JP2008525573A - 難燃性押出し加工ポリスチレンフォーム組成物 - Google Patents

難燃性押出し加工ポリスチレンフォーム組成物 Download PDF

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Abstract

難燃特性を有する押出し加工可能ポリスチレンフォーム組成物、押出し加工した難燃性ポリスチレンフォーム、前記フォームの製造方法、そして前記組成物およびフォームを含んで成る製品を提供する。難燃性押出し加工ポリスチレンフォームに構造式(I)
【化1】
Figure 2008525573

で表される難燃剤化合物を含有させる。

Description

本発明は、難燃性組成物およびこれから生じさせた押出し加工ポリスチレンフォームに関する。
スチレン系重合体組成物およびフォーム、例えば押出し加工されたポリスチレンフォームなどは押出し加工品、塗料、被膜および雑多な製品の製造で幅広く用いられている。押出し加工ポリスチレンフォームは、優れた断熱特性および高い圧縮強度をもたらすように完全に密封された気泡を有することを特徴とする。
押出し加工ポリスチレンフォームの製造は典型的にスチレン系重合体と難燃剤化合物と発泡剤を混合しそしてその結果として生じさせた混合物をダイスに通して押出し加工してフォームを生じさせることで実施される。それを断熱材として用いる場合、気泡構造の中に空隙部が生じることも空気が入り込むこともないようにすることが重要である。
いくつかの製品用途では、そのような組成物およびフォームの可燃性を低下させる必要があり得る。押出し加工ポリスチレンフォームで用いられる難燃剤化合物には数多くの要求が課せられ、それらには、熱安定性、ポリスチレンに実質的に混和することおよび高い難燃性が含まれる。その難燃剤化合物はまた発泡工程を妨害すべきでもない。例えば、臭素化難燃剤が難燃剤の減成が理由でHBrの気体放出を示すと、一定して密封された気泡構造を維持するのが困難になり得る。従って、そのような難燃剤は押出し加工および発泡条件下で低い熱HBr放出を示すべきである。その上、難燃剤の減成が理由でHBrの気体が有意に放出されるとポリスチレンの分子量が低下する可能性もある。理論で範囲を限定することを望むものでないが、HBrはポリスチレン鎖の切断を引き起こす臭素ラジカルを発生すると考えている。
ハロゲン化難燃剤化合物をいろいろな重合体で用いることが提案されている。例えば特許文献1、2、3、4および5(これらは各々引用することによって全体が組み入れられる)を参照のこと。そのような化合物は典型的に脂肪族、脂環式または芳香族である。ハロゲン化脂肪族化合物はより容易に分解を起こすことからより有効であることが知られている。それと同時にそのような化合物はハロゲン化芳香族難燃剤に比べて低い耐熱性を示す。従って、ハロゲン化脂肪族難燃剤の使用はしばしば加工温度が非常に低い場合に限られる(非特許文献1を参照)。しかしながら、ある化合物が所定の用途で適切であるか否かは当該重合体および取り込み方法に依存する(非特許文献2を参照)。
臭素化脂肪族化合物および脂環式化合物は制限を伴うにも拘らず、そのような化合物を用いる方が望ましい可能性がある。所望温度で減成に対してあまりにも強健である数多くの臭素化芳香族化合物とは異なり、臭素化脂肪族および脂環式化合物は所望の温度で有効である。加うるに、重合体フォームは典型的に所望効果の達成に必要な高充填量に耐えることができない。
従って、押出し加工ポリスチレンフォームで用いるに適していてポリスチレンにも結果としてもたらされるフォームにも悪影響をもたらすことなく高い加工温度で所望の効果を達成する脂肪族および/または脂環式臭素を含有する難燃剤化合物が必要とされている。
米国特許第3,784,509号 米国特許第3,868,388号 米国特許第3,903,109号 米国特許第3,915,930号 米国特許第3,953,397号 Mack,A.G.、Kirk Othmer Chemical Encyclopedia、「Flame Retardeants,Halogenated Section 4」、Online Posting Date:2004年9月17日 Troitzsch,J.H.、Overview of Flame Retardants:Fire and Fire Safety,Markets and Applicatons,Mode of Action and Main Families,Role in Fire Gases and Residues、「Chimica Ogi/Chemistry Today」、16巻、1998年1月/2月
発明の要約
本発明は一般に難燃性押出し加工ポリスチレンフォームに向けたものである。本発明の1つの面に従い、ポリスチレンフォームに構造:
Figure 2008525573
で表される難燃剤化合物を含有させる。本発明の1つの面では、そのような難燃剤化合物を本フォームの約0.1から約10重量%の量で存在させる。別の面では、前記難燃剤化合物を本フォームの約0.5から約7重量%の量で存在させる。更に別の面では、前記難燃剤化合物を本フォームの約1から約5重量%の量で存在させる。更に別の面では、前記難燃剤化合物を本フォームの約3から約4重量%の量で存在させる。
初期せん断粘度が190℃で約32分後に低下する度合が約15%未満である組成物を用いて本フォームを生じさせることができる。1つの面では、初期せん断粘度が175℃で約32分後に低下する度合が約10%未満である組成物を用いて本フォームを生じさせることができる。
前記ポリスチレンが前記難燃剤化合物が入っていない同じ組成物の中で前記ポリスチレンが示す分子量の少なくとも約90%の分子量(M)を示す組成物を用いて本フォームを生じさせることができる。別の面では、前記ポリスチレンが前記難燃剤化合物が入っていない同じ組成物の中で前記ポリスチレンが示す分子量の少なくとも約95%の分子量(M)を示す組成物を用いて本フォームを生じさせることができる。
本フォームは前記難燃剤化合物が入っていない同じポリスチレンフォームと比較して約1から約3のΔEを示し得る。別の面における本フォームは前記難燃剤化合物が入ってい
ない同じポリスチレンフォームと比較して約1のΔEを示し得る。
本押出し加工ポリスチレンフォームは製造品の製造で使用可能である。例えば、本押出し加工ポリスチレンフォームは断熱材の製造で使用可能である。
本発明の別の面に従う難燃性押出し加工ポリスチレンフォームは難燃剤化合物を含有し、ここで、このフォームは下記の特徴:
(a)本フォームが初期せん断粘度が190℃で約32分後に低下する度合が約15%未満である組成物から生じさせたフォームであること;
(b)本フォームが初期せん断粘度が175℃で約32分後に低下する度合が約10%未満である組成物から生じさせたフォームであること;
(c)本フォームが前記ポリスチレンが前記難燃剤化合物が入っていない同じ組成物の中で前記ポリスチレンが示す分子量の少なくとも約90%の分子量(M)を示す組成物から生じさせたフォームであること;または
(d)本フォームが前記難燃剤化合物が入っていない同じポリスチレンフォームと比較して約1から約3のΔEを示すこと;
の中の少なくとも1つを示す。
そのような難燃剤化合物は臭素化脂肪族化合物、脂環式化合物またはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、そのような難燃剤化合物は
Figure 2008525573
であってもよい。
本発明は、また、三酸化アンチモンを実質的に含有していなくて構造:
Figure 2008525573
で表される難燃剤化合物を含有する押出し加工ポリスチレンフォームも意図する。
本発明は、更に、三酸化アンチモンを実質的に含有しない難燃性押出し加工ポリスチレンフォームを製造する方法も意図し、この方法は、ポリスチレン樹脂を溶融させ、その溶融させたポリスチレンを約0.1重量%から約10重量%の量の構造:
Figure 2008525573
で表される難燃剤化合物と溶融状態で混合し、前記溶融させたポリスチレンに発泡剤を添加することで難燃性ポリスチレン組成物を生じさせ、そして前記難燃性ポリスチレン組成物をダイスに通して押出し加工することを含んで成る。
発明の詳細な説明
本発明は、一般に、難燃特性を有する押出し加工可能ポリスチレンフォーム組成物、押出し加工した難燃性ポリスチレンフォーム、前記フォームの製造方法、そして前記組成物およびフォームを含んで成る製品に向けたものである。本発明の1つの面に従う難燃性の押出し加工ポリスチレンフォーム組成物はポリスチレンおよび少なくとも1種の難燃剤化合物を含んで成る。場合により、本組成物に1種以上の相乗剤、安定剤または他のいろいろな添加剤を含有させることも可能である。
本発明の難燃剤化合物は構造:
Figure 2008525573
で表される化合物、これの互変異性形態、立体異性体および多形体である[総称的に「化合物(I)」と呼ぶ]。
化合物(I)を用いて難燃性組成物を生じさせると結果として熱安定性を示す有効なポリスチレンフォームがもたらされることを見いだした。化合物(I)は溶融させたポリスチレン樹脂に溶融状態で容易に混ざり合って難燃性組成物をもたらす。化合物(I)は、加工中に劣化しかつフォームの品質を低下させる傾向がある他の化合物とは異なり、加工中に安定なままでありかつポリスチレンフォームの生成に悪影響を及ぼすこともない。
本発明の1つの面に従い、本難燃性組成物が示す初期せん断粘度が190℃で約32分後に低下する度合は約15%未満である。別の面では、初期せん断粘度が175℃で約32分後に低下する度合が約10%未満である組成物を用いて本フォームを生じさせることができる。
前記ポリスチレンが前記難燃剤化合物が入っていない同じ組成物の中で前記ポリスチレンが示す分子量の少なくとも約90%の分子量(M)を示す組成物を用いて本フォームを生じさせることができる。1つの面では、前記ポリスチレンが前記難燃剤化合物が入っ
ていない同じ組成物の中で前記ポリスチレンが示す分子量の少なくとも約95%の分子量(M)を示す組成物を用いて本フォームを生じさせる。
加うるに、本フォームの色は前記難燃剤化合物(I)の存在によって有意な影響を受けることはない。本フォームは、前記難燃剤化合物を伴わない重合体と比較して約0から約10のΔEを示し得る。1つの面における本フォームは約0から約5のΔEを示す。別の面における本フォームは約0から約3のΔEを示す。別の面における本フォームは約1から約3のΔEを示す。別の面における本フォームは前記難燃剤化合物が入っていない同じポリスチレンフォームと比較して約1のΔEを示す。
前記難燃剤化合物を本組成物に典型的には本組成物の約0.1から約10重量%の量で存在させる。1つの面では、前記難燃剤化合物を本組成物の約0.3から約8重量%の量で存在させる。別の面では、前記難燃剤化合物を前記重合体の約0.5から約7重量%の量で存在させる。更に別の面では、前記難燃剤化合物を本組成物の約1から約5重量%の量で存在させる。更に別の面では、前記難燃剤化合物を本組成物の約3から約4重量%の量で存在させる。いろいろな典型的な範囲を本明細書に示したが、使用する難燃剤化合物の正確な量は望まれる難燃度、用いる特定の重合体および結果としてもたらされる製品の最終使用に依存すると理解されるべきである。
本発明の押出し加工フォームをスチレン系重合体から生じさせる。本発明に従って使用可能なスチレン系重合体には、ビニル芳香族単量体、即ち不飽和部分と芳香部分を有する単量体のホモ重合体および共重合体が含まれる。
本発明の1つの面に従い、そのようなビニル芳香族単量体は式:
C=CR−Ar
[式中、Rは水素または炭素原子数が1から4のアルキル基であり、そしてArは炭素原子数が約6から約10の芳香基(環がアルキル置換およびハロ置換されているいろいろな芳香単位を包含)である]
で表される。そのようなビニル芳香族単量体の例には、これらに限定するものでないが、スチレン、アルファ−メチルスチレン、オルソ−メチルスチレン、メタ−メチルスチレン、パラ−メチルスチレン、パラ−エチルスチレン、イソプロペニルトルエン、イソプロペニルナフタレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン、ビニルビフェニル、ビニルアントラセン、ジメチルスチレン、t−ブチルスチレン、数種のクロロスチレン(例えばモノ−およびジクロロ種)および数種のブロモスチレン(例えばモノ−、ジブロモ−およびトリブロモ種)が含まれる。
本発明の1つの面に従う単量体はスチレンである。本技術分野で公知の塊状またはマス、溶液、懸濁液または乳液重合技術を用いるとポリスチレンが容易に生じる。重合はフリーラジカル、カチオン性またはアニオン性開始剤、例えばジ−t−ブチルパーオキサイド、アゾ−ビス(イソブチロニトリル)、ジ−ベンゾイルパーオキサイド、過安息香酸t−ブチル、ジクミルパーオキサイド、過硫酸カリウム、三塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素、エーテラート錯体、四塩化チタン、n−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、クミルカリウム、1,3−トリリチオシクロヘキサンなどの存在下で実施可能である。スチレンの重合を単独またはスチレンと一緒に共重合し得る1種以上の単量体の存在下で起こさせることに関する追加的詳細は良く知られており、本明細書に詳細には記述しない。
そのようなポリスチレンの分子量は典型的に少なくとも約1,000である。本発明の1つの面に従い、ポリスチレンの分子量を少なくとも約50,000にする。本発明の別の面に従い、ポリスチレンの分子量を約150,000から約500,000にする。しかしながら、適切または望まれる場合には分子量がより高いポリスチレンを用いることも
可能であると理解されるべきである。
本発明の難燃性組成物に場合により相乗剤を含有させることも可能である。そのような相乗剤を一般に本組成物の約0.01から約5重量%の量で存在させてもよい。1つの面では、相乗剤を本組成物の約0.05から約3重量%の量で存在させる。別の面では、相乗剤を本組成物の約0.1から約1重量%の量で存在させる。更に別の面では、相乗剤を本組成物の約0.1から約0.5重量%の量で存在させる。更に別の面では、相乗剤を本組成物の約0.4重量%の量で存在させる。
相乗剤総量と難燃剤化合物総量の比率を約1:1から約1:7にしてもよい。本発明の1つの面に従い、相乗剤総量と難燃剤化合物総量の比率を約1:2から約1:4にする。本発明で用いるに適し得る相乗剤の例には、これらに限定するものでないが、ジクミルパーオキサイド、酸化鉄、酸化亜鉛、ホウ酸亜鉛、およびV族元素、例えばビスマス、ヒ素、燐およびアンチモンなどの酸化物が含まれる。本発明の1つの面に従う相乗剤はジクミルである。
しかしながら、相乗剤の使用を本明細書に記述するが、有効な難燃性組成物を達成しようとする時に相乗剤は必ずしも必要でないと理解されるべきである。このように、本発明の1つの面に従い、本難燃性組成物に相乗剤を実質的に含有させない。本発明の更に別の面に従い、本難燃性組成物に実質的にアンチモン化合物を含有させない。本発明の別の面に従い、本組成物に相乗剤を含有させるが、実質的に三酸化アンチモンを含有させない。
本発明の難燃性フォームに場合により熱安定剤を含有させてもよい。安定剤の例には、これらに限定するものでないが、ゼオライト、ヒドロタルサイト、タルク、有機錫安定剤、例えばブチル錫、オクチル錫およびメチル錫メルカプチド、ブチル錫カルボキシレート、オクチル錫マレエート、ジブチル錫マレエート、エポキシ誘導体、高分子量アクリル系結合剤、金属酸化物、例えばZnO、CaOおよびMgOなど、混合金属安定剤、例えば亜鉛、カルシウム/亜鉛、マグネシウム/亜鉛、バリウム/亜鉛およびバリウム/カルシウム/亜鉛安定剤など、金属のカルボン酸塩、例えば亜鉛、カルシウム、バリウムなどのステアリン酸塩または他の長鎖カルボン酸塩、金属の燐酸塩、例えばナトリウム、カルシウム、マグネシウムまたは亜鉛などの燐酸塩、またはこれらの任意組み合わせが含まれる。
そのような熱安定剤を一般に難燃剤化合物の約0.01から約10重量%の量で存在させてもよい。1つの面では、熱安定剤を難燃剤化合物の約0.3から約10重量%の量で存在させる。別の面では、熱安定剤を難燃剤化合物の約0.5から約5重量%の量で存在させる。更に別の面では、熱安定剤を難燃剤化合物の約1から約5重量%の量で存在させる。更に別の面では、熱安定剤を難燃剤化合物の約2重量%の量で存在させる。
本発明の組成物およびフォームで使用可能な他の添加剤には、例えば押出し加工助剤(例えばステアリン酸バリウムまたはステアリン酸カルシウム)、またはジクミル化合物および誘導体、染料、顔料、充填材、熱安定剤、抗酸化剤、帯電防止剤、補強剤、金属捕捉剤もしくは不活性化剤、衝撃改良剤、加工助剤、離型剤、滑剤、アンチブロッキング剤、他の難燃剤、他の熱安定剤、抗酸化剤、紫外線安定剤、可塑剤、流動助剤および同様な材料が含まれる。必要ならば、気泡の大きさを制御する目的で核形成剤(例えばタルク、ケイ酸カルシウムまたはインジゴ)を本ポリスチレン組成物に含有させることも可能である。
本発明の難燃性組成物を用いて難燃性ポリスチレンフォーム、例えば押出し加工ポリスチレンフォームなどを生じさせることができる。難燃性ポリスチレンフォームの製造は本
技術分野で公知の適切な方法のいずれかを用いて実施可能である。そのようなフォームはいろいろな用途で使用可能であり、このような用途には、これらに限定するものでないが、断熱材が含まれる。
1つの典型的な手順は、ポリスチレン樹脂を押出し加工機内で溶融させることを伴う。次に、その溶融させた樹脂を混合装置、例えばローター上のスタッドと互いにかみ合っているスタッド付き内部表面を有するハウジング内に封じ込められているスタッド付きローターを有する回転式混合装置などに移送する。その溶融させた樹脂および揮発性発泡剤(foaming or blowing agent)を前記混合装置の入り口末端部に送り込みそして出口末端部から排出させるが、その流れは一般に軸方向である。前記混合装置から出たゲルを冷却装置の中に通しそして前記冷却装置からダイスに通すことで、一般に長方形の板を押出し加工する。そのような手順は例えば米国特許第5,011,866号(引用することによって全体が組み入れられる)に記述されている。他の手順、例えば米国特許第3,704,083号および5,011,866号(これらは各々引用することによって全体が本明細書に組み入れられる)などに記述されている手順は、本フォームの押出し加工および発泡を大気圧以下、大気圧および大気圧以上の圧力条件下で起こさせる装置の使用を包含する。他の適切な発泡工程の例が例えば米国特許第2,450,436号、2,669,751号、2,740,157号、2,769,804号、3,072,584号および3,215,647号(これらは各々引用することによって全体が組み入れられる)などに見られる。
本発明の難燃性押出し加工ポリスチレンフォームを製造する時、いろいろな発泡剤を用いることができる。適切な材料の例が米国特許第3,960,792号(引用することによって全体が本明細書に組み入れられる)に示されている。この目的で揮発性の炭素含有化学物質が幅広く用いられており、それらには例えば脂肪族炭化水素(エタン、エチレン、プロパン、プロピレン、ブタン、ブチレン、イソブタン、ペンタン、ネオペンタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタンまたはこれらの任意混合物を包含)、揮発性ハロカーボンおよび/またはハロヒドロカーボン、例えば塩化メチル、クロロフルオロメタン、ブロモクロロジフルオロメタン、1,1,1−トリフルオロエタン、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、ジクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、クロロトリフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、sym−テトラクロロジフルオロエタン、1,2,2−トリクロロ−1,1,2−トリフルオロエタン、sym−ジクロロテトラフルオロエタンなど、揮発性テトラアルキルシラン、例えばテトラメチルシラン、エチルトリメチルシラン、イソプロピルトリメチルシランおよびn−プロピルトリメチルシランなど、およびこれらの任意混合物が含まれる。フッ素含有発泡剤の1つの例は、商標名HFC−152a(FORMACEL Z−2、E.I.duPont de Nemours and Co.)の下で供給されている1,1−ジフルオロエタンである。また、水含有植物性物質、例えば微細トウモロコシ穂軸も発泡剤として使用可能である。米国特許第4,559,367号(引用することによって全体が本明細書に組み入れられる)に記述されているように、そのような植物性物質はまた充填材としても働き得る。また、二酸化炭素を発泡剤またはこれの成分として用いることも可能である。二酸化炭素を発泡剤として用いる方法が例えば米国特許第5,006,566号、5,189,071号、5,189,072号および5,380,767号(これらは各々引用することによって全体が本明細書に組み入れられる)に記述されている。発泡剤および発泡剤混合物の他の例には、窒素、アルゴン、または二酸化炭素を伴うか或は伴わない水が含まれる。必要ならば、そのような発泡剤もしくは発泡剤混合物を適切な揮発性を示すアルコール、炭化水素またはエーテルと混合してもよい。例えば米国特許第6,420,442号(引用することによって全体が本明細書に組み入れら)を参照のこと。
本押出し加工ポリスチレンフォームに典型的にはこの上でフォームを生じさせる時に用
いる組成物に関連して示したいろいろな成分および添加剤を関連した量で含有させてもよい。従って、例えば、本発明の押出し加工ポリスチレンフォームに難燃剤化合物を本フォームの約0.1から約10重量%の量で含有させてもよい。1つの面では、そのような難燃剤化合物を本フォームの約0.3から約8重量%の量で存在させる。別の面では、そのような難燃剤化合物を本フォームの約0.5から約7重量%の量で存在させる。更に別の面では、そのような難燃剤化合物を本フォームの約1から約5重量%の量で存在させる。更に別の面では、そのような難燃剤化合物を本フォームの約3から約4重量%の量で存在させる。特定の範囲および量を本明細書に記述したが、本発明では本フォームに入れる成分の他の相対量も意図すると理解されるべきである。
以下の実施例で本発明を更に例示するが、決して本発明の範囲に対して限定を課すとして解釈されるべきではない。それとは対照的に、本発明の精神からも添付請求の範囲からも逸脱しない限り本明細書に示した説明を読んだ後の本分野の通常の技術者に思い浮かぶであろう本発明の他のいろいろな面、態様、修飾形および相当物を用いてもよいと明瞭に理解されるべきである。
N,2−3−ジブロモプロピル−4,5−ジブロモヘキサヒドロフタルイミド[「化合物(I)」]の調製を下記の典型的な手順に従って実施した。他の手順も本技術分野で公知であるが、本明細書では考察しない。
窒素流および水冷還流冷却器を取り付けておいた5Lのジャケット付き四つ口フラスコにキシレンを900gおよび無水テトラヒドロフタル酸(THPA、95−96%)を1kg(6.57モル)仕込んだ。そのスラリーを撹拌(250rpm)しながらこれにアリルアミン(413g、7.23モル)を滴下漏斗経由で45分かけて加えた。反応が発熱反応であることから、30℃に設定した循環浴流体を用いて温度を50から80℃に維持した。アリルアミン添加が終了した後、浴の温度を高くして165℃にして、2時間保持した(GCで反応が完了した)。循環浴流体の温度を下げて150℃にした後、真空アスピレーター(〜3”Hg、Rxn T=138−140℃)を用いて溶媒を除去した。キシレンの大部分を除去した後、浴の温度を下げて65℃にし(Rxn T=56℃)、BCM(ブロモクロロメタン)を500g加えた後、塩基洗浄液を用いて洗浄した。水溶液(1,260gの水、50gのNaCO)を加え、撹拌した後、相分離を起こさせた。暗赤色/褐色の有機相[1,907g:〜500gのBCM、〜1,256gの生成物(65.8重量%)、〜200gのキシレン]をオレンジ色の水相(1,332g)から分離した。GC分析は苛性処理後の生成物面積は〜100%であることを示していた。
Figure 2008525573
Figure 2008525573
窒素流を取り付けておいた5Lのジャケット付き四つ口フラスコにBCMを約500g、HBr水溶液を約20g、エタノールを約20g仕込んだ後、循環浴温度を低くして約2から3℃にした(初期反応温度=5℃)。その溶媒を撹拌(300rpm)しながらこれの表面の上に臭素が約2,209g(13.8モル、2.1−2.2当量)の溶液およびTHPAI(1,907g)のBCM/キシレン溶液をフラスコの反対側末端部から滴下漏斗経由で約2.5時間かけて一緒に供給した。反応温度を33℃未満に維持した。その溶液を更に30分間撹拌した後、水(1450g)とNaSO(20g、0.16モル、FW=126)とNaCO(90g、0.85モル、FW=106)の水溶液を加えて有機相を洗浄した(水相のpH=8−9)。45℃の反応槽にメタノール(1.7kg)を加えた後、反応温度を高くして約50℃にした(浴温度約68℃)。その反応槽を室温に冷却しながらメタノールを更に1kg加えた。粉末を濾過で取り出し、メタノールで濯いだ後、約65℃の空気循環オーブン内で約2.5時間乾燥させることで融点が104−118℃の白色粉末である生成物を2,625g(76%の収率)得た。
Figure 2008525573
Figure 2008525573
難燃効力を例示する目的で、N,2−3−ジブロモプロピル−4,5−ジブロモヘキサヒドロフタルイミド[「化合物(I)」]を含有させたいろいろな組成物を調製して、それらにASTM Standard Test Method D 2863−87[通
常は限界酸素指数(LOI)試験と呼ばれる]を受けさせた。この試験において、当該組成物が示す難燃性はLOI値が高ければ高いほど高い。
サンプルAの調製を、濃縮物(化合物Iが10重量%)を生じさせた後に前記濃縮物を混ぜ物無しの樹脂に濃縮物が約35重量%で混ぜ物無し樹脂であるPS−168が約65重量%になるような比率で入れた後、二酸化炭素注入を用いて低密度のフォームを押出し加工した。PS−168は、Dow Chemical Companyから商業的に入手可能な非難燃等級の一般用途用未補強結晶ポリスチレンである。それの重量平均分子量は約172,000ダルトンでありかつ数平均分子量は約110,000ダルトンである(GPCで測定)。分子量分析の測定をWaters 410示差屈折計とPrecision DetectorsモデルPD−2000光散乱強度検出器が備わっているモジュラーWaters HPLC装置を用いてTHF中で実施した。分離の実施で用いたカラムは2 PL Gel Mixed Bed Bカラム(Polymer Labsの)であった。ポリスチレン標準もまたPolymer Labs製であり、これを分子量値を測定する時の較正標準として用いた。
その濃縮物の化合物(I)含有量を約10重量%、ヒドロタルサイトである熱安定剤含有量を約0.5重量%、Mistron Vapor Talc含有量を約4.3重量%、ステアリン酸カルシウム含有量を約1.5重量%およびDow PS−168含有量を約83.7重量%にした。その濃縮物の製造をWerner & Phleiderer
ZSK−30同方向回転2軸押出し加工機を用いて溶融物の温度を約175℃にして実施した。標準的分散混合用スクリュープロファイルを約250rpmおよび約8kg/時の送り速度で用いた。PS−168樹脂を単軸重力供給装置で送り、粉末添加剤を前以て混合しておき、そして2軸粉末供給装置を用いて供給した。
次に、同じ2軸押出し加工機を用いて前記濃縮物を混ぜ物無しのDowポリスチレンPS−168の中に濃縮物が約35重量%でポリスチレンが約65重量%の比率になるように混合することでフォームを生じさせたが、この場合には下記の条件を用いた:ゾーン1の温度(約175℃)、ゾーン2の温度(約160℃)、ゾーン3の温度(約130℃)およびゾーン4の温度(約130℃)、ダイスの温度(約145℃)、スクリューの速度(約60rpm)、供給速度(約3.2kg/時)、40/80/150のスクリューパック、約290から約310psigの二酸化炭素圧、約160℃の溶融物温度、約63から約70%のトルク、および約2から約3フィート/分の取り出し速度。
フォームの難燃剤含有量を約3.5重量%(臭素を約2.2重量%)および発泡過程用核形成剤としてのタルク含有量を約1.5重量%にした。また、押出し加工およびフォーム成形工程中の難燃剤を安定化させる目的でDHT4Aヒドロタルサイトも難燃剤化合物の約5重量%の量で用いた。フォームを製造する目的で、標準的なストランド用2穴ダイス(穴の直径が1/8インチ)を一方の穴を塞いだ状態で用いた。その結果として得た直径が5/8インチのフォーム棒材は非常に薄い表面スキン(0.005インチ以下)を有しかつ微細な独立気泡構造を有していた。二酸化炭素ガスをバレル#8の中に注入した(ZSK−30は9バレルの押出し加工機である)。前記棒材を二酸化炭素で密度が約9.0ポンド/立方フィート(0.14の比重)になるまで発泡させた。
濃縮物にSAYTEX(商標)HP900SG可溶化ヘキサブロモシクロドデカン(HBCD)を約9重量%含有させる以外はサンプルAと同様にして対照サンプルKの調製を実施した。
その評価結果を表1に示す。
Figure 2008525573
この結果は、N,2−3−ジブロモプロピル−4,5−ジブロモヘキサヒドロフタルイミドの方が市販のHBCDよりも高い効果を示す難燃剤であることを示している。
本発明に従って用いるN,2−3−ジブロモプロピル−4,5−ジブロモヘキサヒドロフタルイミド[「化合物(I)」]が示す熱安定性の評価を熱HBr測定試験(Thermal HBr Measurement Test)を用いて実施した。
最初に、難燃剤のサンプルを約0.5から約1.0gの量で計量して50mLの三つ口丸底フラスコに入れた。次に、前記フラスコが有する開口部の中の1つにテフロン製配管を取り付けた。窒素を前記テフロン製配管経由で前記フラスコの中に約0.5SCFHの流量で送り込んだ。前記フラスコが有する別の開口部に小型の還流冷却器を取り付けた。3番目の開口部を塞いだ。前記還流冷却器の中に水中約50体積%のグリコール溶液を約85℃の温度で流した。前記冷却器の上部およびガス洗浄用ボトルにビトン(Viton)製配管を取り付けた。更に2個のボトルを前記1番目のボトルに直列で取り付けた。3個のボトル全部に約0.1NのNaOH溶液を約90mL入れた。装置を組み立てた後、窒素をその系の中に約2分間流し込んで洗浄した。次に、前記丸底フラスコを約220℃のオイルバスの中に入れて、サンプルを約15分間加熱した。次に、そのフラスコを前記オイルバスから取り出した後、窒素を用いたパージ洗浄を約2分間実施した。前記3個のガス洗浄用ボトルの内容物を600mLのビーカーに移した。前記ボトルおよびビトン製配管を濯いで前記ビーカーの中に入れた。次に、その内容物を約1:1のHNOで酸性にした後、約0.01NのAgNOを用いて滴定した。サンプルに実験を重複して受けさせ、そして2測定値の平均を報告した。押出し加工可能ポリスチレンフォームまたは押出し加工されたポリスチレンフォームに入れる熱安定性難燃剤にとって熱HBr値が低い方が好適である。
また、SAYTEX(商標)HP−900にも評価をこの上に記述した如く受けさせた。SAYTEX(商標)HP−900はAlbemarle Corporationから商業的に入手可能なHBCDである。
評価結果を表2に示す。
Figure 2008525573
この評価の結果は、本明細書に記述する難燃剤は熱に安定なことから押出し加工されたポリスチレンフォームで用いられる典型的な加工温度に加熱された時に分解を起こして熱
で開裂してもたらされるHBrを過度な量で放出することはないことを示している。
また、N,2−3−ジブロモプロピル−4,5−ジブロモヘキサヒドロフタルイミド[「化合物(I)」]がポリスチレン中で示す溶融安定性も評価した。サンプルを調製した後、それにASTM標準試験方法D 3835−90(一般に溶融安定性試験と呼ぶ)を受けさせた。
化合物(I)がポリスチレンに約10重量%入っている濃縮物を含有させたいろいろなサンプルをバレル内で加熱した後、経時的押出し加工を実施した。Dynisco−Kayeness Polymer Test Systems LCR 6052 Rheometer(Model D6052M−115、連続番号9708−454)/WinKARS装置/ソフトウエアパッケージを用いて粘度を加熱バレル内の時間の関数として測定した。評価をL/dが20/1の炭化タングステン製ダイスおよび9.55mmのバレル直径を用いて500秒−1のせん断速度で滞留時間が約6.5、13、9.5、25.9および32.4分になるように実施した。熱安定性を示す材料の場合、その粘度は経時的に実質的に変化すべきではない。
サンプルAおよびKは、この上の実施例2に記述した通りである。対照サンプルPS−168はPS−168ポリスチレン樹脂(難燃剤化合物無し)である。
比較サンプルLの調製を化合物(II)を約13重量%とヒドロタルサイトである熱安定剤を約0.5重量%とMistron Vapor Talcを約4.3重量%とステアリン酸カルシウムを約1.5重量%とDow PS−168を約80.7重量%含有するPS−168樹脂の濃縮物を作成することを通して実施した。
Figure 2008525573
前記濃縮物の製造をWerner & Phleiderer ZSK−30同方向回転2軸押出し加工機を用いて溶融物の温度を約175℃にして実施した。標準的分散混合用スクリュープロファイルを約250rpmおよび約8kg/時の送り速度で用いた。PS−168樹脂濃縮物と粉末添加剤を前以て混合しておき、そして単軸重力供給装置で送った。その濃縮物の流れは劣り、経時的に暗オレンジ色に変わった。気体放出が起こることに加えて樹脂の溶融強度が失われた。約10分間の押出し加工後にストランドを生じさせるのが不可能になった。
比較サンプルMの調製を化合物(III)を約12.5重量%とヒドロタルサイトである熱安定剤を約0.5重量%とMistron Vapor Talcを約4.3重量%とステアリン酸カルシウムを約1.5重量%とDow PS−168を約81.2重量%含有するPS−168樹脂の濃縮物を作成することを通して実施した。
Figure 2008525573
前記濃縮物の製造をWerner & Phleiderer ZSK−30同方向回転2軸押出し加工機を用いて溶融物の温度を約175℃にして実施した。標準的分散混合用スクリュープロファイルを約250rpmおよび約8kg/時の送り速度で用いた。PS−168樹脂濃縮物と粉末添加剤を前以て混合しておき、そして単軸重力供給装置で送った。その濃縮物は溶融強度および良好なストランド形成を維持する意味でかなり良好に流れたが、材料が最初から暗赤色−オレンジ色に変わった。初期の気体放出は約5−10分後に安定になった。
評価の結果を表3および4に示す。
Figure 2008525573
サンプルA−concが示したせん断粘度は175℃の時は安定なままであった(初期値の5%以内)。サンプルA−concは190℃の時にいくらか僅かに不安定さを示し始め、せん断粘度が約13%低下することが分かった。
サンプルL−concのせん断粘度は175℃の評価終了時に不安定さを示し始めた、と言うのは、せん断粘度が初期値の15%を越えて落下したからである。サンプルM−concのせん断粘度は試験の32分間の滞留時間全体に渡って流れ特性の点で安定であり、それのせん断粘度は測定全体に渡って安定なままであった(初期値の5%以内)。サンプルL−concおよびM−concが190℃で示すせん断粘度は測定しなかった。
押出し加工がいろいろな難燃性濃縮物およびフォームの分子量に対して示す影響を押出し加工前および後のサンプルをGPCで評価することで測定した。
サンプルAおよびKは実施例2に記述した通りである。サンプルL、M、NおよびPS−168は実施例4に記述した通りである。サンプルNは、化合物(I)の代わりに化合物(IV)を30重量%用いる以外は実施例2に示した如く調製したサンプルであった。
Figure 2008525573
濃縮物の化合物(IV)含有量を約30重量%(1.11kg)にしかつPS−168の含有量を約70重量%(2.59kg)にした。この濃縮物の製造をLeistritz/Haake Micro 18異方向回転2軸押出し加工機を用いて溶融物の温度を約170℃にして実施した。標準的分散混合用スクリュープロファイルを約100rpmおよび約3kg/時の送り速度で用いた。ポリスチレン樹脂濃縮物と粉末添加剤を前以て混合しておき、そして単軸重力供給装置で送った。押出し加工ストランドは若干の発泡と臭気を示し、このことは、熱によるHBr放出が起こったことを示していた。
Figure 2008525573
この結果は、化合物(I)は非常に安定であり、ポリスチレンをいくらか劣化させるとしても最小限であることを示している。それとは対照的に、化合物(II)および化合物(IV)はポリスチレンを大きく劣化させ、従って、難燃性押出し加工ポリスチレンフォームの製造には適さない。
いろいろな難燃性濃縮物が示すデルタE(ΔE)値を測定する目的でHunter Lab ColorQUEST Spectrocolorimeter(拡散形態)をASTM D6290−98「Standard Test Method for Color Determination of Plastic Pellets」に従って用いた。
サンプルA、K、L、M、NおよびPS−168は上述した如くである。その結果を表6に示す。
Figure 2008525573
この結果は、化合物(I)はポリスチレンフォームの製造で用いるに非常に適することを示していた。色が変化しないことは熱安定性が高くて重合体の劣化はほとんどか或は全く起こらないことの指標である。サンプルL−foamおよびM−foamは大きく着色したことから、難燃剤化合物(II)および(III)は押出し加工ポリスチレンフォームの製造には適さない。
この上で行った記述は例示および説明の目的で示したものである。これは完全さを意図するものでない、即ち本発明をその開示した正確な実施例および態様に限定することを意図するものでない。この上に示した教示に照らして他の修飾または変更を行うことは可能である。考察した態様1種または2種以上は、本分野の通常の技術者が本発明をいろいろな面で意図した個々の使用に適するようにいろいろな修飾を伴わせて実施することができるように本発明の原理の最良の例示を示す目的で選択および記述したものである。そのような修飾形および変形は全部、正当および法的に受ける権利がある幅に応じて解釈した時に添付請求項で決まる如き本発明の範囲内である。
本請求項で物質、成分および/または材料を現在時制(「含んで成る」、「である」など)で言及することがあり得るかもしれないが、そのような言及は、それを他の1種以上の物質、成分および/または材料に最初に接触、ブレンドまたは混合する直前の時間にそれが存在していたようにか或はそれを溶液の状態で生じさせる場合にはそれを溶液の状態で生じさせなかった時に存在していたかのように当該物質、成分または材料を言及するものであり、それらは全部本開示に従うものである。ある物質、成分または材料がそのような接触、ブレンド、混合またはインシトゥ生成などの過程中に起こる化学反応または変換を通してそれの元々の同定を失うことがあろうとも、それを本開示に従って実施するならば問題ではない。

Claims (18)

  1. 構造:
    Figure 2008525573
    で表される難燃剤化合物を含有する難燃性押出し加工ポリスチレンフォーム。
  2. 前記難燃剤化合物が該フォームの約0.1から約10重量%の量で存在する請求項1記載の押出し加工ポリスチレンフォーム。
  3. 前記難燃剤化合物が該フォームの約0.5から約7重量%の量で存在する請求項1記載の押出し加工ポリスチレンフォーム。
  4. 前記難燃剤化合物が該フォームの約1から約5重量%の量で存在する請求項1記載の押出し加工ポリスチレンフォーム。
  5. 前記難燃剤化合物が該フォームの約3から約4重量%の量で存在する請求項1記載の押出し加工ポリスチレンフォーム。
  6. 初期せん断粘度が190℃で約32分後に低下する度合が約15%未満である組成物から生じさせた請求項1記載の押出し加工ポリスチレンフォーム。
  7. 初期せん断粘度が175℃で約32分後に低下する度合が約10%未満である組成物から生じさせた請求項1記載の押出し加工ポリスチレンフォーム。
  8. 前記ポリスチレンが前記難燃剤化合物が入っていない同じ組成物の中で前記ポリスチレンが示す分子量の少なくとも約90%の分子量(M)を示す組成物から生じさせた請求項1記載の押出し加工ポリスチレンフォーム。
  9. 前記ポリスチレンが前記難燃剤化合物が入っていない同じ組成物の中で前記ポリスチレンが示す分子量の少なくとも約95%の分子量(M)を示す組成物から生じさせた請求項1記載の押出し加工ポリスチレンフォーム。
  10. 前記難燃剤化合物が入っていない同じポリスチレンフォームと比較して約1から約3のΔEを示す請求項1記載の押出し加工ポリスチレンフォーム。
  11. 前記難燃剤化合物が入っていない同じポリスチレンフォームと比較して約1のΔEを示す請求項1記載の押出し加工ポリスチレンフォーム。
  12. 製造品として提供された請求項1記載の押出し加工ポリスチレンフォーム。
  13. 前記製造品が断熱材である請求項12記載の押出し加工ポリスチレンフォーム。
  14. 難燃剤化合物を含有する難燃性押出し加工ポリスチレンフォームであって、下記の特徴:
    (a)該フォームが初期せん断粘度が190℃で約32分後に低下する度合が約15%未満である組成物から生じさせたフォームであること;
    (b)該フォームが初期せん断粘度が175℃で約32分後に低下する度合が約10%未満である組成物から生じさせたフォームであること;
    (c)該フォームが前記ポリスチレンが前記難燃剤化合物が入っていない同じ組成物の中で前記ポリスチレンが示す分子量の少なくとも約90%の分子量(M)を示す組成物から生じさせたフォームであること;または
    (d)該フォームが前記難燃剤化合物が入っていない同じポリスチレンフォームと比較して約1から約3のΔEを示すこと;
    の中の少なくとも1つを示す難燃性押出し加工ポリスチレンフォーム。
  15. 前記難燃剤化合物が臭素化脂肪族化合物、脂環式化合物またはこれらの組み合わせである請求項14記載の押出し加工ポリスチレンフォーム。
  16. 前記難燃剤化合物が
    Figure 2008525573
    である請求項14記載の押出し加工ポリスチレンフォーム。
  17. 三酸化アンチモンを実質的に含有していなくて構造:
    Figure 2008525573
    で表される難燃剤化合物を含有する押出し加工ポリスチレンフォーム。
  18. 三酸化アンチモンを実質的に含有しない難燃性押出し加工ポリスチレンフォームを製造する方法であって、
    ポリスチレン樹脂を溶融させ、
    その溶融させたポリスチレンを約0.1重量%から約10重量%の量の構造:
    Figure 2008525573
    で表される難燃剤化合物と溶融状態で混合し、
    前記溶融させたポリスチレンに発泡剤を添加することで難燃性ポリスチレン組成物を生じさせ、そして
    前記難燃性ポリスチレン組成物をダイスに通して押出し加工する、
    ことを含んで成る方法。
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