JP2008519788A - マクロロン−アミノ置換キノロン - Google Patents

マクロロン−アミノ置換キノロン Download PDF

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Abstract

本発明は、抗菌活性を有する、式(I):
Figure 2008519788

で示される化合物またはその医薬上許容される誘導体、その製造方法、これらを含有する組成物および医薬におけるその使用に関する。

Description

本発明は、抗微生物活性、特に抗菌活性を有する新規半合成マクロライドに関する。より特別には、本発明は、3位で置換された14および15員のマクロライド、その製造方法、それを含有する組成物および医薬におけるその使用に関する。
マクロライド抗菌物質は、細菌感染症の治療または予防に有用であることが知られている。しかしながら、マクロライド耐性細菌株の出現により、新たなマクロライド化合物を開発することが必要とされている。例えば、EP0895999、WO03/042228およびWO04/039822は、抗菌活性を有するマクロライド環の4’’位で修飾された誘導体を開示している。
本発明により、本願発明者らは、抗微生物活性を有する、新規な3位で置換された14および15員のマクロライドを見出した。
かくして、本発明は、式(I):
Figure 2008519788
[式中:
Aは、二価ラジカル−C(O)−、−N(R)−CH−、−CH(NR)−または−C(=NR10)−であるか、あるいは、AおよびRは、その間にある原子と一緒になって、下記式:
Figure 2008519788
を有する環状基を形成し;
は、下記式:
Figure 2008519788
(式中、R13は、−OC(O)(CH14、−OC(O)N(R15)(CH14、−O(CH14
Figure 2008519788
である)
を有する基であり;
あるいは
Aは、二価のラジカル−N(R)−CH−であり、Rは、下記式:
Figure 2008519788
(式中、R13は−NHC(O)(CH14である)
を有する基であり;
は、水素またはヒドロキシル保護基であり;
は、水素、9または10員の縮合ビサイクリックヘテロアリールにより置換されていてもよい、C1−4アルキルまたはC3−6アルケニルであり;
は、ヒドロキシ、9または10員の縮合ビサイクリックヘテロアリールにより置換されていてもよいC3−6アルケニルオキシ、またはC1−6アルコキシまたは−O(CHNR16により置換されていてもよいC1−6アルコキシであるか、あるいはRおよびAは、その間にある原子と一緒になって、式(IA)で示される環状基を形成し;
はヒドロキシであるか、あるいは
およびRは、その間の原子と一緒になって、下記式:
Figure 2008519788
(式中、Vは、二価ラジカル−CH−、−CH(CN)−、−O−、−N(R17)−または−CH(SR17)−である:ただし、Rが式(IC)で示される基である場合、Vは−O−である)
を有する環状基を形成し;
は、水素またはフッ素であり;
は、水素またはC1−6アルキルであり;
およびRは、各々独立して、水素、C1−6アルキルまたは−C(O)R18であるか、あるいは
およびRは、一緒になって、=CH(CR1819アリール、=CH(CR1819ヘテロサイクリル、=CR1819または=C(R18)C(O)OR18を形成し、ここに、該アルキル、アリールおよびヘテロサイクリル基は、3個までのR20から独立して選択される3個までの基により置換されていてもよく;
10は−OR21であり;
11およびR12は、各々独立して、水素、ヒドロキシルおよびC1−6アルコキシから独立して選択される1または2個の基により置換されていてもよい、C1−6アルキル、ヘテロアリール、またはアリールであり;
14は、下記式:
Figure 2008519788
を有するヘテロサイクリック基であり;
15、R16、R18およびR19は、各々独立して、水素またはC1−6アルキルであり;
17は、水素、または置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよい5または6員のヘテロアリールおよび置換されていてもよい9または10員の縮合ビサイクリックヘテロアリールから選択される基により置換されていてもよいC1−4アルキルであり;
20は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、アジド、−C(O)R26、−C(O)OR26、−OC(O)R26、−OC(O)OR26、−NR27C(O)R28、−C(O)NR2728、−NR2728、ヒドロキシ、C1−6アルキル、−S(O)1−6アルキル、C1−6アルコキシ、−(CHアリールまたは−(CHヘテロアリールであり、ここに、該アルコキシ基は、NR1819、ハロゲンおよび−OR18から独立して選択される3個までの基により置換されていてもよく、該アリールおよびヘテロアリール基は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、アジド、−C(O)R29、−C(O)OR29、−OC(O)OR29、−NR30C(O)R31、−C(O)NR3031、−NR3031、ヒドロキシ、C1−6アルキルおよびC1−6アルコキシから独立して選択される5個までの基により置換されていてもよく;
21は、水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−6アルケニルまたは5または6員のヘテロサイクリック基であり、ここに、該アルキル、シクロアルキル、アルケニルおよびヘテロサイクリック基は、置換されていてもよい5または6員のヘテロサイクリック基、置換されていてもよい5または6員のヘテロアリール、−OR32、−S(O)32、−NR3233、−CONR3233、ハロゲンおよびシアノから独立して選択される3個までの基により置換されていてもよく;
22は、水素、−C(O)OR34、−C(O)NHR34、−C(O)CHNOまたは−C(O)CHSOであり;
23およびR24は、各々独立して、水素、C1−4アルキルまたはC3−7シクロアルキルであり、ここに、該アルキルおよびシクロアルキル基は、ヒドロキシ、シアノ、C1−4アルコキシ、−CONR3536および−NR3536から独立して選択される3個までの基により置換されていてもよく;
23およびR24は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、酸素、硫黄およびN−R37から選択される1個の付加的なヘテロ原子を含有していてもよい、5または6員のヘテロサイクリック環を形成するか、あるいは
23はC1−4アルキルであり、Xは−C(R41)−であり、R24およびR41は、結合して、下記式:
Figure 2008519788
を有する環状基を形成し;
25は、ハロゲン、C1−4アルキル、C1−4チオアルキル、C1−4アルコキシ、−NH、−NH(C1−4アルキル)または−N(C1−4アルキル)であり;
26は、水素、C1−10アルキル、−(CHアリールまたは−(CHヘテロアリールであり;
27およびR28は、各々独立して、水素、−OR18、C1−6アルキル、−(CHアリールまたは−(CHヘテロサイクリルであり;
29は、水素、C1−10アルキル、−(CHアリールまたは−(CHヘテロアリールであり;
30およびR31は、各々独立して、水素、−OR18、C1−6アルキル、−(CHアリールまたは−(CHヘテロサイクリルであり;
32およびR33は、各々独立して、水素、C1−4アルキルまたはC1−4アルコキシC1−4アルキルであり;
34は、水素、
ハロゲン、シアノ、C1−4アルコキシ(フェニルまたはC1−4アルコキシにより置換されていてもよい)、−C(O)C1−6アルキル、−C(O)OC1−6アルキル、−OC(O)C1−6アルキル、−OC(O)OC1−6アルキル、−C(O)NR3839、−NR3839およびフェニル(ニトロまたは−C(O)OC1−6アルキルにより置換されていてもよい)から選択される3個までの基により置換されていてもよいC1−6アルキル、
−(CH3−7シクロアルキル、
−(CHヘテロサイクリル、
−(CHヘテロアリール、
−(CHアリール、
3−6アルケニル、または
3−6アルキニルであり;
35およびR36は、各々独立して、水素またはC1−4アルキルであり;
37は、水素またはメチルであり;
38およびR39は、各々独立して、水素、またはフェニルもしくは−C(O)OC1−6により置換されていてもよいアルキルC1−6アルキルであり;あるいは
38およびR39は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、酸素、硫黄およびN−R37から選択される1個の付加的なヘテロ原子を含有していてもよい、5または6員のヘテロサイクリック基を形成し;
40は、水素、C1−4アルキル、C3−7シクロアルキル、置換されていてもよいフェニルもしくはベンジル、アセチルまたはベンゾイルであり;
41は、水素またはR25であるか、またはXが−C(R41)−である場合、R41およびR24は、結合して、式(IF)で示される環状基を形成してもよく;
は、二価ラジカル−Y(CHZ−または−Y(CH−であり;
は、Uまたは二価ラジカル−O−、−N(R40)−、−S(O)−または−CH−であり;
YおよびZは、各々独立して、二価ラジカル−N(R40)−、−O−、−S(O)−、−N(R40)C(O)−、−C(O)N(R40)−または−N[C(O)R40]−であり;
WおよびXは、各々独立して、−C(R41)−または窒素である:ただし、WおよびX両方ともは窒素ではなく;
dは2〜5の整数であり;
eは2〜4の整数であり;
f、i、k、m、n、pおよびqは、各々独立して、0〜4の整数であり;
g、h、jおよびsは、各々独立して、0〜2の整数であり;
rは、2〜5の整数である]
で示される化合物およびその医薬上許容される誘導体を提供する。
別の態様において、本発明は、また、R23がC1−4アルキルであり、Xが−C(R41)−であり、R24およびR41が、結合して下記式:
Figure 2008519788
を有する環状基を形成する化合物を提供する。
「医薬上許容される」なる用語は、本明細書で用いられる場合、医薬的な使用に適した化合物を意味する。医薬において用いるに適した本発明の化合物の塩および溶媒和物は、対イオンまたは関連する溶媒が医薬上許容される化合物である。しかしながら、医薬上許容されない対イオンまたは関連する溶媒を有する、塩および溶媒和物も、例えば、本発明の他の化合物およびその医薬上許容される塩および溶媒和物の調製において中間体として使用され、本発明の範囲である。
「医薬上許容される誘導体」なる用語は、本明細書で用いられる場合、本発明の化合物のいずれもの医薬上許容される塩、溶媒和物またはプロドラッグ、例えば、エステルを意味し、これは受容者に投与した場合、(直接または間接的に)本発明の化合物または活性代謝物またはその残基を提供することができる。かかる誘導体は、過度の実験を行うことなく、当業者に明らかなものである。さらに、これに関しては、Burger’s Medicinal Chemistry and Drug Discovery, 5th Edition, Vol 1: PrinciplesおよびPractice(出典明示により本明細書に組み入れる)を参照。医薬上許容される誘導体の例としては、塩、溶媒和物、エステル、カルバミン酸およびリン酸エステルが挙げられる。さらなる医薬上許容される誘導体の例としては、塩、溶媒和物およびエステルが挙げられる。医薬上許容される誘導体のさらなる例としては、塩およびエステル、例えば塩が挙げられる。
本発明の化合物は、医薬上許容される塩の形態であってもよく、および/または医薬上許容される塩の形態で投与してもよい。適当な塩に関しては、Bergeetal., J. Pharm. Sci., 1977, 66, 1-19を参照のこと。
典型的には、医薬上許容される塩は、所望の酸または塩基を適宜用いて調製することができる。塩は溶液から沈殿させ、濾過により回収してもよく、あるいは、溶媒を蒸発させることにより回収してもよい。例えば、酸、例えばラクトビオン酸の水溶液は、溶媒、例えばアセトニトリル、アセトンまたはTHF中の式(I)で示される化合物の溶液に加え、得られた混合物を蒸発させて、乾燥し、水に再び溶解し、凍結乾燥して、固体として酸付加塩を得ることができる。別法として、式(I)で示される化合物を適当な溶媒、例えば、アルコール、例えばイソプロパノール中に溶解し、酸を同様の溶媒または他の適当な溶媒に溶解させてもよい。ついで、得られた酸付加塩を直接、または低極性溶媒、例えばジイソプロピルエーテルまたはヘキサンを添加することにより沈殿させ、濾過により単離してもよい。
式(I)で示される化合物で示される化合物が、1種またはそれ以上の塩基性基を含有する場合、二塩(2:1 酸:式(I)で示される化合物)または三塩(3:1 酸:式(I)で示される化合物)も形成することができ、これは本発明の塩であることは、当業者には明らかだろう。
適当な付加塩は、非毒性塩を形成する無機または有機酸から形成され、例えばラクトビオン酸塩((S)−(+)−マンデル酸塩、(R)−(−)−マンデル酸塩および(R,S)−マンデル酸塩を含む)、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、リン酸水素塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、ギ酸塩、グルコン酸塩、コハク酸塩、エチルコハク酸塩(4−エトキシ−4−オキソ−ブタン酸塩)、ピルビン酸塩、シュウ酸塩、オキサロ酢酸、サッカラート、安息香酸塩、アルキルまたはアリールスルホン酸塩(例えば、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩またはp−トルエンスルホン酸塩)およびイセチオン酸塩が挙げられる。一の具体例において、適当な塩は、ラクトビオン酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、(L)−(+)−酒石酸塩、(S)−(+)−マンデル酸塩およびビス−(S)−(+)−マンデル酸塩例えば、ラクトビオン酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩および(L)−(+)−酒石酸塩、例えばラクトビオン酸塩およびクエン酸塩が挙げられる。
医薬上許容される塩基性塩は、アンモニウム塩、アルカリ金属塩、例えばナトリウムおよびカリウムのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、例えばカルシウムおよびマグネシウムのアルカリ土類金属塩および、例えば第一級、第二級および第三級アミン、例えばイソプロピルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、トリメチルアミン、ジシクロヘキシルアミンおよびN−メチル−D−グルカミンの塩を含む、有機塩基との塩を含む。
本発明の化合物は、塩基性および酸性中心を有していてもよく、したがって、双性イオンの形態であってもよい。
有機化学の当業者には、多くの有機化合物が、それらが反応する溶媒、あるいは沈殿もしくは結晶化における溶媒と複合体を形成しうることは明らかだろう。これらの複合体は、「溶媒和物」として知られている。例えば、水との複合体は、「水和物」として知られている。本発明の化合物の溶媒和物は、本発明の範囲内に含まれる。式(I)で示される化合物の塩は、溶媒和物(例えば、水和物)を形成し、また、本発明は、かかるすべての溶媒和物を含む。
「プロドラッグ」なる用語は、本明細書で用いられる場合、体内で変化する、例えば血中で加水分解して、医薬的作用を有するその活性形態に変化する化合物を意味する。医薬上許容されるプロドラッグは、T. Higuchi and V. Stella, 「Prodrugs as Novel Delivery Systems」, Vol. 14 of the A.C.S. Symposium Series; Edward B. Roche, ed., 「Bioreversible Carriers in Drug Design」, American Pharmaceutical Association and Pergamon Press, 1987;およびD. Fleisher, S. RamonおよびH. Barbra, 「Improved oral drug delivery: solubility limitations overcome by the use of prodrugs」, Advanced Drug Delivery Reviews (1996) 19(2) 115-130(各々出典明示により本明細書に組み入れる)に記載されている。
プロドラッグは、かかるプロドラッグを患者に投与した場合に、式(I)で示される化合物をインビボで放出するいずれもの共有結合担体である。プロドラッグは、一般的には、官能基を修飾することにより調製することができ、かかる修飾は、慣用的な操作により、またはインビボにて開裂し、親化合物を与える。プロドラッグは、例えば、ヒドロキシ、アミンまたはスルフヒドリル基がいずれかの基に結合し、患者の体内に投与された場合に開裂して、ヒドロキシ、アミンまたはスルフヒドリル基を形成する本発明の化合物を含む。かくして、プロドラッグの代表的な例としては、(限定するものではないが)式(I)で示される化合物のアルコール、スルフヒドリルおよびアミン官能基の酢酸、ギ酸および安息香酸誘導体が挙げられる。さらに、カルボン酸(−COOH)である場合、エステル、例えばメチルエステル、エチルエステル等を用いることもできる。エステルは、それ自体で活性であるか、および/またはヒトのインビボ条件下で加水分解されることができる。適当な医薬上許容されるインビボで加水分解可能なエステル基は、ヒトの体内で容易に分解して、親酸またはその塩を放出するものである。
以後、本発明の化合物と言及する場合、式(I)で示される化合物およびその医薬上許容される誘導体を含む。
立体異性体に関して、式(I)で示される化合物は、1個以上の不斉炭素原子を有する。一般式(I)において、立体のくさび形結合は、結合が紙面の上部にあることを示す。破線の結合は、結合が紙面の下にあることを示す。波線の結合
Figure 2008519788
は、結合が紙面の上または下のいずれであってもよいことを示す。かくして、Rが式(IC)で示される基である場合、本発明は、4’’炭素でのエピマーおよびそれらの混合物の両方を含む。
しかしながら、波線の結合
Figure 2008519788
が約90°で他の結合と交差している場合、これは、そこの結合が分子の残りの部分に結合していることを示すために用いられる。
分子上の置換基は、1個またはそれ以上の不斉炭素原子を有していてもよいことは明らかだろう。かくして、構造式(I)で示される化合物は、個々のエタンチオマーまたはジアステレオマーを生じうる。すべてのかかる異性体形態は、その混合物も含め、本発明の範囲内に含まれる。
本発明の化合物がアルケニル基を含有する場合、cis(Z)およびtrans(E)異性体もまた生じうる。本発明は、本発明の化合物の個々の立体異性体、および、適当な場合、個々の互変異性体形態も、それらの混合物も含め、含む。
ジアステレオマーまたはcisおよびtrans異性体の分離は、慣用的な技法、例えば、分別結晶、クロマトグラフィーまたはHPLCにより行うことができる。薬剤の立体異性体の混合物も、適宜、対応する光学的に純粋な中間体から調製するか、あるいは対応する混合物の適当なキラル支持体を用いるHPLCにより分割することにより、あるいは、対応する混合物を適当な光学活性酸または塩基と反応させることにより形成するジアステレオマー塩の分別結晶により調製することができる。
式(I)で示される化合物は、結晶形態であっても、アモルファス形態であってもよい。さらに、構造式(I)で示される化合物の結晶形態のいくつかは、多形体で存在することができ、本発明に含まれる。
がヒドロキシル保護基である化合物は、一般的に、式(I)で示される別の化合物の調製用の中間体である。
OR基が保護ヒドロキシル基である場合、これは、慣用的には、エーテルまたはアシルオキシ基である。特定の適当なエーテル基の例としては、Rがトリアルキルシリル(すなわち、トリメチルシリル)である化合物を含む。OR基がアシルオキシ基である場合、適当なR基の例としては、アセチルまたはベンゾイルが挙げられる。
13が、
Figure 2008519788
である場合、−U14基は、典型的には、ピペリジン環の3または4位に結合している。
14が構造式:
Figure 2008519788
を有するヘテロサイクリック基である場合、該ヘテロサイクリックは、上記したUまたはU基に5、6、7または8位で結合している。一の具体例において、ヘテロサイクリックは、6または7位で結合している。存在する場合、R25基は、環の他の空いている位、または非占有位に結合していてもよい。
14が、構造式:
Figure 2008519788
[式中、Xは−C(R41)−であり、ここに、R41はR25であるか、またはR41およびR24は結合して式(IF)で示される環状基を形成する]
を有する、ヘテロサイクリック基である場合、該ヘテロサイクリックは、(i)、(ii)または(iii)位で、上記したUまたはU基に結合している。一の具体例において、ヘテロサイクリックは、(ii)または(iii)位で結合している。存在する場合、R25基は、環の他の空いている位、または非占有位に結合していてもよい。
14が、構造式:
Figure 2008519788
で示されるヘテロサイクリック基である場合、該ヘテロサイクリックは、上記したUまたはU基に、2、3または4基で結合している。一の具体例において、ヘテロサイクリックは、2または3位で結合している。存在する場合、R25基は、環の他の空いている位、または非占有位に結合していてもよい。
14が、下記構造式:
Figure 2008519788
[式中、WはNであり、Xは−C(R41)−であり、ここに、R41はR25であるか、あるいはR41およびR24は、結合して式(IF)で示される環状基を形成するか、またはWは−C(R25)−であり、XはNまたは−C(R41)−であり、ここに、R41はR25であるか、またはR41およびR24は、結合して式(IF)で示される環状基を形成する]
を有するヘテロサイクリック基である場合、該ヘテロサイクリックは、(i)または(ii)位で上記したUまたはU基に結合する。一の具体例において、ヘテロサイクリックは、(ii)位で結合する。存在する場合、R25基は、環の他の空いている位、または非占有位に結合していてもよい。
14が、下記構造式:
Figure 2008519788
[式中、WはNまたは−C(R25)−である]
を有する、ヘテロサイクリック基である場合、該ヘテロサイクリックは、(i)、(ii)または(iii)位で、上記したUまたはU基に結合している。一の具体例において、ヘテロサイクリックは、(ii)位に結合する。存在する場合、R25基は、環の他の空いている位、または非占有位に結合していてもよい。
「アルキル」なる用語は、基または基の一部として本明細書で用いられる場合、特定の炭素原子を含有する直鎖または分枝鎖炭化水素鎖を意味する。例えば、C1−10アルキルは、少なくとも1個、多くて10個の炭素原子を含有する、直鎖または分枝鎖アルキルを意味する。「アルキル」なる用語の例としては、本明細書で用いられる場合、限定するものではないが、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、イソブチル、イソプロピル、t−ブチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニルおよびデシルが挙げられる。C1−4アルキル基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチルまたはt−ブチルが好ましい。
「C3−7シクロアルキル」基は、本明細書で用いられる場合、3〜7個の炭素原子の非芳香族単環式炭化水素環、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルまたはシクロヘプチルを意味する。
「アルコキシ」なる用語は、本明細書で用いられる場合、特定の個数の炭素原子を含有する、直鎖または分枝鎖アルコキシ基を意味する。例えば、C1−6アルコキシは、少なくとも1個、多くて6個の炭素原子を含有する、直鎖または分枝鎖アルコキシを意味する。「アルコキシ」なる用語の例としては、本明細書で用いられる場合、限定するものではないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、プロプ−2−オキシ、ブトキシ、ブト−2−オキシ、2−メチルプロプ−1−オキシ、2−メチルプロプ−2−オキシ、ペントキシおよびヘキシルオキシが挙げられる。C1−4アルコキシ基、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、プロプ−2−オキシ、ブトキシ、ブト−2−オキシまたは2−メチルプロプ−2−オキシが好ましい。
「アルケニル」なる用語は、基または基の一部として本明細書で用いられる場合、特定の数の炭素原子を含有し、少なくとも1個の二重結合を含有する、直鎖または分枝鎖炭化水素鎖を意味する。例えば、「C2−6アルケニル」は、少なくとも2個、多くて6個の炭素原子を含有し、少なくとも1個の二重結合を含有する、直鎖または分枝鎖アルケニルを意味する。同様に、「C3−6アルケニル」は、少なくとも3個、多くて6個の炭素原子を含有し、少なくとも1個の二重結合を含有する、直鎖または分枝鎖アルケニルを意味する。「アルケニル」なる用語の例としては、本明細書で用いられる場合、限定するものではないが、エテニル、2−プロペニル、3−ブテニル、2−ブテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、3−メチル−2−ブテニル、3−メチルブト−2−エニル、3−ヘキセニルおよび1,1−ジメチルブト−2−エニルが挙げられる。−O−C2−6アルケニルの形態の基において、二重結合は、好ましくは、酸素に隣接しないことは明らかだろう。
「アルキニル」なる用語は、一の基または他の基の一部として本明細書で用いられる場合、特定の数の炭素原子を含有し、少なくとも1個の三重結合を含有する、直鎖または分枝鎖炭化水素鎖を意味する。例えば、「C3−6アルキニル」は、少なくとも3個、多くて6個の炭素原子を含有し、少なくとも1個の三重結合を含有する、直鎖または分枝鎖アルキニルを意味する。「アルキニル」なる用語の例としては、本明細書で用いられる場合、限定するものではないが、プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、1−ペンチニルおよび3−メチル−1−ブチニルが挙げられる。
「アリール」なる用語は、本明細書で用いられる場合、芳香族炭素環基、例えばフェニル、ビフェニルまたはナフチル、例えばフェニルを意味する。
「ヘテロアリール」なる用語は、本明細書で用いられる場合、特記しない限り、窒素、酸素および硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を有し、少なくとも1個の炭素原子を含有し、単環および二環系を含む、5〜10員の芳香族ヘテロサイクルを意味する。ヘテロアリール環の例としては、限定するものではないが、フラニル、チオフェニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、テトラゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピラジニル、ピリミジニル、トリアジニル、キノリニル、イソキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、ベンゾフラニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾキサゾリル、1,3−ベンゾジオキサゾリル、インドリル、ベンゾチアゾリル、フリルピリジン、オキサゾールピリジルおよびベンゾチオフェニルが挙げられる。
「5または6員のヘテロアリール」なる用語は、本明細書で用いられる場合、一の基または他の基の一部として、酸素、窒素および硫黄から独立して選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する、単環式5または6員の芳香族ヘテロサイクルを意味する。例としては、限定するものではないが、フラニル、チオフェニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピラジニル、ピリミジニルおよびトリアジニルが挙げられる。
「9または10員の縮合ビサイクリックヘテロアリール」なる用語は、本明細書で用いられる場合、一の基または他の基の一部として、酸素、窒素および硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する、9または10員の縮合ビサイクリックヘテロアリールを意味する。例としては、限定するものではないが、キノリニル、イソキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、ベンゾフラニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾキサゾリル、1,3−ベンゾジオキサゾリル、インドリル、ベンゾチアゾリル、フリルピリジン、オキサゾールピリジルおよびベンゾチオフェニルが挙げられる。
「ヘテロサイクリル」なる用語は、本明細書で用いられる場合、特記しない限り、酸素、窒素および硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する、モノサイクリックまたはビサイクリック3〜10員の飽和または非芳香族、不飽和炭化水素環を意味する。好ましくは、ヘテロサイクリル環は、5または6の環原子を有する。ヘテロサイクリル基の例としては、限定するものではないが、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリノ、テトラヒドロピラニルおよびチオモルホリノが挙げられる。
「5または6員のヘテロサイクリック基」なる用語は、一の基または基の一部として本明細書で用いられる場合、酸素、窒素および硫黄から独立して選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する、単環式5または6員の飽和炭化水素環を意味する。かかるヘテロサイクリル基の例としては、限定するものではないが、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリノ、テトラヒドロピラニルおよびチオモルホリノが挙げられる。
「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子を意味する。
「置換されていてもよいフェニル」、「置換されていてもよいフェニルまたはベンジル」、「置換されていてもよい5または6員のヘテロアリール」、「置換されていてもよい9または10員の縮合ビサイクリックヘテロアリール」または「置換されていてもよい5または6員のヘテロサイクリック基」なる用語は、本明細書で用いられる場合、ハロゲン、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、アミノ、C1−4アルキルアミノまたはジC1−4アルキルアミノ、フェニルおよび5または6員のヘテロアリールから独立して選択される1〜3個の基により置換されている基を意味する。
当業者には明らかなように、式(I)で示される化合物は、抗菌活性を有し、4’’位にヒドロキシ基またはアミノ基を有するクラジノースを含有する、エリスロマイシンAから誘導される、公知の14および15員のマクロライドの誘導体である。本発明にしたがって誘導されうる14および15員のマクロライドは、例えば、以下のもの:
アジスロマイシン、
11−O−メチル−アジスロマイシン、
アジスロマイシン11,12−カルボネート、
6−O−メチルエリスロマイシンA、
6−O−メチルエリスロマイシンA9−オキシム、
6−O−メチルエリスロマイシンA9−O−アルキル−オキシム、
エリスロマイシン9−オキシム、
エリスロマイシン9−O−アルキル−オキシム、
エリスロマイシン11,12−カルボネート、
エリスロマイシン9−オキシム11,12−カルボネート、
6−O−メチル−11−デオキシ−11−アミノ−エリスロマイシンA11,12−カルバメート、
(9S)−9−ジヒドロ−エリスロマイシン、および
(9S)−9−ジヒドロ−エリスロマイシン9,11−エチリデンアセタール
を含み、上記マクロライドは、4’’ヒドロキシル基がアミノ基により置換され、4’’位に(R)、(S)または(R,S)立体化学を有するマクロライドを与える。
式(I)で示される化合物において、式(IE)で示されるヘテロサイクリック基(R14)は、リンカー基を介して、14または15員のマクロライドの4’’位に結合している。本発明に用いるのに適したリンカー基は、例えば、以下の:
−OC(O)(CHNH(CH−;
−OC(O)(CHNH(CHS−;
−OC(O)(CHNH(CHO−;
−O(CHN(CH)(CH−;
−O(CHNH(CHS−;
−O(CHO(CH−;および
−O(CHNH(CHO−
が挙げられる。
一の具体例において、Aは−N(R)−CH−、−CH(NR)−または−C(=NR10)−であるか、またはAおよびRは、その間にある原子と一緒になって、下記式:
Figure 2008519788
を有する、環状基を形成する。
他の具体例において、Aは−C(O)−、−N(R)−CH−または−CH(NR)−であるか、またはAおよびRは、その間にある原子と一緒になって、下記式:
Figure 2008519788
を有する、環状基を形成する。
他の具体例において、Aは−C(O)−、−N(R)−CH−または−CH(NR)−である。他の具体例において、Aは、−C(O)−、−CH(NR)−または−C(=NR10)−である。さらなる具体例において、Aは−C(O)−または−CH(NR)−である。Aの代表的な例としては、−C(O)−、−N(R)−CH−および−C(=NR10)−が挙げられる。
の代表的な例としては、
Figure 2008519788
が挙げられる。
の代表的な例としては、水素が挙げられる。
の代表的な例としては、水素およびC1−4アルキル、例えば水素およびメチル、例えば、水素が挙げられる。
一の具体例において、RおよびRはヒドロキシであるか、またはRおよびRは、その間にある原子と一緒になって、下記構造式:
Figure 2008519788
[式中、Vは、−CH−、−CH(CN)−、−O−、−N(R17)−または−CH(SR17)−から選択される二価ラジカルである]
を有する、環状基を形成する。さらなる具体例において、RおよびRはヒドロキシである。
の代表的な例としては、水素が挙げられる。
の代表的な例としては、C1−4アルキル、例えばメチルが挙げられる。
一の具体例において、R11およびR12は、各々独立して、水素またはC1−6アルキルである。さらなる具体例において、R11およびR12の1個は水素であり、他方はメチルである。
一の具体例において、R13は、−OC(O)(CH14、−O(CH14
Figure 2008519788
である。
13の代表的な例としては、−OC(O)(CH14および−O(CH14、例えば−OC(O)(CH14が挙げられる。
14の代表的な例としては、下記構造式:
Figure 2008519788
[式中、ヘテロサイクリックは、6または7位、例えば6位で、上記したUまたはU基に結合する]
を有する、ヘテロサイクリック基;
下記構造式:
Figure 2008519788
[式中、Xは−C(R41)−であり、ここに、R41およびR24は、結合して、式(IF)で示される環状基を形成し、該ヘテロサイクリックは、(ii)または(iii)位において、例えば(ii)位において、上記したUまたはU基に結合する]
を有する、ヘテロサイクリック基;
下記構造式:
Figure 2008519788
[該ヘテロサイクリックは、2または3位、例えば6位で、上記したUまたはU基に結合する]
を有する、ヘテロサイクリック基;および
下記構造式:
Figure 2008519788
[ここに、該ヘテロサイクリックは、(ii)位で、上記したUまたはU基に結合している]
を有する、ヘテロサイクリック基が挙げられる。
例えば、R14は、下記構造式:
Figure 2008519788
[式中、ヘテロサイクリックは、6または7位、例えば6位で、上記したUまたはU基に結合している]
を有する、ヘテロサイクリック基である。
14の別の例としては、下記構造式:
Figure 2008519788
[式中、R23はC1−4アルキルであり、Xは−C(R41)−であり、ここに、R41およびR24は、結合して、式(IF−a)で示される環状基を形成し、該ヘテロサイクリックは、(ii)または(iii)位、例えば(ii)位で、上記したUまたはU基に結合している]
を有する、ヘテロサイクリック基を意味する。
一の具体例において、R15は水素である。
17の代表的な例としては、水素が挙げられる。
21の代表的な例としては、水素および−OR32により置換されていてもよいC1−4アルキル、例えば水素および−OR32により置換されていてもよいメチルが挙げられる。
一の具体例において、R22は、水素、−C(O)OR34、−C(O)NHR34または−C(O)CHNOである。さらなる具体例において、R22は−C(O)OR34、−C(O)NHR34または−C(O)CHNOである。R22の代表的な例としては、−C(O)OR34が挙げられる。
一の具体例において、R23およびR24は、各々独立して、水素またはC1−4アルキルであり、例えば、R23は水素であり、R24はメチルであるか、あるいはR23およびR24は、各々メチルである。他の具体例において、R23およびR24は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、酸素、硫黄およびN−R37から選択される1個の付加的なヘテロ原子を含有していてもよい5または6員のヘテロサイクリック環、例えば酸素、硫黄およびN−R37から選択される1個の付加的なヘテロ原子を含有する6員環、例えばモルホリノを形成する。さらなる具体例において、R23はC1−4アルキルであり、Xは−C(R41)−であり、R24およびR41は、結合して、式(IF)で示される環状基を形成する。
一の具体例において、R25はハロゲンである。
32の代表的な例としては、C1−4アルキル、例えばメチルが挙げられる。
34の代表的な例としては、水素が挙げられる。
40の代表的な例としては、水素およびC1−4アルキル、例えば水素およびメチル、例えば水素が挙げられる。
41の代表的な例としては、水素が挙げられ、Xが−C(R41)−である場合、R41およびR24が結合して式(IF)で示される環状基を形成する。
の代表的な例としては、−Y(CHZ−および−Y(CH−、例えば、−Y(CH−が挙げられる。
Vの代表的な例としては、−O−および−N(R17)−が挙げられる。
一の具体例において、WおよびXは、各々−C(R41)−であり、Wは−C(R41)−であり、Xは窒素であるか、またはWは窒素であり、Xは−C(R41)−である。
Wの代表的な例としては、−CH−および窒素が挙げられる。
Xの代表的な例としては、−CH−、窒素および−C(R41)−が挙げられ、ここに、R41およびR24は結合して式(IF)で示される環状基を形成する。
Yの代表的な例としては、−N(R40)−および−O−が挙げられる。
Zの代表的な例としては、−O−および−S−が挙げられる。
dの代表的な例としては、2および3、例えば2が挙げられる。
gの代表的な例としては、0が挙げられる。
rの代表的な例としては、2および3、例えば3が挙げられる。
sの代表的な例としては、0が挙げられる。
本発明の一の態様により、Rが:
Figure 2008519788
である式(I)で示される化合物を提供する。
この態様において、Rは、例えばHであってもよい。
この態様において、Rは、例えばC1−4アルキル、例えばメチルであってもよい。
この態様において、Rは、例えばヒドロキシであってもよい。
この態様において、Rは、例えばヒドロキシであってもよい。
この態様において、Rは、例えばHであってもよい。
本発明は、上記した具体例および代表例のすべての組合せを範囲に含むことは理解されるだろう。また、本発明は、特定の基またはパラメータ、例えばR、R18、R19、R20、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R35、R36、R37、R38、R39、R40、R41、h、i、j、k、m、n、pおよびsが、一またはそれ以上存在しうる式(I)で示される化合物を包含することも理解できるだろう。かかる化合物において、各々の基またはパラメータは、記載のものから独立して選択されることは明らかだろう。
本発明の化合物は、以下の化合物:
4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチルエリスロマイシンA、
4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−7−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−アジスロマイシン−11,12−カルボネート、
4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−(モルホリン−4−イル)−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチルエリスロマイシンA、
4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−メチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチルエリスロマイシンA、
4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−オキシム、
4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−メトキシン、
4’’−O−[3−[3−(3−カルボキシ−1−(N,N−ジメチルアミノ)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノプロピオニル]−6−O−メチルエリスロマイシンA(9E)−オキシム、
4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチルエリスロマイシンAラクトビオン酸塩、
4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチルエリスロマイシンAクエン酸塩、
4’’−O−{3−[2−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−[1,7]ナフチリジン−6−イルスルファニル)−エチルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
4’’−O−{3−[2−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−7−キノリニル)オキシエチルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチルエリスロマイシンA、
4’’−O−{3−[2−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−7−キノリニル)オキシエチルアミノ]プロピオニル}−アジスロマイシン、
4’’−O−{3−[2−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−7−キノリニル)オキシエチルアミノ]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−オキシム、
4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−アジスロマイシン、
4’’−O−{3−[3−(6−カルボキシ−2,3−ジヒドロ−3−メチル−7−オキソ−7H−[1,3,4]オキサジアジノ[6,5,4−ij]キノリン−9−イル)プロピルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチルエリスロマイシンA、
4’’−O−{3−[3−(6−カルボキシ−2,3−ジヒドロ−3−メチル−7−オキソ−7H−[1,3,4]オキサジアジノ[6,5,4−ij]キノリン−9−イル)プロピルアミノ]プロピオニル}−
エリスロマイシンA−(9E)−O−メトキシメチルオキシム、
4’’−O−{3−[[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピル]−メチルアミノ]−プロピル}−6−O−メチル−11−デゾキシ−11−(R)−アミノ−エリスロマイシンA11,12−カルバメート、
4’’−O−(2−{2−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−[1,7]−ナフチリジン−6−イルスルファニル)−エチルアミノ}−エチル)−6−O−メチル−エリスロマイシンA11,12−カルボネート、
4’’−O−{3−[2−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−(N,N−ジメチルアミノ)−4−オキソ−6−キノリニル)スルファニルエチルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチルエリスロマイシンA、
4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−(N,N−ジメチルアミノ)−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−エリスロマイシンA−(9E)−オキシム−11,12−カルボネート、
4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロポキシ]−プロピル}−6−O−メチル−エリスロマイシンAモノホルメート、
4’’−O−{2−[(2−{[3−カルボキシ−1−(ジメチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−1,7−ナフチリジン−6−イル]チオ}エチル)アミノ]エチル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
4’’−O−{2−[(2−{[3−カルボキシ−1−(ジメチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−7−キノリニル]オキシ}エチル)アミノ]エチル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
4’’−O−{3−[2−{[6−カルボキシ−8−(ジメチルアミノ)−5−オキソ−5,8−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]チオ}エチルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチルエリスロマイシンA、
4’’−O−{3−[3−[6−カルボキシ−8−(ジメチルアミノ)−5−オキソ−5,8−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル])プロピルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチルエリスロマイシンA、
4’’−O−[3−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニルエリスロマイシンA−(9E)−O−メトキシメチルオキシム、
4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]エチル}−6−O−メチルエリスロマイシンA、
4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−7−キノリニルオキシ)プロピルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチルエリスロマイシンA、
4’’−O−{2−[(2−{[3−カルボキシ−1−(ジメチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−7−キノリニル]オキシ}エチル)メチルアミノ]エチル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
4’’−O−{2−[(3−[3−カルボキシ−1−(ジメチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−6−キノリニル]プロピル)メチルアミノ]エチル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
4’’−O−{2−[(3−[3−カルボキシ−1−(ジメチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−6−キノリニル]プロピル)メチルアミノ]エチル}−6−O−メチル−エリスロマイシンAD−酒石酸塩、
4’’−O−{2−[(3−[3−カルボキシ−1−(ジメチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−6−キノリニル]プロピル)メチルアミノ]エチル}−6−O−メチル−エリスロマイシンAリン酸塩、
4’’−O−{2−[(3−[3−カルボキシ−1−(ジメチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−6−キノリニル]プロピル)メチルアミノ]エチル}−6−O−メチル−エリスロマイシンAフマル酸塩、
4’’−O−{2−[(3−[3−カルボキシ−1−(モルホリン−4−イル)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−6−キノリニル]プロピル)アミノ]エチル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
4’’−O−{2−[(3−[3−カルボキシ−1−(メチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−6−キノリニル]プロピル)アミノ]エチル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
4’’−O−{2−[(3−[3−カルボキシ−1−(ジメチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−6−キノリニル]プロピル)メチルアミノ]エチル}−エリスロマイシンA−(9E)−(シアノメチル)オキシム、
4’’−O−{3−[(3−[3−カルボキシ−1−(ジメチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−6−キノリニル]プロピル)メチルアミノ]プロピル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−メチルオキシム−エリスロマイシンA、
4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−メトキシメチルオキシム−エリスロマイシンA、
4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−9−ジヒドロ−エリスロマイシン−9,11−エチリデンアセタール、
4’’−O−{2−[2−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−スルファニル)−エトキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−オキシム−エリスロマイシンA、
4’’−O−{2−[2−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−スルファニル)−エトキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−オキシム−エリスロマイシンAトリフルオロアセテート塩、
4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−オキシム−エリスロマイシンA、
4’’−O−{2−[2−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イルスルファニル)−エトキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−メチルオキシム−エリスロマイシンA、
4’’−O−{2−[2−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イルスルファニル)−エトキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−メトキシメチルオキシム−エリスロマイシンA、
4’’−O−{2−[2−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イルスルファニル)−エトキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−メトキシメチルオキシム−エリスロマイシンAトリフルオロアセテート、
4’’−O−{2−[2−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−スルファニル)−エトキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−(2−ジエチルアミノエチル)−オキシム−エリスロマイシンA、
4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−(シアノメチル)オキシム−エリスロマイシンA、
4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−(メトキシカルボニルメチル)オキシム−エリスロマイシンA、
4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−9−O−(2−ジエチルアミノエチル)−オキシム−エリスロマイシンA、
4’’−O−{3−[[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピル]−メチルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチルエリスロマイシンA、
4’’−O−{2−[[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピル]−シクロプロピルアミノ]エチル}−アジスロマイシン、
4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピル]−オキシエチル}−アジスロマイシン、
4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1−(N,N−ジメチルアミノ)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−2−(ジエチルアミノ)エチルオキシム、
4’’−O−{3−[2−(3−カルボキシ−1−(N,N−ジメチルアミノ)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−キノリニル)オキシエチルアミノ]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−2−(ジエチルアミノ)エチルオキシム、
4’’−O−{3−[2−{[6−カルボキシ−8−(ジメチルアミノ)−5−オキソ−5,8−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]チオ}エチルアミノ]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−2−(ジエチルアミノ)エチルオキシム、
4’’−O−{3−[3−[6−カルボキシ−8−(ジメチルアミノ)−5−オキソ−5,8−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル])プロピルアミノ]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−2−(ジエチルアミノ)エチルオキシム、
4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1−(N,N−ジメチルアミノ)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−2−(N−モルホリニル)エチルオキシム、および
4’’−O−{2−[[3−(3−カルボキシ−1−(N,N−ジメチルアミノ)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピル]メチルアミノ]エチル}−アジスロマイシン
またはその医薬上許容される誘導体を含む。
本発明の特別な化合物は:
4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチルエリスロマイシンA;および
4’’−O−{3−[2−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−(N,N−ジメチルアミノ)−4−オキソ−6−キノリニル)スルファニルエチルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチルエリスロマイシンA;
またはその医薬上許容される誘導体を含む。
本発明の化合物は、広範な臨床的病原微生物に対する、広範なスペクトルの抗微生物活性、特に抗菌活性を示す。標準的なマイクロタイターブロス連続希釈試料を用いて、本発明の化合物が、様々な病原性微生物、例えばグラム陽性菌に対して有用なレベルの活性を示すことが見出された。本発明の化合物は、スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)、ストレプトコッカス・ニューモニエ(Streptopococcus pneumoniae)、モラクセラ・カタラーリス(Moraxella catarrhalis)、ストレプトコッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogenes)、ヘモフィルス・インフルエンゼ(Haemophilus influenzae)、エンテロコッカス・フェカーリス(Enterococcus faecalis)、クラミジア・ニューモニエ(Chlamydia pneumoniae)、マイコプラズマ・ニューモニエ(Mycoplasma pneumoniae)およびレジオネラ・ニューモフィラ(Legionella pneumophila)を含む株に対して活性でありうる。また、本発明の化合物は、耐性株、例えばエリスロマイシン耐性株に対して活性でありうる。かくして、例えば、本発明の化合物は、ストレプトコッカス・ニューモニエ、ストレプトコッカス・ピオゲネスおよびスタフィロコッカス・アウレウスのエリスロマイシン耐性株に対して活性でありうる。
したがって、本発明の化合物は、ヒトおよび動物における、病原性微生物、特に細菌により引き起こされる種々の疾患の治療に有用でありうる。治療に言及する場合、急性の治療および予防ならびに確立した兆候の緩和を含むことは明らかだろう。
したがって、1種またはそれ以上の式(I)で示される化合物は、典型的なプレウロムチリン誘導化合物と比較して、改善された生物学的利用能および/またはpKaを有すると考えられる。かくして、1種またはそれ以上の化合物は、特に、経口投与に適合しうる。さらに、本発明の化合物は、より優れた物理的性質、例えば他の公知のプレウロムチリン誘導体よりも優れた結晶化度を有しうる。
また、本発明の化合物は、同様の公知の化合物よりも、さらに有効であり、より高い選択性を示し、副作用がより少なく、作用期間がより長く、好ましい経路によりさらに良好な生物学的利用能を有し、さらに適当な薬力学または薬物動態特性を有するか、または他の望ましい特性を有する。
かくして、本発明の他の態様により、治療において用いるための式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される誘導体を提供する。
本発明のさらなる態様により、ヒトまたは動物における全身性または局所性細菌感染症の治療または予防に用いるための、式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される誘導体を提供する。
本発明のさらなる態様により、ヒトまたは動物の全身性または局所性細菌感染症の治療または予防において用いるための医薬の製造における、式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される誘導体の使用を提供する。
本発明のさらに別の態様において、ヒトまたは非ヒト動物の細菌感染症の治療方法であって、かかる治療を必要とする対象に、有効量の式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される誘導体を投与することを含む方法を提供する。
治療において用いる場合、本発明の化合物は、化合物そのままとして投与することができるが、活性成分は医薬処方として存在することが好ましく、例えば、薬剤は、意図する投与経路および標準的な薬務に関連して選択される適当な医薬賦形剤、希釈剤または担体との混合物である。
したがって、一の態様において、本発明は、本発明の化合物またはその医薬上許容される誘導体を、医薬上許容される賦形剤、希釈剤および/または担体と一緒に含む、医薬組成物または処方を提供する。賦形剤、希釈剤および/または担体は、処方の他の成分と適合し、その受容者に悪影響を及ぼさないという意味で、「許容され」なければならない。
他の態様において、本発明は、治療、特に抗菌化合物により緩和されやすい症状を患っているヒトおよび動物対象の治療において用いるための、活性成分として、本発明の化合物またはその医薬上許容される誘導体を、医薬上許容される賦形剤、希釈剤および/または担体と一緒に含む医薬組成物を提供する。
他の態様において、本発明は、治療的に有効な量の本発明の化合物および医薬上許容される賦形剤、希釈剤および/または担体(それらの組合せを含む)を含む、医薬組成物を提供する。
さらに、本発明は、本発明の化合物またはその医薬上許容される誘導体を、医薬上許容される賦形剤、希釈剤および/または担体と混合することを含む、医薬組成物の製造方法を提供する。
本発明の化合物は、ヒトまたは獣医用医薬において用いるためのいずれもの慣用的な方法により投与するために処方することができ、したがって、本発明は、ヒトまたは獣医用医薬での使用に適した本発明の化合物を含む医薬組成物をその範囲内に含む。かかる、組成物は、1種またはそれ以上の賦形剤、希釈剤および/または担体を用いて、慣用的な手法で用いるために提供されうる。治療的使用に許容される賦形剤、希釈剤および担体は、医薬の分野でよく知られており、例えば、Remington’s Pharmaceutical Scienes, Mack Publishing Co. (A. R. Gennaro edit. 1985)に記載されている。医薬賦形剤、希釈剤および/または担体の選択は、意図する投与経路および標準的な薬務に関係して選択することができる。医薬組成物は、賦形剤、希釈剤および/または担体として、またはそれに加えて、いずれもの適当な結合剤、滑沢剤、懸濁化剤、コーティング剤、可溶化剤を含みうる。
保存剤、安定化剤、染料およびフレーバー剤も、医薬組成物に含まれうる。保存剤の例としては、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸およびp−ヒドロキシ安息香酸のエステルが挙げられる。酸化防止剤および懸濁化剤もまた用いることができる。
いくつかの具体例に関して、本発明の薬剤は、シクロデキストリンと組み合わせても用いることができる。シクロデキストリンは、薬剤分子と包接および非包接複合体を形成することが知られている。薬剤−シクロデキストリン複合体の形成により、薬剤の溶解度、溶出速度、生物学的利用能および/または安定特性が修飾されうる。薬剤−シクロデキストリン複合体は、一般的に、ほとんどの剤形および投与経路に対して有効である。薬剤との複合体形成に関する別法として、シクロデキストリンは、補助添加剤、例えば担体、希釈剤または可溶化剤として用いることもできる。アルファ−、ベータ−およびガンマ−シクロデキストリンが最も一般的に用いられており、適当な例が、WO91/11172、WO94/02518およびWO98/55148に記載されている。
本発明の化合物は、錠剤処方および他の処方型に適した粒度を得るために、湿式粉砕のような、公知の粉砕方法により粉砕することができる。本発明の化合物の微粉化(ナノ粒子)製剤は、当該分野で公知の方法により調製することができる。例えば、国際特許出願WO02/00196(SmithKline Beecham)を参照。
投与(デリバリー)経路は、限定するものではないが、経口(例えば、錠剤、カプセルまたは摂取可能溶液として)、局所、粘膜(例えば、鼻腔スプレーまたは吸入用エアロゾル)、鼻腔、局所(例えば、注射可能形態による)、胃腸、髄腔内、腹腔内、筋肉内、静脈内、子宮内、眼球内、皮内、頭蓋内、気管内、膣内、脳室内、大脳内、皮下、眼(硝子体内または前房内を含む)、経皮、直腸、口腔、硬膜外および舌下の1種またはそれ以上を含む。
個々のデリバリーシステムに応じて、異なる組成物/処方要求が存在しうる。一例として、本発明の医薬組成物は、ミニポンプを用いて、または粘膜経路、例えば、鼻腔スプレーまたは吸入用エアロゾルまたは摂取可能溶液によりデリバリーすることができ、あるいは組成物をデリバリー用注射可能溶液として、例えば静脈内、筋肉内または皮下経路によりデリバリーすることができる。別法として、処方は、両方の経路によりデリバリーされるように設計することができる。
薬剤が胃腸粘膜を介する粘膜デリバリーを意図する場合、胃腸管を通過する間安定でいることができなければならず、例えば、タンパク質分解に対して耐性があり、酸性pHで安定であり、胆汁の界面活性作用に対して耐性でなければならない。
適当な場合、医薬組成物は、吸入により、坐剤またはペッサリーの形態で、皮膚パッチを用いることにより、ローション、溶液、クリーム、軟膏または散布剤の形態で局所的に、賦形剤、例えばスターチまたはラクトースを含有する錠剤の形態で、または単独または賦形剤と混合したカプセルまたはアビュール(ovule)の形態で、またはフレーバー剤または着色剤を含有するエリキシル、溶液または懸濁液の形態で経口的に投与することができ、あるいは、これらは、非経口的に、例えば、静脈内、筋肉内または皮下に注入することができる。非経口投与に関して、組成物は、他の物質、例えば、溶液を血液に対して等張性にするのに十分な塩またはモノサッカライドを含有していてもよい滅菌水溶液の形態で最もよく用いられる。口腔内または舌下投与に関して、組成物は、慣用的な手法により処方することができる、錠剤またはロゼンジの形態で投与することができる。
すべての化合物が、同じ経路により投与される必要はないことは理解されるだろう。同様に、組成物が1種以上の活性成分を含む場合、これらの成分は、異なる経路により投与することができる。
本発明の組成物は、特に、非経口、経口、口腔、直腸、局所、埋め込み、眼、鼻または泌尿生殖器での使用用に処方された形態を含む。いくつかの適用に関しては、本発明の薬剤は、全身性投与され(例えば、経口、口腔内、舌下)、より好ましくは経口投与される。したがって、好ましくは、薬剤は経口デリバリーに適した形態である。
本発明の化合物が非経口投与される場合、かかる投与の例としては、1つまたはそれ以上の静脈内、動脈内、腹腔内、髄腔内、脳室内、尿道内、胸骨内、頭蓋内、筋肉内または皮下投与および/または注入法が挙げられる。
非経口投与に関して、化合物は、他の物質、例えば、溶液を血液に対して等張性にするのに十分な塩またはグルコースを含有する、滅菌水溶液の形態が最もよく用いられる。水溶液は、要すれば、十分に緩衝化(好ましくは、pH3〜9に)緩衝されるべきである。滅菌条件下での適当な非経口処方の調製は、当業者によく知られた標準的な医薬的技法により容易に行われる。
本発明の化合物は、注入(例えば、静脈内ボーラス注射により、または筋肉内、皮下または髄腔内経路により)用のヒトまたは獣医用医薬に用いるために処方することができ、要すれば保存剤と共に、アンプルまたは他の単位用量容器に単位剤形で、あるいは、複数回投与用容器にて提供されうる。注射用組成物は、油性または水性ビヒクル中の懸濁液、溶液またはエマルジョンの形態であってもよく、処方剤、例えば懸濁化剤、安定化剤、可溶化剤および/または分散剤を含有してもよい。別法として、活性成分は、使用前に、滅菌ビヒクル、例えば滅菌、発熱物質不含水で復元する、滅菌粉末形態であってもよい。
本発明の化合物は、即時−、遅延−、修飾−、持続−、パルス−または制御放出用の、フレーバー剤または着色剤を含有していてもよい、錠剤、カプセル、アビュール、エリキシル、溶液または懸濁液の形態で投与することができる(例えば、経口または局所)。
また、本発明の化合物は、経口または口腔内投与に適した形態、例えば、所望によりフレーバー剤または着色剤を含んでいてもよい、溶液、ゲル、シロップ、口内洗浄剤または懸濁液、あるいは使用前に水または他の適当なビヒクルで復元する乾燥粉末の形態で、ヒトまたは獣医用に提供されうる。固体組成物、例えば錠剤、カプセル、ロゼンジ、トローチ、ピル、ボーラス、粉末、ペースト、顆粒、ブリットまたは予混合製剤も用いることができる。経口で使用する固体および液体組成物は、当該分野でよく知られた方法により調製することができる。また、かかる組成物は、固体形態でも、液体形態であってもよい、1種またはそれ以上の医薬上許容される担体および賦形剤を含みうる。
錠剤は、賦形剤、例えば微結晶セルロース、ラクトース、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、二塩基性リン酸カルシウムおよびグリシン、崩壊剤、例えばスターチ(好ましくは、コーン、ポテトまたはタピオカでんぷん)、ナトリウムスターチグリコレート、クロスカルメロースナトリウムおよびある種の複合シリケートおよび造粒結合剤、例えばポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、シュークロース、ゼラチンおよびアカシアを含みうる。
加えて、滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、グリセリルベヘネートおよびタルクも含まれうる。
また、同様の型の固体組成物は、ゼラチンカプセルにおける充填剤としても用いることができる。これに関して好ましい賦形剤は、ラクトース、スターチ、セルロース、乳糖または高分子量ポリエチレングリコールを含む。水溶性懸濁液および/またはエリキシルに関して、薬剤は、種々の甘味剤またはフレーバー剤、着色剤または染料、乳濁化剤および/または懸濁化剤および希釈剤、例えば水、エタノール、プロピレングリコールおよびグリセリンおよびそれらの組合せと組み合わせることができる。
また、本発明の化合物は、活性成分と医薬上許容される担体または賦形剤との溶液、懸濁液または分散液のような、液体ドレンチの形態で経口投与することができる。
また、本発明の化合物は、例えば、ヒトおよび獣医用医薬に用いられる慣用的な坐剤基剤を含有する坐剤として、または慣用的なペッサリー基剤を含有するペッサリーとして処方されてもよい。
本発明の化合物は、ヒトおよび獣医用医薬に使用するための、軟膏、クリーム、ゲル、ヒドロゲル、ローション、溶液、シャンプー、粉末(スプレーまたは散布剤を含む)、ペッサリー、タンポン、スプレー、ディップ(dip)、エアロゾル、滴剤(例えば、目、耳または鼻滴剤)またはポア−オン(pour−on)の形態である局所投与用の処方することができる。
皮膚への局所投与に関して、本発明の薬剤は、例えば1種またはそれ以上の:鉱油、流動ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン化合物、乳化ワックスおよび水の混合物に懸濁または溶解させた活性化合物を含有する処方することができる。
別法として、例えば、1種またはそれ以上の鉱油、ソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコール、流動パラフィン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコールおよび水との混合物中に懸濁または溶解した適当なローションまたはクリームとして処方することができる。
また、化合物は、例えば、スキンパッチを用いることにより、皮膚または経皮投与することができる。
眼への使用に関して、化合物は、等張性、pH調整、滅菌セイライン中の微粒懸濁液として、または、好ましくは、等張性、pH調節、滅菌セイラインの溶液として、所望により、保存剤、例えば塩化ベンジルアルコニウムと一緒に、処方することができる。別法として、これらは、ワセリンのような軟膏として処方することができる。
上記したように、本発明の化合物は、鼻腔内または吸入により投与することができ、乾燥粉末吸入または適当な推進剤、例えばジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、ヒドロフルオロアルカン、例えば1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFA134AT’’’’)または1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(HFA227EA)、二酸化炭素または他の適当なガスを用いる、加圧容器、ポンプ、スプレーまたは噴霧器からのエアロゾルスプレー投与の形態で慣用的にデリバリーされる。加圧エアロゾルの場合、投与単位は、一定量をデリバリーするバルブにより計量することができる。加圧容器、ポンプ、スプレーまたは噴霧器は、例えば、付加的に、滑沢剤、例えばソルビタントリオレアートを含有していてもよい、エタノールおよび溶媒としての推進剤の混合物を用いる、活性成分化合物の溶液または懸濁液を含有しうる。
吸入器に用いるカプセルおよびカートリッジ(例えば、ゼラチンから作られる)は、化合物および適当な粉末基剤、例えばラクトースまたはスターチの粉末混合物を含有して処方することができる。
吸入による局所投与に関して、本発明の化合物は、噴霧器によりヒトまたは獣医用医薬用としてデリバリーすることができる。
また、本発明の化合物は、他の治療剤と組み合わせて用いることができる。かくして、本発明は、さらなる態様において、本発明の化合物またはその医薬上許容される誘導体とさらなる治療剤を含む組合せを提供する。
本発明の化合物またはその医薬上許容される誘導体が、同様の病態に対して活性である第2の治療剤と組み合わせて用いられる場合、各々の化合物の投与量は、化合物を単独で用いる場合とは異なってもよい。適当な投与量は、当業者には明らかだろう。治療において用いるのに必要な本発明の化合物の量は、治療する症状の性質および患者の年齢および状態により変化し、最終的には、主治医の判断によることは明らかだろう。本発明の化合物は、例えば、他の活性成分、例えばコルチコステロイドまたは要すれば抗真菌剤と組み合わせて局所投与に用いることができる。
上記した組み合わせは、有利には、医薬処方の形態で用いることができ、かくして、上記した組合せと医薬上許容される担体または賦形剤とを一緒に含む医薬処方もまた、本発明のさらなる態様を構成する。かかる組合せにより個々の成分は、慣用的な経路により、連続してまたは同時に投与することができる。
連続で投与する場合、本発明の化合物または第2の治療剤は、どちらを先に投与してもよい。投与が同時である場合、組合せは、同一の医薬組成物または別個の医薬組成物のいずれでも投与することができる。
同じ処方に組み合わせる場合、2つの化合物は、お互いにおよび処方の他の成分に対して安定かつ適合しなければならないことは明らかだろう。別個に処方される場合、これらは、当該分野においてかかる化合物に関して知られているいずれもの有利な処方で提供することができる。
組成物は、0.01〜99%の活性成分を含有していてもよい。局所投与に関しては、例えば、組成物は、一般的には、0.01〜10%、より好ましくは0.01〜1%の活性成分を含有するだろう。
典型的には、医師は、個々の対象に最も適した実際の投与量を決定するだろう。特定の固体に対する特定の投与量レベルおよび投与の回数は、使用する特定の化合物の活性、その化合物の代謝安定性および作用期間、年齢、体重、健康状態、性別、食習慣、投与の形態および回数、排泄率、薬剤の組合せ、特定の症状の重症度および個々の治療経験を含む種々の因子に応じて変化しうる。
ヒトへの経口または非経口投与に関して、薬剤の1日の投与量レベルを、単回投与してもよく、分割して投与してもよい。
全身性投与に関して、成人の治療に用いられる1日の投与量は、2〜100mg/kg体重、好ましくは5〜60mg/kg体重の範囲であり、これは、例えば、投与経路および患者の症状に応じて、1〜4日用量で投与することができる。組成物が投与単位を含む場合、個々のユニットは、好ましくは、200mg〜1gの活性成分を含有するだろう。治療期間は、任意の日数というよりむしろ応答速度により影響される。
一般式(I)で示される化合物およびその医薬上許容される誘導体は、下記する一般的な方法により調製することができ、該方法は、本発明のさらなるを構成する。以下の記載において、R〜R41、U、V、W、X、Y、Z、d、e、f、g、h、i、j、k、m、n、p、q、rおよびs基は、特記しない限り、式(l)で示される化合物に定義されたものである。
1z14z、U2z14z、Z14zおよびR14z基は、式(I)の記載と同意義である、U14、U14、ZR14およびR14またはU14、U14、ZR14およびR14に変換可能な基である。U1z14z、U2z14z、Z14zまたはR14z基のU14、U14、ZR14またはR14基への変換は、典型的には、保護基が下記の反応の間に必要であるかどうかの問題が生じる。かかる基の保護方法および得られた保護誘導体を開裂する方法は、包括的に議論されており、例えば、T.W. Greene and P.G.M Wuts in Protective Groups in Organic Synthesis 2nd ed., John Wiley & Son, Inc 1991 および P.J. Kocienski in protecting groups, Georg Thieme Verlag 1994(出典明示により本明細書に組み入れる)に記載されている。適当なアミノ保護基の例としては、アシル型保護基(例えば、ホルミル、トリフルオロアセチルおよびアセチル)、芳香族ウレタン型保護基(例えば、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)および置換Cbz、および9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc))、脂肪族ウレタン保護基(例えば、t−ブチルオキシカルボニル(Boc)、イソプロピルオキシカルボニルおよびシクロヘキシルオキシカルボニル)およびアルキル型保護基(例えば、ベンジル、トリチルおよびクロロトリチル)が挙げられる。適当な酸素保護基の例としては、例えばアルキルシリル基、例えばトリメチルシリルまたはtert−ブチルジメチルシリル;アルキルエーテル、例えばテトラヒドロピラニルまたはtert−ブチル;またはエステル、例えばアセテートが挙げられる。ヒドロキシ基は、例えば、無水酢酸、無水安息香酸またはトリアルキルシリルクロライドと、非プロトン性溶媒中で反応させることにより保護することができる。非プロトン性溶媒の例としては、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
一般式(I)で示される化合物およびその誘導体は、当該分野で公知の慣用的な方法により精製することができる。例えば、化合物は、酸、例えばギ酸またはトリフルオロ酢酸の水溶液と、有機共溶媒、例えばアセトニトリルまたはメタノールを用いるHPLCにより精製することができる。
本発明の一の具体例において、R13が−OC(O)(CH14であり、dが2〜5の整数である、式(I)で示される化合物は、Rがヒドロキシ保護基であってもよい式(II)で示される4’’ヒドロキシ化合物と、適当な活性化剤およびカルボン酸(III)で示される保護誘導体とを反応させ、要すれば、ついで、ヒドロキシル保護基Rを除去し、U1z14z基をU14へ変換することにより調製することができる。
Figure 2008519788
13が−NHC(O)(CH14であり、dが2〜5の整数である式(I)で示される化合物は、式(IIA)で示される4’’アミン化合物を、式(IIIA)で示されるカルボン酸化合物または適当な活性化剤およびその保護誘導体と反応させ、ついで、要すれば、U1z14z基をU14に変換することにより調製することができる。
Figure 2008519788
式(III)または(IIIA)で示される化合物における、カルボキシル基の適当な活性誘導体は、対応するアシルハライド、無水酸混合物または活性エステル、例えばチオエステルを含む。反応は、好ましくは、適当な非プロトン性溶媒、例えばハロヒドロカルボン(例えば、ジクロロメタン)またはN,N−ジメチルホルムアミド中、所望により第三級有機塩基、例えばジメチルアミノピリジンまたはトリエチルアミンの存在下、または無機塩基(例えば、水酸化ナトリウム)の存在下、0℃〜120℃の範囲内の温度で行うことができる。式(II)または(IIA)および(III)または(IIIA)で示される化合物は、また、カルボジイミド、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)の存在下で反応させることができる。
本発明の他の具体例において、R13が−OC(O)N(R15)(CH14
Figure 2008519788
である、式(I)で示される化合物は、Rがヒドロキシ保護基であってもよく、R42が活性化基、例えばイミダゾリルまたはハロゲンである、式(IIB)で示される適当な活性化合物を、アミン(IV)、(IVA)、(IVB)または(IVC)の適当な保護誘導体と反応させ、ついで、要すれば、ヒドロキシル保護基Rを除去し、U1z14zまたはU2z14z基をU14またはU14に変換することにより調製することができる。
Figure 2008519788
反応は、好ましくは、適当な非プロトン性溶媒、例えばN,N−ジメチルホルムアミド中、有機塩基、例えば1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(DBU)の存在下で行われる。
本発明の他の具体例において、R13が−O(CH14であり、Uが−Y(CHZ−または−Y(CH−であり、Yが−N(R40)−である、式(I)で示される化合物は、A、RおよびRが適当に保護されていてもよく、d’が1〜4である、式(IIC)で示される4’’アルデヒド化合物を、アミン(V)または(VA)の適当に保護された誘導体と反応させ、ついで、要すれば、ヒドロキシル保護基Rを除去し、Z14zまたはR14z基をZR14またはR14に変換することにより調製することができる。
Figure 2008519788
還元アミノ化反応は、好ましくは、溶媒、例えばメタノールおよびDMF中、中性〜弱酸性条件下で行われる。適当な還元剤は、例えばシアノボロヒドリドナトリウムであり、酸性度を調節する適当な試薬は酢酸および酢酸ナトリウムである。
d’が1である、式(IIC)で示される化合物は、式(VI)の適当な保護化合物から、例えば四酸化オスミウムおよび過ヨウ素酸ナトリウムを用いる酸化的開裂により調製することができる。d’が2である場合、式(VI)の適当な保護化合物を、9−BBNまたは他の適当なボランでヒドロホウ素化し、ついで、過酸化物で処理し、ついで、酸化して、d’が2である式(IIC)で示される化合物が得られる。d’が3または4である場合、式(VI)で示される化合物を、オレフィン交差メタセシス(H.E. Blackwell et. al. J. Am. Chem. Soc., 2000, 122, 58-71)を用いて、適当に官能化したオレフィン、例えばブト−2−エン−1,4−ジオールで伸長し、ついで、二重結合を還元し、末端アルコールを酸化する。式(VI)で示される化合物は、適当な保護4’’ヒドロキシ化合物のパラジウム−触媒アリル化、例えばAが−C(O)−である場合、2’,11−ビス−シリル化および9−ケトンの12−OHおよびアルコール、例えばメタノールとの相互作用によるビサイクリックケタールへの変換により形成することができる。
Figure 2008519788
本発明の他の具体例において、R13が−OC(O)(CH14であり、dが2〜5の整数であり、Uが−Y(CHZ−であり、Yが−N(R40)−、−O−または−S−である、式(I)で示される化合物は、式(VII):
Figure 2008519788
[式中、dは2〜5の整数であり、Lは適当な脱離基である]
で示される化合物を、Yが−N(R40)−、−O−または−S−であるHU1z14z(VIII)と反応させることにより調製することができる。
同様に、R13が−OC(O)N(R15)(CH14であり、Uが−Y(CHZ−または−Y(CH−であり、Yが−N(R40)−または−S−である式(I)で示される化合物は、式(VIIA):
Figure 2008519788
[式中、dは2〜5の整数であり、Lは適当な脱離基である]
で示される化合物を、Yが−N(R40)−または−S−であるHU1z14z(VIII)と反応させることにより調製することができる。
同様に、R13が−O(CH14であり、Uが−Y(CHZ−または−Y(CH−であり、Yが−N(R40)−または−S−である式(I)で示される化合物は、式(VIIB):
Figure 2008519788
[式中、dは2〜5の整数であり、Lは適当な脱離基である]
で示される化合物を、Yが−N(R40)−または−S−であるHU1z14z(VIII)と反応させることにより調製することができる。
さらに、R13が−NHC(O)(CH14であり、dが2〜5の整数であり、Uが−Y(CHZ−または−Y(CH−であり、Yが−N(R40)−または−S−である式(I)で示される化合物は、式(VIIC):
Figure 2008519788
[式中、dは2〜5の整数であり、Lは適当な脱離基である]
で示される化合物を、Yが−N(R40)−または−S−であるHU1z14z(VIII)と反応させることにより調製することができる。
(VII)、(VIIA)、(VIIB)または(VIIC)および(VIII)間の反応は、好ましくは、溶媒、例えばハロ炭化水素(例えば、ジクロロメタン)、エーテル(例えば、テトラヒドロフランまたはジメトキシエタン)、アセトニトリルまたは酢酸エチル等、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミドまたは1−メチル−ピロリジノン中、塩基の存在下で行われ、ついで、要すれば、ヒドロキシル保護基Rの除去、U1z14z基のU14への変換を行う。用いることができる塩基の例としては、有機塩基、例えばジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミンおよび1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン、および無機塩基、例えば水酸化カリウム、水酸化セシウム、テトラアルキル水酸化アンモニウム、水素化ナトリウムおよび水素化カリウムが挙げられる。この反応に適当な脱離基は、ハロゲン化物(例えば、塩化物、臭化物またはヨウ化物)またはスルホニルオキシ基(例えば、トシルオキシまたはメタンスルホニルオキシ)を含む。
式(VII)および(VIIC)で示される化合物は、Rがヒドロキシル保護基である式(II)または(IIA)で示される化合物を、Lが適当な脱離基であるカルボン酸HOC(O)(CHLの適当な活性誘導体(IX)と反応させることにより調製することができる。カルボキシル基の適当な活性誘導体は、カルボン酸(III)または(IIIA)に関する記載と同じものを含む。反応は、式(II)または(IIA)の化合物とカルボン酸(III)または(IIIA)の反応に関して上記した条件を用いて行われる。
本発明の他の具体例において、R13が−O(CH14であり、Uが−O(CHZ−または−O(CH−である式(I)で示される化合物は、式(X):
Figure 2008519788
[式中、dは2〜5の整数である]
で示される化合物を、式HU1z14z(VIII)で示される化合物、例えば式(XI):
Figure 2008519788
[式中、Lは適当な脱離基である]
で示される化合物と、触媒、例えばテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムの存在下で反応させることにより調製することができる。
本発明の好ましい具体例において、R13が−OC(O)(CH14であり、dが2であり、Uが上記と同意義であり、Yが−N(R40)−または−S−である式(I)で示される化合物は、Rがヒドロキシル保護基であってもよい式(XII):
Figure 2008519788
で示される化合物の、式HU1z14z(VIII)で示される化合物でのマイケル反応により調製することができる。反応は、適当には、例えばジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、1−メチル−ピロリジノン、ハロ炭化水素(例えば、ジクロロメタン)、エーテル(例えば、テトラヒドロフランまたはジメトキシエタン)、アセトニトリルまたはアルコール(例えば、メタノールまたはイソプロパノール)のような溶媒中、塩基の存在下で行い、ついで、要すれば、ヒドロキシル保護基Rを除去し、U1z14z基をU14に変換する。同様に、Rが−OC(O)(CH14であり、dが2であり、Uが上記と同意義であり、Yが−O−である、式(I)で示される化合物も、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、1−メチル−ピロリジノン、ハロ炭化水素(例えば、ジクロロメタン)、エーテル(例えば、テトラヒドロフランまたはジメトキシエタン)またはアセトニトリルのような溶媒中、塩基の存在下でのマイケル反応により調製することができる。
式(I)で示される化合物は、他の式(I)で示される化合物に変換することができる。かくして、Yが−S(O)−であり、sが1または2である式(I)で示される化合物は、sが0である対応する式(I)で示される化合物の酸化により調製することができる。酸化は、好ましくは、過酸、例えば、過安息香酸を用いて行われ、ついで、ホスフィン、例えばトリフェニルホスフィンで処理する。反応は、適当には、有機溶媒、例えば塩化メチレン中で行われる。Yが−N(R40)−であり、R40がC1−4アルキルである式(I)で示される化合物は、R40が水素である化合物から、還元アルキル化により調製することができる。Yが−N(R40)−であり、R40がアセチルまたはベンゾイルである式(I)で示される化合物は、R40が水素である化合物からアシル化により調製することができる。
Aが−C(O)−、−N(R)−CH−または−CH(NR)−であり、RまたはRがヒドロキシであるか、またはRおよびRが、その間にある原子と一緒になって、下記構造式:
Figure 2008519788
[式中、Vは、−O−および−N(R17)−から選択される二価ラジカルであり、Rは、9または10員の縮合ビサイクリックヘテロアリールにより置換されていてもよい、C1−4アルキルまたはC3−6アルケニルである]
を有する環状基を形成する式(II)、(IIA)および(IIB)で示される化合物は、公知の化合物であるか、当該分野で公知の方法と類似の方法により調製することができる。かくして、これらは、EP0307177、EP0248279、WO00/78773およびWO97/42204に記載の方法に従って調製することができる。
Aが−N(CH)−CH−であり、RまたはRがヒドロキシであるか、またはRおよびRは、その間にある原子と一緒になって、下記構造式:
Figure 2008519788
を有する環状基を形成し、Rが水素である式(II)、(IIA)、(IIB)および(IIC)で示される化合物は、公知の化合物であるか、あるいは当該分野で公知の方法と類似の方法により調製することができる。かくして、これらは、EP0508699、J.Chem. Res. Synop.(1988、第152−153頁)および米国特許第6262030号に記載の方法に従って調製することができる。
Aが−C(=NR10)−であり、RまたはRがヒドロキシであるか、またはRおよびRが、その間にある原子と一緒になって、下記構造式:
Figure 2008519788
で示される環状基を形成し、Rが水素である、式(II)、(IIA)および(IIB)で示される化合物は、公知の化合物であるか、あるいは当該分野で公知の方法と類似の方法により調製することができる。かくして、これらはEP0284203に記載の方法に従って調製することができる。
Aが−C(O)−であり、RおよびRが、その間にある原子と一緒になって、下記構造式:
Figure 2008519788
を有する環状基を形成し、Rが水素であり、RがC1−4アルキルである、式(II)、(IIA)、(IIB)および(IIC)で示される化合物は、R43がヒドロキシ保護基である式(XIII):
Figure 2008519788
で示される化合物の脱カルボキシル化、ついで、要すれば、保護基RまたはR43を除去することにより調製することができる。
脱カルボキシル化は、リチウム塩、例えば塩化リチウムの存在下、好ましくは、有機溶媒、例えばジメチルスルホキシド中で行うことができる。
Aが−C(O)−であり、RおよびRが、その間にある原子と一緒になって、下記構造式:
Figure 2008519788
を有する環状基を形成し、RがC1−4アルキルである式(II)、(IIA)、(IIB)および(IIC)で示される化合物は、WO02/50091およびWO02/50092に記載の方法に従って調製することができる。
が−Y(CHN(R40)−または−Y(CH−であり、ここに、Yが−N(R40)−、−O−または−S−である式(III)および(IIIA)で示される化合物は、U1zが上記と同意義であるHU1z14z(VIII)を、R44がカルボキシル保護基であり、Lが適当な脱離基であるR44OC(O)(CHL(XIV)と反応させ、ついで、R44を除去することにより調製することができる。適当なR44カルボキシル保護基は、t−ブチル、アリルまたはベンジルを含む。
また、式(III)および(IIIA)で示される化合物は、HU1z14z(VIII)を、アクリロニトリルと反応させ、ついで、ニトリルを酸に加水分解するか、またはHU1z14z(VIII)を、t−アクリル酸ブチルと反応させ、ついで、t−ブチル基を除去することにより調製することができる。
が−Y(CHZ−であり、ここにZが−N(R40)−、−O−または−S−である式(VIII)で示される化合物は、Lが適当な脱離基、例えば塩素、フッ素または臭素である式R14zL(XV)で示される化合物を、Zが−N(R40)−、−O−または−S−である式−Y(CHZ−(XVI)で示される化合物と反応させることにより調製することができる。
13が−O(CH14であり、Uが−Y(CHZ−または−Y(CH−であり、Yが−C(O)N(R40)−である式(I)で示される化合物は、式(XVII):
Figure 2008519788
で示される化合物を、適当なアミン化合物と反応させることにより調製することができる。
14が下記構造式:
Figure 2008519788
を有するヘテロサイクリック基、例えば、
Figure 2008519788
である場合、関連する出発物質は、下記反応スキームに記載のように調製することができる:
Figure 2008519788
上記スキームにおいて:
は、カルボン酸保護基、例えばアルキルまたはベンジルであり、
は、アミノ保護基、例えばtert−ブチル−ジカルボネート(Boc)であり、
23は、C1−4アルキルである。
スキームに記載した方法と類似の環化化合物の調製に関する一般的な指針は、米国特許出願公開番号第2002/0025959号(以後、‘959と称する)から得ることができる。
工程aは、例えば、トリフルオロメタンスルホン酸の存在下、0℃〜室温で、N−ヨウドスクシニミドを用いて行うことができる。この工程は、‘959の調製19に記載されているものと同様である。
工程bのβ−ケトエステルの調製は、例えば、工程aの酸生成物を、1,1’−カルボニルジイミダゾールで処理して対応するイミダゾールに変換し、ついで、DBUの存在下、マロン酸水素エチルのトリメチルシリルエステルで処理して行うことができる。この工程は、‘959の調製20に記載されているものと同様である。
工程cは、tert−ブタノール中、Boc−保護ヒドラジン、例えばtert−ブチル1−メチルヒドラジンカルボキシレートで、室温〜45℃で処理して行うことができる。‘959の調製21および33を参照。
工程dの環化は、例えば、DMF中、室温にて、塩基、例えば水素化ナトリウムの存在下で行うことができる。この工程は、‘959の調製34に記載されているものと同様である。
工程eの脱保護は、通常の合成方法(Green, T.W. Wutts P.G.M Protective Groups in Organic Synthesis, 1999を参照)を用いて、例えば、DCM(ジクロロメタン)中、トリフルオロ酢酸で、室温にて処理することにより行うことができる。この工程は、‘959の調製35に記載されているものと同様である。
工程fの縮合は、例えば、ホルムアルデヒドで、高温、例えば85℃で処理することにより行うことができる。この工程は、‘959の調製36に記載されているものと同様である。
ヒドロキシ基を適当な脱離基、例えばクロライドに変換する工程gは、例えば、THF中の塩化チオニルを用いて、室温にて行うことができる。この工程は、‘959の調製37aに記載されているものと同様である。
工程hの置換は、THF中、0〜5℃でマロン酸ジエステルアニオン、例えば、ジ−tert−ブチルマロネートアニオンで処理することにより行うことができる。この工程は、‘959の調製37bに記載されているものと同様である。
工程iの環化は、DMSO中、無機塩基、例えば炭酸セシウムの存在下、約85℃で加熱することにより行うことができる。この工程は、‘959の調製38に記載されているものと同様である。
工程jの加水分解および脱カルボキシル化は、最初に、酸、例えば酢酸またはトリフルオロ酢酸の存在下で加熱し、ついで、さらに、DMSO中、約135〜165℃で加熱して脱カルボキシル化することにより行うことができる。この工程は、‘959の調製39に記載されているものと同様である。
上記工程jの生成物におけるカルボン酸基(最終的に、式(I)で示される化合物のR22に対応する)は、要すれば、慣用的な方法により、−C(O)NHR34、−C(O)CHNO、または−C(O)SOに変換することができる。
特許および特許出願限定するものではないが、本明細書に記載のすべての刊行物は、出典明示により本明細書に組み入れる。
発明を完全に理解するために、以下の実施例を単なる説明として提供する。
以下の略号:9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナンに関して9−BBN、t−ブトキシカルボニルに関してBOC、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エンに関してDBU、ジクロロメタンに関してDCM、N,N−ジメチルホルムアミドに関してDMF、ジメチルスルホキシドに関してDMSO、酢酸エチルに関してEtOAc、エタノールに関してEtOH、アセトニトリルに関してMeCN、メタノールに関してMeOH、トリフルオロ酢酸に関してTFA、にテトラヒドロフラン関してTHF、無水硫酸マグネシウムに関してMgSOおよび無水硫酸ナトリウムに関してNaSOを本明細書において用いる。
以下の方法において、中間体を番号によりに言及する。これは、単に、当業者が使用する出発物質を同定することを補助するために提供するものである。出発物質は、言及するバッチから必ずしも調製されうるものではない。加えて、実施例化合物の調製は、典型的には、一連の個々の反応工程、例えば(a)、(b)、(c)等として与えられる。また、これは、単に、当業者が実施例化合物を調製する適当な一連の工程を同定することを補助するためのものである。示される個々の反応工程は、記載のように行われるだろうが、工程(a)、(b)、(c)等は、出発物質が同じバッチから一の連続した工程として行わなくてもよい。
以下の方法において「類似の方法を用いて」としてある化合物の製造に言及する。当業者により明らかである場合、かかる類似の方法は、合成方法における種々のバリエーション、例えば、抽出に用いられる溶媒中、またはクロマトグラフィー精製に用いられる溶出溶媒系を含みうる。
実施例
2’−O−アセチル−6−O−メチル−エリスロマイシンAは、J. Org. Chem. 1988, 53, 2340に記載のW. R. Baker らの方法により調製することができ、2’−O−アセチル−アジスロマイシン−11,12−カルボネートは、J. Chem. Res. (S) 1988, 152に記載のS. Djokicらの方法により調製することができる。
エリスロマイシンA(9E)−オキシムは、EP0508726A1に記載のR. R. Wilkeningの方法により調製することができる。
エリスロマイシンA(9E)メトキシンは、J. Chem. Soc. Perkin 2, 1989, 11, 1719-1728に記載のJ.R. Everettらの方法により調製することができる。
6−O−メチルエリスロマイシンA(9E)−オキシムは、米国特許第2003023053号に記載のR.A.Dominguezらの方法により調製することができる。
2’−O−アセチル−アジスロマイシンおよび2’−O−アセチル−アジスロマイシン−11,12−カルボネートは、J. Chem. Res. (S) 1988, 152 に記載のS. Djokicらの方法により調製することができる。
2’−O−アセチル−エリスロマイシンA−(9E)−O−アセチル−オキシムは、WO2004039822に記載のJ Bergeらの方法により調製することができる。
2’−O−アセチル−エリスロマイシンA11,12−カルボネートは、米国特許第4686207A号に記載のL. Freidbergらの方法により調製することができる。
エリスロマイシンA−(9E)−O−メトキシメチルオキシムは、Journal of Antibiotics., 1991, 44(3), 313-30に記載のGasc, Jean Claudeらの方法により調製することができる。
エリスロマイシンA(9E)−O−(1−メトキシ−1−メチルエチル)−オキシムは、米国特許第4990602号に記載のS. Morimotoらの方法により調製することができる。
エリスロマイシンA(9E)−O−(2−ジエチルアミノエチル)−オキシムは、米国特許第4349545号に記載のS. Gouind’ Ambrieresらの方法により調製することができる。
(9S)−9−O,11−O−エチリデン−9−ジヒドロエリスロマイシンAは、J. Antibiotics, 1989, 42, 293-298 に記載のE. Huntらの方法により調製することができる。
逆相HPLCは、XTerra MS C18カラムを用いて、0.1%TFAを含有する水中の0.1%TFAを含有するMeCNの勾配で溶出することを意味する。
マスディレクテッド自動分取HPLCは、Waters Atlantis dC18 5ミクロンカラムを用いて、0.1%HCOHを含有するHO中の0.1%HCOHを含有するMECNの勾配で溶出することを意味する。
実施例化合物が塩として単離される場合、これらは、典型的には、プロトンNMRを用いて、例えば化学シフト値、プロトンの積分値を考慮し、酸および親塩基から1またはそれ以上のピークを割り当てることにより、特性付け、化学量論を測定する。
中間体1:6−(3−アミノプロピル)−1−(ジメチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸塩酸塩
a)3−(ジメチルアミノ)−2−(2−フルオロ−5−ヨウドベンゾイル)−2−プロペン酸エチル
DCM(300mL)中の2−フルオロ−5−ヨウド安息香酸(28.1g)の懸濁液を、20℃で、塩化オキサリル(13.9mL)およびDMF(5滴)で処理した。3時間後、透明な溶液を蒸発させ、トルエンから減圧下で再び蒸発させた(2×)。酸クロライドを、再びトルエン(500mL)中に溶解し、トリエチルアミン(22.5mL)および3−(ジメチルアミノ)アクリル酸エチル(19.95g)で処理した。90℃で1.5時間撹拌した後、混合物を濾過し、溶液を、軽油40−60℃中の40〜70%のEtOAcで溶出する、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーに付して、標題化合物を得た(30.8g);APCIm/z392.1[M+H]
b)3−(2,2−ジメチルヒドラジノ)−2−(2−フルオロ−5−ヨウドベンゾイル)−2−プロペン酸エチル
EtOH(300mL)中の中間体1a(28.2g)の懸濁液を、1,1−ジメチルヒドラジン(4.76mL)で処理した。一晩撹拌した後、透明な溶液を減圧下で蒸発させて、標題化合物を得た(29.6g);APCIm/z407.0[M+H]
c)1−(ジメチルアミノ)−6−ヨウド−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチル
DMF(300mL)中の中間体1b(28.5g)および炭酸カリウム(14.5g)の混合物を、100℃で1時間撹拌し、ついで、20℃に冷却した。混合物を水に注ぎ、固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥して、標題化合物を得た(22.8g);APCIm/z387.0[M+H]
d)1−(ジメチルアミノ)−6−ヨウド−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸
中間体1c(12.8g)をEtOH(130mL)中に懸濁し、1Nの水酸化ナトリウム水溶液(49.7mL)で処理した。混合物を一晩撹拌し、50%のEtOH水溶液(200mL)で希釈し、50℃で4時間加熱して、完全に加水分解した。溶液を約200mLまで減圧下で蒸発させ、ついで、酸性化した。固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥して、標題化合物を得た(11g);APCIm/z359.0[M+H]
e)6−(3−t−ブトキシカルボニルアミノプロピン−1−イル)−1−(ジメチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸
トリエチルアミン(260mL)およびMeCN(380mL)中の中間体1d(20.46g)およびヨウ化銅(I)(1.08g)の懸濁液を脱気し、アルゴンで覆った。15分後、N−t−ブトキシカルボニルプロパルギルアミン(Casara et al. J. Chem. Soc. Perkin Trans. 1 1985; 2201-2208)(10.6g)およびジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(1.26g)を加えた。30分後、混合物を減圧下で蒸発させ、炭酸カリウム水溶液(300mL中16g)中に再び溶解した。混合物をジエチルエーテルで洗浄し(3×)、濾過し、クエン酸で酸性化した。固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥して、標題化合物を得た(16.5g);APCIm/z386.0[M+H]
f)6−(3−t−ブトキシカルボニルアミノプロピル)−1−(ジメチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸
MeOH(150mL)および水(300mL)中の中間体1e(17.26g)および水酸化ナトリウム(2.7g)の水溶液を、10%炭素担持パラジウム(1g)で処理し、室温、大気圧下で一晩水素化した。反応混合物を濾過し、クエン酸で酸性化し、固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥して、標題化合物を得た(16.2g);APCIm/z390.0[M+H]
g)6−(3−アミノプロピル)−1−(ジメチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸塩酸塩
DCM(500mL)中の中間体1f(16.2g)の水溶液を、20℃で、1,4−ジオキサン(100mL)中の4MのHClで処理した。1.5時間後、固体を濾過し、アセトンで洗浄し、乾燥して、標題化合物を得た(13.5g);δ(250MHz;DMSO−d6)1.94(2H,m),2.85(4H,m),2.97(6H,s),7.87(1H,dd,J=1.8&8.8Hz),8.01(3H,s),8.20(1H,d,J=1.8Hz),8.24(1H,d,J=8.8Hz),9.28(1H,s),APCIm/z290.2[M+H]
中間体2:6−(3−アミノプロピル)−1−(モルホリン−4−イル)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸塩酸塩
a)3−(ジメチルアミノ)−2−{[5−(3−t−ブトキシカルボニルアミノ)プロピン−1−イル]−2−フルオロベンゾイル}−2−プロペン酸エチル
トリエチルアミン(30mL)およびMeCN(60mL)中の中間体1a(2.64g)およびヨウ化銅(I)(0.129g)の懸濁液を脱気し、アルゴンで覆った。15分後、N−t−ブトキシカルボニルプロパルギルアミン(1.58g)およびジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.150g)を加えた。30分後、混合物を減圧下で蒸発させ、EtOAc中に再び溶解した。混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水(2×)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、減圧下で蒸発させた。残渣を、DCM中の10〜40%EtOAcで溶出するシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーに付して標題化合物(2.97g)を得た;APCIm/z419.2[M+H]
b)3−(ジメチルアミノ)−2−[5−(3−t−ブトキシカルボニルアミノ)プロピル]−2−フルオロベンゾイル)−2−プロペン酸エチル
DCM(100mL)中の中間体2a(3.97g)の水溶液を、10%炭素担持パラジウム(0.200g)で処理した。10秒後、溶液を濾過し、触媒(0.300g)を置き換えた。混合物を室温、大気圧下で2時間水素化し、濾過し、減圧下で蒸発させて、標題化合物を得た(3.71g);APCIm/z423.3[M+H]
c)6−(3−t−ブトキシカルボニルアミノプロピル)−1−(モルホリン−4−イル)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチル
DMF(10mL)中の中間体2b(0.570g)および炭酸カリウム(0.224g)の混合物を、100℃で1時間撹拌し、ついで、20℃に冷却した。混合物をEtOAcで希釈し、水(2×)で洗浄し、固体を結晶化させた。固体を濾過し、EtOAcで洗浄し、乾燥して、標題化合物を得た(0.445g);APCIm/z460.2[M+H]
d)6−(3−t−ブトキシカルボニルアミノプロピル)−1−(モルホリン−4−イル)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸
中間体2c(0.439g)をTHF(5mL)中に懸濁させ、1Nの水酸化ナトリウム水溶液(1.43mL)および水(5mL)で処理した。混合物を一晩撹拌した。溶液を、約5mLまで減圧下で蒸発させ、ついで、クエン酸で酸性化した。固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥して、標題化合物を得た(0.308g);APCIm/z432.0[M+H]
e)6−(3−アミノプロピル)−1−(モルホリン−4−イル)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸塩酸塩
DCM(5mL)中の中間体2d(0.384g)の水溶液を、20℃で、1,4−ジオキサン(5mL)中の4MのHClで処理した。1.5時間後、混合物を、減圧下で蒸発させた。残渣をアセトンでトリチュレートした。固体を濾過し、アセトンで洗浄し、乾燥して、標題化合物を得た(0.325g);APCIm/z332.0[M+H]
中間体3:6−(3−アミノプロピル)−1−(メチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸トリフルオロアセテート
a)3−(2−t−ブトキシカルボニル−2−メチルヒドラジノ)−2−(5−[3−t−ブトキシカルボニルアミノプロピル)−2−フルオロベンゾイル]−2−プロペン酸エチル
EtOH(10mL)中の中間体1a(0.839g)の懸濁液を、1−t−ブトキシカルボニル−1−メチルヒドラジン(0.320g)(W. P. Malachowski et al., J. Org. Chem., 67(25), 2002, 8962-9)で処理した。一晩撹拌した後、透明な溶液を、減圧下で蒸発させて、標題化合物を得た(1.03g);APCIm/z524.3[M+H]
b)6−(3−t−ブトキシカルボニルアミノプロピル)−1−(N−t−ブトキシカルボニル−N−メチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチル
DMF(10mL)中の中間体3a(1.0g)および炭酸カリウム(0.412g)の混合物を、100℃で1時間撹拌し、ついで、20℃に冷却した。混合物をEtOAcで希釈し、クエン酸で酸性化し、水(2×)、飽和ブラインで洗浄し、乾燥し(NaSO)、減圧下で蒸発させた。残渣を、DCM中の0〜5%MeOHで溶出するシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーに付して、標題化合物を得た(0.79g);APCIm/z504.2[M+H]
c)6−(3−t−ブトキシカルボニルアミノプロピル)−1−(N−t−ブトキシカルボニル−N−メチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸
中間体3b(0.78g)をTHF(10mL)中に懸濁させ、1Nの水酸化ナトリウム水溶液(2.33mL)で処理した。混合物を一晩撹拌し、50%の水性EtOH(5mL)で希釈し、50℃で1時間加熱して、完全に加水分解した。溶液を、約10mLまで減圧下で蒸発させ、ついで、クエン酸で酸性化した。混合物をDCM(2×)で抽出した。合した抽出物を乾燥し(NaSO)、減圧下で蒸発させて、標題化合物を得た(0.71g);APCIm/z476.2[M+H]
d)6−(3−アミノプロピル)−1−(メチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸トリフルオロアセテート
DCM(5mL)中の中間体3c(0.71g)の水溶液を、20℃で、TFA(3mL)で処理した。1時間後、トルエン(5mL)を加え、溶液減圧下で蒸発させた。DCMから再び蒸発させ(2×)、エーテルでトリチュレートして、標題化合物を固体として得た(0.57g);APCIm/z276.1[M+H]
中間体4:4’’−O−プロペノイルエリスロマイシンA(9E)−オキシム
a)2’−O−アセチルエリスロマイシンA(9E)−アセチルオキシム
DCM(130mL)中のエリスロマイシンA(9E)−オキシム(8.5g)の水溶液を、炭酸水素ナトリウム(2.09g)で、ついで、無水酢酸(2.35mL)で処理した。一晩室温にて撹拌した後、混合物をDCMで希釈し、水で洗浄した。有機層を分離し、乾燥し、減圧下で蒸発させた。粗生成物をEtOAc中に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を分離し、乾燥し、減圧下で蒸発させて、標題化合物を固体として得た;ESMS m/z833.6[M+H]
b)2’−O−アセチル−4’’−O−プロペノイルエリスロマイシンA(9E)−アセチルオキシム
トルエン(200mL)中の中間体4a(8g)、トリエチルアミン(4mL)および3−クロロプロピオニルクロライド(1.37mL)の混合物を、20℃で20時間撹拌した。反応混合物を、減圧下で蒸発させて濃縮し、ついで、飽和NHClおよびEtOAc間で分配した。有機相をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で蒸発させた。粗生成物を、DCM中の0〜10%(9:1 MeOH/20MのNH)で溶出する、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を得た(4.0g);ESMS m/z887.6[M+H]
c)4’’−O−プロペノイルエリスロマイシンA(9E)−オキシム
中間体4b(4.0g)をMeOH(200mL)中に溶解し、55℃で20時間、ついで、室温にて72時間撹拌した。溶媒を、減圧下で蒸発させて、標題化合物(3.53g)を得た;ESMS m/z803.5[M+H]
中間体5:4’’−O−プロペノイルエリスロマイシンA(9E)−メトキシン
a)2’−O−アセチルエリスロマイシンA(9E)−メトキシン
DCM(70mL)中のエリスロマイシンA(9E)メトキシン(5.7g)の水溶液を、トリエチルアミン(2.25mL)、ついで、無水酢酸(1.18mL)で処理した。一晩室温にて撹拌したと、混合物をDCMで希釈し、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を分離し、乾燥し、蒸発させて、標題化合物を固体として得た;ESMS m/z805.8[M+H]
b)2’−O−アセチル−4’’−O−プロペノイルエリスロマイシンA(9E)−メトキシン
実施例4bに記載の方法と類似の方法および中間体5a(5.3g)を用いて、標題化合物を白色固体として得た;ESMS m/z859.8[M+H]
c)4’’−O−プロペノイルエリスロマイシンA(9E)−メトキシン
実施例4cに記載の方法と類似の方法および中間体5b(4.17g)を用いて、標題化合物を白色固体として得た;ESMS m/z817.6[M+H]
中間体6:4’’−O−プロペノイル−6−O−メチル−エリスロマイシンA(9E)−オキシム
a)2’−O−アセチル−6−O−メチル−エリスロマイシンA(9E)−アセチルオキシム
DCM(15mL)中の6−O−メチル−エリスロマイシンAオキシム(0.995g)の水溶液を、炭酸水素ナトリウム(0.24g)、ついで、無水酢酸(0.27mL)で処理した。一晩室温にて撹拌した後、混合物をDCMで希釈し、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を分離し、乾燥し、蒸発させて、標題化合物を固体として得た;ESMS m/z847.5[M+H]
b)2’−O−アセチル−4’’−O−プロペノイル−6−O−メチル−エリスロマイシンA(9E)−アセチルオキシム
実施例4bに記載の方法と類似の方法および中間体6a(1.1g)を用いて、標題化合物を白色固体として得た。ESMS m/z901.6[M+H]
c)4’’−O−プロペノイル−6−O−メチル−エリスロマイシンA(9E)−オキシム
実施例4cに記載の方法と類似の方法および中間体6b(0.715g)を用いて、標題化合物を白色固体として得た。ESMS m/z817.5[MH
中間体7:2’−アセチル−4’’−O−プロペノイル−6−O−メチル−エリスロマイシンA
トルエン(2L)およびトリエチルアミン(115mL、0.828mol)中の2’−アセチル−6−O−メチル−エリスロマイシンA(218.05g、0.276mol)の水溶液を、3−クロロプロピオニルクロライド(40mL、0.414mol)で滴下して処理した。温度を40℃まで徐々に上げた。室温にて16時間撹拌した後、出発物質がいくらか残った。さらに、トリエチルアミン(20mL)および3−クロロプロピオニルクロライド(7mL)を加え、さらに1時間撹拌を続けた。混合物を、DCMおよび飽和塩化アンモニウム水溶液間で分配した(乳濁し易いが、クロロホルムを添加することにより分離することができる)。有機層を分離し、水層をクロロホルム(×4)で抽出した。合した有機物を乾燥し、蒸発させて、標題化合物を白色固体として得た(208g);ESMS m/z844.8[M+H]
中間体8:4’’−O−プロペノイル−6−O−メチル−エリスロマイシンA
メタノール(1.8L)中の中間体7(191g)の懸濁液を、55℃で撹拌した。48時間後、混合物を氷浴中で冷却し、形成した固体を濾過し、乾燥して、標題化合物を白色固体として得た(143.6g);ESMS m/z802.8[M+H]
中間体9:2’−O−アセチル−4’’−O−プロペノイル−アジスロマイシン−11,12−カルボネート
トルエン(190mL)中の2’−O−アセチル−アジスロマイシン−11,12−カルボネート(51.4g)の水溶液を、アルゴン雰囲気下0℃で撹拌した。この溶液に、トリエチルアミン(26.2mL)を加え、ついで、トルエン(10mL)中の3−クロロ−プロピオニルクロライド(7.24mL)を30分にわたって滴下した。30分後、さらにトリエチルアミン(6.5mL)を加え、ついで、トルエン(5mL)中の3−クロロ−プロピオニルクロライド(5.0mL)を20分にわたって滴下した。溶液を、飽和NaHCO水溶液(200mL)で処理し、相を分離し、水相をトルエン(200mLおよび100mL)で抽出した。合した有機相を、水およびブラインで洗浄し、乾燥し(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をアセトニトリル(150mL)中に溶解し、標題化合物を白色固体として結晶化した(29.7g);ESMS m/z871.6[M+H]。第2の不純物(4.5g)のクロップを母液を濃縮することにより得た。
中間体10:4’’−O−プロペノイル−アジスロマイシン−11,12−カルボネート
MeOH(200mL)中の中間体9(11.0g)の水溶液を、室温にて48時間撹拌した。溶媒を、減圧下で蒸発させ、標題化合物(9.81g)を得た;δ(500MHz)6.45(d,1H),6.17(dd,1H),5.87(d,1H),5.11(d,1H),4.88(dd,1H),4.77(d,1H),4.53(d,1H),4.47−4.40(m,3H),3.72(m,1H),3.60(d,1H),3.33(s,3H),3.25(dd,1H),2.87−2.85(m,2H),2.58(m,1H),2.44−2.38(m,2H),2.32(s,6H),2.21(s,3H),2.06(m,1H),2.00(m,1H),1.92(m,1H),1.84(m,1H),170−1.56(m,4H),1.45(s,3H),1.40(dd,1H),1.29(s,3H),1.25(m,1H),1.22(d,3H),1.18(d,6H),1.12(s,3H),108−1.06(2d,6H),0.93(m,6H);ESMS m/z829.1[M+H]
中間体11:6−(2−アミノエチルスルファニル)−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−[1,7]−ナフチリジン−3−カルボン酸塩酸塩
a)2−[1−(2,5−ジクロロピリジン−4−イル)メタノイル]−3−ジメチルアミノアクリル酸エチルエステル
DCM(20mL)中の2,5−ジクロロイソニコチン酸(1.49g)の懸濁液を、塩化オキサリル(1mL)およびジメチルホルムアミド(1滴)で処理した。1時間後、透明な溶液を蒸発させ、トルエン(2×)から再び蒸発させた。酸クロライドをトルエン(50mL)中に再び溶解し、トリエチルアミン(1.62mL)および3−(ジメチルアミノ)アクリル酸エチル(1.44g)で処理した。1.5時間、90℃で撹拌した後、混合物を冷却し、濾過し、クロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル[b.p.40〜60℃]中50〜70%EtOAc)により精製して、標題化合物を黄色ガムとして得た(2.3g);APCIMSm/z317.0,319.0,321.0[M+H]
b)2−[1−(2,5−ジクロロピリジン−4−イル)メタノイル]3−(2,2−ジメチルヒドラジノ)アクリル酸エチルエステル
エタノール(25mL)中の中間体11a(2.3g)の撹拌溶液を、1,1−ジメチルヒドラジン(0.61mL)で処理した。2時間後、溶液を蒸発させて、標題化合物を黄色ガムとして得た(2.38g);ESMS m/z332.1,334.1,336.1[M+H]
c)6−クロロ−1−(ジメチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−[1,7]−ナフチリジン−3−カルボン酸エチルエステル
ジメチルホルムアミド(5mL)中の中間体11b(0.538g)および炭酸カリウム(0.336g)の混合物を、100℃で3時間撹拌し、ついで、室温に冷却した。混合物を1%クエン酸に注ぎ、固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥して、標題化合物を黄色固体として得た(0.295g);APCIMSm/z296.0,298.0[M+H]
d)6−(2−tert−ブチルカルボニルアミノエチルスルファニル)−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−[1,7]−ナフチリジン−3−カルボン酸エチルエステル
N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中の中間体11c(0.285g)の水溶液を、炭酸カリウム(0.200g)およびtert−ブチルN−(2−メルカプトエチル)−カルバメート(0.2mL)で処理した。混合物を50℃で1.5時間、ついで、70℃で一晩撹拌した。さらにtert−ブチルN−(2−メルカプトエチル)−カルバメート(0.2mL)を加え、4時間加熱を続けた。混合物を冷却し、水に注ぎ、DCMで抽出した。DCM抽出物を乾燥(MgSO)し、蒸発させ、残渣をクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM中の0−5%メタノール)に付して、標題化合物を黄色固体として得た。(0.309g);ESMS m/z437.1[M+H]
e)6−(2−tert−ブチルカルボニルアミノエチルスルファニル)−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−[1,7]−ナフチリジン−3−カルボン酸
エタノール(33mL)中の中間体11d(0.306g)を1MのNaOH(1.05mL)で処理し、溶液を30分間撹拌した。水(5mL)を加え、溶液を一晩撹拌した。エタノールを蒸発させ、水溶液を5%クエン酸溶液で酸性化した。固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥して、標題化合物を黄色固体として得た。(0.280mg);APCIMSm/z409.2[M+H]
f)6−(2−アミノエチルスルファニル)−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−[1,7]−ナフチリジン−3−カルボン酸塩酸塩
DCM(5mL)中の中間体11e(0.280g)を、1,4−ジオキサン(5mL)中の4MのHClで処理した。2時間後、固体を濾過し、アセトンで洗浄し、乾燥して、標題化合物を黄色固体として得た。(0.214g);APCIMSm/z309.1[M+H]
中間体12:7−(2−アミノエトキシ)−1−(ジメチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸塩酸塩
a)4−アセトキシ−2−フルオロ安息香酸
DCM(100mL)中の2−フルオロ−4−ヒドロキシ安息香酸(5g)(G.W.Gray et al. Mol.Cryst.Liq.Cryst. 67,1981,1-24)、4−ジメチルアミノピリジン(0.010g)およびトリエチルアミン(11mL)の撹拌混合物を、無水酢酸(6.35mL)で処理した。2時間後、溶液を蒸発させ、残渣をEtOAc中に溶解させ、5%クエン酸、水(3×)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、蒸発させて、標題化合物を白色固体として得た(4.92g);APCIm/z199.1[M+H]
b)3−(ジメチルアミノ)−2−(2−フルオロ−4−アセトキシベンゾイル)−2−プロペン酸エチル
DCM(80mL)中の中間体12a(4.91g)の撹拌溶液を、塩化オキサリル(3.25mL)およびジメチルホルムアミド(2滴)で処理した。2時間後、透明な溶液を蒸発させ、DCM(2×)から蒸発させた。酸クロライドをトルエン(100mL)中に再溶解し、トリエチルアミン(5.17mL)およびエチル3−(ジメチルアミノ)アクリレート(4.13g)で処理した。90℃で2時間撹拌した後、混合物を冷却し、濾過し、溶液フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル[b.p.40−60℃]中40〜100%EtOAc)に付して、標題化合物を白色固体として得た(4.3g);APCIm/z324.0[M+H]
c)1−ジメチルアミノ−7−ヒドロキシ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−3−カルボン酸エチル
EtOH(20mL)中の中間体12b(1.77g)の水溶液を、1,1−ジメチルヒドラジン(2.08mL)で処理し、2時間静置した。溶液を蒸発させ、残渣をジメチルホルムアミド(20mL)中に再び溶解させ、炭酸カリウム(1.51g)で処理し、100℃で1時間撹拌した。混合物を冷却し、濾過し、低容量まで蒸発させて、5%クエン酸に注いだ。標題化合物を濾過し、水で洗浄し、乾燥して、白色固体(1.09g)を得た;APCIm/z277.0[M+H]
d)7−(2−t−ブトキシカルボニルアミノエトキシ)−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−3−カルボン酸エチル
乾燥THF(20mL)中の中間体12c(1.09g)t−ブチル2−ヒドロキシエチルカルバメート(0.67mL)およびトリフェニルホスフィン(1.35g)の撹拌混合物を、アルゴン雰囲気下で、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(1mL)で処理し、一晩撹拌した。溶液を蒸発させ、残渣をEtOAc中に再び溶解した。5%炭酸ナトリウム溶液(2×)、水(2×)で洗浄し、乾燥し(NaSO)し、蒸発させて、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM中30〜50%EtOAc、ついで、DCM中5%メタノール)に付して、標題化合物を白色固体として得た(1.5g);APCIm/z420.3[M+H]
e)7−(2−t−ブトキシカルボニルアミノエトキシ)−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−3−カルボン酸
中間体12d(1.5g)をメタノール(10mL)中に懸濁させ、1Nの水酸化ナトリウム水溶液(5.4mL)で処理した。混合物を一晩撹拌した。溶液を低容量まで蒸発させ、5%クエン酸で酸性化し、DCM(2×)で抽出した。合した抽出物を水(2×)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、蒸発させて、標題化合物を白色固体として得た(1.27g);APCIm/z392.2[M+H]
f)7−(2−アミノエトキシ)−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−3−カルボン酸
DCM(10mL)中の中間体12e(1.27g)の水溶液を、1,4−ジオキサン(5mL)中の4MのHClで処理した。2時間後、固体を濾過し、アセトンで洗浄し、乾燥して、標題化合物を白色固体として得た(1g);APCIm/z292.2[M+H]
中間体13:4’’−O−プロペノイル−アジスロマイシン
アセトニトリル(500mL)中の中間体10(24.9g)の溶液に、飽和炭酸カリウム水溶液(250mL)を加えた。得られた混合物を80℃に18時間加熱した。混合物を冷却し、相を分離した。有機相を、減圧下で蒸発させて濃縮し、残渣をEtOAc(500mL)中に溶解し、水(2×25mL)で洗浄した。有機相を乾燥し(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、ジエチルエーテル(100mL)および軽油[bp40−60℃](100mL)から再結晶して、標題化合物(12.6g)を白色固体として得た;ESMS m/z803.9[M+H]
中間体14:9−(3−アミノプロピル)−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−[1,3,4]オキサジアジノ[6,5,4−ij]キノリン−6−カルボン酸塩酸塩
a)3−(ジメチルアミノ)−2−(2,3−ジフルオロ−5−ヨウドベンゾイル)−2−プロペン酸エチル
DCM(50mL)中の2,3−ジフルオロ−5−ヨウド安息香酸(Pharmacia & UpjohnCompanypatent WO02/04445p90)(2.84g)の懸濁液を、塩化オキサリル(1.3mL)およびジメチルホルムアミド(2滴)で処理した。1.5時間後、透明な溶液を蒸発させ、トルエン(2×)から再び蒸発させた。酸クロライドをトルエン(50mL)に溶解し、トリエチルアミン(2.1mL)および3−(ジメチルアミノ)アクリル酸エチル(1.86g)で処理した。2時間90℃で撹拌した後、混合物を冷却し、濾過し、溶液を、ヘキサン中0%〜70%EtOAcで溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、標題化合物を黄色固体として得た(3.05g);ESMS m/z410.1[M+H]
b)1−(tert−ブトキシカルボニル−メチルアミノ)−8−フルオロ−6−ヨウド−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチル
エタノール(27mL)中の中間体14a(2.2g)の撹拌溶液を、1−tert−ブトキシカルボニル−1−メチルヒドラジン(0.865g)で処理した。1.5時間後、透明な溶液を蒸発させ、ヘキサン中0%〜30%EtOAcで溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、標題化合物を白色固体として得た(3g);APCIm/z491.2[M+H]
c)8−フルオロ−6−ヨウド−1−メチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチル
DCM(2ml)およびTFA(4mL)中の中間体14b(0.333g)の水溶液を、1時間保持し、ついで、濃縮した。残渣を、DCM中0〜5%(9:1 メタノール/20Mアンモニア水溶液)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、標題化合物を白色固体として得た(0.27g);ESMS m/z391.2[M+H]
d)8−フルオロ−1−[(ヒドロキシメチル)(メチル)アミノ]−6−ヨウド−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチル
水(350mL)中の中間体14c(2.76g)およびパラホルムアルデヒド(9.37g)の懸濁液を、16時間還流し、ついで冷却した。混合物をクロロホルムで処理し、有機相を水で洗浄し、ついで、乾燥(MgSO)し、濃縮して、標題化合物を白色固体として得た(2.1g);ESMS m/z421.2[M+H]
e)9−ヨウド−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−[1,3,4]オキサジアジノ[6,5,4−ij]キノリン−6−カルボン酸エチル
THF(35mL)中の中間体14d(0.21g)の懸濁液を、急速に還流温度に加熱した(<5分)。テトラブチルアンモニウムフルオライド(1.1mLのTHF中1.0M溶液)をシリンジで可能な限りゆっくりと加え、混合物を20分間加熱還流した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液に注ぎ、生成物をEtOAc中に抽出した。合した抽出物をブラインで洗浄し、ついで、乾燥(MgSO)し、濃縮した。残渣を、DCM中の0〜5%(9:1 メタノール/20Mアンモニア水溶液)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、標題化合物を白色固体として得た(0.07g);ESMS m/z401.2[M+H]
f)9−[3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロプ−2−イン−1−イル]−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−[1,3,4]オキサジアジノ[6,5,4−ij]キノリン−6−カルボン酸エチル
トリエチルアミン(6.5mL)およびアセトニトリル(13mL)中の中間体14e(0.54g)およびヨウ化銅(I)(0.028g)の懸濁液を、アルゴンで50℃で脱気した。20分後、N−t−ブトキシカルボニルプロパルギルアミン(0.35g)およびジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.028g)を加え、褐色懸濁液を50℃で撹拌した。15分後、混合物を蒸発させ、残渣を、DCM中0〜3%(9:1、20Mアンモニア水溶液/メタノール)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、標題化合物をベージュの固体として得た(0.58g);ESMS m/z428.4[M+H]
g)9−[3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロピル]−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−[1,3,4]オキサジアジノ[6,5,4−ij]キノリン−6−カルボン酸エチル
DCM(20mL)中の中間体14f(0.58g)の水溶液を、10%炭素担持パラジウム(0.5g)で処理し、室温、大気圧下で一晩水素化した。反応混合物を、セライトにより濾過し、溶液を、DCM中0〜10%(9:1、メタノール/20Mアンモニア水溶液)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、標題化合物を淡黄色固体として得た(0.185g);ESMS m/z432.4[M+H]
h)9−(3−アミノプロピル)−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−[1,3,4]オキサジアジノ[6,5,4−ij]キノリン−6−カルボン酸塩酸塩
ジオキサン(4mL)中の中間体14g(0.17g)の水溶液を、2Mの塩化水素水溶液(5mL)で処理した。反応混合物を50℃で一晩加熱し、ついで、濃縮して、標題化合物を淡黄色固体として得た(0.34g);ESMS m/z319.3[M+H]
中間体15:6−(2−アミノエチルスルファニル)−1−(ジメチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−3−カルボン酸トリフルオロアセテート塩
a)2−[(2,5−ジフルオロフェニル)カルボニル]−3−(ジメチルアミノ)−2−プロペン酸エチル
トルエン(100mL)中の2,5−ジフルオロベンゾイルクロライド(5.26g、29.8mmol)の水溶液を、3−(ジメチルアミノ)−2−プロペン酸エチル(5.27g、36.8mmol)、ついで、トリエチルアミン(5.9mL、42.5mmol)で処理した。混合物を、90℃で6.5時間撹拌し、ついで、冷却し、沈殿物を濾過により除去した。濾液を減圧下で濃縮して残渣を得、これを、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル[b.p.40−60℃]中の50〜100%ジエチルエーテル)により精製して、標題化合物を黄色油として得た(0.95g);ESMS m/z284.4[M+H]
b)2−[(2,5−ジフルオロフェニル)カルボニル]−3−(2,2−ジメチルヒドラジノ)−2−プロペン酸エチル
エタノール(10mL)中の中間体15a(0.93g、3.28mmol)の撹拌溶液を、1,1−ジメチルヒドラジン(0.27mL、3.61mmol)で処理した。2時間後、さらなるアリコートの1,1−ジメチルヒドラジン(0.05mL、0.66mmol)を加え、撹拌をさらに25分続けた。混合物を減圧下で濃縮して、標題化合物を黄色油として得た(1.01g);ESMS m/z299.1[M+H]
c)1−(ジメチルアミノ)−6−フルオロ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−3−カルボン酸エチル
N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の中間体15b(0.98g、3.28mmol)および炭酸カリウム(0.68g、4.92mmol)の混合物を、100℃で55分間撹拌し、ついで、冷却した。混合物を水で処理し、固体を濾過し、水で洗浄し、ついで、減圧下で乾燥して、標題化合物を淡黄色固体として得た(0.63g);ESMS m/z279.2[M+H]
d)6−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エチルスルファニル)−1−(ジメチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル
ジメチルスルホキシド(18mL)中の中間体15c(1.00g、3.60mmol)、および炭酸カリウム(0.99g、7.16mmol)の混合物を、tert−ブチルN−(2−メルカプトエチル)−カルバメート(1.3mL、7.7mmol)で処理し、70℃に加熱した。21時間後、混合物を室温に冷却し、ついで、水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機抽出物を合し、乾燥(MgSO)し、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得、これを、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル[b.p.40−60℃]中20〜100%EtOAc)により精製して、標題化合物を白色固体として得た(1.08g);ESMS m/z436.2[M+H]
e)6−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エチルスルファニル)−1−(ジメチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−3−カルボン酸
中間体15d(1.07g、2.46mmol)をTHF(16mL)中に溶解し、0.2Nの水酸化ナトリウム水溶液(15mL)で処理した。溶液を18.5時間撹拌し、ついで、減圧下で濃縮して残渣を得、これを水に溶解し、過剰の固体二酸化炭素で処理した。得られた沈殿を、濾過により除去し、減圧下で乾燥して、標題化合物を白色固体として得た(0.92g);ESMS m/z408.2[M+H]
f)6−(2−アミノエチルスルファニル)−1−(ジメチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−3−カルボン酸トリフルオロアセテート塩
中間体15e(0.90g、2.21mmol)をDCM(20mL)中に溶解し、TFA(8mL)で処理した。30分撹拌した後、混合物を減圧下で濃縮した。トルエンおよびDCMを残渣に加え、混合物を減圧下で濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテルでトリチュレートして、ついで、減圧下で乾燥して、標題化合物を白色固体として得た(0.92g);ESMS m/z308.1[M+H]
中間体16:4’’−O−プロペノイル−エリスロマイシンA−(9E)−オキシム−11,12−カルボネート
a)2’−O−アセチル−エリスロマイシンA−(9E)−O−アセチル−オキシム−11,12−カルボネート
DCM(40mL)中の中間体4a(4.64g、5.57mmol)およびピリジン(4.50mL、55.8mmol)の氷冷溶液に、トリホスゲン(1.65g、5.57mmol)を加えた。混合物を2.5時間撹拌し、ついで、さらにトリホスゲン(0.55g、1.86mmol)を加えた。撹拌を50分間続け、ついで、混合物を減圧下で濃縮して残渣を得、これをEtOAc中に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を乾燥し(NaSO)、濾過し、ついで、減圧下で濃縮して残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM中0〜8%メタノール)により精製して、標題化合物をクリーム固体として得た(3.25g);ESMS m/z859.9[M+H]
b)4’’−O−プロペノイル−2’−O−アセチル−エリスロマイシンA−(9E)−O−アセチル−オキシム−11,12−カルボネート
トルエン(25mL)中の中間体16a(2.10g、2.45mmol)の撹拌溶液に、トリエチルアミン(1.02mL、7.32mmol)、ついで、3−クロロプロパノイルクロライド(0.35mL、3.67mmol)を加えた。1.5時間後、さらに、3−クロロプロパノイルクロライド(0.35mL、3.67mmol)およびトリエチルアミン(1.02mL、7.32mmol)を加え、撹拌を35分間加えた。飽和ナトリウム塩化アンモニウムを加え、混合物を減圧下で濃縮して、残渣を水に溶解し、DCMで抽出した。有機相を乾燥し(NaSO)、濾過し、ついで、減圧下で濃縮して、残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM中0〜7%メタノール)により精製して、標題化合物を白色固体として得た(1.36g);ESMS m/z913.9[M+H]
c)4’’−O−プロペノイル−エリスロマイシンA−(9E)−オキシム−11,12−カルボネート
メタノール(100mL)中の中間体16b(1.36g、1.49mmol)の水溶液を、50℃で17時間、ついで、60℃でさらに70時間撹拌した。ついで、混合物を減圧下で濃縮し、残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM中の0〜8%メタノール)により精製して、標題化合物を白色固体として得た(0.79g);ESMS m/z829.8[M+H]
中間体17:6−((Z)−3−tert−ブトキシカルボニルオキシプロペン−1−イル)−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル
a)6−(3−ヒドロキシプロピン−1−イル)−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル
中間体1c(2.0g、5.4mmol)、ヨウ化銅(I)(0.05g、0.26mmol)を、乾燥アセトニトリル(100mL)およびトリエチルアミン(40mL)中に懸濁させた。淡緑色懸濁液を、アルゴン雰囲気下で40℃に加熱した。30分後、反応物を室温に冷却し、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.05g、0.07mmol)およびプロパルギルアルコール(0.63mL、10.8mmol)を加えた。混合物を、アルゴン雰囲気下で1時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)およびジエチルエーテル(100mL)で希釈し、水(200mL)およびブライン(20mL)で洗浄した。水層をEtOAc(3×100mL)で抽出し、合した有機抽出物を乾燥(MgSO)し、減圧下で蒸発させた。粗生成物をエタノール(50mL)に懸濁させた。標題化合物(1.07g)を濾過した。エタノール可溶性物質を、DCM中のメタノールの勾配で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーにより精製した。フラクションを含有する生成物を蒸発させて、乾燥して、さらに標題化合物を得た(0.3g);白色固体として総標題化合物(1.37g);ESMS m/z315.3[M+H]
b)6−((Z)−3−ヒドロキシプロペン−1−イル)−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル
エタノール(10mL)およびDCM(10mL)中の中間体17a(1.37g、4.35mmol)を10%炭素担持パラジウムと、アルゴン雰囲気下で10分間撹拌した。触媒を濾過し、1:1エタノール/DCM(30mL)で洗浄した。合した濾液を、20℃および1気圧で、Lindlar触媒(0.5g)を用いて水素化した。4時間後、触媒を濾過し、エタノール/DCMで洗浄した。合した濾液を蒸発させ、乾燥して、標題化合物を6−(3−ヒドロキシプロピル)−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−キノリン−3−カルボン酸エチルエステルを含む黄色固体として得た(1.46g);ESMS m/z317.2,319.2[M+H]
c)6−((Z)−3−tert−ブトキシカルボニルオキシプロペン−1−イル)−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル
THF(40mL)中の中間体17b(1.46g)を二炭酸ジ−tert−ブチル(1.3g、6.0mmol)およびN−メチルイミダゾール(0.038g、0.46mmol)で処理した。40分間撹拌した後、DCM(10mL)を加えた。20℃で24時間後、さらに二炭酸ジ−tert−ブチル(0.9g、4.1mmol)およびN−メチルイミダゾール(0.040g、0.48mmol)を加えた。さらに20時間後、溶媒を蒸発させ、粗生成物を、DCM中のメタノールの勾配で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーにより精製して、6−(−3−tert−ブトキシカルボニルオキシプロピル)−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−キノリン−3−カルボン酸エチルエステルを含有する標題化合物を白色固体として得た(1.31g);ESMS m/z417.2,419.3[M+H]
中間体18:9−ジヒドロ−4’’−O−(3−ヒドロキシプロピル)−9−メトキシ−2’,11−ビス−O−トリメチルシリル−6−O−メチル−9,12−アンヒドロ−エリスロマイシンA
a)4’’−O−(イミダゾール−1−イル−カルボニル)−6−O−メチル−エリスロマイシンA
THF(100mL)中の6−O−メチル−エリスロマイシンA(30g、40.1mmol)を、カルボニルジイミダゾール(16g、97mmol)を、氷浴で冷却しながら滴下して処理した。1時間後、冷却浴を除去した。さらに48時間後、THF(100mL)および水(200mL)をゆっくりと加え、標題化合物を沈殿させ、これを濾過により回収し、乾燥して、標題化合物を白色固体として得た(24.7g)。母液をジエチルエーテルで抽出して、さらに物質(8.5g)を得、THF溶液から水で沈殿させて、さらに標題化合物を得た(3.92g、総量28.64g);ESMS m/z842.6[M+H]
b)4’’−O−(アリルオキシカルボニル)−6−O−メチル−エリスロマイシンA
DCM(100mL)中の中間体18a(28.64g、34mmol)を0℃に冷却し、アリルアルコール(13.6mL)およびDBU(5.23mL)で処理した。反応物を0℃で2.5時間撹拌し、室温にて1.75時間撹拌した。反応混合物を3%のクエン酸水溶液(100mL)でクエンチし、相を分離し、有機相を飽和炭酸水素ナトリウムおよびブラインで洗浄した。乾燥し、蒸発させて乾燥した後、残渣を石油エーテル(bp40−60℃)でトリチュレートして、標題化合物を白色固体として得た(25.08g);ESMS m/z832.5[M+H]
c)4’’−O−(アリルオキシカルボニル)−9−ジヒドロ−9−メトキシ−2’,11−ビス−O−トリメチルシリル−6−O−メチル−9,12−アンヒドロ−エリスロマイシンA
ピリジン(100mL)中の中間体18b(21.29g、25.6mmol)を、クロロトリメチルシラン(26mL)で処理した。反応物を室温にて6時間撹拌し、4℃で16時間静置した。反応混合物を蒸発させ、減圧下で乾燥し、残渣をメタノール(100mL)中に溶解させた。室温にて80分後、溶媒を減圧下で蒸発させることにより除去し、残渣をEtOAcおよび水中に溶解した。相を分離し、有機層を乾燥し、蒸発させて、減圧下で乾燥した。トルエン(500mLを2部)を加え、減圧下で蒸発させて、粗標題化合物を白色泡沫体として得た(26.27g)。この物質(5.8g)を、DCM中の0〜3%の2Mメタノール性アンモニアで溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を白色の硬い泡沫体として得た(3.0g);ESMS m/z990.7[M+H]
d)4’’−O−アリル−9−ジヒドロ−9−メトキシ−2’,11−ビス−O−トリメチルシリル−6−O−メチル−9,12−アンヒドロ−エリスロマイシンA
THF(20mL)中の中間体18c(3.0g、3.03mmol)を、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0.1g)で、アルゴン雰囲気下、還流温度で処理した。35分後、t−ブチルアリルカルボネート(F. Houlihan et al, Can. J. Chem. 1985, 63, 153;1.2mL)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.1g)を加え、還流をさらに1時間続けた。反応物を冷却し、蒸発させて、減圧下で乾燥し、残渣を、DCM中の0〜5%メタノール性アンモニア[2M]で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を白色泡沫体として得た(1.07g);ESMS m/z946.7[M+H]
e)9−ジヒドロ−4’’−O−(3−ヒドロキシプロピル)−9−メトキシ−2’,11−ビス−O−トリメチルシリル−6−O−メチル−9,12−アンヒドロ−エリスロマイシンA
THF(4mL)中の中間体18d(0.255g、0.27mmol)を、アルゴン雰囲気下、9−BBN(THF中0.5M、1.6mL)で処理した。30分後、反応物を0℃に冷却し、水酸化ナトリウム(2M、0.5mL)および過酸化水素(水中27%、0.68mL)の予め冷却した混合物を加えた。これを0℃で10分間撹拌し、ついで、冷ジエチルエーテルおよび水を加えた。相を分離し、有機相を水およびブラインで洗浄した。乾燥し、減圧下で蒸発させた後、残渣を、DCM中の0〜10%メタノール性アンモニア[2M]で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を白色の硬い泡沫体として得た(0.16g);ESMS m/z964.7[M+H]
中間体19:6−(2−アミノエチルスルファニル)−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−[1,8]−ナフチリジン−3−カルボン酸トリフルオロアセテート塩
2−[1−(5−ブロモ−2−クロロ−3−ピリジン−3−イル)メタノイル]3−(ジメチルアミノ)アクリル酸エチルエステル
DCM(50mL)中の2−クロロ−5−ブロモピリジン−3−カルボン酸(5g)の懸濁液を、塩化オキサリル(2.8mL)およびN,N−ジメチルホルムアミド(1滴)で処理した。1時間後、透明な溶液を蒸発させ、トルエン(2×)から再び蒸発させた。酸クロライドをトルエン(80mL)中に再び溶解し、トリエチルアミン(4.7mL)および3−(ジメチルアミノ)アクリル酸エチル(3.94g)で処理した。90℃で1時間撹拌した後、混合物を冷却し、氷に注いだ。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)を加え、有機層を水およびブラインで洗浄し、乾燥(MgSO)し、蒸発させて、残渣を、クロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル[b.p.40−60℃]中50〜100%ジエチルエーテル)により精製して、標題化合物を無色のガムとして得た(6.45g);ESMS m/z361.0,363.0,365.0[M+H],315.0,317.0,319.0[M−OEt]
b)[1−(5−ブロモ−2−クロロ−3−ピリジン−3−イル)メタノイル]2,2−ジメチルヒドラジノアクリル酸エチルエステル
エタノール(50mL)中の中間体19a(6.45g)の懸濁液を、1,1−ジメチルヒドラジン(1.29mL)で処理した。一晩静置した後、無色固体を濾過により回収した。第2のクロップを、母液を濃縮することにより得、第1のクロップと合して、標題化合物を白色固体として得た(6.36g);ESMS m/z376.0,378.0,380.0[M+H]
c)6−ブロモ−1−(ジメチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−[1,8]−ナフチリジン−3−カルボン酸エチルエステル
N,N−ジメチルホルムアミド(50mL)中の中間体19b(3.65g)および炭酸カリウム(3.5g)の混合物を、60℃で1時間撹拌し、ついで冷却した。混合物を水に注ぎ、固体を濾過し、ついで、水で洗浄し、乾燥して、標題化合物を白色固体として得た(5.36g);ESMS m/z340.0,342.0[M+H]
d)6−(2−tert−ブチルカルボニルアミノエチルスルファニル)−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−[1,8]−ナフチリジン−3−カルボン酸エチルエステル
中間体19c(1.5g)をジメチルスルホキシド(20mL)中に懸濁させ、炭酸カリウム(1.12g)およびtert−ブチルN−(2−メルカプトエチル)−カルバメート(1.06g)で処理した。混合物を55℃で2.25時間撹拌し、ついで、冷却し、水に注ぎ、EtOAcで抽出した。EtOAc抽出物を乾燥(MgSO)し、蒸発させ、残渣をジエチルエーテル/石油エーテル[b.p.40−60℃](1:1、20mL)でトリチュレートして、標題化合物を黄色固体として得た(1.46g);ESMS m/z437.2[M+H]
e)6−(2−tert−ブチルカルボニルアミノエチルスルファニル)−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−[1,8]−ナフチリジン−3−カルボン酸
THF(30mL)および水(10mL)中の中間体19d(1.46g)を2MのNaOH(2mL)で処理し、混合物をアルゴン雰囲気下で17時間撹拌した。固体二酸化炭素を加えて黄色固体を沈殿させた。これを濾過し、水で洗浄し、乾燥して、標題化合物を得た(0.954g);ESMS m/z409.2[M+H]
f)6−(2−アミノエチルスルファニル)−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−[1,8]−ナフチリジン−3−カルボン酸トリフルオロアセテート塩
DCM(10mL)中の中間体19e(0.954g)をTFA(5mL)で処理した。15分後、トルエン(15mL)を加え、混合物を蒸発させて乾燥して、黄色ガムを得た。ジエチルエーテルを加え、超音波処理に付して、標題化合物を白色固体として得た(1.01g);δ(250MHz;DMSO−d)14.4(1H,bs),9.1(1H,d),9.0(1H,s),8.7(1H,d),8.0(3H,bs)3.4(2H,t),3.2(6H,s),3.0(2H,bm)。
中間体20:6−(3−アミノプロピル)−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−[1,8]−ナフチリジン−3−カルボン酸トリフルオロアセテート塩
a)6−(3−tert−ブチルカルボニルアミノプロピル)−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−[1,8]−ナフチリジン−3−カルボン酸エチルエステル
Boc−アリルアミン(0.785mL、5mmol)に、アルゴン雰囲気下、9−BBN(THF中0.5、10mL)を加えた。20℃で2.25時間撹拌した後、中間体18c(1.02g、3.0mmol)テトラキス−トリフェニルホスフィンパラジウム(0.1g)、およびリン酸カリウム(2.15g)を加えた。混合物を1.5時間加熱還流した。反応物を冷却し、EtOAc(50mL)で希釈し、水(20mL)で洗浄した。有機層を乾燥(MgSO)し、蒸発させ、残渣を、DCM中0〜40%EtOAcで溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を白色固体として得た(0.93g);ESMS m/z419.3[M+H]
b)6−(3−tert−ブチルカルボニルアミノプロピル)−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−[1,8]−ナフチリジン−3−カルボン酸
THF(20mL)および水(10mL)中の中間体20a(0.93g)に、アルゴン雰囲気下、2MのNaOH(1.5mL)を加えた。3.5時間撹拌した後、固体二酸化炭素を加えた。混合物をEtOAcで抽出し、pH6に酸性化し、EtOAcで抽出し、ついで、pH3に酸性化し、EtOAcで抽出した。合した抽出物を乾燥(MgSO)し、蒸発させて、標題化合物を白色固体として得た(0.68g);ESMS m/z491.2[M+H]
c)6−(3−アミノプロピル)−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−[1,8]−ナフチリジン−3−カルボン酸トリフルオロアセテート塩
DCM(20mL)中の中間体20b(0.68g)にTFA(10mL)を加えた。20分後、トルエン(20mL)を加え、溶媒を蒸発させた。残ったガムに、ジエチルエーテル(50mL)を加え、混合物を超音波処理して、標題化合物を白色固体として得た(0.72g);ESMS m/z291.3[M+H],273.3[M−OH]
中間体21:4’’−O−プロペノイル−エリスロマイシンA−(9E)−O−メトキシメチルオキシム
a)2’−O−アセチル−エリスロマイシンA−(9E)−O−メトキシメチルオキシム
DCM(10mL)中のエリスロマイシンA−(9E)−O−メトキシメチルオキシム(0.48g、0.605mmol)および炭酸水素ナトリウム(0.056g、0.665mmol)の撹拌混合物に、無水酢酸(0.068g、0.665mmol)を加えた。16時間後、混合物を濃縮し、残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM中0〜10%メタノール)により精製して、標題化合物を白色固体として得た(0.44g);ESMS m/z835.8[M+H]
b)2’−O−アセチル−4’’−O−プロペニルエリスロマイシンA−(9E)−メトキシメチルオキシム
トルエン(50mL)およびトリエチルアミン中に溶解した中間体21a(3.8g、4.55mmol)の水溶液を、3−クロロプロピオニルクロライド(0.54mL、5.7mmol)で処理した。24時間撹拌した後、混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、水(2×50mL)で洗浄した。有機相を分離し、乾燥(MgSO)し、減圧下で濃縮し、残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM中0〜8%メタノール)により精製して、標題化合物を白色固体として得た(3.17g);ESMS m/z888.9[M+H]
c)4’’−O−プロペノイル−エリスロマイシンA−(9E)−O−メトキシメチルオキシム
メタノール(75mL)中の中間体21b(3.16g、3.55mmol)の水溶液を、55℃で16時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM中0〜10%メタノール)により精製して、標題化合物を白色固体として得た(1.78g);ESMS m/z847.9[M+H]
中間体22:4’’−O−アリル−6−O−メチル−エリスロマイシンA
Figure 2008519788

a)4’’−O−(1−イミダゾール−1−イル−カルボニル)−6−O−メチル−エリスロマイシンA
乾燥THF(500mL)中の6−O−メチル−エリスロマイシンA(108g、0.144mol)を、アルゴン雰囲気下、カルボニルジイミダゾール(43.2g、0.267mol)を、氷浴で冷却しながら滴下して処理した。1時間後、冷却浴を除去した。24時間後、さらにTHF(300mL)を加えて、形成した固体物質を溶解し、ついで、水(500mL)を滴下した。2.5時間撹拌した後、濃い白色の沈殿物が形成した。混合物を減圧濾過し、冷水(2×250mL)で洗浄し、減圧下で乾燥して、標題化合物(100g)を白色固体として得た。母液を一晩撹拌してさらに標題化合物(12g)を得た;ESMS m/z842.7[M+H]
b)4’’−O−(アリルオキシカルボニル)−6−O−メチル−エリスロマイシンA
DCM(200mL)中の中間体22a(50g、59.3mmol)を0℃に冷却し、アリルアルコール(23.8mL)およびDBU(9.1mL、61mmol)で処理した。反応物を0℃で2.5時間撹拌し、20℃で1.75時間撹拌した。反応混合物を3%クエン酸水溶液(100mL)でクエンチし、相を分離し、有機相を飽和炭酸水素ナトリウムおよびブラインで洗浄した。乾燥した後、蒸発させて乾燥し、残渣を石油エーテル(bp40−60℃)でトリチュレートして、標題化合物を白色固体として得た(41g);ESMS m/z832.6[M+H]
c)4’’−O−(アリルオキシカルボニル)−9−ジヒドロ−9−メトキシ−2’、11−ビス−O−トリメチルシリル−9、12−アンヒドロ−6−O−メチル−エリスロマイシンA
Figure 2008519788
乾燥ピリジン(150mL)中の中間体22b(41g、49.2mmol)を、アルゴン雰囲気下、クロロトリメチルシラン(50mL)を滴下して処理した。反応物を20℃で6時間撹拌し、4℃で16時間静置した。反応混合物を蒸発させて、減圧下で乾燥させ、残渣をメタノール(200mL)中に溶解した。20℃で80分後、溶媒を減圧下で蒸発させることにより除去し、残渣をジエチルエーテル中に溶解し、飽和NaHCOで洗浄した。相を分離し、有機層を乾燥し、蒸発させて、減圧下で乾燥した。トルエン(500mLで2部)を加え、減圧下で蒸発させて、粗標題化合物をクリーム色の固体として得た(41g)。乾燥ピリジン(100mL)中のこの物質の溶液に、クロロトリメチルシラン(30.0mL)を加えた。1.5時間後、ピリジンを蒸発させ、残渣をトルエン中に溶解し、再び蒸発させた。得られた固体をジエチルエーテル(150mL)および飽和炭酸水素ナトリウム溶液間で分配した(最終pH=9を確実にするのに十分な水溶液を用いた)。水層をジエチルエーテル(150mL)で抽出し、合した有機物を水(150mL)およびブライン(150mL)で洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させて、46g(94%)の白色固体を得た。アセトニトリルから結晶化して(100mLから10.5g)、5.2g(50%)の白色固体を得た;ESMS m/z990.7[M+H]
d)4’’−O−アリル−6−O−メチル−エリスロマイシンA
乾燥THF(100mL)中の中間体22c(15.0g、15.2mmol)を、アルゴン雰囲気下、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.36g)で処理し、得られた混合物を1.5時間加熱還流した。LC/MSによりモニタリングし、所望の生成物および4’’−ヒドロキシ誘導体の3:2混合物を得た。アリルt−ブチルカルボネート(5mL)(F. Houlihan et al, Can. J. Chem. 1985, 63, 153)を加え、さらに3.75時間加熱を続けた。冷却し、20℃で一晩静置した後、THFを蒸発させ、暗褐色残渣を40/60石油エーテル(100mL)に溶解した。溶液をチャコールで処理し、濾過し、蒸発させた。固体をアセトニトリル中に溶解し、再び蒸発させ、減圧下で一晩乾燥させて、15.89gを得た。生成物をアセトニトリル(25mL)および10%酢酸(130mL)中に溶解した。20℃で6時間撹拌した後、ジエチルエーテル(50mL)を加え、層を分離し、有機層を水で抽出し、合した抽出物を炭酸カリウムを添加することにより塩基性化した。有機生成物をEtOAc(2×100mL)で抽出し、乾燥し、蒸発させて、標題化合物を固体として得た(11.5g);ESMS m/z946.7[M+H]
中間体23:4’’−O−(2−オキソエチル)−6−O−メチル−エリスロマイシンA
DCM(1L)およびメタノール中の中間体22(95.8g、121mmol)を−78℃に冷却し、TFA(18mL)を加えた。オゾン化酸素を青色となるまで通気した(1.25時間)。アルゴンを混合物に通気し、オゾンを取り除き、ついで、ジメチルスルフィド(35mL)およびトリエチルアミン(50.4mL)を加えた。反応物を−78℃で30分間撹拌し、ついで、冷却浴から除去した。0.5時間後、反応物を水浴で0℃に加温し、さらに0.5時間撹拌した。反応混合物を水(500mL)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、蒸発させて、乾燥した。残渣をトルエン中に溶解し、3回蒸発させて、標題化合物を得(103.7g)、これを精製することなく用いた;ESm/z822.7[M+MeOH+H],834.6[M+HCO2]
中間体24:6−(3−メチルアミノプロピル)−1−(ジメチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチル
a)3−(ジメチルアミノ)−2−(2−フルオロ−5−ヨウドベンゾイル)−2−プロペン酸エチル
DCM(1L)中の2−フルオロ−5−ヨウド安息香酸(99.7g)の懸濁液を、20℃で、塩化オキサリル(49.8mL)およびDMF(0.5mL)で処理した。3時間後、さらにDMF(0.1mL)を加えた。さらに2時間後、透明な溶液を蒸発させ、トルエン(3×200mL)から再び蒸発させた。酸クロライドをトルエン(1.5L)中に再溶解し、トリエチルアミン(79.2mL)および3−(ジメチルアミノ)アクリル酸エチル(65.3g)で処理した。2.5時間90℃で撹拌した後、混合物を濾過し、蒸発させた。残渣をEtOAc中に再び溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2×)、水、飽和ブラインで洗浄し、乾燥(MgSO)し、脱色チャコールで0.5時間処理した。混合物を濾過し、蒸発させ、ジエチルエーテル中に再び溶解させ、結晶化した。固体を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、乾燥して、標題化合物を得た(91.2g)。濃縮して、シーディングして、第2のクロップを得た(9.0g);APCIm/z391.9[M+H]
b)1−(ジメチルアミノ)−6−ヨウド−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチル
EtOH(500mL)中の中間体24a(50g)の懸濁液を、1,1−ジメチルヒドラジン(10.7mL)で処理した。2.5時間撹拌した後、透明な溶液を蒸発させた。残渣をDMF(500mL)中に溶解し、炭酸カリウム(26.5g)で処理し、混合物を70℃で2時間撹拌した。20℃に冷却した後、混合物を過剰のクエン酸を含有する水に注ぎ、固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥して、標題化合物を得た(48.07g);APCIm/z387.0[M+H]
c)6−(3−t−ブトキシカルボニルメチルアミノプロピン−1−イル)−1−(ジメチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチル
トリエチルアミン(510mL)およびMeCN(1L)中の中間体24b(48.07g)およびヨウ化銅(I)(2.36g)の撹拌混合物を脱気し、アルゴンで覆った。15分後、N−t−ブトキシカルボニル−N−メチルプロパルギルアミン(31.72g)およびジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(2.8g)を加えた。1.5時間後、混合物を蒸発させ、DCMに溶解させた。溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(2×)、水、飽和ブラインで洗浄し、乾燥し(NaSO)、蒸発させた。残渣をジエチルエーテルでトリチュレートした。固体を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、乾燥し、ついで、EtOAc中で煮沸し、濾過し、溶液をジエチルエーテルで希釈し、結晶化させて、標題化合物(13.88g)を得た。熱EtOAcに不溶性の固体および蒸発した母液を合し、脱色チャコールを含有するエタノール中で沸騰させた。熱混合物を濾過し、蒸発させて、さらに標題化合物(32.57g)を得た;ESMS m/z428.3[M+H]
d)6−(3−t−ブトキシカルボニルメチルアミノプロピル)−1−(ジメチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチル
DCM(300mL)中の中間体24c(32.57g)の水溶液を、10%Pd/C(2g)で処理し、1分間撹拌した。触媒を濾過し、新しい触媒と置き換えた(2g)。混合物を常温常圧で一晩水素化し、濾過し、蒸発させた。残渣をエーテルでトリチュレートした。固体を濾過し、エーテルで洗浄し、乾燥して、標題化合物を得た(26.33g)。エーテル溶液を蒸発させ、EtOH中に溶解し、脱色チャコールで処理した。濾過し、蒸発させ、ジエチルエーテルでトリチュレートして、第2のクロップ(3.96g)を得た;ESMS m/z432.2[M+H]
e)−6−(3−メチルアミノプロピル)−1−(ジメチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸エチル
DCM(120mL)中の中間体24d(30.29g)の撹拌溶液を、1,4−ジオキサン(120mL)中の4MのHClで処理した。1時間後、混合物を蒸発させ、残渣をDCMおよび10%KCO溶液間で分配した。DCM溶液を回収し、飽和ブラインで洗浄し、乾燥し(NaSO)、蒸発させた。ガム状固体をジエチルエーテルでトリチュレートし、軽油40−60で希釈した。固体を濾過し、軽油40−60で洗浄して、乾燥して、標題化合物を得た(19g);ESMS m/z332.1[M+H]
中間体25:7−(3−アミノプロポキシ)−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸塩酸塩
a)7−(3−t−ブトキシカルボニルアミノプロポキシ)−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−3−カルボン酸エチル
乾燥THF(20mL)中の中間体12c(1.07g)、t−ブチル3−ヒドロキシプロピルカルバメート(0.75g)およびトリフェニルホスフィン(1.32g)の撹拌混合物を、アルゴン雰囲気下、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(0.98mL)で処理し、一晩撹拌した。溶液を、減圧下で蒸発させ、残渣をEtOAc中に溶解し、5%炭酸ナトリウム溶液(2×)および水(2×)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、減圧下で蒸発させ、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM中の30〜50%EtOAc、ついで、DCM中5%メタノール)に付して、標題化合物を白色固体として得た(1.54g);APCIm/z434.1[M+H]
b)7−(3−t−ブトキシカルボニルアミノプロポキシ)−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−3−カルボン酸
中間体25a(1.53g)をメタノール(10mL)に懸濁させ、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(5.3mL)で処理した。混合物を一晩撹拌した。溶液を、減圧下低容量で蒸発させて、5%クエン酸で酸性化した。固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥して、標題化合物を白色固体として得た(1.4g);APCIm/z406.1[M+H]
c)7−(3−アミノプロポキシ)−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−3−カルボン酸
DCM(10mL)中の中間体25b(1.4g)の水溶液を、1,4−ジオキサン(5mL)中の4MのHClで処理した。2時間後、固体を濾過し、アセトンで洗浄し、乾燥して、標題化合物を白色固体として得た(1.16g);APCIm/z306.1[M+H]
中間体26:6−[3−(2−アミノ−エトキシ)−プロピル]−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−3−カルボン酸トリフルオロアセテート
a)(2−プロプ−2−イニルオキシ−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル
DCM(25mL)中の(2−ヒドロキシ−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.56g)の溶液に、ベンジルトリメチル塩化アンモニウム(0.18g)を加えた。この溶液に、50%NaOH(30g)およびプロパルギルブロマイド(1.05mLのトルエン中の80%溶液)を加え、混合物を室温にて3時間激しく撹拌した。相を希釈し、分離した。有機相を水(2×15mL)で洗浄し、乾燥し、減圧下で蒸発させた。残渣を、クロマトグラフィー(シリカゲル、DCM中0〜5%メタノール)により精製して、標題化合物を淡橙色油として得た(1.53g);ESMS m/z222.4[M+Na]
b)6−[3−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ)−プロプ−1−イニル]−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル
中間体1c(0.79g)およびヨウ化銅(I)(0.020g)を、CHCN(30mL)およびトリエチルアミン(6mL)の混合物中に懸濁させた。懸濁液を窒素を30分間バブリングして脱気し、中間体26a(0.73g)およびジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.046g)を窒素雰囲気下で加え、混合物を加熱還流した。2時間後、溶媒を減圧下で除去し、残渣をDCM(20mL)中に溶解し、20%クエン酸水溶液(2×15mL)で抽出した。有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させた。残渣を、クロマトグラフィー(シリカゲル、DCM中0〜2%メタノール)により精製して、標題化合物を得た(0.93g);ESMS m/z458.6[M+H]
c)6−[3−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ)−プロピル]−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル
中間体26b(0.93g)をDCM(25mL)中に溶解し、10%炭素担持パラジウム(0.10g)を加えた。混合物を、室温にて20psiの水素雰囲気下、2時間水素化した。触媒を濾過し、溶媒減圧下で蒸発させて、標題化合物を得た(0.93g);ESMS m/z462.1[M+H]
d)6−[3−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ)−プロピル]−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−3−カルボン酸
ジオキサン(25mL)および水(5mL)の混合物中の中間体26c(0.93g)および水酸化カリウム(0.57g)の水溶液を、一晩室温にて撹拌した。ジオキサンを減圧下で除去し、水溶液を酸性化し、DCM(2×15mL)で抽出した。有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させて、標題化合物を白色固体として得た(0.90g);ESMS m/z434.2[M+H]
e)6−[3−(2−アミノ−エトキシ)−プロピル]−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−3−カルボン酸トリフルオロアセテート
DCM(5mL)中の中間体26d(0.9g)の水溶液を、TFA(3mL)で処理し、室温にて2時間撹拌した。溶媒を、減圧下で蒸発させた。残渣をDCM(2×)から再び蒸発させ、イソプロピルエーテルでトリチュレートして、標題化合物を固体として得た(0.75g);ESMS m/z334.0[M+H]
中間体27:6−[2−(2−アミノ−エトキシ)−エチルスルファニル]−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−3−カルボン酸トリフルオロアセテート
a)[2−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−エチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
水(35mL)中の2−(2−アミノ−エトキシ)−エタノール(5.00g)の溶液に、0℃で、水酸化カリウム(2.93g)を加えた。0℃に維持したこの混合物に、ジオキサン(17mL)中のジ−tert−ブチルジカルボネート(11.40g)の溶液を滴下した。得られた混合物を0℃で1時間撹拌し、ついで、室温にて4時間撹拌した。ジオキサンを減圧下で蒸発させ、水溶液をDCM(2×25mL)で抽出した。有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させた。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル,EtOAc/石油エーテル40/60〜60/40)により精製して、標題化合物を得た(8.50g);ESMS m/z205.3[M+H]
b)トルエン−4−スルホン酸2−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ)−エチルエステル
中間体27a(7.39g)をDCM(75mL)中に溶解し、溶液に、トリエチルアミン(5.00mL)およびp−トルエンスルホニルクロライド(6.87g)を、0℃で加えた。得られた溶液を室温にて一晩撹拌した。懸濁液を濾過し、有機相を、減圧下で蒸発させた。残渣を、クロマトグラフィー(シリカゲル,EtOAc/石油エーテ、20/80〜40/60)により精製して、標題化合物を得た(11.25g);ESMS m/z360.4[M+H]
c)チオ酢酸S−[2−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ)−エチル]エステル
アセトン(250mL)中の中間体27b(11.69g)の溶液に、チオ酢酸カリウム(7.42g)を加えた。得られた懸濁液を2時間加熱還流した。固体を濾過し、アセトンで洗浄した。溶液を、減圧下で蒸発させ、残渣を、ショートシリカパッドで濾過して(EtOAc/石油エーテル20/80)、精製して標題化合物(6.85g)を得た;ESMS m/z264.4[M+H]
d)6−[2−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ)−エチルスルファニル]−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−3−カルボン酸
無水エタノール(10mL)中の中間体1c(0.70g)、中間体27c(0.48g)、ヨウ化銅(I)(0.020g)、炭酸カリウム(0.51g)およびエチレングリコール(0.21mL)の懸濁液を、窒素バブリングで0.5時間脱気した。混合物を120℃で1時間、マイクロ波照射下で、シールしたチューブ中で加熱した。混合物を20%のクエン酸水溶液で酸性化し、EtOAcで抽出した。有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させた。残渣を、クロマトグラフィー(シリカゲル、DCM中の0〜10%メタノール)により精製した。依然として中間体27cのジスルフィドダイマーを含有する残渣を、DCM/トリエチルアミン混合物に溶解し、ポリマー担持チオフェノールの存在下で一晩振盪させた。ポリマーを濾過し、溶媒を減圧下で除去して、標題化合物を得た(0.60g);ESMS m/z452.1[M+H]
e)6−[2−(2−アミノ−エトキシ)−エチルスルファニル]−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−3−カルボン酸トリフルオロアセテート
DCM(5mL)中の中間体27d(0.60g)の水溶液を、TFA(3mL)で処理し、室温にて2時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣をDCM(2×)から再び蒸発させ、イソプロピルエーテルでトリチュレートして、標題化合物を固体として得た(0.42g);ESMS m/z352.1[M+H]
中間体28:2’−O−アセチル−4’’−O−(イミダゾール−1−イル−カルボニル)−エリスロマイシンA−(9E)−O−メチルオキシム
乾燥THF(20mL)中の中間体5a(0.50g)の溶液に、4−ジメチルアミノピリジン(0.38g)およびカルボニルジミダゾール(0.50g)を加えた。得られた混合物を、窒素雰囲気下で、室温にて6時間撹拌した。溶液に、EtOAcおよび5%KHPO水溶液(各々50mL)を加え、相を分離した。有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させて、標題化合物を白色泡沫体として得た(0.50g);ESMS m/z899.8[M+H]
中間体29:2’−O−アセチル−4’’−O−(イミダゾール−1−イル−カルボニル)−エリスロマイシンA−(9E)−O−メトキシメチルオキシム
乾燥THF(40mL)中の中間体21a(1.10g)の溶液に、4−ジメチルアミノピリジン(0.80g)およびカルボニルジミダゾール(1.10g)を加えた。得られた混合物を窒素雰囲気下、室温にて6時間撹拌した。溶液にEtOAcおよび5%KHPO水溶液(各々100mL)を加え、相を分離した。有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させて、標題化合物を白色泡沫体として得た(1.10g);ESMS m/z929.9[M+H]
中間体30:2’−O−アセチル−4’’−O−(イミダゾール−1−イル−カルボニル)−(9S)−9−O,11−O−エチリデン−9−ジヒドロエリスロマイシンA
a)2’−O−アセチル−(9S)−9−O,11−O−エチリデン−9−ジヒドロエリスロマイシンA
DCM(30mL)中の(9S)−9−O,11−O−エチリデン−9−ジヒドロエリスロマイシンA(0.95g)の溶液に、NaHCO(0.16g)を、ついで、無水酢酸(0.18mL)を加えた。一晩室温にて撹拌した後、混合物をDCMで希釈し、5%NaHCO水溶液で洗浄した。有機層を分離し、乾燥し、減圧下で蒸発させて、標題化合物(1.0g)を固体として得た;ESMS m/z804.4[M+H]
b)2’−O−アセチル−4’’−O−(イミダゾール−1−イル−カルボニル)−(9S)−9−O,11−O−エチリデン−9−ジヒドロエリスロマイシンA
乾燥THF(30mL)中の中間体30a(1.0g)の溶液に、4−ジメチルアミノピリジン(0.80g)およびカルボニルジミダゾール(1.0g)を加えた。得られた混合物を窒素雰囲気下、室温にて6時間撹拌した。溶液にEtOAcおよび5%KHPO水溶液(各々100mL)を加え、相を分離した。有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させて、標題化合物を白色泡沫体として得た(1.10g);ESMS m/z898.6[M+H]
中間体31:2’−O−アセチル−4’’−O−(イミダゾール−1−イル−カルボニル)−エリスロマイシンA−9−O−(1−メトキシ−1−メチルエチル)−オキシム
a)2’−O−アセチル−エリスロマイシンA−9−O−(1−メトキシ−1−メチルエチル)−オキシム
DCM(15mL)中のエリスロマイシンA−9−O−(1−メトキシ−1−メチルエチル)−オキシム(0.86g)の溶液に、NaHCO(0.13g)を、ついで、無水酢酸(0.15mL)を加えた。一晩室温にて撹拌した後、混合物をDCMで希釈し、5%NaHCO水溶液で洗浄した。有機層を分離し、乾燥し、減圧下で蒸発させて、標題化合物(0.90g)を固体として得た;ESMS m/z863.4[M+H]
b)2’−O−アセチル−4’’−O−(イミダゾール−1−イル−カルボニル)−エリスロマイシンA−(9E)−O−(1−メトキシ−1−メチルエチル)−オキシム
乾燥THF(25mL)中の中間体31a(0.90g)の溶液に、4−ジメチルアミノピリジン(0.70g)およびカルボニルジミダゾール(0.90g)を加えた。得られた混合物を窒素雰囲気下、室温にて6時間撹拌した。溶液にEtOAcおよび5%KHPO水溶液(各々100mL)を加え、相を分離した。有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させて、標題化合物を白色泡沫体として得た(0.95g);ESMS m/z957.4[M+H]
中間体32:2’−O−アセチル−4’’−O−(イミダゾール−1−イル−カルボニル)−エリスロマイシンA−(9E)−O−(2−ジエチルアミノエチル)−オキシム
a)2’−O−アセチル−エリスロマイシンA−(9E)−O−(2−ジエチルアミノエチル)−オキシム
DCM(50mL)中のエリスロマイシンA−(9E)−O−(2−ジエチルアミノエチル)−オキシム(4.05g)の溶液に、NaHCO(0.60g)を、ついで、無水酢酸(0.68mL)を加えた。一晩、室温にて撹拌した後、混合物をDCMで希釈し、5%NaHCO水溶液で洗浄した。有機層を分離し、乾燥し、減圧下で蒸発させて、標題化合物(4.1g)を固体として得た;ESMS m/z890.3[M+H]
b)2’−O−アセチル−4’’−O−(イミダゾール−1−イル−カルボニル)−エリスロマイシンA−(9E)−O−(2−ジエチルアミノエチル)−オキシム
乾燥THF(125mL)中の中間体32a(3.7g)の溶液に、4−ジメチルアミノピリジン(2.54g)およびカルボニルジミダゾール(3.37g)を加えた。得られた混合物を窒素雰囲気下、室温にて6時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をEtOAc(150mL)中に溶解し、5%KHPO水溶液(2×100mL)およびブライン(100mL)で抽出した。有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させて、標題化合物を白色泡沫体として得た(4.1g);ESMS m/z984.3[M+H]
中間体33:2’−O−アセチル−4’’−O−(イミダゾール−1−イル−カルボニル)−エリスロマイシンA−(9E)−O−シアノメチルオキシム
a)エリスロマイシンA−(9E)−O−シアノメチルオキシム
乾燥THF(120mL)中のエリスロマイシンA−(9E)−オキシム(3.0g)の溶液に、メタノール(4.4mL)中のテトラブチル水酸化アンモニウム1Mを、室温にて加えた。5分後、クロロアセトニトリル(0.38mL)を滴下し、得られた混合物を50℃で1時間加熱した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をジエチルエーテル中に溶解し、ブライン(3×75mL)で抽出し、有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させた。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM中の0〜3%の9/1メタノール/20Mアンモニア)により精製して、標題化合物を固体として得た(2.27g);ESMS m/z788.4[M+H]
b)2’−O−アセチル−エリスロマイシンA−(9E)−O−シアノメチルオキシム
DCM(50mL)中の中間体33a(2.24g)の溶液に、NaHCO(0.36g)を、ついで、無水酢酸(0.40mL)を加えた。一晩、室温にて撹拌した後、混合物をDCMで希釈し、5%NaHCO水溶液で洗浄した。有機層を分離し、乾燥し、減圧下で蒸発させて、標題化合物(2.35g)を固体として得た;ESMS m/z830.4[M+H]
c)2’−O−アセチル−4’’−O−(イミダゾール−1−イル−カルボニル)−エリスロマイシンA−(9E)−O−シアノメチルオキシム
乾燥THF(90mL)中の中間体33b(2.35g)の溶液に、4−ジメチルアミノピリジン(1.73g)およびカルボニルジミダゾール(2.30g)を加えた。得られた混合物を窒素雰囲気下、室温にて6時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をEtOAc(150mL)中に溶解し、5%KHPO水溶液(2×100mL)およびブライン(100mL)で抽出した。有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させて、標題化合物を白色泡沫体として得た(2.65g);ESMS m/z924.4[M+H]
中間体34:4’’−O−プロペノイル−エリスロマイシンA−(9E)−O−2−(N−モルホリノ)エチルオキシム
a)エリスロマイシンA−(9E)−O−2−(N−モルホリノ)エチルオキシム
乾燥DMF(20mL)中の水素化ナトリウム(0.80gの油中60%分散液、20mmolと等価である)の撹拌懸濁液に、乾燥DMF(40mL)中のエリスロマイシンA(9E)−オキシム(7.49g、10mmol)の溶液を加えた。水素発生が終わった後、2−(N−モルフィリノ)クロロエタン塩酸塩(1.72g、9.3mmol)を加えた。得られた混合物を50℃で1.5時間撹拌し、ついで、冷却し、一晩、室温にて静置した。水(100mL)でクエンチし、白色沈殿物を得、これを濾過し、乾燥して、標題化合物を得た(5.39g);ESMS m/z862.7[M+H]
b)2’−O−アセチル−エリスロマイシンA−(9E)−O−2−(N−モルホリノ)エチルオキシム
DCM(5mL)中の中間体34a(0.29g、0.336mmol)の水溶液を、無水酢酸(57.5μL、0.422mmol)で処理した。18時間、室温にて撹拌した後、混合物をDCM(25mL)および水間で分配した。混合物を2M水酸化ナトリウムでアルカリ性pH9にした。有機層を分離し、洗浄し、乾燥し、減圧下で蒸発させて、標題化合物(0.285g);δ(400MHz;CDOD)2.03(3H,s);ESMS m/z453.1[M+2H]++
c)2’−O−アセチル−4’’−O−プロペニルエリスロマイシンA−(9E)−O−2−(N−モルホリノ)エチルオキシム
トルエン(5mL)およびトリエチルアミン(0.1mL、0.72mmol)中の中間体34b(0.253g、0.28mmol)の水溶液を、3−クロロプロピオニルクロライド(0.033mL、0.35mmol)で処理した。室温にて16時間撹拌した後、トリエチルアミン(0.2mL、1.44mmol)およびクロロプロピオニルクロライド(0.066mL、0.7mmol)を加え、反応物をさらに16時間撹拌した。混合物を飽和炭酸水素ナトリウムでクエンチし、有機層を分離し、乾燥し、減圧下で蒸発させて、粗生成物を得た。DCM中の0〜7%(9:1 MeOH/.880NH)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、標題化合物(0.048g)を得た;δ(400MHz;CDOD):2.03(3H,s),5.96(1H,dxd,J=10.4&1.6Hz),6.18(1H,dxd,J=17.2&10.4Hz),6.42(1H,dxd,J=17.2&1.6Hz);ESMS m/z958.7[M+H]
d)4’’−O−プロペノイル−エリスロマイシンA−(9E)−O−2−(N−モルホリノ)エチルオキシム
メタノール(5mL)中の中間体34c(0.048g、0.05mmol)の水溶液を、50℃で18時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮して、標題化合物を白色固体として得た(0.043g);ESMS m/z916.8[M+H]
中間体35:2’−O−アセチル−4’’−O−アリル−アジスロマイシン11,12−カルボネート
乾燥THF(600mL)中の2’−O−アセチル−アジスロマイシン−11,12−カルボネート(67.82g、83mmol)を、アリルt−ブチルカルボネート(50g、0.315mol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.5g1.3mmol)で処理した。得られた混合物を75℃、アルゴン雰囲気下で加熱した。16時間後、反応物を冷却し、減圧下で蒸発させ、残渣を、DCM中0〜10%(9:1 MeOH/.880NH)で溶出するシリカのクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物(48g)を得た;ESMS m/z857.7[M+H]
中間体36:4’’−O−プロペノイル−エリスロマイシンA−(9E)−O−2−(N,N−ジエチルアミノ)エチルオキシム
a)エリスロマイシンA−(9E)−O−2−(N,N−ジエチルアミノ)エチルオキシム
THF(25mL)および水(5滴)中のエリスロマイシンA(9E)−O−オキシム(2.5g、3.33mmol)の溶液に、2−N,N−ジエチルアミノエチルクロライドヒドロクロライド(1.14g、6.66mmol)および炭酸ナトリウム(1.4g、13.3mmol)を加えた。24時間加熱還流した後、混合物を冷却し、EtOAcおよび水間で分配した。有機層を分離し、水相をDCMで抽出した。合した有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させて、淡黄色固体を得た。DCM中0〜7%(9:1 MeOH/.880NH)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、標題化合物(0.52g)を得た;ESMS m/z848.9[M+H]
b)2’−O−アセチル−エリスロマイシンA−(9E)−O−2−(N,N−ジエチルアミノ)エチルオキシム
DCM(10mL)中の中間体36a(0.52g、0.61mmol)の溶液に、無水酢酸(0.078mL、0.766mmol)を加えた。室温にて14時間撹拌した後、混合物をDCMで希釈し、2Mの水酸化ナトリウム溶液で洗浄した。有機物を分離し、乾燥し、減圧下で蒸発させて、標題化合物(0.575g)を得た;ESMS m/z890.9[M+H]
c)2’−O−アセチル−4’’−プロペニル−エリスロマイシンA−(9E)−O−2−(N,N−ジエチルアミノ)エチルオキシム
トルエン(8mL)およびトリエチルアミン(0.087mL、0.62mmol)中に溶解した、中間体36b(0.185g、0.21mmol)の水溶液を、3−クロロプロピオニルクロライド(0.03mL、0.312mmol)で処理した。室温にて16時間撹拌した後、トリエチルアミン(0.087mL、0.62mmol)およびクロロプロピオニルクロライド(0.03μL、0.132mmol)を加え、反応物をさらに3時間撹拌した。混合物を飽和炭酸水素ナトリウムでクエンチし、有機層を分離し、乾燥し、減圧下で蒸発させて、粗生成物を得た。DCM中0〜10%(9:1 MeOH/.880NH)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、標題化合物(0.196g)を得た;ESMS m/z944.8[M+H]
d)4’’−プロペニル−エリスロマイシンA−(9E)−O−2−(N,N−ジエチルアミノ)エチルオキシム
メタノール(15mL)中の中間体36c(0.21g、0.22mmol)の水溶液を、55℃で撹拌した。16時間後、混合物を、減圧下で蒸発させ、粗生成物を、DCM中0〜11%(9:1 MeOH/.880NH)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、標題化合物(0.17g)を得た;ESMS m/z902.6[M+H]
中間体37:6−(3−(シクロプロピルアミノ)プロプ−1−イル)−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル
a)6−(3−ヒドロキシプロピン−1−イル)−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル
乾燥アセトニトリル(300mL)およびトリエチルアミン(250mL)中の中間体1c(15.0g)およびヨウ化銅(I)(0.74g)を脱気し、アルゴンで覆った。ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.87g)およびプロパルギルアルコール(3.4mL)を加えた。混合物をアルゴン雰囲気下で30分間撹拌した。反応混合物を、減圧下で蒸発させ、EtOAcでトリチュレートした。固体物質を濾過し、EtOAcで洗浄し、乾燥し、ついで、エタノールおよびDCMに溶解し、チャコールと30分間撹拌した。濾液を減圧下で蒸発させて、標題化合物を固体として得た(10.8g);ESMS m/z315.0[M+H]
b)6−(3−ヒドロキシプロプ−1−イル)−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル
DCM(500mL)中の中間体37a(10.8g)を、20℃および1atmで、10%炭素担持パラジウム(1.0g)を用いて水素化した。16時間後、触媒を濾過し、DCMで洗浄した。合した濾液を20℃および1atmで、10%炭素担持パラジウム(1.0g)を用いて水素化した。さらに20時間後、触媒を濾過し、DCMで洗浄した。合した濾液を減圧下で蒸発させて、標題化合物を得た(10.01g);ESMS m/z319.1[M+H]
c)6−(3−オキソプロプ−1−イル)−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル
DCM(100mL)中の塩化オキサリル(4.4mL)の撹拌溶液を、−78℃で、DCM(10mL)中ジメチルスルホキシド(4.47mL)で処理した。15分後、DCM(10mL)中の中間体37b(8.03g)を5分にわたって加えた。反応物を−78℃で1.5時間撹拌し、ついで、トリエチルアミン(17.5mL)を加え、反応物を0℃に加温した。ブラインを加え、有機層を回収し、さらにブラインで洗浄し、乾燥し(NaSO)、減圧下で蒸発させて、標題化合物を得た(8.1g);δ(250MHz;CDCl3)1.43(3H,t,J=7.1Hz),2.87(2H,t,J=7.3Hz),2.92(6H,s),3.09(2H,t,J=7.3Hz),4.41(2H,q,J=7.1Hz),7.55(1H,dd,J=2.0&8.8Hz),8.02(1H,d,J=8.8Hz),8.28(1H,d,J=2.0Hz),8.74(1H,s),9.84(1H,t,J=1.1Hz)。
d)6−(3−(シクロプロピルアミノ)プロプ−1−イル)−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル
DCM(10mL)中の中間体37b(0.8g)およびシクロプロピルアミン(0.87mL)を、1Aのモレキュラーシーブ(1g)で処理した。30分間撹拌した後、トリアセトキシボロヒドリドナトリウム(1.1g)を加え、ついで、5分後、酢酸(26滴)を加えた。1時間後、溶液をデカントし、飽和炭酸水素ナトリウムおよびブラインで2回洗浄し、乾燥し(NaSO)、減圧下で蒸発させた。残渣を、DCM中4〜8%(9:1 MeOH/.880NH)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物(0.566g)を得た;ESMS m/z358.1[M+H]
中間体38:4’’−O−アリルエリスロマイシンA−(9E)−(シアノメチル)オキシム
a)エリスロマイシンA−(9E)−(1−イソプロポキシシクロヘキシ−1−イル)オキシム
DCM(100mL)中のエリスロマイシン(9E)−オキシム塩酸塩(US2003/0023053A1)(10.2g)を、5℃で、1,1−ジイソプロポキシシクロヘキサン(15.1mL)およびピリジニウムブロマイド(0.05g)で処理した。15分後、冷却浴を除去し、反応物をさらに1時間撹拌した。溶液を5%水溶液炭酸水素ナトリウムで洗浄し、乾燥し(NaSO)、減圧下で蒸発させた。DCM中0〜8%(9:1 MeOH/.880アンモニア)で溶出するシリカのクロマトグラフィーに付して、標題化合物を白色泡沫体として得た(9.76g);ESm/z889.7[M+H]
b)2’−O−アセチル−エリスロマイシンA−(9E)−(1−イソプロポキシシクロヘキシ−1−イル)オキシム
DCM(100mL)中の中間体38a(9.76g)および炭酸水素ナトリウム(1.1g)を、無水酢酸(1.24mL)で処理した。24時間撹拌した後、混合物を水で洗浄し、乾燥し(NaSO)、減圧下で蒸発させて、標題化合物を白色泡沫体として得た(9.95g);ESm/z931.8[M+H]
c)2’−O−アセチル−エリスロマイシンA−(9E)−(1−イソプロポキシシクロヘキシ−1−イル)オキシム−11,12−カルボネート
DCM(100mL)中の中間体38b(9.95g)およびピリジン(8.63mL)を、0℃で、DCM(20mL)中のトリホスゲン(3.18g)の溶液を滴下することにより処理した。1時間後、混合物を減圧下で蒸発させ、残渣をEtOAc中に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、ブラインで洗浄し、乾燥し(NaSO)、減圧下で蒸発させた。残渣をMeOH/トルエン中に溶解し、減圧下で蒸発させて、ピリジンを除去した。DCM中0〜10%(9:1 MeOH/.880アンモニア)で溶出するシリカのクロマトグラフィーに付して、標題化合物を白色泡沫体として得た(8.87g);ESm/z957.6[M+H]
d)2’−O−アセチル−4’’−O−アリル−エリスロマイシンA−(9E)−(1−イソプロポキシシクロヘキシ−1−イル)オキシム−11,12−カルボネート
THF(150mL)中の中間体38c(9.87g)、アリルt−ブチルカルボネート(2.45g)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.36g)を、アルゴン雰囲気下で1時間還流した。さらに、アリルt−ブチルカルボネート(2.45g)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.36g)を加え、還流を続けた。さらに1時間後、反応物を冷却し、減圧下で蒸発させた。DCM中0〜7%(9:1 MeOH/.880アンモニア)で溶出するシリカのクロマトグラフィーに付して、標題化合物を白色泡沫体として得た(9.8g);ESm/z997.9[M+H]
e)4’’−O−アリル−エリスロマイシンA−(9E)−(1−イソプロポキシシクロヘキシ−1−イル)オキシム−11,12−カルボネート
メタノール(200ml)中の中間体38d(9.38g)を55℃に16時間加温した。反応物を冷却し、減圧下で蒸発させた。DCM中2〜8%(9:1 MeOH/.880アンモニア)で溶出するシリカのクロマトグラフィーに付して、標題化合物を白色泡沫体として得た(6.0g);ESm/z955.8[M+H]
f)4’’−O−アリル−エリスロマイシンA−(9E)−(1−イソプロポキシシクロヘキシ−1−イル)オキシム
アセトニトリル(200mL)および10%炭酸カリウム水溶液(80mL)中の中間体38e(6.0g)を12時間還流した。冷却した後、アセトニトリルを減圧下で蒸発させることにより除去した。混合物を飽和ブラインで希釈し、DCMで抽出した。抽出物を乾燥し(NaSO)、減圧下で蒸発させた。DCM中2〜5%(9:1 MeOH/.880アンモニア)で溶出するシリカのクロマトグラフィーに付して、標題化合物を白色泡沫体として得た(4.59g);ESm/z929.8[M+H]
g)4’’−O−アリル−エリスロマイシンA−(9E)−オキシム
メタノール(30mL)、水(15mL)およびギ酸(1.5mL)中の中間体38f(4.58g)を、40℃で4時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をDCMおよび飽和炭酸水素ナトリウム水溶液間で分配した。有機層を乾燥し(NaSO)、減圧下で蒸発させた。DCM中3〜8%(9:1 MeOH/.880アンモニア)で溶出するシリカのクロマトグラフィーに付して、標題化合物を白色泡沫体として得た(2.44g);ESm/z789.7[M+H]
h)4’’−O−アリル−エリスロマイシンA−(9E)−(シアノメチル)オキシム
DCM(20mL)および2Mの水酸化ナトリウム(10mL)の撹拌混合物中の中間体38g(2.44g)およびテトラブチルアンモニウムブロマイド(0.1g)に、クロロアセトニトリル(0.3mL)を加えた。2時間後、相を分離し、水性DCMで抽出した。合した有機相をブラインで洗浄し、乾燥し、減圧下で蒸発させた。DCM中2〜8%(9:1 MeOH/.880アンモニア)で溶出してシリカのクロマトグラフィーに付して、標題化合物を白色泡沫体として得た(2.12g);ESm/z828.7[M+H]
実施例1:4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA
Figure 2008519788
DMSO(12mL)、水(8滴)およびトリエチルアミン(1.92mL)中の中間体8(2.6g)および中間体1(1.5g)の混合物を、80℃で12時間加熱した。混合物を濃縮し、残渣を、DCM中0〜14%(9:1 メタノール/.880NH)で溶出するシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーに付して、標題化合物を淡黄色固体として得た(2.2g);δ(400MHz;CDCl)0.84(3H,t,J=7.0Hz),1.12(18H,m),1.19(3H,d,J=6.0Hz),1.21(3H,d,J=7.6Hz),1.24(1H,m),1.38(3H,s),1.49(1H,m),1.60−1.73(3H,m),1.79−1.96(5H,m),2.33(6H,s),2.42(1H,d,J=14.9Hz),2.49−2.63(4H,m),2.68(2H,t,J=7.0Hz),2.85(2H,t,J=7.5Hz),2.90(3H,m),2.98(6H,s),3.00(1H,m),3.03(3H,s),3.18(1H,s),3.20(1H,t,J=7.9Hz),3.30(3H,s),3.40(1H,broad),3.65(1H,d,J=6.4Hz),3.72(1H,m),3.76(1H,s),3.77(1H,d,J=9.8Hz),4.00(1H,s),4.34(1H,m),4.57(1H,d,J=7.0Hz),4.68(1H,d,J=9.5Hz),4.99(1H,d,J=3.8Hz),5.06(1H,d,J=10.7Hz),7.67(1H,d,J=8.7Hz),8.18(1H,d,J=8.6Hz),8.29(1H,s),9.03(1H,s);ESMS m/z1091.9[M+H]
実施例2:4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−アジスロマイシン−11,12−カルボネート
Figure 2008519788
DMSO(0.5mL)、水(1滴)およびトリエチルアミン(0.03mL)中の中間体10(0.083g)および中間体1(0.049g)の混合物を、80℃で42時間加熱した。混合物を濃縮し、残渣を、DCM中0−16%(9:1 MeOH/.880NH)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、標題化合物を白色固体として得た(0.073g);ESMS m/z1118.9[M+H]
実施例3:4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−(モルホリン−4−イル)−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA
Figure 2008519788
DMSO(0.5mL)、水(1滴)およびトリエチルアミン(0.03mL)中の中間体8(0.080g)および中間体2(0.055g)の混合物を、80℃で88時間加熱した。混合物を濃縮し、残渣を、DCM中0〜20%(9:1 MeOH/.880NH)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付した。逆相HPLCにより精製して、ついで、凍結乾燥して、標題化合物を白色固体として得た(0.023g);ESMS m/z1133.9[M+H]
実施例4:4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−メチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA
Figure 2008519788
DMSO(0.5mL)、水(1滴)およびトリエチルアミン(0.03mL)中の中間体8(0.080g)および中間体3(0.059g)の混合物を、80℃で40時間加熱した。混合物を濃縮し、残渣を、DCM中0〜20%(9:1 MeOH/.880NH)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、標題化合物を淡黄色固体として得た(0.036g);ESMS m/z1077.9[M+H]
実施例5:4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−オキシム
Figure 2008519788
実施例1に記載の方法と類似の方法、中間体1(0.09g)および中間体4(0.148g)を用いて、標題化合物を白色固体として得た;ESMS m/z1092.8[M+H]
実施例6:4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−メトキシン
Figure 2008519788
実施例1に記載の方法と類似の方法、中間体1(0.09g)および中間体5(0.150g)を用いて、標題化合物を白色固体として得た;ESMS m/z1106.9[M+H]
実施例7:4’’−O−[3−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル]−6−O−メチル−エリスロマイシンA(9E)−オキシム
Figure 2008519788
実施例1に記載の方法と類似の方法、中間体1(0.07g)および中間体6(0.14g)を用いて、標題化合物を白色固体として得た;ESMS m/z1108.0[M+H]
実施例8:4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチル−エリスロマイシンAラクトビオン酸塩
メタノール(20mL)中の実施例1(2.26g)の水溶液を、水(200mL)中のラクトビオン酸(0.74g)の溶液で、約20℃で処理した。メタノールを、減圧下で蒸発させ、水溶液を凍結乾燥させて、標題化合物を白色フリーズドライ固体として得た(2.7g);ESMS m/z1091.9[M+H]
実施例9:4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチル−エリスロマイシンAクエン酸塩
メタノール(10mL)中の実施例1(1.09g)の水溶液を、クエン酸(192mg)で処理した。この固体の一部(400mg)を温1−プロパノール(50mL)に溶解し、冷却して結晶化して、題化合物を白色固体として得た(0.210g);ESMS m/z1091.9[M+H]
実施例10:4’’−O−{3−[2−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−[1,7]ナフチリジン−6−イルスルファニル)−エチルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA
Figure 2008519788
実施例1に記載の方法と類似の方法、中間体8(0.080g)および中間体11(0.069g)を用いて、標題化合物を淡黄色固体として得た(0.059g);ESMS m/z1111.0[M+H]
実施例11:4’’−O−{3−[2−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−7−キノリニル)オキシエチルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA
Figure 2008519788
実施例1に記載の方法と類似の方法、中間体8(0.080g)および中間体12(0.049g)を用いて、標題化合物を白色固体として得た(0.064g);ESMS m/z1094.0[M+H]
実施例12:4’’−O−{3−[2−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−7−キノリニル)オキシエチルアミノ]プロピオニル}−アジスロマイシン
Figure 2008519788
実施例1に記載の方法と類似の方法、中間体13(0.080g)および中間体12(0.049g)を用いて、標題化合物を白色固体として得た(0.059g);ESMS m/z1095.1[M+H]
実施例13:4’’−O−{3−[2−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−7−キノリニル)オキシエチルアミノ]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−オキシム
Figure 2008519788
実施例1に記載の方法と類似の方法、中間体4(0.080g)および中間体12(0.049g)を用いて、標題化合物を白色固体として得た(0.042g)、ESMS m/z1094.9[M+H]
実施例14:4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−アジスロマイシン
Figure 2008519788
ジメチルスルホキシド(1.5mL)およびトリエチルアミン(0.2mL)中の中間体13(0.16g)および中間体1(0.084g)の混合物を、80℃で20時間加熱した。混合物を濃縮し、残渣を、DCM中0〜12%(9:1 メタノール/20Mアンモニア水溶液)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、標題化合物を白色固体として得た(0.123g);ESMS m/z1093.0[M+H]
実施例15:4’’−O−{3−[3−(6−カルボキシ−2,3−ジヒドロ−3−メチル−7−オキソ−7H−[1,3,4]オキサジアジノ[6,5,4−ij]キノリン−9−イル)プロピルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA
Figure 2008519788
ジメチルスルホキシド(1.5mL)およびトリエチルアミン(0.15mL)中の中間体8(0.128g)および中間体14(0.068g)の混合物を、80℃で20時間加熱した。混合物を濃縮し、残渣を、DCM中0〜12%(9:1 メタノール/20Mアンモニア水溶液)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、標題化合物を白色固体として得た(0.070g);ESMS m/z1105.9[M+H]
実施例16:4’’−O−{3−[3−(6−カルボキシ−2,3−ジヒドロ−3−メチル−7−オキソ−7H−[1,3,4]オキサジアジノ[6,5,4−ij]キノリン−9−イル)プロピルアミノ]プロピオニル}−エリスロマイシンA−(9E)−O−メトキシメチルオキシム
Figure 2008519788
ジメチルスルホキシド(1.5mL)およびトリエチルアミン(0.15mL)中の中間体21(0.135g)および中間体14(0.068g)の混合物を、80℃で20時間加熱した。混合物を濃縮し、残渣を、DCM中0〜12%(9:1 メタノール/20Mアンモニア水溶液)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、標題化合物を白色固体として得た(0.078g);ESMS m/z1151.0[M+H]
実施例17:4’’−O−{3−[[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピル]−メチルアミノ]−プロピル}−6−O−メチル−11−デゾキシ−11−(R)−アミノ−エリスロマイシンA11,12−カルバメート
Figure 2008519788
a)2’−O−アセチル−4’’−O−アリルオキシカルボニル−6−O−メチル−エリスロマイシンA11,12−カルボネート
2’−O−アセチル−6−O−メチル−エリスロマイシンA(31.56g)をDCM(300mL)中に溶解し、氷/塩浴で冷却し、ピリジン(32mL)を加えた。この溶液に、DCM(40mL)中のトリホスゲン(10.69g)の溶液を加え、温度を−2℃以下に保持した。−3℃〜4℃で4.75時間撹拌した後、アリルアルコール(32mL)を滴下した。0℃で5分後、冷却浴を除去し、撹拌を1時間続けた。ついで、混合物の体積を減少させ、EtOAcおよびで希釈し、水(×2)、飽和炭酸水素ナトリウム(×2)およびブライン(×2)で洗浄し、乾燥(MgSO)し、減圧下で蒸発させた。この残渣を温EtOAc/DCM中に溶解し、低容量(約45mL)まで減少させ、生成物を結晶化させた。ジエチルエーテルを加え、固体を濾過し、さらにジエチルエーテルで洗浄した。この固体を減圧下で乾燥して、標題化合物を灰白色粉末として得た(28.5g);ESMS m/z900.5[M+H]。さらなる生成物を母液からクロマトグラフィーにより得た。
b)2’−O−アセチル−4’’−O−アリル−6−O−メチル−エリスロマイシンA11,12−カルボネート
THF(300mL)中の実施例17a(26.97g)を、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.809g)およびトリフェニルホスフィン(0.184g)で、還流温度で、アルゴン雰囲気下、処理した。1.25時間後、t−ブチルアリルカルボネート(F. Houlihan et al, Can. J. Chem. 1985, 63, 153;12mL)を加え、さらに3.5時間還流を続けた。この反応物を冷却し、蒸発させて、減圧下で乾燥させて固体を得た。この残渣をジエチルエーテルでトリチュレートして、標題化合物を灰白色固体として得た(17.67g);ESMS m/z856.7[M+H]。さらなる生成物を母液からクロマトグラフィーにより得た。
c)2’−O−アセチル−4’’−O−アリル−6−O−メチル−11−デゾキシ−11−(R)−アミノ−エリスロマイシンA11,12−カルバメート
実施例17b(25.65g)、カルボニルジイミダゾール(19.44g)およびイミダゾール(0.02g)をTHF(230mL)中に、40℃で溶解し、ついで、DBU(4.93mL)を加えた。混合物を8時間63℃で、10時間55℃で撹拌した。混合物を5.5時間冷却し、ついで、−10℃に氷/塩浴中で冷却し、ついで、アンモニアガスを1時間にわたって加え、低温コンデンサーを用いて還流した。1時間−20℃で撹拌した後、コンデンサーを除去し、反応物を21℃に3時間にわたって加温した。ついで、アルゴンを混合物にバブリングし、ついで、カリウムtert−ブトキシド(THF中1M、36mL)を加えた。3時間後、さらにカリウムtert−ブトキシド(THF中1M、18mL)を加えた。ついで、混合物を16時間撹拌し、低容量に減圧下で濃縮し、水で希釈し、混合物をEtOAc(×3)で希釈した。合した有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥し、減圧下で蒸発させて、粗固体生成物を得た。これをジエチルエーテルでトリチュレートして、標題化合物を灰白色粉末として得た(8.43g)。第2のバッチの固体生成物を得、これはイミダゾールを含んでいた。これをEtOAcに溶解し、水で洗浄し、乾燥(MgSO)し、減圧下で蒸発させて、標題化合物を灰白色粉末として得た(9.2g);ESMS m/z855.8[M+H]。さらなる生成物を母液からクロマトグラフィーにより得た。
d)2’−O−アセチル−4’’−O−(3−ヒドロキシプロピル)−6−O−メチル−11−デゾキシ−11−(R)−アミノ−エリスロマイシンA11,12−カルバメート
THF(150mL)中の実施例17c(20.54g)を、9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン(THF中0.5M、144mL)で処理した。1.25時間後、溶液を−14℃に氷/塩浴中で冷却し、ついで、予め混合し冷却した水酸化ナトリウム(2N、2.5mL)中の過酸化水素(30%水溶液、1.7mL)を20分(最大温度−4℃)にわたって加えた。さらに5分後、反応物をブラインで希釈し、EtOAc(×3)で抽出した。合した有機抽出物をブライン(×3)で洗浄し、乾燥(MgSO)し、減圧下で蒸発させて、粗生成物を得た。これを最初に、DCM中0〜6%メタノール性アンモニア[2M]で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィー(800g)により精製して、白色泡沫体(シクロオクタンジオールを含有する)を得、ついで、DCM中4〜8%メタノール性アンモニア[2M]で溶出するクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を白色粉末として得た(13.34g);ESMS m/z873.8[M+H]
e)2’−O−アセチル−4’’−O−(3−オキソプロピル)−6−O−メチル−11−デゾキシ−11−(R)−アミノ−エリスロマイシンA11,12−カルバメート
DCM(20mL)中の実施例17d(2.15g)にデス−マーティンペルヨウジナン(3.44g)を加えた。さらに、反応の50、100、130および250分後にデス−マーティンペルヨウジナン(1.48g、0.16g、0.87gおよび0.71g)を加えた。合計反応時間360分後、反応物をDCMで希釈し、チオ硫酸ナトリウム水溶液および炭酸水素ナトリウム水溶液、ついで、ブラインで洗浄し、乾燥(MgSO)し、減圧下で蒸発させて、粗標題化合物を白色泡沫体として得(2.3g)、これをさらに精製することなく用いた;ESMS m/z871.8[M+H]
f)2’−O−アセチル−4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルアミノ]−プロピル}−6−O−メチル−11−デゾキシ−11−(R)−アミノ−エリスロマイシンA11,12−カルバメート
DCM(7mL)中の実施例17e(1.27g)に、3Aモレキュラーシーブ(0.7g)、酢酸ナトリウム(0.275g)および中間体1(0.57g)、ついで、メタノール(7mL)を加えた。5分撹拌した後、ついで、シアノボロヒドリドナトリウム(0.246g)を加え、ついで、酢酸(0.7mL)を加えた。反応混合物を30分間撹拌し、ついで、濾過し、減圧下で蒸発させ、再びトルエンから蒸発させて、黄色ガムを得た。この残渣を、DCM中0〜30%(20Mアンモニア水溶液/メタノール(1:9))で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィー(100g)に付して、純粋でない標題化合物(0.776g)を得た;ESMS m/z1145.1[M+H]
g)4’’−O−{3−[[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピル]メチルアミノ]−プロピル}−6−O−メチル−11−デゾキシ−11−(R)−アミノ−エリスロマイシンA11,12−カルバメート
実施例17f(0.77g)をメタノール中に溶解し、50℃で21時間、60℃で0.5時間撹拌した。減圧下で蒸発させて乾燥した。この粗生成物をクロロホルム(10mL)中に溶解し、ついで、ギ酸(0.192mL)およびホルムアルデヒド(水中37%、1.1mL)を加え、混合物を60℃で1時間加熱した。減圧下で蒸発させて乾燥し、黄色ガムを得た。この残渣を、DCM中0〜35%(20Mアンモニア水溶液/メタノール(1:9))で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィー(40g)により精製して、標題化合物を灰白色粉末として得た(0.49g);ESMS m/z1117.0[M+H]
実施例18:4’’−O−(2−{2−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−[1,7]−ナフチリジン−6−イルスルファニル)−エチルアミノ}−エチル)−6−O−メチル−エリスロマイシンA11,12−カルボネート
Figure 2008519788
a)2’−O−アセチル−4’’−O−(2−オキソエチル)−6−O−メチル−エリスロマイシンA11,12−カルボネート
実施例17b(1.283g)を、THF(10mL)および水(2mL)中に溶解し、ついで、四酸化オスミウム(水中4%、1mL)を加えた。5分後、N−メチルモルホリン−N−オキシド(水中の50%、0.53mL)を加えた。溶液を2.75時間撹拌した後、ついで、氷浴で冷却し、水(20mL)中のメタ過ヨウ素酸ナトリウム(1.93g)の溶液をゆっくりと加えた。冷却しながら0.25時間撹拌した。混合物をセライトにより濾過し、EtOAcでよく洗浄した。濾液をさらにEtOAc(×2)で抽出した。合した有機抽出物を希チオ硫酸ナトリウム溶液(×2)、水およびブラインで洗浄し、乾燥(MgSO)し、減圧下で蒸発させて、標題化合物を淡褐色泡沫体として得た(1.26g);ESMS m/z858.9[M+H]および876.9[M+HO+H]
b)2’−O−アセチル−4’’−O−(2−{2−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−[1,7]−ナフチリジン−6−イルスルファニル)−エチルアミノ}−エチル)−6−O−メチル−エリスロマイシンA11,12−カルボネート
メタノール(10mL)中の実施例18a(0.429g)に、3Aモレキュラーシーブ(0.5g)、酢酸ナトリウム(0.123g)および中間体11(0.258g)を加えた。5分間撹拌し、ついで、シアノボロヒドリドナトリウム(0.063g)を加えた。反応混合物を1時間撹拌し、ついで、さらにメタノール(10mL)、および酢酸(0.5mL)を加えた。さらに17時間撹拌し、ついで、濾過し、減圧下で蒸発させた。残渣を、DCM中0〜24%(20Mアンモニア水溶液/メタノール(1:9))で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィー(20g)により精製して、純粋でない標題化合物を淡黄色ガムとして得た(0.046g);ESMS m/z1151.1[M+H]および1109.1[M−Ac+2H]
c)4’’−O−(2−{2−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−[1,7]−ナフチリジン−6−イルスルファニル)−エチルアミノ}−エチル)−6−O−メチル−エリスロマイシンA11,12−カルボネート
メタノール(10mL)中の実施例18b(0.046g)を55℃で8時間、50℃で15.5時間加熱した。ついで、溶液を減圧下で蒸発させて乾燥し、逆相LC/MS(アセトニトリル/水/0.1%HCOHで溶出)により精製して、所望の生成物を得た。ついで、この物質をアンモニアで処理し、凍結乾燥して、標題化合物を淡黄色粉末として得た(0.019g);ESMS m/z1109.0[M+H]
実施例19:4’’−O−{3−[2−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)スルファニルエチルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA
Figure 2008519788
実施例1に記載の方法と類似の方法、中間体8(0.120g)および中間体15(0.126g)を用いて、標題化合物を白色固体として得た(0.107g);ESMS m/z1110.0[M+H]
実施例20:4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−エリスロマイシンA−(9E)−オキシム−11,12−カルボネート
Figure 2008519788
実施例1に記載の方法と類似の方法、中間体16(0.124g)および中間体1(0.073g)を用いて、標題化合物を白色固体として得た(0.098g);ESMS m/z1119.1[M+H]
実施例21:4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロポキシ]−プロピル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA
Figure 2008519788
THF(5mL)中の中間体18(0.3g)および中間体17(0.65g)に、アルゴン雰囲気下、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.020g)を加えた。反応物を75分間加熱還流し、ついで、さらにテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.040g)を加えた。さらに3.25時間還流した後、中間体17(0.6g)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.030g)を加えた。さらに2.5時間還流した後、反応物を冷却し、減圧下で蒸発させ、乾燥させた。残渣をアセトニトリル(20mL)およびギ酸(0.08mL)を含有する水(20mL)中に溶解し、20時間静置した。さらにギ酸(0.04mL)を加えた。さらに1時間後、反応物を減圧下で蒸発させて、乾燥し、残渣を、DCM中3〜7.5%(2Mメタノール性アンモニア)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、純粋でない4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロポキシ]−プロプ−2−エン−1−イル}−6−O−メチル−エリスロマイシンAエチルエステルをガムとして得た(0.38g);ESMS m/z1105.0[M+H]。エタノール中のこの物質を、室温および1気圧下で、10%Pd/C(0.1g)で、3時間水素化した。反応物を濾過し、濾液を減圧下で蒸発させて、純粋でない4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロポキシ]−プロピル}−6−O−メチル−エリスロマイシンAエチルエステル(0.35g)をガムとして得た;ESMS m/z1107.0[M+H]。1,4−ジオキサン(20mL)中のこの物質(0.35g)を、アルゴン雰囲気下、水酸化リチウム(0.044g)を含有する水(5mL)で処理した。90分撹拌した後、反応混合物を減圧下で蒸発させて低容量にし、残渣を水中に溶解し、固体COを加えた。減圧下で蒸発させて乾燥させた後、残渣を、分取逆相HPLC(アセトニトリル/水/0.1%HCOHで溶出)、ついで、DCM中0〜15%(9:1 メタノール/20Mアンモニア水溶液)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、標題化合物を白色の硬い泡沫体として得た(0.028g);ESMS m/z1079.1[M+H]
実施例22:4’’−O−{2−[(2−{[3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−1,7−ナフチリジン−6−イル]チオ}エチル)アミノ]エチル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA
Figure 2008519788
a)9−ジヒドロ−9−メトキシ−4’’−O−2−オキソエチル−2’,11−ビス−O−トリメチルシリル−6−O−メチル−9,12−アンヒドロ−エリスロマイシンA
THF(3mL)および水(1mL)中の中間体18d(2.0g)に、アルゴン雰囲気下、四酸化オスミウム(4%水溶液、1mL)を加えた。5分後、N−メチルモルホリンN−オキシド(0.36g)を加えた。1時間撹拌した後、反応物をTHF(18mL)および水(30mL)で希釈し、0℃に冷却した。水(30mL)中の過ヨウ素酸ナトリウム(2.9g)を加えた。10分間撹拌した後、反応混合物を濾過し、固体をEtOAc(50mL)で洗浄した。濾液を合し、相を分離した。有機層を飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(2×25mL)で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶液を減圧下で蒸発させて、灰色泡沫体を得た。この物質をTHF(20mL)および水(30mL)中に溶解し、0℃に冷却した。水(15mL)中の過ヨウ素酸ナトリウム(1.5g)を加えた。15分間撹拌した後、反応混合物を濾過し、固体をEtOAc(50mL)で洗浄した。濾液を合し、相を分離した。有機層を飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(2×25mL)で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶液を減圧下で蒸発させて、標題化合物を灰色泡沫体として得た(1.6g);ESMS m/z966.8[M+HO+H]
b)4’’−O−{2−[(2−{[3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−1,7−ナフチリジン−6−イル]チオ}エチル)アミノ]エチル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA
メタノール(3mL)中の実施例22a(0.3g)に、メタノール(5mL)中の中間体11(0.138g)、酢酸(0.1mL)およびメタノール(0.5mL)中のシアノボロヒドリドナトリウム(0.032g)を加えた。反応物を3時間撹拌し、ついで、減圧下で蒸発させた。残渣をアセトニトリル(25mL)に溶解し、1.2%ギ酸水溶液(25mL)で、20時間4℃で処理し、ついで、減圧下で蒸発させて乾燥した。粗生成物を分取逆相HPLC(アセトニトリル/水/0.1%HCOHで溶出)、ついで、DCM中の5〜15%(9:1 メタノール/20Mアンモニア水溶液)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、標題化合物を白色の硬い泡沫体として得た(0.016g);ESMS m/z1082.9[M+H]
実施例23:4’’−O−{2−[(2−{[3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−7−キノリニル]オキシ}エチル)アミノ]エチル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA
Figure 2008519788
メタノール(3mL)中の実施例22a(0.35g)に、メタノール(5mL)およびジメチルホルムアミド(5mL)中の中間体12(0.164g)、酢酸(0.1mL)、3Aモレキュラーシーブ(0.5g)酢酸ナトリウム(0.1g)およびメタノール(0.5mL)中のシアノボロヒドリドナトリウム(0.037g)を加えた。反応物を1時間撹拌し、ついで、濾過した。固体をメタノールで洗浄し、合した濾液を減圧下で蒸発させた。残渣をアセトニトリル(25mL)中に溶解し、0.6%ギ酸水溶液(25mL)で20時間、4℃で処理し、ついで、ついで、減圧下で蒸発させた。粗生成物を、分取逆相HPLC(アセトニトリル/水/0.1%HCOHで溶出)、ついで、DCM中5〜15%(9:1 メタノール/20Mアンモニア水溶液)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、標題化合物を灰白色の硬い泡沫体として得た(0.040g);ESMS m/z1066.0[M+H]
実施例24:4’’−O−{3−[2−{[6−カルボキシ−8−ジメチルアミノ−5−オキソ−5,8−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]チオ}エチルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA
Figure 2008519788
DMSO(1mL)、水(1滴)およびトリエチルアミン(0.084mL)中の中間体8(0.12g)および中間体19(0.126g)の混合物を、80℃で24時間、90℃で72時間、100℃で24時間加熱した。粗生成物を分取逆相HPLC(アセトニトリル/水/0.1%HCOHで溶出)、ついで、DCM中0〜20%(9:1 メタノール/20Mアンモニア水溶液)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、標題化合物を灰白色の硬い泡沫体として得た(0.061g);ESMS m/z1110.9[M+H]
実施例25:4’’−O−{3−[3−[6−カルボキシ−8−ジメチルアミノ−5−オキソ−5,8−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル])プロピルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA
Figure 2008519788
DMSO(1mL)、水(1滴)およびトリエチルアミン(0.084mL)中の中間体8(0.12g)および中間体20(0.126g)の混合物を、80℃で16時間加熱した。粗生成物を、分取逆相HPLC(アセトニトリル/水/0.1%HCOHで溶出)、ついで、DCM中0〜20%(9:1 メタノール/20Mアンモニア水溶液)で溶出シリカゲルのクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を灰白色泡沫体として得た(0.037g);ESMS m/z1093.0[M+H]
実施例26:4’’−O−[3−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル]エリスロマイシンA−(9E)−O−メトキシメチルオキシム
Figure 2008519788
実施例1に記載の方法と類似の方法、中間体1(0.038g)および中間体21(0.070g)を用いて、標題化合物を白色固体として得た;ESMS m/z1137.0[M+H]
実施例27:4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]エチル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA
Figure 2008519788
メタノール(15mL)中の中間体23(0.64g)、中間体1(0.388g)、酢酸ナトリウム(0.082g)および酢酸(0.06mL)を、メタノール(2mL)中のシアノボロヒドリドナトリウム(0.093g)の溶液で処理した。1.5時間後、反応物を減圧下で蒸発させ、DCM中3〜15%(9:1 メタノール/20Mアンモニア水溶液)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を黄色の硬い泡沫体として得た(0.07g);ESMS m/z1064.1[M+H]
実施例28:4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−7−キノリニルオキシ)プロピルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA
Figure 2008519788
DMSO(0.5mL)、水(1滴)およびトリエチルアミン(0.04mL)中の中間体8(0.08g)および中間体25(0.055g)の混合物を、80℃で35時間加熱した。混合物をDCMで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および水で洗浄し、乾燥し(NaSO)、濃縮し、残渣を、DCM中10〜18%(9:1 MeOH/.880NH)で溶出するシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を白色固体として得た(0.055g);ESMS m/z1108.1[M+H]
実施例29:4’’−O−{2−[(2−{[3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−7−キノリニル]オキシ}エチル)メチルアミノ]エチル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA
Figure 2008519788
実施例23(0.033g)をクロロホルム(2.5mL)中に溶解し、ついで、ギ酸(0.008mL)およびホルムアルデヒド(37%水溶液、0.008mL)を加え、混合物を15分間加熱還流した。反応物を減圧下で蒸発させて、乾燥し、アセトニトリル(5mL)および水(5mL)中に溶解し、減圧下で蒸発させて乾燥した。この残渣を逆相HPLCにより精製し、ついで、アンモニア水溶液から凍結乾燥して、標題化合物を白色固体として得た(0.008g);ESMS m/z1079.9[M+H]
実施例30:4’’−O−{2−[(3−[3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−6−キノリニル]プロピル)メチルアミノ]エチル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA
Figure 2008519788
a)4’’−O−{2−[(3−[3−カルボキシ−1−(ジメチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−6−キノリニル]プロピル)メチルアミノ]エチル}−6−O−メチル−エリスロマイシンAエチルエステル
DCM(1L)中の中間体23(91.5g)を、アルゴン雰囲気下、中間体24(33.6g)、および3Aモレキュラーシーブ(45g)と、30分間撹拌し、ついで、トリアセトキシボロヒドリドナトリウム(45.1g)を加えた。40分後、溶液をモレキュラーシーブからデカントし、これをさらにDCMで抽出した。合したDCM溶液を水(2×250mL)および5%炭酸カリウム(250mL)で洗浄し、合した水溶液をDCM(50mL)で抽出し、合したDCM溶液を乾燥し(NaSO)、減圧下で蒸発させて、黄色の硬い泡沫体(156.4g)として得た。これを、DCM中0〜6.5%(10:1 MeOH/.880NH)で溶出する3Biotage75 800gカラムを用いて精製して、標題化合物を得た(65.1g);ESm/z1106.0[M+H]
b)4’’−O−{2−[(3−[3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−6−キノリニル]プロピル)メチルアミノ]エチル}−6−O−メチル−エリスロマイシンAD−酒石酸塩
THF(550mL)中の実施例30a(65.1g)を、0.5MのLiOH(283mL)で、室温、アルゴン雰囲気下で処理した。2.5時間後、1Mのリン酸二水素ナトリウムを加えて、pHを約11にし、混合物をジエチルエーテル(500mL)で抽出した。水層を、少量のリン酸で処理し、pH10.4にし、固体をすぐに分離した。これを濾過により回収して、125gの湿った固体を得た。この部(109g)を水およびDCM(400mL)中にスラリーとし、pHを7.2に、1Mリン酸二水素ナトリウムで調節した。水溶液をさらに400mLのDCMで溶出し、合した抽出物を乾燥し(NaSO)、減圧下で蒸発させて、淡色泡沫体(47.8g)を得た。この物質をアセトン(3.5L)中に42℃で溶解し、D−酒石酸(240mLの水中6.66g)で処理し、純粋な物質をシードした。20℃で4時間氷浴で冷却しながら撹拌した後、固体を濾過し、アセトンで洗浄し、減圧下で乾燥して、標題化合物を白色粉末として得た(43.6g);ESm/z1077.9[M+H]
c)4’’−O−{2−[(3−[3−カルボキシ−1−(ジメチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−6−キノリニル]プロピル)メチルアミノ]エチル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA
実施例30b(20g)を、0.1Mの炭酸水素ナトリウム水溶液と撹拌することにより遊離塩基に変換した。溶液をDCMで抽出し、乾燥し(NaSO)、減圧下で蒸発させて、白色泡沫体を得た。この物質を水で処理し、混合物を超音波に付し、60mbarまで減圧して部分的に蒸発させ、微細な固体スラリーを得た。固体を濾過により回収し、減圧下、35℃で、五酸化リンを用いて乾燥して、標題化合物を白色粉末として得た(16.27g);ESm/z1077.6[M+H]
d):4’’−O−{2−[(3−[3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−6−キノリニル]プロピル)メチルアミノ]エチル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA二リン酸塩
アセトニトリル(450mL)中の実施例30c(9.1g)を、水(40mL)およびアセトニトリル(90mL)中のリン酸(1.656g)の溶液で処理した。かすんだ溶液をkieselguhrで濾過し、一晩20℃で、4℃で3時間結晶化させた。白色固体を濾過し、アセトニトリルで洗浄し、乾燥して、標題化合物を得た(8.238g)。ESm/z1077.9[M+H]
実施例31:4’’−O−{2−[(3−[3−カルボキシ−1−(モルホリン−4−イル)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−6−キノリニル]プロピル)アミノ]エチル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA
Figure 2008519788
メタノール(15mL)中の中間体23(0.292g)、中間体2(0.164g)、酢酸ナトリウム(0.051g)、3Aモレキュラーシーブ(0.15g)および酢酸(0.15mL)を、シアノボロヒドリドナトリウム(0.026g)で処理した。反応物を20℃で2時間、0℃で一晩撹拌した。反応混合物をDCMで希釈し、セライトにより濾過した。濾液を減圧下で蒸発させて乾燥した。残渣を、DCM中の12〜20%(9:1 メタノール/20Mアンモニア水溶液)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、生成物を含有するフラクションを逆相HPLCにより精製し、ついで、アンモニア水溶液から凍結乾燥して、標題化合物を白色固体として得た(0.015g);ESMS m/z1105.9[M+H]
実施例32:4’’−O−{2−[(3−[3−カルボキシ−1−メチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−6−キノリニル]プロピル)アミノ]エチル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA
Figure 2008519788
メタノール(10mL)中の中間体23(0.40g)、中間体3(0.236g)、酢酸ナトリウム(0.117g)、3Aモレキュラーシーブ(0.30g)および酢酸(0.3mL)を、シアノボロヒドリドナトリウム(0.060g)で処理した。反応物を20℃で2時間、0℃で一晩撹拌した。反応混合物をDCMで希釈し、セライトにより濾過した。濾液を減圧下で蒸発させて乾燥した。残渣を、DCM中14〜22%(9:1 メタノール/20Mアンモニア水溶液)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、生成物を含有するフラクションを逆相HPLCにより精製し、ついで、アンモニア水溶液から凍結乾燥して、標題化合物を白色固体として得た(0.011g);ESMS m/z1049.7[M+H]
実施例33:4’’−O−{2−[(3−[3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−6−キノリニル]プロピル)メチルアミノ]エチル}−エリスロマイシンA−(9E)−(シアノメチル)オキシム
Figure 2008519788
a)4’’−O−{2−[(3−[3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−6−キノリニル]プロピル)メチルアミノ]エチル}−エリスロマイシンA−(9E)−(シアノメチル)オキシムエチルエステル
DCM(20mL)およびメタノール(2mL)中の中間体38(0.75g)を、アルゴン雰囲気下、−78℃に冷却し、TFA(0.14mL)を加えた。オゾン化酸素を青色が生じるまでバブリングした。アルゴンを混合物にバブリングし、オゾンを除去し、ついで、ジメチルスルフィド(0.27mL)およびトリエチルアミン(0.38mL)を加えた。反応物を20℃に加温し、30分間撹拌した。反応混合物を水で洗浄し、乾燥し(NaSO)、減圧下で蒸発させて、乾燥した。粗エリスロマイシン−4’’−O−(2−オキソエチル)−(9E)−(シアノメチル)オキシム(0.81g)をさらに精製することなく用いた。DCM(10mL)中のこの物質の一部(0.27g)、中間体24(0.12g)、および3Aモレキュラーシーブ(0.15g)を、15分間撹拌した。トリアセトキシボロヒドリドナトリウム(0.128g)を加え、5分後、酢酸(2滴)を加えた。45分後、溶液をモレキュラーシーブからデカントし、これをさらにDCMで抽出した。合したDCM溶液を減圧下で蒸発させた。DCM中2〜8%(9:1 MeOH/.880アンモニア)で溶出するシリカのクロマトグラフィーに付して、標題化合物を黄色泡沫体として得た(0.28g);ESm/z1146.0[M+H]
b)4’’−O−{2−[(3−[3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−6−キノリニル]プロピル)メチルアミノ]エチル}−エリスロマイシンA−(9E)−(シアノメチル)オキシム
THF(10mL)中の実施例33a(0.28g)を、0.5MのLiOH(0.95mL)で、室温、アルゴン雰囲気下で処理した。4時間後、1Mのギ酸(0.03mL)を加え、混合物を減圧下で蒸発させた。DCM中6〜14%(9:1 MeOH/.880アンモニア)で溶出するシリカのクロマトグラフィーに付して、標題化合物を白色泡沫体として得た(0.084g);ESm/z1117.8[M+H]
実施例34:4’’−O−{3−[(3−[3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−6−キノリニル]プロピル)メチルアミノ]プロピル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA
Figure 2008519788
a)4’’−O−(3−ヒドロキシプロピル)−6−O−メチル−エリスロマイシンA
中間体22(2.361g)をTHF(15mL)中に溶解し、ついで、9−BBN(THF中0.5M、12mL)を加えた。さらに9−BBN(16mL)を、2.5時間にわたって加えた。混合物を、合計で4時間撹拌した。−4℃に冷却し、ついで、過酸化水素(27%水溶液、6mL)および水酸化ナトリウム(2N、4.5mL)の予め冷却した混合物をゆっくりと加え、温度を5℃以下に保持した。反応混合物をブラインで希釈し、EtOAc(×3)で抽出した。合した有機抽出物をブライン(×3)で洗浄し、乾燥し、減圧下で蒸発させて、ガム状白色泡沫体を得た。EtOAc、ついで、DCM中2〜8%(9:1 MeOH/.880アンモニア)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィー(100g)標題化合物を白色泡沫体として得た(1.738g);ESMS m/z806.6[M+H]
b)4’’−O−{3−[(3−[3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−6−キノリニル]プロピル)アミノ]プロピル}−6−O−メチル−エリスロマイシンAエチルエステル
DCM(20mL)中の実施例34a(0.403g)に、デス−マーティンペルヨウジナン(0.424g)を加えた。混合物を1時間撹拌し、ついで、DCMで希釈し、チオ硫酸ナトリウム/炭酸水素ナトリウム水溶液(×2)およびブラインで洗浄し、乾燥し(NaSO)、減圧下で蒸発させて、粗4’’−O−(3−オキソプロピル)−6−O−メチル−エリスロマイシンA(0.56g)を得、これを精製することなく用いた。DCM(10mL)中のこの物質(0.56g)を、アルゴン雰囲気下、中間体24(0.199g)および3Aモレキュラーシーブ(0.25g)と1分間撹拌し、ついで、トリアセトキシボロヒドリドナトリウム(0.213g)を加えた。20分後、溶液を濾過し、減圧下で蒸発させた。残渣を、DCM中2〜7.5%(9:1 MeOH/.880アンモニア)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィー(40g)に付して、標題化合物を白色泡沫体として得た(0.418g);ESMS m/z1119.9[M+H]
c)4’’−O−{3−[(3−[3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−6−キノリニル]プロピル)メチルアミノ]プロピル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA
THF(5mL)中の実施例34b(0.412g)を、0.5MのLiOH(1.48mL)で、室温、アルゴン雰囲気下で処理した。2.5時間後、氷酢酸(8滴)を加え、溶液を減圧下で蒸発させて乾燥した。残渣を、DCM中3〜9%(9:1 MeOH/.880アンモニア)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィー(20g)に付して、標題化合物を白色泡沫体として得た(0.305g);ESMS m/z1089.8[M−H]
実施例35:4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−メチルオキシム−エリスロマイシンA
Figure 2008519788
a)2’−O−アセチル−4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−メチルオキシム−エリスロマイシンA
中間体28(0.20g)を、乾燥DMF(2mL)に、窒素雰囲気下で溶解した。この溶液に、乾燥DMF(2.5mL)中の中間体26(0.10g)およびDBU(0.10mL)の溶液を、室温にて滴下した。得られた混合物を室温にて72時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をMeOH中に溶解し、カートリッジ(10g C18シリカゲル、0.5%ギ酸を含有する、150mL水/アセトニトリル 95/5;ついで、0.5%ギ酸を含有する、100mL水/アセトニトリル 5/95で溶出)に付した。アセトニトリルフラクションを減圧下で蒸発させ、得られた残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM中0〜10%の9/1 メタノール/20Mアンモニア)に付して、標題化合物を白色泡沫体として得た(0.115g);ESMS m/z1164.8[M+H]
b)4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−メチルオキシム−エリスロマイシンA
MeOH(5mL)中の実施例35a(0.113g)の水溶液を、50℃で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM中0〜10%の9/1 メタノール/20Mアンモニア)により精製して、標題化合物を淡黄色粉末として得た(0.082g);ESMS m/z1122.7[M+H]
実施例36:4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−メトキシメチルオキシム−エリスロマイシンA
Figure 2008519788
a)2’−O−アセチル−4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−メトキシメチルオキシム−エリスロマイシンA
乾燥DMF(3mL)中の中間体29(0.193g)の溶液に、乾燥DMF(2.5mL)中の中間体26(0.093g)およびDBU(0.09mL)の溶液を、室温にて滴下した。得られた混合物を、室温にて72時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をMeOH中に溶解し、カートリッジ(10g C18シリカゲル、0.5%ギ酸を含有する、150mL水/アセトニトリル 95/5;ついで、0.5%ギ酸を含有する、100mL水/アセトニトリル 5/95)を用いて精製した。アセトニトリルフラクションを、減圧下で蒸発させ、得られた残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM中0〜10%の9/1 メタノール/20Mアンモニア)により精製して、標題化合物を白色泡沫体として得た(0.119g);ESMS m/z1194.7[M+H]
b)4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−メトキシメチルオキシム−エリスロマイシンA
MeOH(5mL)中の実施例36a(0.118g)の水溶液を、50℃で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去して、標題化合物を淡黄色粉末として得た(0.109g);ESMS m/z1152.7[M+H]
実施例37:4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA
Figure 2008519788
乾燥DMF(5mL)中の中間体18a(0.250g)の溶液に、乾燥DMF(5mL)中の中間体26(0.159g)およびDBU(0.18mL)の溶液を、室温にて滴下した。得られた混合物を、室温にて72時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をMeOH中に溶解し、カートリッジ(10g C18シリカゲル、0.5%ギ酸を含有する、150mL水/アセトニトリル 95/5;ついで、0.5%ギ酸を含有する、100mL水/アセトニトリル 5/95)を用いて精製した。アセトニトリルフラクションを、減圧下で蒸発させ、得られた残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM中0〜10%の9/1 メタノール/20Mアンモニア)により精製して、標題化合物を白色泡沫体として得た(0.210g);ESMS m/z1107.8[M+H]
実施例38:4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−(9S)−9−O,11−O−エチリデン−9−ジヒドロ−エリスロマイシンA
Figure 2008519788
a)2’−O−アセチル−4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−(9S)−9−O,11−O−エチリデン−9−ジヒドロ−エリスロマイシンA
中間体30(0.224g)を乾燥DMF(4mL)中に窒素雰囲気下で溶解した。この溶液に、乾燥DMF(4mL)中の中間体26(0.140g)およびDBU(0.15mL)の溶液を室温にて滴下した。得られた混合物を室温にて72時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をMeOH中に溶解し、カートリッジ(10g C18シリカゲル、0.5%ギ酸を含有する、150mL水/アセトニトリル 95/5;ついで、0.5%ギ酸を含有する、100mL水/アセトニトリル5/95)を用いて精製した。アセトニトリルフラクションを、減圧下で蒸発させ、得られた残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM中0〜5%の9/1 メタノール/20Mアンモニア)により精製して、標題化合物を白色泡沫体として得た(0.170g);ESMS m/z1163.6[M+H]
b)4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−(9S)−9−O,11−O−エチリデン−9−ジヒドロ−エリスロマイシンA
MeOH(5mL)中の実施例38a(0.170g)の水溶液を、50℃で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去して、標題化合物を白色粉末として得た(0.114g);ESMS m/z1121.4[M+H]
実施例39:4’’−O−{2−[2−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−スルファニル)−エトキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−オキシム−エリスロマイシンAトリフルオロアセテート塩
Figure 2008519788
a)2’−O−アセチル−4’’−O−{2−[2−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−スルファニル)−エトキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−オキシム−エリスロマイシンA
乾燥DMF(3mL)中の中間体31(0.300g)の溶液に、乾燥DMF(2.5mL)中の中間体27(0.110g)およびDBU(0.141mL)の溶液を室温にて滴下した。得られた混合物を室温にて72時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をMeOHに溶解し、カートリッジ(10g C18シリカゲル、0.5%ギ酸を含有する、150mL水/アセトニトリル 95/5;ついで、0.5%ギ酸を含有する、100mL水/アセトニトリル 5/95)を用いて精製した。アセトニトリルフラクションを、減圧下で蒸発させ、得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM中0〜10%の9/1 メタノール/20Mアンモニアで溶出)により精製して、標題化合物を白色泡沫体として得た(0.130g);ESMS m/z1168.2[M+H]
b)4’’−O−{2−[2−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−スルファニル)−エトキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−オキシム−エリスロマイシンAトリフルオロアセテート塩
MeOH(5mL)中の実施例39a(0.130g)の水溶液を、50℃で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取HPLCにより精製して、標題化合物を白色固体として得た(0.077g);ESMS m/z1126.4[M+H]
実施例40:4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−オキシム−エリスロマイシンA
Figure 2008519788
a)2’−O−アセチル−4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−オキシム−エリスロマイシンA
乾燥DMF(5mL)中の中間体31(0.235g)の溶液に、乾燥DMF(4mL)中の中間体26(0.132g)およびDBU(0.148mL)の溶液を、室温にて滴下した。得られた混合物を室温にて72時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をMeOH中に溶解し、カートリッジ(10gC18シリカゲル、0.5%ギ酸を含有する、150mL水/アセトニトリル 95/5;ついで、0.5%ギ酸を含有する、100mL水/アセトニトリル 5/95)を用いて精製した。アセトニトリルフラクションを、減圧下で蒸発させ、得られた残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM中0〜15%の9/1 メタノール/20Mアンモニアで溶出)により精製して、標題化合物を白色泡沫体として得た(0.177g);ESMS m/z1150.2[M+H]
b)4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−オキシム−エリスロマイシンA
MeOH(5mL)中の実施例40a(0.175g)の水溶液を、50℃で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去して、標題化合物を淡黄色固体として得た(0.170g);ESMS m/z1108.6[M+H]
実施例41:4’’−O−{2−[2−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イルスルファニル)−エトキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−メチルオキシム−エリスロマイシンA
Figure 2008519788
a)2’−O−アセチル−4’’−O−{2−[2−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イルスルファニル)−エトキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−メチルオキシム−エリスロマイシンA
乾燥DMF(4mL)中の中間体28(0.245g)の溶液に、乾燥DMF(4mL)中の中間体27(0.095g)およびDBU(0.120mL)の溶液を、室温にて滴下した。得られた混合物を室温にて72時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をMeOH中に溶解し、カートリッジ(10g C18シリカゲル、0.5%ギ酸を含有する、150mL水/アセトニトリル 95/5;ついで、0.5%ギ酸を含有する、100mL水/アセトニトリル 5/95で溶出)により精製した。アセトニトリルフラクションを、減圧下で蒸発させ、得られた残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM中0〜10%の9/1 メタノール/20Mアンモニアで溶出)により精製して、標題化合物を白色泡沫体として得た(0.118g);ESMS m/z1182.3[M+H]
b)4’’−O−{2−[2−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イルスルファニル)−エトキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−メチルオキシム−エリスロマイシンA
MeOH(5mL)中の実施例41a(0.118g)の水溶液を、50℃で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去して、標題化合物を灰白色固体として得た(0.097g);ESMS m/z1140.6[M+H]
実施例42:4’’−O−{2−[2−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イルスルファニル)−エトキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−メトキシメチルオキシム−エリスロマイシンAトリフルオロアセテート
Figure 2008519788
a)2’−O−アセチル−4’’−O−{2−[2−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イルスルファニル)−エトキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−メトキシメチルオキシム−エリスロマイシンA
中間体29(0.250g)を乾燥DMF(4mL)中に窒素雰囲気下で溶解した。この溶液に、乾燥DMF(4mL)中の中間体27(0.095g)およびDBU(0.12mL)の溶液を、室温にて滴下した。得られた混合物を室温にて72時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をMeOH中に溶解し、カートリッジ(10g C18シリカゲル、0.5%ギ酸を含有する、150mL水/アセトニトリル 95/5;ついで、0.5%ギ酸を含有する、100mL水/アセトニトリル 5/95)を用いて精製した。アセトニトリルフラクションを、減圧下で蒸発させ、得られた残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM中0−10%の9/1 メタノール/20Mアンモニアで溶出)により精製して、標題化合物を白色泡沫体として得た(0.120g);ESMS m/z1212.2[M+H]
b)4’’−O−{2−[2−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イルスルファニル)−エトキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−メトキシメチルオキシム−エリスロマイシンAトリフルオロアセテート
MeOH(5mL)中の実施例42a(0.120g)の水溶液を、50℃で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取HPLCに付して、標題化合物を白色固体として得た(0.077g);ESMS m/z1170.5[M+H]
実施例43:4’’−O−{2−[2−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−スルファニル)−エトキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−(2−ジエチルアミノエチル)−オキシム−エリスロマイシンA
Figure 2008519788
a)2’−O−アセチル−4’’−O−{2−[2−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−スルファニル)−エトキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−(2−ジエチルアミノエチル)−オキシム−エリスロマイシンA
乾燥DMF(4mL)中の中間体32(0.280g)の溶液に、乾燥DMF(4mL)中の中間体27(0.100g)およびDBU(0.128mL)の溶液を、室温にて滴下した。得られた混合物を、50℃で72時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をMeOH中に溶解し、カートリッジ(10g C18シリカゲル、0.5%ギ酸を含有する、150mL水/アセトニトリル 95/5;ついで、0.5%ギ酸を含有する、100mL水/アセトニトリル 5/95)を用いて精製した。アセトニトリルフラクションを、減圧下で蒸発させ、得られた残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM中0−10%の9/1 メタノール/20Mアンモニアで溶出)により精製して、標題化合物を白色泡沫体として得た(0.088g);ESMS m/z1267.2[M+H]
b)4’’−O−{2−[2−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−スルファニル)−エトキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−(2−ジエチルアミノエチル)−オキシム−エリスロマイシンA
MeOH(5mL)中の、実施例43a(0.088g)の水溶液を50℃で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取HPLCにより精製して、標題化合物をトリフルオロアセテート塩として得た。残渣をシリカゲルカートリッジ(DCM中10%の9/1 メタノール/20Mアンモニア)により塩から遊離させて、標題化合物を淡黄色粉末として得た(0.031g);ESMS m/z1224.7[M+H]
実施例44:4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−(シアノメチル)オキシム−エリスロマイシンA
Figure 2008519788
a)2’−O−アセチル−4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−(シアノメチル)オキシム−エリスロマイシンA
乾燥DMF(4mL)中の中間体33(0.300g)の溶液に、乾燥DMF(4mL)中の中間体26(0.182g)およびDBU(0.198mL)野溶液を、室温にて滴下した。得られた混合物を40℃で20時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をMeOH中に溶解し、カートリッジ(10gC18シリカゲル、0.5%ギ酸を含有する、150mL水/アセトニトリル 95/5;ついで、0.5%ギ酸を含有する、100mL水/アセトニトリル 5/95)を用いて精製した。アセトニトリルフラクションを、減圧下で蒸発させ、得られた残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM中0〜10%の9/1 メタノール/20Mアンモニア)により精製して、標題化合物を白色泡沫体として得た(0.210g);ESMS m/z1189.1[M+H]
b)4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−(シアノメチル)オキシム−エリスロマイシンA
MeOH(5mL)中の実施例44a(0.200g)の水溶液を、50℃で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取HPLCにより精製して、標題化合物をトリフルオロアセテート塩として得た。残渣を、シリカゲルカートリッジ(DCM中10%の9/1 メタノール/20Mアンモニアで溶出)により塩から遊離し、無色油として得た(0.075g);ESMS m/z1147.9[M+H]
実施例45:4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−(メトキシカルボニルメチル)オキシム−エリスロマイシンA
Figure 2008519788
標題化合物を、実施例44aの粗反応物からメタノールで沈殿させて、分取HPLCにより得た。対応するトリフルオロアセテート残渣を、シリカゲルカートリッジ(DCM中10%の9/1 メタノール/20Mアンモニア)で塩から遊離して、標題化合物を淡黄色油として得た(0.077g);ESMS m/z1180.9[M+H]
実施例46:4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−9−O−(2−ジエチルアミノエチル)−オキシム−エリスロマイシンA
Figure 2008519788
a)2’−O−アセチル−4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−(2−ジエチルアミノエチル)−オキシム−エリスロマイシンA
乾燥DMF(7mL)中の中間体32(0.440g)の溶液に、乾燥DMF(7mL)中の中間体26(0.200g)およびDBU(0.203mL)の溶液を、室温にて滴下した。得られた混合物を40℃で30時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をMeOH中に溶解し、カートリッジ(10g C18シリカゲル、0.5%ギ酸を含有する、150mL水/アセトニトリル 95/5;ついで、0.5%ギ酸を含有する、100mL水/アセトニトリル 5/95で溶出)を用いて精製した。アセトニトリルフラクションを、減圧下で蒸発させ、得られた残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM中0−10%の9/1 メタノール/20Mアンモニアで溶出)により精製して、標題化合物を白色泡沫体として得た(0.390g);ESMS m/z1249.4[M+H]
b)4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−(2−ジエチルアミノエチル)−オキシム−エリスロマイシンA
MeOH(5mL)中の実施例46a(0.290g)の水溶液を、50℃で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取HPLCにより精製して、標題化合物をトリフルオロアセテート塩として得た。残渣を、シリカゲルカートリッジ(DCM中10%の9/1 メタノール/20Mアンモニア)で塩から遊離して、標題化合物を白色粉末として得た(0.120g);ESMS m/z1208.0[M+H]
実施例47:4’’−O−{3−[[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピル]−メチルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA
Figure 2008519788
クロロホルム(3mL)中の実施例1(0.218g)、ホルムアルデヒド(37%水溶液、0.030mL)およびギ酸(0.028mL)の混合物を、60℃で2時間加熱した。混合物を濃縮し、残渣を、DCM中0〜15%(9:1 メタノール/.880アンモニア)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、標題化合物を白色固体として得た(0.18g);ESMS m/z553.8[M+2H]2+
実施例48:4’’−O−{2−[[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピル]−シクロプロピルアミノ]エチル}−アジスロマイシン
Figure 2008519788
a)2’−O−アセチル−4’’−O−(2−オキソエチル)−アジスロマイシン−11,12−カルボネート
DCM(200mL)およびメタノール(20mL)中の中間体35(9.0g)を−78℃に冷却し、TFA(3.2mL)を加えた。オゾンを青色になるまでバブリングした(1時間)。アルゴンを混合物にバブリングして、オゾンを除去し、ついで、ジメチルスルフィド(3.1mL)およびトリエチルアミン(6.6mL)を加えた。反応物を−78℃で15分間撹拌し、ついで、冷却浴を除去し、室温に加温した。反応混合物を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水およびブラインで洗浄し、ついで、乾燥し、減圧下で蒸発させて乾燥し、粗標題化合物(9.5g)を得、これを精製することなく用いた。
b)2’−O−アセチル−4’’−O−{2−[[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピル]−シクロプロピルアミノ]エチル}−アジスロマイシン11,12−カルボン酸エチルエステル
DCM(10mL)中の中間体48a(0.3g)を、アルゴン雰囲気下、中間体37(0.125g)および3Aモレキュラーシーブ(0.3g)と、30分間撹拌した。トリアセトキシボロヒドリドナトリウム(0.148g)を加え、1分後、酢酸(2滴)を加えた。室温にて16時間撹拌した後、混合物を濾過し、減圧下で蒸発させ、残渣を、DCM中0〜10%(10:1 メタノール/.880アンモニア)で溶出するクロマトグラフィーに付して、標題化合物を得た(0.237g);ESMS m/z1244.9[M+HCO
c)4’’−O−{2−[[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピル]−シクロプロピルアミノ]エチル}−アジスロマイシン
アセトニトリル(5mL)中の実施例48b(0.24g)を、10%の炭酸カリウム水溶液(4mL)で、85℃で16時間処理した。アセトニトリルを減圧下で除去し、残渣を水およびDCM間で分配した。有機層を乾燥し、減圧下で蒸発させ、残渣を、DCM中0〜10%(10:1 メタノール/.880アンモニア)で溶出するクロマトグラフィーに付して、標題化合物を灰白色固体として得た(0.068g);ESMS m/z1103.1[M−H]
実施例49:4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピル]−オキシエチル}−アジスロマイシン
Figure 2008519788
a)2’−O−アセチル−4’’−O−(2−ヒドロキシエチル)−アジスロマイシン11,12−カルボネート
実施例48a(5.0g)をメタノール(75mL)中に溶解し、氷浴で冷却し、ついで、ボロヒドリドナトリウム(1.25g)を加えた。1時間後、水(5mL)を加え、混合物を減圧下で蒸発させて乾燥させた。残渣を、ブラインおよびDCM間で分配した。有機層を乾燥し、減圧下で蒸発させ、残渣を、DCM中0〜7.5%メタノールで溶出するクロマトグラフィーに付して、標題化合物を得た(2.8g);ESMS m/z861.5[M+H]
b)2’−O−アセチル−4’’−O−(2−アリルオキシエチル)−アジスロマイシン11,12−カルボネート
Figure 2008519788
乾燥THF(1mL)中の実施例49a(0.67g)を、アルゴン雰囲気下、アリルt−ブチルカルボネート(1.2mL)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.15g)で処理した。得られた混合物を0.75時間加熱還流した。冷却した後、反応混合物を、減圧下で蒸発させ、残渣を、DCM中0〜7%メタノールで溶出するクロマトグラフィーに付して、2’−O−アセチル−4’’−O−(2−アリルオキシカルボニルオキシエチル)−アジスロマイシン11,12−カルボネートを得、これを乾燥THF(1mL)に溶解し、アルゴン雰囲気下、アリルt−ブチルカルボネート(1.5mL)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.15g)で処理した。得られた混合物を2時間加熱還流し、冷却した後、反応混合物を、減圧下で蒸発させ、残渣を、DCM中0〜5%メタノールで溶出するクロマトグラフィーに付して、標題化合物を得た(0.44g);ESMS m/z901.9[M+H]
c)2’−O−アセチル−4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロプ−1−エニル]−オキシエチル}−アジスロマイシン11,12−カルボン酸エチルエステル
乾燥アセトニトリル(4mL)中のトリエチルアミン(0.63mL)の水溶液を、アルゴンをバブリングすることにより脱気し、5分間超音波処理した。この溶液に、中間体1c(0.35g)、トリフェニルホスフィン(0.008g)および炭酸水素ナトリウム(0.077g)を加えた。乾燥アセトニトリル(10mL)中の実施例49b(0.41g)の脱気した溶液を上記溶液に加え、ついで、二酢酸パラジウム(0.024g)を加えた。反応物を2時間還流し、さらに二酢酸パラジウム(0.024g)を加えた。さらに2時間後、さらに酢酸パラジウム(0.024g)を加えた。反応物をさらに1時間還流し、冷却し、セライトにより濾過し、減圧下で蒸発させ、乾燥して、粗標題化合物を得、これを精製することなく用いた(0.8g);ESMS m/z1159.7[M+H]
d)2’−O−アセチル−4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピル]−オキシエチル}−アジスロマイシン11,12−カルボン酸エチルエステル
DCMおよびメタノールの1:1混合物(80mL)中の粗実施例49c(0.8g)を、10%Pd/C(0.5g)で処理した。5分後、触媒をセライトにより濾過し、新たな10%Pd/C(0.5g)と置き換え、ついで、20℃、1atmで5時間水素化した。反応物をセライトにより濾過し、濃縮して、粗標題化合物を得、これを精製することなく用いた(0.62g);ESMS m/z1161.7[M+H]
e)4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピル]−オキシエチル}−アジスロマイシン
アセトニトリル(20mL)中の粗実施例49d(0.62g)を、10%の炭酸カリウム水溶液(10mL)で処理し、85℃で40時間加熱した。混合物を冷却し、ついで、pHを6に10%のクエン酸水溶液を添加することにより調節した。アセトニトリルを、減圧下で蒸発させ、残渣をDCMおよび水間で分配した。有機相を濃縮して乾燥し、残渣を、DCM中0〜10%(10:1 メタノール/.880アンモニア)で溶出するクロマトグラフィーに付して、純粋でない生成物を得た。さらに逆相HPLC(MeCN/HO/0.1%HCOHで溶出)に付し、ついで、順相クロマトグラフィーに付して、純粋な標題化合物を白色固体として得た(0.095g);ESMS m/z1065.5[M+H]
実施例50:4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−2−(ジエチルアミノ)エチルオキシム
Figure 2008519788
DMSO(3mL)中の中間体36(0.25g)、中間体1(0.127g)およびトリエチルアミン(0.4mL)の混合物を、85℃で28時間撹拌した。混合物を、減圧下で蒸発させて、乾燥し、残渣を分取逆相HPLC(アセトニトリル/水/0.1%HCOHで溶出)、ついで、DCM中0〜12%(9:1 メタノール/.880アンモニア)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を白色固体として得た(0.117g);ESMS m/z596.7[M+2H]2+
実施例51:4’’−O−{3−[2−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−キノリニル)オキシエチルアミノ]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−2−(ジエチルアミノ)エチルオキシム
Figure 2008519788
実施例50に記載の方法と類似の方法、中間体36(0.25g)および中間体12(0.133g)を用いて、標題化合物を白色固体として得た(0.105g);ESMS m/z597.8[M+2H]2+
実施例52:4’’−O−{3−[2−{[6−カルボキシ−8−ジメチルアミノ−5−オキソ−5,8−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]チオ}エチルアミノ]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−2−(ジエチルアミノ)エチルオキシム
Figure 2008519788
実施例50に記載の方法と類似の方法、中間体36(0.25g)および中間体19(0.164g)を用いて、標題化合物を白色固体として得た(0.013g);ESMS m/z606.3[M+2H]2+
実施例53:4’’−O−{3−[3−[6−カルボキシ−8−(ジメチルアミノ)−5−オキソ−5,8−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル])プロピルアミノ]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−2−(ジエチルアミノ)エチルオキシム
Figure 2008519788
実施例50に記載の方法と類似の方法、中間体36(0.25g)および中間体20(0.157g)を用いて、標題化合物を白色固体として得た(0.086g);ESMS m/z597.2[M+2H]2+
実施例54:4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−2−(N−モルホリニル)エチルオキシム
Figure 2008519788
実施例50に記載の方法と類似の方法、中間体34(0.30g)および中間体1(0.15g)を用いて、標題化合物を白色固体として得た(0.239g);ESMS m/z603.7[M+2H]2+
実施例55:4’’−O−{2−[[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピル]メチルアミノ]エチル}−アジスロマイシン
Figure 2008519788
a)4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]エチル}−アジスロマイシン−11,12−カルボネート
メタノール(15mL)中の実施例48a(0.64g)、中間体1(0.326g)および酢酸ナトリウム(0.18g)の混合物を、5分間撹拌した。シアノボロヒドリドナトリウム(0.094g、1.5mmol)を加え、ついで、5分後、酢酸(0.13mL)を加え、反応物を16時間撹拌した。混合物を、シリカゲル上、減圧下で蒸発させ、残渣を、DCM中0〜17%(9:1 メタノール/.880アンモニア)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、標題化合物を得た(0.244g);ESMS m/z546.3[M+2H]2+
b)4’’−O−{2−[[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピル]メチルアミノ]エチル}−アジスロマイシン−11,12−カルボネート
ホルムアルデヒド水溶液(37%)(0.035mL)、ついでギ酸(0.035mL)を、クロロホルム(3mL)中の実施例55a(0.233g、0.214mmol)の混合物中に加え、得られた混合物を60℃で16時間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣を、DCM中0〜16%(9:1 メタノール/20Mアンモニア水溶液)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を得た(0.061g);ESMS m/z553.2[M+2H]2
c)4’’−O−{2−[[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピル]メチルアミノ]エチル}−アジスロマイシン
10%炭酸カリウム水溶液(4mL)およびアセトニトリル(6mL)の混合物中の実施例55b(0.059g、0.0534mmol)を、85℃で16時間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣をジクロロメタンおよびブライン間で分配した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残渣を、DCM中0〜16%(9:1 メタノール/20Mアンモニア水溶液)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、標題化合物を白色固体として得た(0.020g);ESMS m/z540.1[M+2H]2+
本発明を説明するために用いられる実施例に照らして、その化合物を調製する方法についての情報が、情報を提示するのに用いられるフォーマットから引き出すことができない場合、例えば、中間体および最終生成物が、別の個人により、または別の時点で、適当な技術を用いて調製することができることは理解されよう。
生物学的データ
マイクロタイター法で標準的なブロス希釈方法を用いて、化合物を抗菌活性に関して試験した(すなわち、MICを、Clinical and Laboratory Standards Instituteの基準により測定した)。上記実施例の化合物は、ストレプトコッカス・ニューモニエおよび/またはストレプトコッカス・ピオゲネスのエリスロマイシン−感受性株およびエリスロマイシン−耐性株に対して、1ミリリットルあたり1マイクログラム未満の最初阻害濃度(MIC)を示した。
しかしながら、本発明の化合物は、同じ細菌の異なる株に対して、異なる活性レベルを有しうることは当業者には明らかだろう。
明細書および特許請求の範囲にわって、文脈が他を必要としない限り、「含む」なる用語は、標準的な整数もしくは工程または整数の群を含むことを示すが、他の整数もしくは工程または整数もしくは工程の群を排除するものではないことは、理解されるだろう。
本願は、後願の優先権の基礎として用いることができる。後願の特許請求の範囲は、本願に記載の特徴またはその組合せに関連しうる。それらは、物、組成物、方法または使用クレームの形態であってもよく、限定するものではないが一例として、本願の特許請求の範囲を含みうる。

Claims (18)

  1. 式(I)
    Figure 2008519788
    [式中:
    Aは、二価ラジカル−C(O)−、−N(R)−CH−、−CH(NR)−または−C(=NR10)−であるか、あるいは、AおよびRは、その間にある原子と一緒になって、下記式:
    Figure 2008519788
    を有する環状基を形成し;
    は、下記式:
    Figure 2008519788
    (式中、R13は、−OC(O)(CH14、−OC(O)N(R15)(CH14、−O(CH14
    Figure 2008519788
    である)
    を有する基であり;
    あるいは
    Aは、二価のラジカル−N(R)−CH−であり、Rは、下記式:
    Figure 2008519788
    (式中、R13は−NHC(O)(CH14である)
    を有する基であり;
    は、水素またはヒドロキシル保護基であり;
    は、水素、9または10員の縮合ビサイクリックヘテロアリールにより置換されていてもよい、C1−4アルキルまたはC3−6アルケニルであり;
    は、ヒドロキシ、9または10員の縮合ビサイクリックヘテロアリールにより置換されていてもよいC3−6アルケニルオキシ、またはC1−6アルコキシまたは−O(CHNR16により置換されていてもよいC1−6アルコキシであるか、あるいはRおよびAは、その間にある原子と一緒になって、式(IA)で示される環状基を形成し;
    はヒドロキシであるか、あるいは
    およびRは、その間の原子と一緒になって、下記式:
    Figure 2008519788
    (式中、Vは、二価ラジカル−CH−、−CH(CN)−、−O−、−N(R17)−または−CH(SR17)−である:ただし、Rが式(IC)で示される基である場合、Vは−O−である)
    を有する環状基を形成し;
    は、水素またはフッ素であり;
    は、水素またはC1−6アルキルであり;
    およびRは、各々独立して、水素、C1−6アルキルまたは−C(O)R18であるか、あるいは
    およびRは、一緒になって、=CH(CR1819アリール、=CH(CR1819ヘテロサイクリル、=CR1819または=C(R18)C(O)OR18を形成し、ここに、該アルキル、アリールおよびヘテロサイクリル基は、3個までのR20から独立して選択される3個までの基により置換されていてもよく;
    10は−OR21であり;
    11およびR12は、各々独立して、水素、ヒドロキシルおよびC1−6アルコキシから独立して選択される1または2個の基により置換されていてもよい、C1−6アルキル、ヘテロアリール、またはアリールであり;
    14は、下記式:
    Figure 2008519788
    を有するヘテロサイクリック基であり;
    15、R16、R18およびR19は、各々独立して、水素またはC1−6アルキルであり;
    17は、水素、または置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよい5または6員のヘテロアリールおよび置換されていてもよい9または10員の縮合ビサイクリックヘテロアリールから選択される基により置換されていてもよいC1−4アルキルであり;
    20は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、アジド、−C(O)R26、−C(O)OR26、−OC(O)R26、−OC(O)OR26、−NR27C(O)R28、−C(O)NR2728、−NR2728、ヒドロキシ、C1−6アルキル、−S(O)1−6アルキル、C1−6アルコキシ、−(CHアリールまたは−(CHヘテロアリールであり、ここに、該アルコキシ基は、NR1819、ハロゲンおよび−OR18から独立して選択される3個までの基により置換されていてもよく、該アリールおよびヘテロアリール基は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、アジド、−C(O)R29、−C(O)OR29、−OC(O)OR29、−NR30C(O)R31、−C(O)NR3031、−NR3031、ヒドロキシ、C1−6アルキルおよびC1−6アルコキシから独立して選択される5個までの基により置換されていてもよく;
    21は、水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−6アルケニルまたは5または6員のヘテロサイクリック基であり、ここに、該アルキル、シクロアルキル、アルケニルおよびヘテロサイクリック基は、置換されていてもよい5または6員のヘテロサイクリック基、置換されていてもよい5または6員のヘテロアリール、−OR32、−S(O)32、−NR3233、−CONR3233、ハロゲンおよびシアノから独立して選択される3個までの基により置換されていてもよく;
    22は、水素、−C(O)OR34、−C(O)NHR34、−C(O)CHNOまたは−C(O)CHSOであり;
    23およびR24は、各々独立して、水素、C1−4アルキルまたはC3−7シクロアルキルであり、ここに、該アルキルおよびシクロアルキル基は、ヒドロキシ、シアノ、C1−4アルコキシ、−CONR3536および−NR3536から独立して選択される3個までの基により置換されていてもよく;
    23およびR24は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、酸素、硫黄およびN−R37から選択される1個の付加的なヘテロ原子を含有していてもよい、5または6員のヘテロサイクリック環を形成するか、あるいは
    23はC1−4アルキルであり、Xは−C(R41)−であり、R24およびR41は、結合して、下記式:
    Figure 2008519788
    を有する環状基を形成し;
    25は、ハロゲン、C1−4アルキル、C1−4チオアルキル、C1−4アルコキシ、−NH、−NH(C1−4アルキル)または−N(C1−4アルキル)であり;
    26は、水素、C1−10アルキル、−(CHアリールまたは−(CHヘテロアリールであり;
    27およびR28は、各々独立して、水素、−OR18、C1−6アルキル、−(CHアリールまたは−(CHヘテロサイクリルであり;
    29は、水素、C1−10アルキル、−(CHアリールまたは−(CHヘテロアリールであり;
    30およびR31は、各々独立して、水素、−OR18、C1−6アルキル、−(CHアリールまたは−(CHヘテロサイクリルであり;
    32およびR33は、各々独立して、水素、C1−4アルキルまたはC1−4アルコキシC1−4アルキルであり;
    34は、水素、
    ハロゲン、シアノ、C1−4アルコキシ(フェニルまたはC1−4アルコキシにより置換されていてもよい)、−C(O)C1−6アルキル、−C(O)OC1−6アルキル、−OC(O)C1−6アルキル、−OC(O)OC1−6アルキル、−C(O)NR3839、−NR3839およびフェニル(ニトロまたは−C(O)OC1−6アルキルにより置換されていてもよい)から選択される3個までの基により置換されていてもよいC1−6アルキル、
    −(CH3−7シクロアルキル、
    −(CHヘテロサイクリル、
    −(CHヘテロアリール、
    −(CHアリール、
    3−6アルケニル、または
    3−6アルキニルであり;
    35およびR36は、各々独立して、水素またはC1−4アルキルであり;
    37は、水素またはメチルであり;
    38およびR39は、各々独立して、水素、またはフェニルもしくは−C(O)OC1−6により置換されていてもよいアルキルC1−6アルキルであり;あるいは
    38およびR39は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、酸素、硫黄およびN−R37から選択される1個の付加的なヘテロ原子を含有していてもよい、5または6員のヘテロサイクリック基を形成し;
    40は、水素、C1−4アルキル、C3−7シクロアルキル、置換されていてもよいフェニルもしくはベンジル、アセチルまたはベンゾイルであり;
    41は、水素またはR25であるか、またはXが−C(R41)−である場合、R41およびR24は、結合して、式(IF)で示される環状基を形成してもよく;
    は、二価ラジカル−Y(CHZ−または−Y(CH−であり;
    は、Uまたは二価ラジカル−O−、−N(R40)−、−S(O)−または−CH−であり;
    YおよびZは、各々独立して、二価ラジカル−N(R40)−、−O−、−S(O)−、−N(R40)C(O)−、−C(O)N(R40)−または−N[C(O)R40]−であり;
    WおよびXは、各々独立して、−C(R41)−または窒素である:ただし、WおよびX両方ともは窒素ではなく;
    dは2〜5の整数であり;
    eは2〜4の整数であり;
    f、i、k、m、n、pおよびqは、各々独立して、0〜4の整数であり;
    g、h、jおよびsは、各々独立して、0〜2の整数であり;
    rは、2〜5の整数である]
    で示される化合物またはその医薬上許容される誘導体。
  2. Aが−C(O)−、−N(R)−CH−または−C(=NR10)−である、請求項1記載の化合物。
  3. が:
    Figure 2008519788
    である、請求項1または請求項2記載の化合物。
  4. が−Y(CH−である、上記請求項いずれか1項記載の化合物。
  5. rが3である、上記請求項いずれか1項記載の化合物。
  6. 14が、下記式:
    Figure 2008519788
    [式中、ヘテロサイクリックは6または7位において結合し、g、R22、R23およびR24は請求項1の記載と同意義である]
    で示されるヘテロサイクリック基である、上記請求項いずれか1項記載の化合物。
  7. 23およびR24が、各々独立して、水素またはC1−4アルキルである、上記請求項いずれか1項記載の化合物。
  8. 実施例1〜26のいずれか1つである、請求項1記載の化合物またはその医薬上許容される誘導体。
  9. 実施例27〜55のいずれか1つである、請求項1記載の化合物またはその医薬上許容される誘導体。
  10. 4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチルエリスロマイシンA、
    4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−7−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−アジスロマイシン−11,12−カルボネート、
    4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−(モルホリン−4−イル)−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチルエリスロマイシンA、
    4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−メチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチルエリスロマイシンA、
    4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−オキシム、
    4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−メトキシン、
    4’’−O−[3−[3−(3−カルボキシ−1−(N,N−ジメチルアミノ)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノプロピオニル]−6−O−メチルエリスロマイシンA(9E)−オキシム、
    4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチルエリスロマイシンAラクトビオン酸塩、
    4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチルエリスロマイシンAクエン酸塩、
    4’’−O−{3−[2−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−[1,7]ナフチリジン−6−イルスルファニル)−エチルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
    4’’−O−{3−[2−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−7−キノリニル)オキシエチルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチルエリスロマイシンA、
    4’’−O−{3−[2−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−7−キノリニル)オキシエチルアミノ]プロピオニル}−アジスロマイシン、
    4’’−O−{3−[2−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−7−キノリニル)オキシエチルアミノ]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−オキシム、
    4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−アジスロマイシン、
    4’’−O−{3−[3−(6−カルボキシ−2,3−ジヒドロ−3−メチル−7−オキソ−7H−[1,3,4]オキサジアジノ[6,5,4−ij]キノリン−9−イル)プロピルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチルエリスロマイシンA、
    4’’−O−{3−[3−(6−カルボキシ−2,3−ジヒドロ−3−メチル−7−オキソ−7H−[1,3,4]オキサジアジノ[6,5,4−ij]キノリン−9−イル)プロピルアミノ]プロピオニル}−エリスロマイシンA−(9E)−O−メトキシメチルオキシム、
    4’’−O−{3−[[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピル]−メチルアミノ]−プロピル}−6−O−メチル−11−デゾキシ−11−(R)−アミノ−エリスロマイシンA11,12−カルバメート、
    4’’−O−(2−{2−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−[1,7]−ナフチリジン−6−イルスルファニル)−エチルアミノ}−エチル)−6−O−メチル−エリスロマイシンA11,12−カルボネート、
    4’’−O−{3−[2−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−(N,N−ジメチルアミノ)−4−オキソ−6−キノリニル)スルファニルエチルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチルエリスロマイシンA、
    4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−(N,N−ジメチルアミノ)−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−エリスロマイシンA−(9E)−オキシム−11,12−カルボネート、
    4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロポキシ]−プロピル}−6−O−メチル−エリスロマイシンAモノホルメート、
    4’’−O−{2−[(2−{[3−カルボキシ−1−(ジメチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−1,7−ナフチリジン−6−イル]チオ}エチル)アミノ]エチル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
    4’’−O−{2−[(2−{[3−カルボキシ−1−(ジメチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−7−キノリニル]オキシ}エチル)アミノ]エチル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
    4’’−O−{3−[2−{[6−カルボキシ−8−(ジメチルアミノ)−5−オキソ−5,8−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]チオ}エチルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチルエリスロマイシンA、
    4’’−O−{3−[3−[6−カルボキシ−8−(ジメチルアミノ)−5−オキソ−5,8−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル])プロピルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチルエリスロマイシンA、
    4’’−O−[3−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニルエリスロマイシンA−(9E)−O−メトキシメチルオキシム、
    4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]エチル}−6−O−メチルエリスロマイシンA、
    4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−7−キノリニルオキシ)プロピルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチルエリスロマイシンA、
    4’’−O−{2−[(2−{[3−カルボキシ−1−(ジメチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−7−キノリニル]オキシ}エチル)メチルアミノ]エチル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
    4’’−O−{2−[(3−[3−カルボキシ−1−(ジメチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−6−キノリニル]プロピル)メチルアミノ]エチル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
    4’’−O−{2−[(3−[3−カルボキシ−1−(モルホリン−4−イル)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−6−キノリニル]プロピル)アミノ]エチル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
    4’’−O−{2−[(3−[3−カルボキシ−1−(メチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−6−キノリニル]プロピル)アミノ]エチル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
    4’’−O−{2−[(3−[3−カルボキシ−1−(ジメチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−6−キノリニル]プロピル)メチルアミノ]エチル}−エリスロマイシンA−(9E)−(シアノメチル)オキシム、
    4’’−O−{3−[(3−[3−カルボキシ−1−(ジメチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−6−キノリニル]プロピル)メチルアミノ]プロピル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
    4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−メチルオキシム−エリスロマイシンA、
    4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−メトキシメチルオキシム−エリスロマイシンA、
    4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
    4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−9−ジヒドロ−エリスロマイシン−9,11−エチリデンアセタール、
    4’’−O−{2−[2−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−スルファニル)−エトキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−オキシム−エリスロマイシンA、
    4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−オキシム−エリスロマイシンA、
    4’’−O−{2−[2−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イルスルファニル)−エトキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−メチルオキシム−エリスロマイシンA、
    4’’−O−{2−[2−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イルスルファニル)−エトキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−メトキシメチルオキシム−エリスロマイシンAトリフルオロアセテート、
    4’’−O−{2−[2−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−スルファニル)−エトキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−(2−ジエチルアミノエチル)−オキシム−エリスロマイシンA、
    4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−(シアノメチル)オキシム−エリスロマイシンA、
    4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−(9E)−O−(メトキシカルボニルメチル)オキシム−エリスロマイシンA、
    4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−9−O−(2−ジエチルアミノエチル)−オキシム−エリスロマイシンA、
    4’’−O−{3−[[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピル]−メチルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチルエリスロマイシンA、
    4’’−O−{2−[[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピル]−シクロプロピルアミノ]エチル}−アジスロマイシン、
    4’’−O−{2−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピル]−オキシエチル}−アジスロマイシン、
    4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1−(N,N−ジメチルアミノ)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−2−(ジエチルアミノ)エチルオキシム、
    4’’−O−{3−[2−(3−カルボキシ−1−(N,N−ジメチルアミノ)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−キノリニル)オキシエチルアミノ]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−2−(ジエチルアミノ)エチルオキシム、
    4’’−O−{3−[2−{[6−カルボキシ−8−(ジメチルアミノ)−5−オキソ−5,8−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]チオ}エチルアミノ]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−2−(ジエチルアミノ)エチルオキシム、
    4’’−O−{3−[3−[6−カルボキシ−8−(ジメチルアミノ)−5−オキソ−5,8−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル])プロピルアミノ]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−2−(ジエチルアミノ)エチルオキシム、
    4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1−(N,N−ジメチルアミノ)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−2−(N−モルホリニル)エチルオキシム、および
    4’’−O−{2−[[3−(3−カルボキシ−1−(N,N−ジメチルアミノ)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピル]メチルアミノ]エチル}−アジスロマイシン、
    から選択される化合物またはその医薬上許容される誘導体。
  11. 4’’−O−{3−[3−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−ジメチルアミノ−4−オキソ−6−キノリニル)プロピルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチルエリスロマイシンA;および
    4’’−O−{3−[2−(3−カルボキシ−1,4−ジヒドロ−1−(N,N−ジメチルアミノ)−4−オキソ−6−キノリニル)スルファニルエチルアミノ]プロピオニル}−6−O−メチルエリスロマイシンA;
    から選択される化合物またはその医薬上許容される誘導体。
  12. 4’’−O−{2−[(3−[3−カルボキシ−1−(ジメチルアミノ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−6−キノリニル]プロピル)メチルアミノ]エチル}−6−O−メチル−エリスロマイシンAである、請求項1記載の化合物またはその医薬上許容される誘導体。
  13. 請求項1〜12いずれか1項記載の化合物またはその医薬上許容される誘導体の製造方法であって:
    (a)式(XII):
    Figure 2008519788
    [式中、Rはヒドロキシル保護基であってもよい]
    で示される化合物を、式HU1z14z(VIII)(式中、R14zは、請求項1の記載と同意義であるR14であるか、またはR14に変換可能な基であり、U1zは−Y(CHZまたは−Y(CH−であるか、あるいは−Y(CHZ−または−Y(CH−に変換可能な基であり、ここに、Yは−N(R40)−または−S−である)で示される化合物と反応させて、aが2であり、Yが−N(R40)−または−S−である式(I)で示される化合物を得ること;
    (b)式(IIC):
    Figure 2008519788
    で示される化合物を、適当なアミン(V)または(VA):
    Figure 2008519788
    [式中、ZおよびR14zは、請求項1の記載と同意義であるZおよびR14であるか、またはZおよびR14に変換可能な基である]
    と、還元剤の存在下で反応させること、あるいは
    (c)式(X):
    Figure 2008519788
    で示される化合物を、式(XI):
    Figure 2008519788
    [式中、Lは適当な脱離基であり、R14は請求項1の記載と同意義である]
    で示される化合物を、触媒の存在下で反応させること;
    および、その後要すれば、得られた化合物を1またはそれ以上の下記操作:
    i)保護基Rを除去すること、
    ii)U1z14zをU14に変換すること、および
    iii)得られた式(I)で示される化合物をその医薬上許容される誘導体に変換すること、
    に付すことを含む方法。
  14. 治療において用いるための、請求項1〜12いずれか1項記載の化合物またはその医薬上許容される誘導体。
  15. ヒトまたは動物の全身性または局所性細菌感染症の治療または予防において用いるための、請求項1〜12いずれか1項記載の化合物またはその医薬上許容される誘導体。
  16. ヒトまたは動物の全身性または局所性細菌感染症の治療または予防において用いるための医薬の製造における、請求項1〜12いずれか1項記載の化合物またはその医薬上許容される誘導体の使用。
  17. ヒトまたは非ヒト動物の細菌感染症の治療方法であって、かかる治療を必要とする対象に、有効量の請求項1〜12いずれか1項記載の化合物またはその医薬上許容される誘導体を投与することを含む方法。
  18. 請求項1〜12いずれか1項記載の式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される誘導体を、医薬上許容される賦形剤、希釈剤および/または担体と一緒に含む医薬組成物。
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