JP2008523016A - (5−アミノ−6−メトキシ−3−ピリジンカルボニル)カルバミン酸2−(s)−ヒドロキシムチリン14−エステルの新規の多形 - Google Patents

(5−アミノ−6−メトキシ−3−ピリジンカルボニル)カルバミン酸2−(s)−ヒドロキシムチリン14−エステルの新規の多形 Download PDF

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Abstract

本発明は、新規の多形、前記多形を調製する方法、および前記多形の医薬としての、特に抗菌治療における使用に関する。

Description

本発明は、新規の多形、前記多形の調製方法、および前記多形の医薬としての、特に抗菌治療における使用に関する。
国際特許出願WO 01/74788には、(5-アミノ-6-メトキシ-3-ピリジニルカルボニル)カルバミン酸2-(S)-ヒドロキシムチリン14-エステルとしても知られる、式
Figure 2008523016
の化合物が抗菌活性を有することが記載されている。
今回、(5-アミノ-6-メトキシ-3-ピリジニルカルボニル)カルバミン酸2-(S)-ヒドロキシムチリン14-エステルを、本明細書において「フォームA」と呼ぶ新規の多形型として得ることができ、この多形型が、たとえばバイオアベイラビリティーのような、それにより医薬品として特に有用となる1つ以上の特性を有する可能性があることが見出された。
本発明の一つの態様によれば、
(i) 約914、約1597および約1622 cm-1のピークを含むFTIRスペクトル;および/または
(ii) 度で表した2θで約7.4、約12.5、および約21.9のピークを含むXRPDパターン;および/または
(iii) 実質的に図3の通りのDSCプロファイル;および/または
(iv) 実質的に図3の通りのTGAプロファイル
を提供することを特徴とする(5-アミノ-6-メトキシ-3-ピリジニルカルボニル)カルバミン酸2-(S)-ヒドロキシムチリン14-エステルの多形型が提供される。
一つの実施形態において、本発明は、実質的に表1に記載した通りのピークを含むFTIRスペクトルを提供することを特徴とするフォームAを提供する。
別の実施形態において、本発明は、実質的に図1の通りのFTIRスペクトルを提供することを特徴とするフォームAを提供する。
別の実施形態において、本発明は、実質的に図2の通りのXRPDパターンを提供することを特徴とするフォームAを提供する。
本明細書において、FTIRスペクトルにおいてある値にピークが存在することが示される場合、これは、通常ピークが記載された値の±2 cm-1の範囲にあることを意味する。
本明細書において、XRPDパターンにおいてある値にピークが存在することが示される場合、これは、通常ピークが記載された値の±0.1の範囲にあることを意味する。
本発明は、純粋な形のフォームA、および他の物質と混合したフォームA、たとえば別の多形型の(5-アミノ-6-メトキシ-3-ピリジニルカルボニル)カルバミン酸2-(S)-ヒドロキシムチリン14-エステル、アモルファスの(5-アミノ-6-メトキシ-3-ピリジニルカルボニル)カルバミン酸2-(S)-ヒドロキシムチリン14-エステル、または他の物質と混合したフォームAを包含する。
一つの実施形態において、本発明は純粋な形のフォームAを提供する。
別の実施形態において、本発明は約60%よりも多いフォームA、たとえば、約90%よりも多いフォームAなどの約80%よりも多いフォームAを含む混合物を提供する。
別の実施形態において、本発明は結晶型のフォームAを提供する。
さらに別の実施形態において、本発明は単離された形のフォームAを提供する。
別の態様によれば、本発明は、本明細書において「フォームB」と呼ぶ(5-アミノ-6-メトキシ-3-ピリジニルカルボニル)カルバミン酸2-(S)-ヒドロキシムチリン14-エステルの別の多形型を水と接触させることを含むフォームAの調製方法を提供する。たとえば、フォームBを約25〜約45%、たとえば約30〜約40%の相対湿度を有する空気などの湿った空気と接触させる。接触の時間は、たとえば試料の大きさに依存する。好ましくは、フォームBに約72時間までの間、湿った空気を吹き付ける。
フォームBは、(5-アミノ-6-メトキシ-3-ピリジニルカルボニル)カルバミン酸2-(S)-ヒドロキシムチリン14-エステルをメタノールおよびヘキサンなどの溶媒から結晶化することにより調製される。たとえば、(5-アミノ-6-メトキシ-3-ピリジニルカルボニル)カルバミン酸2-(S)-ヒドロキシムチリン14-エステルをメタノール中に入れ、溶解するまで加熱し、混合物を冷却した後、ヘキサンを加える。一つの実施形態において、(5-アミノ-6-メトキシ-3-ピリジニルカルボニル)カルバミン酸2-(S)-ヒドロキシムチリン14-エステルをメタノールと混合し、約2時間以下の時間、高い温度、たとえば約30〜約65℃に加熱し、次いで約1時間以下の時間をかけてゆっくりと、たとえば約20℃に冷却した後、ヘキサンを加えて、さらにたとえば-10℃まで冷却する。所望の場合には、フォームBをメタノールまたはヘキサンなどの溶媒、たとえばヘキサンにより洗浄した後、水に曝してフォームAを得てもよい。
フォームAは、多形が1当量の格子水および1当量の可変状態の水を含有する、(5-アミノ-6-メトキシ-3-ピリジニルカルボニル)カルバミン酸2-(S)-ヒドロキシムチリン14-エステルの1+x水和物であると考えられる。また、フォームBは(5-アミノ-6-メトキシ-3-ピリジニルカルボニル)カルバミン酸2-(S)-ヒドロキシムチリン14-エステルの二メタノール溶媒和物であると考えられる。
(5-アミノ-6-メトキシ-3-ピリジニルカルボニル)カルバミン酸2-(S)-ヒドロキシムチリン14-エステルは、好適な方法により、たとえば国際特許出願WO 01/74788に記載される方法により調製することができる。
本発明の多形は抗菌活性を有し、そのため治療に、特に動物、特にヒトを含む哺乳類、とりわけヒトおよび家畜哺乳類(農場の家畜を含む)における微生物感染の治療に有用である。前記多形は、たとえば黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)、大便連鎖球菌(Enterococcus faecalis)、化膿連鎖球菌(Streptococcus pyogenes)、B群連鎖球菌(Streptococcus agalactiae)、肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)、ヘモフィルスsp.(Haemophilus sp.)、ナイセリアsp.(Neisseria sp.)、レジオネラsp.(Legionella sp.)、クラミジアsp.(Chlamydia sp.)、カタラリス菌(Moraxella catarrhalis)、肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae)、またはマイコプラズマ・ガリセプティカム(Mycoplasma gallisepticum)を含む、たとえばグラム陽性およびグラム陰性の細菌およびマイコプラズマにより引き起こされる感染の治療に使用することができる。一つの実施形態において、本発明の多形は、市中肺炎(CAP)、急性細菌性副鼻腔炎(ABS)または膿痂疹を含む皮膚および軟組織感染(SSTI)の治療に使用することができる。たとえば、本発明の多形は市中肺炎(CAP)の治療に使用することができる。
別の態様によれば、本発明は治療に使用するためのフォームAを提供する。
本発明はまた、抗菌治療に使用するためのフォームAを提供する。
本発明はまた、必要とする患者にフォームA、または本発明の組成物を投与することを含む、動物、特にヒトおよび家畜哺乳類における微生物感染を治療する方法を提供する。
本発明はさらに、微生物感染の治療に使用するための医薬品の調製におけるフォームAの使用を提供する。
治療という用語は急性の治療または予防ならびに確立された症状の緩和を含むと理解される。
通常、医師が個々の被験体に最も適した実際の投与量を決定する。特定の個体に対する具体的な用量レベルおよび投与の頻度はさまざまであり、使用する特定の多形の活性、その多形の代謝安定性および活性の持続時間、年齢、体重、一般的健康状態、性別、食餌、投与の方式および時間、排出速度、薬物の併用、特定の状態の重篤度、および個々の受けている治療を含む種々の要因に依存する。
本発明の多形は、好適には1.0〜50 mg/体重kgの1日投与量で患者に投与される。成人(体重およそ70 kg)に対しては、1日あたり50〜3000 mg、たとえば、約1500 mgの本発明の多形を投与することができる。好適には、成人に対する投与量は、1日あたり5〜20 mg/kgである。けれども、通常の臨床診療に従ってより高いまたはより低い投与量を使用してもよい。
治療に使用する場合、本発明の多形を化学物質そのものとして投与することも可能であるが、通常、多形は医薬製剤として提供され、たとえば、薬物を意図する投与経路および標準的な製剤実務を考慮して選択した好適な医薬賦形剤、希釈剤または担体と混合する。
より具体的には、本発明の多形および組成物は、他の抗生物質と同様に、ヒトまたは動物の医薬としての使用に都合よく投与するために製剤することができる。
したがって、一つの実施形態において、本発明は、フォームAを製薬上許容される賦形剤、希釈剤および/または担体と共に含む医薬組成物または製剤を提供する。賦形剤、希釈剤および/または担体は、製剤の他の成分と共存可能であるという意味で、およびその受容者に害がないという意味で「許容される」ものでなければならない。
別の実施形態において、本発明はフォームAおよび製薬上許容される賦形剤、希釈剤および/または担体を含む医薬組成物を提供する。
別の実施形態において、本発明は、活性成分としてフォームAを製薬上許容される賦形剤、希釈剤および/または担体と共に含む、治療に、および特に抗菌化合物により改善することができる状態に冒されたヒトまたは動物被験体の治療に使用するための医薬組成物を提供する。
別の実施形態において、本発明は、治療上有効な量のフォームAおよび製薬上許容される賦形剤、希釈剤および/または担体(それらの組合せを含む)を含む医薬組成物を提供する。
さらに、本発明により、フォームAを製薬上許容される賦形剤、希釈剤および/または担体と混合することを含む、医薬組成物を調製する方法が提供される。
本発明の多形は、ヒトまたは動物の医薬として使用するための任意の都合のよい投与方法のために製剤することができるので、本発明の範囲には、ヒトまたは動物の医薬としての使用に適合した本発明の多形を含む医薬組成物が含まれる。この組成物は1種以上の好適な賦形剤、希釈剤および/または担体を使用して、従来の方法により使用するために提供される。治療への使用に許容される賦形剤、希釈剤および担体は製薬業界において公知であり、たとえば、「Remingtonの薬学(Remington’s Pharmaceutical Sciences)」、Mack Publishing Co. (A. R. Gennaro編、1985)に記載されている。医薬賦形剤、希釈剤および/または担体は、意図される投与経路および標準的な製薬実務を考慮して選択することができる。医薬組成物は、賦形剤、希釈剤および/または担体として、またはそれらに加えて、任意の好適な結合剤、滑沢剤、懸濁剤、コーティング剤または可溶化剤を含んでもよい。
保存剤、安定剤、染料およびさらに香味料も、医薬組成物に加えることができる。保存剤の例には安息香酸ナトリウム、ソルビン酸およびp-ヒドロキシ安息香酸のエステルが含まれる。抗酸化剤および懸濁剤を使用してもよい。
ある実施形態において、本発明の多形はシクロデキストリンと組み合わせて使用してもよい。シクロデキストリンは薬物分子と包接複合体および非包接複合体を形成することが知られている。薬物-シクロデキストリン複合体の形成により、薬物分子の溶解度、溶解速度、バイオアベイラビリティーおよび/または安定性特性が変化し得る。薬物-シクロデキストリン複合体は一般的にほとんどの剤形および投与経路に有用である。薬物と直接複合体化する代わりに、シクロデキストリンを補助的な添加物として、たとえば、担体、希釈剤または可溶化剤として使用してもよい。アルファ、ベータおよびガンマシクロデキストリンが最も広く使用され、好適な例はWO 91/11172、WO 94/02518およびWO 98/55148に記載されている。
本発明の多形は、湿式粉砕などの公知の粉砕法を用いて粉砕して、錠剤の形成および他の製剤型に適した粒径を得ることができる。本発明の多形の微細に粉砕された(ナノパーティクル化された)調製物は当業者に公知の方法により調製することができる。たとえば、国際特許出願WO 02/00196 (Smithkline Beecham)を参照されたい。
薬物投与(送達)の経路には、経口(たとえば、錠剤、カプセルとして、または摂取可能な溶液として)、局所、粘膜(たとえば、鼻内スプレーまたは吸入用エアロゾルとして)、鼻内、非経口(たとえば注射用剤形により)、胃腸管、髄腔内、腹腔内、筋内、静脈内、子宮内、眼内、皮内、頭蓋内、気管内、腟内、脳室内、大脳内、皮下、眼科用(硝子体内または房内を含む)、経皮、直腸、口腔内、硬膜外および舌下の1種以上が含まれるが、これらに限定されない。通常本発明の多形は経口投与される。
組成物が1種以上の活性成分を含む場合、それらの成分は異なる経路により投与されてもよい。
異なる送達系には、それに応じて異なる組成物/製剤が必要とされる。一つの実施形態において、本発明の多形は経口送達される。そこで、前記多形は経口送達に適した剤形とする。
本発明の多形は、錠剤、カプセル、粉末、顆粒、トローチ、クリーム、シロップ、スプレー、オビュール、エリキシル、または液体調製物、たとえば溶液または懸濁液の剤形で投与(たとえば経口投与)することができる。それらは経口による使用のために製剤することができ、香味料または着色剤を含有してもよく、即効性、遅延放出、放出調節、持続放出、パルス放出または制御放出用途のために製剤されてもよい。
経口投与のための錠剤およびカプセルは、単位投与剤形であってよく、たとえば顆粒化結合剤、たとえばシロップ、アラビアゴム、ゼラチン、ソルビトール、トラガカント、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)およびスクロース;充填剤、たとえばラクトース、砂糖、トウモロコシデンプン、リン酸カルシウム、ソルビトールまたはグリシン;打錠滑沢剤、たとえばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ベヘン酸グリセリルおよびタルク、ポリエチレングリコールまたはシリカ;崩壊剤、たとえば、デンプン(好ましくはトウモロコシ、ジャガイモまたはタピオカデンプン)、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスカルメロースナトリウムまたはある種の複合体ケイ酸塩;製薬上許容される湿潤剤、たとえばラウリル硫酸ナトリウム;および微結晶セルロース、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、二塩基リン酸カルシウムおよび二酸化チタンなどの他の賦形剤を含む従来の賦形剤を含有してよい。錠剤は通常の製薬実務において公知の方法によりコーティングしてもよい。
同様のタイプの固体の組成物を、ゼラチンカプセル中の充填剤として使用してもよい。この観点で好ましい賦形剤には、ラクトース、デンプン、セルロース、乳糖または高分子量ポリエチレングリコールが含まれる。水性懸濁液および/またはエリキシルを調製するために、薬物を種々の甘味料または香味料、色素または染料と、乳化剤および/または懸濁剤と、ならびに水、エタノール、ポリエチレングリコールおよびグリセリンなどの希釈剤、およびそれらの組合せと組み合わせることができる。
経口用液体製剤は、たとえば、水性または油性懸濁液、溶液、エマルション、シロップまたはエリキシルの剤形であってよく、または使用前に水または別の好適な媒体により再構成するための乾燥した調製物として提供されてもよい。このような液体製剤は、たとえば、懸濁剤、たとえばソルビトール、メチルセルロース、グルコースシロップ、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲルまたは水素化食用脂肪;乳化剤、たとえばレシチン、ソルビタンモノオレエートまたはアラビアゴム;非水性媒体(食用油を含んでもよい)、たとえばアーモンド油、油性エステル(たとえばグリセリン)、プロピレングリコール、またはエチルアルコール;保存剤、たとえば、p-ヒドロキシ安息香酸メチルもしくはプロピルまたはソルビン酸;および所望の場合、従来の香味料および着色剤を含む従来の添加剤を含有してもよい。
前記多形を胃腸管粘膜を通して粘膜送達する場合、それは胃腸管を通過する間安定に存在することが可能でなければならない。たとえば、それはタンパク質加水分解に抵抗性であり、酸性のpHにおいて安定であり、また胆汁の界面活性効果に対して抵抗性でなければならない。
本発明の多形または組成物は、好適には抗菌作用を有する量で患者に投与される。
本発明の組成物は、投与方法に応じて、好適には0.001重量%以上、好ましくは(スプレー組成物以外では)10〜60重量%の本発明の多形(組成物の総重量に基づく)を含有する。
本発明の組成物を単位投与剤形として、たとえば錠剤として提供する場合、それぞれの単位用量は好適には25〜1000 mg、たとえば50〜500 mgの本発明の多形を含む。
また、本発明の多形は、他の治療薬と組み合わせて使用してもよい。そこで、本発明は別の態様として、フォームAを他の治療薬と共に含む組合せを提供する。
本発明の多形を同じ疾病状態に対して活性な第2の治療薬と併用する場合、それぞれの化合物の用量は、化合物を単独で使用する場合とは異なる可能性がある。適切な用量は当業者には容易に理解されるであろう。治療に使用する際に必要な本発明の多形の量は、治療される状態の性質および患者の年齢および状態により異なり、最終的には治療に当たる医師の裁量に任されることが理解されるであろう。本発明の多形は、ペニシリン、セファロスポリン、スルホンアミドまたはエリスロマイシンなどの他の抗菌薬と併用することができる。
上記の組合せは医薬製剤の形で使用するように提供すると便利であり、そこで、上で定義した通りの組合せおよび製薬上許容される担体または賦形剤を含む医薬製剤は本発明の別の態様を構成する。前記の組合せの個々の成分は、順次または同時に、別々にまたは一つの医薬製剤として、任意の都合のよい経路により投与できる。
順次投与する場合、まず本発明の多形または第2の治療薬のいずれかを投与する。同時に投与する場合、前記組合せを同じまたは異なる医薬製剤により投与する。
同じ製剤に組み合わせる場合、2種類の化合物は安定で、互いにおよび製剤の他の成分と適合性でなければならない。別々に製剤する場合、それらは任意の都合のよい製剤として提供されてもよく、それらの化合物に関して当業者に公知の方法により都合よく製剤される。
本発明の多形は、改善されたバイオアベイラビリティー、化学的/物理的安定性、および/または物理的特性、たとえば溶解度または流動特性などの1種以上の有利な特性を有し得る。
明細書および添付された特許請求の範囲全体を通して、文脈上他の意味に解すべき場合を除き、「含む」という用語およびその変化形は、記載された整数または段階または整数の群を含むことを意味するが、他の整数または段階または整数もしくは段階の群の排除を意味しないと理解される。
この明細書および特許請求の範囲によりなされる出願は、後の出願に関して優先権の根拠として使用される可能性がある。前記の後の出願の特許請求の範囲は本出願に記載された特徴または特徴の組合せに関する可能性がある。それらは製品、組成物、方法、または使用の請求の形を取る可能性があり、例として、それらに限定されないが、本出願の特許請求の範囲を含む可能性がある。
フォームAの調製
15 Lのジャケット付きの実験室用反応器に(5-アミノ-6-メトキシ-3-ピリジニルカルボニル)カルバミン酸2-(S)-ヒドロキシムチリン14-エステル(2.650 kg)およびメタノール(11.26 L、4.25 vol)を入れた。完全に溶解したことが観察されるまで混合物を加熱した。溶液を少し冷却し、(5-アミノ-6-メトキシ-3-ピリジニルカルボニル)カルバミン酸2-(S)-ヒドロキシムチリン14-エステルの種を入れた。懸濁液を30分間50℃よりも高い温度に維持した後、ゆっくりと約40℃に冷却した。懸濁液を約40℃で30分間撹拌した後、45分間かけて20℃に冷却した。ヘキサン(2.65 L、1 vol)を懸濁液に加えた。懸濁液を20℃で50分間撹拌した後、-10℃に冷却して一晩置いた。生成物をWhatman 1 Qualitative濾紙を用いて濾過により単離した。フィルターケーキ(フォームB)をヘキサン(6.0 L、2.3 vol)により洗浄し、72時間空気を吹き付けた。生成物であるフォームA (2358 g)を、濾紙から、ボール紙の筒に入れたあらかじめ風袋を量った二重にした高密度ポリエチレン袋に取り出した。
フォームAの解析データ
1. フーリエ変換赤外分光(FTIR)
FTIRスペクトルは、SensIR Durascope DATR(ダイヤモンド減衰全反射)付属品を取り付けたNicolet 550 Magna-IRにより得た。付属品に試料を入れずにバックグラウンドを収集した。次に、およそ2 mgの試料をダイヤモンドプローブ上に置き、顕微鏡用スライドガラスを用いて平らにした。試料がプローブと確実に良く接触するように圧力を加えた。4 cm-1の分解能で64共付加(co-added)スキャンを収集した。得られたスペクトルを図1に示す。ピークの位置を表1に挙げる。
Figure 2008523016
2. 粉末X線回折(XRPD)
XRPDデータはPhilips X’Pert Pro Diffractometerにより得た。およそ30 mgの試料をゼロバックグラウンドシリコン試料ホルダー上で静かに平らにした。次の取得パラメーターを使用した。
スキャン範囲:2〜35度2シータ
ジェネレーター出力:40 kV、40 mA
放射線源:Cu Kα
ステップ時間:10.160秒
ステップサイズ:ステップあたり0.0167度2シータ
試料の回転:25 rpm
得られたXRPDパターンは図2に示す通りである。
3. 温度データ
(a) 示差走査熱量測定(DSC)
DSCデータは、TA Q 1000 DSCシステムにより得た。試料をあらかじめ重さを量ったアルミニウムDSCパンの中に置いた。手で圧力をかけてパンと蓋を合わせて押すことによりパンを密閉した(緩い蓋の構造)。室温から300℃まで10℃/分の傾斜でデータを得た。
(b) 熱重量分析(TGA)
TGAデータは、TA Q500 TGAシステムにより得た。試料を風袋を量った開放型Alパンに載せた。室温から300℃まで10℃/分の傾斜でデータを得た。
得られたDSCおよびTGAデータを図3に示す。
あるいは、フォームAを、(5-アミノ-6-メトキシ-3-ピリジニルカルボニル)カルバミン酸2-(S)-ヒドロキシムチリン14-エステルの粗アモルファス試料(たとえば44 g)を使用してより小さいスケールで調製してもよい。これをbiotage Flash 75システムを用いたクロマトグラフィーにより、40〜60石油エーテル中の75〜100%酢酸エチルの勾配により溶離して精製して、38.5 gのアモルファスの白色の固体を得る。次に、この物質をメタノール(166 ml)および水(10.7 ml)の混合物に懸濁し、完全に溶解したことが観察されるまでスチームバスにより温める。次に、混合物をおよそ45℃まで冷却した後、(5-アミノ-6-メトキシ-3-ピリジニルカルボニル)カルバミン酸2-(S)-ヒドロキシムチリン14-エステルの種結晶を加える。次に、混合物を4時間かけてゆっくりと冷却した後、ジエチルエーテル(80 ml)をゆっくりと加える。生成物を濾過により単離し、固体を別のジエチルエーテル(80 ml)により洗浄した後、高真空で1時間乾燥する。生成物はNMR分析により微量のメタノールの含有が確認される可能性があり、湿った環境を維持するために水の入った皿を下に置いた低真空のデシケーター中に60時間置いた後、取り出して高真空下で1時間乾燥してもよい。この乾燥プロセスを24時間繰り返す。最後に、生成物を5日間空気にさらして保存して、生成物をフォームA (22.89 g)として得る。
図1は、フォームAのフーリエ変換赤外分光(FTIR)スペクトルを表す図である。 図2は、フォームAの粉末X線回折(XRPD)パターンを表す図である。 図3は、フォームAの示差走査熱量測定(DSC)/熱重量分析(TGA)プロファイルを表す図である。

Claims (10)

  1. (5-アミノ-6-メトキシ-3-ピリジニルカルボニル)カルバミン酸2-(S)-ヒドロキシムチリン14-エステルの多形型であって、
    (i) 約914、約1597および約1622 cm-1のピークを含むFTIRスペクトル;および/または
    (ii) 度で表した2θで約7.4、約12.5および約21.9のピークを含むXRPDパターン;および/または
    (iii) 実質的に図3の通りのDSCプロファイル;および/または
    (iv) 実質的に図3の通りのTGAプロファイル
    を提供することを特徴とする、前記多形型。
  2. 実質的に表1に記載した通りのピークを含むFTIRスペクトルを提供することを特徴とする、請求項1に記載の多形。
  3. 実質的に図1の通りのFTIRスペクトルを提供することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の多形。
  4. 実質的に図2の通りのXRPDパターンを提供することを特徴とする、前記の請求項のいずれか1項に記載の多形。
  5. フォームBを水と接触させることを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の多形を調製する方法。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の多形を、製薬上許容される賦形剤、希釈剤および/または担体と共に含む医薬組成物。
  7. 治療に使用するための、請求項1〜4のいずれか1項に記載の多形。
  8. 抗菌治療に使用するための、請求項1〜4のいずれか1項に記載の多形。
  9. 微生物感染の治療に使用するための医薬品の調製における請求項1〜4のいずれか1項に記載の多形の使用。
  10. 必要とする患者に請求項1〜4のいずれか1項に記載の多形を投与することを含む、動物、特にヒトおよび家畜哺乳類における微生物感染を治療する方法。
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