JP2008522708A - 訓練、リハビリテーション、および／または支援のための装置および方法 - Google Patents

Abstract

健康装置（１０２）であって、前記装置のユーザの身体部分のための少なくとも１つの支持体（１０４）；前記身体部分を動かすように適応された少なくとも１つのロボットアクチュエータ（１０６）；および前記ユーザの身体的訓練の必要性に応じて前記アクチュエータを制御するように構成されたコントローラ（１２０）であって、主として前記ユーザの非身体的訓練活動を補助するようにも適応されるコントローラ（１２０）を含む健康装置（１０２）。
【選択図】 図２Ｂ

Description

関連出願
本願は、全て２００５年２月４日に出願した次の出願、すなわち「Ｍｅｔｈｏｄｓ ａｎｄ Ａｐｐａｒａｔｕｓｅｓ ｆｏｒ Ｒｅｈａｂｉｌｉｔａｔｉｏｎ Ｅｘｅｒｃｉｓｅ ａｎｄ Ｔｒａｉｎｉｎｇ」と称するＰＣＴ／ＩＬ２００５／０００１３６、「Ｇａｉｔ Ｒｅｈａｂｉｌｉｔａｔｉｏｎ Ｍｅｔｈｏｄｓ ａｎｄ Ａｐｐａｒａｔｕｓｅｓ」と称するＰＣＴ／ＩＬ２００５／０００１３８、および「Ｍｅｔｈｏｄｓ ａｎｄ Ａｐｐａｒａｔｕｓ ｆｏｒ Ｒｅｈａｂｉｌｉｔａｔｉｏｎ ａｎｄ Ｔｒａｉｎｉｎｇ」と称するＰＣＴ／ＩＬ２００５／０００１４２の一部継続出願であり、それらの開示内容を参照によって本書に援用する。

本願はまた、２００４年１２月７日に出願した「Ｇａｉｔ Ｒｅｈａｂｉｌｉｔａｔｉｏｎ Ｍｅｔｈｏｄｓ ａｎｄ Ａｐｐａｒａｔｕｓｅｓ」と称する米国特許仮出願第６０／６３３４２８号、２００４年１２月７日に出願した「Ｍｅｔｈｏｄｓ ａｎｄ Ａｐｐａｒａｔｕｓ ｆｏｒ Ｒｅｈａｂｉｌｉｔａｔｉｏｎ ａｎｄ Ｔｒａｉｎｉｎｇ」と称する米国特許仮出願第６０／６３３４４２号、２００５年３月２８日に出願した「Ｄｅｖｉｃｅ ａｎｄ Ｍｅｔｈｏｄ ｆｏｒ Ｔｒａｉｎｉｎｇ， Ｒｅｈａｂｉｌｉｔａｔｉｏｎ ａｎｄ／ｏｒ Ｓｕｐｐｏｒｔ」と称する米国特許仮出願第６０／６６５８８６号、および２００５年１１月１０日に出願した「Ｄｅｖｉｃｅ ａｎｄ Ｍｅｔｈｏｄ ｆｏｒ Ｔｒａｉｎｉｎｇ，Ｒｅｈａｂｉｌｉｔａｔｉｏｎ ａｎｄ／ｏｒ Ｓｕｐｐｏｒｔ」と称する米国特許仮出願第６０／７３５４４７号から第１１９条（ｅ）項に基づく特典をも主張し、これらの出願全ての開示内容を参照によって本書に援用する。

本発明は、例えば老齢者、身体障害者、および肥満者人口の健康の分野に関する。

高齢者、身体障害者、および肥満者は、例えば身体障害、疲労感、認識傷害、および／または適切な介護の欠如のため、往々にして非活動的である。この非活動性の１つの結果は、様々な身体系および精神的能力のさらなる低下である。しかし、人口における高齢者の比率の増加のため、高齢者の健康を維持するために充分な人手が得られるようには思われない。

高齢者のため、および身体障害者人口一般のリハビリテーションのために、リハビリテーション装置およびウェイトリフティングシステムを使用することは知られている。

本発明の一部の実施形態の態様は、人間の健康を改善するように構成された健康システムに関する。本発明の例示的実施形態では、健康システムは理学療法、およびより良い生活習慣を促すような日常生活との統合の両方を含む。例えば、該システムは身体的、認知的、かつ／または社会的活動を高めることができる。本発明の例示的実施形態では、該システムは、椅子、椅子の一部分、または椅子の付属物の位置の１つまたはそれ以上を電動で変えるための少なくとも１つのアクチュエータおよびそのような動作を制御するコントローラを含む椅子を備える。

本発明の一部の実施形態の態様は、高齢者のロボット介助運動に関する。おそらく、ロボットの使用により、高齢者のより高い安全レベルを達成することが可能になる。おそらく、ロボットの使用により、過度の監督を必要とせずに、長時間にわたって運動セッションを展開することが可能になる。おそらく、ロボットの使用により、患者の能力の特定の変化および／または時間依存変化にいっそう細やかな注意を払うことが可能になる。任意選択的に、肥満患者にも介助および運動の安全性が提供される。任意選択的に、身体障害者患者にも介助および運動の安全性が提供される。

本発明の例示的実施形態では、運動は椅子に座って行なわれる。任意選択的に、椅子は肥満患者用に特別に適応される。例えば椅子および／または椅子基部は、肥満患者から予想される追加体重を受け入れるように補強される。任意選択的に、椅子は、肥満患者を受け入れるために、一般的に必要とされるより幅が広くかつ／またはより大きいサイズに作られる。

本発明の一部の実施形態の態様は、運動障害者の生活の中心として役立つように構成された着座システムに関する。本発明の例示的実施形態では、椅子は運動訓練の支援、スケジューリング支援の提供、社会的相互作用の補助、および／または家電装置の制御の補助の１つまたはそれ以上を実行する。本発明の例示的実施形態では、着座システムは、典型的な日常的生活習慣に適合し、例えば就寝および食事を支援するように構成される。

本発明の例示的実施形態では、着座システムは、例えば活動的な高齢者から老化して運動性が制約される高齢者まで広範囲の能力に支援を提供するように構成される。任意選択的に、該システムはまた、患者の生活全体の様々な状態のリハビリテーションおよび／または監視をもサポートする。

本発明の一部の実施形態の態様は、人間の腕の長さ程度の直径を有する少なくとも１つの弓状要素を備えた身体的操作システムに関する。少なくとも１つのグリップ／ハンドルが、弓状要素の非固定位置に取り付けられる。本発明の例示的実施形態では、人の上肢の運動は、弓状要素の回転および／またはグリップの運動によって支援され、かつ／または引き起こされる。任意選択的に、グリップは弓状要素に対して入れ子にすることができる。２つの弓状要素を設けることができる。任意選択的に、足運動要素、例えばペダルが設けられる。

本発明の例示的実施形態では、装置のユーザの身体部分のための少なくとも１つの支持体と、身体部分を動かすように適応された少なくとも１つのロボットアクチュエータと、ユーザの身体的訓練の必要性に応じてアクチュエータを制御するように構成されたコントローラとを備えた健康装置を提供する。コントローラは、主としてユーザの非身体的訓練活動を補助するようにも適応される。任意選択的に、健康装置はさらに少なくとも１つのセンサを備える。任意選択的に、少なくとも１つのセンサは装置の状態を感知する。任意選択的に、少なくとも１つのセンサはユーザの状態を感知する。任意選択的に、ユーザの身体部分はユーザの腕、脚、頭、胸郭、上半身、または下半身の少なくとも一部分である。任意選択的に、少なくとも１つの支持体は調整可能である。任意選択的に、少なくとも１つの支持体は関着される。本発明の一部の例示的実施形態では、健康装置はさらに、装置の移動性をもたらすように適応された少なくとも１つのホイールまたはトラックを備える。任意選択的に、非身体的訓練活動は認知的訓練を含む。任意選択的に、健康装置はさらに、ユーザの少なくとも一部分を刺激するように適応かつ構成された少なくとも１つの刺激器を備える。本発明の一部の例示的実施形態では、健康装置はさらに基部を備える。任意選択的に、装置の一部分は、ユーザ座位を含む、ユーザ立位からユーザ臥位までの範囲にわたって自在に調整可能である。任意選択的に、健康装置はさらに、ユーザ生成物質用の容器を備える。任意選択的に、身体的訓練および非身体的訓練はユーザの感知された状態に適合される。任意選択的に、非身体的訓練活動は、社会化、スケジューリング支援、典型的な日常の活動、および他の装置の制御の少なくとも１つを含む。任意選択的に、典型的な日常の活動は、就寝、食事、様々な姿勢を取ること、訓練、または動き回ることの少なくとも１つを含む。任意選択的に、スケジューリング支援は、ユーザの起床、リマインダの提供、または適時投薬の少なくとも１つを含む。任意選択的に、社会化は、他人とのコミュニケーションまたは他人との活動への参加の少なくとも１つを含む。任意選択的に、他の装置の制御は、娯楽装置、家電装置、通信装置、ドア、またはアラームの少なくとも１つを制御することを含む。本発明の一部の例示的実施形態では、装置は肥満ユーザを受け入れるように適応かつ構成される。加えて、または代替的に、装置は、並行して動作する第２健康装置に連結される。任意選択的に、健康装置はさらに、該装置と遠隔監視位置との間の通信リンクを備える。

本発明の一部の例示的実施形態では、基部と、基部に回転自在に取り付けられ、少なくとも６０ｃｍの半径を有する弓状要素と、弓状要素に取り付けられ、それに沿って移動するように適応された少なくとも１つのハンドルとを備えた運動訓練装置を提供する。

本発明の一部の例示的実施形態では、少なくとも健康装置によってユーザの状態を感知するステップと、活動を開始する前にユーザの活動を感知された状態に自動的に適合させるステップとを含み、活動が健康装置を使用しながら実行されて成る、健康装置のユーザを管理するための方法を提供する。任意選択的に、健康装置は一連のスケジューリング支援活動をユーザに提供する。本発明の一部の例示的実施形態では、健康装置のユーザを管理するための方法はさらに、活動を適合させるためにユーザを検査してユーザの状態を評価するステップを含む。任意選択的に、検査は口頭部分を含む。任意選択的に、検査は身体的部分を含む。任意選択的に、検査の結果、ユーザの検査の成績に基づいてユーザの得点を提供する。任意選択的に、状態の感知は、ユーザによって実行される活動の検査を含む。任意選択的に、状態の感知は、ユーザの意欲レベルを決定することを含む。本発明の一部の例示的実施形態では、健康装置のユーザを管理するための方法はさらに、ユーザの意欲レベルを強化することを含む。任意選択的に、強化は少なくとも１つの誘因をユーザに提供することを含む。任意選択的に、強化は複数の人々と活動を実行することを含む。任意選択的に、ユーザの成績は、複数の人々のうちの他人の成績と比較される。任意選択的に、強化は、成功する機会を高めながら活動を実行することを含む。任意選択的に、状態の感知は、ユーザの痛み検出を含む。任意選択的に、感知はユーザからの音声キューに基づく。任意選択的に、感知はユーザからの身体的キューに基づく。任意選択的に、痛みを含むように思われる活動の強度は低減される。任意選択的に、活動中に痛みが予想される場合、ユーザに通知される。任意選択的に、ユーザの感知される状態に基づいて、活動の強度が徐々に増大する。任意選択的に、適合は、訓練パラメータを変動させることを含む。任意選択的に、適合は、予想される医療効果に活動を適合させることを含む。任意選択的に、活動は、軽い突き、マッサージ、またはユーザの血流の改善の少なくとも１つを含む。任意選択的に、活動は社会的相互作用を含む。任意選択的に、活動は、就寝、食事、様々な姿勢を取ること、訓練、または動き回ることの少なくとも１つを含む。本発明の一部の例示的実施形態では、ユーザは肥満である。本発明の一部の例示的実施形態では、ユーザは高齢者である。本発明の一部の例示的実施形態では、ユーザは身体障害者である。任意選択的に、状態は身体的状態である。任意選択的に、状態は精神的状態である。本発明の一部の例示的実施形態では、健康装置のユーザを管理するための方法はさらに、少なくとも身体的、触覚的、運動、振動的、嗅覚的、視覚的、または聴覚的キューによってユーザに指示することを含む。本発明の一部の例示的実施形態では、健康装置のユーザを管理するための方法はさらに、活動中にユーザの感知された状態に基づいて活動を変更することを含む。

本発明の例示的実施形態では、装置における訓練位置に装置のユーザを付け、健康装置で訓練の一連のステップを実行し、一連のステップを将来実行するために記録し、実行中に健康装置によって適切に記録されなかったステップを繰り返すことを含む、装置で実行すべき訓練を健康装置に教示する方法を提供する。任意選択的に、教示は遠隔位置から実行される。任意選択的に、教示はユーザの療法士によって行なわれる。任意選択的に、教示はユーザの介助者によって行なわれる。任意選択的に、教示はユーザの家族の一員によって行なわれる。

図面と共に以下の「発明を実施するための最良の形態」に関連して、本発明の非限定的な実施形態を記載する。図は一般的に縮尺では示されておらず、サイズは単なる例証であって、必ずしも限定ではない。図において、２つ以上の図に現われる同一の構造、要素、または部品は、それらが現われる全ての図で同一または類似の番号で標示されることが好ましい。
図１は本発明の例示的実施形態に係る健康システムの略ブロック図である。
図２Ａ〜２Ｃは本発明の例示的実施形態に係る複数の構成の健康椅子を示す。
図３は本発明の代替的な例示的実施形態に係る健康椅子を示す。
図４は図３の椅子の骨格を示す。
図５Ａ〜５Ｃは本発明の例示的実施形態に係る図４の骨格の様々な関節結合の可能性を示す。
図６は本発明の例示的実施形態に係る健康システムのユーザの日課のフローチャートである。
図７Ａ〜７Ｃは本発明の例示的実施形態に係る健康システムの代替的設計を示す。
図８は本発明の例示的実施形態に係る代替的な健康システムのフレーム設計を示す。

概要
図１は、本発明の例示的実施形態に係る健康システム１００の略ブロック図である。システム１００は健康装置１０２、例えば下述する椅子システムを備える。図１の右側に示すように、健康装置１０２の外部の追加の任意選択的要素、例えば装置１０２の使用を監視することのできるコントロールセンタ１４４をも設けることができる。

社会化、スケジューリング支援、典型的な日常の活動（例えば食事、就寝）、および他の装置の制御のような非身体的訓練活動は、任意選択的にサポートされる。本書に記載する日常の活動をはじめ、装置１０２で実行される様々な活動の結果として、装置１０２のユーザは、少なくとも１日に１時間、装置１０２に維持される。任意選択的に、ユーザは少なくとも１日に２時間、椅子に維持される。任意選択的に、ユーザは、少なくとも１日に８時間、椅子に維持される。本発明の例示的実施形態では、１人の日の少なくとも５０％が装置１０２で費やされる。装置１０２の生活介助的性質のため、ユーザは任意選択的に１日中、またはほぼ１日中を、装置１０２で費やす。本発明の例示的実施形態では、健康は、装置１０２の次の任意選択的な機能および／または構造の１つまたはそれ以上によって支援される。
（ａ）身体的操作。患者（または他のユーザ）１５８の一部分が１つまたはそれ以上の支持体１０４によって支持される。１つまたはそれ以上のアクチュエータ１０６が該部分を動かし、あるいはその動きに応答し（以下でさらに詳述する）、１つまたはそれ以上のセンサ１０８が、動きの１つまたはそれ以上のパラメータ、例えば位置、速度、力、振戦、同期、および他のパラメータを測定するために使用される。１つまたはそれ以上の任意選択的刺激器１５４は、（例えば肢部を軽く突いてそれを動かすように促すことによって）運動の誘導を補助するために、または他の用途に、例えば痛み管理または治療に使用することができる。追加センサ１１４を設け、例えば目のような他の身体部分の動きを監視し、あるいは呼吸を監視することができる。身体の重要な部分を操作するための設計を含め、追加的な詳細は下述する。装置１０２の身体的操作および／または他の機能は任意選択的にコントローラ１２０、例えば電気的または機械的コントローラによって制御される。

（ｂ）認知訓練。コントローラ１２０は、例えばディスプレイまたはＶＲ（仮想現実）システム１４２、ならびに１つまたはそれ以上の入力装置１４０（例えばマウスまたはキーボード）および音声入力１３４のようなユーザ入力を用いて、認知訓練を提供することができる。身体的訓練および認知訓練の両方に、装置１０２を使用して、例えば下述するように計画に対する患者のコンプライアンスを確実にすることができる。

（ｃ）社会化。装置１０２は任意選択的に、患者１５８の社会化を補助する１つまたはそれ以上のツールを含む。１例では、装置１０２は任意選択的に、内蔵電話システム１２６を含む。別の例では、装置１０２は、ビデオ会議に使用することのできる少なくとも１つのカメラ１１０を含む。別の例では、追加の健康装置１５２が、装置１０２に例えば直接的に（例えば少なくとも１つのワイヤードリンク１１６もしくは少なくとも１つのワイヤレスリンク１１８を用いて）、またはコントロールセンタ１４４を介して（任意選択的にワイヤードもしくはワイヤレスリンクを用いて）、例えばタンデムプラクティス（ｔａｎｄｅｍ ｐｒａｃｔｉｃｅｓ）またはゲームプレイのために連結される。別の例では、患者１５８が補聴器を使用する代わりに、（例えばヘッドレストに配置された）スピーカ１２８を用いて周囲の音を増幅する。別の例では、装置１０２は複数のプレイヤとゲームをするように設計され、患者１５８は１人のプレイヤであり、少なくとも１人の他のプレイヤは別の人間および／または人工知能である。任意選択的に、他の人間は家族の一員、例えば患者１５８の孫である。健康関連情報を格納するために任意選択的に使用されるデータベース１３０は、友人および親族の連絡情報を格納するために使用することができる。

本発明の例示的実施形態では、装置１０２は別の同様の装置に連結され、それにより患者以外の別の人間が、並行して患者と作業することができる。任意選択的に、連結は機械的である。加えて、または代替的に、連結は電気的である。任意選択的に、並列装置は相互にデータ通信する。本発明の一部の例示的実施形態では、訓練士または介助者が並列装置の１つに座って、装置で実行される患者の活動を補助し、教示し、かつ／または実演する一方、患者は他の装置でそれに従う。

（ｄ）快適性、簡便性、スケジューリング支援、および日常の活動。本発明の一部の実施形態の特徴は、装置１０２が患者１５８に快適性および簡便性を提供することである。（快適であることは気分が良くなるのに役立つことを除き）厳密に健康ではないが、これはコンプライアンスおよび装置１０２の使用に役立つかもしれない。装置１０２の１つの特徴は、患者の日常的なスケジュール（１例を下述する）における中心的特徴になることによって、健康に関する活動および監視をより容易に患者の生活に組み込むことができ、コンプライアンス（および安全性）を確保し（かつ／または測定し、報告する）ことができることである。

本発明の例示的実施形態では、快適性は例えば当業界で公知のタイプのマッサージユニット１５６によって提供される。そのようなユニットは振動治療を提供することもできる。支持体１０４は任意選択的に、空気圧式または他のクッションを含む。他の任意の快適性に関連する機能については以下で述べる。

本発明の例示的実施形態では、簡便性は、患者１５８が重要な活動を準備する必要がなく、忘れず、あるいは回避しないように、装置１０２が日常的活動を支援することによって達成される。例えば装置１０２は、薬剤を分配するためのピルボックス１３８と、スナック（特に糖尿病患者用のキャンディ）を分配するためのフードディスペンサ１３２と、１つまたはそれ以上の家庭用娯楽システム１５０用のリモートコントロール１２４と、スマートホーム機能１４８、例えばドアの遠隔閉鎖およびアラームシステムの作動へのリンクを含むことができる。薬剤の自動分配は、例えばリマインダ、薬剤を摂取したかどうかを検出するセンサ、および／または薬剤を摂取したかどうか、および／またはそれに副作用があったかどうかに関するユーザへの質問を含むことができる。体重管理は部分的に食品摂取に関連付けられるので、食品の分配は、肥満者には特に重要である。スケジューリング支援は任意選択的に、食餌療法スケジュールに従って肥満患者への食事の分配の管理を含む。

（ｅ）監視および安全性。本発明の例示的実施形態では、装置１０２は、患者１５８の監視を行なうために用いられる。最も単純には、装置１０２はその使用を監視することができる。任意選択的に、１つまたはそれ以上の生理学的センサ１１２は患者１５８に対する操作の生理学的効果を追跡するか、および／または健康を追跡し、かつ／または問題（例えば心不全、呼吸障害）を検出するために使用することができる。

本発明の例示的実施形態では、１つまたはそれ以上の環境センサ１２２は、例えば火災、発煙、通風、熱、および／または冷気を検出するために使用される。問題が検出されると、介護者に警報が出される。

本発明の例示的実施形態では、１つまたはそれ以上のホームエクステンション（ｈｏｍｅ ｅｘｔｅｎｓｉｏｎ）１４６（例えば、ワイヤレスまたはｘ１０リンク付きのセンサ）を使用して、例えばトイレが使用されたか、あるいは冷蔵庫が開けられたかが検出される。これらのセンサはシステム１００の一部とすることができ、患者１５８の日常的活動の全体性を監視するために使用することができる。

本発明の例示的実施形態では、装置１０２を使用する人間が分かることを確実にするために、スマートカードリーダ（例えば接触型または無接触型）１３６が使用される。例えば様々なパラメータを個人用に調整することができ、それらを別の個人に使用すると問題が生じるようにすることができる。この特徴は、同一の椅子を共用する（が日課の異なる）カップルにより家庭用に、または介護施設で複数のユーザ用に利用することができる。

本発明の一部の例示的実施形態では、装置１０２と遠隔監視位置との間に通信リンクが設けられる。任意選択的に、遠隔監視位置は患者の健康および／または装置１０２の動作状態を監視する。

例示的椅子
図２Ａ〜２Ｃは、本発明の例示的実施形態に係る複数の構成の健康椅子２００を示す。上述の通り、装置１０２の１実施形態は椅子である。図２Ａ〜２Ｃは、座位（図２Ａ）、臥位（図２Ｂ）、および立位（図２Ｃ）を含む、様々な位置の特定の椅子の設計を示す。立位と臥位との間にある一連の中間位置、例えばリクライニングも同様にサポートされる。任意選択的に、椅子は肥満患者を受け入れるように適応される。例えば椅子は任意選択的に、肥満患者の追加的体重を取り扱うように補強される。任意選択的に、椅子は、肥満患者が椅子を快適に使用することができるように、特大サイズにすることができる。

図２Ａを参照すると、椅子２００は基部２０２、例えば伸縮自在の基部を備え、その上に座席２０４が取り付けられる。アームレスト２０６は任意選択的に設けられ、手動で、または椅子２００によって任意選択的に取外し可能である。コントローラ１２０は図示されていないが、例えば基部２０２の内側に存在するか、あるいは別個のコントローラ、例えば適切なソフトウェア付きＰＣコンピュータとすることができる。アクチュエータ（図示せず）は任意選択的に、座席２０４の向きを変更するために設けられる。

任意選択的に、関節アーム２０８は、例えば患者１５８の腕の身体的操作を達成するため、または例えば患者１５８の腕を動かすことによって日常の活動を介助するために設けられる。図示する実施例では、患者１５８はアーム２０８につかまっている。代替的に、患者の腕をアーム２０８に載せるか、あるいはそれに結び付けておくことができる。任意選択的に、アーム２０８は、必要なときに患者１５８の腕上でストラップを閉じて（例えば２つの剛性半円の形で）、患者の腕を関節アーム２０８に結合することができるように、自己開閉ストラップを含む。

アクチュエータ、コントローラ、および／または椅子２００の他の機能のための動力は任意選択的に、バッテリによって、液圧動力として、または幹線路（図示せず）を用いて供給される。

任意選択的にバックレスト２１０が設けられる。座席２０４に対するバックレスト２１０の向きは任意選択的に、アクチュエータ２１２、例えばモータ歯車組立体によって提供される。

任意選択的にヘッドレスト２１４が設けられる。バックレスト２１０に対するヘッドレスト２１４の向きは任意選択的に、アクチュエータ２１６、例えばモータ歯車組立体によって提供される。追加の可能な動作として、患者に対して相対的な高さおよび位置がある。作動関節に加えて、追加の手動調整可能な関節を設けることができることに留意されたい。

任意選択的にふくらはぎ載置部２１８が設けられる。座席２０４に対するふくらはぎ載置部２１８の向きは任意選択的に、アクチュエータ２２０、例えばモータ歯車組立体によって提供される。

任意選択的にフットレスト２２２が設けられ、任意選択的に可動である（アクチュエータは図示せず）。任意選択的にフットレスト２２２は、任意選択的にモータ（図示せず）を用いて、関節２２４の縦軸を中心に回転自在である。下述するように、この特徴は、椅子２００に乗り降りするときに、患者を前向きから後ろ向きに方向転換するために使用することができる。

椅子の片側のみを説明したが、本発明の例示的実施形態では、椅子は関節およびアクチュエータに関して左右対称である。

図２Ｂは、臥位の椅子２００を示す。図示するとおり、アーム２０８の代替的設計を使用することができる。

図２Ｃは立位の椅子２００を示し、関節２２４およびそれに取り付けられたフットレスト２２２は、患者１５８の向きを変えるために使用することができる（以下でさらに詳しく説明する）。脚を保持するための、１つまたはそれ以上のレッグストラップ２２６が図示されている。上述の通り、ストラップは、選択的に開閉して脚を把持する剛性要素を備えることができる。

１つまたはそれ以上のストラップ２２８を使用して、患者１５８の胸郭を保持することができる。図示するように、ストラップは腕をも包囲する。場合によっては、ストラップは腕を包囲しない。本発明の例示的実施形態では、ストラップの張力はユーザ設定可能であり、例えば特定の患者１５８用に事前設定される。別の実施例では、例えば既存の車両用安全ベルトと同様の設計のベルトが使用される。

本発明の例示的実施形態では、ストラップ２２８は、選択的に開放することのできる環帯として設けられる。ストラップは例えば手動または自己閉鎖すること（例えば磁気ロック、またはストラップおよびバックルのロック位置への誘導）ができる。

任意選択的に、ストラップ２２８は、ストラップ２２８の回転によって患者１５８が回転するように、その軸を中心に回転自在である。座席２０４および／または椅子２００の他の部分は、そのような回転が容易になるように、平滑にするか、あるいはローラを含むことができる。本発明の例示的実施形態では、ストラップ２２８は、回転モータによって１箇所をバックレスト２１０の高さに保持される可撓性金属環帯である。

例示的特徴
発明の例示的実施形態では、以下の特徴の１つまたはそれ以上が椅子２００に設けられる。

（ａ）椅子は多位置型である（図２Ａ〜２Ｃに示す通り）。図示した位置以外に追加的位置、例えば「足上げ」、「足下げ」、および「略立位」を設けることができる。本発明の例示的実施形態では、椅子はまた、様々な体格の患者および／または身体の一部分が欠損した患者用に調整可能でもある。任意選択的に、患者のための設定はデータベース（またはユーザが保持するスマートカードまたは記憶装置）に格納し、特定の患者用に椅子を調整するために使用することができる。

（ｂ）肢部の訓練。本発明の例示的実施形態では、椅子２００は、様々な肢部および／または他の身体部分の個別および／または同期訓練のために使用される。本発明の例示的実施形態では、肢部の運動の抵抗および／または介助の量は制御可能である。訓練中にマッサージ、振動、および／または電気的または他の刺激を椅子２００によって提供することができる。本発明の例示的実施形態では、高齢者の一般的に衰えた活動のため、椅子２００の設計では低精度および／または低速度の運動および／または低い力が許容される。

本発明の一部の実施形態では、運動の反転鏡像を形成するメカニズムが設けられる（例えば左腕を挙げ、右腕を下げる）。幾つかのそのような運動は、アーム２０８を機械的に、またはコントローラ１２０を介して、相互に連結することによって、機械的に達成することができる。任意選択的に、連結は、例えばコンピュータの制御下で選択可能である。

（ｃ）日常的介助。本発明の例示的実施形態では、椅子２００の関節部分は、日常生活で患者を介助するために使用される。例えば患者が起立し、あるいは腕を動かすのを助ける。別の実施例では、台所用具（例えばスプーン）がアーム２０８に取り付けられる。

（ｄ）移動性。本発明の例示的実施形態では、椅子２００は移動可能であり、例えば家中を動き回るためのロック可能および／または収容可能な車輪を含む。任意選択的に例えば戸外移動用に適した、より大きい車輪を設けられる。任意選択的にモータが設けられ、それによって椅子２００はモータ付き車椅子になる。任意選択的に、データ源に接続し、たとえ移動しているときでもデータ源および／またはネットワーク資源を監視し続けることができるように、ワイヤレスネットワークアダプタが椅子２００に設けられる。代替的に、または追加的に、椅子２００はセルラモデムを含むことができる。代替的に、または追加的に、椅子２００は、例えばリフォームした家または介護施設で床に敷かれ、あるいは天井に取り付けられた軌道（物理的または電気的）上を移動することができる。

（ｅ）娯楽。本発明の例示的実施形態では、椅子２００は内蔵娯楽センタ、例えばＤＶＤプレーヤ、ディスプレイ、スピーカ、および／またはラジオ受信機を含む。娯楽はまたネットワークを介して流すか、あるいは近くにある装置（例えばＴＶディスプレイ）により提供することもできる。本発明の例示的実施形態では、椅子２００はゲームプレイおよび／またはＶＲ用に構成される。任意選択的に、意欲を出させるために、かつ／または訓練の一部として例えば視覚的または聴覚的フィードバックを提供するために、ゲーム、ＶＲ、および／または音楽が使用される。

（ｆ）トイレ。任意選択的に、椅子２００は、トイレとして使用することができるように、座席２０４に穴（図示せず）を含む。内蔵の廃棄物貯蔵部を設けることができる。代替的に、トイレ室にセンサを設け、患者１５８によるその使用を追跡することができる。任意選択的に、ユーザ／患者による失禁事象を検出するために、椅子２００は湿気センサまたは他のセンサを含む。任意選択的に、椅子２００は血液および／または汗のような人間が生成する他の物質を収集する。

（ｇ）兆候追跡。本発明の例示的実施形態では、椅子２００は心拍数、ＥＫＧ、ＥＥＧ、ＥＭＧ、呼吸数、血圧、および血糖値のような生理学的センサ１１２を含む。幾つかのセンサは無接触型である。他（例えば光または超音波に基づくもの）は接触を必要とし、それは例えばストラップを用いて提供することができる。任意選択的に、椅子２００が患者に細い針を突き刺すことによって血液測定が行なわれる。同様にして救急投薬を施すこともできる。兆候を短期的および長期的に追跡することができる。例えば骨粗しょう症は、超音波骨密度測定を用いて追跡することができる。任意選択的に、椅子２００は、様々なセンサがより適正に結合するように、患者に動くように指示する。任意選択的に、関節アーム２０８は、患者の部分を動かして望ましい調和状態にするために使用される。

（ｈ）モジュール性。本発明の例示的実施形態では、椅子２００はモジュール方式に設計され、例えばソフトウェアおよび／またはハードウェア構成要素をそれに取り付けることができる。例えば第三者がアーム２０８にさまざまな付加物を設けることもできる。別の実施例では、追加機能を提供するために、ソフトウェアモジュール、例えばゲーム、活動、および監視プログラムを既存の椅子に追加することができる。上述の通り、追加センサを、（例えばワイヤレスリンクを用いて）例えば椅子に装着するか、患者に取り付けるか、あるいは家（または治療センタ）のどこか他の場所に配置することのできるセンサを設けることができる。例えばトイレセンサは、トイレを使用した患者を識別して、患者の椅子または中央データ記憶装置に報告するスマートカードリーダを含むことができる。

代替的椅子の設計
図３、４、および５Ａ〜５Ｃは、本発明の例示的実施形態に係る健康椅子３００の代替的設計を示す。

図３は、基部３０２と、座席３０４と、アームレスト／側部支持体３０６と、関節アーム３０８と、バックレスト３１０と、ヘッドレスト３１４と、頭側部支持体３１６と、ふくらはぎ載置部３１８と、フットレスト３２２とを含む椅子３００の輪郭外形を示す。これらの番号は一般的に、機能的に類似の部品に対して図２で用いられた番号に追従する。

図４は、椅子３００のカバリングの下に任意選択的に隠された例示的アクチュエータを描いた椅子３００の骨格を示す。アクチュエータは、例えば力、角度、および／または速度を報告するためのセンサを含むことができる。本発明の例示的実施形態では、アクチュエータはＤＣ、ＡＣブラシレス、および／またはステッパモータと適切な歯車を備える。一部のアクチュエータはリニアアクチュエータとして実現することができる。任意選択的に、例えば介護施設の中央空圧源から動力を供給される、空気圧アクチュエータが使用される。本発明の例示的実施形態では、アクチュエータは関節要素の関節に設けられる。１実施例では、関節は自在関節であり、アクチュエータは、自在関節の各軸を回転させるために１つずつ、２つのモータを含む。一部の実施形態では、アクチュエータは、抵抗を提供するために使用される。任意選択的に、この機能のためにブレーキのような摩擦要素が設けられる。本発明の一部の実施形態では、例えば椅子の上にフレームを設け、フレーム上の後退モータに取り付けられたケーブルをも椅子部分に取り付けることによって、ケーブルは部材を作動させるために使用される。また、一部の実施形態では、１つのアクチュエータが複数の部材および／または肢部を操作することができることを理解されたい。例えば１つのアクチュエータが左右両方の足を（同一方向または反対方向に）動かすことができる。

フットレスト３２２に関連して、アクチュエータ３３０は任意選択的にその角度を制御する。垂直に対するふくらはぎ載置部３１８の向きは任意選択的に、アクチュエータ３３２によって制御される。ふくらはぎ載置部３１８の長さは任意選択的に調整可能である（アクチュエータは図示せず）。座席３０４の向き（例えば背部３１０に対する）は任意選択的に、アクチュエータ３３４によって制御される。背部３１０の（縦軸を中心とする）回転は任意選択的に、例えば背中の運動訓練のために、アクチュエータ３３６によって提供される。アーム３０８およびその前アーム部３０９の関節動作は任意選択的に１対のアクチュエータ３３８（肘に対応する）および３４０（肩に対応する）によってもたらされる。任意選択的アクチュエータ３４１は、「肩関節」の直交方向の回転を制御する。縦軸を中心とするヘッドレスト３１４の回転はアクチュエータ３４４によってもたらされる。ヘッドレスト３１４のノッド動作（バックレスト３１０に対する角度）は、アクチュエータ３４２によってもたらされる。側部支持体３１６の回転（例えば頭部を適位置に保持するため）は、アクチュエータ３４６によってもたらされる。

図５Ａ〜５Ｃは、椅子３００の部品の例示的運動を示す。

図５Ａはアームの３０８のフラッピングを示す。アクチュエータは図示されないが、椅子３００は任意選択的に、その縦軸を中心に回転することができる。

図５Ｂはヘッドレスト３１４のノッド動作、アーム３０８の昇降動作、前アーム部３０９の別個の動作、ふくらはぎ載置部３１８の昇降動作、およびフットレスト３２２の角度の変更を示す。

図５Ｃは、座位から、ヘッドレスト３１４および背部３１０が倒され、座席３０４が前方に移動し、ふくらはぎ載置部３１８が持ち上げられた臥位への構成の変化を示す。

「立位」モードは図示されていないが、例えば座席３０４を回転するためのアクチュエータを追加し、アームレスト３０６を座席または背部から連結解除することによって、提供することができる。一般的に、図示した関節動作は例示であることに留意されたい。追加の関節動作を提供することができ、かつ／または、本発明の一部の実施形態では、例えば座席３０４に対して膝を昇降することにより行なわれる関節動作を提供することができる。

本発明の例示的実施形態では、アクチュエータは、床ずれを防止するためにクッションの内側に設けられる。本発明の例示的実施形態では、例えば１Ｄまたは２Ｄアレイのリニアアクチュエータのアレイが設けられる。床ずれは任意選択的に、どのアクチュエータが展開され、したがって肉体に対し圧力を加えるかを選択的に変更することによって防止される。アクチュエータの一部は、例えば空気圧クッションまたはリニアアクチュエータとすることができる。

老齢に関する問題
本発明の例示的実施形態に係る健康装置は、多くの用途に使用することができ、特定の用途は高齢者人口用である。本書に記載するそのような高齢者人口用の幾つかの特徴は、他の人口にも同様に有用である。以下では、特に高齢者人口に関連する幾つかの問題、および本発明の実施形態に係る健康装置がそのような問題に関わることのできる方法について説明する。

本発明の一部の例示的実施形態では、本書に記載する健康装置および方法は、肥満患者用である。肥満患者に提供される一部の特徴は、高齢者に提供される特徴と類似しているが、大きいサイズの肥満患者について、特に管理領域で、健康装置の構造に関して特別な配慮が行なわれる。上述の通り、本願では「高齢者」を頻繁に使用するが、それは肥満者、身体障害者、または他の患者にも関連し、記載した装置および方法を彼らのために役立てることができることに留意されたい。

管理
多くの高齢者、身体障害者、および肥満者が、管理能力、例えば毎日のスケジュールの管理、リハビリテーションまたは訓練の管理、および社会生活の管理の能力の低下に悩んでいる。必要な頻度で、かつ／または必要なときに活動を実行し損じると、個人の痴呆を導くかもしれない。逆に、管理の支援は、外部ソース（例えば家族、介護者、老人ホーム、減量クリニック）からの介護および／または注意のレベルを低減して、より長期間の自己充足を維持することに役立つかもしれない。

本発明の例示的実施形態では、装置１０２および特にコントローラ１２０およびセンタ１４４は、例えば「リマインダ」モードから毎日のスケジュールの計画および管理に及ぶ範囲の支援レベルを提供し、こうしてある範囲の高齢者の能力を支援することができる。この範囲は、例えば能力に変動のある高齢者、および能力が経時的に低下している高齢者の遊びに取り入れることができる。任意選択的に、管理レベルは患者計画（例えば保険会社および／またはサービスセンタ）に依存する。任意選択的に、計画は介護者の訪問、電話オンラインサポート（例えばシステムおよび患者にアクセスする）、および／または椅子の動作の複雑度を含む。

本発明の例示的実施形態では、管理および／または監視はＦＩＭ（機能的自立尺度）およびＦＩＭ様スコアを使用する。１実施例では、スコアは機能的能力を含む。患者１５８は定期的に検査され（例えば椅子３００および／またはシステム１００によって）、標準未満の結果は、補償するための訓練またはトレーニングの必要性を示す。任意選択的に、活動の一覧表が患者の各欠如に適した訓練と共に提供される。場合によっては、患者の制限された能力のため、特定の訓練は拒絶されることがある。任意選択的に、椅子は患者に様々な訓練の選択肢を提示し、患者は選択する。例えば椅子は、訓練の映像シーケンスの動画を提示し、予想される痛みおよび／または患者にとっての難しさのような情報（例えば良い点および悪い点）を含むことができる。

本発明の例示的実施形態では、装置１０２は、患者１５８の減退（および／または改善）を評価するために定期的に検査を提供する。長期減退に対し、代替的に、または追加的に、短期評価を提供することもできる。１実施例では、患者は朝に質問され、それに回答して、１つまたはそれ以上の精神的および／または身体的検査を実行し、現在の状態を評価する。同じ精神的および／または身体的検査は任意選択的に、患者の短期減退（および／または改善）を決定するのに役立つように、例えば同日のより遅い時間に使用される。本発明の例示的実施形態では、例えば動きに一貫性が無くなり、音声指示の明瞭性が低下し、身体部分の能力が非対称的に低下し、かつ／またはコンピュータ指示に従う能力が低下するなど、患者の能力の突然の減退を検出することによって、ＣＶＡ事象を検出する。

本発明の例示的実施形態では、管理は基礎的健康の範囲を超え、例えば社会生活を含む。加えて、管理は、厳密には装置１０２によって制御されない活動、例えば患者が薬をのんだか、食事をしたか、トイレに行ったか否か等を含むことができる。

本発明の例示的実施形態では、管理は自動センサを使用して、例えば訓練が実行されたかを検査し、あるいは家のトイレ室または台所に配置されたセンサを使用する。代替的に、または追加的に、装置１０２は患者に質問する。質問と感知された事象との間の相互相関を使用して、患者のずるさ（または健忘症）を評価することができる。そのような検査の特定の例として聴覚検査がある。システム１００は、ある範囲の背景状態および／またはある範囲の注意状態で検査用オーディオサウンドを供給することができる。また、抜き打ちにすることで、患者が検査をごまかすことは難しくなる。別の実施例では、検査は、制御された条件下で実行される簡単な検査であり、患者は任意選択的に、聴覚および／または視覚の低下の影響をシステム１００によって示される。

本発明の例示的実施形態では、管理は完全に自動化され、例えばコントローラ１２０が、特定の目標を達成するために、患者の日常生活をいかに構築するかを決定する。代替的に、または追加的に、人間の入力が提供される。そのような入力は、例えば患者１５８から、コントロールセンタから、介護者から、かつ／または家族の一員から発することができる。

意欲
多くの高齢者に共通する１つの問題は、意欲の低下である。長期の辛い減退で、将来は往々にして暗く見え、それが今度は、まさしくこれら減退を防止するかあるいは遅らせる活動を実行する意欲を低下させる。

本発明の例示的実施形態では、装置１０２は、高齢者の意欲を高めるための器具および／または方法を含む。

本発明の例示的実施形態では、装置１０２は結果予測のためのサポートを提供する。場合によっては、意欲は結果達成の予測に関係する。本発明の例示的実施形態では、努力レベルと予想される結果（および／または時間）との間の関係を示すディスプレイが患者１５８に提示される。本発明の例示的実施形態では、示されるものは、グラフのＸ軸の長さが努力レベルに依存する進捗グラフである。本発明の例示的実施形態では、グラフは、例えば「１０分間まっすぐに歩くことができる」、および「手紙を書くことができる」など、具体的な結果を含む。場合によっては、システム１００は、患者が成功するようにやさしいゲームを設定することによって「だます」。

本発明の例示的実施形態では、グラフィックな進捗図表を使用する。例えば各タスクをりんごで象徴し、進捗を象徴するためにりんごの箱（部分的に詰まった）を示す。このディスプレイは任意選択的に、例えば患者の関心（例えば絵画、セータ編み、１かごのゴルフボール打ち）に応じて個人化することができる。

純粋の象徴的な活動に対して代替的に、または追加的に、実際の誘因を提供することができる。１実施例では、システム１００は（例えば最もよくがんばった患者、最も大きく前進した患者等のために）毎日の賞を表示することができる。その日の受賞者および課題を毎日リストすることができる。課題は患者の能力に合わせて正規化し、活動の場を平準化することができる。任意選択的に、患者は、勝利するために一緒に活動しなければならないチームに組織化される。

本発明の例示的実施形態では、患者の目的達成に基づいて、クーポンおよび／または割引が提供される。本発明の例示的実施形態では、クーポンはレストランチェーンまたは商店の販売促進として提供される。そのような誘因の１例として、「１週間で目標に達したらＡＣＭＥクーポンの量を１０％増量することができます」がある。

開示内容を参照によって本書に援用する、ＡＰＲＮ−ＢＣ ｉｎ Ａｒｃｈ Ｐｈｙｓ Ｍｅｄ Ｒｅｈａｂｉｌ ２００４；８５（Ｓｕｐｐｌ ３）：Ｓ５２‐７におけるＥｄｗａｒｄ Ｍ．Ｐｈｉｌｌｉｐｓ医学博士、Ｊｅｆｆｒｅｙ Ｃ．Ｓｃｈｎｅｉｄｅｒ医学博士、Ｇｒｅｇ Ｒ．Ｍｅｒｃｅｒ看護学修士による「Ｍｏｔｉｖａｔｉｎｇ Ｅｌｄｅｒｓ ｔｏ Ｉｎｉｔｉａｔｅ ａｎｄ Ｍａｉｎｔａｉｎ Ｅｘｅｒｃｉｓｅ」と題する論文に、次の意欲の方程式が提案されている。
意欲＝｛（知覚される成功の見込み）×（知覚される目標の重要性）｝／｛（知覚されるコスト）×（座った姿勢を維持する傾向）｝

本発明の例示的実施形態では、これらの結果の１つまたはそれ以上が装置１０２によって監視され、かつ／または改善される。例えば、知覚される成功の見込みは、自己および他人の進歩を示すことによって大きくなる。知覚される目標の重要性は、目標を具体的にし、かつ目標を達成することができることを患者に（例えば身体的に）示すことによって強化される。知覚されるコストは、痛み、退屈さ、および／または注意集中要件を制御することによって軽減される。座った姿勢を維持する傾向は、社会化を増大することによって低減される。

本発明の例示的実施形態では、装置１０２の動作は、評価が適切な訓練プログラムの鍵の１つであることを考慮に入れる。問題は、高齢者がしばしば、彼らの障害を過小報告することである。本発明の例示的実施形態では、無作為検査により高齢者を経時的に検査することによって、障害および能力のより正確な状況を収集することができる。一部の障害には変動があること、例えば関節炎による痛みは経時的に変化し得ることが注目される。天候の変化を患者の能力に相関させるためのバロメータを装置１０２に設けることができるが、本発明の例示的実施形態では、障害の変動の結果は、結果を平均化する代わりに、そのような無作為検査の結果をクラスタ化することによって評価される。本発明の例示的実施形態では、そのような検査は、運動、認知、知覚、および／または記憶の１つまたはそれ以上の減退についてのハンドアイ協調および／または運動精度の検査を含む。

本発明の例示的実施形態では、ひとたび患者を評価すると、「成功が成功を呼ぶ」の概念に従って、患者に対し彼／彼女が成功すると予想される課題が与えられる。本発明の例示的実施形態では、初期課題は例えば、挑戦的であるが達成可能な目標、例えばＲＯＭ、力、および／または痛みの限界に近い作業を必要とする課題である。

本発明の例示的実施形態では、システム１００は悪い結果の残存を防止するように試みる。１実施例では、１つの訓練の失敗は、全く異なる訓練、任意選択的に成功の見込みが高くなる訓練（例えばよりやさしい課題、またはユーザが最近成功したことをシステムが知っている課題）を導く。本発明の例示的実施形態では、装置１０２がしばらく使用されなかった場合、あるいは悪い結果が続いた後、例えば人間の助言および／または激励を提供するために、装置１０２はオンラインする（例えばコントロールセンタに連絡する）。

本発明の例示的実施形態では、システム１００は、例えば患者、介護者、医療介護提供者、椅子製造者または保守管理者、および／またはコントロールセンタに対し、進捗レポートを生成する。代替的に、または追加的に、例えば改善および努力を強調する定期的な「良いニュース」フィードバックが患者に提供され、任意選択的に努力が改善に等しいことを示す結果が選択的に表示（または印刷）される。

本発明の例示的実施形態では、システム１００はまた、特にシステムを使用する利点に関するユーザの教育にも参加する。例えば情報、例えばシステム１００を使用する利点を表現する映像または画像の定期的（または休息期間中の）フラッシングが使用される。

本発明の例示的実施形態では、システム１００は、例えば同じ室内で、または遠隔的に（例えばネットワークでまたはインターネットで接続された）、パートナとのグループ訓練をサポートすることによって、意欲を向上させる。本発明の例示的実施形態では、パートナは、例えば選択によって、かつ／または例えば週末の能力をサポートするために１人または両方の患者に選択的介助を提供することにより活動の場を平準化することによって、釣り合いが取れるように組み合わされる。患者のグループ化は任意選択的に、後で例えば能力が変動し、減退し、あるいは改善したときに、再評価される。任意選択的にグループ化は、患者の毎日の能力に基づいて、その場で随時行なわれる。

本発明の例示的実施形態では、患者に解剖学的構造を提供し、例えばシステムをいかに使用するか、あるいはシステムの計画をいかにオーバライドするか、患者が計画を立てることを可能にすることにより、意欲は改善される。

特に高齢の場合、女性はしばしば男性より訓練および／またはリハビリテーションが少ないことが判明している。考えられる理由として抑うつ、身体イメージの低下、および尿失禁があり、それらは全て一般的に男性より女性に大きく影響する。本発明の例示的実施形態では、身体イメージは、例えば血流の改善のため、システム１００を用いて、または患者が人に会う前に自分自身を見て身繕いすることができるようにカメラを用いて、改善される。失禁は任意選択的に、骨盤底の運動を実行するように患者を誘導することによって、骨盤底に電気刺激を与えることによって、かつ／または漏れを引き起こす運動を回避することによって、改善される。加えて、ユーザ活動をシステムで追跡し、これらの活動を患者に対し再生することにより、それだけで、身体イメージを改善することができる。代替的に、または追加的に、失禁は、いつ漏れ等が予想されるかスケジュールをシステム１００が生成し、これらの時間に人間のヘルパを呼び出し、かつ／またはトイレに行くように患者に促すことによって改善される。

痛みおよび安全性
回復期の患者および高齢者一般の主要な懸念は痛みである。本発明の例示的実施形態では、装置１０２はその動作の一部として、様々な活動に対する痛みの範囲をマッピングする。訓練を提供するときに、装置１０２は任意選択的に、いつ痛みが予想されるかを患者に警告する。代替的に、または追加的に、痛みを伴う訓練は回避または軽減される。任意選択的に、痛みを伴う訓練はひとまとめに集められ、鎮痛剤が提供される。

本発明の例示的実施形態では、患者の痛みは、例えば筋肉または身体部分の突然の収縮および／または緊張のような身体的キューの検出によって、自動的に感知される。本発明の例示的実施形態では、アーム３０８は患者の手のためのグリップを含み、患者のグリップの強度の突然の増加または減少を使用して痛みを指示する。任意選択的に、患者からの音声キューを解析して痛みおよび／またはストレスを検出する。任意選択的に、痛みを感じるかどうか、痛みが以前よりひどいか、それとも痛みが以前より軽いか、ユーザにオンラインで質問する。代替的に、または追加的に、患者は、例えば痛みスケールを用いて痛みを報告することができる。

本発明の例示的実施形態では、患者は装置１０２によって保護される。本発明の例示的実施形態では、例えばプログラミングによって、または機械的リミッタによって、特定の運動および／または力レベルは防止される。任意選択的に、特定の限度より高い力が患者に加えられた場合に、引き裂かれるように１つまたはそれ以上の引き裂きピンが設けられる。任意選択的に、ピンの引裂き点は磁気的に設定される。任意選択的に、ベルクロまたは他のフックとループ式コネクタを使用して安全切断が達成される。本発明の例示的実施形態では、引き裂きピンは関節アーム２０８に設けられる。アームが特定のレベルを超える抵抗を感じると、ピンが引き裂かれ、アームは運動および力を加えることを停止する。抵抗は例えば患者の関節ロックとすることができる。

本発明の例示的実施形態では、患者の生理学的パラメータ、例えば心拍数および血圧が監視され、これらの受け入れられない値に基づいて訓練は停止される。患者によって突然の大きい叫び声が発せられた場合に、訓練を停止しかつ／または患者の肢部を安全な避難位置に移動させる音声コントロールとは任意選択的に独立して、任意選択的に叫び声またはうめき声検出器が設けられる。

本発明の例示的実施形態では、患者の安全性は、問題がある場合、あるいは患者のバイタルサインが異常の場合に、ヘルパに電話を掛ける装置１０２の能力によって向上する。任意選択的に、装置１０２は、装置１０２内にいる間の患者１５８の死亡をも検出する。任意選択的に、装置１０２は患者１５８を促して、遺言および／またはいずれかの他の指示を記録し、その後それらは患者の意向の証明として役立てることができる。
する。

本発明の例示的実施形態では、装置１０２は、例えばそのふくらはぎを上下することにより、かつ／または様々な訓練を行なうことにより、患者１５８の末端部の血流を改善するように構成される。本発明の例示的実施形態では、装置１０２は患者１５８の姿勢を変えさせ、床ずれを防止するために、例えば患者を軽く押して寝返りを打たせるか姿勢を変えさせる。代替的に、または追加的に、装置１０２はマッサージを提供する。

本発明の例示的実施形態では、装置１０２はまた、睡眠中に患者１５８を軽く押して、姿勢の変化を確実にし、床ずれを防止し、かつ／または血流を改善する。任意選択的に、患者が睡眠中であることを検知しながら、１つまたはそれ以上の肢部運動訓練が患者に施される。

本発明の例示的実施形態では、患者１５８の健康は、火災、発煙、一酸化炭素、および熱応力のような様々な危険を警告するために役立てることのできる、環境センサによって向上する。

任意選択的に、介護者が椅子のスイッチを容易に切断することのできる位置に、オンオフスイッチが設けられる。任意選択的に、ユーザが指示を見過ごすか、あるいは時間内に指示に応答しない場合に、椅子の作動を停止させるライブマンスイッチが設けられる。椅子の電源を停止する代わりに、椅子は適正にロックするか、かつ／または安全な避難所に移動することができる。

別の任意選択的な安全機能は、訓練がゆっくりと開始され、患者によって同意された後でなければ全速および／または全力に達しないことである。

使い易さ
本発明の例示的実施形態では、装置１０２は使い易いように設計される。本発明の例示的実施形態では、そのような使い易さは、マルチモード入力および／または出力、映像および／または動画シーケンスを含む詳細なヘルプ、オンライン人間ヘルパ、反復的なゆっくりした指示、および／または高齢者の毎日（および／または毎週、毎月、毎年）のスケジュールにシステム１００の動作を整合させることの１つまたはそれ以上によって向上する。任意選択的に、装置１０２は活動中および／または装置の使用中にユーザに指示を出す。指示は任意選択的に、身体的、触覚的、運動、振動、嗅覚的、視覚的、または聴覚的キューである。

本発明の例示的実施形態では、使い易さの一部は、ユーザの好みに従ってカスタマイズすることによる。例えば身体訓練は、太極拳、バレエ、またはヨガに基づくことができる。訓練のタイプの選択は、ユーザに任すことができる。様々な用途（例えば休息、ＴＶ鑑賞、および編み物）のための様々な位置を記録することができる。

本発明の例示的実施形態では、システム１００のカスタマイズは、例えばユーザに好みについて質問し、かつ／またはユーザからフィードバックを引き出すことによって、ユーザの好みをシステム１００が学習することを含む。システム１００のユーザは、患者、看護師、老人ホームの付添い人、家族の一員、および主治医（または他の介護者）の１人またはそれ以上を含むことができることに留意されたい。

本発明の例示的実施形態では、使い易さは、システム１００にソフトウェアおよび／またはハードウェアを追加するようにオープンアーキテクチャを提供されるプログラマおよび製造者にも当てはまる。訓練は任意選択的に、椅子が動きを記録する間に椅子の部品を手動で動かすことによって、椅子に教示される。椅子は教示および患者の訓練中に、異なる体格の人間に対して補償するために、動きを補正することができる。

本発明の例示的実施形態では、システム１００の一部の設定は、例えばパスワード保護を使用して一部のユーザから遮断される。任意選択的に、介護者はそのような設定へのリモートアクセスが許可される。本発明の例示的実施形態では、装置１０２は、ユーザにとって危険であるかもしれない装置への不正アクセスを防止するために、ファイヤウォールを含む。任意選択的に、装置１０２の動作を監視し、異常および／または危険な動作が検出された場合に装置を停止させる他のソフトウェアとは独立して、監視ルーチンが設けられる。

制約の処理
本発明の例示的実施形態では、システム１００は、高齢者の間で一般的な制約を処理（例えば補償、回避、および／または克服）するように構成される。

本発明の例示的実施形態では、短期記憶障害の制約は、反復およびリマインダを提供することによって処理される。場合によっては、患者は、イメージを用いて名前を補うことができるように、リプレースメント（ｒｅｐｌａｃｅｍｅｎｔ）によって補償することができる。これは、例えば電話メッセージを報告するために使用することができる。

本発明の例示的実施形態では、限定された強度および筋肉の制御の制約は、一般的にステップが大きい標準的なウェイトリフティング装置に比較して、抵抗および力が連続的に（または１００グラムのように小さい増分で）変化するような可変パラメータを訓練に提供することによって処理される。

本発明の例示的実施形態では、システム１００は、活動を薬剤の効果に適合させることによって、薬剤が服用される病気の患者に対処する。例えば鎮痛剤の投薬時間、持続時間、および／または応答曲線がシステム１００によって評価された期間後に、関節炎の鎮痛剤を服用後、適切なタイミングで訓練が患者に提供される。逆に、患者の訓練が難しいことをシステム１００が検知した場合に、薬剤を服用するように提案することができる。同様に、パーキンソン病の投薬治療を受けている人はしばしば、ロック（ｌｏｃｋｅｄ）、振戦、およびノーマル（ｎｏｒｍａｌ）のようなモードが現われる。システム１００は任意選択的にこれらのモードを検出し、患者がこれらのモードに適合するための活動を選択する。代替的に、または追加的に、システム１００は、薬剤投与と患者の生活との相互作用に基づいて、薬剤を服用するのにより最適な時間をユーザに提示することができる。

薬剤の薬物動力学の追跡は、薬学研究および副作用の検出のような他の用途を持つかもしれない。例示的研究として、投与量の最適化、および幅広い人口および特定の個人の両方のための薬剤投与のスケジュールが挙げられる。

高齢者の別の問題は快適性である。本発明の例示的実施形態では、快適性は、枕の提供、マッサージ、振動、熱、電界療法、および低レベルＩＲの１つまたはそれ以上を提供することによって向上する。任意選択的に、システム１００は、例えばアンケートを用いて、落ち着かない態度に留意し、あるいはどの位置で患者が眠りに落ちるか注意することによって、どの位置が患者にとって快適であるかを学習する。任意選択的に、システム１００は意図的にある範囲の位置を実験し、患者にとっての最適な位置、または１組の最適な位置をより適切に決定する。おそらく、異なる活動には異なる位置が好ましい。

本発明の例示的実施形態では、システム１００は、正しい姿勢の維持および／または姿勢の変化における患者の測定、監視、および／または訓練を行なう。訓練は、例えば患者に例を示し、次いで例に適合したかどうかを測定することを含む。本発明の例示的実施形態では、例が視覚的に、聴覚的に（例えば指示）、かつ／または運動感覚的に（例えば椅子２００の一部を動かすことによって）提示される。本発明の例示的実施形態では、訓練の例は、装置１０２および／またはシステム１００に対して、ユーザがそれに乗っている間に実行される。任意選択的に、訓練のステップは遠隔位置から実演される。任意選択的に、装置１０２および／またはシステム１００は実行される訓練のステップを記録する。任意選択的に、これらのステップは、患者に訓練を習熟させるように、患者のために再生される。本発明の一部の例示的実施形態では、療法士がステップを実行する。任意選択的に、家族の一員または介助者がステップを実行する。

本発明の例示的実施形態では、装置１０２は、パーソナルステーショナリ（ｐｅｒｓｏｎａｌ ｓｔａｔｉｏｎａｒｙ）、音声記録および／または指示システム、音声作動コントロール、汎用リモートコントロール、セルラまたは他のワイヤレス電話機、および／または一体化されたＰＣコンピュータ（例えばワードプロセシングまたはゲーム用）の１つまたはそれ以上を含むことによって、患者にとっての簡便性を向上する。

本発明の例示的実施形態では、装置１０２はトレイ（例えばラップトレイ、図示せず）および／または食器を含む。上述の通り、アーム２０８はそれに食器を取り付けて、患者の食事を介助するために使用することができる。

本発明の例示的実施形態では、システム１００は、日常生活で、かつシステム１００の動作に関して、失われた能力を補う。本発明の例示的実施形態では、運動能力は、装置１０２が肢部の運動を補助し、かつ／または振戦を軽減することによって向上する。

本発明の例示的実施形態では、認知能力は、リマインダによって、かつ単純な指示を提供することによって補償される。椅子による視覚および／または聴覚認識は、例えば椅子がその知覚を患者に理解可能なモダリティに変換し、かつ／または知覚が徐々にかつ／または繰返し充分に提示される場合、これらの領域の患者の限界を補償するために使用することができる。

本発明の例示的実施形態では、視覚障害は大きい文字および高いコントラストを提供することによって補償される。任意選択的に、システムのカメラの１つは患者の頭部または手に従属し、拡大画像を取り込んで患者が周囲の世界を理解するのを助けるために使用される。

本発明の例示的実施形態では、聴覚障害は、増幅された音声を患者に提供するために使用される患者の頭部付近のスピーカによって補償される。指向性マイクロフォンが任意選択的に、音を収集するために設けられる。任意選択的に、マイクロフォンの向きは患者の視線の方向に一致させられる。スピーカシステムは電話、テレビ、および／または音楽視聴に使用することもできる。

本発明の例示的実施形態では、システム１００は、患者の実際の能力と予想される能力がもっとよく一致するように、患者の減退を追跡する。本発明の例示的実施形態では、システム１００は、患者が病気のとき、かつ／または健康に悪い事象後にも、リハビリテーション訓練および／または能力維持訓練を継続するために使用される。この継続は、後で回復することが難しい機能の喪失を防止するのに重要である。任意選択的に、患者の能力が低下すると、予め定められた優先リストまたは人間の入力を使用して、患者の限定された能力をどこに注ぐかが決定される。任意選択的に、この決定は、患者の能力を分析することによって急遽行なわれる。

上述の通り、システム１００は任意選択的にある範囲の減退状況に対処することができるように構成され、したがって同じ椅子および／またはルックアンドフィール（ｌｏｏｋ ａｎｄ ｆｅｅｌ）が、長期に、例えば１年、２年、４年、またはそれ以上の年月にわたって、運動、認知、および／または精神的能力の１つまたはそれ以上におけるある範囲の減退、例えば２０％、４０％、６０％、またはそれ以上の減退にわたって、患者を追跡することができる。

本発明の例示的実施形態では、システム１００は、骨粗しょう症と戦う訓練、および／またはバランスを改善する訓練を実行するように、患者１５８を促す。

本発明の例示的実施形態では、システム１００は、患者に薬剤を服用し、訓練を実行し、いかにして痛みを回避するか（例えば痛みを回避する運動を教示することによって）を学習するように激励することによって、関節炎と戦おうとする。任意選択的に、一部の痛みを伴う運動は、ある範囲の運動の維持を確実にするために実行される。一般的なこわばりには任意選択的に、患者のこわばった筋肉および／または関節にウォームアップ訓練および／または振動および／または熱を提供することによって対処する。

本発明の例示的実施形態では、患者に提供される訓練は、患者の弱点（例えば訓練の難しさ）、疲労（例えば訓練の持続時間）、および／またはしびれ（例えば強い接触が無い）を考慮に入れる。本発明の例示的実施形態では、患者にとって強烈すぎるように思われる長時間の集中訓練をしないように、訓練のタイミングは１日にわたって分割される。本発明の例示的実施形態では、１５分間のセッションが３分ずつ５回のセッションに分割される。特定の訓練は、食事のような他の活動の前または後に計画することができる。

本発明の例示的実施形態では、システム１００はまた、遠隔装置、例えば酸素タンク、加湿器、および／または空調装置用のコントローラ（例えば温度および／または湿度コントロール、および／またはフィルタリング）を含むこともできる。任意選択的に、装置１０２は例えば酸素量および／または二酸化炭素量を測定し、それによって息切れを検出することのできるセンサを患者の頭部付近に含む。代替的に、または追加的に、呼吸障害は、呼吸を検出し、それらの長さ、深さおよび／または他の性質を測定することによって検出される。任意選択的に、患者の代謝状態、おそらく危険な状態、およびおそらく単に食事を抜いたこと、または患者がある種の病気であることの兆候を示すことのできる、例えば水素（例えば果糖注射）、アセトン、ケトン、および他の物質を検出するために、代謝系化合物用のセンサが設けられる。任意選択的に、例えば血液検査用の１つまたはそれ以上のセンサを設け、例えばスケジュールまたはシステムや人間の決定に応じて、これらのセンサを使用するようにユーザに要求することができる（例えば該センサは、１滴の血液を採取し、次いでそれを分析する）。任意選択的に、装置１０２は他の装置、例えば酸素タンク、加湿器、および／または空調装置を装着するように装備される。

１日の生活
図６は、本発明の例示的実施形態に係るシステム１００を使用する患者の生活の１日を示すフローチャート６００である。

６０２で、患者は起床する。任意選択的にシステム１００は、患者の部屋のワイヤレス目覚まし時計を使用して起床コールを生成する。任意選択的に、システム１００はまた、この時点で椅子３００の電源をオンにし、かつ／またはラジオおよび／またはテレビのスイッチを入れる。

６０４で、１日のスケジュールが患者に読みあげられ、あるいは示される。任意選択的に、看護師に朝食、茶等が準備できたことが知らされる。スケジュールは、例えば患者および／または看護師のためにプリントアウトすることができる。スケジュールは任意選択的に、友人への電話、休日、およびＴＶ番組のような社会的事柄および娯楽を含む。本発明の一部の実施形態で、かつ特定の制限範囲内で（例えば最小限の訓練を必要とするなど）任意選択的に、患者はこの時点で、他の時点と同様に、要求または変更を行なうことができる。

６０６で、患者は、（患者が夜を椅子で過ごした場合を除き）椅子３００に着座する。患者は着座する前に、朝食を食べるなど、様々な活動をすることができることに留意されたい。任意選択的に、患者が割り当てられた時間に来なかった場合、椅子３００は患者１５８に着座するように促す。任意選択的に、椅子３００は着座動作を介助する（以下でさらに詳述する）。

６０８で、椅子３００は患者と対話し、例えば簡単な検査を提供し、患者が食事をしたかどうか等を尋ねる。この対話の一部は、患者をくつろがせるように意図された雑談であり、一部は検査に使用することができる。本発明の例示的実施形態では、ユーザの応答は、訓練および／またはその日の他の活動を較正するため、かつ／または投薬を促すために使用される。

大部分の時間に、患者は椅子３００に座り、任意選択的にユーザから自発的に、任意選択的に特定の活動（例えば訓練）の予定時刻が過ぎた場合にはシステム１００によって促されて、多数の活動を並行して実行することができる（６２６）。例示的活動として、患者の検査（６１０）、患者パラメータの監視（６１２）、例えばリハビリテーションのため（例えばＣＶＡの後）および／または能力を維持するための訓練（６１４）、ゲーム（６１６）、電話を掛け、訪問し、オンラインチャットをするなどの社会的活動（６１８）、例えば薬剤を服用し、電話を掛け、戸外活動に出かけるためのリマインダ（６２０）、生活活動（６２２）、例えば患者が希望し、かつ座ったままで実行できる様々な活動、および薬剤、水、および／または食品の分配（６２４）の１つまたはそれ以上が挙げられる。

６２８で、患者１５８は就寝または休息する。システム１００はそうするようにリマインダを提供することができ、あるいは患者が減退しており、睡眠は良い考えであることを知らせることができる。

６３０で、例えば患者を介助し、あるいは食物を提供するように、介護者に連絡することができる。椅子の保守管理のために、保守管理者を呼び出すことができる。

６３２で、患者は、例えばタイムスケジュールに基づいて、または注入液の監視に基づいて、トイレに行くように促される。任意選択的に、椅子３００は、患者の体重を経時的に測定し、例えば、体重増加および体重減少、および／または食品／飲料の摂取および排泄を検出するスケールを含む。これは肥満患者にとって、体重管理で彼らの改善または減退を測定するために、特に有用である。

６３４で、患者が椅子から離れて歩き回るように患者を助け、かつ／または促すことができる。

６３６で、任意選択的に患者の携帯電話に電話を掛けて、戻るように患者を促すことができる。

６３８で、就寝前リマインダを患者に発行し、翌日の活動および／または当日の大きい出来事を説明する。

用途例
本発明の例示的実施形態では、椅子３００は、介護施設および／またはデイケアセンタおよび／または体重管理診療所で使用される。任意選択的に、介護を助けるために中央監視ステーションが設けられる。代替的に、または追加的に、様々な椅子の状態がＰＤＡのような移動ステーションに伝達されるので、看護師はたとえ歩き回っているときでも、最新の情報を取入れることができる。任意選択的に、椅子３００は、患者が動き回るのに使用することのできる電動式モータを含む。任意選択的に、看護師またはコントロールステーションは、１つまたはそれ以上の椅子に対し、作動して患者を１つの位置から、ディナーホールまたはレクチャホールまたは非常口のような別の位置に、移動させるように命令することができる。任意選択的に、ユーザオーバライドが患者のために設けられる。そのような椅子は、小さい地域の診療所または家庭でも使用することができる。一部の用途では、椅子は１日数時間をそこで過ごす特定の患者専用とされることに留意されたい。他の場合、椅子は少数の人間によって、またはおそらく多数の人々によって共用される。任意選択的に、患者が椅子に着席するか、椅子に近づいたときに、椅子はスマートカードまたは他のワイヤレスに（または接触）アクセス可能な記憶装置を読み出して、少なくとも患者のＩＤを読み取る。患者に関するデータはそのようなスマートカードに入れることができ、あるいは中央データベースまたはコントローラ１２０に格納することができる。椅子は次いで、患者の要求に適合するように設定される。任意選択的に、ユーザが幾つかの設定の１つを選択するように、プリセットボタンが椅子に設けられる。椅子が少数の人間に使用される場合、例えば体重、背の高さ、または顔の特徴（例えばカメラを用いて）に基づくユーザの自動検出が可能である。

本発明の例示的実施形態では、椅子３００またはその類似物は、ジムに、おそらく高齢者を対象とするジム、または通常のジムに装備される。椅子に入ると、椅子を使用する人は安全な訓練を実行することができる。

本発明の例示的実施形態では、椅子３００は、例えば一体に接続されおそらく単一のコントローラ、データベース、メモリ、および／またはＣＰＵを共有する２つの椅子を含み、グループ用に構成される。これは、カップルが椅子の訓練を共用することを可能にする。上述の通り、椅子は、例えば老人ホームにおける朝の運動のために、例えば同一ジムの１組の椅子を含め、グループ活動ができるようにネットワーク化することができる。任意選択的に、上述の通り、椅子は、ゲームおよび／またはＶＲ経験を患者に提供するために使用される。任意選択的に、椅子はＴＶセットトップボックスを制御して、例えば実行される訓練に見合った景色を再生し、あるいは成果のあった作業に対する「褒美」を表示する。ゲームの特定の例では、椅子３００は健康な人と対戦するときに、支援を提供することができ、例えば、椅子は、患者が（例えばチェスをするために）肢部を動かし、（例えば銃乱射ゲーム中に）ジョイスティックをしっかり抑え、（例えば思考型ゲーム中に）助言をささやくことができる。

本発明の例示的実施形態では、システム１００はまた、自慢レポートをも生成し、例えば前進した患者やスコアの高い患者を報告する。そのような結果は、電子メールまたはボイスメールで患者に送信することができる。任意選択的に、該情報は椅子３００のディスプレイに提示される（例えば高いスコアとして）。

本発明の例示的実施形態では、椅子３００は、患者に処方箋が提供されるという点で、治療法として取り扱われる。任意選択的に、椅子３００が処方箋を識別してそれに従うことができるように、処方箋はバーコードを使用し、あるいは他の機械可読形式を取る。任意選択的に、椅子はまた、処方箋の発行人に処方箋の効果を報告する。そのような処方箋は任意選択的に、長時間にわたって、例えば数時間、数日、および／または数週間にわたって実行しなければならない検査をはじめ、実行すべき検査を含む。

追加の任意選択的特徴
本発明の例示的実施形態では、椅子３００は、身体的健康に直接関係しない特徴を含む。本発明の例示的実施形態では、椅子３００は患者の活動センタとして働くことができる。例えば、椅子３００は、リマインダ（例えば「薬をのみなさい」）および通知（例えば「娘さんから電話です」）機能を持つ、パーソナルスケジューリングプログラムを含むことができる。椅子３００はまた任意選択的に、友人、家族、および／または介護者が患者の状況について（患者がプライバシ設定を要求していない範囲で）知るために、かつ／またはいつ患者を訪問することができるか（例えばいつ目覚めているか、訓練していないか）を突き止めるために、呼び出すこともできる。任意選択的に、ＩＶＲ（対話型音声応答）システムまたはウェブインタフェースを使用する椅子は、（例えば椅子３００はウェブサーバを含むことができ、あるいは適切なサービスのクライアントとすることができる）、訪問者が患者との最小限の対話により約束を設定することを可能にする。

椅子３００は任意選択的に、内蔵電話および／または携帯電話用のドッキングステーションを含む。ビデオ会議能力を内蔵することもできる。

本発明の例示的実施形態では、椅子３００は、例えば減光し（例えばスマートハウスシステム（図１の１４８）への接続によって、または内蔵された読書灯を減光することによって）、ＴＶのような装置の音を小さくし、電話着信を選別し、かつ／または「起こさないでください」という表示を提示することによって、患者の睡眠または休息を支援する。任意選択的に、椅子３００は、例えば設定された量の睡眠時間を経過すると、患者を徐々に目覚めさせる。スマートハウスシステムへの接続は、アラームおよび室内および戸外カメラのような他のシステムへの接続をも含むことができる。任意選択的に、椅子３００を設置するときに、椅子３００との対話を促進するために、ブルートゥースまたは他のワイヤレスコントローラが屋内に設置される。

椅子３００はまた、患者用の様々なソフトウェア、例えば医療費および年金のような、高齢者が支払い及び受給するタイプの収支を含むように構成された、カスタマイズバージョンの経理ソフトウェアを含むこともできる。

本発明の例示的実施形態では、椅子３００は芳香ディスペンサを含む。任意選択的に、芳香は、例えば訪問者が予想されるときに、病気、投薬、および／または失禁に関連する匂いを隠すために使用される。代替的に、または追加的に、芳香は、患者が食事を取らず、食欲の無い状態である場合に、自動的に放出されて使用される。代替的に、または追加的に、芳香は患者の喜びのために放出される。代替的に、または追加的に、芳香はＶＲ場面を補足するために使用される。代替的に、または追加的に、椅子３００は臭気吸収体を含む。任意選択的に、臭気吸収体を交換する時期になると、介護者は椅子３００によって促される。

着座および／または起立の介助
本発明の例示的実施形態では、椅子２００または椅子３００は、患者が椅子に入り、あるいは椅子から出るのを介助する。図２Ａ〜２Ｃを検討すると、椅子２００は着座位置から起立位置に切り替え、患者を乗せて運ぶことができることが分かる。ひとたび起立位置に着くと、患者は歩いて椅子から離れることができる。

あまり極端でない例では、アーム２０８は、患者が把持して起立するのを助ける、動くハンドレストとして役立つことができる。別の実施例では、椅子２００は、例えば患者によってハンドレスト、関節アーム、および／または他の座席部分に加えられる圧力を測定することによって、患者が起立するのを訓練し、圧力が非対称かつ／または不充分である場合には患者に知らせる、システムとして役立つことができる。

着座の介助の場合、本発明の例示的実施形態では、患者は椅子まで後退し（椅子を起立構成にしたまま）、次いでストラップで固定され、椅子は着座構成に変化する。歩行器を使う患者は、一般的にこの操作を実行することができる。任意選択的に、歩行器はフットレストに適切に固定することができる。

本発明の例示的実施形態では、フットレストは縦軸を中心に回転し、例えばフットレストは「レイジー・スーザン（Ｌａｚｙ Ｓｕｓａｎ）」（回転板）の形を取る。次いで患者は椅子まで歩いて椅子と対面し、フットレストは回転し、それと共に患者を回転させる。

別の実施形態では、患者は椅子に対面し、関節アームが延び、患者はアームを掴みながら、向きを変える。他の関節アームが患者を支持および／または誘導することができる。関節アームは、寄り掛かるのにより快適な高さまで持ち上げることができることが注目される。

当業界で公知の車椅子のリフトを使用することもできる。任意選択的に、アームレスト／アーム支持体は、車椅子から椅子に摺動させるために邪魔にならない位置に回転することができる。任意選択的に、関節アームは支持体として、かつ／または患者の動きを助けるために使用される。

任意選択的に、椅子の基部は、例えば平行移動用のレールを含み、平行移動することができる（図示せず）。したがって、患者が椅子と対面しているときに、椅子は患者の周りを回って患者の背中と対面する。任意選択的にカメラを使用して、患者が椅子と向かい合って適切に位置していることを確認する。任意選択的に、着座は音声コマンドによって、または患者がリモートコントロールを使用することによって、開始される。

本発明の例示的実施形態では、椅子２００または３００は患者のステッキ用のクリップを含む。任意選択的に、ステッキは、人が立ち上がるときに、例えばアクチュエータを用いて引き上げられる。

特定の例示的な用途
以下で、椅子２００および／または３００を使用することのできる特定の用途の実施例について記載する。

本発明の例示的実施形態では、椅子２００はＣＶＡおよび／または骨折（例えば大腿骨骨折）後の回復のために使用される。

本発明の例示的実施形態では、椅子２００は、モジュール式訓練および包括的訓練ができるように、例えば身体の部分を別個にまたは一緒に訓練するように設計される。１実施例では、手だけ、または足だけを訓練する。別の実施例では、障害部分と健康な部分との間の協調を訓練する。

別の実施例では、椅子２００は、傾斜座席を含め様々な椅子の位置と共に、例えば関節アームを用いて患者の手をそのバランスの中心の先まで伸ばさせる（例えばアームを動かして、アームを捕まえようと試みる）ことによって、バランス運動に使用される。任意選択的に椅子は、適切なアクチュエータを用いて揺動することができる。患者のバランスが崩れた動きによって加わる力を測定しながら、例えばストラップおよび／または関節アームを用いて患者が落ちるのを防止し、起立しながらバランスを取ることを訓練することもできる。

本発明の例示的実施形態では、椅子２００は、例えば足首の固有受容感覚および足のフィリング（ｆｉｌｌｉｎｇ）など、感受性を失った身体の部分を訓練するために特に使用される。これらの感受性の欠如はしばしば、高齢者の転倒を引き起こし、悲惨な結果を伴う。

上述の通り、様々な付属品を、例えば足首、手、肘、膝、指、頸部、および／または胴体用のアタッチメントを、椅子２００に取り付けることができる。そのようなアタッチメントとして、例えばアクチュエータおよびセンサが挙げられる。任意選択的に、適切なソフトウェアがアクセサリに結合される。任意選択的に、ソフトウェアはアクセサリの例えばフラッシュメモリに格納され、アクセサリが椅子２００に取り付けられるときにコントローラ１２０にダウンロードされる。追加の例示的アクセサリとして、知覚能力用のものがある（例えばオーディオおよびビジュアルディスプレイ、ハプティック、および／または芳香アタッチメント）。任意選択的に、音楽はユーザへのフィードバックのために、かつ／または運動を誘導するために使用される。

本発明の例示的実施形態では、以下の訓練モードの１つまたはそれ以上が椅子によって提供される。
（ａ）受動 − 椅子は患者を運動させる。
（ｂ）補助 − 椅子は、患者によって開始された患者の動きを補助する。
（ｃ）抵抗 − 患者は設定可能な負荷を付けて作業する。
（ｄ）バランス運動
（ｅ）起立および／または着座訓練
（ｆ）運動能力ならびに認知および／または知覚能力を結合する訓練
（ｇ）例えば患者の覚醒状態を維持する認知訓練
（ｈ）例えばジェスチャおよび／または１つの椅子で練習した例を使用し、または位置感知装置（または例えば磁気センサもしくはカメラ）を使用して、椅子上での運動および／または許容運動および／または訓練パラメータを制御する、スレーブおよびマスタ訓練。

本発明の例示的実施形態では、各肢部および／または関節に対し、動きの範囲および／または痛みの範囲を設定することができる。

設計の多様性
図７Ａ〜７Ｃは、装置１０２の代替的実現を示す。

図７Ａで、装置７００はボール状要素７０２を含み、そこから、アタッチメント（例えばグリップ）７０６を先端に有する伸縮自在のロッド７０４が延びる。足の訓練用の１対のフットペダル７０８が示されている。椅子は図示されず、椅子２００および３００をはじめ、様々なタイプの椅子を使用することができる。任意選択的に、マッサージ椅子（または他の多位置椅子）を使用し、コントローラを使用して、実行される訓練に適合する位置に椅子を動かす。任意選択的に、装置７００は、最小限の手間で椅子から遠ざけることができるように１つまたはそれ以上の収容可能な電動式車輪を含む。任意選択的に、患者はそのような動作のためにリモートコントロールを使用する。

図７Ｂは、要素７０２と同様の２つのボール状要素７２２および７２４、ならびにボール状要素７２６の上に着座した（例えばバランス運動用の）椅子を含む装置７２０を示す。脚を昇降させるため（例えば血流の向上のため、かつ／またはバランス運動のため）のレッグリフト７２８が任意選択的に設けられる。

図７Ｃは、ボール状要素７３２と、ボール状要素７３２に取り付けられたリストレストおよびハンドルを含むグリップ７３４と、例えば指示を表示するためのディスプレイ７４０とを含む装置７３０を示す。１つまたはそれ以上の収容可能な車輪を、装置７３０の本体７３８内に格納することができる。任意選択的に折畳み可能なハンドル７３６は、装置７３０を移動させるために設けることができる。別個の椅子が任意選択的に設けられ、あるいは起立状態での運動が実行される。ベッドから臥位状態での運動を実行することができる。

本発明の例示的実施形態では、システム１００（図１）は移動ロボット要素を含み、それは、例えば室内に移動し患者を訪問するために、あるいはカメラの代わりに患者に彼の家の一部の映像を見せるために、使用することができる。

上記実施形態では椅子を示したが、これは本質的な特徴ではない。むしろ、他の装置、例えばジム装置で高齢者人口の必要に応じた適応を施すことができる。１例として、活動センタを含む自転車がある。別の例として、上述の通り体重安全管理を含む腹筋トレーナがある。別の例として、２つの関節ハンドルを持つロッドを含む、図７Ａの簡易バージョンがある。高齢者用の全ての装置に全ての特徴を設ける必要は無いことを理解されたい。

図８は、本発明の例示的実施形態に係る代替的運動訓練装置８００を示す。任意選択的な下肢訓練部は、ペダル８０４が装着された基部８０２を含む。任意選択的に、ペダルは、その軸を中心に回転することに対して代替的に、または追加的に、（例えば自転車のように）水平軸に対して回転運動することができる。図示する通り、２つの基部８０２および８０２’（ペダル８０４’付き）が示されている。椅子は任意選択的に、基部の間に配置される。任意選択的上肢部は、少なくとも１つの肢部ユニット８１２が取り付けられた少なくとも１つの弓状要素８０６を備える。弓状要素８０６は任意選択的に、軸８２４を中心に回転することができるように蝶着される。第１ヒンジ８０８は弓状要素８０６を基部８０２に取り付ける。第２ヒンジ８１０は、弓状要素８０６をその鏡像要素８０６’に結合するために使用することができる。肢部ユニット８１２は任意選択的に、弓状要素８０６に沿って手動で、電動で、かつ／または抵抗を掛けて運動することのできる基部８１４を含む。ハンドル８１６は任意選択的に基部８１４から伸縮し、その端部に任意選択的グリップ８１８を含む。任意選択的に、グリップは交換可能である。１つまたはそれ以上の肢部ユニット８２０および８２２を弓状要素８０６’に設けることができる。

使用時に、患者は装置８００の基部８０２および８０２’の間に入り、グリップ８１８を掴む。弓状部８０６の回転をハンドル８１６の伸縮運動と組み合わせて使用して、グリップ８１８の任意の空間位置を達成することができる。ハンドル８１６の回転も可能である。アクチュエータ（図示せず）およびセンサ（図示せず）は、図１で説明したように使用することができる。

収納のために、弓状要素８０６および８０６’は、左アームに対して示された軸８２４を中心として、基部８０２および８０２’の上に折り畳むことができる。

装置８００は任意選択的に、歩行を教えるために、例えば足および腕の正しい運動を一緒に教えるために使用される。大腿および／または膝を係合するための関節アームを設けることもできる。

代替的実施形態では、基部８０２および８０２’は弓状要素、例えば床に敷かれた要素、または例えば要素８０６に対して直交する垂直要素をも含む。グリップ８１８の代わりに、レッグアタッチメントまたはペダルを設けることができる。

上記用途は高齢者に焦点を当てたが、本発明に係る装置のユーザは高齢者に限定されず、むしろ、リハビリテーションを受ける人、あるいはそれ以外の健康な障害者、例えば手足の一部を切断した人、認知に限界および／または遅れのある人にも適用することができることを理解されたい。別の実施例では、健康椅子は妊娠注意期間中の妊婦によって使用される。

加えて、上述した特徴は一般的に、健康システム以外のシステムに使用することができる。例えば、図８の装置は運動に、または太極拳の練習に使用することができる。

本願は椅子のような具体的な装置に焦点を当てたが、センサが無い場合、または非リハビリテーションシステムでは、例えばフィードバックを提供するのを補助するために、ワイヤレスセンサおよび刺激器を使用することもできることに留意されたい。

ロボットおよび位置決め装置の様々な設計（例えば６本足）が当業界で公知である。本書に記載した様々な記述を、本発明の例示的実施形態に従って、そのようなロボットおよび／または位置決め装置に適応させることができることを理解されたい。代替的に、または追加的に、そのようなロボットおよび装置に、全て本発明の例示的実施形態に従って、本書に記載した方法の中から様々なものを実行するためのソフトウェアを設けることができる。

開示内容を参照によって本書に援用する以下の仮出願およびＰＣＴ出願は、本発明の実施形態と共に使用することのできる装置および／または方法を記載している。

開示内容を参照によって本書に援用する、２００４年８月２５日に出願した米国特許仮出願第６０／６０４６１５は、脳の可塑性の効果を考慮に入れることを記載している。本書に記載した方法は、例えば使用するフィードバックまたは装置モードのタイプについて決定するための入力として、ＥＥＧまたはｆＭＲＩを使用することができる。

出願番号第ＰＣＴ／ＩＬ２００５／０００１４２号の「Ｍｅｔｈｏｄｓ ａｎｄ Ａｐｐａｒａｔｕｓ ｆｏｒ Ｒｅｈａｂｉｌｉｔａｔｉｏｎ ａｎｄ Ｔｒａｉｎｉｎｇ」と称するＰＣＴ出願は、リハビリテーションに使用することのできる装置および方法を記載している。

出願番号第ＰＣＴ／ＩＬ２００５／０００１３６号の「Ｍｅｔｈｏｄｓ ａｎｄ Ａｐｐａｒａｔｕｓｅｓ ｆｏｒ Ｒｅｈａｂｉｌｉｔａｔｉｏｎ Ｅｘｅｒｃｉｓｅ ａｎｄ Ｔｒａｉｎｉｎｇ」と称するＰＣＴ出願は、椅子に基づくリハビリテーションおよびバランスリハビリテーションを記載している。

出願番号第ＰＣＴ／ＩＬ２００５／０００１３８号の「Ｇａｉｔ Ｒｅｈａｂｉｌｉｔａｔｉｏｎ Ｍｅｔｈｏｄｓ ａｎｄ Ａｐｐａｒａｔｕｓｅｓ」と称するＰＣＴ出願は、歩行の部分毎および全体としてのリハビリテーションを記載している。

出願番号第ＰＣＴ／ＩＬ２００５／０００１３７号の「Ｒｅｈａｂｉｌｉｔａｔｉｏｎ ｗｉｔｈ Ｍｕｓｉｃ」と称するＰＣＴ出願は、音楽をフィードバックとして、かつ／またはリハビリテーションを誘導するために使用することを記載している。

出願番号第ＰＣＴ／ＩＬ２００５／０００１３５号の「Ｎｅｕｒｏｍｕｓｃｕｌａｒ Ｓｔｉｍｕｌａｔｉｏｎ」と称するＰＣＴ出願は、麻痺性肢部を動かしながら該肢部を刺激し、あるいは他の方法で該肢部の運動を介助することを記載している。例えば健康な肢部のＥＭＧ測定は任意選択的に、麻痺性肢部の刺激および／または介助される運動を決定するために、本願の教示の一部として使用される。

出願番号第ＰＣＴ／ＩＬ２００５／０００１３９号の「Ｆｉｎｅ Ｍｏｔｏｒ Ｃｏｎｔｒｏｌ Ｒｅｈａｂｉｌｉｔａｔｉｏｎ」と称するＰＣＴ出願は、微細な運動制御のリハビリテーション、および日常の生活の介助として、例えば食事を補助するために、ロボットアームを使用することを記載している。

本書に記載したリハビリテーション装置は任意選択的に、家庭のみならず、老人ホーム、病院、およびリハビリテーションセンタのような介護センタでも使用可能であることに注目されたい。

上述したリハビリテーションの方法は、ステップを省くか追加し、ステップの順序および使用する装置のタイプを変更することを含め、多くの方法で変更することができることは、理解されるであろう。加えて、方法および装置の両方の多数の様々な特徴について記載した。幾つかの実施形態では、主として方法を説明したが、方法を実行するように適応された装置も、発明の範囲内であるとみなされる。様々な特徴を様々に組み合わせることができることを理解されたい。特に、特定の実施形態で上に示した全ての特徴が、本発明の全ての同様の実施形態に必要であるわけではない。さらに、上記特徴の組合せもまた、本発明の一部の実施形態の範囲内であるとみなされる。また、本発明の範囲内には装置、１つまたはそれ以上の引き裂きピン、１つまたはそれ以上の手足保持用アタッチメント、および／またはソフトウェアのセットを含むキットも含まれる。また、アーム位置の制御およびフィードバックの提供のような、本書に記載したステップを実行し、かつ／または誘導するために使用される、ハードウェア、ソフトウェア、およびそのようなソフトウェアを含むコンピュータ可読媒体も範囲内である。節の見出しはナビゲーションの補助のために提供したものであって、必ずしもその節の内容を制限するものとみなすべきではない。特許請求の範囲で使用する場合、用語「備える（ｃｏｍｐｒｉｓｅｓ）」、「含む（ｉｎｃｌｕｄｅｓ）」、「有する（ｈａｖｅ）」、およびそれらの活用変化形は、「含むがそれに限定されない（ｉｎｃｌｕｄｉｎｇ ｂｕｔ ｎｏｔ ｌｉｍｉｔｅｄ ｔｏ）」の意味である。また、便宜上、時々男性代名詞が使用されているが、装置は男女の両方に適していることに注意されたい。

当業熟練者は、本発明がこれまで説明したものによって限定されないことを理解されるであろう。むしろ、本発明の範囲は、特許請求の範囲によってのみ限定される。

本発明の例示的実施形態に係る健康システムの略ブロック図である。 本発明の例示的実施形態に係る複数の構成の健康椅子を示す。 本発明の例示的実施形態に係る複数の構成の健康椅子を示す。 本発明の例示的実施形態に係る複数の構成の健康椅子を示す。 本発明の代替的な例示的実施形態に係る健康椅子を示す。 図３の椅子の骨格を示す。 本発明の例示的実施形態に係る図４の骨格の様々な関節結合の可能性を示す。 本発明の例示的実施形態に係る図４の骨格の様々な関節結合の可能性を示す。 本発明の例示的実施形態に係る図４の骨格の様々な関節結合の可能性を示す。 本発明の例示的実施形態に係る健康システムのユーザの日課のフローチャートである。 本発明の例示的実施形態に係る健康システムの代替的設計を示す。 本発明の例示的実施形態に係る健康システムの代替的設計を示す。 本発明の例示的実施形態に係る健康システムの代替的設計を示す。 本発明の例示的実施形態に係る代替的な健康システムのフレーム設計を示す。

Claims (59)

1. 下記のものを含む健康装置：
   前記装置のユーザの身体部分のための少なくとも１つの支持体；
   前記身体部分を動かすように適応された少なくとも１つのロボットアクチュエータ；および
   前記ユーザの身体的訓練の必要性に応じて前記アクチュエータを制御するように構成されたコントローラであって、主として前記ユーザの非身体的訓練活動を補助するようにも適応されるコントローラ。
2. 少なくとも１つのセンサをさらに備える請求項１に記載の健康装置。
3. 前記少なくとも１つのセンサは前記装置の状態を感知する請求項２に記載の健康装置。
4. 前記少なくとも１つのセンサは前記ユーザの状態を感知する請求項２に記載の健康装置。
5. 前記ユーザの身体部分は前記ユーザの腕、脚、頭、胸郭、上半身、または下半身の少なくとも一部分である請求項１に記載の健康装置。
6. 前記少なくとも１つの支持体は調整可能である請求項１に記載の健康装置。
7. 前記少なくとも１つの支持体は関着される請求項１に記載の健康装置。
8. 前記装置の移動性をもたらすように適応された少なくとも１つのホイールまたはトラックをさらに備える請求項１に記載の健康装置。
9. 前記非身体的訓練活動は認知的訓練を含む請求項１に記載の健康装置。
10. 前記ユーザの少なくとも一部分を刺激するように適応かつ構成された少なくとも１つの刺激器をさらに備える請求項１に記載の健康装置。
11. 基部をさらに備える請求項１に記載の健康装置。
12. 前記装置の一部分は、ユーザ座位を含む、ユーザ立位からユーザ臥位までの範囲にわたって自在に調整可能である請求項１に記載の健康装置。
13. ユーザ生成物質用の容器をさらに備える請求項１に記載の健康装置。
14. 前記身体的訓練および非身体的訓練は前記ユーザの前記感知された状態に適合される請求項４に記載の健康装置。
15. 前記非身体的訓練活動は、社会化、スケジューリング支援、典型的な日常の活動、および他の装置の制御の少なくとも１つである請求項１に記載の健康装置。
16. 前記典型的な日常の活動は、就寝、食事、様々な姿勢を取ること、訓練、または動き回ることの少なくとも１つを含む請求項１５に記載の健康装置。
17. 前記スケジューリング支援は、前記ユーザの起床、リマインダの提供、または適時投薬の少なくとも１つを含む請求項１５に記載の健康装置。
18. 前記社会化は、他人とのコミュニケーションまたは他人との活動への参加の少なくとも１つを含む請求項１５に記載の健康装置。
19. 他の装置の制御は、娯楽装置、家電装置、通信装置、ドア、またはアラームの少なくとも１つを制御することを含む請求項１５に記載の健康装置。
20. 前記装置は肥満ユーザを受け入れるように適応かつ構成される請求項１に記載の健康装置。
21. 前記装置は、並行して動作する第２健康装置に連結される請求項１に記載の健康装置。
22. 前記装置と遠隔監視位置との間の通信リンクをさらに備える請求項１に記載の健康装置。
23. 下記のものを含む運動訓練装置：
    基部；
    前記基部に回転自在に取り付けられ、かつ少なくとも６０ｃｍの半径を有する弓状要素；および
    前記弓状要素に取り付けられ、かつそれに沿って移動するように適応された少なくとも１つのハンドル。
24. 健康装置のユーザを管理するための方法であって、少なくとも前記健康装置によって前記ユーザの状態を感知するステップと、活動を開始する前に前記ユーザの活動を前記感知された状態に自動的に適合させるステップとを含み、活動が前記健康装置を使用しながら実行される、方法。
25. 前記健康装置は一連のスケジューリング支援活動を前記ユーザに提供する請求項２４に記載の方法。
26. 活動を適合させるために前記ユーザを検査して前記ユーザの状態を評価するステップをさらに含む請求項２４に記載の方法。
27. 検査は口頭部分を含む請求項２６に記載の方法。
28. 検査は身体的部分を含む請求項２６に記載の方法。
29. 検査は、ユーザの検査の成績に基づいてユーザの得点を提供する請求項２６に記載の方法。
30. 前記状態の感知は、ユーザによって実行される活動の検査を含む請求項２４に記載の方法。
31. 前記状態の感知は、ユーザの意欲レベルを決定することを含む請求項２４に記載の方法。
32. ユーザの意欲レベルを強化することをさらに含む請求項３１に記載の方法。
33. 強化は少なくとも１つの誘因をユーザに提供することを含む請求項３２に記載の方法。
34. 強化は複数の人々と活動を実行することを含む請求項３２に記載の方法。
35. ユーザの成績は、前記複数の人々のうちの他人の成績と比較される請求項３４に記載の方法。
36. 強化は、成功する機会を高めながら活動を実行することを含む請求項３２に記載の方法。
37. 状態の感知は、ユーザの痛み検出を含む請求項２４に記載の方法。
38. 前記感知はユーザからの音声キューに基づく請求項３７に記載の方法。
39. 前記感知はユーザからの身体的キューに基づく請求項３７に記載の方法。
40. 痛みを含むように思われる活動の強度は低減される請求項３７に記載の方法。
41. 活動中に痛みが予想される場合、ユーザに通知される請求項３７に記載の方法。
42. ユーザの前記感知される状態に基づいて、前記活動の強度が徐々に増大する請求項２４に記載の方法。
43. 前記適合は、訓練パラメータを変動させることを含む請求項２４に記載の方法。
44. 前記適合は、予想される医療効果に活動を適合させることを含む請求項２４に記載の方法。
45. 前記活動は、軽い突き、マッサージ、またはユーザの血流の改善の少なくとも１つを含む請求項２４に記載の方法。
46. 前記活動は社会的相互作用を含む請求項２４に記載の方法。
47. 前記活動は、就寝、食事、様々な姿勢を取ること、訓練、または動き回ることの少なくとも１つを含む請求項２４に記載の方法。
48. 前記ユーザは肥満である請求項２４に記載の方法。
49. 前記ユーザは高齢者である請求項２４に記載の方法。
50. 前記ユーザは身体障害者である請求項２４に記載の方法。
51. 前記状態は身体的状態である請求項２４に記載の方法。
52. 前記状態は精神的状態である請求項２４に記載の方法。
53. 少なくとも身体的、触覚的、運動、振動的、嗅覚的、視覚的、または聴覚的キューによって前記ユーザに指示することをさらに含む請求項２４に記載の方法。
54. 前記活動中に前記ユーザの感知された状態に基づいて前記活動を変更することをさらに含む請求項２４に記載の方法。
55. 装置で実行すべき訓練を健康装置に教示する方法であって、前記装置における訓練位置に前記装置のユーザを付け、健康装置で前記訓練の一連のステップを実行し、一連のステップを将来実行するために記録し、前記実行中に前記健康装置によって適切に記録されなかったステップを繰り返すことを含む、方法。
56. 前記教示は遠隔位置から実行される請求項５５に記載の方法。
57. 前記教示は前記ユーザの療法士によって行なわれる請求項５５に記載の方法。
58. 前記教示は前記ユーザの介助者によって行なわれる請求項５５に記載の方法。
59. 前記教示は前記ユーザの家族の一員によって行なわれる請求項５５に記載の方法。

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