,279.1,362.5;および
− MS(m/z):314([M+H],100)。
実施例234 − 2−アミノ−4−モルホリノ−6−(4−ピリジニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
4−ピリジンボロン酸から黄色がかった固形物として得(90%)、以下のように特性評価された:
− Rf=0.63(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):214.1,236.5,280.3,341,356.6;および
− MS(m/z):309([M+H],100)。
実施例235 − 2−アミノ−4−モルホリノ−6−(5−メチル−2−チエニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
5−メチル−2−チオフェンボロン酸から黄色がかった固形物として得(69%)、以下のように特性評価された:
− Rf=0.60(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):214.1,298.1,380.3;および
− MS(m/z):328([M+H],100)。
実施例236 − 2−アミノ−4−モルホリノ−6−(6−メトキシ−2−ピリジニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
6−メトキシ−2−ピリジンボロン酸から黄色がかった固形物として得(75%)、以下のように特性評価された:
− Rf=0.44(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):214.1,283.8,359.5;および
− MS(m/z):339([M+H],100)。
実施例237 − 2−アミノ−4−モルホリノ−6−(5−インドリル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
5−インドールボロン酸から黄色がかった固形物として得(90%)、以下のように特性評価された:
− Rf=0.25(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):216.5,314.7,422.5,441.9;および
− MS(m/z):347([M+H],100)。
実施例238 − 2−アミノ−4−モルホリノ−6−(2−チエニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
2−チオフェンボロン酸から黄色がかった固形物として得(72%)、以下のように特性評価された:
− Rf=0.70(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):214.1,293.3,377.9;および
− MS(m/z):314([M+H],100)。
実施例239 − 2−アミノ−4−モルホリノ−6−(4−メチル−2−チエニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
4−メチル−2−チオフェンボロン酸から黄色がかった固形物として得(76%)、以下のように特性評価された:
− Rf=0.45(MeOH/CHCl1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):212.9,298.1,380.3;
− MS(m/z):328([M+H],100)。
実施例240 − 2−アミノ−4−モルホリノ−6−(3−ピリジニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
3−ピリジンボロン酸から黄色がかった固形物として得(90%)、以下のように特性評価された:
− Rf=0.55(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):214.1,247.1,285,363.5;および
− MS(m/z):309([M+H],100)。
実施例241 − 2−アミノ−4−モルホリノ−6−(5−クロロ−2−チエニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
5−クロロ−2−チオフェンボロン酸から黄色がかった固形物として得(29%)、以下のように特性評価された:
− Rf=0.65(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):212.9,298.1,380.3;および
− MS(m/z):348([M+H],100)。
実施例242 − 2−アミノ−4−モルホリノ−6−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
3−クロロ−4−フルオロフェニルボロン酸から黄色がかった固形物として得(75%)、以下のように特性評価された:
− Rf=0.55(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):345,480,560;および
− MS(m/z):360([M+H],100)。
実施例243 − 2−アミノ−4−モルホリノ−6−(3,4−ジフルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
3,4−ジフルオロフェニルボロン酸から黄色がかった固形物として得(75%)、以下のように特性評価された:
− Rf=0.64(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):345,465,560;および
− MS(m/z):344([M+H],100)。
実施例244 − 2−アミノ−4−モルホリノ−6−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
4−フルオロ−3−メチルフェニルボロン酸から白色固形物として得(81%)、以下のように特性評価された:
− Rf=0.60(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):280.3,365.9;および
− MS(m/z):340([M+H],100)。
実施例245 − 2−アミノ−4−モルホリノ−6−(4−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
4−フルオロフェニルボロン酸から白色固形物として得(85%)、以下のように特性評価された:
− Rf=0.64(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):250,470,560;および
− MS(m/z):326([M+H],100)。
実施例246 − 2−アミノ−4−モルホリノ−6−[4−(3,5−ジメチルイソキサゾリル)]−ピリド[3,2−d]ピリミジン
3,5−ジメチルイソキサゾール−4−ボロン酸から黄色がかった固形物として得(62%)、以下のように特性評価された:
− Rf 0.60(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):214.1,269.6,356.6;および
− MS(m/z):327([M+H],100)。
実施例247:2−アセトアミド−4−(N−ホモピペラジン−1−イル)−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
この化合物は、ホモピペラジンから、実施例229の手順に従って合成し、純粋な標題化合物を黄色がかった固形物として得(49%)、これは以下のように特性評価された:
− Rf=0.17(MeOH/CHCl 1:4);および
− MS(m/z):321,323([M+H],100)。
実施例248 − 2−アセトアミド−4−[(N−3−メチルフェニルカルバモイル)−ホモピペラジン−1−イル]−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
2−アセトアミド−6−クロロ−4−(N−ホモピペラジン−1−イル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(95mg,0.3mmol)をジクロロメタン(10ml)中に
含む溶液に、m−トリルイソシアネート(40mg,0.3mmol)を添加した。溶液を室温で1時間攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させ、粗製標題化合物を得、これを、なんら精製なしでさらなる反応に用いた。
実施例249 − 2−アセトアミド−4−[(N−3−メチルフェニルカルバモイル)−ホモピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
粗製2−アセトアミド−6−クロロ−4−[N−(3−メチルフェニルカルバモイル)−ホモピペラジン−1−イル]−ピリド[3,2−d]ピリミジン(130mg,0.3mmol)をジオキサン(15ml)および水(5ml)中に含む溶液に、3,4−ジメトキシフェニルボロン酸(55mg,0.3mmol)、炭酸カリウム(280mg,2mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(30mg,0.026mmol)を添加した。反応混合物を30分間還流させた。溶媒を真空にて蒸発させた。粗製残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、MeOH/CHCl混合物(1:40の比)とした)、純粋な標題化合物を得た(126mg,78%)。MS(m/z):556([M+H],100)。
実施例250 − 2−アミノ−4−[(N−3−メチルフェニルカルバモイル)−ホモピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
2−アセトアミド−4−[(N−3−メチルフェニルカルバモイル)−ホモピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(110mg,0.24mmol)および炭酸カリウム(83mg,0.6mmol)をメタノール(10ml)および水(5ml)中に含む溶液を、50℃で2時間で加熱した。溶媒を真空にて蒸発させ、粗製残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、1:30の容量比のMeOH/CHCl混合物とした)、純粋な標題化合物を得(96mg,93%)、これは、以下のように特性評価された:
− Rf=0.55(MeOH/CHCl 1/9);
− UV(MeOH/HO,nm):245,490,565;および
− MS(m/z):514([M+H],100)。
実施例251− 2−アセトアミド−4−[(R)−3−Boc−アミノピロリジン−1−イル]−6−クロロピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
この化合物は、(R)−3−Boc−アミノ−ピロリジンから実施例229の手順に従って調製し、標題化合物を黄色がかった固形物として得(46%)、これは、以下のように特性評価された:
− Rf=0.55(MeOH/CHCl 1:9);および
− MS(m/z):407,409([M+H],100)。
実施例252 − 2−アミノ−4−[(R)−3−Boc−アミノピロリジン−1−イル)]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
この化合物は、実施例251の化合物から合成した。第1の工程では、3,4−ジメトキシフェニルボロン酸(実施例231〜246のような一般手順)を用いたスズキカップリングを行なった。第2の工程では、アセチル基のアルカリ加水分解により(実施例230の合成手順を使用)、純粋な標題化合物(81%)を得、これは、以下のように特性評価された:
− Rf=0.54(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):280,470,565;および
− MS(m/z):467([M+H],100)。
実施例253〜258 − 2−アミノ−4−置換−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−アミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)オン(298mg,1.0mmol)、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(1ml,4.7mmol)、適切なアミン(4.0mmol)、p−トルエンスルホン酸(20mg,0.1mmol)および硫酸アンモニウム(20mg,0.15mmol)をピリジン(5ml)中に含む懸濁液を12〜48時間(使用されたアミンに応じて;反応混合物は、反応が完了すると透明になった)還流させた。溶媒を真空にて蒸発させ、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、MeOH/ジクロロメタン混合物(使用されたアミンに応じて1:20から1:30までの容量比)とした)、標題化合物を黄色固形物として以下の収率で得た。
実施例253 − 2−アミノ−4−(エチレンジアミノ−1−N−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
エチレンジアミンから黄色がかった固形物として得(64%)、これは、以下のように特性評価された:
− Rf=0.25(MeOH/CHCl 1:4);および
− MS(m/z):341([M+H],100)。
実施例254 − 2−アミノ−4−(1,3−ジアミノプロパン−1−N−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
1,3−ジアミノプロパンから黄色がかった固形物として得(68%)、これは、以下のように特性評価された:
− Rf=0.28(MeOH/CHCl 1:4);および
− MS(m/z):355([M+H],100)。
実施例255 − 2−アミノ−4−[(1−Boc−ピペリジン−4−イル)アミノ]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
Figure 2008526704
4−アミノ−N−Boc−ピペリジンから黄色がかった固形物として得(92%)、これは、以下のように特性評価された:
− Rf=0.58(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):250,480,565;および
− MS(m/z):481([M+H],100)。
実施例256 − 2,4−ジアミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
Figure 2008526704
塩化アンモニウムから黄色がかった固形物として得(56%)、これは、以下のように特性評価された:
− Rf=0.23(MeOH/CHCl 1:4);
− UV(MeOH/HO,nm):245,585;および
− MS(m/z):298([M+H],100)。
実施例257 − 2−アミノ−4−[(1−Boc−ピペリジン−3−イル)アミノ
]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
Figure 2008526704
3−アミノ−N−Boc−ピペリジンから黄色がかった固形物として得(70%)、これは、以下のように特性評価された:
− Rf=0.60(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):250,490,565;および
− MS(m/z):481([M+H],100)。
実施例258 − 2−アミノ−4−[(1−Cbz−ピペリジン−3−イル)アミノ]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
Figure 2008526704
3−アミノ−1−ベンジルオキシカルボニル−ピペリジンから合成し、標題化合物を得た(63%)。MS(m/z):515([M+H],100)。
実施例259 − 2−アミノ−4−[(R)−3−アミノピロリジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
2−アミノ−4−[(R)−3−Boc−アミノピロリジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(94mg,0.2mmol)をジクロロメタン(5ml)中に含む懸濁液に、トリフルオロ酢酸(2ml)を添加した。得られた溶液を室温で30分間攪拌した。溶媒を減圧下で除去した。残渣をクロロホ
ルムで抽出し、0.2M NaCO溶液で洗浄した。合わせた有機層を真空にて蒸発させた。粗製残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、2:3の容量比のMeOH/CHCl混合物とした)、純粋な標題化合物を得た(70mg,96%)。MS(m/z):367([M+H],100)。
実施例260 − 2−アミノ−4−[3−(R)−(3−メチルフェニルカルバモイル)−ピロリジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
2−アミノ−4−[(R)−3−Boc−アミノピロリジン−1−イル)]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(55mg,0.12mmol)をジクロロメタン(5ml)中に含む溶液に、トリフルオロ酢酸(2ml)を添加した。混合物を室温で30分間攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させた。この粗製残渣をジクロロメタン(5ml)中に含む懸濁液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.5ml)およびm−トリルイソシアネート(16μl)を添加した。反応混合物を室温で30分間攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させた。粗製残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、MeOH/CHCl混合物(1:20の比)とした)、純粋な標題化合物を得(50mg,85%)、これは以下のように特性評価された:
− Rf=0.42(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):240,470,560;および
− MS(m/z):500([M+H],100)。
実施例261− 2−アミノ−4−[(3−メチルフェニルカルバモイル)−エチレンジアミン−1−N−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
2−アミノ−4−(エチレンジアミン−1−N−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(70mg,0.2mmol)をジクロロメタン(10ml)中に含む溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(200μl)
およびm−トリルイソシアネート(26μl)を添加した。溶液を室温で1時間攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させた。粗製残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、1:15の比のMeOH/CHCl混合物とした)、純粋な標題化合物を得(72mg,76%)、これは、以下のように特性評価された:
− Rf=0.32(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):250,560;および
− MS(m/z):474([M+H],100)。
実施例262 − 2−アミノ−4−[(3−メチルフェニルカルバモイル)−3−アミノプロパン−アミノ−1−N−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
この化合物は、2−アミノ−4−(3−アミノプロパンアミン−1−N−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンおよびm−トリルイソシアネート(実施例261の合成で記載した手順を使用)から82%収率で得、以下のように特性評価された:
− Rf=0.38(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):250,480,560;および
− MS(m/z):488([M+H],100)。
実施例263 − 2−アミノ−4−[1−(3−メチルフェニルカルバモイル)ピペリジン−4−イル)アミノ]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
この化合物は、2−アミノ−4−(1−Boc−ピペリジン−4−イル−アミノ)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンから黄色がかった
固形物として得(82%)、これは、以下のように特性評価された:
− Rf=0.40(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):250,470,560;および
− MS(m/z):514([M+H],100)。
実施例264 − 2−アミノ−4−[(3−メチルフェニルカルバモイルピペリジン−3−イル)アミノ)−6−(3,4−ジメトキシフェニル]−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
この化合物は、2−アミノ−4−(1−Boc−ピペリジン−3−イルアミノ)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンから、Boc−脱保護およびm−トリルイソシアネートを用いたカップリング(実施例260で記載した手順を使用)によって黄色がかった固形物として合成し(88%)、これは、以下のように特性評価された:
− Rf=0.32(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):250,370,560;および
− MS(m/z):514([M+H],100)。
実施例265 − 2−アミノ−4−[2−(4−クロロフェノキシ−アセチル−エチレンジアミン−1−N−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
2−アミノ−4−(エチレンジアミン1−N−イル)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(50mg,0.15mmol)をジクロロメタン(10ml)中に含む懸濁液に、DIPEA(200μl)および4−クロロ−フェノキシアセチルクロリド(30mg,0.15mmol)を添加した。混合物を室温で1時間攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させた。粗製残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、MeOH/CHCl混合物(1:20の比)とした)、
純粋な標題化合物を得(40mg,53%)、これは、以下のように特性評価された:
− Rf=0.35(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):250,480,560;および
− MS(m/z):509,511([M+H],100)。
実施例266 − 2−アミノ−4−[3−N−(4−クロロフェノキシ−アセチル)−3−アミノ−プロパン−アミン−1−N−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
この化合物は、2−アミノ−4−(3−アミノプロパンアミン−1−N−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンおよび4−クロロフェノキシアセチルクロリドから、実施例265の合成で記載した手順を用いて合成し、純粋な標題化合物を得(56%)、これは、以下のように特性評価された:
− Rf=0.36(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):250,560;および
− MS(m/z):523,525([M+H],100)。
実施例267 − 2−アミノ−4−[(3−(R)−(4−クロロフェノキシアセチル−アミノ)−ピロリジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
この化合物は、2−アミノ−4−[(3−(R)−Boc−アミノピロリジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンから2工程で合成した。Boc基を脱保護し(実施例259で記載した手順を使用)、次いで、遊離アミノ基を4−クロロフェノキシアセチルクロリドとカップリングさせ(実施例265で記載した手順を使用)、純粋な標題化合物を得(68%)、これは、以下のように特性評価された:
− Rf=0.30(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):280,470,560;および
− MS(m/z):535,537([M+H],100)。
実施例268〜276 − 2−アミノ−4−置換−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(0.5mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(3mmol)を1,4−ジオキサン(20ml)中に含む懸濁液に、適切なアミン(1.5mmol)を添加した。反応混合物を2時間還流させた。溶媒を真空にて蒸発させ、残渣をメタノール(20ml)中に再溶解した。KCO(3mmol)を水(5ml)中に含む溶液を添加し、得られた反応混合物を2時間還流させた。室温まで冷却後、混合物をジクロロメタン(100ml)で抽出した。有機相を0.5M
NaCO溶液で洗浄し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、MeOHとジクロロメタンとの混合物とした)、かくして、純粋な標題化合物を以下の収率で得た。
実施例268 − 2−アミノ−4−[(3−カルボン酸イソブチルアミド)−ピペリジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
Figure 2008526704
この化合物は、ピペリジン−3−カルボン酸イソブチルアミドから黄色がかった固形物として得(60%)、これは、以下のように特性評価された:
− Rf=0.25(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):245,560;および
− MS(m/z):465([M+H],100)。
実施例269 − 2−アミノ−4−(4−クロロフェニル−4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
Figure 2008526704
この化合物は、4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロキシ−ピペリジンから白色固形物として得(58%)、これは、以下のように特性評価された:
− Rf=0.42(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):285,365,560;および
− MS(m/z):492,494([M+H],100)。
実施例270 − 2−アミノ−4−[4−(N−2−フェニルエチルアセトアミド−2−イル)ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
Figure 2008526704
この化合物は、N−(2−フェニルエチル)−2−ピペラジン−1−イル−アセトアミドから黄色がかった固形物として合成し(54%)、これは、以下のように特性評価された:
− Rf=0.38(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):245,560;および
− MS(m/z):528([M+H],100)。
実施例271− 2−アミノ−4−[2−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)−2−オキソ−エタン−アミノ]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
Figure 2008526704
この化合物は、2−アミノ−1−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)−エタノンから黄色がかった固形物として得(54%)、これは、以下のように特性評価された:
− Rf=0.32(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):265,585;
− MS(m/z):514([M+H],100)。
実施例272 − 2−アミノ−4−[3−(4−アセチルピペラジン−1−イル)−
プロパン−3−オン−1−イル−アミノ]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
Figure 2008526704
この化合物は、1−(4−アセチルピペラジン−1−イル)−3−アミノプロパン−1−オンから黄色がかった固形物として得(60%)、これは、以下のように特性評価された:
− Rf=0.30(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):250,505,580;および
− MS(m/z):480([M+H],100)。
実施例273 2−アミノ−4−(N−ピロリジニル−アセトアミド−2−イル−ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン
Figure 2008526704
この化合物は、2−ピペラジン−1−イル−1−ピロリジン−1−イル−エタノンから(収率59%)黄色がかった固形物として合成し、これは以下のように特性評価された:
− Rf=0.27(MeOH/CHCl 1/9);
− UV(MeOH/HO,nm):245,580;および
− MS(m/z):478([M+H],100)。
実施例274:2−アミノ−4−(N−ピリジニルアセトアミド−2−イル−ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2008526704
この化合物は、2−ピペラジン−1−イル−N−ピリジン−2−イル−アセトアミドから黄色がかった固形物として合成し(53%)、これは、以下のように特性評価された:
− Rf=0.33(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):245,365,560;および
− MS(m/z):501([M+H],100)。
実施例275:2−アミノ−4−[N−(ピペラジノ)−アセチル−モルホリノ]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
Figure 2008526704
この化合物は、N−[2−(1−ピペラジノ)−アセチル]−モルホリノから黄色がかった固形物として合成し(57%)、これは、以下のように特性評価された:
− Rf=0.45(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):275,365;および
− MS(m/z):494([M+H],100)。
実施例276:2−アミノ−4−[2−アミノ−1−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−エタノン]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
Figure 2008526704
この化合物は、2−アミノ−1−(4−メチルピペラジン−1−イル)−エタノンから黄色がかった固形物として合成し(57%)、これは、以下のように特性評価された:
− Rf=0.20(MeOH/CHCl1:4);
− UV(MeOH/HO,nm):270,355,495;
− MS(m/z):438([M+H],100)。
実施例277および278 − 2−アセトアミド−4−置換−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンアナログの合成
2−アセトアミド−4−(1,2,4−トリアゾリル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(0.5mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(3mmol)を1,4−ジオキサン(20ml)中に含む懸濁液に、適切なアミン(1.5mmol)を添加した。反応混合物を2時間還流させた。溶媒を真空にて蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、メタノールとジクロロメタンとの混合物(1:30の比)とした)、以下のような純粋な最終化合物を得た。
実施例277:2−アセトアミド−4−[(N−ピリジン−3−イル−アセトアミド)−2−イル−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
Figure 2008526704
この化合物は、2−ピペラジン−1−イル−N−ピリジン−3−イル−アセトアミドから黄色がかった固形物として合成し(40%)、これは、以下のように特性評価された:
− Rf=0.40(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):245,370;および
− MS(m/z):543([M+H],100)。
実施例278:2−アセトアミド−4−[(N−メチル−N−フェニルアセトアミド)−2−イル−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
Figure 2008526704
この化合物は、N−メチル−N−フェニル−2−ピペラジン−1−イル−アセトアミドから黄色がかった固形物として合成し(38%)、これは以下のように特性評価された:
− Rf=0.45(MeOH/CHCl 1:9);
− UV(MeOH/HO,nm):255,360;および
− MS(m/z):556([M+H],100)。
実施例279:3−アミノ−6−クロロ−ピリジン−2−カルボキサミドの合成
6−クロロ−3−ニトロ−ピリジン−2−カルボニトリル(11.01g,60mmol)をメタノール(120ml)中に含む懸濁液に、ラネーニッケル(3g、メタノールで洗浄して水分を除去)を添加し、混合物ををH雰囲気下、室温で4時間振とうさせた。触媒を濾過によって除去し、メタノール(500ml)で洗浄した。両方の濾液を合わせ、次いで蒸発させて乾固した。残渣をジクロロメタン中に溶解し、溶液を、太くて短いカラム(シリカゲル(100g)を使用)に通して濾過した。カラムをCHCl/MeOH(200ml,4:1)でさらに洗浄した。濾液と洗浄液とを合わせ、小容量まで蒸発させた。形成された沈殿物を濾別し、3−アミノ−6−クロロ−ピリジン−2−カルボキサミド(8.1g)を得た。最終濾液を蒸発させて乾固し、残渣をシリカゲル(30g)上でのカラムクロマトグラフィーによって精製した。化合物を以下の溶媒系:CHCl(200ml)、CHCl/MeOH 100:1(200ml)で溶出した。適切な画分を真空にて蒸発させ、さらに1.15gの3−アミノ−6−クロロ−ピリジン−2−カルボキサミド(合計収量:9.25g、すなわち90%)を得、これは、以下のように特性評価された:
− 融点176〜177℃;
− UV(MeOH):212(3.76),256(4.14),348(3.76);および
− 元素分析:CClNO(171.6)の計算値:C 42.00 H 3.52 N 24.49。実測値:C 42.42 H 3.54 H 24.11。
実施例280:2−アミノ−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オンの合成
3−アミノ−6−クロロ−ピリジン−2−カルボキサミド(5.1g,30mmol)、塩酸クロロホルムアミジン(6.99g,60mmol)、ジメチルスルホン(24g)およびスルホン(2.4ml)の混合物を165℃で30分間加熱した。この高温混合物に水(50ml)を添加した。室温まで冷却後、水酸化アンモニウム希釈溶液をpH7までゆっくり滴下した。得られた沈殿物を濾別し、水で洗浄し、一晩100℃で乾燥させ、純粋な標題化合物(5.8g,98%)を得た。得られた化合物をそのままなんらさらなる精製なしでさらなる反応に用いた。融点>330℃;CClNO(196.6)の元素分析計算値:C 42.77 H 2.56 N 28.50。実測値:C 41.61 H 2.74 N 28.76。
実施例281:2−アセトアミド−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オンの合成
2−アミノ−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(6.2g,31.54mmol)を無水酢酸(620ml)中に含む懸濁液を、攪拌しながら4時間還流させた。この高温混合物を濾過して不溶性物質を除去し、濾液を蒸発させて乾固した。残渣にメタノール(50ml)を添加した。沈殿物を濾過し、メタノールで洗浄し、乾燥させ、標題化合物を得(5.3g,70%)、これは、以下のように特性評価された:
− 融点317〜319℃;
− UV(MeOH):208(4.13),216(sh 4.17),280(4
.13),310(sh 3.44);および
− 元素分析:CClN(238.6)の計算値:C 45.30 H 2.96 N 23.48。実測値:C 45.61 H 3.53 N 23.28。
実施例282〜289 − 2−アセトアミド−4−アルコキシ−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−アセトアミド−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(0.72g,3mmol)、トリフェニルホスフィン(1.18g,4,5mmol)および適切なアルコール(4.5mmol)をジオキサン(50ml)中に含む混合物に、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(0.91g,0.87ml,4.5mmol)を添加した。混合物を室温で24〜36時間攪拌し、次いで真空にて蒸発させた。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。化合物を以下の溶媒系:CHCl(500ml)、CHCl/AcOEt 5:1(600ml)、CHCl/AcOEt 4:1(500ml)、CHCl/AcOEt 1:1(300ml)、CHCl/MeOH 100:5(500ml)で溶出した。生成物画分の蒸発により、所望の4−アルキルオキシ−2−アミノ−6−クロロピリド[3,2−d]ピリミジンを、使用されたアルコールに応じて45〜60%の収率で得た。分析用試料を、酢酸エチル、ジエチルエーテルまたはメタノールからの2−アミノ−4−アルコキシ−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジンの結晶化によって得た。未反応2−アセトアミド−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(40〜20%)もまた、クロマトグラフィー中に単離した。下記の化合物を、この一般手順従って合成した。
実施例282:2−アセトアミド−4−エトキシ−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン
エタノール(210mg,4.5mmol)から純粋な標題化合物を得(0.48g,60%)、これは、以下のように特性評価された:
− 融点233℃;
− UV(MeOH):237(4.58),266(4.15),274(4.14),321(3.73)。
− C1111ClN(266.7)の計算値:C 49.54 H 4.16 N 21.01。実測値:C 49.01 H 4.30 N 20.70。
実施例283:2−アセトアミド−4−n−プロポキシ−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン
n−プロパノール(270mg,4.5mmol)から純粋な標題化合物を得(0.42g,50%)、これは、以下のように特性評価された:
− 融点191℃;
− UV(MeOH):237(4.58),266(4.15),274(4.14),321(3.73);および
− C1213ClN(280.7)の計算値:C 51.35 H 4.67 N 19.96。実測値:C 51.16 H 4.69 N 19.94。
実施例284:2−アセトアミド−4−イソプロポキシ−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン
イソプロパノール(270mg,4.5mmol)から純粋な標題化合物を得(0.479g,57%)、これは、以下のように特性評価された:
− 融点244℃;
− UV(MeOH):237(4.59),266(4.15),274(4.15
),321(3.73);
− C1213ClN(280.7)の計算値:C 51.35 H 4.67 N 19.96。実測値:C 51.30 H 4.71 N 20.05。
実施例285:2−アセトアミド−4−n−ブトキシ−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン
n−ブタノール(270mg,4.5mmol)から純粋な標題化合物を得(0.504g,57%)、これは、以下のように特性評価された:
− 融点158−159℃;
− UV(MeOH):237(4.59),266(4.15),274(4.15),321(3.73);および
− C1315ClN(294.7)の計算値:C 52.98 H 5.13 N 19.01。実測値:C 52.11 H 5.16 N 18.68。
実施例286:2−アセトアミド−4−イソブトキシ−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン
イソブタノール(333mg,4.5mmol)から純粋な標題化合物を得(0.46g,52%)、これは、以下のように特性評価された:
− 融点168℃;
− UV(MeOH):237(4.59),266(4.16),274(4.15),321(3.75);
− C1315ClN(294.7)の計算値:C 52.98 H 5.13 N 19.01。実測値:C 52.87 H 5.16 N 19.07。
実施例287:2−アセトアミド−4−sec.ブトキシ−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン
sec−ブタノール(400mg,4.5mmol)から純粋な標題化合物を得(0.442g,50%)、これは、以下のように特性評価された:
− 融点143−144℃;
− UV(MeOH):237(4.56),266(4.13),274(4.18),321(3.71);および
− C1315ClN(294.7)の計算値:C 52.98 H 5.13 N 19.01。実測値:C 52.85 H 5.13 N 18.92。
実施例288:2−アセトアミド−4−n−ペントキシ−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン
n−ペンタノール(333mg,4.5mmol)から純粋な標題化合物を得(0.37g,40%)、これは、以下のように特性評価された:
− 融点174℃;
− UV(MeOH):238(4.60),266(4.13),275(4.13),322(3.72);および
− C1417ClN(308.8)の計算値:C 54.46 H 5.55 N 18.15。実測値:C 54.47 H 5.66 N 18.14。
実施例289:2−アセトアミド−4−ベンジルオキシ−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン
ベンジルアルコール(486mg,4.5mmol)から72時間の攪拌により、純粋な標題化合物を黄色がかった粉末として得(240mg,24%)、これは、以下のように特性評価された:
− 融点199−200℃;
− UV(MeOH):207(4.40),237(4.56),265(4.15),274(4.13),322(3.74);
− C1613ClN(328.8)の計算値:C 58.46 H 3.99 N 17.04。実測値:C 58.56 H 4.04 N 17.05。
実施例290〜312 − 2−アミノ−4−アルコキシ−および2−アミノ−4−ベンジルオキシ−6−(フルオロフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−アセトアミド−4−アルコキシ−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン(0.5mmol)、2−、3−または4−フルオロフェニルボロン酸(80mg,0.57mmol)および炭酸カリウム(2−4mmol)を、ジオキサン(7.3ml)と水(1.6ml)との混合物中に含む脱気懸濁液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(29mg,0.025mmol)を添加した。混合物を(浴温度120℃)24時間還流させた。室温まで冷却後、ジクロロメタン(30ml)を添加し、混合物を塩水溶液で洗浄した。有機層を分離し、NaSO上で乾燥させ、真空にて蒸発させた。得られた粗製物質をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。化合物を以下の溶媒系:CHCl(100ml)、CHCl/MeOH 100:1(101ml)、100:2(102ml)、100:3(103ml)で溶出した。生成物画分の蒸発により、2−アミノ−4−O−置換−6−(フルオロフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジンが結晶固形物として、70〜85%の種々の収率で得られた。場合によっては、対応する2−アセトアミド誘導体が検出され、これも高速移動成分として単離した。分析用試料を、エーテルまたはメタノールからの再結晶によって調製した。下記の化合物を、この一般手順従って合成した。
実施例290 − 2−アミノ−4−エトキシ−6−(o−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
一般手順と同様にし、2−フルオロフェニルボロン酸(80mg,0.57mmol)を用いて純粋な標題化合物を得(0.657g,77%)、これは、以下のように特性評価された:
− 融点182℃;
− UV(MeOH):231(4.47),284(4.29),348(3.89);および
− C1513FNO(284.3)の計算値:C 63.37 H 4.61 N 19.41。実測値:C 62.70 H 4.65 N 19.41。
実施例291:2−アミノ−4−エトキシ−6−(m−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]−ピリミジン
一般手順と同様にし、3−フルオロフェニルボロン酸(80mg,0.57mmol)を用いて純粋な標題化合物を得(0.69g,81%)、これは、以下のように特性評価された:
− 融点174℃;
− UV(MeOH):234(4.43),292(4.31),352(3.92);および
− C1513FNO(284.3)の計算値:C 63.37 H 4.61 N 19.41。実測値:C 62.51 H 4.72 N 19.10。
実施例292:2−アミノ−4−エトキシ−6−(p−フルオロフェニル)ピリド[3,2−d]−ピリミジン
一般手順と同様にし、4−フルオロフェニルボロン酸(80mg,0.57mmol)を用いて純粋な標題化合物を得(0.657g,77%)、これは、以下のように特性評価された:
− 融点188−189℃;
− UV(MeOH):216(4.48),234(4.44),287(4.34),354(3.89);および
− C1513FNO(284.3)の計算値:C 63.37 H 4.61 N 19.41。実測値:C 62.98 H 4.63 N 19.67。
実施例293:2−アミノ−4−n−プロポキシ−6−(o−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
一般手順と同様にし、2−フルオロフェニルボロン酸(80mg,0.57mmol)を用いて純粋な標題化合物を得(0.698g,78%)、これは、以下のように特性評価された:
− 融点191℃;
− UV(MeOH):231(4.49),284(4.30),348(3.90);
− C1513FNO(298.3)の計算値:C 64.42 H 5.07 N 18.78。実測値:C 64.15 H 5.00 N 18.76。
実施例294:2−アミノ−4−n−プロポキシ−6−(p−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
一般手順と同様にし、4−フルオロフェニルボロン酸(80mg,0.57mmol)を用いて純粋な標題化合物を得(0.698g,78%)、これは、以下のように特性評価された:
− 融点185〜186℃;
− UV(MeOH):216(4.50),233(4.46),287(4.35),353(3.90);および
− C1513FNO(298.3)の計算値:C 64.42 H 5.07 N 18.78。実測値:C 63.86 H 5.37 N 18.46。
実施例295:2−アミノ−4−イソプロポキシ−6−(m−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
一般手順と同様にし、3−フルオロフェニルボロン酸(80mg,0.57mmol)を用いて純粋な標題化合物を得(0.698g,78%)、これは、以下のように特性評価された:
− 融点200〜201℃;
− UV(MeOH):236(4.38),292(4.29),352(3.91),
− C1615FNO(298.3)の計算値:C 64.42 H 5.07 N 18.78。実測値:C 63.07 H 5.08 N 18.06。
実施例296:2−アセトアミド−4−イソプロポキシ−6−(p−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
一般手順と同様にし、4−フルオロフェニルボロン酸(80mg,0.57mmol)を用い、カラムクロマトグラフィーの第1の画分から単離して純粋な標題化合物を得(0.694g,68%)、これは、以下のように特性評価された:
− 融点196〜197℃;
− UV(MeOH):239(4.39),257(4.24),286(4.30),334(3.99);および
− C1817FN(340.4)の計算値:C 63.52 H 5.03
N 16.46。実測値:C 62.65 H 4.73 N 16.40。
実施例297:2−アミノ−4−イソプロポキシ−6−(p−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
一般手順と同様にし、4−フルオロフェニルボロン酸(80mg,0.57mmol)を用い、カラムクロマトグラフィーの第2の画分から単離して純粋な標題化合物を得(0.143g,16%)、これは、以下のように特性評価された:
− 融点191〜192℃;
− UV(MeOH):216(4.50),233(4.46),287(4.35),353(3.90);および
− C1615FNO(298.3)の計算値:C 64.42 H 5.07 N 18.78。実測値:C 64.25 H 5.16 N 18.68。
実施例298:2−アミノ−4−n−ブトキシ−6−(o−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
一般手順と同様にし、2−フルオロフェニルボロン酸(80mg,0.57mmol)を用いて純粋な標題化合物を得(0.75g,80%)、これは、以下のように特性評価された:
− 融点147〜148℃;
− UV(MeOH):232(4.42),284(4.28),348(3.88);および
− C1717FNO(312.4)の計算値:C 65.37 H 5.49 N 17.94。実測値:C 64.55 H 5.56 N 17.62。
実施例299:2−アミノ−4−n−ブトキシ−6−(m−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
一般手順と同様にし、3−フルオロフェニルボロン酸(80mg,0.57mmol)を用いて純粋な標題化合物を得(0.61g,65%)、これは、以下のように特性評価された:
− 融点160〜161℃;
− UV(MeOH):236(4.38),292(4.29),352(3.91);
− C1717FNO(312.4)の計算値:C 65.37 H 5.49 N 17.94。実測値:C 64.84 H 5.65 N 18.03。
実施例300:2−アセトアミド−4−n−ブトキシ−6−(p−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
一般手順と同様にし、4−フルオロフェニルボロン酸(80mg,0.57mmol)を用い、カラムクロマトグラフィーの第1の画分から単離して純粋な標題化合物を得(0.16g,15%)、これは、以下のように特性評価された:
− 融点170℃;
− UV(MeOH):225(4.32),239(4.39),257(4.22),288(4.32),334(4.00);
− C1919FN(312.4)の計算値:C 64.40 H 5.40
N 15.81。実測値:C 63.73 H 5.54 N 15.50。
実施例301:2−アミノ−4−n−ブトキシ−6−(p−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
一般手順と同様にし、4−フルオロフェニルボロン酸(80mg,0.57mmol)を用い、カラムクロマトグラフィーの第2の画分から単離して純粋な標題化合物を得(0.73g,78%)、これは、以下のように特性評価された:
− 融点172〜173℃;
− UV(MeOH):218(4.50),234(4.39),288(4.35),352(3.89);
− C1717FNO(312.4)の計算値:C 65.37 H 5.49 N 17.94。実測値:C 64.84 H 5.65 N 18.03。
実施例302:2−アミノ−4−イソブトキシ−6−(o−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
一般手順と同様にし、2−フルオロフェニルボロン酸(80mg,0.57mmol)を用いて純粋な標題化合物を得(0.75g,78%)、これは、以下のように特性評価された:
− 融点165℃;
− UV(MeOH):232(4.46),284(4.32),348(3.93);および
− C1717FNO(312.4)の計算値:C 65.37 H 5.49 N 17.94。実測値:C 65.60 H 5.75 N 18.04。
実施例303:2−アミノ−4−イソブトキシ−6−(m−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
一般手順と同様にし、3−フルオロフェニルボロン酸(80mg,0.57mmol)を用いて純粋な標題化合物を得(0.75g,78%)、これは、以下のように特性評価された:
− 融点185℃;
− UV(MeOH):236(4.39),292(4.31),352(3.93);
− C1717FNO(312.4)の計算値:C 65.37 H 5.49 N 17.94。実測値:C 65.59 H 5.55 N 18.00。
実施例304:2−アミノ−4−イソブトキシ−6−(p−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
一般手順と同様にし、4−フルオロフェニルボロン酸(80mg,0.57mmol)を用いて純粋な標題化合物を得(0.806g,86%)、これは、以下のように特性評価された:
− 融点196℃;
− UV(MeOH):234(4.40),287(4.34),353(3.89);および
− C1717FNO(312.4)の計算値:C 65.37 H 5.49 N 17.94。実測値:C 64.94 H 5.42 N 17.90。
実施例305:2−アミノ−4−sec.ブトキシ−6−(o−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
一般手順と同様にし、2−フルオロフェニルボロン酸(80mg,0.57mmol)を用いて純粋な標題化合物を得(0.693g,74%)、これは、以下のように特性評価された:
− 融点159℃;
− UV(MeOH):233(4.42),284(4.27),348(3.89);および
− C1717FNO(312.4)の計算値:C 65.37 H 5.49 N 17.94。実測値:C 65.60 H 5.42 N 17.70。
実施例306:2−アミノ−4−sec.ブトキシ−6−(m−フルオロフェニル)−
ピリド[3,2−d]ピリミジン
一般手順と同様にし、3−フルオロフェニルボロン酸(80mg,0.57mmol)を用いて純粋な標題化合物を得(0.646g,69%)、これは、以下のように特性評価された:
− 融点158〜159℃;
− UV(MeOH):237(4.39),292(4.31),352(3.94);および
− C1717FNO(312.4)の計算値:C 65.37 H 5.49 N 17.94。実測値:C 64.58 H 5.19 N 18.04。
実施例307:2−アミノ−4−sec.ブトキシ−6−(p−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
一般手順と同様にし、4−フルオロフェニルボロン酸(80mg,0.57mmol)を用いて純粋な標題化合物を得(0.645g,69%)、これは、以下のように特性評価された:
− 融点148℃;
− UV(MeOH):234(4.37),287(4.31),354(3.87);および
− C1717FNO(312.4)の計算値:C 65.37 H 5.49 N 17.94。実測値:C 65.28 H 5.34 N 18.03。
実施例308:2−アミノ−4−n−ペンチルオキシ−6−(o−フルオロフェニル)ピリド[3,2−d]−ピリミジン
一般手順と同様にし、2−フルオロフェニルボロン酸(80mg,0.57mmol)を用いて0.803g(82%)を得、これは、以下のように特性評価された:
− 融点136〜137℃;
− UV(MeOH):232(4.43),284(4.28),348(3.89);および
− C1819FNO(326.4)の計算値:C 66.24 H 5.87 N 17.17。実測値:C 65.83 H 5.62 N 17.14。
実施例309:2−アミノ−4−n−ペンチルオキシ−6−(m−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
一般手順と同様にし、3−フルオロフェニルボロン酸(80mg,0.57mmol)を用いて純粋な標題化合物を得(0.783g,80%)、これは、以下のように特性評価された:
− 融点142〜143℃;
− UV(MeOH):236(4.39),292(4.30),351(3.92);および
− C1819FNO(326.4)の計算値:C 66.24 H 5.87 N 17.17。実測値:C 65.36 H 5.72 N 16.52。
実施例310:2−アミノ−4−ベンジルオキシ−6−(o−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
一般手順と同様にし、2−フルオロフェニルボロン酸(80mg,0.57mmol)を用いて純粋な標題化合物を得(0.748g,72%)、これは、以下のように特性評価された:
− 融点200〜202℃;
− UV(MeOH):208(4.45),232(4.43),285(4.28),350(3.90);および
− C2015FNO(346.4)の計算値:C 69.36 H 4.37 N 16.18。実測値:C 69.16 H 4.59 N 16.30。
実施例311:2−アミノ−4−ベンジルオキシ−6−(m−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
一般手順と同様にし、3−フルオロフェニルボロン酸(80mg,0.57mmol)を用いて純粋な標題化合物を得(0.717g,69%)、これは、以下のように特性評価された:
− 融点199〜200℃;
− UV(MeOH):208(4.43),235(4.39),292(4.30),352(3.92);および
− C2015FNO(346.4)の計算値:C 69.36 H 4.37 N 16.18。実測値:C 69.07 H 4.44 N 15.60。
実施例312:2−アミノ−4−ベンジルオキシ−6−(p−フルオロフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
一般手順と同様にし、4−フルオロフェニルボロン酸(80mg,0.57mmol)を用いて純粋な標題化合物を得(0.81g,78%)、これは、以下のように特性評価された:
− 融点225℃;
− UV(MeOH):210(4.46),233(4.43),287(4.35),354(3.92);および
− C2015FNO(346.4)の計算値:C 69.36 H 4.37 N 16.18。実測値:C 69.16 H 4.59 N 16.30。
実施例313:2−アミノ−4−(N−ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
2−アミノ−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(722mg,2.42mmol)、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(2.6ml,12mmol)、ピペラジン(840mg,9.75mmol)、p−トルエンスルホン酸(60mg,0.32mmol)および硫酸アンモニウム(47mg,0.36mmol)をピリジン(12ml)中に含む混合物を、2日間還流させる。室温まで冷却されたら、反応混合物を、シリカゲルを用いて蒸発させる。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(移動相は、メタノールとジクロロメタンとの混合物(15:85の比、1%トリエチルアミン含有)とする)、純粋な標題化合物を得る(439mg)。純粋でない画分を、シリカ上での分取用TLCによってさらに精製し(CHCl中20%MeOHおよび1%EtNで溶出)、さらに140mgの標題化合物を得る(合わせた収率:579mg,65%)。MS(m/z):367([M+H],100)。
実施例314〜318 − 2−アミノ−4−(N−アシル−ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
実施例313の化合物(36mg,98μmol)をCHCl(2ml)およびトリエチルアミン(15μl)中に含む懸濁液に、適切な酸塩化物(105μmol)を添加する。反応混合物を室温で45分間攪拌した。溶媒を真空にて蒸発させ、残渣を、シリカゲル上での分取用TLCによって精製する。CHCl中5%MeOHでの溶出により純粋な標題化合物が、使用された酸塩化物に応じて55〜90%の種々の収率で得られた。
実施例314 − 2−アミノ−4−[N−(シクロヘキサノイル)−ピペラジン−1
−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
この化合物は、シクロヘキサンカルボニルクロリドを用いて合成した。MS(m/z):477([M+H],100)。
実施例315:2−アミノ−4−[N−(プロピオニル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
Figure 2008526704
この化合物は、塩化プロピオニルを用いて合成した。MS(m/z):423([M+H],100)。
実施例316:2−アミノ−4−[N−(ヘキサノイル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
Figure 2008526704
この化合物は、塩化ヘキサノイルを用いて合成した。MS(m/z):465([M+H],100)。
実施例317:2−アミノ−4−[N−(メトキシアセチル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン(4AZA2613)
Figure 2008526704
この化合物は、塩化メトキシアセチルを用いて合成した。MS(m/z):439([M+H],100)。
実施例318:2−アミノ−4−[N−(メタンスルホニル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
Figure 2008526704
この化合物は、塩化メタンスルホニルを用いて合成した。MS(m/z):445([M+H],100)。
実施例319 − 混合リンパ球反応アッセイ
ピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体を、後のインビトロ実験で使用する前に、まず、ジメチルスルホキシド(以下、DMSOという)に溶解し(10mM)、培養培地中でさらに希釈した。市販の培養培地は、RPMI−1640+10%ウシ胎仔血清(FCS)からなるものであった。本明細書に記載の一部のピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体を、以下の混合リンパ球反応(MLR)アッセイにおいて試験した。
末梢血単核細胞(以下、PBMCという)をヘパリン加末梢血から、Lymphoprep(Nycomed,Maorstua,Norway)上での密度勾配遠心分離によって単離した。同種PBMCまたはエプスタイン(Eppstein)バールウイルス形質転換ヒトB細胞[商品名RPM11788(ATCC名CCL156)で市販されている](これは、B7−1およびB7−2抗原を強く発現する)を、30Gyを照射後の刺激体(stimulator)細胞として使用した。MLRを3連ウェルで行なった。37℃で5日間のインキュベーション後、1μCiの[H]−チミジンを各カップに添加した。さらに16時間のインキュベーション後、細胞を回収し、β−カウンターにて計測した。本発明の実施例のいくつかに記載の化合物による増殖の阻害を、式:
阻害%=[(cpm+薬物)−(cpm培養培地)]/[(cpm−薬物)−(OD培養培地)]×100
(式中、cpmは、1分あたりのチミジン計数である)
を用いて計測した。MLRアッセイは、応答性リンパ球による刺激体白血球上の同種主要
組織適合抗原の認識に基づくものであるため、当業者により、移植拒絶のインビトロ類似状態とみなされている。IC50値は、MLRの50抑制%をもたらすピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体の最低濃度(μmole/lで表示)を表す。MLR試験における以下のIC50値を、以下の表1に示す。
実施例320 − TNF−αアッセイ
末梢血単核細胞(本明細書においてPBMCという)は、グラム陰性菌内毒素であるリポ多糖(以下、LPS)による刺激に応答して、種々のケモカイン、特にヒトTNF−αを産生する。したがって、PBMCの活性化の阻害は、LPSによる刺激に応答したPBMCによるTNF−α産生の抑制レベルによって測定され得る。阻害の測定は、以下のようにして行なった。PBMCをヘパリン化末梢血から、Lymphoprep(Nycomed,Norwayから市販)上での密度勾配遠心分離によって単離した。次いで、LPSを、完全培地中のPMBC懸濁液(10細胞/ml)に、1μg/mlの最終濃度で添加した。試験対象のプテリジン誘導体を異なる濃度(0.1μM、1μMおよび10μM)で添加し、細胞を37℃で72時間5%CO中でインキュベートした。上清みを回収し、次いで、TNF−α濃度を、それぞれ抗TNF−α抗体を用いてサンドイッチELISA(Duo Set ELISA ヒトTNFα、R&D Systems(英国)から市販)において測定した。ELISAの比色計の読みを、Multiskan RCプレートリーダー(ThermoLabsystems(フィンランド)から市販)によって450nm(参照波長:690nm)で測定した。データ解析は、Ascentソフトウェア2.6.(これもThermoLabsystems(フィンランド)製)を用いて行なった。標準曲線(組換えヒトTNFα)を作成し、標準曲線上の各試料の量(pg/ml)を決定した。本発明のピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体によるヒトTNFα産生の抑制%を、式:
抑制%=[薬物(pg/ml)−培養培地(pg/ml)]/[培養培地(pg/ml)+LPS)−培養培地(pg/ml)]
を用いて算出した。
実施例321 − IL−1βアッセイ
末梢血単核細胞(本明細書においてPBMCという)は、グラム陰性菌内毒素であるリポ多糖(LPS)による刺激に応答して、種々のケモカイン、特にヒトIL−1βを産生する。したがって、PBMCの活性化の阻害は、LPSによる刺激に応答したPBMCによるIL−1β産生の抑制レベルによって測定され得る。
かかる阻害の測定は、以下のようにして行なった。PBMCをヘパリン化末梢血から、Lymphoprep(Nycomed,Norwayから市販)上での密度勾配遠心分離によって単離した。次いで、LPSを、完全培地中のPMBC懸濁液(10細胞/ml)に、1μg/mlの最終濃度で添加した。試験対象のプテリジン誘導体を異なる濃度(0.1μM、1μMおよび10μM)で添加し、細胞を37℃で72時間5%CO中でインキュベートした。上清みを回収し、次いで、IL−1β濃度を、それぞれ抗IL−1β抗体を用いてサンドイッチELISAにおいて測定した。ELISAの比色計の読みを、Multiskan RCプレートリーダー(ThermoLabsystems(フィンランド)から市販)によって450nm(参照波長:690nm)で測定した。データ解析は、Ascentソフトウェア2.6.(これもThermoLabsystems(フィンランド)製)を用いて行なった。標準曲線(組換えヒトIL−1β)を作成し、標準曲線上の各試料の量(pg/ml)を決定した。
本発明のピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体によるヒトIL−1βの抑制%を、式:
抑制%=[薬物(pg/ml)−培養培地(pg/ml)]/[培養培地(pg/ml)
+LPS)−培養培地(pg/ml)]
を用いて算出した。
実施例322 − ピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体の生物学的活性
先の実施例に記載した一部のピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体を、実施例169〜171の方法論に従って生物学的活性について試験した。
これらのピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体の詳細な命名を以下表1に示し、実施例169のMLR試験および実施例170のTNF−αアッセイにおけるそのIC50値(μMで表示)も示す。実施例171のIL−1アッセイで見られたIC50値は、
− 実施例32の誘導体で6.9μM
− 実施例41の誘導体で7.9μM、および
− 実施例42の誘導体で1.8μM
であった。
Figure 2008526704
Figure 2008526704
Figure 2008526704
Figure 2008526704
Figure 2008526704
Figure 2008526704
Figure 2008526704
Figure 2008526704
Figure 2008526704
Figure 2008526704
実施例323〜356 − 2−アセトアミド−4−アリールアミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジンおよび2−アミノ−4−アリール
アミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジンの調製
他のアリールアミン(以下の各実施例に記載のとおり)を出発物質として使用すること以外は、実施例26〜36の手順を繰り返し、良好な収率で下記の2−アミノ−4−アリールアミノ−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジンを得る(各時点で、アセトアミドの形態で保護された2−アミノ基を有する対応中間体を経由)。
− 2−アミノ−4−(2−ブロモアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例323)は、2−ブロモアニリンから、
− 2−アミノ−4−(4−ブロモアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例324)は、4−ブロモアニリンから、
− 2−アミノ−4−(2−クロロアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例325)は、2−クロロアニリンから、
− 2−アミノ−4−(3−クロロアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例326)は、3−クロロアニリンから、
− 2−アミノ−4−(4−クロロアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例327)は、4−クロロアニリンから、
− 2−アミノ−4−(3−クロロ−4−メトキシアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例328)は、3−クロロ−4−メトキシアニリンから、
− 2−アミノ−4−(5−クロロ−2−メトキシアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例329)は、5−クロロ−2−メトキシアニリンから、
− 2−アミノ−4−(2,3−ジメチルアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例330)は、2,3−ジメチルアニリンから、
− 2−アミノ−4−(2,4−ジメチルアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例331)は、2,4−ジメチルアニリンから、
− 2−アミノ−4−(2,5−ジメチルアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例332)は、2,5−ジメチルアニリンから、
− 2−アミノ−4−(2,6−ジメチルアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例333)は、2,6−ジメチルアニリンから、
− 2−アミノ−4−(3,4−ジメチルアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例334)は、3,4−ジメチルアニリンから、
− 2−アミノ−4−(2−フルオロアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例335)は、2−フルオロアニリンから、
− 2−アミノ−4−(3−フルオロアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例336)は、3−フルオロアニリンから、
− 2−アミノ−4−(4−フルオロアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例337)は、4−フルオロアニリンから、
− 2−アミノ−4−(3−フルオロ−2−メトキシアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例338)は、3−フルオロ−2−メトキシアニリンから、
− 2−アミノ−4−(3−フルオロ−4−メトキシアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例339)は、3−フルオロ−4−メトキシアニリンから、
− 2−アミノ−4−(2−フルオロ−4−メチルアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例340)は、2−フルオロ−4−メチルアニリンから、
− 2−アミノ−4−(2−フルオロ−5−メチルアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例341)は、2−フルオロ−5−メチルアニリンから、
− 2−アミノ−4−(3−フルオロ−2−メチルアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例342)は、3−フルオロ−2−メチルアニリンから、
− 2−アミノ−4−(3−フルオロ−4−メチルアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例343)は、3−フルオロ−4−メチルアニリンから、
− 2−アミノ−4−(4−フルオロ−2−メチルアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例344)は、4−フルオロ−2−メチルアニリンから、
− 2−アミノ−4−(5−フルオロ−2−メチルアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例345)は、5−フルオロ−2−メチルアニリンから、
− 2−アミノ−4−(2−フルオロ−4−ヨードアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例346)は、2−フルオロ−4−ヨードアニリンから、
− 2−アミノ−4−(2−ヨードアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例347)は、2−ヨードアニリンから、
− 2−アミノ−4−(3−ヨードアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例348)は、3−ヨードアニリンから、
− 2−アミノ−4−(4−ヨードアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例349)は、4−ヨードアニリンから、
− 2−アミノ−4−(2−メトキシ−5−メチルアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例350)は、2−メトキシ−5−メチルアニリンから、
− 2−アミノ−4−(4−メトキシ−2−メチルアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例351)は、4−メトキシ−2−メチルアニリンから、
− 2−アミノ−4−(5−メトキシ−2−メチルアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例352)は、5−メトキシ−2−メチルアニリンから、
− 2−アミノ−4−(2−エトキシアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例353)は、2−エトキシアニリン(o−フェンチジン)から、
− 2−アミノ−4−(3−エトキシアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例354)は、3−エトキシアニリン(m−フェンチジン)から、
− 2−アミノ−4−(4−エトキシアニリノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例355)は、4−エトキシアニリン(p−フェンチジン)から、および
− 2−アミノ−4−(α−ナフチルアミノ)−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例356)は、α−ナフチルアミンから。
実施例357〜367 − 2−アセトアミド−4−アリールアルキルアミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジンおよび2−アミノ−4−
アリールアルキルアミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジンの調製
他のアリールアルキルアミン(以下の各実施例に記載のとおり)を出発物質として使用すること以外は、実施例26〜36の手順を繰返し、良好な収率で下記の2−アミノ−4−アリールアルキルアミノ−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジンを得る(各時点で、アセトアミドの形態で保護された2−アミノ基を有する対応中間体を経由)。
− 2−アミノ−4−ベンジルアミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例357)は、ベンジルアミンから、
− 2−アミノ−4−(2−メトキシベンジルアミノ)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例358)は、2−メトキシベンジルアミンから、
− 2−アミノ−4−(3−メトキシベンジルアミノ)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例359)は、3−メトキシベンジルアミンから、
− 2−アミノ−4−(4−メトキシベンジルアミノ)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例210)は、4−メトキシベンジルアミンから、
− 2−アミノ−4−(2−フルオロベンジルアミノ)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例360)は、2−フルオロベンジルアミンから、
− 2−アミノ−4−(3−フルオロベンジルアミノ)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例361)は、3−フルオロベンジルアミンから、
− 2−アミノ−4−(4−フルオロベンジルアミノ)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例362)は、4−フルオロベンジルアミンから、
− 2−アミノ−4−(2−クロロベンジルアミノ)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例363)は、2−クロロベンジルアミンから、
− 2−アミノ−4−(3−クロロベンジルアミノ)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例364)は、3−クロロベンジルアミンから、
− 2−アミノ−4−(4−クロロベンジルアミノ)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例365)は、4−クロロベンジルアミンから、
− 2−アミノ−4−(2−アミノベンジルアミノ)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例366)は、2−アミノベンジルアミンから、
− 2−アミノ−4−ジフェニルメチルアミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例367)は、アミノジフェニルメタンから。
実施例368〜378 − 2−アセトアミド−4−アルキルアミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジンおよび2−アミノ−4−アルキルアミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジンの調製
他のアルキルアミン(以下の各実施例に記載のとおり)を出発物質として使用すること以外は、実施例26〜36の手順を繰り返し、良好な収率で下記の2−アミノ−4−アルキルアミノ−6−(3,4−ジメトキシ−フェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジンを得る(各時点で、アセトアミドの形態で保護された2−アミノ基を有する対応中間体を経
由)。
− 2−アミノ−4−(1,2−ジアミノプロピル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例368)は、1,2−ジアミノプロパンから、
− 2−アミノ−4−(1,3−ジアミノプロピル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例369)は、1,3−ジアミノプロパンから、
− 2−アミノ−4−(1,4−ジアミノブチル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例370)は、1,4−ジアミノブタンから、
− 2−アミノ−4−(1,5−ジアミノペンチル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例371)は、1,5−ジアミノペンタンから、
− 2−アミノ−4−(1,6−ジアミノヘキシル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例372)は、1,6−ジアミノヘキサンから、
− 2−アミノ−4−(1,2−ジアミノシクロヘキシル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例373)は、1,2−ジアミノシクロヘキサンから、
− 2−アミノ−4−(1,7−ジアミノヘプチル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例374)は、1,7−ジアミノヘプタンから、
− 2−アミノ−4−(1,8−ジアミノオクチル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例375)は、1,8−ジアミノオクタンから、
− 2−アミノ−4−(1,9−ジアミノノニル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例376)は、1,9−ジアミノノナンから、
− 2−アミノ−4−(1,10−ジアミノデシル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例377)は、1,10−ジアミノデカンから、および
− 2−アミノ−4−(1,12−ジアミノドデシル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(実施例378)は、1,12−ジアミノドデカンから。
実施例379 − ホスホジエステラーゼ−4阻害活性
ホスホジエステラーゼ−4(PDE−4)抽出物は、培養U937細胞から調製し、次いで、細胞を溶解してホモジナイズした。ホモジネーション後、上清みを遠心分離によって回収し、Sephacryl S−200カラム上に負荷した。PDE−4活性を含むことがわかった画分を、その後のアッセイ手順に使用した。
先の実施例に記載したピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体のいくつかのPDE4−阻害活性を、同位体を用いる2工程の方法を用いて以下のようにして評価した。試験対象の誘導体(1%DMSO中)を0.2μgのPDE−4酵素と合わせ、50mM Tris−HClおよび5mM MgClを含有するバッファー中(pH7.5)、15分間25℃にて予備インキュベートした。次いで、放射能標識した環状[H]AMP+cAMPを1.01μMの最終濃度が得られるまで添加し、20分間25℃でインキュベートした。活性PDE−4酵素は、環状[H]AMPを5’−[H]AMPに加水分解する。反応は、反応混合物を100℃でインキュベートすることにより終了させた。Cro
talus atroxのヘビ毒素(10mg/mlを10μl)を10分間37℃で添加し、該ヘビ毒素に含まれるヌクレオチダーゼの効果によって5’−[H]AMPを[H]アデノシンにさらに加水分解させた。次いで、反応を、[H]アデノシンを除くすべての電荷型ヌクレオチドを結合する陰イオン交換樹脂(AG1−X2)200μLの添加によって終了させた。樹脂を5分間沈降させ、次いで、50μlの水相を採取して0.2mlのシンチレーション液と合わせた。溶液の放射能を、液体シンチレーションカウンターを用いて測定した。
表2は、このアッセイで試験した先の実施例のいくつかの誘導体のIC50値(μMで表示)またはある特定の濃度での阻害パーセントを示す。
Figure 2008526704
Figure 2008526704
Figure 2008526704
Figure 2008526704
実施例380 − 抗HCVアッセイ/レプリコンアッセイ
Huh−5−2細胞[永続的HCVレプリコンI3891uc−ubi−neo/NS3−375.1;蛍ルシフェラーゼ−ユビキチン−ネオマイシンホスホトランスフェラーゼ融合タンパク質およびEMCV−IRES誘導NS3−5B HCVポリタンパク質を伴うレプリコンを有する細胞株]を、10%ウシ胎仔血清、2mM L−グルタミン(Life Technologiesから市販)、1×非必須アミノ酸(Life Technologiesから市販);100 IU/mlペニシリン、100μg/mlストレプトマイシンおよび250μg/ml G418(Geneticin、Life Technologiesから市販)を補給したRPMI培地(Gibcoから市販)中で培養した。細胞を7,000細胞/ウェルの密度で、96ウェルView Plate(Packardから市販)内のG418以外は上記と同じ成分を含有する培地中に播種した。細胞を24時間接着および増殖させた。この時点で、培養培地を除去し、試験対象のピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体の連続希釈物を、G418を欠く培養培地に添加した。インターフェロン−α 2a(500IU)を陽性コントロールとして含めた。プレートを、37℃および5%COで72時間さらにインキュベートした。Huh−5細胞内でのHCVレプリコンの複製により、該細胞内でルシフェラーゼ活性がもたらされた。ルシフェラーゼ活性は、50μlの1×Glo−溶解バッファー(Promegaから市販)を15分間の後、50μlのSteady−Gloルシフェラーゼアッセイ試薬(Promegaから市販)を添加することにより測定した。
ルシフェラーゼ活性は、発光測定装置を用いて測定し、個々の各ウェル内のシグナルを、未処理培養物に対するパーセントで示した。従来の96−ウェル細胞(cel)培養プレート(Becton−Dickinsonから市販)の7,000細胞/ウェルの密度で播種したHuh−5−2細胞の並行群培養物を、Glo−溶解バッファーまたはSteady−Gloルシフェラーゼ試薬を添加しなかった以外は、同様にして処理した。その代わり、培養物の密度をMTS法(Promegaから市販)によって測定した。
表3の結果を、以下のデータによって示す。
− 50%細胞傷害濃度(CC50)、すなわち、細胞成長の50%阻害をもたらす濃度、および
− 50%有効濃度(EC50)、すなわち、細胞単層の50%をウイルス誘導細胞変性効果から保護する濃度
表3は、このアッセイで試験した数個の誘導体のEC50およびCC50値(μM、すな
わちμmol/lで表示)を示す。
Figure 2008526704
図1は、2位の置換基がアミノである式(I)を有する2,4,6−三置換ピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体、ならびに2位の置換基がアセトアミドなどのN−保護アミノである、および/または4位の置換基がヒドロキシ、クロロまたはトリアゾリルであるその中間体を作製するための第1の方法を概略的に示す。 図2は、2位の置換基がアミノである式(I)を有する2,4,6−三置換ピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体、ならびに2位の置換基がアセトアミドなどのN−保護アミノである、および/または4位の置換基がヒドロキシ、クロロまたはトリアゾリルであるその中間体を作製するための第2の方法を概略的に示す。 図3は、式(I)を有する2,4,6−三置換ピリド(3,2−d)ピリミジン中間体、ならびに4位の置換基がヒドロキシ、クロロまたはトリアゾリルである中間体を作製するための方法を概略的に示す。 図4は、式(I)を有する2,4,6−三置換ピリド(3,2−d)ピリミジン中間体、ならびに2位および4位の置換基がヒドロキシまたはクロロである中間体を作製するための別の方法を概略的に示す。 図5は、2位の置換基がアミノである式(I)を有する2,4,7−三置換ピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体、ならびに2位の置換基がアセトアミドなどのN−保護アミノである、および/または4位の置換基がヒドロキシ、クロロまたはトリアゾリルであるその中間体を作製するための第1の方法を概略的に示す。 図6は、2位の置換基がアミノである式(I)を有する2,4,7−三置換ピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体、ならびに2位の置換基がアセトアミドなどのN−保護アミノである、および/または4位の置換基がヒドロキシ、クロロまたはトリアゾリルであるその中間体を作製するための第2の方法を概略的に示す。 図7は、式(I)を有する2,4,7−三置換ピリド(3,2−d)ピリミジン中間体、ならびに4位の置換基がヒドロキシ、クロロまたはトリアゾリルである中間体を作製するための方法を概略的に示す。 図8は、式(I)を有する2,4,7−三置換ピリド(3,2−d)ピリミジン中間体、ならびに2位および4位の置換基がヒドロキシまたはクロロである中間体を作製するための別の方法を概略的に示す。

Claims (14)

  1. 一般式:
    Figure 2008526704
    (式中、
    − Rは、水素、ハロゲン、シアノ、カルボン酸、アシル、チオアシル、アルコキシカルボニル、アシルオキシ、カーボネート、カルバメート、C1〜7アルキル、アリール、アミノ、アセトアミド、N−保護アミノ、(モノまたはジ)C1〜7アルキルアミノ、(モノまたはジ)アリールアミノ、(モノまたはジ)C3〜10シクロアルキルアミノ、(モノまたはジ)ヒドロキシC1〜7アルキルアミノ、(モノまたはジ)C1〜4アルキル−アリールアミノ、メルカプトC1〜7アルキル、C1〜7アルキルオキシ、および式R−NR12(式中、Rは結合またはC1〜3アルキレンであり、RおよびR12は、独立して、水素、C1〜7アルキル、C2〜7アルケニル、C2〜7アルキニル、アリール、アリールアルキル、C3〜10シクロアルキルおよびヘテロアリールからなる群より選択されるか、またはRおよびR12は、一緒になって複素環を形成する)の基からなる群より選択される、
    − Rは、(モノまたはジ)C1〜12アルキルアミノ;モノアリールアミノ;ジアリールアミノ;(モノまたはジ)C3〜10シクロアルキルアミノ;(モノまたはジ)ヒドロキシC1〜7アルキルアミノ;(モノまたはジ)C1〜4アルキルアリールアミノ;(モノまたはジ)アリールC1〜4アルキルアミノ;モルホリニル;メルカプトC1〜7アルキル;C1〜7アルコキシ、ホモピペラジニルおよびピペラジニル(ここで、前記ホモピペラジニルまたはピペラジニルは、ホルミル、アシル、チオアシル、アミド、チオアミド、スルホニル、スルフィニル、カルボキシレート、チオカルボキシレート、アミノ置換アシル、アルコキシアルキル、C3〜10シクロアルキル−アルキル、C3〜10シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、複素環置換アルキル、アシル置換アルキル、チオアシル置換アルキル、アミド置換アルキル、チオアミド置換アルキル、カルボキシラト置換アルキル、チオカルボキシラト置換アルキル、(アミノ置換アシル)アルキル、複素環、カルボン酸エステル、ω−シアノアルキル、ω−カルボン酸エステル−アルキル、ハロC1〜7アルキル、C2〜7アルケニル、C2〜7アルキニル、アリールアルケニル、アリールオキシアルキル、アリールアルキルおよびアリールからなる群より選択される置換基Rで任意選択的にN置換されており、ここで、前記アリールアルケニル、アリールオキシアルキル、アリールアルキルおよびアリール残基の各々のアリール部分は、独立して、ハロゲン、C1〜7アルキル、C2〜7アルケニル、C2〜7アルキニル、ハロC1〜7アルキル、ニトロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、アミノ、C1〜7アルコキシ、C3〜10シクロアルコキシ、アリールオキシ、アリールアルキルオキシ、オキシ複素環、複素環置換アルキルオキシ、チオC1〜7アルキル、チオC3〜10シクロアルキル、チオアリール、チオ−複素環、アリールアルキルチオ、複素環置換アルキルチオ、ホルミル、カルバモイル、チオカルバモイル、ウレイド、チオウレイド、スルホンアミド、ヒドロキシルアミノ、アルコキシ−アミノ、メルカプトアミノ、チオアルキルアミノ、アシルアミノ、チオアシルアミノ、シアノ、カルボン酸またはそのエステルもしくはチオエステルもしくはハロゲン化物もしくは無水物もしくはアミド、チオカルボン酸またはそのエステルもしくはチオエステルもしくはハロゲン化物もしくは無水物もしくはアミド、アルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、アルケニルアミノ、シクロ−アルケニルアミノ、アルキニルアミノ、アリールアミノ、アリールアルキルアミノ、ヒドロキシアルキルアミノ、メルカプトアルキルアミノ、複素環アミノ、ヒドラジノ、アルキルヒドラジノおよびフェニ
    ルヒドラジノからなる群より選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換されている;
    − RおよびRは、独立して、水素、ハロゲン、ヘテロアリールおよびアリール基(前記ヘテロアリールまたはアリール基は、ハロゲン、C1〜7アルキル、C2〜7アルケニル、C2〜7アルキニル、ハロC1〜7アルキル、ニトロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、アミノ、C1〜7アルコキシ、C3〜10シクロアルコキシ、アリールオキシ、アリールアルキルオキシ、オキシ複素環、複素環置換アルキルオキシ、チオC1〜7アルキル、チオC3〜10シクロアルキル、チオアリール、チオ−複素環、アリールアルキルチオ、複素環置換アルキルチオ、ホルミル、カルバモイル、チオカルバモイル、ウレイド、チオウレイド、スルホンアミド、ヒドロキシルアミノ、アルコキシ−アミノ、メルカプトアミノ、チオアルキルアミノ、アシルアミノ、チオアシルアミノ、シアノ、カルボン酸またはそのエステルもしくはチオエステルもしくはハロゲン化物もしくは無水物もしくはアミド、チオカルボン酸またはそのエステルもしくはチオエステルもしくはハロゲン化物もしくは無水物もしくはアミド、アルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、アルケニルアミノ、シクロ−アルケニルアミノ、アルキニルアミノ、アリールアミノ、アリールアルキルアミノ、ヒドロキシアルキルアミノ、メルカプトアルキルアミノ、複素環アミノ、ヒドラジノ、アルキルヒドラジノおよびフェニルヒドラジノからなる群より選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換されている)からなる群より選択される、ただし、RおよびRは両方が水素でないものとし、さらに、Rがモノアリールアミノであるとき、Rが水素であるものとする)
    を有するピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体、または医薬的に許容され得る付加塩もしくはその立体化学異性形態もしくはそのN−オキシドもしくはその溶媒和物。
  2. が水素である、請求項1に記載のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体。
  3. が水素でない、請求項1に記載のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体。
  4. がアミノまたはアセトアミドである、請求項1に記載のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体。
  5. がアミノまたはアセトアミドであり、さらに、Rが置換アリール基である、請求項1に記載のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体。
  6. がアミノまたはアセトアミドであり、Rが置換アリール基であり、Rが水素である、請求項1に記載のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体。
  7. がピペラジン−1−イル基であり、前記基は、4位が置換基Rで任意選択的に置換されており、ここで、Rは、
    − COR(式中、Rは、水素;C1〜7アルキル;C3〜10シクロアルキル;ハロゲン、C1〜7アルキル、シアノおよびC1〜7アルコキシからなる群より選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換されているアリール;1つ以上のハロゲン原子で任意選択的に置換されている複素環;アリールアルキル;アリールオキシアルキル;アリールアルコキシアルキル;アルコキシアルキル;アリールアルコキシ;アリールオキシ;アリールアルケニル;複素環置換アルキル;アルキルアミノ、アリールアミノおよびアルキルアリールアミノ);
    − CSR(式中、Rは、アルキルアミノおよびアリールオキシからなる群より選択される);
    − SO1O(式中、R10は、アリールおよびアリールアルキルからなる群より選択される);ならびに
    − R11(式中、R11は、C1〜7アルキル、アリール、アリールアルキル、アリー
    ルアルケニル、アルコキシアルキル、複素環置換アルキル、シクロアルキルアルキル、複素環、C3〜10シクロアルキル、アルキルアミノアルキル、アリールオキシアルキル、アルコキシアリール、ω−シアノアルキル、ω−カルボキシラトアルキルおよびカルボキサミドアルキルからなる群より選択される)
    からなる群より選択される、請求項1に記載のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体。
  8. − 4−[(2−フェノキシエチル)−ピペラジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン、
    − 4−(4−[3−メチルフェニル)アミノ]カルボニル]ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン、
    − 2−メチル−4−(4−[3−メチルフェニル)アミノ]カルボニル]ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン、− 2−ジメチルアミノ−4−(4−[3−メチルフェニル)アミノ]カルボニル]ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン、
    − 2−[(N−ヒドロキシエチル)モルホリノ]−4−(4−[3−メチルフェニル)アミノ]カルボニル]ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン、
    − 2−(1−メチル−2−ピロリジノ−エトキシ)−4−(4−[3−メチルフェニル)アミノ]カルボニル]ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン、
    − 2−(2−フェノキシエトキシ)−4−(4−[3−メチルフェニル)アミノ]カルボニル]ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン、
    − 2−フェニル−4−(4−[3−メチルフェニル)アミノ]カルボニル]ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン、− 2−アミノ−4−モルホリノ−6−(34−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン、
    − 2−アミノ−4−イソプロポキシ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン、
    − 2−アミノ−4−フェノキシエトキシ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン、
    − 2−アミノ−4−(4−[3−メチルフェニル)アミノ]カルボニル]ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン、− 2−アミノ−4−[(4−カルボン酸エチルエステル)−ピペリジン−1−イル]−6−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリド[3,2−d]ピリミジン、
    − 2−アミノ−4−(m−トリルアミノ)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン、
    − 2−アミノ−4−ベンゾジオキソラニルアミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン、
    − 2−アミノ−4−(m−ブロモフェニルアミノ)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン、
    − 2−アミノ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン、
    − 2−アミノ−4−(チエン−2−イルメチル)アミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン、
    − 2−アミノ−4−(2−N−モルホリノエチル)アミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン、
    − 2−アミノ−4−(2,2−ジメトキシエチル)アミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン、
    − 2−アミノ−4−(ピリジン−2−イルメチル)アミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン、
    − 2−アミノ−4−(2−クロロ−5−メトキシフェニル)アミノ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン、
    − 2−アミノ−4−(4−アミノシクロヘキシルアミノ)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン、
    − 2−N−モルホリニルエトキシ−4−(4−[3−メチルフェニル)アミノ]カルボニル]ピペラジン−1−イル)−6−クロロ−ピリド[3,2−d]ピリミジン、および− 2−クロロ−4−(4−[3−メチルフェニル)アミノ]カルボニル]ピペラジン−1−イル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリド[3,2−d]ピリミジン
    からなる群より選択される、請求項1に記載のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体。
  9. 1種類以上の医薬的に許容され得る担体、および一般式:
    Figure 2008526704
    (式中、
    − Rは、水素、ハロゲン、シアノ、カルボン酸、アシル、チオアシル、アルコキシカルボニル、アシルオキシ、カーボネート、カルバメート、C1〜7アルキル、アリール、アミノ、アセトアミド、N−保護アミノ、(モノまたはジ)C1〜7アルキルアミノ、(モノまたはジ)アリールアミノ、(モノまたはジ)C3〜10シクロアルキルアミノ、(モノまたはジ)ヒドロキシC1〜7アルキルアミノ、(モノまたはジ)C1〜4アルキル−アリールアミノ、メルカプトC1〜7アルキル、C1〜7アルキルオキシ、および式R−NR12(式中、Rは結合またはC1〜3アルキレンであり、RおよびR12は、独立して、水素、C1〜7アルキル、C2〜7アルケニル、C2〜7アルキニル、アリール、アリールアルキル、C3〜10シクロアルキルおよびヘテロアリールからなる群より選択されるか、またはRおよびR12は、一緒になって複素環を形成する)の基からなる群より選択される、
    − Rは、(モノまたはジ)C1〜12アルキルアミノ;モノアリールアミノ;ジアリールアミノ;(モノまたはジ)C3〜10シクロアルキルアミノ;(モノまたはジ)ヒドロキシC1〜7アルキルアミノ;(モノまたはジ)C1〜4アルキルアリールアミノ;(モノまたはジ)アリールC1〜4アルキルアミノ;モルホリニル;メルカプトC1〜7アルキル;C1〜7アルコキシ、ホモピペラジニルおよびピペラジニル(ここで、前記ホモピペラジニルまたはピペラジニルは、ホルミル、アシル、チオアシル、アミド、チオアミド、スルホニル、スルフィニル、カルボキシレート、チオカルボキシレート、アミノ置換アシル、アルコキシアルキル、C3〜10シクロアルキル−アルキル、C3〜10シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、複素環置換アルキル、アシル置換アルキル、チオアシル置換アルキル、アミド置換アルキル、チオアミド置換アルキル、カルボキシラト置換アルキル、チオカルボキシラト置換アルキル、(アミノ置換アシル)アルキル、複素環、カルボン酸エステル、ω−シアノアルキル、ω−カルボン酸エステル−アルキル、ハロC1〜7アルキル、C2〜7アルケニル、C2〜7アルキニル、アリールアルケニル、アリールオキシアルキル、アリールアルキルおよびアリールからなる群より選択される置換基Rで任意選択的にN置換されており、ここで、前記アリールアルケニル、アリールオキシアルキル、アリールアルキルおよびアリール残基の各々のアリール部分は、独立して、ハロゲン、C1〜7アルキル、C2〜7アルケニル、C2〜7アルキニル、ハロC1〜7アルキル、ニトロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、アミノ、C1〜7アルコキシ、C3〜10シクロアルコキシ、アリールオキシ、アリールアルキルオキシ、オキシ複素環、
    複素環置換アルキルオキシ、チオC1〜7アルキル、チオC3〜10シクロアルキル、チオアリール、チオ−複素環、アリールアルキルチオ、複素環置換アルキルチオ、ホルミル、カルバモイル、チオカルバモイル、ウレイド、チオウレイド、スルホンアミド、ヒドロキシルアミノ、アルコキシ−アミノ、メルカプトアミノ、チオアルキルアミノ、アシルアミノ、チオアシルアミノ、シアノ、カルボン酸またはそのエステルもしくはチオエステルもしくはハロゲン化物もしくは無水物もしくはアミド、チオカルボン酸またはエステルもしくはチオエステルもしくはハロゲン化物もしくは無水物もしくはアミド、アルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、アルケニルアミノ、シクロ−アルケニルアミノ、アルキニルアミノ、アリールアミノ、アリールアルキルアミノ、ヒドロキシアルキルアミノ、メルカプトアルキルアミノ、複素環アミノ、ヒドラジノ、アルキルヒドラジノおよびフェニルヒドラジノからなる群より選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換されている)からなる群より選択される;
    − RおよびRは、独立して、水素、ハロゲン、ヘテロアリールおよびアリール基(前記ヘテロアリールまたはアリール基は、ハロゲン、C1〜7アルキル、C2〜7アルケニル、C2〜7アルキニル、ハロC1〜7アルキル、ニトロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、アミノ、C1〜7アルコキシ、C3〜10シクロアルコキシ、アリールオキシ、アリールアルキルオキシ、オキシ複素環、複素環置換アルキルオキシ、チオC1〜7アルキル、チオC3〜10シクロアルキル、チオアリール、チオ−複素環、アリールアルキルチオ、複素環置換アルキルチオ、ホルミル、カルバモイル、チオカルバモイル、ウレイド、チオウレイド、スルホンアミド、ヒドロキシルアミノ、アルコキシ−アミノ、メルカプトアミノ、チオアルキルアミノ、アシルアミノ、チオアシルアミノ、シアノ、カルボン酸またはそのエステルもしくはチオエステルもしくはハロゲン化物もしくは無水物もしくはアミド、チオカルボン酸またはそのエステルもしくはチオエステルもしくはハロゲン化物もしくは無水物もしくはアミド、アルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、アルケニルアミノ、シクロ−アルケニルアミノ、アルキニルアミノ、アリールアミノ、アリールアルキルアミノ、ヒドロキシアルキルアミノ、メルカプトアルキルアミノ、複素環アミノ、ヒドラジノ、アルキルヒドラジノおよびフェニルヒドラジノからなる群より選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換されている)からなる群より選択される、ただし、RおよびRは両方が水素でないものとし、さらに、Rがモノアリールアミノであるとき、Rが水素であるものとする)
    を有するピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体または医薬的に許容され得る付加塩もしくはその立体化学異性形態もしくはそのN−オキシドもしくはその溶媒和物を含む医薬組成物。
  10. 免疫抑制薬および/または免疫調節薬、抗体腫瘍薬、ホスホジエステラーゼ−4インヒビターおよび抗ウイルス剤からなる群より選択される1種類以上の生物学的に活性な薬物をさらに含む、請求項9に記載の医薬組成物。
  11. 有効量、好ましくはホスホジエステラーゼ4阻害量のピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体の投与を含む、患者におけるホスホジエステラーゼ−4活性によって媒介される疾患の処置方法。
  12. 前記ピリド(3,2−d)ピリミジン誘導体が、一般式:
    Figure 2008526704
    (式中、
    − Rは、水素、ハロゲン、シアノ、カルボン酸、アシル、チオアシル、アルコキシカルボニル、アシルオキシ、カーボネート、カルバメート、C1〜7アルキル、アリール、アミノ、アセトアミド、N−保護アミノ、(モノまたはジ)C1〜7アルキルアミノ、(モノまたはジ)アリールアミノ、(モノまたはジ)C3〜10シクロアルキルアミノ、(モノまたはジ)ヒドロキシC1〜7アルキルアミノ、(モノまたはジ)C1〜4アルキル−アリールアミノ、メルカプトC1〜7アルキル、C1〜7アルキルオキシ、式R−NR12(式中、Rは結合またはC1〜3アルキレンであり、RおよびR12は、独立して、水素、C1〜7アルキル、C2〜7アルケニル、C2〜7アルキニル、アリール、アリールアルキル、C3〜10シクロアルキルおよびヘテロアリールからなる群より選択されるか、またはRおよびR12は、一緒になって複素環を形成する)の基からなる群より選択される、
    − Rは、(モノまたはジ)C1〜12アルキルアミノ;モノアリールアミノ;ジアリールアミノ;(モノまたはジ)C3〜10シクロアルキルアミノ;(モノまたはジ)ヒドロキシC1〜7アルキルアミノ;(モノまたはジ)C1〜4アルキルアリールアミノ;(モノまたはジ)アリールC1〜4アルキルアミノ;モルホリニル;メルカプトC1〜7アルキル;C1〜7アルコキシ、ホモピペラジニルおよびピペラジニル(ここで、前記ホモピペラジニルまたはピペラジニルは、ホルミル、アシル、チオアシル、アミド、チオアミド、スルホニル、スルフィニル、カルボキシレート、チオカルボキシレート、アミノ置換アシル、アルコキシアルキル、C3〜10シクロアルキル−アルキル、C3〜10シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、複素環置換アルキル、アシル置換アルキル、チオアシル置換アルキル、アミド置換アルキル、チオアミド置換アルキル、カルボキシラト置換アルキル、チオカルボキシラト置換アルキル、(アミノ置換アシル)アルキル、複素環、カルボン酸エステル、ω−シアノアルキル、ω−カルボン酸エステル−アルキル、ハロC1〜7アルキル、C2〜7アルケニル、C2〜7アルキニル、アリールアルケニル、アリールオキシアルキル、アリールアルキルおよびアリールからなる群より選択される置換基Rで任意選択的にN置換されており、ここで、前記アリールアルケニル、アリールオキシアルキル、アリールアルキルおよびアリール残基の各々のアリール部分は、独立して、ハロゲン、C1〜7アルキル、C2〜7アルケニル、C2〜7アルキニル、ハロC1〜7アルキル、ニトロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、アミノ、C1〜7アルコキシ、C3〜10シクロアルコキシ、アリールオキシ、アリールアルキルオキシ、オキシ複素環、複素環置換アルキルオキシ、チオC1〜7アルキル、チオC3〜10シクロアルキル、チオアリール、チオ−複素環、アリールアルキルチオ、複素環置換アルキルチオ、ホルミル、カルバモイル、チオカルバモイル、ウレイド、チオウレイド、スルホンアミド、ヒドロキシルアミノ、アルコキシ−アミノ、メルカプトアミノ、チオアルキルアミノ、アシルアミノ、チオアシルアミノ、シアノ、カルボン酸またはそのエステルもしくはチオエステルもしくはハロゲン化物もしくは無水物もしくはアミド、チオカルボン酸またはそのエステルもしくはチオエステルもしくはハロゲン化物もしくは無水物もしくはアミド、アルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、アルケニルアミノ、シクロ−アルケニルアミノ、アルキニルアミノ、アリールアミノ、アリールアルキルアミノ、ヒドロキシアルキルアミノ、メルカプトアルキルアミノ、複素環アミノ、ヒドラジノ、アルキルヒドラジノおよびフェニルヒドラジノからなる群より選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換されている)からなる群より選択される;
    − RおよびRは、独立して、水素、ハロゲン、ヘテロアリールおよびアリール基(前記ヘテロアリールまたはアリール基は、ハロゲン、C1〜7アルキル、C2〜7アルケニル、C2〜7アルキニル、ハロC1〜7アルキル、ニトロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、アミノ、C1〜7アルコキシ、C3〜10シクロアルコキシ、アリールオキシ、アリールアルキルオキシ、オキシ複素環、複素環置換アルキルオキシ、チオC1〜7アルキル、チオC3〜10シクロアルキル、チオアリール、チオ−複素環、アリールアルキルチオ、複素環置換アルキルチオ、ホルミル、カルバモイル、チオカルバモイル、ウレイド、チオウレイド、スルホンアミド、ヒドロキシルアミノ、アルコキシ−アミノ、メルカプト
    アミノ、チオアルキルアミノ、アシルアミノ、チオアシルアミノ、シアノ、カルボン酸またはそのエステルもしくはチオエステルもしくはハロゲン化物もしくは無水物もしくはアミド、チオカルボン酸またはそのエステルもしくはチオエステルもしくはハロゲン化物もしくは無水物もしくはアミド、アルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、アルケニルアミノ、シクロ−アルケニルアミノ、アルキニルアミノ、アリールアミノ、アリールアルキルアミノ、ヒドロキシアルキルアミノ、メルカプトアルキルアミノ、複素環アミノ、ヒドラジノ、アルキルヒドラジノおよびフェニルヒドラジノからなる群より選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換されている)からなる群より選択される、ただし、RおよびRは両方が水素でないものとする)
    または医薬的に許容され得る付加塩もしくはその立体化学異性形態もしくはそのN−オキシドもしくはその溶媒和物を有する、請求項11に記載の処置方法。
  13. 前記疾患が勃起機能不全である、請求項11に記載の処置方法。
  14. 前記投与が経尿道的投与である、請求項11に記載の処置方法。
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JP2013538196A (ja) * 2010-08-05 2013-10-10 テンプル・ユニバーシティ−オブ・ザ・コモンウェルス・システム・オブ・ハイアー・エデュケイション 2−置換−8−アルキル−7−オキソ−7,8−ジヒドロピリド[2,3d]ピリミジン−6−カルボニトリル及びその使用
JP2017509667A (ja) * 2015-03-04 2017-04-06 ギリアード サイエンシーズ, インコーポレイテッド Toll様レセプター調節4,6−ジアミノ−ピリド[3,2−d]ピリミジン化合物

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